JP2010119268A - インバータの異常検出装置および異常検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】矩形波電圧の電圧位相に応じた駆動電流を交流モータに供給するインバータの異常を、矩形波制御装置で算出される矩形波電圧の電圧位相に基づいて検出する。
【解決手段】異常検出部は、矩形波電圧制御部で算出される矩形波電圧の電圧位相φvとリミッタ位相φlimitとが一致したか否かを判断し(S300)、電圧位相φvとリミッタ位相φlimitとが一致した場合(S300にてYES)、異常カウンタを加算し(S310)、異常カウンタが予め定められた異常確定時間以上であると(S320にてYES)、インバータのオープン故障が生じている異常状態と判断する(S330)。
【選択図】図9
【解決手段】異常検出部は、矩形波電圧制御部で算出される矩形波電圧の電圧位相φvとリミッタ位相φlimitとが一致したか否かを判断し(S300)、電圧位相φvとリミッタ位相φlimitとが一致した場合(S300にてYES)、異常カウンタを加算し(S310)、異常カウンタが予め定められた異常確定時間以上であると(S320にてYES)、インバータのオープン故障が生じている異常状態と判断する(S330)。
【選択図】図9
Description
本発明は、インバータの異常を検出する技術に関し、特に、矩形波電圧に応じた駆動電流を交流モータに供給するインバータの異常を検出する技術に関する。
従来より、交流電源あるいは交流モータの制御システムの異常を検出する手法が多く開発されている。
たとえば、特開2003−235154号公報(特許文献1)には、三相交流電源から直流電圧に変換するコンバータ装置において、三相交流電源の任意の2相の交流電源電圧位相差を算出し、この位相差が120゜から所定値以上離れると、三相交流電源の欠相と判断する装置が開示されている。
また、特開2004−153957号公報(特許文献2)には、系統に誘導性インピーダンスを介して並列接続されたインバータと、このインバータの出力電流と基準電流の差に応じて電圧制御信号を生成し、この電圧制御信号に応じてインバータの出力電圧を制御する電圧制御回路とを有する電力変換装置において、系統の三相電圧をdq軸に変換し、この変換により得られたd軸電圧の変化率を予定値と比較することで、系統の異常を判断する電力変換装置が開示されている。
ところで、従来より、交流モータの制御方式を、交流モータの運転領域に応じてパルス幅変調(PWM)制御方式と矩形波電圧制御方式との間で切り換える技術が知られている。たとえば、特開2008−154398号公報(特許文献3)に開示された制御装置は、交流モータの運転領域を、モータトルクおよびモータ回転速度に応じて、PWM制御を行う領域Aと、PWM制御および矩形波電圧制御のいずれでも可能な領域Bとに区分して、交流モータの運転領域が領域Bの時には矩形波電圧制御を選択している。
特開2003−235154号公報
特開2004−153957号公報
特開2008−154398号公報
ところで、矩形波電圧制御中にインバータの各相アームのうちの一相がオープン故障(常時オフとなる故障)をした場合、故障した相のモータ電流の半波が流れなくなり、平均的にはオフセット電流が交流モータに流れることになる。このようなオープン故障を検出するハード回路を有さない駆動制御システムにおいては、オフセット電流が継続して交流モータに流れ、交流モータのロータに渦電流が発生してロータが過熱状態となり、交流モータの出力が低下するという二次的な故障が生じ得る。
しかしながら、矩形波電圧制御中に生じるインバータのオープン故障を専用のハード回路を用いることなく検出する技術は、上述の特開2003−235154号公報、特開2004−153957号公報、特開2008−154398号公報のいずれにも開示されていない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、矩形波電圧の電圧位相に応じた駆動電流を交流モータに供給するインバータの異常を、矩形波制御装置で算出された矩形波電圧の電圧位相に基づいて検出することができる制御装置および制御方法を提供することである。
第1の発明に係る制御装置は、矩形波制御装置で算出される矩形波電圧の電圧位相に応じた駆動電流を交流モータに供給するインバータの異常検出装置である。矩形波制御装置は、交流モータの出力トルクがトルク指令値よりも小さい場合に矩形波電圧の電圧位相を予め定められた上限位相以下の範囲で増加する。異常検出装置は、電圧位相と上限位相とが一致する状態が所定時間継続したか否かを判断し、一致する状態が所定時間継続したと判断した場合に、インバータが異常であることを検出する。
