JP5590392B2 - トナーの定着方法及び画像形成方法並びに画像形成装置 - Google Patents
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Description
特許文献2には、トナーの樹脂を溶解または膨潤させる軟化剤を含有した泡状定着液を調合し、泡状定着液を均一塗布することでトナー画像を乱すことなく非加熱定着させる方法が提案されている。
この定着方式では、熱定着方式のように、トナーを溶融させるための加熱処理が不要であることから、消費電力が低く、省エネ対策として優れた定着方式である。
しかしながら、更なる定着速度の高速化が望まれており、このためには他の観点からのアプローチが必要である。
(1)結着樹脂を含有するトナー中の結着樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることでトナーを軟化させる軟化剤を含有した定着液を媒体上のトナーに付与して該トナーを媒体に定着させる定着方法において、
トナーのBET比表面積が、2.0〜8.0m2/gであり、
前記トナーが、トナーと、キャリアとを含む電子写真用二成分現像剤に由来するトナーであって、
前記キャリアが少なくとも芯材と、該芯材表面に微粒子を含む被覆層とを有し、
該微粒子の粒子径(D)と該被覆層を形成する樹脂膜の膜厚(h)が、1<[D/h]<10の関係を満たし、
該微粒子の総含有量が被覆層組成成分の40〜95wt%であることを特徴とする定着方法。
(2)前記トナーが少なくとも結着樹脂、着色剤、及び異形化剤を含むことを特徴する上記(1)に記載の定着方法。
(3)前記異形化剤が、湿式法で合成された金属酸化物、又は層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物であることを特徴とする上記(2)に記載の定着方法。
(4)前記トナーが、
少なくとも結着樹脂、着色剤、及び異形化剤を有機溶媒に溶解乃至分散させたトナー材料液を水系媒体に分散して造粒することで得られるトナーであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の定着方法。
(5)前記トナーの結着樹脂として、少なくともポリエステル樹脂を用いるこ+−とを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の定着方法。
(6)前記トナーの体積平均粒径が3〜9μmであることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の定着方法。
(7)前記トナーの結着樹脂が、変性ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の定着方法。
(8)前記キャリアの被覆層が、少なくともシリコーン樹脂を含有することを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の定着方法。
(9)前記キャリアの被覆層が、少なくともシリコーン樹脂とアクリル樹脂とを含有することを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載の定着方法。
(10)前記キャリアの被覆層が含有する微粒子が、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、又はそれらに表面処理を施したもののいずれかの、単独或いは複数であることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載の定着方法。
(11)前記定着液を泡状化して、泡状定着液を生成する泡状定着液生成工程と、
前記泡状定着液を泡状定着液付与手段の接触面上に所望の厚みに形成する膜厚調整工程と、
前記の所望の厚みに形成された泡状定着液をトナー層に付与する泡状定着液付与工程と、
を含む定着方法であって、
前記定着液が、水を含む希釈剤と、前記定着液を泡状とする起泡剤と、軟化剤としての可塑剤とを含有することを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれかに記載の定着方法。
(12)前記可塑剤は常温で固体であり、かつ、前記希釈剤に可溶であって、前記希釈剤に溶解している状態で前記トナーの少なくとも一部を軟化乃至膨潤させる固体可塑剤であることを特徴とする上記(11)に記載の定着方法。
(13)静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
前記静電潜像を、樹脂微粒子を有するトナーを含む現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像工程と、
前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、
前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程と、
を含む画像形成方法であって、
前記定着工程が、上記(1)〜(12)のいずれかに記載の定着方法により行われることを特徴とする画像形成方法。
(14)静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
潜像担持体に供給する現像剤を表面に担持する現像剤担持体と、
現像剤を現像剤担持体表面に供給する現像剤供給部材と、
現像剤担持体の表面に当接するよう設けられた現像剤層規制部材と、
トナーを含む現像剤を収納する現像剤収納器とを備え前記静電潜像をトナーを含む現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像手段と、
前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、
を有する画像形成装置であって、
前記定着手段が、定着液を泡状化して、泡状定着液を生成する泡状定着液生成手段と、
前記泡状定着液を媒体上のトナー層に付与する泡状定着液付与手段と、
前記泡状定着液付与手段の泡状定着液の膜厚を調整する膜厚調整手段と、
を有する定着手段であって、
トナーのBET比表面積が、2.0〜8.0m2/gであり、
前記トナーが、トナーと、キャリアとを含む電子写真用二成分現像剤に由来するトナーであって、
前記キャリアが少なくとも芯材と、該芯材表面に微粒子を含む被覆層とを有し、
該微粒子の粒子径(D)と該被覆層を形成する樹脂膜の膜厚(h)が、1<[D/h]<10の関係を満たし、
該微粒子の総含有量が被覆層組成成分の40〜95wt%であることを特徴とする画像形成装置。
BET比表面積が2.0m2/g未満であると、定着液とトナーの接触面積が十分ではなく、浸透速度が低下することにより、トナーの軟化速度が低下する。逆に、BET比表面積が8.0m2/gを超えると、使用する定着液量が増加するため、トナー中に軟化剤が残存しやすく、紙上の定着トナー層がいつまでも柔らかくなった状態を維持し、指で触ると粘着感が出たり、印刷物を重ねて放置した場合、粘着性を帯びた定着トナー層のために、印刷紙同士がくっついてしまう不具合が発生する恐れがある。特に、短期的にはトナーが定着した印刷物表面に粘着感がなくても、印刷物同士を重ねた状態で、室温よりもやや温度の高い環境や、室温で長期間にわたり放置すると、印刷物同士がくっつく可能性がある。
更に、本発明においては、トナーの体積平均粒径を3〜9μmとすることが好ましい。体積平均粒径が3μm未満の場合、感光体との付着力が大きくなり、一次転写性が不十分になる可能性があり、逆に9μmより大きい場合には、トナー質量に対するトナー表面積が小さくなるため、定着液の吸収が速やかに行われず、定着速度の高速化への対応が困難になったり、また定着液がトナー内部にまで浸透せず、軟化が十分に進行しない可能性がある。
(トナー)
<BET比表面積>
本発明によるトナーは、主に水を溶媒とし、トナーを軟化させる軟化剤を含む定着液を用いて記録媒体にトナーを定着させる定着方法において、前記トナーのBET比表面積が、2.0〜8.0m2/gであることが好ましい。前記条件を満たすトナーと軟化剤を用いることで、定着液とトナーの接触面積が広くなるため、定着液の浸透速度が向上し、少量の定着液でも高速での定着が可能となる。BET比表面積が2.0m2/g未満であると、定着液とトナーの接触面積が十分ではなく、浸透速度が低下することにより、トナーの軟化速度が低下する。また、BET比表面積が8.0m2/gを超えると、使用する定着液量が増加するため、トナー中に軟化剤が残存しやすく、紙上の定着トナー層がいつまでも柔らかくなった状態を維持し、指で触ると粘着感が出たり、印刷物を重ねて放置した場合、粘着性を帯びた定着トナー層のために、印刷紙同士がくっついてしまう不具合が発生する恐れがある。特に、短期的にはトナーが定着した印刷物表面に粘着感がなくても、印刷物同士を重ねた状態で、室温よりもやや温度の高い環境や、室温で長期間にわたり放置すると、印刷物同士がくっつく可能性がある。
