JP3574236B2 - インク受容層を有する記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の背景】
発明の分野
本発明は、インク組成物を用いた記録に用いられる記録媒体に関し、更に詳しくはインクジェット記録に好ましく用いられる記録媒体に関する。
【0002】
背景技術
インク組成物を用いた記録方式に用いられる記録媒体には、高画像、高品質の記録画像を実現できるよう種々の性能が要求される。例えば、記録媒体上でインク組成物が滲んだり流れたりしないこと、付着したインク組成物を速やかに吸収または乾燥させること、記録媒体の端部が持ち上がるいわゆるカール状になりにくいこと、印字物を長期にわたり劣化させずに維持すること、さらに表面に光沢があり質感があること等が要求される。インクジェット記録方法に用いられる記録媒体にあっては、さらにインクドットの形状が真円であり、そのドットの周囲が滲まず鮮明であること等が求められる。
【0003】
また、モノクロのみならずカラー画像を形成しようとする場合、インク組成物の着色剤の発色が良好であること、複数のインク組成物が重ねて印字されてもインクが流れないことなどが要求される。
【0004】
更に近時、印字記録物をその表面からの反射光により観察する記録に加え、スライドやオーバーヘッドプロジェクター(OHP)のような透過光によって印字記録を観察するような記録も多用されるにいたっている。よって、このような透過光によって観察する記録に用いられる記録媒体にあっても、インク組成物によって記録を行おうとする場合、上記のような性能が求められていると言える。さらに、透過光により画像を観察する性質上、画像は明るいものであることすなわち光透過性に優れるものであることが要求される。
【0005】
このような記録媒体に期待される種々の性能を満足するため、基材上にインク受容層を設けることが提案されている。例えば、インク受容層として多孔質層を設けた記録媒体、インク受容層として水溶性ポリマーを表面に塗布した記録媒体などが提案されている。具体的には、特開昭62−122781号、特開昭56−58869号、特開昭58−24493号、特開昭58−89391号、特開昭61−188181号などにおいて種々の記録媒体が提案されている。
【0006】
とりわけ、特開昭62−122781号には、塩基性ポリマーと前記スチレン/(メタ)アクリル酸重合体とからなるポリマーコンプレックスからなるインク受容層を有した記録媒体が記載されている。この公報の記載によれば、この塩基性ポリマーと前記スチレン/(メタ)アクリル酸重合体との混合比は10:1〜3の範囲になければ、良好な特性を有する記録媒体は得られないとされている。
【0007】
【発明の概要】
本発明者らは、今般、上記の特開昭62−122781号において良好な特性が得られないとされた範囲において、意外にも優れた記録媒体が得られること、さらに特定のインク組成物およびインクジェット記録方法との組み合わせによって極めて良好な画像が実現できるとの知見を得た。本発明はかかる知見に基づくものである。
【0008】
よって、本発明は良好な特性を有する記録媒体、とりわけインクジェット記録方法に好ましく用いられる記録媒体の提供をその目的としている。
【0009】
また、本発明は良好な特性を有するOHPシートのような透過光によって画像を観察する形式に適した記録媒体の提供をその目的としている。
【0010】
更に、本発明は良好が画像が実現出来るインクジェット記録方法の提供をその目的としている。
【0011】
そして、本発明による記録媒体は、基材上の少なくとも片面にインク受容層が設けられてなる記録媒体であって、該インク受容層が、塩基性ポリマーとスチレン/(メタ)アクリル酸重合体とのポリマーコンプレックスを含有してなり、かつ前記塩基性ポリマーと前記スチレン/(メタ)アクリル酸重合体との混合比が10:4〜6の範囲にあるもの、である。
【0012】
更に本発明によるインクジェット記録方法は、上記本発明による記録媒体上に、着色剤と、熱可塑性樹脂と、水とを少なくとも含んでなるインク組成物の液滴を吐出し、前記記録媒体にインク液滴を付着させる工程と、このインク液滴の付着した記録媒体を加熱する工程とを含んでなるもの、である。
【0013】
【発明の具体的説明】
記録媒体
本発明において用いられる記録媒体は、ポリマーコンプレックスを含んでなるインク受容層を有してなる。本発明においてポリマーコンプレックスは、塩基性ポリマーとスチレン/(メタ)アクリル酸重合体とのポリマーコンプレックスを含有してなり、かつ前記塩基性ポリマーと前記スチレン/(メタ)アクリル酸重合体との混合比(P/S値)が10:3.5〜7の範囲、好ましくは10:3.5〜4.5の範囲、最も好ましくは10:4〜4.5であるものである。
【0014】
P/S値が上記範囲にあることで、印字に発生するひびを有効に抑制することが出来る。印字に発生するひびは、反射光によって観察する記録物においてはその画像品質を劣化させる。さらに透過光によって画像を観察するOHPシートにあっては、透過光を散乱し画像を暗くする。よって、本発明による記録媒体によれば、高画像品質を実現でき、更にOHPシートなどにあっては明るい画像を実現することが出来るので有利である。
【0015】
さらに、P/S値が上記範囲にある記録媒体によって、意外にも印字の表面が白化する現象を抑制することができることが分かった。以下は仮定であって、これによって本発明が限定されることを意図するものではないが、この印字の白化は、印字後有機溶媒成分が印字表面に浮き出てくることが原因であると考えられる。本発明による記録媒体は、この有機溶媒成分の印字表面へ浮き出しを有効に防止するものと思われる。白化は、反射光によって観察する記録物においてはその画像品質を劣化させる。さらに透過光によって画像を観察するOHPシートにあっては、上記ひびと同様に透過光を散乱し画像を暗くする。よって、本発明による記録媒体によれば、高画像品質を実現でき、更にOHPシートなどにあっては明るい画像を実現することが出来るので有利である。
