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JP4812945B2 - 撥水層担持構造体及びその製造方法 - Google Patents

撥水層担持構造体及びその製造方法 Download PDF

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JP4812945B2
JP4812945B2 JP2001011594A JP2001011594A JP4812945B2 JP 4812945 B2 JP4812945 B2 JP 4812945B2 JP 2001011594 A JP2001011594 A JP 2001011594A JP 2001011594 A JP2001011594 A JP 2001011594A JP 4812945 B2 JP4812945 B2 JP 4812945B2
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信夫 木村
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Nippon Soda Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基体表面に接着層を介して形成された撥水層を有する撥水層担持構造体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ガラス、セラミックス、金属、高分子等の基体表面を改質し、新しい機能を付与する技術が注目を集めている。このような表面改質による機能性付与の代表例として、水をはじく性質、すなわち撥水性が挙げられる。撥水性は一般に接触角で評価され、接触角が90°以上の場合に通常撥水性を有するとされる。
基体表面に撥水性を付与すると、例えば、水滴防止、着雪防止、着氷防止、汚れ防止及び付着防止等の効果が期待される。そのため、従来から種々の撥水性付与の試みがなされている。
【0003】
かかる撥水性を付与する技術としては、例えば次のものがある。
(1)特開昭63−147698号公報には、離型性シートの離型性面に、転写層として撥水性(又は親水性)防曇性層を有する転写シートが記載されている。この転写シートの撥水性防曇層は、素材上に撥水性化合物を塗布する方法、撥水性化合物を高分子バインダー中に分散含有せしめて塗布する方法等により形成している。
(2)特開平9−262538号公報には、カップリング剤によって化学修飾された金属アルコキシドを含む溶液に、板状、シート状又はフィルム上の緻密質体を浸漬する工程と、浸漬された緻密質体を引き上げ、緻密質体の表面にコーティング膜を形成する工程と、コーティング膜が形成された緻密質体を加熱乾燥する工程と、加熱乾燥された緻密質体の片面又は両面に板材を配置した後、加熱加圧し、板材表面に緻密質体のコーティング膜を転写する工程とを有する板材の撥水処理方法が記載されている。
【0004】
(3)特開平10−151408号公報には、平滑な表面を有する製品表面の撥水処理方法において、フィルム状支持体の片面に撥水剤を含む粘着剤層を設けてなる粘着フィルムを製品表面に貼り付け、その後剥離することで撥水剤を転写する製品表面の撥水処理方法が記載されている。
(4)特開平10−278164号公報には、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボン酸塩及びカルボキシエステル基の内の少なくとも1種を有する官能基含有フッ素エチレン性単量体と、官能基を有さない含フッ素エチレン性単量体を共重合して得られる官能基含有含フッ素エチレン性重合体の微粒子が、金属酸化物層中に分散している被膜を基材表面に有する撥水性複合材が記載されている。
【0005】
(5)特開2000−33338号公報には、基材上に形成されたコート膜であって、酸化珪素を主成分とするコート膜にフッ化炭素鎖を含む分子が含まれ、その密度分布が、基材の表面からコート膜の最表面に向かって増大するような構造の撥水性コート膜、及びその製造方法が記載されている。この撥水性コート膜は、基材との密着性に優れ、かつガラス並みの透明性を有するとされる。
(6)また、撥水材の中でも撥水性の表面の接触角が140〜150°以上である超撥水性材料の開発と応用展開について、”機能材料”、Vol.19.No.4(1999)に総説されている。
(7)さらに、光触媒含有透明超撥水膜をガラス基板上に形成した報告例がある(中島、三輪、藤嶋、橋本、渡部:電気化学会第66回大会講演要旨集、講演番号1G16、153(1999))。
【0006】
このように、これまでにも基体(基材)上に撥水性の層(撥水層)を有する撥水性材料(以下、「撥水層担持構造体」という)及びその製造方法が種々提案されてきた。しかしながら、従来の撥水層担持構造体においては、基体上に撥水層を形成すると基材と撥水層との密着性が乏しくなるために、撥水層が基体から剥離しやすいという問題があった。
【0007】
これを解決するための手段として、基体と撥水層の間に新たに層を形成したものが提案されている。
例えば、(a)特開平3−153859号公報には、プラスチック基板上に金属酸化物層が形成され、該金属酸化物層上に金属酸化物及びフッ素系樹脂の混合層が積層されていることを特徴とする表面改質プラスチックが記載されている。また、(b)特開平6−340451号公報には、撥水層が少なくともSiOとフッ素樹脂であり、更にガラス基板と撥水層の間に中間層として、マイクロピット状表層又は凹凸状表層あるいは凸状表層であるゾルゲル膜を形成してなる撥水性ガラスが記載されている。さらに、(c)特開平9−313072号公報には、基材と前記基材上に設けられた撥水性層とを具備し、前記基材と撥水性層の間には厚さ1μm未満の化学結合で構成された領域が形成された撥水性処理部材が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記(a)〜(c)は、いずれも基体(基材)と撥水性の層との密着性を改善するために、基材と撥水性の層の間に中間層を形成するものであるが、例えば、プラスチック基板上に撥水層を形成する場合等においては、層間密着性が必ずしも十分とは言えなかった。
