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JP2005145938A - 活性酸素消去剤及び化粧料 - Google Patents

活性酸素消去剤及び化粧料 Download PDF

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JP2005145938A JP2003390096A JP2003390096A JP2005145938A JP 2005145938 A JP2005145938 A JP 2005145938A JP 2003390096 A JP2003390096 A JP 2003390096A JP 2003390096 A JP2003390096 A JP 2003390096A JP 2005145938 A JP2005145938 A JP 2005145938A
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Yuko Tabata
田畑優子
Hideo Iwano
岩野英生
Shigetoyo Sawaki
澤木茂豊
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Kyoei Kagaku Kogyo KK
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Kyoei Kagaku Kogyo KK
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Abstract

【課題】高いSOD様活性を有し、紫外線や大気汚染物質等が原因で生ずる活性酸素に基づくシミ・ソバカスの発生や小ジワ、肌荒れなど皮膚の種々のトラブルの予防或いは改善に著効を示すと共に、生体安全性や品質安定性にもすぐれ、化粧品配合原料として用いて有用な活性酸素消去剤を提供すること、並びにかかる活性酸素消去剤を含有し、活性酸素に基づくトラブルから皮膚を保護して、皮膚を若々しく健全な状態に維持或いは改善する化粧料を提供すること。
【解決手段】ムラサキシキブ属植物の抽出物を有効成分とする活性酸素消去剤、並びにムラサキシキブ属植物の抽出物を有効成分とする活性酸素消去剤を含有する化粧料。
【選択図】 なし

Description

本発明は、植物由来の成分を有効成分としてなり、有効性と安全性、さらには保存安定性にすぐれた活性酸素消去剤、並びにかかる活性酸素消去剤を含有し、シミ、ソバカスや肌荒れなどの肌のトラブルの予防、症状改善に有効で、しかも生体安全性や品質保持性にもすぐれた化粧料に関する。
今日、人々の皮膚は排気ガスやタバコの煙などで汚染した空気や、紫外線などの外的な刺激によりダメージを受けている。又、精神的なストレス等の内的な要因も皮膚に悪影響を及ぼす。
これらの内外から受けるストレスは、体内にスーパーオキシドラジカルなどの活性酸素を発生させる原因となる。
活性酸素は、生体内への細菌やウイルスの侵入に際して、その殺菌作用によりそれら異物から生体を防御する役割を果たしているが、一方生体内で活性酸素が過剰に産生されると、異物のみならず生体の組織や臓器にも傷害を与え、各種疾病の発症要因となったり、或いは生体の老化を加速する結果となる。
皮膚についていえば、活性酸素は皮膚細胞に直接傷害を及ぼすばかりでなく、細胞外マトリックス成分のコラーゲンを変性或いは架橋させてシワの形成や皮膚の弾力性の低下をもたらし、さらにはメラニン色素の異常沈着を誘発してシミ、ソバカスを生じせしめるなど肌に様々なダメージを与える。
活性酸素に基づくこのような皮膚のトラブルを防止し、皮膚を若々しく健全な状態に維持し或いは改善する目的で、従来より活性酸素消去能を有する種々の成分を化粧料中に配合することが行われている。
かかる成分としては、例えば生体内活性酸素分解酵素のスーパーオキシドディスムターゼ(Superoxide dismutase。以下SODと略記)やカタラーゼ;ビタミンE、ビタミンDなどのビタミン類;γ−オリザノール;イチョウ、エイジツ、サイコ、シャチノキ、シラカバ、スモモ、月見草、ナツユキソウ、ハマメリス、
メリッサ等の植物の抽出物などが使用され或いは提案されているが、それら従来の活性酸素消去剤は、消去能が必ずしも十分でないとか、消去能は高いものの安定性が不十分であって、経時的に活性低下を来す欠点があるとか、或いは皮膚刺激性を有するため安全性の点で問題があるなどそれぞれ一長一短があって、実用上十分満足し得るものとは言い難く、かかる点の改良された新規な活性酸素消去剤の開発、上市が求められている。
本発明者らは、上述の如き従来技術の問題点に鑑み、特に皮膚安全性の観点から植物を素材とする新たな活性酸素消去剤を見出すべく鋭意研究を重ねた結果、ムラサキシキブ属の植物の抽出物が、顕著なSOD様活性を示すと共に安全性と経時安定性にもすぐれ、有用性の高い活性酸素消去剤となり得ること、並びにこれによって皮膚に於ける種々のトラブルの発生を抑制し、皮膚を若々しく健全な状態に維持或いは改善すると共に、生体安全性にもすぐれた化粧料の提供が可能となることを見出し、本発明を完成した。
ムラサキシキブ属植物の化粧料配合成分としての利用については、ムラサキシキブやオオムラサキシキブの抽出物が保湿作用を有しており、皮膚の乾燥や肌荒れの予防或いは改善に用いて有用であること(特開2000-53557号)、ムラサキシキブの抽出物がコウジ酸類の細胞増殖作用を増強する効果を有し、コウジ酸と併用した時皮膚の弾力性改善に有効であること(特開平7-61916号)が知られているが、該植物の抽出物が高い活性酸素消去能を有することについては、それら公知文献には何も開示されていない。
