JP3456913B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
に、絶縁性基板上の半導体層に形成されたMISFE
T、いわゆるSOI−MISFET(Silicon on insul
ator-Metal InsulatorSemiconductor Field Effect Tra
nsistor)により形成される半導体装置に関する。
基板上に形成された半導体層上に形成されたMISFE
Tは、バルクの半導体基板上に形成されたMISFET
に比べ、例えばソース・ドレイン領域と基板との接合容
量を低減できることから、低消費電力、高速デバイスと
して期待されている。
チャネル領域の空乏層の厚さ以下のいわゆる完全空乏化
SOI−MISFETは、SOI層が動作時のチャネル
領域の空乏層厚さより大きいいわゆる部分空乏化SOI
−MISFETにおいて問題となるキンク特性や電流オ
ーバーシュート効果など好ましくない現象を解消または
抑制することができる。
は、短チャネル効果の抑制、パンチスルー耐圧の向上、
サブシュレッショルド係数の改善、そしてチャネル移動
度の増大など多岐にわたる利点が得られる。
に形成されたMISFETトランジスタQn1、Qn2
をゲートアレイ構造にて形成した従来の半導体装置の断
面図である。ゲートアレイが形成されるSOI層領域と
対向する支持基板5内にバックゲート電極となるn型バ
ックゲート領域1が形成される。バックゲート領域1の
形成方法の例としては、トランジスタ領域に対向したp
型シリコンからなる支持基板5内に、例えば、リン、砒
素またはアンチモンといったn型不純物をイオン注入す
ることによってn型シリコン領域を形成する。そしてバ
ックゲート領域1への電圧ノード18を形成することに
より、バックゲート領域へ電圧を印加することが可能と
なる。よって、図21の構造によって、MISFETト
ランジスタQn1、Qn2に等しいバックゲート電圧を
印加することが可能である。
の構造では、ドレイン電極15との寄生容量CDが大き
いという問題が生じる。また、MISFETトランジス
タQn1、Qn2に対し、それぞれに独立したバックゲ
ート電圧を印加することができない。そのため、個別に
トランジスタをバックゲート電圧制御することが不可能
である。
路上発生する問題点を説明する。図22はNAND回路
を示した回路図である。図22において、Qn1、Q
n2はn型MISFETであり、Qp1、Qp2はp型
MISFETである。そして、Qn1、Qn2と
Qp1、Qp2に対し、それぞれ共通のバックゲート電
極が設けられており、n型MISFET、p型MISF
ETそれぞれにバックゲート電圧VB1、VB2が印加
できるように構成されている。
は、Qn1のドレイン電極に直列に接続されている。こ
のため、Qn1とQn2の入力電圧がVDDで導通した
状態において、Qn2のソース電極の電圧はQn1の直
列抵抗のために、例えばVsだけ上昇する。一方、Q
n1のソース電極の電圧は接地されているため0Vであ
る。Qn2のソース電圧の方がQn1のソース電圧より
上昇する。
はVgs2=(VDD−Vs)となり、Qn1のゲート電
圧であるVgs1=VDDより小さくなる。また、Qn2
のバックゲート電圧も同様にVBS2=(VB2−V
s)となり、Qn1のバックゲート電圧のVBS1=V
B1より小さくなる。
値からなるトランジスタで本回路を形成しても、等しい
電流駆動能力、あるいは等しいしきい値が得られない。
そのため、Qn1、Qn2の遅延時間が異なるといった
問題が生じ、回路のタイミング設計上問題となる。
ト電極を有するSOI−MISFETによる半導体装置
で、特にゲートアレイ構造におけるSOI−MISFE
Tによる半導体装置を提供する。
絶縁膜と、この絶縁膜上に形成された第1導電型の第1
の不純物領域と、この第1の不純物領域に隣接して形成
された第2導電型の第1のチャネル領域と、この第1の
チャネル領域に隣接して形成された第1導電型の第2の
不純物領域と、この第2の不純物領域に隣接して形成さ
れた第2導電型の第2のチャネル領域と、この第2のチ
ャネル領域に隣接して形成された第1導電型の第3の不
純物領域と、前記第1のチャネル領域上に形成された第
1のゲート絶縁膜と、前記第2のチャネル領域上に形成
された第2のゲート絶縁膜と、前記第1のゲート絶縁膜
上に形成された第1のゲート電極と、前記第2のゲート
絶縁膜上に形成される第2のゲート電極と、前記第1の
チャネル領域直下に前記絶縁膜を介して形成される第1
導電型の第1のバックゲート領域と、前記第2のチャネ
ル領域の直下に前記絶縁膜を介して形成される第1導電
型の第2のバックゲート領域と、前記第1のバックゲー
ト領域に第1の電位を供給する第1の電源と、前記第2
のバックゲート領域に前記第1の電位とは異なる第2の
電位を供給する第2の電源とを備えることを特徴とす
る。
域を覆う第2導電型の第1の半導体領域を備えるように
構成しても良い。
この絶縁膜上に形成された第1導電型の第1の不純物領
域と、この第1の不純物領域に隣接して形成された第2
導電型の第1のチャネル領域と、この第1のチャネル領
域に隣接して形成された第1導電型の第2の不純物領域
と、この第2の不純物領域に隣接して形成された第2導
電型の第2のチャネル領域と、この第2のチャネル領域
に隣接して形成された第1導電型の第3の不純物領域
と、前記第1のチャネル領域上に形成された第1のゲー
ト絶縁膜と、前記第2のチャネル領域上に形成された第
2のゲート絶縁膜と、前記第1のゲート絶縁膜上に形成
された第1のゲート電極と、前記第2のゲート絶縁膜上
に形成された第2のゲート電極と、前記第2の不純物領
域下に前記絶縁膜を介して形成された第1導電型の第4
の不純物領域と、前記第4の不純物領域を覆う第2導電
型の第5の不純物領域と、前記第4の不純物領域に第1
の電位を供給する第1の電源と、前記第5の不純物領域
に第1の電位とは異なる第2の電位を供給する第2の電
源と、を備えることを特徴とする。
この絶縁膜上に形成された第1導電型の第1の不純物領
域と、この第1の不純物領域に隣接して形成された第2
導電型の第1のチャネル領域と、この第1のチャネル領
域に隣接して形成された第1導電型の第2の不純物領域
と、この第2の不純物領域に隣接して形成された第2導
電型の第2のチャネル領域と、この第2のチャネル領域
に隣接して形成された第1導電型の第3の不純物領域
と、前記第1のチャネル領域上に形成された第1のゲー
ト絶縁膜と、前記第2のチャネル領域上に形成された第
2のゲート絶縁膜と、前記第1のゲート絶縁膜上に形成
された第1のゲート電極と、前記第2のゲート絶縁膜上
に形成された第2のゲート電極と、前記第2の不純物領
域下に前記絶縁膜を介して形成された第1導電型の第4
の不純物領域と、前記第4の不純物領域を挟んで対向し
ている第2導電型の第5及び第6の不純物領域と、前記
第5の不純物領域に第1の電位を供給する第1の電源
と、前記第6の不純物領域に前記第1の電位とは異なる
第2の電位を供給する第2の電源とを備えることを特徴
とする。
明の実施形態について説明する。図1は第1の実施形態
に係わる半導体装置の断面図で、図2は断面図、図3は
平面図、そして図4は回路図を示す。図1、図2はそれ
ぞれ図3におけるA−A’およびB−B’における断面
構造を示している。図4はNAND回路からなる回路図
を示している。また、図2には、B−B’断面のA側延
長上に形成されるゲートへのコンタクト電極(17)、
およびバックゲートへのコンタクト電極(18)を断面
には含まれていないが、説明のために図示する。
説明する。1はn型バックゲート領域、2はp型バック
ゲート領域、3はゲート側壁の絶縁膜、4はチャネル領
域、5は支持基板、6はSOI内の埋め込み絶縁膜、9
はゲート絶縁膜、10はゲート電極、11はソース・ド
レイン領域、12は層間絶縁膜、13は素子分離絶縁
膜、14はコンタクト、15は直列接続したトランジス
タで共有されたソース・ドレイン領域、16,16’は
SOIのSi膜に対するコンタクト、16’’はゲート