第2の発明に係る制御装置においては、トルク指令値は、所定の上限トルク値以下に制限される。交流モータの出力トルクは、電圧位相が所定の位相よりも小さい小位相領域では電圧位相の増加に伴なって増加し、電圧位相が所定の位相のときに最大トルクとなる特性を有する。上限位相は、交流モータの出力トルクが最大トルクとなる所定の位相に設定される。上限トルク値は、最大トルクよりも小さい値に設定される。
第3の発明に係る制御装置においては、インバータは、交流モータの各相にそれぞれ対応する複数のアームを備え、複数のアームの各々は、直列に接続された2つのスイッチング素子を含む。異常検出装置は、一致する状態が所定時間継続した場合に、複数のアームのうちのいずれか1つのアームに含まれる一方のスイッチング素子が常時オフ状態となるオープン故障であることを検出する。
第4の発明に係る制御装置においては、矩形波制御装置は、交流モータの出力トルクがトルク指令値よりも小さい場合、上限位相以下の範囲で電圧位相の増加を継続する。交流モータの出力トルクは、オープン故障が生じた場合に、トルク指令値よりも継続的に低くなる特性を有する。
第5の発明に係る制御装置においては、異常検出装置は、電圧位相と上限位相とが一致しない場合、インバータが正常であることを検出する。
第6の発明に係る制御装置においては、矩形波制御装置で算出される矩形波電圧の電圧位相に応じた駆動電流を交流モータに供給するインバータの異常検出装置が行なう異常検出方法である。矩形波制御装置は、交流モータの出力トルクがトルク指令値よりも小さい場合に矩形波電圧の電圧位相を予め定められた上限位相以下の範囲で増加する。異常検出方法は、電圧位相と上限位相とが一致する状態が所定時間継続したか否かを判断するステップと、一致する状態が所定時間継続したと判断された場合に、インバータが異常であると検出するステップとを含む。
本発明によれば、矩形波制御装置で算出される矩形波電圧の電圧位相に基づいて、矩形波電圧制御中に生じるインバータの異常を検出することができる。
以下において、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則として繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態に従うモータ駆動システムの全体構成図である。
図1を参照して、このモータ駆動システム100は、直流電圧発生部10♯と、平滑コンデンサC0と、インバータ14と、交流モータM1とを備える。
図1を参照して、このモータ駆動システム100は、直流電圧発生部10♯と、平滑コンデンサC0と、インバータ14と、交流モータM1とを備える。
交流モータM1は、たとえば、ハイブリッド自動車または電気自動車の駆動輪を駆動するためのトルクを発生する駆動用電動機である。あるいは、この交流モータM1は、エンジンにて駆動される発電機の機能を持つように構成されてもよく、電動機および発電機の機能を併せ持つように構成されてもよい。さらに、交流モータM1は、エンジンに対して電動機として動作し、たとえば、エンジン始動を行ない得るようなものとしてハイブリッド自動車に組み込まれるようにしてもよい。
直流電圧発生部10♯は、充電可能に構成された直流電源Bと、システムリレーSR1,SR2と、平滑コンデンサC1と、昇降圧コンバータ12とを含む。
直流電源Bは、たとえばニッケル水素またはリチウムイオン等の二次電池を含んで構成される。あるいは、電気二重層キャパシタ等の蓄電装置により直流電源Bを構成してもよい。直流電源Bが出力する直流電圧Vbは、電圧センサ10によって検知される。電圧センサ10は、検出した直流電圧Vbを制御装置30へ出力する。
システムリレーSR1は、直流電源Bの正極端子および正極線6の間に接続され、システムリレーSR1は、直流電源Bの負極端子および負極線5の間に接続される。システムリレーSR1,SR2は、制御装置30からの信号SEによりオン/オフされる。より具体的には、システムリレーSR1,SR2は、制御装置30からのH(論理ハイ)レベルの信号SEによりオンされ、制御装置30からのL(論理ロー)レベルの信号SEによりオフされる。平滑コンデンサC1は、正極線6および負極線5の間に接続される。
昇降圧コンバータ12は、リアクトルL1と、電力用半導体スイッチング素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2とを含む。
電力用半導体スイッチング素子Q1およびQ2は、正極線7および負極線5の間に直列に接続される。電力用半導体スイッチング素子Q1およびQ2のオン・オフは、制御装置30からのスイッチング制御信号S1およびS2によって制御される。
