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JP5353867B2 - 回転機の制御装置 - Google Patents

回転機の制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、回転機に接続される交流電圧印加回路と、前記回転機の回転角度を検出する検出手段と、該検出手段の検出誤差情報を記憶する記憶手段とを備える回転機の制御システムに適用される回転機の制御装置に関する。
この種の制御装置としては、例えば下記特許文献1に見られるように、3相電動機に対する要求トルクおよび回転速度とインバータの出力電圧ベクトルのノルムとの関係が定められたマップを用いてインバータの出力電圧のベクトルノルムを設定するものも提案されている。ここでは、設定されるベクトルノルムとインバータの入力電圧とによって定まる変調率から、インバータの操作信号波形が設定される。そして、インバータの出力電圧の位相は、トルクフィードバック制御の操作量とされている。これにより、インバータの操作信号は、トルクフィードバック制御のための操作量によって可変とされる位相と、3相電動機の回転角度の検出値とに基づき操作信号波形中の箇所が指定されることで定まることとなる。
特開2009−232531号公報
ところで、3相電動機の回転角度を検出するレゾルバ等の検出手段を3相電動機に取り付ける際に取り付け誤差が生じることがある。このため、通常、検出手段の検出値から取り付け誤差の影響を除去するための補正値を予め求めて制御装置に記憶させておくことが周知である。ただし、上記補正値を記憶する記憶手段に異常が生じる等、正常な補正値を利用した制御を行うことができなくなる場合には、トルクフィードバック制御によって操作されるインバータの出力電圧の位相が正常時においてはとり得ない値となるおそれがあり、ひいては制御が破綻することが懸念される。
本発明は、上記課題を解決する過程でなされたものであり、その目的は、回転機に接続される交流電圧印加回路と、前記回転機の回転角度を検出する検出手段と、該検出手段の検出誤差情報を記憶する記憶手段とを備える回転機の制御システムに適用される新たな回転機の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、およびその作用効果について記載する。
第1の発明は、回転機に接続される交流電圧印加回路と、前記回転機の回転角度を検出する検出手段と、該検出手段の検出誤差情報を記憶する記憶手段とを備える回転機の制御システムに適用され、前記検出誤差情報を取得する取得手段と、前記回転機のトルクを要求トルクにフィードバック制御するトルクフィードバック制御手段と、正常な検出誤差情報を利用した制御を行うことができない異常である使用不可異常の有無を判断する異常判断手段と、該異常判断手段によって使用不可異常があると判断される場合、前記トルクフィードバック制御手段を用いた前記要求トルクへの制御を制限する制限手段とを備え、前記トルクフィードバック制御手段は、前記検出手段によって検出される回転角度が前記取得される検出誤差情報によって補正されたものに基づき、前記回転機のトルクを要求トルクにフィードバック制御すべく前記交流電圧印加回路の出力電圧の位相を操作する位相操作手段を備えることを特徴とする。
トルクと位相との間には、位相の操作範囲が所定の範囲内にある場合に限って、1対1の対応関係がある。このため、操作される位相が所定の範囲から外れる場合には、トルクと位相との間に1対1の対応関係が存在しないため、同一のトルクを生じる複数の位相候補が存在することとなり、回転機の制御破綻を生じやすい。上記発明では、この点に鑑み、検出誤差情報を用いて正常に位相を操作することができない状況下、トルクフィードバック制御手段を用いた制御に制限を加えることで、制御破綻を好適に回避する。
第2の発明は、第1の発明において、前記要求トルクに応じて設定される指令電流に前記回転機を流れる電流をフィードバック制御する電流フィードバック制御手段をさらに備え、前記制限手段は、前記トルクフィードバック制御手段を用いた前記要求トルクへの制御から前記電流フィードバック制御手段を用いた前記要求トルクへの制御に切り替えることを特徴とする。
正常な検出誤差情報を利用した制御ができない場合、電流フィードバック制御において実際に制御される電流の位相が指令値からずれるおそれがあるものの、指令値と実際の電流との間に定常的な位相ずれが生じるのみと考えられ、制御破綻を生じにくい。上記発明では、この点に鑑み、電流フィードバック制御手段をフェールセーフ制御として採用する。
第3の発明は、第2の発明において、前記交流電圧印加回路は、直流電源の正極および負極のそれぞれに前記回転機の端子を選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路であり、前記制限手段は、前記直流交流変換回路の変調率が規定値以下となることで前記電流フィードバック制御への切り替えを行うことを特徴とする。
電流フィードバック制御は、変調率が大きくなることで、その制御性が低下しやすい。上記発明では、この点に鑑み、電流フィードバック制御への切り替えを規定した。
第4の発明は、第3の発明において、前記制限手段は、前記電流フィードバック制御手段を用いた前記要求トルクへの制御に際しての前記直流交流変換回路の変調率が規定値以下となるように前記直流交流変換回路を操作する変調率低下制御手段を備えることを特徴とする。
第5の発明は、第4の発明において、前記変調率低下制御手段は、前記トルクフィードバック制御手段によって前記変調率を低下させる処理を行うことを特徴とする。
第6の発明は、第4の発明において、前記変調率低下制御手段は、前記トルクフィードバック制御手段によって前記変調率を低下させる処理を行うに際し前記位相操作手段による位相を固定することを特徴とする。
上記発明では、変調率低下制御手段を、要求トルクへの開ループ制御手段として構成することで、制御破綻が生じる事態を好適に回避することができる。
第7の発明は、第4の発明において、前記変調率低下制御手段は、前記直流交流変換回路の高電位側のスイッチング素子および低電位側のスイッチング素子のいずれか一方を全相についてオン状態とすることで前記電流フィードバック制御手段による制御の開始に先立って前記回転機の回転速度を低下させることを特徴とする。
回転速度が大きい場合には、電流フィードバック制御を行う際の変調率が大きくなりやすい。一方、上記全相をオン状態とする制御によれば、回転機に負荷トルクを生じさせることができるため、回転機の回転速度を低下させることができる。上記発明では、この点に鑑み、回転速度を低下させることで電流フィードバック制御の開始に際して変調率が大きくなることを好適に回避する。
第8の発明は、第4第7のいずれかの発明において、前記電流フィードバック制御手段は、弱め界磁制御を行うものであることを特徴とする。
電流フィードバック制御による制御性の低下は、回転機に印加される電圧の正弦波成分の変動量が直流電源の電圧を上回ることで生じる。この点、上記発明では、弱め界磁制御を行うことで、直流電源の電圧を上回る事態を生じにくくすることができる。
第9の発明は、第4第8のいずれかの発明において、前記制限手段は、前記変調率低下制御手段による制御時における前記回転機のトルク、電流、回転速度、前記直流交流変換回路の出力電圧、変調率の少なくとも1つに基づき前記電流フィードバック制御への切り替えを行うことを特徴とする。
第10の発明は、第2第9のいずれかの発明において、前記電流フィードバック制御手段は、前記指令電流を実電流にフィードバック制御するための操作量としてdq軸上の指令電圧を設定した後、これを回転角度に基づき固定子に印加する指令電圧に変換するものであって且つ、前記制限手段による制限がなされる場合、前記検出誤差情報をゼロと仮定し前記回転角度として前記検出手段によって検出される回転角度を用いて前記固定子に印加する指令電圧への変換処理を行うことを特徴とする。
