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JPH07183469A - 半導体装置及び半導体装置のオペレーティング方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置のオペレーティング方法

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Publication number
JPH07183469A
JPH07183469A JP6251836A JP25183694A JPH07183469A JP H07183469 A JPH07183469 A JP H07183469A JP 6251836 A JP6251836 A JP 6251836A JP 25183694 A JP25183694 A JP 25183694A JP H07183469 A JPH07183469 A JP H07183469A
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JP
Japan
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substrate
substrate bias
semiconductor device
mis transistor
adjusting
Prior art date
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Application number
JP6251836A
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Junji Hirase
順司 平瀬
Hironori Akamatsu
寛範 赤松
Susumu Akamatsu
晋 赤松
Takashi Hori
隆 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Publication of JPH07183469A publication Critical patent/JPH07183469A/ja
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Publication of JP3110262B2 publication Critical patent/JP3110262B2/ja
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    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
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    • G11C11/40Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using electric elements using semiconductor devices using transistors
    • G11C11/401Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using electric elements using semiconductor devices using transistors forming cells needing refreshing or charge regeneration, i.e. dynamic cells
    • G11C11/4063Auxiliary circuits, e.g. for addressing, decoding, driving, writing, sensing or timing
    • G11C11/407Auxiliary circuits, e.g. for addressing, decoding, driving, writing, sensing or timing for memory cells of the field-effect type
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10DINORGANIC ELECTRIC SEMICONDUCTOR DEVICES
    • H10D89/00Aspects of integrated devices not covered by groups H10D84/00 - H10D88/00
    • H10D89/211Design considerations for internal polarisation
    • H10D89/213Design considerations for internal polarisation in field-effect devices

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  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Dram (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オフリークが少なくかつ動作速度が高いとい
う相反する特性を有するMISトランジスタを提供す
る。 【構成】 基板部,ゲート,ソース及びドレインを有す
るMISトランジスタ20と、MISトランジスタ20
の基板部に印加される基板バイアスを発生する基板バイ
アス発生回路3と、MISトランジスタ20の基板部と
基板バイアス発生回路3との間に介設されMISトラン
ジスタの作動時と非作動時とで両端の電位が変化する抵
抗体4とを設ける。MISトランジスタ20は、作動時
には基板バイアスが浅くなる一方、非作動時には基板バ
イアスが深くなり、自己調整的に基板バイアスが変化す
る。したがって、作動時には基板バイアスが浅いこと
で、しきい値が低減し、動作が高速になる一方、非作動
時には基板バイアスが深くなることで、オフリークが低
減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のMISトランジ
スタを配設した半導体集積回路を有する半導体装置に係
り、特に、動作の高速化及び低消費電力化対策に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、MISトランジスタは、基板
部,ゲート,ソース及びドレインを有する4端子デバイ
スである。このMISトランジスタにおいて、チャネル
が形成されるために必要なゲート端子への印加電圧とし
て定義されるしきい値電圧は、基板部への印加電圧つま
り基板バイアスに応じて変化するという特性がある。図
22は、一般的なゲート−基板間電圧に対するドレイン
電流の変化特性が基板バイアスによって変化することを
示し、図23は、基板バイアスVsub の変化に対するし
きい値電圧Vt の一般的な変化特性を示す。図22にお
いて、横軸はゲート−基板間電圧Vgsを、縦軸はドレイ
ン電流Id を示し、白丸で示される点におけるゲート−
基板間電圧Vgsがしきい値電圧Vt に相当する。図22
及び図23に示されるように、一般に、基板バイアスV
sub が深くなると(つまり負の側に増大すると)しきい
値電圧Vt が増大するという特性がある。なお、サブミ
クロンサイズのMISトランジスタでは、電源電圧は
3.3Vあるいは5Vであり、しきい値電圧Vtは通常
0.5V程度に設定されている。また、基板バイアスV
sub は、例えば−2Vや0Vに固定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、半導
体装置の低消費電力化への要望が大きく、そのために
は、半導体装置の電源電圧を低電圧にするのが効果的で
ある。ただし、電源電圧を低下させると電源電圧とトラ
ンジスタのしきい値電圧との差であるトランジスタのド
ライブ電圧も低下するので、トランジスタ及び集積回路
の動作速度の低下を招くことになる。したがって、動作
速度の低下を避けるためには、しきい値電圧を低下さ
せ、電源電圧としきい値電圧の差であるドライブ電圧を
確保する必要がある。しかるに、しきい値電圧以下のI
−V特性の指標であるサブスレッショルドスイングパラ
メータ(ドレイン電流Idが1桁変わるときのゲート電
圧の変化量)の大幅な改善は原理的に望めないため、単
にしきい値電圧だけを下げると、図22に示す特性曲線
が単純に左方の特性曲線に移動するだけなので、ゲート
電圧Vgsが0Vの時のドレイン電流Idいわゆるオフリ
ーク電流が指数関数的に増加してスタンバイ電流が増加
し、結果として消費電力の低下につながらないという問
題が発生する。
【0004】一方、ウェルの不純物濃度を極端に低くす
ることによって、これらを実現しようとすると、ウェル
内に電位分布が生じ、ラッチアップ耐性に問題が生じ
る。
【0005】かかる消費電力の低減を図るものとして、
“93 VLSI CircuitDigest p.
