JP2008177233A - 化合物半導体ウェハ及びその製造方法 - Google Patents
化合物半導体ウェハ及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008177233A JP2008177233A JP2007007180A JP2007007180A JP2008177233A JP 2008177233 A JP2008177233 A JP 2008177233A JP 2007007180 A JP2007007180 A JP 2007007180A JP 2007007180 A JP2007007180 A JP 2007007180A JP 2008177233 A JP2008177233 A JP 2008177233A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wafer
- flat
- compound semiconductor
- chamfered
- chamfered portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 title claims abstract description 51
- 150000001875 compounds Chemical class 0.000 title claims abstract description 47
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims abstract description 19
- 238000003776 cleavage reaction Methods 0.000 claims abstract description 24
- 230000007017 scission Effects 0.000 claims abstract description 24
- 239000013078 crystal Substances 0.000 claims abstract description 20
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 claims abstract description 7
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 46
- 238000005498 polishing Methods 0.000 claims description 12
- 238000000034 method Methods 0.000 abstract description 27
- 235000012431 wafers Nutrition 0.000 description 142
- 229910001218 Gallium arsenide Inorganic materials 0.000 description 13
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 12
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 5
- 238000007517 polishing process Methods 0.000 description 5
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 4
- 238000000059 patterning Methods 0.000 description 4
- 238000005336 cracking Methods 0.000 description 3
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 3
- 239000004744 fabric Substances 0.000 description 2
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 2
- JBRZTFJDHDCESZ-UHFFFAOYSA-N AsGa Chemical compound [As]#[Ga] JBRZTFJDHDCESZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910000673 Indium arsenide Inorganic materials 0.000 description 1
- GPXJNWSHGFTCBW-UHFFFAOYSA-N Indium phosphide Chemical compound [In]#P GPXJNWSHGFTCBW-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000002253 acid Substances 0.000 description 1
- 239000003513 alkali Substances 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000005530 etching Methods 0.000 description 1
