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JP5503287B2 - 固体電極 - Google Patents

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Description

本発明は、廃水を処理する方法で用いる固体ダイヤモンド双極電極を備える反応炉に関するものである。
本明細書で参照されているすべての文書は、参照により本明細書に組み込まれる。
廃水は、その性質上有機又は無機の多くの汚染物質、例えば、シアン化物及びフェノールを含む。廃水の電気化学的酸化は、存在する汚染物質の量を減らすためのよく知られている方法である。
電気化学プロセスは、より安全で、より環境に優しいということに基づき、強力な化学酸化剤の使用に比べて好ましい。
反応炉内の電気化学反応面のサイズは、発生する電気化学反応速度に大きく関わっていることが知られている。したがって、利用可能な表面積が広ければ広いほど、電気化学的酸化速度は大きくなる。この点を念頭に置くと、双曲電極配列は特に興味深いものである。双極電極は、カソードとアノードとの間に第3の電極を配置することにより形成される。アノードとカソードとの間に電位を加えると、双極電極は、アノードとカソードの両方の機能を果たし、そのため、利用可能なアノード及びカソードの表面積が大いに広がり、しかも2つの電気的接続だけがあればよい。
ダイヤモンド電極、特に、ホウ素ドープダイヤモンド電極は、ガラス状炭素又は白金などの他の電極材料の特性と著しく異なる、多数の特性があるため、電気化学的応用において有用である。これらの特性としては、ダイヤモンドに付随する高い硬度、高い熱伝導率、及び化学的不活性並びに導電性ダイヤモンドの広い電気化学的電位窓が挙げられる。
電気化学系における固体ダイヤモンド電極とダイヤモンド被覆電極の使用について説明されている。例えば、欧州特許第0659691号明細書及び米国特許第5,399,247号明細書では、溶液中の溶質を処理する方法においてアノードとして使用される固体ダイヤモンド電極及び被覆ダイヤモンド電極について説明している。一般に、ダイヤモンド被覆電極が好ましいのは、製造するのが安く、一方固体ダイヤモンド電極の絶対的コストはダイヤモンド被覆電極に比べて著しく高いからである。従来技術により教示されるダイヤモンド被覆電極には、基材により、例えばこれが金属である場合、電極の堅牢性が増すことを含む、多数の他の利点がある。
電気化学セル内のダイヤモンド被覆双極電極の使用については、米国特許第6,306,270号明細書で説明されている。
電気化学プロセスとの関係においては引き続き、電極の稼働寿命を延ばす必要性がある。ダイヤモンド被覆電極には、処理される液体が被覆を貫通して、ダイヤモンド被覆と基材との間の界面を電気化学的に攻撃し、層剥離をもたらすピンホールの問題がある。これは、ダイヤモンド被覆の厚さを増すことにより低減されうる問題である。しかし、ダイヤモンド被覆の厚さを増やすことは、生産時間と材料費を著しく増大するので、一般的には望ましくないと理解されている。電極の稼働寿命が短いという問題は、大電流密度で電極が駆動される場合に悪化する問題である。
固体ダイヤモンド電極は、長寿命であるが、このような電極の短所は、ダイヤモンド被覆電極はダイヤモンドで被覆された基材が導電性をもたらすし、したがってダイヤモンド層の導電性はあまり問題にならないのに対し、いかにして必要な導電性をもたらすかである。
一般に、必要な導電性をもたらすために、ダイヤモンドの高濃度ドーピングが必要である。しかし、ダイヤモンド電極内の高濃度ドープ領域は、低濃度ドープ領域に比べて有機溶媒によるエッチングにより速く腐食する傾向を有する。
この問題を解決するために、国際公開第2006/013430号パンフレットでは、固体ダイヤモンド電極の腐食を、低濃度ドープダイヤモンドの薄い層(つまり、不動態化層)で電極の(複数の)作業面を被覆することで低減することができることを説明している。これは、ダイヤモンド層のバルクにおいて必要な導電性を維持しながら(複数の)作業面における腐食を低減する効果を有する。しかし、これは、蒸着の際に付加的な被覆工程を生産プロセス又は追加の工程に付け加えるが、この場合ホウ素濃度が調節されなければならない。
国際公開第2006/061192号パンフレットでは、農薬が含まれる廃水を処理するための方法及びデバイスを説明している。説明されている方法では、処理すべき廃水は、ホウ素ドープダイヤモンド電極を備える電気化学セルに通される。
米国特許出願公開第2004/003176号明細書では、2つのガス拡散電極の間に位置するアノードを備える電気化学セルを使用する飲料水の電解殺菌を説明している。アノードは、ホウ素ドープダイヤモンド電極とすることができる。
本発明の目的は、付加的な生産工程を必要とすることなく、利用可能な電気化学反応面を最大にし、稼働寿命を延ばす反応炉を実現することである。
本発明は、アノード、カソード、並びに第1及び第2の主要作業面がそれらの間に配置されている少なくとも1つの双極電極を備える反応炉を形成するものであり、ただし、少なくとも1つの双極電極は本質的にダイヤモンドからなり、ダイヤモンドはドーパントを含んで導電性を有し、1MΩcm以下の電気抵抗率を有し、主要作業面のうちの少なくとも1つの作業面の領域内の深さ50nmまでのドーパントの平均濃度は、少なくとも8×1019原子/cmである。
このようにして、電気化学セルは、双極配列の(複数の)固体ダイヤモンド電極を有する。この結果、付加的な生産工程を必要とすることなく、少なくとも1つの双極電極の稼働寿命を延ばすことができる。
有利なことに、固体ダイヤモンドは、電気化学環境と接触して不動態化層を形成する主要作業面に存在するドーパントの濃度を変えなくても双極電極として使用できる。驚いたことに、大電流密度であっても、長い稼働寿命が観察される。
これ以降において使用されるような「双極電極」という用語は、電位が印加されるアノードとカソードとの間に配置された場合に、アノードとカソードの両方の挙動を示す電極を指す。したがって、双極電極は、必ず、電解質と接触している2つの主要作業面を有する。さらに、双極電極は、独立した電気的接続を必要としないけれども、例えば、監視目的のために1つ又は複数を備えることが可能である。
本発明は、さらに、本質的にダイヤモンドからなり、ダイヤモンドはドーパントを含んで導電性を有し、1MΩcm以下の電気抵抗率を有し、主要作業面のうちの少なくとも1つの作業面の領域内の深さ50nmまでのドーパントの平均濃度が少なくとも8×1019原子/cmである電極を実現し、この電極は、
a)体積1mm中のドーパント原子の濃度と他の体積1mm中のドーパント原子の濃度との差が50%を超えない、という特徴と、
b)電極の厚さ方向のドーピングの一様性は、その厚さ分を通してほぼ一様な間隔で並ぶ少なくとも5つの点でSIMSにより測定されたときに、最大ドーパント濃度が平均値の約150%未満となり、最小ドーパント濃度が平均値の約50%を超えるような一様性である、という特徴と、
c)厚さの範囲は0.2mmから5mmまでである、という特徴と、
d)少なくとも1つの側方寸法は少なくとも10mmである、という特徴と、
e)表面積は少なくとも10cmである、という特徴のうちの少なくとも1つの特徴を有する。
好ましくは、本発明の電極は、特徴a)からe)のうちの少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つ、好ましくは少なくとも4つ、好ましくは5つすべてを有する。
本発明の電極は、本発明の反応炉内において双極電極として使用されうる。本明細書で説明されている本発明の電極のすべての特徴は、さらに、本発明の反応炉の双極電極内にも存在しうる。本明細書で使用されているように、電極という用語は、本発明の反応炉の双極電極の特徴を指すものと理解されなければならない。
「ダイヤモンド」という用語は、限定はしないが、化学気相成長(CVD)プロセス、好ましくはマイクロ波プラズマCVDプロセスにより形成されたダイヤモンド、高温高圧プロセスにより形成されたダイヤモンド、及び天然IIb型ダイヤモンドを含む。ダイヤモンドは、多結晶又は単結晶のダイヤモンドとしてよい。好ましくは、ダイヤモンドは、多結晶ダイヤモンド、好ましくはCVDにより形成されたものである。
「本質的に〜からなる」という用語が本明細書で使用される場合、電極の機能的挙動がダイヤモンドとその内部のドーパントによりもたらされること、また特に、電極に有用な機能を付与する基材などの他の識別可能な材料がないことが要求される。この用語は、他のコンポーネント又は特徴を電極に追加する、例えば、電極配線、鑞付け、若しくは他の接着手段を使用して1つ又は複数の電気的接続を追加する可能性を除外することを意図していない。
本発明の利点は、双極電極の表面の不動態化層を不要にできるという点である。電極の作業面がバルクに比べて低濃度ドープであるにすぎない不動態化層が知られている。対照的に、深さ50nmまでの主要作業面の領域内のドーパントの平均濃度が、少なくとも8×1019原子/cmであることは、本発明の特徴である。このようにして、少なくとも1つの主要作業面におけるダイヤモンドの領域は、この領域内のダイヤモンドが導電性を持つように十分高濃度にドープされる。
好ましくは、深さ50nmまでの両方の主要作業面の領域内のドーパントの平均濃度は、少なくとも8×1019原子/cmである。
深さ約50nmまでの主要作業面の領域内のドーパントの平均濃度は、当業で従来から使用されている技術を使用して決定されうる。
好ましくは、平均濃度が決定される主要作業面の領域は、実質的に(複数の)主要作業面全体にわたる。
