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JPH089259B2 - 改ざん防止用感圧複写シート - Google Patents

改ざん防止用感圧複写シート

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Publication number
JPH089259B2
JPH089259B2 JP63048099A JP4809988A JPH089259B2 JP H089259 B2 JPH089259 B2 JP H089259B2 JP 63048099 A JP63048099 A JP 63048099A JP 4809988 A JP4809988 A JP 4809988A JP H089259 B2 JPH089259 B2 JP H089259B2
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JP
Japan
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sheet
transfer sheet
pressure
receiving
substance
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JP63048099A
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Inventor
一之 新光
俊介 塩井
富士夫 嶋林
Original Assignee
新王子製紙株式会社
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Filing date
Publication date
Application filed by 新王子製紙株式会社 filed Critical 新王子製紙株式会社
Priority to JP63048099A priority Critical patent/JPH089259B2/ja
Publication of JPH01221276A publication Critical patent/JPH01221276A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は感圧複写シートに関し、特に追加記入による
改ざんが出来ない改ざん防止用感圧複写シートに関す
る。
(従来の技術) クリスタルバイオレットラクトン、ベンゾイルロイコ
メチレンブルー等の電子供与性発色剤と、活性白土、フ
ェノール−ホルムアルデヒド縮合物、芳香族カルボン酸
の多価金属塩等の電子受容性顕色剤との組み合わせ(ロ
イコ系記録材料)、或いはカルボン酸ニッケル塩とN,
N′−ジ−ベンジル−ジ−チオ−オキサイド、有機リン
酸鉄塩と没食子酸ステアリル等の金属塩と配位子化合物
との組み合わせ(キレート系記録材料)等、2種類の色
原体物質の呈色反応を利用した感圧複写シートはよく知
られている。
一般に、かかる感圧複写シートは、相分離法、界面重
合法、in−situ法などの方法で調製された色原体物質含
有マイクロカプセルを支持体に塗布した上用紙(転写シ
ート)、上記色原体物質と反応して発色するもう一方の
色原体物質を支持体に塗布した下用紙(受容シート)、
上記マイクロカプセルと色原体物質を支持体の別々の面
に塗布した中用紙が適宜組み合わされて実用されてい
る。
又、別に上記マイクロカプセルと色原体物質を積層或
いは混合層として支持体の同一面い塗布した所謂自己発
色型感圧複写シートと呼ばれるものもあり、さらにその
自己発色型感圧複写シートの裏面にマイクロカプセル層
を設け、上記下用紙や中用紙を適宜組み合わせた自己発
色型感圧複写シートセット等がある。
しかし、これらの感圧複写シートは手軽に複写がとれ
るという便利さの反面、筆記具、同色調の他の感圧複写
紙、消ゴム、修正インク、ナイフ等を用いて書き加え、
或いは消す等の手段により容易に改ざんすることが可能
な為、用途によって種々のトラブルが発生する問題があ
った。
従来、改ざん防止機能を有する感圧複写紙としては、
上用紙、中用紙等の裏面、即ち、色原体物質を含有する
マイクロカプセル塗布層(5)に、もう一方の色原体物
質含有層(6)を薄く積層し、裏面を自己発色型化した
ものがある(第2図)。これにより上用紙表面に記入す
る際に筆圧で受容層(7)とともに上用紙の裏面に、改
ざん防止用記録(8)が形成されるため、表面に記入さ
れた文字を消し、書き換えても裏面の書き換えが出来
ず、改ざんを防止することが出来る。
しかし、このタイプの感圧複写紙は書き加える手段に
よる改ざんに対しては全く無力であり、又シートの取扱
による圧力で上用紙の裏面が発色して汚れ易い欠点があ
る。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、追加記入による改ざんが出来ず、取り扱い
中に裏面の発色汚れが生じることの無い改ざん防止用感
圧複写シートを提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、色原体物質含有マイクロカプセルを有する
転写シート(1)と該マイクロカプセル中の色原体物質
