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JP4773670B2 - エラスチン様作用剤及びこれを含む化粧料 - Google Patents

エラスチン様作用剤及びこれを含む化粧料 Download PDF

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JP4773670B2 JP2002150804A JP2002150804A JP4773670B2 JP 4773670 B2 JP4773670 B2 JP 4773670B2 JP 2002150804 A JP2002150804 A JP 2002150804A JP 2002150804 A JP2002150804 A JP 2002150804A JP 4773670 B2 JP4773670 B2 JP 4773670B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エラスチン様作用剤に関し、詳しくは真皮マトリックス成分のエラスチンに類似した組成・構造からなる蛋白質を含み、エラスチンと同様の皮膚老化防止作用並びに美肌化作用を示す剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚の老化は、加齢に伴う細胞増殖・分化の不活性化、ホルモン分泌の低下などの内的要因と、日光(紫外線)暴露により誘発される活性酸素に基づく細胞・組織の損傷或いは炎症の発生などの外的要因が複雑に絡み合って生ずる現象である。
それらのうち内的要因に基づく皮膚の老化は、真皮線維芽細胞の増殖能の低下により、該細胞の産生するコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などの細胞外マトリックス成分の量が減少して皮膚組織が柔軟性や弾力性を失うことや、表皮基底細胞の不活性化により、皮膚表面の角質層のバリア機能、皮脂分泌機能、水分保持機能等が低下することによって生じ、形態的・生理的変化としては、シワ、たるみの発生や肌のかさつき、肌荒れなどとして現れる。
【0003】
この皮膚の老化を予防或いは改善し、皮膚を若々しくハリのある状態に保持するため、従来より真皮マトリックスの構成成分であるコラーゲンやエラスチンなどの膠原線維や弾性線維を化粧料に配合し、それら成分の減少を補うようにすることが行われており、それら成分はまた水分保持機能をも併せ持つため、これによって皮膚の老化防止、肌荒れ改善に一定の効果が得られている。
【0004】
この化粧料配合用のコラーゲンやエラスチンとしては、これまで牛や豚などの皮及び靱帯から抽出、採取したものが主として用いられて来ているが、最近人体に対する安全上の観点から、それらほ乳動物から得られる原料を使用することの問題点が指摘されており、ほ乳動物由来のコラーゲン、エラスチンに代替し得る新たな、そして安全性のより高い化粧料配合原料が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記の如き従来技術の問題点に鑑み、真皮弾性線維、特にエラスチンに類似した皮膚老化防止作用及び保湿作用を有する成分を、安全性の高い植物に求めるべく、抗エラスチン抗体を用いたELISA法により、種々の植物について、動物エラスチンに組成、構造の似た蛋白質の探索を行った結果、アオサ科アオサ属の海藻及びアブラナ科ブラシカ属の植物中に特異的にそのような蛋白質が存在し、しかも該蛋白質が機能乃至生理活性の面でも動物エラスチンと同様の特性を有することを見出し、本発明を完成した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
即ち、本発明は、アナアオサ(Ulva pertusa)のエキス蛋白質画分を有効成分とする保湿剤であって、前記蛋白質画分は、ELISA法で抗エラスチン抗体と特異的に反応するエラスチン様蛋白質を含み、かつ、エラステーゼ活性阻害作用を有さないことを特徴とするものである。
【0007】
以下、本発明について詳細に説明する。
ラスチン様作用剤の調製に用いるアオサ科アオサ属の海藻としては、例えばアナアオサ(Ulva pertusa)、ヤブレグサ(Ulva Japonica)、ナガアオサ(Ulva arasaka)、リボンアオサ(Ulva fasciata)などが、又アブラナ科ブラシカ属の植物としては、例えば白芥(Brassica alba)の種子(白芥子)、黄芥(Brassica juncea)の種子(黄芥子)、黒芥(Brassica nigra)の種子(黒芥子)、アブラナ(Brassica ropa)など挙げられる。