本発明はかかる実状に鑑みてなされたものであり、基体表面に接着層を介して撥水層を有する撥水層担持構造体であって、該接着層を特定の樹脂組成物から形成することにより、基材と撥水層との密着性に優れた撥水層担持構造体、及びその製造方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、基体上に、シリコン化合物を含有する樹脂からなる樹脂組成物から接着剤層を形成し、該接着層上に撥水層を形成した撥水層担持構造体が優れた層間密着性と撥水性を発揮することを見出した。また、前記撥水層に光触媒を含有させてなる撥水性光触媒層を形成すると、親水性の汚染物が撥水性光触媒層の表面に付着するのが防止され、長期にわたり優れた撥水性を発揮することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は第1に、基体と、該基体上に形成された接着層と、該接着層上に形成された撥水層とを有する撥水層担持構造体であって、前記接着層は、シリコン含有量が酸化物換算で2重量%〜60重量%のシリコン変性樹脂、コロイダルシリカを酸化物換算で5重量%〜40重量%含有する樹脂、又は、式(1)
【0011】
【化3】
Figure 0004812945
【0012】
〔式中、Rは、(アミノ基、カルボキシル基又は塩素原子で置換されていてもよい)炭素数1〜8のアルキル基を表し、Rは、アルコキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基を表し、n1、n2及びn3は、それぞれ独立して0、1又は2を表し、n4は2、3又は4を表す。ただし、n1+n2+n3+n4=4である。〕で表される化合物の重縮合生成物であるポリシロキサンを酸化物換算で3重量%〜60重量%含有する樹脂からなることを特徴とする撥水層担持構造体を提供する。
【0013】
前記第1の発明においては、その撥水層は、▲1▼金属酸化物及び/又は金属水酸化物、並びに撥水性化合物、又は▲2▼撥水処理された金属酸化物及び/又は撥水処理された金属水酸化物を含有してなるのが好ましい。
【0014】
また、前記金属酸化物及び/又は金属水酸化物は、その150℃で乾燥後の比表面積が100m/g以上であるのが好ましい。
さらに、前記金属酸化物及び/又は金属水酸化物は、珪素、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、マグネシウム、ニオブ、タンタル、タングステン及びスズからなる群から選ばれる1種若しくは2種以上の金属の酸化物及び/又は水酸化物であるのがより好ましい。
【0015】
本発明は第2に、前記第1の発明の撥水層担持構造体において、その撥水層が光触媒を含有してなる撥水性光触媒層である撥水層担持構造体を提供する。
前記第2の発明においては、その撥水層は、光触媒並びに金属酸化物及び/又は金属水酸化物を含有する複合体からなるのが好ましい。
【0016】
前記金属酸化物及び金属水酸化物は、珪素の酸化物及び/又は水酸化物、並びに、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム及びニオブからなる群から選ばれた1種若しくは2種以上の金属の酸化物及び/又は水酸化物であるのが好ましく、前記撥水層中の金属酸化物及び/又は金属水酸化物、並びに珪素の酸化物及び/又は水酸化物の150℃で乾燥後の比表面積は、50m/g以上であるのがより好ましい。
また、前記撥水層は、撥水層全体に対して、酸化物換算で10重量%以下の光触媒を含有してなるのが好ましく前記光触媒と金属酸化物及び/又は金属水酸化物との酸化物換算での重量比が5/95〜75/25であるのがより好ましい。
【0017】
本発明は第3に、前記第1の発明の撥水層担持構造体を製造する方法であって、基体上に、シリコン含有量が酸化物換算で2重量%〜60重量%のシリコン変性樹脂、コロイダルシリカを酸化物換算で5重量%〜40重量%含有する樹脂、又は、前記式(1)で表される化合物の重縮合生成物であるポリシロキサンを酸化物換算で3重量%〜60重量%含有する樹脂を、樹脂固形分として1重量%〜50重量%含む接着層塗布液を塗布し、乾燥することにより接着層を形成する工程と、前記接着層上に、金属酸化物及び/又は金属水酸化物を酸化物換算で固形分として0.1重量%〜30重量%含む塗布液を塗布することにより塗膜を形成する工程と、及び、前記塗膜表面に、撥水剤を含浸、又は含浸及び反応させる工程を有する撥水層担持構造体の製造方法を提供する。
【0018】
前記第3の発明において、前記塗布液は、▲1▼金属酸化物及び/又は金属水酸化物を酸化物換算で固形分として0.1重量%〜30重量%、及びシリコン化合物を酸化物換算で0.001重量%〜5重量%、又は▲2▼金属酸化物及び/又は金属水酸化物を酸化物換算で固形分として0.1重量%〜30重量%、シリコン化合物を酸化物換算で0.001重量%〜5重量%、及び光触媒の粉末又はゾルを固形分として酸化物換算で0.1重量%〜30重量%含有してなるのが好ましい。
【0019】
本発明の撥水層担持構造体は、基体と撥水層との間に、層間密着性及び耐久性に優れた接着層を有し、長期にわたり、優れた撥水性及び光触媒活性を発揮するものである。
また、本発明の撥水層担持構造体の製造方法によれば、基体上に接着層を形成した後、親水性多孔質膜を形成し、さらに撥水処理を施すものであるため、簡便、かつ効率よく、密着性及び耐久性に優れた撥水層担持構造体を製造することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の撥水層担持構造体は、基体と、基体上に形成された接着層と、該接着層上に形成された撥水層とを有する。
