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JP4948290B2 - 定着装置 - Google Patents

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JP4948290B2
JP4948290B2 JP2007171480A JP2007171480A JP4948290B2 JP 4948290 B2 JP4948290 B2 JP 4948290B2 JP 2007171480 A JP2007171480 A JP 2007171480A JP 2007171480 A JP2007171480 A JP 2007171480A JP 4948290 B2 JP4948290 B2 JP 4948290B2
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Description

本発明は定着装置に関し、詳細には樹脂を含有した樹脂微粒子を媒体に定着させる泡状定着液の樹脂微粒子層への浸透時間を制御する機構に関する。
プリンタ、ファクシミリ及び複写装置などのような画像形成装置は、紙、布、及びOHP用シートのような記録媒体に、画像情報に基づいて文字や記号を含む画像を形成する装置である。特に、電子写真方式の画像形成装置は、普通紙に高精細な画像を高速で形成することができるため、広くオフィスで使用されている。このような電子写真方式の画像形成装置においては、記録媒体上のトナーを加熱して溶融させ、溶融したトナーを加圧することによって、トナーを記録媒体上に定着させる熱定着方式が広く用いられている。この熱定着方式は、高い定着速度及び高い定着画像品質等を提供することができるため、好適に用いられている。
しかし、このような電子写真方式の画像形成装置における消費電力の約半分以上は、熱定着方式においてトナーを加熱することに消費されている。一方、近年における環境問題対策の観点からは、低消費電力(省エネルギー)の定着装置が望まれている。即ち、トナーを定着するためにトナーを加熱する温度を今までよりも極端に低下させること、又はトナーを加熱することを必要としない定着方法が望まれている。特に、トナーを全く加熱することなくトナーを記録媒体に定着させる非加熱定着方法が低消費電力の点で理想的である。
このような非加熱定着方法としては、例えばトナーを溶解または膨潤可能で、水に不溶または難溶な有機化合物が水に分散混合された水中油滴型の定着剤を、未定着のトナーが所定位置に配設された被定着物の表面から噴霧または滴下してトナーを溶解または膨潤させた後、被定着物を乾燥させるトナーの湿式定着方法が、特許文献1に提案されている。
しかしながら、特許文献1の湿式定着方法においては、水に不溶又は難溶な有機化合物が、水に分散混合された水中油滴型の定着剤を用いているため、多量の定着剤を未定着トナーに付与した場合には、転写紙などの記録媒体(非定着物)が、定着剤の水分を吸収し、記録媒体にシワやカールが発生する。これにより、画像形成装置に必要とされる安定かつ高速な記録媒体の搬送を著しく損なうこととなる。そこで、乾燥装置を用いて、定着剤に含まれる多量の水を蒸発させることにより、記録媒体に付与された定着剤から水分を除去しようとすると、熱定着方式を用いる画像形成装置の消費電力に匹敵する電力を必要とすることとなる。
また、撥水性処理された未定着トナーを弾かない定着液として、油性溶媒に、トナーを溶解又は膨潤させる材料を溶解させた油性の定着液が従来よりいくつか提案されている。その一つとして例えば、特許文献2には、トナーを構成する樹脂成分を溶解又は膨潤させる材料を成分としての脂肪族二塩基酸エステル等を希釈液(溶媒)として不揮発性のジメチルシリコーンで希釈した(溶解させた)定着液が提案されている。また、特許文献3には、静電気的方法で形成された未定着画像を、画像を乱すことなく鮮明にかつ容易に受像シート上に固着できる定着方法に用いることのできる定着用溶液として、トナーを溶解し、かつシリコーンオイルと相溶性を有する溶剤100容量に対し、シリコーンオイル8〜120容量部を混合してなる相溶状態の未定着トナー画像の定着用溶液が提案されている。このような油性の定着液は、撥水性処理された未定着トナーとの高い親和性を有する油性溶媒を含むため、撥水性処理された未定着トナーを弾くことなく、トナーを溶解又は膨潤させ、トナーを記録媒体に定着させることができる。
特許第3,290,513号明細書 特開2004−109749号公報 特開昭59−119364号公報
しかしながら、上記いずれの特許文献も液を未定着トナー層に付与する構成であるが、図20の(a),(b)に示すように、接触付与手段として、塗布ローラ1を用いて、記録媒体2上の未定着トナー層3へ定着液を塗布する構成において、定着液を記録媒体2に微量付与するために塗布ローラ1上の定着液層4の厚みが未定着トナー層3よりも薄い場合、塗布ローラ1が記録媒体2から分離する位置で、塗布ローラ1の表面の定着液の液膜によって生じる表面張力で未定着トナー粒子が引っ張られてしまい塗布ローラ1の表面にトナー粒子がオフセットし、記録媒体2上の画像が大幅に乱れてしまう。
逆に、図21に示すように、塗布ローラ1上の定着液層4の厚みが未定着トナー層3よりも十分厚い場合、塗布ローラ1が記録媒体2から分離する位置で、液量が多いため塗布ローラ1の表面の液膜による表面張力が直接トナー粒子に作用しにくくなり、ローラ側にトナーがオフセットしなくなるが、紙面に多量の定着液が塗布されるため、トナー粒子が過剰な定着液により記録媒体2上で流され画質劣化を生じたり、乾燥時間が長くなり定着応答性に問題が生じてしまう。また、紙に著しい残液感(紙を手で触れたときの湿った感触)が発生する。また、定着液が水を含有する場合、紙等のセルロースを含有する媒体への塗布量が多い場合、紙等の媒体が著しくカールし、画像形成装置などにおける装置内の紙等の媒体搬送時に紙ジャム発生の恐れがある。よって、このような定着液でローラ塗布を行う構成では、定着応答性向上や残液感低減やカール防止ための紙上のトナー層への定着液微量塗布と定着ローラへのトナーオフセット防止を両立することが極めて難しい。接触塗布手段として、ダイコート手段やブレード塗布手段やワイヤーバー塗布手段を用いた場合も、定着液が微量になると接触塗布手段に表面張力でトナーが付着してしまい、画像劣化が生じる。
以上のように、接触塗布手段にて、従来の定着液処方では、定着応答性を向上するための紙上のトナー層への定着液微量塗布とトナー画像を乱さず均一塗布することを両立することが極めて難しい。また、記録媒体上のトナーに限ったことではなく、媒体上の樹脂含有微粒子層に液状の定着液を付与する構成ではどの場合も生じる問題点である。
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、紙等の媒体上のトナー等の樹脂を含有する樹脂微粒子を乱すことなく、かつ当該樹脂微粒子を付着した媒体に定着液を塗布後は素早く樹脂微粒子の媒体への定着が行われ、定着応答性に優れた定着装置を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、本発明の定着装置は、樹脂微粒子に対して接離させて所定の膜厚の泡状定着液を媒体上の樹脂微粒子に付与する泡状定着液付与手段と、媒体上の樹脂微粒子に付与された泡状定着液が媒体上の樹脂微粒子層を浸透して媒体に到達する浸透時間同じ又は該浸透時間よりも長くなるように泡状定着液を媒体上の樹脂微粒子に付与している付与時間を調整するために、泡状定着液の泡粘度に応じて変化する浸透時間に基づいて、泡粘度が小さい場合には付与時間が短くなるように泡状定着液付与手段によって付与する泡状定着液が媒体上の樹脂微粒子に接する時間を短く制御する制御手段とを具備することに特徴がある。よって、脂微粒子の泡状定着液付与手段へのオフセット付着を防止でき、樹脂微粒子を乱すことなく、かつ当該樹脂微粒子を付着した媒体に定着液を塗布後は素早く樹脂微粒子の媒体への定着が可能となる定着装置を提供できる。