この発明の実施の形態において、電力用半導体スイッチング素子(以下、単に「スイッチング素子」と称する)としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、電力用MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタあるいは、電力用バイポーラトランジスタ等を用いることができる。スイッチング素子Q1,Q2に対しては、逆並列ダイオードD1,D2がそれぞれ配置されている。
リアクトルL1は、スイッチング素子Q1およびQ2の接続ノードと正極線6の間に接続される。また、平滑コンデンサC0は、正極線7および負極線5の間に接続される。
インバータ14は、正極線7および負極線5の間に並列に設けられる、U相アーム15と、V相アーム16と、W相アーム17とを含む。各相アームは、正極線7および負極線5の間に直列接続されたスイッチング素子を含む。たとえば、U相アーム15は、スイッチング素子Q3,Q4を含む。V相アーム16は、スイッチング素子Q5,Q6を含む。W相アーム17は、スイッチング素子Q7,Q8を含む。また、スイッチング素子Q3〜Q8に対して、逆並列ダイオードD3〜D8がそれぞれ接続されている。スイッチング素子Q3〜Q8のオン・オフは、制御装置30からのスイッチング制御信号S3〜S8によって制御される。
各相アームの中間点は、交流モータM1の各相コイルの各相端に接続されている。代表的には、交流モータM1は、3相の永久磁石モータであり、U,V,W相の3つのコイルの一端が中性点に共通接続されて構成される。さらに、各相コイルの他端は、各相アーム15〜17のスイッチング素子の中間点と接続されている。
昇降圧コンバータ12は、昇圧動作時には、直流電源Bから供給された直流電圧Vbを昇圧した直流電圧VH(インバータ14への入力電圧に相当するこの直流電圧を、以下「システム電圧」とも称する)をインバータ14へ供給する。より具体的には、制御装置30からのスイッチング制御信号S1,S2に応答して、スイッチング素子Q1のオン期間およびQ2のオン期間が交互に設けられ、昇圧比は、これらのオン期間の比に応じたものとなる。
また、昇降圧コンバータ12は、降圧動作時には、平滑コンデンサC0を介してインバータ14から供給された直流電圧VH(システム電圧)を降圧して直流電源Bを充電する。より具体的には、制御装置30からのスイッチング制御信号S1,S2に応答して、スイッチング素子Q1のみがオンする期間と、スイッチング素子Q1,Q2の両方がオフする期間とが交互に設けられ、降圧比は上記オン期間のデューティ比に応じたものとなる。なお、スイッチング素子Q1,Q2の両方がオフする期間の代わりに、逆並列ダイオードD2のオン期間に合わせてスイッチング素子Q2のみをオンさせる期間を設けても良い。この場合には、原則としてスイッチング素子Q1,Q2は相補的にオン・オフを繰返す。
平滑コンデンサC0は、昇降圧コンバータ12からの直流電圧を平滑化し、その平滑化した直流電圧をインバータ14へ供給する。電圧センサ13は、平滑コンデンサC0の両端の電圧、すなわち、システム電圧を検出し、その検出値VHを制御装置30へ出力する。
インバータ14は、制御装置30からのスイッチング制御信号S3〜S8に応答して、スイッチング素子Q3〜Q8のスイッチング動作を行なう。インバータ14には平滑コンデンサC0から直流電圧VHが供給される。
インバータ14は、交流モータM1のトルク指令値が正(Trqcom>0)の場合には、スイッチング素子Q3〜Q8のスイッチング動作により直流電圧を交流電圧に変換して正のトルクを出力するように交流モータM1を駆動する。
また、インバータ14は、交流モータM1のトルク指令値が零の場合(Trqcom=0)には、スイッチング素子Q3〜Q8のスイッチング動作により、直流電圧を交流電圧に変換してトルクが零になるように交流モータM1を駆動する。
このような制御により、交流モータM1は、トルク指令値Trqcomによって指定された零または正のトルクを発生するように駆動される。
さらに、モータ駆動システム100が搭載されたハイブリッド自動車または電気自動車の回生制動時には、交流モータM1のトルク指令値Trqcomは負に設定される(Trqcom<0)。この場合には、インバータ14は、スイッチング素子Q3〜Q8のスイッチング動作により、交流モータM1が発電した交流電圧を直流電圧VHに変換し、その変換した直流電圧VH(システム電圧)を平滑コンデンサC0を介して昇降圧コンバータ12へ供給する。