と反応して発色する受容シート(2)を組み合わせて構
成される感圧複写シートにおいて、受容シート(2)
が、支持体上に顔料塗布層(3)を設け、更に顔料塗布
層(3)上に転写シート(1)の色原体物質と反応して
発色するもう一方の色原体物質の分散系インキ或いは分
散系塗液を印刷或いは塗布してなる受容層(4)を設け
てなり、且つ記録圧力により受容層(4)の一部が対向
する転写シート(1)裏面へ転移し、転写シート(1)
裏面に改ざん防止用記録が得られることを特徴とする改
ざん防止用感圧複写シートである。
(作用) 第1図は本発明の改ざん防止用感圧複写シートを例示
した断面図である。転写シート(1)の表面にボールペ
ン(9)等で記入するとその筆圧によりマイクロカプセ
ル中の色原体物質は転写シート(1)から受容層(4)
へ転移され、受容層(4)上に複写が得られる。
本発明においては、転写シート(1)の色原体物質と
呈色反応を起こすもう一方の色原体物質の分散系インキ
或いは分散系塗液を印刷或いは塗布して受容層(4)を
形成する。分散系の上記もう一方の色原体物質は、溶解
系に比べ、顔料塗布層(3)への浸透が起こり難く、色
原体物質が表面に残り易い。従って、分散系インキ或い
は分散系塗液より形成された受容層(4)の一部は筆圧
により容易に剥離し、対向する転写シート(1)の裏面
に転移する。この結果転写シート(1)裏面に改ざん防
止用記録(10)が得られるものである。
転写シート(1)は記入後に受容シート(2)と分離
して保管されるため、転写シート(1)の表面に改ざん
目的で追加記入しても裏面の記録まで追加記入できな
い。このため追加記入による改ざんを防止できるのであ
る。また転写シート(1)は取り扱い中に裏面が発色汚
れを起こすことはない。
従来より上質紙等の支持体に印刷或いは塗布により受
容層を形成することは知られている。しかし受容層の一
部が転写シート裏面に転移するように構成されたことは
無く、従って受容層が改ざん防止に利用されたことはな
かった。
本発明において用いられる色原体物質の組み合わせと
しては、例えば電子供与性発色剤と電子受容性顕色剤と
の組み合わせ、或いは金属塩と配位子化合物との組み合
わせなどが挙げられる。通常転写シート(1)のマイク
ロカプセルに包含する色原体物質は電子供与性発色剤或
いは配位子化合物であり、受容層(4)に用いられるも
う一方の色原体物質は電子受容性顕色剤或いは金属塩で
ある。
電子供与性発色剤としては、感圧複写紙の分野で公知
となっている下記の如き物質を例示することが出来る。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェ
ニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)
フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−
イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9
−エチルカルバゾール−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド、等のトリアリルメタン系染料、4,4′−ビ
ス−ジメチルアミノベンズヒドリルベンジルエーテル、
N−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2,4,5−ト
リクロロフェニルロイコオーラミン等のジフェニルメタ
ン系染料、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニト
ロベンゾイルロイコメチレンブルー等のチアジン系染
料、3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−フェニ
ル−スピロ−ジナフトピラン、3−プロピル−スピロ−
ジベンゾピラン等のスピロ系染料、ローダミン−B−ア
ニリノラクタム、ローダミン(p−ニトロアニリノ)ラ
クタム、ローダミン(o−クロロアニリノ)ラクタム等
のラクタム系染料、3−ジメチルアミノ−7−メトキシ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ク
ロロフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)
−7−メチルフルオラン、3−ジメチルアミノ−7−N
−メチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
ジベンジルアミノフルオラン、3−(N−エチル−p−
トルイジノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−フェニル
アミノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メ
チルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオ
ラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−フェニルアミ
ノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−
