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JP4823045B2 - 水系光触媒組成物 - Google Patents

水系光触媒組成物 Download PDF

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JP4823045B2
JP4823045B2 JP2006334274A JP2006334274A JP4823045B2 JP 4823045 B2 JP4823045 B2 JP 4823045B2 JP 2006334274 A JP2006334274 A JP 2006334274A JP 2006334274 A JP2006334274 A JP 2006334274A JP 4823045 B2 JP4823045 B2 JP 4823045B2
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Description

本発明は、光エネルギーによって物質の分解作用や表面の親水化作用を示すことから、環境浄化や防汚、防曇等への分野へ応用が知られている酸化チタンに代表される光触媒の基材表面への固定化技術に関する。
具体的には、基材表面への固定化した光触媒に基づく有機物の分解活性(光触媒活性)及び/又は親水性を保持しつつ、基材及び光触媒組成物塗膜(以下、コーティングという。)の耐久性に優れる変性光触媒及び当該変性光触媒を含む変性光触媒組成物に関する。さらに、環境負荷が少ない水系光触媒組成物であってかつ穏和な条件で強固に固定可能な光触媒組成物及び当該光触媒組成物を塗装した塗装物に関する。
光触媒とは、光照射によって酸化、還元反応を起こす物質のことを言う。すなわち伝導帯と価電子帯との間のエネルギーギャップよりも大きなエネルギー(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したときに、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導電子と正孔を生成しうる物質であり、このとき、伝導帯に生成した電子の還元力および/または価電子帯に生成した正孔の酸化力を利用して、種々の化学反応を行うことができる。
また、光触媒活性とは、光照射によって酸化、還元反応を起こすことを言う。光触媒活性によって有機物質の分解作用や表面の親水化作用を示すことが知られている。
このような機能を示す光触媒は環境浄化や防汚、防曇等の分野へ応用されている。例えば、特許文献1では、光触媒粒子を含有する表層部を備え、降雨により自己清浄化(セルフクリーニング)される表面を有する屋外表示板、及びその清浄化方法が提案されている。光触媒を含有する表面層を備えることにより、光触媒の光励起に応じて、表層部の表面は親水性を呈するので、屋外表示板の表面が降雨にさらされた時に付着堆積物及び/又は汚染物が雨滴により洗い流されることが可能となる。
ところで、光触媒を環境浄化や防汚、防曇等の分野へ応用させる場合、光触媒の固定化技術が非常に重要な役割を担う。すなわち(ア)光触媒活性を損なわずに基材へ強固に固定化、するとともに(イ)光触媒作用で基材及びコーティング自体が劣化しない安定性、を示す必要がある。
このような光触媒の固定化のために基材と光触媒含有表層部との間に保護層を介在させる方法が提案されているが、この方法では、塗装工程が増えるため作業性が悪いという欠点がある。例えば、特許文献2では、基材上に金属酸化物の蒸着層を設け、その上に光触媒層を設けた多層光触媒フィルムが提案されている。あるいは、特許文献3では高分子ポリマー層の表面近傍に光触媒層が形成されるように積層した光触媒担持体が提案されている。また、光触媒を樹脂塗料中に混合し、この樹脂塗料を基材へコーティングする方法も提案されている。しかし、これらの方法では十分な光触媒活性及び/又は親水性を示すためには樹脂塗料の使用を少なくする必要があり、この場合には基材の耐久性やコーティングの硬度、密着性が十分ではないという欠点がある。樹脂塗料の使用を多くすると光触媒活性及び/又は親水性が不十分となり、これらの物性バランスをとることは容易ではない。
しかも、これらの塗料はそのほとんどで有機溶剤が使用されており、使用時に毒性あるいは環境汚染の問題や火災の危険性を有する有機溶剤を大気中に放出するという問題がある。さらに、耐溶剤性の観点から、樹脂基材や有機皮膜が形成された基材を用いることが困難であるという問題もある。
従って、有機物の分解活性(光触媒活性)及び/又は親水性を保持しつつ、基材及びコ
ーティングの耐久性に優れる光触媒を水系で達成するのは非常に困難であった。
特開平9−230810号公報 特開平11−348172号公報 特開2000−93809号公報
本発明の課題は、部材表面への固定化した光触媒に基づく有機物の分解活性(光触媒活性)及び/又は親水性を保持しつつ、基材及びコーティングの耐久性に優れる変性光触媒及び当該変性光触媒を含む変性光触媒組成物を提供することである。さらに、環境負荷が少ない水系光触媒組成物及び当該光触媒組成物を塗装した塗装物を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、
1)(II)ケイ素の酸化物からなる変性剤化合物により変性処理されている、又は(I)下記式(1)で表されるトリオルガノシラン単位、下記式(2)で表されるモノオキシジオルガノシラン単位、下記式(3)で表されるジオキシオルガノシラン単位よりなる群から選ばれる少なくとも1種の構造単位を有する化合物類よりなる群から選ばれる1種以上の変性剤化合物と(II)ケイ素の酸化物からなる変性剤化合物により変性処理されている、一次粒子径が1から100nmである変性酸化チタン光触媒と、水系バインダー及びコロイダルシリカを含む変性光触媒組成物
3Si − (1)
(式中、Rは各々独立に直鎖状または分岐状の炭素数1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数1〜30個のフルオロアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数2〜30個のアルケニル基、フェニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、または水酸基を表す)
−(R2SiO)− (2)
(式中、Rは上記式(1)で定義した通りである。)
(式中、Rは上記式(1)で定義した通りである。)
2)酸化チタンがルチル型酸化チタンであることを特徴とする1)に記載の変性光触媒組成物。
3)変性剤化合物(I)中に直鎖状または分岐状のフルオロアルキル基の1種類以上を含むことを特徴とする1)又は2)に記載の変性光触媒組成物