本発明の定着装置によれば、泡状定着液を媒体上の樹脂微粒子に付与する付与時間が媒体上の樹脂微粒子に付与された泡状定着液が媒体上の樹脂微粒子層を浸透して媒体に到達する浸透時間同じ又は該浸透時間よりも長くなるように泡状定着液を媒体上の樹脂微粒子に付与している付与時間を調整するために、泡状定着液の泡粘度に応じて変化する浸透時間に基づいて、泡粘度が小さい場合には付与時間が短くなるように泡状定着液付与手段によって付与する泡状定着液が媒体上の樹脂微粒子に接する時間を短く制御する。よって、樹脂微粒子の泡状定着液付与手段へのオフセット付着を防止でき、樹脂微粒子を乱すことなく、かつ当該樹脂微粒子を付着した媒体に定着液を塗布後は素早く樹脂微粒子の媒体への定着が可能となる。
はじめに、本発明の原理について概説すると、本発明は、図1に示すように、後述する泡状定着液生成手段によって定着液を泡で構成された泡状定着液14とすることで、定着液のカサ密度を低くできると共に塗布ローラ11上の定着液層を厚くすることができ、更には定着液の表面張力による影響が抑えられるため、塗布ローラ11への樹脂微粒子のオフセットを防止できることがわかった。更に、樹脂微粒子の大きさが5μm〜10μm程度の場合、微粒子層を乱すことなく泡状定着液14を樹脂微粒子層13に付与するには、泡状定着液の泡径範囲が、5μm〜50μm程度が必要であることがわかった。なお、図2に示すように、気泡22で構成された泡状定着液20は、気泡22のそれぞれを区切る液膜境界(以下、プラトー境界と称す)21から構成される。
一方、一般的に0.5mm〜1mm程度の大きな泡の場合、単なる撹拌等により比較的容易に泡を生成可能であり、大きな泡の生成には数秒以下の時間(0.1秒もかからない)で生成することができる。そこで、この所望の泡径よりも大きな泡であって、目視で観察できる程度の大きさの泡の生成が容易で、かつすばやく得ることができる点に着目し、大きな泡から素早く5μm〜50μm程度の微小な泡を生成する方法を鋭意検討した結果、大きな泡にせん断力を加えることで大きな泡を分泡すると、上記のような液状態から微小な泡を起泡させる方法に比べ、極めて素早く所望の大きさの微小な泡が生成できることがわかった。
そして、大きな泡を生成した後大きな泡を分泡し微小な処方の泡を生成する泡状定着液生成手段30における大きな泡生成部としては、図3に示すように、定着液容器31内の液状定着液32を搬送ポンプ33及び液搬送パイプ34等の液輸送手段を用いて気体・液体混合部35へ供給する。気体・液体混合部35には、空気口36が設けられ、液の流れとともに、空気口36に負圧が発生し、空気口36から気体が気体・液体混合部35に導入され、液体と気体が混合し、更に微小孔シート37を通過することで、泡径のそろった大きな泡を生成させることができる。孔径は、30μm〜100μm程度が望ましい。図3の微小孔シート37に限らず、連泡構造の多孔質部材であればよく、孔径30μm〜100μm程度を有する焼結セラミックス板や不織布や発泡樹脂シートであってもよい。また、別の大きな泡の生成方法としては、上記の搬送ポンプより供給された液状定着液と空気口からの空気を羽根状攪拌子で攪拌しながら、液に気泡を巻き込みながら大きな泡を生成させる構成や、上記の搬送ポンプより供給された液状定着液に空気供給ポンプ等でバブリングを行い大きな泡を生成する構成も望ましい。
次に、大きな泡を分割して2つ以上に分泡化するために、大きな泡にせん断力を加えるための、図3に示すような泡状定着液生成手段30における微小な泡生成部38として、閉じた二重円筒で、内側円筒が回転可能な構成とし、外部円筒の一部より、大きな泡状定着液を供給し、内部の回転する円筒と外部円筒の隙間(ここが流路となる)を通過しながら、回転円筒によりせん断力を受ける。このせん断力により、大きな泡は微小な泡へと変化し、外側円筒に設けられた泡の出口より、所望の微小な泡径を有する泡状定着液を得ることができる。
また、回転する内側円筒の回転数と内側円筒の長手方向の長さにより液搬送速度は決定される。外側円筒内径をd1(mm)、円筒長さがL(mm)とし、内側円筒外径をd2(mm)とし、回転数をR(rpm)とすると、微小な泡を生成するための液搬送速度V(mm/秒)は、
V=L×π×(d1−d2)/4/(1000/R)
の式で決まることがわかった。
例えば、d1が10mm、d2が8mm、Lが50mm、回転数が1000rpmとすると、液搬送速度は約1400mm/秒(1.4cc/秒)となる。A4の紙を定着するために必要な泡状定着液が3ccであるとすると、液状定着液から必要量の泡状定着液を生成するのに立上がり時間は約2秒ですみ、極めて素早く、所望の泡径を有する泡状定着液を生成可能となる。内側円筒にらせん状の溝を設けて、円筒内での液搬送性をよくしてもよい。
このように、液状定着液を大きな泡径を有する液へと変化させる大きな泡生成部と、大きな泡にせん断力を加えて微小な泡を生成する微小な泡生成部を組み合わせることで、液状定着液を極めて短時間に5μm〜50μm程度の微小な泡径を有する泡状定着液を生成させることができる。
次に、本発明の定着装置における定着液付与手段について説明する。
図4は本発明の定着装置における定着液付与手段の一例を示す概略構成図である。ここで、本発明における樹脂微粒子はトナー粒子である。同図の(a)に示す定着液付与手段40は、上述した泡状定着液生成手段30によって生成された所望の微小な泡の泡状定着液を樹脂微粒子層(トナー粒子層)へ付与するための塗布ローラ41と、その対峙する位置に加圧ローラ43を設け、更に塗布ローラ面に液膜厚制御用ブレード42を圧接し、所望の微小な泡の泡状定着液の膜厚を制御し、よって泡状定着液の最適な膜厚の制御を行っている。同図の(b)に示すように、塗布ローラ41上には泡状定着液の層が液膜厚制御用ブレード42を通して形成されており、この液膜厚制御用ブレード42によって泡状定着液の気泡の大きさ、泡粘度及び塗布加圧力並びに未定着トナーの層厚に応じた泡状定着液の未定着トナー層での浸透時間に対して最適化した定着液層の膜厚となる。同図に示す定着液付与手段40によって付与された泡状定着液を用いることにより、樹脂微粒子は塗布ローラ上にオフセットしない。仮に、泡状の定着液は、樹脂微粒子の層及び記録媒体に厚く付与されたとしても、泡状の定着液のかさ密度が極めて低いため、所定の泡沫時間経過後に含有している気泡が破泡することで、軟化剤を含有した液体の樹脂微粒子の層への微量付与とすることができる。所望の微小な泡の泡状定着液は、上記のように、大きな泡を生成する大きな泡生成部と大きな泡をせん断力で分泡して微小な泡を生成する微小な泡生成部とを含んで構成されている泡状定着液生成手段30で生成され、液供給口より液膜厚制御用ブレード42と塗布ローラ41の間に滴下される。
なお、泡状の定着液のかさ密度としては、0.01g/cm〜0.1g/cm程度の範囲が望ましい。更に、定着液は、紙等の記録媒体上のトナー等の樹脂含有微粒子の層への塗布時に泡状となっていればよく、保存容器内で泡状である必要はない。保存容器中では気泡を含有しない液体で、容器から液を供給する時点や、樹脂含有微粒子の層へ付与するまでの液搬送経路で泡状にする手段を設ける構成が望ましい。これは、保存容器では液体で、容器から液を取り出した後に泡状とする構成のほうが、容器の小型化ができるという大きな利点を有するためである。
また、泡状定着液の塗布ローラ上での膜厚制御は、図5に示すように、塗布ローラ41とギャップを設けた液膜厚制御用ブレード42を用い、図5の(a)に示すように膜厚を薄くするときはギャップを狭くし、図5の(b)に示すように膜厚を厚くするときはギャップを広くする。ギャップの制御は液膜厚制御用ブレード42の端部に駆動を有する回転軸を用い、トナー層の厚さや環境温度等、更には泡状定着液の気泡の大きさ、泡粘度及び塗布加圧力並びに未定着トナーの層厚に応じた泡状定着液の未定着トナー層での浸透時間を調整するための最適な膜厚を制御する。
次に、定着液容器から液状定着液を泡化する機構に搬送する手段としては、図3では搬送ポンプを用いている。搬送ポンプとしては、ギヤポンプ、ベローズポンプ等があるが、チューブポンプが望ましい。ギヤポンプ等ごとく定着液中で振動機構や回転機構があると、ポンプ内で液が起泡し、液に圧縮性が出て、搬送能力が低下する恐れがある。また、上記の機構部品等が定着液を汚染したり、逆に機構部品を劣化させる恐れがある。一方、チューブポンプは、チューブ内の液を、チューブを変形させながら押し出す機構であるため、定着液と接する部材はチューブだけであり、定着液に対し耐液性を有する部材を用いることで、液の汚染やポンプ系部品の劣化がない。また、チューブを変形させるだけなので、液が起泡せず、搬送能力の低下を防止できる。
