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JP3672203B2 - 感光性樹脂組成物及びそのパターン形成方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物及びそのパターン形成方法 Download PDF

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JP3672203B2 JP30794795A JP30794795A JP3672203B2 JP 3672203 B2 JP3672203 B2 JP 3672203B2 JP 30794795 A JP30794795 A JP 30794795A JP 30794795 A JP30794795 A JP 30794795A JP 3672203 B2 JP3672203 B2 JP 3672203B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、接着性に優れ、高解像度のパターンを得るための感光性樹脂組成物及びそのパターン形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜などには、耐熱性が優れ、又卓越した電気絶縁性、機械強度等を有するポリイミドが用いられているが、ポリイミドパターンを作成する繁雑な工程を簡略化するためにポリイミド自身に感光性を付与する技術が最近注目を集めている。
例えば、下式
【0003】
【化5】
Figure 0003672203
【0004】
で示されるような構造のエステル基で感光性基を付与したポリイミド前駆体組成物(例えば、特公昭55−41422号公報)等が知られている。これらは、いずれも適当な有機溶剤に溶解し、ワニス状態で塗布、乾燥した後、フォトマスクを介して紫外線照射し、現像、リンス処理して所望のパターンを得、更に加熱処理することによりポリイミド皮膜としている。
感光性を付与したポリイミドを使用するとパターン作成工程の簡素化効果があるだけでなく、作業環境に難点のあるエッチング液を使用しなくて済むので安全で、かつ公害上も優れており、ポリイミドの感光性化は、今後一層重要な技術となることが期待されている。
しかし、係るエステル基を付与したポリイミド前駆体は、光感度を高くするための技術に関し種々検討されているものの(特開平6−342211、7−5688各号公報等)、より微細な高解像度のパターンを得る検討は皆無に等しかった。このため、係るエステル基を付与したポリイミド前駆体を光重合開始剤と共に極性溶媒に溶解したワニスから得られる感光性樹脂組成物の解像度は、現像液の膨潤等により解像度が、一般の環化ゴム系のネガ型レジストと比較しても悪く、その改善が求められていた。特に、係る感光性樹脂組成物を基板上にコーティング、露光、現像した場合、基板との界面に不溶物が析出し解像度を大幅に低下させ問題となっていた。
【0005】
又ポリイミド樹脂を半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜などに用いる場合、Si、SiO2、Si34などの無機下地膜やAl 、Cuなどの回路形成用金属との接着性を向上する目的でポリイミド骨格中にシロキサン結合を有する構造を導入したり、シラン系カップリング剤、Ti系カップリング剤、Al 系カップリング剤などの添加が行われるのが通常であった。ところが半導体製造工程中に無機パッシベーション膜の穴開け加工のドライエッチングプロセスに、ポリイミド樹脂膜が晒されると、ポリイミド表面と各種金属或いは封止樹脂との接着性が極端に低下してしまい、半導体装置としての信頼性を大幅に低下させる問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ポリアミド酸中のアミン残基の分子量を低分子化し、かつカルボキシル基に、単又は多官能の感光性基、更に低級アルコールを共有結合で導入したポリアミド酸エステルに特定の有機ケイ素化合物、光重合開始剤及び/又は光増感剤を配合することで接着性に優れた微細なパターンを容易に得ようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)下記一般式(1a)、(1b)及び(1c)で示されるポリアミド酸エステル、
(B)下記一般式(2)で示される有機ケイ素化合物、
(C)光重合開始剤及び/又は光増感剤を必須成分とする感光性樹脂組成物であり、
【0008】
【化6】
Figure 0003672203
【0009】
【化7】
Figure 0003672203
【0010】
更に上記の感光性樹脂組成物を基板上にコーティングし、80〜130℃の熱盤で乾燥後、マスクを介して光を照射し、環状ケトンを主成分とする有機溶剤で光未照射部を除去するパターン形成方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる式(1a)、(1b)及び(1c)で示される構造単位からなるポリアミド酸エステルは、高い反応性を示し、かつ高解像度のパターンを得ることができる。