4)酸化チタン光触媒の数平均分散粒子径が1から400nmであることを特徴とする1)から3)のいずれかに記載の変性光触媒組成物
5)変性酸化チタン光触媒粒子の粒子長(L)と粒子直径(D)の比(L/D)が1/1から20/1であることを特徴とする1)から4)のいずれかに記載の変性光触媒組成物
6)1)から5)のいずれかに記載の変性光触媒組成物を基材に塗装した光触媒塗装物、
)変性酸化チタン光触媒の分布について異方性を有し、該変性酸化チタンの濃度が基材に接する面より他方の露出面の方が高いことを特徴とする)に記載の光触媒塗装物、の発明である。
本発明は光触媒組成物中での分散安定性に優れ、光触媒活性及び/又は親水性を効果的に保持する変性光触媒を提供することができる。また、少ない環境負荷で硬化可能であって、基材及びコーティングの耐久性に優れる光触媒組成物を提供することができる。さらに当該組成物は耐候性、耐水性、透明性にも優れ、長期間にわたって汚れにくい塗装物を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において変性光触媒に使用できる光触媒とは、その結晶の伝導帯と価電子帯との間のエネルギーギャップよりも大きなエネルギー(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したときに、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導電子と正孔を生成しうる物質をいう。中でも、光照射による酸化、還元反応を起こす能力と正孔と電子を生成させるのに必要な光のエネルギーのバランスから、バンドギャップエネルギーが1.2〜5.0eVの半導体化合物が好ましく、1.5〜4.1eVの半導体化合物がさらに好ましい。
光触媒としては例えばTiO、ZnO、SrTiO、CdS、GaP、InP、GaAs、BaTiO、BaTiO、BaTi、KNbO、Nb、Fe、Ta、KTaSi、WO、SnO、Bi、BiVO、NiO、CuO、SiC、MoS、InPb、RuO、CeO2等、さらにはTi、Nb、Ta、Vから選ばれた少なくとも1種の元素を有する層状酸化物(特開昭62−74452号公報、特開平2−172535号公報、特開平7−24329号公報、特開平8−89799号公報、特開平8−89800号公報、特開平8−89804号公報、特開平8−198061号公報、特開平9−248465号公報、特開平10−99694号公報、特開平10−244165号公報等)を挙げることができる。また、これらの光触媒にPt、Rh、Ru、Nb、Cu、Sn、Ni、Feなどの金属及び/又は金属の酸化物を添加あるいは固定化したものや、多孔質リン酸カルシウム等で被覆された光触媒(特開平11−267519号公報)等も使用することもできる。
また、本発明の光触媒として、可視光(例えば約400〜800nmの波長)の照射により光触媒活性及び/又は親水性を発現することが出来る可視光応答型光触媒を選択すると、本発明の光触媒組成物で処理された光触媒部材は、室内等の紫外線が十分に照射されない場所等における環境浄化効果や防汚効果が非常に大きなものとなるため好ましい。
上記可視光応答型光触媒は、可視光で光触媒活性及び/又は親水性を発現するものであれば全て使用することが出来るが、例えばTaON、LaTiON、CaNbON、LaTaON、CaTaON等のオキシナイトライド化合物(例えば特開2002−66333号公報参照)やSmTi等のオキシサルファイド化合物(例えば特開2002−233770号公報参照)、CaIn、SrIn、ZnGa
、NaSb等のd10電子状態の金属イオンを含む酸化物(例えば特開2002−59008号公報参照)、アンモニアや尿素等の窒素含有化合物存在下でチタン酸化物前駆体(オキシ硫酸チタン、塩化チタン、アルコキシチタン等)や高表面酸化チタンを焼成して得られる窒素ドープ酸化チタン(例えば特開2002−29750号公報、特開2002−87818号公報、特開2002−154823号公報、特開2001−207082号公報参照)、チオ尿素等の硫黄化合物存在下にチタン酸化物前駆体(オキシ硫酸チタン、塩化チタン、アルコキシチタン等)を焼成して得られる硫黄ドープ酸化チタン、酸化チタンを水素プラズマ処理したり真空下で加熱処理したりすることによって得られる酸素欠陥型の酸化チタン(例えば特開2001−98219号公報参照)、さらには光触媒粒子をハロゲン化白金化合物で処理したり(例えば特開2002−239353号公報参照)、タングステンアルコキシドで処理(特開2001−286755号公報参照)することによって得られる表面処理光触媒等を好適に挙げることができる。
光触媒にはその性能向上をさせるなどのために、光触媒粒子の表面に白金、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、ルテニウムなどの金属や該金属の酸化物を被着しておいてもよい。
本発明で用いる光触媒としては光触媒のとしての性能の観点及び分散性の観点から一次粒子径が1〜100nmの範囲にあることを要する。1〜50nmの範囲にあることがより好ましく、5〜50nmの範囲であることがさらに好ましい。光触媒の一次粒子径は透過型電子顕微鏡にて測定することができる。
本発明に用いる光触媒の形態としては粉体、分散液、ゾルのいずれでも用いることが出来る。
一般に微細な光触媒粒子粉体は、複数の粒子が強力に凝集した二次粒子を形成するため、無駄にする表面特性が多い上、一つ一つの一次粒子にまで分散させるのは非常に困難である。
これに対して、光触媒ゾルの場合、光触媒粒子は溶解せずに一次粒子に近い形で存在しているため表面特性を有効に利用でき、それから生成する変性光触媒は分散安定性、成膜性等に優れるばかりか、種々の機能を有効に発現するので好ましく使用することができる。ここで、光触媒ゾルとは、光触媒粒子が水及び/又は有機溶媒中に固形分0.01〜70重量%、好ましくは0.1〜50重量%で分散されたものである。
本発明に使用される光触媒としては、一次粒子と二次粒子との混合物の数平均分散粒子径が400nm以下の光触媒が変性後の光触媒の表面特性を有効に利用できるために好ましい。特に数平均分散粒子径が100nm以下の光触媒を使用した場合、生成する変性光触媒からは透明性に優れた被膜を得ることができるため非常に好ましい。より好ましくは80nm以下3nm以上、さらに好ましくは50nm以下3nm以上の光触媒が好適に選択される。光触媒の数平均分散粒子径は湿式粒度分析計(例えば、日機装製マイクロトラックUPA−9230)で測定することができる。これらの光触媒は、光触媒のゾルまたは分散液であることが好ましい。さらには実質的に水を分散媒とした光触媒のヒドロゾルであることがより好ましい。(ここで、実質的に水を分散媒とするとは、分散媒中に水が80%程度以上含有されていることを意味する。)