異形化剤としては、この目的が達成できるものであれば、目的に応じて適宜選択することができるが、層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物を含有するものや、湿式法(水熱合成法、ゾルーゲル法等)によって合成された線形・環形の金属酸化物のハイドロゲル分散液を疎水化処理を施した後、分散溶媒を水からアルコール、酢酸エチル、メチルエチルケトン(MEK)などの溶媒に置換して作製したものが好ましい。
本発明において異形化剤として用い得る層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、スメクタイト系の基本結晶構造を持つものを有機カチオンで変性したものが望ましい。また、層状無機鉱物の2価金属の一部を3価の金属に置換することにより、金属アニオンを導入することができる。しかし、金属アニオンを導入すると親水性が高いため、金属アニオンの少なくとも一部を有機アニオンで変性した層状無機化合物が望ましい。
R1(OR2)nOSO3M 一般式(1)
[一般式(1)中、R1は炭素数13を有するアルキル基、R2は炭素数2から6を有するアルキレン基を表す。nは2から10の整数を表し、Mは1価の金属元素を表す]
この中でも二酸化珪素(シリカ)、二酸化チタン(チタニア)及び酸化アルミニウムが好ましく、特にシリカが好ましい。
(上記式(1)中Qはハロゲン原子、アミノ基又はアルコキシ基等の加水分解可能な基を表し、Aはアルキル基又はアリール基を表し、有機官能基Pは−BOOC(R’)C=CH2、−BNHR’’又は−BNH2を表す(R’はアルキル基、R’’はアルキル基またはアリール基)。なお、Bはアルキレン基または−O−、−NH−、−CO−を含むアルキレン基を表す。また、x及びyは1以上の整数、zは0以上の整数を表し、x+y+z=4を満たす)。
また、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイルを疎水化処理剤として使用したものでも効果が得られる。
本発明のトナーの体積平均粒径は3〜9μmであることが好ましい。体積平均粒径が3μm未満の場合、感光体との付着力が大きくなり、一次転写性が不十分になる可能性があり、逆に9μmより大きい場合には、トナー質量に対するトナー表面積が小さくなるため、定着液の吸収が速やかに行われず、定着速度の高速化への対応が困難になったり、また定着液がトナー内部にまで浸透せず、軟化が十分に進行しない可能性がある。
結着樹脂としては、特に制限はなく、通常使用される樹脂を適宜選択して使用することができるが、例えば、スチレン系単量体、アクリル系単量体、メタクリル系単量体等のビニル重合体、これらの単量体又は2種類以上からなる共重合体、ポリエステル系重合体、ポリオール樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、石油系樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でもポリエステルのエステル基と紙中のセルロースの水酸基の親和性が高く、定着性が良好となることからポリエステル系重合体を使用することが好ましい。
2価のアルコール成分としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、又は、ビスフェノールAにエチレンオキシド、プロピレンオキシド等の環状エーテルが重合して得られるジオール、などが挙げられる。ポリエステル樹脂を架橋させるためには、3価以上のアルコールを併用することが好ましい。
(1)試料は予め結着樹脂(重合体成分)以外の添加物を除去して使用するか、結着樹脂及び架橋された結着樹脂以外の成分の酸価及び含有量を予め求めておく。試料の粉砕品0.5〜2.0gを精秤し、重合体成分の重さをWgとする。例えば、トナーから結着樹脂の酸価を測定する場合は、着色剤又は磁性体等の酸価及び含有量を別途測定しておき、計算により結着樹脂の酸価を求める。
(2)300(ml)のビーカーに試料を入れ、トルエン/エタノール(体積比4/1)の混合液150(ml)を加え溶解する。
(4)この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とし、同時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量をB(ml)とし、以下の式で算出する。ただしfはKOHのファクターである。
酸価(mgKOH/g)=[(S−B)×f×5.61]/W
更に、本発明で用いる結着樹脂Aとしては、活性水素基含有化合物と反応可能な変性ポリエステル(以下ポリエステルプレポリマーと称することがある)を含有してもよい。活性水素基含有化合物は、トナー製造過程において、前記活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステルが伸長反応、架橋反応等する際の伸長剤、架橋剤等として作用する。該ポリエステルプレポリマーが伸張反応して高分子量化することにより、トナーの耐熱保存性や、定着後の画像のべたつきを効果的に低減させることができる。この場合のポリエステルプレポリマーとしては、活性水素基含有化合物と反応可能であれば特に制限は無いが、イソシアネート基、エポキシ基、カルボン酸、酸クロリド基、等を有する変性ポリエステルが挙げられ、その中でも特にイソシアネート基を含有した変性ポリエステルが好適である。
トナーの調製には、構成成分の乳化/分散を目的として、界面活性剤を用いてもよい。界面活性剤としては、特に制限はなく、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤などが挙げられる。界面活性剤は、1種単独又は2種以上の界面活性剤を併用してもよい。
非イオン界面活性剤としては、AO付加型非イオン界面活性剤及び多価アルコール型非イオン界面活性剤などが使用できる。
本発明によるトナーは、必要に応じて帯電制御剤、着色剤、離型剤、無機微粒子、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料を含有していても良い。
本発明によるトナーは、トナーの帯電性を制御することを目的として、帯電制御剤をトナー中に含有させることができる。帯電制御剤としては、特に制限はなく、下記の各材料が挙げられる。
本発明において、着色剤としては、特に制限はなく、公知の着色剤から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
離型剤としては、例えば、カルボニル基含有ワックス、ポリオレフィンワックス、長鎖炭化水素、等を用いてもよいが、離型剤を用いない方が好ましい。従来の加熱加圧定着方式で用いられるトナーには、定着時のホットオフセット等を防止することを目的に、トナー材料として、離型剤とよばれる、熱ローラー定着を行なう際に溶融し、ローラーと被定着材上のトナーとの付着を防止する効果を有する物質(低分子量ポリオレフィン・ワックス等)が用いられてきた。しかしながらこれら離型剤はトナーのバインダー樹脂中への均一分散は困難であり、離型剤がトナー表面などに多く存在する場合には、耐ブロッキング性の低下、感光体、キャリア等へのフィルミング、スペント化、経時での部材汚染等の問題を生ずる原因ともなりうる。
トナーを軟化させる軟化剤を含む定着液を用いて記録媒体にトナーを定着させる方法に用いられるトナーは、非加熱の定着方法に用いられるものであるから、熱ローラー定着を行なう際に溶融し、ローラーと被定着材上のトナーとの付着を防止する効果を有する物質を有する必要がなく、離型剤を用いなくてもよい。
本発明によるトナーは、トナー粒子に流動性、現像性、帯電性等を付与するための外添剤として無機微粒子を有してもよい。
流動性向上剤は、表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止可能なものを意味し、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、などが挙げられる。なかでも、シリカ及び酸化チタンは、このような流動性向上剤により表面処理行い、疎水性シリカ、疎水性酸化チタンとして使用するのが好ましい。
クリーニング性向上剤は、感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためにトナーに添加され、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子、などが挙げられる。このポリマー微粒子は、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、体積平均粒径が0.01μm〜1μmのものが好適である。
磁性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のもののなかから適宜選択することができ、例えば、鉄粉、マグネタイト、フェライト、等が挙げられる。これらの中でも、色調の点で白色のものが好ましい。