又、特開平4-312513号には、ムラサキシキブ属植物の果実の抽出物が、保湿作用、紫外線吸収作用に加えて抗酸化作用を有し、皮膚に対し総合的な美粧効果を与えることが示されているが、ここに云う抗酸化作用とは過酸化脂質の生成抑制作用、即ちラジカル連鎖反応による脂質の酸化に於ける連鎖反応の抑止を意味しており、本発明の活性酸素消去作用とは、その作用機序ひいては有効性或いは利用可能性を異にするものである。
特開平4−312513号 特開平7−61916号 特開2000−53557号
即ち本発明は第一に、ムラサキシキブ属(Callicarpa)に属する植物の抽出物を有効成分としてなる活性酸素消去剤に関するものである。
本発明は第二に、ムラサキシキブ属(Callicarpa)に属する植物の抽出物を有効成分としてなる活性酸素消去剤を含有する化粧料に関するものである。
なお、本明細書において化粧料なる文言は、所謂化粧料のほかに医薬部外品までも含む広義で用いる。
ムラサキシキブ属に属する植物の抽出物を有効成分とする本発明の活性酸素消去剤は、そのすぐれた活性酸素消去作用により、活性酸素が皮膚にもたらす種々のダメージ、例えば皮膚細胞の損傷による肌荒れや細胞外マトリックス成分のコラーゲンの変性或いは架橋によるシワの形成や皮膚の弾力性の低下、さらにはメラニン色素の異常沈着によるシミ、ソバカスの発生などを抑止し、或いはそれら症状を改善する効果を発揮すると共に、有効成分が天然物由来であるため皮膚に対する刺激等が少なく高い生体安全性を示す。さらに、本発明の活性酸素消去剤は、長期間保存中にも活性の低下が極めて少なく品質安定性にすぐれている。
従って、かかる活性酸素消去剤を含有する本発明の化粧料によれば、肌荒れや小じわ、さらにはシミ・ソバカスの発生などの活性酸素に基づく皮膚のトラブルが防止され、皮膚は若々しく健全な状態に保持或いは改善される。又本発明の化粧料は、その有効成分たる活性酸素消去剤の有する上記の如き特性の故に、皮膚適用時皮膚刺激による紅斑等の発生がなく生体安全性にすぐれると共に、保存中に於ける有効性の低下が少なく、長期間安定した品質が保持される。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で用いるムラサキシキブ属の植物としては、例えばムラサキシキブ(Callicarpa japonica)、オオムラサキシキブ(Callicarpa var. luxurians)、コムラサキ(Callicarpa dichotoma)、ホウライムラサキ(Callicarpa formomosana Rolfe)などが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
それらのうちでも、得られる抽出物の活性酸素消去作用の観点、さらには原料入手の容易さ等の点からムラサキシキブの使用が最も好ましい。
それらムラサキシキブ属植物の抽出物を調製する場合、該植物の抽出部位には特に限定はなく、例えば果実、葉、茎、根、全草など適宜の部分を用いることができるが、なかでも果実、葉又は全草、就中果実が好ましく、特にムラサキシキブの果実を用いた場合に好結果が得られる。
抽出物の調製は、ムラサキシキブ属植物の抽出対象部位を、必要ならば予め水洗して異物を除いた後、そのままもしくは乾燥した上、必要に応じて細切或いは粉砕し、浸漬法、向流抽出法など常法に従って抽出溶媒と接触せしめることによって行うことができる。
ここで抽出溶媒としては、水;メタノール、エタノール、プロパノールなどの低級アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;エチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテル類;n−ヘキサン、トルエン、クロロホルムなどの炭化水素系溶媒などが挙げられ、それらは単独でもしくは二種以上混合して用いられる。
それら抽出溶媒のうちでも、得られる抽出物の活性酸素消去作用の観点から、また化粧料への幅広い適用が可能であるという点からも、本発明に於いては水、低級アルコール類或いは多価アルコール類などの親水性溶媒が好適に用いられる。この親水性溶媒を用いる場合の好ましい例としては、例えば水もしくは低級アルコール類(特にエタノール)の単独使用、或いは水と低級アルコール類(特にエタノール)との混合溶媒又は水と多価アルコール類(特に1,3−ブチレングリコールもしくはプロピレングリコール)との混合溶媒の使用等が挙げられるが、なかでも水の単独使用が最も好ましい。
混合溶媒を用いる場合、各溶媒の混合比は、例えば水とエタノールとの混合溶媒であれば、重量比(以下同じ)で1:5〜25:1、水と1,3−ブチレングリコールとの混合溶媒であれば1:5〜15:1、又水とプロピレングリコールとの混合溶媒であれば、1:5〜15:1の範囲とすることが好ましい。
抽出物の調製に際して、抽出液のpHに特に限定はないが一般には4〜8の範囲とすることが好ましく、かかる意味で、必要ならば前記の抽出溶媒に、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ性調整剤や、クエン酸、塩酸、リン酸、硫酸などの酸性調整剤等を配合し、所望のpHとなるように調整してもよい。