式(1a)、(1b)及び(1c)中のR1は、4価の芳香族残基を有する化合物から導入されるもので、通常芳香族テトラカルボン酸又はその誘導体が主に使用される。例えば、ピロメリット酸二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3′,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6,−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−テトラクロロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3′,4′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3″,4,4″−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2″,3,3″−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3″,4″−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ペリレン−2,3,8,9−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−4,5,10,11−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−5,6,11,12−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,7,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、4,4′−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。又、これらは単独でも混合して用いてもよい。
【0012】
式(1a)、(1b)、及び(1C)中のR2は、R2基の分子量(2種以上の混合物では平均分子量)が160以下の2価の有機基で、その導入には通常ジアミン及び/又はその誘導体が使用される。
分子量が160を越えると、架橋密度が低くなるばかりではなく、現像液への溶解力も高まり、膨潤し易く、解像度が低くなるため好ましくない。より好ましい分子量は、100〜150である。
例えば、R2基の分子量が160以下のジアミンとしては、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,5−ジアミノ−トルエン、3,5−ジアミノ−トルエン、2,4−ジアミノ−トルエン、m−キシレン−2,5−ジアミン、p−キシレン−2,5−ジアミン、2,6−ジアミノ−ピリジン、2,5−ジアミノ−ピリジン、2,5−ジアミノ−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ジアミノ−シクロヘキサン、ピペラジン、メチレン−ジアミン、エチレン−ジアミン、プロピレン−ジアミン、2,2−ジメチル−プロピレン−ジアミン、テトラメチレン−ジアミン、ペンタメチレン−ジアミン、ヘキサメチレン−ジアミン、2,5−ジメチル−ヘキサメチレン−ジアミン、3−メトキシ−ヘキサメチレン−ジアミン、ヘプタメチレン−ジアミン、2,5−ジメチル−ヘプタメチレン−ジアミン、3−メチル−ヘプタメチレン−ジアミン、2,6−ジアミノ−4−カルボキシリックベンゼン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。中でもm−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,5−ジアミノ−トルエン、3,5−ジアミノ−トルエン、p−キシレン−2,5−ジアミン、m−キシレン−2,5−ジアミン、p−キシレン−2,6−ジアミンが、現像後の解像度がより高く好ましい。
【0013】
又、R2は上記の低分子量ジアミンと共に、R2基の分子量が160を越えるジアミンを併用し、平均分子量を160以下に調整することでより好ましい結果が得られる。この場合、R2基の分子量が160以下の低分子量ジアミンを15重量%以上含むことが好ましい。15重量%未満では、解像度の向上効果が少なく好ましくない。本発明のR2の重量%とは、ポリアミド酸エステル中に存在するR2基をジアミンに換算して求められる。
即ち、〔H2N−R2−NH2の重量〕/〔式(1a)、(1b)、(1c)で示されるポリアミド酸エステルの重量〕×100(%)により求める。
【0014】
これらR2基が160を越えるジアミンとしては、例えば、4,4′−ジアミノ−ジフェニルプロパン、3,3′−ジアミノ−ジフェニルプロパン、4,4′−ジアミノ−ジフェニルエタン、3,3′−ジアミノ−ジフェニルエタン、4,4′−ジアミノ−ジフェニルメタン、3,3′−ジアミノ−ジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−ジフェニルスルフィド、3,3′−ジアミノ−ジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノ−ジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノ−ジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノ−ジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノ−ジフェニルエーテル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノ−ビフェニル、3,3′−ジメトキシ−ベンジジン、4,4′−ジアミノ−p−テルフェニル、3,3″−ジアミノ−p−テルフェニル、ビス(p−アミノ−シクロヘキシル)メタン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス(2−メチル−4−アミノ−ペンチル)ベンゼン、p−ビス(1,1−ジメチル−5−アミノ−ペンチル)ベンゼン、1,5−ジアミノ−ナフタレン、2,6−ジアミノ−ナフタレン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(3−アミノフエノキシ)フェニル〕スルフォン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、4,4′−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ〕ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2′−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2′−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2′−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、4,4−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラメチルジフェニルメタン、2,6−ジアミノ−4−カルボキシリックベンゼン(メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル)エステル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。又これらは単独でも混合して用いてもよい。
中でも、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、2,2′−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパンをR2基の一部として使用することは、解像度の低下が少なく、かつ硬化時の皮膜の密着性が向上するため好ましい。
【0015】
式(1a)、(1b)及び(1c)中のR3は、アクリル(メタクリル)基を1〜5基有する感光性基、R4はアクリル(メタクリル)基を1〜5基有する感光性基、あるいはメチル基又はエチル基である。R3、R4中のアクリル(メタクリル)基が0では架橋構造が得られず好ましくない。又、6基以上のアクリル(メタクリル)基は、工業上製造が困難であるばかりでなく、分子量が大きくなるため相溶性が低下し好ましくない。R3、R4を導入するための化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールアクリレートジメタクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールジメタクリレート、グリセロールアクリレートメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、1,3−ジアクリロイルエチル−5−ヒドロキシエチルイソシアヌレート、1,3−ジメタクリレート−5−ヒドロキシエチルイソシアヌレート、エチレングリコール変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、プロピレングリコール変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ポリエチレングリコール変性メタクリレート、ポリエチレングリコール変性アクリレート、ポリプロピレングリコール変性メタクリレート等が挙げられるが、これらに限定されない。これらは単独でも混合して用いてもよい。又、R4のメチル基又はエチル基は、通常それぞれメタノール、エタノール等から誘導される。
5は、前記したR3又はR4を導入するための化合物から水酸基及びアクリロイルオキシ基又はメタアクリロイルオキシ基を除いた2〜6価の有機基であり、これらの中で好ましいのは2〜3価の脂肪族基である。
【0016】
本発明に用いる式(1a)、(1b)及び(1c)で示される構造単位からなるポリアミド酸エステルは、カルボキシル基にR3が導入された構造単位(1a)の割合がx、カルボキシル基の一部にR3が、残りにR4が導入された構造単位(1b)の割合がy、カルボキシル基がR4で置換された構造単位(1c)の割合がzであり、3種の構造単位が混在しているものである。それぞれ、0<x、y<100、0<z<80で、かつx+y+z=100を満たすもので、x、y、zは各構造単位のモル百分率を示すものである。R4がメチル基又はエチル基の場合には、zが80以上であると感光基量が少なく感度が低く実用性が少ない。
本発明に用いるポリアミド酸エステルは、通常以下のようにして合成される。まず、多官能感光基R3、R4を導入するためのアルコール基を有する化合物を溶媒に溶解させ、これに過剰の酸無水物又はその誘導体を反応させる。この後、残存するカルボキシル基、酸無水物基に、ジアミンを反応させることにより合成することができる。ジアミンとの反応では、カルボジイミド類を縮合剤として使用する方法(特開昭60−228537号公報)や特開平6−313039号公報に記載された方法等があるが特に限定されるものではない。
【0017】
本発明の有機ケイ素化合物は、パターン形成されたポリイミドと無機のパッシベーション膜、回路形成用金属並びに半導体用封止樹脂との良好な接着性を発現するために用いられるものである。その構造は、一般式(2)で示される化合物であるが、通常エポキシ基を有するシランカップリング剤とテトラカルボン酸二無水物とを20〜100℃で30分〜10時間反応させることによって容易に得られる。
