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JP2825942B2 - 感圧複写紙の製造方法 - Google Patents

感圧複写紙の製造方法

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JP2825942B2
JP2825942B2 JP2173108A JP17310890A JP2825942B2 JP 2825942 B2 JP2825942 B2 JP 2825942B2 JP 2173108 A JP2173108 A JP 2173108A JP 17310890 A JP17310890 A JP 17310890A JP 2825942 B2 JP2825942 B2 JP 2825942B2
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和夫 戸谷
員義 若田
俊介 塩井
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OJI SEISHI KK
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OJI SEISHI KK
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、マイクロカプセルインキを用いる感圧複写
紙の製造方法に関し、特に良好な性能を有する感圧複写
紙を、比較的小型の乾燥装置を用いて容易に製造する方
法に関するものである。
(従来の技術) クリスタルバイオレットラクトン、ベンゾイルロイコ
メチレンブルー等の電子供与性発色剤と、活性白土、フ
ェノール−ホルムアルデヒド縮合物、芳香族カルボン酸
の多価金属塩等の電子受容性顕色剤との組合わせ、或い
はカルボン酸ニッケル塩とN,N−ジ−ベンジル−ジ−チ
オ−オキザミド、有機リン酸鉄塩と没食子酸ラウリル等
の金属塩と配位子化合物との組合わせなど、各種色原体
物質の反応によって発色する原理を利用した感圧複写紙
はよく知られている。
一般に、かかる感圧複写紙は、相分離法、界面重合
法、in−situ法などの方法で調製された色原体物質含有
マイクロカプセルを支持体に塗布した上用紙(CB)、上
記色原体物質と反応して発色するもう一方の色原体物質
を支持体に塗布した下用紙(CF)、上記マイクロカプセ
ルと色原体物質を支持体の別々の面に塗布した中用紙
(CFB)が適宜組合わされて実用されている。
また、別に上記マイクロカプセルと色原体物質を積層
或いは混合層として支持体の同一面に塗布した所謂単体
感圧複写紙と呼ばれるものもあり、更にその単体感圧複
写紙の裏面にカプセル層を設け、上記下用紙や中用紙を
適宜組合わせた単体感圧複写紙セット等がある。
通常、これらの感圧複写紙は、水性系の塗料を大型の
塗工機で支持体に塗布することによって製造されるが、
特殊な製造方法として、カプセルをインキ化し、印刷機
によってスポット印刷する方法がある。
カプセルインキのスポット印刷は、高価なカプセル塗
料を支持体の必要箇所にのみ印刷できるため、水性系塗
料を大型の塗工機で支持体全体に塗布する方法に比較し
て、例えば部分的に色調の異なる複写紙が得られるなど
の小回りがきき、目的とする品種によっては経済的に非
常に優れた特徴を発揮する。しかし、このように印刷方
式は、塗工機による方法と比べて大きなメリットを有す
る反面、その方式によってはまだ充分とは言い難い面が
ある。
例えば、カプセルインキを支持体に塗布して良好な発
色性の感圧複写紙を得るには、その塗布量をできるだけ
多くする必要があるが、その為に溶剤系の蒸発乾燥型カ
プセルインキを使用すると、多くの溶剤を蒸発させる為
の大型乾燥装置が必要となり、また、使用される溶剤が
特にアルコール類であると、紙にシワが発生し易くなる
欠点が付随する。一方、紫外線硬化型のカプセルインキ
を使用する場合には、蒸発乾燥型のインキを使用する場
合に比較して、小型の乾燥装置で製造可能であるが、樹
脂の割合が蒸発乾燥型インキに比べて高いために、印刷
箇所が透明化しやすく、更に、樹脂の影響を受けて、カ
プセルが圧破壊され難くなるため、発色性の面で劣った
ものになりがちである。
また、本発明者らは、色原体物質を内包するマイクロ
カプセルとアルコール系の揮発性有機溶剤と紫外線硬化
性化合物と光重合開始剤を基本成分とするカプセルイン
キを用いることによって、発色性と印刷箇所の不透明性
が良好で、しかもシワの無い感圧複写紙が比較的小型の
乾燥装置を使用して得られることを見出している(特願
平1−279301号)。しかし、この方法も条件によっては
充分なものとは言えず、例えば、高速で印刷した場合に
紫外線硬化性物質の重合が不充分になり易く、形成され
る被膜の強度が低下するため、カプセルの支持体への固
定が不充分となり、得られた感圧複写紙は摩擦によって
汚れやすいという欠点を有している。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、カプセルインキを用いて感圧複写紙