電極10に対するコンタクト、17はSOIのSi膜に
対する電極、18は支持基板5に対する電極である。
る。ここではn型MISFETにおける構成を説明す
る。例えば、P,As、Sbを1015〜1018cm
−3ドープした、例えば、SiまたはSiGeからなる
n型半導体からなる支持基板5上に、例えばシリコン酸
化膜やシリコン窒化膜からなる埋め込み絶縁膜6が厚さ
10〜1000nm形成される。そして埋め込み絶縁膜
6上には、例えば、ボロンまたはインジウムを1015
〜1018cm−3添加したp型シリコンまたはp型S
iGeからなる半導体で厚さ1〜300nmの厚さの半
導体層から構成され、SOI基板を形成する。そしてチ
ャネル領域4を含む半導体層上に例えば、シリコン酸化
膜、シリコン窒化膜、シリコンオキシナイトライド膜、
タンタル酸化膜、チタン酸化膜、又はストロンチウムチ
タンオキサイド膜からなり、厚さが1〜200nmのゲ
ート絶縁膜9、そして、例えば、燐またはボロンを10
19 cm −3 以上ドープした多結晶シリコン膜またはT
iNやTaN,W,Alを10〜300nm堆積して形
成したゲート電極10が形成される。ゲート電極10
は、例えば、0.01〜1μmの幅で形成されている。
そして、チャネル領域4を形成した半導体層に、例え
ば、P,AsまたはSbを1016〜1021cm−3
添加したn型領域のソース・ドレイン領域11,1
1’,15がゲート両側に形成され、これらゲート電極
10、チャネル領域4、およびソース・ドレイン領域1
1,11’,15によりn型MISFETトランジスタ
Qn1、Qn2が形成される。また、ゲート領域の切り
立った側面には、ゲート電極10とソース・ドレイン領
域11,11’,15との電気的分離を良好にするため
に、例えば、シリコン酸化膜や窒化膜からなる絶縁膜3
が、側面厚さ5〜200nmで形成されている。
ース領域は、同じn型不純物領域15で構成されてお
り、いわゆる2つのトランジスタが直列に接続されたゲ
ートアレイ構造をなしている。
を1016〜1018cm−3添加したp型バックゲー
ト領域2が形成される。このp型バックゲート領域2は
埋め込み絶縁膜6に接している。そしてp型バックゲー
ト領域2内のQn1、Qn2のチャネル領域と対向した
領域に、例えば、P,AsまたはSbを1016〜10
21cm−3添加したn型不純物からなるバックゲート
領域1,1’が形成される。このバックゲート領域1,
1’は埋め込み絶縁膜6に接して形成されており、SO
I層のチャネル領域4,4’の電位をバックゲート領域
の電位を調節することによって変化させることが可能に
なっている。そしてバックゲート領域1、1’に図2の
電圧ノード18が形成され、電圧を印加することが可能
である。また、バックゲート領域1および1’はそれぞ
れp型バックゲート領域2に囲まれ、n型支持基板5と
接することがない。そこで、p型バックゲート領域2と
バックゲート領域1との間、p型バックゲート領域2と
バックゲート領域1’との間に逆バイアスを印加するこ
とによって電気的に分離された状態となっている。よっ
て、バックゲート領域1とバックゲート領域1’には別
々の電圧を印加することが可能となる。
支持基板5との間にpn接合を形成し、これらの間に逆
バイアスを印加することによって、支持基板5とp型バ
ックゲート領域2との間の電気的分離を行うことができ
る。これによって、p型バックゲート領域2の電圧を支
持基板5と独立に設定することができ、n型バックゲー
ト領域1とp型バックゲート領域2との間の容量を小さ
くするように支持基板5と独立に電圧を設定することが
できる。よって、本実施形態では、n型バックゲート領
域1または1’とp型バックゲート領域2の間が順方向
バイアス条件にならないようにすることが重要である
が、これらバックゲート電圧がソース電圧に対して正負
にバイアスされても、p型バックゲート領域2の電圧を
バックゲート領域1および1’の電圧より負にし、さら
に0Vより負になるように調整することで、基板5の電
位を0Vと保ったままで順方向バイアス条件にならない
ようにすることができる。よって、バックゲートと基板
との容量性結合が弱くなり、バックゲート間の容量性結
合による電圧変化や、少数キャリア注入によるラッチア
ップ効果を低減することができる。また、パッケージと
の間に大きな容量を持つ支持基板5をバイアスする必要
がないので、基板バイアス回路の消費電力を抑えること
ができる。
ゲートアレイ構造からなる半導体装置において、各トラ
ンジスタのチャネル領域4に対向した支持基板5にバッ
クゲート領域1が設けられており、そしてそれぞれに独
立したバックゲート電圧VB1およびVB2を印加が可
能である。よって、それぞれのトランジスタのしきい値
をバックゲート電圧により制御することが可能である。
また、バックゲート領域がチャネル領域に対向した支持
基板領域に形成され、ソース・ドレイン領域11,1
1’,15に対向して、ソース・ドレイン領域11,1
1’,15の導電型と逆方向の導電型を有するp型バッ
クゲート領域2が形成されている。ソース・ドレイン領
域11,11’,15に電位を印加すると、p型バック
ゲート領域2とn型ソース・ドレイン領域11,1
1’,15との間の導電性が異なるため、空乏層がp型
不純物の濃度が薄いバックゲート領域2内に形成され
る。このため、ソース・ドレイン領域11とバックゲー
トとの間の寄生容量が図21に示したバックゲート電極
による構造に比べ小さくすることが可能である。また、
この寄生容量を減少することができるため、ドレイン電
極の信号が支持基板5やバックゲート領域1,1’に伝
わるインピーダンスを小さくでき、より、デバイス間の
クロストークを小さくすることができる。
置におけるバックゲート制御により解消する例について
述べる。図4は、いわゆるNAND回路からなる回路図
を示しており、並列接続された2つのp型MISFET
トランジスタQp1、Qp2と、直列接続された2つの
n型MISFETトランジスタQn1、Qn2から構成
されている。そして、上述したバックゲート電極がn型
MISFET Qn1、Qn2に形成されており、Q
n1、Qn2にそれぞれVB1、VB2のバックゲート
電圧が印加できる。
は、Qn1の直列抵抗のためにQn1とQn2が導通し
た状態において、0VからVsだけ上昇する。一方、Q
n1のソース電圧は接地されており0Vである。よっ
て、Qn2のソース電圧が、Qn1のそれより大きくな
る。
Qn1、Qn2に等しいバックゲート電圧(VB1=V
B2)を電圧源より印加したとき、Qn1、Qn2の各
トランジスタに印加されるソース電位から測ったバック
ゲート電位は、Qn1はVB1(=VB2)であるが、
Qn2は(VB2−Vs)となり、Qn2のバックゲー
ト電圧はQn1のそれより小さくなる。
Tのしきい値は、チャネル領域のSOI層の埋め込み酸
化膜に接した領域(以下、back surfaceと呼ぶ)が空乏
状態である時、以下の式が成り立つ。
(VG2−VG2,acc)/{Cox1(CSi+Cox2)}
(1) 但し、VG2,acc <VG2 <VG2,inv 式(1)において、Vth1,acc2はback surfaceが蓄積状
態である時のトランジスタのしきい値を示し、CSi、C
ox1、Cox2はそれぞれSOI層、ゲート絶縁膜、埋め込
み絶縁膜の容量、VG2はバックゲート電圧、そしてV
G2,acc、VG2,invはback surfaceが蓄積、反転状態
となる時のバックゲート電圧を示す。
きい値のバックゲート電圧依存性を表したグラフであ
る。完全空乏化MISFETのしきい値は、バックゲー
ト電圧を印加することにより、SOI層のback surface
が蓄積から反転状態までの範囲で変化させることが可能
である。
Qn2が等しいしきい値のトランジスタから構成され、
そしてそれぞれに等しいバックゲート電圧(VB1=V
B2)を電圧源より入力した時、Qn2の実効的なバッ
クゲート電圧はソース電圧Vsとバックゲート電圧との
電位差、つまりVG2=(VB1−Vs)となり、Q
n1のバックゲート電圧はVB1となる。このためQ