かかるゾルの調製は公知であり、容易に製造できる(特開昭63−17221号公報、特開平7−819号公報、特開平9−165218号公報、特開平11−43327号公報等)。例えば、硫酸チタンや四塩化チタンの水溶液を加熱加水分解して生成したメタチタン酸をアンモニア水で中和し、析出した含水酸化チタンを濾別、洗浄、脱水させると酸化チタン粒子の凝集物が得られる。この凝集物を、硝酸、塩酸、又はアンモニア等の作用の下に解膠させ水熱処理等を行うことにより酸化チタンヒドロゾルが得られる。また、酸化チタンヒドロゾルとしては、酸化チタン粒子を酸やアルカリの作用の下で解膠させたものや、酸やアルカリを使用せず必要に応じ分散安定剤を使用し、強力なせんだん力の下で
水中に分散させたゾルも用い得る。さらに、pHが中性付近の水溶液中においても分散安定性に優れる、粒子表面がペルオキソ基で修飾されたアナターゼ型酸化チタンゾルも特開平10−67516号公報で提案された方法によって容易に得ることができる。
上述した酸化チタンヒドロゾルはチタニアゾルとして市販されている。(例えば、商品名「STS−01」/石原産業(株)/日本、商品名「TKS203」/テイカ(株)/日本等)
上記酸化チタンヒドロゾル中の固形分は50重量%以下、好ましくは35重量%以下である。さらに好ましくは35重量%以下0.1重量%以上である。このようなヒドロゾルの粘度(20℃)は比較的低く、例えば、2000cps〜0.5cps程度の範囲にあればよい。好ましくは1000cps〜1cps、さらに好ましくは500cps〜1cpsである。
また、例えば酸化セリウムゾル(特開平8−59235号公報)やTi、Nb、Ta、Vから選ばれた少なくとも1種の元素を有する層状酸化物のゾル(特開平9−25123号公報、特開平9−67124号公報、特開平9−227122号公報、特開平9−227123号公報、特開平10−259023号公報等)等、様々な光触媒ゾルの製造方法についても酸化チタンゾルと同様に開示されている。
本発明の変性光触媒は、前述した光触媒を変性剤化合物で変性処理することによって得られる。当該化合物で変性処理をすることによって光触媒ゾルを濃縮/希釈したとき、あるいは水系バインダーと混合したときの分散安定性を保持することができる。また、変性処理をすることによって変性光触媒と水系バインダーからなる光触媒組成物中であるいは当該光触媒組成物を塗装した光触媒塗装物中で光触媒を分散させるのみならず、塗膜の内部から表面にかけて酸化チタンの分布に傾斜をかける効果を奏する点で有効である。
変性剤化合物としては(I)下記式(1)で表されるトリオルガノシラン単位、下記式(2)で表されるモノオキシジオルガノシラン単位、下記式(3)で表されるジオキシオルガノシラン単位よりなる群から選ばれる少なくとも1種の構造単位を有する化合物類より選ばれる。
Si− (1)
(式中、Rは各々独立に直鎖状または分岐状の炭素数1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数1〜30個のフルオロアルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数2〜30個のアルケニル基、フェニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、又は水酸基を表す。)
−(RSiO)− (2)
(式中、Rは上記式(1)で定義した通りである。)
(式中、Rは上記式(1)で定義した通りである。)
当該変性剤化合物中でも上記式(2)または上記式(3)の構造を持つ変性剤化合物が、光触媒との反応性との観点及び光触媒ゾル中での分散性の観点から好ましい。
当該変性剤化合物による光触媒の変性処理は、光触媒のゾルと変性剤化合物を5℃から100℃のいずれかの温度で混合し、撹拌する方法により行うことができる。変性剤化合物は直接光触媒ゾルと混合することもできるし、溶剤に溶解させてから混合することもできる。また、変性処理は中性のpH域で行うこともできるし、酸性またはアルカリ性のpH域で行うこともできる。変性時間短縮の観点から変性は40℃から90℃のいずれかの温度に加熱しながら行うことが好ましい。
当該変性剤化合物による変性処理は光触媒/変性剤の重量比が100/0.5から100/50の範囲であることが好ましく100/1から100/30の範囲であることがより好ましい。当該範囲で変性を行うと、分散安定性の効果と光触媒の性能をより効果的に発現することができる。
本発明の変性光触媒は中性域のpHでの分散安定性の観点から、さらに(II)ケイ素及び/又はアルミニウムの酸化物で変性処理をされていることが好ましい。ケイ素及び/又はアルミニウムの酸化物による変性処理は、例えば光触媒のゾルにケイ酸ナトリウム、アルミン酸ナトリウム等のアルカリ金属ケイ酸塩やアルカリ金属アルミン酸塩を添加して中和する方法により行うことができる(特開平10−158015号公報、特開2005−170687号公報)。ケイ素及び/又はアルミニウムの酸化物による変性処理は光触媒とケイ素及び/又はアルミニウムの酸化物の重量比が100/1から100/30の範囲であることが好ましく、100/1から100/20の範囲であることがより好ましい。当該範囲で変性を行うと分散安定性の効果と光触媒の性能を効果的に発現することができる。
さらに、変性剤化合物としては当該化合物中に直鎖状または分岐状のフルオロアルキル基を1種類以上含む変性剤を用いることが好ましい。フルオロアルキル基を導入することで光触媒の分散安定性がさらに向上するとともに、水系バインダー中で変性光触媒と水系バインダーからなる光触媒組成物中であるいは当該塗装物を塗装した光触媒塗装物中で光触媒を表面に偏在させる効果を大きくする点で有効である。
フルオロアルキル基としては制限はなく、モノフルオロアルキル基、ジフルオロアルキル基、トリフルオロアルキル基のいずれであっても構わないが、変性剤中のフッ素量が多くなるトリフルオロアルキル基を導入することが最も効果的である。アルキル基とは直鎖状または分岐状の炭素数1〜30個のアルキル基を示す。
本発明における光触媒に対する変性処理は、(I)オルガノシラン単位を有する少なくとも1種類以上の変性剤化合物による変性処理と(II)ケイ素及び/又はアルミニウムの酸化物による変性処理のどちらか一方を先に行い、次いでもう一方を行うことも、あるいは両者による変性を同時に行うこともできる。
さらに、変性処理を3段階以上の多段階で実施することも可能である。光触媒と変性剤との反応性、変性剤同士の反応性の観点及び変性光触媒分散性の観点からケイ素及び/又はアルミニウムの酸化物による変性を先に行った後にオルガノシラン単位を有する少なくとも1種類以上の変性剤化合物による変性処理を行うことがより好ましい。
(II)ケイ素及び/又はアルミニウムの酸化物による変性は、ケイ素の酸化物であらかじめ変性されている市販の光触媒を使用することもできる。