を製造する際の、上記の如き欠点を解消して、より実用
性の高い感圧複写紙を容易に製造する方法を提供するも
のである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、(a)色原体物質を内包するマイクロカプ
セル、(b)揮発性有機溶剤、(c)接着剤、(d)紫
外線硬化性化合物、及び(e)光重合開始剤を基本成分
とするカプセルインキを支持体に印刷し、硬化せしめる
ことを特徴とする感圧複写紙の製造方法である。
(作用) 本発明者等は、高速印刷でインキ中の紫外線硬化性化
合物の重合が不充分となることにより生じていた被膜強
度の低下をインキ中に接着剤を添加することで補え、そ
れにより感圧複写紙の耐摩擦性が向上することを見出し
本発明を完成するに至った。
本発明において用いられる色原体物質としては、例え
ば電子供与性発色剤と電子受容性顕色剤との組合せ、或
いは金属塩と配位子化合物との組合せなどが挙げられ
る。
電子供与性発色剤としては、例えば感圧複写紙の分野
で公知となっている下記の如き物質が例示される。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェ
ニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)
フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−
イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9
−エチルカルバゾール−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド等のトリアリルメタン系染料、4,4′−ビス
−ジメチルアミノベンズヒドリルベンジルエーテル、N
−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2,4,5−トリ
クロロフェニルロイコオーラミン等のジフェニルメタン
系染料、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロ
ベンゾイルロイコメチレンブルー等のチアジン系染料、
3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−フェニル−
スピロ−ジナフトピラン、3−プロピル−スピロ−ジベ
ンゾピラン等のスピロ系染料、ローダミン−B−アニリ
ノラクタム、ローダミン(o−クロロアニリノ)ラクタ
ム、ローダミン(o−クロロアニリル)ラクタム等のラ
クタム系染料、3−ジメチルアミノ−7−メトキシフル
オラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロ
フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7
−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メ
チルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベ
ンジルアミノフルオラン、3−(N−エチル−p−トル
イジノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−フェニルア
ミノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチ
ルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラ
ン、3−ピペリジノ−メチル−7−フェニルアミノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−キシリ
ジノフルオラン等のフルオラン系染料、3,3−ビス〔2
−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキ
シフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラ
クロロフタリド等の赤外発色系染料等およびこれらの混
合物。
電子受容性顕色剤としては、例えば感圧複写紙の分野
で公知となっている下記の如き物質が例示される。
酸性白土、活性白土、アタパルジャイト、ゼオライ
ト、ベントナイトの如き粘土類、フェノール樹脂、特公
昭51−25174号に記載の如き各種芳香族カルボン酸の多
価金属塩、特開昭54−106316号に記載の如き2,2′−ビ
スフェノールスルホン化合物の亜鉛塩等およびこれらの
混合物。
金属塩と配位子化合物との組合せとしては、例えば感
圧複写紙の分野で公知となっている下記の如き組合せが
例示される。
ステアリン酸ニッケルとN,N′−ジ−ベンジル−ジ−
チオ−オキザミド、ラウリル酸ニッケルとα−ベンジル
グリオキシム、バナジン酸トリカプリルメチルアンモニ