それらのうちでも、アオサ科アオサ属の海藻としてはアナアオサが、又アブラナ科ブラシカ属の植物としては白芥子が、それぞれ顕著なエラスチン様作用を示し最も好ましく、本発明に於いてはそれらアナアオサ及び/又は白芥子が使用される
【0008】
本発明のエラスチン様作用剤で有効成分として用いるアオサ科アオサ属の海藻及びアブラナ科ブラシカ属の植物のエキスとしては、当該エキス中にエラスチン様蛋白質を含むものであれば特に剤形、製法等に制限はなく、例えばそれら海藻や植物をそのまま乾燥、粉砕して微粉末状としたもの、或いは海藻や植物を適宜の溶媒で抽出して抽出物の形としたものなど、任意の剤形、製法のものが使用できるが、化粧料への配合性、取り扱いの容易さ等の観点からは抽出物が最も好ましい。
又、それら海藻或いは植物のエキスは、いずれか一種を単独で用いても或いは二種以上の混合物として用いてもよく、又二種以上の混合物とする場合は、海藻エキス同士或いは植物エキス同士の組み合わせのほか、海藻エキスと植物エキスを組み合わせるようにしてもよい。
【0009】
エキスとして抽出物を用いる場合、抽出物の調製は、アオサ科アオサ属の海藻或いはアブラナ科ブラシカ属の植物を、必要ならば予め水洗、乾燥した後、好ましくはさらに細断或いは粉砕した上、浸漬法、向流抽出法など適宜の手段により抽出溶媒と接触せしめることによって行うことができる。
【0010】
抽出溶媒としては、水;メタノール、エタノール、プロパノールなどの低級アルコール類、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノールなどの高級アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、トリオクタン酸グリセリルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;エチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテル類;n−ヘキサン、トルエン、クロロホルムなどの炭化水素系溶媒などが挙げられ、それらは単独でもしくは二種以上混合して用いられる。
それら抽出溶媒のうちでも、エラスチン様蛋白質の抽出効率の観点、さらには化粧料への幅広い適用が可能であるという点から、水、低級アルコール類及び多価アルコール類から選ばれた一種又は二種以上の混合溶媒、就中水もしくは水とエチルアルコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコールのいずれかとの混合溶媒を用いることが特に好ましい。
【0011】
混合溶媒を用いる場合の混合比は、例えば水とエチルアルコールとの混合溶媒であれば、重量比(以下同じ)で95:5〜50:50、水と1,3−ブチレングリコールとの混合溶媒であれば90:10〜50:50、又水とプロピレングリコールとの混合溶媒であれば、95:5〜70:30の範囲とすることが好ましい。
【0012】
抽出物の調製に際して、抽出液のpHは5〜12の範囲に保持されることが好ましく、かかる意味で、必要ならば上記の抽出溶媒に、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ性調整剤や、クエン酸、塩酸、リン酸、硫酸などの酸性調整剤等を配合し、所望のpHとなるように調整してもよい。
【0013】
抽出温度、時間等の抽出条件は、用いる溶媒の種類、植物の抽出部位・細切度等によっても異なるが、例えば浸漬法の場合であれば、抽出温度は、一般に0〜80℃、好ましくは4〜60℃の範囲であり、又抽出時間は、室温抽出の場合で1時間〜1週間、特に1時間〜24時間が好適である。
【0014】
ここに得られる抽出物溶液は、一般にはpHを4〜8に調整した上、これをそのままもしくは減圧濃縮等により適宜の濃度として用いてもよく、又場合によっては、スプレードライ法、凍結乾燥法など常法に従って粉末化してもよい。
【0015】
以上の如きアオサ科アオサ属の海藻或いはアブラナ科ブラシカ属の植物のエキスを有効成分としてなる本発明のエラスチン様作用剤は、後に試験例に示す通り、ELISA法を用いたエラスチン様蛋白質検出試験に於いて強い陽性を示し、エラスチンに組成、構造の類似した蛋白質を含むことが確認されている。又、作用効果の面でも、エラスチンと同様のすぐれた水分保持機能、保湿効果を有するばかりでなく、それに加えて、マウスを用いた塗布試験に於いて紫外線による皮膚損傷を抑制する効果のあることが示されており、植物由来であることに基づく高い生体安全性と相俟って、本発明のエラスチン様作用剤は、皮膚の老化や肌荒れの予防、改善等を目的とする化粧料用の配合成分として用いて極めて有用である。
【0016】
従って、本発明はまた、このエラスチン様作用剤を含有し、皮膚の老化防止や保湿、肌荒れの改善に有効な化粧料を提供するものでもある。
