JP4884646B2 - 接着層形成用組成物および光触媒担持構造体 - Google Patents
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(1)担体と光触媒層とを接着する接着層形成用組成物であって、(a)シリコン変性樹脂、及び/又は(b)式(1)
(2)前記接着層形成用組成物が、シランカップリング剤を、(a)シリコン変性樹脂及び(b)前記式(1)で表される化合物の重縮合反応生成物に対して、1〜10重量%含有してなることを特徴とする(1)記載の接着層形成用組成物、
(3)前記式(1)で表される化合物が、Si(OCH3)4、Si(OC2H5)4、Si(OC3H7)4、Si(OC4H9)4、Si(OC5H11)4、Si(OC6H13)4、SiCH3(OCH3)3、SiCH3(OC2H5)3、SiCH3(OC3H7)3、SiCH3(OC3H7)3、SiCH3(OC4H9)3、SiCl(OCH3)3、SiCl(OC2H5)3、SiCl(OC3H7)3、SiCl(OC4H9)3、SiCl(OC6H13)3、SiCl(OH)(OCH3)2、SiCl(OH)(OC2H5)2、SiCl(OH)(OC3H7)2、SiCl(OH)(OC4H9)2、SiCl2(OCH3)2、及びSiCl2(OC2H5)2からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする(1)または(2)に記載の接着層形成用組成物、
(4)前記シリコン変性樹脂が、アクリルシリコン樹脂であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の接着層形成用組成物、
(5)前記式(1)で表される化合物の重縮合反応生成物が、炭素数1〜5のアルコキシ基を少なくとも1個有するシリコンアルコキシドの重縮合反応生成物であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の接着層形成用組成物、を提供する。
(6)担体と、該担体上に形成された接着層と、該接着層上に形成された光触媒層とを有する光触媒担持構造体であって、前記接着層が、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の接着層形成用組成物から形成されたものであることを特徴とする光触媒担持構造体、
(7)前記光触媒層が、光触媒及びシリカを含有する光触媒複合体からなることを特徴とする(6)に記載の光触媒担持構造体、
(8)前記光触媒層が、光触媒、シリカ、並びにジルコニウム化合物およびアルミニウム化合物から選ばれる少なくとも1種を含有する光触媒複合体からなることを特徴とする(6)または(7)に記載の光触媒担持構造体、
(9)前記シリカが、球状コロイダルシリカ粒子が細長い鎖状に結合してなる鎖状コロイダルシリカ粒子であることを特徴とする(7)または(8)に記載の光触媒担持構造体、
(10)前記球状コロイダルシリカ粒子が、粒子径が10〜50nmである球状コロイダルシリカ粒子であることを特徴とする(9)に記載の光触媒担持構造体、
(12)前記鎖状コロイダルシリカ粒子が、動的光散乱法による測定粒子径(D1)が40〜300nmであり、D1と窒素ガス吸着法による測定粒子径(D2)の比(D1/D2)が5以上であって、電子顕微鏡観察による5〜20nmの範囲内の一様な太さで一平面内のみの伸長を有する非晶質コロイダルシリカ粒子であることを特徴とする(9)〜(11)のいずれかに記載の光触媒担持構造体、
(13)前記ジルコニウム化合物が、ジルコニウムの、酸化物、酸化水酸化物、水酸化物、オキシ硝酸塩、オキシ炭酸塩、炭素数1〜4のアルコキシド及び該アルコキシドの加水分解物からなる群から選ばれる1種または2種以上の混合物であることを特徴とする(8)に記載の光触媒担持構造体、
(14)前記アルミニウム化合物が、アルミニウムの、酸化物、酸化水酸化物、水酸化物、オキシ硝酸塩、オキシ炭酸塩、炭素数1〜4のアルコキシド及び該アルコキシドの加水分解物からなる群から選ばれる1種または2種以上の混合物であることを特徴とする(8)または(13)に記載の光触媒担持構造体、
(15)前記ジルコニウム化合物および/またはアルミニウム化合物が、150℃で乾燥後の比表面積が100m 2 /g以上の多孔質ゲルであることを特徴とする(8)、(13)または(14)に記載の光触媒担持構造体、
(16)前記光触媒層が、光触媒複合体全体に対して、シリカを5〜50重量%、光触媒を5〜60重量%含有する層であることを特徴とする(7)〜(15)のいずれかに記載の光触媒担持構造体、