- WPYVAWXEWQSOGY-UHFFFAOYSA-N indium antimonide Chemical compound [Sb]#[In] WPYVAWXEWQSOGY-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- RPQDHPTXJYYUPQ-UHFFFAOYSA-N indium arsenide Chemical compound [In]#[As] RPQDHPTXJYYUPQ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000005468 ion implantation Methods 0.000 description 1
- 150000002500 ions Chemical class 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 229920002120 photoresistant polymer Polymers 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
- Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
Abstract
【課題】オリエンテーションフラット又はインデックスフラットが劈開面の位置に形成されるウェハで、従来と比較して製品信頼性が良好な化合物半導体ウェハ及びその製造方法を提供するものである。
【解決手段】本発明に係る化合物半導体ウェハは、化合物半導体の単結晶体を切断して得られるウェハ41を構成する結晶固有の劈開面の位置48に、ウェハの方位を識別するためのオリエンテーションフラット15又は表裏を識別するためのインデックスフラット16を形成し、そのオリエンテーションフラット15又はインデックスフラット16のウラ面43側の縁部に面取り部31を形成し、オリエンテーションフラット15又はインデックスフラット16のオモテ面42側の縁部32を、劈開面とオモテ面42とが直角になるように形成したものである。
【選択図】図3
【解決手段】本発明に係る化合物半導体ウェハは、化合物半導体の単結晶体を切断して得られるウェハ41を構成する結晶固有の劈開面の位置48に、ウェハの方位を識別するためのオリエンテーションフラット15又は表裏を識別するためのインデックスフラット16を形成し、そのオリエンテーションフラット15又はインデックスフラット16のウラ面43側の縁部に面取り部31を形成し、オリエンテーションフラット15又はインデックスフラット16のオモテ面42側の縁部32を、劈開面とオモテ面42とが直角になるように形成したものである。
【選択図】図3
Description
本発明は、化合物半導体ウェハ及びその製造方法に係り、特に、オリエンテーションフラット又はインデックスフラットを有する化合物半導体ウェハ及びその製造方法に関するものである。
化合物半導体ウェハの1つであるGaAsウェハは、受光・発光素子、高周波素子等の基板として幅広く使われている。このGaAsウェハは、イオンインプラ装置を用いてウェハに直接イオンを打ち込んだり、ウェハ表面にエピタキシャル層を形成すること等により形成される。一般に、半導体レーザやLEDなどの発光素子の基板として使用されるGaAsウェハのサイズは、φ2インチ、φ3インチ、φ4インチのものが多い。
このようなGaAsウェハを構成するウェハは、GaAs単結晶体を所定の径で円筒状に研削した後、所定の厚さにスライスして得られる。その後、図4(a)、図4(b)に示すように、ウェハ41の外周面44をR状に形成し、かつ、オモテ面42及びウラ面43の周縁部45,45を面取り形成した後、ラッピング加工でウェハ厚を調整し、ポリッシャーで鏡面に研磨することでGaAsウェハが得られる。
一連の製造工程において、ウェハ41の外周面44及び周縁部45,45を、R状に形成又は面取り形成する工程は、面取り加工機によってなされる。面取り工程では、軸周りに回転する砥石で、スライスされたウェハ41の外周面44及び周縁部45,45に面取り加工を施し、ウェハの外周部に、ウェハの方向を識別するための直線状の加工部(オリエンテーションフラット(以下、OFという))又はウェハの表裏を識別するための直線状の加工部(インデックスフラット(以下、IFという))を形成する。
例えば、100mm径のGaAsウェハを形成する場合、図5、図6に示すように、ステージ53に真空吸着されたウェハ41をゆっくり、例えば1〜3rpmで回転させながら、その外周面44及び周縁部45,45を、高速で回転する砥石51の溝61の溝底部62、上面部分63、及び下面部分64に順次当接させる。これによって、外周面44がR状に形成され、かつ、オモテ面42及びウラ面43の周縁部45,45が面取り形成されたウェハが得られる。この時、ウェハ41を載せているステージ53の軸と砥石51の軸の軸間距離をNC制御により調節することで、ウェハの径を100mmに調節する。