また、図5の液膜厚制御用ブレードの他に、ワイヤーバーによって塗布ローラ上の泡状の定着液の厚みを制御し、泡状定着液は、上記のように、大きな泡を生成する構成とその大きな泡をせん断力で分泡する構成からなる手段で生成し、液供給口より、膜制御ワイヤーバーと塗布ローラの間に滴下する。ワイヤーバーを膜制御手段として用いることで、ブレードに比べ、塗布ローラ面の軸方向の泡状定着液膜均一性が向上する。
ところで、泡状定着液を用いることで液状定着液に比べ微量塗布量で画像劣化のない定着が行えるが、定着速度を早くすると塗布ローラにトナーがオフセットする問題が生じた。原理原則として、例え定着液が泡状であってもトナー等の微粒子が接触付与手段にオフセット付着し定着劣化が生じる場合があることが解析できた。
図6に塗布ローラ等の接触付与手段にトナー等の微粒子がオフセット付着するモデルを示す。なお、塗布ローラ41は撥液性を有し、紙等の媒体は親液性を示すものとする。図6の(a)に示すように、塗布ローラ51等の接触付与手段の定着液52が紙等の記録媒体53上のトナー等のトナー層54に接触してトナー層54を浸透し、記録媒体53まで到達した後のタイミングで塗布ローラ51を分離した場合、トナー同士、トナーと記録媒体53及びトナーと塗布ローラ51との間には液の表面張力による結合力が生じるが、塗布ローラ51は撥液性で、記録媒体53は親液性であるため、トナーと記録媒体53との結合力が勝り、トナーは塗布ローラ51に付着することなく塗布ローラ51は分離できる。一方、図6の(b)に示すように、塗布ローラ51がトナー層54に接触した後、トナー層54を定着液52が完全に浸透して記録媒体53まで到達しないタイミング(トナー層54の途中まで浸透しているタイミング)で塗布ローラ51が分離すると、定着液52が浸透したトナー同士及びトナーと塗布ローラ51との間には液の表面張力による結合力が生じ、乾いたトナー間は弱い結合力であるため、乾いたトナー間でトナー層54の分離が起こり、塗布ローラ51にトナー層54のオフセット付着が発生する。このため画像劣化が生じる。
このモデルから、著しいトナー等の樹脂含有微粒子の接触付与手段へのオフセット付着を防止するためには、塗布ローラ等の接触付与手段の紙等の記録媒体との接触部ニップ時間が、トナー等の樹脂含有微粒子層を定着液が浸透し紙等の記録媒体に到達する時間よりも長いことが重要である。
なお、ニップとは、接触付与手段と紙等の媒体の接触開始点から分離開始点までの間の部分のことを示す。従って、ニップ時間は、接触開始から分離開始までの時間である。また、ニップ幅は、接触開始点から分離開始点までの間の部分の、紙等の媒体の搬送方向の長さを示す。ニップ圧はニップ部に加えられる圧力で、ニップ部への加重をニップ部の面積で割った値を示す。
ところで、300μmのジルコニアビーズを用いたラージスケールモデル実験にて、泡状定着液が樹脂含有微粒子層に浸透する様子を光学顕微鏡観察した。その結果、図7に示すように、泡状の定着液55は、破泡することなく、ジルコニア粒子56の隙間を浸透し、ジルコニア粒子56に接した泡状の定着液55をその上部の泡が加圧しながらジルコニア粒子56の隙間を泡状の定着液55が浸透することがわかった。一般に、液体の場合、微粒子間を浸透する力は液体の表面張力による毛管現象を利用した浸透である。しかし、観察の結果、泡の場合、泡は柔軟な連続体のような挙動を示し、微粒子間に浸透した泡をその上部の泡が押しながら連続的に泡が微粒子の隙間を埋めていくことがわかり、従来の液体の浸透原理とは異なっていることが始めてわかった。実際には観察していないが、相似則から、トナーなどの6μmサイズの微粒子層においても、ラージスケールモデル実験と同様に、微粒子間に浸透した泡をその上部の泡が押しながら連続的に浸透すると推定できる。
このようなラージスケールモデル実験にて、泡膜の厚みが微粒子層の厚みよりも薄い場合、図8に示すように、泡を押す力が途中で止まってしまい、泡は記録媒体まですばやく到達できないことも観察された。
また、上記の実験から、実際のスケールにおいて、泡状定着液の塗布ローラ上の厚みと媒体上の樹脂含有微粒子層の厚みは、定着液の樹脂含有微粒子層浸透時間と深い相関があることがわかった。
そこで、トナー等の樹脂含有微粒子層を定着液が浸透し記録媒体に到達するまでの時間(浸透時間と定義する)を測定する方法を考案し、その方法に基づく浸透時間をもとに本発明におけるニップ時間と浸透時間の関係を以下に説明する。
図9は浸透時間測定装置の一例を示す概略図である。なお、定着液は泡状定着液で、樹脂はトナーの例である。定着液はイオン性の材料、例えばフォーム化に必要な起泡剤や分散剤が含有されているため10Ω・cm以下の抵抗値を示す導電性を有する。そこで、上部電極61を接触付与手段面に、下部電極62を記録媒体にそれぞれみたて、上部電極61上に泡状の定着液層63を形成し、下部電極62の面上にトナー層64を形成する。そして、電極同士の接触タイミングは、例えば下部電極62の下に加重検知ロードセル65を配置し、上下電極間には電圧を印加する。上部電極61を下部電極62に接触させると、加重検知ロードセル65が上部電極61の加重を検知し、接触開始点を決める。その後、泡状の定着液63がトナー層64を通過して下部電極62に到達すると電極間に電流が流れ、印加電圧値が変化する。よって、加重検知ロードセル65の検出から電圧変化開始までのタイミングを測定することでトナー層浸透時間を計測することができる。
次に、図9の浸透時間測定装置を用いて浸透時間を測定した測定例を以下に示す。
<測定例1>
泡状定着液層:平均泡径20μm、かさ密度0.05g/cmの各厚みの泡層を上部電極上に形成した。
トナー層:平均粒径6μmの球形トナー、厚み30μmで下部電極に形成した。
上部電極、下部電極は同一の材料としSUS304を用いた。上部電極をリニアステージに固定し、下部電極に圧力0.03kgf/cm(塗布時圧力)にて接触させた。電極間で定着液の電気分解が起きないようにするため、電圧間への印加電圧は0.8Vとした。
上部電極に形成した各泡状定着液層の厚みにおけるトナー層浸透時間測定結果を図10に示すように、泡状定着液層の厚みがトナー層厚みと同じかそれ以上の場合はほぼ同じ浸透時間を示すが、泡状定着液層の厚みがトナー層厚みよりも薄い場合は、薄いほど浸透時間が長くなっている。このことは、図7及び図8に示すように、トナー層の隙間に入った泡を上部の泡が連続的に泡の厚み分まで押し続けながら泡がトナー層の隙間を浸透することを裏付けている。
<測定例2>
泡状定着液層:平均泡径20μm、かさ密度0.05g/cm、厚み50μmの泡層を上部電極上に形成した。
トナー層:平均粒径6μmの球形トナー、厚み30μmで下部電極に形成した。
上部電極、下部電極は同一の材料としSUS304を用いた。上部電極をリニアステージに固定し、下部電極に各圧力(塗布時圧力)にて接触させた。電極間で定着液の電気分解が起きないようにするため、電圧間への印加電圧は0.8Vとした。
各圧力(塗布時圧力)における浸透時間を測定した結果を図11に示すように、塗布圧力が高いほどトナー層浸透時間が短くなっており、トナー層隙間に泡が浸透し上部の泡が連続的に押す場合に、押す力が強いほど浸透速度が速くなり浸透時間が短くなることを裏付けている。
<測定例3>
泡状定着液層:平均泡径20μm、かさ密度0.05g/cm、厚み50μmの泡層を上部電極上に形成した。
トナー層:平均粒径6μmの球形トナー、厚み30μmで下部電極に形成した。
上部電極、下部電極は同一の材料としSUS304を用いた。上部電極をリニアステージに固定し、下部電極に圧力0.03kgf/cmにて接触させた。電極間で定着液の電気分解が起きないようにするため、電圧間への印加電圧は0.8Vとした。
泡状定着液の各泡粘度におけるトナー層浸透時間を図12に示す。なお、本発明において、泡粘度は、コーンプレート式回転粘度計を用い、回転子の外径をΦ60mm、コーン角1度、コーン部とプレート部の隙間を3mm、25℃の液温にて、10秒で1回転する回転速度にて回転開始10秒後、つまり1回転後の回転粘度測定値を泡粘度とした。
図12からわかるように、泡粘度が小さいほどトナー層浸透時間が短い。これは、トナー層隙間に泡が浸透し上部の泡が連続的に押す場合に、泡が柔らかいほど浸透速度が速くなり浸透時間が短くなることを裏付けている。