基体としては、表面に接着層及び撥水層を形成できるものであれば、その材質や形状、大きさ等に特に制限はない。基体の材質としては、例えば、ガラス、合成樹脂、金属、布帛、木質材料等が挙げられる。これらの中で、本発明においては、合成樹脂を用いるのが特に好ましい。また、基体の形状としては特に制限はなく、フィルム状、板状、球状、柱状、円柱状等どのような形状でもよい。
【0021】
本発明の撥水層担持構造体は、基体と撥水層との間に接着層を有する。接着層に使用する樹脂は、▲1▼シリコン含有量が酸化物換算で2重量%〜60重量%のシリコン変性樹脂、▲2▼コロイダルシリカを酸化物換算で5重量%〜40重量%含有する樹脂、又は、▲3▼前記式(1)で表される化合物の重縮合生成物であるポリシロキサンを酸化物換算で3重量%〜60重量%含有する樹脂の中から選ばれる。
【0022】
前記接着層に用いられる樹脂は、シリコン化合物を所定量含有していることが必要である。シリコン含有量が酸化物換算で2重量%未満のシリコン変性樹脂やポリシロキサン含有量が酸化物換算で3重量%未満の樹脂、コロイダルシリカの含有量が5重量%未満の樹脂、あるいはポリシロキサンの含有量が酸化物換算で3重量%未満の樹脂では、撥水層との接着性が乏しくなる。一方、シリコン含有量が酸化物換算で60重量%を越えるシリコン変性樹脂では、接着層と基体との接着性が乏しくなる。また、コロイダルシリカの含有量が酸化物換算で40重量%を越える樹脂やポリシロキサン含有量が酸化物換算で60重量%を越える樹脂の場合は、接着層が多孔質となり、接着層と基体との接着性が乏しくなる。
【0023】
シリコンを樹脂へ導入してシリコン変性樹脂を得る方法としては特に制限なく、例えば、エステル交換反応、シリコンマクロマー反応性シリコンモノマーを用いたグラフト反応、ヒドロシリル化反応、ブロック共重合法等が挙げられる。本発明ではどのような方法で得られたシリコン変性樹脂も使用することができる。
【0024】
シリコンが導入される樹脂としては、シリコンを何らかの方法により導入可能な樹脂であれば特に制限はないが、例えば、アルキル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。また、架橋剤等の添加剤が含まれているシリコン変性樹脂も特に支障なく本発明に使用することが出来る。これらの中でも、成膜性や強靱性、基体との密着性等の観点から、アクリル樹脂又はエポキシ樹脂が好ましい。これらの樹脂は溶剤に溶解されたタイプであっても、エマルジョンのタイプであってもよい。
【0025】
本発明の撥水層担持構造体の接着層は、コロイダルシリカを酸化物換算で5〜40重量%含有する樹脂から形成されていてもよい。この場合、コロイダルシリカの粒子径は50nm以下であるのが好ましい。50nm以上になると、撥水層と接着層との密着性が低下するおそれがある。
【0026】
コロイダルシリカを樹脂中に含有せしめる方法としては、樹脂溶液とコロイダルシリカの溶液とを混合する方法が最も一般的であるが、コロイダルシリカを分散させた溶媒に樹脂モノマー又はオリゴマーを加え、重合させることもできる。
【0027】
コロイダルシリカが含有される樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリル−シリコン樹脂、エポキシ−シリコン樹脂、シリコン変性樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂等が挙げられる。これらの中でも、耐久性等の観点からアクリル−シリコン樹脂、エポキシ−シリコン樹脂、シリコン変性樹脂が好ましい。
【0028】
用いられるコロイダルシリカはどのような方法で得られるものであってもよい。例えば、ケイ酸ナトリウム溶液を陽イオン交換することにより得られるシリカゾルであっても、シリコンアルコキシドを加水分解して得られるシリカゾルであっても本発明に用いることができる。また、コロイダルシリカと樹脂との分散性を高め、接着層の接着性を向上せしめる目的で、シランカップリング剤等で表面処理が施されたコロイダルシリカを用いることもできる。
【0029】
本発明の撥水層担持構造体の接着層は、式(1)
【0030】
【化4】
Figure 0004812945
【0031】
で表される化合物の重縮合生成物であるポリシロキサンを酸化物換算で3〜60重量%含有する樹脂から形成されてもよい。
【0032】
上記式(1)中、Rは、(アミノ基、カルボキシル基又は塩素原子で置換されていてもよい)炭素数1〜8のアルキル基を表す。かかるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、3−アミノプロピル基、4−アミノブチル基、5−アミノペンチル基、5−アミノヘキシル基、カルボキシメチル基、1−カルボキシエチル基、2−カルボキシエチル基、3−カルボキシプロピル基、4−カルボキシブチル基、5−カルボキシペンチル基、5−カルボキシヘキシル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、4−クロロブチル基、5−クロロペンチル基、5−クロロヘキシル基等が挙げられる。
【0033】
は、アルコキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基を表す。例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、メトキシメチル基、1−メトキシエチル基、2−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、2−エトキシエチル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、4−メトキシブチル基、4−エトキシブチル基等が挙げられる。