【0016】
上記のように本発明による記録媒体によれば、OHPシートのような透過光によって観察される場合に特に有利に高品質の画像を実現できる。このような透過光によって観察される画像の明るさの指標として、全透過光中の散乱光の割合として表現される濁度(Haze)があるが、本発明の好ましい態様によれば、この濁度がHaze20以下が実現でき、より好ましくはHaze15以下、最も好ましくはHaze10以下の画像が実現できる。
【0017】
更に本発明において、インク受容層は基材の両面に形成されてもよい。基材の両面にインク受容層を形成することで、記録媒体がカール状となってしまう現象を抑制することができ好ましいことがある。本発明による記録媒体のインク受容層は、選択した塩基性樹脂またはスチレン(メタ)アクリル酸の種類によってインク受容層の厚みが比較的大きくなることがある。片面のみにこのようなインク受容層が形成されると、記録媒体の端が持ち上がり、記録媒体がカール状となるおそれがある。基材の両面にインク受容層を設けることで、記録媒体がカール状となることを有効に防止することができる。但し、それぞれの面のインク受容層は同一であるのが好ましいが、全く同一でなくともよい。プリンターの記録媒体の搬送形態、許容されるカール量等を考慮して印字面以外のインク受容層の組成および厚さが決定されてよい。両面のインク受容層が同一である場合、使用者が表裏を気にせず利用可能である点で有利である。
【0018】
更に本発明による記録媒体は、通常記録媒体に要求される種々の性能を満足するものである。例えば、本発明による記録媒体は印画性能(例えば、高い色濃度、混色やにじみが少ないこと)に優れる。また、本発明による記録媒体は、インク受容層の基材への密着性およびプリンターによる搬送性に優れ、また搬送による傷の発生が少ない点でも好ましいものである。更に本発明による記録媒体は、耐ブロッキング性、耐水性、耐光性、画像保存性(退色が少なく、クリアファイル中にいれてもファイルと接着しないこと)、人体に有害でない点でも優れるものである。更にまた、本発明による記録媒体は、OHPフィルムなどの透明記録媒体の形態において光透過性に優れるとの利点も得られる。
【0019】
本発明において用いられる塩基性ポリマーの具体例としては、
N−ビニルピロリドン、N−ビニル−3−メチルピロリトン、N−ビニル−5−メチルピロリドン、N−ビニル−3,3,5−トリメチルピロリドン、N−ビニル−3−ベンジルピロリドン、N−ビニルピペリドン、N−ピニル−4−メチルピペリドン、N−ビニル−カプロラクタム、N−ビニルカプリルラクタム、N−ビニル−3−モルホリン、N−ビニルチオピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン等の単独重合体または他の一般的なモノマーのランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等;
N−ビニル−2−オキサゾリドン、N−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリドン、N−ビニル−5−エチル−2−オキサゾリドン、N−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリドン、N−ビニル−2−チオオキサゾリドン、N−ビニル−2−メルカプトペンゾチアゾール等の単独重合体または他の一般的なモノマーとのランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等:
N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N−ビニル−4−メチルイミダゾール等の単独重合体または他の一般的なモノマーとのランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等;
2−または4−ビニルピリジン等の単独重合体または他の一般的なモノマーとのランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体
などがあげられる。ここで、上記の他の一般的なモノマーの具体例としては、メタクリレート、アクリレート、アクリルアミド、アクリロニトリル、ビニルエーテル、酢酸ビニル、ビニルイミダゾール、エチレン、スチレンN−ビニルピロリドン、N−ビニルピペリドン、N−ビニル力プロラクタム、N−ビニルモルホリン、N−ビニル−2−オキサゾリドン、N−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリトンの単独重合体、共重合体等などが挙げられ、好ましいものとしてはN−ビニルピロリドン、N−ビニルピペリドン、N−ビニル力プロラクタム、N−ビニルモルホリン、N−ビニル−2−オキサゾリドン、N−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリトンの単独重合体、共重合体が挙げられる。共重合体の場合、上述のような含窒素モノマーが50モル%以上包含されるのが好ましい。
【0020】
本発明において好ましい塩基性ポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、特にレッペ反応により生成されるN−ビニル−2−ピロリドンを重合させたものであって平均分子量10,000以上のものが好ましく、更に好ましくは平均分子量160,000以上のものが挙げられる。さらに、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−3−メチルピロリドン、N−ビニル−5−メチルピロリドン、N−ビニル−3,3,5−トリメチルピロリドン、N−ビニル−3−ベンジルピロリドン、N−ビニルピペリドン、N−ビニル−4−メチルピペリドン、N−ビニル−カプロラクタム、N−ビニルカプリルラクタム、N−ビニル−3−モルホリン、N−ビニルチオピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン等の単独重合体または他の一般的なモノマーのランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等などが挙げられ、これらの平均分子量は好ましくは1,000以上、より好ましくは2,000以上である。