なお、ここで言う回生制動とは、ハイブリッド自動車または電気自動車を運転するドライバーによるフットブレーキ操作があった場合の回生発電を伴う制動や、フットブレーキを操作しないものの、走行中にアクセルペダルをオフすることで回生発電をさせながら車両を減速(または加速の中止)させることを含む。
電流センサ24は、交流モータM1に流れるモータ電流を検出し、その検出したモータ電流を制御装置30へ出力する。なお、三相電流iu,iv,iwの瞬時値の和は零であるので、図1に示すように電流センサ24は2相分のモータ電流(たとえば、V相電流ivおよびW相電流iw)を検出するように配置すれば足りる。
回転角センサ(レゾルバ25)は、交流モータM1のロータ回転角θを検出し、その検出した回転角θを制御装置30へ送出する。制御装置30では、回転角θに基づき交流モータM1の回転数(回転速度)を算出する。
制御装置30は、外部に設けられた電子制御ユニット(上位ECU:図示せず)から入力されたトルク指令値Trqcom、電圧センサ10によって検出されたバッテリ電圧Vb、電圧センサ13によって検出されたシステム電圧VHおよび電流センサ24からのモータ電流iv,iw、レゾルバ25からの回転角θに基づいて、交流モータM1がトルク指令値Trqcomに従ったトルクを出力するように、昇降圧コンバータ12およびインバータ14の動作を制御する。
昇降圧コンバータ12およびインバータ14を上記のように制御するためのスイッチング制御信号S1〜S8を生成して、昇降圧コンバータ12およびインバータ14へ出力する。
昇降圧コンバータ12の昇圧動作時には、制御装置30は、平滑コンデンサC0の出力電圧VHをフィードバック制御し、出力電圧VHが電圧指令値となるようにスイッチング制御信号S1,S2を生成する。
また、制御装置30は、ハイブリッド自動車または電気自動車が回生制動モードに入ったことを示す信号RGEを外部ECUから受けると、交流モータM1で発電された交流電圧を直流電圧に変換するようにスイッチング制御信号S3〜S8を生成してインバータ14へ出力する。これにより、インバータ14は、交流モータM1で発電された交流電圧を直流電圧に変換して昇降圧コンバータ12へ供給する。
さらに、制御装置30は、ハイブリッド自動車または電気自動車が回生制動モードに入ったことを示す信号RGEを外部ECUから受けると、インバータ14から供給された直流電圧を降圧するようにスイッチング制御信号S1,S2を生成し、昇降圧コンバータ12へ出力する。これにより、交流モータM1が発電した交流電圧は、直流電圧に変換され、降圧されて直流電源Bに供給される。
さらに、制御装置30は、システムリレーSR1,SR2をオン/オフするための信号SEを生成してシステムリレーSR1,SR2へ出力する。
次に、制御装置30によって制御される、インバータ14における電力変換について詳細に説明する。
図2は、モータ駆動システム100で用いられる制御方式を説明する図である。図2に示すように、モータ駆動システム100では、インバータ14における電圧変換について3つの制御モードを切換えて使用する。具体的には、3つの制御モードは、正弦波PWM制御、過変調PWM制御および矩形波電圧制御の各制御モードである。
正弦波PWM制御は、一般的なPWM制御方式として用いられるものであり、各相アームにおけるスイッチング素子のオン・オフを、正弦波状の電圧指令値と搬送波(代表的には三角波)との電圧比較に従って制御する。この結果、上アーム素子のオン期間に対応するハイレベル期間と、下アーム素子のオン期間に対応するローレベル期間との集合について、一定期間内でその基本波成分が正弦波となるようにデューティ比が制御される。周知のように、正弦波PWM制御では、この基本波成分振幅をインバータ入力電圧の0.61倍程度までしか高めることができない。
一方、矩形波電圧制御では、上記一定期間内で、PWMデューティを最大値に維持した場合に相当する、ハイレベル期間およびローレベル期間の比が1:1の矩形波1パルス分を交流モータ印加する。これにより、変調率は0.78程度まで高められる。
過変調PWM制御は、搬送波の振幅を縮小するようにを歪ませた上で上記正弦波PWM制御と同様のPWM制御を行なうものである。この結果、基本波成分を歪ませることによって、変調率を0.61〜0.78程度の範囲まで高めることができる。本実施の形態では、通常のPWM制御方式である正弦波PWM制御および、過変調PWM制御の両者をPWM制御方式に分類する。
交流モータM1では、回転数や出力トルクが増加すると誘起電圧が高くなり、その必要電圧が高くなる。コンバータ12による昇圧電圧すなわち、システム電圧VHは、このモータ必要電圧(誘起電圧)よりも高く設定する必要がある。その一方で、コンバータ12による昇圧電圧すなわち、システム電圧には限界値(VH最大電圧)が存在する。