キシリジノフルオラン等のフルオラン系染料等およびこ
れらの混合物。
電子受容性顕色剤としては、例えば感圧複写紙の分野
で公知となっている下記の如き物質が例示される。
酸性白土、活性白土、アタパルジャイト、ゼオライ
ト、ベントナイトの如き粘土類、更にフェノール樹脂、
特公昭51−25174号に記載の如き各種芳香族カルボン酸
の多価金属塩、特開昭54−106316号に記載の如き2,2′
−ビスフェノールスルホン化合物の亜鉛塩等の有機顕色
剤及びこれらの混合物。
金属塩と配位子化合物との組み合わせとしては、例え
ば感圧複写紙の分野で公知となっている下記の如き物質
の組み合わせが例示される。
ステアリン酸ニッケルとN,N′−ジ−ベンジル−ジ−
チオ−オキザミド、ラウリル酸ニッケルとα−ベンジル
グリオキシム、バナジン酸トリカプリルメチルアンモニ
ウムと8−ハイドロオキシキノリンスルホン酸ドデシル
アミン、モリブデン酸ベンジルラウリルジメチルアンモ
ニウムとプロトカテキュ酸ラウリル、ステアリン酸チタ
ンと没食子酸ラウリル、ナフテン酸鉄と没食子酸ベンジ
ル、ポリフェロフェニルメチルシロキサンとメチレンビ
ス(8−オキシキノリン)、パルミチン酸銅とN,N′−
ビス−2−オクタノイルオキシエチルジエチルジチオオ
キザミド、ラウリル酸コバルトとジ−o−トリルグアニ
ジン、ヒノキチオールとポリバナドフェニルメチルシロ
キサン、特開昭58−38191号に記載の有機リン酸鉄と没
食子酸ラウリル等の組み合わせおよびこれらの混合物。
本発明において受容シート(2)に用いられる顔料塗
布層(3)は、受容層(4)のインク或いは塗液げ支持
体へ浸透するのを防止し、結果として受容層上に優れた
発色像を与えるものである。顔料塗布層(3)は顔料、
バインダーさらに必要に応じて分散剤、有色染料、蛍光
増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消泡剤等を含有す
る水性塗液を支持体に塗布して形成する。
尚、顔料塗布層(3)中にオイルを内包するマイクロ
カプセルを含有させると、受容層(4)の転移が一層促
進され転写シート(1)の裏面に極めて鮮明な発色像を
形成し、改ざん防止に利用することが出来るため、本発
明の好ましい態様である。マイクロカプセル及びオイル
については後記する。
顔料としては、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、
カルシウム、チタン等の酸化物、水酸化物、炭酸塩、硫
酸塩、ハロゲン化物、及びコロイダルシリカ、ゼオライ
ト、ベントナイト、カオリン、焼成カオリン等の粘土
類、メラミン樹脂、尿素樹脂等の有機顔料等が挙げられ
る。
水性系塗液を調製する際に用いられるバインダーとし
ては水溶性バインダーとラテックス系バインダーが挙げ
られ、水溶性バインダーとしてはゼラチン、アルブミ
ン、カゼイン等のプロテイン類、穀物澱粉、α化澱粉、
酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉等の澱粉
類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース等のセルロース類、寒天、アルギン酸ソーダ、
アラビヤゴム等の多糖類の如き水溶性天然高分子化合
物、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリル酸、ポリアクリルアミド、マレイン酸共重合
物等の如き水溶性合成高分子化合物があり、ラテックス
系バインダーとしては、スチレン−ブタジエンラテック
ス、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス、アクリ
ル酸エステル系ラテックス、酢酸ビニル系ラテックス、
メチルメタクリレート−ブタジエンラテックスおよびこ
れらのカルボキシ変性(例えばアクリル酸)ラテックス
等がある。
顔料塗布層(3)の表面強度が弱いと罫線等を印刷す
る際の印刷適性に優れたものが得られない。従って、顔
料塗布層を形成する塗液中のバインダーは、通常全固形
分の10重量%以上、より好ましくは20重量%以上含有さ
せる。
顔料塗布層(3)の塗布量についてはこれに限定され
るものではないが、発色性と経済性の面から1〜15g/m2
が好ましく、より好ましくは3〜10g/m2である。
尚、転写シート(1)のマイクロカプセルに含有され
た色原体物質と反応して発色するもう一方の色原体物質
を顔料塗布層(3)中に含有させると、受容層(4)上
に形成される発色像の濃度及びその耐久性をより優れた
ものに出来る。
本発明の受容層(4)は、水性系或いは非水系のイン
キ或いは塗液を顔料塗布層(3)上に印刷或いは塗布す
ることにより形成される。
受容層(4)を形成する非水系インキ或いは塗液は転
写シート側の色原体物質と呈色反応を起こすもう一方の
色原体物質と非水性媒体の他に必要により更にバインダ
ー、顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光染料、有色
染料、光重合開始剤、ワックス、ドライヤー、増粘剤、
ゲル化剤等インキ分野で公知の各種助剤がて化され、蒸
発乾燥型、放射線硬化型、硬化重合型インキ等が調製さ
れる。
又水性系の場合は色原体物質と水の他に必要に応じて
バインダー、顔料、紫外線吸収剤、蛍光染料、分散剤等
が添加され、調製される。
色原体物質としてロイコ系記録材料を用いる場合、通
常受容層(4)に電子受容性顕色剤を用いるが、中でも
有機顕色剤を使用すると特に印字保存性に優れ、良好な
改ざん防止機能が得られる。
非水系のインキ或いは塗液を調製する際に用いられる
非水性媒体としては、印刷業界で公知のものが適宜使用
出来るが、具体的に例示すると、ベンゼン、トルエン、
キシレン、シクロヘキサン、ヘキサン、リグロイン、メ
チルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
ブチル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチル
セロソルブ、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテー
ト、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、n−ヘ
キソノール、シクロヘキサノール、2−エチルヘキシル
アルコール、ポリエチレングリコールジアクリレート、
プロピレングリコールジメタクリレート、ペンタエリス
リトールトリアクリレート、トリメチロールプロパンジ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ヘキサ
ンジオールジアクリレート、1,2−ブタンジオールジア
クリレート、エポキシ樹脂とアクリル酸との反応物、メ
タクリル酸とペンタエリスリトールとアクリル酸との反
応物、マレイン酸とジエチレングリコールとアクリル酸
の縮合物、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレー
ト、スチレン、植物油(あまに油、サンフラワー油等の
乾性油、大豆油等の半乾性油、ひまし油等の不乾性
油)、加工油(脱水ひまし油、重合油、マレイン化油、
ビニル化油、ウレタン化油)、鉱油(マシン油、スピン
ドル油)等が挙げられる。
これらの媒体の内でも分散系インキ或いは分散系塗液
を調製するためには色原体物質を溶解し難いものの使用
が好ましい。
本発明においては受容層(4)の一部が圧力により転
写シート(1)へ転移することが極めて重要であるが、
そのためには色原体物質を溶解した状態ではなく、分散
した状態でインキ或いは塗液中に含有させる。即ち分散
系インキ或いは分散系塗液を印刷或いは塗布等して受容
層(4)を設ける必要がある。溶解状態の色原体物質
は、顔料塗布層(3)へ浸透し易く、形成された受容層
は極めて転写シート(1)裏面に転移し難いため、改ざ
ん防止効果が充分に得られない。従って、色原体物質が
インキ或いは塗液の媒体中に部分的に溶解したものでも
かまわないが、分散状態の色原体物質が媒体に対してほ
ぼ3重量%以上含まれていることが望ましい。
受容層インキ或いは塗液に用いられるバインダーとし
ては前記水性系バインダーの他にロジン(ガムロジン、
ウッドロジン、トール油ロジン)、セラック、コーパ
ル、ダルマン、ギルソナイト、ゼイン等の天然樹脂、硬
化ロジン、エステルガムおよびその他のロジンエステ
ル、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂、二重化ロジン、重
合ロジン、ロジン変性フェノール樹脂、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、エチルヒドロキシエチルセルロース、セルロースア
セテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレ
ート、ニトロセルロース等の半合成樹脂、フェノール樹
脂、キシレン樹脂、尿素樹脂メラミン樹脂、ケント樹
脂、クマロン・インデン樹脂、石油樹脂、テルペン樹
脂、環化ゴム、塩化ゴム、アルキド樹脂、ポリアミド樹
脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸
ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラー
ル(ブチラール樹脂)、ポリビニルピロリドン、塩素化
ポリプロピレンスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレ
タン等の合成樹脂が挙げられる。
これらのバインダーは使用される媒体の種類等に応じ
て選択され使用されるが、その使用方法については、例
えば“印刷インキ技術”シーエムシー社版等に開示され
ている方法が適宜採用出来る。顔料としては前記の如き
ものが挙げられる。
分散系のインキ或いは塗液は、通常水又は非水性媒体
100重量部に対して色原体物質を5〜100重量部混合撹拌
するか、或いは更にボールミル、サンドグラインダー等
で分散し他の成分を混合して調製する。本発明において
は、受容層(4)の転移性と印刷作業性を良くする為
に、顔料塗布層(3)に比べ、受容層(4)の表面強度
が弱くなるように設定することが重要であり、そのため
通常バインダーは、受容層(4)全固形分の0.1〜30重
量%、好ましくは1〜10重量%の範囲で配合される。
尚、インキ或いは塗液の塗布量は、これに限定される
ものではないが、転写シート裏面の発色性等の点から0.