また、ウェハにOFやIFを形成する時は、ウェハ41の外周面44及び周縁部45,45の加工を行う時に比べて、ステージ53の軸と砥石51の軸の軸間距離を短くする。これらOFやIFの長さは、予め数値を入力しておけば、それに応じて軸間距離が調節されるようになっている。
OFやIFも、ウェハのその他の部分と同様に面取り加工されている場合が殆どである。このようにウェハの外周面、周縁部、OF、及びIFに面取り加工を施すことで、面取り以降の加工工程や、素子を製作する工程におけるウェハの搬送中の割れ、一部破損を防止することができる。
ところで、単結晶はある一定の結晶方向となるように成長されることから、単結晶体をスライス、研磨して得られるウェハの面もある一定の方向を有している。GaAsウェハを始めとする半導体ウェハのウェハ面は、<100>方向(〔100〕方向及びこれと等価な方向)、又はこれら2方向から若干傾いている場合が殆どである。例えば、面方位(100)のウェハを例に挙げると、OFの形成位置は、<011>方向(〔011〕方向及びこれと等価な方向)のいずれかで、IFの形成位置は、これらと90°又は270°の角をなす方向である場合が多い。
面方位(100)のGaAsウェハを用いて半導体レーザ用基板などを製作する場合、GaAsウェハ上にエピタキシャル層などを形成した後、OFやIFを基準として、これに平行又は垂直にチップの切り出しを行っている。ここで、面取り加工機でこれらのOFやIFを面取り加工した場合、砥石で研削を行うため、砥石を回転させるモータ軸の偏心など機械的な精度により、<011>方向に対して数秒から数分“ずれる”ことがある。このようにずれたOFやIFを基準にした場合、チップを正確に切り出せないおそれがある。
よって、このずれを避けるべく、図4に示したウェハ41を構成する結晶に固有の劈開面の位置に、OFやIFを形成する方法がある。この方法によれば、理論上、<011>方向とのずれが生じるおそれがなくなり、チップを正確に切り出すことが可能となる。
しかしながら、図7(a)、図7(b)、及び図8に示すように、劈開面の位置にOF75(又はIF76)を形成したウェハ71の場合、ウェハ71のオモテ面42と劈開面(OF75)のなす角、及びウェハ71のウラ面43と劈開面のなす角が90°(直角)となってしまう。この場合、面取り工程後のラッピング工程及び研磨工程において、OF75又はIF76の直角部77,77が、ラップ機の定盤や研磨機の研磨布に直接接触する。このため、各工程において、摩擦などにより、これらの直角部77,77の一部が欠損したり、これらの直角部77,77を起点としてウェハ71が破損するおそれがあり、OF75やIF76の部分を面取りしているウェハと比較して、加工歩留りが低いという問題があった。
また、この劈開面を有するウェハは、研磨後、ウェハ上にエピタキシャル成長させ、そのエピタキシャル層にフォトレジストによりマスクパターニングした後、バックラップ加工が施されるが、そのバックラップ時にチッピングが発生し、ウェハが割れるという問題も生じている。その結果、化合物半導体ウェハの製造コストの上昇を招いていた。
これらの問題解決のため、特許文献6記載の発明にて、劈開面の位置にOF又はIFを形成したウェハの、外周面、オモテ面及びウラ面の周縁部を面取り加工機で研削し、劈開部からの破損確率を低下させたウェハが提案されている。
このウェハは、劈開面にピンを押し当てて劈開面とマスクパターンを合わせる方式には非常に有効である。しかし、劈開部を顕微鏡で観察する光学マスクパターン合わせ方式を用いる場合だと、このウェハのオモテ面の面取り部に焦点が合わないため、マスクパターニングを行うことができないという問題があった。
以上の事情を考慮し、本発明の目的は、オリエンテーションフラット又はインデックスフラットが劈開面の位置に形成されるウェハで、従来と比較して製品信頼性が良好な化合物半導体ウェハを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、オリエンテーションフラット又はインデックスフラットが劈開面の位置に形成されるウェハで、面取り加工以降の工程での加工歩留りが良好な化合物半導体ウェハの製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、化合物半導体の単結晶体を切断して得られるウェハを構成する結晶固有の劈開面の位置に、ウェハの方位を識別するためのオリエンテーションフラット又は表裏を識別するためのインデックスフラットを形成してなる化合物半導体ウェハにおいて、上記オリエンテーションフラット又はインデックスフラットのウラ面側の縁部に面取り部を形成し、オリエンテーションフラット又はインデックスフラットのオモテ面側の縁部を、上記劈開面とオモテ面とが直角になるように形成したことを特徴とする化合物半導体ウェハである。
請求項2の発明は、上記オリエンテーションフラット又はインデックスフラットを除いて、ウェハ外周面の縁部に面取り部を形成した請求項1記載の化合物半導体ウェハである。
請求項3の発明は、上記オリエンテーションフラット又はインデックスフラットの面取り部の面取り幅を、上記ウェハ外周面の縁部に形成した面取り部の面取り幅よりも小さくした請求項1又は2記載の化合物半導体ウェハである。
請求項4の発明は、上記オリエンテーションフラット又はインデックスフラットのオモテ面側の面取り部の面取り幅を、オリエンテーションフラット又はインデックスフラットのウラ面側の面取り部の面取り幅よりも小さくした請求項1から3いずれかに記載の化合物半導体ウェハである。