本発明のエラスチン様作用剤を含む化粧料としては、例えば乳液、クリーム、ローション、エッセンス、美容液、パック、洗顔料などの基礎化粧料、口紅、ファンデーション、リクイドファンデーション、メイクアッププレスパウダーなどのメイクアップ化粧料、ヘアーシャンプー、ヘアーリンス、ヘアートリートメント、コンディショナー、染毛料、整髪料などの頭髪化粧料、浴剤などが挙げられるが、勿論これらに限定されるものではない。
【0017】
本発明の化粧料に於けるエラスチン様作用剤の配合量は、該作用剤の剤形、化粧料の種類、適用部位等によっても異なるが、例えば作用剤として抽出物を用いる場合であれば、固形分配合量で、基礎化粧料については、一般に0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜1重量%の範囲、メイクアップ化粧料ついては、一般に0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%の範囲、又頭髪化粧料については、一般に0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜5重量%の範囲とするのがよい。
【0018】
本発明の化粧料には、上記のエラスチン様作用剤のほかに、通常化粧料に用いられる成分、例えば油性成分、界面活性剤、保湿剤、増粘剤、防腐・殺菌剤、粉体成分、紫外線吸収剤、抗酸化剤、色素、香料、生理活性成分等を必要に応じて適宜配合することができる。
【0019】
ここで、油性成分としては、例えばオリーブ油、ホホバ油、ヒマシ油、大豆油、米油、米胚芽油、ヤシ油、パーム油、カカオ油、メドウフォーム油、シアーバター、ティーツリー油、植物由来スクワランなどの植物由来の油脂類;ミンク油、タートル油などの動物由来の油脂類;ミツロウ、カルナウバロウ、ライスワックス、ラノリンなどのロウ類;流動パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、スクワランなどの炭化水素類;ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸などの脂肪酸類;ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコールなどの高級アルコール類;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、2−エチルヘキシルグリセライド、高級脂肪酸オクチルドデシル(ステアリン酸オクチルドデシル等)などの合成エステル類及び合成トリグリセライド類等が挙げられる。
【0020】
界面活性剤としては,例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤;脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン脂肪アミン硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、α−スルホン化脂肪酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩などのアニオン界面活性剤;第四級アンモニウム塩、第一級〜第三級脂肪アミン塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、2−アルキル−1−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウム塩、N,N−ジアルキルモルフォルニウム塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド塩などのカチオン界面活性剤;N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニオベタイン、N,N,N−トリアルキル−N−アルキレンアンモニオカルボキシベタイン、N−アシルアミドプロピル−N′,N′−ジメチル−N′−β−ヒドロキシプロピルアンモニオスルホベタインなどの両性界面活性剤等を使用することができる。
又、乳化剤乃至乳化助剤として、酵素処理ステビアなどのステビア誘導体、レシチン及びその誘導体、乳酸菌醗酵米等を配合することもできる。
【0021】
保湿剤としては、例えばグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、キシリトール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等があり、さらにトレハロース等の糖類、乳酸菌醗酵米、ヒアルロン酸及びその誘導体、NMF関連物質、乳酸、尿素、高級脂肪酸オクチルドデシル、ビャッキュウ抽出物、魚介類由来コラーゲン及びその誘導体、各種アミノ酸及びそれらの誘導体が挙げられる。