81”に開示される技術がある。この技術では、基板バ
イアスを変化させるために新たなる回路を付加し、DR
AM中の例えばセンスアンプのセンス動作時は実効的に
基板バイアスを0近くにして、トランジスタのしきい値
電圧を低くすることでセンス動作の高速化を図る一方、
センス動作が終了すると、基板バイアスを深くして、ト
ランジスタのしきい値電圧を高くすることでオフリーク
を抑えている。しかし、このような別途制御装置を必要
とするものでは回路が複雑になり、かつ基板バイアスを
変化させるため余分な電力を消費しているため、高速化
を図ることはできるが、場合によっては、かえって消費
電力は大きくなってしまうおそれがある。
【0006】また、例えば特開昭63−179576号
公報に開示されるごとく、基板部に対するソース電位を
ゲート電位に同期して変化させることにより、トランジ
スタの動作時にはしきい値電圧を低く、トランジスタが
非動作時にはしきい値電圧を高くするよう制御すること
で、上記文献と同様の効果を得ようとするものがある。
しかし、この場合も、両電位を同期して変化させるため
の回路が別途必要であり、必ずしも消費電力の低減を図
るに十分でないという問題があった。
【0007】本発明は、従来基板電流が無駄に流されて
いる点に着目し、この基板電流を利用して、消費電力の
低減を達成しようとするものである。
【0008】本発明の第1の目的は、MISトランジス
タを配設した半導体装置において、高速性が要求される
MISトランジスタの基板部に抵抗体を介して基板バイ
アス印加する構成とすることにより、別途を制御装置を
付与することなく、作動時と非作動時における基板バイ
アスを自動的に変化させ、もって、動作の高速化と消費
電力の低減とを図ることにある。
【0009】また、第2の目的は、このような作動時と
非作動時とで基板電流が異なるMISトランジスタにお
ける基板電流の変化を利用してトランジスタの動作状況
を検知する手段を講ずることにより、半導体装置のきめ
細かな制御のための指標を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために本発明が講じた手段は、MISトランジスタの
基板部に電流が流れているときと電流が流れないときと
で両端の電位を変化させる抵抗体を介して基板バイアス
を印加する構成とすることにあり、具体的には、請求項
1〜請求項15の半導体装置と、請求項16の半導体装
置のオペレーティング方法とを講じている。
【0011】請求項1の発明の講じた手段は、半導体装
置に、基板部,ゲート,ソース及びドレインを有するM
ISトランジスタと、上記MISトランジスタの基板部
に印加される基板バイアスを発生する基板バイアス発生
回路と、上記MISトランジスタの基板部と基板バイア
ス発生回路との間に介設されMISトランジスタの作動
時と非作動時とで両端の電位が変化する抵抗体とを設
け、上記MISトランジスタは、作動時と非作動時とで
は自己調整的に基板バイアスが変化する基板バイアス自
己調整型MISトランジスタとして構成したものであ
る。
【0012】請求項2の発明の講じた手段は、上記請求
項1の発明の構成に加えて、基板部,ゲート,ソース及
びドレインを有し、上記基板部が上記基板バイアス発生
回路に非抵抗性配線を介して接続され作動時と非作動時
とで基板バイアスが同じである基板バイアス固定型MI
Sトランジスタを設けたものである。
【0013】請求項3の発明の講じた手段は、上記請求
項1又は2の発明において、複数の基板バイアス自己調
整型MISトランジスタを配置し、各基板バイアス自己
調整型MISトランジスタの基板部を、共通の抵抗体を
介して基板バイアス発生回路に接続する構成としたもの
である。
【0014】請求項4の発明の講じた手段は、上記請求
項1の発明において、複数個の上記基板バイアス自己調
整型MISトランジスタからなる基板バイアス自己調整
型集積回路を設ける構成としたものである。
【0015】請求項5の発明の講じた手段は、上記請求
項4の発明において、上記基板バイアス自己調整型集積
回路を、センスアンプ,リードアンプ,コラムデコー
ダ,ロウデコーダ等の高速動作用回路としたものであ
る。
【0016】請求項6の発明の講じた手段は、上記請求
項4又は5の発明に加えて、複数個の上記基板バイアス
固定型MISトランジスタを配置してなる基板バイアス
固定型集積回路を設ける構成としたものである。
【0017】請求項7の発明の講じた手段は、上記請求
項6の発明において、半導体装置を半導体記憶装置と
し、上記基板バイアス自己調整型集積回路を半導体記憶
装置の周辺回路とし、上記基板バイアス固定型集積回路
を半導体記憶装置のメモリセルアレイとしたものであ
る。
【0018】請求項8の発明の講じた手段は、上記請求
項4,5,6又は7の発明において、上記基板バイアス
自己調整型集積回路を複数個配置し、各基板バイアス自
己調整型集積回路のMISトランジスタの基板部に接続
される抵抗体の抵抗値を、各集積回路の種類に応じて予
め個別に設定しておく構成としたものである。
【0019】請求項9の発明の講じた手段は、上記請求
項8の発明において、上記抵抗体の抵抗値を、基板バイ
アス自己調整型集積回路の動作中に流れる平均的な基板
電流をIsubmとすると、0.1/Isubm以上に予め設定
しておくようにしたものである。
【0020】請求項10の発明の講じた手段は、上記請