前記トナーを構成するコア粒子の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粉砕法、特定の重合性単量体を含有する単量体組成物を水相中で直接的に重合する重合法(懸濁重合法、乳化重合法)、水系媒体中に特定の結着樹脂溶解液を乳化乃至分散させる方法、溶剤で溶解し脱溶剤して粉砕する方法、溶融スプレー法などが挙げられる。
前記粉砕法は、例えば、トナー材料を溶融乃至混練し、粉砕、分級等することにより、前記トナーの母体粒子を得る方法である。なお、該粉砕法の場合、前記トナーの平均円形度を高くする目的で、得られたトナーの母体粒子に対し、機械的衝撃力を与えて形状を制御してもよい。この場合、前記機械的衝撃力は、例えば、ハイブリタイザー、メカノフュージョンなどの装置を用いて前記トナーの母体粒子に付与することができる。
前記分級は、前記粉砕で得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する。前記分級は、例えば、サイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことにより行うことができる。
前記粉砕及び分級が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中に分級し、所定の粒径のトナーを製造する。
前記懸濁重合法は、油溶性重合開始剤、重合性単量体中に着色剤、離型剤などを分散し、界面活性剤、その他固体分散剤などが含まれる水系媒体中で、後述する乳化法によって乳化分散する。その後重合反応を行い粒子化した後に、本発明におけるトナー粒子表面に無機微粒子を付着させる湿式処理を行えばよい。その際、余剰にある界面活性剤等を洗浄除去したトナー粒子に処理を施すことが好ましい。
また、使用する分散剤として酸基や塩基性基を有するものを選ぶことよって粒子表面に分散剤を吸着残存させ、官能基を導入することができる。
前記乳化重合法としては、水溶性重合開始剤、重合性単量体を水中で界面活性剤を用いて乳化し、通常の乳化重合の手法によりラテックスを合成する。別途着色剤、離型剤等を水系媒体中分散した分散体を用意し、混合の後にトナーサイズまで凝集させ、加熱融着させることによりトナーを得る。その後、後述する無機微粒子の湿式処理を行えばよい。ラテックスとして懸濁重合法に使用される単量体と同様なものを用いればトナー粒子表面に官能基を導入できる。
前記水系媒体中に特定の結着樹脂溶解液を乳化乃至分散させる方法としては、少なくとも結着樹脂Aを有するトナー材料の溶解液乃至分散液を水系媒体中に乳化乃至分散させ、乳化液乃至分散液を調製した後、トナーを造粒(水系造粒)する方式である。この方式としては例えば以下の工程〔1〕〜〔4〕から成る。
前記トナー材料の溶解液乃至分散液は、着色材、結着樹脂などのトナー材料を有機溶剤に溶解乃至分散させることにより調製される。なお、前記有機溶剤は、トナーの造粒時乃至造粒後に除去される。
前記水系媒体としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、水、該水と混和可能なアルコール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類、低級ケトン類、など溶剤、これらの混合物などが挙げられるが、これらの中でも、水が特に好ましい。
前記水系媒体の調製は、例えば、樹脂微粒子のような分散安定化剤を前記水系媒体に分散させることにより行うことができる。樹脂微粒子の水系媒体中への添加量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.5〜10質量%が好ましい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも微細な球状の樹脂粒子の水性分散液が得られ易い点で、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂およびポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種で形成されているのが好ましい。
前記トナー材料を含む溶解液乃至分散液を前記水系媒体中で乳化乃至分散させる際、トナー材料を含む溶解液乃至分散液を前記水系媒体中で攪拌しながら分散させるのが好ましい。分散の方法としては、特に限定されるものではないが、ホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(在原製作所社製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(特殊機化工業社製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機社製)、キャピトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式乳化機、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVガウリン(ガウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等が挙げられる。中でも、粒径の均一化の観点から、APVガウリン、ホモジナイザー、TKオートホモミキサー、エバラマイルダー、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサーを用いることが好ましい。
次に、前記乳化乃至分散により得られた乳化スラリーから有機溶剤を除去する。有機溶剤の除去は、(1)反応系全体を徐々に昇温させて、油滴中の有機溶剤を完全に蒸発除去する方法、(2)乳化分散体を乾燥雰囲気中に噴霧して、油滴中の非水溶性有機溶剤を完全に除去してトナー微粒子を形成し、併せて水系分散剤を蒸発除去する方法等が挙げられる。
本発明による現像剤は、上述の本発明によるトナーを少なくとも含有してなり、キャリア等の適宜選択したその他の成分を含有してなる。本発明による現像剤としては、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよいが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンター等に使用する場合には、寿命向上等の点で二成分現像剤が好ましい。トナーとキャリアの混合割合は、キャリア100質量部に対しトナー1.0質量部〜10.0質量部が好ましい。
本発明のキャリアは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、該芯材表面に、結着樹脂による被覆層を有するものが好ましい。また、被覆層に微粒子を含有していてもよい。更に必要に応じてその他の構成を有してなる。
前記芯材としては、特に制限はなく、電子写真用二成分キャリアとして公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェライト、マグネタイト、鉄、ニッケル、が好適に挙げられる。また、近年著しく進む環境面への配慮をし、フェライトであれば、従来の銅−亜鉛系フェライトではなく、例えば、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Mn−Mg−Srフェライト、銅−亜鉛フェライト、リチウム系フェライト等を用いることが好適である。
ここで、前記芯材の体積平均粒径は、例えば、「マイクロトラック粒度分析計SRA」、日機装株式会社製を使用し、0.7μm〜125μmのレンジ設定で測定することができる。
前記被覆層は、少なくとも微粒子を含む結着樹脂(以下、「被覆樹脂」という。)からなり、必要に応じて帯電調整材料や抵抗制御材料など、その他の成分を含んで成る。
前記被覆樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオレフィン(例えばポリエチレン、ポリプロピレン等)又はその変性品、スチレン、アクリル樹脂、アクリロニトリル、ビニルアセテート、ビニルアルコール、塩化ビニル、ビニルカルバゾール、ビニルエーテル等を含む架橋性共重合物;オルガノシロキサン結合からなるシリコーン樹脂又はその変性品(例えばアルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリイミド等による変性品);ポリアミド;ポリエステル;ポリウレタン;ポリカーボネート;ユリア樹脂;メラミン樹脂;ベンゾグアナミン樹脂;エポキシ樹脂;アイオノマー樹脂;ポリイミド樹脂、又はこれらの誘導体などが挙げられる。また、これらはモノマー類、マクロモノマー類、反応基を有するポリマーとして芯材表面に付着した後、加熱、又は架橋剤、重合開始剤等によってラジカル重合及び縮重合反応を引き起こし、被覆層として所望の特性を有する被覆樹脂を形成する、被覆樹脂前駆体であってもよい。
ただし、前記式(2)中、R1〜R3は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、炭化水素基及びその誘導体の少なくともいずれを表し、X1は縮合反応基を表し、a及びbは整数を表す。