第11の発明は、第1の発明において、前記制限手段は、前記位相の操作を制限するものであることを特徴とする。
上記発明では、位相の操作を制限することで、トルクと位相との間に1対1の対応関係が存在しない領域に実際の位相が移行する事態等を好適に抑制できる。
第12の発明は、第11の発明において、前記位相操作手段は、進角側制限値と遅角側制限値とを境界とする位相操作許容範囲で前記位相を操作するものであり、前記制限手段は、前記位相操作許容範囲を縮小するものであることを特徴とする。
第13の発明は、第12の発明において、前記制限手段は、前記回転機の力行制御時においては、前記進角側制限値を遅角側に変更し、前記回転機の回生運転時においては、前記遅角側制限値を進角側に変更することを特徴とする。
第14の発明は、第11第13のいずれかの発明において、前記制限手段は、前記位相の操作制限に加えて、要求トルクの絶対値を制限する処理を併せ行うことを特徴とする。
回転機のトルクの絶対値を小さくするうえでの位相と比較して回転機のトルクの絶対値を大きくするうえでの位相は、力行時であればより進角側の値となる一方、回生時であればより遅角側の値となる。上記発明では、この点に鑑み、要求トルクの絶対値を制限することで、位相の操作が制限される場合であっても、要求トルクへの制御を適切に行なうことが容易となる。
第15の発明は、第11第14のいずれかの発明において、前記制限手段は、前記検出誤差情報をゼロとして且つ前記位相操作手段が用いる角度情報として前記検出手段によって検出される回転角度を用いることを特徴とする。
第16の発明は、第1第15のいずれかの発明において、前記トルクフィードバック制御手段は、前記回転機に対する要求トルクと前記回転機の回転速度とに基づき前記交流電圧印加回路の出力電圧のベクトルノルムを設定するノルム設定手段をさらに備えることを特徴とする。
第17の発明は、第16の発明において、前記交流電圧印加回路は、直流電源の正極および負極のそれぞれに前記回転機の端子を選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路であり、前記トルクフィードバック制御手段は、前記ノルム設定手段によって設定されるノルムおよび前記直流交流変換回路の入力電圧に基づき前記直流交流変換回路のスイッチング素子の操作信号波形を定める波形設定手段と、前記位相操作手段によって位相が操作された前記操作信号波形に基づき、前記回転機の回転角度に同期して前記直流交流変換回路に操作信号を出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
第18の発明は、第16の発明において、前記交流電圧印加回路は、直流電源の正極および負極のそれぞれに前記回転機の端子を選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路であり、前記トルクフィードバック制御手段は、前記ノルム設定手段によって設定されるノルムおよび前記位相操作手段によって操作される位相を有する各固定子の指令電圧を搬送波と大小比較することに基づき前記直流交流変換回路の操作信号を生成するPWM処理手段を備えることを特徴とする。
第19の発明は、第16の発明において、前記交流電圧印加回路は、直流電源の正極および負極のそれぞれに前記回転機の端子を選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路であり、前記トルクフィードバック制御手段は、前記回転機の1電気角周期において前記正極側のスイッチング素子および前記負極側のスイッチング素子のそれぞれを1度ずつオン状態とする矩形波制御を行うものであることを特徴とする。
第20の発明は、第1第19のいずれかの発明において、前記回転機の実際のトルクを推定する推定手段を備え、前記推定手段は、前記交流電圧印加回路の出力電圧の位相、前記交流電圧印加回路の出力電圧ベクトルノルムおよび前記回転機の電気角速度と前記回転機を流れる電流との少なくとも一方を入力とする数式モデルおよびマップのいずれかに基づき前記トルクを推定することを特徴とする。
第21の発明は、第1第20のいずれかの発明において、前記検出誤差情報を記憶する記憶手段は、当該制御装置とは別に該制御装置と通信する外部制御装置に備えられるものであり、前記取得手段は、前記外部制御装置との通信によって前記検出誤差情報を取得するものであり、前記異常判断手段は、前記外部制御装置からの前記検出誤差情報の出力に異常が生じることで前記使用不可異常が生じた旨判断することを特徴とする。
第22の発明は、第21の発明において、前記外部制御装置から出力される検出誤差情報を記憶する内部記憶手段をさらに備え、前記異常判断手段は、前記内部記憶手段に前記検出誤差情報が既に記憶されている場合、前記内部記憶手段に記憶された前記検出誤差情報に基づき前記異常の有無を判断することを特徴とする。
第23の発明は、第1第20のいずれかの発明において、前記検出誤差情報を記憶する記憶手段は、当該制御装置とは別に該制御装置と通信する外部制御装置に備えられるものであり、前記取得手段は、前記外部制御装置から出力される前記検出誤差情報を当該制御装置内の内部記憶手段に記憶するものであり、前記異常判断手段は、前記内部記憶手段に異常が生じることで前記使用不可異常が生じた旨判断することを特徴とする。
第24の発明は、第1第20のいずれかの発明において、前記記憶手段としての不揮発性メモリをさらに備え、前記異常判断手段は、前記不揮発性メモリに異常が生じた場合に前記使用不可異常が生じた旨判断することを特徴とする。
第25の発明は、第24の発明において、前記不揮発性メモリとは別に内部記憶手段を備え、前記取得手段は、前記不揮発性メモリに記憶された検出誤差情報を前記内部記憶手段に記憶させるものであり、前記異常判断手段は、前記内部記憶手段に前記検出誤差情報が既に記憶されている場合、前記内部記憶手段に記憶されている前記検出誤差情報に基づき前記使用不可異常の有無を判断することを特徴とする。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかる操作信号生成処理に関するブロック図。 同実施形態にかかる位相操作許容範囲を示す図。 同実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す流れ図。 第2の実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す流れ図。 第3の実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す流れ図。 第4の実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す流れ図。 第5の実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す流れ図。 第6の実施形態にかかる操作信号生成処理に関するブロック図。 第7の実施形態にかかる操作信号生成処理に関するブロック図。 同実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す流れ図。 第8の実施形態にかかるMGECUの構成を示す図。 同実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す流れ図。 第9の実施形態にかかるMGECUおよびHVECUの構成を示す図。 同実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す流れ図。 第10の実施形態にかかるMGECUおよびHVECUの構成を示す図。 同実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す流れ図。