求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9の発明にお
いて、上記抵抗体を、上記基板バイアス発生回路と基板
バイアス自己調整型MISトランジスタとを接続する配
線中に介設したものである。
【0021】請求項11の発明の講じた手段は、上記請
求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9の発明にお
いて、上記抵抗体を、半導体基板内に埋設され少なくと
も1つの上記基板バイアス自己調整型MISトランジス
タの少なくともチャネル領域の下方の領域に設けられた
高抵抗層で構成したものである。
【0022】請求項12の発明の講じた手段は、上記請
求項11の発明において、上記基板バイアス自己調整型
MISトランジスタのソース・ドレインのうち少なくと
もチャネル側のコーナー部と高抵抗層との間に絶縁体か
らなる分離層を形成したものである。
【0023】請求項13の発明の講じた手段は、上記請
求項11又は12の発明において、上記高抵抗層を、基
板と同じ導電型であるがほぼ真性半導体に近い特性を有
するように構成されていることを特徴とする半導体装
置。
【0024】請求項14の発明の講じた手段は、上記請
求項1の発明において、上記抵抗体を、少なくとも一つ
のノーマリオンのトランジスタで構成したものである。
【0025】請求項15の発明の講じた手段は、上記請
求項4,5,6,7,8,9,10,11又は12の発
明において、上記抵抗体を、各MISトランジスタ毎に
個別に配設する構成としたものである。
【0026】請求項16の発明の講じた手段は、請求項
11の発明において、上記半導体基板を、絶縁体の上に
シリコン膜を形成してなるSOI(Silicon On Ins
ulator)基板とし、上記第1MISトランジスタは、上
記シリコン膜に形成されているものとする。そして、上
記高抵抗層を、SOI基板の絶縁体のうち基板バイアス
自己調整型MISトランジスタのチャネル領域の下方に
位置する領域に多数の結晶欠陥を導入して形成したもの
である。
【0027】請求項17の発明の講じた手段は、請求項
16の発明において、上記高抵抗層を、基板バイアス自
己調整型MISトランジスタのソース・ドレイン間距離
よりも狭い領域に形成したものである。
【0028】請求項18の発明の講じた手段は、請求項
16又は17の発明において、上記基板バイアス自己調
整型MISトランジスタと基板バイアス発生回路とを接
続する配線のコンタクト領域を上記シリコン膜の一部に
形成し、上記高抵抗層を上記絶縁体の上記コンタクト領
域の下方となる部分にも多数の欠陥を導入して形成した
ものである。
【0029】請求項19の発明の講じた手段は、請求項
16,17又は18の発明において、上記高抵抗層内の
多数の結晶欠陥を、絶縁体内へのイオン注入により形成
したものである。
【0030】請求項20の発明の講じた手段は、基板
部,ゲート,ソース及びドレインを有するMISトラン
ジスタを有する半導体装置のオペレーティング方法とし
て、一定の電圧を発生させ、上記一定の電圧を、抵抗値
の高い経路を介して上記MISトランジスタの基板部に
印加する方法である。
【0031】また、上記第2の目的を達成するために本
発明では、請求項21及び請求項22に記載される手段
を講じている。
【0032】具体的に請求項21の発明が講じた手段
は、基板部,ゲート,ソース及びドレインを有するMI
Sトランジスタと、上記MISトランジスタの基板部に
印加される基板バイアスを発生する基板バイアス発生回
路と、上記MISトランジスタの基板部と基板バイアス
発生回路との間に介設されMISトランジスタの作動時
と非作動時とで両端の電位が変化する抵抗体とを備えた
半導体装置のオペレーティング方法として、上記抵抗体
の両端の電位差により基板電流値を推測し、上記MIS
トランジスタが動作状態にあるか非動作状態にあるかを
判断する方法である。
【0033】請求項22の発明の講じた手段は、請求項
21の発明において、基板電流の推定値が所定値以下に
なった上記MISトランジスタを含む回路ブロックの電
源電圧を低減し又は当該回路ブロックと電源との間を非
接続状態にするよう制御する方法である。
【0034】請求項23の発明の講じた手段は、半導体
装置の製造方法として、ゲート,ソース,ドレインから
なり、基板バイアスが自己調整されるMISトランジス
タを形成する工程と、上記MISトランジスタのゲート
電極を形成するためのマスクの反転パターンを有するレ
ジストマスクを形成する工程と、上記レジストマスクの
スリットにフォトレジストからなるサイドウォールを形
成する工程と、上記レジストマスク及びサイドウォール
をマスクとしてイオン注入を行って、絶縁膜内に結晶欠
陥を生ぜしめる工程とを設ける方法である。
【0035】請求項24の発明の講じた手段は、半導体
装置の製造方法として、ゲート,ソース,ドレインから
なり、基板バイアスが自己調整されるMISトランジス
タを形成する工程と、上記MISトランジスタのゲート
電極を形成するためのマスクの反転パターンを有するレ
ジストマスクをオフセット位置に形成する工程と、上記
レジストマスクの斜め上方からイオン注入を行って、絶
縁膜内に結晶欠陥を生ぜしめる工程とを設ける方法であ
る。
【0036】
【作用】以上の構成により、請求項1の発明では、基板
バイアス自己調整型MISトランジスタにおいて、トラ
