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JP5286869B2 - 定着装置、画像形成装置 - Google Patents

定着装置、画像形成装置 Download PDF

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JP5286869B2 JP2008078723A JP2008078723A JP5286869B2 JP 5286869 B2 JP5286869 B2 JP 5286869B2 JP 2008078723 A JP2008078723 A JP 2008078723A JP 2008078723 A JP2008078723 A JP 2008078723A JP 5286869 B2 JP5286869 B2 JP 5286869B2
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Description

本発明は、電磁誘導加熱方式による定着装置とこれを用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、印刷機、これらの複合装置などの画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、印刷機、これらの複合装置などの画像形成装置においては、潜像担持体に担持したトナー像などの可視像を例えば用紙などのシート状媒体に転写することで画像出力を得る。シート状媒体に転写された未定着トナー像は、定着装置を通過する際に熱と圧力とによってシート状媒体に定着される。定着装置としては、発熱源としてハロゲンランプなどを内包する定着ローラとこれに対向しニップを形成する加圧ローラとによって加熱加圧する方式が一般的であったが、近年ウォームアップタイムの短縮や省エネルギーの観点から、発熱源により加熱される定着部材をローラよりも熱容量が小さい無端状のベルト(フィルムも含む)とした定着装置や、加熱方式として電磁誘導加熱方式を用いて発熱部材を誘導加熱する定着装置など様々な定着装置が提案されている。
電磁誘導加熱方式を用いた定着方式は、コイルに高周波数の電流を流すことにより磁束を発生させ、発熱部材を誘導加熱する定着装置であり、この構成によれば、発熱部材を直接発熱させるため、熱ローラ定着方式のような余熱を必要とせず、定着部材を瞬時に所定の温度まで立ち上げることができ、ウォームアップタイムの短縮化及び省エネルギー化が達成できるという利点がある。
しかしその一方で、電磁誘導加熱方式を用いた定着方式は、シート状媒体の搬送方向と直交する方向(以下、幅方向という。)における用紙の幅が小さい小サイズ紙を連続通紙した場合には、非通紙領域に対応する発熱部材(または該発熱部材を有する定着部材)の幅方向両端部が過昇温しやすいことが知られている。
これは、通紙領域においては発熱部材の熱が用紙に奪われるが、非通紙領域では用紙に熱を奪われることなく温度が上昇し続けるためである(以下、端部温度上昇という。)。端部温度上昇は発熱部材を劣化させ、破損等を引き起こす原因ともなりかねない。また、上記小サイズ紙よりも幅の大きい用紙が、上記小サイズ紙が連続通紙された後に通紙されると、温度が上昇した発熱部材の端部に対応する用紙上にホットオフセットが発生し画像不良を起こすおそれもある。
この課題に対して、昇温部材を誘導加熱する主誘導コイルの他に、主誘導コイルによって発生される磁束を消失させるように磁束を発生させる副誘導コイルを昇温部材の最小通紙幅部分以外の両端部に設けることにより、発熱部材の端部温度上昇を抑制する技術が公開されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によると、最小通紙幅の用紙が通紙されるときには昇温部材の最小通紙幅部分以外の両端部に設置された副誘導コイルに電源から電流が供給され、昇温部材の非通紙領域に作用する主誘導コイルによる磁束が減ぜられ昇温部材の端部温度上昇が抑制されると共に、それより大きいサイズの用紙が通紙されるときには副誘導コイルに電流が供給されずに昇温部材の幅方向全域にわたって主誘導コイルによる磁束が作用し昇温部材が発熱する(例えば、特許文献1参照)。
この構成によると、電磁誘導加熱方式における昇温部材の非通紙領域における端部温度上昇を抑制することができる。しかし、最小通紙幅における幅方向端部と、副誘導コイルとの幅方向における最短距離が離れすぎている場合には、昇温部材における最小通紙幅と副誘導コイルとの間の部分においては温度上昇を抑制することはできない。そのため、当該部分において昇温部材の過昇温による劣化が発生してしまうおそれがある。その一方で、仮に最小通紙幅と副誘導コイルとが幅方向において一部重なり合う場合には、最小通紙幅内の幅方向端部において急激な励磁磁束の低下による熱量不足が発生し、通紙領域内で温度ムラを生じる結果、定着画像に定着不良や光沢ムラ、オフセットを引き起こす可能性がある。
これに対して、誘導加熱を利用した定着装置に関し、形状に特徴のある消磁コイルの構成を開示したもので、消磁コイルの構成は端部に屈曲部を有する構成であり、通紙する用紙の幅方向端部を該屈曲部に重ねるように消磁コイルを配置することにより、定着ローラの端部温度上昇の防止と、通紙領域における軸方向の温度ムラの防止を達成する定着装置が開示されている(たとえば、特許文献2参照)。これは、定着ローラの軸に平行な延在部よりも消磁効果が低い屈曲部に、通紙する用紙の幅方向端部を重ねることにより通紙領域端部と通紙領域中央部における温度ムラを抑制し、定着不良や光沢ムラ、オフセットを防止しようとするものである。
また、特許文献2に開示されたごとき形状をした消磁コイルを、通紙する用紙サイズに合わせて複数配置(図示なし)する構成が開示されている。通紙する用紙サイズに対応して消磁コイルを作用させることが可能となるものである(たとえば、特許文献3参照)。
ところで、電磁誘導加熱方式を用いた定着方式においては、励磁コイル及び消磁コイルから発生させる磁束を発熱部材へと効率的に誘導し発熱効率を高めるために磁性体のコア部材が用いられる。コア部材は、励磁コイルや消磁コイルが巻き回されることにより形成される内部領域や外側領域において、各コイルから発生する磁束が効率的に発熱部材へと誘導されるように配置するものである。
前記した特許文献2や特許文献3に開示された消磁コイルは、何れも幅方向両端の屈曲部が円弧状若しくは略四角形状の構成であり、その一端側は励磁コイルの端部と重なり、他端側は励磁コイルと重なることなく、通紙される用紙の幅方向端部と重なる構成である。係る構成では、仮に励磁コイルや消磁コイルが巻き回されることにより形成される内部領域にコア部材(以下、センターコアという。)を設けたとしても、消磁コイルにおける励磁コイルと重ならない屈曲部の構成によって幅方向においてセンターコアの連続性が必ず遮断されてしまい、当該センターコアが存在しない部分に対向する発熱部材において励磁コイルへの磁束密度が低下し、発熱部材の幅方向における当該部分において温度落ち込みが発生してしまうということがわかった。
特開2001−034097号公報 特開2005‐321642号公報 特開2007‐226125号公報
本発明は、センターコアの幅方向(発熱回転体の回転軸方向若しくは発熱回転体を有する定着部材の回転軸方向と、同一方向)における連続的な配置を確保しつつ、消磁コイルの特性を生かし、発熱部材の幅方向端部の過剰な端部温度上昇を抑制するとともに、通紙されるシート状媒体の幅方向端部と中央部との間の温度ムラ及び発熱部材の部分的な温度落ち込みの発生を抑制し、定着画像の光沢ムラの発生を抑制することのできる定着装置、画像形成装置を提供することを課題とする。
前記課題を達成するため請求項1に係る発明は、発熱回転体の発熱層と対向し、前記発熱層を誘導加熱する励磁コイルと、前記励磁コイルにより発生する磁束の一部を打ち消す方向の磁束を発生する消磁コイルと、前記発熱回転体を有する定着部材と、前記定着部材とニップを形成する加圧部材とを備える定着装置において、前記励磁コイルにより囲まれる内部領域であって、かつ前記消磁コイルにより囲まれる内部領域である第一の領域と、前記第一の領域に配置される第一の磁性体コアと、前記励磁コイルにより囲まれる内部領域であって、かつ前記消磁コイルの外部領域である第二の領域と、前記第二の領域に配置される第二の磁性体コアとを有し、前記第一の磁性体コアと前記第二の磁性体コアとが、通紙方向から見て、前記発熱回転体の回転軸方向において連続するように配置されていることとした。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記励磁コイル及び前記消磁コイルに対向する前記発熱層の接平面を想定し、前記発熱回転体の回転軸と、前記励磁コイル及び前記消磁コイルとを前記接平面に投影した場合に、前記接平面上における前記消磁コイルが前記接平面上における前記回転軸を対称軸として非対称であることとした。
請求項3に係る発明は、請求項に記載の定着装置において、前記消磁コイルの形状が、略三角形状若しくは略平行四辺形状、あるいは略台形状とした。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の定着装置において、前記第一の磁性体コアの形状が、前記消磁コイルの形状と略同一とした。
請求項5に係る発明は、請求項3または4に記載の定着装置において、前記発熱回転体の回転軸方向における通過領域が異なる3種類以上のシート状媒体を定着可能な定着装置であって、前記消磁コイルは前記接平面において前記シート状媒体の幅方向に対して斜めの部分を有し、前記斜めの部分が、前記3種類以上のシート状媒体の通過領域のうち、最大通過領域を通過するシート状媒体と最小通過領域を通過するシート状媒体とを除くいずれのシート状媒体の通過領域の端部とも交差することとした。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の定着装置において、前記消磁コイルは前記発熱回転体の回転軸方向に配置される複数のコイルにより構成され、複数の前記コイルそれぞれにより囲まれる内部領域に配置される前記第一の磁性体コアのうち、前記発熱回転体の回転軸方向において隣り合う前記第一の磁性体コア同士が、前記発熱回転体の回転軸方向において連続するように配置されていることとした。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の定着装置において、前記消磁コイルは前記発熱回転体の回転軸方向に配置される複数のコイルにより構成され、複数の前記コイルそれぞれにより囲まれる内部領域において配置される前記第一の磁性体コアのうち、発熱回転体の回転軸方向において隣り合う前記第一の磁性体コア同士が、前記発熱回転体の回転軸方向において途切れることなく磁束を前記発熱層へと誘導するように磁気的につながっていることとした。