n2のしきい値はQn1のしきい値よりCSiCox2Vs
/{Cox1 (CSi+Cox2)}だけ大きくなり、トラン
ジスタ動作がQn1とQn2で異なるという問題が生じ
る。
を各トランジスタ毎に独立して印加することが可能であ
る。そこで、本実施形態の構造を用いてかかる問題を解
消する、つまりQn1、Qn2のバックゲート電圧を制
御することにより、Qn1とQn2のしきい値を等しく
することを実現する。
クゲート電圧VB2をQn1に印加されるバックゲート
電圧VB1に対し、 VB2 =VB1 +Vs (2) 但しVG2,acc <VB2 <VG2,inv とする。これによりQn2のソース電極とバックゲート
電極との電位差はQn1のそれと等しくなり、その結果
Qn1とQn2のしきい値が等しくなる。つまり、Q
n2のソース電圧増加分をバックゲート電圧に付加する
ことでQn2のトランジスタについてもQn1と同じし
きい値を実現できる。よって、SOI膜厚変動に対する
しきい値の変化量をQn1とQn2で同じ条件にするこ
とができ、より、均一な特性のトランジスタ集積回路が
実現できる。図8はQn2のソース電圧Vsの変化に対
して、しきい値無変動を実現するバックゲート電圧VB
2の関係表したグラフである。ソース電圧Vsに対し、
グラフの直線に対応するVB2をバックゲートに入力す
ることによりQn1、Qn2のしきい値は等しくするこ
とができる。また、この直線より大きなVB2をバック
ゲートに入力することによりQn2のしきい値はQn1
のそれより小さくなる。
を制御する制御回路を設けることにより、Qn2のソー
ス電圧の変化によるしきい値変動を抑制することが可能
となる。図5はQn2のソース電圧Vsをフィードバッ
ク制御して、印加するバックゲート電圧を設定する電圧
供給の制御回路8を有した半導体装置の回路図である。
制御回路8はQn2のソース電圧Vsをモニターし、式
(2)を満たすバックゲート電圧VB2を設定してトラ
ンジスタQn2のバックゲート電極に入力する。この制
御回路によりバックゲート電圧制御によって、Qn2の
しきい値変動抑えることができる。
るため、Qn2へ入力される実効的なゲート電圧も(V
DD−Vs)となり、Qn1のゲート電圧のVDDより
小さくなる。これにより、Qn2の電流駆動能力が下が
り、ゲート遅延時間が大きくなるという問題が生じる。
は、以下に示す式で表される。 Idsat =1/2・W/L・μeff・Cox・(Vgs―
Vth)1.3 〜2(3) 式(3)において、Wはゲート幅、Lはゲート長、μef
fは移動度、Coxはゲート絶縁膜の容量、Vgsはソー
ス電位を基準としたゲート電圧、そしてVthはトランジ
スタのしきい値を表す。
の電流駆動能力はゲート電圧の関数で表され、ゲート電
圧が大きくなると電流駆動能力も大きくなる。そのた
め、図22の回路構成では、Qn1とQn2が同じしき
い値動作をする時、Qn2のゲート電圧は上述のように
Vsだけ減少するため、Qn1に比べ電流駆動能力が低
下する。
表される。 τ=Cload・VDD/Idsat (4) 式(4)において、Cloadは負荷容量を表す。
atに反比例し、飽和ドレイン電流が低下すると遅延時
間は大きくなる。このことから図22の回路構成、言い
換えると図4においてVB1=VB2となる時、Qn2
の電流駆動能力がQn1のそれより小さいため、Qn2
をオンするまでの遷移時間がQn1のそれより長くな
る。このような入力端子の差によって遷移時間の差が生
じることは、回路のタイミング設計上問題となる。
るバックゲート制御方法について述べる。上述の通り、
電流駆動能力は(Vgs−Vth)1.3 〜2 に比例
する。そのため図4の回路構成においてQn1とQn2
のしきい値が等しい時(Vth1=Vth2)、Qn2の電流
駆動能力はゲート電圧がQn1に比べVsだけ小さいた
め、Qn2の電流駆動能力はQn1のそれより小さくな
る。
しくするために、Qn2に入力されるゲート電圧の減少
分Vsをしきい値で補償することにより実現する。つま
り、バックゲート電圧制御により、Qn2のしきい値V
th2をVth2’=Vth1−Vsと小さくすることにで、Q
n1と等しい電流駆動能力を実現する。このVth2’=
Vth1―Vsを実現するために必要なバックゲート電圧
VB2’は次の式を満たす。
(5) 式(5)において、γはγ=CSiCox2/{Cox1(CSi
+Cox2)}で、これはtox1/tox2 と近似することが
できる。tox1、tox2はゲート絶縁膜、および埋め込み
絶縁膜の膜厚を表す。よって電流駆動能力を一定にする
バックゲート電圧VB2’はソース電圧Vsとゲート絶
縁膜と埋め込み絶縁膜の膜厚比で決まる。
て、電流駆動能力をQn1と等しくするのに必要なバッ
クゲート電圧VB2’の関係を表したグラフである。Q
n1、Qn2が等しいしきい値により形成された回路に
おいて式(5)を満たすバックゲート電圧VB2’を印
加することにより電流駆動能力をほぼ等しくすることが
可能である。言い換えると図9において、Vsに対しグ
ラフの直線に対応するバックゲート電圧VB2’を印加
することにより、電流駆動能力をほぼ等しくすることが
可能である。ただしトランジスタ制御はback surfaceが
空乏状態である範囲で、つまりバックゲート電圧VB
2’がVG2,acc<VB2’<VG2,invの範囲内で可
能である。
8を、電流駆動能力を一定とする制御回路としてもちい
ることも可能である。つまりQn2のソース電圧Vsを
フィードバックし、図9を満たすバックゲート電圧VB
2’を設定しQn2へ印加する。これにより、Vs変動
に対し、電流駆動能力が変化しない半導体装置を形成す
ることが可能である。
かの効果、すなわち、従来例よりもQn2の電流駆動能
力を向上させるには、VB2<VB1となればよいこと
が解る。ここで、VB2を制御するには、図4(b)の
ように、Qn1およびQn2と同等なトランジスタQ
n1’、Qn2’を直列接続して形成したダミー回路に
よって得たソース電圧からバックゲート電圧VB2を得
ても良く、複数のNAND回路に共通にVB2を与えて
もよい。
効果が得られる。 (1)図1に示したように、本実施形態ではゲートアレ
イ構造からなる半導体装置に、各トランジスタのチャネ
ル領域と対向する支持基板内にバックゲート領域を設け
ており、ドレインと対向する位置には支持基板に空乏層
が形成されるようにしている。そのため、ソース・ドレ
イン領域と支持基板との間の寄生容量が低減されること
から、例えば動作消費電力を小さくなり、またSファク
タを小さくなる。そして、信号の伝搬遅延時間を小さく
することができる。このように低消費、高速化に大きく
寄与する。
ゲート領域が、隣接するトランジスタのバックゲート領
域と電気的に分離して形成されていることから、個別に
バックゲート電圧を印加してトランジスタ制御すること
が可能である。
のような効果が得られる。 (3)図8に示したように、Qn2のバックゲート電圧
を制御することによって、Qn2のソース電圧増加によ
るしきい値増加を抑え、Qn1のしきい値と等しくする
ことが可能である。よって、例えば3極管動作における
遅延時間を短くすることができ、3極管動作時における
論理回路の動作時間のマージンを低減し、高速動作を実
現する。また、図5の回路構成に示すように、Qn2の
ソース電圧変化をフィードバックしバックゲート電圧を
制御することによってしきい値変動の小さい半導体装置
を実現することができる。
クゲート電圧を制御することにより、Qn2のソース電
圧低下による電流駆動能力低下を抑えることが可能であ
る。よって、論理回路において信号の伝搬遅延時間を抑
え、高速動作を実現する。また、スイッチング時間の最
大値と最小値との差を抑え、より回路の動作速度を揃え
ることができる。
面図を示す。図10は配線層およびコンタクト層を省略
した上面図、図11、図12および図13は、それぞれ
図10の矢視A−A’、B−B’、C−C’の断面図で
ある。第1の実施形態と同一部分には、同一符号を付け
て詳しい説明は省略する。本実施形態は、第1の実施形
態と比較して直列接続されたトランジスタのしきい値の