(18)前記光触媒層が、光触媒複合体全体に対して、アルミニウム化合物を、酸化物に換算して20〜90重量%含有することを特徴とする(8)〜(17)のいずれかに記載の光触媒担持構造体、
(19)前記接着層の厚さが、0.1〜200μmであることを特徴とする(6)〜(18)のいずれかに記載の光触媒担持構造体、
(20)前記光触媒層の厚さが、0.1〜200μmであることを特徴とする(6)〜(19)のいずれかに記載の光触媒担持構造体、
(21)前記接着層と光触媒層とを合計した、波長550nmの光の全光線透過率が70%以上であることを特徴とする(6)〜(20)のいずれかに記載の光触媒担持構造体。
(22)紫外線強度3mW/cm 2 のブラックライトの光を、温度40℃、相対湿度90%のもとで500時間照射した後の、JIS K5400の碁盤目テープ法による付着性の評価点数が、6点以上であることを特徴とする(6)〜(21)のいずれかに記載の光触媒担持構造体、を提供する。
本発明の光触媒担持構造体は、接着層により光触媒が担体に強固に接着されており、光触媒活性が非常に高く、しかも光触媒作用により担体が劣化したり、光触媒が脱離したりすることがない。
本発明の光触媒担持構造体は耐候性に優れているため、高温多湿の環境下や屋外の環境下でも長期間使用することができる。
1)接着層形成用組成物
本発明の接着層形成用組成物は、担体と光触媒層とを接着する接着層形成用組成物であって、(a)シリコン変性樹脂及び/又は(b)前記式(1)で表される化合物の重縮合反応生成物を含有する樹脂、並びにシランカップリング剤を含有してなり、Siの総含有量が、SiO2に換算して接着層の全固形分に対して55〜95重量%であることを特徴とする。
シリコン変性樹脂としては、シリコンを含有する樹脂であれば特に制約はない。
樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
前記式(1)中、R1は、(アミノ基、カルボキシル基又は塩素原子で置換されていてもよい)炭素数1〜8のアルキル基を表す。
具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−へキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、アミノメチル基、アミノエチル基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、クロロメチル基、クロロエチル基、クロロプロピル基等が挙げられる。
具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−へキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等の炭素数1〜8のアルキル基;メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、イソプロポキシメチル基、ブトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、プロポキシエチル基、メトキシプロピル基、メトキシブチル基等のアルコキシ基で置換された炭素数1〜8のアルキル基等が挙げられる。
また、化合物(1)の加水分解速度を調整するために、酸や塩基触媒を少量添加してもよい。
本発明において用いるシランカップリン剤は、無機物と反応する加水分解基と有機物と反応する官能基を一分子中に持った有機ケイ素化合物である。
シランカップリング剤としては、式:RSi(X)3で表される化合物又は式:(R)2Si(X)2で表される化合物が挙げられる。
Xは、塩素原子又はアルコキシ基を表す。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、β−メトキシエトキシ基等の炭素数1〜5のアルコキシ基が挙げられる。
用いる有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタンなどの脂肪族炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;酢酸エチル、酢酸プロピル,酢酸ブチル、乳酸メチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセタミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;水;及びこれらの溶媒の2種以上からなる混合溶媒;等が挙げられる。
光安定化剤としては、ヒンダードアミン系光安定化剤が挙げられる、紫外線吸収剤としては、トリアゾール系紫外線吸収剤等が挙げられる。