請求項8に係る発明は、請求項6または7に記載の定着装置において、前記励磁コイル及び前記消磁コイルに対向する前記発熱層の接平面を想定し、前記発熱回転体の回転軸と、前記励磁コイル及び前記消磁コイルとを前記接平面に投影した場合に、前記消磁コイルを構成する複数の前記コイルが、略三角形状、略平行四辺形状、あるいは略台形状のいずれかの形状であると共に、該各形状の前記コイルを前記接平面上において前記発熱回転体の回転軸方向に組み合わせて配置した。
請求項9に係る発明は、請求項に記載の定着装置において、前記コイルの少なくとも一辺が、隣り合うコイルの一辺と平行になるように配置されていることとした。
請求項10に係る発明は、請求項9に記載の定着装置において、平行になるように配置された前記コイル部の一辺と前記隣り合うコイル部の一辺とが、前記接平面と略垂直方向に重ねて配置されていることとした。
請求項11に係る発明は、請求項8乃至10のいずれかに記載の定着装置において、前記第一の磁性体コアの形状は、前記第一の磁性体コアを囲む前記コイルの形状と略同一とした。
請求項12に係る発明は、請求項8乃至11に記載の定着装置において、前記発熱回転体の軸方向における通過領域が異なる2種類以上のシート状媒体を定着可能な定着装置であって、前記消磁コイルは前記接平面において前記シート状媒体の紙幅方向に対して斜めの部分を有し、前記斜めの部分が、前記2種類以上のシート状媒体のうち、少なくとも一つのシート状媒体における通過領域端部と交差することとした。
請求項13に係る発明は、請求項乃至1のいずれかに記載の定着装置において、前記励磁コイル及び前記消磁コイルに対向する前記発熱層の接平面を想定し、前記発熱回転体の回転軸と、前記励磁コイル及び前記消磁コイルとを前記接平面に投影した場合に、前記消磁コイルが前記発熱回転体の回転軸方向における前記発熱回転体の中央部を挟んで両側に略対称に配置され、前記略対称に配置された前記消磁コイル同士は、開閉スイッチを介して互いに接続されていることとした。
請求項14に係る発明は、請求項1乃至13のいずれかに記載の定着装置において、前記励磁コイルは電源に接続され、駆動されることとした。
請求項15に係る発明は、請求項1乃至14のいずれかに記載の定着装置において、前記発熱回転体が定着スリーブ、定着ローラ、定着発熱ベルトの何れかであると共に、前記加圧部材が前記発熱回転体を押圧して当接する加圧回転体であり、前記発熱回転体と前記加圧回転体の間を通過するシート状媒体に画像を定着させることとした。
請求項16に係る発明は、請求項1乃至14の何れかに記載の定着装置において前記発熱回転体が加熱ローラであり、前記定着部材が、前記加熱ローラと、該加熱ローラに掛けまわした定着ベルトと、前記加熱ローラと共に該定着ベルトを張架する定着回転体とを有し、前記加圧部材が加圧回転体であることとした。
請求項17に係る発明は、請求項15または16において、前記加圧回転体が前記加圧ローラまたは加圧ベルトであることとした。
請求項18に係る発明は、発熱回転体の発熱層を該発熱層に対面する励磁コイルにより誘導加熱し、定着対象であるシート状媒体を通紙する装置であって、通紙するシート状媒体の紙幅のサイズによっては通紙状態において前記発熱層上に前記シート状媒体が存在しない非通紙領域ができることがあり、この非通紙領域にて、前記励磁コイルと前記対面する方向に重なるようにして非通紙領域の過昇温を防止するための消磁コイルを配置した定着装置において、前記励磁コイル及び前記消磁コイルに対向する前記発熱層の接平面を想定し、前記発熱回転体の回転軸と、前記励磁コイル及び前記消磁コイルとを前記接平面に投影した場合に、前記接平面上における前記消磁コイルは、前記接平面において前記シート状媒体の紙幅方向に対して斜めの部分を有し、前記斜めの部分が、前記非通紙領域での通紙が想定されるシート状媒体の紙幅方向での端部に対して、斜めに交差していて、前記励磁コイルからの磁束が該交差部における消磁により、前記非通紙領域で前記紙幅方向の中央側から端部側に向けて次第に強く消磁するものであり、
このような消磁コイルを前記紙幅方向に複数個、各々の前記斜めの部分同士が前記接平面と略垂直方向に重なるように隣接配置した構成からなる消磁コイル群を、前記紙幅方向の中央部で通紙方向と平行な線を対称軸として対称に配置した。
請求項19に係る発明は、画像形成装置について、請求項1乃至18の何れかに記載の定着装置を備えることとした
本発明によれば、センターコアの連続性を確保しつつ、消磁コアの特性を生かし、定着部材の紙幅方向端部の過剰な温度上昇を防止できるとともに、通紙されるシート状媒体の幅方向端部と中央部との間の光沢ムラの発生を抑制することのできる定着装置、画像形成装置を提供することができる。
[1] 定着装置の概略構成
本発明における定着装置の概略構成を示した図1において、定着装置A8は、定着部材としての定着ローラ16と、該定着ローラ16に対向圧接して定着対象であるシート状媒体としての用紙を挟圧し搬送する加圧部材としての加圧ローラ17と、定着ローラ16の一部であって、発熱層163を備える発熱回転体としての定着スリーブ16cと対向し該発熱層163を誘導加熱する誘導加熱装置10等を備えている。
誘導加熱装置10は、発熱層163と対向し該発熱層163を誘導加熱する励磁コイル14と、該励磁コイル14により発生する磁束の一部を打ち消す方向の磁束を発生する消磁コイル15、これら励磁コイル15、消磁コイル14等に対応して設けられた後述の各種コア(アーチコア11、センターコア12、サイドコア13)を有している。
励磁コイル14は、図1に示すように定着ローラ16を覆うように巻き回されて構成され、駆動電源から10kHz〜1MHzの高周波交流電流、好ましくは20kHz〜800kHzの高周波交流電流が給電され、これにより交番磁界を発生する。この交番磁界が、励磁コイル14と対向する定着ローラ16の対応領域およびその近傍部における発熱層163に作用し、これらの内部において交番磁界の変化を妨げる方向に渦電流が流れる。この渦電流が発熱層163の抵抗に応じたジュール熱を発生させ、主として励磁コイル14に対向する定着ローラ16の対応領域およびその近傍部における発熱層163が電磁誘導加熱される。
消磁コイル15は、励磁コイル14により発生する磁束のうち、用紙の通紙領域外に作用する磁束を打ち消すことにより、定着ローラ16の端部温度上昇を抑制するものである。消磁コイル15は励磁コイル14の非通紙領域に対応する部位に対して定着ローラ16の直径方向外側に一部重ねて配置されている。本例のように、いわゆるセンター基準で通紙される方式では、搬送される用紙の幅方向の中央部を中心として対称となるように幅方向両側に消磁コイル15が配置される。なお、片側基準方式を採用した場合には、紙幅方向において通紙基準となる一端側とは反対側である他端側において端部温度上昇などの過昇温が生じると考えられるので、該他端側に消磁コイルを配置されることになる。
誘導加熱装置10には、磁界発生手段である励磁コイル14と、励磁コイル14により発生する磁束の一部を打ち消す方向の磁束を発生する消磁コイル15の他に、励磁コイル14が巻き回された内部に位置するセンターコア12と、励磁コイル14及び消磁コイル15の外部に位置するサイドコア13と、これらセンターコア12とサイドコア13とを連結するアーチ状のアーチコア11とを有している。これらの各種コアは、フェライト等の強磁性体からなり、本実施例では比透磁率が2500のものを使用している。
センターコア12は、図示されるようにアーチコア11と定着ローラ16との間に位置し、かつ、巻き回された励磁コイル14や消磁コイル15の内部領域に位置するものであり、図1の通紙方向yにおいてセンターコア12を挟んだ両側に位置する励磁コイル14の巻線部分から発生するそれぞれの磁束を、発熱層163へと誘導する。
アーチコア11は、図1に示すようにセンターコア12とサイドコア13とを連結するコアである。なお、図1では、通紙方向yにおいてセンターコア12を挟んだ両側のサイドコア13を連結するように一体で構成されたアーチコア11を示しているが、センターコア12を挟んだ両側に別体のアーチコア11aを設ける構成とすることも可能である。これについては後で詳しく述べる。
サイドコア13は、図1に示すように定着ローラ16の円周面に沿う湾曲形状部で該定着ローラ16を覆っている誘導加熱装置10における、前記定着ローラ16の円周方向での略両端部にそれぞれ配置されていて、図1の紙面を貫く紙幅方向に長さを有し、センターコア12に一端側を接触固定されているアーチコア11の他端側に接触固定されている。
定着ローラ16は、例えばステンレススチール等の金属製の芯金16aと、耐熱性を有
するシリコーンゴムをソリッド状または発泡状にして芯金16aを被覆した弾性部材16bと、弾性部材16bの外側に設けられた発熱層163等を有する定着スリーブ16cとからなる。そして、加圧ローラ17からの押圧力でこの加圧ローラ17と定着ローラ16との間に所定幅の接触部を形成するために外径を40mm程度としている。弾性部材16bはその肉厚を0.5〜30mm程度、硬度を20〜80°(JIS K 6301硬度)程度としている。この構成により、熱容量は小さくなるので、定着ローラ16が急速に加熱されてウォーム・アップ時間が短縮される。
加圧ローラ17は、例えば、図示しないが、銅またはアルミ等の熱伝導性の高い金属製の円筒部材からなる芯金と、この芯金の表面に設けられた耐熱性およびトナー離型性の高い弾性部材とから構成されている。芯金には上記金属以外にSUSを使用しても良い。本実施の形態では、加圧ローラ17の硬度を定着ローラ16に比べて硬くすることによって、加圧ローラ17が定着ローラ16へ食い込む形となり、この食い込みにより、用紙141は加圧ローラ17の表面の円周形状に沿うため、用紙141が表面から離れやすくなる効果を持たせている。この加圧ローラ17の外径は定着ローラ16と同じ40mm程度であるが、肉厚は0.3〜20mm程度で定着ローラ16より薄く、また硬度は10〜70°(JIS6301硬度)程度で前述したとおり定着ローラ16より硬く構成されている。
定着ローラ16は、直径が例えば40mmで、最も内側に芯金16aを備え、その外側に空気(スポンジ)による弾性部材(断熱層)16b、さらにその外側に定着スリーブ16cを有する。定着スリーブ16cは、基材層161、酸化防止層162、発熱層163、酸化防止層164、弾性層165、そして表層である離型層166から構成される。芯金16aには、例えば鉄またはその合金であるSUS等の材料が用いられ、空気による断熱層16bは例えば9mm程度の間隙とする。基材161には、SUS(例えば厚さ50μm)、酸化防止層162、164にはニッケルストライクメッキ(例えば厚さ1μm以下)、発熱層163にはCuメッキ(例えば厚さ15μm)、弾性層165にはシリコーンゴム(例えば厚さ150μm)、そして離型層166にはPFA(厚さ30μm)が用いられる。ただし、これらは全て一例であって、この構成に限られるものではない。