<第1の実施形態>
以下、本発明にかかる回転機の制御装置を車載主機としての回転機の制御装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるシステム構成図を示す。
モータジェネレータ10は、3相の永久磁石同期モータである。また、モータジェネレータ10は、突極性を有する回転機(突極機)である。詳しくは、モータジェネレータ10は、埋め込み磁石同期モータ(IPMSM)である。
モータジェネレータ10は、インバータIVおよび昇圧コンバータCVを介して高電圧バッテリ12に接続されている。ここで、昇圧コンバータCVは、高電圧バッテリ12の電圧(百V以上:例えば「288V」)を所定の電圧(例えば「666V」)を上限として昇圧するものである。一方、インバータIVは、スイッチング素子S*p,S*n(*=u,v,w)の直列接続体を3組備えており、これら各直列接続体の接続点がモータジェネレータ10のU,V,W相にそれぞれ接続されている。これらスイッチング素子S*p,S*nとして、本実施形態では、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が用いられている。そして、これらにはそれぞれ、ダイオードD*p,D*nが逆並列に接続されている。
本実施形態では、モータジェネレータ10やインバータIVの状態を検出する検出手段として、以下のものを備えている。まずモータジェネレータ10の回転角度θ(電気角)を検出するたとえばレゾルバ等の回転角度センサ15を備えている。また、モータジェネレータ10の各相を流れる電流iu,iv,iwを検出する電流センサ16,17,18を備えている。さらに、インバータIVの入力電圧(電源電圧VDC)を検出する電圧センサ19を備えている。
上記各種センサの検出値は、インターフェース13を介して低圧システムを構成するモータジェネレータ制御装置(MGECU14)に取り込まれる。MGECU14は、上位の制御装置であるハイブリッド制御装置(HVECU16)とCAN通信を行っており、HVECU16からモータジェネレータ10に対する要求トルクTrを受け取る。そして、上記各種センサの検出値に基づき、モータジェネレータ10のトルクが要求トルクTrとなるように、インバータIVや昇圧コンバータCVを操作する操作信号を生成して出力する。ここで、インバータIVのスイッチング素子S*p,S*nを操作する信号が、操作信号g*p,g*nである。また、昇圧コンバータCVの2つのスイッチング素子を操作する信号が、操作信号gup,gcnである。また、「上位の制御装置」とは、アクセルペダルやブレーキペダル等のユーザインターフェースからの信号の伝達経路としてより上流という意味である。
なお、MGECU14は、ソフトウェア処理手段である中央処理装置(CPU14a)と、不揮発性メモリ14bとを備えている。そして、不揮発性メモリ14bには、回転角度センサ15によって検出される回転角度θの誤差を補正するための補正値Δθが記憶されている。この補正値Δθは、モータジェネレータ10に回転角度センサ15を取り付ける際に生じる取り付け誤差等による検出誤差を補正するものであり、当該システムの製造時や製造直後において回転角度センサ15の検出値の誤差を検出することで算出され不揮発性メモリ14bに記憶される。MGECU14では、回転角度センサ15によって検出される回転角度θに対して都度補正値Δθを加算することで、モータジェネレータ10の回転角度が「θ+Δθ」であるとして要求トルクTrへの制御を行う。なお、不揮発性メモリ14bは、給電の有無にかかわらずデータを保持する記憶装置であり、たとえば電気的書き換え可能な読み出し専用メモリ等である。
図2に、上記インバータIVの操作信号の生成に関する処理のブロック図を示す。
図示されるように、本実施形態では、トルクフィードバック制御部20および電流フィードバック制御部30を備えている。以下では、「トルクフィードバック制御部20の処理」、「電流フィードバック制御部30の処理」の順に説明した後、最後に「フェールセーフ処理」について詳述する。
「トルクフィードバック制御部20の処理」
モータジェネレータ10の各相を流れる電流iu,iv,iwは、2相変換部40において、回転2相座標系の実電流であるd軸上の実電流idとq軸上の実電流iqとに変換される。トルク推定部22では、2相変換部40の出力するq軸電流iqおよびd軸電流idに基づき、推定トルクTeを算出する。ここでは、d軸電流idおよびq軸電流iqとトルクとの関係が記憶されたマップを用いて推定トルクTeを算出してもよいし、d軸電流idおよびq軸電流iqからトルクの算出が可能なモデル式を用いて推定トルクTeを算出してもよい。そして、位相設定部23では、推定トルクTeを要求トルクTrにフィードバック制御するための操作量として位相δを算出する。この位相δは、推定トルクTeと要求トルクTrとの差を入力とする比例制御器と積分制御器との各出力の和として算出されるものである。
ノルム設定部21では、要求トルクTrおよび電気角速度ωとインバータIVの出力電圧ベクトルのノルムVnとの関係を記憶したマップを用い、要求トルクTrおよび電気角速度ωを入力としてノルムVnを設定する。ここで、ベクトルのノルムは、ベクトルの各成分の2乗の和の平方根によって定義される。なお、ここでのノルムVnは、最小電流最大トルク制御を実現可能なように設計されている。
そして、操作信号生成部25では、上記位相設定部23の設定する位相δ(正確には、これがリミッタ24によってガード処理されたもの)と、上記ノルム設定部21によって設定されるノルムVnと、電源電圧VDCと、回転角度θとに基づき、操作信号g*p,g*nを生成する。詳しくは、操作信号生成部25は、変調率毎に、電気角の1回転周期分の操作信号波形をマップデータとして記憶している。
操作信号生成部25では、電源電圧VDCとノルムVnとに基づき、変調率を算出し、これに応じて、該当する操作信号波形を選択する。ここで、上記変調率の上限は、矩形波制御時の変調率である「1.27」とされている。このため、変調率が最大値「1.27」となる場合には、操作信号波形として、矩形波制御時の波形である電気角の1回転周期に高電位側のスイッチング素子S*pがオン状態とされる期間と低電位側のスイッチング素子S*nがオン状態とされる期間とのそれぞれを1回ずつとする波形(1パルス波形)が選択される。
こうして操作信号波形が選択されると、操作信号生成部25では、この波形の出力タイミングを上記位相設定部23の設定する位相δに基づき設定することで、操作信号を生成する。
「電流フィードバック制御部30の処理」
指令電流設定部31は、要求トルクTrに基づき、回転2相座標系の電流の指令値であるd軸上の指令電流idrおよびq軸上の指令電流iqrを設定する。ここでは、後述する場合を除き、最小の電流で最大のトルクとなる最小電流最大トルク制御を実現可能なように指令電流idr,iqrが設定されている。
フィードバック制御部32は、d軸上の実電流idを指令電流idrにフィードバック制御するための操作量を算出する。一方、フィードバック制御部33は、q軸上の実電流iqを指令電流iqrにフィードバック制御するための操作量を算出する。詳しくは、フィードバック制御部32,33では、比例制御器の出力と積分制御器の出力とを加算することで上記算出を行う。