前記シリコーン樹脂としては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えばKR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(信越化学工業株式会社製);SR2400、SR2405、SR2406(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)、などが挙げられる。
前記アミノ樹脂としては、従来知られているアミノ樹脂を用いることができるが、中でも、グアナミン、メラミンを用いることで、キャリアの帯電付与能力をも向上させることができるため、より好ましく用いられる。
また、適度にキャリアの帯電付与能力を制御する必要がある場合には、グアナミン及びメラミンの少なくともいずれかと、他のアミノ樹脂とを併用しても差し支えない。
前記アクリル樹脂と前記シリコーン樹脂とは互いに化学結合した形態の樹脂を被覆層に含有されていてもよい。例えば、前記式(2)で表されるシリコーン骨格の片末端にメタクリル基を有する化合物をマクロモノマーとして前記アクリル樹脂を構成するモノマーと共重合させる方法、メルカプト基を有するシリコーンとアクリルモノマーを共重合させる方法、アルコキシシリル基を有するアクリル樹脂を、該アルコキシシリル基と前記シリコーン樹脂の縮合反応基で反応させて得る方法、などが挙げられる。
このようなアクリル樹脂とシリコーン樹脂が共重合された被覆樹脂としては、例えば東レダウコーニング社製のKR−5208、信越化学工業株式会社製のX−22−8004、X22−8212、X22−8195X、X−24−798A等のシリコーングラフトアクリル樹脂などが挙げられる。
前記微粒子は、被覆層を形成する樹脂膜の厚み(以下、被覆樹脂膜厚とも記す)に対して、適切な含有量、粒子径を選択することにより、被覆層の強度を著しく向上させることができるため、被覆層に微粒子を含有させることが好ましい。
前記微粒子としては、特に制限はなく、従来公知の材料の中から目的に応じて適宜選択することができるが、金属酸化物の微粒子が好ましく、例えばアルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、チタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、酸化スズ、酸化インジウムなどが挙げられる。これらの中でも、トナーを負極性に帯電させる点、被覆層の抵抗値を所望の範囲で制御しやすい点から、酸化チタンの微粒子、アルミナの微粒子が特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
更に、前記キャリア被覆膜中粒子の総含有量が、被覆層組成成分の40〜95wt%の範囲であることで、その効果は顕著である。この総含有率が40wt%よりも少ない場合には、キャリア粒子表面での被覆樹脂の占める割合に比べ、該粒子の占める割合が少ないため、被覆樹脂への強い衝撃を伴う接触を緩和する効果が小さいので、十分な耐久性が得られず好ましくない。一方、95wt%よりも多い場合には、キャリア表面での被覆樹脂の占める割合に比べ、該粒子の占める割合が過多となるため、帯電発生箇所である被覆樹脂の占める割合が不十分となり、十分な帯電能力を発揮できない。それに加え、被覆樹脂量に比べ粒子量が多過ぎるので、被覆樹脂による粒子の保持能力が不十分となり、粒子が脱離し易くなるので、十分な耐久性が得られず好ましくない。
なお、前記被覆層には、前述の粒子以外にも電気抵抗調整の目的で、導電性ZnO、Al等の金属粉;各種の方法で作製されたSnO2又は種々の元素をドープしたSnO2;ホウ化物(例えば、TlB2、ZnB2、MoB2);炭化ケイ素、導電性高分子(例えば、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリ(パラ−フェニレンスルフィド)、ポリピロール、パリレン等)、カーボンブラック等の微粒子を含有させることができる。
さらに、本発明においては前記キャリアがトナーに対して、長期に渡って安定して帯電を付与するために、被覆層中にアミノシランカップリング剤を含有させることが可能である。ここで、アミノシランカップリング剤としては、下記構造式で表されるものが好適である。
前記被覆層の形成法としては、特に制限はなく、従来公知の方法が使用でき、芯材表面に前記被覆層液を噴霧法又は浸漬法等の手段で塗布する方法が挙げられる。
このようにして被覆層が形成されたキャリアを加熱することによって、被覆層の重合反応を促進させることが好ましい。
前記加熱は、被覆層形成後、引き続き、被覆層形成装置内で行ってもよく、或いは、被覆層形成後、通常の電気炉、焼成キルン等の別の加熱手段によって行ってもよい。
また、加熱温度としては、使用する被覆層用樹脂によって異なるため、一概に決められるものではないが、120℃〜350℃が好ましく、被覆用樹脂の分解温度以下の温度が好ましく、220℃程度までの上限温度がより好ましく、加熱時間としては、5分間〜120分間が好ましい。
前記キャリアの体積抵抗は、10(log Ω・cm)以上16(log Ω・cm)以下が好ましく、10(log Ω・cm)以上14(log Ω・cm)以下がより好ましい。
前記体積抵抗が10(log Ω・cm)未満であると、非画像部でのキャリア付着が生じることがあり、16(log Ω・cm)を超えると、現像時、エッジ部における画像濃度が強調されるいわゆるエッジ効果が顕著になる。前記体積抵抗は、被覆層の厚み、含有される前記導電性微粒子の含有量を調製することで、前記体積抵抗の範囲内で必要に応じて調整可能である。
R=Log[r×(2.5cm×4cm)÷0.2cm]
前記キャリアの体積平均粒径は、20μm〜65μmが好ましく、20μm〜50μmがより好ましい。前記体積平均粒径が、20μm未満であると、前記芯材の均一性が低下することに起因するキャリア付着が発生することがあり、65μmを超えると、画像細部の再現性が悪く、精細な画像が得られないことがある。
ここで、前記体積平均粒径の測定方法としては、粒度分布を測定できる機器であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えばマイクロトラック粒度分布計(モデルHRA9320−X100)を用いて測定することができる。
トナー定着液としての液状定着液は、トナーに含まれる樹脂の少なくとも一部を膨潤・軟化させる成分と水系分散媒と、非水系分散媒からなり、トナーに含まれる樹脂の少なくとも一部を膨潤・軟化させる成分を水系分散媒に分散させて調製した水系の分散媒を非水系分散媒に分散して形成され、トナーに含まれる樹脂の少なくとも一部を膨潤・軟化させてトナーを記録媒体に定着させる。
前記の脂肪族エステルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、飽和脂肪族エステル、脂肪族モノカルボン酸エステル、脂肪族ジカルボン酸エステル及び脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルであってもよい。
前記の脂肪族エステルが飽和脂肪族エステルである場合には、液体可塑剤の保存安定性(酸化、加水分解等に対する耐性)を向上させることができる。また、前記の飽和脂肪族エステルは、人体に対する安全性が高く、多くの飽和脂肪族エステルは、トナーに含まれる樹脂を1秒以内等の短時間で溶解乃至膨潤させることができる。更に、飽和脂肪族エステルは、記録媒体に提供されたトナーの粘着感を低下させることができる。これは、飽和脂肪族エステルが、溶解乃至膨潤したトナーの表面に油膜を形成するためであると考えられる。
前記飽和脂肪族エステルは、下記一般式(2)で表される化合物を含むことが好ましい。
R1COOR2 一般式(2)
[一般式(2)中、R1は炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、R2は炭素数が1以上6以下の直鎖型又は分岐型のアルキル基である。]
この化合物を含む場合にはトナーに含まれる樹脂に対する膨潤・軟化性を向上させることができる。
脂肪族エステルは脂肪族ジカルボン酸エステルを含むことが好ましい。脂肪族エステルが脂肪族ジカルボン酸エステルを含む場合には、より短い時間でトナーに含まれる樹脂を溶解または膨潤させることができる。
R3(COOR4)2 一般式(3)
[一般式(3)中、R3は炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、R4は炭素数が2以上5以下の直鎖型又は分岐型のアルキル基である。]
脂肪族ジカルボン酸エステルとして上記化合物を含む場合には、トナーに含まれる樹脂に対する膨潤・軟化性を向上させることができる。
さらに、トナー定着液を形成する脂肪族エステルは脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含んでも良い。脂肪族エステルが脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含む場合には、記録媒体に対するトナーの定着性を向上させることができる。前記脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルは、下記一般式(4)で表される化合物であることが好ましい。