制御法およびバックゲート構造が異なっており、いわゆ
るゲートアレイの構成法を開示している。本実施形態に
おいて、支持基板5はp型半導体で形成され、支持基板
5の中にn型バックゲート領域1およびn型バックゲー
ト領域1’が形成されている。これらは、支持基板5と
電気的に接続された図10のp型バックゲート領域2’
によって、互いに電気的に分離されている。
域1に囲まれるようにp型バックゲート領域2が形成さ
れている。このp型バックゲート領域2は支持基板5と
はn型バックゲート領域1によって電気的に分離されて
いる。これらp型バックゲート領域2およびn型バック
ゲート領域1が、p型MISFETのバックゲート電極
として作用している。
バックゲート領域2およびn型バックゲート領域1に絶
縁膜6を介して対向する半導体島状領域1つに対して、
p型MISFETは複数形成されている。本実施形態で
は、1つの半導体島状領域に対して2つ形成した例を示
しているが、さらに多く形成しても構わない。ここで、
1つの半導体島状領域に形成された隣接するp型MIS
FETは、直列接続したトランジスタで共有されたp型
半導体からなるソース・ドレイン領域15を備えてい
る。さらに、ゲート電極10を挟んでp型のソース・ド
レイン領域15と対向して、p型半導体からなる領域1
1が形成されている。これら、領域15および領域11
は、p型MISFETのソース領域およびドレイン領
域、またはドレイン領域およびソース領域を形成してい
る。さらに、n型または、1016cm−3以下のp型
不純物添加からなる領域4が、ゲート電極10とゲート
絶縁膜9を挟んで形成され、p型MISFETのチャネ
ル領域となっている。
域1’に囲まれるようにp型バックゲート領域2’が形
成されている。このp型バックゲート領域2’は支持基
板5とはn型バックゲート領域1’によって電気的に分
離されている。これらp型バックゲート領域2’および
n型バックゲート領域1’が、n型MISFETのバッ
クゲート電極として作用している。
バックゲート領域2’およびn型バックゲート領域1’
に絶縁膜6を介して対向する半導体島状領域1つに対し
て、n型MISFETは複数形成されている。本実施形
態では、1つの半導体島状領域に対して2つ形成した例
を示しているが、さらに多く形成しても構わない。ここ
で、1つの島状半導体領域に形成された隣接するn型M
ISFETは、直列接続したトランジスタで共有された
n型半導体からなるソース・ドレイン領域15’を備え
ている。さらに、ゲート電極10’を挟んでn型領域1
5’と対向して、n型半導体からなる領域11’が形成
されている。これら、領域15’および領域11’は、
n型MISFETのソース領域およびドレイン領域、ま
たはドレイン領域およびソース領域を形成している。さ
らに、p型または、1016cm−3以下のn型不純物
添加からなる領域4’が、ゲート電極10’とゲート絶
縁膜9を挟んで形成され、n型MISFETのチャネル
領域となっている。
Tおよびp型MISFETはアレイ状に形成されること
が、金属配線の結線によって多段の論理回路を形成する
には望ましい。この場合、図10の構造を紙面左右にア
レイ状に形成することにより、バックゲートとなる半導
体領域1,1’2,2’はそれぞれ連続して接続され、
個々のアレイのバックゲートに電圧印加端子を形成しな
くても、例えば、アレイ端で電圧印加端子を形成するこ
とによって、連続して形成したすべてのアレイのバック
ゲートに電圧を与えることができる。
しきい値を制御するために、異なる導電型を有する半導
体であってもよい。具体的には、ゲート電極10として
は、1019cm−3以上Bを添加したポリシリコン電
極であり、ゲート電極10’としては、1019cm
−3以上PまたはAsを添加したポリシリコン電極であ
ればよい。
には、例えば、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜から絶
縁膜3が形成されている。これは、ゲート電極10とソ
ース・ドレイン領域15またはソース・ドレイン領域1
1との電気的絶縁を良好に保つためのものである。さら
に、半導体島状領域間には、例えば、シリコン酸化膜か
らなる素子分離絶縁膜13が形成されている。さらに、
MISFET上部には、例えば、シリコン酸化膜からな
る層間絶縁膜12が形成されている。
うにp型MISFETにおいて、チャネル領域4と絶縁
膜6を介して対向した支持基板5に、ソース・ドレイン
領域11と反対の導電性を有するn型バックゲート領域
1が形成され、隣接するトランジスタが共有するソース
・ドレイン領域15と絶縁膜6を介して対向した支持基
板5に、ソース・ドレイン領域11と同じ導電性を有す
るp型バックゲート領域2が形成されていることであ
る。
SFETにおいて、チャネル領域4’と絶縁膜6を介し
て対向した支持基板5に、ソース・ドレイン領域11’
と反対の導電性を有するp型バックゲート領域2’が形
成され、隣接するトランジスタが共有するソース・ドレ
イン領域15’と絶縁膜6を介して対向した支持基板5
に、ソース・ドレイン領域11’と同じ導電性を有する
n型バックゲート領域1’が形成されていることであ
る。
・ドレインに流れる電流の方向によって、しきい値が変
化するトランジスタを2つ直列に形成することができ
る。まず、図14を用いて、本バックゲート構造によっ
て、しきい値が変化することを示す。図14(a)は、
本実施形態の1つのn型MISFETを抜き出したこと
に相当する断面図であり、ソース・ドレイン領域11’
aおよび11’bにはそれぞれ、電極17aおよび17
bが接続されている。さらに、11’aの下およびチャ
ネル領域の下には、絶縁膜6を介してp型バックゲート
領域2’が形成されている。ここで、p型バックゲート
領域2’は高濃度p型バックゲート領域2”を通じて、
電極18と電気的に接続されている。図では示していな
いが、電極18は電圧源と接続され、p型バックゲート
領域2’は一定電圧になるように制御されている。さら
に、11’bの下には、絶縁膜6を介してn型バックゲ
ート領域1’が形成されている。ここで、n型バックゲ
ート領域1’は高濃度n型バックゲート領域1”を通じ
て、電極18’と電気的に接続されている。図では、示
していないが、電極18’は電圧源と接続され、n型バ
ックゲート領域1’は一定の電圧となるように制御され
ている。ここで、電圧源の消費電力を抑えるためにp型
バックゲート領域2’とn型バックゲート領域1’に大
きなリーク電流が流れないようにするためには、n型バ
ックゲート領域1’をp型バックゲート領域2’に比べ
正にバイアスするか、順方向電圧以下にバイアスするこ
とが必要となる。そこで、このような条件では、バック
ゲート表面のポテンシャルD−D’は図14(b)のよ
うになり、伝導帯Ecおよび価電子帯Evは領域1’お
よび領域2’の境界を含む空乏層によって、n型バック
ゲート領域1’の方が下に曲がる構造となる。よって、
D側、つまり、11’aに近いチャネル4’と絶縁膜6
との界面は、p型層の蓄積(accumulation)状態とな
り、D’側、つまり、11’bに近いチャネル4’と絶
縁膜6との界面は、p型層の反転(inversion)状態と
なる。よって、図14(c)のように、電極17bをド
レイン電極として、電極17aをソース電極とした場合
の5極管しきい値は、しきい値を定めるチャネル部のポ
テンシャルの極大点が、チャネル4’内で17b側より
も17a側に形成されるので、反転層が形成されにくく
なり、高いしきい値となる。一方、図14(d)のよう
に、電極17aをドレイン電極として、電極17bをソ
ース電極とした場合の5極管しきい値は、しきい値を定
めるチャネル部のポテンシャルの極大点が、チャネル
4’内で17a側よりも17b側に形成されるので、反
転層が形成されやすくなり、低いしきい値となる。以上
から、ソース・ドレイン電極の方向によって、バックゲ
ートに与える電圧が同一の条件でも、しきい値に差が形
成される。特に、トランジスタが完全空乏化トランジス
タの場合、バックゲート部から伸びた空乏層がチャネル