非干渉制御部34では、dq軸上の実電流id,iqと電気角速度ωとに基づき、dq軸上の実電流id,iqを指令電流idr,iqrに制御するためのフィードフォワード操作量を算出する。詳しくは、d軸のフィードフォワード項は、q軸の実電流iqおよび電気角速度ωの積に比例した項であり、q軸のフィードフォワード項は、d軸の実電流idおよび電気角速度ωの積に比例した項と、誘起電圧補償項とである。そして、上記フィードバック操作量にフィードフォワード操作量が加算されたものが指令電圧vdr,vqrとなる。
3相変換部35では、回転2相座標系の指令電圧vdr、vqrを、3相の指令電圧Vur,Vvr,Vwrに変換する。PWM信号生成部36では、3相の指令電圧Vur,Vvr,Vwrと、電源電圧VDCとに基づき、PWM処理によって、操作信号g*p,g*nを生成する。本実施形態では、特に、3相の指令電圧Vur,Vvr,Vwrを2相変調して且つ電源電圧VDCにて規格化した信号と三角波形状のキャリアとの大小比較に基づき操作信号を生成する。
「フェールセーフ処理」
本実施形態では、トルクフィードバック制御部20によってモータジェネレータ10のトルクを要求トルクTrに制御して且つ、フェールセーフ処理時において電流フィードバック制御部30によってモータジェネレータ10のトルクを要求トルクTrに制御する。ここで、フェールセーフ処理は、正常な補正値Δθを利用してトルクフィードバック制御部20による制御を行なえなくなる場合に行なわれる。これは、正常な補正値Δθを利用できない場合、トルクフィードバック制御部20による制御が破綻する懸念があるからである。すなわち、図3に示すように、インバータIVの出力電圧ベクトルの位相δとモータジェネレータ10のトルクとの間には、位相δの操作許容範囲を一点鎖線にて規定された領域に限ることで1対1の対応関係があるものの、この領域から外れることでこの関係は崩れる。すなわち、同一のトルクを生成可能な位相δが複数存在することとなる。このため、先の図2に示したリミッタ24では、位相操作可能範囲を上記領域に規定してガード処理を施すことで、位相δをトルクを制御するための操作量として適切な値に制限していた。しかし、正常な補正値Δθを利用できなくなる場合、位相δを位相操作許容範囲内に収めたとしてもインバータIVの出力電圧の実際の位相は、位相操作許容範囲から外れるおそれがある。特に、補正値Δθとしては、「10°」程度の補正を行う値となることがあるため、この問題は深刻である。
そこで本実施形態では、上記フェールセーフ処理として電流フィードバック制御部30による処理を行うこととする。ここで、電流フィードバック制御部30においても、回転角度として、回転角度センサ15によって検出された回転角度θに補正値Δθが加算された値が用いられる。このため、インバータIVの出力電圧の位相は、正常な補正値Δθを利用できる場合と利用できない場合とで相違することとなる。ただし、電流フィードバック制御部30では、実電流id,iqを指令電流idr,iqrにフィードバック制御するため、正常な補正値Δθを利用できないことに起因して指令電流idr,iqrと実電流id,iqとの間に定常的なずれが生じたとしても、制御そのものの破綻を招くことはない。
図4に、本実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す。この処理は、MGECU14によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、上記不揮発性メモリ14bから補正値Δθを読み出す。続くステップS12においては、読み出された補正値Δθの異常の有無を判断する。ここでは、補正値Δθが、想定される最小値ΔθL未満であるか想定される最大値ΔθHを上回る場合に異常がある旨判断する。また、不揮発性メモリ14bに記憶された補正値Δθには、誤り検出符号が付与されているため、この符号に基づき補正値Δθの異常の有無を判断する。
ステップS12において肯定判断される場合、ステップS14において、補正値Δθに異常がある旨の仮異常カウンタCNTをインクリメントする。続くステップS16においては、仮異常カウンタCNTが閾値Cth(>1)以上であるか否かを判断する。この処理は、正常な補正値Δθを利用した制御ができなくなる異常を高精度に判断するためのものである。そして、ステップS16において肯定判断される場合、正常な補正値Δθを利用した制御を行うことができない異常が生じたと判断し、ステップS18において補正値Δθをゼロとする。これにより、以降の制御では、回転角度センサ15によって検出される回転角度θが直接用いられることとなる。
続くステップS20においては、電流フィードバック制御部30によってモータジェネレータ10のトルクを制御する場合の変調率が切替閾値Mthよりも大きいか否かを判断する。この処理は、電流フィードバック制御部30による制御に切り替えるタイミングを判断するためのものである。ここで切替閾値Mthは、電流フィードバック制御部30による制御性の低下が生じないと想定される変調率の上限値に設定される。詳しくは、インバータIVの出力電圧の正弦波成分の変動量がインバータIVの入力電圧となるときの変調率(「1.15」)に設定される。また、電流フィードバック制御部30によってモータジェネレータ10のトルクを制御する場合の変調率は、簡易には現在のインバータIVの出力電圧ベクトルのノルムと電源電圧VDCとに基づき算出すればよい。より正確には、モータジェネレータ10を現在流れている電流に基づき、これを流す上で電流フィードバック制御部30による制御において要求される変調率を算出してもよい。
上記ステップS20において否定判断される場合、ステップS22において要求トルクTrを低減し、トルクフィードバック制御部20による制御を継続し、ステップS20に戻る。一方、ステップS20において肯定判断される場合、ステップS24において電流フィードバック制御部30による制御に切り替える。なお、この際、変調率が切替閾値Mthとなる場合には、指令電流idr,iqrを最小電流最大トルク制御を行うためのものから弱め界磁制御を行うものに変更することが望ましい。これにより、最小電流最大トルク制御のみを行う場合と比較して、電流フィードバック制御部30による制御の利用領域を拡大することができる。ただし、トルクフィードバック制御部20においては最小電流最大トルク制御がなされている場合、上記ステップS20において、トルクフィードバック制御部20による制御において流れる電流を電流フィードバック制御部30によって流すために要求される変調率を算出することは適切ではない。このため、要求トルクTrとするうえで電流フィードバック制御部30によって要求される変調率を算出することが望ましい。
一方、ステップS12において否定判断される場合には、ステップS26において、仮異常カウンタCNTをリセットする。なお、上記ステップS24,S26の処理が完了する場合や、ステップS16において否定判断される場合には、この一連の処理を一旦終了する。
ちなみに、ステップS20において否定判断される場合、ステップS22において要求トルクTrの低減処理がなされつつトルクフィードバック制御部20による制御が継続されるため、要求トルクTrを維持したままの場合と比較して制御破綻は生じにくくなっていると考えられる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)正常な補正値Δθを利用した制御を行えない場合、トルクフィードバック制御部20を用いた要求トルクTrへの制御から電流フィードバック制御部30を用いた要求トルクTrへの制御に切り替えた。これにより、フェールセーフ処理を行うことができる。
(2)インバータIVの変調率が切替閾値Mth以下となることで電流フィードバック制御部30による制御へと切り替えた。これにより、切り替え後における電流フィードバック制御部30による制御の制御性の低下を好適に回避することができる。