【0022】
増粘剤としては、例えばアルギン酸、寒天、カラギーナン、フコイダン等の褐藻、緑藻或いは紅藻由来成分、ビャッキュウ抽出物、ペクチン、ローカストビーンガム、アロエ多糖体等の多糖類、キサンタンガム、トラガントガム、グアーガム等のガム類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸共重合体等の合成高分子類;ヒアルロン酸及びその誘導体、ポリグルタミン酸及びその誘導体等が挙げられる。
【0023】
防腐・殺菌剤としては、例えば尿素;パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルなどのパラオキシ安息香酸エステル類;フェノキシエタノール、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、サリチル酸、エタノール、ウンデシレン酸、フェノール類、ジャマール(イミダゾデイニールウレア)、1,2−ペンタンジオール、樹皮乾留物等がある。
【0024】
粉体成分としては、例えばセリサイト、酸化チタン、タルク、カオリン、ベントナイト、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、無水ケイ酸、雲母、ナイロンパウダー、シルクパウダー、穀類(米、麦、トウモロコシ、キビなど)のパウダー、豆類(大豆、小豆など)のパウダー等がある。
【0025】
紫外線吸収剤としては、例えばパラアミノ安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香酸エチルヘキシル、サリチル酸アミル及びその誘導体、パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル、桂皮酸オクチル、オキシベンゾン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−ターシャリーブチル−4−メトキシベンゾイルメタン、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、アロエ抽出物等がある。
【0026】
抗酸化剤としては、例えばブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ビタミンE及びその誘導体、ビャッキュウ抽出物、イネ抽出物等がある。
【0027】
生理活性成分としては、例えば美白成分として、t−シクロアミノ酸誘導体、コウジ酸及びその誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体、アルブチン及びその誘導体、エラグ酸及びその誘導体、レゾルシノール誘導体、ソウハクヒ抽出物、ユキノシタ抽出物、米糠抽出物、米糠抽出物の加水分解物、白芥子加水分解抽出物、ムラサキシキブ抽出物、コンブ等の海藻の抽出物、アマモ等の海草の抽出物、リノール酸及びその誘導体もしくは加工物(例えばリポソーム化リノール酸など)、2,5−ジヒドロキシ安息香酸誘導体等が、皮膚老化防止・肌荒れ改善成分として、動物又は魚由来のコラーゲン、ニコチン酸及びその誘導体、グリチルリチン酸及びその誘導体(ジカリウム塩等)、t−シクロアミノ酸誘導体、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、アラントイン、α−ヒドロキシ酸類、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、ゲンチアナエキス、甘草エキス、ハトムギエキス、カミツレエキス、ニンジンエキス、アロエエキスなどの生薬抽出エキス、米抽出物加水分解物、米糠抽出物加水分解物、米醗酵エキス、ミツイシコンブ抽出物、ソウハクヒエキス等がある。
【0028】
上記のコウジ酸誘導体としては、例えばコウジ酸モノブチレート、コウジ酸モノカプレート、コウジ酸モノパルミテート、コウジ酸ジブチレートなどのコウジ酸エステル類、コウジ酸エーテル類、コウジ酸グルコシドなどのコウジ酸糖誘導体等が、アスコルビン酸誘導体としては、例えばL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルマグネシウムなどのアスコルビン酸エステル塩類、L−アスコルビン酸−2−グルコシド(2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸)、L−アスコルビン酸−5−グルコシド(5−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸)などのアスコルビン酸糖誘導体、それらアスコルビン酸糖誘導体の6