光安定化剤及び/又は紫外線吸収剤の添加量は、用いる樹脂に対して、0.005重量%〜10重量%、好ましくは0.01重量%〜5重量%である。
本発明の光触媒担持構造体は、担体と、該担体上に形成された接着層と、該接着層上に形成された光触媒層とを有する光触媒担持構造体であって、前記接着層が、本発明の接着層形成用組成物から形成されたものであることを特徴とする。
本発明に用いる担体としては、接着剤層を介して光触媒を担持可能な材質のものであれば特に限定されない。例えば、セラミックス、無機質材料の他、熱をかけられない有機高分子体、熱や水等により酸化腐食し易い金属等からなるものであってもよい。
担体の形状としては、特に制限されず、フィルム状、シート状、板状、管状、繊維状、網状等どのような複雑な形状のものであってもよい。
担体の厚みは、特に制限されないが、光触媒層を強固に担持することができるためには、10μm以上であるのが好ましい。
また、本発明においては、担体と接着層との密着性を良くするために、表面が放電処理やプライマー処理等の易接着処理が施された担体を使用することもできる。
接着層は、担体を光触媒作用による劣化から保護し、光触媒層を担体に強固に固定する役目を有する。本発明において用いる接着層は、本発明の接着層形成用組成物から形成される。
本発明の光触媒担持構造体の光触媒層は、少なくとも光触媒を含み、光触媒活性を示すものであれば、その構成成分は特に制約されないが、光触媒及びシリカを含有する光触媒複合体からなるものが好ましく、光触媒、シリカ、並びにジルコニウム化合物およびアルミニウム化合物から選ばれる少なくとも1種を含有する光触媒複合体からなるものがより好ましい。
光触媒としては、具体的にはTiO2、ZnO、SrTiO3、CdS、GaP、InP、GaAs、BaTiO3、KNbO3、Fe2O3、Ta2O5、WO3、SnO2、Bi2O3、NiO、Cu2O、SiC、SiO2、MoS2、InPb、RuO2、CeO2等が挙げられる。
これらの光触媒には、Pt、Rh、RuO2、Nb、Cu、Sn、Ni、Fe等の金属もしくはこれらの金属の金属酸化物を添加してもよい。
これらの中でも、耐久性、コスト、光触媒活性の観点から、酸化チタン(TiO2)を主成分とするものが好ましく、アナターゼ型酸化チタンが特に好ましい。
また、太陽光のような紫外線を多く含む光で触媒活性を示す酸化チタンのみならず、貴金属をドープ等して紫外線の少ない室内光においても触媒活性を示す酸化チタンを用いることができる。
鎖状コロイダルシリカ粒子の長さは、50〜400nmであるのが好ましく、太さが10〜50nmであるのが好ましく、全体にわたって太さが均一なものが好ましい。また、鎖状コロイダルシリカ粒子の細長い形状は、ある球状コロイダルシリカ粒子を起点に2次元方向に伸長しているのが好ましい。また、全体として細長い形状であれば、分岐構造を有するものでも構わない。
シリカの含有量は特に制限されないが、光触媒複合体全体に対して、5〜50重量%であるのが好ましい。
ジルコニウム化合物としては、ジルコニウムの、酸化物、酸化水酸化物、水酸化物、硝酸塩、オキシ硝酸塩、炭酸塩、オキシ炭酸塩、蓚酸塩、オキシ蓚酸塩、酢酸塩、オキシ酢酸塩、炭素数1〜6のアルコキシド、及び炭素数1〜6のアルコキシドの加水分解生成物からなる群から選ばれる1種又は2種以上の混合物が挙げられる。これらの中でも、ジルコニウムの、酸化物、酸化水酸化物、水酸化物、オキシ硝酸塩、オキシ炭酸塩、炭素数1〜4のアルコキシド及び該アルコキシドの加水分解生成物からなる群から選ばれる1種又は2種以上の混合物が好ましい。
アルミニウム化合物としては、アルミニウムの、酸化物、酸化水酸化物、水酸化物、硝酸塩、オキシ硝酸塩、炭酸塩、オキシ炭酸塩、蓚酸塩、オキシ蓚酸塩、酢酸塩、オキシ酢酸塩、炭素数1〜6のアルコキシド及び該アルコキシドの加水分解生成物からなる群から選ばれた1種又は2種以上の混合物が挙げられる。これらの中でも、アルミニウムの、酸化物、酸化水酸化物、水酸化物、オキシ硝酸塩、オキシ炭酸塩、炭素数1〜4のアルコキシド及び該アルコキシドの加水分解生成物からなる群から選ばれた1種又は2種以上の混合物が好ましい。
この範囲の粒子径のものを使用すると、光触媒層の透明性が向上し、直線透過率が高くなるため、特に透明性を要求されるガラス基板やプラスチック成形体に塗布する場合に好ましい。透明な光触媒層は、下地の担体に色や模様が印刷されたものの場合に、下地の色や柄を損なうことがなく好ましい。平均粒子径が50nm以上のものを用いると、直線透過率が減少し、ヘイズ率が高くなる。
光触媒層形成用組成物は、例えば、前記光触媒、鎖状コロイダルシリカ粒子、ジルコニウム化合物及び/又はアルミニウム化合物等を溶媒中に均一に懸濁又は分散させて製造することができる。