(3)正常な補正値Δθを利用した制御を行なえない場合、要求トルクTrを低減することで変調率を低下させた。これにより、電流フィードバック制御部30による制御への切り替えを促進することができる。
(4)電流フィードバック制御部30において弱め界磁制御を行う場合、電流フィードバック制御部30による制御を行う領域を拡大することができる。
(5)仮異常カウンタCNTの値が閾値Cth(>1)となることで、正常な補正値Δθを利用した制御ができなくなる異常が生じたと判断した。これにより、異常判断精度を向上させることができる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図5に、本実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す。この処理は、MGECU14によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図5において、先の図4に示した処理に対応する処理については、便宜上同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS20において否定判断される場合、ステップS22aにおいて、インバータIVの上側アームのスイッチング素子Swpの全て、または下側アームのスイッチング素子Swnの全てをオン状態とするアーム短絡処理を行う。これは、モータジェネレータ10の回転速度を低下させ、誘起電圧を減少させることで、電流フィードバック制御部30による制御によって要求される変調率を小さくするためのものである。ちなみに、アーム短絡処理によれば、モータジェネレータ10の全相が短絡されるため、モータジェネレータ10には負荷トルクが働き、モータジェネレータ10の運動エネルギがインバータIVの熱エネルギとして消費されるため、モータジェネレータ10の回転速度が低下する。
なお、ステップS20における電流フィードバック制御部30による制御による変調率が切替閾値Mthよりも大きいか否かの判断は、たとえば電気角速度ωおよび要求トルクTrに基づき行うことができる。すなわち、電気角速度ωに応じてモータジェネレータ10に生じる誘起電圧を把握可能であり、また、要求トルクTrに応じてモータジェネレータ10に必要な電流が把握可能であるため、これらに基づき上記変調率を算出することができる。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図6に、本実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す。この処理は、MGECU14によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図6において、先の図4に示した処理に対応する処理については、便宜上同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS20において否定判断される場合、ステップS22bにおいて、トルクフィードバック制御部20における操作信号生成部25の入力パラメータとしての位相δを、位相設定部23によって設定される値に代えて、固定値とすることで、要求トルクTrへの開ループ制御を行う。これは、位相設定部23によって上述した位相操作許容範囲から外れた状態で位相δが操作される事態を回避するためのものである。なお、この際、要求トルクTrについてはこれを低減していくことが望ましい。
<第4の実施形態>
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、フェールセーフ処理として、電流フィードバック制御部30による制御を行う代わりに、トルクフィードバック制御部20による制御において位相δの操作を制限する。
図7に、本実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す。この処理は、MGECU14によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図7において、先の図4に示した処理に対応する処理については、便宜上同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS18の処理が完了する場合、ステップS30において力行制御中であるか否かを判断する。この処理は、先の図2に示したリミッタ24の進角側のガード値を遅角補正すべきか、遅角側のガード値を進角補正すべきかを判断するためのものである。すなわち、先の図3に示したように、力行時(トルクが正)においては、進角側にガード値が存在し、回生時(トルクが負)においては、遅角側にガード値が存在する。このため、ステップS30において肯定判断される場合、ステップS32において、進角側ガード値を遅角補正し、ステップS30において否定判断される場合、ステップS34において、遅角側ガード値を進角補正する。なお、この際の補正量は、補正値Δθの進角側の想定最大値や、遅角側の想定最大値以上とすることが望ましい。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)の効果に加えて、さらに以下の効果が得られるようになる。
(6)正常な補正値Δθを利用した制御が行なえなくなる異常が生じる場合、トルクフィードバック制御部20による制御に際して位相操作許容範囲を縮小させた。これにより、インバータIVの出力電圧ベクトルの実際の位相が、トルクと位相との1対1の対応関係を有する領域から外れる事態を好適に回避することができる。
<第5の実施形態>
以下、第5の実施形態について、先の第4の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、フェールセーフ処理として、電流フィードバック制御部30による制御を行う代わりに、トルクフィードバック制御部20による制御において位相δの操作を制限する。
図8に、本実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す。この処理は、MGECU14によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図8において、先の図4に示した処理に対応する処理については、便宜上同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS18の処理が完了する場合、ステップS36において、モータジェネレータ10が稼動中であるか否かを判断する。そして、稼動中であると判断される場合、ステップS38において、位相操作許容範囲を縮小する。続くステップS40においては、要求トルクTrをゼロとする。この処理は、位相操作許容範囲を縮小した場合であってもトルクの制御性を好適に維持可能とする設定である。すなわち、要求トルクTrが小さい場合は大きい場合と比較して、適切な位相が、力行においては遅角側にずれて且つ、回生においては進角側にずれる。このため、要求トルクTrに制御する上で要求される位相が位相操作許容範囲の境界に近づくことを好適に抑制することができ、ひいては縮小された位相操作許容範囲内においてトルクを適切に制御することができる。
以上説明した本実施形態によれば、先の第4の実施形態の上記(6)の効果に加えて、さらに以下の効果が得られるようになる。
(7)位相δの操作制限に加えて、要求トルクTrを制限した。これにより、位相の操作が制限される場合であっても、要求トルクへの制御を適切に行なうことが容易となる。
<第6の実施形態>