シランカップリング剤の例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−グリシドキプロピルシエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキプロピルシエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジエチルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジエチルエトキシシラン等である。
テトラカルボン酸二無水物の例としては、前述したポリアミド酸エステルの構造成分であるR2残基を含むテトラカルボン酸二無水物と同様のものを用いることができる。シランカップリング剤、テトラカルボン酸二無水物は単独でも混合して用いても何ら差し支えない。
本発明の感光性樹脂組成物において、一般式(2)で示される有機ケイ素化合物は、ポリアミド酸エステル100重量部に対して0.01〜10重量部添加するのが好ましい。0.01重量未満では金属、無機、半導体用封止樹脂に対する接着性向上効果が得られないし、10重量部を越えるとパターン形成され最終硬化処理を施されたポリイミド皮膜の耐熱性が低下したり、機械的強度が低下し延いては接着性自体が低下してしまうので好ましくない。
【0018】
本発明に用いられる光重合開始剤、光増感剤は感度、解像度等リングラフィー特性を向上させるために添加するものであり、光重合開始剤、光増感剤の例としては、
【0019】
【化8】
Figure 0003672203
【0020】
【化9】
Figure 0003672203
【0021】
【化10】
Figure 0003672203
【0022】
【化11】
Figure 0003672203
【0023】
【化12】
Figure 0003672203
【0024】
【化13】
Figure 0003672203
【0025】
【化14】
Figure 0003672203
【0026】
【化15】
Figure 0003672203
【0027】
【化16】
Figure 0003672203
【0028】
【化17】
Figure 0003672203
【0029】
【化18】
Figure 0003672203
【0030】
【化19】
Figure 0003672203
【0031】
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独でも混合して用いてもよい。
光重合開始剤、又は光増感剤の添加量は、ポリアミド酸エステル100重量部に対して0.1〜20重量部が好ましい。0.1重量部未満では、添加量が少な過ぎ感度向上の効果が得られ難い。20重量部を越えると、硬化フィルムの強度が低下するため好ましくない。
【0032】
本発明においては、保存性向上を目的として保存性向上剤を添加することできる。保存性向上剤としては、1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、ペンタエリスリトールテトラキス−(チオグリコレート)、チオグリコール酸、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸ブチル、チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸メトキシブチル、トリメチロールプロパントリス−(チオグリコレート)、エチレングリコールジチオグリコレート、β−メルカプトプロピオン酸、β−メルカプトプロピオン酸オクチル、トリメチロールプロパントリス−(β−チオプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス−(β−チオプロピオネート)、1,4−ブタンジオールジチオプロピオネート、チオサリチル酸、フルフリルメルカプタン、ベンジルメルカプタン、α−メルカプトプロピオン酸、p−ヒドロキシチオフェノール、p−メチルチオフェノール、チオフェノール、p−メチルフェノール、2,6−t−ブチルフェノール、カテコール等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0033】
又、本発明では更なる感度向上を目的として、炭素−炭素二重結合を有する光重合性モノマーを添加することもできる。例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド及びこれらのアクリレート、アクリルアミドをメタクリレート、メタクリルアミドに変えたものを用いることができる。
【0034】
本発明による感光性樹脂組成物には、シランカップリング剤のような接着助剤、禁止剤、レベリング剤及び各種充填剤を添加してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物は、極性の有機溶剤に溶解して使用する。これらの有機溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジメチルスルホキシド、3−メトキシブタノール、酢酸−3−メトキシブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ、エチルカルビトール、ジエチルカーボネート、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、酢酸ブチル、ニトロベンゼン等が挙げられるが、これらには限定されない。これらの中では、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロペンタノン、ジメチルスルホキシドが好ましい。又これらは単独でも混合して用いてもよい。
【0035】