また、n1、n2及びn3は、それぞれ独立して0、1又は2を表し、n4は2、3又は4を表す。ただし、n1+n2+n3+n4=4である。
【0034】
これらの中でも、前記一般式(1)で表される化合物が炭素数1〜5のアルコキシ基を有するシリコンアルコキシドであって、該シリコンアルコキシドを加水分解物又は該加水分解物の生成物であるポリシロキサンを用いる場合には、接着性及び耐久性がより向上した担持構造体を得ることができるので特に好ましい。
【0035】
ポリシロキシサンを樹脂に導入する方法としては、結果としてポリシリオキサンが接着層の樹脂中に含有せしめることができる方法で有れば特に制限はない。例えば、▲1▼シリコンアルコキシドモノマーを樹脂溶液に添加・混合し、接着層形成時に空気中の水分で加水分解させる方法や、▲2▼予めシリコンアルコキシドを部分的に加水分解させたものを樹脂と混合し、接着層形成時に空気中の水分でさらに加水分解させる方法等が挙げられる。また、シリコンアルコキシドを加水分解速度を変化させるために、酸や塩基触媒を少量添加することも好ましい。
【0036】
ポリシロキサンが導入される樹脂としては、アクリル樹脂、アクリル−シリコン樹脂、エポキシ−シリコン樹脂、シリコン変性樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂等が挙げられる。これらの中でも、耐久性の点から、アクリル−シリコン樹脂、エポキシ−シリコン樹脂、シリコン変性樹脂が好ましい。
【0037】
接着層は、上述したいずれかの樹脂の少なくとも1種を含む溶液からなる接着層塗布液を基体上に塗布し、乾燥することにより形成することができる。
接着層塗布液に用いられる溶媒としては、低沸点の揮発性の有機溶媒が好ましい。例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等のエステル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;等、及びこれらの2種以上からなる混合溶媒が挙げられる。
【0038】
前記接着層塗布液中の樹脂の含有量は、酸化物換算固形分として、通常1重量%〜50重量%の範囲である。固形分濃度が1重量%未満の塗布液では、接着層の厚みが薄くなりすぎて撥水層の密着性が低下する。一方、50重量%をこえると、接着層の厚みが厚くなりすぎて良好な塗膜が得られず、また、塗布液の粘度が高くなりすぎてハンドリング性が低下する。
【0039】
前記接着層塗布液を基体上に塗布する方法としては特に制限なく、公知の塗工法を用いることができる。例えば、印刷法、シート成型法、スプレー吹き付け法、ディップコーティング法、スピンコーティング法等が挙げられる。なお、グラビア印刷法等の短時間で塗膜を乾燥硬化させることが必要な塗布方法を採用する場合には、シリコン系硬化剤等の硬化剤を接着層塗布液の固形分に対し、必要な硬化速度に応じて0.1重量%〜10重量%添加することが好ましい。
【0040】
前記接着層塗布液には、担持構造体の耐久性をより高める目的や意匠性を高める目的で、有機・無機顔料や接着剤、光安定剤、紫外線吸収剤を添加することができる。光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤等を、紫外線吸収剤としては、トリアゾール系紫外線吸収剤等をそれぞれ例示することができる。これらの光安定剤及び紫外線吸収剤の添加量は、樹脂に対して、通常0.005重量%〜10重量%程度である。
【0041】
接着層は、接着層塗布液を基体表面に塗布し、乾燥することにより形成することができる。乾燥温度は、溶媒や樹脂の種類によって異なるが、一般的に150℃以下が好ましい。
また、接着層の厚さは0.1μm以上であるのが好ましい。接着層の厚さが0.1μm以上であれば撥水層を強固に接着し、耐久性の高い撥水層担持構造体とすることができる。接着層の厚みの上限は特に制限はなく、撥水層担持体に要求される全体の厚みに応じて適宜選定することができる。
【0042】
本発明の撥水層担持構造体は、前記接着層上に撥水層を有する。該撥水層は、次の(i)〜(vi)のいずれかの組成からなるのが好ましい。
(i)金属酸化物及び/又は金属水酸化物、及び撥水性化合物
(ii)撥水処理された金属酸化物及び/又は撥水処理された金属水酸化物
(iii)(ii)+金属酸化物及び/又は金属水酸化物
(iv)金属酸化物及び/又は金属水酸化物、撥水性化合物及び光触媒
(v)撥水処理された金属酸化物及び/又は撥水処理された金属水酸化物、並びに光触媒
(vi)(v)+金属酸化物及び/又は金属水酸化物
【0043】
前記金属酸化物及び/又は金属水酸化物としては、珪素、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、マグネシウム、ニオブ、タンタル、タングステン及びスズからなる群から選ばれる1種若しくは2種以上の金属の酸化物及び/又は金属水酸化物が挙げられる。
【0044】
上記(i)〜(vi)において、前記金属酸化物及び/又は金属水酸化物は、その比表面積が150℃で乾燥後において100m/g以上であるのが好ましい。比表面積が100m/g以上であれば、金属酸化物及び/又は金属水酸化物から形成される親水性多孔質膜が撥水性化合物の吸着能を十分に発揮して、優れた撥水性を発揮する撥水層を形成することができる。ここで、比表面積はBET比表面積である。
【0045】
また、前記金属酸化物及び/又は金属水酸化物としては、珪素の酸化物及び/又は水酸化物、並びに、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、ニオビウムの中から選ばれる1種又は2種以上の金属酸化物及び/又は金属水酸化物を例示することができる。