好適な技術の一実施例は、二次イオン質量分析法(SIMS)深さ分析である。SIMSは、非常に感度の高い技術であり、典型的には数nmから数μmまでの範囲の薄い層の元素分析を実行するのに使用できる。この技術では、表面は、一次イオンビームによりスパッタリングされ、この表面からイオンとして出るスパッタ物質の部分が、質量分析法により分析される。特定の化学種の計数率と標準濃度とを比較することにより、またスパッタ孔の深さを測定することにより、深さと濃度とのプロファイルを生成することができる。所定の領域で、一組の値を取り、次いで平均することができる。
ドーパントの平均濃度は、表面全体について決定されうる。しかし、実際には、所定の領域内で一組の値をとり、次いでそれらの値の平均をとるのが普通である。
ドーパントの平均濃度は、主要作業面から約50nmの深さの作業面上の約0.01mm、0.05mm、0.10mm、0.20mm、0.25mm、0.5mm、1mmの面積の正方形内で測定されうる。
本発明は、平均値を決定するために使用される技術への参照により制限されることはない。例えば、使用されうる一技術は、「17点アレイ技術」である。この技術は、双極電極の表面上に定められている領域内の17個の異なる点におけるSIMSによる測定を行うことを伴う。値は、一般に、未加工の「成長したままの(as grown)」導電性ダイヤモンドウェハから記録される。17点アレイ技術は、ダイヤモンドウェハがマイクロ波プラズマにより形成されている場合に使用するのに特に適しているが、それは、そのようなダイヤモンドウェハは典型的には円形だからである。
本発明の電極の材料の特性を調べるために使用されるすべての測定に関して、当業者であれば、測定が17点アレイ技術などにより「点」において行われると記述されていても、実際には領域上で行われることを理解するであろう。参照が行われる点は、領域内の1つの点であり、また一般的に測定が実行される領域の中心である。当業者であれば理解するように、測定が行われる領域の寸法は、問題になっている技術に依存する。例えば、抵抗率測定は、後述の4点プローブ技術を使用して、一般的に、約6mm×1mmの面積の領域に対し行われる(プローブの寸法である)。それとは対照的に、SIMS測定は、典型的には約0.5mm×0.5mm未満の面積の領域に対し実行される。
17点アレイ技術では、17個の点は、1つの点が中心に、8個の点がウェハのエッジから中心までの距離の約45%である距離のところに位置する周に一様に分布し、残り8個の点が中心からエッジまでの距離の約90%の距離のところに位置する周に一様に分布する形で配列される。次いで、得られた測定結果の平均がとられる。この事例では17個の点をとったが、同じ技術を使用して平均をとる点の個数を加減することも考えられる。
上記のように、深さ50nmまでの主要作業面のうちの少なくとも1つの作業面の領域内のドーパントの平均濃度は、少なくとも8×1019原子/cmである。
好ましくは、深さ60nmまでの主要作業面のうちの少なくとも1つの作業面の領域内のドーパントの平均濃度は、少なくとも8×1019原子/cmである。
好ましくは、深さ70nmまでの主要作業面のうちの少なくとも1つの作業面の領域内のドーパントの平均濃度は、少なくとも8×1019原子/cmである。
好ましくは、深さ80nmまでの主要作業面のうちの少なくとも1つの作業面の領域内のドーパントの平均濃度は、少なくとも8×1019原子/cmである。
好ましくは、深さ100nmまでの主要作業面のうちの少なくとも1つの作業面の領域内のドーパントの平均濃度は、少なくとも8×1019原子/cmである。
他の実施形態では、本発明は、アノード、カソード、並びに第1及び第2の主要作業面が間に配置されている少なくとも1つの双極電極を備える反応炉を形成するものであり、ただし、少なくとも1つの双極電極は本質的にダイヤモンドからなり、ダイヤモンドはドーパントを含んで導電性を有し、1MΩcm以下の電気抵抗率を有し、主要作業面のうちの少なくとも1つの作業面の領域内の深さ50nmまでのドーパントの平均濃度は、その少なくとも1つの双極電極の残り部分の中のドーパントの平均濃度の1/5を超える。
この実施形態では、好ましくは、深さ50nmまでの主要作業面のうちの少なくとも1つの作業面の領域内のドーパントの平均濃度は、その少なくとも1つの双極電極の残り部分の中のドーパントの平均濃度の1/4を超える。
この実施形態では、好ましくは、深さ50nmまでの主要作業面のうちの少なくとも1つの作業面の領域内のドーパントの平均濃度は、その少なくとも1つの双極電極の残り部分の中のドーパントの平均濃度の1/3を超える。
この実施形態では、好ましくは、深さ50nmまでの主要作業面のうちの少なくとも1つの作業面の領域内のドーパントの平均濃度は、その少なくとも1つの双極電極の残り部分の中のドーパントの平均濃度の1/2を超える。
この実施形態では、好ましくは、深さ50nmまでの主要作業面のうちの少なくとも1つの作業面の領域内のドーパントの平均濃度は、その少なくとも1つの双極電極の残り部分の中のドーパントの平均濃度より著しく小さくはない。
例えば、電極の表面におけるドーパントの平均濃度は、上述のように決定されうる。例えば、バルク中の平均濃度は、バルクを元々形成した材料を露わにする断面を表面において形成し、次いで上述のようにこの表面を分析することにより測定できる。
電極を記述するために普通に使用される他の物理特性としては、抵抗率がある。本明細書で定義されているような電気的抵抗率値は、室温又は約20℃で決定されるような値である。電極の抵抗率は、表面抵抗を測定し、得られた値をバルク抵抗率測定結果に変換することにより計算されうる。
例えば、4点プローブ技術を使用して、電極の表面抵抗を測定することができる。当業でよく知られているように、4点プローブは、直線上に配列された4つの典型的にはバネ式の電極からなる。4本の電極はすべて、分析対象の表面と電気的に接触させられている。電流Iが、2つの一番外側の電極の間に流される。電流は通常固定される。次いで、2つの一番内側の電極の間の電圧が、測定される。測定された電圧及び固定電流により、オームの法則、特に
R=V/I
を使用して表面抵抗を測定することができるが、ただし、Vは、2つの測定点の間の電圧差であり、Iは、2つの測定点の間に強制的に流された電流である。
上記のように決定される抵抗は、室温又は約20℃で測定される。
この測定を行うために適している装置の一実施例は、Jandel Cylindricalハンドヘルド型4点プローブとTTi BS407 Precision Milli/Micro Ohmメーターなどの好適なメーターとの組み合わせである。
測定された表面抵抗は、関係式
ρ=Rπt/ln2
を使用して双極電極の電気的抵抗率を計算することができるが、ただし、tは、cmを単位とする双極電極の厚さであり、Rは、Ωを単位とする上で定義されているように決定された抵抗であり、抵抗率ρは、Ωcmを単位とする。
一般に、抵抗率値は、双極電極の厚さに類似している測定点の間隔に対しても、また測定の一部は理論上半無限平面を仮定するサンプルのエッジの近くで行われるという事実についても補正されない。
本明細書で使用され、上で説明されているように、「導電性」という用語は、室温又は約20℃における、約1MΩcm以下、好ましくは約1×10Ωcm以下、好ましくは約1×10Ωcm以下、好ましくは約1×10Ωcm以下、好ましくは約1×10Ωcm以下、好ましくは10Ωcm以下、好ましくは1Ωcm以下の電気抵抗率を有することを意味する。
好ましくは、本発明の電極は、約0.005Ωcmから約10Ωcmまで、好ましくは約0.005Ωcmから約5Ωcmまで、好ましくは約0.005Ωcmから約0.5Ωcmまで、好ましくは約0.01Ωcmから約0.5Ωcmまでの範囲、好ましくは約0.02Ωcmから約0.4Ωcmまでの範囲、好ましくは約0.03Ωcmから約0.3Ωcmまで、好ましくは約0.04から約0.2Ωcmまでの範囲、好ましくは約0.05Ωcmから約0.1Ωcmまでの範囲の電気的抵抗率を有する。
表面に対し測定を何回も行って平均値を求めるために使用できる方法は、上述のように「17点アレイ技術」である。この技術は、ダイヤモンド電極の平均抵抗率を測定するために使用されうる多数ある技術のうちの1つである。
ダイヤモンドは、導電性であるために1つ又は複数のドーパント元素を含む。ドーパント元素は、例えば、リチウム、ベリリウム、窒素、リン、硫黄、塩素、ヒ素、セレン、又はホウ素のうちから選択されうる。好ましくは、ドーパント元素は、ホウ素である。ホウ素は、活性化エネルギーが低く、したがって、室温では高い導電性をもたらす。ドーピングは、注入により行えるが、好ましくは、ダイヤモンド層の合成時に、例えば、マイクロ波プラズマCVDによるダイヤモンドの合成時にドーパント元素を組み込むことにより行われる。ダイヤモンドが多結晶ダイヤモンドである場合の好適なドーピング手順の一実施例は、欧州特許第0822269号明細書で説明されているとおりである。ダイヤモンドが単結晶ダイヤモンドである場合の好適なドーピング手順の一実施例は、例えば、国際公開第03/1052174号パンフレットで説明されている。
ドーパント元素がホウ素である場合、これは、固体、液体、又は気体ソースから成長させるときにダイヤモンドに組み込まれうる。気体ソースの使用は、制御しやすいことから好ましい。ホウ素の気体ソースは、BH及びBなどの水素化ホウ素及びBF及びBClなどのハロゲン化ホウ素を含む。好ましくは、ホウ素源はBであり、Bは1ppmから1000ppmまでの濃度でHなどのキャリアガス中で送られる。
平均ドーパント濃度は、好ましくは少なくとも約8×1019原子/cm、好ましくは少なくとも約1.0×1020原子/cm、好ましくは少なくとも約1.2×1020原子/cm、好ましくは少なくとも約1.4×1020原子/cm、好ましくは少なくとも約1.5×1020原子/cmである。平均ドーパント濃度は、好ましくは少なくとも約3×1021原子/cm、好ましくは約2.0×1021原子/cm未満、好ましくは約4.0×1020原子/cm未満、好ましくは約6.0×1020原子/cm未満である。