本発明で用いる光触媒はその粒子の形状については光触媒粒子の比表面積の観点及び粒子の配向効果の観点から粒子長(L)と粒子直径(D)の比(L/D)が1/1から20/1の範囲にあることが好ましい。より好ましいL/Dは1/1から15/1の範囲であり、さらに好ましいL/Dは1/1から10/1の範囲である。
これらの本発明で用いる光触媒としては無害であり、化学的安定性にも優れるため、TiO(酸化チタン)が好ましい。また、アナターゼ、ルチル、ブルッカイトのいずれの結晶構造の酸化チタンも使用でき、複数の結晶構造の酸化チタンの混合物も使用できる。
酸化チタンとしてアナターゼ型酸化チタンを用いると光触媒活性及び/又は親水性がより強く発現する点で好ましい。また、酸化チタンとしてルチル型酸化チタンを用いると光触媒活性及び/又は親水性を発現しつつ耐候性に優れる点で好ましい。
酸化チタンの結晶構造はX線回折によって同定することができる。酸化チタンには、通常の酸化チタンのほかに含水酸化チタン、水和酸化チタン、オルトチタン酸、メタチタン酸、水酸化チタンと称されるものも含まれる。
本発明に使用する水系バインダーとは、実質的に水を分散媒とするバインダー樹脂溶液あるいはバインダー樹脂の分散体のことを言う。例えば、ポリビニルアルコール、カチオン変成ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド類、デンプン及びデンプン誘導体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、水性媒体中でのラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合などによって得られる従来公知のポリ(メタ)アクリレート系、ポリビニルアセテート系、酢酸ビニル−アクリル系、エチレン酢酸ビニル系、シリコーン系、ポリブタジエン系、スチレンブタジエン系、NBR系、ポリ塩化ビニル系、塩素化ポリプロピレン系、ポリエチレン系、ポリスチレン系、塩化ビニリデン系、ポリスチレン−(メタ)アクリレート系、スチレン−無水マレイン酸系等の共重合体、シリコーン変性アクリル系、フッソ−アクリル系、アクリルシリコン、エポキシ−アクリル系等の変性共重合体の水分散体などを挙げることができる。
さらに、水系バインダーにはバインダー樹脂に含まれる官能基と反応する官能基を有する化合物を含むことができる。例えば、(ポリ)イソシアネート化合物、(ポリ)エポキシ化合物、アミノ化合物、(ポリ)カルボキシ化合物、(ポリ)ヒドロキシ化合物、グリコール化合物、シラノール化合物、シリル化合物、アルコキシ化合物、(メタ)アクリレート類などを挙げることができる。
また、本発明における変性光触媒と水系バインダーからなる光触媒組成物には分散安定性の観点から乳化剤や分散安定剤を使用することもできる。当該乳化剤としては例えば、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルスルホン酸、アルキルスルホコハク酸、ポリオキシエチレンアルキル硫酸、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルスルホン酸等の酸性乳化剤、酸性乳化剤のアルカリ金属(Li、Na、K等)塩、酸性乳化剤のアンモニウム塩、脂肪酸石鹸等のアニオン性界面活性剤や、例えばアルキルトリメチルアンモニウムブロマイド、アルキルピリジニウムブロマイド、イミダゾリニウムラウレート等の四級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩型のカチオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテル等のノニオン型界面活性剤やラジカル重合性の二重結合を有する反応性乳化剤等を例示することができる。
上記ラジカル重合性の二重結合を有する反応性乳化剤としては、例えばスルホン酸基又はスルホネート基を有するビニル単量体、硫酸エステル基を有するビニル単量体やそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、ポリオキシエチレン等のノニオン基を有するビニル単量体、4級アンモニウム塩を有するビニル単量体等を挙げることができる。
該分散安定剤としては例えば、ポリカルボン酸およびスルホン酸塩よりなる群から選ばれる各種の水溶性オリゴマー類や、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、澱粉、マレイン化ポリブタジエン、マレイン化アルキッド樹脂、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリルアミド、水溶性あるいは水分散性アクリル樹脂などの合成あるいは天然の水溶性あるいは水分散性の各種の水溶性高分子物質が挙げることができる。これらの乳化剤や分散安定剤は1種または2種以上の混合物を使用することができる。
また、本発明の光触媒組成物には光触媒と水系バインダーとの相互作用を制御する目的
で、アルコール類などの有機溶剤を少量添加することもできる。
本発明の光触媒組成物を塗装する基材としては、例えば合成樹脂、天然樹脂、繊維等の有機基材や、金属、セラミックス、ガラス、石、セメント、コンクリート等の無機基材や、それらの組み合わせ等を挙げることができる。
上記合成樹脂としては、熱可塑性樹脂と硬化性樹脂(熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂等)の使用が可能であり、例えばシリコーン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、フッ素樹脂、アルキド樹脂、アミノアルキド樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリケトン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリフェニレンスルホン樹脂ポリエーテル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン−アクリル樹脂等を挙げることができる。
また、上記天然樹脂としては、セルロース系樹脂、天然ゴム等のイソプレン系樹脂、カゼイン等のタンパク質系樹脂等を挙げることができる。
本発明において、樹脂板や繊維の表面は、コロナ放電処理やフレーム処理、プラズマ処理等の表面処理がされてあっても構わないが、これらの表面処理は必須ではない。
本発明に使用する基材の種類や膜厚は用途に応じて使い分けることができる。
また、本発明の光触媒組成物には、その用途ならびに使用方法などに応じて、通常、塗料や成型用樹脂に添加配合される成分、例えば、増粘剤、レベリング剤、チクソ化剤、消泡剤、凍結安定剤、艶消し剤、架橋反応触媒、顔料、硬化触媒、架橋剤、充填剤、皮張り防止剤、分散剤、湿潤剤、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レオロジーコントロール剤、消泡剤、成膜助剤、防錆剤、染料、可塑剤、潤滑剤、還元剤、防腐剤、防黴剤、消臭剤、黄変防止剤、静電防止剤あるいは帯電調製剤等をそれぞれの目的に応じて選択、組み合わせて配合することができる。