[2] 定着装置における誘導加熱、消磁
図2は、本発明の定着装置の構成を示す概略図である。励磁コイル14上に配置された消磁コイル15をオープンないしはショートさせた場合の、消磁コイル15による消磁効果を示した。図2において定着ローラ16を軸方向からみた状態で示し、太目の実線の大きい円弧状をした矢印192は励磁コイル14からの誘導磁束、実線の小さい円弧状をした矢印193は発熱層163での渦電流を示している。
図2(b)に示すように、励磁コイル14で励磁磁束を発生させる。この励磁磁束によって定着ロ一ラ16の発熱層163に渦電流が生じ、この渦電流によって発熱層163が発熱する。このときに、消磁コイル15のスイッチはオープン(オフ)にしてあり、消磁磁束を発生させていない。
次に、図2(a)に示すように、消磁コイル15のスイッチをショート(オン)にした際に、破線で示すように、励磁コイル14からの励磁磁束とは逆向きの消磁磁束が発生する。このように励磁コイル14からの励磁磁束を打ち消すように消磁コイル15に誘導電流が流れることで発熱層163の渦電流が抑制される。すなわち消磁コイル15のスイッチのオン、オフを切り替えることで、発熱層163の発熱量をコントロールすることができる。
[3] 比較例(従来の定着装置)
図3は、従来の誘導加熱方式の定着装置を用いたときの定着ローラの軸方向の温度分布を説明した図である。図3(a)は図1に示した定着装置A8を矢印194方向から見た図であり、定着ローラ16を覆うように巻き回された励磁コイル14と、紙幅方向の両端部において励磁コイル14と定着ローラの直径方向外側に重ねて配置された消磁コイル15と、各種コア(アーチコア11、センターコア12、サイドコア13)の配置を示したものである。ここで、消磁コイル15Xが、本実施例における消磁コイル15との比較例として用いる消磁コイルである。当該比較例における消磁コイル15Xは本発明の消磁コイル(後述)と形状が異なり、図示されるように矩形状のループをなしており、紙幅方向の一端側(紙幅方向上、該紙幅方向の中央より外方端側)の巻線部が励磁コイル14の端部と重なり、他端側(紙幅方向上、該紙幅方向の中央よりの内方端側)の巻線部が紙幅方向と直交した関係にある。
この低熱容量の定着装置では、限られた定型サイズの用紙に対して消磁コイル15Xの導通/非導通を切り替えることにより加熱幅を制御し特定の用紙サイズ(この例ではハガキサイズ)に対応することができた。
図3(b)は、図3(a)の構成において、ハガキサイズよりも用紙幅の大きい例えばB5T(B5判サイズでTは縦を意味する。)の用紙を通紙した際の、定着ローラ16の紙幅方向における温度分布を図示したものである。図3(b)に示す通り、この方式では、対応できる定型サイズには限りがあり、この例のようにハガキサイズに消磁コイル15Xの形状及び大きさを最適化したとき、それよりも大きい例えばB5Tサイズの用紙を通紙する際、非通紙部最大温度を所望の温度以下に制御するため消磁コイル15Xによる消磁量を制御すると、ハガキサイズの端部近傍から外側の一部の領域(図3(b)における区間(4))で、B5Tサイズ用紙の用紙端部近傍で大きく温度低下が発生し定着不良を発生させていた。ないしは定着表面温度偏差により、幅方向端部と中央部との間で光沢ムラ、光沢度の不均一性が発生し、不快感を与える画像となっていた。
これは、区間(4)の領域は、消磁コイル15Xの作用により温度上昇が抑制されると共に、通紙により定着ローラ16の熱が用紙(ここではB5Tサイズ紙の端部)に奪われるためである。また、区間(4)より右側(端部側)でも消磁コイルの作用により温度上昇が抑制される。これにより用紙の通紙領域外の過度な温度上昇を防止できる。また、区間(4)より左側(中央部側)では、消磁コイル15Xの作用が及ばないので、励磁コイル14の作用により加熱され、従って、ハガキサイズに消磁コイル形状が最適化されている図3の場合には、ハガキサイズより大きい用紙を通紙した際に、必ず区間(4)のように、通紙領域内にもかかわらず消磁コイル15Xの作用により温度落ち込みが発生してしまう状況が生まれる。
このような区間(4)における温度の落ち込みは、低熱容量の定着装置では熱伝導断面積が減少するため、回転体の回転軸方向の熱伝導量も小さくなり均熱作用が小さく、更に顕著となり大きな課題である。ならびに消磁コイル15Xの形状は矩形状であるため、その形状特性から消磁磁束の磁束密度が用紙幅方向において急激に変化する。その結果、定着ローラ16の発熱層163に作用する励磁磁束も急激に変化するため、顕著な温度低下を誘発していた。これにより用紙端部位置での熱量不足が発生し上記のように最適化した小サイズ紙に対して紙幅の大きい中間サイズ紙について定着品質を損ねていたのである。
図23は消磁コイル15Xのサイズをハガキに最適化した場合における、他のサイズの用紙を通紙した場合の用紙端部のはがれ(オフセット)、非通紙部の過昇温を評価したものである。これより、消磁コイルを最適化した小サイズ紙に対して紙幅の大きい中間サイズ紙(消磁コイルを作用させない用紙を除く。)であるB5T、A4Tサイズについて用紙端部のはがれの評価が悪い結果となっていることがわかる。
[3] 本発明の消磁コイルを搭載した定着装置(その1):
次に、本発明である消磁コイル15について説明する。図1、図2で説明した定着装置A8における誘導加熱装置10における励磁コイル14、消磁コイル15、センターコア12、サイドコア13、アーチコア11等は、非磁性体からなる樹脂フレーム18に組み付けられる。なお、図4は、樹脂フレーム18を定着ローラ16側から見た場合の凹状に湾曲した腹部18aを示したものである。
樹脂フレーム18に形成された、凹状に湾曲した腹部18aは図1、図2における定着ローラ16の外周面の一部を覆うように対向して配置され、各種コア(アーチコア11、センターコア12、サイドコア13)及び励磁コイル14、消磁コイル15は、樹脂フレーム18に対して定着ローラ16の直径方向外側に設けられる。これにより各種コア及び励磁コイル14、消磁コイル15は、曲面からなる定着ローラ16の発熱層163に沿って近接した状態を容易に維持することが可能となり、安定した誘導加熱を実現することが可能となると共に、一つの樹脂フレーム18に各種コア及びコイルを一体に組み付けることが可能となるため、組み付け性が向上するという利点がある。紙幅方向xの略中央部に形成された穴18bは定着ローラ16の表面温度を検知するための温度検知手段を穴18bの内部に介在させるためのものである。
図5は、図4に示した樹脂フレーム18を図4に示した状態から裏返してその反対側の背面側を示している。上記で説明したように、各種コア及びコイルはこの背面側に組み付けられる。樹脂フレーム18の背面部はかまぼこ状に凸形状に湾曲した部分を有する。紙幅方向xと直交する方向を通紙方向yとする。樹脂フレーム18の通紙方向yでの両端部であって、上記凸形状部の裾に相当する部位には紙幅方向xに沿って細長い板状をしたサイドコア13が固定されている。
樹脂フレーム18の上記凸形状部の頂部に相当する部位には、紙幅方向xに沿って、形状の異なる2種のセンターコアが配置されている。その一つは略三角柱状をしたセンターコア12Aであり、上記凸形状部から柱が立ち上がる態様で紙幅方向xでの両端部にそれぞれ樹脂フレーム18に固定配置されている。他の一つは板状をしたセンターコア12Bであり、センターコア12Bは、紙幅方向xにおいて配置されるセンターコア12B1と、センターコア12B1よりも紙幅方向xにおいて長さの短いセンターコア12B2の2種のセンターコアが紙幅方向xに対して略平行に、樹脂フレーム18に固定配置されて配置されている。
通紙方向yに沿って、両サイドコア13から立ち上がり、上記凸形状部の湾曲に沿って屈曲し、上記した各種のセンターコア12A、12B1、12B2にそれぞれ接続される曲板状をしたアーチコア11aが、紙幅方向xに間隔をおいて多数配置されている。なお、図5に示されたアーチコア11aは、図1〜3に示すようなアーチコア11とはその形状が異なる。図1〜3に示すアーチコア11は、通紙方向yにおいてセンターコア12を挟んだ両側に配置されたサイドコア13を連結するような一体のコア部材により形成されているものが記載されている。これに対して図5のアーチコア11aは、通紙方向yにおいて、センターコア12を挟んだ両側のアーチコア11aが別のコア部材で構成されている点において異なる。この構成とすることにより、通紙方向yにおけるセンターコア12を挟んだ両側においてアーチコア11aの配置を自由にレイアウトすることができるため、定着ローラ16の温度ムラを生じさせないような最適な配置を、必要最小限のアーチコア11aの量で実現可能となる。従って、図1のようなアーチコア11の構成とするも可能であり、本実施例のような形態に限られるものではない。また、図5においてセンターコア12A、12B1、12B2、アーチコア11a、サイドコア13の配置態様は樹脂フレーム18における紙幅方向xの中央部で通紙方向yと平行な線O1‐O1を対称軸とする対称の配置であり、説明をする上で煩雑を避けるため図5では片側の配置にのみ符号を付している。
励磁コイル14は、センターコア(12A又は12B1又は12B2)とアーチコア11aとサイドコア13と樹脂フレーム18とにより囲まれた空間を、樹脂フレーム18の、上記凸形状部の表面に這うように、そして扁平な帯状の略長方形の形状をしたループを描くように巻きまわされる。巻線の一端と他端間にはスイッチを介して駆動電源が接続される。図5では励磁コイル14の誘導加熱装置10における配置をわかりやすくするため、簡単に太い破線14で示している。
消磁コイル15は、センターコア12Aとアーチコア11aとサイドコア13と樹脂フレーム18とにより囲まれる空間を通るように、そして扁平な帯状のループを描くようにセンターコア12Aの外形(三角柱)に沿って巻きまわされて略直角三角形状をしている。なお、消磁コイル15は、上記励磁コイル14に対してxy平面に垂直な方向に一部が重ねられて配置されている。図5では、励磁コイル14と同様に誘導加熱装置10における配置をわかりやすくするため、励磁コイル14を示した破線よりも細い破線15で示している。
線O1‐O1は対称軸となり、この対称軸O1−O1は、図6(a)にも示すように、励磁コイル14及び消磁コイル15に対向する発熱層163の接平面を想定し、発熱回転体としての定着スリーブ16c(発熱層163を含む回転体)の回転軸と、励磁コイル14及び消磁コイル15とを該接平面に投影した場合に、該接平面における定着スリーブ16cの回転軸方向(紙幅方向xと同じ方向。)での中央部を通り、かつ、該回転軸方向と直交する方向(通紙方向yと同じ方向。)に引いた線である。なお、上記接平面については以下に詳しく説明する。