したがって、モータ必要電圧(誘起電圧)がシステム電圧の最大値(VH最大電圧)より低い領域では、正弦波PWM制御または過変調PWM制御によるPWM制御方式が適用されて、ベクトル制御に従ったモータ電流制御によって出力トルクがトルク指令値Trqcomに制御される。
その一方で、モータ必要電圧(誘起電圧)がシステム電圧の最大値(VH最大電圧)に達すると、システム電圧VHを維持した上で矩形波電圧制御方式が適用される。矩形波電圧制御時には、基本波成分の振幅が固定されるため、演算によって求められるトルク推定値とトルク指令値との偏差に基づく、矩形波パルスの電圧位相制御によってトルク制御が実行される。
図3は、制御方式の選択手法を説明するフローチャートである。図3のフローチャートに示されるように、図示しない上位ECUによって、アクセル開度等に従う車両要求出力に基づき交流モータM1のトルク指令値Trqcomが算出される(ステップS100)のを受けて、制御装置30は、予め設定されたマップ等に基づいて、交流モータM1のトルク指令値Trqcomおよび回転数からモータ必要電圧(誘起電圧)を算出し(ステップS110)、さらに、モータ必要電圧とシステム電圧の最大値(VH最大電圧)との関係に従って、矩形波電圧制御方式およびPWM制御方式(正弦波PWM制御方式/過変調PWM制御方式)のいずれを適用してモータ制御を行なうかを決定する(ステップS120)。PWM制御方式の適用時に、正弦波PWM制御方式および過変調PWM制御方式のいずれを用いるかについては、ベクトル制御に従う電圧指令値の変調率範囲に応じて決定する。上記制御フローに従って、交流モータM1の運転条件に従って、図2に示した複数の制御方式のうちから適正な制御方式が選択される。
図4は、制御方式と交流モータM1の出力トルクとの関係を示す図である。図4に示されるように、交流モータM1の回転数が低回転数域A1に含まれる場合にはPWM制御が適用される。PWM制御が適用される場合、交流モータM1の出力トルク(トルク指令値Trqcom)の制御範囲は、図4に示す上限トルクラインL1で制限される。
一方、交流モータM1の回転数が高回転数域A2に含まれる場合には、矩形波電圧制御が適用される。矩形波電圧制御が適用される場合、交流モータM1の出力トルク(トルク指令値Trqcom)の制御範囲は、図4に示す上限トルクラインL2まで拡大される。これにより、交流モータM1の出力向上が実現される。
図5は、制御装置30によって実行されるPWM制御の制御ブロック図である。図5に示されるように、PWM制御部200は、電流指令生成部210と、座標変換部220,250と、PI演算部240と、PWM信号生成部260と、制御モード判定部270とを含む。
電流指令生成部210は、予め作成されたテーブル等に従って、トルク指令値Trqcomに応じたd軸電流指令値Idcomおよびq軸電流指令値Iqcomを生成する。
座標変換部220は、レゾルバ25によって検出される交流モータM1の回転角θを用いた座標変換(3相→2相)により、電流センサ24によって検出されたV相電流ivおよびW相電流ivを基に、d軸電流Idおよびq軸電流Iqを算出する。
PI演算部240には、d軸電流の指令値に対する偏差ΔId(ΔId=Idcom−Id)およびq軸電流の指令値に対する偏差ΔIq(ΔIq=Iqcom−Iq)が入力される。PI演算部240は、d軸電流偏差ΔIdおよびq軸電流偏差ΔIqについて所定ゲインによるPI演算を行なって制御偏差を求め、この制御偏差に応じたd軸電圧指令値Vd♯およびq軸電圧指令値Vq♯を生成する。
座標変換部250は、交流モータM1の回転角θを用いた座標変換(2相→3相)によって、d軸電圧指令値Vd♯およびq軸電圧指令値Vq♯をU相、V相、W相の各相電圧指令値Vu,Vv,Vwに変換する。なお、d軸,q軸電圧指令値Vd♯,Vq♯から各相電圧指令値Vu,Vv,Vwへの変換には、システム電圧VHも反映される。
制御モード判定部270は、図3に示したフローチャートに従ってPWM制御方式(正弦波PWM制御方式/過変調PWM制御方式)が選択されたときに、以下に示す変調率演算に従って、正弦波PWM制御方式および過変調PWM制御方式の一方を選択する。
制御モード判定部270は、PI演算部240によって生成されたd軸電圧指令値Vd♯およびq軸電圧指令値Vq♯を用いて、下記(1),(2)式に従って線間電圧振幅Vampを算出する。
Vamp=|Vd♯|・cosφ+|Vq♯|・sinφ …(1)
tanφ=Vq♯/Vd♯ …(2)