本発明の光触媒組成物を含む塗装物は光触媒活性及び/又は親水性に優れるとともに耐候性、耐水性、光学特性に優れる。
光触媒活性は、例えば材料表面の光照射時における色素等の有機物の分解性を測定することにより判定することができる。光触媒活性を有する表面は、優れた汚染有機物質の分解活性や耐汚染性を発現する。
親水性は、材料表面の光照射時における接触角を測定することで判定することができる。親水性に優れた表面は低い接触角を示す。防汚性の観点から光照射時における接触角は60°以下であることが好ましい。
ここで、光照射は光触媒のバンドギャップエネルギーよりも高いエネルギーの光の光源を用いて行う。光源としては、太陽光や室内照明灯等の一般住宅環境下で得られる光の他、ブラックライト、キセノンランプ、水銀灯、LED等の光が利用できる。
本発明の塗装物は、例えば上記光触媒組成物を基材に塗布し、20℃〜80℃の低温で乾燥した後、所望により好ましくは20℃〜500℃、より好ましくは40℃〜250℃の熱処理や紫外線照射等を行い、基材上に汚染防止層の塗膜を形成することにより得ることができる。上記塗布方法としては、例えばスプレー吹き付け法、フローコーティング法、ロールコート法、刷毛塗り法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、スクリーン印刷法、キャスティング法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法等が挙げられる。
本発明の水系汚染防止用組成物を基材上に塗膜として形成させる場合、該塗膜の厚みは0.05〜100μm、好ましくは0.1〜10μmである事が好ましい。透明性の面から100μm以下の厚みであることが好ましく、防汚性、光触媒活性等の機能を発現するためには0.05μm以上の厚みであることが好ましい。
なお、本明細書では、塗膜という表現を使用しているが、必ずしも連続膜である必要はなく、不連続膜、島状分散膜等の態様であっても構わない。
本発明の塗装物の製造方法は、基材上に本発明の光触媒組成物を形成する場合に限定されない。基材と本発明の水系汚染防止用組成物を同時に成形、たとえば、一体成形してもよい。また、本発明の光触媒組成物を成形後、基材の成形を行ってもよい。また、塗装物と基材を個別に成形後、接着、融着等により製造してもよい。
以下の実施例、参考例及び比較例により本発明を具体的に説明する。本発明の骨子は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例、比較例において記載した測定、又は評価は、以下の方法により実施した。
1.平均一次粒子径
試料を電子顕微鏡用のメッシュ上に落とし、風乾した。メッシュ上の試料を超高分解能透過型電子顕微鏡(日立製H−9000UHR)で、加速電圧300kV、1000000倍で観察した。観察像から任意の粒子を100個抽出し、平均の一次粒子径を求めた。
2.数平均粒子径
試料中の固形分含有量が0.5質量%となるよう適宜溶媒を加えて希釈し、湿式粒度分析計(日機装製マイクロトラックUPA−9230)を用いて測定した。
3.粒子長(L)と粒子径(D)の比(L/D)
1.で観察した電子顕微鏡像で抽出した任意の100個の粒子を用いて粒子長(L)と粒子径(D)の比を求めた。
4.塗膜表面に対する水の接触角
塗膜の表面に脱イオン水の滴を乗せ、23℃で1分間放置した後、協和界面科学製CA−X150型接触角計を用いて測定した。
塗膜に対する水の接触角が小さいほど、塗膜表面は親水性が高い。
5.透明性
日本電色工業製濁度計NDH2000を用いて、JIS−K7105に準じてヘイズ値及び全光線透過率を測定した。
6.色差
BYK Gardner製カラーガイドを用いて標準板からの色差を求めた。
7.耐候性
スガ試験器製サンシャインウェザーメーターを使用して曝露試験(ブラックパネル温度63℃、降雨18分/2時間)を行った。曝露前と曝露500時間後に水の接触角を上記4.の方法で、透明性を上記5.の方法で評価し、曝露前後の変化を評価した。
8.耐汚染性
試験板を一般道路(トラック通行量500〜1000台/日程度)に面したフェンスに6ケ月間張りつけた後、汚染の度合いを目視にて評価した。
◎:汚れなし、○:汚れがほとんどなし、△:やや雨スジ汚れ有り、×:著しく雨スジ汚れ有り
9.光触媒活性
試験板にブラックライトの光を3時間照射した。その後100mg/lのメチレンブルー水溶液0.1mlを分注し、その上に35ml×35mlの透明ポリエステルフィルムを被覆した。上記6.の方法で初期の色差を測定した後、ブラックライトの光を照射し、5分ごとに色差を測定した。初期の色差からの変化をΔEで求め、1時間後のΔEで光触媒活性を評価した。ΔEが大きいほど活性が高い。
なおこのとき、ブラックライトには東芝ライテック製FL20S BLB型ブラックラ
イトの光を用い、日本国トプコン製UVR−2型紫外線強度計{受光部として、日本国トプコン製UD−36型受光部(波長310〜400nmの光に対応)を使用}を用いて測定した紫外線強度が1mW/cmとなるよう調整した。
[製造例1]
変性酸化チタンヒドロゾル(A−1)の合成
還流冷却器、温度計および撹拌装置を有する反応器に、LS−8600[1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの商品名(信越化学工業製)]474g、LS−8620[オクタメチルシクロテトラシロキサンの商品名(信越化学工業製)]76.4g、LS−8490[1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンの商品名(信越化学工業製)408g、LS−7130[ヘキサメチルジシロキサンの商品名(信越化学工業製)40.5g、及び硫酸化ジルコニア20gを仕込み、50℃で3時間攪拌した後、さらに80℃に加熱したまま5時間攪拌した。硫酸化ジルコニアをろ過したのち、130℃、真空下で低沸分を除去し、重量平均分子量6600、Si−H 基含量7.93mmol/gのメチルハイドロジェンシロキサン−メチルフェニルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー(合成シリコーン化合物)780gを得た。
還流冷却器、温度計および撹拌装置を取りつけた反応器に上記合成シリコーン化合物40 g を入れ、撹拌下80℃に昇温した。これにユニオックスPKA−5118[ポリオキシエチレンアリルメチルエーテルの商品名(日本油脂社製)、重量平均分子量800]200gと脱水したメチルエチルケトン200g、および塩化白金酸6水和物5質量%、イソプロパノール溶液1.0gを混合した溶液を攪拌下で約1時間かけて添加し、さらに80℃にて5時間攪拌を続けた後室温にまで冷却することにより、Si−H基含有化合物溶液(1)を得た。