位アシル化物(アシル基は、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基など)、L−アスコルビン酸テトライソパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸テトララウリン酸エステルなどのL−アスコルビン酸テトラ脂肪酸エステル類等が、レゾルシノール誘導体としては、例えば4−n−ブチルレゾルシノール、4−イソアミルレゾルシノール等が、2,5−ジヒドロキシ安息香酸誘導体としては、例えば2,5−ジアセトキシ安息香酸、2−アセトキシ−5−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−5−プロピオニルオキシ安息香酸等が、ニコチン酸誘導体としては、例えばニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等が、ビタミンE誘導体としては、例えばビタミンEニコチネート、ビタミンEリノレート等が、α−ヒドロキシ酸としては、例えば乳酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、α−ヒドロキシオクタン酸等がある。
【0029】
次に、実施例、処方例(化粧料の実施例)及び試験例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、以下に於いて、部はすべて重量部を、又%はすべて重量%を意味する。
【0030】
実施例1.エラスチン様作用剤の調製(1)
アナアオサを水洗、乾燥後細切したもの70gに精製水1000gを混合し、20℃で24時間抽出を行った後ろ過し、緑褐色透明のアナアオサ抽出物溶液700gを得た(固形分濃度7.0%)。
【0031】
実施例2.エラスチン様作用剤の調製(2)
アナアオサを水洗、乾燥後細切したもの70gに、30%1,3−ブチレングリコール水溶液1000gを混合し、20℃で24時間抽出を行った後ろ過し、緑褐色透明のアナアオサ抽出物溶液600gを得た(固形分濃度5.2%)。
【0032】
実施例3.エラスチン様作用剤の調製(3)
アナアオサを水洗、乾燥後細切したもの70gに、20%エタノール水溶液1000gを混合し、20℃で24時間抽出を行った後ろ過し、緑褐色透明のアナアオサ抽出物溶液700gを得た(固形分濃度5.0%)。
【0033】
実施例4.エラスチン様作用剤の調製(4)
実施例1と同様にして得られたアナアオサ抽出物溶液1000gを凍結乾燥し粉砕してアナアオサ抽出物末70gを得た。
【0034】
実施例5.エラスチン様作用剤の調製(5)
アナアオサを水洗、乾燥後粉砕機で粉砕し、ここに得られた粉砕物を200メッシュの篩で篩別してアナアオサ微粉末を調製した。
【0035】
実施例6.エラスチン様作用剤の調製(6)
ヤブレグサを水洗、乾燥後細切したもの70gに精製水1000gを混合し、20℃で24時間抽出を行った後ろ過し、緑褐色透明のヤブレグサ抽出物溶液720gを得た(固形分濃度6.1%)。
【0036】
実施例7.エラスチン様作用剤の調製(7)
白芥子の粉砕物50gに精製水1000gを混合し、30℃で6時間抽出を行った後ろ過し、淡黄色透明の白芥子抽出物溶液820gを得た(固形分濃度0.96%)。
【0037】
実施例8.エラスチン様作用剤の調製(8)
白芥子の粉砕物50gに、30%1,3−ブチレングリコール水溶液1000gを混合し、30℃で6時間抽出を行った後ろ過し、淡黄色透明の白芥子抽出物溶液800gを得た(固形分濃度0.94%)。
【0038】
実施例9.エラスチン様作用剤の調製(9)
黄芥子の粉砕物50gに精製水1000gを混合し、40℃で2時間抽出を行った後ろ過し、淡黄色透明の黄芥子抽出物溶液850gを得た(固形分濃度0.94%)。
【0039】
実施例10.エラスチン様作用剤の調製(10)
実施例7と同様にして得られた白芥子抽出物溶液1000gを凍結乾燥し粉砕して白芥子抽出物末9.5gを得た。
【0040】
試験例1.エラスチン様蛋白質の確認試験
実施例で得られた抽出物溶液について、ELISA法によりエラスチン様蛋白質の確認試験を行った。
[試料]
(1) 実施例1で得られた抽出物溶液
(2) 実施例7で得られた抽出物溶液
【0041】
[試験方法]
試料溶液又は標準液として適当な濃度に希釈したウシ由来エラスチン溶液を96穴エライザプレート(Iwaki製)のウェルに入れ、37℃で2時間放置した後溶液を除去した。次に、ウェルをよく洗浄し、これに試薬溶液を添加して37℃で1又は2時間放置した後、試薬溶液を除去することからなる一連の操作を、試薬溶液として1%BSA(放置時間:1時間)、適当な濃度に希釈した抗エラスチン抗体溶液(放置時間:2時間)及びペルオキシダーゼを結合させた抗IgG抗体を適当な濃度に希釈した溶液(放置時間:2時間)を用いて順次行った。この操作を終わった後ウェルをよく洗浄し、これに4−クロロ−1−ナフトールと過酸化水素を含む溶液を加えて37℃で20分間放置し、415nmの吸光度を測定した。