前記金属酸化物及び/又は金属水酸化物は、その比表面積が150℃で乾燥後において50m/g以上であるのが好ましい。比表面積が50m/g以上であれば、金属酸化物及び/又は金属水酸化物から形成される親水性多孔質膜が撥水性化合物の吸着能を十分に発揮し、優れた撥水性を発揮する撥水層を形成することができる。
【0046】
撥水層に含有せしめる撥水性化合物としては、例えば、フッ素系撥油剤及びシリコン系撥油剤、シリコン変性樹脂、シランカップリング剤等が挙げられる。これらの化合物は優れた撥水性を有し、かつ、光触媒とともに存在する場合であっても、光触媒により光分解されることが少ないので好ましい。
【0047】
フッ素系撥油剤としては、フッ素樹脂やフッ素系界面活性剤が挙げられる。フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、パーフルオロシクロポリマー、ビニルエーテル−フルオロオレフィン共重合体、ビニルエステル−フルオロオレフィン共重合体、テトラフルオロエチレン−ビニルエーテル共重合体、クロロトリフルオロエチレン−ビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレンウレタン架橋体、テトラフルオロエチレンエポキシ架橋体、テトラフルオロエチレンアクリル架橋体、テトラフルオロエチレンメラミン架橋体等のフルオロ基を含有するポリマー等が挙げられる。
【0048】
また、フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルアンモニウム塩、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキル基含有オリゴマー、トリフルオロプロピルトリクロロシラン、トリフルオロプロピルブロモシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロオクチルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラン等が挙げられる。
【0049】
さらに、本発明においては、パーフルオロアルキルカルボン酸塩やパーフルオロアルキルスルホン酸塩等のフッ素系撥油剤を好ましく使用することもできる。
シリコン系撥油剤としては、例えば、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、シリコーンポリエーテル共重合体、メチルハイドロジェンシリコーン等が挙げられる。
【0050】
シリコン変性樹脂としては、通常市販されているシリコン−アクリル系やシリコン−エポキシ系のものが使用可能である。また、溶剤に溶解したものであってもエマルジョンとなって水中に分散しているものでもよい。
【0051】
シランカップリング剤としては、例えば、一般式:RSi(Y)や(R)Si(Y)、(R)SiNH(R)(式中、Rは有機官能基を表し、Yは塩素原子又はアルコキシ基を表す。)で表される化合物が挙げられる。
【0052】
前記式中、Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等のアルキル基;ビニル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−アクリロキシプロピル基、γ−メタクリロキシプロピル基等のアルケニル基;γ−(2−アミノエチル)アミノプロピル基、γ−アミノプロピル基等のアミノ基で置換されたアルキル基;γ−クロロプロピル基等のハロゲン原子で置換されたアルキル基;γ−メルカプトプロピル基等のメルカプト基で置換されたアルキル基;フェニル基等のアリール基;トリフルオロプロピル基、ヘプタデカフルオロデシル基等の含フッ素アルキル基;等が挙げられる。
【0053】
また、Yとしては、例えば、塩素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基等の置換されていてもよい炭素数1〜5のアルコキシ基;等が挙げられる。
【0054】
前記撥水性化合物の撥水層中の含有量は、通常0.01重量%〜50重量%、好ましくは1重量%〜20重量%の範囲である。撥水性化合物の含有量が0.01重量%未満では撥水性の効果に乏しく、50重量%を越えると撥水層の接着層との接着性が低下するおそれがある。
【0055】
また本発明においては、前記撥水性化合物として、撥水処理された金属酸化物及び/又は撥水処理された金属水酸化物を用いることができる。金属酸化物及び金属水酸化物を撥水処理する方法としては、例えば、金属酸化物又は金属水酸化物をシランカップリング剤で処理する方法が挙げられる。用いることができるシランカップリング剤としては、前記撥水剤として用いることができるものとして列記したシランカップリング剤が挙げられる。
【0056】
本発明の撥水層担持構造体の撥水層は、前記金属酸化物及び/又は金属水酸化物、並びに撥水性化合物に加えて、光触媒を含有してなる撥水性光触媒層であってもよい。
【0057】
かかる光触媒としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化ルテニウム、酸化コバルト、酸化銅、酸化マンガン、酸化ゲルマニウム、酸化鉛、酸化カドミウム、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化ロジウム、酸化レニウム等の酸化物等が挙げられる。これらの中でも、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化鉄、酸化ニオブ、特にアナターゼ型二酸化チタンが、100℃以下の低温で加熱硬化を行った場合でも優れた光触媒活性を示す点から特に好ましい。
【0058】
前記光触媒の撥水層中の含有量は、撥水層全体に対し酸化物換算で10重量%以下であるのが好ましい。10重量%以上では、用いる撥水剤の有機成分が光触媒作用により劣化し、膜の密着性が低下するおそれがある。
【0059】
