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JPH083086B2 - 燃焼器具用パッキン材の製造方法 - Google Patents

燃焼器具用パッキン材の製造方法

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Publication number
JPH083086B2
JPH083086B2 JP4322492A JP32249292A JPH083086B2 JP H083086 B2 JPH083086 B2 JP H083086B2 JP 4322492 A JP4322492 A JP 4322492A JP 32249292 A JP32249292 A JP 32249292A JP H083086 B2 JPH083086 B2 JP H083086B2
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JP
Japan
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emulsion
packing material
needle
needle mat
mat
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JP4322492A
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JPH06179865A (ja
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英彰 兼松
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英彰 兼松
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Publication date
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  • Sealing Material Composition (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボイラー、給湯湯沸
器、暖房器具等の燃焼器具(燃料はガス、石油等)に使
用されるパッキン材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のパッキン材として、グラ
スウールをニードルパンチ加工してなるグラスウールマ
ットが知られている。このパッキン材においてはガラス
繊維の毛羽立ちが問題になるため、表面に各種合成樹脂
をローラ等で塗布してその毛羽立ちを防止するのが一般
的である。例えば、実願平1−222288号、実願平
2−97832号及び実願平2−97831号の各マイ
クロフィルムには、ニードルパンチ加工したニードルマ
ットにシリコン樹脂を含浸してなるパッキン材が示され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記パッキ
ン材には次のような問題があった。 従来のシリコン樹脂等の合成樹脂は、揮発性・発火
性・有害性の高い有機溶剤(トルエン、キシレン等)に
溶解したタイプが主流であるため、塗布後の乾燥が早い
反面、塗布作業及び乾燥作業を慎重に行う必要があっ
た。そして、本発明のような水分散系のエマルジョンは
開発されていなかった。
【0004】 有機溶剤に溶解したシリコン樹脂等の
合成樹脂には、有機溶剤により化学分解する成分を配合
することができなかったため、例えば熱分解することに
より撥水性、難燃性等の特性を発揮できるような有用な
成分を配合できないことが多く、配合設計の自由度が低
かった。
【0005】 有機溶剤に溶解したシリコン樹脂等の
合成樹脂は、パッキン材の表面に塗布したときに、その
表面部分には含浸しても、内部にまではなかなか含浸せ
ず、特 に内部全体に(裏面まで)完全に含浸したものは
全く見当らなかった。このため、表面からのガラス繊維
の毛羽立ちは抑えられても、切口からのガラス繊維の毛
羽立ちと飛散は抑え切れなかった。
【0006】 従って、このパッキン材を燃焼器具に
使用すると、燃焼器具の内面に結露して垂れ落ちた水分
がパッキン材の切口からパッキン材の内部に浸入して溜
るため、このパッキン材に接触する燃焼器具の金属部分
が腐蝕しやすかった。上記マイクロフィルムのようにた
とえ撥水性の高いシリコン樹脂を塗布したとしても、そ
れが内部全体に含浸していない以上、この問題は防止で
きなかった。
【0007】本発明の目的は、上記課題を解決し、ニー
ドルマットの内部全体にシリコン樹脂又はポリテトラフ
ロロエチレン樹脂(以下、PTFE樹脂という。)を付
着させるための含浸作業及び乾燥作業の際に、火災を起
こしたり作業者の健康を害したりするおそれがなく、こ