ウシ由来エラスチン溶液を用いて得られた吸光度とエラスチン濃度との関係から各試料溶液のエラスチン様蛋白質含量を算出した。
【0042】
[結果]
結果を表1に示す。なお、本発明のアオサ科アオサ属の海藻及びアブラナ科ブラシカ属の植物以外の海藻或いは植物、例えばヒトエグサなどの緑藻類、アサクサノリなどの紅藻類、コンブなどの褐藻類、アンズなどのバラ科植物、カミツレなどのキク科植物、イネなどのイネ科植物、マグワなどのクワ科植物、さらには各種生薬類、米、米糠等のエキスについても同様の試験を行ったが、いずれの場合も抗エラスチン抗体と反応するエラスチン様蛋白質の存在は認められなかった。
【0043】
【表1】
Figure 0004773670
【0044】
試験例2.水分保持機能(保湿作用)
本発明のエラスチン様作用剤の保湿作用を、代表的な保湿剤であるヒアルロン酸と比較した。
[試料]
(1)実施例2の抽出物溶液を30%1,3−ブチレングリコール水溶液で希釈して固形分濃度を1.6%とした液(本発明試料)
(2)ヒアルロン酸を30%1,3−ブチレングリコール水溶液に溶解して固形分濃度を0.2%とした溶液(比較試料)
【0045】
[試験方法]
健常な成人男女5名を被験者とし、その左右の前腕内側部に1.5cm×1.5cmの塗布部をそれぞれ2ヶ所設定した。左右前腕のいずれか一方の塗布部2ヶ所に、本発明試料と対照として30%1,3−ブチレングリコール水溶液を、又他方の2ヶ所に比較試料と対照として30%1,3−ブチレングリコール水溶液を、1日1回3週間にわたって塗布した。
その間、1週間毎にインピーダンスメーター[SKICON-200、アイ・ビー・エス(IBS)社製]を用いて、塗布部の表皮角層水分量を測定した。
【0046】
[結果]
結果を表2に示す。なお、表皮角質層水分量は試料塗布部のコンダクタンス(μS)を以て示した。
【表2】
Figure 0004773670
【0047】
表2に示す通り、本発明試料を塗布した試験部位は、塗布期間の経過と共に、対照部位(1,3−ブチレングリコール水溶液塗布部位)に比べて有意に表皮角層水分量が上昇している。しかもその効果はヒアルロン酸よりも強く、本発明のエラスチン様作用剤がすぐれた保湿効果を有し、肌に潤いを与えるものであることが判る。
【0048】
試験例3.紫外線損傷抑制作用
[試料]
(1)後記処方例6のローション(本発明ローション)
(2)後記処方例6に於いて、実施例3の抽出物溶液の代わりに精製水を用いて得られたローション(比較ローション)
【0049】
[試験方法]
ヌードマウス(BALB/C AJcl-nu)6匹を3匹ずつ2群に分け、一方の群のマウスの背部に本発明ローションを、又他方の群のマウスの背部に比較ローションをそれぞれ一日2回朝夕塗布すると共に、塗布部にUV-A(1.5mW/cm2)を一日1回、朝の塗布前に照射した。又対照として、背部に比較試料を塗布するが、紫外線照射は行わないマウス(3匹)も設定した。
ローションの塗布と紫外線照射を2ヶ月間続けた後、塗布部の皮膚の切片を作製し、ワンギーソン染色を行い、光学顕微鏡で観察した。
紫外線照射による皮膚損傷の度合いは、真皮層の厚さ(各群3匹の平均値)の減少を指標として評価した。
【0050】
[結果]
結果を表3に示す。なお、表3の数値は、試験終了後の各群3匹の背部塗布部の真皮層の厚さの平均値を、紫外線未照射のマウス(対照)群のそれを100として相対値で示したものである。
【表3】
Figure 0004773670
【0051】
表3に示した通り、比較ローションを塗布したマウスの皮膚は、紫外線照射によりダメージを受けて真皮層に薄化現象が生じているが、これに対して、本発明のエラスチン様作用剤を含むローションを塗布したマウスの皮膚は、紫外線によるダメージが抑制され、紫外線未照射(対照)のマウスのそれと同様の健常な状態に維持されている。
この結果から、本発明のエラスチン様作用剤が、紫外線暴露によるシワの発生などの皮膚の光老化を抑制する効果をも有するものであることが判る。
【0052】
Figure 0004773670
A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。
これを40℃以下まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに30℃以下まで冷却して均質なクリームを得た。
【0053】
処方例2.クリーム