抽出温度、抽出時間、浴比等の抽出条件は、用いる溶媒の種類やpH、或いは植物の抽出部位・細切度等によっても異なるが、例えば水を抽出溶媒とする浸漬法の場合であれば、抽出温度は一般に4〜100℃、好ましくは4〜80℃の範囲であり、又抽出時間は、4℃の冷温抽出の場合で8時間〜50日間、特に24時間〜20日間、40℃の中温抽出の場合で1時間〜20日間、特に3時間〜5日間、80℃の高温抽出の場合で10分〜8時間、特に30分〜3時間の範囲である。浸漬法の場合、浴比は重量比で、植物体に対して溶媒が一般に1〜200倍量、好ましくは1〜100倍量の範囲とするのがよい。
かくして得られる抽出物溶液は、一般にはpHを4〜8に調整した上、これをそのまま化粧料配合剤として使用してもよく、又必要ならば減圧濃縮等により適宜の濃度として用いてもよい。さらに場合によっては、スプレードライ法、凍結乾燥法など常法に従って粉末化することもできる。
以上の如くして調製される本発明のムラサキシキブ属植物の抽出物は、後に試験例1〜5に示す通り、顕著な活性酸素消去作用を有すると共に、皮膚に対する刺激性が少なく生体安全性にもすぐれ、肌荒れや小じわ、さらにはシミ、ソバカスの発生を予防し或いはそれらの症状を改善して肌を若々しく健全な状態に維持することを目的として化粧料に配合して極めて有用なものである。
本発明のムラサキシキブ属植物の抽出物を含む化粧料としては、例えば乳液、クリーム、ローション、エッセンス、パックなどの基礎化粧料、口紅、ファンデーション、リクイドファンデーション、メイクアッププレスパウダー、ほほ紅、白粉などのメイクアップ化粧料、洗顔料、ボディーシャンプー、石けんなどの清浄用化粧料、さらには浴剤等が挙げられるが、勿論これらに限定されるものではない。
本発明の化粧料に於けるムラサキシキブ属植物抽出物の配合量は、抽出物の固形分として、基礎化粧料の場合は、一般に0.00001〜5重量%、好ましくは0.0001〜2重量%の範囲、メイクアップ化粧料の場合は、一般に0.00001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%の範囲、又清浄用化粧料の場合は、一般に0.00001〜5重量%、好ましくは0.0001〜2重量%の範囲である。
本発明の化粧料には、必須成分のムラサキシキブ属植物抽出物のほかに、通常化粧料に用いられる各種成分、例えば油性成分、界面活性剤(合成系、天然物系)、保湿剤、増粘剤、防腐・殺菌剤、粉体成分、紫外線吸収剤、抗酸化剤(活性酸素消去剤を除く)、色素、香料、生理活性成分等を必要に応じて適宜配合することができる。又、本発明のムラサキシキブ属植物抽出物の有効性、特長を損なわない限り、他の活性酸素消去剤を組み合わせ化粧料に配合してもよい。
ここで、油性成分としては、例えばオリーブ油、ホホバ油、ヒマシ油、大豆油、米油、米胚芽油、ヤシ油、パーム油、カカオ油、メドウフォーム油、シアーバター、ティーツリー油、アボガド油、マカデミアナッツ油、植物由来スクワランなどの植物由来の油脂類;ミンク油、タートル油などの動物由来の油脂類;ミツロウ、カルナウバロウ、ライスワックス、ラノリンなどのロウ類;流動パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、スクワランなどの炭化水素類;ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、cis−11−エイコセン酸などの脂肪酸類;ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコールなどの高級アルコール類;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、2−エチルヘキシルグリセライド、高級脂肪酸オクチルドデシル(ステアリン酸オクチルドデシル等)などの合成エステル類及び合成トリグリセライド類等が挙げられる。
界面活性剤としては,例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤;脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン脂肪アミン硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、α−スルホン化脂肪酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩などのアニオン界面活性剤;第四級アンモニウム塩、第一級〜第三級脂肪アミン塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、2−アルキル−1−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウム塩、N,N−ジアルキルモルフォルニウム塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド塩などのカチオン界面活性剤;N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニオベタイン、N,N,N−トリアルキル−N−アルキレンアンモニオカルボキシベタイン、N−アシルアミドプロピル−N′,N′−ジメチル−N′−β−ヒドロキシプロピルアンモニオスルホベタインなどの両性界面活性剤等を使用することができる。
又、乳化剤乃至乳化助剤として、酵素処理ステビアなどのステビア誘導体、レシチン及びその誘導体、乳酸菌醗酵米、乳酸菌醗酵発芽米、乳酸菌醗酵穀類(麦類、豆類、雑穀など)、ジュアゼイロ(Rhamnaceae zizyphus joazeiro)抽出物等を配合することもできる。