れらの作業を安心して安全に行うことができ、また、有
機溶剤により化学分解する成分であっても配合すること
ができるため、例えば熱分解することにより撥水性、難
燃性等の特性を発揮できるような有用な成分を配合で
き、配合設計の自由度を高めることができ、しかも、従
来と異なり、ニードルマットの内部全体にシリコン樹脂
又はPTFE樹脂を付着させることができるので、表面
のみならず切口からの人造無機繊維の毛羽立ちと飛散を
抑えることができ、また、切口からの水分の浸入を遮断
して燃焼器具の腐蝕を防止することもできる新規な燃焼
器具用パッキン材の製造方法を提供することにある。
らに、ガラス繊維同志を強く引止める作用とアクリル系
粘着剤の付着力を強める作用とを併せ持つアクリル系プ
ライマをエマルジョンに分散させることにより、一般に
高価なシリコン樹脂又はPTFE樹脂の使用量を減らす
とともに、アクリル系粘着剤付きの剥離紙を容易に貼着
できるようにする燃焼器具用パッキン材の製造方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る燃焼器具用パッキン材の製造方法で
は、水にシリコン樹脂のコロイド粒子又はPTFE樹脂
のコロイド粒子とアクリル系プライマとを分散させるこ
とにより、揮発による発火性及び有害性の無い水分散系
のエマルジョンを作成し、ガラス繊維を主体とする綿状
体をニードルパンチ加工してなるニードルマットの内部
全体に前記エマルジョンを含浸させた後、ニードルマッ
トに含浸したエマルジョンの水分を蒸発させることによ
り、ニードルマットの内部全体にシリコン樹脂又はPT
FE樹脂とアクリル系プライマとを付着させ、前記ニー
ドルマットの表面にアクリル系粘着剤付きの剥離紙を貼
着するようにした(請求項1)。
【0009】また、水にシリコン樹脂のコロイド粒子又
はPTFE樹脂のコロイド粒子とアクリル系プライマと
を分散させることにより、揮発による発火性及び有害性
の無い水分散系のエマルジョンを作成し、ガラス繊維を
主体とする綿状体と有機繊維を主体とする不織布とを重
ねて同時ニードルパンチ加工してなる不織布付きニード
ルマットの内部全体に、前記エマルジョンを含浸させた
後、不織布付きニードルマットに含浸したエマルジョン
の水分を蒸発させることにより、不織布付きニードルマ
ットの内部全体にシリコン樹脂又はPTFE樹脂とアク
リル系プライマとを付着させ、前記ニードルマットの表
面にアクリル系粘着剤付きの剥離紙を貼着するようにし
た(請求項2)。
【0010】上記二つの製造方法において、燐、塩素及
び硫黄のいずれをも実質的に含まない無機系難燃剤をエ
マルジョンに配合することが好ましい(請求項3)。
【0011】また、エマルジョンを浸漬槽に貯留し、ニ
ードルマットをローラ送り装置によって連続的に送りな
がらエマルジョンに浸漬することにより、ニードルマッ
トの内部全体にエマルジョンを含浸させることができる
(請求項4)。 この場合、ニードルマットの各部がエマルジョンに浸漬
している時間は20〜100秒程度が適当である(請求
項5)。 また、ニードルマットに含浸したエマルジョンの水分を
加熱して蒸発させることもできる(請求項6)。
【0012】本発明において、「綿状体」はガラス繊維
を主体とし、これにセラミック繊維、岩綿繊維、石英繊
維、鉱滓綿繊維等を配合することができる。エマルジョ
ン含浸前におけるニードルマットの厚さは、特定の範囲
に限定されないが、取付前の自然状態において1〜20
mmが一般的である。1mm未満だと形状安定性が低下
し、20mmを越えると取扱性や取付作業性が低下する
からである。
【0013】また、「不織布」は有機繊維を主体とし、
該有機繊維としてはポリエステル繊維、ポリアミド繊
維、PVA繊維等を例示することができる。エマルジョ
ン含浸前における不織布の単位面積当りの重量は、特定
の範囲に限定されないが、5〜200g/mが好まし
い。5g/m未満だと形状安定性が低下し、200g
/mを越えても不燃性に問題が生じるからである。な
お、不織布は綿状体の片面、両面又は内部に重ねること
ができる。
【0014】また、「無機系難燃剤」としては、マイ
カ、酸化珪素、水酸化アルミニウム、酸化アンチモンゾ
ル等を例示できる。
【0015】また、「アクリル系プライマ」が選ばれた
のは、後述するように、ニードルマットのガラス繊維同
志を強く引止める作用があるからである。
【0016】
【作用】請求項1又は2記載の本発明の製造方法は、次
のような作用を奏する。 水にシリコン樹脂のコロイド粒子又はPTFE樹脂
のコロイド粒子とアクリル系プライマとを分散させるこ
とにより作成した水分散系のエマルジョンは、揮発によ
る発火性及び有害性が無いため、該エマルジョンの含浸
作業及び乾燥作業の際に火災を起こしたり作業者の健康
を害したりすることがなく、これらの作業を安心して安
全に行うことができる。
【0017】 また、上記水分散系のエマルジョンは
有機溶剤を使用しておらず、有機溶剤により化学分解す