以下、第6の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図9に、本実施形態にかかる操作信号g*#の生成に関するブロック図を示す。なお、図9において、先の図2に示した処理に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、操作信号生成部25を変更した。すなわち、操作信号生成部25は、ノルムVn、位相δおよび回転角度θ(θ+Δθ)に応じて設定されるモータジェネレータ10の固定子に対する印加電圧の指令値(指令電圧Vur,Vvr,Vwr)を設定し、インバータIVの出力電圧が指令電圧V*r(*=u,v,w)となるようにPWM処理を行う。ここで、指令電圧V*r(*=u,v、r)は、その振幅VaがノルムVnによって定まり、位相が位相δに応じて定まり、回転角度θと同一の周期性を有する正弦波である。
この場合であっても、トルクフィードバック制御の操作量として位相δが操作されるために、トルクと位相との間に1対1の対応関係が存在しなくなる場合には、制御の破綻を生じる懸念がある。このため、電流フィードバック制御部30を用いたフェールセーフ処理を行うことが有効である。
<第7の実施形態>
以下、第7の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図10に、本実施形態にかかる操作信号g*#の生成に関するブロック図を示す。なお、図10において、先の図2に示した処理に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、変調率が大きい領域においてトルクフィードバック制御部20による矩形波制御を行なって且つ、変調率の小さい領域において電流フィードバック制御部30による制御を行う。ただし、矩形波制御時において正常な補正値Δθを利用した制御ができなくなる異常が生じる場合には、フェールセーフ処理として、電流フィードバック制御部30を用いた制御を行う。
図11に、本実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す。この処理は、MGECU14によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図11において、先の図4に示した処理に対応する処理については、便宜上同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、まずステップS50において、矩形波制御がなされているか否かを判断する。そして、ステップS50において肯定判断される場合、先の図5に示したものと同様、ステップS10〜S26にかかる処理を行う。
<第8の実施形態>
以下、第8の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図12に、本実施形態にかかるMGECU14の構成を示す。本実施形態では、不揮発性メモリ14b内の補正値ΔθをCPU14a内の内部に搭載されるRAM14cに書き込み、RAM14c内に記憶された補正値Δθを利用する。
図13に、本実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す。この処理は、MGECU14によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS60において、読み出し完了フラグFが「1」であるか否かを判断する。ここで、読み出し完了フラグFは、不揮発性メモリ14bから補正値Δθを読み出しRAM14c内に記憶する処理が完了した場合に「1」とされるものである。なお、読み出し完了フラグFは、RAM14cに記憶されており、MGECU14がオフされることで、無効とされる(「0」とされる)。
ステップS60において否定判断される場合、ステップS62において、不揮発性メモリ14bに異常があるか否かを判断する。ここでは、たとえばCPU14aと不揮発性メモリ14bとを接続する通信線の異常等に起因して補正値Δθを読み出すことができない場合や、読み出された補正値Δθについて、先の図4のステップS12と同様の処理によって肯定判断される場合に、異常である旨判断する。
上記ステップS62において否定判断される場合、ステップS64において、CPU14aに内蔵されるRAM14cに補正値Δθを書き込むとともに読み出し完了フラグFを「1」とする。一方、ステップS62において肯定判断される場合、ステップS66において、トルクフィードバック制御部20による制御を禁止する。
一方、上記ステップS60において肯定判断される場合、ステップS68において、CPU14a内蔵のRAM14cから補正値Δθを読み出す。続くステップS70では、先の図4のステップS12と同様の処理によって、RAM14cから読み出される補正値Δθの異常の有無を判断する。そして、ステップS70において異常がある旨判断される場合、ステップS72において読み出し完了フラグFを「0」とする。
なお、上記ステップS64,S66,S72の処理が完了する場合や、ステップS70において否定判断される場合には、この一連の処理を一旦終了する。
<第9の実施形態>
以下、第9の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図14に、本実施形態にかかるMGECU14およびHVECU16の構成を示す。本実施形態では、HVECU16内の不揮発性メモリ16bに補正値Δθを記憶する。そして、HVECU16では、不揮発性メモリ16bから読み出された補正値ΔθをCPU16a内のRAM16cに一旦記憶した後、CAN通信によってMGECU14に送信する。MGECU14では、受信した補正値Δθを利用する。
図15に、本実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す。この処理は、MGECU14によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS80において、CAN通信によってHVECU16から補正値Δθを受信する処理を行う。続くステップS82においては、正常な補正値Δθを利用した制御ができない異常が生じたか否かを判断する。ここでは、補正値Δθを想定される最小値ΔθLや想定される最大値ΔθHと比較する処理や誤り検出符号を用いた処理に加えて、以下の異常の有無を判断する処理を行う。
(a)CAN通信自体の異常:ここでは、周知の手法によるCAN通信自体の異常の有無の判断を行う。
(b)HVECU16内における補正値Δθの記憶異常:ここでは、HVECU16内のCPU16aにおいて、不揮発性メモリ16bからRAM16cに読み出された補正値Δθの異常の有無を判断する。これは、想定される最大値ΔθHや想定される最小値ΔθLとの比較や、誤り検出符号を用いて行うことができる。
ステップS82において肯定判断される場合、ステップS84において、トルクフィードバック制御部20による制御を禁止し、電流フィードバック制御部30による制御を行う。なお、電流フィードバック制御部30による制御への切替に際しては、先の第1〜第3の実施形態に例示した処理を行なってもよい。
<第10の実施形態>
以下、第10の実施形態について、先の第9の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図16に、本実施形態にかかるMGECU14およびHVECU16の構成を示す。本実施形態では、HVECU16からCAN通信によってMGECU14に送信された補正値ΔθをCPU14a内のRAM14cに記憶し制御に利用する。