以上の解析から、接触付与手段への樹脂含有微粒子のオフセット付着を防止するためには、接触付与手段と媒体との接触部におけるニップ時間は、泡状定着液の媒体到達までの樹脂含有微粒子層浸透通過時間と同じかそれ以上に設定する必要がある。
また、上記の各測定例から、樹脂含有微粒子が5μm前後のトナーである場合、各種の泡状定着液及び塗布条件において、浸透時間はおおよそ50ミリ秒から300ミリ秒の範囲にある。そこで、接触付与手段における紙等の記録媒体との接触ニップ時間は、最低でも50ミリ秒から300ミリ秒の範囲を確保する必要がある。
図13は本発明の一実施の形態に係る定着装置の構成を示す概略図である。同図に示す本実施の形態の定着装置は、所望のニップ時間として50ミリ秒から300ミリ秒の範囲を確保する一例である。この例では、樹脂含有微粒子がトナーで、記録媒体が紙の例である。ここで、ニップ時間=(ニップ幅)/(紙の搬送速度)によりニップ時間は算出される。紙の搬送速度は、紙搬送駆動機構の設計データにより求めることができる。ニップ幅は、塗布ローラ全面に乾燥しない着色塗料を薄くつけて、紙を塗布ローラ41及び対峙する加圧ローラ43に挟んで加圧(ローラは回転させない状態で)し、紙に着色塗料を付着させ、着色部(通常長方形の形に着色)における紙搬送方向の長さをニップ幅として測定することで求めることができる。紙の搬送速度に応じて、ニップ幅を調整することでニップ時間を泡状定着液のトナー層浸透時間と同じかそれ以上にする必要がある。図13の例では、加圧ローラ43を弾性多孔質体(以下、スポンジと記す)とすることで、紙の搬送速度に応じて、塗布ローラ41とスポンジの加圧ローラ43の軸間距離を変更してニップ幅を変えることが容易となる。スポンジの代わりに、弾性ゴムも適するが、スポンジは、弾性ゴムよりも弱い力で変形させることが可能であり、塗布ローラ41の加圧力を過剰に高くすることなく長いニップ幅を確保することができる。
なお、定着液中には樹脂軟化または膨潤剤が含有されており、スポンジの加圧ローラに定着液が万が一付着した場合、スポンジ素材が軟化等の不具合が発生する恐れがあるため、スポンジ素材の樹脂材は、該軟化または膨潤剤に対し軟化や膨潤を示さない素材が望ましい。また、スポンジの加圧ローラは、可とう性フィルムで覆った構成であってもよい。スポンジ素材が該軟化または膨潤剤で劣化する素材であっても、軟化または膨潤剤により軟化や膨潤を示さない可とう性フィルムで覆うことでスポンジの加圧ローラの劣化を防止することができる。スポンジ素材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミドなどの樹脂の多孔質体などが適する。また、スポンジを覆う可とう性フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、四フッ化エチレン・バーフロロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などが適する。
また、図13において、塗布ローラ41とスポンジの加圧ローラ43が常時接触している構成の場合、紙が搬送されていない時に塗布ローラ41上の泡状定着液がスポンジの加圧ローラ43に付着し汚す恐れがあり、その防止のため、紙先端検知手段(図示せず)を塗布ローラ41へ紙が搬送される手前に設け、紙先端検知信号に応じて、紙の先端から後方にのみ定着液が塗布されるようなタイミングで塗布ローラ41に泡状定着液を形成することが望ましい。
更に、図13において、図示していない駆動機構により、待機時は塗布フローラ41とスポンジの加圧ローラ43は離れ、塗布時のみ紙の紙先端検知手段に応じて塗布ローラ41とスポンジの加圧ローラ43を接触させる構成も望ましい。この場合、紙の後端検知も行い、紙後端検知信号に応じて塗布ローラ41とスポンジの加圧ローラ43を離すことが望ましい。
このように、図11に示す浸透測定結果から、塗布ニップ部のニップ圧力(ニップ部加重/ニップ部面積)が高いほどトナー層浸透時間が短くなっており、図13において、塗布ニップ部のニップ圧力はなるべく高いほうが、画像劣化しない範囲のニップ時間を短くすることができ、ニップ幅が同じであるならば紙搬送速度を早くすることができ、より高速の定着が可能となる。
また、図12に示す浸透測定結果から、泡状定着液の泡粘度により浸透時間が変化するが、ニップ時間及びニップ圧力一定であると、例えば定着液処方の変更や使用環境温度の低下が原因で泡粘度が上昇した場合、トナー層浸透時間がニップ時間よりも長くなり画像劣化を起こす恐れがある。これを防止するため、前記のニップ圧力によりトナー層浸透時間が変化することを利用し、泡状定着液の泡粘度に応じて、必ずニップ時間がトナー層浸透時間よりも同じか長くなるよう調整することが望ましい。そこで、定着装置内において泡状定着液の泡粘度を検知する必要がある。泡粘度は、上記のごとくコーンプレート式回転粘度計における回転粘度のことであり、検知手段としては、この測定原理に近い手段が望ましい。例えば、図13において、所望の泡状定着液を作成した後、補給口から出す手前の流路パイプ内に回転子を設け、回転子にかかるモータトルクを検出し、正式な回転粘度の代用値として泡粘度とみなす手段や、カンチレバー型の振動子を設け、固有振動数変化を検知し、正式な回転粘度の代用値として泡粘度とみなす手段が望ましい。また、ニップ圧力の調整手段としては、塗布ローラと加圧ローラとの軸間距離を可変できる機構を設け、泡粘度検出信号に応じて、塗布ローラと加圧ローラの軸間距離を変える手段が望ましい。
次に、図11に示すように、トナー層浸透時間をなるべく短くするためには、接触付与手段上の泡状定着液層の厚みはトナー層の厚み以上とする必要がある。これは、トナーに限らず、他の樹脂含有微粒子の場合も同様である。さて、樹脂含有微粒子がトナーの場合、カラー画像では、紙上のトナー層厚みは色や明暗により異なる。そこで、泡状定着液層の厚みは、トナー層の厚みは紙上の付着トナー層の最大値を基準として設定する。画像信号からトナー層の最大値は求めることができるため、画像信号に応じて、トナー層の最大値に対し、例えば図13において、塗布ローラ上の泡状定着液層の厚みを液膜厚制御用ブレードの隙間制御により行い(図5参照)、必ず最大トナー層厚み以上になるように泡状定着液層の厚みを制御する。各画像機器において、紙上の付着トナー層は、スキャナやPCからの画像信号に応じて設定テーブルに基づき算出された値によって一定に決まる。そこで、画像信号をもとに紙上に付着する設定値の最大値に合わせてその最大値以上に塗布ローラ上の泡状定着液層の厚みを調整する。
また、トナー層の厚みが異なると、トナー層浸透時間が異なる(トナー層が厚いほど浸透時間は長くなる)ことから、トナー層の厚みに応じて、塗布ローラと紙媒体との接触部ニップにおけるニップ時間を可変にする必要がある。ニップ時間可変手段としては、紙搬送速度を変化させる手段やニップ幅を変化させる手段が適する。画像情報信号から紙上のトナー層最大値を算出し、浸透時間を換算しその浸透時間以上となるようにニップ幅や紙搬送速度を変化させる。
次に、本発明の定着装置の別の構成として、図14に示すように、図13に示す塗布ローラ41に代わりに、塗布ベルト71を用いて記録媒体上の未定着トナーに塗布する方法もある。また、加圧ローラ43に代えて加圧ベルト81を用いている。大きな泡を生成する大きな泡生成部とその大きな泡をせん断力で分泡する微小な泡生成部からなる泡状定着液生成手段で微小な泡状定着液を生成し、液供給口より、所望の泡径を有する泡状定着液を供給する。そして、液膜厚制御用ブレード42と塗布ベルト71のギャップを調整し、塗布ベルト71上の泡状の定着液層膜厚を制御し、泡状定着液の最適膜厚の制御を行っている。なお、塗布ベルト71としては、例えばシームレスニッケルベルトやシームレスPETフィルムなどの基体にPFAのような離型性フッ素樹脂をコートした部材を用いる。
このように、塗布ベルト71を用いる構成では、ニップ幅を容易に広くすることが可能となる。従って、塗布ベルト71を用いる構成は図14に限らず、図15に示すように加圧側をベルトではなく、ローラとする構成も望ましい。また、図16に示すように、塗布側は塗布ローラとし、加圧側をベルトとする構成も望ましい。
以上の図14〜図16ように、塗布側もしくは加圧側の少なくとも一方をベルト構成とすることで容易にニップ幅を広くすることが可能となり、紙にしわが発生するような無理な力をかけることもなくなり、ニップ時間が同じだとすると紙の搬送速度を速くすることが可能となり、高速定着が可能となる。