【0021】
また、本発明において用いられるスチレン/(メタ)アクリル酸共重合体の好ましい具体例としては、スチレンまたはスチレン誘導体とアクリル酸またはメタクリル酸との共重合体である。また、第三のモノマーを含むターポリマーであってもよい。ここでスチレン誘導体としては、スチレンに加えメチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、α−クロルスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン誘導体が挙げられる。また、第三のモノマーとしては、エチレン、プロピレン、ブチレン等のオレフイン、塩化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル、(メタ)アクリル酸のアルコールエステル等の(メタ)アクリル酸エステル等、その他スチレンおよび(メタ)アクリル酸と共重合可能なモノマーを挙げることが出来る。共重合の方法は特に限定されず、また種々の共重合比のものも市場から容易に入手可能であり、それを使用することができる。
【0022】
本発明においてはスチレン/(メタ)アクリル酸共重合体の重合比は好ましくはスチレン/(メタ)アクリル酸のモル比が1/2〜10/1、更に好ましくは1/1〜5/1のものが挙げられる。さらに、ターポリマーである場合には、全体のモノマーの約50モル%までを占める割合で第三のモノマーを包含することができる。
【0023】
また、スチレン/(メタ)アタリル酸共重合体は種々の分子量のものが入手可能であり、それを本発明において使用することができる。
【0024】
本発明において好ましいスチレン/(メタ)アタリル酸共重合体としては、特に平均分量が1,000以上、より好ましくは5,000以上である。
【0025】
上記の分子量のポリマーを利用することで、良好なインク受容層強度、インク受容性、画像の鮮明性、耐水性、耐インク性、耐ブロッキング性を有すインク受容層を形成することができる。
【0026】
本発明において使用されるポリマーコンプレックスは、上記のポリマーの混合物である。このポリマーコンプレックスの製造法は公知の方法に準じて製造することが出来る。公知の方法としては、例えば特公昭51−370174ク号公報およぴ特公昭55−42744号公報に記載の方法が挙げられる。その方法を簡単に説明すれば、塩基性ポリマーおよびスチレン/(メタ)アクリル酸共重合体自体を溶解するが、ポリマーコンプレックスを溶解しない溶媒(例えば、水、アルコール、エステル、炭化水素)に、塩基性ポリマーおよびスチレン/(メタ)アクリル酸共重合体を溶解し、混合し、ポリマーコンプレックスを回収することで得ることが出来る。また、ポリマーコンプレックスは、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキソド、セロソルブ系溶剤などによく溶解することから、塩基性ポリマーおよびスチレン/(メタ)アクリル酸共重合体をこのような溶剤に溶解し、これらを混合することでポリマーコンプレックスの溶液を得ることが出来る。溶剤はより好ましくはセロソルブ系溶剤である。
【0027】
本発明による記録媒体のインク受容層は、上記ポリマーコンプレックスを含んでなるが、他のポリマーを更に含んでいてもよい。このような他のポリマーとしては、アルブミン、ゼラチン、カゼイン、でんぷん、カチオンでんぷん、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ等の天然樹脂、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリアクリルアミド、四級化ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジリウムハライド、メラミン樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアクリル酸ソーダなど合成樹脂が挙げられる。これを1種またはそれ以上混合して用いることが出来る。
【0028】
更に、インク受容層の強度、さらに基材との密着性を改善するために、次のような樹脂をインク受容層が含んでなっていてもよい。そのような樹脂の例としては、SBRラテックス、NBRラテックス、ポリビニルホルマール、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられる。
【0029】
また本発明の好ましい態様によれば、インク受容層のインク吸収性を高めるために、インク受容層中に各種の充填剤、例えばシリカ、クレー、タルク、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸アルミニウム、合成ゼオライト、アルミナ、酸化亜鉛、リトポン、サチンホワイトなどを分散させてもよい。
【0030】
本発明による記録媒体の基材としては、インク受容層を支持でき、記録媒体としての強度を有するものであれば特に限定されず、透明性、不透明性いずれであってもい。不透明性基材としては、布、木材、金属板、紙などが挙げられ、更に後記する透明性基材を不透明化処理したものを利用することもできる。透明性基材としては、例えばポリエステル系樹脂、ジアセテート系樹脂、トリアセテート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーポネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、セロハン、セルロイド等のフイルムもしくは板、およびガラス板等が挙げられる。