好ましくは、ドーパントは、電極全体にわたって一様に分散される。CVDダイヤモンドなどの成長する結晶内への不純物又はドーパント元素の取り込みは、多数の要因に敏感な場合がある。特に、ドーパントの取り込みは、転位又は他の不純物などの他の欠陥の存在の影響を受けうる。それに加えて、成長が生じている結晶面も、ドーパントの取り込みに影響を及ぼしうる。CVDダイヤモンド中の共通結晶面は、{100}、{110}、{111}、及び{113}面である。これらの異なる面により形成される成長セクター内の不純物の相対的取り込み量は、非常に異なり、また成長条件によっても異なることがある。例えば、{111}成長セクターは、典型的には、ホウ素を{100}成長セクターのほぼ10から30倍取り込む。異なる成長セクター間のホウ素の取り込み差の結果として、典型的な多結晶CVDダイヤモンドなどの{111}及び{100}の両方の成長セクターを含むCVDダイヤモンドは、ホウ素濃度の局所的変動が非常に大きいことを示している。このような理由から、最小のサンプル面積又は体積は、一般に、一様性の測定について指定され、これらの面積又は体積はダイヤモンドの多結晶の性質による濃度変動を平均するには十分に大きいが、例えば、合成条件の制御が不十分であることから、より大きなスケールで有害な変動を決定するには十分に小さいということである。
このような状況において、「一様」という用語は、双極電極の体積全体の上で見たときのドーパントの分散を指すことを意図しており、いくつかの成長セクターにおける局所的変動がありうる可能性を許容するものである。より具体的には、1mm、好ましくは0.2mm、好ましくは0.03mmの体積内の、例えばSIMSで測定されたようなドーパント原子の濃度と、他の1mm、好ましくは0.2mm、好ましくは0.03mmの体積内のドーパント原子の濃度との差が、約50%、好ましくは30%、好ましくは20%、好ましくは10%以下であるように一様性があることが好ましい。
好ましくは、電極の厚さ分を通るドーピングの一様性は、電極の主要作業面に対し垂直な直線にそって規則正しく相隔てて並ぶ間隔で実行した一連の少なくとも5回の測定について、測定された最大ドーパント濃度は、平均値の約150%未満、より好ましくは約130%未満であり、最小ドーパント濃度は、平均値の約50%を超える、好ましくは約70%を超えるような一様性である。好ましくは、最終測定点は、隣接する測定点の間の分離距離と同じである主要作業面からの距離のところに位置する。
本発明の利点は、ダイヤモンドを、さらに処理しなくても、成長したままの形態で電極として使用できる点である。好ましくは、1つの主要作業面は、成長したままの核生成面としてよい。好ましくは、1つの主要作業面は、成長したままの成長面としてよい。これは、電極の表面上の流体の流れが乱流となり、したがって淀み層の形成を最小限に抑えるか、又は形成を妨げることが確実になるため有利である。
第1の主要作業面は、成長したままの核生成面であってよいが、第2の主要作業面は、成長したままの成長面であってよい。
電極の成長したままの成長面は、好ましくは、約5μm以上の、好ましくは約10μm以上の、好ましくは約20μm以上の、好ましくは約30μm以上の表面粗さRを有する。
成長面における平均粒子サイズは、核生成面における平均粒子サイズよりも一般に大きい。平均がモーダル(modal)粒子サイズである核生成面における平均粒子サイズは、好ましくは5μm未満、好ましくは3μm未満、好ましくは1μm未満である。
平均がモーダル粒子サイズである成長面における平均粒子サイズは、tをμm単位の層の平均厚さとして、好ましくはt/40μm超、好ましくはt/30μm超、好ましくはt/20μm超である。
それとは別に、成長したままの成長面及び/又は成長したままの核生成面は、双極電極を形成するように処理されうる。例えば、核生成面から核生成材料を所定の深さまで除去すると都合がよい場合があるか、又は成長面を処理して、表面に現れる個別の粒子の露出表面の成長セクター又は結晶方位を修正する実質的に平坦な表面を形成すると都合がよい場合がある。それに加えて、レーザープロセス又は当業で従来から使用されている他のプロセスにより電極として使用するのに先立って成長したままのウェハのエッジをトリミングすると都合がよい場合がある。このタイプの導電性ダイヤモンドを処理する特定の一方法では、放電加工を使用する。
本発明の電極は、反応炉の最終用途に適しているようなサイズ又は形状のものとすることができる。例えば、電極は、正方形、矩形、円形、立方形、又は球形としてよい。好ましくは、電極は平面的である。電極上で差圧が保持される応用例では、例えば球欠の形態の、好ましくは大きな曲率半径を有する三次元空間内で湾曲している電極が有益な場合がある。電極は、少なくとも約10mm、好ましくは少なくとも約30mm、好ましくは少なくとも約45mm、好ましくは少なくとも約60mm、好ましくは少なくとも約95mm、好ましくは少なくとも約120mmの最長の寸法を有することができる。好ましくは、双極電極の最長の寸法は、約300mm未満、好ましくは200mm未満、好ましくは170mm未満、好ましくは150mm未満である。
好ましくは、電極は、試験された電極の厚さに応じて、約300MPa超、好ましくは約400MPa超、好ましくは約500MPa超、好ましくは約600MPa超、18×2mmのバーの3点曲げを使用して測定したときに好ましくは約350MPaから約650MPaまでの範囲の、成長面について測定された絶対強度(破壊応力)を有する。典型的には、約550μmの厚さを持つ電極は、約500MPaを超える破壊応力を有することが予想されるであろう。3点曲げ試験は、当業者であれば熟知している試験である。大まかに言うと、試験すべきサンプルは、平行な2本の接触線上に置かれる。2本の接触線の間の等距離のところにある線にそって、試験されるものに対する電極の反対面に荷重が加えられる。サンプルを破砕させるのに必要な荷重が記録される。破砕を引き起こすのに必要な荷重は、破壊応力に変換できる。
「主要作業面」という用語は、使用時に電解質と直接接触し、双極電極の場合には、使用時にアノードとカソードを形成する電極の表面を指す。例えば、矩形である平面状電極の場合、主要作業面は、図1aに例示されているように矩形の面である。円形の電極の場合、図1bに例示されているような主要作業面を形成する電極の2つの円形面である。球状電極の場合、一方の半球の表面が一方の主要作業面を形成し、他方の半球の表面が他方の主要作業面を形成することが可能であると考えることができる。好ましくは、電極の主要作業面は、約10cm超、好ましくは約20cm超、好ましくは約30cm超、好ましくは約60cm超、好ましくは約100cm超、好ましくは約200cm超、好ましくは約280cm超、好ましくは約350cm超の総表面積を有する。
好ましくは、電極は、成長したままの表面とともに使用される。電極は、好ましくは、成長したままのウェハと実質的に同じ面積である。これにより、ダイヤモンド材料の無駄が最小限に抑えられる。好ましくは、成長したままのウェハは円形である。好ましくは、使用される電極は円形である。円形電極はいくつかの利点を伴う。第1に、電極が片側から加圧されたときに尖った角からの応力集中がない。応力集中は、反応炉内の終端電極について、又は液体が反応炉内を急速に流れることで生じる圧力変動のある箇所のすぐ近くにある電極について、特に問題になるものである。第2に、円形電極を有するということは、シールのすべての部分が類似しているため、一般に、矩形形状を有する電極に比べて電極のエッジの封止のしにくさがあまりないことを意味する。
好ましくは、電極は、約0.2mmから約5mmまで、好ましくは約0.2mmから約2mmまでの範囲内、好ましくは約0.3mmから約1.5mmまでの範囲内、好ましくは約0.4mmから約1.0mmまでの範囲内の厚さを有する。この範囲内の厚さを有する電極は、取り扱いに対し機械的に十分堅牢であって、コストを最小限に抑え、合成時間を最短にしながらの厳格な使用、及び双極セルの抵抗に耐えることができる。
厚さの一様性は、上述の17点アレイ技術を使用して測定されうる。双極電極の厚さの一様性は、好ましくは、最小値が平均値の約60%超、好ましくは約75%超、より好ましくは約80%超、より好ましくは約85%超であり、最大値が平均値の約135%未満、好ましくは約125%未満、より好ましくは約120%未満、より好ましくは約115%であるような一様性である。
本発明の反応炉は、アノード、カソード、及びその間に位置する少なくとも1つの双極電極を備える。
本発明の反応炉は、さらに、反応炉内を流れる電流の実質的部分を伝えないように電極から実質的に電気的に絶縁しているか、又は十分に大きく、離れている容器を備えることができる。使用時に、容器は、導電性の流体、好ましくは水性流体を保持する。使用時に、電極は、導電性流体中に挿入される。電流を通すことができる電源がアノードとカソードとに接続され、電流は導電性流体及び少なくとも1つの双極電極を介してアノードとカソードとの間を流れる。
適宜、反応炉は、さらに、少なくとも1つの流体入口と1つの流体出口のうちの1つ又は複数を備え、また好ましくはこの入口及び出口を介して導電性流体を容器内に循環させることができる少なくとも1つのポンプ及び関連する配管を備えることができる。
本発明の反応炉は、アノードとカソードとの間に配置された少なくともおおよそ2本、好ましくは少なくともおおよそ5本、好ましくは少なくともおおよそ8本、好ましくは少なくともおおよそ15本、好ましくは少なくともおおよそ20本、好ましくは少なくともおおよそ30本、好ましくは少なくともおおよそ50本、好ましくは少なくとも70本、好ましくは少なくともおおよそ100本の双極電極を備えることができる。
有利なことに、アノードである少なくとも1つの双極電極の全表面積は、少なくとも約5cm、好ましくは少なくとも約10cm、好ましくは少なくとも約20cm、好ましくは少なくとも約50cm、好ましくは少なくとも約75cm、好ましくは少なくとも約100cm、好ましくは少なくとも約200cm、好ましくは少なくとも約500cm、好ましくは少なくとも約1,000cm、好ましくは少なくとも約1,500cm、好ましくは少なくとも約2,000cm、好ましくは少なくとも約2,500cmである。