本発明における感光性樹脂組成物を用いるレリーフパターンの製造方法は、まず該組成物を適当な支持体、例えば、シリコンウエハー、セラミック又はアルミ基板等に塗布する。塗布方法は、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等で行う。次に60〜180℃程度の温度で塗膜を乾燥する。乾燥法としてはオーブン、赤外炉、熱盤等があるが効率の点及び温度制御のし易すさから熱盤が好ましい。この熱盤で乾燥する場合、80〜130℃で乾燥することが好ましい。80℃未満では、乾燥が不充分で好ましくない。又、130℃を越えると、乾燥が過度になるため好ましくない。より好ましいのは、100〜120℃で2〜4分である
次に所望のパターン形状に化学線を照射する。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線等を使用できるが、特に200〜500nmの波長のものが好ましい。より高解像度のパターンを得るためには、365nmの波長を利用したi線ステッパー又は436nmの波長を利用したg線ステッパーを用いることがより好ましい。
【0036】
次に、未照射部を現像液で溶解除去することによりレリーフパターンを得る。現像液としては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の環状ケトンは、解像度を向上させるため好ましい。更にこれらの溶解性を調製するためにイソプロピルアルコール、キシレン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等を添加してもよい。添加量は、50重量%以下が好ましい。
現像方法としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が可能である。次に現像によって形成されたレリーフパターンをリンスする。リンス液としては、トルエン、キシレン、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、酢酸ブチル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、水等が利用できる。続いて加熱処理を行ない、イミド環を形成し、耐熱性に富む最終レリーフパターンを得る。
【0037】
加熱処理は、通常オーブン、熱盤、炉等で行なうが、硬化後の着色を少なくするためには、窒素、二酸化炭素、アルゴン等の不活性な雰囲気下で硬化することが望ましい。又、最終硬化温度は、300℃以上、400℃以下が好ましいが、最終硬化温度に達する迄には、充分な時間をかけるか、150℃、250℃等、低温で硬化させた後に硬化させることが望ましい。
本発明による感光性樹脂組成物は、半導体の用途のみならず、多層回路の層間絶縁膜やフレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜や液晶配向膜等としても有用である。
【0038】
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1
3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物322.2g(1.0モル)をグリセロールジメタクリレート228.3g(1.0モル)、メタノール32.0g(1.0モル)をN−メチル−2−ピロリドンに懸濁し、ピリジン166.1g(2.1モル)を加え、25℃で10時間反応させた。次に1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール270.2g(2.0モル)を加え1時間で完全に溶解した後、反応系を10℃以下に保ちながらN−メチル−2−ピロリドン400gに溶解したジシクロヘキシルカルボジイミド412.6g(2.0モル)を約20分かけて滴下した。その後25℃で3時間反応を行った。反応した反応溶液にP−キシレン−2,5−ジアミンを129.39(0.95モル)を加え、30℃で5時間反応を行った。ジシクロヘキシルウレアを濾別した後、反応混合物をメタノールに再沈し、固形物を濾集し、メタノールで洗浄後、48時間減圧乾燥した。分子量をGPCにて測定したところ重量平均分子量24000であった。更に、この得られたポリマー100gを、N−メチル−2−ピロリドン200gに溶解し、更にメチルエーテルハイドロキノン0.1gとN−フェニルグリシン5g、1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラゾール1g、3−(2−ベンズイミダゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン0.5g、テトラエチレングリコールジメタクリレート10gを添加し、更にγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランと3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物とを反応させて得られた有機ケイ素化合物を1.0gを加えて室温で溶解した。
【0039】
得られた組成物をシリコンウエハー上にスピンナーで塗布し、100℃で3分乾燥し、9μm厚のフィルムを得た。このフィルムに凸版印刷(株)・製解像度測定用マスク(凸版テストチャートNo1)を重ね、200mJ/cm2の紫外線を照射し、次いでシクロペンタノンを現像液として現像し、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートでリンスしたところ、解像度7μmのパターンが形成された。
更に別途シリコンウエハー上に同様にスピンナー塗布し、100℃で3分乾燥した後200mJ/cmの紫外線で全面露光、更に現像、リンス後窒素置換乾燥機にて150℃、250℃、350℃で各30分硬化した。