部分にも達するので、バックゲートポテンシャルによっ
てしきい値が大きく変化し本実施形態としては望ましい
形態となる。
しきい値が高くなる条件で、ソース電極の側に黒丸をつ
けて方向を表わすことにする。なお、以上の説明で明ら
かなように、しきい値に差を形成するためには、チャネ
ル4’と対向するバックゲート電極のポテンシャルがソ
ース・ドレインに対して非対称になっていればよい。よ
って、p型バックゲート領域2’とn型バックゲート領
域1’の境界はソース領域に対向した位置ではなく、チ
ャネル4’に対向した位置に形成されていてもよい。p
型MISFETについても同様に、p型バックゲート領
域2とn型バックゲート領域1との境界は、ソース領域
に対向した位置ではなく、チャネル4に対向した位置に
形成されていてもよい。
論理回路例を図15に示す。図15(a)はスタティッ
ク2入力NANDに対する回路図であり、図15(b)
はスタティック2入力NORに対する回路図である。さ
らに、図16(a)は、図15(a)に対応するスタテ
ィック2入力NANDに対する配線層のレイアウトを示
しており、図10のトランジスタ配置を用いている。ま
た、図16(b)は、図16(a)に対応するスタティ
ック2入力NORに対する配線層のレイアウトを示して
おり、図10のトランジスタ配置を用いている。
おいて、Qn1、Qn2が上述した電流方向によってし
きい値が異なるn 型MISFETであり、Qp1、Q
p2が上述した電流方向によってしきい値が異なるp型
MISFETである。これらは、図16(a)のように
対向して形成されることが、配線遅延を抑えるために望
ましい。図16(a)において、17,17’および1
7”は、W,CuまたはAlからなる金属配線を示し、
17’はVDDに接続されており、17”は0Vに接続
されている。また、26はp型ソース・ドレイン電極1
1または15に対するコンタクト電極を示しており、2
6’はn型ソース・ドレイン電極11’またはソース・
ドレイン電極15’に対するコンタクト電極を示してお
り、26’’はゲート電極10または10’、10’’
に対するコンタクト電極を示している。
イン電極が出力ノードと接続されている。また、Qn2
の共通電極となるソース電極が、Qn1のドレイン電極
と接続されている。さらに、Qn1のソース電極は、G
NDと図15では表記されている0Vを有する電圧ノー
ド17’’と接続されている。また、Qn1のゲート電
極は、Qp1のゲート電極と接続され、第一の電圧入力
端子(IN1)となっている。さらに、Qn2のゲート
電極は、Qn1のゲート電極と接続され、第二の電圧入
力端子(IN2)となっている。さらに、Qp1および
Qn1のソース電極は、共に、例えば、VDDの電圧を
有する電圧ノードと接続され、ドレイン電極は出力ノー
ドに接続されている。つまり、本構成は、2入力NAN
Dの論理回路を示しており、IN1、IN2、OUT
は、ほぼ0VおよびほぼVDDの2つの論理値に対応し
た電圧を有するように動作する。また、図15におい
て、バックゲートとして、領域2’,1’,2,1には
それぞれ、V1,V2,V3,V4の電圧が印加されて
いる。ここで、バックゲート間で順方向バイアスになり
電流が流れないようにするには、バックゲート間のbuil
t-in電圧をViとして、V3>V4−Vi、およびV1
>V2−Viの条件を満たすことが必要となる。
は、Qn1の直列抵抗のために、Qn1とQn2の入力
電圧がVDDで導通した状態において、0VよりもVs
だけ上昇する。一方、Qn1のソース電極は0Vに接続
されており、Qn1よりもQn2の方がソース電圧が上
昇する。このため、Qn1とQn2に等しいしきい値の
トランジスタを用いた場合、Qn2の電流駆動能力は、
Qn1の電流駆動能力に比べ、ゲート電圧を(VDD−
Vs)だけ減じたことに相当し低下する。よって、Q
n2をオンする場合の遷移時間の方が、Qn1をオンす
る場合の遷移時間よりも長くなり、入力端子の差によっ
て遷移時間に差が生じ、回路のタイミング設計上問題と
なる。
に、このソース電圧上昇によるQn2のQn1に対する
電流駆動能力低下を抑えるためには、Qn2のしきい値
Vth2をQn1のしきい値Vth1より低くする条件が
必要である。特に、ほぼVth2=Vth1−Vsとすれば、
Qn2とQn1の電流駆動能力をほぼ等しくなり、入力
端子に依らず遅延時間をほぼ等しくできる。
向が、しきい値が低くなる方向であり、Qn1の電流方
向が、しきい値が高くなる方向であるので、n型MIS
FETのバックゲート電圧V1およびV2を調整するこ
とによりこの条件を満たすことができる。この時、p型
MISFET Qp1およびQp2はしきい値が高くな
る方向に共に電流が流れる。よって、2つのp型MIS
FETをオンする場合の遷移時間はほぼ等しく、入力端
子の差によって生じる遷移時間の差はバックゲート電圧
V1およびV2を変化させても変わらない。すなわち、
本2入力NAND回路の遅延時間の入力端子による差を
減少するには、Qn1オン時の遷移時間をQn2オン時
の遷移時間とほぼ等しくなるようにV1およびV2を制
御すればよい。
おいて、Qn1、Qn2が上述した電流方向によってし
きい値が異なるn型MISFETであり、Qp1、Q
p2が上述した電流方向によってしきい値が異なるp型
MISFETである。これらは、図16(b)のように
対向して形成されることが、配線遅延を抑えるために望
ましい。図16(b)において、17,17’および1
7”は、W,CuまたはAlからなる金属配線を示し、
17’はVDDに接続されており、17”は0Vに接続
されている。Qp2のドレイン電極が出力ノードと接続
されている。また、Qp2のソース電極が、Qp1のド
レイン電極と接続されている。さらに、Qp1のソース
電極は、例えばVDDを有する電圧ノードと接続されて
いる。また、Qp1のゲート電極は、Qn1のゲート電
極と接続され、第一の電圧入力端子(IN1)となって
いる。さらに、Qp2のゲート電極は、Qn2のゲート
電極と接続され、第二の電圧入力端子(IN2)となっ
ている。さらに、Qn1およびQn2のソース電極は、
共に、例えば、0Vの電圧を有する電圧ノード17”と
接続され、ドレイン電極は出力ノードに接続されてい
る。つまり、本構成は、2入力NORの論理回路を示し
ており、IN1、IN2、OUTは、ほぼ0Vおよびほ
ぼVDDの2つの論理値に対応した電圧を有するように
動作する。
域2’,1’,2,1にはそれぞれ、V1,V2,V
3,V4の電圧が印加されている。ここで、バックゲー
ト間で順方向バイアスになり電流が流れないようにする
には、バックゲート間のbuilt-in電圧をViとして、V
3>V4−Vi、およびV1>V2−Viの条件を満た
すことが必要となる。
は、Qp1の直列抵抗のために、Qp1とQp2の入力
電圧が0Vで導通した状態において、VDDよりもVs
だけ低下する。一方、Qp1のソース電極は0Vに接続
されており、Qp1よりもQp2の方がソース電圧が低
下する。このため、Qp1とQp2に等しいしきい値の
トランジスタを用いた場合、Qp2の電流駆動能力は、
Qp1の電流駆動能力に比べ、ゲート電圧をVsだけ上
昇させたことに相当し、低下する。よって、Qp2をオ
ンする場合の遷移時間の方が、Qp1をオンする場合の
遷移時間よりも長くなり、入力端子の差によって遷移時
間に差が生じ、回路のタイミング設計上問題となる。
に、このソース電圧上昇によるQp2のQp1に対する
電流駆動能力低下を抑えるためには、Qp2のしきい値
Vth3をQp1のしきい値Vth4より低くする条件が必要
である。特に、ほぼVth4=Vth3−Vsとすれば、Q
p2とQp1の電流駆動能力をほぼ等しくなり、入力端
子に依らず遅延時間をほぼ等しくできる。
向が、しきい値が低くなる方向であり、Qp1の電流方
向が、しきい値が高くなる方向であるので、p型MIS
FETのバックゲート電圧V3およびV4を調整するこ
とによりこの条件を満たすことができる。この時、n型
MISFET Qn1およびQn2はしきい値が高くな