1g/m2〜10g/m2、より好ましくは0.3g/m2〜5g/m2であ
る。
次に転写シート(1)は、色原体物質を含有するオイ
ルを内包するマイクロカプセル分散塗液を支持体に塗布
して得られる。この分散液にはマイクロカプセルの他
に、必要に応じて更にバインダー、カプセル保護材、界
面活性剤、消泡剤、顔料、防腐剤、紫外線吸収剤、酸化
防止剤等を添加することが出来る。支持体への塗布量は
特に限定するものでは無いが、好ましくは1〜10g/m2
より好ましくは2〜7g/m2である。
本発明で用いられるマイクロカプセルは、従来公知の
コアセルベーション法(例えば米国特許第2800457号、
同第2800458号等に示される方法)界面重合法(例え
ば、特公昭38−19574号、特公昭42−446号、特公昭42−
771号、特公昭49−45133号等に示される方法)、in−si
tu重合法(例えば特公昭36−9168号、特公昭51−9079
号、特公昭53−84881号に示される方法)等の方法によ
って製造し得る。
本発明に用いられるオイルとしては、例えば感圧複写
紙の分野で公知となっている下記の如き物質が例示され
る。
綿実油などの植物油類、灯油、パラフィン、ナフテン
油、塩素化パラフィンなどの鉱物油類、アルキル化ビフ
ェニル、アルキル化ターフェニル、アルキル化ナフタレ
ン、ジアリールエタン、トリアリールメタン、ジフェニ
ルアルカンなどの芳香族系炭化水素類、オレイルアルコ
ール、トリデシルアルコール、ベンジルアルコール、1
−フェニルエチルアルコール、グリセリンなどのアルコ
ール類、オレイン酸などの有機酸類、ジメチルフタレー
ト、ジエチルフタレート、ジ−n−ブチルフタレート、
ジオクチルフタレート、アジピン酸ジエチル、アジピン
酸プロピル、アジピン酸ジ−n−ブチル、アジピン酸ジ
オクチルなどのエステル類、トリクレジルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート、トリブチルホスファイ
ト、トリブチルホスフィンオキサイドなどの有機リン化
合物、フェニルセロソルブ、ベンジルカービトール、ポ
リプロピレングリコール、プロピレングリコールモノフ
ェニルエーテルなどのエーテル類、N,N−ジメチルラウ
ラミド、N,N−ジメチルステアラミド、N,N−ジヘキシル
オクチルアミドなどのアミド類、ジイソブチルケトン、
メチルヘキシルケトンなどのケトン類、エチレンカーボ
ネート、プロピレンカーボネートなどのアルキレンカー
ボネート類等およびこれらの混合物。
本発明において、転写シート(1)のマイクロカプセ
ル塗液、及び受容シートの顔料塗布層(3)は、通常エ
アーナイフコーティング、ロールコーティング、ブレー
ドコーティング等の方法で形成される。又受容層(4)
も受容シートの全面に形成する場合には、同様に上記の
塗布方法で形成する。
受容層(4)を局部的に形成する場合には通常凸版印
刷、凹版(グラビア)印刷、平版(オフセット)印刷、
スクリーン印刷等の印刷方法が用いられ、中でも非水系
インキの形で局部印刷するのが印刷作業上及び改ざん防
止の目的上好ましく、取り分はアルコール系インキを用
いてのフレキソ印刷が良好な複写シートが得られること
から好ましい。
本発明で用いられる支持体としては紙、合成繊維紙、
合成樹脂フィルム等が挙げられる。
(実施例) 以下に本発明の効果をより一層明確にするために、実
施例および比較例を挙げるが、本発明はこれらの実施例
に限定するものではない。例中の部及び%は特に断らな
い限り、それぞれ重量部および重量%を表す。
実施例1 転写シート(上用紙)の作成 クリスタルバイオレットラクトン5部をジイソプロピ
ルナフタレン100部に加熱溶解して得た内相油105部に芳
香族多価イソシアネート(商品名コロネート−L,日本ポ
リウレタン社製)15部を溶解し、これを2%のポリビニ
ルアルコール水溶液600部中に加えて乳化し、平均粒径
8.0μとした後、この系を80℃下で4時間反応させてカ
プセル分散液を得た。この分散液に澱粉粒子50部、カル
ボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス20
部(固形分)を加え、濃度18%に成るように希釈してマ