図17に、本実施形態にかかるフェールセーフ処理の手順を示す。この処理は、MGECU14によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS90において、受信完了フラグFが「1」であるか否かを判断する。受信完了フラグFは、HVECU16から補正値Δθを受信しCPU14a内のRAM14cに記憶する処理が完了することで「1」とされる。なお、受信完了フラグFは、RAM14cに記憶されており、MGECU14がオフされることで、その値が無効とされる(「0」とされる)。ステップS90において否定判断される場合、ステップS92において補正値Δθの受信処理を行うとともに受信完了フラグFを「1」とする。
続くステップS94において、正常な補正値Δθを利用した制御ができない異常が生じたか否かを判断する。ここでの処理は、基本的には、先の図15のステップS82に示したものと同様である。ただし、CAN通信自体の異常の有無の判断として、所定時間内に補正値Δθを複数回受信して、受信した前回値と今回値との不一致に基づき異常である旨判断する手法を併せ用いる。
ステップS94において否定判断される場合、ステップS96において、CPU14aに内蔵されるRAM14cに補正値Δθを書き込む。一方、ステップS94において肯定判断される場合、ステップS98において、トルクフィードバック制御部20による制御を禁止し、電流フィードバック制御部30による制御を行う。なお、電流フィードバック制御部30による制御への切替に際しては、先の第1〜第3の実施形態に例示した処理を行なってもよい。
一方、上記ステップS90において肯定判断される場合、ステップS100において、CPU14a内蔵のRAM14cから補正値Δθを読み出す。続くステップS102では、先の図4のステップS12と同様の処理によって、RAM14cから読み出される補正値Δθの異常の有無を判断する。そして、ステップS102において異常がある旨判断される場合、ステップS104において読み出し完了フラグFを「0」とする。
なお、上記ステップS96,S98,S104の処理が完了する場合や、ステップS102において否定判断される場合には、この一連の処理を一旦終了する。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
「制限手段について」
上記第4の実施形態において、位相操作許容範囲の縮小処理を行うに際して力行、回生の判断を行なうことなく、進角側ガード値の遅角補正と遅角側ガード値の進角補正との双方を行なってもよい。
上記第5の実施形態において、要求トルクTrの絶対値をゼロよりも大きい規定値以下に制限してもよい。
「トルクフィードバック制御手段について」
ノルム設定手段としては、要求トルクTrおよび電気角速度ωとノルムVnとの関係を定めたマップを備えるものに限らない。たとえば要求トルクTrに応じた指令電流(たとえば指令電流設定部31によって設定される指令電流)に基づき、電圧方程式によって電圧のベクトルノルムを算出するものであってもよい。
出力電圧のベクトルノルムを開ループ制御によって操作するものにも限らない。たとえば、d軸電流を指令電流idrにフィードバック制御するための操作量によってノルム設定部21によって設定されるノルムを補正するものであってもよい。なお、この際の指令電流idrは、要求トルクTrおよび電気角速度ωに応じてノルムを定める際に想定する電流と同一の電流とする。すなわち、たとえばノルム設定部21において最小電流最大トルク制御を想定する場合、指令電流idrについても最小電流最大トルク制御を想定する。
ノルム設定手段において想定する制御としては、最小電流最大トルク制御に限らず、たとえば最大効率制御であってもよい。
「変調率低下制御手段について」
上記第1の実施形態において、トルクフィードバック制御のための操作量としての位相δを、上記第4の実施形態の要領で制限してもよい。
変調率低下制御手段としては、上記各実施形態において例示したものに限らない。たとえば、電流フィードバック制御部30による制御への移行に際して、瞬時電流値制御を行なって且つ、この際の電流の指令値を、異常が生じる直前の要求トルクTrよりも小さいトルクに応じたものとするなどしてもよい。
「電流フィードバック制御手段について」
電流フィードバック制御手段としては、上記実施形態において例示したものに限らない。たとえば、指令電圧vdr,vqrの算出に際して非干渉制御部34によるフィードフォワード操作量を加味しなくてもよい。また、フィードバック制御器としては、比例制御器および積分制御器からなるものに限らず、比例制御器、積分制御器および微分制御器からなるものや、積分制御器からなるものであってもよい。
また、指令電流設定部31としては、変調率が高くなることで弱め界磁制御を行うものに限らない。
電流フィードバック制御手段としては、指令電圧を操作量とするものにも限らない。たとえば瞬時電流値制御であってもよい。
「推定手段について」
推定手段としては、電流センサ16,17,18による電流の検出値を用いてトルクを推定するものに限らない。たとえば、上記特許文献1の数式(c4)に例示されるように、インバータIVの出力電圧の位相およびベクトルノルムと、モータジェネレータ10の電気角速度ωとに基づきトルクを推定するものであってもよい。ここでインバータIVの出力電圧のベクトルノルムは、たとえばインバータIVの入力電圧と変調率とに基づき算出すればよい。さらに、モータジェネレータ10を流れる電流を、インバータIVの出力電圧や電気角速度に基づき推定することでトルクを推定するものであってもよい。
「使用不可異常の判断精度向上手法について」
仮異常が連続的に検出される回数が規定の複数回となることで使用不可異常である旨判断するものに限らず、たとえば一度正常と判断されると、仮異常回数をリセットすることなく1だけ減ずるものであってもよい。この場合であっても、複数回の仮異常の有無の判断後におけるカウンタ値に基づき使用不可異常が生じているか否かを判断することで、1度の仮異常の有無の判断のみを行う場合と比較して、その判断精度を向上させることが可能となる。
「交流電圧印加回路について」
交流電圧印加回路としては、インバータIVに限らない。たとえば特願2008−30825号に記載されているものであってもよい。
「そのほか」
・同期機としては、IPMSMに限らず、例えば表面磁石同期機(SPMSM)や巻線界磁式同期機等であってもよい。
・回転機としては、車載主機となるものに限らない。例えばパワーステアリングに搭載される回転機等であってもよい。
・インバータIVの入力端子に接続される直流電源としては、コンバータCVに限らない。たとえば高電圧バッテリ12とすることで、コンバータCVを備えることなくインバータIVの入力端子に高電圧バッテリ12を直接接続してもよい。
20…トルクフィードバック制御部、21…ノルム設定部、22…トルク推定部、23…位相設定部、24…リミッタ、25…操作信号生成部、30…電流フィードバック制御部。

Claims (19)

  1. 回転機に接続される交流電圧印加回路と、前記回転機の回転角度を検出する検出手段と、該検出手段の検出誤差情報を記憶する記憶手段とを備える回転機の制御システムに適用され、
    前記検出誤差情報を取得する取得手段と、
    前記回転機のトルクを要求トルクにフィードバック制御するトルクフィードバック制御手段と、
    前記要求トルクに応じて設定される指令電流に前記回転機を流れる電流をフィードバック制御する電流フィードバック制御手段と、
    正常な検出誤差情報を利用した制御を行うことができない異常である使用不可異常の有無を判断する異常判断手段と、
    該異常判断手段によって使用不可異常があると判断される場合、前記トルクフィードバック制御手段を用いた前記要求トルクへの制御を制限する制限手段とを備え、
    前記トルクフィードバック制御手段は、前記検出手段によって検出される回転角度が前記取得される検出誤差情報によって補正されたものに基づき、前記回転機のトルクを要求トルクにフィードバック制御すべく前記交流電圧印加回路の出力電圧の位相を操作する位相操作手段を備え