それとは別に、又はそれに加えて、有利なことに、カソードである少なくとも1つの双極電極の全表面積は、少なくとも約5cm、好ましくは少なくとも約10cm、好ましくは少なくとも約20cm、好ましくは少なくとも約50cm、好ましくは少なくとも約75cm、好ましくは少なくとも約100cm、好ましくは少なくとも約200cm、好ましくは少なくとも約500cm、好ましくは少なくとも約1,000cm、好ましくは少なくとも約1,500cm、好ましくは少なくとも約2,000cm、好ましくは少なくとも約2,500cmである。
それとは別に、又はそれに加えて、有利なことに、アノード又はカソードのいずれかである少なくとも1つの双極電極の全表面積は、少なくとも約10cm、好ましくは少なくとも約20cm、好ましくは少なくとも約50cm、好ましくは少なくとも約100cm、好ましくは少なくとも約150cm、好ましくは少なくとも約200cm、好ましくは少なくとも約500cm、好ましくは少なくとも約1,000cm、好ましくは少なくとも約2,000cm、好ましくは少なくとも約3,000cm、好ましくは少なくとも約4,000cm、好ましくは少なくとも約5,000cmである。
使用時に、アノードとカソードとの間に電位が印加される。アノード及びカソードは、電気化学プロセスで使用するそのような電極を形成するために一般に使用される基材から形成されうる。例えば、アノード及びカソードは、本明細書で定義されているようなガラス状炭素、白金、固体ダイヤモンド、又はダイヤモンド被覆電極から形成されうる。アノード及びカソードは、同じ材料から、又は異なる材料から形成されうる。好ましくは、アノード及びカソードは、固体ダイヤモンドから形成される。好ましくは、アノード及びカソードの外面は、少なくとも1つの電気的接続部及び電流分配用の手段を備える。好ましくは、電気的接続部は、電極配線及び鑞付け若しくは接着された電気接点により形成される。
アノード及びカソードが同じ材料から形成される場合、有利には、これらの電極の極性を周期的に反転させて、電極のそれぞれに不動態化層が蓄積するのを防止することができる。
アノード及びカソードは、一般に反応炉内の終端電極なので、これらは、かかる差圧を支持しなければならない場合がある。有利な配列は、アノード又はカソードの非作業面を金属板に取り付けて、金属板の対向面を介して電気的接続を行うことである。取り付けは、銀担持エポキシなどの導電性エポキシを使用して行うことができる。好ましくは、エポキシを施す前に、ダイヤモンドの表面を金属化するとよい。
反応炉内で使用するのに先立って、封止と保護を目的として、例えばシリコーン又はフッ化炭素を使用して、双極電極をエッジの周りで被覆するとよい。
本発明の電気化学セルの利点は、双極電極の稼働寿命が長くなり、電極交換コストが低減するという点である。好ましくは、双極電極は、約0.2×10Ah/m以上、好ましくは約0.5×10Ah/m以上、好ましくは約1×10Ah/m以上、好ましくは約2×10Ah/m以上、好ましくは約4×10Ah/m以上、好ましくは約8×10Ah/m以上、好ましくは約12×10Ah/m以上、好ましくは約16×10Ah/m以上、好ましくは約20×10Ah/m以上、好ましくは約30×10Ah/m、好ましくは約50×10Ah/m以上、好ましくは約80×10Ah/m以上、好ましくは約100×10Ah/mの稼働寿命を有する。
本発明による反応炉は、少なくとも1つの双極電極を備える。本発明による反応炉は、さらに、1つ又は複数のセンサーを備えることができる。好ましくは、センサーは、微小電極アレイである。
反応炉内では、アノードとカソードが電源に接続されている。好ましくは、電気化学セルは、(複数の)双極電極が隣接する(複数の)双極電極、アノード又はカソードから、約0.5mmから約50mmまで、好ましくは約1mmから約30mmまで、好ましくは約1mmから約10mmまで、好ましくは約1.5mmから約8mmまで、好ましくは約2mmから5mmまでの範囲の距離だけ隔てられるように配列される。このレベルの分離距離は、電解される液体の電気抵抗の効果を最小にするうえで有利であり、したがってシステムの効率の考慮事項である。
有利には、双極電極は、液体を流せるようにするインレット及びアウトレットマニホールドを組み込んだキャリアプレート内に配置されうる。それぞれ共通のインレットマニホールド及びアウトレットマニホールドを使用する利点は、反応炉に一様な圧力をかけられる点である。好ましくは、キャリアプレートは、電極の(複数の)主要作業面で使用時に発生する激しい化学反応の攻撃を受けないように選択されたプラスチックから作られる。好ましくは、キャリアプレートは、ポリメタクリル酸メチル、好ましくはポリ(メチル−2−プロペン酸メチル)(「アクリル系」と呼ばれることが多い)から形成される。好適なアクリルの実施例としては、プレキシグラス、パスペクス、アクリライト、アクリルプラスト、アルツグラス、及びルーサイトがある。アクリルを使用する利点は、透明でそれぞれのセル内を流れる液体を観察できるようにキャリアプレートを研磨できるという点である。これは、例えば、流路内の堆積物の蓄積を検出する手段となる。双極電極は、使用時に接触から保護するため絶縁材料から形成されたスペーサを使用して分離できる。好ましくは、キャリアプレートは、そのような絶縁スペーサとして働く。
他の態様では、本発明は、入口、出口、及び反応ユニットを収納するために用意されている開口を備える反応炉内で使用するように適合されたキャリアプレートを形成し、前記キャリアプレートは第1の面と第2の面を有し、少なくとも1つの陥凹部が、使用時に流体の流路が作られるようにキャリアプレートの面内に形成される。
入口と出口の形態には、制限はない。有利には、入口及び出口は、キャリアをプレートの対向端部に位置する開口により形成される。
キャリアプレートの片方の面は、流体の流路を形成する少なくとも1つの陥凹部を備える。反応ユニットが円形の場合、好ましくは少なくとも1つの陥凹部は、電極のエッジを定める円の円弧上に流体入口を形成し、そのような円弧は30°から160°まで、より好ましくは50°から140°まで、より好ましくは60°から130°まで、より好ましくは70°から120°まで、より好ましくは80°から110°までの範囲内にある。これは、流体の流れは反応ユニットの作業面上を通過するときに必ず乱流となるので有利である。反応炉内を通る流体の流れが層流である場合、電極面の表面に淀み層が形成されるような流体力学的な流れが生じる。活性化学種がヒドロキシルラジカルである場合、これは問題になることがある。淀み層が存在する場合、ヒドロキシルラジカルの寿命が短い結果、ヒドロキシルラジカルはその寿命期間内に淀み層を通過できないため反応の効率の低下をまねく可能性がある。したがって、反応ユニットの作業面上の流体の流れは乱流であるのが好ましい。
キャリアプレート内の開口は、反応ユニットを収納するように形成されている。好ましくは、この開口は、収納する反応ユニットと実質的に同じサイズである。好ましくは、反応ユニット及び開口は、円形である。本発明のキャリアプレートは、さらに、反応ユニットが電極である一実施形態を参照しつつ説明される。しかし、反応ユニットは、流体の流れが反応面上を通過する必要があるどこかの場所であるとしてよいと理解される。例えば、反応ユニットは、キャリアプレートが感知用途向けの反応炉内で使用される固体触媒又は微小電極又は微小電極アレイであってよい。
好ましくは、反応ユニットは、電極である。好ましくは、反応ユニットは、本明細書で説明されているような電極である。
開口は、好ましくは、キャリアプレート内の中心に位置する。開口は、好ましくは、電極が据え付けられる上側エッジ部分の周りで陥凹部を備える。そこで、開口は、電極の片側の面を露出する。
好ましくはキャリアプレートは積み上げ可能なものである。好ましくは、キャリアプレートは、キャリアプレートの積み重ねを容易にする外周上に並ぶ一連の孔を有する。ボルト又は植え込みボルトを孔に通すことにより、複数のそのようなプレートの組み立てをまとめることができる。好ましくは、それらの孔のエッジの周囲を封止し、隣接するプレートとの接続を向上させる。
好ましくはキャリアプレートはプラスチック材料から作られる。好ましくは、プラスチック材料は、ポリプロピレン又はアクリルから選択される。好ましくは、プラスチック材料は、ポリメタクリル酸メチル、好ましくはポリ(メチル−2−プロペン酸メチル)(「アクリル系」と呼ばれることが多い)である。好適なアクリルの実施例としては、プレキシグラス、パスペクス、アクリライト、アクリルプラスト、アルツグラス、及びルーサイトがある。それとは別に、有利には、キャリアプレートはフッ化プラスチック材料から作られる。
本発明のキャリアプレートは、その最終用途に適している形状又はサイズのものとすることができる。好ましくは、本発明のキャリアプレートは、矩形の断面を有する。
反応炉を通る支配的電流路は、処理される介在する導電性流体を介した一方の電極から隣接する電極への経路であり、短絡を生じるような電極間の直接接触は避けられる。反応炉の効率に関して、電極の面上の均等な電流分布を確実にするために反応炉内の2つの隣接する電極間の分離距離が比較的一様であることが有利である。好ましくは、2つの電極の間の分離距離は、それらの電極のうちの一方の面に対する法線方向で測定されるが、30%、好ましくは20%、好ましくは10%、好ましくは5%以下の差である。電極間の分離距離は、可能な限り一様であることが有利であるが、これにより、一方の電極の表面上の小さな領域と隣接する電極の表面上の同等の小さな領域との間の液体の抵抗は、小さな領域が電極上のどこに位置しようと大体同じであることが保証されるからである。抵抗が類似していることを保証することにより、電流密度も類似する。したがって、歪み又は異なる化学反応などの問題を引き起こす可能性のある、「ホットスポット」は、電極上に形成せず、システムは、より効率的に動作する。