また、これら光触媒に加えて、Pt,Rh,Ru,RuO2,Nb,Cu,Sn,Ni,Fe,Ag等の金属もしくはこれらの金属酸化物を添加することもできる。
【0060】
撥水層は、▲1▼金属酸化物及び/又は金属水酸化物、並びに撥水性化合物、所望により光触媒を含有してなる撥水層形成用の塗布液を接着層上に塗布し、乾燥することにより、あるいは、▲2▼前記金属酸化物及び/又は金属水酸化物、所望により光触媒の粉末又はゾルを含有してなる塗布液を塗布して塗膜を形成し、さらに、該塗膜に撥水剤を含浸、又は含浸及び反応させることにより形成することができる。
【0061】
ここで用いられる金属酸化物及び金属水酸化物は、ゾル状であってもゲル状であってもよい。また、光触媒としては、粉末状、ゾル状、溶液状等、光触媒層の乾燥温度で乾燥したときに、接着層と固着して光触媒活性を示すものであればいずれも使用することができる。また、ゾル状の光触媒を使用する場合には、粒子径が20nm以下、好ましくは10nm以下のものを使用すると、光触媒層透明性が向上し、直線透過率が高くなるので、透明性が要求されるガラス基板やプラスチック積層体表面に撥水性光触媒層を形成する場合に特に好ましい。また、下地の担体に色や模様が印刷されている場合には、下地の色や柄を損なうことなく、透明な光触媒層を形成することが可能となる。
【0062】
上記金属酸化物及び/又は金属水酸化物を含有する塗布液に用いられる溶媒としては、例えば、水;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等のエステル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロペンタン、シクロヘキサン;等、及びこれらの2種以上からなる混合溶媒が挙げられる。
【0063】
前記塗布液は、▲1▼の場合には、金属酸化物及び/又は金属水酸化物、並びに撥水性化合物、所望により光触媒の粉末又はゾルの所定量を、▲2▼の場合には、金属酸化物及び/又は金属水酸化物、所望により光触媒の粉末又はゾルの所定量を、それぞれ溶媒に溶解又は分散させることにより調製することができる。
【0064】
該塗布液中に含まれる金属酸化物及び/又は金属水酸化物の含有量は、通常酸化物換算固形分として0.1重量%〜30重量%の範囲である。撥水性化合物の含有量は、通常0.01重量%〜10重量%の範囲である。また、光触媒の含有量は、酸化物換算固形分として、通常0.1重量%〜30重量%の範囲である。光触媒のゾルを使用する場合には、安定化のために、酸や塩基等の解膠剤等が添加されていてもよい。
【0065】
前記塗布液を接着層上に塗布する方法としては特に制限なく、公知の塗工法、例えば、印刷法、シート成型法、スプレー吹き付け法、ディップコーティング法、スピンコーティング法等を用いることができる。塗工後の乾燥温度は、通常室温〜200℃の温度範囲である。また、撥水層の厚みには特に制限はないが、通常0.1μm〜200μmの範囲である。撥水層の厚みをこの範囲で形成することにより、十分な撥水性を発揮させることができる。
【0066】
上記▲2▼の方法は2段階で撥水層を形成するものである。すなわち、先ず、金属酸化物及び/又は金属水酸化物、所望により光触媒の粉末又はゾルを含む塗布液により塗膜を形成する。塗膜の厚みには特に制限はないが、通常0.1μm〜200μmの範囲であり、好ましくは0.1μm〜5μmの範囲である。
【0067】
得られる塗膜は多孔質膜であり、撥水性化合物を吸着する能力に優れている。この場合、該塗膜中の金属酸化物及び/又は金属水酸化物の150℃で乾燥後の比表面積は100m/g以上であれば、撥水性化合物の十分量を吸着させることができ好ましい。
【0068】
次いで、前記該塗膜表面に撥水剤を含浸、又は含浸及び反応させることにより撥水層を形成することができる。すなわち、撥水剤が塗膜表面から内部へ含浸し、又は塗膜表面から内部へ含浸すると同時に、加水分解、縮合(あるいは重合)することにより撥水層が形成される。
【0069】
撥水剤を含浸、又は含浸及び反応させる方法としては、▲1▼撥水剤を含有する溶液又は分散液中に、接着層と塗膜が形成された担体を浸漬し、引き上げ、乾燥(所望により加熱)する方法、▲2▼塗膜表面に撥水剤を含有する溶液又は分散液を塗布し、加熱する方法が挙げられる。乾燥(又は加熱)温度は、担体の材質にもよるが、通常室温〜200℃の範囲である。また、撥水層は、表面から接着層側に従って、撥水性化合物の濃度が減少するように形成することもできる。
【0070】
ここで用いることのできる撥水剤としては、前述したフッ素系撥油剤、シリコン系撥油剤、シランカップリング剤等を用いることができる。また、フッ素系撥油剤としてフッ素系ポリマーを用いる場合には、フッ素系モノマーあるいはオリゴマーの状態で塗布した後、重合させてもよい。
【0071】
撥水剤の使用量は、撥水層の組成及び撥水層担持構造体の用途等を勘案して適宜決定することができるが、例えば、撥水層全体に対し、0.01重量%〜20重量%程度、より好ましくは5重量%〜10重量%の範囲である。
また、撥水剤を溶解又は分散させる溶剤としては、例えば、前記撥水層用の塗布液に用いる溶剤と同様なものを用いることができる。
【0072】
本発明の撥水層担持構造体を少なくとも1部に有した物品としては、例えば、建築物の外壁材、屋根材、サッシ、窓枠類等の建築材料、
ブラインド、カーテン、カーペット、ショーケース等の各種インテリア製品、眼鏡、ガラスレンズ、フロントガラス、ドアミラー、鏡、自動車ガラス等の各種ガラス製品、
照明器具、照明灯、ブラックライト、テレビ、冷蔵庫、オーディオ機器、コンピュータ、パソコン、プリンタ、ファクシミリ等の電気機器、
テント、傘、テーブルクロス等の日用品、
箪笥、本棚、机、テーブル等の家具類、
自動車、電車、飛行機、船舶等の車両の内外装材、
農業用フィルム、防草シート、育苗シート等の農園芸用シート類、
アンテナ、電線等が挙げられる。
【0073】
【実施例】