請求項5の発明は、化合物半導体の単結晶体を切断して得られるウェハを構成する結晶固有の劈開面の位置に、ウェハの方位を識別するためのオリエンテーションフラット又は表裏を識別するためのインデックスフラットを形成してなる化合物半導体ウェハの製造方法において、上記ウェハ外周面の縁部に面取り加工を施して面取り部を形成し、その後、ウェハのオモテ面にラッピング加工、研磨加工を施し、オリエンテーションフラット又はインデックスフラットのオモテ面側の面取り部を、ラッピング工程から研磨工程の間に除去することを特徴とする化合物半導体ウェハの製造方法である。
本発明は、次のような優れた効果を発揮する。
(1) 面取り工程以降の化合物半導体ウェハの製造工程における加工歩留りが良好となり、その結果、化合物半導体ウェハの製品信頼性が良好となる。
(2) 面取り工程以降の化合物半導体ウェハの製造工程において、欠損や破損の発生割合が低下し、その結果、化合物半導体ウェハの加工歩留りが良好となる。
(3) エピタキシャル成長工程〜マスクパターニング後のバックラップ工程での半導体レーザ製造工程において、欠損や破損の発生割合が低下し、その結果、化合物半導体ウェハの加工歩留りが良好となる。
(1) 面取り工程以降の化合物半導体ウェハの製造工程における加工歩留りが良好となり、その結果、化合物半導体ウェハの製品信頼性が良好となる。
(2) 面取り工程以降の化合物半導体ウェハの製造工程において、欠損や破損の発生割合が低下し、その結果、化合物半導体ウェハの加工歩留りが良好となる。
(3) エピタキシャル成長工程〜マスクパターニング後のバックラップ工程での半導体レーザ製造工程において、欠損や破損の発生割合が低下し、その結果、化合物半導体ウェハの加工歩留りが良好となる。
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基いて説明する。
本実施の形態に係る化合物半導体ウェハは、化合物半導体の単結晶体を切断、スライスして得られるウェハ41(図4参照)を構成する結晶固有の劈開面の位置48に、図1(c)に示すように、OF(オリエンテーションフラット)15が形成され、OF15の形成位置と90°又は270°の角度をなす方向にIF(インデックスフラット)16が形成される。図3(b)に示すように、OF15(又はIF16)のウラ面43側の縁部に面取り部31が形成され、OF15のオモテ面42側の縁部32は劈開面とオモテ面42とが直角になるように形成される。また、図1(d)に示すように、ウェハ11のOF15及びIF16を除いて、ウェハ外周面24の縁部に面取り部21,21が形成される。
より詳細には、OF15(又はIF16)の部分においては、図3(b)に示すように、ウェハ11の外周面34とオモテ面42、外周面34とウラ面43はそれぞれ直角をなしており、ウラ面43側の面取り部31の幅がL2、オモテ面42側の面取り部31の幅がL4、面取り角度がそれぞれθとされる。また、OF15及びIF16を除いて、ウェハ11の外周面(面取り部)24はR状に形成されており、ウラ面43側の面取り部21の幅がL1、オモテ面42側の面取り部21の幅がL3、面取り角度がそれぞれθとされる。ここで、OF15の面取り部31の面取り幅L2(又はL4)は、ウェハ外周面24の縁部に形成した面取り部21の面取り幅L1(又はL3)よりも小さくされる。OF15のオモテ面42側の面取り部31の面取り幅L4は、OF15のウラ面43側の面取り部31の面取り幅L2よりも小さくされる。
ウェハ11を構成する化合物半導体としては、GaAs、InP、InSb、InAs、又はGaPが挙げられる。
ウェハ11の板厚は特に限定するものではなく、慣用の化合物半導体ウェハと同等の板厚を有するものであればよい。
次に、本実施の形態に係る化合物半導体ウェハの製造方法を説明する。
本実施の形態に係る化合物半導体ウェハの製造方法は、先ず、化合物半導体の単結晶体を切断して得られるウェハ41(図4参照)を構成する結晶固有の劈開面の位置48に、図1(a),図1(b)に示すように、OF15が形成される。また、OF15の形成位置と90°又は270°の角をなす方向にIF16が形成される。
その後、面取り加工機を用いて、OF15及びIF16を形成したウェハ11の外周面の各縁部に面取り加工が施される。
面取り加工機の研削部分は、図5、図6に示したように、砥石51と、砥石51を5000〜6000rpmと高速で回転させるスピンドル52と、ウェハ11を真空吸着するステージ53で基本的に構成される。また、面取り加工機は、砥石51を軸方向(垂直方向(図6中では上下方向))に移動させる砥石移動機構(図示せず)と、ステージ53を径方向(水平方向(図5中では矢印A,B方向))に移動させるステージ移動機構(図示せず)を有している。これらの移動機構の制御は、殆どの場合、NC制御によりなされている。また、砥石は、図6に示したように、その外周部51aに断面アーチ状(断面ほぼU字状)の溝(図6中では2本)61が形成されている。ここで、溝61の本数が増える程、同時に面取り可能なウェハ11の枚数は多くなる。