図1の定着ローラ16の回転軸方向断面において、発熱層163を有する定着スリーブ16c(図1において定着ローラ16の回転軸と同じ。)の回転軸中心をO2とし、この回転軸中心O2を通る直径方向であって、励磁コイル14に囲まれるループ部分の中心をO3とすると、O2とO3を通る線分(L1−L1)と、発熱回転体としての定着スリーブ16cとの交点における定着スリーブ16cの接線(N1−N1)が決まる。この線分N1−N1を含み図1の紙面と直交する仮想平面は励磁コイル14及び消磁コイル15に対向する曲面状の発熱層163の一つの接平面「以下、接平面Hという。」を構成する。この接平面Hを図6の紙面に置き換えると、図6(b)、(c)、(d)は、励磁コイル14及び消磁コイル15に対向する曲面状の発熱層163の接平面Hに定着ローラ16の回転軸中心O2−O2、励磁コイル14、消磁コイル15、コアなどを適宜投影表示したものとなる。
対称軸O1−O1を中心に対称に構成された反対側のセンターコア12Aにも同様に消磁コイル15が構成される。この対称軸の両側に配置された消磁コイル15同士は導線により連結され、一つの電流路を構成し、巻線の一端と他端間にはスイッチが介在して開閉可能になっている。
[センターコアの連続性]
図6(a)は、図5における誘導加熱装置10のコイル部を通紙方向yから見た場合の概念図である。励磁コイル14の上に消磁コイル15が重なっている。
図6(b)と(c)は、説明する上での煩雑を避けるために各構成要素を便宜上別々に図示したものである。具体的には、図6(b)では、励磁コイル14と各種コアと樹脂フレーム18を示したものであり、図6(c)は、励磁コイル14と消磁コイル15のみを示し、各種コア等を省略したものである。また、図6(d)は、図6(b)に消磁コイル15、アーチコア11を加えた図である。アーチコア11は発熱層163において所望の発熱性能を得るように計画された適宜の間隔に配置されている。なお、図6(d)において破線で記載されているアーチコア11は、図5におけるアーチコア11aとは異なり、図1に記載されるアーチコアと同様、定着ローラ16の回転軸方向断面において、センターコア12を挟んで両側に位置するサイドコア13を連結する一体のアーチコア11である。
図6(c)において、励磁コイル14により囲まれる内部領域であって、かつ消磁コイル15により囲まれる内部領域を第一の領域170と称し、また、励磁コイル14により囲まれる内部領域であって、かつ消磁コイル15の外部領域を第二の領域180と称したとすると、図6(d)に示したように、センターコア12Aは第一の領域170に配置され、センターコア12B1、12B2は第二の領域180に配置されている。このことから、第一の領域170に配置されるセンターコア12Aを第一の磁性体コアと称し、第二の領域180に配置されるセンターコア12B1、12B2を第二のセンターコアと称することにより区別する。本発明の特徴は、第一の磁性体コア(センターコア12A)と第二の磁性体コア(センターコア12B1、センターコア12B2の少なくとも何れか)が発熱回転体としての定着スリーブ16cの回転軸方向(図6において紙幅方向xと同じ。)において連続するように配置されていることである。
上記のように第一のセンターコア12Aと第二のセンターコア12B1、12B2とを区別した理由は、センターコア12Aは励磁コイル14と消磁コイル15の両方により囲まれているので、主として励磁コイル14と消磁コイル15兼用(或いは共通)のコアとして機能するのに対して、センターコア12B1、12B2は励磁コイル14に囲まれていて消磁コイル15には囲まれていないので、主として励磁コイル14専用のセンターコアといえるためである。
ここで、「第一の磁性体コア(センターコア12A)と第二の磁性体コア(センターコア12B1、センターコア12B2の少なくとも何れか)が紙幅方向xにおいて連続するように配置されている」とは、図6(b)においてセンターコア12Aとセンターコア12B1とが、物理的には別体であっても、紙幅方向xにおいては連続していることを意味するものである。すなわち、定着装置A8の紙幅方向xに垂直な任意の断面において、センターコア(12A、12B1、12B2)のうち少なくとも一つのセンターコアが存在することを意味するものである。さらに言い換えれば、通紙方向yから透視した場合にセンターコアが重なり合うことによりつながって見える状態をいうものである。つまり、センターコアが物理的に途切れてしまうコイル部分(例えば、図6(d)においては、略直角三角形の消磁コイル15の斜辺部分)において、励磁コイル14より発生する磁束の磁束密度が低下し、温度落ち込みが発生してしまう問題が従来技術にはあったが、このような構成とすることにより、当該コイル部分において発熱回転体の温度落ち込みを抑制することが可能となる。これは、定着装置A8の紙幅方向xに垂直な任意の断面において必ずセンターコアが存在するため、通紙方向yにおいてセンターコアを挟んだ両側に位置するコイル部分より発生する磁束同士が打ち消すように作用し合うこと、また磁束が発散してしまうことを効果的に抑制できるからである。
なお、定着装置A8の紙幅方向xに垂直な断面であって、センターコアが存在しない断面がある場合、つまり紙幅方向xにおいてセンターコアが実際には連続しておらず、物理的に途切れたセンターコア同士が紙幅方向xにおいて所定の間隔を有している場合であっても、当該部分において励磁コイル14の磁束の磁束密度を急激に低下させることがないような所定の距離(例えば1mm以下)の範囲内である場合には、センターコア同士は発熱層163へと磁束を効率的に誘導するように磁気的につながっており、本発明の特徴である「紙幅方向xにおいて連続するように配置されている」の定義に含まれるものである。
換言すればたとえ消磁コイル15の存在により励磁コイル14の内部領域が紙幅方向xにおいて分断されたとしても、本例のように消磁コイル15の巻き線部分のうちで、xy平面に垂直な方向において励磁コイル14と重ならない斜辺部分を通紙方向yに対して傾けた配置にすることにより、センターコアを紙幅方向xにおいて連続するように配置することが容易となるのである。その結果、励磁コイル14を駆動する場合に、励磁コイル14の内部領域全域にわたり、磁束密度の急激な変動を抑制することができ、これに対向する発熱層163を、温度ムラ(発熱ムラ)なく発熱させることが可能となる。
以上より、紙幅方向xにおいてセンターコア(12A、12B1、12B2)を連続するように配置した場合には、図6に示した本実施例における略直角三角形状の消磁コイル15のように、消磁コイルのコイル部分のうちで通紙方向yに対して斜めとなるコイル部分(図6においては略直角三角形状の斜辺部分)を設ける構成が必須となる。
すなわち、上記で説明した接平面Hにおいて、当該通紙方向yに対して斜めとなるコイル部分と、通紙される用紙141の紙幅方向xにおける端部とを交差するように消磁コイル15を配置すれば、センターコアの配置による定着ローラ16の部分的な温度落ち込みの発生を抑制することができると共に、図3(a)の従来技術に示すような通紙方向yに対して斜めとなる部分を有さない消磁コイルに比べて、通紙される用紙141の紙幅方向x端部における急激な磁束密度の変化を抑制することができ、用紙141の幅方向端部と中央部との間の温度ムラ、ひいては定着画像の光沢ムラの発生をも抑制することが可能となる。
なお、図6におけるセンターコア12Aの形状を、消磁コイル15の形状と略同一としているが、これは発熱層163への磁束密度を強めて発熱効率を向上させるためであり、また、センターコア12Aとセンターコア12B1とを紙幅方向xにおいて連続するように配置しやすいためである。従って、消磁コイル15の形状と略同一にすることが最も望ましいが、決してこの形状に限られるものではなく、紙幅方向xにおいてセンターコアを連続するように配置する構成であれば他の形状も採用し得るものである。
[センターコアの連続、不連続と磁束密度]
次にセンターコアを紙幅方向xにおいて連続するよう配置した場合と、途切れて配置された場合について、温度落ち込みの原理を含めて説明する。
例1:センターコアが連続(存在)している場合:
図7(a)は図6における対称軸O1−O1の部位、つまり、センターコア12B1、12B2が存在する部位で誘導加熱装置10を切断した場合の断面を示す。消磁コイル15はオープンにし、励磁コイル14に通電した場合に、右側ではサイドコア13、アーチコア11a、センターコア12B1、発熱層163を巡る破線矢印で示す左回りの磁界が形成され、同時に、反対の左側ではサイドコア13、アーチコア12C、センターコア12B2、発熱層163を巡る破線矢印で示す右回りの磁界が形成され、発熱層163を加熱する。
このとき、例えば、センターコア12Aの断面部では、図7(b)に示すように、右側では、サイドコア13、アーチコア11a、センターコア12A、発熱層163を巡る破線矢印で示す右回りの磁界が形成され、同時に、反対の左側では、サイドコア13、アーチコア12C、センターコア12B2、発熱層163を巡る破線矢印で示す右回りの磁界が形成され、発熱層163を加熱する。
以上より、紙幅方向xにおいてセンターコアが連続するように配置されていれば、発熱層163へと効率的に磁束を誘導することができることがわかる。
例2:センターコアが途切れて配置された場合:
これに対して図7(c)は、第一の領域170と第二の領域180との境界部でセンターコアが途切れ、センターコアが存在しない断面部を想定したものである。前記図7(a)、(b)と同じように、励磁コイル14に通電した場合には、右側でサイドコア13、アーチコア11a、発熱層163を巡る右回りの磁界と、反対の左側でサイドコア13、アーチコア11a、発熱層163を巡る左回りの磁界とが、図7(a)、(b)におけるセンターコアが存在する部分において、センターコアが存在しないため、当該部分において互いの磁束が相殺され、または発散して磁束密度が減少し、結果として、発熱層163へと向かう磁束密度が図7(a)、(b)の場合に比べて減少することになる。本発明の構成ではかかる状態は生じない。
[消磁コイルの形状特性]
(1)本例では、励磁コイル14及び消磁コイル15に対向する発熱層163の接平面Hを想定し、発熱層163を有する定着スリーブ16cの回転軸と、励磁コイル14及び消磁コイル15とを前記接平面Hに投影した場合に、該接平面H上における消磁コイル15が、該接平面Hにおいて用紙141の紙幅方向x若しくは通紙方向yに対して斜めの部分(図6においては略直角三角形状の斜辺部分)を有し、該斜めの部分が、通紙が想定される用紙141の紙幅方向xの端部に対して斜めに交差するように配置されていて、励磁コイル14からの磁束が該交差部における消磁磁束により、紙幅方向xの中央側から端部側に向けて次第に強く消磁するようにしたものである。これにより、励磁コイル14からの磁束が該交差部における消磁により、非通紙領域(ハガキサイズで最適化した例ではハガキサイズよりも大サイズの用紙が通る領域)で紙幅方向の中央側(対称軸O1‐O1近傍)から端部側に向けて次第に強く消磁することにより、発熱層163の発熱が紙幅方向の中央側(対称軸O1‐O1近傍)から端部側に向けて次第に低下することとなり、この範囲に例えばB5Tの用紙端部が位置する構成とすれば、B5Tの用紙141を通紙した場合でも図3(c)で述べたような端部での極端な温度低下を生じなくなるとともに、最大サイズ紙通紙時は消磁しないことにより良好な定着状態を得る。
