[go: up one dir, main page]

JP4666703B2 - 半導体装置及びその材料 - Google Patents

半導体装置及びその材料 Download PDF

Info

Publication number
JP4666703B2
JP4666703B2 JP29001599A JP29001599A JP4666703B2 JP 4666703 B2 JP4666703 B2 JP 4666703B2 JP 29001599 A JP29001599 A JP 29001599A JP 29001599 A JP29001599 A JP 29001599A JP 4666703 B2 JP4666703 B2 JP 4666703B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bis
polyimide precursor
film
gpa
polyimide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP29001599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001110898A (ja
JP2001110898A5 (ja
Inventor
恵子 秦
嘉夫 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei E Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei E Materials Corp filed Critical Asahi Kasei E Materials Corp
Priority to JP29001599A priority Critical patent/JP4666703B2/ja
Publication of JP2001110898A publication Critical patent/JP2001110898A/ja
Publication of JP2001110898A5 publication Critical patent/JP2001110898A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4666703B2 publication Critical patent/JP4666703B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規耐熱性有機高分子材料とこれを用いた半導体装置及びその製造法に関する。さらに詳しく言えば、本発明は、低い残留応力を示し、高い耐薬品性、高い基材への接着力を合わせ持つ耐熱性有機高分子材料、およびこれを応力吸収膜として用いた半導体装置とその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体集積回路の表面保護膜や、層間絶縁膜として耐熱性有機材料が注目されている。従来半導体集積回路における多層配線構造の製造には、パターンの形成された配線層を有する基板上に真空蒸着、CVD(ケミカルベーパーデポジッション)等の気相成長法によりSiO2、SiN等からなる層間絶縁膜を形成し、パターンを開口した後、上層配線層を形成する方法が用いられていた。しかし、気相成長法によって層間絶縁膜を形成する方法では、上記段差部分で配線層が薄くなり配線切れが起こりやすいという問題があった。そのため、現在ではポリイミドに代表される耐熱性有機材料が広く使われている(特公昭51−44871号公報)。
【0003】
しかし、半導体集積回路の表面保護膜あるいは層間絶縁膜として有機材料を用いる場合は、基板、パッシベーション膜などの装置構成無機材料と有機材料との熱収縮率差が異なるため、熱処理後の冷却過程で残留応力が発生することが問題となる。有機材料と無機材料では、一般に前者の方が熱収縮率は大きく、両者界面において冷却時の熱収縮率の差により有機材料には引っ張りの力が、無機材料には収縮する力が働くことになる。この残留応力が大きいと異種材料界面あるいは材料内部にクラックや剥離が発生し、半導体装置の信頼性低下を引き起こす。
また、近年半導体製造に用いるシリコンウエハーを、歩留り向上、あるいは低コスト化のために大径化する動きが活発であるが、この基材の径が大きいほど装置構成無機材料と有機材料間での熱収縮力、すなわち残留応力の影響が大きくなり、半導体製造プロセス上で不具合が発生する確率が高くなる。そのため、残留応力の低い有機材料が求められている。
この残留応力(σ)は、下記式(1)に従うとされている
【0004】
【式1】
Figure 0004666703
【0005】
これまで、ポリイミド膜の剛直な骨格を用いてσPI(ポリイミドの熱膨張係数)を下げるというアプローチがなされている(金城徳幸、日経マイクロデバイス第4刊、第133頁(1987年))が、基材との接着力が不十分であり、かつ接着力を上げようとすると応力値が十分に下がらないという問題があった。別にこの原理に沿った低応力グレードも検討されているが(特開平2―153934号公報)、半導体装置の保護膜、層間絶縁膜として用いる際、膜厚増加に伴ない応力値が大きくなるという問題のほか、硬化温度が高いなどの問題があった。
【0006】
また、半導体装置に使用するためには、350℃以上の高温下でも形状および膜質の変化がおこらない耐熱性が、さらには耐水接着性が必要である。そのほか多層配線構造を有する層間絶縁膜として用いる場合は、ことのほか耐薬品性を有する材料が求められる。これらの特性を合わせ持つ耐熱性有機材料が求められている。
【0007】
耐熱性有機高分子としては、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリアミドイミド、アラミドなどが知られている。たとえば、ポリイミドは、その高い熱的及び化学的安定性、低い誘電率及び優れた平坦化能のために、半導体の封止材とチップの間の表面保護膜(バッファーコート膜)、層間絶縁膜、あるいはマルチチップモジュールなどの材料として広く使われている。さらに、膜加工プロセスを合理化する目的でポリイミド前駆体に光重合性の感光基を導入し、ポリイミド前駆体膜に直接パターンを形成する方法などが研究され、例えば、エステル結合、アミド結合、イオン結合などを介して二重結合を有する化合物を結合したポリイミド前駆体を、光開始剤等によって不溶化させ現像処理した後、加熱して感光基成分を除去して熱安定性を有するポリイミドに変換する方法などが提案されている[山岡、表、「ポリファイル」、第27巻、第2号、第14〜18頁(1990年)]。この技術を一般に感光性ポリイミドと称する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、耐熱性、耐薬品性、耐水接着性を兼ね備え、かつ低い残留応力を有する膜を与える耐熱性有機高分子組成物およびこの耐熱性有機高分子組成物の塗膜を加熱硬化して得られる応力吸収膜を構成材料とする半導体装置とその製造法を提供することを目的として鋭意研究を行った。
【0009】
本発明者らは、これらの事情により、前記式(1)のTgに相当する部分を下げることに着目して種々の検討を行った。従来、Tgを下げるためには、ポリマーを柔らかくする必要があり、それに伴ない弾性率も低くなりポリイミドとしての物性を損なうと考えられていた。また、熱膨張係数を小さくする分子設計をしてかつ電子材料用途として必要とされる応力以外の特性を持たせようという試みがなされているが(鍛冶、廣、小島、荻原1996年度 第5回ポリマー材料フォーラム 第275〜276頁)、応力値が十分に下がらないという問題があった。
【0010】
本発明者らは、前記式(1)のTgに相当する部分を下げ、弾性率や熱膨張係数は通常値あるいは高い値になるよう分子構造を制御することに成功し、これによって熱処理後の冷却時に発生する残留応力を低く抑え、かつ耐水接着性、耐薬品性、耐熱性を兼ね備える等半導体用途として必要な種々の特性を満足する耐熱性有機高分子材料と、これと無機材料からなる半導体装置を提供することができた。また、上記記載の特徴を有する半導体装置の製造法を提供する。さらに、上記記載の特徴を有する耐熱性有機高分子材料を得るための樹脂組成物を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願は、以下の発明を提供する。
(1)弾性率が4.5GPa以上10GPa以下であり、かつ100℃から200℃の線熱膨張係数が25ppm/℃以上45ppm/℃以下、熱機械試験機(TMA)によって測定したガラス転移温度(Tg)が240℃以上300℃以下であることを特徴とする耐熱性有機高分子材料と無機材料を積層してなる半導体装置。(2)耐熱性有機高分子材料がポリイミド膜である上記(1)記載の半導体装置。
(3)ポリイミド膜が感光性ポリイミド前駆体組成物を用いてパターン形成されたものである上記(2)記載の半導体装置。
【0012】
(4)塗膜を加熱硬化したとき、弾性率が4.5GPa以上10GPa以下であり、かつ100℃から200℃の線熱膨張係数が25ppm/℃以上45ppm/℃以下、熱機械試験機(TMA)によって測定したガラス転移温度(Tg)が240℃以上300℃以下である耐熱性有機高分子膜を与えることを特徴とする樹脂組成物。