ウムと8−ハイドロオキシキノリンスルホン酸ドデシル
アミン、モリブデン酸ベンジルラウリルジメチルアンモ
ニウムとプロトカテキュ酸ラウリル、ステアリン酸チタ
ンと没食子酸ラウリル、ナフテン酸鉄と没食子酸ベンジ
ル、ポリフェロフェニルメチルシロキサンとメチレンビ
ス(8−オキシキノリン)、パルミチン酸銅とN,N′−
ビス2−オクタノイルオキシエチルジエチルジチオオキ
ザミド、ラウリル酸コバルトとジ−o−トリルグアニジ
ン、ヒノキチオールとポリバナドフェニルメチルシロキ
サン、特開昭58−38191号に記載の有機リン酸鉄と没食
子酸ラウリル等の組合せおよびこれらの混合物。
上記の如き色原体物質をマイクロカプセル化する場
合、色原体物質は、通常オイルに溶解した状態でカプセ
ル化されるが、かかるオイルとしては、下記の如き物質
が例示される。
綿実油などの植物油類、灯油、パラフィン、ナフテン
油、塩素化パラフィンなどの鉱物油類、アルキル化ビフ
ェニル、アルキル化タ−フェニル、アルキル化ナフタレ
ン、ジアリールエタン、トリアリールメタン、ジフェニ
ルアルカンなどの芳香族系炭化水素類、オレイルアルコ
ール、トリデシルアルコール、ベンジルアルコール、1
−フェニルエチルアルコール、グリセリンなどのアルコ
ール類、オレイン酸などの有機酸類、ジメチルフタレー
ト、ジエチルフタレート、ジ−n−ブチルフタレート、
ジオクチルフタレート、アジピン酸ジエチル、アジピン
酸プロピル、アジピン酸ジ−n−ブチル、アジピン酸ジ
オクチルなどのエステル類、トリクレジルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート、トリブチルホスファイ
ト、トリブチルホスフオキザミドなどの有機リン酸化合
物、フェニルセロソルブ、ベンジルカービトール、ポリ
プロピレングリコール、プロピレングリコールモノフェ
ニルエーテルなどのエーテル類、N,N−ジメチルラウラ
ミド、N,N−ジメチルステアラミド、N,N′−ジヘキシル
オクチルアミドなどのアミド類、ジイソブチルケトン、
メチルヘキシルケトンなどのケトン類、エチレンカーボ
ネート、プロピレンカーボネートなどのアルキレンカー
ボネート類等およびこれらの混合物。
なお、色原体物質の配合量は、通常オイル100重量部
に対して1〜80重量部程度の範囲で調整される。
カプセル化法としては、従来から公知のコアセルベー
ション法、界面重合法、in−situ法等が適宜選択して使
用できるが、合成樹脂を壁膜材とするのが好ましく、な
かでもメラミンホルムアルデヒド樹脂を被膜とするカプ
セルは、発色鮮明性等品質面でより優れた感圧複写紙が
得られるため特に好ましい。なお、これらのマイクロカ
プセルには、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤等
を含有させることもできる。
本発明において用いられる揮発性有機溶剤としては、
例えばベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサ
ン、ヘキサン、トリクロルエチレン、リグロイン、メチ
ルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ、ジエチレングリコール、ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテルアセテート、メタノール、エタノール、n−
プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブ
タノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、2
−エチルヘキシルアルコール等が挙げられる。中でも炭
素数3以下のアルコールは、高速印刷下での乾燥性の面
で特に好ましい。
紫外線硬化性化合物としては、例えばビニル又はビニ
リデン基を一個以上、好ましくは複数個有する化合物が
挙げられ、具体的にはアクリロイル基、メタクリロイル
基、アリル基、不飽和ポリエステル、ビニルオキシアク
リルアミド基等を有する化合物が挙げられる。最も代表
的なものは、ポリオール、ポリアミン又はアミノアルコ
ール等と不飽和カルボン酸との反応物、ヒドロキシル基
を持つアクリレート又はメタクリレートとポリイソシア
ネートとの反応物である。代表的な化合物としては、例
えばポリエチレングリコールジアクリレート、プロピレ
ングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトール
トリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートヘキ
サンジオールジアクリレート、1,2−ブタンジオールジ
アクリレート、エポキシ樹脂とアクリル酸との反応物、
メタクリル酸とペンタエリスリトールとアクリル酸との
反応物、マレイン酸とジエチレングリコールとアクリル
酸の縮合物、メチルメタクリレート、スチレン等及びこ
れらの混合物が挙げられる。
なお、揮発性有機溶剤と紫外線硬化性化合物との配合