(2)本例では、図6(c)に示したように、励磁コイル14及び消磁コイル15に対向する曲面状の発熱層163の接平面H(図6の紙面)を想定し、この接平面Hに定着ローラ16の回転軸O2−O2、励磁コイル14及び消磁コイル15を投影し、この接平面H(図6の紙面)上に投影された前記回転軸O2‐O2を対称軸とみたてた場合に、消磁コイル15の紙幅方向x側での端部であって該紙幅方向xと交差する方向に延在する巻線部(直角三角形の斜辺に相当する部位の巻線部)が直線状、かつ、前記回転軸O2−O2に対して非対称である。かかる巻線部の範囲に例えばB5Tの用紙端部が位置する構成とすれば、上記(1)におけると同様にB5Tの用紙141を通紙した場合でも図3(c)で述べたような端部での極端な温度低下を生じなくなり、かつ、最大サイズ紙通紙時は消磁しないことにより良好な定着状態を得る。
(3)本例では、異なる幅サイズの用紙141の通紙定着が可能であり、例えば、消磁コイル15のうち、前記接平面Hにおいて用紙141の通紙方向yに対して斜めの部分が、上記異なる3種類以上の用紙の通過領域のうち、最大通過領域を通過する用紙(例えばA3T:所謂A3判縦では消磁コイルをオフにすることにより定着に適する温度に適応するので除く。)と最小通過領域を通過する用紙(例えば、ハガキサイズでは、このサイズで良好に定着されるように最適化されているので除く。)を除くいずれの紙幅の用紙(所謂、中間幅サイズの用紙)の通過領域端部とも交差するように構成する。
これにより、紙幅方向xの外方に向けて次第に強く励磁コイルの磁束を遮蔽することにより、定着部材としての定着ローラ16の非通紙領域における端部温度上昇を確実に防止することができると共に、該中間幅サイズの用紙141である例えば、B5Tの用紙における紙幅方向端部での定着不良や光沢ムラを発生させる程の温度落ち込みを防止することができる。なお、最大サイズ紙通紙時は消磁コイル15に通電しないことにより良好な定着状態を得る。
図8は、上記(1)〜(3)で述べた形状特性の消磁コイル15により、励磁コイル14の励磁磁束を消磁コイル15による消磁磁束により斜めに消磁することで、実効的に発熱層163を誘導発熱させる励磁磁束は紙幅方向xでの中心(対称軸O1−O1)から外に向かうにつれて徐々に低下することを示した模式図である。実際には消磁機能は例えば消磁コイル15への通電量をDuty制御するなどして、さらに発熱量を調整することになるが、紙幅方向xの中央部から端部に向けて、徐々に励磁磁束を低下させることにより、用紙端部位置の制御性が向上する。
図3(a)に示した従来技術では、消磁コイル15Xの用紙端部に対応する部位が、紙幅方向xと直交する通紙方向yに沿う構成になっているため、一つの用紙サイズ(例では、ハガキサイズ)にしか対応できない。また、図3(c)における区間(4)での温度落ち込み「谷底」は、消磁コイル15Xの用紙端部に対応する部位が、紙幅方向と直交する方向に沿う構成になっている(一つの用紙のサイズにしか対応できない)ことによって生じている。
これに対して、本例のような消磁コイル15の形状にすると、消磁コイルの斜辺部と交差する用紙サイズの幅が、図3に示した従来技術と比べて広がり、広い範囲で消磁コイル15の斜辺部分に用紙141の端部が対応することができると共に、消磁作用を除々に弱める構成とすることができ、急激な温度落ち込み(谷底部分)を防止することができる。
ここで、本実施例のような消磁コイル15の形状とすることにより、紙幅方向xにおいて中央部から端部にかけて消磁作用を次第に強くすることができる原理について説明する。図9において、実線矢印は励磁コイル14による磁束、破線矢印は消磁コイル15による磁束を示す。
区間(1)の領域では、消磁コイル15から発生する消磁磁束は励磁コイル14から発生する励磁磁束に作用しない。これは消磁コイル15が存在しない領域だからである。
従って、図9(a)において定着スリーブ16cの回転中心軸O2−O2に対して上側及び下側の励磁コイル14のそれぞれのコイル部分に消磁コイル15より発生する消磁磁束は原則として作用しない。
次に区間(2)の領域について考えると、磁束密度がどのように分布し、どのように作用しているのかは断言することができない。しかし、図9(a)における回転中心軸O2−O2に対して下側に位置する励磁コイル14のコイル部分を考えると、消磁コイル15と重なり合う部分(図中の(2)‐2の領域)では、励磁コイル14の磁束は消磁コイル15により発生する磁束により打ち消されるが、重なり合わない部分(図中の(2)‐1の領域)においては消磁コイル15により生じる磁束(破線矢印)が、励磁コイル14により生じる磁束(実線矢印)を強める方向に磁束を発生するため、励磁コイル14と消磁コイル15が重なり合う部分(図中(2)‐2の領域)において完全に磁束をキャンセルするように消磁コイル15に電流を通電したとても、重なり合わない部分(図中(2)‐1の領域)における消磁コイル15の磁束があるため、完全には励磁コイル14の磁束が消磁されるわけではない。
また、区間(2)の領域のうち、図9(a)における回転中心軸O2−O2に対して上側に位置する励磁コイル14のコイル部分を考えると、センターコア12B1が存在するため、センターコア12B1よりも下側に位置する消磁コイル15の部分((2)−1及び(2)−2)より発生する磁束は、該上側にある励磁コイル14のコイル部分には作用しない。以上より、区間(2)においては、O2−O2より下側の励磁コイル14より発生する磁束が、完全には消磁されないまでも、ある程度消磁されるのに対して、該上側の励磁コイル14より発生する磁束は消磁されないと考えられる。
次に区間(3)の領域においては、図9(a)の回転中心軸O2−O2より下側に位置する励磁コイル14のコイル部分から発生する磁束は、重なり合う消磁コイル15より発生する磁束により打ち消される。一方でO2−O2より上側の励磁コイル14のコイル部分については、励磁コイル14と消磁コイル15の距離から次のように考えられる。励磁コイル14と消磁コイル15との位置が近づくにつれてお互いの磁束が作用しあうため、紙幅方向の端部側にいくほど消磁作用が大きくなる。従って、区間(3)においては、紙幅方向xの端部に向かって消磁作用が大きくなるため、図9(b)に示すように、定着ローラ16の幅方向xの端部に向かうにつれて温度上昇を抑制することが可能になる。
以上より区間(3)においては、O2−O2に対して両側の励磁コイル14のコイル部分において消磁磁束が作用するため、区間(2)よりは消磁作用が大きいことがわかるため、区間(1)〜(3)に向かって消磁作用が大きくなることが説明することが説明できる。
消磁コイル15の形状を本例のようにすることで、紙幅方向xでの磁束密度の変化に傾斜がつくことについては、磁束密度を実測することはできず、実際には温度の変化をモニタリングすることによって磁束密度を調整している。ただ、結果的に現れる温度変化に傾斜がつき、定着性能に効果があることから、磁束密度の傾斜が生じている結果と考えられる。
[4] 本発明の消磁コイルを搭載した定着装置(その2):
センターコアには、励磁コイル14と消磁コイル15により共通に囲まれ、主として励磁コイル14と消磁コイル15とで兼用(或いは共通)するコアとして機能する第一の磁性体コアであるセンターコア12Aと、励磁コイル14に囲まれ、消磁コイル15には囲まれていない励磁コイル専用のセンターコアといえる第二の磁性体コアとしてのセンターコア12B1、12B2とがある。図6に示したように、消磁コイル12Aの形状が略直角三角形状であり、センターコア12Aの形状が該消磁コイル12Aの形状と略同一の三角形状であることについては、前記 [センターコアの連続性]の項で述べた。
本例は、第一の磁性体コアとして、前記例のように外観形状が三角形柱(図6のように接平面Hに投影した場合は三角形)の他に、斜方形の平行四辺形柱(図6に準じて接平面Hに投影した場合は略平行四辺形状)あるいは略台形柱(図6に準じて接平面Hに投影した場合は略台形状)からなるものでもよいことを例示する。
誘導加熱装置10の立体形状を示した図10、及び図6に準じた接平面H上にコイルやコアを投影した図11に示すように、対称軸O1‐O1の片側に、1個の略三角形柱状のセンターコア12D3、略平行四辺形柱状の2個のセンターコア12D1、12D2の計3個のセンターコア、反対側にも同じ組み合わせの計3個のセンターコアを隣接配置した構成である。サイドコア13、アーチコア11aについては前記した図5の例と同じである。
このような形状のセンターコアに巻かれる消磁コイルは、図11に示すように、各対応するセンターコアの接平面H上への投影形状である略三角形、略平行四辺形(略斜方形)となり、略三角形のセンターコア12D3については消磁コイル15D3の形状と略同一、略平行四辺形の2個のセンターコア12D1、12D2についても消磁コイル15D1、15D2と略同一である。そのほか、後述(図13(d))に示すように、略台形のセンターコア、消磁コイルの組み合わせにおいても同様である。
本例において、消磁コイルは紙幅方向xに配置される複数の消磁コイル15D3、15D1、15D2の各コイルにより構成され、複数のこれら消磁コイル15D3、15D1、15D2それぞれにより囲まれる内部領域に配置される第一の磁性体コア(センターコア12A、12D1、12D2)のうち、発熱回転体の回転軸方向において隣り合う前記第一の磁性体コア同士が、紙幅方向xにおいて連続するように配置されている。なお、「紙幅方向xにおいて連続するように配置する」とは、上記第一の磁性体コアと上記第二の磁性体コアの関係において説明した「連続するように配置」する構成と同様である。
すなわち、これら隣接するセンターコア12D3、12D1、12D2についても紙幅方向xに対して傾斜した斜面部を有し、これら斜面部が通紙方向x上で途切れることなく重なることから、前記図5、図6で例示したセンターコア12Aと12B1との連続配置関係と同様に第一の磁性体コア(センターコア12D3、12D1、12D2)同士が、紙幅方向xにおいて途切れることなく磁束を発熱層163へと誘導するように磁気的につながっていて、隣接するセンターコアとの紙幅方向xでの磁気的な連続性を有する。