【0031】
本発明による記録媒体のインク受容層は、上記ポリマーコンプレックスおよび必要に応じて他の成分を含んだ組成物を、上記基材上に塗布し、膜化すること形成してよい。より具体的には、上記ポリマーコンプレックスおよび必要に応じて他の成分を適当な溶剤に溶解または分散させて塗工液とし、この塗工液を、例えばロールコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、エアナイフコーティング法、グラビアコーティング法、リバースコーティング法、パイプコーティング法、コンマコーティング法等の手法によって基材に塗布し、その後乾燥させることによって製造することができる。また、ポリマーコンプレックスおよび必要に応じて他の成分を含む混合物を、ホットメルトコーティングして基材上にインク受容層を形成してもよい。さらに、このような混合物のフィルムを用意し、このフイルムを上記基材にラミネートしてインク受容層としてもよい。
【0032】
本発明の好ましい態様によれば、インク受容層の厚さは2〜20μm程度であるのが好ましく、より好ましくは3〜10μm程度である。
インクジェット記録方法およびインク組成物
本発明による記録媒体は、インク組成物を利用する記録方法に好ましく用いられる。とりわけ、インクジェット記録方法に好ましく用いられる。
【0033】
本発明の好ましい態様によれば、本発明による記録媒体は、基本的に着色剤と、熱可塑性樹脂と、水とを含んでなるインク組成物と組み合わせて用いられるのが好ましい。
【0034】
本発明のさらに好ましい態様によれば、上記の本発明による記録媒体と、特定のインク組成物を用い、さらに印字後記録媒体を加熱する工程を含んだインクジェット記録方法によって印字が行われるのが好ましい。
【0035】
本発明の好ましい態様において用いられるインク組成物が含む熱可塑性樹脂とは、軟化または熱溶融温度が50℃〜150℃、好ましくは60℃〜100℃、のものである。ここで、軟化または溶融温度という語は、熱可塑性樹脂のガラス転移点、融点、粘性率が1011〜1012ポアズになる温度、流動点のうち最も低い温度を意味するものとする。より具体的には、熱可塑性樹脂の軟化温度とは、その軟化点、ガラス転移温度(Tg)、または融点、さらには熱可塑性樹脂がエマルジョンの形態にある場合、その最低造膜温度(MFT)のうちのいずれか最も低い温度をいうものとする。
【0036】
熱可塑性樹脂の添加量は、インク全体に対し5〜40重量%程度とするのが好ましく、より好ましくは5〜25重量%程度である。
【0037】
また、これらの樹脂は、常温環境下で乾燥した際には、造膜化せず固体または脆い固形物を形成し、軟化または溶融温度以上に加熱され冷却された際に強固な耐水性のある膜を形成するものが好ましい。
【0038】
水不溶性の熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリメタアクリル酸エステル、ポリエチルアクリル酸、スチレン‐ブタジエン共重合体、ブタジエン共重合体、アクリロニトリル‐ブタジエン共重合体、クロロプレン共重合体、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン樹脂、フッ素樹脂、フッ化ビニリデン、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、ポリオレフィン樹脂、セルロース、スチレン‐アクリル酸エステル共重合体、スチレン‐メタアクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、スチレン‐アクリルアミド共重合体、n‐イソブチルアクリレート、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリルアミド、シリコーン樹脂、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ロジン系樹脂、ポリエチレン、ポリカーボネート、塩化ビニリデン樹脂、セルロース系樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン‐酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル‐アクリル共重合体、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン、ロジンエステル等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0039】
低分子量の熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリエチレンワックス、モンタンワックス、アルコールワックス、合成酸化ワックス、αオレフィン‐無水マレイン酸共重合体、カルナバワックス等の動植物系ワックス、ラノリン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
【0040】
これら水不溶性樹脂は、樹脂のみが微粒子としてインク中に分散された形、樹脂が水の中に安定化分散された樹脂エマルジョンの形態で添加されることが望ましい。樹脂エマルジョンとは、連続相が水であり、分散相が前記樹脂成分であるエマルジョンを意味するものとする。これらの樹脂エマルジョンは、樹脂粒子を場合によって界面活性剤とともに水に混合することによって得ることができる。例えば、アクリル系樹脂またはスチレン−アクリル系樹脂のエマルジョンは、(メタ)アクリル酸エステルまたはスチレンと、(メタ)アクリル酸エステルと、場合により(メタ)アクリル酸と、界面活性剤とを水に混合することによって得ることができる。界面活性剤は特に限定されないが、好ましい例としては、アニオン系界面活性剤、が挙げられ、これらを単独または二種以上混合して用いることができる。