この砥石51の溝61内にウェハ11を挿入することで、ウェハ11の外周面24と、外周面24のオモテ面42側及びウラ面43側の各縁部の面取りがなされ、面取り部の形状が決定される。
具体的には、先ず、ウェハ11のOF15及びIF16を除く部分の面取りがなされる。
砥石移動機構を用いて、砥石51の溝61の高さ(位置)がステージ53上のウェハ11の高さ(位置)と同じになるように調節した後、ステージ移動機構を用いてゆっくり回転するウェハ11を高速回転する砥石51の溝61内に挿入する。これによって、ウェハ11の外周面44を溝61の溝底部62に当接させ、ウェハ11の外周面44を面取りし、図2に示すように、R状の外周面24が形成される。次に、砥石移動機構を用いて、砥石51を軸方向下側に移動させ、溝61の上面部分63をウェハ11のオモテ面42側の周縁部45に当接させて面取りし、面取り部21が形成される。次に、砥石移動機構を用いて、砥石51を軸方向上側に移動させ、溝61の下面部分64をウェハ11のウラ面43側の周縁部45に当接させて面取りし、面取り部21が形成される。ここで、オモテ面42側の面取り部21の面取り幅L3は、ウラ面43側の面取り部21の面取り幅L1よりも小さくされる(L3<L1)。
この面取り部21の形成時、砥石51の軸とステージ53の軸との軸間距離及び溝61の形状を調節することにより、溝61とウェハ11の各周縁部45,45が当接する位置が変化し、これに応じて面取り部21の面取り幅L1,L3及び面取り角度θが変化する。例えば、面取り角度θは22°、面取り幅L1は300μm以下、面取り幅L3は200μm以下が望ましい。
次に、ウェハ11におけるOF15及びIF16の縁部の面取りがなされる。
砥石移動機構を用いて、砥石51の溝61の高さ(位置)がステージ53上のウェハ11の高さ(位置)と同じになるように調節した後、ステージ移動機構を用いてウェハ11のOF15(又はIF16)の部分を高速回転する砥石51の溝61内に挿入する。この時、ウェハ11は回転させない。次に、砥石移動機構を用いて、砥石51を軸方向下側に移動させ、溝61の上面部分63をOF15のオモテ面42側の縁部に当接させて面取りし、図3(a)に示すように、面取り部31が形成される。次に、砥石移動機構を用いて、砥石51を軸方向上側に移動させ、溝61の下面部分64をOF15のウラ面43側の縁部に当接させて面取りし、面取り部31が形成される。ここで、オモテ面側の面取り部31の面取り幅L4は、ウラ面側の面取り部31の面取り幅L2よりも小さくされる(L4<L2)。
この面取り部31,31の形成時、ステージ移動機構を用いてステージ53を砥石51の接線方向に移動させることで、OF15と溝61の上面部分63及びOF15と溝61の下面部分64の当接位置が変わり、OF15の全体の面取りを行うことができる。また、砥石51の軸とステージ53の軸との軸間距離及び溝61の形状を調節することにより、溝61とOF15の各縁部が当接する位置が変化し、これに応じて面取り部31の幅L2,L4及び面取り角度θが変化する。例えば、面取り幅L4は50μm以下が望ましく、また、面取り幅L2は150μm以下が望ましい。
このような面取りを行った後、ウェハ11が均一な厚みと均一な平坦度をもつようラッピング加工がなされる。ラッピング加工後のウェハ11には、歪み除去および清浄化のために、酸又はアルカリにてエッチング加工を施して加工ダメージ層を除去し、その後、メカノケミカル研磨により、鏡面仕上げがなされる。このラッピング工程から研磨工程の間に、ウェハ11のオモテ面42が削られ、OF15のオモテ面42側の面取り部31が除去される。その結果、メカノケミカル研磨後のウェハ断面形状を図3(b)に示すように、メカノケミカル研磨後のウェハ11のオモテ面42側の縁部32は、劈開面とオモテ面42とが直角となる。
以上、本実施の形態に係る化合物半導体ウェハの製造方法によれば、ウェハ11を構成する結晶固有の劈開面の位置48にOF15又はIF16を形成し、ウェハ11の、外周面44、オモテ面42及びウラ面43の周縁部45,45に面取り加工を施すことで、面取り工程後のラッピング工程及び研磨工程において、OF15の面取り部31(又はIF16の面取り部)が、ラップ機の定盤や研磨機の研磨布に直接接触することがなくなる。このため、各工程において、摩擦などにより、これらの面取り部の一部が欠損したり、これらの面取り部を起点としてウェハ11が破損するおそれがなくなる。
また、研磨加工後のOF15又はIF16のオモテ面42側では、面取り部31がラッピング工程から研磨工程の間に除去され、縁部32が直角となっているため、光学方式によるマスク合わせが可能となる。
更に、ウェハ11のウラ面43側には面取り部31が残っていることから、エピタキシャル成長〜マスクパターニング後のバックラップ時に、定盤およびラップ材との接触によるウェハ11の劈開部の欠け、割れを防止することが可能となる。
これによって、ウェハ11の製品信頼性が良好となると共に、化合物半導体ウェハの加工歩留りが著しく向上する。その結果、化合物半導体ウェハの製造コストの低減を図ることができる。
以上、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
(実施例)
直径78mm、厚さ600μm、面方位(100)のGaAsウェハを1000枚準備し、各ウェハの劈開面の位置(図4参照)にOFを形成した。