る成分であっても配合することができるため、例えば熱
分解することにより撥水性、難燃性等の特性を発揮でき
るような有用な成分を配合でき、配合設計の自由度を高
めることができる。
【0018】 また、従来の有機溶剤に溶解したシリ
コン樹脂を塗布する場合と異なり、上記水分散系のエマ
ルジョンを使用することによって、該エマルジョンをニ
ードルマットの内部全体に含浸させることが初めて可能
となり、もってニードルマットを構成している全てのガ
ラス繊維の表面及び繊維間にシリコン樹脂又はPTFE
樹脂を付着させることができるため、パッキン材の表面
のみならず切口からのガラス繊維の毛羽立ちと飛散を抑
えることができる。また、形状安定性が向上し、パッキ
ン材内部での剥離も起こりにくくなる。 さらに、エマルジョンにはアクリル系プライマが分
散させてあって、ニードルマットの内部全体にアクリル
系プライマを付着させることができる。このアクリル系
プライマにはニードルマットのガラス繊維同志を強く引
止める作用があるため、シリコン樹脂又はPTFE樹脂
とともにガラス繊維の毛羽と飛散を防止する。従って、
このアクリル系プライマを配合することにより、一般に
高価なシリコン樹脂又はPTFE樹脂の使用量を減らす
ことができる。 また、シリコン樹脂又はPTFE樹脂は一般の粘着
剤の付着を妨げるように作用するのであるが、本発明に
よれば、エマルジョンに配合したアクリル系プライマ
が、シリコン樹脂又はPTFE樹脂に混じってニードル
マット表面にも存在することになるので、ニードルマッ
ト表面に新たにプライマを塗布しなくても、アクリル系
粘着剤の付着力が強くなり、アクリル系粘着剤付きの剥
離紙を貼着することが可能になる。 このように、エマル
ジョンにアクリル系プライマを分散させることによっ
て、一石二鳥の作用・効果が生まれる。 そして、剥離紙を剥がせば、アクリル系粘着剤によ
り燃焼器具に対するパッキン材の仮止め作業を容易に行
うことができる。
【0019】 また、このパッキン材を燃焼器具に使
用すると、燃焼器具の内面に結露して垂れ落ちた水分が
パッキン材の切口にかかっても、その部分に付着してい
る撥水性の高いシリコン樹脂又はPTFE樹脂が、その
水分をはじいてパッキン材の内部への浸入を遮断するた
め、このパッキン材に接触する燃焼器具の金属部分の腐
蝕を防止することができる。なお、シリコン樹脂又はP
TFE樹脂は耐熱性が高いため、使用時の熱劣化はわず
かである。
【0020】上記作用に加え、請求項3記載の本発明の
製造方法によれば、エマルジョンに配合した無機系難燃
剤が、シリコン樹脂又はPTFE樹脂に混じってニード
ルマットの内部全体に含まれることになるので、パッキ
ン材の難燃性が高くなる。
【0021】
【0022】また、請求項4又は5記載の本発明の製造
方法によれば、ニードルマットへのエマルジョンの含浸
作業を連続的かつ効率的に行うことができる。
【0023】また、前記の通り、エマルジョンには揮発
による発火性及び有害性が無いため、請求項6記載の本
発明の製造方法のように、ニードルマットに含浸したエ
マルジョンの水分を加熱して蒸発させても全く間題がな
く、乾燥作業を早く行うこと ができる。
【0024】
【実施例】発明を具体化した第一実施例について、図1
〜図6を参照して説明する。図4及び図5は本実施例で
製造したパッキン材1を示し、該パッキン材1は、ガラ
ス繊維を主体とし内部全体にシリコン樹脂3が浸透して
付着したニードルマット2と、ニードルマット2の下面
に貼着したアクリル系粘着剤4付きの剥離紙5とから構
成される。以下、本実施例の製造方法を工程順に説明す
る。
【0025】(1)図1に示すように、ガラス繊維を主
体とする綿状体に多数の鉤付針を刺し込んでニードルパ
ンチ加工することにより、該ガラス繊維が多くの繊維結
合部6で厚さ方向にからみ合ったニードルマット2を形
成する。
【0026】(2)図2に示すように、シリコン樹脂の
コロイド粒子が水に分散してなり、さらに無機系難燃剤
としての鱗片状のマイカとアクリル系プライマとを配合
したエマルジョン7を、浸漬槽8に貯留する。前記ニー
ドルマット2をローラ送り装置9によって連続的に送り
ながらエマルジョン7に浸漬し、ニードルマット2の内
部全体にエマルジョン7を完全に含浸させる。ニードル
マット2の各部位が浸漬している時間は20〜100秒
程度である。なお、エマルジョン7の濃度調整により、
シリコン樹脂の含浸率を変えることができる。
【0027】(3)前記ニードルマット2を乾燥させ、
エマルジョン7の水分を蒸発させる。乾燥を早めるため
には、ヒータで加熱したり温風を吹きかけたりする。水
を使用したエマルジョン7には発火性も有害性も無いた
め、この乾燥作業を安全に行うことができる。こうして
乾燥させると、図3及び図4に示すように、ニードルマ
ット2を構成している全てのガラス繊維2aの表面及び
繊維間にシリコン樹脂3が付着した状態となる。
【0028】(4)図4に示すように、ニードルマット