その後ウエハーを2分割し、一方に東京応化工業(株)・製プラズマエッチング装置OPM−EM1000を用いて100W、10分間(1torr、O2流量:100cssm)の条件で処理を施した。
これらの最終硬化したポリイミド皮膜上に、住友ベークライト(株)・製エポキシ系半導体用封止材料「スミコンEME−6300H」を175℃、2分の条件でトランスファーモールドし、縦2mm、横2mm、高さ2mmの成形品をプラズマ処置の有無で各10個を得た。175℃で4時間後硬化した後、テンシロン万能試験機で図1に示すような成形品側部への剪断剥離強度試験を5個実施して、成形品とポリイミド界面又はポリイミドとシリコンウエハー界面の接着強度を測定したところプラズマ処理なしの平均値は5.3kgf/mm2、プラズマ処理ありの平均値は、4.9kgf/mm2であった。又残りの成形品各5個については、120℃、2.1atmのプレッシャークッカー(PCT)処理100時間を施した後、同様に接着強度を測定しプラズマ処理なしの平均値3.8kgf/mm2、プラズマ処理ありの平均値3.5kgf/mm2を得た。
【0040】
実施例2
実施例1のグリセロールジメタクリレート及びメタノールを2−ヒドロキシエチルメタクリレート260.2g(2.0モル)に変え、反応仕込比、反応条件を実施例1と全く同様に行ったところ、重量平均分子量23000のポリマーを得た。このポリマーにγ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランと3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物とを反応させて得られた有機ケイ素化合物1.5gを加え、更に実施例1と同様に光重合開始剤等を加えパターニング評価、接着強度を測定した。結果を表1に示す。
実施例3
実施例1のP−キシレン−2,5−ジアミンをP−フェニレンジアミン102.6g(0.95モル)に変え、反応仕込み比、反応条件を実施例1と全く同様に行ったところ、重量平均分子量20000のポリマーを得た。このポリマーに実施例1と同様の有機ケイ素化合物、光重合開始剤等を加え、パターニング評価、接着強度を測定した。結果を表1に示す。
【0041】
実施例4
実施例1のP−キシレン−2,5−ジアミンをP−フェニレンジアミン79.7g(0.75モル)とビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン86.5g(0.20モル)に変えた以外は、実施例1と同様に反応を行い重量平均分子量31000のポリマーを得た。このポリマーに実施例1と同様の光重合開始剤等を加え、更にγ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランとビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物とを反応させて得られる有機ケイ素化合物1.0gを加えて、パターニング評価、接着強度を測定した。結果を表1に示す。
実施例5
実施例1のP−キシレン−2,5−ジアミンを40.9g(0.30モル)に減じ、更に4,4′−ジアミノジフェニルエーテル120.1g(0.60モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン12.4g(0.05モル)を追加した以外は、実施例1と同様に反応を行い重量平均分子量29000のポリマーを得た。このポリマーに実施例1と同様の有機ケイ素化合物、光重合開始剤等を加え、パターニング評価、接着強度を測定した。結果を表1に示す。
実施例6
実施例1のP−キシレン−2,5−ジアミンを64.7g(0.475モル)に減じ、更に4,4′−ジアミノジフェニルエーテル95.1g(0.475モル)を追加した以外は、実施例1と同様に反応を行い重量平均分子量28000のポリマーを得た。このポリマーに実施例1と同様の有機ケイ素化合物、光重合開始剤等を加え、パターニング評価、接着強度を測定した。結果を表1に示す。
実施例7
実施例1のP−キシレン−2,5−ジアミンを122.58g(0.90モル)に変更した以外は、実施例1と同様にして反応を行い重量平均分子量15000のポリマーを得た。このポリマーに実施例1と同様に光重合開始剤等を加え、更にγ−グリシドキシプロピルジエチルメトキシシランと3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物とを反応させて得られた有機ケイ素化合物1.2gを加えて、パターニング評価、接着強度を測定した。結果を表1に示す。
【0042】
実施例8
3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物322.2g(1.0モル)をグリセロールジメタクリレート228.3g(1.0モル)、メタノール32.0g(1.0モル)、γ−ブチロラクトンに懸濁し、ピリジン166.1g(2.1モル)を加え、25℃で10時間反応させた。反応系を10℃以下に保ちながら、γ−ブチロラクトン400gに溶解したジシクロヘキシルカルボジイミド412.6g(2.0モル)を約20分かけて滴下した。その後、25℃で30分撹拌し、次にP−キシレン−2,5−ジアミンを129.39(0.95モル)を加え、25℃で5時間反応を行った。
ジシクロヘキシルウレアを濾別した後、反応混合物をメタノールに再沈し、固形物を濾集し、メタノールで洗浄後、48時間減圧乾燥し、重量平均分子量20000のポリマーを得た。このポリマーに実施例1と同様の有機ケイ素化合物、光重合開始剤等を加え、パターニング評価、接着強度を測定した。結果を表1に示す。