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明する。本発明は、以下の実施例に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、基材の種類、接着層塗布液及び撥水層の塗布液の組成等を自由に変更することが可能である。
【0074】
1)水に対する接触角の評価
水に対する接触角は、水滴5μlを撥水層担持構造体の撥水層上に滴らしたものについて測定した。
2)付着性評価
JIS K 5400に規定する碁盤目テープ法試験により、付着性の評価を行った。切り傷の間隔を2mmとし、ます目の数を25コとした。評価点数は、JIS K 5400に記載の基準で行った。
3)全光線透過率
波長550nmの全光線透過率を自記分光光度計(日立製作所社製 U−4000型)で測定した。
【0075】
<実施例>
(基体)
基体として次の物を用いた。
(TA):プライマー処理ポリエステル製フィルム
(TB):塩化ビニル製フィルム
(TC):ソーダーライム製ガラス板
(TD):金属アルミニウム板
【0076】
(接着層の形成)
接着層中に含有するポリシロキサンとして、次のものを使用した。
(PS−1):シリコンテトラメトキシドモノマー
(PS−2):ポリメトキシシロキサン(商品名:メチルシリケート51、コルコート社製)
【0077】
接着層中に含有するコロイダルシリカとして、次のものを使用した。
(KS−1):(日産化学社製、商品名:スノーテックスIPA−ST、日産化学社製、粒子径10−20nm)
【0078】
ポリシロキサンもしくはコロイダルシリカを含有せしめる樹脂溶液として、次の物を使用した。
(J−1):シリコン含有量3重量%のアクリル−シリコン樹脂キシレン溶液
(J−2):シリコン含有量10重量%のアクリル−シリコン樹脂キシレン溶液
(J−3):シリコン含有量10重量%のポリエステル−シリコン樹脂キシレン溶液
【0079】
ポリシロキサンもしくはコロイダルシリカを樹脂溶液と混合、濃度調整し、接着層形成用溶液を得た。
得られた接着層形成用溶液を、厚さが2ミクロン以下の場合にはディッピング法により、2ミクロン以上の場合にはベーカーアプリケーター法により基体表面に塗工し、塗膜を形成した。次いで、塗膜を、基体が(TB)の場合は60℃で、それ以外の担体の場合には120℃で乾燥することにより接着層を形成した。
【0080】
(撥水層の形成)
撥水層中の金属酸化物もしくは金属水酸化物は、次のゾル溶液もしくは金属アルコキシド溶液を加水分解・乾燥することにより得た。
(Z−1):酸化ケイ素(商品名:MEK−ST、日産化学社製)
(Z−2):酸化ケイ素(商品名:AEROSIL200、日本アエロジル社製)
(Z−3):酸化ケイ素(商品名:メチルシリケート51、コルコート社製)
(Z−4):酸化ケイ素(信越化学社製のメチルトリメトキシシラン)
(Z−5):酸化アルミニウム(商品名:アルミナゾル−100、日産化学社製)
【0081】
撥水層中の撥水処理された金属酸化物もしくは金属水酸化物は、次の粒子をエタノールで分散した溶液を乾燥することにより得た。
(H−1):トリメチルシリル化処理酸化ケイ素(商品名:RX300、日本アエロジル社製)
(H−2):ジメチルシリル化処理酸化ケイ素(商品名:R974、日本アエロジル社製)
【0082】
光触媒には、酸化チタンゾル溶液(石原産業社製STS−01、結晶粒子径7nm)を使用した。
【0083】
上記の金属酸化物もしくは金属水酸化物溶液、撥水処理された金属酸化物もしくは金属水酸化物溶液、酸化チタン光触媒を所定の比率で混合・分散し、撥水層形成用の溶液とした。得られた撥水層形成用の溶液を、厚さが1ミクロン以下の場合にはディッピング法により、1ミクロン以上の場合には、バーコーター法により塗布し、撥水層の塗膜を形成した。次いで、得られた撥水層の塗膜を接着層を形成する場合と同じ温度で乾燥することにより撥水層を形成した。
【0084】
(含浸、又は含浸及び反応による撥水化処理)
撥水層中の撥水処理されていない金属酸化物もしくは金属水酸化物を撥水剤で撥水化処理するために使用した撥水剤としては、次のものを使用した。
(X−1):トリメチルクロロシラン(信越化学社製)
(X−2):ヘキサメチルジシラザン(信越化学社製)
【0085】
撥水処理されていない撥水層を上記撥水層剤(溶液)中に10分間浸漬後、引き上げ、接着層を形成する場合と同じ乾燥温度で乾燥して、撥水剤処理を行なった。以上のようにして、実施例1〜9の撥水層担持構造体を製造した。
【0086】
(比較例1)
担体上に接着層を設けない以外は実施例と同様にして、撥水層担持構造体を製造した。
(比較例2)
撥水層形成用の溶液に金属酸化物及び金属水酸化物を加えない以外は実施例と同様にして撥水層担持構造体を製造した。
【0087】
以上のようにして、実施例1〜9及び比較例1、2の撥水層担持構造体の基体の種類、接着層形成用溶液及び撥水層形成用の溶液の組成を、下記第1表にまとめて示す。
【0088】
【表1】
Figure 0004812945
【0089】
また、実施例1〜9及び比較例1、2の撥水層担持構造体の接着層及び撥水層の厚み(膜厚)、撥水層の付着性、撥水層の光透過率及び撥水層の接触角の測定結果を第2表にまとめて示す。
【0090】
【表2】
Figure 0004812945
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の撥水層担持構造体は、接着層を介して基体に強固に接着しており、撥水性は非常に高く、しかも透明性も良好な撥水層を有する。また、本発明の撥水層担持構造体が、撥水層が光触媒を含む撥水性光触媒層である場合には、長期にわたって優れた光触媒活性を発揮すものとなっている。さらに、本発明の撥水層担持構造体の製造方法によれば、本発明の撥水層担持構造体を、簡便かつ効率よく製造することができる。

Claims (13)