保湿剤としては、例えばグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、キシリトール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等があり、さらにトレハロース等の糖類、乳酸菌醗酵米、ムコ多糖類(例えば、ヒアルロン酸及びその誘導体、コンドロイチン及びその誘導体、ヘパリン及びその誘導体など)、エラスチン及びその誘導体、コラーゲン及びその誘導体、NMF関連物質、乳酸、尿素、高級脂肪酸オクチルドデシル、海藻抽出物、ビャッキュウ抽出物、魚介類由来コラーゲン及びその誘導体、各種アミノ酸及びそれらの誘導体が挙げられる。
増粘剤としては、例えばアルギン酸、寒天、カラギーナン、フコイダン等の褐藻、緑藻或いは紅藻由来成分、ビャッキュウ抽出物、ペクチン、ローカストビーンガム、アロエ多糖体等の多糖類、キサンタンガム、トラガントガム、グアーガム等のガム類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸共重合体等の合成高分子類;ヒアルロン酸及びその誘導体、ポリグルタミン酸及びその誘導体等が挙げられる。
防腐・殺菌剤としては、例えば尿素;パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルなどのパラオキシ安息香酸エステル類;フェノキシエタノール、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、サリチル酸、エタノール、ウンデシレン酸、フェノール類、ジャマール(イミダゾデイニールウレア)、1,2−ペンタンジオール、各種精油類、樹皮乾留物等がある。
粉体成分としては、例えばセリサイト、酸化チタン、タルク、カオリン、ベントナイト、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、無水ケイ酸、雲母、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、シルクパウダー、セルロース系パウダー、穀類(米、麦、トウモロコシ、キビなど)のパウダー、豆類(大豆、小豆など)のパウダー等がある。
紫外線吸収剤としては、例えばパラアミノ安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香酸エチルヘキシル、サリチル酸アミル及びその誘導体、パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル、桂皮酸オクチル、オキシベンゾン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−ターシャリーブチル−4−メトキシベンゾイルメタン、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、アロエ抽出物等がある。
抗酸化剤としては、例えばブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ビタミンE及びその誘導体、ビャッキュウ抽出物、イネ抽出物等がある。
生理活性成分としては、例えば美白成分として、t−シクロアミノ酸誘導体、コウジ酸及びその誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体、ハイドロキノン誘導体、エラグ酸及びその誘導体、レゾルシノール誘導体、ソウハクヒ抽出物、ユキノシタ抽出物、米糠抽出物、米糠抽出物加水分解物、乳酸菌醗酵米、乳酸菌醗酵発芽米、乳酸菌醗酵穀類(麦類、豆類、雑穀類)、白芥子加水分解抽出物、パンダヌス・アマリリフォリウス(Pandanus amaryllifolius Roxb.)抽出物、アルカンジェリシア・フラバ(Arcangelicia flava Merrilli)抽出物、カミツレ抽出物(商品名:カモミラET)、コンブ等の海藻の抽出物、アマモ等の海草の抽出物、リノール酸及びその誘導体もしくは加工物(例えばリポソーム化リノール酸など)、2,5−ジヒドロキシ安息香酸誘導体等が、又皮膚老化防止・美肌化成分として、動物又は魚由来のコラーゲン及びその誘導体、エラスチン及びその誘導体、ニコチン酸及びその誘導体、グリチルリチン酸及びその誘導体(ジカリウム塩等)、t−シクロアミノ酸誘導体、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、アラントイン、α−ヒドロキシ酸類、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、ゲンチアナエキス、甘草エキス、ハトムギエキス、カミツレエキス、ニンジンエキス、アロエエキスなどの生薬抽出エキス、米抽出物加水分解物、米糠抽出物加水分解物、米醗酵エキス、ミツイシコンブ抽出物、アナアオサ抽出物、アマモ等の海草の抽出物、ソウハクヒエキス、ジュアゼイロ(Rhamnaceae zizyphus joazeiro)抽出物等がある。