さらに、制御モード判定部270は、システム電圧VHに対する上記演算による線間電圧振幅Vampの比である変調率Kmdを、すなわち下記(3)式に従って演算する。
tanφ=Vq♯/Vd♯ …(2)
さらに、制御モード判定部270は、システム電圧VHに対する上記演算による線間電圧振幅Vampの比である変調率Kmdを、すなわち下記(3)式に従って演算する。
Kmd=Vamp/VH♯…(3)
制御モード判定部270は、上記の演算により求められた変調率Kmdに従って、正弦波PWM制御および過変調PWM制御の一方を選択する。なお、上述のように、制御モード判定部270による制御方式の選択はPWM信号生成部260における搬送波の切換えに反映される。すなわち、過変調PWM制御方式時には、PWM信号生成部260におけるPWM変調時に用いられる搬送波が、正弦波PWM制御方式時の一般的なものから切換えられる。
制御モード判定部270は、上記の演算により求められた変調率Kmdに従って、正弦波PWM制御および過変調PWM制御の一方を選択する。なお、上述のように、制御モード判定部270による制御方式の選択はPWM信号生成部260における搬送波の切換えに反映される。すなわち、過変調PWM制御方式時には、PWM信号生成部260におけるPWM変調時に用いられる搬送波が、正弦波PWM制御方式時の一般的なものから切換えられる。
あるいは、式(3)により求められた変調率KmdがPWM制御方式により実現可能な範囲を超えている場合には、制御モード判定部270は、矩形波電圧制御方式への変更を促す出力を上位ECU(図示せず)に対して送出してもよい。
PWM信号生成部260は、各相における電圧指令値Vu,Vv,Vwと所定の搬送波との比較に基づいて、図1に示したスイッチング制御信号S3〜S8を生成する。インバータ14が、PWM制御部200によって生成されたスイッチング制御信号S3〜S8に従ってスイッチング制御されることにより、電流指令生成部210に入力されたトルク指令値Trqcomに従ったトルクを出力するための交流電圧が印加される。
このように、トルク指令値Trqcomに応じた電流指令値(Idcom,Iqcom)へモータ電流を制御する閉ループが構成されることにより、交流モータM1の出力トルクはトルク指令値Trqcomに従って制御される。
図6は、制御装置30によって実行される矩形波電圧制御の制御ブロック図である。図6を参照して、矩形波電圧制御部400は、PWM制御方式時と同様の座標変換部220と、トルク推定部420と、PI演算部430と、位相リミッタ432と、矩形波発生部440と、信号発生部450とを含む。
座標変換部220は、PWM制御方式時と同様に、電流センサ24によるV相電流ivおよびW相電流iwから求められる各相電流をd軸電流Itおよびq軸電流Iqに座標変換する。
トルク推定部420は、座標変換部220によって求められたd軸電流Idおよびq軸Iqを用いて、交流モータM1の出力トルクを推定する。トルク推定部420は、たとえば、d軸電流Idおよびq軸電流Iqを引数としてトルク推定値Trqを出力するトルク算出マップにより構成される。
PI演算部430へは、トルク指令値Trqcomに対するトルク推定値Trqの偏差ΔTrq(ΔTrq=Trqcom−Trq)が入力される。PI演算部430は、トルク偏差ΔTrqについて所定ゲインによるPI演算を行なって制御偏差を求め、求められた制御偏差に応じて矩形波電圧の位相φを設定する。
図7は、正トルク発生(Trqcom>0)時の矩形波電圧の位相φの設定手法を説明するフローチャートである。図7に示されるように、PI演算部430は、偏差ΔTrq(ΔTrq=Trqcom−Trq)が正であるか否か(トルク不足であるか否か)を判断し(S200)、偏差ΔTrqが正であると矩形波電圧の電圧位相φを進め(S210)、そうでないと矩形波電圧の電圧位相φを遅らせる(S220)。このように、矩形波電圧制御では、矩形波電圧の電圧位相φを操作することによってトルク推定値Trqをトルク指令値Trqcomに追従させる。
図6に戻って、位相リミッタ432は、PI演算部430の出力する位相φに所定の制限をかけた電圧位相φvを矩形波発生部440に出力する。
図8は、矩形波電圧の電圧位相φに対する交流モータM1の出力トルク特性を示す図である。図8に示されるように、電圧位相φが所定の位相φmのときに出力トルクは最大トルクとなる。電圧位相φがφmよりも小さい領域(小位相領域)では、電圧位相φの増加(進角)に伴なって出力トルクは増加する。一方、電圧位相φがφmよりも大きい領域(大位相領域)では、小位相領域とは逆に、電圧位相φの増加に伴なって出力トルクは減少する。