これらは1種単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。これらの中でも、水−アルコール系溶媒の使用が特に好ましい。
乾燥・硬化する温度は、担体材質及び接着層中の樹脂材質によるが、通常50℃〜300℃である。
下記のようにして、第1表に示すような構成を有する実施例1〜7、および比較例1の光触媒担持構造体を製造した。
(TA)ソーダライムガラス板を用いた。
(2)接着層
・シリコン変性樹脂等(PS−1、PS−2)を樹脂溶液(J−1、J−2)に含有させたものを用いた。
(PS−1)コルコート製ポリエトキシシロキサン商品名エチルシリケート40
(PS−2)コルコート製ポリメトキシシロキサン商品名メチルシリケート56
(J−1)シリコン含有量3重量%のアクリルシリコン樹脂キシレン溶液
(J−2)シリコン含有量10重量%のアクリルシリコン樹脂のキシレンイソプロパノール溶液
なお、シリコン含有量は樹脂固形分中のSiO2に換算して表示した。
(SC−1)シランカップリング剤(日本ユニカー(株)製、A−1120)
シリコン変性樹脂等と樹脂溶液を混合し、濃度調整し、シランカップリング剤を3重量%添加混合して接着層形成用組成物を得た。接着層は、担体上に接着層塗布液をディッピング法で塗布し、120℃で乾燥することにより、厚み2μmで形成した。
光触媒は次のものを使用した。
(T−1)硝酸酸性酸化チタンゾル(結晶粒子径8nm)
シリカゾルは次のものを使用した。
(S−1)ネックレス状コロイダルシリカ(日産化学(株)製、スノーテックスPS)
アルミニウム化合物は次のものを使用した。
(A−1)酸化水酸化アルミニウム(ベーマイト)微粒子(川研ファインケミカル(株)製、アルミゾル10)
ジルコニウム化合物は次のものを使用した。
(Z−1)オキシ硝酸ジルコニウム6水和物(和光純薬(株)製、試薬特級)を水に溶解して10%水溶液とした後、12時間加熱して半量の水を常圧で留去して得られた液をオキシ硝酸ジルコニウム液として使用した。
得られた光触媒複合体溶液をディッピング法で、上記接着層上に塗工形成した。光触媒層は、接着層を乾燥するのと同じ温度で乾燥して、厚み1μmで形成した。
上記1)で得られた光触媒担持構造体を用いて、以下の性能試験を行った。
(1)光触媒活性の評価試験
上記1)で得られた光触媒担持構造体を、大きさ70mm×70mmに切り出し、試料として用いた。
各試料を容量4リットルのパイレックス(登録商標)製ガラス容器中に設置した。この容器中に空気とアルデヒドの混合ガスを、アルデヒド濃度が200ppmとなるように加えた。次いで、試料に紫外線強度2mW/cm2のブラックライト(FL15BLB、東芝ライテック製)の光を3時間照射後、容器内部のアルデヒドガス濃度をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、優れた光触媒活性を有していた。
接着層及び光触媒層を担持する前の担体をリファレンスとして、各試料の、波長550nmの全光線透過率、及びヘイズ率を自記分光光度計(日立製作所(株)製U−4000型)で測定した。測定結果を下記第2表に示す。
(3)テープ剥離試験
各試料表面に、切り傷によって2mmの間隔で25個のマス目を形成し、JIS K5400に規定する碁盤目テープ法試験により付着性の評価を行った。剥離しなかったものを○、少しでも剥離したものを×として評価した。評価結果を下記第2表に示す。
試料表面を、指で摩擦し、剥離しなかったものを○、少しでも剥離したものを×として評価した。評価結果を下記第2表に示す。
(5)耐久性試験
試料表面に、ブラックライトで紫外線強度3mW/cm2の光を、温度40℃、相対湿度90%の恒温恒湿槽内で1500時間照射後、テープ剥離試験及び指摩擦試験をして、耐久性の評価とした。評価結果を下記第2表に示す。
Claims (22)
- 担体と光触媒層とを接着する接着層形成用組成物であって、
(a)シリコン変性樹脂、及び
(b)式(1)
- 前記式(1)で表される化合物が、Si(OCH3)4、Si(OC2H5)4、Si(OC3H7)4、Si(OC4H9)4、Si(OC5H11)4、Si(OC6H13)4、SiCH3(OCH3)3、SiCH3(OC2H5)3、SiCH3(OC3H7)3、SiCH3(OC3H7)3、SiCH3(OC4H9)3、SiCl(OCH3)3、SiCl(OC2H5)3、SiCl(OC3H7)3、SiCl(OC4H9)3、SiCl(OC6H13)3、SiCl(OH)(OCH3)2、SiCl(OH)(OC2H5)2、SiCl(OH)(OC3H7)2、SiCl(OH)(OC4H9)2、SiCl2(OCH3)2、及びSiCl2(OC2H5)2からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の接着層形成用組成物。