R5(COOR6−O−R7)2 一般式(4)
[一般式(4)中R5は炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、R6は炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、R7は炭素数が1以上4以下のアルキル基である。]
トナー定着液がこの化合物を含む場合には、トナーに含まれる樹脂に対する膨潤・軟化性を向上させることができる。
R8(COO−(R9−O)n−R10)2 一般式(5)
[一般式(5)中のnは1以上3以下であり、R8は炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、R9は炭素数が1以上3以下のアルキレン基であり、R10は炭素数が1以上4以下のアルキル基構ある。]
前記一般式(5)で表される化合物としては、例えば、コハク酸ジエトキシエトキシエチル、アジピン酸ジエトキシエトキシエチル、コハク酸ジメトキシエトキシエチル、コハク酸ジメトキシメトキシプロピル等が挙げられる。
水系分散媒は単価又は多価のアルコール類、例えばエタノール、プロピレングリコール、1,3ブチレングリコール、グリセリン等を含んでいても構わない。水系分散媒がエタノールを含む場合は、エタノールは人体に対して極めて安全な材料であり、揮発性有機物の中で唯一、オフィス環境でも使用が可能となる材料である。しかも各種の多孔質部材に対して優れた浸透性を示す材料であり、分散媒として記録媒体への優れた浸透性が得られ、定着応答性の向上が図れる。
泡状定着液は、前記液状定着液を泡状にして使用するものである。泡状定着液は、定着液を泡状とする起泡剤と、トナー等の樹脂微粒子を軟化させる軟化剤としての可塑剤、を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなるものである。本発明の定着方法においては、この泡状定着液を用いることが好ましい。
固体可塑剤は、常温で固体であり、かつ、後述の希釈剤に可溶であって、この希釈剤に溶解している状態でトナーなどの樹脂微粒子を軟化させる得る限り、特に制限はない。ここで、「常温」とは、熱したり冷やしたりせずに達成される温度のことをいい、例えば、JIS Z8703にて定義されている、5℃〜35℃であることが好ましい。この常温の範囲内であると、固体可塑剤は固体状態となる。すなわち、泡状態の定着液においては水を含むために固体可塑剤は溶融している状態にあるが、未定着のトナーに付与され、該トナーに浸透し、さらにトナーに浸透した定着液の水分が気化などにより量が低下した場合には、前記固体可塑剤は固体の状態に変化する。固体可塑剤を含む定着液を用いた場合には、このように、固体可塑剤が固体の状態に変化する点に注目し、この特性を利用することで定着液付与後のトナー固さを高めることができる。また、常温における適当な条件下で固体可塑剤が樹脂微粒子に対する可塑能力を発揮するとともに、可塑能力を失い固体の状態となると、それ自体が硬化し、タックの防止に寄与することとなる点で、好ましい。
(1)後述の希釈剤に溶解することで可塑能力が発揮されるもの:
エチレンオキサイド基を有する部剤:ポリエチレングリコールのうち、分子量が1,000〜2,000のもの
(2)希釈剤に溶解されても可塑能力は発揮されないが後述の液体可塑剤が少量存在すると可塑能力が発揮されるもの
エチレンオキサイド基を有する部剤:ポリエチレングリコールのうち、分子量が2,000〜10,000のもの
エチレンオキサイド基を有する部剤:ポリエチレングリコールのうち、分子量が2,000〜10,000
ポリオキシエチレンモノアルキルエーテル類:ポリオキシエチレンモノラウリルエーテル、ポリオキシエチレンモノセチルエーテルなど
定着液は、液体可塑剤を有してもよい。希釈剤に可溶であって、一定の条件下で可塑能力を発揮するものであれば、特に制限はなく、例えば、単独で可塑能力を発揮してトナーを構成する樹脂微粒子の少なくとも一部を溶解乃至膨潤させることで樹脂微粒子を軟化させるものであってもよいが、上記の固体可塑剤と組み合わせることで可塑能力を発揮するものであってもよい。液体可塑剤の例としては、一定の条件下で溶解性乃至膨潤性に優れている点で、エステル化合物が挙げられる。このエステル化合物のなかでも、樹脂の軟化能力が優れている点、又は後述する希釈剤による起泡性の阻害の程度が低い点で、脂肪族エステル又は炭酸エステルが、より好ましい。当該脂肪族エステルとしては、前記液状定着液の軟化剤として例示した脂肪族エステル(例えば、飽和脂肪族エステル、脂肪族モノカルボン酸エステル、脂肪族ジカルボン酸エステル及び脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキル)を目的に応じて適宜選択して好ましく用いることができる。
液体可塑剤の一例である炭酸エステルとしては、例えば炭酸エチレン、炭酸プロピレン(プロピレンカーボネート)などの環状エステル類、グリセロール1,2−カルボナート、4−メトキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン等が挙げられる。
定着液は、定着液中の液体可塑剤を溶解する目的で、溶解助剤を含有してもよい。溶解助剤としては、液体可塑剤を溶解させ得るものであれば、特に制限はなく、多価のアルコール類が挙げられる。この多価のアルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリンが挙げられる。なかでも、液体可塑剤が高濃度でも溶解可能であり且つ起泡剤の起泡性を劣化させない点で、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールであることが好ましい。前記多価のアルコール類の含有量は、定着液の質量に対して、1質量%〜30質量%の範囲が好ましい。含有量が、30質量%を超えると、起泡性がむしろ劣化するため適さず、1質量%未満では、定着液中の液体可塑剤濃度が高くなると希釈溶液である水に液体可塑剤が溶解しにくくなる場合がある。
定着液は、泡状化されて、後述の泡状定着液として、樹脂微粒子の定着に用いられるところ、塗布接触ニップ部にてトナー等の微粒子層に泡状定着液を押し込みながら浸透させる際に泡が破泡すると浸透阻害となる。そこで、本発明による定着液は、このような現象を抑え泡沫安定性を向上させる目的で、増泡剤をさらに有してもよい。増泡剤としては、特に制限はないが、脂肪酸アルカノールアミドであることが好ましく、泡沫安定性の点で、脂肪酸アルカノールアミド(1:1)型であることがより好ましい。増泡剤の含有量としては、定着液の質量に対して、0.01質量%〜3質量%であることが好ましい。
本発明による定着液に含まれる起泡剤としては、定着液の泡状化するものであれば、特に制限はなく、優れた起泡性と泡沫安定性を実現することができる。起泡剤としては、飽和若しくは不飽和の脂肪酸塩、モノアルキル硫酸塩、アルキルポリオキシエチレン硫酸塩、アルキルポリオキシエチレン硫酸塩若しくはアルキルベンゼンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、又はモノアルキルリン酸塩等のリン酸塩等のアニオン系界面活性剤が挙げられる。
起泡剤のなかでも、脂肪酸塩は、最も泡沫安定性に優れ、定着液の起泡剤として最も適する。
脂肪酸塩としては、脂肪酸ナトリウム塩、脂肪酸カリウム塩又は脂肪酸アミン塩であることが好ましく、脂肪酸アミン塩であることがより好ましい。これらの脂肪酸塩の製造方法としては、特に制限はなく、例えば、水を加熱し、脂肪酸を添加し、その後トリエタノールアミンを添加して、一定時間撹拌しながら加熱してケン化反応させることで製造してもよい。このとき、脂肪酸とトリエタノールアミンとのモル比を、1:0.5〜1:0.9の範囲と脂肪酸比率を高くすることで、ケン化後、未反応の脂肪酸が残留し、定着液中に脂肪酸と脂肪酸アミン塩とを混合させることができる。同じことは、ナトリウム塩やカリウム塩でも可能である。
そこで、定着液中の液体可塑剤濃度を高めたときの起泡性が劣化してしまうことを解消するため、起泡剤としてアニオン系界面活性剤のうちで炭素数12〜18の脂肪酸塩を用い、更に炭素数12〜18の脂肪酸を定着液中に含有することにより、液体可塑剤の濃度が高くなっても、定着液の起泡性を維持できる。
本発明による定着液に含まれる希釈剤としては、水を含む限り特に制限はなく、例えば、水、水にアルコール類等を添加した水性溶媒、等が好ましい。水としては、例えばイオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。
−泡状定着液を用いた場合の定着方法、定着装置−
[定着方法及び定着装置]
泡状定着液を用いた場合の定着方法は、泡状定着液生成工程と、膜厚調整工程と、泡状定着液付与工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