位相リミッタ432は、電圧位相φを上述の小位相領域で制御するために、リミッタ位相φlimitを位相φmの近傍に設定し、位相リミッタ432から矩形波発生部440に出力される電圧位相φvは、リミッタ位相φlimit以下に制限する。
図6に戻って、矩形波発生部440は、電圧位相φvに従って、各相電圧指令値(矩形波パルス)Vu,Vv,Vwを発生する。信号発生部450は、各相電圧指令値Vu,Vv,Vwに従ってスイッチング制御信号S3〜S8を発生する。インバータ14がスイッチング制御信号S3〜S8に従ったスイッチング動作を行なうことにより、電圧位相φvに従った矩形波パルスが、モータの各相電圧として印加される。
上述のように、矩形波電圧制御では、矩形波電圧の電圧位相φvをリミッタ位相φlimit以下の範囲内で制御することによって、トルク推定値Trqをトルク指令値Trqcomに追従させるトルクフィードバック制御が行なわれるが、前述の図4に示した矩形波電圧制御時の上限トルクラインL2は、図8に示す交流モータM1の最大トルクよりも小さい値に設定されている。すなわち、トルク指令値Trqcomは最大トルクよりも小さい値で制限される。
そのため、システム正常時には、図8に示すように、電圧位相φは、リミッタ位相φlimitよりも所定値だけ小さい値以下の範囲で制御され、一時的にリミッタ位相φlimitに達することはあっても、リミッタ位相φlimitに長い時間維持されることはない。
ところが、矩形波電圧制御中にインバータ14の各相アーム15〜17のうちの一相がオープン故障(スイッチング素子Q3〜Q8のいずれかが常時オフとなる故障)をした場合、故障した相のモータ電流の半波が流れなくなり、平均的にはオフセット電流が交流モータM1に流れることになる。このオフセット電流の影響で交流モータM1のロータに渦電流が発生してロータが発熱するため、ロータの磁力が減少し交流モータM1の出力が低下するという二次的な故障が生じる。
本実施の形態は、図6に示したように、インバータ14のオープン故障に伴なう交流モータM1の二次的な故障を未然に防止するために、インバータ14のオープン故障を検出する異常検出部460を設けた点に特徴を有する。
異常検出部460は、電圧位相φvとリミッタ位相φlimitとの関係を監視することによってインバータ14のオープン故障を検出する。
図9は、異常検出部460による異常検出手法を説明するフローチャートである。図9に示されるように、異常検出部460は、電圧位相φvとリミッタ位相φlimitとが一致したか否かを判断する(S300)。異常検出部460は、電圧位相φvとリミッタ位相φlimitとが一致した場合(S300にてYES)、異常カウンタを加算し(S310)、異常カウンタが予め定められた異常確定時間以上であると(S320にてYES)、オープン故障が生じている異常状態と判断する(S330)。なお、異常カウンタが異常確定時間に達していない場合は(S320にてNO)、処理が再びS300に戻される。
一方、異常検出部460は、電圧位相φvとリミッタ位相φlimitとが一致しない場合(S300にてNO)は、オープン故障が生じていない正常状態と判断する(S340)。なお、この際、異常カウンタはリセットされる。
図10は、矩形波電圧制御中にインバータ14のU相の上アーム(スイッチング素子Q3)がオープン故障した場合のU相電流iu、トルク推定値Trq、および電圧位相φvのタイミングチャートである。
U相の上アームがオープン故障する時刻t1までの正常状態では、U相電流iuが正常に流れているので、トルク推定値Trqがほぼトルク指令値Trqcomに一致し、電圧位相φvは、リミッタ位相φlimitよりも所定だけ小さい値で制御される。
時刻t1にてU相の上アームがオープン故障すると、図10に示すようにU相電流iuの上側半分の電流が流れなくなり、平均的にオフセット電流が交流モータM1に流れることになる。この影響で、トルク推定値Trqがトルク指令値Trqcomよりも低いトルク不足状態(偏差ΔTrq>0)が継続すると(S200にてYES)。トルク推定値Trqをトルク指令値Trqcomに追従させるために、矩形波電圧の電圧位相φを進める処理が継続される(S210)。
この影響で、時刻t2にて電圧位相φvがリミッタ位相φlimitに達すると(S300にてYES)、異常カウンタの加算処理が行なわれ(S310)、時刻t3にて異常カウンタが異常確定時間に達すると(S320にてYES)、オープン故障が生じている異常状態と判断される(S330)。