2の下面にアクリル系粘着剤4付きの剥離紙5を貼着す
れば、パッキン原材11が出来上る。このとき、前記エ
マルジョン7に配合したアクリル系プライマが、シリコ
ン樹脂3に混じってニードルマット2の下面にも存在す
ることになるので、付着性の悪いシリコン樹脂3が存在
するにも拘らず、アクリル系粘着剤4の付着が可能にな
る。
【0029】(5)図5に示すように、前記パッキン原
材11をトムソン抜型等により燃焼器具の組付部位に合
う寸法形状に打抜き加工して、パッキン材1とする。同
時に、ねじを挿通するための透孔12を打抜き加工する
こともできる。このとき、前記シリコン樹脂3がニード
ルマット2のガラス繊維の動きを止めるので、打抜き加
工を容易に行うことができる。
【0030】以上のようにして製造されたパッキン材1
は、剥離紙5を剥してから、図6に示すように、燃焼器
具15の燃焼室16と熱交換器17との間、熱交換器1
7と排気室18との間、排気室18と排気口19の間等
に介装されて使用される。
【0031】本実施例の製造方法によれば、[作用]の
項に記載した通りの作用・効果を奏する。
【0032】次に、本発明の第二実施例について説明す
る。図7は本実施例で製造したパッキン材21を示し、
本実施例の製造方法は次の点においてのみ第一実施例と
相違する。従って、第一実施例と共通の部材について
は、同図に第一実施例と同一の符号を付して説明は省略
する。
【0033】a:ガラス繊維を主体とする綿状体の上面
にポリエステル繊維製の不織布10を重ね、不織布側か
ら同時ニードルパンチ加工することにより不織布付きニ
ードルマット2を形成する。 b:この不織布付きニードルマット2の内部全体に第一
実施例と同様のエマルジョンを含浸させる。
【0034】また、図8及び図9は第二実施例の変更例
を示し、図8のパッキン材22は不織布10側に粘着剤
4及び離型紙5を付けたもの、図9のパッキン材23は
綿状体の内部に不織布10を重ね、綿状体の両側から同
時ニードルパンチ加工したものである。
【0035】本実施例によれば、第一実施例による作用
・効果に加えて、綿状体のガラス繊維と不織布10のポ
リエステル繊維とが同時ニードルパンチ加工により三次
元的に絡み合う。不織布10のポリエステル繊維はガラ
ス繊維よりもニードルパンチ加工時に折れたり切れたり
しにくいため、ガラス繊維だけをニードルパンチ加工し
たときよりも厚さ方向の結合力が増加し、同方向の引張
りに強くなる。従って、さらに形状安定性が向上し、パ
ッキン材21.22.23の内部での剥離も起こりにく
くなる。
【0036】但し、このように不織布10を含むパッキ
ン材21,22.23を燃焼器具に使用すると、そのポ
リエステル繊維が高熱を受けて炭化し燃焼器具15に焼
付く場合がある。すると、メンテナンスのため燃焼器具
15を開いたときに、パッキン材21.22.23が破
れて再使用できなくなる可能性がある。そのような場合
には、不織布10を使用しない方が好ましい。不織布1
0を使用しなくても、前記の通りシリコン樹脂の付着に
よって実用上十分な形状安定性が得られる。
【0037】なお、本発明は前記実施例の構成に限定さ
れるものではなく、例えば次のように、発明の趣旨から
逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもでき
る。 (1)パッキン材の両面に粘着剤付き離型紙を設けるこ
と。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1又は2記
載の発明に係る燃焼器具用パッキン材の製造方法によれ
ば、ニードルマットの内部全体にシリコン樹脂又はPT
FE樹脂を付着させるための含浸作業及び乾燥作業の際
に、火災を起こしたり作業者の健康を害したりするおそ
れがなく、これらの作業を安心して安全に行うことがで
き、また、有機溶剤により化学分解する成分であっても
配合することができるため、例えば熱分解することによ
り撥水性、難燃性等の特性を発揮できるような有用な成
分を配合でき、配合設計の自由度を高めることができ、
しかも、従来と異なり、ニードルマットの内部全体にシ
リコン樹脂又はPTFE樹脂を付着させることができる
ので、表面のみならず切口からの人造無機繊維の毛羽立
ちと飛散を抑えることができ、また、切口からの水分の
浸入を遮断して燃焼器具の腐蝕を防止することもでき
る。 さらに、ガラス繊維同志を強く引止める作用とアク
リル系粘着剤の付着力を強める作用とを併せ持つアクリ
ル系プライマをエマルジョンに分散させたことにより、
一般に高価なシリコン樹脂又はPTFE樹脂の使用量を
減らすことができる、また、アクリル系粘着剤付きの剥
離紙を貼着することが可能になる、という一石二鳥の効
果が得られる。
【0039】上記効果に加え、請求項3記載の製造方法
によれば、さらにパッキン材の難燃性が高くなる。
【0040】
【0041】また、請求項4又は5記載の製造方法によ
れば、ニードルマットへのエマルジョンの含浸作業を連