比率は、通常、95:5〜10:90(重量部)の範囲であり、
より好ましくは80:20〜20:80(重量部)の範囲である。
中でも紫外線照射装置のみで塗抹インクを硬化する場合
には、65:35〜20:80の範囲が好ましく、また、紫外線照
射装置と蒸発乾燥装置を併用して塗抹インクを硬化する
場合には80:20〜40:60の範囲が好ましい。
光重合開始剤としては、例えば芳香族ケトン、キノン
化合物、エーテル化合物、ニトロ化合物等が挙げられ、
具体的にはベンゾキノン、フェナンスレンキノン、ナフ
トキノン、ジイソプロピルフェナンスレンキノン、ベン
ゾインブチルエーテル、ベンゾイン、フロインブチルエ
ーテル、ミヒラーケトン、ミヒラーチオケトン、フルオ
レノン、トリニトロフルオレノン、β−ベンゾイルアミ
ノナフタレン等が挙げられる。
なお、光重合開始剤の配合量は、通常、紫外線硬化性
化合物100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲である。
更に使用する接着剤としては、アクリル樹脂、メタク
リル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、キシレ
ン樹脂、クマロン樹脂、石油樹脂、フェノール樹脂、レ
ゾルシノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ケトン樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビ
ニルホルマール樹脂、ポリビニルブチラール、ニトロセ
ルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチル
セルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテ
ートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート
等が挙げられる。中でもセルロース系誘導体を用いた場
合は、本発明の耐摩擦性向上効果が顕著に現れるため特
に好ましい。なお、接着剤の配合量は、紫外線硬化性化
合物100重量部に対して0.1〜500重量部であり、より好
ましくは1〜300重量部である。
本発明におけるインキには、必要に応じて光重合の効
率を高めるための増感剤、さらには白色顔料、発色減感
成分、カプセル保護剤、酸化防止剤、蛍光染料、可塑剤
等を添加することができる。
増感剤としては、例えばトリエタノールアミン、N−
メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノール
アミン、N−メチルモルホリン等が挙げられる。
白色顔料としては、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化ア
ルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ
酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、
リン酸カルシウム、コロイダルシリカ等の無機顔料、メ
ラミン樹脂、尿素樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
発色減感成分としては、ロイコ系記録材料の場合に
は、各種のアミノ化合物等が挙げられ、鉄キレート系記
録材料の場合には、特開昭59−38089号に記載の如き有
機リン系化合物やアミノカルボン酸基を有する化合物等
が用いられる。
上記の如き成分を含有するインキ媒体への色原体物質
内包マイクロカプセルの分散は、使用する揮発性有機溶
剤がメタノールやエタノールの如く水と混和する溶剤の
場合には、水性系のカプセル分散液を濾過した後に、こ
の溶剤で洗浄濾過を数回繰り返すことによって水を除去
して得たケーキ状のカプセルをインキ媒体に再分散する
ことによっても可能である。しかし、通常は、水性系の
カプセル分散液を、調製された分散液のまま、或いは濾
過等の濃縮工程を経た後に、通気乾燥、表面乾燥、流動
乾燥、気流乾燥、噴霧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥、赤外
線乾燥、高周波乾燥、超音波乾燥、微粉砕乾燥等の手段
により分散媒を除去して粉体カプセルとした後、これを
インキ媒体に分散することによってなされる。
なお、インキ媒体へのカプセルの配合量は、通常、イ
ンキ媒体(揮発性有機溶剤+紫外線硬化性化合物)100
重量部に対してカプセル2〜100重量部であり、好まし
くは7〜60重量部の範囲である。
かくして調製された色原体物質内包カプセルインキ
は、フレキソ印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、凸
版印刷、スクリーン印刷等によって、例えば紙、合成紙
等の適当な支持体に或いは該支持体上に受容層を設けて
なる受容シートの裏面や表面上に塗布され、上用紙や中