実施例9
実施例1の3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物294.2g(1.0モル)に変更した以外は、実施例1と同様にして反応を行い重量平均分子量22000のポリマーを得た。このポリマーに実施例1と同様の有機ケイ素化合物、光重合開始剤等を加え、パターニング評価、接着強度を測定した。結果を表1に示す。
【0043】
実施例10
実施例1の3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を161.1g(0.5モル)に減じ、更にピロメリット酸二無水物109.1g(0.5モル)を追加した以外は、実施例1と同様にして反応を行い、重量平均分子量23000のポリマーを得た。このポリマーに実施例1と同様の有機ケイ素化合物、光重合開始剤等を加え、パターニング評価、接着強度を測定した。結果を表1に示す。
実施例11
実施例1の組成物において、ポリマーを実施例2のポリマーに変え、3−(2−ベンズイミダゾリル)−7−ジエチルアミノクマリンを3−(カルボキシエチル)−7−ジエチルアミノクマリンに変えた以外は、実施例1と同様にして組成物を得、実施例1と同様にしてパターニング評価、接着強度を測定した。結果を表1に示す。
実施例12
実施例1の組成物において、ポリマーを実施例2のポリマーに変え、N−フェニルグリシン5gをN−フェニルグリシン2gに変え、更に下記式で示されるトリケトンオキシム5gを追加した以外は、実施例1と同様にして組成物を得、実施例1の露光量を400mJ/cm2に変更した以外は、実施例1と同様にしてパターニング評価、接着強度を測定した結果を表1に示す。
【0044】
【化20】
Figure 0003672203
【0045】
実施例13
実施例1のP−キシレン−2,5−ジアミンを、p−フェニレンジアミン30.88g(0.285モル)と4,4′−ジアミノジフェニルエーテル133.2g(0.665モル)に変更した以外は、実施例1と同様にして反応を行い、重量平均分子量27000のポリマーを得た。このポリマーに実施例1と同様の有機ケイ素化合物、光重合開始剤等を加え、パターニング評価、接着強度を測定した。結果を表1に示す。
実施例14〜25
実施例1〜4で得られたワニスを、コーティング時の熱盤の温度・時間を変更し、更に現像液も変更してパターニング評価した。いずれも高解像度のパターンが得られた。表2に結果を示す。
【0046】
比較例1
有機ケイ素化合物を添加しない以外は、全て実施例1と同様にしてパターニング評価、接着強度測定した。結果を表3に示す。
比較例2
有機ケイ素化合物を添加しない以外は、全て実施例5と同様にしてパターニング評価、接着強度測定した。結果を表3に示す。
比較例4
実施例1のP−キシレン−2,5−ジアミンを4,4′−ジアミノジフェニルエーテル190.2g(0.95モル)に変更した以外は、実施例1と同様にして反応を行い、重量平均分子量28000のポリマーを得た。このポリマーに実施例1と同様の有機ケイ素化合物、光重合開始剤等を加えパターニング評価、接着強度を測定した。結果を表3に示す。
比較例5
実施例1の組成物からN−フェニルグリシン、1−フェニルメルカプト−1H−テトラゾール、3−(2−ベンズイミダゾリル)−7−ジエチルアミノクマリンを除いた組成物を得、実施例1と同様にしてパターニング評価したが1000mJ/cm2まで露光量を増しても鮮明なパターは得られなかった。
【0047】
【表1】
Figure 0003672203
【0048】
【表2】
Figure 0003672203
【0049】
【表3】
Figure 0003672203
【0051】
【発明の効果】
本発明の組成物及びパターン形成法を用いると、接着性に優れた、極めて微細なポリイミドパターンを容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】剪断剥離強度試験の成形品の概略図。

Claims (5)

  1. (A)下記一般式(1a)、(1b)及び(1c)で示されるポリアミド酸エステル、
    (B)下記一般式(2)で示される有機ケイ素化合物、
    (C)光重合開始剤及び/又は光増感剤を必須成分とすることを特徴とする感光性樹脂組成物。
    Figure 0003672203
    Figure 0003672203
  2. 式(1a)、(1b)及び(1c)で示されるポリアミド酸エステル中のR2が下記式(3)から選択される1種以上を含み、かつ、
    〔H 2 N−R 2 −NH 2 の重量〕/〔式(1a)、(1b)、(1c)で示されるポリアミド酸エステルの重量〕×100(%)で計算される値が15重量%以上である請求項1記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 0003672203
  3. 請求項2の残余のR2が、下記式(4)から選択される1種以上である請求項2記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 0003672203
  4. 有機ケイ素化合物が、ポリアミド酸エステル100重量部に対して0.01〜10重量部である請求項1、請求項2、又は請求項3記載の感光性樹脂組成物。
  5. 請求項1記載の感光性樹脂組成物を、基板上にコーティングし、80〜130℃の熱盤で乾燥後、マスクを介して光を照射し、環状ケトンを主成分とする有機溶剤で光未照射部を除去することを特徴とするパターン形成方法。
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