得られたSi−H基含有化合物溶液(1)4gに水100gを加えると、透明な水溶液となった。
また、得られたSi−H基含有化合物溶液(1)3.97gにブチルセロソルブ8gを添加・混合した後、1N水酸化ナトリウム水溶液8mlを添加すると、水素ガスが発生し、その体積は21℃ において21.0mlであった。この水素ガス生成量から求めた、Si−H基含有化合物溶液(1)1g当りのSi−H 基含量は0 .22mmol/g(合成シリコーン化合物1g当たりに換算したSi−H基含量は約2.37mmol/g)であった。
還流冷却器、温度計および撹拌装置を取りつけた反応器に、TKS−203[アナターゼ型酸化チタンヒドロゾルの商品名(テイカ製)]78.1gと水221.9gを入れた後、これに合成したSi−H基含有化合物溶液(1)41.3gを40℃ にて攪拌下約30分かけて添加し、さらに40℃にて12時間撹拌を続けた後、減圧蒸留によりメチルエチルケトンを除去し、水を加えて5質量%の非常に分散性の良好な変性光触媒ヒドロゾル(A−1)を得た。この時、Si−H基含有化合物溶液(1)の反応に伴い生成した水素ガス量は20℃において210mlであった。また、得られた変性酸化チタンヒドロゾル(A−1)をKBr板上にコーティングしIRスペクトルを測定したところ、Ti−OH基の吸収(3630〜3640cm-1)の消失が観測された。
また、得られた変性光触媒ヒドロゾル(A−1)の粒径分布は単一分散(数平均粒子径は55nm)であり、さらに変性処理前のTKS203の単一分散(数平均粒子径は12nm)の粒径分布が大きな粒径側に平行移動していることが確認できた。
尚、上記得られた変性光触媒ヒドロゾル(A−1)の数平均粒子径は、その濃度を5質量%とした場合の測定数値であり、一方表1に記載のそれは、該濃度0.5質量%とした場合の測定数値であり、該濃度がより大きいことにより前者の数値がより小さくなっている。(以下同じ。)
表1に変性光触媒ヒドロゾル(A−1)の特性を示す。
[製造例2]
変性酸化チタンヒドロゾル(B−1)の合成
還流冷却器、温度計および撹拌装置を取りつけた反応器に、MPT−422[アナターゼ型酸化チタンヒドロゾルの商品名(石原産業製)、TiO2に対して14重量%のSiO2で表面変性されているもの]77.3gと水231.9gを入れた後、これに[製造例1]で合成したSi−H基含有化合物溶液(1)41.3gを40℃にて攪拌下約30分かけて添加し、さらに40℃にて12時間撹拌を続けた後、減圧蒸留によりメチルエチルケトンを除去し、水を加えて5質量%の非常に分散性の良好な変性光触媒ヒドロゾル(B−1)を得た。この時、Si−H基含有化合物溶液(1)の反応に伴い生成した水素ガス量は20℃において210mlであった。また、得られた変性酸化チタンヒドロゾル(B−1)をKBr板上にコーティングしIRスペクトルを測定したところ、Ti−OH基の吸収(3630〜3640cm-1)の消失が観測された。
また、得られた変性光触媒ヒドロゾル(B−1)の粒径分布は単一分散(数平均粒子径は50nm)であり、さらに変性処理前のMPT422の単一分散(数平均粒子径は9nm)の粒径分布が大きな粒径側に平行移動していることが確認できた。
表1に変性光触媒ヒドロゾル(B−1)の特性を示す。
[製造例3]
変性酸化チタンヒドロゾル(C−1)の合成
還流冷却器、温度計および撹拌装置を取りつけた反応器に、TSK−5[ルチル型酸化チタンヒドロゾルの商品名(石原産業製)、TiO2に対して14重量%のSiO2で表面変性されているもの]51.5gと水257.5gを入れた後、これに[製造例1]で合成したSi−H基含有化合物溶液(1)41.3gを40℃にて攪拌下約30分かけて添加し、さらに40℃にて12時間撹拌を続けた後、減圧蒸留によりメチルエチルケトンを除去し、水を加えて5質量%の非常に分散性の良好な変性光触媒ヒドロゾル(C−1)を得た。この時、Si−H基含有化合物溶液(1)の反応に伴い生成した水素ガス量は20℃において210mlであった。また、得られた変性酸化チタンヒドロゾル(C−1)をKBr板上にコーティングしIRスペクトルを測定したところ、Ti−OH基の吸収(3630〜3640cm-1)の消失が観測された。
また、得られた変性光触媒ヒドロゾル(C−1)の粒径分布は単一分散(数平均粒子径は50nm)であり、さらに変性処理前のTSK−5の単一分散の粒径分布が大きな粒径側に平行移動していることが確認できた。
表1に変性光触媒ヒドロゾル(C−1)の特性を示す。
[製造例4]
還流冷却器、温度計および撹拌装置を取りつけた反応器に、TKS−203[アナターゼ型酸化チタンヒドロゾルの商品名(テイカ製)]78.1gと水221.9gを入れた後、これにKBM7103[3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシランの商品名(信越化学工業製)]0.77gを80℃ にて攪拌下約30分かけて添加し、さらに80℃にて3時間撹拌を続けたところ5質量%の非常に分散性の良好な変性光触媒ヒドロゾル(A−2)を得た。得られた変性酸化チタンヒドロゾル(A−2)をKBr板上にコーティングしIRスペクトルを測定したところ、Ti−OH基の吸収(3630〜3640cm-1)の減少が観測された。
また、得られた変性光触媒ヒドロゾル(A−2)の粒径分布は単一分散(数平均粒子径は53nm)であり、さらに変性処理前のTKS203の単一分散(数平均粒子径は12nm)の粒径分布が大きな粒径側に平行移動していることが確認できた。
表1に変性光触媒ヒドロゾル(A−2)の特性を示す。
[製造例5]
還流冷却器、温度計および撹拌装置を取りつけた反応器に、MPT−422[アナターゼ型酸化チタンヒドロゾルの商品名(石原産業製),TiO2に対して14重量%のSiO2で表面変性されているもの]77.3gと水231.9gを入れた後、これにKBM7103[3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシランの商品名(信越化学工業製)]0.77gを80℃ にて攪拌下約30分かけて添加し、さらに80℃にて3時間撹拌を続けたところ5質量%の非常に分散性の良好な変性光触媒ヒドロゾル(B−2)を得た。得られた変性酸化チタンヒドロゾル(−2)をKBr板上にコーティングしIRスペクトルを測定したところ、Ti−OH基の吸収(3630〜3640cm-1)の減少が観測された。
また、得られた変性光触媒ヒドロゾル(B−2)の粒径分布は単一分散(数平均粒子径は53nm)であり、さらに変性処理前のMPT−422の単一分散(数平均粒子径はnm)の粒径分布が大きな粒径側に平行移動していることが確認できた。