次に、定着液の液処方について説明する。泡状の定着液は、上述したように、軟化剤を含有した液体中に気泡を含有した構成である。軟化剤を含有した液体は、気泡を安定に含有し、なるべく均一な気泡の大きさからなる気泡層を構成する泡状とするため、起泡剤及び増泡剤を有することが望ましい。また、ある程度粘度が高いほうが、気泡が安定して液体中に分散するため、増粘剤を含有することが望ましい。
また、起泡剤としては、陰イオン界面活性剤、特に、脂肪酸塩が望ましい。脂肪酸塩は界面活性を有するため、水を含有する定着液の表面張力を下げ、定着液を発泡しやすくするとともに、泡表面で脂肪酸塩が層状ラメラ構造をとるため泡壁(プラトー境界)が他の界面活性剤よりも強くなり、泡沫安定性が極めて高くなるまた、脂肪酸塩の起泡性を効果的にするため、定着液には水を含有することが望ましい。脂肪酸としては、大気中での長期安定性の観点から酸化に強い飽和脂肪酸が望ましい。但し、飽和脂肪酸塩を含有する定着液に若干の不飽和脂肪酸塩を含有することで脂肪酸塩の水に対する溶解・分散性を助け、5℃〜15℃までの低気温において、優れた起泡性を有することができ、広い環境温度範囲において定着の安定を可能とし、また、定着液長期放置中の脂肪酸塩の定着液中分離を防止することができる。
更に、飽和脂肪酸塩に用いる脂肪酸としては、炭素数12、14、16及び18の飽和脂肪酸、具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸が適する。炭素数が11以下の飽和脂肪酸塩は臭気が大きくなり、当該定着液を用いるオフィス・家庭で用いる画像形成機器に適さない。また、炭素数19以上の飽和脂肪酸塩は、水に対する溶解性が低下し、定着液の放置安定性を著しく低下させてしまう。これらの飽和脂肪酸による飽和脂肪酸塩を単独もしくは混合して起泡剤として用いる。
また、不飽和脂肪酸塩を用いてもよく、炭素数18で2重結合数が1から3の不飽和脂肪酸が望ましい。具体的には、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸が適する。2重結合が4以上では反応性が強いため、定着液の放置安定性が劣ってしまう。これらの不飽和飽和脂肪酸による不飽和脂肪酸塩を単独もしくは混合して起泡剤として用いる。また、上記飽和脂肪酸塩と不飽和脂肪酸塩を混合して起泡剤として用いても構わない。
更に、上記飽和脂肪酸塩又は不飽和脂肪酸塩において、当該定着液の起泡剤として用いる場合、ナトリウム塩、カリウム塩もしくはアミン塩であることが望ましい。定着装置に電源を投入後、素早く定着可能な状態にすることは定着装置の商品価値として重要な要素である。定着装置において定着可能な状態とするためには、定着液が適切な泡状となっていることが必須であるが、上記の脂肪酸塩は素早く起泡することで、電源投入後定着可能な状態を短時間でつくることができる。特に、アミン塩とすることで、定着液にせん断力を加えたときに最も短時間で起泡し、泡状定着液を容易に作製することが可能であり、定着装置への電源投入後の定着可能な状態を最も短時間でつくることができる。
樹脂を溶解又は膨潤することで軟化させる軟化剤は、脂肪族エステルを含む。この脂肪族エステルは、トナー等に含まれる樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させる溶解性又は膨潤性に優れている。
また、軟化剤については、人体に対する安全性の観点から、その急性経口毒性LD50が3g/kgよりも大きい、更に好ましくは5g/kgであることが好ましい。脂肪族エステルは、化粧品原料として多用されているように、人体に対する安全性が高い。
更に、記録媒体に対するトナーの定着は、密封された環境において頻繁に使用される機器で行われ、軟化剤はトナーの記録媒体への定着後にもトナー中に残留するため、記録媒体に対するトナーの定着は揮発性有機化合物(VOC)及び不快臭の発生を伴わないことが好ましい。すなわち、軟化剤は揮発性有機化合物(VOC)及び不快臭の原因となる物質を含まないことが好ましい。脂肪族エステルは、一般に汎用される有機溶剤(トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、酢酸エチルなど)と比較して、高い沸点及び低い揮発性を有し、刺激臭を持たない。
なお、オフィス環境等における臭気を高い精度で測定することができる実用的な臭気の測定尺度として、官能測定である三点比較式臭袋法による臭気指数(10×log(物質の臭気が感じられなくなるまでの物質の希釈倍率))を臭気の指標とすることができる。また、軟化剤に含まれる脂肪族エステルの臭気指数は、10以下であることが好ましい。この場合には、通常のオフィス環境では、不快臭を感じなくなる。更に、軟化剤のみならず、定着液に含まれる他の液剤も同様に、不快臭及び刺激臭を有さないことが好ましい。
本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族エステルは、飽和脂肪族エステルを含む。上記の脂肪族エステルが、飽和脂肪族エステルを含む場合には、軟化剤の保存安定性(酸化、加水分解などに対する耐性)を向上させることができる。また、飽和脂肪族エステルは、人体に対する安全性が高く、多くの飽和脂肪族エステルは、トナーに含まれる樹脂を1秒以内で溶解又は膨潤させることができる。更に、飽和脂肪族エステルは、記録媒体に提供されたトナーの粘着感を低下させることができる。これは、飽和脂肪族エステルが、溶解又は膨潤したトナーの表面に油膜を形成するためであると考えられる。
よって、本発明における定着液において、好ましくは、上記の飽和脂肪族エステルの一般式は、
R1COOR2
で表される化合物を含み、R1は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、R2は、炭素数が1以上6以下の直鎖型もしくは分岐型アルキル基である。R1及びR2の炭素数がそれぞれ所望の範囲よりも少ないと臭気が発生し、所望の範囲よりも多いと樹脂軟化能力が低下する。
即ち、上記の飽和脂肪族エステルが、一般式R1COOR2で表される化合物を含み、R1は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、R2は、炭素数が1以上6以下の直鎖型もしくは分岐型のアルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭及び刺激臭を有さない。
上記の化合物である脂肪族モノカルボン酸エステルとしては、例えば、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、トリデシル酸エチル、トリデシル酸イソプロピル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル等が挙げられる。上記の化合物であるこれらの脂肪族モノカルボン酸エステルの多くは、油性溶媒に溶解するが、水には溶解しない。よって、上記の化合物である脂肪族モノカルボン酸エステルの多くについては、水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解又はマイクロエマルジョンの形態とする。
また、本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む場合には、より短い時間でトナーに含まれる樹脂を溶解又は膨潤させることができる。例えば、60ppm程度の高速印字では、記録媒体における未定着のトナーに定着液を付与し、トナーが記録媒体に定着するまでの時間は、1秒以内であることが望ましい。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む場合には、記録媒体における未定着のトナー等に定着液を付与し、トナーが記録媒体に定着するのに要する時間を、0.1秒以内にすることが可能となる。更に、より少量の、軟化剤の添加によって、トナーに含まれる樹脂を溶解又は膨潤させることができるため、定着液に含まれる、軟化剤の含有量を低減することができる。
よって、本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族ジカルボン酸エステルの一般式は、