(5)塗膜を加熱硬化したとき、弾性率が3.8GPa以下、100℃から200℃の線熱膨張係数が40ppm/℃以上であり、ガラス転移温度が280℃以下となる耐熱性有機高分子を20から80重量%と、弾性率が6.5GPa以上であり、ガラス転移温度が320℃以上、線熱膨張係数が40ppm/℃以下となる耐熱性有機高分子を80から20重量%含む上記(4)記載の樹脂組成物。
(6)下記一般式(I)のポリイミド前駆体
【0013】
【化3】
Figure 0004666703
(式中、Xは4価の有機基である。Yは2価の有機基であり、Rはオレフィン性二重結合を有する一価の感光性基または水素、またはアルキル基であり、Rの合計数のうち少なくとも40モル% 以上がオレフィン性二重結合を有する感光性基である)と光開始剤、溶媒からなる上記(4)又は(5)記載の樹脂組成物。
(7)下記一般式(II)の繰り返し単位を有するポリイミド前駆体
【0014】
【化4】
Figure 0004666703
【0015】
(式中、X1 、X2 は4価の有機基であって、Y1 、Y2 は2価の有機基であり、Rはオレフィン性二重結合を有する一価の感光性基または水素、またはアルキル基であり、Rの合計数のうち少なくとも40モル% 以上がオレフィン性二重結合を有する感光性基であり、上記一般式(II)のポリイミド前駆体は上記A構造単位と上記B構造単位からなる共重合体のポリイミド前駆体であり、上記A構造単位単独のポリイミド前駆体を環化させて得られるポリイミドの弾性率が3.8GPa以下、100℃から200℃の線熱膨張係数が40ppm/℃以上であり、ガラス転移温度が280℃以下であり、上記B構造単位単独のポリイミド前駆体を環化させて得られるポリイミドの弾性率が6.5GPa以上であり、ガラス転移温度が320℃以上、線熱膨張係数が40ppm/℃以下、弾性率が6.5GPa以上であり、かつ上記A構造単位の繰り返し単位が20〜80mol %の範囲に、上記B構造単位の繰り返し単位が80〜20mol %の範囲にある。)と光開始剤、溶媒を含む上記(4)記載の樹脂組成物。
(8)▲1▼耐熱性有機高分子組成物溶液を基材に塗布、乾燥する工程、▲2▼活性光線または化学線を用いて塗膜を露光し、続いて現像することによりパターンを得る工程、▲3▼パターン化された塗膜を加熱して硬化パターンを得る工程を含むことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【0016】
本発明において耐熱性有機高分子材料と無機材料を積層してなる半導体装置は、たとえばシリコン基板やガリウムヒ素基板のような半導体の基板上に集積回路を形成し、その上面に、外部よりの水分、イオン成分の侵入を防ぐために、無機膜よりなるパッシベーション膜を有するもので、該パッシベーション膜は窒化ケイ素、酸化ケイ素、リンガラス(PSG)、ホウ素添加リンガラス(BPSG)のようなものよりなり、一般にはCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成することができる。このパッシベーション膜は一種類のものより形成されても良いし、2種類以上のものより構成しても良い。
【0017】
上記記載の公知技術などを用いて下層配線層を形成した基板に、本発明の樹脂組成物から得られる表面保護膜、層間絶縁膜などとして機能する応力吸収膜を形成する。その形成方法の一例について説明する。本発明の樹脂組成物は、スピンコーター、バーコーター、ブレードコーター、カーテンコーター、スクリーン印刷機等で塗布する方法、スプレーコーターで噴霧塗布する方法等を用いて塗布することができる。塗膜の乾燥方法としては、風乾、オーブンまたはホットプレートによる加熱乾燥、真空乾燥等の方法が用いられる。こうして得られた塗膜は、所望のパターンマスクを通して活性光線または化学線を照射する。照射する活性光線又は化学線としては、超高圧水銀灯を用いるコンタクト/プロキシミティ露光装置、ミラープロジェクション露光装置、g線ステッパー、i線ステッパー、その他の紫外線、可視光源や、X線、電子線を用いることができる。照射後、ネガ型においては未露光部を、ポジ型においては露光部を現像液で溶解除去することによりパターンが形成される。
【0018】
現像に使用される現像液としては、溶剤現像で行う場合は、本発明の樹脂組成物から得られる塗膜に対する良溶媒または良溶媒と貧溶媒の組み合わせが好ましく、この良溶媒としては、N−メチルピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、N、N′−ジメチルアセトアミド、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−プチロラクトン等が、また、貧溶媒としてはトルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、乳酸エチル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート及び水等が用いられる。良溶媒に対する貧溶媒の割合は使用するポリマーの溶解性により調整され、各溶媒を数種類組み合わせて用いることもできる。アルカリ現像を行う場合は、塩基性水溶液によりネガ型の場合未露光部を、ポジ型の場合露光部を溶解除去して、所望のレリーフ・パターンを得る。なお、現像液は、塩基性を呈する水溶液であれば、一つの化合物の水溶液でもよく、2以上の化合物の水溶液でもよい。塩基性水溶液は、通常、塩基性化合物を水に溶解した溶液である。塩基性化合物の濃度は、通常0.1〜50重量%とするのが、支持基板等への影響などから好ましく、0.1〜30重量%とすることがより好ましい。また、現像液は、塗膜の溶解性を改善するため、メタノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、イソプロピルアルコ−ル、N−メチル−2−ピロリドン、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド等の水溶性有機溶媒を、さらに含有していてもよい。上記塩基性化合物としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウムイオンの、水酸化物または炭酸塩や、アミン化合物などが挙げられ、具体的には、2−ジメチルアミノエタノール、3−ジメチルアミノ−1−プロパノール、4−ジメチルアミノ−1−ブタノ−ル、5−ジメチルアミノ−1−ペンタノ−ル、6−ジメチルアミノ−1−ヘキサノ−ル、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノ−ル、3−ジメチルアミノ−2、2−ジメチル−1−プロパノ−ル、2−ジエチルアミノエタノ−ル、3−ジエチルアミノ−1−プロパノ−ル、2−ジイソプロピルアミノエタノ−ル、2−ジ−n−ブチルアミノエタノ−ル、N、N−ジベンジル−2−アミノエタノ−ル、2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エタノ−ル、2−(2−ジエチルアミノエトキシ)エタノ−ル、1−ジメチルアミノ−2−プロパノ−ル、1−ジエチルアミノ−2−プロパノ−ル、N−メチルジエタノ−ルアミン、N−エチルジエタノ−ルアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、N−t−ブチルジエタノールアミン、N−ラウリルジエタノールアミン、3−ジエチルアミノ−1、2−プロパンジオール、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−n−ブチルエタノールアミン、N−t−ブチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、2−アミノエタノール、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、6−アミノ−1−ヘキサノール、1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−2、2−ジメチル−1−プロパノール、1−アミノブタノール、2−アミノ−1−ブタノール、N−(2−アミノエチル)エタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1、3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1、3−プロパンジオール、3−アミノ−1、2−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1、3−プロパンジオール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、テトラメチルアンモニムウヒドロキシド、テトラエチルアンモニムウヒドロキシド、テトラプロピルアンモニムウヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニムウヒドロキシド、アミノメタノ−ル、2−アミノエタノ−ル、3−アミノプロパノ−ル、2−アミノプロパノ−ル、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミンなどを用いることが好ましいが、水に可溶であり、水溶液が塩基性を呈するものであれば、これら以外の化合物を用いても構わない。現像によって形成したレリーフ・パターンは、次いでリンス液により洗浄して、現像溶剤を除去する。リンス液には、現像液との混和性の良いメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、水などが好適な例としてあげられる。