上記のコウジ酸誘導体としては、例えばコウジ酸モノブチレート、コウジ酸モノカプレート、コウジ酸モノパルミテート、コウジ酸ジブチレートなどのコウジ酸エステル類、コウジ酸エーテル類、コウジ酸グルコシドなどのコウジ酸糖誘導体等が、アスコルビン酸誘導体としては、例えばL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルマグネシウムなどのアスコルビン酸エステル塩類、L−アスコルビン酸−2−グルコシド(2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸)、L−アスコルビン酸−5−グルコシド(5−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸)などのアスコルビン酸糖誘導体、それらアスコルビン酸糖誘導体の6位アシル化物(アシル基は、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基など)、L−アスコルビン酸テトライソパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸テトララウリン酸エステルなどのL−アスコルビン酸テトラ脂肪酸エステル類、3−O−エチルアスコルビン酸、L−アスコルビン酸−2−リン酸−6−O−パルミテートナトリウム等が、ハイドロキノン誘導体としては、アルブチン(ハイドロキノン−β−D−グルコピラノシド)、α−アルブチン(ハイドロキノン−α−D−グルコピラノシド)等が、レゾルシノール誘導体としては、例えば4−n−ブチルレゾルシノール、4−イソアミルレゾルシノール等が、2,5−ジヒドロキシ安息香酸誘導体としては、例えば2,5−ジアセトキシ安息香酸、2−アセトキシ−5−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−5−プロピオニルオキシ安息香酸等が、ニコチン酸誘導体としては、例えばニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等が、ビタミンE誘導体としては、例えばビタミンEニコチネート、ビタミンEリノレート等が、α−ヒドロキシ酸としては、例えば乳酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、α−ヒドロキシオクタン酸等がある。
次に、実施例、処方例(化粧料の実施例)及び試験例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、以下に於いて、部はすべて重量部を、また%はすべて重量%を意味する。
実施例1 活性酸素消去剤の調製(1)
ムラサキシキブの果実の3.0gに精製水30gを加え、40℃で3時間抽出した。得られた抽出液をろ過して、褐色透明の抽出物溶液(固形分濃度:2.0%)16gを得た。これを精製水で10倍に希釈して活性酸素消去剤とした。
実施例2.活性酸素消去剤の調製(2)
ムラサキシキブの果実3.0gに精製水300gを加え、40℃で5時間抽出した。得られた抽出液をろ過して、褐色透明の抽出物溶液(固形分濃度:0.2%)からなる活性酸素消去剤180gを得た。
実施例3.活性酸素消去剤の調製(3)
ムラサキシキブの全草の乾燥細切物3.0gに50%1,3−ブチレングリコール水溶液30gを加え、80℃で1時間抽出した。得られた抽出液をろ過して、淡褐色透明の抽出物溶液(固形分濃度:1.8%)14gを得た。これを精製水で10倍に希釈して活性酸素消去剤とした。
実施例4.活性酸素消去剤の調製(4)
ムラサキシキブの果実3.0gに20%エタノール水溶液30gを加え、40℃で5時間抽出した。得られた抽出液をろ過して、褐色透明の抽出物溶液(固形分濃度:1.8%)15gを得た。これを精製水で10倍に希釈して活性酸素消去剤とした。
実施例5.活性酸素消去剤の調製(5)
実施例1と同様にして得られた抽出物溶液(固形分濃度2.0%)10mlを1.0mlに濃縮した後凍結乾燥し、抽出物粉末からなる活性酸素消去剤0.2gを得た。
実施例6.活性酸素消去剤の調製(6)
実施例1に於いて、ムラサキシキブの果実に代えてコムラサキの果実を用いるほかは実施例1と同様にして、褐色透明の抽出物溶液(固形分濃度:1.8%)17gを得た。これを精製水で10倍に希釈して活性酸素消去剤とした。
処方例1.クリーム
[A成分] 部
流動パラフィン 5.0
ヘキサラン (注1) 4.0
パラフィン 5.0
グリセリルモノステアレート 2.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 6.0
ブチルパラベン 0.1
(注1)株式会社テクノーブル製 トリオクタン酸グリセリル
[B成分]
実施例1の活性酸素消去剤 20.0
グリセリン 5.0
カルボキシメチルモノステアレート 0.1
モイストン・C (注2) 1.0
精製水 全量が100部となる量
(注2)株式会社テクノーブル製 NMF成分
[C成分]
香料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ80℃以上に加熱した後、攪拌混合した。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えてさらに攪拌混合してクリームを得た。
処方例2.クリーム
処方例1のB成分中実施例1の活性酸素消去剤に代えて実施例2の活性酸素消去剤を用いるほかは処方例1と同様にしてクリームを得た。
処方例3.乳液
[A成分] 部
流動パラフィン 6.0
ヘキサラン 4.0
ホホバ油 1.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 2.0
大豆レシチン 1.5
メチルパラベン 0.15
エチルパラベン 0.03
[B成分]
実施例1の活性酸素消去剤 20.0
グリセリン 3.0