R3(COOR4)
で表される化合物を含み、R3は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、R4は、炭素数が3以上5以下の直鎖型又は分岐型アルキル基である。R1及びR2の炭素数がそれぞれ所望の範囲よりも少ないと臭気が発生し、所望の範囲よりも多いと樹脂軟化能力が低下する。
即ち、上記の脂肪族ジカルボン酸エステルが、一般式R3(COOR4)で表される化合物を含み、R3は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、R4は、炭素数が3以上5以下の直鎖型又は分岐型アルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭及び刺激臭を有さない。
上記の化合物である脂肪族ジカルボン酸エステルとしては、例えば、コハク酸2エチルヘキシル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソデシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル等が挙げられる。上記の化合物であるこれらの脂肪族ジカルボン酸エステルの多くは、油性溶媒に溶解するが、水には溶解しない。よって、水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解又はマイクロエマルジョンの形態とする。
更に、本発明における定着液において、好ましくは上記の脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含む。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含む場合には、記録媒体に対するトナーの定着性を向上させることができる。
本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルの一般式は、
R5(COOR6−O−R7)
で表される化合物を含み、R5は、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、R6は、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、R7は、炭素数が1以上4以下のアルキル基である。R1及びR2の炭素数がそれぞれ所望の範囲よりも少ないと臭気が発生し、所望の範囲よりも多いと樹脂軟化能力が低下する。
即ち、上記の脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルは、一般式R5(COOR6−O−R7)で表される化合物を含み、R5は、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、R6は、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、R7は、炭素数が1以上4以下のアルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭及び刺激臭を有さない。
上記の化合物である脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルとしては、例えば、コハク酸ジエトキシエチル、コハク酸ジブトキシエチル、アジピン酸ジエトキシエチル、アジピン酸ジブトキシエチル、セバシン酸ジエトキシエチル等が挙げられる。これらの脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解又はマイクロエマルジョンの形態とする。
また、脂肪酸エステルではないが、クエン酸エステルや炭酸エチレンや炭酸プロピレンも軟化もしくは膨潤剤として適する。
ところで、泡状定着液において、塗布接触ニップ部にてトナー等の微粒子層に泡状定着液を押し込みながら浸透させる際に泡が破泡すると浸透阻害となる。そこで泡沫安定性に優れる泡が求められる。このため、定着液中に脂肪酸アルカノールアミド(1:1)型を含有することが望ましい。脂肪酸アルカノールアミドには(1:1)型と(1:2)型があるが、本発明における泡沫安定性には(1:1)型が適することがわかった。
なお、定着の対象となる樹脂を含有する微粒子は、トナーに限定されず、樹脂を含有する微粒子であれば何れでもよい。例えば、導電性部材を含有した樹脂含有微粒子でもよい。また、記録媒体は、記録紙に限定されず、金属、樹脂、セラミックス等何れでもよい。但し、媒体は定着液に対し浸透性を有することが望ましく、媒体基板が液浸透性を持たない場合は、基板上に液浸透層を有する媒体が望ましい。記録媒体の形態もシート状に限定されず、平面及び曲面を有する立体物でもよい。
例えば、紙のごとき媒体に透明樹脂微粒子を均一に定着させ紙面を保護する(所謂、ニスコート)用途においても、本発明は適用できる。
上記の樹脂を含有する微粒子のうち、電子写真プロセスで用いるトナーは、本発明の定着液との組合せにおいて最も定着への効果が高い。トナーは、色剤と帯電制御剤と結着樹脂や離型剤などのような樹脂を含む。トナーに含まれる樹脂は、特に限定されないが、好適な結着樹脂としては、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられ、離型剤としては、例えばカルバナウワックスやポリエチレンなどのワックス成分などが挙げられる。トナーは、結着樹脂の他に、公知の着色剤、電荷制御剤、流動性付与剤、外添剤などを含んでもよい。また、トナーは、メチル基を有する疎水性シリカ及び疎水性酸化チタンのような疎水性微粒子をトナーの粒子の表面に固着させることによって、撥水性処理されていることが好ましい。媒体のうち、記録媒体は、特に限定されず、例えば、紙、布、及び液体透過層を有するOHP用シートのようなプラスチックフィルムなどが挙げられる。本発明における油性とは、室温(20℃)における水に対する溶解度が、0.1重量%以下である性質を意味する。
また、泡状となった定着液は、好ましくは、撥水性処理されたトナーの粒子に対して、十分な親和性を有することが望ましい。ここで、親和性とは、液体が固体に接触したときに、固体の表面に対する液体の拡張濡れの程度を意味する。すなわち、泡状となった定着液は、撥水性処理されたトナーに対して十分な濡れ性を示すことが好ましい。疎水性シリカ及び疎水性酸化チタンのような疎水性微粒子で撥水性処理されたトナーの表面は、疎水性シリカ及び疎水性酸化チタンの表面に存在するメチル基によって覆われており、おおよそ20mN/m程度の表面エネルギーを有する。現実には撥水性処理されたトナーの表面の全面が疎水性微粒子によって完全に覆われてはいないため、撥水性処理されたトナーの表面エネルギーは、おおよそ、20〜30mN/mであると推測される。よって、撥水性トナーに対して親和性を有する(十分な濡れ性を有する)ためには、泡状となった定着液の表面張力は、20〜30mN/mであることが好ましい。
水性溶媒を用いる場合、界面活性剤を添加することで、表面張力を20〜30mN/mとすることが好ましい。また、水性溶媒の場合、単価もしくは多価アルコールを含有していることが望ましい。これらの材料は、泡状の定着液における気泡の安定性を高め、破泡しにくくする利点を有する。例えばセタノールなどの単価アルコールや、グリセンリン、プロピレングリコール、1,3ブチレングリコールなどの多価アルコールが望ましい。また、これらの単価又は多価のアルコール類を含有することで紙等の媒体のカール防止に効果を有する。
また、定着液中に浸透性改善や紙等媒体のカール防止のために油性成分を含有してO/WエマルジョンやW/Oエマルジョンを形成する構成も望ましく、その場合、具体的な分散剤としては、ソルビタンモノオレエートやソルビタンモノステレートやソルビタンセスキオレートなどのソルビタン脂肪酸エステルやショ糖ラウリン酸エステルやショ糖ステアリン酸エステルなどのショ糖エステルなどが望ましい。
なお、定着中での軟化剤を溶解もしくはマイクロエマルジョン分散させるため方法としては、例えば、回転羽根によるホモミキサーやホモジナイザーのような機械的に攪拌する手段、及び超音波ホモジナイザーのような振動を与える手段が挙げられる。いずれにしても、強いせん断応力を定着液中の軟化剤に加えることで溶解もしくはマイクロエマルジョン分散させる。