【0019】
本発明において、耐熱性有機高分子材料を得るための樹脂組成物としては、感光性を有するポリイミド前駆体組成物(感光性ポリイミド)が好適であるが、そのほか, 感光性ポリイミドを使わずに本発明の半導体装置を得る技術もあり、この例としては、たとえばポジレジストをマスクにしてポジレジストの現像と同時に耐熱性有機高分子のエッチングを行う方法(例えばR.A.Dine−Hart,他Br.Polym.J.3,222(1971)),ネガレジストをマスクにし,ネガレジストの現像後にポリイミドをヒドラジンのような有機アルカリでエッチングする方法(例えば特開昭53−49701号公報)などにより,配線のためのパターンを加工する方法などがあるが,これらに限定されるものではない。
【0020】
現像は、従来知られているフォトレジストの現像方法、例えば回転スプレー法、パドル法、超音波処理を伴う浸せき法等の中から任意の方法を選んで行なうことができる。
このようにして得られた本発明の樹脂組成物のパターンフィルムは加熱硬化される。加熱変換させる方法としては、ホットプレートによるもの、オーブンを用いるもの、温度プログラムを設定できる昇温式オーブンを用いるもの等種々の方法を選ぶことができる。加熱変換させる際の雰囲気気体としては空気を用いても良く、窒素、アルゴン等の不活性ガスを用いることができる。
【0021】
また、層間絶縁膜用途に用いる場合は、形成したパターンの応力吸収膜上に上層配線層を真空蒸着、スパッタリング、CVD(ケミカルベーパーデポジション)等の既に知られた方法を用いて形成することができる。さらに、上層配線層をパターニングし、上記の製造法を2回以上繰り返すことにより、配線層と絶縁層のより多層化された配線構造を有するデバイスが得られる。
本発明において使用する樹脂としては、得られる硬化膜の弾性率が4.5GPa以上10GPa以下であり、かつ塗膜の100℃から200℃の線熱膨張係数が25ppm/℃以上45ppm/℃以下、熱機械試験機(TMA)によって測定したガラス転移温度(Tg)が240℃以上300℃以下からなる樹脂組成物であれば如何なるものを用いても良い。弾性率が4.5GPa未満、あるいはガラス転移温度が240℃未満では、耐薬品性が劣り好ましくない。また、線熱膨張係数が25ppm以下では、耐水接着性が劣り好ましくない。さらには、弾性率が10GPa超またはガラス転移温度が300℃超、または線熱膨張係数が45ppm/℃超では応力値が大きくなり好ましくない。
【0022】
半導体装置のパッケージとしては、PQFP(Plastic quad flat package)、SOP(Small outline package)、SOJ(Small outline J−leaded)、PLCC(Plasticleaded Chip carrier)、TQFP(Thin Quadflat package)、DCA(Direct Chip Attach)、CSP(Chip Size Packege)、さらにはDIP(dual in line package)、TCP(Tape carrierpackage)、PPGA(Plasticpingridarray)、CPGA( Ceramicpingridarray) 、PBGA( Plastic ballgridarray ) 、CBGA(Ceramic ballgrid array)TBGA( Tapeballgridarray) 、MBGA( Metalballgridarray) などの技術を採用することができる。さらには、エリアアレイの半田バンプフリップチップ接続技術を用いてパッケージをしても良いが、これらに限定されるものではない。
なお、ウエハーレベルCSPプロセスにおける再配線の保護膜として本発明の耐熱性有機高分子組成物を用いることができるが、その場合封止樹脂としての機能を持たせることも可能である。
【0023】
本発明の耐熱性有機材料としてポリイミドを用いる場合、ポリイミド前駆体は、たとえば特開昭61−127731号公報や、特開昭61−72022号公報における実施例5に示された、有機の脱水材の存在下縮合反応によって合成する、あるいは同公報比較例1に示されたテトラカルボン酸ジエステルジ酸塩化物を経由する方法によって合成することができる。ただし、酸塩化物を経由する方法を用いる場合、上記比較例においては酸無水物基に対して1.06当量用いている塩基(この場合はピリジン)の量を0.5当量以下用い、0℃以下でゆっくりと反応させる。ポリマー・エンジニアリング・アンド・サイエンス(Polym.Eng.Sci)第28巻、第12号815頁に記載されたミネマ等による方法や、特開昭58−120636号公報の例I、IIに示されたグリシジル化合物を用いる方法などを用いることができるが、これらの技術を用いた場合には、完全なポリイミド前駆体を生成することが出来ず一部ポリイミド前駆体成分が残ることなどから好ましくない点もある。
【0024】
ポリイミド前駆体の合成には、一般にテトラカルボン酸二無水物、及びジアミン類を原料として用いる。
本発明におけるテトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、4、4−オキシジフタル酸二無水物、3、3’、4、4−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3、3、4、4−ジフェニルスルフォンテトラカルボン酸二無水物、1、1、1、3、3、3−ヘキサフルオロプロパン−2、2−ジフタル酸二無水物、3、3−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物などの公知のテトラカルボン酸二無水物を用いることができる。
本発明に用いるジアミン類に特に制限はないが、ジアミンの具体的な好ましい例としては、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、4、4’−ジアミノジフェニルエーテル、4、4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4、4’−ジアミノベンゾフェノン、3、4’−ジアミノジフェニルエーテル、4、4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3、3’−ジアミノジフェニルスルフォン、4、4’−ジアミノジフェニルスルフォキシド、3、3’−ジメチル−4、4’−ジアミノビフェニル、2、2’−ジメチル−4、4’−ジアミノビフェニル、3、3’−ジメトキシ−4、4’−ジアミノビフェニル、3、3’−ジクロロ−4、4’−ジアミノビフェニル、1、4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1、3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1、3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフォン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフォン、4、4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4、4’−ビス(3−アミノフェノキシビフェニル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、1、4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、9、10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセン、1、1、1、3、3、3−ヘキサフルオロ−2、2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、1、1、1、3、3、3−ヘキサフルオロ−2、2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、1、1、1、3、3、3−ヘキサフルオロ−2、2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)プロパン、1、4−ビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、あるいはこれらのジアミン類の芳香族上の水素原子が一部メチル基、エチル基、ハロゲン基で置換されたもの等を挙げることができる。これらのうちで、4、4’−ジアミノジフェニルエーテル、3、3’−ジメチル−4、4’−ジアミノビフェニルのような2個のベンゼン環を有するものが性能のバランスがとりやすくより好ましい。これらのジアミンは単独であるいは2種以上を混合して用いることができる。また、耐熱性を低下させない範囲で下記一般式(a)
【0025】
【化5】
Figure 0004666703
【0026】
(式中、R1 及びR2 は二価の炭化水素基を表し、各々同一でも異なってもよく、R3 及びR4 は、一価の炭化水素基を表し各々同一でも異なっても良い。tは1以上、好ましくは1〜10の整数である)で示されるジアミノポリシロキサン等の脂肪族ジアミンを用いても良い。R1 およびR2 としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等のアルキレン基、フェニレン基等のアリーレン基などが挙げられ、R3 及びR4 としては、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基などが挙げられる。これらの脂肪族ジアミンを用いる場合、全アミン成分に対して、1〜30mol %とすることが好ましい。