- 前記シリコン変性樹脂が、アクリルシリコン樹脂であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の接着層形成用組成物。
- 前記式(1)で表される化合物の重縮合反応生成物が、炭素数1〜5のアルコキシ基を少なくとも1個有するシリコンアルコキシドの重縮合反応生成物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の接着層形成用組成物。
- 担体と、該担体上に形成された接着層と、該接着層上に形成された光触媒層とを有する光触媒担持構造体であって、前記接着層が、請求項1〜5のいずれかに記載の接着層形成用組成物から形成されたものであることを特徴とする光触媒担持構造体。
- 前記光触媒層が、光触媒及びシリカを含有する光触媒複合体からなることを特徴とする請求項6に記載の光触媒担持構造体。
- 前記光触媒層が、光触媒、シリカ、並びにジルコニウム化合物およびアルミニウム化合物から選ばれる少なくとも1種を含有する光触媒複合体からなることを特徴とする請求項6または7に記載の光触媒担持構造体。
- 前記シリカが、球状コロイダルシリカ粒子が細長い鎖状に結合してなる鎖状コロイダルシリカ粒子であることを特徴とする請求項7または8に記載の光触媒担持構造体。
- 前記球状コロイダルシリカ粒子が、粒子径が10〜50nmである球状コロイダルシリカ粒子であることを特徴とする請求項9に記載の光触媒担持構造体。
- 前記鎖状コロイダルシリカ粒子が、長さ50〜400nmの鎖状コロイダルシリカ粒子であることを特徴とする請求項9または10に記載の光触媒担持構造体。
- 前記鎖状コロイダルシリカ粒子が、動的光散乱法による測定粒子径(D1)が40〜300nmであり、D1と窒素ガス吸着法による測定粒子径(D2)の比(D1/D2)が5以上であって、電子顕微鏡観察による5〜20nmの範囲内の一様な太さで一平面内のみの伸長を有する非晶質コロイダルシリカ粒子であることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の光触媒担持構造体。
- 前記ジルコニウム化合物が、ジルコニウムの、酸化物、酸化水酸化物、水酸化物、オキシ硝酸塩、オキシ炭酸塩、炭素数1〜4のアルコキシド及び該アルコキシドの加水分解物からなる群から選ばれる1種または2種以上の混合物であることを特徴とする請求項8に記載の光触媒担持構造体。
- 前記アルミニウム化合物が、アルミニウムの、酸化物、酸化水酸化物、水酸化物、オキシ硝酸塩、オキシ炭酸塩、炭素数1〜4のアルコキシド及び該アルコキシドの加水分解物からなる群から選ばれる1種または2種以上の混合物であることを特徴とする請求項8または13に記載の光触媒担持構造体。
- 前記ジルコニウム化合物および/またはアルミニウム化合物が、150℃で乾燥後の比表面積が100m2/g以上の多孔質ゲルであることを特徴とする請求項8、13または14に記載の光触媒担持構造体。
- 前記光触媒層が、光触媒複合体全体に対して、シリカを5〜50重量%、光触媒を5〜60重量%含有する層であることを特徴とする請求項7〜15のいずれかに記載の光触媒担持構造体。
- 前記光触媒層が、光触媒複合体全体に対して、ジルコニウム化合物を、酸化物に換算して5〜40重量%含有することを特徴とする請求項8〜16のいずれかに記載の光触媒担持構造体。
- 前記光触媒層が、光触媒複合体全体に対して、アルミニウム化合物を、酸化物に換算して20〜90重量%含有することを特徴とする請求項8〜17のいずれかに記載の光触媒担持構造体。
- 前記接着層の厚さが、0.1〜200μmであることを特徴とする請求項6〜18のいずれかに記載の光触媒担持構造体。
- 前記光触媒層の厚さが、0.1〜200μmであることを特徴とする請求項6〜19のいずれかに記載の光触媒担持構造体。
- 前記接着層と光触媒層とを合計した、波長550nmの光の全光線透過率が70%以上であることを特徴とする請求項6〜20のいずれかに記載の光触媒担持構造体。
- 紫外線強度3mW/cm2のブラックライトの光を、温度40℃、相対湿度90%のもとで500時間照射した後の、JIS K5400の碁盤目テープ法による付着性の評価点数が、6点以上であることを特徴とする請求項6〜21のいずれかに記載の光触媒担持構造体。
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