また、トナーの定着装置は、本発明における定着液をトナーに供給した後、トナーに含まれる樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させる部剤(軟化剤)によって溶解又は膨潤したトナーを加圧する、一対の平滑化ローラ(ハードローラ)を有してもよい。一対の平滑化ローラ(ハードローラ)によって、溶解又は膨潤したトナーを加圧することによって、溶解又は膨潤したトナーの層の表面を平滑化して、トナーに光沢を付与することが可能となる。更に、記録媒体内へ溶解又は膨潤したトナーを押し込むことによって、記録媒体に対するトナーの定着性を向上させることができる。
上述した本発明による画像形成方法を用いて、樹脂を含むトナーの画像を記録媒体に形成する。よって、この別の発明の一実施の形態例の画像形成装置によれば、それぞれ、上述したように、より効率的にトナーを記録媒体に定着させることが可能な画像形成方法及び画像形成装置を提供することができる。
図17は別の発明の画像形成装置の構成を示す概略図である。同図に示す画像形成装置は複写機又はプリンタであってもよい。図17の(a)はカラー電子写真のタンデム方式の画像形成装置全体の概略図であり、図17の(b)は図17の(a)の画像形成装置の1つの画像形成ユニットの構成を示す図である。図17の(a),(b)に示す画像形成装置90はトナー像担持体として中間転写ベルト91を有する。この中間転写ベルト91は、3つの支持ローラ92〜94に張架されており、図中の矢印Aの方向に回転する。この中間転写ベルト91に対しては、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各画像形成ユニット95〜98が配列されている。これら画像形成ユニットの上方には、図示していない露光装置が配置されている。例えば、画像形成装置が複写機である場合には、スキャナで原稿の画像情報を読み込み、この画像情報に応じて、各感光体ドラム上に静電潜像を書き込むための各露光L1〜L4が露光装置により照射される。中間転写ベルト91を挟んで中間転写ベルト91の支持ローラ94に対向する位置には、二次転写装置99が設けられている。二次転写装置99は、2つの支持ローラ100,101の間に張架された二次転写ベルト102で構成されている。なお、二次転写装置99としては、転写ベルト以外に転写ローラを用いてもよい。また、中間転写ベルト91を挟んで中間転写ベルト91の支持ローラ92に対向する位置には、ベルトクリーニング装置103が配置されている。ベルトクリーニング装置103は、中間転写ベルト91上に残留するトナーを除去するために配置されている。
記録媒体としての記録紙104は、一対の給紙ローラ105で二次転写部へ導かれ、トナー像を記録紙104に転写する際に、二次転写ベルト102を中間転写ベルト91に押し当てることによって、トナー像の転写を行う。トナー像が転写された記録紙104は、二次転写ベルト102によって搬送され、記録紙104に転写された未定着のトナー像は、図示していない露光装置からの画像情報に基づいて泡状の定着液の膜厚を制御する本発明の定着装置によって定着される。すなわち、記録紙104に転写された未定着のトナー像には、図示していない露光装置からの画像情報、例えばカラー画像又は黒ベタ画像に基づいて泡状の定着液層の膜厚が制御されたトナーの定着装置から供給される本発明における泡状の定着液が付与され、泡状の定着液に含まれる、トナーに含まれる樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させる部剤(軟化剤)によって、未定着のトナー像を、記録紙104に定着させる。
次に、画像形成ユニットについて説明する。図17の(b)に示すように、画像形成ユニット95〜98には、感光体ドラム106の周辺に、帯電装置107、現像装置108、クリーニング装置109及び除電装置110が配置されている。また、中間転写ベルト91を介して、感光体ドラム106に対向する位置に、一次転写装置111が設けられている。また、帯電装置107は、帯電ローラを採用した接触帯電方式の帯電装置である。帯電装置107は、帯電ローラを感光体ドラム106に接触させて、感光体ドラム106に電圧を印加することにより、感光体ドラム106の表面を一様に帯電する。この帯電装置107としては、非接触のスコロトロン等を採用した非接触帯電方式の帯電装置を採用することもできる。また、現像装置108は、現像剤中のトナーを感光体ドラム106上の静電潜像に付着させ、静電潜像を可視化させる。ここで、各色に対応するトナーは、それぞれの色に着色された樹脂材料からなり、これらの樹脂材料は、本発明における定着液により溶解又は膨潤する。なお、現像装置108は、図示しない攪拌部及び現像部を有し、現像に使用されなかった現像剤は、攪拌部に戻され、再利用される。攪拌部におけるトナーの濃度は、トナー濃度センサによって検出され、トナーの濃度が、一定であるように制御されている。更に、一次転写装置111は、感光体ドラム106上で可視化されたトナーを中間転写ベルト91に転写する。ここでは、一次転写装置111としては、転写ローラを採用しており、転写ローラを、中間転写ベルト91を挟んで感光体ドラム106に押し当てている。一次転写装置111としては、導電性ブラシ、非接触のコロナチャージャー等を採用することもできる。また、クリーニング装置109は、感光体ドラム106上の不要なトナーを除去する。クリーニング装置109としては、感光体ドラム106に押し当てられる先端を備えたブレードを用いることができる。ここで、クリーニング装置109によって回収されたトナーは、図示しない回収スクリュー及びトナーリサイクル装置によって、現像装置108に回収され、再利用される。更に、除電装置110は、ランプで構成されており、光を照射して感光体ドラム106の表面電位を初期化する。
次に、本発明における定着液及び定着の具体例について説明する。
本発明における以下の具体例では、樹脂含有微粒子としてトナーを用い、以下の製造方法の一例により作製した。
[具体例1]
<定着液の処方>
◇軟化剤を含有する液体
希釈溶媒:イオン交換水 53wt%
軟化剤:コハク酸ジエトキシエチル(クローダ社 クローダDES)
10wt%
炭酸プロピレン 20wt%
増粘剤:プロピレングリコール 10wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:1)型(松本油脂 マーポンMM) 0.5wt%
起泡剤:パルミチン酸アミン 2.5wt%
ミリスチン酸アミン 1.5wt%
ステアリン酸アミン 0.5wt%
分散剤:POE(20)ラウリルソルビタン(花王 レオドールTW−S120V) 1wt%
ポリエチレングリコールモノステアレート(花王 エマノーン3199) 1wt%
なお、分散剤は、軟化剤の希釈溶媒への溶解性を助長するために用いた。脂肪酸アミンは、脂肪酸とトリエタノールアミンにより脂肪酸アミンを合成した。
上記成分比にて、先ずは、液温120℃にて軟化剤を除いて混合攪拌し溶液を作製した。次に、軟化剤を混合し、超音波ホモジナイザーを用いて軟化剤が溶解した定着液(フォーム化する前の原液)を作製した。
<塗布装置>
◇大きな泡生成部
図13を基に作製した。
上記の液状定着液保存容器:PET樹脂からなるボトル
液搬送ポンプ:チューブポンプ(チューブ内径2mm、チューブ材質:シリコーンゴム)
搬送流路:内径2mmのシリコーンゴムチューブ
大きな泡を作るための微小孔シート:#400のステンレス製メッシュシート(開口部約40μm)
◇微小な泡生成部
図13を基に作製した。
2重円筒の内側円筒は、回転軸に固定され、図示していない回転駆動モーターにより回転する。2重円筒の材質は、PET樹脂とした。外側円筒内径:10mm・長さ120mm、内側円筒外形:8mm・長さ100mmとした。回転数は、1000rpmから2000rpmの範囲で可変とした。
◇定着液付与手段
図13を基に作製した。上記の微小な泡を生成する微小な泡生成部を用い、泡状の定着液を作成し液膜厚制御用ブレードに供給する構成とした。液膜厚制御用ブレードと塗布ローラとのギャップは25μmと40μmの2通り実施した。
加圧ローラ:アルミ合金製ローラ(φ10mm)を芯金とし、外径Φ50mmのポリウレタンフォーム材(イノアック社商品名「カラーフォームEMO」)を形成した。