直径78mm、厚さ600μm、面方位(100)のGaAsウェハを1000枚準備し、各ウェハの劈開面の位置(図4参照)にOFを形成した。
次に、面取り加工機を用いて各ウェハに対して面取り加工を施し、図3(b)に示した化合物半導体ウェハを作製した。ここで、IFの外周部は、OF及びIFを除く外周部と同じ形状となるように、面取り加工を行った。
(従来例)
直径78mm、厚さ600μm、面方位(100)のGaAsウェハを1000枚準備し、各ウェハの劈開面の位置(図4参照)にOFを形成した。
(従来例)
直径78mm、厚さ600μm、面方位(100)のGaAsウェハを1000枚準備し、各ウェハの劈開面の位置(図4参照)にOFを形成した。
次に、面取り加工機を用いて各ウェハに対して面取り加工を施し、図8に示した化合物半導体ウェハを作製した。ここで、IFの外周部は、OF及びIFを除く外周部と同じ形状となるように、面取り加工を行った。
実施例及び従来例のそれぞれ1000枚のウェハを、順次、ラッピング工程及び研磨工程に送給し、厚さ480μmで、両面が鏡面加工されたウェハを得た。
従来例の各ウェハにおいては、面取り工程以降の工程において、ウェハのOFの部分に欠損・破損が生じたウェハ枚数は20枚であった。これに対して、実施例の各ウェハにおいては、ウェハのOFの部分に欠損・破損が生じたウェハ枚数は僅か2枚であった。
つまり、実施例においては、従来例と比較して欠損・破損の発生割合が1/10に減少しており、このことから、化合物半導体ウェハの加工歩留りが著しく向上することが確認できた。
11 ウェハ
15 OF(オリエンテーションフラット)
16 IF(インデックスフラット)
21 面取り部
24 ウェハの外周面(面取り部)
31 面取り部
41 ウェハ
42 ウェハのオモテ面
43 ウェハのウラ面
44 ウェハの外周面
45 ウェハの周縁部
48 劈開面の位置
51 砥石(面取り加工機)
52 スピンドル(面取り加工機)
53 ステージ(面取り加工機)
15 OF(オリエンテーションフラット)
16 IF(インデックスフラット)
21 面取り部
24 ウェハの外周面(面取り部)
31 面取り部
41 ウェハ
42 ウェハのオモテ面
43 ウェハのウラ面
44 ウェハの外周面
45 ウェハの周縁部
48 劈開面の位置
51 砥石(面取り加工機)
52 スピンドル(面取り加工機)
53 ステージ(面取り加工機)
Claims (5)
- 化合物半導体の単結晶体を切断して得られるウェハを構成する結晶固有の劈開面の位置に、ウェハの方位を識別するためのオリエンテーションフラット又は表裏を識別するためのインデックスフラットを形成してなる化合物半導体ウェハにおいて、上記オリエンテーションフラット又はインデックスフラットのウラ面側の縁部に面取り部を形成し、オリエンテーションフラット又はインデックスフラットのオモテ面側の縁部を、上記劈開面とオモテ面とが直角になるように形成したことを特徴とする化合物半導体ウェハ。
- 上記オリエンテーションフラット又はインデックスフラットを除いて、ウェハ外周面の縁部に面取り部を形成した請求項1記載の化合物半導体ウェハ。
- 上記オリエンテーションフラット又はインデックスフラットの面取り部の面取り幅を、上記ウェハ外周面の縁部に形成した面取り部の面取り幅よりも小さくした請求項1又は2記載の化合物半導体ウェハ。
- 上記オリエンテーションフラット又はインデックスフラットのオモテ面側の面取り部の面取り幅を、オリエンテーションフラット又はインデックスフラットのウラ面側の面取り部の面取り幅よりも小さくした請求項1から3いずれかに記載の化合物半導体ウェハ。
- 化合物半導体の単結晶体を切断して得られるウェハを構成する結晶固有の劈開面の位置に、ウェハの方位を識別するためのオリエンテーションフラット又は表裏を識別するためのインデックスフラットを形成してなる化合物半導体ウェハの製造方法において、上記ウェハ外周面の縁部に面取り加工を施して面取り部を形成し、その後、ウェハのオモテ面にラッピング加工、研磨加工を施し、オリエンテーションフラット又はインデックスフラットのオモテ面側の面取り部を、ラッピング工程から研磨工程の間に除去することを特徴とする化合物半導体ウェハの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007007180A JP2008177233A (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | 化合物半導体ウェハ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007007180A JP2008177233A (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | 化合物半導体ウェハ及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008177233A true JP2008177233A (ja) | 2008-07-31 |
Family
ID=39704067