表1に変性光触媒ヒドロゾル(B−2)の特性を示す。
[製造例6]
還流冷却器、温度計および撹拌装置を取りつけた反応器に、TSK−5[ルチル型酸化チタンヒドロゾルの商品名(石原産業製)、TiO2に対して14重量%のSiO2で表面変性されているもの]51.5gと水257.5gを入れた後、これにKBM7103[3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシランの商品名(信越化学工業製)]0.77gを80℃ にて攪拌下約30分かけて添加し、さらに80℃にて3時間撹拌を続けたところ5質量%の非常に分散性の良好な変性光触媒ヒドロゾル(C−2)を得た。得られた変性酸化チタンヒドロゾル(C−2)をKBr板上にコーティングしIRスペクトルを測定したところ、Ti−OH基の吸収(3630〜3640cm-1)の減少が観測された。
また、得られた変性光触媒ヒドロゾル(C−2)の粒径分布は単一分散(数平均粒子径は53nm)であり、さらに変性処理前のTKS−5の単一分散の粒径分布が大きな粒径
側に平行移動していることが確認できた。
表1に変性光触媒ヒドロゾル(C−2)の特性を示す。
[製造例7]
水系バインダーエマルジョン(a)の合成
還流冷却器、滴下槽、温度計および撹拌装置を有する反応器に、イオン交換水1600g、ドデシルベンゼンスルホン酸2gを投入した後、撹拌下で温度を80℃に加温した。これに、アクリル酸ブチル85g、フェニルトリメトキシシラン135g、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.3gの混合液とジエチルアクリルアミド100g、アクリル酸3g、反応性乳化剤(商品名「アデカリアソープSR−1025」、旭電化(株)製、固形分25%水溶液)13g、過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液40g、イオン交換水1500gの混合液を、反応容器中の温度を80℃に保った状態で約2時間かけて同時に滴下した。さらに反応容器中の温度が80℃の状態で約2時間撹拌を続行した後、室温まで冷却し、100メッシュの金網で濾過した後、イオン交換水で固形分を10.0質量%に調整し、数平均粒子径100nmの重合体エマルジョン粒子(a)水分散体を得た。
[製造例8]
水系バインダーエマルジョン(b)の合成
還流冷却器、滴下槽、温度計および撹拌装置を有する反応器に、イオン交換水1000gを投入した後、撹拌下で温度を80℃に加温した。これに、ジエチルアクリルアミド100g、アクリル酸3g、反応性乳化剤(商品名「アデカリアソープSR−1025」、旭電化(株)製、固形分25%水溶液)13g、過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液4
0g、イオン交換水500gの混合液とアクリル酸ブチル100gとを、反応容器中の温度を80℃に保った状態で約2時間かけて同時に滴下した。さらに反応容器中の温度が80℃の状態で約2時間撹拌を続行した後、室温まで冷却し、100メッシュの金網で濾過した後、イオン交換水で固形分を10.0質量%に調整し、数平均粒子径80nmの重合体エマルジョン粒子(b)水分散体を得た。
[製造例9]
水系バインダー(c)の合成
テトラエトキシシラン208部にメタノール356部を加え、さらに水18部および0.01Nの塩酸18部を混合し、ディスパーを用いてよく混合した。得られた液を60℃恒温槽中で2時間加熱してシリコーン樹脂を得た。次に、このシリコーン樹脂に、熱分解性材料としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(熱分解温度280℃)を、得ようとしている無機塗料の全固形分に対して10%添加し、固形分が13〜15%になるように希釈することにより、水系バインダー(c)を得た。
[実施例1]
シリカ変性のアナターゼ型酸化チタンヒドロゾル(MPT−422、石原産業製)に水を加えて5%の酸化チタンヒドロゾル(B)を調製した。当該酸化チタンヒドロゾル14g、製造例7で製造した水系バインダーエマルジョン100gと数平均粒子径12nmの水分散コロイダルシリカ(商品名「スノーテックスO」、日産化学工業(株)製、固形分20%)60gを混合し、変性光触媒組成物を調製した。
10cm×10cmのPETフィルムに上記変性光触媒組成物を膜厚が2μmとなるようにバーコートした後、室温で1週間乾燥する事により、試験板を得た。
評価結果を表2に示す。
[実施例2]
シリカ変性のルチル型酸化チタンヒドロゾル(TSK−5、石原産業製)に水を加えて5%の酸化チタンヒドロゾル(C)を調製した。当該酸化チタンヒドロゾル14g、製造例7で製造した水系バインダーエマルジョン100gと数平均粒子径12nmの水分散コロイダルシリカ(商品名「スノーテックスO」、日産化学工業(株)製、固形分20%)60gを混合し、変性光触媒組成物を調製した。
10cm×10cmのPETフィルムに上記変性光触媒組成物を膜厚が2μmとなるようにバーコートした後、室温で1週間乾燥する事により、試験板を得た。
評価結果を表2に示す。
[実施例4、5、7、8],[参考実施例3、6]
実施例1においてシリカ変性のアナターゼ型酸化チタンヒドロゾル(B)を用いるかわりに[製造例1]から[製造例6]で合成した変性酸化チタンヒドロゾルのいずれかを用いる以外は実施例1と同様に組成物を調製し、試験板の作成を行った。評価結果を表2に示す。
[比較例1]
実施例1において酸化チタンを使用しない以外は実施例1と同様に組成物を調製し、試験板の作成を行った。
評価結果を表2に示す。
[比較例2]
実施例1において酸化チタンとして未変性の酸化チタンヒドロゾル(TKS−203)を使用する以外は実施例1と同様に組成物を調製し、試験板の作成を行った。
評価結果を表2に示す。
[実施例9]
シリカ変性のアナターゼ型酸化チタンヒドロゾル(MPT−422、石原産業製)に水を加えて5%の酸化チタンヒドロゾル(B)を調製した。当該酸化チタンヒドロゾル14g、製造例8で製造した水系バインダーエマルジョン100gと数平均粒子径12nmの水分散コロイダルシリカ(商品名「スノーテックスO」、日産化学工業(株)製、固形分20%)60gを混合し、変性光触媒組成物を調製した。
10cm×10cmのPETフィルムに上記変性光触媒組成物を膜厚が2μmとなるようにバーコートした後、室温で1週間乾燥する事により、試験板を得た。
評価結果を表3に示す。
[実施例10]
シリカ変性のルチル型酸化チタンヒドロゾル(TSK−5、石原産業製)に水を加えて5%の酸化チタンヒドロゾル(C)を調製した。当該酸化チタンヒドロゾル14g、製造例8で製造した水系バインダーエマルジョン100gと数平均粒子径12nmの水分散コロイダルシリカ(商品名「スノーテックスO」、日産化学工業(株)製、固形分20%)60gを混合し、変性光触媒組成物を調製した。