【0027】
本発明の弾性率が4.5GPa以上10GPa以下であり、かつ100℃から200℃の線熱膨張係数が25ppm/℃以上45ppm/℃以下、熱機械試験機(TMA)によって測定したガラス転移温度(Tg)が300℃以下である耐熱性有機材料を与えるポリイミド前駆体が、ここに記載したテトラカルボン酸二無水物のうちの一種とジアミン類のうち一種から得られる例は知られていない。このようなポリイミド前駆体は、請求項5に記述のように塗膜を加熱硬化したとき、弾性率が3.8GPa以下、100℃から200℃の線熱膨張係数が40ppm/℃以上であり、ガラス転移温度が280℃以下となる耐熱性有機高分子を20から80重量%と、弾性率が6.5GPa以上であり、ガラス転移温度が320℃以上、線熱膨張係数が40ppm/℃以下となる耐熱性有機高分子を80から20重量%混合することにより得ることができる。弾性率が3.8GPa以下、100℃から200℃の線熱膨張係数が40ppm/℃以上であり、Tgが280℃以下となる耐熱性有機高分子が80重量%超及び、20重量%未満では、弾性率4.5Gpa以上10Gpa未満であり、かつ100℃から200℃の線熱膨張係数が25ppm/℃以上45ppm/℃未満、熱機械試験機(TMA)によって測定したガラス転移温度(Tg)が240℃以上、300℃未満というバランスを取れないので好ましくない。弾性率が6.5Gpa以上であり、ガラス転移温度が320℃以上、線熱膨張係数が40ppm/℃未満となる耐熱性有機高分子を80重量%超及び、20重量%未満では、弾性率4.5GPa以上10GPa以下であり、かつ100℃から200℃の線熱膨張係数が25ppm/℃以上45ppm/℃以下、熱機械試験機(TMA)によって測定したガラス転移温度(Tg)が240℃以上、300℃以下というバランスを取れないので好ましくない。あるいは請求項7に記述の通り下記一般式(II)の繰り返し単位を有するポリイミド前駆体
【0028】
【化6】
Figure 0004666703
【0029】
(式中、X1 、X2 は4価の有機基であって、Y1 、Y2 は2価の有機基であり、Rは前記一般式(I)におけるのと同じであり、上記一般式(II)のポリイミド前駆体は上記A構造単位と上記B構造単位からなる共重合体のポリイミド前駆体であり、上記A構造単位単独のポリイミド前駆体を環化させて得られるポリイミドの弾性率が3.8GPa以下、100℃から200℃の線熱膨張係数が40ppm/℃以上であり、ガラス転移温度が280℃以下であり、上記B構造単位単独のポリイミド前駆体を環化させて得られるポリイミドの弾性率が6.5GPa以上であり、ガラス転移温度が320℃以上、線熱膨張係数が40ppm/℃以下、弾性率が6.5GPa以上であり、かつ上記A構造単位の繰り返し単位が20〜80mol %の範囲に、上記B構造単位の繰り返し単位が80〜20mol %の範囲にある。)を用いることができる。上記A構造単位の繰り返し単位が80mol%超及び、20mol%未満では、弾性率4.5GPa以上10GPa以下であり、かつ100℃から200℃の線熱膨張係数が25ppm/℃以上45ppm℃以下、熱機械試験機(TMA)によって測定したガラス転移温度(Tg)が240℃以上、300℃以下というバランスを取れないので好ましくない。上記B構造単位の繰り返し単位が80mol%超、及び20mol%未満では、 弾性率4.5GPa超10GPa以下であり、かつ100℃から200℃の線熱膨張係数が25ppm/℃以上45ppm/℃以下、熱機械試験機(TMA)によって測定したガラス転移温度(Tg)が240℃以上、300℃以下というバランスを取れないので好ましくない。
【0030】
ポリイミド前駆体に感光性基を導入する場合の方法としては、例えばポリイミド前駆体の側鎖に、エステル結合、アミド結合、尿素結合等の共有結合により、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基等を導入する方法、ポリイミド前駆体のカルボキシル基に、アミノ基と感光性基とを有する化合物をイオン結合で導入する方法などが挙げられる。エステル結合を介して感光性基を導入するために用いられるアルコール類の具体的な好ましい例としては、2−メタクリロイルオキシエチルアルコール、2―アクリロイルオキシエチルアルコール、1−アクリロイルオキシ−2−プロピルアルコール、2−メタクリルアミドエチルアルコール、2−アクリルアミドエチルアルコール、メチロールビニルケトン及び2−ヒドロキシエチルビニルケトン等を挙げることができる。これらのアルコール類は1種あるいは2種以上を混合して用いることができる。これらのオレフィン性二重結合を有する感光基は40mol%以上である必要がありそれ以下では、パターニング性が悪くなるので好ましくない。また、特開平6―80776号公報に記載のように、上記のアルコールに一部混合してメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール及びアリルアルコールなどを用いることもできる。また、アルカリ溶解性を持たせるために、感光性基を一部水素に置換することもできる。イオン結合で感光性基を導入するために用いられる化合物としては、2−(N、N、ジメチルアミノ)エチルアクリレート、2−(N、N、ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、3−(N、N、ジメチルアミノ)プロピルアクリレート、3−(N、N、ジメチルアミノ)プロピルメタクリレート、4−(N、N、ジメチルアミノ)ブチルアクリレート、4−(N、N、ジメチルアミノ)ブチルメタクリレート、5−(N、N、ジメチルアミノ)ペンチルアクリレート、5−(N、N、ジメチルアミノ)ペンチルメタクリレート、6−(N、N、ジメチルアミノ)ヘキシルアクリレート、6−(N、N、ジメチルアミノ)ヘキシルメタクリレート、2−(N、N、ジメチルアミノ)エチルシンナメート、3−(N、N、ジメチルアミノ)プロピルシンナメート、ソルビタン酸−2−(N、N、ジメチルアミノ)エチル、ソルビタン酸−3−(N、N、ジメチルアミノ)プロピル、ソルビタン酸−4−(N、N、ジメチルアミノ)ブチル、2−アミノエチルアクリレート、2−アミノエチルメタクリレート、3−アミノプロピルアクリレート、3−アミノプロピルメタクリレート、4−アミノブチルアクリレート、4−アミノブチルメタクリレート、5−アミノペンチルアクリレート、5−アミノペンチルメタクリレート、6−アミノヘキシルアクリレート、6−アミノヘキシルメタクリレート、2−アミノエチルシンナメート、3−アミノプロピルシンナメート、ソルビタン酸−2−アミノエチル、ソルビタン酸−3−アミノプロピル、ソルビタン酸−4−アミノブチルなどが挙げられる。これらを用いる場合、ポリマー成分中のカルボキシル基に対して、0.1〜3当量配合することが好ましく、0.5〜2.2当量配合することがより好ましい。
【0031】
本発明の感光性を有する樹脂組成物の成分として用いる光開始剤としては、例えばベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン等のベンゾフェノン誘導体、2、2’−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン等のアセトフェノン誘導体、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等のチオキサントン誘導体、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール等のベンジル誘導体、ベンゾインベンゾインメチルエーテル等のベンゾイン誘導体、2、6−ジ(4’−ジアジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、2、6′−ジ(4’−ジアジドベンザル)シクロヘキサノン等のアジド類、1−フェニル−1、2−ブタンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、1、3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム等のオキシム類、N−フェニルグリシンなどのN−アリールグリシン類、ベンゾイルパーオキシドなどの過酸化物類、芳香族ビイミダゾール類、チタノセン類などが用いられるが、光感度の点でオキシム類が好ましい。これらの光重合開始剤の添加量は前記のポリイミド前駆体100重量部に対し、1〜15重量部が好ましい。
【0032】
本発明の感光性を有する樹脂組成物において用いる溶媒としては、溶解性の点で極性溶媒が用いられ、例えばN、N’−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N、N’−ジメチルアセトアミド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、シクロペンタノン、γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、1、3−ジメチル−2−イミダゾリノン、N―シクロヘキシル−2−ピロリドンなどが好ましく用いられる。これらは単独または二種以上の組合せで用いることができる。これらの溶媒は、塗布膜厚、粘度に応じて、ポリイミド前駆体100重量部に対し、100〜400重量部の範囲で用いることができる。また、溶解性を損なわない範囲でプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、2−ヒドロキシブタン酸メチル等の補溶媒を、塗膜の平かつ性向上目的で用いることもできる。