1、3−ブチレングリコール 2.0
カルボキシメチルセルロース 0.3
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ80℃以上に加熱した後、攪拌混合した。こ
れを50℃まで冷却した後、C成分を加えてさらに攪拌混合して乳液を得た。
処方例4.ローション
[成分] 部
実施例3の活性酸素消去剤 30.0
エタノール 10.0
グリセリン 3.0
1、3−ブチレングリコール 2.0
メチルパラベン 0.2
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
カルボキシビニルポリマー 0.1
香料 適量
水酸化カリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
上記の成分を混合してローションを得た。
処方例5.化粧水
[A成分] 部
オリーブ油 1.0
ポリオキシエチレン(5.5)セチルアルコール 5.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分]
実施例4の活性酸素消去剤 30.0
エタノール 5.0
グリセリン 5.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
メチルパラベン 0.1
水酸化カリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 適量
A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。
これを50℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに30℃以下まで冷却して化粧水を得た。
処方例6.乳液
処方例3のB成分中、実施例1の活性酸素消去剤に代えて実施例2の活性酸素消去剤を用いるほかは処方例3と同様にして乳液を得た。
処方例7.乳液
処方例3のB成分中、実施例1の活性酸素消去剤に代えて実施例3の活性酸素消去剤を用いるほかは処方例3と同様にして乳液を得た。
処方例8.乳液
処方例3のB成分中、実施例1の活性酸素消去剤に代えて実施例6の活性酸素消去剤を用いるほかは処方例3と同様にして乳液を得た。
処方例9.乳液
[A成分] 部
流動パラフィン 6.0
ヘキサラン 4.0
ホホバ油 1.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 2.0
大豆レシチン 1.5
メチルパラベン 0.15
エチルパラベン 0.03
[B成分]
実施例1の活性酸素消去剤 20.0
L−アスコルビン酸−2−グルコシド 2.0
水酸化カリウム 0.5
グリセリン 3.0
1、3−ブチレングリコール 2.0
カルボキシメチルセルロース 0.3
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ80℃以上に加熱した後、攪拌混合した。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えてさらに攪拌混合して乳液を得た。
処方例10.乳液
処方例9のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム2.0部を用いるほかは処方例9と同様にして乳液を得た。
処方例11.乳液
処方例9のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルナトリウム2.0部を用いるほかは処方例9と同様にして乳液を得た。
処方例12.乳液
処方例9のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてアルブチン2.0部を用いるほかは処方例9と同様にして乳液を得た。
処方例13.乳液
処方例9のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えて米糠抽出物加水分解物(株式会社テクノーブル製、商品名「グレイスノウ*雪*HP」、固形分濃度3.5%)5.0部を用いるほかは処方例9と同様にして乳液を得た。
処方例14.乳液
処方例9のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えて白芥子抽出物(株式会社テクノーブル製、商品名「シナブランカ−WH」、固形分濃度1.0%)5.0部を用いるほかは処方例9と同様にして乳液を得た。
処方例15.乳液
処方例9のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてγ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸1.0部を用いるほかは処方例9と同様にして乳液を得た。
処方例16.プレストパウダー
[A成分] 部
ベンガラ 0.5
黄酸化鉄 1.5
黒酸化鉄 0.1
酸化チタン 10.0
ナイロンパウダー 4.0
セリサイト 全量が100部となる量
マイカ 23.0
タルク 25.0
実施例5の活性酸素消去剤 0.5
[B成分]
スクワラン 1.0
メチルポリシロキサン 4.0
プロピルパラベン 0.1
デヒドロ酢酸 0.1
流動パラフィン 2.0
香料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ混合攪拌し混合した後、200メッシュのタイラーメッシュの篩にかけ、得られた混合粉末を金型に打型してプレストパウダーを得た。