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007007180A Pending JP2008177233A (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | 化合物半導体ウェハ及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008177233A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5816343B1 (ja) * | 2014-06-30 | 2015-11-18 | 株式会社タムラ製作所 | 酸化ガリウム基板及びその製造方法 |
JP7055233B1 (ja) * | 2021-09-07 | 2022-04-15 | Jx金属株式会社 | リン化インジウム基板 |
US12065759B2 (en) | 2021-09-07 | 2024-08-20 | Jx Metals Corporation | Indium phosphide substrate |
-
2007
- 2007-01-16 JP JP2007007180A patent/JP2008177233A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5816343B1 (ja) * | 2014-06-30 | 2015-11-18 | 株式会社タムラ製作所 | 酸化ガリウム基板及びその製造方法 |
WO2016002707A1 (ja) * | 2014-06-30 | 2016-01-07 | 株式会社タムラ製作所 | 酸化ガリウム基板及びその製造方法 |
JP7055233B1 (ja) * | 2021-09-07 | 2022-04-15 | Jx金属株式会社 | リン化インジウム基板 |
WO2023037597A1 (ja) * | 2021-09-07 | 2023-03-16 | Jx金属株式会社 | リン化インジウム基板 |
TWI810847B (zh) * | 2021-09-07 | 2023-08-01 | 日商Jx金屬股份有限公司 | 磷化銦基板 |
US12065759B2 (en) | 2021-09-07 | 2024-08-20 | Jx Metals Corporation | Indium phosphide substrate |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100852811B1 (ko) | 반도체 장치의 제조 방법 | |
US9649775B2 (en) | Workpiece dividing method | |
US20030129809A1 (en) | Wafer splitting method using cleavage | |
US9123795B2 (en) | Method of manufacturing semiconductor wafers | |
US8796820B2 (en) | Semiconductor wafer and semiconductor device wafer | |
US9941166B2 (en) | Method of processing a substrate | |
US8562390B2 (en) | Double-disc grinding apparatus and method for producing wafer | |
JP2008042213A (ja) | 極めて正確なエッジプロフィルを備えた半導体ウェハ及びこれを製造する方法 | |
JP2008177233A (ja) | 化合物半導体ウェハ及びその製造方法 | |
CN107851569B (zh) | 半导体晶圆的制造方法 | |
JP2008177287A (ja) | 化合物半導体ウェハ | |
JP2005205543A (ja) | ウエーハの研削方法及びウエーハ | |
JP2009302478A (ja) | 半導体ウェーハの製造方法 | |
CN100397585C (zh) | 半导体激光用单晶晶片 | |
JP2015153999A (ja) | 半導体ウェーハの製造方法 | |
JP2005101120A (ja) | 化合物半導体ウェハ及びその劈開方法 | |
JP2003086476A (ja) | 化合物半導体ウェハ及びその加工方法 | |
JP4370824B2 (ja) | 化合物半導体ウェハの加工方法 | |
JP3444183B2 (ja) | 半導体ウエーハの製造方法およびこの方法で製造される半導体ウエーハ | |
JP4151155B2 (ja) | ノッチ付化合物半導体ウェハの製造方法 | |
JP7429080B1 (ja) | 半導体結晶ウェハの製造装置および製造方法 | |
JP2002052448A (ja) | 半導体ウェハおよびその加工方法 | |
US20090286047A1 (en) | Semiconductor wafer | |
JP7131724B1 (ja) | 半導体ウェーハの製造方法 | |
JP7398852B1 (ja) | 半導体結晶ウェハの製造装置および製造方法 |