用紙や単体感圧複写紙とされる。また、カプセルに内包
された色原体物質と反応して発色するもう一方の色原体
物質を、該カプセルインキに添加して調製したインキを
支持体に塗布すれば単体感圧複写紙となる。
インキの乾燥硬化は、通常、熱風や赤外線の小型乾燥
装置と紫外線照射装置を併用することによってなされる
が、使用する溶剤の種類や使用量によっては、紫外線照
射装置のみでよい場合がある。特に、揮発性有機溶剤と
してアルコール類を使用した場合には、紫外線照射装置
のみで硬化し易く、本発明の最も好ましい実施態様とな
る。
カプセルインキの塗布量は、調製されたインキの種類
に応じて適宜決定されるものであり、特に限定されるも
のではないが、一般に乾燥重量で0.3〜10g/m2、好まし
くは2〜7g/m2程度の範囲である。
受容層を形成する色原体物質は、カプセルに内包され
た色原体物質と反応して発色する物質であり、これらは
必要に応じてボールミル、アトライター、サンドミル等
により粉砕処理が施された後、通常の白色顔料、バイン
ダー、さらには必要に応じて分散剤、有色染料、蛍光増
白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消合剤等の各種助剤
が添加され、水性塗液として調製される。
白色顔料については、カプセルインキ塗布層中に添加
される物質として例示したものと同種のものが使用で
き、バインダーとしては、水溶性或いはラテックス系等
の各種バインダーが使用される。
水溶性バインダーとしては、ゼラチン、アルブミン、
カゼインなどのプロテイン類、穀物澱粉、α化澱粉、酸
化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉などの澱粉
類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロースなどのセルロース類、寒天、アルギン酸ソー
ダ、アラビアゴムなどのサッカロース類の如き水溶性天
然高分子化合物、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミ
ド、酢酸ビニル−無水マレイン酸のナトリウム塩、スチ
レン−無水マレイン酸のアンモニウム塩等のマレイン酸
共重合体塩、ブタジエン−メタクリル酸のナトリウム塩
などの如き水溶性合成高分子化合物等が挙げられる。
ラテックス系バインダーとしては、スチレン−ブタジ
エンラテックス、アクリロニトリル−ブタジエンラテッ
クス、アクリル酸エステル系ラテックス、酢酸ビニル系
ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエンラテッ
クスおよびこれらのカルボキシ変性(例えばアクリル
酸)ラテックス等が挙げられる。
かくして調製された受容層形成塗液は、エアーナイフ
コーター,ロールコーター、ブレードコーター、サイズ
プレスコーター、カーテンコーター、ビルブレードコー
ター、ショートドウェルコーター等各種公知の塗布方法
によって、紙、合成紙等の如き各種支持体上に塗布され
る。
受容層形成塗液の塗布量は、調製された塗液の種類等
に応じて適宜決定されるものであり、特に限定するもの
ではないが、一般に乾燥重量で2〜15g/m2、好ましくは
3〜7g/m2程度である。
「実施例」 以下に 本発明の効果をより一層明確なものとするた
めに、実施例および比較例を掲げるが、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない。
なお、例中の部および%は特に断らない限り、それぞ
れ重量部および重量%を表わす。
実施例1 (カプセルの調製) クリスタルバイオレットラクトン8部をアルキルジフ
ェニルエタン100部(商品名ハイゾールSAS−296,日本石
油化学社製)に加熱溶解して内相油を得た。エチンレン
−無水マレイン酸共重合体(商品名EMA31,モンサント社
製)の3.0%水溶液200部に、20%苛性ソーダ水溶液を滴
下してpHを6.0とした液に、この内相油を乳化した後、
この系を55℃に昇温した。
別に、37%ホルムアルデヒド水溶液45部にメラミン15
部を加え、60℃で15分間反応させてプレポリマー水溶液
を調製した。
このプレポリマー水溶液を前記乳化液中に滴下し、更
に、撹拌しながら0.1N−塩酸を滴下してpHを5.3とした
後、80℃まで加温し、その温度で1時間保持後、0.2N−
塩酸でpHを3.5に下げ、更に3時間保温した後放冷して
平均粒径3.0μのカプセル分散液を得た。
次いで、このカプセル分散液を濾過した後に風乾して
粉体カプセルを得た。
(カプセルインキの調製) エタノール300部にエチルセルロース(商品名N−4,
ハーキュレス社製)15部を添加して得た溶液に、上記粉
体カプセル100部を分散し、ペンタエリスリトールトリ
アクリレート300部とベンゾイン10部を添加してカプセ
ルインキを得た。
(上用紙の作成) 40g/m2の原紙に上記カプセルインキをフレキソ印刷し
た後、紫外線照射装置でインキを硬化して、インキ量4.