【0041】
このような樹脂エマルジョンとして、公知の樹脂エマルジョンを用いることも可能であり、例えば特公昭62−1426号、特開平3−56573号、特開平3−79678号、特開平3−160068号、特開平4−18462号などに記載の樹脂エマルジョンをそのまま用いることができる。
【0042】
また、市販の樹脂エマルジョンを利用することも可能であり、例えばマイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、SAE 1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化学株式会社製)、などが挙げられる。
【0043】
本発明に用いられるインク組成物においては水溶性の熱可塑性樹脂を用いることができる。この好ましい例としては、ポリエチレンオキサイド、にかわ、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、アラビアゴム、アルギン酸、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルエーテル等が挙げられる。
【0044】
着色剤としては、顔料、水溶性染料、分散染料、非水溶性染料(樹脂エマルジョンと混練添加する場合)、が用いられる。主溶媒である水との親和性がよいものまたは、分散剤等の併用により均一分散が可能であるものであれば利用可能である。
【0045】
用いることができる顔料としては、有機顔料、無機顔料等が挙げられ、例えば、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられる。
【0046】
さらにカラー用としては、
C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、81、83(ジスアゾイエローHR)、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、153、
C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、
C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカッレト)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、
64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、
C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19(キナクリドンレッド)、23、38、
C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、
等、その他顔料表面を樹脂等で処理したグラフトカーボン等の加工顔料等が使用できる。
【0047】
以上のような非水溶性の着色剤は、場合により分散剤によって分散された着色剤分散液として用いられてよい。本インクに用いられる水溶性染料としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、食用染料等が用いられ、例えば、C.I.ダイレクトブラック9、17、19、22、32、51、56、62、69、77、80、91、94、97、108、112、113、114、117、118、121、122、125、132、146、154、166、168、173、199、
C.I.ダイレクトレッド2、4、9、23、26、
31、39、62、63、72、75、76、79、
80、81、83、84、89、92、95、111、173、184、207、211、212、214、
218、221、223、224、225、226、
227、232、233、240、241、242、
243、247、
C.I.ダイレクトバイオレッド7、9、47、48、51、66、90、93、94、95、98、100、101、
C.I.ダイレクトイエロー8、9、11、12、27、28、29、33、35、39、41、44、50、
53、58、59、68、86、87、93、95、
96、98、100、106、108、109、110、130、132、142、144、161、163、
C.I.ダイレクトブルー1、10、15、22、25、55、67、68、71、76、77、78、80、
84、86、87、90、98、106、108、
109、151、156、158、159、160、
168、189、192、193、194、199、
200、201、202、203、207、211、
213、214、218、225、229、236、
237、244、248、249、251、252、
264、270、280、288、289、291、
C.I.アシッドブラック7、24、29、48、52:1、172、
C.I.アシッドレッド35、42、52、57、62、80、82、111、114、118、119、127、128、131、143、151、154、158、
249、254、257、261、263、266、
289、299、301、305、336、337、
261、396、397、
C.I.アシッドバイオレッド5、34、43、47、48、90、103、126、
C.I.アシッドイエロー17、19、23、25、
39、40、42、44、49、50、61、64、
76、79、110、127、135、143、151、159、169、174、190、195、196、
197、199、218、219、222、227、
C.I.アシッドブルー9、25、40、41、62、72、76、78、80、82、92、106、112、113、120、127:1、129、138、143、175、181、205、207、220、221、
230、232、247、258、260、264、