処方例1のC成分中、実施例2のエラスチン様作用剤に代えて実施例8のエラスチン様作用剤を用いるほかは処方例1と同様にして均質なクリームを得た。
【0054】
Figure 0004773670
A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。
これを40℃以下まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに30℃以下まで冷却して均質な乳液を得た。
【0055】
Figure 0004773670
全ての原料を合わせ攪拌混合して溶解し、透明の化粧水を得た。
【0056】
Figure 0004773670
精製水にヒアルロン酸を溶解させた後、残りの原料を順次加えて攪拌溶解させ、透明のエッセンスを得た。
【0057】
Figure 0004773670
全ての原料を合わせ攪拌混合して溶解し、ローションを得た。
【0058】
処方例7.乳液
処方例3のC成分中、実施例1のエラスチン様作用剤に代えて実施例2のエラスチン様作用剤を用いるほかは処方例3と同様にして均質な乳液を得た。
【0059】
処方例8.乳液
処方例3のC成分中、実施例1のエラスチン様作用剤に代えて実施例3のエラスチン様作用剤を用いるほかは処方例3と同様にして均質な乳液を得た。
【0060】
処方例9.乳液
処方例3のC成分中、実施例1のエラスチン様作用剤に代えて実施例5のエラスチン様作用剤を用いるほかは処方例3と同様にして均質な乳液を得た。
【0061】
処方例10.乳液
処方例3のC成分中、実施例1のエラスチン様作用剤に代えて実施例6のエラスチン様作用剤を用いるほかは処方例3と同様にして均質な乳液を得た。
【0062】
処方例11.乳液
処方例3のC成分中、実施例1のエラスチン様作用剤に代えて実施例7のエラスチン様作用剤を用いるほかは処方例3と同様にして均質な乳液を得た。
【0063】
処方例12.乳液
処方例3のC成分中、実施例1のエラスチン様作用剤に代えて実施例9のエラスチン様作用剤を用いるほかは処方例3と同様にして均質な乳液を得た。
【0064】
Figure 0004773670
A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。
これを40℃以下まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに30℃以下まで冷却して均質な乳液を得た。
【0065】
Figure 0004773670
A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。
これを40℃以下まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに30℃以下まで冷却して均質な乳液を得た。
【0066】
処方例15.乳液
処方例14のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.2部に代えてL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム3.0部を用いるほかは処方例14と同様にして均質な乳液を得た。
【0067】
処方例16.乳液
処方例14のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.2部に代えてL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルナトリウム3.0部を用いるほかは処方例14と同様にして均質な乳液を得た。
【0068】
処方例17.乳液
処方例14のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.2部に代えてアルブチン3.0部を用いるほかは処方例14と同様にして均質な乳液を得た。
【0069】
処方例18.乳液
処方例14のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.2部に代えて米糠抽出物加水分解物(株式会社テクノーブル製、商品名「グレイスノウ*雪*HP」、固形分濃度3.5%)5.0部を用いるほかは処方例14と同様にして均質な乳液を得た。
【0070】
処方例19.乳液
処方例14のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.2部に代えてγ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸1.0部を用いるほかは処方例14と同様にして均質な乳液を得た。
【0071】
Figure 0004773670
A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。