塗布ローラ:PFA樹脂を焼付け塗装したSUS製ローラ(φ30mm)
膜厚制御用ブレード:アルミ合金製支持板に厚み1mmの並板ガラスを接着。ガラス面を塗布ローラ側に向け、10μm〜100μmの範囲で塗布ローラとガラス面の隙間を制御できるようにした。
紙搬送速度:150mm/s
<実施結果>
電子写真方式のプリンタ(リコー社製 IpsioColorCX8800)を用い、未定着トナーのカラー画像が形成されたPPC用紙(リコーT−6200)を定着装置に挿入するタイミングで、液搬送ポンプを駆動し、定着液容器から液状定着液をくみ上げ、液流路を通過させながら、大きな泡を生成する大きな泡生成部と泡を微小にする微小な泡生成部に定着液を通過させると、液排出口から1秒後に泡径5μm〜30μmの微小な泡を有する泡状定着液を塗布ローラに供給することができた。泡状定着液のかさ密度はおおよそ0.05g/cmであった。
スポンジの加圧ローラと塗布ローラとの軸間距離を変えて、ニップ幅1mm(ニップ時間6ms)、15mm(ニップ時間100ms)、21mm(ニップ時間140ms)における塗布テストを実施した。トナー層の厚みは30〜40μmとした。
上記泡状定着液によるトナー層浸透時間は、80ms〜100msであった。塗布定着結果を図18に示す。紙上の定着液塗布量0.15g/A4において、塗布ローラ上での泡状定着液厚みは50μm程度であった。また、塗布量0.1g/A4において、塗布ローラ上での泡状定着液厚みは35μm程度、塗布量0.2g/A4において、塗布ローラ上での泡状定着液厚みは70μm程度であった。なお、画像濃度の低下は、塗布ローラにトナーが付着しオフセットしてしまい、紙上で画像抜けが発生することを意味している。
図18より、トナー層厚みよりも厚い塗布ローラ上の泡状定着液膜厚の領域(紙上の定着液塗布量0.15g/A4以上の領域)において、トナー層浸透時間以上のニップ時間では、定着画像の濃度が画像抜けのない濃度であり、良好な定着性であることがわかった。逆に、塗布ローラ上の泡状定着液膜厚がトナー層以上であっても、ニップ時間が、トナー層浸透時間よりも短いと、塗布ローラにトナーがオフセットし、紙上に画像抜けが発生し画像濃度が著しく低下することがわかった。
また、トナー層厚みよりも薄い塗布ローラ上の泡状定着液膜厚の領域(塗布量0.15g/A4以下の領域)において、ニップ時間100ms以上でも塗布ローラにトナーがオフセットし、紙上に画像抜けが発生し画像濃度が著しく低下しているが、図10に示すように、トナー層厚みよりも薄い塗布ローラ上の泡状定着液膜厚の領域では、トナー層浸透時間が極端に長くなるため、ニップ時間がトナー層浸透時間よりも短くなっていることが原因と思われる。
以上のごとく、トナー層よりも厚い泡状定着液層の塗布にて、トナー層浸透時間以上のニップ時間の場合、良好な定着が行えることを確認した。
[具体例2]
定着液の処方及び塗布装置は具体例1と同じとする。但し、装置の使用環境温度を15℃、25℃、35℃にて定着テストを実施した。図19に、各温度における泡状定着液の泡粘度(上記のコーンプレート回転粘度測定。回転子径φ60mm、コーン角1度、回転子間ギャップ3mm、1秒当りの回転数10での測定結果)を示す。同図より、温度により泡粘度が変化(高温で低粘度化)することがわかった。そして、図12より泡粘度によりトナー層浸透時間が変化する。そこで、図19のデータをテーブルデータとし、定着装置内に温度検知手段を設け、温度信号に応じてニップ時間がトナー層浸透時間以上となるように塗布ローラと加圧スポンジローラの軸間距離を変化させる機構を設けた。
<実施結果>
電子写真方式のプリンタ(リコー社製 IpsioColorCX8800)を用い、15℃〜35℃の間で環境温度を変化させたが、いずれの使用環境においても画像抜けのない良好な定着が行えた。
[具体例3]
<定着液の処方>
具体例1において、脂肪酸アルカノールアミド(1:1)型の効果を確認するため、具体例1と同じ処方と具体例1の処方で脂肪酸アルカノールアミドを除いた処方および(1:1)型の脂肪酸アルカノールアミドの代わりに脂肪酸アルカノールアミド(1:2)型(ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:2)型(松本油脂 マーポンLS))を同量用いた3つの処方の定着液を実施した。
<実施結果>
電子写真方式のプリンタ(リコー社製 IpsioColorCX8800)を用い、未定着トナーのカラー画像を作製した。具体例1と同じ定着装置にて定着を実施した。
その結果、下記の表1のごとく、脂肪酸アルカノールアミド(1:1)型を含有した泡状定着液では、塗布ローラ上に泡状液膜にピンホールはなく、均一な膜で、良好な定着が行えた。一方、脂肪酸アルカノールアミドを含有しない、または、(1:2)型を含有の定着液では、塗布ローラ上の泡状液膜に細かなピンホール(φ0.5mm程度)が発生し、定着後のトナー画像に、無数のピンホール状の定着不良が発生した。 以上のように、脂肪酸アルカノールアミド(1:1)型を含有した泡状定着液の良好な効果が確認できた。
Figure 0004948290
なお、本発明は上記各実施の形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
本発明の原理における定着液付与後の樹脂含有微粒子の定着の様子を示す概略断面図である。 泡状定着液の構成を示す概略断面図である。 本発明の定着装置における泡状定着液生成手段の構成を示す概略図である。 本発明の定着装置における定着液付与手段の一例を示す概略構成図である。 液膜厚制御用ブレードを用いた泡状定着液の塗布ローラ上での膜厚制御の様子を示す概略図である。 塗布ローラ等の接触付与手段にトナー等の微粒子がオフセット付着するモデルを示す概略図である。 ジルコニアビーズを用いたラージスケールモデル実験で泡膜の厚みが微粒子層の厚みと同じ場合の結果を示す概略図である。 ジルコニアビーズを用いたラージスケールモデル実験で泡膜の厚みが微粒子層の厚みよりも薄い場合の結果を示す概略図である。 浸透時間測定装置の一例を示す概略図である。 上部電極に形成した泡状定着液層の厚みにおけるトナー層浸透時間測定結果を示す特性図である。 塗布時圧力におけるトナー層浸透時間測定結果を示す特性図である。 泡状定着液の各泡粘度におけるトナー層浸透時間測定結果を示す特性図である。 本発明の一実施の形態に係る定着装置の構成を示す概略図である。 本発明の定着装置の別の構成を示す概略図である。 本発明の定着装置の別の構成を示す概略図である。 本発明の定着装置の別の構成を示す概略図である。 別の発明の画像形成装置の構成を示す概略図である。 具体例1におけるニップ時間別の塗布量と画像濃度の関係を示す特性図である。 具体例2における泡膜温度と粘度の関係を示す特性図である。 従来の定着装置において生じたオフセットの様子を示す概略断面図である。 従来の定着装置において塗布ローラ上の定着液層の厚みが未定着トナー層よりも十分厚い場合の定着の様子を示す概略断面図である。
符号の説明
30;泡状定着液生成手段、40;定着液付与手段、
41;塗布ローラ、42;液膜厚制御用ブレード、43;加圧ローラ、
71;塗布ベルト、81;加圧ベルト、90;画像形成装置。

Claims (1)

  1. 樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を含有する微粒子を軟化させる軟化剤を含有した泡状定着液を媒体上の樹脂微粒子に付与して該樹脂微粒子を媒体に定着する定着装置において、
    前記樹脂微粒子に対して接離させて所定の膜厚の前記泡状定着液を前記媒体上の樹脂微粒子に付与する泡状定着液付与手段と、
    前記媒体上の樹脂微粒子に付与された前記泡状定着液が前記媒体上の樹脂微粒子層を浸透して前記媒体に到達する浸透時間同じ又は該浸透時間よりも長くなるように前記泡状定着液を前記媒体上の樹脂微粒子に付与している付与時間を調整するために、前記泡状定着液の泡粘度に応じて変化する前記浸透時間に基づいて、前記泡粘度が小さい場合には前記付与時間が短くなるように前記泡状定着液付与手段によって付与する前記泡状定着液が媒体上の樹脂微粒子に接する時間を短く制御する制御手段と
    を具備することを特徴とする定着装置。
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