イクロカプセル塗液とした。
得られたカプセル塗液を40g/m2の原紙にエアーナイフ
コーターで固形分が3.0g/m2となるように塗抹して上用
紙を得た。
受容層用分散系顕色インキの調製 3,5−ジ−(tert−ブチル)サリチル酸亜鉛100部、エ
チルセルロース(エチルセルロースNo.14,ハーキュレス
社製)5部、エタノール360部、n−ヘキシルアルコー
ル40部、水40部をボールミルで粉砕処理して顕色インキ
を得た。3,5−ジ−(tert−ブチル)サリチル酸亜鉛は
媒体に対し約15重量%が分散状態であった。
顔料塗布層の形成 ポリアクリル酸ソーダ3部(固形分)、軽質炭酸カル
シウム300部を水900部に添加して得た分散液に、カルボ
キシ変性スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス75部
(固形分)を加えて調製した塗液を40g/m2の原紙に乾燥
重量が5g/m2となるようにエアーナイフコーターで塗抹
した。
受容シート(下用紙)の作成 上記顔料塗布層上に前記分散系顕色インキをフレキソ
印刷で部分印刷して、インキ盛量1.5g/m2の印刷物を得
た。
評価 転写シート(上用紙)と上記受容シート(下用紙)を
重ね、タイプライターで印字したところ、受容シートの
受容層印刷部分と転写シートの裏面に青色の発色像が得
られた。
実施例2 顔料塗布層用オイル内包マイクロカプセル分散液の調製 エチレン−無水マレイン酸共重合体(商品名EMA−31,
モンサント社製)の3.0%水溶液200部に20%苛性ソーダ
水溶液を添加してpHを6.0とした液にアルキルジフェニ
ルエタン100部(商品名ハイゾールSAS−296,日本石油化
学社製)を乳化した後、この系を55℃に昇温した。
別に37%ホルムアルデヒド水溶液30部にメラミン10部
を加え、60℃で15分間反応させてプレポリマー水溶液を
調製した。
このプレポリマー水溶液を前記乳化液中に滴下し、更
に撹拌しながら0.1N−塩酸を滴下してpHを5.3とした後8
0℃まで加温し、その温度で1時間保持後、0.2N−塩酸
でpHを4.0に下げ、更に3時間保温した後、放冷して平
均粒径4.0μのオイル内包マイクロカプセル分散液を得
た。
オイル内包マイクロカプセル含有顔料塗布層の作成 実施例1の顔料塗布層の形成に用いた塗液と同様に調
製した塗液に、上記のオイルカプセル分散液を添加し、
更に澱粉粒子60部、カルボキシ変性スチレン・ブタジエ
ン共重合体ラテックス20部(固形分)を加えて調製した
塗液を40g/m2の原紙に乾燥重量が5g/m2となるようにエ
アーナイフコーターで塗抹した。
受容シート(下用紙)の作成 上記顔料塗布層上に実施例1と同様にして調製した分
散系顕色インキをフレキソ印刷で部分印刷して、インキ
盛量1.5g/m2の印刷物を得た。
評価 実施例1と同様にして作成した転写シート(上用紙)
と上記受容シート(下用紙)を重ね、タイプライターで
印字したところ、受容シートの受容層印刷部分と転写シ
ートの裏面に青色の発色像が得られた。転写シート裏面
の発色は実施例1の発色よりも良好であることが分かっ
た。
実施例3 顕色剤を含有する顔料塗布層の作成 軽質炭酸カルシウム195部、酸化亜鉛60部、3,5−ジ−
(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛とα−メチルス
チレン・スチレン共重合体との混融物(混融比80/20)4
5部、ポリビニルアルコール水溶液15部(固形分)及び
水900部をボールミルで24時間粉砕して得た分散液に、
カルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合体ラテック
ス60部(固形分)を加えて調製した顕色剤含有顔料塗液
を40g/m2の原紙に乾燥重量が5g/m2となるようにエアー
ナイフコーターで塗抹した。
受容シート(下用紙)の作成 上記顔料塗布層上に実施例1と同様にして調製した分
散系顕色インキをフレキソ印刷で部分印刷して、インキ
盛量1.5g/m2の印刷物を得た。
評価 実施例1と同様にして作成した転写シート(上用紙)
と上記受容シート(下用紙)を重ね、タイプライターで