る方向に共に電流が流れる。よって、2つのn型MIS
FETをオンする遷移時間はほぼ等しく、入力端子の差
によって生じる遷移時間の差はバックゲート電圧V3お
よびV4を変化させても変わらない。すなわち、本2入
力NOR回路の遅延時間の入力端子による差を減少する
には、Qp1オン時の遷移時間をQp2オン時の遷移時
間とほぼ等しくなるようにV3およびV4を制御すれば
よい。
びNOR回路は、同一基板状に形成し、バックゲート端
子を共有しても、入力端子の差によって生じる遷移時間
の差をそれぞれ独立にV1、V2、V3およびV4を制
御することによって、それぞれ最小にすることができ
る。よって、これらと一入力インバータを組み合わせた
論理回路において、入力端子の差に起因する遅延時間の
ずれを最小にすることが可能になる。
する回路図であり、図17(a)は、図17(b)に対
応するクロックドインバータに対する配線層のレイアウ
トを示しており、図10のトランジスタ配置を用いてい
る。図17(a)および図17(b)において、
Qn1、Qn2が上述した電流方向によってしきい値が
異なるn型MISFETであり、Qp1、Qp2が上述
した電流方向によってしきい値が異なるp型MISFE
Tである。これらは、図17(a)のように対向して形
成されることが、配線遅延を抑えるために望ましい。図
17(a)において、17,17’および17”は、
W,CuまたはAlからなる金属配線を示し、17’は
VDDに接続されており、17”は0Vに接続されてい
る。ここで、Qn 2の共通電極でない側のドレイン電極
が出力ノードと接続されている。また、Qn2の共通電
極となるソース電極が、Qn1のドレイン電極と接続さ
れている。さらに、Qn1のソース電極は、GNDと図
15では表記されている0Vを有する電圧ノード1
7’’と接続されている。さらに、Qp2の共通電極で
ない側のドレイン電極が出力ノードと接続されている。
また、Qp2の共通電極となるソース電極が、Qp1の
ドレイン電極と接続されている。さらに、Qp1のソー
ス電極は、GNDと図15では表記されている0Vを有
する電圧ノード17’’と接続されている。
ート電極と接続され、インバータの電圧入力端子(I
N)となっている。さらに、Qn1のゲート電極は、ク
ロック入力faiと接続され、Qp1のゲート電極は、
クロックの入力の反転入力/faiと接続されている。
つまり、本構成は、faiがVDDで/faiが0Vの
時にINの反転出力が得られ、faiが0Vで/fai
がVDDの時に出力が高インピーダンス状態となるクロ
ックドインバータの論理回路を示しており、IN、fa
i、/fai、OUTは、ほぼ0VおよびほぼVDDの
2つの論理値に対応した電圧を有するように動作する。
また、図15において、バックゲートとして、領域
2’,1’,2,1にはそれぞれ、V1,V2,V3,
V4の電圧が印加されている。ここでバックゲート間で
順方向バイアスになり電流が流れないようにするには、
バックゲート間のbuilt-in電圧をViとして、V3>V
4−Vi、およびV1>V2−Viの条件を満たすこと
が必要となる。
は、Qn1の直列抵抗のために、Qn1とQn2の入力
電圧がVDDで導通した状態において、0VよりもVs
だけ上昇する。このため、Qn2の電流駆動能力は、Q
n2のソース電極を0Vに接地した場合に比べ、ゲート
電圧を(VDD−Vs)だけ減じたことに相当し低下す
る。一方、Qp2のソース電極は、Qp1の直列抵抗の
ために、Qp1とQp2の入力電圧が0Vで導通した状
態において、VDDよりもVsだけ低下する。このた
め、Qp2の電流駆動能力は、Qp2のソース電極をV
DDに接続した場合に比べ、ゲート電圧をVsだけ上昇
させたことに相当し、低下する。よって、Qp2のソー
ス電極をVDDに接続し、Qn2のソース電極を0Vに
接続した通常のインバータと比較して、同じトランジス
タ寸法でも本インバータの遅延時間が大きくなる。ま
た、Qp2およびQn2の電流駆動能力低下により、ク
ロック信号faiおよび/faiに入力に比べ、INに
加わる信号に対して出力信号の遅延時間が増大するの
で、回路のタイミング設計上問題となる。
に、このソース電圧上昇によるQn2のQn1に対する
電流駆動能力低下を抑えるためには、Qn2のしきい値
Vth2をQn1のしきい値Vth1より低くする条件が必要
である。特に、ほぼVth2=Vth1−Vsとすれば、Q
n2とQn1の電流駆動能力をほぼ等しくなり、入力端
子に依らず遅延時間をほぼ等しくできる。さらに、ソー
ス電圧上昇によるQp2のQp1に対する電流駆動能力
低下を抑えるためには、Qp2のしきい値Vth3をQ
p1のしきい値Vth4より低くする条件が必要である。
特に、ほぼVth4=Vth3−Vsとすれば、Qp2とQ
p1の電流駆動能力をほぼ等しくなり、入力端子に依ら
ず遅延時間をほぼ等しくできる。
向が、しきい値が低くなる方向であり、Qn1の電流方
向が、しきい値が高くなる方向であるので、n型MIS
FETのバックゲート電圧V1およびV2を調整するこ
とによりこの条件を満たすことができる。さらに、本実
施形態では、Qp2の電流方向が、しきい値が低くなる
方向であり、Qp1の電流方向が、しきい値が高くなる
方向であるので、p型MISFETのバックゲート電圧
V3およびV4を調整することによりこの条件を満たす
ことができる。
ロック入力faiおよび/faiに対する出力遅延時間
に比べ、等しいか短くすることができ、より高速にスイ
ッチングするインバータを形成することができる。
に差が生じるトランジスタを縦続接続した場合の電流駆
動能力の劣化を抑える本特徴は、上記に示したスタティ
ック論理回路のみならず、さらに多入力の論理回路やダ
イナミック回路にも用いることができ、その入力端子に
依存した遅延時間の差を短縮することができる。
得られる。 (1)トランジスタのバックゲート電極として作用する
領域1,1’,2,2’ は支持基板5に対して電気的
に分離されている。よって、chip全体よりもバック
ゲートを印加する領域を縮小することができ、領域1,
1’,2,2’の容量を小さくすることができる。よっ
て、領域1,1’,2,2’に接続された基板バイアス
電源として、より小さな容量の電源を用いることがで
き、基板バイアス電源の回路面積および消費電力を小さ
くすることができる。また、基板を通じてのノイズの影
響を受けることが少なくなり、低ノイズの回路を安定に
実現することができる。
用するn型バックゲート領域1の電圧及びp型バックゲ
ート領域2の電圧とを制御することによって、p型MI
SFETのしきい値、および、ソースおよびドレインの
電流方向によるしきい値の差を制御することができる。
また、図12のバックゲート電極として作用するn型バ
ックゲート領域1’及びp型バックゲート領域2’の電
圧を制御することによって、n型MISFETのしきい
値、および、ソースおよびドレインの電流方向によるし
きい値の差を独立に制御することができる。よって、例
えば、半導体素子を配線層まで形成し実動作状態となっ
た後に、外部電圧入力によって、しきい値の差を制御
し、論理回路の遅延時間を最適化することができる。
しに、NORやNAND回路およびクロックドインバー
タ論理回路の最大遅延と最小遅延の差を短縮することが
できる。よって、より論理回路の同期余裕に必要な時間
を小さくすることができ、より高速に論理回路を動作さ
せることができる。
て、ソース・ドレイン領域と同じ導電型のバックゲート
をソース・ドレイン層およびチャネル層の下全面に形成
した場合に比較して、ソース・ドレイン領域と逆の導電
型のバックゲートを形成したソース・ドレイン層の一方
の、バックゲートに対する容量を低減することができ
る。特に、ドレイン領域に逆の導電型のバックゲートを
形成した場合には、ドレイン電圧が高い場合に、バック
ゲート領域が空乏化するためにバックゲートに対するド
レイン容量が低減し、ドレインと接続された論理回路出
力の負荷容量を低減し高速動作させることができる。
のバックゲートをソース・ドレイン層およびチャネル層
の下全面に形成した場合に比較して、チャネルに対向し