泡状定着液を用いた場合の定着装置は、泡状定着液生成手段と、泡状定着液付与手段と、膜厚調整手段とを有してなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
泡状定着液生成工程は、定着液を泡状化して、泡状定着液を生成する工程であり、泡状定着液生成手段により実施される。
本発明による定着方法における膜厚調整工程は、泡状定着液を泡状定着液付与手段の接触面上に所望の厚みに形成する工程であり、膜厚調整手段により実施される。
本発明による定着方法における泡状定着液付与工程は、所望の厚みに形成された泡状定着液を媒体上の樹脂微粒子層に付与する工程であり、泡状定着液付与手段により実施される。
<<加温工程及び加温手段>>
本発明による定着方法及び定着装置は、泡状定着液が付与された樹脂微粒子層を加温する加温工程及び加温手段をさらに有してもよい。加温工程及び加温手段における加温の温度としては、十分な定着特性の得られる範囲であれば、特に制限はないが、例えば、50℃〜100℃が好ましい。上記加温の温度が、50℃未満であると、定着が不十分である場合があり、100℃を超えると、エネルギー消費の点で、不経済である。
本発明の画像形成方法は、潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電工程と、帯電した潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光工程と、現像剤担持体上に現像剤層規制部材により所定層厚の現像剤層を形成し、現像剤層を介して潜像担持体表面に形成された静電潜像を現像し、可視像化する現像工程と、潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写工程と、被転写体上の可視像を定着させる定着工程と、を有し、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程等を含む。そして、定着工程は、本発明の定着方法により行われる。
前記現像による可視像の形成は、現像剤担持体としての現像ローラ上にトナー層を形成し、現像ローラ上のトナー層を潜像担持体である感光体ドラムと接触させるように搬送することにより、感光体ドラム上の静電潜像を現像することでなされる。トナーは、撹拌手段により攪拌され、機械的に現像剤供給部材へ供給される。現像剤供給部材から供給され、現像剤担持体に堆積したトナーは現像剤担持体の表面に当接するよう設けられた現像剤層規制部材を通過することで均一な薄層に形成されるとともに、さらに帯電される。潜像担持体上に形成された静電潜像は、現像領域において、前記現像手段により帯電したトナーを付着させることで現像され、トナー像となる。
転写された可視像の定着は、記録媒体に転写された可視像を定着装置を用いてなされ、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
図10は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略図である。ここでは、電子写真方式の画像形成装置に適用した一実施形態について説明する。画像形成装置は、イエロー(以下、「Y」と記す。)、シアン(以下、「C」と記す。)、マゼンタ(以下、「M」と記す。)、ブラック(以下、「K」と記す。)の4色のトナーから、カラー画像を形成するものである。
この画像形成装置は、潜像担持体として4つの感光体1Y、1C、1M、1Kを備えている。なお、ここではドラム状の感光体を例に挙げているが、ベルト状の感光体を採用することもできる。各感光体1Y、1C、1M、1Kは、それぞれ表面移動部材である中間転写ベルト10に接触しながら、図10中矢印の方向に回転駆動する。各感光体1Y、1C、1M、1Kは、それぞれ中間転写ベルト10に接触しながら、図10中矢印の方向に回転駆動する。各感光体1Y、1C、1M、1Kは、比較的薄い円筒状の導電性基体上に感光層を形成し、更にその感光層の上に保護層を形成したものであり、また、感光層と保護層との間に中間層を設けてもよい。
[定着方法及び定着装置]
図12には、複写機、プリンター、ファクシミリ、またはそれらの複合機などの画像形成装置の要部構成を示す。図示のものは、電子写真方式のタンデム型カラー画像形成装置であって、中間転写体を用いずに、像担持体上のトナー像を記録材である用紙に直接画像転写する直接転写方式のものである。
図14から判るとおり、噴霧手段33は、筐体37で区画された噴霧室38内に向けて設置されており、不図示の定着液貯留部に貯留されるトナー定着液が、最頻値の滴径が15μm以下の定着液滴として噴霧されて、噴霧室38が定着液滴で満たされる。
[定着方法及び定着装置]
図15に示すものは、電子写真方式のタンデム型カラー画像形成装置であって、中間転写体を用いて、像担持体上のトナー像をいったん中間転写体に一次転写した後、その中間転写体上のトナー像を記録材に二次転写する中間接転写方式のものである。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いたオートクレーブ反応槽中に、以下に示される原料、及びジブチルスズオキシド2質量部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧下で5時間反応した後、反応槽中に無水トリメリット酸44質量部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[樹脂A]を得た。
ビスフェノールAのプロピレンオキシド3モル付加物 529質量部
テレフタル酸 208質量部
アジピン酸 46質量部
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いたオートクレーブ反応槽中に、以下に示される原料を投入し、常圧下、90℃で12時間反応させ、スチレンアクリル樹脂[樹脂B]を合成した。
メタクリル酸n−ブチル 200質量部
ジビニルベンゼン 5質量部
過酸化ベンゾイル 20質量部
イオン交換水 1500質量部
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 10質量部
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器内に、下記成分を入れ、常圧下、230℃で8時間反応させた後、10〜15mmHgの減圧下で7時間反応させ、中間体ポリエステル樹脂を合成した。
ビスフェノールAのプロピレンオキシド2モル付加物 90質量部
テレフタル酸 290質量部
無水トリメリット酸 25質量部
ジブチルスズオキシド 2質量部
イソホロンジイソシアネート 95質量部
酢酸エチル 580質量部
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器内に、イソホロンジアミン30質量部、及びメチルエチルケトン70質量部を仕込み、50℃で5時間反応させ、[ケチミン化合物]を合成した。得られたケチミン化合物は、アミン価が423mgKOH/gであった。
下記成分を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)を用いて混合した。
カーボンブラック(Printex35、デグサ社製) 530質量部
(DBP吸油量:42mL/100g、pH:9.5)
樹脂(ポリエステル樹脂またはスチレンアクリル樹脂) 1,200質量部
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、下記成分を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。
メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩 11質量部
(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)
スチレン 83質量部
メタクリル酸 83質量部
アクリル酸ブチル 110質量部
過硫酸アンモニウム 1質量部
表1に示す部数でそれぞれイオン交換水、樹脂粒子分散液、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5質量%水溶液エレミノールMON−7(三洋化成工業社製)、酢酸エチルを混合撹拌し、[水系媒体(1)〜(9)、(11)〜(13)]を得た。
反応容器内に表2に示す部数で製造例1〜2でそれぞれ得た[樹脂(A)]又は[樹脂(B)]、[ポリエステルプレポリマー]、及び酢酸エチル80質量部を加えて攪拌して、[樹脂溶液(1)〜(9)、(11)〜(13)]を調製した。ただし、樹脂溶液(8)は酢酸エチル80質量部を加える代わりに、酢酸エチル48質量部、酢酸ブチル32質量部を加えた。
次に、製造例8でそれぞれ得た樹脂溶液(1)〜(9)、(11)〜(13)400質量部に、マスターバッチ5質量部を仕込み、ビーズミルのウルトラビスコミル(アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/時、ディスク周速度6m/秒で、粒径が0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスした。