【0033】
本発明の感光性を有する樹脂組成物には、前記したポリマー、光開始剤、溶媒の必須成分に加え、光感度向上のために反応性炭素−炭素二重結合を有する化合物を加えることもできる。このような化合物としては、例えば1、6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、付加モル数2〜20のポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、メチレンビスアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド及び上記のアクリレートまたは相当するメタクリレート、メタクリルアミド等がある。これらの化合物は、前駆体ポリマー100重量部当り、1〜50重量部の範囲で添加するのが好ましい。
【0034】
次に、本発明の感光性を有する樹脂組成物には、光感度向上のための増感剤を添加することができる。このような増感剤としては、例えばミヒラーズケトン、4、4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2、5−ビス(4’−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタン、2、6−ビス(4’−ジエチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、2、6−ビス(4’−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、2、6−ビス(4’−ジエチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、4、4’−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4、4’−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビフェニレン)−ベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)ベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)イソナフトチアゾール、1、3−ビス(4’−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1、3−ビス(4’−ジエチルアミノベンザル)アセトン、3、3’−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−アセチル−7−ジメチルアミノクマリン、3−エトキシカルボニル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンジロキシカルボニル−7−ジメチルアミノクマリン、3−メトキシカルボニル−7−ジエチルアミノクマリン、3−エトキシカルボニル−7−ジエチルアミノクマリン、N−フェニル−N′−エチルエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン、N−p−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、4−モルホリノベンゾフェノン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、2−メルカプトベンズイミダゾール、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ナフト(1、2−d)チアゾール、2−(p−ジメチルアミノベンゾイル)スチレン等が挙げられ、感度の点で、メルカプト基を有する化合物と、ジアルキルアミノフェニル基を有する化合物を組み合わせて用いることが好ましい。これらは単独でまたは2ないし5種類の組み合わせで用いられ、その添加量は前記の前駆体ポリマー100重量部に対し、0.1〜10重量部が好ましい。
【0035】
また、本発明の感光性組成物には、基材との接着性向上のため接着助剤を添加することもできる。この接着助剤としては、例えばγ−アミノプロピルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ジメトキシメチル−3−ピペリジノプロピルシラン、ジエトキシ−3−グリシドキシプロピルメチルシラン、N−(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)スクシンイミド、N−〔3−(トリエトキシシリル)プロピル〕フタルイミド酸、ベンゾフェノン−3、3’−ビス(N−〔3−トリエトキシシリル〕プロピルアミド)−4、4’−ジカルボン酸、ベンゼン−1、4−ビス(N−〔3−トリエトキシシリル〕プロピルアミド)−2、5−ジカルボン酸等が用いられる。これらの接着助剤の添加量は前記の前駆体ポリマー100重量部に対し、0.5〜10重量部の範囲が好ましい。
【0036】
また、本発明の感光性を有する樹脂組成物には、保存時の組成物溶液の粘度や光感度の安定性を向上させるために熱重合禁止剤を添加することができる。この熱重合禁止剤としては、例えばヒドロキノン、N−ニトロソジフェニルアミン、p−tert−ブチルカテコール、フェノチアジン、N−フェニルナフチルアミン、エチレンジアミン四酢酸、1、2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、2、6−ジ−tert−ブチル−p−メチルフェノール、5−ニトロソ−8−ヒドロキシキノリン、1−ニトロソ−2−ナフトール、2−ニトロソ−1−ナフトール、2−ニトロソ−5−(N−エチル−N−スルフォプロピルアミノ)フェノール、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアンモニウム塩、N−ニトロソ−N(1−ナフチル)ヒドロキシルアミンアンモニウム塩等が用いられる。その添加量は前記の前駆体ポリマー100重量部に対し、0.005〜5重量部の範囲が好ましい。
【0037】
【実施例】
次に、実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本願発明の範囲はこれらによって限定されるものではない。なお、各例中の特性は以下のようにして測定した。
(1)残留応力の測定
5インチシリコンウエハーに実施例および比較例で得られた樹脂組成物を硬化後の膜厚が約10μmとなるように回転塗布し、350℃、2時間加熱して、ポリイミド膜を得た。ただし、比較例7は物性値を改善するため450℃1時間キュアを行った。ポリイミド膜による基板の曲率半径の変化を薄膜ストレス測定装置(FLX−2320)を用いて測定した。そして下記式(2)を用いて基板の曲率半径からポリイミドの膜の残留応力を求めた。応力値は、30MPa以下であることが好ましい。
【0038】
【式2】
Figure 0004666703
【0039】
(2)耐薬品性試験
オルトジクロロベンゼン55重量%、フェノール25重量%、アルキルベンゼンスルフォン酸20重量%溶液(東京応化工業(株)製剥離液710)、およびプロピレングリコール55重量%、N−メチルピロリドン41重量%、テトレメチルアンモニウムハイドロオキサイド4重量%溶液(クラリアント(株)製AZ−300T)を用い、シリコンウエハー上に形成したポリイミドパターンを、70℃で1時間浸漬した。水洗、乾燥後膜厚測定と目視観察を行い、±3%以上の膜厚変動が見られるもの、及びクラックが発生しているものを不良、膜厚変動とクラック発生のないものを良好と判定した。
【0040】
(3)耐水接着試験
熱処理後のシリコンウエハー上のポリイミド膜をプレッシャークッカー中で133℃、2kg/mm2 、100%Rhの条件下に100時間保持したあと、50℃のオーブン中で2時間乾燥後、シリコンウエハー上のポリイミド膜にエポキシ樹脂接着剤(昭和高分子社製、アラルダイトスタンダード)を用いて、直径2mmのピンを接合した。このサンプルを引取試験機(クワッドグループ社製、セバスチャン5型)を用いて引き剥がし試験を行った。
評価:引き剥がし強度
6kg/mm2 以上…接着力良好
6−4kg/mm2 …やや不良
4kg/mm2 未満…不良
【0041】
(4)膜の弾性率の測定
(1)と同様にして得られたポリイミド膜をフッ化水素酸によりウエハーから剥がしてポリイミドのテープを作り、膜の弾性率をASTM−D−882−88に従って測定した。
(5)膜のガラス転移温度と熱膨張係数の測定
ガラス転移温度、熱膨張係数は(4)と同様にして得られたポリイミドのテープを用い、島津製作所製 熱機械試験機(TMA−50型)を用い、昇温10℃/分、 200g/mm2 の荷重をかけて、 窒素雰囲気下で測定した。
【0042】
(比較例1)