以上のように、本実施の形態においては、矩形波電圧の電圧位相φvとリミッタ位相φlimitとの関係を監視することによってインバータのオープン故障を検出する。そのため、オープン故障を検出するハード回路を別途設けることなく、インバータのオープン故障を検出することができる。そのため、インバータのオープン故障に伴なうモータの二次的な故障を未然に防止することができる。
なお、本実施の形態においては、位相リミッタ432による制限後の電圧位相φvとリミッタ位相φlimitとが一致している時間に基づいてオープン故障を検出したが、たとえば位相リミッタ432による制限前の電圧位相φがリミッタ位相φlimitを超えている時間に基づいてオープン故障を検出するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
5 負極線、6 正極線、7 正極線、10# 直流電圧発生部、10 電圧センサ、13 電圧センサ、12 コンバータ、14 インバータ、15 U相アーム、16 V相アーム、17 W相アーム、24 電流センサ、25 レゾルバ、30 制御装置、100 モータ駆動システム、200 PWM制御部、210 電流指令生成部、220,250 座標変換部、240,430 PI演算部、260 PWM信号生成部、270
制御モード判定部、400 矩形波電圧制御部、420 トルク推定部、432 位相リミッタ、440 矩形波発生部、450 信号発生部、460 異常検出部、B 直流電源、C0,C1 平滑コンデンサ、D1〜D8 ダイオード、L1 リアクトル、M1 交流モータ、Q1〜Q8 スイッチング素子、SR1,SR2 システムリレー。
制御モード判定部、400 矩形波電圧制御部、420 トルク推定部、432 位相リミッタ、440 矩形波発生部、450 信号発生部、460 異常検出部、B 直流電源、C0,C1 平滑コンデンサ、D1〜D8 ダイオード、L1 リアクトル、M1 交流モータ、Q1〜Q8 スイッチング素子、SR1,SR2 システムリレー。
Claims (6)
- 矩形波制御装置で算出される矩形波電圧の電圧位相に応じた駆動電流を交流モータに供給するインバータの異常検出装置であって、
前記矩形波制御装置は、前記交流モータの出力トルクがトルク指令値よりも小さい場合に前記矩形波電圧の電圧位相を予め定められた上限位相以下の範囲で増加し、
前記異常検出装置は、前記電圧位相と前記上限位相とが一致する状態が所定時間継続したか否かを判断し、前記一致する状態が所定時間継続したと判断した場合に、前記インバータが異常であることを検出する、インバータの異常検出装置。 - 前記トルク指令値は、所定の上限トルク値以下に制限され、
前記交流モータの出力トルクは、前記電圧位相が所定の位相よりも小さい小位相領域では前記電圧位相の増加に伴なって増加し、前記電圧位相が前記所定の位相のときに最大トルクとなる特性を有し、
前記上限位相は、前記交流モータの出力トルクが最大トルクとなる前記所定の位相に設定され、
前記上限トルク値は、前記最大トルクよりも小さい値に設定される、請求項1に記載のインバータの異常検出装置。 - 前記インバータは、前記交流モータの各相にそれぞれ対応する複数のアームを備え、前記複数のアームの各々は、直列に接続された2つのスイッチング素子を含み、
前記異常検出装置は、前記一致する状態が所定時間継続した場合に、前記複数のアームのうちのいずれか1つのアームに含まれる一方のスイッチング素子が常時オフ状態となるオープン故障であることを検出する、請求項1または2に記載のインバータの異常検出装置。 - 前記矩形波制御装置は、前記交流モータの出力トルクが前記トルク指令値よりも小さい場合、前記上限位相以下の範囲で前記電圧位相の増加を継続し、
前記交流モータの出力トルクは、前記オープン故障が生じた場合に、前記トルク指令値よりも継続的に低くなる特性を有する、請求項1〜3のいずれかに記載のインバータの異常検出装置。 - 前記異常検出装置は、前記電圧位相と前記上限位相とが一致しない場合、前記インバータが正常であることを検出する、請求項1〜4のいずれかに記載のインバータの異常検出装置。
- 矩形波制御装置で算出される矩形波電圧の電圧位相に応じた駆動電流を交流モータに供給するインバータの異常検出装置が行なう異常検出方法であって、前記矩形波制御装置は、前記交流モータの出力トルクがトルク指令値よりも小さい場合に前記矩形波電圧の電圧位相を予め定められた上限位相以下の範囲で増加し、
前記異常検出方法は、
前記電圧位相と前記上限位相とが一致する状態が所定時間継続したか否かを判断するステップと、
前記一致する状態が所定時間継続したと判断された場合に、前記インバータが異常であると検出するステップとを含む、インバータの異常検出方法。
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