紙幅方向xでの中央寄りに配置されたセンターコア12D2はセンターコア12B1との磁気的連続性、また、隣接するセンターコア12D2、12D1、12D3間でもセンターコアの磁気的連続性を得る。
ここで、センターコア12D2とセンターコア12D3とに挟まれたセンターコア12D1に巻かれる消磁コイル15D1については、図11の一部を拡大した図12に示すように、隣接する消磁コイル15D2及び消磁コイル15D3のコイルのうち、前記接平面Hにおいて用紙141の紙幅方向xに対して斜めの部分(発熱回転体の回転軸方向に対して斜めの部分)が、接平面Hと垂直方向(図12の紙面を貫く方向)で部分的に重なる構成とすれば、隣り合う第一の磁性体コアとしてのセンターコア12D1と12D2との間隔、また12D1と12D3との間隔が共に狭くなるので、センターコアの連続性を確保するのが容易となる。
また、図12に示すように本実施例の消磁コイル15D3、15D1、15D2についても、各消磁コイルの通紙方向yに対して斜めとなるコイル部分と、通紙される用紙141の紙幅方向xにおける端部とを交差するように消磁コイル15を配置すれば、例えば、消磁コイル15D2の巻き線が紙幅方向xに対して傾斜している傾斜部をB5Tサイズ用紙端部に、消磁コイル15D1の同傾斜部をA4Tサイズ用紙端部に、消磁コイル15Aの同傾斜部をB4Tサイズ用紙端部に対応させ、かつ、対称軸O1‐O1を間にして対称の関係となる2つの消磁コイル15A同士を開閉スイッチ22、同様に2つの消磁コイル15D1同士を開閉スイッチ23、2つの消磁コイル15D2同士を開閉スイッチ24でそれぞれ個々に開閉可能とし、通紙する用紙サイズに合わせてこれら開閉スイッチ22〜23を制御すれば、通紙される用紙の幅サイズによって通電する消磁コイル(15D1、15D2、15D3)を決定することができ、図5、6に示すような単一の消磁コイル15を用いて制御する場合に比べて、通紙される用紙の通紙領域外における過昇温をより確実に防止することができると共に、各サイズの用紙について最適化した場合と同様の消磁効果を得ることができる。
消磁コイル15は、図11における紙幅方向xの中央部で通紙方向yと平行な線O1‐O1を対称軸として対称に配置され、対称配置された各々は電源から誘起される消磁電流の位相、ないしは半導体スイッチによる電流量コントロール、機械式スイッチの開閉比率により励磁磁束の消磁量を制御する。対称配置された各々は電気的に接続され、1回路の消磁量制御により対称位置の両方が消磁できることを可能としている。より具体的には用紙の幅に応じて、複数消磁コイルの内消磁制御するものを選択する場合や、回転軸方向の消磁コイル位置に温度センサを設け温度帰還で制御する場合があるが本発明はそれにより限定されるものではない。
それは、図12(a)において、励磁コイル14への通電時に、消磁コイル15D3、15D1、15D2について回路をショートさせておくと、矢印の向きに電流が誘導された場合に、隣接する消磁コイルのうち、接平面Hに対して略垂直方向に重なる部分において、電流の向きが逆となることから、該並行する2つの巻き線部での各消磁磁束同士は打ち消し合う。つまり結果的には、図12(b)に示すような上記消磁コイル15D1、D2、D3すべてを合わせた外型を有する単一の消磁コイルに通電した場合と同視することが可能となるため、各サイズの用紙について消磁コイルの形状を最適化した場合と同様の消磁効果を得ることができるのである。
図13は、これを具体的に説明した図であり、最大通紙幅がA3T(Tは縦を意味する。)であって、最小通紙幅がハガキサイズの定着装置の誘導加熱装置10を示したものである。図13(a)において、開閉スイッチ22、23、24を全部オフ(オープン)にした場合には、図13(b)に示したように消磁コイルが全く無い状態と等しいA3Tサイズ紙に適合する。
(a) 開閉スイッチ22だけをオンにした場合には、図13(c)に示したように消磁コイル15Aだけ設けたのに等しく、B4Tサイズ紙に適合する。
(b) 開閉スイッチ22、23だけをオンにした場合には、図13(d)に示したように消磁コイル15D3と15D1とを合わせた外形を有したに等しい消磁コイルとして機能し、A4Tサイズ紙に適合する。
(c) 開閉スイッチ22、23、24をオンにした場合には、図13(e)に示したように消磁コイル15Aと15D1と15D2を合わせた外形を有したに等しい消磁コイルとして機能し、B5Tサイズ紙に適合する。
このように、紙幅方向xにおける通過領域が異なる2種類以上の用紙を定着可能な定着装置であって、消磁コイルを構成するコイルのうち、紙幅方向x若しくは通紙方向yに対して斜めの部分が、2種類以上の用紙のうち、少なくとも一つの用紙における通過領域端部と交差するように構成すことで、通過領域端部と交差する当該用紙について良好な定着性能を得る。
なお、本実施例のように複数の消磁コイル(15D1、15D2、15D3)を用いる構成とした場合でも、図5、6における例の消磁コイル15と同様に、センターコアの配置による定着ローラ16の部分的な温度落ち込みの発生を抑制することが容易になると共に、図3(a)の従来技術に示すような通紙方向yに対して斜めとなる部分を有さない消磁コイルに比べて、該斜めとなるコイル部分によって磁束密度の変化が緩やかになるため、通紙される用紙141の紙幅方向x端部における急激な磁束密度の変化を抑制することができ、用紙141の幅方向端部と中央部との間の温度ムラ、ひいては定着画像の光沢ムラの発生をも抑制することが可能となる。
図12において、消磁コイルを構成する複数のコイルを略三角形状、略斜方形の平行四辺形状とし、接平面H上で紙幅方向xに組み合わせた配置において、コイルのうち、紙幅方向xに対して斜めの部分が、隣り合う同斜めの部分と平行になるように配置している。これにより、上記のとおり、並行する2つの巻き線部での各消磁磁束同士が打ち消し合うように、複数の消磁コイルを選択し機能発揮させることで、より緻密な発熱量制御が可能となる。これは図示したように、略平行四辺形形状の消磁コイルと、略三角形状のコイル、さらに、略台形状のコイルの何れかの形状の組み合わせで形成した場合でも同様である。
なお、消磁コイルの内部領域内には上記で説明したように第一の磁性体コアとしてセンターコア(12D1、12D2、12D3)を配置する。
本実施例としては、等速印字時230mm/sec相当の線速で回転させ、回転動作時、励磁コイル14による温度制御中に消磁制御を行ったが、消磁制御を行うタイミングは本発明で限定されるものではない。なお、回転動作時とは、本実施例ではシート状媒体を通紙して定着動作を行う通紙時を意味する。
図11に示した構成の定着装置を用いて定着した画像を評価した結果を図24に示す。ハガキ、A5T、B5T、A4T、B4T、A3Tの全てのサイズで用紙端部画像はがれがなく、かつ、非通紙部における過昇温もなかった。
[5] 本発明と従来技術との対比
14(a)に示したように本発明では、励磁コイル14に対面する円筒状の発熱層163の接平面H(図14の紙面)を想定し、この接平面Hに定着ローラ16の回転軸O2−O2や励磁コイル14、消磁コイル15D3、15D1、15D2等を投影した場合に、これら消磁コイル15はの紙幅方向xに対して斜めの部分(図14において、直角三角形の斜辺、略斜方形状をした平行四辺形の斜辺に相当する部位の巻線部)を有し、該斜めの部分が略直線状であって、かつ、回転軸中心O2−O2を対称軸として非対称な形状である。12D1、D2、D3は、これら消磁コイルの形状と略相似形である。かかる形状特性を有するセンターコア12D1、12D2、12D3や、消磁コイル15D3、15D1、15D2の構成では、隣接するセンターコアとの間で紙幅方向xでのセンターコアの連続性を得る配置が容易である。
これに対して、前記特許文献1における消磁コイル150は端部屈曲部が円形であり、回転軸O2−O2に対して対称な形状を有するものである。すなわち、本願発明において示すような、消磁コイルを用紙サイズに合わせて複数設ける構成や、該複数設けた消磁コイルのうち、隣り合う消磁コイルの一部を重ねる構成を、上記従来技術において開示されている消磁コイル150に適用した場合を想定すると、図14(b)、図14(c)に示したようになる。これらの図より回転軸O2‐O2に対して対称となる消磁コイル150を用いた場合には、消磁コイル150の巻線部の幅が障害となって、紙幅方向xにおいてセンターコア120Bと120Dとの間の連続性を図ることができず、隙間Δを生じてしまう。
このように、たとえ本願発明において説明するような各種構成を採用したとしても、前記特許文献1に記載されている消磁コイル150の形状では、センターコアの連続性を確保しやすいという本発明の作用効果は得られない。さらに、特許文献1における消磁コイルの構成を変形して、図15に示すように円形屈曲部の形状をやや尖った形状に構成してセンターコア同士の連続性を図ったとしても、消磁コイル150の磁束がセンターコアにより遮断される領域ができてしまい、実質的な連続性は得られない。具体的には、図15の区間bにおける消磁コイルより発生する磁束は、その上下に位置するセンターコア120Bの存在により、回転軸中心O2−O2に対して上側にある励磁コイル14のコイル部分にも、下側にある励磁コイル14のコイル部分にもほとんど作用しない。すなわちこの領域では、センターコア120Bによって消磁コイル150の磁束が励磁コイルの磁束に作用できず、無駄な巻線部分となってしまい、非効率な構成であることは明らかである。以上より、従来技術に本願発明を適用しても、また、上記のような変形例を想定して本願発明を適用しても、本願発明が奏する作用効果を得ることはできない。
[5] 消磁コイルの形状例
本発明の消磁コイルの形状としては、図6に準じた接平面Hに投影した状態で示す図16に例示できる。図16(a)に示す直角三角形、図16(b)に示した略平行四辺形(略斜方形)、図16(c)に示す台形を例示することができる。また、図17(a)に示した略斜方形の平行四辺形、図17(b)に示した正三角形、図17(c)に示した正三角形、図17(d)に示した平行四辺形における対向する2つの面が曲面からなる変形四辺形の何れか或いはこれらの組み合わせからなる複数のもので構成することもできる。
図18(a)は略斜方形の平行四辺形と三角形との組み合わせからなる消磁コイルをO1―O1の両側に対称配置した例、図18(b)は同様の配置による正三角形と直角三角形の組み合わせからなる消磁コイルの例、図18(c)は同様の配置による図16(d)における変形四辺形の組み合わせからなる消磁コイルの各例である。
[6] 定着装置の構成例:
図19は、発熱回転体として定着発熱ベルト130を用いた定着装置の例を示す。定着発熱ベルト130は支持ローラ160と定着回転体145間に張架され回転される。また、該定着回転体145を押圧して当接する加圧回転体131を備え、該定着回転体145と加圧回転体131の間を通過する用紙141に画像を定着させる構成である。