ンジスタが作動していないときには、トランジスタの基
板部に印加される基板バイアスが深くなり(つまり負の
側に増大し)、トランジスタのしきい値電圧が高くなる
ので、オフリークが低減される。一方、トランジスタが
作動し基板電流が流れると、抵抗体による電圧降下で基
板バイアスが浅くなり(つまり「0」に近付き)、トラ
ンジスタのしきい値電圧が低下するので、動作が高速と
なる。したがって、なんら制御装置を設けることなく、
動作が高速でかつ、消費電力の少ない半導体装置が得ら
れることになる。
【0037】請求項2の発明では、基板バイアス発生回
路の発生電圧を予め高く設定しておくことで、基板バイ
アス固定型トランジスタのしきい値は常に高くなり、オ
フリーク電流が低減されるとともに、抵抗体が不要なの
で集積度も高く維持される。そして、基板バイアス自己
調整型トランジスタについては、上記請求項1の発明と
同様の作用が得られ、高速性と低消費電力とが確保され
る。したがって、半導体装置全体の消費電力が低減さ
れ、かつ、必要な高速性と高い集積度が得られる。
【0038】請求項3の発明では、基板部が共通の抵抗
体に接続されている複数の基板バイアス自己調整型MI
Sトランジスタ間において、あるトランジスタが非作動
中でも他のトランジスタが作動中であれば、非作動中の
トランジスタの基板バイアスも浅く設定されることにな
る。したがって、その間非作動中のトランジスタについ
てオフリーク電流の低減作用が小さくなるが、一般的に
他のトランジスタの作動時間は非作動時間に比べて極め
て短い。また、作動時の消費電流は非作動時のオフリー
クに比べ少なくとも数桁大きい。したがって、消費電力
の低減作用もある程度得られ、かつ、構成が簡素で済む
ことになる。
【0039】請求項4の発明では、基板バイアス自己調
整型集積回路において、複数の基板バイアス自己調整型
MISトランジスタによって、動作が顕著に高速化さ
れ、かつ消費電力が大幅に低減されることになる。
【0040】請求項5の発明では、特に高速動作が要求
されるセンスアンプ,リードアンプ,コラムデコーサ,
ロウデコーダ等の回路が基板バイアス自己調整型集積回
路に構成されているので、その高速性を損ねることなく
消費電力の少ない半導体装置が得られることになる。
【0041】請求項6の発明では、半導体装置に基板バ
イアス固定型集積回路と基板バイアス自己調整型集積回
路とが配設されているので、高速性の不要な部分は基板
バイアス固定型集積回路で構成することが可能となり、
基板バイアス固定型集積回路では抵抗体を設けることな
く高集積度が確保される。
【0042】請求項7の発明では、半導体記憶装置にお
いて、高速性が必要な周辺回路は基板バイアス自己調整
型集積回路に構成されて、高速性と低消費電力性とが確
保される。一方、高速性よりも集積度が要求されるメモ
リセルアレイは基板バイアス固定型に構成されて、その
集積度と低消費電力性とが確保される。したがって、全
体として半導体装置に必要な機能が確保され、かつ消費
電力が低減されることになる。
【0043】請求項8の発明では、複数の基板バイアス
自己調整型集積回路において、MISトランジスタの基
板部に接続される抵抗体の抵抗値が各回路別に設定され
ているので、各回路の基板バイアスがその機能に応じて
適正な値になり、集積度,高速性及び低消費性のバラン
スが良好となる。
【0044】請求項9の発明では、基板バイアス自己調
整型集積回路において、基板バイアス自己調整型集積回
路が作動中には少なくとも0.1Vだけ基板バイアスが
浅くなる。したがって、動作の高速化作用が実効的に得
られることになる。
【0045】請求項10の発明では、抵抗体を配線中に
介設することで、抵抗体の形成を容易に行うことが可能
となる。
【0046】請求項11の発明では、抵抗体が基板内に
埋設されているので、抵抗体による半導体装置の面積の
増大をほとんど招くことがなく、集積度が高く維持され
る。また、抵抗体である高抵抗層がチャネル下方の領域
に設けられているので、基板電位が変化する領域が高抵
抗層で仕切られ、基板電位が変化する領域の寄生容量が
低減する。したがって、トランジスタのオン・オフの切
り換えに対する基板バイアスの変化の追随性が向上し、
トランジスタの動作がさらに高速化されることになる。
【0047】請求項12の発明では、ソース・ドレイン
と抵抗体との間がさらに分離層により電気的に絶縁され
た構造となっているので、ソース・ドレインと基板間の
寄生容量が極めて小さくなる。その結果、基板バイアス
自己調整型MISトランジスタの動作速度が顕著に向上
し、消費電力も大幅に低減される。
【0048】請求項13の発明では、高抵抗層がほぼ真
性半導体に近い特性を有するように構成されているの
で、半導体基板中で抵抗体が容易に形成されるととも
に、不純物濃度の調整だけで、抵抗値つまりMISトラ
ンジスタの作動時における基板バイアスの調整が容易に
行われる。
【0049】請求項14の発明では、抵抗体がノーマリ
オンのトランジスタで構成されているので、トランジス
タの構成物質以外の物質を蒸着して抵抗体を設ける必要
がなく、従来のトランジスタの製造工程による基板バイ
アス自己調整型トランジスタの製造が可能となる。
【0050】請求項15の発明では、基板バイアス自己
調整型集積回路において、各基板バイアス自己調整型M
ISトランジスタ毎に抵抗体が配置されているので、当