有利には、隣接する電極間に半透膜を入れるとよい。処理される流体が水である場合、半透膜が電流を伝える固体電極として作用し、したがって導電性にするために水に食塩を添加する必要がなくなるので、これは特に有利である。これは、さらに、処理される流体が可変導電性を有する場合にも有利である。
それに加えて、半透膜は、2つの流体間に望ましくない相互作用を引き起こすことなく、隣接する電極のそれぞれの作業面上に異なる流体を通すことができるように隣接する電極間の障壁として働く。
好適な半透膜の実施例としては、Du Pont社製のNAFION(商標)などの市販の膜がある。
電解される液体は、蛇行する形で第1の電極と第2の電極との間を流れ、次いで、第2との電極と第3の電極との間を流れ、というように、反応炉全体を通過するまで流れ、したがって、電極間のスペースは、実際には直列に並び、特定の体積の処理時間を長引かせる。それとは別に、反応炉の好ましい形態では、電極間のスペースは、実際には処理される液体の体積を増大するように並列に使用されうる。本発明のキャリアプレートは、並列流が望ましい場合に特に有用である。
いずれの場合も、第1と第2、第2と第3などの電極の間の流れは、電流に対し「短絡回路」を形成しないが、それは、液体を通る電流路のインピーダンスが、電極を通る場合よりも実質的に大きくなるように設計されているからである。これに対する重要な要素は、一般に、液体中の短絡回路経路の長さを延ばすようにそれぞれの電極をエッジの周りにバッフルとして絶縁材料を設けている。好ましくは、バッフルの機能は、一般に、電極に隣接するキャリアプレート及びシールにより実現される。
電気化学プロセスにおいて電極の表面に放出される化学種は、きわめて反応性が高く、さまざまな材料と反応し、劣化させうる。これらの化学種のうち最も反応性が高いものは短命であるように見え、その化学反応は、電極の(複数の)主要作業面のすぐ近くで特に反応性が高い。
上述のように、好適なキャリアプレートは、好ましくは、プラスチック材料、特にアクリル又はポリプロピレン、好ましくはアクリルから形成される。しかし、アクリルであっても、電極と直接接触すると攻撃を受ける可能性がある。
したがって、本出願では、電極と直接接触する材料を制限することになりうる手段の開発に主眼を置いた。そこで、本発明は、電極のエッジを封止して、使用の際に、キャリアプレート内に載せられたときに、材料を(複数の)主要作業面と直接接触するように制限する方法、及びそのような方法で封止されたエッジを備える電極を実現する。この方法は、特に電極を参照しつつ本明細書で説明されているが、これは、特定の材料と作業面との接触を制限する必要がある反応面に適用されうる方法であると理解される。これもまた有用であると思われる応用の一実施例は、例えば、触媒表面で生じる化学反応を反応炉の残り部分から絶縁したい場合の触媒反応炉にある。
他の態様では、本発明は、反応ユニットを備える反応炉を実現するものであり、前記反応ユニットは、少なくとも1つの作業面を有し、反応ユニットの作業面は、周囲のシールにより反応炉の残り部分から絶縁される。
好ましくは、シールは、反応炉を通る流体の流れの方向に対し垂直の方向に広がる反応ユニットのエッジを囲む。好ましくは、シールは、それに加えて、周囲にある反応ユニットの作業面の表面積の一部に広がっている。
好ましくは、電極のエッジは、シリコーン及び含ハロカーボンポリマーなどの材料、より好ましくはハロカーボンポリマー、より好ましくはフッ化炭素ポリマーで封止される。有利には、これらの材料は、シールとして働き、またさらに一様に荷重をかけ、他の方法ではダイヤモンド電極に荷重をかけて破壊する可能性のある圧力変動をある程度減衰させるようにダイヤモンド電極の取り付けにある程度柔軟に応じる、弾力的なものを用意することができる。これにより、反応ユニットに加えられる直接的な力が最小にされる。
有利には、シールは、キーパーリングを使用してキャリアプレート上の適所に保持されうる。キーパーリングが使用される場合、これは、反応ユニットの表面に対し垂直な平面内でシールの周囲にきつく嵌合するように設計されるのが好ましい。キーパーリングは、一般に、キャリアプレートと同じ材料で形成される。好ましくはキーパーリングは、プラスチック材料から作られる。好ましくは、プラスチック材料は、ポリプロピレン又はアクリルから選択される。好ましくは、プラスチック材料は、ポリメタクリル酸メチル、好ましくはポリ(メチル−2−プロペン酸メチル)(「アクリル系」と呼ばれることが多い)である。好適なアクリルの実施例としては、プレキシグラス(Plexiglas)、パスペクス(Perspex)、アクリライト(acrylite)、アクリルプラスト(acrylplast)、アルツグラス(Altuglas)、及びルーサイト(Lucite)がある。それとは別に、有利には、キーパーリングはフッ化プラスチック材料から作られる。
好ましい方法では、従来の「O」リングの形態のシールを形成し、「O」リングを電極のそれぞれの側に配置し、例えばキャリアプレート内の溝により適所に保持する。
代替えの好ましい設計(図7に概略が例示されている)では、両側にシールを形成する電極のエッジの周りを包む「C」断面により形成されたガスケットを使用する。反応炉内を通る流体の流れの方向に垂直である反応炉ユニットのエッジを覆うことに加えて、反応ユニットの表面領域の一部も、その外周を覆われる。次いで、このシールは、キャリアプレート又は隣接するキャリアプレート及び電極を封止する。
図8に概略が例示されている他の好ましい設計では、電極のエッジ及びキャリアプレートのエッジの周りを包む「G」断面により形成されたガスケットが使用される。これは、プレートが積み重ねられたときに実質的に連続的封止がなされることを意味するため有利である。ここでもまた、キャリアプレートは、反応ユニットの(複数の)作業面で生じる活発な化学反応から完全に保護される。
電極の周囲のエッジを封止することは有利であるが、本出願では、さらに、反応を進行させるために必要な電極上の流体の流れが封止で妨げられないことが保証されうる方法を調査した。
この点に関して、流れは複数の方法のうちの1つで維持されうる。第1の選択肢は、電極が収納されるキャリアプレートの底面が狭いスロットを備えることを確実にすることである。これは、第2のキャリアプレートの上面が底面に向かい合うように配置されたときに、流体を流せる流路が形成されるという効果を持つ。
それとは別に、キャリアプレート内に孔を含めることができる。孔がキャリアプレート内に含まれる場合、好ましくは、孔の直径は、約2mm超、好ましくは約3mm超、好ましくは約4mm超、より好ましくは約5mmに等しい。好ましくは、孔の直径は、約10mm未満、好ましくは約9mm未満、好ましくは約8mm未満である。
キーパーリングが使用される場合、孔をキーパーリング内に備えて、反応ユニットの表面上で流体の流れを処理できるようにするとよい。
好ましくは、使用時に積み重ねられたときに他のキャリアプレートと、使用時に接触するシールの面に溝を設けるとよい。
それとは別に、封止された電極は、貫通する孔を備えることができる。有利には、これらの孔をアクリル管などの剛体チューブで裏打ちし、孔の剛性を高め、これにより、シールが圧縮されたときに収縮しすぎないようにすることができる。
好ましくは、これらの溝又は孔は、シール内に形成され、好ましくは、孔として形成され、好ましくはこれらの孔は、剛体チューブで裏打ちされる。これらの孔又は溝は、一般に、流体流の方向に揃うように形成され、したがって、もっぱら、入口開口から出口開口への方向のキャリアの主要面に平行な方向に置かれる。
反応炉は、好ましくは、モジュール形式で組み立てられる。好ましくは、反応炉は、本明細書で定められているように複数の積み重ねられたキャリアプレートから形成される。好ましくは、キャリアプレートは、一方のキャリアプレートの入口、出口、及び開口がそれに隣接する1つ又は複数のキャリアプレートの対応する部分に揃うように積み重ねられる。好ましくは、それぞれのキャリアプレートは、上述のように封止された電極を収納する。
多数のこのようなモジュール型反応炉システムは、共通のフィード及び出口に接続されうる。したがって、本発明は、さらに、本明細書で定められているように複数の積み重ねられたキャリアプレートを備えるモジュール型反応炉システムを実現する。
有利には、スタック内の2つの終端プレートは、機械的支持を実現し、また流体に対する入口及び出口点を形成する。反応炉が、少数のキャリアプレートのスタックを備える場合、好ましくは、これらの入口及び出口点は、一方の終端プレート内に配置されうる。それとは別に、反応炉が、多数のキャリアプレートのスタックを備える場合、入口点は一方の終端プレート内に設けられ、出口点は他方の終端プレート内に設けられる。
有利には、キャリアプレートは、垂直方向に積み重ねられ、スタック内のそれぞれのプレートは、隣接するプレートに関して水平方向に揃えられ、入口点がスタックの底部のプレート内に設けられ、出口点がスタックの上部のプレート内に設けられる。ポンプで液体がスタックに通されると、発生したガスが、ポンプで液体とともに出口点から吐き出される。このような配列は、発生する電気化学反応においてガスが形成される場合、また特に反応ユニットがダイヤモンド電極であり、ガスの蓄積の結果電極にひび割れが生じる可能性がある場合に特に有利である。
それとは別に、有利には、キャリアプレートは、水平方向に積み重ねられ、スタック内のそれぞれのプレートは、隣接するプレートに関して垂直に配置される。この配列において、入口点は、スタック内の第1のプレートの底端部に設けられ、出口点は、スタック内の第1のプレート、又はより好ましくはスタック内の最後のプレートのいずれかの上側に設けられる。