2リットル容のセパラブルフラスコに4、4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)159.9g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)138.1g及びγ−ブチロラクトン400gを入れ、室温攪拌下ピリジン81.5gを加えた。発熱終了後室温まで放冷し16時間放置した後、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)208.4gをγ−ブチロラクトン180gに溶かした溶液を氷冷下、攪拌しながら40分間で加え、続いて4、4’−ジアミノジフェニルエーテル95.8gをγ−ブチロラクトン350mlに懸濁したものを氷冷下、攪拌しながら60分間で加えた。室温で2時間攪拌後、エチルアルコール30mlを加えて1時間攪拌し、γ−ブチロラクトン400mlを加えた後、沈殿をろ過により除いて得られた反応液を3リットルのエチルアルコールに加え、生成した沈殿をテトラヒドロフラン1.5リットルに溶解して28リットルの水に滴下し、得られた粉末を濾別した後、真空乾燥してポリマー粉末を得た。
【0043】
(比較例2−9)
以下の表1(比較例2−9は、No.2−9に対応する。)に示したテトラカルボン酸二無水物類(TCD)の種類と量、HEMAの量、DCCの量、ジアミン類(DA)の種類と量で、比較例1と同様にしてポリマー粉末を得た。
(比較例10)
NMP溶媒に重量比20%の個体の溶液として重合体を調製した。NMP溶媒に、DADPE95.8gを攪拌溶解後、ODPA 159.9gを添加し、40℃の条件下8時間攪拌して重合体を調製した。
(比較例11−15)
以下の表1(比較例11−15は、No.11−15に対応する。)に示したTCDの種類と量、DAの種類と量を用い、比較例10と同様にしてポリマー粉末を得た。
【0044】
【表1】
Figure 0004666703
【0045】
(実施例1−6)
以下の表2(実施例1−6は、No.1−6に対応する。)に示したTCDの種類と量、HEMAの量、DCCの量、DAの種類と量を用い、比較例1と同様にしてポリマー粉末を得た。
【0046】
【表2】
Figure 0004666703
【0047】
比較例1−15、実施例1−6で得られたポリマーを100g、ジフェニルプロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム4g、テトラエチレングリコールジメタクリレート4g、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール2g、N−フェニルジエタノールアミン4g、N−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]フタルアミド酸3g、2−ニトロソ−1−ナフトール0.02gをN−メチルピロリドン約150.0gに溶解し、N−メチルピロリドンを少量加えて約40ポイズに粘度を調整して感光性を有する樹脂組成物を調製した。樹脂組成物を5インチシリコンウエハー上にスピン塗布し、乾燥して10μm厚の塗膜を形成させた。この塗膜にテストパターン付レチクルを用いてi線ステッパーNSR1755i7B(ニコン製)により、300mJ/cm2のエネルギーを照射した。次いでこのウエハーをシクロペンタノンにより現像機(大日本スクリーン製造社製D−SPIN636型)でスプレー現像し、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートでリンスしたところ、パターンが得られた。
【0048】
このウエハーを昇温プログラム式キュア炉(光洋リンドバーグ社製VF−2000型)を用いて、窒素雰囲気下、200℃で1時間、続いて350℃で2時間熱処理することにより5μm厚のポリイミドの硬化パターンが得られた。ただし、比較例7は、物性値を改善するため450℃1時間キュアを行った。得られた各硬化パターンについて、パターン形状やパターン部の幅を目視で観察し、解像度を求めた。各比較例、実施例におけるポリイミド膜の残留応力値、弾性率、熱膨張係数、ガラス転移温度、パターン解像性、耐薬品性、耐水接着性は以下の表3に示す。ガラス転移温度は、TMA測定結果のプロファイルの第一変曲点とし、熱膨張係数は、100℃から200℃の平均熱膨張係数を記載した。
【0049】
【表3】
Figure 0004666703
【0050】
(実施例7−16)
比較例あるいは実施例で得られたポリマーを以下の表4に示した量を混合して用いる以外は実施例と同様にしてポリイミド膜を得た。このポリイミド膜の残留応力値、弾性率、熱膨張係数、ガラス転移温度、パターン解像性、耐薬品性、耐水接着性は以下の表4に示す。
【0051】
【表4】
Figure 0004666703
【0052】
(比較例16)
比較例7で得られた感光性を有する樹脂組成物を硬化後の膜厚が5μm、10μm、30μmとなるように回転塗布し、450℃、1時間加熱して、ポリイミド膜を得た。これを前述の方法にて残留応力を求めたところ、膜厚増加に伴ない、残留応力値が大きくなった(図1)。
(実施例17)
実施例11で得られた感光性を有する樹脂組成物を硬化後の膜厚が5μm、10μm、30μmとなるように回転塗布し、350℃、2時間加熱して、ポリイミド膜を得た。これを前述の方法にて残留応力を求めたところ、膜厚によらず応力値が一定の膜を得ることが出来た(図2)。
【0053】
(比較例17)
シリコンウエハーの上にアルミの配線(図3−a)を取り付け、プラズマ法で窒化ケイ素の膜(図3−b)を5000オングストローム形成したものの上に、比較例2の感光性を有する樹脂組成物を硬化後の膜厚が10μmになるように塗布し、前述の方法によりパターニングし、硬化することによりポリイミド絶縁膜層(図3−c)を得た。さらに基板を切断し、封止樹脂(図3−d)として住友ベークライト(株)製のEME7530を用いてを用い、金型成型し、その後、175℃で5時間のポストキュア条件で樹脂封止を行い、半導体装置を得た(図3)。その後、85℃、85%湿度の条件下に366時間放置し、260℃の半田バスに10s間浸漬した。このときのモールド樹脂とポリイミド樹脂、あるいはポリイミド樹脂の剥離、クラックの状況を超音波顕微鏡で観察したところ、モールド樹脂とポリイミドの界面およびポリイミド内部に剥離、クラックが観察された。
【0054】
(実施例18)
比較例17と同様の方法にて、実施例11の感光性を有する樹脂組成物からなる半導体装置を製造し、超音波顕微鏡で観察したところ、モールド樹脂とポリイミドの界面およびポリイミド内部に剥離、クラックが観察されなかった。
(実施例19)
下層配線上に実施例11の感光性を有する樹脂組成物を前述の方法によりパターニングし、硬化することによりポリイミド絶縁膜層(図4−a)を得た。その後、上層銅配線層(図4−b)をスパッタリングおよび電解銅メッキ法などによって形成し、二層配線構造を得、比較例17の方法により樹脂封止(図4−c)を行い半導体装置を得た(図4)。さらに比較例17の方法により半導体装置の信頼性試験を行い、超音波顕微鏡で観察したところ、クラック、剥離が発生しないことがわかった。
【0055】
(実施例20)
シリコンウエハーの上にアルミの配線を取り付け、プラズマ法で窒化ケイ素の膜を5000オングストローム形成したものの上に、実施例11の感光性を有する樹脂組成物を硬化後の膜厚が10μmになるように塗布し、前述の方法によりパターニングし、硬化することによりポリイミド絶縁膜層(図5−a)を得た。再配線(図5−b)を施した後、さらに第二層目の保護膜(図5−c)として実施例11の感光性樹脂組成物を硬化後の膜厚が15μmとなるように塗布し、350℃で2時間のポストキュア条件で樹脂硬化を行い、機能テストを行い半田バンプ(図5−c)を形成した後切断し半導体装置を得た(図5)。その後、比較例17と同様の方法にて半導体装置の信頼性試験を行い超音波顕微鏡で観察したところ、ポリイミドの界面およびポリイミド内部に剥離、クラックが観察されなかった。また、機能テストの結果も良好であった。
(参考例1)
シリコン基板上に下部電極を作成後、実施例1および比較例1、3、4、7に記載のポリイミド前駆体をコーティングし、上部電極(主電極およびガード電極)を形成したものをサンプルとして、ヒューレットパッカー社製のHP4280を用いてシールドマイクロプローブ法にて誘電率を測定した結果を表5に示す。
【0056】
【表5】
Figure 0004666703
【0057】
【発明の効果】
本発明の耐熱性有機高分子材料よりなる膜は、前記式(1)のTgに相当する部分だけを下げ、膜の弾性率や熱膨張率は通常値あるいは高い値とするパラメーター設定をすることによって従来は得られなかった低い残留応力を提供することができる。その結果として、半導体装置に発生するクラック、剥離を著しく低減でき信頼性の高い半導体装置を提供することができる。また、本発明で得られた耐熱性有機高分子材料よりなる膜は、高い耐薬品性、高い耐水接着力、耐熱性、すぐれたリソグラフィー特性も兼ね備える。さらに、膜厚による応力値の変動がない膜を提供することができる。本発明の耐熱性有機高分子材料を応力吸収膜として用いることにより、従来より信頼性の高い半導体装置、多層配線基板などの電子材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例7の感光性を有する樹脂組成物から得られるポリイミドを膜厚に対して残留応力値をプロットしたものである。
【図2】実施例11の感光性を有する樹脂組成物から得られるポリイミドの膜厚に対して残留応力値をプロットしたものである。
【図3】下層配線層を形成した基板上に感光性を有する樹脂組成物からなる塗膜を加熱硬化して得られたポリイミド絶縁層を有する半導体装置の断面図である。
【図4】二層配線構造を有する半導体装置の断面図である。
【図5】再配線型半導体装置の断面図である。