次に表3に示す部数で、少なくとも一部をベンジル基を有する第4級アンモニウム塩で変性した層状無機鉱物モンモリロナイト(クレイトンAPA Southern Clay Products社製)またはオルガノシリカゾル(MEK−ST−UP、固形分濃度20%、平均一次粒径15nm、日産化学工業製)を添加し、T.K.ホモディスパー(特殊機化工業社製)を用いて、30分間攪拌し、油相(1)〜(9)、(11)〜(13)を得た。ただし、油相(4)は更にケチミン化合物2.5質量部を加えて溶解させ油相を得た。また、油相(8)、(9)、(13)は異形化剤を添加していないこと以外は同様にして作製した。なお、[油相(1)〜(9)、(11)〜(13)]は、[樹脂溶液(1)〜(9)、(11)〜(13)]から得たものにそれぞれ対応する。
[製造例10]トナー母体の調製
次に、別の容器内に、製造例7で得た[水系媒体(1)〜(9)、(11)〜(13)]各150質量部を入れ、TK式ホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)を用いて、12,000rpmで攪拌しながら、製造例9で得た[油相(1)〜(9)、(11)〜(13)]100質量部を添加し、10分間混合して乳化スラリーを得た。更に、攪拌機及び温度計をセットしたコルベンに、乳化スラリー100質量部を仕込み、攪拌周速20m/分で攪拌しながら、30℃で10時間脱溶剤し、分散スラリーを得た。ただし、[水系媒体相(9)]と[油相(9)]から得た乳化スラリーは攪拌周速20m/分で攪拌しながら、45℃で5時間脱溶剤した。なお、使用した[水系媒体(1)〜(9)、(11)〜(13)]と油相(1)〜(9)、(11)〜(13)]はそれぞれ対応する。
[製造例11]トナー母体の調製
製造例1で得た[樹脂A]222質量部、製造例5で得たマスターバッチ5質量部をへンシェルミキサー(三井三池化工機株式会社製、FM10B)を用いて予備混合した後、二軸混練機(株式会社池貝製、PCM−30)で100〜130℃の温度で溶融混練した。得られた混練物は室温まで冷却後、ハンマーミルにて粒径200〜400μmに粗粉砕した。次に、超音速ジェット粉砕機(ラボジェット、日本ニューマチック工業株式会社製)を用いて微粉砕した後、気流分級機(日本ニューマチック工業株式会社製、MDS−I)で分級し、[トナー母体(10)]を作製した。
得られた[トナー母体(1)〜(13)]を100質量部と、外添剤としての疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)1.0質量部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)を用いて、周速30m/秒で30秒間混合し、1分間休止する処理を5サイクル行った後、目開きが35μmのメッシュで篩い、トナー(1)〜(13)を作製した。
トナーのBET比表面積は、自動比表面積/細孔分布測定装置TriStar 3000(島津製作所製)を用いて測定した。トナー1gを専用セルに入れ、TriStar用脱ガス専用ユニット、バキュプレップ061(島津製作所製)を用いて、前記専用セル内の脱気処理を行った。脱気処理は室温下で行い、少なくとも100m torr以下の減圧条件下で20時間行った。脱気処理を行った専用セルは、TriStar 3000を用いて自動でBET比表面積を得ることが出来る。なお、吸着ガスとしては窒素ガスを用いて行った。
トナーの体積平均粒経は、コールターマルチサイザーを用いて測定した。即ち、測定装置としてはコールターマルチサイザーIII(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科機株式会社製)及びパーソナルコンピューターを接続し、電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて1質量%NaCl水溶液を調製した。測定法としては、この電解液としての水溶液100〜150mL中に分散剤として界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5mL加え、更に測定試料を2〜20mg加え、超音波分散器で約1〜3分の分散処理を行った。更に、別のビーカーに電解水溶液100〜200mLを入れ、その中に前記サンプル分散液を所定の濃度になるように加え、前記コールターマルチサイザーIIIによりアパーチャーとして100μmアパーチャーを用い、50,000個の粒子の平均を測定することにより行った。
下記成分を固形分濃度が15%となるようにトルエンで希釈し、次いでホモミキサーで10分間分散させて、樹脂被覆層液を調製した。
γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 5質量部
カーボンブラック 10質量部
下記成分を固形分濃度が15%となるようにトルエンで希釈し、次いでホモミキサーで10分間分散して、樹脂被覆層液を調製した。
(日立化成工業株式会社製、ヒタロイド3018、固形分50質量%)
グアナミン溶液 10質量部
(三井サイテック株式会社製、マイコート106、固形分77質量%)
シリコーン樹脂溶液 60質量部
(東レ・ダウコーニング株式会社製、SR2405、固形分50質量%)
アミノシランカップリング剤 1質量部
(東レ・ダウコーニング株式会社製、SH6020、固形分100質量%)
粒子径0.4μm球径アルミナ微粒子 40質量部
下記成分を固形分濃度が15%となるようにトルエンで希釈し、次いでホモミキサーで10分間分散して、樹脂被覆層液を調製した。
(日立化成工業株式会社製、ヒタロイド3018固形分50質量%)
グアナミン溶液 20質量部
(三井サイテック株式会社製、マイコート106、固形分77質量%)
シリコーン樹脂溶液 120質量部
(東レ・ダウコーニング株式会社製、SR2405、固形分50質量%)
アミノシランカップリング剤 1.5質量部
(東レ・ダウコーニング株式会社製、SH6020、固形分100質量%)
粒子径0.4μm球径アルミナ微粒子 50質量部
[トナー(1)〜(13)]のそれぞれを5質量部と、前記[キャリア(1)〜(3)]95質量部を表6のように示す組み合わせで混合して、参考例1〜5、7〜10、実施例6及び比較例1〜3の[各現像剤(1)〜(13)]を作製した。
◇軟化剤を含有する液体
希釈溶媒:イオン交換水 53wt%
軟化剤:コハク酸ジエトキシエチル(クローダ社 クローダDES)
10wt%
炭酸プロピレン 20wt%
増粘剤:プロピレングリコール 10wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:1)型(松本油脂 マーポンMM)
0.5wt%
起泡剤:パルミチン酸アミン 2.5wt%
ミリスチン酸アミン 1.5wt%
ステアリン酸アミン 0.5wt%
分散剤:POE(20)ラウリルソルビタン(花王 レオドールTW−S120V)
1wt%
ポリエチレングリコールモノステアレート(花王 エマノーン3199)
1wt%
◇大きな泡生成部
図16に表す塗布装置を基に作製した。
上記の液状定着液保存容器:PET樹脂からなるボトル
液搬送ポンプ:チューブポンプ(チューブ内径2mm、チューブ材質:シリコーンゴム)
搬送流路:内径2mmのシリコーンゴムチューブ
大きな泡を作るための微小孔シート:#400のステンレス製メッシュシート(開口部約40μm)
図16に表す塗布装置を基に作製した。
2重円筒の内側円筒は、回転軸に固定され、図示していない回転駆動モーターにより回転する。2重円筒の材質は、PET樹脂とした。外側円筒内径:10mm・長さ120mm、内側円筒外形:8mm・長さ100mmとした。回転数は、1000rpmから2000rpmの範囲で可変とした。
図16に表す塗布装置を基に作製した。上記の微小な泡を生成する微小な泡生成部を用い、泡状の定着液を作製し液膜厚制御用ブレードに供給する構成とした。液膜厚制御用ブレードと塗布ローラとのギャップは25μmと40μmの2通り実施した。
塗布ローラ:PFA樹脂を焼付け塗装したSUS製ローラ(φ30mm)
膜厚制御用ブレード:アルミ合金製支持板に厚み1mmの並板ガラスを接着。ガラス面を塗布ローラ側に向け、10μm〜100μmの範囲で塗布ローラとガラス面の隙間を制御できるようにした。
紙搬送速度:150mm/s
<<定着性評価>>
電子写真方式のプリンタ(リコー社製 Ipsio Color CX8800)を用い、未定着トナーの画像(トナー付着量0.45mg/cm2のベタ画像)が形成されたPPC用紙(リコーT−6200)を定着装置に挿入するタイミングで、液搬送ポンプを駆動し、定着液容器から液状定着液をくみ上げ、液流路を通過させながら、大きな泡を生成する大きな泡生成部と泡を微小にする微小な泡生成部に定着液を通過させ、液排出口から1秒後に泡径5μm〜30μmの微小な泡を有する泡状定着液を塗布ローラに供給した。泡状定着液のかさ密度はおおよそ0.05g/cm3であった。未定着トナーに泡状定着液を塗布してから、3秒後、15秒後、24時間後の画像の表面をでウエスで擦り、ウエスへのトナー付着の有無で定着度合いを判定した。以下基準をもって、定着性の評価を行った。