それとは別に、スタックは、これら2つの間にある配向で位置決めされうる、つまり、プレートは、水平に対してある角度をなすように積み重ねられ、それぞれのプレートは、隣接するプレートに関して垂直に対しある角度をなすように位置決めされる。この配列では、入口から出口へのプレートの軸により定められるプレート及びプレートを積み重ねる方向により定められるプレートは、合わせて、1つの垂直平面を形成し、流体流の方向(局所的乱流を無視する)は、すべての点において垂直上方に向かう成分を有する。
以下の説明は、2つの終端プレートを含む、スタック内に含まれるキャリアプレートのすべてに等しく当てはまる。
好ましくは、電極は、それぞれのキャリアプレートの開口内に収納される。好ましくは、電極は、上述のように外周上にシールを有する。好ましくは、それぞれのキャリアプレートは、外周上に多数の孔を有し、それぞれの上側エッジがシールを含む。
反応炉を形成するためにキャリアプレートが積み重ねられる場合、それぞれのその後のキャリアプレート、又は終端プレートがスタックに加えられるとともに、キャリアプレートの周囲のそれぞれの孔の上側エッジの周りの外周シールが圧縮され、封止を形成する。これは、特に、上述のようなキーパーリングが使用される場合に当てはまる。電極のエッジが封止されている場合、それと同時に、電極のエッジの周りの「C」シールがプレートを封止する。
このようにして、複数のキャリアプレートを積み重ねて反応炉を形成することができる。このような反応炉は、さまざまな異なる電極材料を処理するのに有用であり、実際、触媒プロセス及び分析プロセス、さらには廃水処理にも使用できる。反応炉で、固体ダイヤモンド電極を使用する場合、「C」シールである好ましい形態の電極のシールは、液密シールが必須であるというわけではないため柔らかく、圧縮度が低くてもよく、プロセスを効率的に稼動させるために一方のセルから次のセルへの流れを単に適度に制限するだけでよい。反応炉が、被覆ダイヤモンド電極とともに使用される場合、一般的に、液密シールを形成することがより重要になるが、それは、電極のエッジが、一般的に、流体の攻撃的な性質からの損傷に比較的脆弱であるからである。
他の態様では、本明細書で説明されているような反応炉は、感知用途で使用されうる。好ましくは、反応ユニットは、微小電極又は微小電極アレイである。好ましくは、微小電極又は微小電極アレイは、導電性材料の部分を含む少なくとも1つの作業面を備える。少なくとも1つの作業面の残り部分は、絶縁材料から形成されうる。微小電極又は微小電極アレイの性質は、制限されず、この分野で使用されるような任意の微小電極又は微小電極アレイであってよい。好ましくは、微小電極又は微小電極アレイは、本明細書で定められているように導電性ダイヤモンドを含む。感知用途では、好ましくは、それぞれの反応ユニットは、1つ又は複数の電気的接続部を有する。
反応炉内のアノードと隣接するカソードとの間に印加される電位差は、好ましくは約0.5から約20Vまでの範囲内、好ましくは約2から約18Vまでの範囲内、好ましくは約4から約15Vまでの範囲内、好ましくは約5から約12Vまでの範囲内である。
入口から出口への反応炉を通る流れは、好ましくは少なくとも約0.5m/時、好ましくは少なくとも約1m/時、好ましくは少なくとも約2m/時、好ましくは少なくとも約10m/時、好ましくは少なくとも約20m/時、好ましくは少なくとも約30m/時、好ましくは少なくとも約40m/時である。有利には、このような流量が必ず達成されるようにすることにより、驚くほど高い電流効率が観察される。
入口から出口への反応炉を通る双曲電極1本当たりの流れは、好ましくは少なくとも約0.1m/時、好ましくは少なくとも約0.2m/時、好ましくは少なくとも約0.5m/時、好ましくは少なくとも約1.0m/時、好ましくは少なくとも約2.0m/時、好ましくは少なくとも約4.0m/時である。有利には、このような流量が必ず達成されるようにすることにより、驚くほど高い電流効率が観察される。
本発明の反応炉は、物質移動係数及び表面流速に関して定められうる。この点に関して、本発明の出願人は、驚いたことに、本発明の反応炉を使用したときに、指定された範囲の値内に表面流速を維持することにより、効率的な反応炉を示す高い物質移動係数を得ることが可能であることを発見した。所定の実体に対する物質移動係数は、物質移動速度、物質移動面積、及び濃度勾配駆動力に関係する拡散速度定数である。好ましくは、物質移動係数は、少なくとも約1×10−5ms−1、好ましくは少なくとも約2×10−5ms−1、好ましくは少なくとも約3×10−5ms−1、好ましくは少なくとも約4×10−5ms−1、好ましくは少なくとも約5×10−5ms−1、好ましくは少なくとも約6×10−5ms−1、好ましくは少なくとも約7×10−5ms−1、好ましくは少なくとも約8×10−5ms−1、好ましくは少なくとも約9×10−5ms−1である。
本明細書で使用されているように、「表面速度」という用語は、反応ユニットの作業面上の流体の流れを指す。表面速度は、好ましくは少なくとも約0.1ms−1、好ましくは少なくとも約0.2ms−1、好ましくは少なくとも約0.3ms−1、好ましくは少なくとも約0.4ms−1、好ましくは少なくとも約0.5ms−1、好ましくは少なくとも約0.6ms−1、好ましくは少なくとも約0.7ms−1、好ましくは少なくとも約0.8ms−1、好ましくは少なくとも約0.9ms−1、好ましくは少なくとも約1.0 ms−1である。
表面速度は、好ましくは約10ms−1未満、好ましくは約5ms−1未満、好ましくは約3ms−1未満、好ましくは約2ms−1未満である。
反応炉のキャリアプレート内の陥凹部に収まる反応ユニットが、ダイヤモンド電極である場合、流体の流れに与えられる表面は、成長したままの表面であることが好ましい。これは、特に、処理される流体が水を含む場合に当てはまる。
電極に印加される電流密度は、好ましくは少なくとも約1000A/m、好ましくは少なくとも約2000A/m、好ましくは少なくとも約3000A/m、好ましくは少なくとも約4000A/m、好ましくは少なくとも約5000A/mである。
有利には、本発明の反応炉は、驚くほど高い電流効率を有する。反応炉の電流効率は、2つの変数、特に化学的酸素要求量(COD)レベル及び反応時間に依存する。
CODは、式
+dCr 2−+(8d+c)H→nCO+(a+8d−3c)/2HO+cNH +2dCr3+
で例示されているように、酸性溶液中の二クロム酸塩を使用して化学的に酸化されうる廃液中の有機材料及び易酸化性無機材料の酸素当量の尺度であるが、ただし、d=(2n/3)+(a/6)−(b/3)−(c/2)である。
高いレベルのCODでは、高電流効率が観察される。電気化学反応が進行するにつれ、CODのレベルは、減少し、したがって、電流効率は、一般に時間とともに減少する。反応炉を上述のような流量にすると、驚いたことに、高電流効率が観察された。
効率100%で運転した場合、1アンペア・時(Ah)は、CODの298.5mgに等しい。したがって、効率は、
効率=(1Ahで破壊されるmg COD)/298.5
として定義することができる。
反応炉が、CODの破壊に使用されている場合、電流制限と拡散制限の2つの動作方式がある。電流制限方式は、電流密度に比例しているCOD破壊の速度により特徴付けられる。拡散制限方式は、ある電流密度よりも高いほぼ一定であるCOD破壊の速度により特徴付けられる。
電流制限方式では、上で定義されているようにCODの破壊用の反応炉の効率は、好ましくは少なくとも約60%、好ましくは少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、好ましくは少なくとも約80%、好ましくは少なくとも約85%、好ましくは少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約93%、好ましくは少なくとも約95%、好ましくは少なくとも約98%である。
一実施形態では、本発明の反応炉は、入口、出口、少なくとも1つの双極ダイヤモンド電極とを備え、好ましくはダイヤモンド電極の主要作業面は、成長したままの核生成面であり、及び/又は電極の主要作業面は、成長したままの成長面であり、好ましくは約5μm以上、好ましくは約10μm以上、好ましくは約20μm以上、好ましくは約30μm以上のRを持つ少なくとも1つの表面を有し、前記反応炉は、少なくとも約1×10−5ms−1、好ましくは少なくとも約2×10−5ms−1、好ましくは少なくとも約3×10−5ms−1、好ましくは少なくとも約4×10−5ms−1、好ましくは少なくとも約5×10−5ms−1、好ましくは少なくとも約6×10−5ms−1、好ましくは少なくとも約7×10−5ms−1、好ましくは少なくとも約8×10−5ms−1、好ましくは少なくとも約9×10−5ms−1の物質移動係数を有し、使用時に、ダイヤモンド電極の作業面上の流体の表面速度は、少なくとも約0.1ms−1、好ましくは少なくとも約0.2ms−1、好ましくは少なくとも約0.3ms−1、好ましくは少なくとも約0.4ms−1、好ましくは少なくとも約0.5ms−1、好ましくは少なくとも約0.6ms−1、好ましくは少なくとも約0.7ms−1、好ましくは少なくとも約0.8ms−1、好ましくは少なくとも約0.9ms−1、好ましくは少なくとも約1.0ms−1である。
好ましくは、この実施形態では、ダイヤモンド電極は、円形である。適宜、好ましくは本明細書で定義されているようにシールで封止されているダイヤモンド電極は、本明細書で定義されているようにキャリアプレート内に収納される。
本発明の反応炉は、さまざまな廃液の処理に役立つ。一般に、処理される廃液は液体であるが、インレットマニホールド及びアウトレットマニホールドのサイズを増やし、電極間の分離距離を広げることにより、本発明の反応炉を使用すると、懸濁固形物を含む廃液をもうまく処理することができる。
本発明の反応炉を使用することにはさらにいくつかの利点が付随する。第1に、驚いたことに、従来使用されているプロセスと比較して、発生する生物スラッジが最低限であり、したがって処理プロセスに焼却工程を含める必要がなくなることがわかった。