たバックゲート領域の空乏化が小さくため、よりチャネ
ル電位を一定に保つことができ、ゲート長が短くなって
も、しきい値が低下しにくくなる。
うに、バックゲートとなる1つの導電型を有する半導体
領域を2つのトランジスタで共有することができる。よ
って、ゲート長がソース・ドレイン領域のゲート長に沿
った長さよりも小さくなっても、領域1’および2’の
チャネル方向長さをゲート長よりも広く確保することが
できる。このため、バックゲートのデザインルールをゲ
ートに対するデザインルールより緩和することができ、
より分解能の低い安価なリソグラフィ装置を用いてバッ
クゲートを形成することができる。また、領域1’およ
び2’の幅を広く確保することができるので、バックゲ
ート抵抗を小さく保つことができ、チャネル幅が増大し
ても安定したバックゲート電圧を印加することができ
る。
面図を示す。図18は配線層およびコンタクト層を省略
した上面図、図19(a)および図19(b)は、それ
ぞれ図10の矢視A−A’、B−B’の断面図である。
第1及び第2の実施形態と同一部分には、同一符号を付
けて詳しい説明は省略する。本実施形態は、第2の実施
形態と比較して直列接続されたトランジスタのしきい値
の制御法および素子分離構造が一部異なっている。ま
た、図19では、p型MISFETが2つ直列されたも
のが2つ、n型MISFETが2つ直列されたものが2
つ形成されている。
に形成された隣接するp型MISFETは、直列接続し
たトランジスタで共有されたp型半導体からなるソース
・ドレイン領域15を備えている。さらに、ゲート電極
10を挟んでソース・ドレイン領域15と対向して、p
型半導体からなる領域11が形成されている。これら、
領域15および領域11は、p型MISFETのソース
領域およびドレイン領域、またはドレイン領域およびソ
ース領域を形成している。さらに、ゲート電極10とゲ
ート絶縁膜9下のn型不純物添加からなる領域4が、p
型MISFETのチャネル領域となっている。ここで、
このチャネル領域の下の空乏化していない領域(図19
の点線部)をボディ領域20という。
n型ボディ領域20との接合の下または側面には、例え
ば1018〜1020cm−3n型不純物としてP、A
s、またはSbを添加した領域19が形成されており、
pn接合のトンネルリーク電流が増加するように設定し
てある。ここで、領域19はソース・ドレイン領域11
に接して選択的に形成され、共有されるソース・ドレイ
ン領域15やダミーソース・ドレイン領域11’’’に
は形成されない。さらに、領域11のゲート電極10が
形成されない側の側面には、フィールドシールド分離を
行うためのダミーゲート電極10’’が形成されてい
る。このダミーゲートは、例えば酸化膜からなる素子分
離13に側面を接した部分のダミーの11と同じ導電型
を有するダミーソース・ドレイン領域11’’’を、ソ
ース・ドレイン領域11から電気的に分離するためのゲ
ートであり、ダミーソース・ドレイン領域11’’’と
基板4との素子分離13に沿った側面リークの影響を小
さくするためのものであり、通常VDDに接続され遮断
状態となっている。また、図の中央のダミーゲート1
0’’は、2つのp型MISFETのソース・ドレイン
領域11をフィールドシールド分離するためのものであ
り、通常VDDに接続され遮断状態となっている。図1
9では、1つの半導体島状領域に対して、回路素子とし
て用いられる4つのp型MISFET、すなわち
Qp1、Qp2、Qp3、Qp4を形成した例を示して
いるが、A−A’方向に半導体島状領域を延ばして、フ
ィールドシールドゲートを形成することにより、さらに
多く形成しても構わない。
状領域に形成された隣接するn型MISFETは、直列
接続したトランジスタで共有されたn型半導体からなる
ソース・ドレイン領域15’を備えている。さらに、ゲ
ート電極10’を挟んでn型ソース・ドレイン領域1
5’と対向して、n型半導体からなるソース・ドレイン
領域11’が形成されている。これら、領域15’およ
び領域11’は、n型MISFETのソース領域および
ドレイン領域、またはドレイン領域およびソース領域を
形成している。さらに、ゲート電極10’とゲート絶縁
膜9下のp型不純物添加からなる領域4’が、n型MI
SFETのチャネル領域となっている。
とp型ボディ領域20’との接合の下または側面には、
例えば1018〜1020cm−3n型不純物として
B,またはInを添加した領域19’が形成されてお
り、pn接合のトンネルリーク電流が増加するように設
定してある。ここで、領域19’はソース・ドレイン領
域11’に接して選択的に形成され、共有されるソース
・ドレイン領域15’やダミーソース・ドレイン領域1
1’’’’には形成されない。さらに、11’のゲート
電極10’が形成されない側の側面には、フィールドシ
ールド分離を行うためのダミーゲート電極10’’が形
成されている。このダミーゲート電極10’’は、例え
ば酸化膜からなる素子分離13に側面を接した部分のダ
ミーの11’と同じ導電型を有するダミーソース・ドレ
イン領域11’’’’を、ソース・ドレイン領域11’
から電気的に分離するためのゲートであり、ダミーソー
ス・ドレイン領域11’’’’と基板4’との素子分離
13に沿った側面リークの影響を小さくするためのもの
でであり、通常0Vに接続され遮断状態となっている。
また、図の中央のダミーゲート電極10’’は、2つの
n型MISFETのソース・ドレイン領域11をフィー
ルドシールド分離するためのためのものであり、通常0
Vに接続され遮断状態となっている。図19では、1つ
の半導体島状領域に対して、回路素子として用いられる
4つのn型MISFET、すなわちQn1、Qn2、Q
n3、Qn4を形成した例を示しているが、B−B’方
向に半導体島状領域を延ばして、フィールドシールドゲ
ートを形成することにより、さらに多く形成しても構わ
ない。
Tおよびp型MISFETはアレイ状に形成されること
が、金属配線の結線によって多段の論理回路を形成する
には望ましい。ここで、ゲート電極10および10’
は、しきい値を制御するために、異なる導電型を有する
半導体であってもよい。具体的には、ゲート電極10と
しては、1019cm−3以上Bを添加したポリシリコ
ン電極であり、ゲート電極10’としては、1019c
m−3以上PまたはAsを添加したポリシリコン電極で
あればよい。
には、例えば、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜から絶
縁膜3が形成されている。これは、ゲート電極10とソ
ース・ドレイン領域15またはソース・ドレイン領域1
1との電気的絶縁を良好に保つためのものである。さら
に、半導体島状領域間には、例えば、シリコン酸化膜か
らなる素子分離絶縁膜13が形成されている。さらに、
MISFET上部には、例えば、シリコン酸化膜からな
る層間絶縁膜12が形成されている。
(a)において、隣接するトランジスタが共有するp型
ソース・ドレイン領域15とゲート電極10を挟んで対
向するp型ソース・ドレイン領域11の下部または側面
に接するように、ボディ領域20と同じ導電性を有し、
かつ、不純物濃度が高いn型半導体領域19が形成さ
れ、ボディ領域20とソース・ドレイン領域11との逆
方向バイアス時の抵抗をボディ領域20とソース・ドレ
イン領域15との抵抗よりも減少させていることであ
る。
トランジスタが共有するn型ソース・ドレイン領域1
5’とゲート電極10を挟んで対向するn型ソース・ド
レイン領域11’の下部または側面に接するように、ボ
ディ領域20’と同じ導電性を有するp型半導体領域1
9’が形成され、ボディ領域20’とソース・ドレイン
領域11’との逆方向バイアス時の抵抗をボディ領域2
0’とソース・ドレイン領域15’との抵抗よりも減少
させていることである。
インの方向によって電流駆動能力に差を持たせることが
できる。これを説明するために、例えば、図19(b)
でQn1と記したn型MISFETで、11’が0Vに
接地されソース領域となり、15’がVDDとなりドレ