Claims (4)

  1. 耐熱性有機高分子材料と無機材料を積層してなる半導体装置であって、耐熱性有機高分子材料が、感光性ポリイミド前駆体組成物を用いてパターン形成されたポリイミド膜であり、該感光性ポリイミド前駆体組成物が、ピロメリット酸二無水物、4、4−オキシジフタル酸二無水物、3、3’、4、4−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3、3、4、4−ジフェニルスルフォンテトラカルボン酸二無水物、1、1、1、3、3、3−ヘキサフルオロプロパン−2、2−ジフタル酸二無水物、3、3−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物から選ばれる1種又は2種以上のテトラカルボン酸二無水物及びパラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、4、4’−ジアミノジフェニルエーテル、4、4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4、4’−ジアミノベンゾフェノン、3、4’−ジアミノジフェニルエーテル、4、4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3、3’−ジアミノジフェニルスルフォン、4、4’−ジアミノジフェニルスルフォキシド、3、3’−ジメチル−4、4’−ジアミノビフェニル、2、2’−ジメチル−4、4’−ジアミノビフェニル、3、3’−ジメトキシ−4、4’−ジアミノビフェニル、3、3’−ジクロロ−4、4’−ジアミノビフェニル、1、4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1、3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1、3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフォン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフォン、4、4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4、4’−ビス(3−アミノフェノキシビフェニル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、1、4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、9、10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセン、1、1、1、3、3、3−ヘキサフルオロ−2、2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、1、1、1、3、3、3−ヘキサフルオロ−2、2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、1、1、1、3、3、3−ヘキサフルオロ−2、2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)プロパン、1、4−ビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、あるいはこれらのジアミン類の芳香族上の水素原子が一部メチル基、エチル基、ハロゲン基で置換されたものから選ばれる1種又は2種以上のジアミンを原料とするものであって、硬化後の膜厚が10μmとなるように塗布して350℃、2時間加熱したとき、弾性率が4.5GPa以上10GPa以下であり、かつ100℃から200℃の線熱膨張係数が25ppm/℃以上45ppm/℃以下、熱機械試験機(TMA)によって測定したガラス転移温度(Tg)が240℃以上300℃以下である耐熱性有機高分子膜を与えるものであることを特徴とする半導体装置
  2. 前記感光性ポリイミド前駆体組成物が、硬化後の膜厚が10μmとなるように塗布して350℃、2時間加熱したとき、弾性率が3.8GPa以下、100℃から200℃の線熱膨張係数が40ppm/℃以上であり、ガラス転移温度が280℃以下となる耐熱性有機高分子を与える感光性ポリイミド前駆体組成物20から80重量%と、弾性率が6.5GPa以上であり、ガラス転移温度が320℃以上、線熱膨張係数が40ppm/℃以下となる耐熱性有機高分子を与える感光性ポリイミド前駆体組成物80から20重量%を含むものであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置
  3. 前記感光性ポリイミド前駆体組成物が、下記一般式(II)の繰り返し単位を有する感光性ポリイミド前駆体
    Figure 0004666703
    (式中、X1 、X2 は4価の有機基であって、Y1 、Y2 は2価の有機基であり、Rはオレフィン性二重結合を有する一価の感光性基または水素、またはアルキル基であり、Rの合計数のうち少なくとも40モル%以上がオレフィン性二重結合を有する感光性基であり、上記一般式(II)のポリイミド前駆体は上記A構造単位と上記B構造単位からなる共重合体のポリイミド前駆体であり、上記A構造単位単独のポリイミド前駆体を環化させて得られるポリイミドの弾性率が3.8GPa以下、100℃から200℃の線熱膨張係数が40ppm/℃以上であり、ガラス転移温度が280℃以下であり、上記B構造単位単独のポリイミド前駆体を環化させて得られるポリイミドの弾性率が6.5GPa以上であり、ガラス転移温度が320℃以上、線熱膨張係数が40ppm/℃以下、弾性率が6.5GPa以上であり、かつ上記A構造単位の繰り返し単位が20〜80mol%の範囲に、上記B構造単位の繰り返し単位が80〜20mol%の範囲にある。)と、光開始剤、溶媒を含むものであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置
  4. 前記パターン形成されたポリイミド膜が感光性ポリイミド前駆体組成物を基材に塗布、乾燥する工程、活性光線または化学線を用いて塗膜を露光し、続いて現像することによりパターンを得る工程、パターン化された塗膜を加熱して硬化パターンを得る工程を含む方法により製造されたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置
JP29001599A 1999-10-12 1999-10-12 半導体装置及びその材料 Expired - Lifetime JP4666703B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29001599A JP4666703B2 (ja) 1999-10-12 1999-10-12 半導体装置及びその材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29001599A JP4666703B2 (ja) 1999-10-12 1999-10-12 半導体装置及びその材料