第2に、本発明による反応炉を使用した場合、すべてのアンモニアを排除することが可能である。アンモニアを直接取り扱うことに加えて、タンパク質とアミンも取り扱い、アンモニアに分解して、その後取り除く。これは、以前にはすでにアンモニアの形態をとっている窒素を排除することしか可能でなかった従来のプロセスと比較して有利である。
特定の理論によらずとも、本発明の反応炉が有効であることは、生成されたヒドロキシルラジカルの濃度が高いことによると考えられる。ヒドロキシルラジカルは、寿命が短いが、酸化により有機汚染物質を完全に無機化することができる。これは、CODが除去される速度及び処理されうる汚染物質の範囲から推測される。
一態様では、処理される廃液は、工業廃水又は都市廃水であり、この点に関して、本発明は、さらに、処理される水が本明細書で定義されているように反応炉に通される廃水を処理する方法を実現する。このような場合、廃水は、電解液である。
他の態様では、処理される廃液は、製薬廃水であり、この点に関して、本発明は、さらに、処理される製薬廃液が本明細書で定義されているように反応炉に通される製薬廃液を処理する方法を実現する。
他の態様では、処理される廃液は、食品産業からの廃棄物、カーペット産業からの廃棄物、織物染色及び印刷工業からの廃棄物、紙パルプ工業からの廃棄物、石油化学廃棄物、病院からの廃棄物、化学工業からの廃棄物、埋立処分地又は汚染された工場用地からの廃棄物、商業及び工業クリーニング工場からの廃棄物、又はバイオ植物からの廃棄物とすることができる。この点に関して、本発明は、さらに、処理される廃液が本明細書で定義されているように反応炉に通されるそのような廃液を処理する方法を実現する。
処理される液体の性質に応じて、1つ又は複数の塩を廃水に添加し、導電性を持たせる必要がある場合があるが、システムの効率を最適なものとするために導電性を反応炉の設計にマッチさせるのが好ましい。
添加される(複数の)塩の性質は、処理される廃液により異なる。特に、塩化物又は硫酸塩を処理される廃液に添加することが望ましい場合がある。処理される液体に添加される塩のレベルは、一部は、排出規制により、また一部は、不要な副産物の形成を回避する必要があることにより、決定される。例えば、処理される液体が水である場合、塩化物を添加すると、電気化学反応が生じて、次亜塩素酸塩が形成され、次いでこれがシステム内を循環し、殺菌剤として働く「定置洗浄」システムが構成されることになるので、塩化物の添加が有利である。有利には、添加された塩は、例えば、逆浸透により回収され、必要ならばリサイクルできる。
それとは別に、又はそれに加えて、1つ又は複数の塩を添加し、隣接する双極電極間の流体の電気インピーダンスを稼動可能なように十分に低くし、また好ましくは双極電極の対向面の間の電気インピーダンスよりも小さくするとよい。
上述のように、処理される廃液は、懸濁固形物を含んでいてもよい。反応炉が、液体のみの処理に適している場合、存在している固形物は、第1の工程で取り除かれうる。このような工程で使用できる方法の一実施例は、「気泡浮上分離法」(DAF)である。
本発明の反応炉を使用することにより、廃水中の全有機含有量をほぼゼロに削減することが可能であることがわかっている。
廃水を処理するために本発明による反応炉を使用するうえでの利点は、他の一般に使用されているシステムとは対照的に、廃液中のすべての化学種を区別する必要がないという点である。酸化プロセスは、廃水中に存在する汚染物質分子に対し熱力学的に有利であるため、化学的酸素要求量(COD)削減が、反応速度論が重要である唯一の化学工程である。このことは、CODの単純な測定で、反応を十分監視できることを意味している。電子CODセンサーの近年の進歩により、これは、現場で容易に行える測定となっている。
本発明による反応炉の他の利点は、処理される流体の温度に関して制約が少ないという点である。電気化学反応では、一般に、反応が進行するにつれ流体の温度が上昇するという場合である。電極が金属から形成される場合、この結果、温度の上昇とともに電極の抵抗率が増大するため、効率が低下することになり、そこで、この温度を制御することが試みられている。それとは対照的に、本明細書で定義されているように固体ダイヤモンド電極を使用することにより、この問題は回避される。ホウ素ドープダイヤモンドの抵抗率は、温度の上昇とともに減少し、その結果、効率が増大する。
この点に関して、本発明は、流体を処理するために電気化学プロセスで使用可能な反応炉を実現するものであり、流体は、約30℃よりも高い、好ましくは約40℃よりも高い、好ましくは約50℃よりも高い、好ましくは約60℃よりも高い、好ましくは約70℃よりも高い、好ましくは約80℃よりも高い、好ましくは約90℃よりも高い温度である。
好ましくは、流体は、少なくとも約90℃未満、好ましくは約80℃未満、好ましくは約70℃未満、好ましくは約60℃未満、好ましくは約50℃未満、好ましくは約40℃未満の温度である。好ましい動作温度は、一部は、存在する(複数の)塩の性質に依存する。例えば、処理される液体が、水性で、塩化物を含む場合、塩素化有機副産物の形成を回避するために温度を40℃未満にすることが望ましい。
本発明は、これ以降、以下の図及び実施例を参照しつつ説明されるが、請求されている保護の範囲を制限する意図は決してない。
矩形の双極電極を示す図である。 円盤形状の双極電極を示す図である。 本発明による反応炉を含む反応炉の一実施例を例示する図である。 本発明によるキャリアプレートを示す斜視図である。 キャリアプレート上に取り付けられている本発明の封止された電極を示す拡大図である。 反応炉を形成するために積み重ねられた複数のキャリアプレートを示す図である。 反応炉を形成するために積み重ねられた複数のキャリアプレートを示す図である。 本発明による「C字型」シールで封止された電極を例示する図である。 本発明による「G字型」シールでエッジの周りを封止された電極を例示する図である。 本発明による封止された電極及びキーパーリングを通る断面図である。 本発明による反応炉の代替え実施形態を例示する図である。
図1(a)は、本発明の電気化学セルで使用されうる矩形の固体ダイヤモンド双極電極(2)を示している。双極電極(2)は、第1の主要作業面(4)及び第2の主要作業面(6)を有する。
図1(b)は、本発明の電気化学セルで使用されうる円形の固体ダイヤモンド双極電極(12)を示している。双極電極(12)は、第1の主要作業面(14)及び第2の主要作業面(16)を有する。
図2は、本発明による反応炉(20)の断面を示している。アクリル製の容器(22)は、電解液(24)、及びアノード(30)とカソード(32)との間に規則正しく相隔てて並ぶ間隔(28)で互いに平行になるように配置されている3本の固体ダイヤモンド双極電極(26)を保持する。使用時に、アノードとカソードとの間に電位差が印加される。廃水を処理するために使用される場合、電解液は廃水であり、廃水には導電性を持たせるために塩が加えられる。反応炉は、流れを監視できるように透明である。
図3は、本発明によるキャリアプレート(40)の斜視図を示している。キャリアプレートは、入口(42)、出口(44)、及び開口(46)を備える。陥凹部(48)は、キャリアプレートの上面(50)内に設けられる。電極(52)は、この開口内に設けられる。電極は、エッジの周りにシール(53)を有し、これをキャリアプレートと電極の作業面との間の障壁とする。キャリアプレートは、他のキャリアプレートとの接続が容易になるように一連のボルト孔(54)を備えている。
図4は、上述のように封止された電極(56)の拡大図を示している。電極は、そのエッジ(58)の周りで封止されていることがわかる。電極は、図3に示されているようにキャリアプレート(40)の開口(46)内に収納されていることが示されている。
図5及び6は、それぞれ平行に配列され封止された電極(56)を収納している複数のキャリアプレート(40)を備える反応炉を示している。それぞれの電極は、シール(57)で封止される。反応炉は、さらに、バックプレート(62)及びフロントプレート(64)を備える。有利には、電極は、ロックリング(66)により適所に保持できる。終端電極(59)は、電源のプラス端子とマイナス端子にそれぞれ接続される。処理される流体は、ポンプで、入口(60)に通され、流体の一部は、示されている流れの方向にキャリアプレートのそれぞれを通る。次いで、流体は、出口(63)から反応炉を出る。
図7では、「C」断面(72)により形成されたガスケットが、両側(76)にシールを形成する電極(74)のエッジの周りに巻かれる。これは、次いで、キャリアプレート(78)に封止する。図からわかるように、これにより、キャリアプレートと電極との間の直接的な接触が最小限に抑えられる。
図8では、電極(84)のエッジ及びキャリアプレート(86)のエッジの周りを包む「G」断面(82)により形成されたガスケットが使用される。これは、キャリアプレート又は隣接するキャリアプレート(88)と電極との間に直接的な接触がないことが保証されるので有利である。
図9は、本発明による封止された電極(90)の断面を示している。電極は、「C字型」シール(92)で封止される。シールは、キーパーリング(94)により適所に保持される。キーパーリングは、貫通する孔(96)を備え、これにより、流体が電極の表面と接触することができる。
図10は、それぞれ平行に配列され封止された電極(100)を収納している複数のキャリアプレート(98)を備える反応炉の代替え実施形態を示している。半透膜(102)が、隣接するキャリアプレートの間に配置され、隣接する封止電極を隔てている。
「含む、備える(comprising)」という用語は、「含む、備える(including)」だけでなく「からなる(consisting)」を包含し、例えば、「Xを備える(含む)(comprising X)」という言い回しは、もっぱらXからなるか、又は付加的な何か、例えば、X+Yを含んでいてもよい。