処方例17.リクイドファンデーション
[A成分] 部
ステアリン酸 2.4
モノステアリン酸プロピレングリコール 2.0
セトステアリルアルコール 0.2
液状ラノリン 2.0
流動パラフィン 3.0
ミリスチン酸イソプロピル 8.5
プロピルパラベン 0.05
[B成分]
実施例2の活性酸素消去剤 5.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.2
ベントナイト 0.5
プロピレングリコール 4.0
トリエタノールアミン 1.1
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
酸化チタン 8.0
タルク 4.0
着色顔料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ加温した後混合攪拌した。これを再加温し、上記のC成分を添加して型に流し込み、室温になるまで攪拌してリキッドファンデーションを得た。
処方例18.クリームファンデーション
[A成分] 部
ステアリン酸 5.0
セタノール 2.0
モノステアリン酸グリセリル 3.0
流動パラフィン 5.0
スクワラン 3.0
ミリスチン酸イソプロピル 8.0
ポリオキシエチレン(20)モノステアリン酸グリセリル 2.0
プロピルパラベン 0.1
[B成分]
実施例3の活性酸素消去剤 10.0
ソルビトール 3.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
トリエタノールアミン 1.5
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
酸化チタン 8.0
タルク 2.0
カオリン 5.0
ベントナイト 1.0
着色顔料 適 量
[D成分]
香料 0.3
C成分を混合し、粉砕機で粉砕した。B成分を混合し、これに粉砕したC成分を加え、コロイドミルで均一分散させた。A成分及び均一分散させたB、C成分をそれぞれ80℃に加温後、B、C成分にA成分を攪拌しながら加え、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを50℃まで冷却した後、D成分を加えて攪拌混合し、さらに攪拌しながら30℃以下まで冷却してクリームファンデーションを得た。
処方例19.ボディシャンプー
[A成分] 部
N−ラウロイルメチルアラニンナトリウム 25.0
ヤシ油脂肪酸カリウム液(40%) 26.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0
メチルパラベン 0.1
[B成分]
実施例3の活性酸素消去剤 10.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
精製水 全量が100部となる量
A成分及びB成分をそれぞれ80℃に加温して均一に溶解した後、A成分にB成分を加え、攪拌を続けて室温まで冷却してボディシャンプーを得た。
処方例20.石けん
[A成分] 部
硬化ヒマシ油 26.0
ヤシ油 10.0
オリーブ油 4.0
[B成分]
水酸化ナトリウム 6.0
砂糖 10.0
グリセリン 5.0
実施例5の活性酸素消去剤 0.5
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
エタノール 20.0
香料 適量
A成分及びB成分をそれぞれ80℃に加温して均一に溶解した後、A成分にB成分を加えてケン化した。これを攪拌しながら50℃まで冷却し、C成分を加えた。これを型に流し込み冷却した後、室温下で数日間乾燥させ、充分に乾燥したものを型から取りだして石けんを得た。
対照例 クリーム
処方例1のB成分中実施例1の活性酸素消去剤に代えて精製水を用いるほかは処方例1と同様にしてクリームを得た。
試験例1.活性酸素消去能(SOD様活性)
実施例2で得られた活性酸素消去剤についてその活性酸素消去能(SOD様活性)を調べた。
[試験方法]
1Mトリス−塩酸緩衝液0.15mL、1mMエチレンジアミン四酢酸・二ナトリウム塩溶液0.30mL、1mMキサンチン溶液0.30mL、0.75mMニトロブル-テトラゾリウム溶液0.20mL、実施例2の活性酸素消去剤0.10mL及び精製水1.90mLを混合して試験液を調製した。又試験液に於いて、実施例2の活性酸素消去剤0.10mLと精製水1.90mLに代えて精製水2.00mLを用いるほかは試験液と同様の組成からなる混合液(対照)を調製した。
上記の試験液と対照の液をそれぞれ37℃でインキュベートした後、これに1Unit/mLキサンチンオキシダーゼ溶液0.05mLを添加し、添加直後から各被験液の560nmに於ける吸光度(被験液中のスーパーオキシドアニオン量の指標)を経時的に測定した。
又比較のため、試験液中実施例2の活性酸素消去剤0.10mLに代えて、3.5又は35Unit/mLスーパーオキシドディスムターゼ溶液0.10mLを用いるほかは試験液と同様の組成からなる混合液についても上記と同様の試験を行った。
[結果]
結果を図1に示す。
図1に示す560nmに於ける吸光度の経時変化(スーパーオキシドアニオンの生成抑制効果)から明らかな通り、本発明のムラサキシキブ属植物抽出物は顕著なSOD様活性を有しており、活性酸素消去剤として用いて有用である。
なお、本試験と並行して行ったキサンチン−キサンチンオキシダーゼ反応試験
の結果では、実施例2の活性酸素消去剤は本評価試験に於ける1段階目の反応であるキサンチン−キサンチンオキシダーゼ反応を抑制していないことが確認されている。