10cm×10cmのPETフィルムに上記変性光触媒組成物を膜厚が2μmとなるようにバーコートした後、室温で1週間乾燥する事により、試験板を得た。
評価結果を表3に示す。
[実施例12、13、15、16],[参考実施例11、14]
実施例9においてシリカ変性のアナターゼ型酸化チタンヒドロゾル(B)を用いるかわりに[製造例1]から[製造例6]で合成した変性酸化チタンヒドロゾルのいずれかを用いる以外は実施例9と同様に組成物を調製し、試験板の作成を行った。評価結果を表3に示す。
[比較例3]
実施例9において酸化チタンを使用しない以外は実施例9と同様に組成物を調製し、試験板の作成を行った。
評価結果を表3に示す。
[比較例4]
実施例9において酸化チタンとして未変性の酸化チタンヒドロゾル(TKS−203)を使用する以外は実施例9と同様に組成物を調製し、試験板の作成を行った。
評価結果を表3に示す。
参考実施例17]
実施例1において数平均粒子径12nmの水分散コロイダルシリカ(商品名「スノーテ
ックスO」、日産化学工業(株)製、固形分20%)を用いない以外は実施例1と同様に組成物を調製し、試験板の作成を行った。評価結果を表4に示す。
参考実施例18]
実施例2において数平均粒子径12nmの水分散コロイダルシリカ(商品名「スノーテックスO」、日産化学工業(株)製、固形分20%)を用いない以外は実施例2と同様に組成物を調製し、試験板の作成を行った。評価結果を表4に示す。
参考実施例19]〜[参考実施例24]
参考実施例3から実施例8において数平均粒子径12nmの水分散コロイダルシリカ(商品名「スノーテックスO」、日産化学工業(株)製、固形分20%)を用いない以外は参考実施例3から実施例8と同様に組成物を調製し、試験板の作成を行った。評価結果を表4に示す。
[比較例5]
参考実施例17において酸化チタンを使用しない以外は参考実施例17と同様に組成物を調製し、試験板の作成を行った。
評価結果を表4に示す。
[比較例6]
参考実施例17において酸化チタンとして未変性の酸化チタンヒドロゾル(TKS−203)を使用する以外は参考実施例17と同様に組成物を調製し、試験板の作成を行った。
評価結果を表4に示す。
参考実施例25]
シリカ変性のアナターゼ型酸化チタンヒドロゾル(MPT−422、石原産業製)に水を加えて5%の酸化チタンヒドロゾル(B)を調製した。当該酸化チタンヒドロゾル1g、製造例9で製造したバインダー100gを混合し、変性光触媒組成物を調製した。
10cm×10cmのPETフィルムに上記変性光触媒組成物を膜厚が2μmとなるようにバーコートした後、室温で1週間乾燥する事により、試験板を得た。
評価結果を表5に示す。
参考実施例26]
シリカ変性のルチル型酸化チタンヒドロゾル(TSK−5、石原産業製)に水を加えて5%の酸化チタンヒドロゾル(B)を調製した。当該酸化チタンヒドロゾル1g、製造例9で製造したバインダー100gを混合し、変性光触媒組成物を調製した。
10cm×10cmのPETフィルムに上記変性光触媒組成物を膜厚が2μmとなるよ
うにバーコートした後、室温で1週間乾燥する事により、試験板を得た。
評価結果を表5に示す。
参考実施例27]〜[参考実施例32]
参考実施例25においてシリカ変性のアナターゼ型酸化チタンヒドロゾル(B)を用いるかわりに[製造例1]から[製造例6]で合成した変性酸化チタンヒドロゾルのいずれかを用いる以外は参考実施例25と同様に組成物を調製し、試験板の作成を行った。評価結果を表5に示す。
[比較例7]
参考実施例25において酸化チタンを使用しない以外は参考実施例25と同様に組成物を調製し、試験板の作成を行った。
評価結果を表5に示す。
[比較例8]
参考実施例25において酸化チタンとして未変性の酸化チタンヒドロゾル(TKS−203)を使用する以外は参考実施例25と同様に組成物を調製し、試験板の作成を行った。
評価結果を表5に示す。
本発明によって提供される光触媒組成物は分散安定性に優れ、光触媒活性及び/又は親水性を効果的に保持する変性光触媒であって、少ない環境負荷で硬化可能であるため、建築外装、外装表示用途、自動車、ディスプレイ、レンズ等のコーティング剤として有用である。

Claims (7)

  1. (II)ケイ素の酸化物からなる変性剤化合物により変性処理されている、又は(I)下記式(1)で表されるトリオルガノシラン単位、下記式(2)で表されるモノオキシジオルガノシラン単位、下記式(3)で表されるジオキシオルガノシラン単位よりなる群から選ばれる少なくとも1種の構造単位を有する化合物類よりなる群から選ばれる1種以上の変性剤化合物と(II)ケイ素の酸化物からなる変性剤化合物により変性処理されている、一次粒子径が1から100nmである変性酸化チタン光触媒と、水系バインダー及びコロイダルシリカを含む変性光触媒組成物
    3Si − (1)
    (式中、Rは各々独立に直鎖状または分岐状の炭素数1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数1〜30個のフルオロアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数2〜30個のアルケニル基、フェニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、または水酸基を表す)
    −(R2SiO)− (2)
    (式中、Rは上記式(1)で定義した通りである。)
    (式中、Rは上記式(1)で定義した通りである。)
  2. 酸化チタンがルチル型酸化チタンであることを特徴とする請求項1に記載の変性光触媒組成物。
  3. 変性剤化合物(I)中に直鎖状または分岐状のフルオロアルキル基の1種類以上を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の変性光触媒組成物
  4. 酸化チタン光触媒の数平均分散粒子径が1から400nmであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の変性光触媒組成物
  5. 変性酸化チタン光触媒粒子の粒子長(L)と粒子直径(D)の比(L/D)が1/1から20/1であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の変性光触媒組成物
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の変性光触媒組成物を基材に塗装した光触媒塗装物。
  7. 変性酸化チタン光触媒の分布について異方性を有し、該変性酸化チタンの濃度が基材に接する面より他方の露出面の方が高いことを特徴とする請求項に記載の光触媒塗装物。
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