0g/m2のスポット印刷物を得た。なお、得られた印刷物
には全くシワの発生がなく、印刷箇所の不透明性も良好
であった。また、130m/minのスピードで印刷してもガイ
ドロールに汚れは全く発生しなかった。
(下用紙の作成) 軽質炭酸カルシウム65部、酸化亜鉛20部、3,5−ジ
(α−メチルベンゼン)サリチル酸亜鉛とα−メチルス
チレン・スチレン共重合体との混融物(混融比80/20)1
5部、ポリビニルアルコール水溶液5部(固型分)及び
水300部をボールミルで24時間粉砕して得た分散液に、
カルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合体ラテック
ス20部(固形部)を加えて調製した顕色剤塗液40g/m2
原紙に乾燥重量が5g/m2となるようにエアーナイフコー
ターで塗抹して下用紙を得た。
(発色性及び耐摩擦性の評価) 得られた上用紙と下用紙を重ねてタイプライターで印
字したところ良好な発色像が得られた。また、上用紙と
下用紙を重ねて100g/m2の圧力下で10往復面同士を摩擦
した結果、下用紙の汚れは実用上問題ないレベルであっ
た。
比較例1 エチルセルロース(商品名N−4,ハーキュレス社製)
15部を添加しなかった以外、実施例1と同様にしてカプ
セルインキを調製し、更に実施例1と同様にして上用紙
を得た。
(評価) 得られた上用紙は全くシワの発生が無く、印刷箇所の
不透明性も良好であった。また、130m/minのスピードで
印刷してもガイドロールに汚れはほとんど発生しなかっ
た。
また、この上用紙と実施例1と同様にしてで得た下用
紙を重ねてタイプライターで印刷したところ、良好な発
色像が得られた。しかし、上用紙と下用紙を重ねて100g
/m2の圧力下で10往復面同士を摩擦した結果、下用紙に
問題となるレベルの汚れを生じた。
実施例2 (カプセルインキの調製) エタノール700部にニトロセルロース(商品名硝化綿
FQタイプSS1/4,ダイセル化学工業社製)50部を添加し
て得た溶液に、実施例1と同様にして得た粉体カプセル
100部を分散し、更にトリメチロールプロパトリアクリ
レート200部とベンゾインブチルエーテル10部とN,N−ジ
メチルエタノールアミン1部とアクリル樹脂(商品名ア
ロンS−4080,東亜合成社製)50部を添加してカプセル
インキを得た。
(上用紙の作成) 40g/m2の原紙に得られたカプセルインキをフレキソ印
刷した後、小型熱風乾燥装置と紫外線照射装置でインキ
を硬化して、インキ量4.5g/m2のスポット印刷して上用
紙を得た。なお、得られた上用紙には全くシワの発生が
認められず、印刷箇所の不透明性も良好であった。また
130m/minのスピードで印刷してもガイドロールには汚れ
は全く発生しなかった。
(発色性及び耐摩擦性の評価) 得られた上用紙と実施例1と同様にして得た下用紙を
重ねてタイプライターで印字したところ良好な発色像が
得られた。また、上用紙と下用紙を重ねて100g/m2の圧
力下で10往復面同士を摩擦した結果、下用紙の汚れは実
用上問題ないレベルであった。
比較例2 実施例2のカプセルインキの調製において、ニトロセ
ルロース(硝化綿SS1/4)50部とアクリル樹脂(アロン
S−4080)を添加しなかった以外は実施例2と同様に
し、上用紙を得た。
(評価) 得られた上用紙は全くシワの発生が無く、印刷箇所の
不透明性も良好であった。また、130m/minのスピードで
印刷してもガイドロールに汚れはほとんど発生しなかっ
た。
また、この上用紙と実施例1と同様にして得た下用紙
を重ねてタイプライターで印字したところ、良好な発色
像が得られた。しかし、上用紙と下用紙を重ねて100g/m
2の圧力下で10往復面同士を摩擦した結果、下用紙に問
題となるレベルの汚れを生じた。
〔効果〕
本発明の方法では、良好な性能を有する感圧複写紙が
極めて効率良く製造できた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−202394(JP,A) 特開 平4−211985(JP,A) 特開 平3−261588(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/124

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)色原体物質を内包するマイクロカプ
    セル、(b)揮発性有機溶剤、(c)接着剤、(d)紫
    外線硬化性化合物、及び(e)光重合開始剤を基本成分
    とするカプセルインキを支持体に印刷し、硬化せしめる
    ことを特徴とする感圧複写紙の製造方法。
  2. 【請求項2】揮発性有機溶剤が、アルコール類である請
    求項(1)記載の感圧複写紙の製造方法。
  3. 【請求項3】揮発性有機溶剤と紫外線硬化性化合物の配
    合比率が65:35〜20:80の範囲であり、紫外線照射装置の
    みで塗抹インキを硬化する請求項(1)又は(2)記載
    の感圧複写紙の製造方法。
  4. 【請求項4】揮発性有機溶剤と紫外線硬化性化合物の配
    合比率が80:20〜40:60の範囲であり、蒸発乾燥装置と紫
    外線照射装置を併用して塗抹インキを硬化する請求項
    (1)又は(2)記載の感圧複写紙の製造方法。
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