  1. 基体と、該基体上に形成された接着層と、該接着層上に形成された撥水層とを有する撥水層担持構造体であって、前記接着層は、シリコン含有量が酸化物換算で2重量%〜60重量%のシリコン変性樹脂、コロイダルシリカを酸化物換算で5重量%〜40重量%含有する樹脂、又は、式(1)
    Figure 0004812945
    〔式中、Rは、(アミノ基、カルボキシル基又は塩素原子で置換されていてもよい)炭素数1〜8のアルキル基を表し、Rは、アルコキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基を表し、n1、n2及びn3はそれぞれ独立して、0、1又は2を表し、n4は2、3又は4を表す。ただし、n1+n2+n3+n4=4である。〕で表される化合物の重縮合生成物であるポリシロキサンを、酸化物換算で3重量%〜60重量%含有する樹脂からなり、
    前記撥水層は、撥水処理されていない、金属酸化物及び/又は金属水酸化物を含有する層に、撥水剤を含浸、又は含浸及び反応させて得られる層であることを特徴とする撥水層担持構造体。
  2. 基体と、該基体上に形成された接着層と、該接着層上に形成された撥水層とを有する撥水層担持構造体であって、前記接着層は、シリコン含有量が酸化物換算で2重量%〜60重量%のシリコン変性樹脂、コロイダルシリカを酸化物換算で5重量%〜40重量%含有する樹脂、又は、式(1)
    Figure 0004812945
    〔式中、Rは、(アミノ基、カルボキシル基又は塩素原子で置換されていてもよい)炭素数1〜8のアルキル基を表し、Rは、アルコキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基を表し、n1、n2及びn3はそれぞれ独立して、0、1又は2を表し、n4は2、3又は4を表す。ただし、n1+n2+n3+n4=4である。〕で表される化合物の重縮合生成物であるポリシロキサンを、酸化物換算で3重量%〜60重量%含有する樹脂からなり、
    前記撥水層は、撥水剤を含浸、又は含浸及び反応させた、金属酸化物及び/又は金属水酸化物を含有する層であることを特徴とする撥水層担持構造体。
  3. 前記金属酸化物及び/又は金属水酸化物は、その150℃で乾燥後の比表面積が100m/g以上である請求項1又は2に記載の撥水層担持構造体。
  4. 前記金属酸化物及び/又は金属水酸化物は、珪素、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、マグネシウム、ニオブ、タンタル、タングステン及びスズからなる群から選ばれる1種若しくは2種以上の金属の酸化物及び/又は水酸化物である請求項1〜3のいずれかに記載の撥水層担持構造体。
  5. 前記撥水層は、光触媒を含有してなる撥水性光触媒層である請求項1〜4のいずれかに記載の撥水層担持構造体。
  6. 前記撥水性光触媒層は、光触媒並びに金属酸化物及び/又は金属水酸化物を含有する複合体からなる請求項5に記載の撥水性層担持構造体
  7. 前記金属酸化物及び金属水酸化物は、珪素の酸化物及び/又は水酸化物、並びに、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム及びニオブからなる群から選ばれた1種若しくは2種以上の金属の酸化物及び/又は水酸化物である請求項6に記載の撥水層担持構造体。
  8. 前記金属酸化物及び金属水酸化物は、その150℃で乾燥後の比表面積が50m2/g以上である請求項6又は7に記載の撥水層担持構造体。
  9. 前記撥水層は、撥水層全体に対して、酸化物換算で10重量%以下の光触媒を含有してなる請求項5〜8のいずれかに記載の撥水層担持構造体。
  10. 前記光触媒と金属酸化物及び/又は金属水酸化物との酸化物換算での重量比が5/95〜75/25である請求項5〜9のいずれかに記載の撥水層担持構造体。
  11. 基体上に、シリコン含有量が酸化物換算で2重量%〜60重量%のシリコン変性樹脂、コロイダルシリカを酸化物換算で5重量%〜40重量%含有する樹脂、又は、式(1)
    Figure 0004812945
    〔式中、Rは、(アミノ基、カルボキシル基又は塩素原子で置換されていてもよい)炭素数1〜8のアルキル基を表し、Rは、アルコキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基を表し、n1、n2及びn3はそれぞれ独立して、0、1又は2を表し、n4は2、3又は4を表す。ただし、n1+n2+n3+n4=4である。〕で表される化合物の重縮合生成物であるポリシロキサンを酸化物換算で3重量%〜60重量%含有する樹脂を、樹脂固形分として1重量%〜50重量%含む接着層塗布液を塗布、乾燥することにより接着層を形成する工程、
    前記接着層上に、撥水処理されていない、金属酸化物及び/又は金属水酸化物を、酸化物換算で固形分として0.1重量%〜30重量%含む塗布液を塗布することにより塗膜を形成する工程、及び、
    前記塗膜表面に、撥水剤を含浸、又は含浸及び反応させる工程と
    を有する請求項1、3〜10のいずれかに記載の撥水層担持構造体の製造方法。
  12. 前記接着層上に塗膜を形成させる塗布液は、金属酸化物及び/又は金属水酸化物を酸化物換算で固形分として0.1重量%〜30重量%、並びにシリコン化合物を0.001重量%〜5重量%を含有する請求項11に記載の撥水層担持構造体の製造方法。
  13. 前記接着層上に塗膜を形成させる塗布液は、金属酸化物及び/又は金属水酸化物を酸化物換算で固形分として0.1重量%〜30重量%、シリコン化合物を酸化物換算で0.001重量%〜5重量%、及び光触媒の粉末又はゾルを酸化物換算で固形分として0.1重量%〜30重量%を含有する請求項11に記載の撥水層担持構造体の製造方法。
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