    前記制限手段は、前記トルクフィードバック制御手段を用いた前記要求トルクへの制御から前記電流フィードバック制御手段を用いた前記要求トルクへの制御に切り替えることを特徴とする回転機の制御装置。
  2. 前記交流電圧印加回路は、直流電源の正極および負極のそれぞれに前記回転機の端子を選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路であり、
    前記制限手段は、前記直流交流変換回路の変調率が規定値以下となることで前記電流フィードバック制御への切り替えを行うことを特徴とする請求項記載の回転機の制御装置。
  3. 前記制限手段は、前記電流フィードバック制御手段を用いた前記要求トルクへの制御に際しての前記直流交流変換回路の変調率が規定値以下となるように前記直流交流変換回路を操作する変調率低下制御手段を備えることを特徴とする請求項記載の回転機の制御装置。
  4. 前記変調率低下制御手段は、前記トルクフィードバック制御手段によって前記変調率を低下させる処理を行うことを特徴とする請求項記載の回転機の制御装置。
  5. 前記変調率低下制御手段は、前記トルクフィードバック制御手段によって前記変調率を低下させる処理を行うに際し前記位相操作手段による位相を固定することを特徴とする請求項記載の回転機の制御装置。
  6. 前記変調率低下制御手段は、前記直流交流変換回路の高電位側のスイッチング素子および低電位側のスイッチング素子のいずれか一方を全相についてオン状態とすることで前記電流フィードバック制御手段による制御の開始に先立って前記回転機の回転速度を低下させることを特徴とする請求項記載の回転機の制御装置。
  7. 前記電流フィードバック制御手段は、弱め界磁制御を行うものであることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  8. 前記制限手段は、前記変調率低下制御手段による制御時における前記回転機のトルク、電流、回転速度、前記直流交流変換回路の出力電圧、変調率の少なくとも1つに基づき前記電流フィードバック制御への切り替えを行うことを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  9. 前記電流フィードバック制御手段は、前記指令電流を実電流にフィードバック制御するための操作量としてdq軸上の指令電圧を設定した後、これを回転角度に基づき固定子に印加する指令電圧に変換するものであって且つ、前記制限手段による制限がなされる場合、前記検出誤差情報をゼロと仮定し前記回転角度として前記検出手段によって検出される回転角度を用いて前記固定子に印加する指令電圧への変換処理を行うことを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  10. 前記トルクフィードバック制御手段は、前記回転機に対する要求トルクと前記回転機の回転速度とに基づき前記交流電圧印加回路の出力電圧のベクトルノルムを設定するノルム設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  11. 前記交流電圧印加回路は、直流電源の正極および負極のそれぞれに前記回転機の端子を選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路であり、
    前記トルクフィードバック制御手段は、前記ノルム設定手段によって設定されるノルムおよび前記直流交流変換回路の入力電圧に基づき前記直流交流変換回路のスイッチング素子の操作信号波形を定める波形設定手段と、前記位相操作手段によって位相が操作された前記操作信号波形に基づき、前記回転機の回転角度に同期して前記直流交流変換回路に操作信号を出力する出力手段とを備えることを特徴とする請求項10記載の回転機の制御装置。
  12. 前記交流電圧印加回路は、直流電源の正極および負極のそれぞれに前記回転機の端子を選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路であり、
    前記トルクフィードバック制御手段は、前記ノルム設定手段によって設定されるノルムおよび前記位相操作手段によって操作される位相を有する各固定子の指令電圧を搬送波と大小比較することに基づき前記直流交流変換回路の操作信号を生成するPWM処理手段を備えることを特徴とする請求項10記載の回転機の制御装置。
  13. 前記交流電圧印加回路は、直流電源の正極および負極のそれぞれに前記回転機の端子を選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路であり、
    前記トルクフィードバック制御手段は、前記回転機の1電気角周期において前記正極側のスイッチング素子および前記負極側のスイッチング素子のそれぞれを1度ずつオン状態とする矩形波制御を行うものであることを特徴とする請求項10記載の回転機の制御装置。
  14. 前記回転機の実際のトルクを推定する推定手段を備え、
    前記推定手段は、前記交流電圧印加回路の出力電圧の位相、前記交流電圧印加回路の出力電圧ベクトルノルムおよび前記回転機の電気角速度と前記回転機を流れる電流との少なくとも一方を入力とする数式モデルおよびマップのいずれかに基づき前記トルクを推定することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  15. 前記検出誤差情報を記憶する記憶手段は、当該制御装置とは別に該制御装置と通信する外部制御装置に備えられるものであり、
    前記取得手段は、前記外部制御装置との通信によって前記検出誤差情報を取得するものであり、
    前記異常判断手段は、前記外部制御装置からの前記検出誤差情報の出力に異常が生じることで前記使用不可異常が生じた旨判断することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  16. 前記外部制御装置から出力される検出誤差情報を記憶する内部記憶手段をさらに備え、
    前記異常判断手段は、前記内部記憶手段に前記検出誤差情報が既に記憶されている場合、前記内部記憶手段に記憶された前記検出誤差情報に基づき前記異常の有無を判断することを特徴とする請求項15記載の回転機の制御装置。
  17. 前記検出誤差情報を記憶する記憶手段は、当該制御装置とは別に該制御装置と通信する外部制御装置に備えられるものであり、
    前記取得手段は、前記外部制御装置から出力される前記検出誤差情報を当該制御装置内の内部記憶手段に記憶するものであり、
    前記異常判断手段は、前記内部記憶手段に異常が生じることで前記使用不可異常が生じた旨判断することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  18. 前記記憶手段としての不揮発性メモリをさらに備え、
    前記異常判断手段は、前記不揮発性メモリに異常が生じた場合に前記使用不可異常が生じた旨判断することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  19. 前記不揮発性メモリとは別に内部記憶手段を備え、
    前記取得手段は、前記不揮発性メモリに記憶された検出誤差情報を前記内部記憶手段に記憶させるものであり、
    前記異常判断手段は、前記内部記憶手段に前記検出誤差情報が既に記憶されている場合、前記内部記憶手段に記憶されている前記検出誤差情報に基づき前記使用不可異常の有無を判断することを特徴とする請求項18記載の回転機の制御装置。
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