試験例2.皮膚一次刺激性試験
モルモットを用いて、本発明のムラサキシキブ属植物抽出物の皮膚一次刺激性を調べた。
[試験方法]
Hartley系モルモット(雄、4週齢)3匹を用い、その背部をバリカン及び電気シェーバーで除毛した後、除毛部に、パッチテスト用絆創膏の布地部(直径25mm)に実施例2の活性酸素消去剤又は対照として精製水0.5mLを湿潤させたものを貼付した。貼付開始から24時間後に絆創膏を除去し、除去直後(貼付開始から24時間後)、除去24時間後(貼付開始から48時間後) 及び除去48時間後(貼付開始から72時間後)に、絆創膏貼付部位の紅斑、痂皮及び浮腫形成の程度を観察し、下記のドレイズ(Draize)の判定基準に従って評価した。
(紅斑)
スコア 皮膚の状態
0 : 紅斑なし
1 : 極く軽度の紅斑
2 : 明らかな紅斑
3 : 中程度から強い紅斑
4 : 深紅色の強い紅斑に軽い痂皮形成
(浮腫)
スコア 皮膚の状態
0 : 浮腫なし
1 : 極く軽度の浮腫
2 : 明らかな浮腫(周囲と明らかに区別可能)
3 : 中程度の浮腫(1mm以上の盛り上がり)
4 : 強い浮腫(さらに周囲にも広がり)
[結果]
結果を表1に示す。なお、結果は被験動物3匹のスコアの平均値で示した。
Figure 2005145938
表1の結果から明らかな通り、ムラサキシキブ属植物の抽出物は皮膚に対する一次刺激性がなく、生体安全性に極めてすぐれている。
試験例3 連続皮膚刺激性試験
モルモットを用いて、本発明のムラサキシキブ属植物抽出物の連続皮膚刺激性を調べた。
[試験方法]
Hartley系モルモット(雄、4週齢)3匹を用い、その背部をバリカン及び電気シェーバーで除毛した後、除毛部の15mm四方の試験区画に、実施例2の活性酸素消去剤又は対照として精製水50μLを、1日1回、2週間(週5日)塗布し、塗布期間中毎日、塗布前に塗布部位の紅斑、痂皮及び浮腫形成の程度を観察し、試験例2と同様にドレイズ(Draize)の判定基準に従って評価した。
[結果]
結果を表2に示す。なお、結果は被験動物3匹のスコアの平均値で示した。
Figure 2005145938
表2に示す通り、本発明のムラサキシキブ属植物の抽出物は試験期間を通じて、皮膚に対して紅斑や浮腫を生起せしめることがなく、連続皮膚刺激性に関して陰性であることが確認された。
試験例4 経時安定性試験
実施例2の活性酸素消去剤について、その経時安定性を調べた。
50mL容のガラス瓶に実施例2の活性酸素消去剤30gを充填・密封し、4℃、20℃又は40℃の環境下に3ヶ月間保存して経時的に性状の観察を行った。その結果、いずれの環境下に於いても3カ月間、変色やオリ・濁りの発生などの性状の変化は観察されなかった。
又、3ヶ月保存後の試料について試験例1と同じ試験を実施したところ、保存開始前とほぼ同等の吸光度値を示した。
この結果から、本発明のムラサキシキブ属植物抽出物は、非常に高い品質保持性を持ち、さらに有効性に関しても極めて高い経時安定性を有することが明らかである。
試験例5 モニターテスト
処方例1のクリームと対照例のクリームについて、モニターテストにより皮膚に対する効果を調べた。
[試験方法]
無作為に抽出した年齢18〜50歳の女性20名を被験者とし、処方例1と対照例のクリームを、左右の頬部に1日2回(朝、晩)、1ヵ月間塗布してもらった後、塗布部の肌のくすみ、シミに対する改善効果、小ジワに対する改善効果及び肌のはり、艶に対する改善効果を、以下の評価基準に基づいて評価した。
[評価基準]
(肌のくすみ、シミに対する改善効果)
A:非常に改善された
B:かなり改善された
C:僅かに改善された
D:変わらない
E:かえって目立つようになった
(小ジワに対する改善効果)
A:殆ど目立たなくなった
B:かなり目立たなくなった
C:わずかに目立たなくなった
D:変わらない
E:かえって増えた
(肌のはり、艶に対する改善効果)
A:明らかに改善された
B:かなり改善された
C:僅かに改善された
D:変わらない
E:かえって悪くなった
[結果]
結果を表3に示す。なお、表3のA〜Eの各評価欄の数字は、被験者20名中当該評価を行った被験者の割合(%)を示す。
Figure 2005145938
表3の結果から、本発明のムラサキシキブ属植物抽出物からなる活性酸素消去剤を配合した化粧料が、肌のくすみや小ジワ、肌のハリ、艶を顕著に改善し、皮膚を若々しく健全な状態に維持或いは改善するために用いて有効であることが明らかである。
図1は、試験例1の各試料の560nmに於ける吸光度の経時的な変化を示すグラフである(縦軸:560nmに於ける吸光度(ΔABS560nm)、横軸:経過時間(秒))
符号の説明
A 対照(精製水)
B 3.5Unit/mLスーパーオキシドディスムターゼ溶液
C 35Unit/mLスーパーオキシドディスムターゼ溶液
D 実施例2の抽出物溶液

Claims (4)

  1. ムラサキシキブ属(Callicarpa)に属する植物の抽出物を有効成分としてなる活性酸素消去剤。
  2. ムラサキシキブ属に属する植物がムラサキシキブ(Callicarpa japonica)である請求項1に記載の活性酸素消去剤。
  3. スーパーオキシドディスムターゼ(Superoxide dismutase)様活性を有する請求項1又は2に記載の活性酸素消去剤。
  4. 請求項1の活性酸素消去剤を含有する化粧料。
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