イン電極となった場合は、領域11’とボディ領域2
0’との間の抵抗が、領域15’とボディ領域20’と
の間の抵抗よりも低いため、抵抗分割によりボディの電
圧が0Vに近くなる。逆に、15’が0Vに接地されソ
ース領域となり、11’がVDDとなりドレイン電極と
なった場合は、領域11’とボディ領域20’との間の
抵抗が、領域15’とボディ領域20’との間の抵抗よ
りも低いため、抵抗分割によりボディの電圧がVDDに
近くなる。ここで,n型MISFETではボディの電圧
が低下するとしきい値が基板バイアス効果によって上昇
するため、15’がソース領域となった方が、15’が
ドレイン領域となるよりもしきい値が低くなる。特に、
トランジスタが部分空乏化トランジスタの場合、電気的
に中性のボディ領域形成されるので、本実施形態として
は望ましい形態となる。
い値が変化するトランジスタを用いれば、第2の実施形
態で説明したのと同様の論理回路を形成できる事は明ら
かである。例えば、図20(b)にスタティック2入力
NANDに対する回路図および、図20(a)に図20
(b)に対応するスタティック2入力NANDに対する
配線層のレイアウトを示す。これらは、図18のトラン
ジスタ配置を用いている。p型MISFETのフィール
ドシールドゲート10’’に対するVDD電源線17’
との接続コンタクト26’’、および、n型MISFE
Tのフィールドシールドゲート10’’に対するVDD
電源線17’’との接続コンタクト26’’を除けば、
図16(a)および図15(a)と同様に回路およびレ
イアウト構成できる。また図には示していないが、第2
の実施形態の他の論理素子、2入力NORやクロックド
ゲートも同様に形成できることは明らかである。
例えばArやN2、Ge、F2を1013〜1016c
m−2注入して形成した領域を、領域11および11’
の空乏層および、ボディからの少数キャリアの拡散長内
に形成し代替してもよい。このようなイオンでは、ソー
ス・ドレイン層とボディ電極との間の接合に、発生中心
となる欠陥を形成し逆方向電流が増加するため、同様の
効果が得られる。
の効果に加えて、以下のような効果が得られる。 (1)19の不純物添加量および位置を調整することに
より、p型MISFETのソースおよびドレインの電流
方向によるしきい値の差を制御することができる。ま
た、19’の不純物添加量および位置を調整することに
より、n型MISFETのソースおよびドレインの電流
方向によるしきい値の差をp型MISFETと独立に制
御することができる。
領域がドレインとなるのは、トランジスタを直列に形成
した場合に限られ、通常、接合特性が良い15または1
5’の領域をドレインとして用いることができる。よっ
て、全ソース・ドレイン領域に19’を形成した場合に
比較して、ドレイン耐圧を向上させることができる。さ
らに、直列接続したトランジスタで電流を流すと、複数
のトランジスタによって電圧分配が生じるために、個々
のトランジスタのドレインとソース間に印加される電圧
が低下する。よって、この場合、電子−正孔対が生じる
確率が低くなり、ホットエレクトロンによる劣化現象も
起きにくくなる。
トアレイ構造からなる半導体装置に、各トランジスタの
チャネル領域と対向する支持基板内にバックゲート電極
を設けており、ドレインと対向する位置には支持基板に
空乏層が形成されるようにしている。そのため、ソース
・ドレイン電極と支持基板との間の寄生容量が低減され
る。
SFETの概略断面図。
SFETの概略断面図。
SFETの概略平面図。
SFETの概略回路図。
SFETの概略回路図。
SFETの概略回路図。
ート電圧依存性のグラフ。
現するバックゲート電圧のグラフ。
実現するバックゲート電圧のグラフ。
ISFETの概略平面図。
ISFETの概略断面図。
ISFETの概略断面図。
ISFETの概略断面図。
ース・ドレイン方向によるしきい値変化を説明する図。
ISFETの概略回路図。
ISFETの概略平面図。
ISFETの概略平面図及び回路図。
ISFETの概略平面図。
ISFETの概略断面図。
ISFETの概略平面図及び回路図。
ドレイン領域 16 コンタクト 17及び18 電極 19 p型半導体領域 20 ボディ領域
Claims (4)
- 【請求項1】絶縁膜と、 この絶縁膜上に形成された第1導電型の第1の不純物領
域と、 この第1の不純物領域に隣接して形成された第2導電型
の第1のチャネル領域と、 この第1のチャネル領域に隣接して形成された第1導電
型の第2の不純物領域と、 この第2の不純物領域に隣接して形成された第2導電型
の第2のチャネル領域と、 この第2のチャネル領域に隣接して形成された第1導電
型の第3の不純物領域と、 前記第1のチャネル領域上に形成された第1のゲート絶
縁膜と、 前記第2のチャネル領域上に形成された第2のゲート絶
縁膜と、 前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電
極と、 前記第2のゲート絶縁膜上に形成される第2のゲート電
極と、 前記第1のチャネル領域直下に前記絶縁膜を介して形成
される第1導電型の第1のバックゲート領域と、 前記第2のチャネル領域の直下に前記絶縁膜を介して形
成される第1導電型の第2のバックゲート領域と、 前記第1のバックゲート領域に第1の電位を供給する第
1の電源と、 前記第2のバックゲート領域に前記第1の電位とは異な
る第2の電位を供給する第2の電源とを備えることを特
徴とする半導体装置。 - 【請求項2】前記第1及び第2のバックゲート領域を覆
う第2導電型の第1の半導体領域を備えることを特徴と
する請求項1記載の半導体装置。 - 【請求項3】絶縁膜と、 この絶縁膜上に形成された第1導電型の第1の不純物領
域と、 この第1の不純物領域に隣接して形成された第2導電型
の第1のチャネル領域と、 この第1のチャネル領域に隣接して形成された第1導電
型の第2の不純物領域と、 この第2の不純物領域に隣接して形成された第2導電型
の第2のチャネル領域と、 この第2のチャネル領域に隣接して形成された第1導電
型の第3の不純物領域と、 前記第1のチャネル領域上に形成された第1のゲート絶
縁膜と、 前記第2のチャネル領域上に形成された第2のゲート絶
縁膜と、 前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電
極と、 前記第2のゲート絶縁膜上に形成された第2のゲート電
極と、 前記第2の不純物領域下に前記絶縁膜を介して形成され
た第1導電型の第4の不純物領域と、 前記第4の不純物領域を覆う第2導電型の第5の不純物
領域と、 前記第4の不純物領域に第1の電位を供給する第1の電
源と、 前記第5の不純物領域に第1の電位とは異なる第2の電
位を供給する第2の電源と、を備えることを特徴とする
半導体装置。 - 【請求項4】絶縁膜と、 この絶縁膜上に形成された第1導電型の第1の不純物領
域と、 この第1の不純物領域に隣接して形成された第2導電型
の第1のチャネル領域と、 この第1のチャネル領域に隣接して形成された第1導電
型の第2の不純物領域と、 この第2の不純物領域に隣接して形成された第2導電型
の第2のチャネル領域と、 この第2のチャネル領域に隣接して形成された第1導電
型の第3の不純物領域と、 前記第1のチャネル領域上に形成された第1のゲート絶
縁膜と、 前記第2のチャネル領域上に形成された第2のゲート絶
縁膜と、 前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電
極と、 前記第2のゲート絶縁膜上に形成された第2のゲート電
極と、 前記第2の不純物領域下に前記絶縁膜を介して形成され
た第1導電型の第4の不純物領域と、 前記第4の不純物領域を挟んで対向している第2導電型
の第5及び第6の不純物領域と、 前記第5の不純物領域に第1の電位を供給する第1の電
源と、 前記第6の不純物領域に前記第1の電位とは異なる第2
の電位を供給する第2の電源とを備えることを特徴とす
る半導体装置。
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