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2001110898A JP2001110898A (ja) 2001-04-20
JP2001110898A5 JP2001110898A5 (ja) 2006-11-24
JP4666703B2 true JP4666703B2 (ja) 2011-04-06

Family

ID=17750691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29001599A Expired - Lifetime JP4666703B2 (ja) 1999-10-12 1999-10-12 半導体装置及びその材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4666703B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3719234B2 (ja) * 2001-08-06 2005-11-24 日立化成工業株式会社 半導体用接着フィルム、およびこれを用いた半導体用接着フィルム付きリードフレームならびに半導体装置
JP4872180B2 (ja) * 2001-09-25 2012-02-08 日立化成工業株式会社 半導体搭載用基板および半導体パッケージ
JP4645233B2 (ja) * 2005-03-03 2011-03-09 パナソニック株式会社 弾性表面波装置
JP6031877B2 (ja) * 2012-08-02 2016-11-24 日立化成株式会社 接着物の製造方法、接着剤パターンの形成方法、及び接着剤
JP2016119321A (ja) * 2013-04-17 2016-06-30 パナソニック株式会社 半導体装置
CN108323171A (zh) * 2015-11-24 2018-07-24 琳得科株式会社 电路构件连接用树脂片
JP7633666B2 (ja) 2021-06-21 2025-02-20 株式会社ピーアイ技術研究所 感光性ポリイミド樹脂組成物
WO2024143183A1 (ja) * 2022-12-28 2024-07-04 富士フイルム株式会社 樹脂組成物、及び、硬化物

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998025297A1 (fr) * 1996-12-04 1998-06-11 Seiko Epson Corporation Element electronique et dispositif a semiconducteur, procede de fabrication et de montage dudit dispositif, plaquette de circuit et materiel electronique
JP2001024021A (ja) * 1999-07-09 2001-01-26 Hitachi Ltd 半導体装置及びその製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05295115A (ja) * 1992-04-24 1993-11-09 Sumitomo Bakelite Co Ltd 低熱膨張性ポリイミド樹脂およびその製造方法
JP3388369B2 (ja) * 1994-01-31 2003-03-17 日本テキサス・インスツルメンツ株式会社 半導体パッケージ装置
JPH11220069A (ja) * 1998-02-02 1999-08-10 Seiko Epson Corp 半導体装置及びその製造方法、回路基板並びに電子機器

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998025297A1 (fr) * 1996-12-04 1998-06-11 Seiko Epson Corporation Element electronique et dispositif a semiconducteur, procede de fabrication et de montage dudit dispositif, plaquette de circuit et materiel electronique
JP2001024021A (ja) * 1999-07-09 2001-01-26 Hitachi Ltd 半導体装置及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001110898A (ja) 2001-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6644113B2 (ja) 感光性樹脂組成物及び硬化レリーフパターンの製造方法
JP7590394B2 (ja) ネガ型感光性樹脂組成物、並びにこれを用いたポリイミド及び硬化レリーフパターンの製造方法
JP5043932B2 (ja) 感光性ポリアミド酸エステル組成物
KR100427832B1 (ko) 폴리아미드산 에스테르
CN114755883B (zh) 感光性树脂组合物及其制备方法和应用
WO2007034604A1 (ja) ネガ型感光性樹脂組成物、パターン形成方法及び電子部品
JP7395817B2 (ja) パターン硬化膜の製造方法、感光性樹脂組成物、硬化膜、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品
JP2023029564A (ja) 感光性樹脂組成物
JP4666703B2 (ja) 半導体装置及びその材料
CN114995061B (zh) 一种低吸水率正性光敏性树脂组合物及其制备方法与应用
KR102456730B1 (ko) 네거티브형 감광성 수지 조성물, 폴리이미드의 제조 방법 및 경화 릴리프 패턴의 제조 방법
CN111522200A (zh) 一种用于12英寸硅晶圆的负型pspi树脂及其制备方法与应用
JP4183459B2 (ja) ポリアミド酸エステル組成物
TW201940551A (zh) 鹼溶性樹脂、感光性樹脂組成物、感光性薄片、硬化膜、層間絕緣膜或半導體保護膜、硬化膜之凸紋圖案的製造方法、電子零件或半導體裝置
JP5099979B2 (ja) ネガ型感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品
JP2006178059A (ja) ネガ型感光性樹脂組成物、パターンの製造方法及び電子部品
JP7540891B2 (ja) ネガ型感光性樹脂組成物、並びにこれを用いたポリイミド及び硬化レリーフパターンの製造方法
JP2001194784A (ja) 感光性ポリイミド前駆体組成物
JP3672203B2 (ja) 感光性樹脂組成物及びそのパターン形成方法
TWI872143B (zh) 感光性樹脂組成物、感光性樹脂組成物的選別方法、圖案硬化膜的製造方法及半導體裝置的製造方法
CN117866200B (zh) 聚苯并噁唑前体及其制备方法、感光性树脂组合物
JP2020064205A (ja) 感光性樹脂組成物、硬化レリーフパターンの製造方法
JP7488659B2 (ja) ネガ型感光性樹脂組成物、並びにこれを用いたポリイミド及び硬化レリーフパターンの製造方法
Czornyj et al. Polymers in packaging
JP2003295431A (ja) 感光性樹脂組成物およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20031208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040220

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061006

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061006

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090212

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20090401

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101012

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110111

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140121

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4666703

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term