271、277、278、279、280、288、
290、326、
C.I.ベーシックブラック8、
C.I.ベーシックレッド12、13、14、15、
18、22、23、24、25、27、29、35、
36、38、39、45、46、
C.I.ベーシックバイオレット1、2、3、7、10、15、16、20、21、25、27、28、35、
37、39、40、48、
C.I.ベーシックイエロー1、2、4、11、13、14、15、19、21、23、24、25、28、
29、32、36、39、40、
C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、22、26、41、45、46、47、54、57、60、
62、65、66、69、71、
C.I.デイスバースイエロー3、5、56、60、
64、160、
C.I.デイスバースレッド4、5、60、72、73、91、
C.I.デイスバースブルー3、7、56、60、79、198、
C.I.デイスバースオレンジ13、30、
C.I.フードブラック、等が用いられるがこれらに限定されるものではない。
【0048】
分散されて用いられるかまたは樹脂中に混合または溶解されて用いられる非水溶性染料としては、
C.I.ソルベントブラック3、5、22、
C.I.ソルベントイエロー19、44、98、104、105、112、113、114、
C.I.ソルベントレッド8、24、71、109、
152、155、176、177、179、
C.I.ソルベントブルー2、11、25、78、94、95、
C.I.ソルベントグリーン26、
C.I.ソルベントオレンジ5、40、45、72、
63、68、78、
C.I.ソルベントバイオレット13、31、32、33、
等が用いられるがこれらに限定されるものではない。
【0049】
これら染料の添加量は、染料の種類、溶媒成分の種類、インクに対し要求されている特性等に依存して決定されてよいが、0.2〜10重量%程度が好ましく、より好ましくは0.5〜5重量%程度である。
【0050】
本発明に用いられるインク組成物は、水以外に溶媒として有機溶媒を含有してもよい。好ましい有機溶媒の具体例としては、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどの高揮発性の一価アルコールが挙げられる。さらに、親水性高沸点低揮発性の有機溶媒もノズルの目詰まり防止、インク組成物の保湿性のこう上の観点から添加されてもよい。このような親水性高沸点低揮発性の有機溶媒の好ましい具体例としては、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、へキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどの多価アルコール、およびそれらのモノエーテル化物、ジエーテル化物、エステル化物、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどが挙げられる。さらに、含窒素有機溶剤、例えばN−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、モノエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−n−プチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられる。
【0051】
本発明の好ましい態様によれば、本発明に用いられるインク組成物は、水溶性高分子をさらに含んでなる。この水溶性高分子の添加量は、好ましくはインク組成物中の熱可塑性樹脂の重量基準で、1/10〜1である。好ましい水溶性高分子の具体例としては、ポリエチレンオキサイド等のポリアルキルオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、にかわ、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、アラビアゴム、アルギン酸、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルエーテル、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
【0052】
また、本発明の好ましい態様によれば、本発明に用いられるインク組成物は、糖類をさらに含んでなる。この糖類の添加量は、好ましくはインク組成物中の熱可塑性樹脂の重量基準で、1/5〜1である。好ましい糖類の具体例としては、α−シクロデキストリン、グルコース、キシロース、スクロース、マルトース、アラビノース、マルチトール、デンプン等の単糖類、二糖類、多糖類、配糖体等が挙げられる。
【0053】
本発明に用いられるインク組成物は、その諸物性を改善するために、必要に応じて適当な添加剤を添加することができる。添加剤の具体例としては、粘度調整剤、表面張力調整剤、pH調整剤、防カビ剤、防腐剤などが挙げられる。具体的には、インクの表面張力を調整し、記録紙上のドット径を調整する水溶性のアニオン性、カチオン性、両性、ノニオン性の界面活性剤を一種類または複数種を添加してもよい。また、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム等のpH調整剤、安息香酸、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、ソルビン酸、p−ヒドロキシ安息香酸エステル、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2‐ベンゾチアゾリン‐3‐オン(製品名:プロキセルXLII (ICI製))、3,4‐イソチアゾリン‐3‐オン等を防カビ、防腐、防錆等の目的で含むことができる。さらにノズル乾燥防止の目的で、尿素、チオ尿素、エチレン尿素等を添加することができる。