印字したところ、受容シートの受容層印刷部分と転写シ
ートの裏面に青色の発色像が得られた。受容層上の発色
は実施例1の発色よりも良好であることが分かった。
実施例4 オイル内包マイクロカプセルと顕色剤を含有する顔料塗
布層の作成 実施例3の顕色剤含有顔料塗布層の形成に用いた塗液
と同様にして調製した分散液に実施例2と同様に調製し
たオイル内包マイクロカプセル分散液を添加し、更に澱
粉粒子60部、カルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重
合体ラテックス20部(固形分)を加えて調製した塗液を
40g/m2の原紙に乾燥重量が5g/m2となるようにエアーナ
イフコーターで塗抹した。
受容シート(下用紙)の作成 上記顔料塗布層上に実施例1と同様にして調製した分
散系顕色インキをフレキソ印刷で部分印刷して、インキ
盛量1.5g/m2の印刷物を得た。
評価 実施例1と同様にして作成した転写シート(上用紙)
と上記受容シート(下用紙)を重ね、タイプライターで
印字したところ、受容シート(下用紙)と転写シート
(上用紙)の裏面に鮮明な青色の発色像が得られた。受
容層上の発色及び転写シート裏面の発色は共に実施例1
のそれよりも良好なものであることが分かった。
比較例1 受容シートとして、実施例3と同様にして作成した顕
色剤含有顔料塗布層上に受容層を印刷しないものを用い
る以外実施例3と同様にして評価した結果、転写シート
の裏面には発色像が全く生じず、改ざん防止機能は得ら
れなかった。
比較例2 受容シートとして実施例4と同様にして作成したオイ
ル内包マイクロカプセルと顕色剤を含有する顔料塗布シ
ートを、受容層を印刷せずに用いる以外、実施例4と同
様にして評価した結果、転写シートの裏面には発色像が
全く生じず、改ざん防止機能は得られなかった。
(効果) 本発明は追加記入による改ざんができない優れた改ざ
ん防止用感圧複写シートであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の改ざん防止用感圧複写シートの構成を
示す断面図である。 第2図は従来の改ざん防止用感圧複写シートの構成を示
す断面図である。 (1)……転写シート、(2)……受容シート (3)……顔料塗布層、(4)……受容層 (5)……マイクロカプセル塗布層 (6)……もう一方の色原体物質含有層 (7)……受容層、(8)……改ざん防止用記録 (9)……ボールペン、(10)……改ざん防止用記録

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】色原体物質含有マイクロカプセルを有する
    転写シート(1)と該マイクロカプセル中の色原体物質
    と反応して発色する受容シート(2)を組み合わせて構
    成される感圧複写シートにおいて、受容シート(2)
    が、支持体上に顔料塗布層(3)を設け、更に顔料塗布
    層(3)上に転写シート(1)の色原体物質と反応して
    発色するもう一方の色原体物質の分散系インキ或いは分
    散系塗液を印刷或いは塗布してなる受容層(4)を設け
    てなり、且つ記録圧力により受容層(4)の一部が対向
    する転写シート(1)裏面へ移転し、転写シート(1)
    裏面に改ざん防止用記録が得られることを特徴とする改
    ざん防止用感圧複写シート。
  2. 【請求項2】受容シート(2)の顔料塗布層(3)がオ
    イルを内包するマイクロカプセルを含有する請求項
    (1)記載の改ざん防止用感圧複写シート。
  3. 【請求項3】受容シート(2)の顔料塗布層(3)が、
    転写シート(1)のマイクロカプセルに含有される色原
    体物質と反応して発色するもう一方の色原体物質を含有
    する請求項(1)記載の改ざん防止用感圧複写シート。
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JPS6413366U (ja) * 1987-07-17 1989-01-24

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