B:画像残存率80%以上90%未満
C:画像残存率60%以上80%未満
D:画像残存率60%未満
定着装置を除去した電子写真方式のプリンタ(リコー社製 Ipsio Color CX8800)に各現像剤を入れて、20%画像面積の画像チャートをPPC用紙に画像濃度1.4±0.2となるようにトナー濃度を制御しながら、15万枚ランニング出力した後の現像剤を抜き取り、現像剤を目開き32μmのメッシュが張られたゲージ内に適量入れ、エアブローを行い、トナーとキャリアを分離した。得られたキャリア1.0gを50mlガラス瓶に入れ、クロロホルム10mlを加えて、50回手振りして、10分間静置させた。その後、上澄みのクロロホルム溶液をガラスセルに入れ、濁度計を用いてクロロホルム溶液の透過率を測定し、以下基準により評価した。
B:透過率が90%以上94%以下
C:透過率が80%以上89%以下
D:透過率が70%以上79%以下
E:透過率が69%以下
以上の評価結果から、総合的に判断して、下記基準により評価した。
B:良好
C:不良
D:極度に不良
なお、総合評価基準は、A、Bは合格であり、C、Dは不合格である。
参考例1、2及び4のトナーはBET比表面積、体積平均粒径、使用した樹脂が適切であったため、定着液との接触面積が広く、少量の定着液でも十分な浸透速度を示し、かつ紙との強固な接着性を示した。
1 電極
2 電極
3 セル
4 キャリア
11 塗布ローラ
12 記録媒体
13 樹脂微粒子層
14 泡状定着液
20 泡状定着液
21 液体
22 気泡
30 泡状定着液生成手段
31 定着液容器
32 液状定着液
33 搬送ポンプ
34 液搬送パイプ
35 気体・液体混合部
36 空気口
37 微小孔シート
38 泡生成部
40 定着装置
41 塗布ローラ
42 膜厚調整用ブレード
43 加圧ローラ
44 加圧ベルト
45 加温手段
46 加圧ローラ
47 赤外線ヒータ
48 加圧ローラ
50 画像形成装置
51 中間転写ベルト
52 支持ローラ
53 支持ローラ
54 支持ローラ
55 画像形成ユニット
56 画像形成ユニット
57 画像形成ユニット
58 画像形成ユニット
59 二次転写装置
1 感光体
2 作像形成部
3 帯電装置(帯電ローラ)
4 露光装置
5 現像装置
5a 現像ローラ
5b 現像剤供給ローラ
5c 規制ブレード
6 転写装置
7 クリーニング装置
10 中間転写ベルト
11、12、13 支持ローラ
14 一次転写ローラ
15 ベルトクリーニング装置
16 二次転写ローラ
T トナー(現像剤)
15K、15M、15C、15Y 作像手段
17 用紙(記録材)
18 定着装置
23 転写手段
33 噴霧手段
34 液滴帯電手段
35 媒体搬送手段
36 記録材帯電手段
38 噴霧室
40 ローラ
41 搬送ベルト
42 未定着トナー
44 電極
45 電源
50 印加手段
53 定着液滴
64 中間転写体
67 二次転写手段
69 一次転写手段
10 中間転写ベルト
90 定着装置
91 供給ローラ
92 定着液
93 定着液タンク
94 メータリングブレード
95 電源
Claims (14)
- 結着樹脂を含有するトナー中の結着樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることでトナーを軟化させる軟化剤を含有した定着液を媒体上のトナーに付与して該トナーを媒体に定着させる定着方法において、
トナーのBET比表面積が、2.0〜8.0m2/gであり、
前記トナーが、トナーと、キャリアとを含む電子写真用二成分現像剤に由来するトナーであって、
前記キャリアが少なくとも芯材と、該芯材表面に微粒子を含む被覆層とを有し、
該微粒子の粒子径(D)と該被覆層を形成する樹脂膜の膜厚(h)が、1<[D/h]<10の関係を満たし、
該微粒子の総含有量が被覆層組成成分の40〜95wt%であることを特徴とする定着方法。 - 前記トナーが少なくとも結着樹脂、着色剤、及び異形化剤を含むことを特徴する請求項1に記載の定着方法。
- 前記異形化剤が、湿式法で合成された金属酸化物、又は層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物であることを特徴とする請求項2に記載の定着方法。
- 前記トナーが、
少なくとも結着樹脂、着色剤、及び異形化剤を有機溶媒に溶解乃至分散させたトナー材料液を水系媒体に分散して造粒することで得られるトナーであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の定着方法。 - 前記トナーの結着樹脂として、少なくともポリエステル樹脂を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の定着方法。
- 前記トナーの体積平均粒径が3〜9μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の定着方法。
- 前記トナーの結着樹脂が、変性ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の定着方法。
- 前記キャリアの被覆層が、少なくともシリコーン樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の定着方法。
- 前記キャリアの被覆層が、少なくともシリコーン樹脂とアクリル樹脂とを含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の定着方法。
- 前記キャリアの被覆層が含有する微粒子が、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、又はそれらに表面処理を施したもののいずれかの、単独或いは複数であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の定着方法。
- 前記定着液を泡状化して、泡状定着液を生成する泡状定着液生成工程と、
前記泡状定着液を泡状定着液付与手段の接触面上に所望の厚みに形成する膜厚調整工程と、
前記の所望の厚みに形成された泡状定着液を媒体上に形成されたトナー層に付与する泡状定着液付与工程と、
を含む定着方法であって、
前記定着液が、水を含む希釈剤と、前記定着液を泡状とする起泡剤と、軟化剤としての可塑剤とを含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の定着方法。 - 前記可塑剤は常温で固体であり、かつ、前記希釈剤に可溶であって、前記希釈剤に溶解している状態で前記トナーの少なくとも一部を軟化乃至膨潤させる固体可塑剤であることを特徴とする請求項11に記載の定着方法。
- 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
前記静電潜像を、樹脂微粒子を有するトナーを含む現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像工程と、
前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、
前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程と、
を含む画像形成方法であって、
前記定着工程が、請求項1〜12のいずれかに記載の定着方法により行われることを特徴とする画像形成方法。 - 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
潜像担持体に供給する現像剤を表面に担持する現像剤担持体と、
現像剤を現像剤担持体表面に供給する現像剤供給部材と、
現像剤担持体の表面に当接するよう設けられた現像剤層規制部材と、
トナーを含む現像剤を収納する現像剤収納器とを備え、前記静電潜像をトナーを含む現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像手段と、
前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、
を有する画像形成装置であって、
前記定着手段が、定着液を泡状化して、泡状定着液を生成する泡状定着液生成手段と、
前記泡状定着液を媒体上のトナー層に付与する泡状定着液付与手段と、
前記泡状定着液付与手段の泡状定着液の膜厚を調整する膜厚調整手段と、
を有する定着手段であって、
トナーのBET比表面積が、2.0〜8.0m2/gであり、
前記トナーが、トナーと、キャリアとを含む電子写真用二成分現像剤に由来するトナーであって、
前記キャリアが少なくとも芯材と、該芯材表面に微粒子を含む被覆層とを有し、
該微粒子の粒子径(D)と該被覆層を形成する樹脂膜の膜厚(h)が、1<[D/h]<10の関係を満たし、
該微粒子の総含有量が被覆層組成成分の40〜95wt%であることを特徴とする画像形成装置。
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