【0054】
本発明の好ましい態様によれば、本発明に用いられるインク組成物は、熱可塑性樹脂が樹脂エマルジョンの形態であり、さらに糖類を含んでなる場合に、ポリオキシエチレン基を有するノニオン系界面活性剤を含んでなる。このノニオン系界面活性剤の添加により、印字により優れた耐水性、耐擦性、耐マーカー性、耐水擦性を付与することが出来る。
【0055】
このノニオン系界面活性剤の添加量は、好ましくはインク組成物基準で、0.05〜10重量%である。さらに、このノニオン系界面活性剤が存在する場合、インク組成物中の樹脂エマルジョンの固形分と糖類との重量比は3:1〜1:1の範囲にあるのが好ましい。
【0056】
本発明の好ましい態様によれば、ポリオキシエチレン基を有するノニオン系界面活性剤として、HLB(Hydoro−Lipophile Balance)値が13以上であるものを利用するのが好ましい。
【0057】
ポリオキシエチレン基を有するノニオン系界面活性剤の好ましい例としては、アセチレングリコール、アルコールエチレンオキサイド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリスチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオールプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン化ひまし油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられる。ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが堅牢性向上の観点から好ましい。
【0058】
また、本発明の好ましい態様によれば、本発明に用いられるインク組成物は、熱可塑性樹脂が樹脂エマルジョンの形態である場合に、ポリオキシエチレン基を有するアニオン系界面活性剤を含んでなる。このアニオン系界面活性剤の添加により、優れた吐出安定性と、印字の耐擦性、耐水性を付与することが出来る。
【0059】
このアニオン系界面活性剤の添加量は、樹脂エマルジョンの固形分を1とした重量比で、0.001〜0.5の範囲、すなわち樹脂エマルジョンの固形分:アニオン系界面活性剤の重量比で1000:1〜2:1程度であるのが好ましい。
【0060】
ポリオキシエチレン基を有するアニオン系界面活性剤の好ましい具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチエレンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩などが挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩が特に好ましい。上記塩の好ましい例としては、カリウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミンとの塩、持エタノールアミンとの塩などが挙げられ、特にアンモニウム塩が好ましい。また、本発明の好ましい態様によれば、ポリオキシエチレン基の重合度は3〜10程度が好ましく、またアルキル基は炭素数1〜17程度のものが好ましい。また、本発明の好ましい態様によれば、本発明に用いられるインク組成物は、熱可塑性樹脂が樹脂エマルジョンの形態である場合に、有機酸を含んでなる。有機酸の添加により優れた印字の耐擦性、耐水性を付与することが出来る。有機酸は好ましくはアミノ酸、その塩、またはその誘導体であり、具体的はL−アスコルビン酸、D−iso−アスコルビン酸(エイリソルビン酸)、グリシン、などが挙げられる。この有機酸の添加量は、インク組成物生物基準で、0.01〜0.5重量%程度であるのが好ましい。
【0061】
インクの諸物性は適宜制御されてよいが、好ましい態様によればインク組成物の粘度は50mPa・秒以下であるのが好ましく、より好ましくは25mPa・秒以下である。この範囲であることでインク組成物は安定に記録ヘッドから吐出される。また、インク組成物の表面張力も適宜決定されてよいが、カラーの多色印字にあってはカラーインク組成物の表面張力が30〜50mN/m(25℃)であるのが好ましい。
【0062】
本発明による好ましいインクジェット記録方法は、次のように行われる。まず、インク組成物の液滴を吐出し、記録媒体上にインク像を形成する。本発明による方法においては、このインクが付着した記録媒体を加熱する。加熱は、前記熱可塑性樹脂の軟化温度以上の温度で実施されるのが好ましい。
【0063】
熱可塑性樹脂の軟化温度以上の温度とは、用いられる熱可塑性樹脂によって変わるが、一般に50〜120℃の範囲にあり、より好ましい態様によれば65〜100℃程度である。なお、加熱はインク滴が付着した後開始されるものであっても、また予め加熱された記録媒体にインク滴を付着させるもののいずれであってもよい。
【0064】
上記のインクジェット記録方法の実施に好ましく用いられるインクジェット記録装置を、図面を用いて説明する。
【0065】
第1図は、本発明によるインクジェット記録装置を示すものである。図中で、1は記録媒体を表し、記録媒体1は給紙トレイ2から供給される。プラテン4は記録媒体を加熱する手段と、記録媒体を搬送する手段とをかねるものである。このプラテン4は、熱伝導性の高い金属、例えばアルミニウムからなる円筒であり、駆動装置6によって図中の矢印の方向に回転する。このプラテン4の表面はシリコーンゴムなどを積層して構成されていてもよい。また、このプラテン4内部には、ヒータ7が配置され、このプラテン4を加熱する。プラテン4に記録媒体1を間に挟んで対向する位置に、インクジェット記録ヘッド3が置かれる。この記録ヘッド3は、圧電素子によって液滴を形成するものであっても、熱エネルギーによって液滴を形成するものであってもよい。また好ましくはこの記録ヘッド3には、例えば48個のノズルを任意のマトリックスで配置してなる。この記録ヘッド3のノズルは、図示しない演算装置によって与えられた印字データに基づき、インク液滴を吐出する。この記録ヘッド3はインクタンク10よりインク組成物が供給され、また記録ヘッド駆動装置11により動くキャリッジ5とともに記録媒体が送られる方向と直行する方向に動くことができる。