該トランジスタが非作動中におけるしきい値電圧の上昇
作用が確実に得られ、消費電力の低減作用が顕著にな
る。
【0051】請求項16の発明では、SOI構造の利点
である高モビリティー,低サブスレッショルドパラメー
タ等の利点と、高抵抗層による基板バイアス自己調整機
能とを有する半導体装置が得られる。
【0052】請求項17の発明では、特に高抵抗層が狭
い領域に形成されているので、パンチスルーが防止され
る。
【0053】請求項18の発明では、2つの高抵抗層を
介して基板電流が流れるので、基板バイアスの自己調整
作用がさらに増大する。
【0054】請求項19の発明では、イオン注入により
限定された領域に所望の抵抗値を有する高抵抗層が形成
されているので、半導体装置の集積度が高くなる。
【0055】請求項20の発明では、MISトランジス
タの基板部に抵抗値の高い経路を介して一定のバイアス
が付与されるので、MISトランジスタの作動中には経
路中の抵抗における電圧降下によって、基板バイアスが
一定電圧より浅くなり、しきい値電圧が低下して動作の
高速性が確保される。一方、MISトランジスタの非作
動中には抵抗における電圧降下がないので、基板バイア
スとして一定電圧がそのまま印加され、しきい値電圧が
上昇してオフリーク電流が低減する。したがって、動作
が高速となり、かつ消費電力が低減する。
【0056】請求項21の発明では、基板バイアス自己
調整型MISトランジスタの作動を制御する際、基板電
流を利用してトランジスタの作動状況が確認でき、きめ
こまかな制御が可能となる。
【0057】請求項22の発明では、作動していないM
ISトランジスタを含む回路ブロックの電源電圧を低減
する等することで、リーク等による無駄な電力の消費が
抑制され、消費電力が低減される。
【0058】請求項23の発明では、請求項17の構成
を有する半導体装置がゲート電極と同じデザインルール
で容易に形成される。
【0059】請求項24の発明では、シャドウ効果を利
用して、所望位置にゲート長よりも短い高抵抗層を形成
することが可能となる。
【0060】
【実施例】以下、本発明の基板バイアス自己調整型MI
Sトランジスタを搭載した半導体装置の実施例につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0061】(実施例1)まず、実施例1について、図
1〜図5に基づき説明する。図1は実施例1に係る半導
体装置であるDRAMの構成を示す。同図において、1
はMISトランジスタを含むメモリセルを多数配置して
なるセルアレイであって、該セルアレイ1中には多数の
基板バイアス固定型MISトランジスタ10a,10
b,…が配置されている。また、2は該セルアレイ1の
メモリ内容を読み取る際の信号増幅用センスアンプであ
って、該センスアンプ2中には、多数の基板バイアス自
己調整型MISトランジスタ20a,20b,…が配設
されている。また、3は上記メモリセルアレイ1やセン
スアンプ2のMISトランジスタの基板バイアスを発生
する基板バイアス発生回路であって、該基板バイアス発
生回路3は、上記メモリセルアレイ1の各基板バイアス
固定型トランジスタ10a,10b,…の各基板部とは
配線5を介し、上記センスアンプ2内の基板バイアス自
己調整型MISトランジスタ20a,20b,…の基板
部とは配線6を介して、それぞれ接続されている。
【0062】ここで、本発明の特徴として、上記基板バ
イアス発生回路3とセンスアンプ2内の基板バイアス自
己調整型MISトランジスタ20a,20b,…の基板
部側とを接続する配線6には、電気抵抗の高い物質から
なる抵抗体4が介設されている。一方、上記セルアレイ
1の基板バイアス固定型MISトランジスタ10a,1
0b,…の各基板部と基板バイアス発生回路3との間は
抵抗体を介することなく直接配線5に接続されている。
したがって、上記センスアンプ2は基板バイアス自己調
整型集積回路であり、セルアレイ1は、基板バイアス固
定型集積回路である。なお、上記セルアレイ1とセンス
アンプ2とは同一の半導体基板内に形成されているが、
導電型が異なるウェルをセルアレイ1,センスアンプ2
の一方又は双方の周囲に設けることにより(いわゆるト
リプルウェル構造を導入することにより)、電気的に分
離されている。
【0063】図3は、上記基板バイアス自己調整型MI
Sトランジスタの構造を示す。同図において、21は半
導体基板、23はゲート酸化膜、24はソース、25は
ドレイン、26はLOCOS膜である。そして、半導体
基板21には、抵抗値Rextを有する抵抗体4を介して
基板バイアスVbbが印加されている。同図に示すよう
に、ドレイン25からソース24に電流が流れる場合
(図中の実線参照)、図中破線に示すように、電位0V
のソース24から例えば電位5V程度のドレイン25に
向かって電子が流れ、ドレイン近傍の高電界のチャネル
領域(通常3V程度の中間電位にある)で電子が急加速
され、半導体基板21の格子と衝突してホットエレクト
ロン−ホットホール対を発生する。このホットエレクト
ロンはゲート22に引き寄せられるが、ホットホールは
低電位にある半導体基板21に流れる。そして、これが
基板電流Isub となり、この基板電流Isub によって抵
抗体4の両端に電位差が生じる。
【0064】図2(a)〜(c)は、順に作動状態と非
作動(スタンバイ)状態との間におけるトランジスタの
状態、トランジスタの基板電流Isub 、トランジスタの