続的かつ効率的に行うことができる。
【0042】また、請求項6記載の製造方法によれば、
ニードルマットの乾燥作業を早く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例において形成したニードル
マットの拡大断面図である。
【図2】同ニードルマットをエマルジョンに浸漬する工
程の説明図である。
【図3】同ニードルマットの内部拡大断面図である。
【図4】同ニードルマットに粘着剤付き剥離紙を貼着す
る工程の拡大断面図である。
【図5】パッキン原板からパッキン材を打抜く工程の斜
視図である。
【図6】同パッキン材を介装した燃焼器具の断面図であ
る。
【図7】第二実施例により製造したパッキン材の拡大断
面図である。
【図8】第二実施例の変更例により製造したパッキン材
の拡大断面図である。
【図9】第二実施例の別の変更例により製造したパッキ
ン材の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 パッキン材 2 ニードルマ
ット 3 シリコン樹脂 4 アクリル系
粘着剤 5 剥離紙 7 エマルジョ
ン 10 不織布 15 燃焼器具 21 パッキン材 22 パッキン
材 23 パッキン材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水にシリコン樹脂のコロイド粒子又はポ
    リテトラフロロエチレン樹脂のコロイド粒子とアクリル
    系プライマとを分散させることにより、揮発による発火
    性及び有害性の無い水分散系のエマルジョンを作成し、 ガラス繊維を主体とする綿状体をニードルパンチ加工し
    てなるニードルマットの内部全体に前記エマルジョンを
    含浸させた後、 前記ニードルマットに含浸した前記エマルジョンの水分
    を蒸発させることにより、前記ニードルマットの内部全
    体にシリコン樹脂又はポリテトラフロロエチレン樹脂
    アクリル系プライマとを付着させ、前記ニードルマットの表面にアクリル系粘着剤付きの剥
    離紙を貼着する ことを特徴とする燃焼器具用パッキン材
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 水にシリコン樹脂のコロイド粒子又はポ
    リテトラフロロエチレン樹脂のコロイド粒子とアクリル
    系プライマとを分散させることにより、揮発による発火
    性及び有害性の無い水分散系のエマルジョンを作成し、 ガラス繊維を主体とする綿状体と有機繊維を主体とする
    不織布とを重ねて同時ニードルパンチ加工してなる不織
    布付きニードルマットの内部全体に、前記エマルジョン
    を含浸させた後、 前記不織布付きニードルマットに含浸した前記エマルジ
    ョンの水分を蒸発させることにより、前記不織布付きニ
    ードルマットの内部全体にシリコン樹脂又はポリテトラ
    フロロエチレン樹脂とアクリル系プライマとを付着さ
    せ、前記ニードルマットの表面にアクリル系粘着剤付きの剥
    離紙を貼着する ことを特徴とする燃焼器具用パッキン材
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 燐、塩素及び硫黄のいずれをも実質的に
    含まない無機系難燃剤を前記エマルジョンに配合する請
    求項1又は2記載の燃焼器具用パッキン材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記エマルジョンを浸漬槽に貯留し、前
    記ニードルマットをローラ送り装置によって連続的に送
    りながら前記エマルジョンに浸漬することにより、該ニ
    ードルマットの内部全体に該エマルジョンを含浸させる
    請求項1、2又は3記載の燃焼器具用パッキン材の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記ニードルマットの各部が前記エマル
    ジョンに浸漬している時間は20〜100秒である請求
    項1、2、3又は4記載の燃焼器具用パッキン材の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記ニードルマットに含浸した前記エマ
    ルジョンの水分を加熱して蒸発させる請求項1、2、
    3、4又は5記載の燃焼器具用パッキン材の製造方法。
JP4322492A 1992-11-05 1992-11-05 燃焼器具用パッキン材の製造方法 Expired - Lifetime JPH083086B2 (ja)

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JPH06179865A JPH06179865A (ja) 1994-06-28
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