また同様に図20は、発熱回転体として加熱ローラ132を用い、該加熱ローラ132に掛けまわした定着ベルト133と、該加熱ローラ132と共働して該定着ベルト133を張架する定着回転体134を備える。定着回転体134を押圧して当接する加圧回転体131を備え、該定着回転体134と加圧回転体131の間を通過する用紙141に画像を定着させる構成である。
図21は、図19に示した定着装置の変形例を示し、図19における加圧回転体131に代えて設けた加圧回転体131’と、該加圧回転体131’と対をなす支持ローラ190とを設け、これら加圧回転体131’と支持ローラ190間に加圧ベルト191を掛けまわし、加圧ベルト191と定着回転体145との間に形成されるニップに用紙141を通過させて定着するようにしたものである。
図21はまた、図20に示した定着装置の変形例を示し、図20における加圧回転体131に代えて設けた加圧回転体131’と支持ローラ190を設け、これら加圧回転体131’と支持ローラ190間に加圧ベルト191’を掛けまわし、加圧ベルト191’と定着回転体134との間に形成されるニップに用紙141を通過させて定着するようにしたものである。
[7] 画像形成装置への適用例
図22は、本発明の画像形成装置の全体構成を示している概略図である。
胴内排紙型画像形成装置の略中央に画像形成部Aが配置され、この画像形成部Aのすぐ下方に給紙部Bが配置されている。必要に応じ別の給紙装置を下部に増設することができる。画像形成部Aの上方には、排紙収納部Dを隔てて原稿を読み取る、読み取り部Cが配設されている。排紙収納部Dには、画像形成された用紙が排紙収納される。図1内の矢印は用紙の通紙経路を示している。
画像形成部Aでは、ドラム状をした感光体A1の周囲に、感光体A1の表面に帯電処理を行う帯電装置A2、画像情報を感光体表面にレーザ光で照射する露光装置A10、感光体A1の表面に露光されて形成された静電潜像を可視化する現像装置A3、複数の感光体A1上でそれぞれ現像されたトナー像を重ね合わせる中間転写装置A4、用紙に転写する転写装置A5、転写後感光体表面に残留するトナーを除去回収するクリーニング装置A6、感光体A1等の像担持体表面の摩擦係数を下げるための潤滑剤塗布装置A7、用紙上の未定着トナーを定着処理する定着装置A8が用紙の搬送経路での下流に配置されている。
メンテナンスを容場にするため、感光体A1、帯電装置A2、現像装置A3、クリーニング装置A6等をプロセスカートリッジPCとして1つのユニットに組み込み本体装置に対して着脱可能とした。また、同様の理由からクリーニング装置A6と潤滑剤塗布装置A7とを一つのユニット内に収容し、中間転写装置A4に対して着脱可能とした。さらに、クリーニング装置A6と潤滑剤塗布装置A7と転写部材A51とを一体的に収容し、本体装置に対して着脱可能とした。定着装置を通過した用紙は排紙ローラA9を経て排紙収納部Dに排紙収納される。
給紙部Bにおいては、未使用の用紙が収容されており、給紙ローラB1の回転により、最上紙は給紙カセットから送り出され、レジストローラ11へと送られる。レジストローラA11は用紙の搬送を一時止め、感光体表面のトナー像と用紙の先端との位置関係が所定の位置になるよう、タイミングをとって回転が開始するよう制御される。読み取り部CではコンタクトガラスC2上に積置される原稿不図示の読み取り走査を行うために、原稿照明用光源とミラーとによりなる読み取り走行体C1が往復移動する。この読み取り装置C1により走査された画像情報は、レンズC3の後方に設置されているCCD C4に画像信号として読み込まれる。
この読み込まれた画像信号は、デジタル化され画像処理される。画像処理された信号に基づいて、露光装置A10のレーザダイ一ド不図示の発光により感光体A1の表面に静電潜像が形成される。レーザダイオードからの光信号は、公知ポリゴンミラーやレンズを介して感光体に至る。
帯電装置A2は主に帯電部材A21とそれを感光体A1に所定の圧力で加圧する付勢部材A22からなる。帯電部材A21は、導電性のシャフトの周りに導電性弾性層を有する。電圧印加装置不図示により導電性シャフトを介して導電性弾性層と感光体A1との空隙に所定の電圧を印加し、感光体表面に電荷を付与する。現像装置A3では、攪拌スクリュA33により現像剤を十分攪拌し、現像ローラA31に磁気的に付着させる。付着した現像剤は現像ドクタA32により現像ローラA31上に薄層化される。薄層化された現像剤により感光体A1上の静電潜像を顕像化する。
顕像化されたトナー像は転写バイアスローラA42により電気的に中間転写ベルトA41上に付着する。中間転写ベルトA41上に転写されなかった残留トナーはクリーニング装置A6により感光体A1から除去される。潤滑剤塗布部材A71は金属シャフトにブラシを巻きつけローラ状に形成されている。固形潤滑剤A72は自重により潤滑剤塗布部材71に付勢されており、潤滑剤塗布部材A71を回転させることで固形潤滑剤A72を微粉状に削り取り、感光体A1の表面に潤滑剤を塗布する。このときに、潤滑剤が塗布される澗滑剤塗布領域は、感光体A1の略全面であり、下記に示す有効クリーニンゲ領域A63より広<する。これは、有効クリーニング領域A63は、クリーニング性等によって決定されるが、潤滑剤はクリーニングブレードに接触している全体に塗布することが必要になる。
潤滑剤塗布装置A7とクリーニング装置A6が一体的に筐体内に具備され転写カートリッジを形成している。固形潤滑剤A72は、付勢部材A73によりブラシローラからなる潤滑剤塗布部材A71へ所定の圧力で付勢されている。潤滑剤塗布部材A71の回転により固形潤滑剤A72が削り取られ中間転写装置A4の表面へ塗布される。その上流にはクリーニング装置A6が設置されており、クリーニング用ブラシローラA62と、クリーニングブレードA61から成る。ブラシローラA62は転写装置A4の回転方向に対して同方向に回転し、表面の異物を拡散する。クリーニングブレードA61は、中聞転写装置A4に対して所定の角度・圧力で当接されており、中間転写装置A4上の残留トナーを除去する。
クリーニング装置A6と転写部材A51とが一体的に装置内に具備され転写カートリッジを彫成している。図のようにクリーニング装置A6が設置されており、転写部材A51上の残留トナーを除去する。
上記固形潤滑剤としては、乾燥した固体疎水性澗滑剤を用いることが可能であり、ステアリン酸亜鉛の他に毛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウムなどのステアリン酸基を持つものを用いることができる。また、同じ脂肪酸基であるオレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレイン酸鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸銅、や、パルチミン酸、亜鉛パルチミン酸コバルト、パルチミン酸銅、パルチミン酸マグネシウム、パルチミン酸アルミニウム、パルチミン酸カルシウムを用いてもよい。他にも、カプリル酸鉛、カプロン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コパルト、リノレン酸カルシウム、及びリコリノレン酸カドミウム等の脂筋酸、脂酸の金属塩なども使用できる。さらに、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、オオバ油、みつろう、ラノリンなどのワックス等も使用できる
上記の構成においてフルカラー画像を形成する動作について説明する。
本実施の形態では画像形成装置の構成から中間転写装置A4に担持させた画像を用紙Pに、転写する場合は記録するべきデータが複数の頁になるケースでも、排紙スタック部上で頁が揃うように画像が用紙Pの下面に形成される。
画像形成装置を稼動させると、中間転写装置A4に接触している画像形成部Aにおける感光体A1が回動する。まず、画像形成部Aによる画像形成から開始される。レーザとポリゴンミラー駆動の露光装置A10の作動により、イエロー用の画像データ対応の光が、帯電装置A2により一様帯電された感光体A1の表面に照射されて静電潜像が形成される。静電潜像は現像装置A3により現像され、可視像となり、転写装置A5の転写作用により感光体A1と同期して移動する中間転写装置A4上に静電的に1次転写される。このような潜像形成、現像、1次転写動作が順次同様に行われる。この結果、中聞転写装置A4上には、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの各色トナー画像が、順次重なり合ったフルカラートナー画像として担持され、中間転写装置A4とともに矢印の方向に移動される。同時に給紙部Bのなかの給紙カセットから、記録に使われる用紙Pが繰り出され搬送される。
用紙Pの先端がタイミングをとって用紙Pを転写領域に搬送する。中間転写装置A4上のこのフルカラートナー画像は、中間転写装置A4と同期して搬送される用紙1の上面に、転写される。その後、中間転写装置A4の表面が、ベルトクリーニング装置A7によりクリーニングされる。中間転写装置A4に重ねられて担持されていたトナー画像が転写された用紙Pは、定着装置A8に向け移送される。用紙P上に重ねられていた各色の未定着トナーが定着装置A8の熱による定着作用を受け、溶融、混色されて完全にカラー画像となる。
このときに、定着装置A8は、急速な加熱が可能で、画像形成の生産性を高めることができる、また、多数枚を連続してプリントしても、高品位のカラー画像を得ることができる。さらに、用紙の大きさを変えても、ホットオフセット、定着不良のない画像を得ることができる。制御手段で画像に応じて定着装置A8の使用する電力を最適にして制御する場合もある。定着されたトナーも用紙上で完全に固着するまでは、搬送路のガイド部材等にこすられ、画像が欠落しちり、乱れたりする事が有るので定着後の搬送にも注意が必要である。その後、排紙ローフA9により排紙スタック部に、画像面が下向きとなって排紙される。排紙スをツク部では後の頁の記録物が順次上に重ねられるようにスタックされるので、頁順が揃う。