基板バイアスVbbの変化を示す。上述のように、基板バ
イアス自己調整型MISトランジスタ20a,20b,
…の作動時には(図2(b),(c)のタイミングt2
よりも右方)、基板電流Isub によって抵抗体4の両端
に電位差(2V)が生じて基板バイアスVsub がその分
だけ浅くなる(0V)。一方、非作動時には(図2
(b),(c)のタイミングt1よりも左方)、基板電
流Isub が流れないため基板バイアスVsub が深くなる
(−2V)。つまり、作動時と非作動時とで基板バイア
スVsub が変化するように構成されている。なお、トラ
ンジスタの作動−スタンバイが切換わるのに必要な時定
数RCは、後に図6に示すように極めて短く、このよう
な抵抗体を設けてもトランジスタの作動に悪影響を及ぼ
すことはない。そして、後述のように、作動時には基板
バイアスが浅くなることでしきい値電圧が低くなり、高
速化を図ることができる。一方、非作動時には基板バイ
アスが深くなることでしきい値電圧が高くなり、オフリ
ークが抑制される。
【0065】以下、上記基板バイアス自己調整型MIS
トランジスタの作動時と非作動時における基板バイアス
の変化および消費電力の低減効果について説明する。図
4は、基板バイアス自己調整型MISトランジスタのド
レイン電流および基板電流のゲート電圧依存性を示す。
図中の実線で示される作動時“Active ”には、基板バ
イアスVsub が0Vと浅くなることで、しきい値電圧が
低くなり、図中の破線で示される非作動時“Standby”
時には、基板バイアスVsub が−2Vと深くなること
で、しきい値電圧は高くなる。また、図5はこの構造を
nチャネルトランジスタに適用してなる基板バイアス自
己調整型MISトランジスタ(Self-Regulating Bac
k-Bias )と、従来の構造で単にnチャネルトランジス
タのしきい値電圧を小さく設定したMISトランジスタ
(Conv.)とのスタンバイ電流を比較したものである。
スタンバイ電流は、トータルのゲート幅をnチャネル,
pチャネルトランジスタ共に200mm として計算してお
り、基板バイアス発生回路に供給される電流とオフリー
ク電流との和として表わされる。同図から分かるよう
に、基板バイアス発生回路に供給される電流は両者共に
変わらないが、オフリーク電流が著しく異なることで、
基板バイアス自己調整型MISトランジスタのスタンバ
イ電流は著しく小さくなっている。したがって、低しき
い値電圧による高速性を維持しながらスタンバイ電流が
約1/100と大幅に抑制されていることがわかる。
【0066】図6は、実際にリングオシレータのnチャ
ネルトランジスタを基板バイアス自己調整型MISトラ
ンジスタとした場合のCMOSインバータ1個当りの遅
延時間τpdの測定結果を示す。動作電圧は2.5Vであ
り、基板バイアス自己調整型MISトランジスタの基板
への印加電圧Vbbは−2Vである。従来の基板バイアス
固定型MISトランジスタからなるインバータ構造を有
するリングオシレータでは、図中の黒点に示すように、
遅延時間τpdが基板バイアスVsub の変化に対してほぼ
直線的に減少するという特性を有する。一方、基板バイ
アス自己調整型MISトランジスタからなるインバータ
構造を有するリングオシレータでは、抵抗体の抵抗値R
ext を調整する(この場合は、2,4,6,8MΩに変
化させている)ことで、図中の白点に示すように、遅延
時間τpdが黒点と同じ直線に沿って減少する。すなわ
ち、このように抵抗体を設けることで、単に基板バイア
スを変化させた効果だけが現われ、悪影響は何ら生じて
いないことが分かる。そして、このように抵抗体の抵抗
値を変えるだけで、基板バイアスVsub の調整を容易に
行うことができ、基板バイアスVsub が変化することに
より高速化を図ることができる。リングオシレータ内で
は、ある瞬間において少なくとも1対のCMOSインバ
ータが過渡状態にあるため、基板電流は定常的に流れて
くる。従って、基板バイアス自己調整型MISトランジ
スタの構造を適用することで、大きな効果を得ることが
できる。このことは、多数のデバイスが配置された集積
回路内でも、常時いずれかのデバイスが過渡状態にある
ので、同様の効果が得られることを示している。
【0067】なお、上記実施例1では、基板バイアス自
己調整型回路であるセンスアンプ2の各トランジスタ2
0a,20b,…との間に共通の抵抗体4を設けている
ので、センスアンプ2の作動中には、センスアンプ2内
の各トランジスタの基板部の電位はすべて等しくなる。
したがって、あるトランジスタが非作動状態でもセンス
アンプ2内の他のトランジスタが作動状態であれば、そ
の間ある程度のオフリーク電流は生じる。しかし、この
オフリーク電流は作動中のドレイン電流Idに比べて極
めて小さい(少なくとも数桁程度の差)。そして、セン
スアンプ2中のすべてのトランジスタ20a,20b,
…が非作動状態となるときには、基板バイアスが深くな
るので、スタンバイ電流の低減効果は十分得られる。
【0068】ここで、基板バイアス発生回路3の出力を
−2V、抵抗体4の抵抗値Rを10kΩとし、センスア