「実質的に」という言葉は、「完全に」という言葉を除外せず、例えば、Yから「実質的に自由」であるという言い回しは、Yから完全に自由であるということであってよい。必要ならば、「実質的に」という言葉は、本発明の定義から省いてもよい。
数値xに関して「約、おおよそ」という用語は、例えば、x±10%を意味する。
(実施例1)
後述の方法を使用して11個の電極が作製された。放電加工によりより大きなブランクから直径140mm及び厚さ9.2mmの高純度の高融点金属基材が作製された。高融点金属円板の表面は、0.5μmから2μmまでの範囲の表面粗さ(表面のRにより定義されているような)になるように粗研磨された。次いでこの高融点金属円板は、溶媒を使用して徹底的に洗浄された。ダイヤモンド堆積前に高融点金属基材をシーティングするために、プロパン−2−オール中に懸濁している2μmから4μmのダイヤモンド粉末を使用する超音波シーディングが使用された。
高融点金属基材上にホウ素ドープダイヤモンド層を蒸着するために、マイクロ波プラズマCVD技術が使用された。ダイヤモンド堆積は、マイクロ波CVD蒸着システムが使用して実行された。全ガス流は、3000sccmの領域中にあり、ジボラン対メタン比が0.06%となるようにジボラン(B)が添加された、メタン1%、アルゴン1%、バランス水素を含む。所定の抵抗率を得るために必要なジボラン対メタンの正確な比は、正確な蒸着条件に敏感に左右され、当業であれば理解するように、合成システム間で実質的に異なることがある。ジボランは、希釈剤として水素とともに添加され、この場合、水素中に500ppmのジボランを含む。ガス混合気中の全水素は、ジボランを希釈するために使用される水素を含む。蒸着時の室中の圧力は、18×10Pa(140Torr)であった。層厚さが約650μmになるまで蒸着が続けられた。蒸着プロセスが中断した後、ダイヤモンド層が、一体成形の高融点金属基材から除去された。
蒸着システムから除去された後、電極の厚さ及び抵抗率が、17点のアレイ上で決定された。1つの点がウェハの中心に位置決めされ、8個の点がウェハの中心を中心とする半径31mmの円の周に等間隔で並べられ、8個の点がウェハの中心を中心とする半径62mmの円の周に等間隔で並べられた。1つのウェハについて、典型的な一実施例として示すと、測定された厚さ(単位μm)は、722、686、688、698、685、681、683、681、692、577、564、593、608、596、601、604、及び601であり、厚さの平均は645μm、最大厚さは722μm(平均値よりも11.9%大きい)、並びに最小厚さは564μm(平均値よりも12.6%小さい)であった。
同じ場所で測定された抵抗の値(単位mΩ)は、132、208、191、177、187、204、213、217、199、167、163、195、197、207、245、240、及び233であった。これらは、0.0429、0.0642、0.0591、0.0556、0.0576、0.0625、0.0655、0.0665、0.0620、0.0434、0.0414、0.0520、0.0539、0.0555、0.0663、0.0652、及び0.0630の抵抗率値(単位Ωcm)に変換され、平均値は0.0574Ωcm、最大抵抗率値は0.0665Ωcm(平均値よりも15.9%大きい)、最小抵抗率値は0.414Ωcm(平均値よりも27.9%小さい)であった。
残り10個の電極に対する抵抗率データは、以下の表に示されている。
Figure 0005503287

Figure 0005503287

Figure 0005503287

Figure 0005503287
ただし、データの表中において、
A=厚さ(μm)
B=抵抗(mΩ)
C=抵抗率(Ωcm)。
厚さと抵抗率の測定を行った後、成長したままのウェハのエッジが、Nd:YAG 1.06μmレーザーを使用してトリミングされ、これにより直径138mmの電極が得られた。形成された電極は、約3×1020原子/cmの平均ホウ素濃度を有していた。
次いで、これらの電極は、廃水を処理するために本発明による反応炉内の双極電極として使用された。
(実施例2)
実施例1によって製作された5つの電極は、反応炉内の自己バイアス双極電極として使用された。これらに電気的接続が行えるように適合された2つの類似の電極が、セル内の終端アノード及びカソードとして使用された。双極電極は、反応炉のハウジング内に嵌め込まれたポリメタクリル酸メチル(「アクリル」とも呼ばれる)のホルダ内に装着された。アノード及びカソードは、電解される液体に電気的接続部が曝されないよう防ぐために柔らかいポリマー(シリコーン)シールを備える少し異なるホルダ内に取り付けられた。これらのホルダにより、電極の間隔を約20mmに維持することができる。電気化学セルは、反応炉内にアノード、カソード、及び5つの双極電極で構成された。隣接する電極のそれぞれの対の間に必要な電位差は、約5Vであり、そこで、アノード及びカソードは、約30Vの電圧の大電流を供給できる直流(DC)電源に接続された。動作中、セルは、約75Aの総電流と同等の、約0.5A/cmの電流密度で稼動した。
反応炉は、663cmのアノードの双極電極の総面積で稼動した。反応炉は、663cmのカソードの双極電極の総面積で稼動した。反応炉は、1,326cmのアノード又はカソードの双極電極の総面積で稼動した。
セルは、水、硫酸、並びにアセトン及び他のケトン類、エステル及びフェノール系化合物などの水溶性有機化合物を含む化学種の混合物を処理するために使用された。溶液中の有機化合物の全濃度は、約25g/dmであった。処理される液体の全体積は、500dmであった。
ポンプにより液体がセルの周りに蛇行する形で送られ、液体はすべての電極を通り、電極はその液体中に連続的に沈められた。ポンプを通る流量は、約80dm/分であった。双極電極1つ当たりの反応炉を通る流量は、約80dm/分であった。
セルの稼動中の液体の温度は、40℃から50℃までの範囲であった。
電解液中の有機化合物は、セル内で直接酸化され、水、二酸化炭素、及び窒素などの単純な無機化学種が得られた。60分間稼動した後、フェノール濃度は、初期濃度の約60%まで低下した。さらに60分間稼動すると、フェノール濃度は、初期濃度の約30%まで低下した。
(実施例3)
一連の21個の直径138mmのホウ素ドープダイヤモンド電極が、実施例1で説明されているように作製された。電極は、セルが5個ではなく21個の双極電極を含んでいることを除き実施例2で使用されたのと類似の反応炉で使用される。反応炉は、さらに、前の実施例のようにアノード及びカソードを備えていた。流れのパターンは、並流パターンであった。
反応炉は、約5,574cmのアノードの双極電極の総面積で稼動した。反応炉は、約5,574cmのカソードの双極電極の総面積で稼動した。反応炉は、約11,144cmのアノード又はカソードの双極電極の総面積で稼動した。
セルは、亜リン酸イオンを含む水からなる廃水を処理するために使用された。所望の電気化学プロセスは、反応式
HPO 2−→PO43−
に従って、亜リン酸イオンをリン酸イオンに酸化するが、これはその後沈殿されうる。
10,080ppmのHPO 2−の初期濃度を有する水性廃液の1.5m全部が処理された。セルの電流密度は、1.3〜1.4A/cmであり、約110Vの電圧を必要とした。廃液が、ポンプにより約630dm/分(〜38m/時)の速度でセル内に送られた。セルは、2時間稼動し、この期間全体にわたって、HPO 2−濃度は、150ppmに下がった。さらに2時間稼動した後、HPO 2−濃度は、さらに114ppmに低下した。
セル内を通る流量は、双極電極1つ当たり約30dm/分であった。
処理プロセスは、98.5%の亜リン酸塩濃度の低下を示す。
(実施例4)
3個の直径138mmのホウ素ドープダイヤモンド電極が、実施例1で説明されているように作製された。電極は、反応炉が5個ではなく3個の双極電極を含んでいることを除き実施例2と類似の反応炉で使用された。流れのパターンは、電極間ギャップが3mmである並流パターンであった。
反応炉は、約398cmのアノードの双極電極の総面積で稼動した。反応炉は、約398cmのカソードの双極電極の総面積で稼動した。反応炉は、約796cmのアノード又はカソードの双極電極の総面積で稼動した。
セルは、多数の異なるたいていは未確認の化合物を含む埋め立てごみを処理するために使用された。浸出液は、約1000mg/dmの化学的酸素要求量(COD)レベル及び約1000mg/dmのアンモニア(NH3)含有量を有することにより特徴付けられた。全体積10dmの廃液が、約1500Am−2の電流密度で処理され、この廃液はリサイクルされ、約12dm/分(〜0.72m/時)の速度でセルに通された。4時間後、CODレベルとNHレベルは両方とも、200mg/dm未満に下がった。このように下げるために必要な全エネルギーは、3kWhであった。

Claims (1)

  1. アノードとカソードと少なくとも10cmの面積を有する第1及び第2の主要作業面がそれらの間に配置されている少なくとも1つの平面状円板であり、0.2mmから2mmまでの範囲内の厚さを有し、かつ0.2×10Ah/m以上の稼働寿命を有する双極電極とを備える反応炉であって、前記少なくとも1つの双極電極は、ダイヤモンドからなり、前記ダイヤモンドはドーパントを含んで導電性を有し、0.005Ωcmから0.50Ωcmまでの範囲内の電気抵抗率を有し、前記ドーパントは、いかなる体積1mm中のドーパント原子の濃度と他のいかなる体積1mm中のドーパント原子の濃度との差も50%を超えないように、前記ダイヤモンド双極電極全体にわたって一様に分散され、前記主要作業面のうちの少なくとも1つの作業面の領域内の深さ50nmまでの前記ドーパントの平均濃度は、少なくとも8×1019原子/cmであり、かつ、前記電極のうち、いずれの2つの隣接する電極の間の分離距離も、該電極の1つの面に対する法線方向で測定して、30%を超えて異ならない、上記反応炉。
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