【0066】
インクジェット記録は次のように行われる。まず、記録媒体1が搬送されながら、ヒータ7によって加熱されたプラテン4に接触して加熱される。従って、この態様の装置においては、記録媒体1の温度が上記した熱可塑性樹脂の軟化温度以上の温度となるよう、プラテン4の表面の温度が制御されるのが好ましい。次に搬送された記録媒体1に、記録ヘッド3により印字パターンに従って、選択的にインク液滴が吐出される。記録媒体に付着したインク液滴は加熱され、インクドットを形成する。
【0067】
さらに記録媒体の加熱は非接触の態様であってもよい。具体的には、記録媒体に熱線を照射するまたは熱風を吹き付けることで記録媒体を加熱してもよい。また、このような装置において、記録ヘッドの駆動周波数およびキャリッジ速度は適宜決定されてよいが、好ましくはそれぞれ3〜15kHzおよび100〜1200mm/s程度である。
【0068】
【実施例】
本発明を以下の実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0069】
OHPシートの調製(その1)
ポリビニルピロリドン(商品名:PVP K−90、GAF製)の10%溶液(溶媒:エタノール/メタノール/エチルセロソルブ混合物)とスチレンアクリル酸共重合体(商品名:AST−7022、株式会社日本触媒製、有効成分50〜55%)を有効成分10%となるようにエチルセロソルブで希釈した溶液とを第2表に記載の重量比で混合し、塗工液とした。
【0070】
この塗工液を厚さ100μmの透光性ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムにバーコーターにより乾燥後の膜厚が3μmになるように塗工し、140℃で3分間乾燥して、OHPシートを得た。
【0071】
インク組成物の調製
次の第1表に示されるインク組成物を常法に従い調製した。
【0072】
【表1】
印字評価試験
図1に示されるインクジェット記録装置を用いて、上記で得られたOHPシートに、上記で得れたインク組成物によって印字を行った。その際の記録媒体の加熱は、記録媒体の温度が100℃となるようプラテンの温度を制御して行った。
【0073】
印字物を次のように評価した。なお、下記の評価において、◎、○、および△は実用上許容される状態であり、一方×は実用上許容し難い状態を意味する。
【0074】
印字のひび
印字直後〜5分程度において、印字のひびの発生の有無を目視により観察した。その結果を次の指標に従って評価した。結果は、後記する第2表に示されるとおりであった。
【0075】
ひびの発生は観察されなかった:○
100%dutyの印字部分においてひびの発生が観察された:△
70%duty以下の部分においてもひびの発生が観察された:×
印字の白化
印字の表面が白く変化する白化の有無を目視により観察した。その結果を次の指標に従って評価した。結果は、後記する第2表に示されるとおりであった。
【0076】
白化は観察されなかった:◎
白化がわずかに観察された:○
白化がかなり観察された:×
光透過性(濁度)
全透過光(Ht)中の散乱光(Hd)の割合として定義される濁度(Haze)を濁度計(日本電色工業株式会社製、NDH−1001DP)によって測定した。その値を次の指標に従って評価した。その結果は、後記する第2表に示されるとおりであった。
【0077】
Haze=10以下:◎
Haze=11以上15以下:○
Haze=16以上20以下:△
Haze=21以上:×
【0078】
【表2】
OHPシートの調製(その2)
P/S値を4.5とし、膜厚を次の第3表に示される1.5〜6.0μmとした以外は上記のOHPシートの調製(その1)と同様にしてOHPシートを調製した。
【0079】
得られたOHPシートについて、上記と同様にして印字評価試験を行った。その結果葉、第3表に示されるとおりであった。
【0080】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】記録媒体を加熱する工程を含んだ、本発明による記録媒体を用いたインクジェット記録方法に好適に用いられるインクジェット記録装置の模式図である。
Claims (6)
- 記録媒体上に、着色剤と、熱可塑性樹脂と、水とを少なくとも含んでなるインク組成物の液滴を吐出し、前記記録媒体にインク液滴を付着させる工程と、
該インク液滴の付着した記録媒体を加熱する工程と
を含んでなるインクジェット記録方法に用いられる、基材上の少なくとも片面にインク受容層が設けられてなる記録媒体であって、
該インク受容層が、塩基性ポリマーとスチレン/(メタ)アクリル酸重合体とのポリマーコンプレックスを含有してなり、かつ前記塩基性ポリマーと前記スチレン/(メタ)アクリル酸重合体との混合比が10:3.5〜7の範囲にある、記録媒体。 - 前記基材が透明OHPシートである、請求項1記載の記録媒体。
- 前記塩基性ポリマーがポリビニルピロリドンである、請求項1記載の記録媒体。
- 前記インク受容層の厚さが2〜20μmである、請求項1記載の記録媒体。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の記録媒体上に、着色剤と、熱可塑性樹脂と、水とを少なくとも含んでなるインク組成物の液滴を吐出し、前記記録媒体にインク液滴を付着させる工程と、
該インク液滴の付着した記録媒体を加熱する工程と
を含んでなる、インクジェット記録方法。 - 前記加熱が前記熱可塑性樹脂の軟化温度以上の温度で行われる、請求項5記載のインクジェット記録方法。
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