これを40℃以下まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに30℃以下まで冷却して均質な乳液を得た。
【0072】
Figure 0004773670
A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。
これを40℃以下まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに30℃以下まで冷却した。
【0073】
処方例22. ヘアートリートメント
処方例21のC成分中、実施例1のエラスチン様作用剤に代えて実施例7のエラスチン様作用剤を用いるほかは処方例21と同様にしてヘアートリートメントを得た。
【0074】
Figure 0004773670
C成分を混合し、粉砕機で粉砕した。B成分を混合し、これに粉砕したC成分を加え、コロイドミルで均一分散させた。A成分及び均一分散させたB、C成分をそれぞれ80℃に加温後、B、C成分にA成分を攪拌しながら加え、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを40℃以下まで冷却した後、D成分を加えて攪拌混合し、さらに攪拌しながら30℃以下まで冷却した。
【0075】
Figure 0004773670
C成分を混合し、粉砕機で粉砕した。B成分を混合し、これに粉砕したC成分を加え、コロイドミルで均一分散させた。A成分及び均一分散させたB、C成分をそれぞれ80℃に加温後、B、C成分にA成分を攪拌しながら加え、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを40℃以下まで冷却した後、D成分を加えて攪拌混合し、さらに攪拌しながら30℃以下まで冷却した。
【0076】
Figure 0004773670
A成分及びB成分をそれぞれ80℃に加温して均一に溶解した後、A成分にB成分を加え、攪拌を続けて40℃以下まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに攪拌しながら30℃以下まで冷却した。
【0077】
Figure 0004773670
A成分を80℃に加温して均一に溶解し、40℃以下まで冷却した後、B成分を加え、さらに攪拌しながら30℃以下まで冷却した。
【0078】
Figure 0004773670
A成分を80℃に加温して均一に溶解し、40℃以下まで冷却した後、B成分を加え、さらに攪拌しながら30℃以下まで冷却した。
【0079】
試験例4.パネル試験
本発明のエラスチン様作用剤を含むクリームについて、パネルテストにより皮膚に対する効果を調べた。
[試料]
(1)処方例1のクリーム(本発明例)
(2)処方例1に於いて、実施例2のエラスチン様作用剤の代わりに精製水を用いて得られたクリーム(比較例)
【0080】
[試験方法]
無作為に抽出した年齢18〜50歳の女性20名を被験者として、それぞれ左右の頬部に、本発明例又は比較例のクリームを1日2回(朝、晩)、1ヵ月間塗布してもらった後、小じわ及び肌のはり、艶に対する改善効果を、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0081】
[評価基準]
A:明らかに改善された
B:かなり改善された
C:僅かに改善された
D:変わらない
E:かえって悪くなった
【0082】
[結果]
結果を表4に示す。なお、表4のA〜Eの各評価欄の数字は、被験者20名中当該評価を行った被験者の割合(%)を示す。
【0083】
【表4】
Figure 0004773670
【0084】
表4の結果から、本発明のエラスチン様作用剤を含むクリームは、肌の老化に伴う小じわを改善し、肌のはり、艶を回復させる効果を示すことが明らかとなった。
【発明の効果】
本発明のエラスチン様作用剤は、動物エラスチンと同様のすぐれた保湿作用とさらに紫外線による皮膚損傷の防御作用を有すると共に、植物由来であるが故に生体安全性にもすぐれており、皮膚の老化や肌荒れの予防・改善を目的とする化粧料の配合成分として用いて有用である。
従って本発明によれば、さらに、上記のエラスチン様作用剤を配合してなり、皮膚の老化防止、肌荒れの予防・改善に有効でかつ安全性の高い化粧料が提供される。

Claims (1)

  1. アナアオサ(Ulva pertusa)のエキス中に含まれる蛋白質画分を有効成分とする保湿剤であって、
    前記蛋白質画分は、ELISA法で抗エラスチン抗体と特異的に反応するエラスチン様蛋白質を含み、エラスターゼ活性阻害作用を有さないことを特徴とする保湿剤
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