ンプ2の各トランジスタ20a,20b,…を下記条件 平均的な基板電流Isub : 0.2mA Pウェルの不純物濃度: 4E16cm-3 Pウェル大きさ: 100×100μm2 Pウェル深さ: 1μm N基板の不純物濃度: 1E15cm-3 Pウェル−N基板接合容量: 0.05fF/μm2 ソース・ドレイン−Pウェル接合面積: 200μm2 ソース・ドレイン接合容量: 0.4fF/μm2 のように形成したとすると、Pウェル−基板接合表面積
は10400μm2 となり、ソース−ドレイン接合容量
とpウェル−N基板接合容量の和であるトータルウェル
容量Cは600fCとなる。
【0069】以上の条件下で、トランジスタが作動中の
基板バイアスVsub は下記式 Vsub =−2+Isub ・R・e-(t/RC) で表されるものとなる。
【0070】その場合、上述の条件から、Isub ・R=
1(V)となる。そして、時定数RCは、ほぼ6nsecと
なるので、例えばセンスアンプの動作時間が10nsecと
非常に高速な場合でも、センスアンプの動作時間内に基
板バイアスはほぼ0V(=−2+Isub ・R)に変化
し、極めて有効であることがわかる。
【0071】したがって、基板バイアス自己調整型回路
としては、高速性が要求される回路が適しており、例え
ば上記実施例1のごときDRAMのセンスアンプ、リー
ドアンプ,コラムダコーダ,ロウデコーダなどが好適と
考えられる。また、小さい電圧を発生させるための基準
電圧発生回路に適用してもよい。
【0072】なお、上記実施例では、トランジスタをM
ISトランジスタとしたが、本発明はゲート絶縁膜を窒
化酸化膜等で形成したものにも適用し得ることはいうま
でもない。すなわち、本発明はすべてのMISトランジ
スタに適用しうるものである。また,特にCMOS回路
等においてラッチアップ耐性が問題になるような場合に
は、nチャネルトランジスタに適用することが好ましい
が、電源電圧が小さい等の理由でラッチアップ耐性が問
題ないような場合には、pチャネルトランジスタに適用
し得る。さらに、例えば後述の実施例のごとくラッチア
ップ耐性を高くし得る構成とすることで、nチャネル,
pチャネルトランジスタの別を問わず各種トランジスタ
に本発明の基板バイアス自己調整型トランジスタの構造
を適用することができる。
【0073】(実施例2)次に、実施例2について、図
7に基づき説明する。
【0074】図7は実施例2に係る半導体装置であるD
RAMの構成を概略的に示す図である。同図に示すよう
に、本実施例では、基板バイアス固定型集積回路である
セルアレイ1に対し、複数の基板バイアス自己調整型集
積回路であるセンスアンプ2A、ロウデコーダ2B、コ
ラムデコーダ2C,…等が配設されている。そして、各
回路2A,2B,2C,…中のMISトランジスタ(図
示せず)の基板部と基板バイアス発生回路3との間の経
路5A,5B,5C,…には、それぞれ抵抗体4A,4
B,4C,…が介設されている。
【0075】一般的に、センスアンプ2A,ロウデコー
ダ2B,コラムデコーダ2Cでそれぞれ消費される電流
IcA,IcB,IcCには、IcA>>IcB,IcA>>IcC
(IcBとIcCとはほぼ等しい)なる関係が存在する(例
えばセンスアンプ2Aの消費電流IcAが20mA程度の
とき、ロウデコーダ2Bの消費電流IcBおよびコラムデ
コーダ2Cの消費電流IcCが1mA程度である)。各集
積回路において作動中に流れる平均的な基板電流をそれ
ぞれIsubmA ,IsubmB ,IsubmC としたとき、この平
均的な基板電流の間にも、IsubmA >>IsubmB ,Isu
bmA >>IsubmC(IsubmB とIsubmC とはほぼ等し
い)の関係が成立する。この電流値に基づき、上記各抵
抗体4A,4B,4Cの抵抗値Rn(n=A,B,C,
…)は、(0.1/Isub )以上の値となるように、各
々その種類に応じて個別にあらかじめ設定されている。
これにより、基板バイアスを少なくとも0.1V以上浅
くして、消費電力の低減と動作の高速性とを実現してい
る。
【0076】また、DRAMの作動においては、通常、
ロウデコーダ、センスアンプ、コラムデコーダの順に作
動し、すべてが同時に作動することはない。したがっ
て、互いに絶縁分離された各回路ブロックに個別に抵抗
体を配置することにより、各回路ブロックの作動を個別
に制御することができ、よって、さらなる消費電力の低
減と動作の高速性とを確保することができる。
【0077】(実施例3)次に、実施例3について、図
8に基づき説明する。図8は実施例3における半導体装
置の構成を示し、基本的な構成は上記実施例1における
図1に示す半導体装置の構成とほぼ同じである。ここ
で、本実施例では、基板バイアス自己調整型集積回路2
のMISトランジスタ20a,20b,…の基板部と基
板バイアス発生回路3との間の配線5には、抵抗体とし
てノーマリオンのトランジスタ4aが介設されている。
すなわち、ノーマリオン型のトランジスタは、ゲートに
常に電源電圧相当のバイアスが印加されており、ゲート
長を長く取る,あるいはゲート幅を短くすることでオン
抵抗つまりドレイン電流に対するドレイン電圧Vd/I
dが大きくなり、抵抗体として機能する。これにより、
別途抵抗の高い物質を蒸着等する工程を省略することが
できる。
【0078】なお、上記実施例3では、単一のノーマリ
オンのトランジスタを抵抗体として配置したが、本発明
はかかる実施例に限定されるものではなく、複数のノー
マリオン型トランジスタを配線中に直列又は並列に介設
してもよいことはいうまでもない。複数のノーマリオン
型トランジスタを配置することにより、抵抗体の抵抗値