本発明の定着装置の構成を示す断面図である。 本発明の定着装置の棚念的構成を示す概略図である。 従来の誘導加熱方式を用いた定着装置における定着ローラの軸方向の温度分布を説明した図である。 樹脂フレームを対向する発熱回転体側から見た斜視図である。 図4における樹脂フレーム18を裏返して背面側を示した斜視図であり、本願発明を適用した誘導加熱装置の一実施例の斜視図である。 (a)は通紙方向から見た誘導加熱装置のコイル部の概念図、(b)、(c)、(d)は、励磁コイル14及び消磁コイル15に対向する円筒状の発熱層163の接平面H(図6の紙面)を想定し、この接平面Hに定着ローラ16の回転軸O2−O2、励磁コイル14、消磁コイル15、コアなどを適宜投影表示したものである。 (a)は誘導加熱装置の中央断面図、(b)は誘導加熱装置の端部断面図、(c)はセンターコアがない場合を想定した誘導加熱装置の端部断面図である。 励磁磁束が消磁コイルによる消磁磁束により斜めに消磁される状態を説明した概念図である。 (a)は消磁コイルの特性により励磁磁束が減衰されることを説明した図、(b)は(a)の結果が温度変化として表れることを説明した図である。 本願発明を適用した誘導加熱装置の一実施例の斜視図である。 複数の消磁コイルとこれに対応する用紙サイズの関係を説明した図である。 (a)は複数の消磁コイルが隣接配置される場合の誘導電流の相殺現象について説明した図、(b)は相殺現象の結果をイメージ的に示した図である。 (a)は複数の消磁コイルをスイッチ操作により機能状態を切り替える構成を説明した図、(b)は全てのスイッチをオフにした場合、(c)、(d)、(e)はスイッチを選択的に操作した場合の効果をそれぞれイメージ的に示した図である。 (a)は本発明、(b)、(c)は従来技術に本発明を適用したことを想定した場合の、センターコアの連続、不連続について比較説明した図である。 従来技術の変形例を想定した場合における、センターコアの不連続性について説明した図である。 消磁コイルの形状例を説明した図である。 消磁コイルの形状例を説明した図である。 (a)、(b)、(c)共に、複数の消磁コイルの組み合わせを例示した図である。 本発明の定着装置の構成例を説明した図である。 本発明の定着装置の構成例を説明した図である。 本発明の定着装置の構成例を説明した図である。 本発明の定着装置を搭載した画像形成装置の構成例を説明した図である。 従来技術における消磁効果を評価した結果を示す表である。 本発明における消磁効果を評価した結果を示す表である。
符号の説明
10 誘導加熱装置
11、11a アーチコア
12、120B、120D センターコア
12A(三角柱状の)センターコア
12B1、12B2(矩形柱状の)センターコア
12C アーチコア
12D、12D1、12D2 (平行四辺形柱状の)センターコア
13 サイドコア
14 励磁コイル
15、15A、15D、150 (本発明の)消磁コイル
15X (従来の)消磁コイル
16 定着ローラ(発熱回転体)
16a 芯金
16b 弾性部材
16c 定着スリーブ
17 加圧ローラ
18 樹脂フレーム
21 間隔
22、23、24 開閉スイッチ
130 定着発熱ベルト
131、131’ 加圧回転体
132 加熱ローラ
133 定着ベルト
141 用紙
160 支持ローラ
161 基材層
162、164 酸化防止層
163 発熱層
165 弾性層
166 表層(離型層)
170 第一の領域
180 第二の領域
190 支持ローラ
191、191’ 加圧ベルト
192、193、194 矢印
A8 定着装置
O1、O1‐O1 線(対称軸)
O2‐O2 回転軸(対称軸)
O3 中点
x 紙幅方向(発熱回転体の回転軸方向)
y 通紙方向(紙幅方向と直交する方向)

Claims (19)

  1. 発熱回転体の発熱層と対向し、前記発熱層を誘導加熱する励磁コイルと、前記励磁コイルにより発生する磁束の一部を打ち消す方向の磁束を発生する消磁コイルと、前記発熱回転体を有する定着部材と、前記定着部材とニップを形成する加圧部材とを備える定着装置において、
    前記励磁コイルにより囲まれる内部領域であって、かつ前記消磁コイルにより囲まれる内部領域である第一の領域と、前記第一の領域に配置される第一の磁性体コアと、前記励磁コイルにより囲まれる内部領域であって、かつ前記消磁コイルの外部領域である第二の領域と、前記第二の領域に配置される第二の磁性体コアとを有し、前記第一の磁性体コアと前記第二の磁性体コアとが、通紙方向から見て、前記発熱回転体の回転軸方向において連続するように配置されていることを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1に記載の定着装置において、
    前記励磁コイル及び前記消磁コイルに対向する前記発熱層の接平面を想定し、前記発熱回転体の回転軸と、前記励磁コイル及び前記消磁コイルとを前記接平面に投影した場合に、前記接平面上における前記消磁コイルが前記接平面上における前記回転軸を対称軸として非対称であることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項に記載の定着装置において、
    記消磁コイルの形状が、略三角形状若しくは略平行四辺形状、あるいは略台形状であることを特徴とする定着装置。
  4. 請求項3に記載の定着装置において、
    前記第一の磁性体コアの形状が、前記消磁コイルの形状と略同一であることを特徴とする定着装置。
  5. 請求項3または4に記載の定着装置において、
    前記発熱回転体の回転軸方向における通過領域が異なる3種類以上のシート状媒体を定着可能な定着装置であって、前記消磁コイルは前記接平面において前記シート状媒体の幅方向に対して斜めの部分を有し、前記斜めの部分が、前記3種類以上のシート状媒体の通過領域のうち、最大通過領域を通過するシート状媒体と最小通過領域を通過するシート状媒体とを除くいずれのシート状媒体の通過領域の端部とも交差することを特徴とする定着装置。
  6. 請求項1乃至3のいずれかに記載の定着装置において、
    前記消磁コイルは前記発熱回転体の回転軸方向に配置される複数のコイルにより構成され、複数の前記コイルそれぞれにより囲まれる内部領域に配置される前記第一の磁性体コアのうち、前記発熱回転体の回転軸方向において隣り合う前記第一の磁性体コア同士が、前記発熱回転体の回転軸方向において連続するように配置されていることを特徴とする定着装置。
  7. 請求項1乃至のいずれかに記載の定着装置において、
    前記消磁コイルは前記発熱回転体の回転軸方向に配置される複数のコイルにより構成され、複数の前記コイルそれぞれにより囲まれる内部領域に配置される前記第一の磁性体コアのうち、前記発熱回転体の回転軸方向において隣り合う前記第一の磁性体コア同士が、前記発熱回転体の回転軸方向において途切れることなく磁束を前記発熱層へと誘導するように磁気的につながっていることを特徴とする定着装置。
  8. 請求項6または7に記載の定着装置において、
    前記励磁コイル及び前記消磁コイルに対向する前記発熱層の接平面を想定し、前記発熱回転体の回転軸と、前記励磁コイル及び前記消磁コイルとを前記接平面に投影した場合に、前記消磁コイルを構成する複数の前記コイルが、略三角形状、略平行四辺形状、あるいは略台形状のいずれかの形状であると共に、該各形状の前記コイルを前記接平面上において前記発熱回転体の回転軸方向に組み合わせて配置したことを特徴とする定着装置。
  9. 請求項8に記載の定着装置において、
    前記コイルの少なくとも一辺が、隣り合うコイルの一辺と平行になるように配置されていることを特徴とする定着装置。
  10. 請求項9に記載の定着装置において、
    平行になるように配置された前記コイルの一辺と前記隣り合うコイルの一辺とが、前記接平面と略垂直方向に重ねて配置されていることを特徴とする定着装置。
  11. 請求項8乃至10のいずれかに記載の定着装置において、
    前記第一の磁性体コアの形状は、前記第一の磁性体コアを囲む前記コイルの形状と略同一であることを特徴とする定着装置。
  12. 請求項乃至11に記載の定着装置において、
    前記発熱回転体の軸方向における通過領域が異なる2種類以上のシート状媒体を定着可能な定着装置であって、前記消磁コイルは前記接平面において前記シート状媒体の紙幅方向に対して斜めの部分を有し、前記斜めの部分が、前記2種類以上のシート状媒体のうち、少なくとも一つのシート状媒体における通過領域端部と交差することを特徴とする定着装置。
  13. 請求項乃至12のいずれかに記載の定着装置において、
    前記励磁コイル及び前記消磁コイルに対向する前記発熱層の接平面を想定し、前記発熱回転体の回転軸と、前記励磁コイル及び前記消磁コイルとを前記接平面に投影した場合に、前記消磁コイルが前記発熱回転体の回転軸方向における前記発熱回転体の中央部を挟んで両側に略対称に配置され、前記略対称に配置された前記消磁コイル同士は、開閉スイッチを介して互いに接続されていることを特徴とする定着装置。
  14. 請求項1乃至1のいずれかに記載の定着装置において、
    前記励磁コイルは電源に接続され、駆動されることを特徴とする定着装置。
  15. 請求項1乃至14のいずれかに記載の定着装置において、
    前記発熱回転体が定着スリーブ、定着ローラ、定着発熱ベルトの何れかであると共に、前記加圧部材が前記発熱回転体を押圧して当接する加圧回転体であり、前記発熱回転体と前記加圧回転体の間を通過するシート状媒体に画像を定着させることを特徴とする定着装置。
  16. 請求項1乃至1の何れかに記載の定着装置において、
    前記発熱回転体が加熱ローラであり、前記定着部材が、前記加熱ローラと、該加熱ローラに掛けまわした定着ベルトと、前記加熱ローラと共に該定着ベルトを張架する定着回転体とを有し、前記加圧部材が加圧回転体であることを特徴とする定着装置。
  17. 請求項15または16において、前記加圧回転体が加圧ローラまたは加圧ベルトであることを特徴とする定着装置。
  18. 発熱回転体の発熱層を該発熱層に対面する励磁コイルにより誘導加熱し、定着対象であるシート状媒体を通紙する装置であって、通紙するシート状媒体の紙幅のサイズによっては通紙状態において前記発熱層上に前記シート状媒体が存在しない非通紙領域ができることがあり、この非通紙領域にて、前記励磁コイルと前記対面する方向に重なるようにして非通紙領域の過昇温を防止するための消磁コイルを配置した定着装置において、
    前記励磁コイル及び前記消磁コイルに対向する前記発熱層の接平面を想定し、前記発熱回転体の回転軸と、前記励磁コイル及び前記消磁コイルとを前記接平面に投影した場合に、前記接平面上における前記消磁コイルは、前記接平面において前記シート状媒体の紙幅方向に対して斜めの部分を有し、前記斜めの部分が、前記非通紙領域での通紙が想定されるシート状媒体の紙幅方向での端部に対して、斜めに交差していて、前記励磁コイルからの磁束が該交差部における消磁により、前記非通紙領域で前記紙幅方向の中央側から端部側に向けて次第に強く消磁するものであり、
    このような消磁コイルを前記紙幅方向に複数個、各々の前記斜めの部分同士が前記接平面と略垂直方向に重なるように隣接配置した構成からなる消磁コイル群を、前記紙幅方向の中央部で通紙方向と平行な線を対称軸として対称に配置することを特徴とする定着装置。
  19. 請求項1乃至18の何れかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置
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