を、当該集積回路の機能に応じて、種々の値に設定する
ことができる。
【0079】(実施例4)上記実施例1−3では基板バ
イアス自己調整型MISトランジスタをおもに回路ブロ
ックに適用した場合を述べた。基板電位がトランジスタ
のターンオンの最中に基板電流に対応して変化すること
ができれば、さらに優れた特性が得られる。図9は、個
別に基板バイアスが変化するように構成された基板バイ
アス自己調整型MISトランジスタ20の断面構造を模
式的に示す図である。同図において、21は半導体基
板、23はゲート酸化膜、24はソース、25はドレイ
ン、26はLOCOS膜である。そして、半導体基板2
1には、抵抗値Rext を有する抵抗体4を介して基板バ
イアスVbbが印加され、電流が流れたときには抵抗体4
の両端にIsub ・Rext の電位差が生じ、これにより、
基板バイアスVsub をスタンバイ時よりも浅くするよう
になされている。
【0080】図10,図11は、基板電位Vsub が基板
電流Isub に追従できるよう比較的ゆっくりと掃引した
場合(〜1V/s)における電流−電圧特性とトランス
コンダクタンスおよび飽和電流特性の抵抗体の抵抗値依
存性とを示す。図10および図11において、各特性曲
線は、図中の矢印の方向に向かって、順に抵抗体の抵抗
値Rext が0,0.5,1,1.5,2MΩのトランジ
スタの特性を示し、そのうち抵抗値Rext が0Ωの特性
曲線は従来の基板バイアス固定型MISトランジスタの
特性を示す。図10において、左側のドレイン電流Id
を示す縦方向のスケールは、Logスケールとリニアスケ
ールの両方より成り立っており、基板バイアス固定型M
ISトランジスタと基板バイアス自己調整型MISトラ
ンジスタのドレイン電流Ldの相違をより明確にするた
めの表示である。図11に示すように、従来の基板バイ
アス固定型MISトランジスタの構造に対し、しきい値
電圧およびしきい値電圧以下のサブスレッショルド特性
を維持したまま、ドレイン電流に付け加え、最大トラン
スコンダクタンスGmmax まで向上している。例えば抵
抗体の抵抗値が2MΩのものでは抵抗値が0Ωのものつ
まり基板バイアス固定型トランジスタに比べて、ドレイ
ン電流は約1mA(Vg>1Vの場合),Gmmax は約
50%向上している(図10参照)。このような振舞い
は、薄膜SOI等でもみられることがあり、キンク効果
と呼ばれ、簡単にコントロールできないものとして知ら
れているが、基板バイアス自己調整型MISトランジス
タでは、高抵抗層の抵抗値によって電流の増加具合いを
任意にコントロールできる(図11参照)。基板電位V
sub の変化における時定数RCが実回路動作におけるM
ISトランジスタのターンオンに要する時間(通常50
〜500ps)より小さくなる場合には、基板バイアス
自己調整型MISトランジスタの構造を完全に1つのM
ISトランジスタに独立して適用することができる。特
にCMOS回路においては、MISトランジスタはこの
最大トランスコンダクタンスGmmax の付近でよく使用
されるので、向上したGmmax のため、さらなる回路性
能の向上を図ることができる。
【0081】次に、実施例4において、抵抗体をトラン
ジスタの構造の内部に組み込むための構造例について説
明する。図12は、その構造例を示す図である。同図に
おいて、半導体基板21の上には、ゲート酸化膜23を
介してゲート22が形成され、半導体基板21の表面領
域において、ゲート22の側方に位置する領域に不純物
が濃い濃度でドープされてなるソース24と、ドレイン
25とが形成されている。また、26は、MISトラン
ジスタの活性領域を他の領域から分離するためのLOC
OS膜である。そして、半導体基板21の奥方には、高
い抵抗性を有する薄膜からなる高抵抗層27が形成され
ている。この高抵抗層27は、MISトランジスタ20
の基板部を取り囲むように、基板内に埋設されている。
【0082】高抵抗層27は例えば、基板と同じ導電型
であるがほぼ真性半導体に近い半導体で形成すれば比較
的簡単に形成できる。このように、MISトランジスタ
を取り囲むように基板内に埋め込んだ高抵抗層27で抵
抗体を構成することにより、集積回路の実面積をほとん
ど変化させずに抵抗体を形成できる利点がある。また基
板電位を変化する領域(アクティブウェル領域)が比較
的小さくなり、その領域の寄生容量も小さくなるため時
定数を小さく抑えることができる利点もある。ただし、
この高抵抗層27は、上記実施例4のごとく各MISト
ランジスタ毎に取り囲むように構成しなくても、所定の
回路ブロック毎や、集積回路全体を取り囲むようにする
と、実施例1−3で有効である。
【0083】(実施例5)次に、実施例5について、図
13および図14(a)−(e)に基づき説明する。本
実施例では、アクティブウェルの寄生容量を低減するた
めの構造を説明する。図13は、高抵抗層27をソース
・ドレインに近接して形成した基板バイアス自己調整型
nチャネルMISトランジスタの構造を示し、図14
(a)−(e)はnチャネルトランジスタ及びpチャネ
ルトランジスタに基板バイアス自己調整型構造を適用し
た場合の製造工程における基板の構造を変化を示す断面
図である。
【0084】図13に示すように、MISトランジスタ
の基本的な構造は、上記図12に示す実施例4に係るM
ISトランジスタの構造と同じであって、各MISトラ
ンジスタ個別に基板バイアスが自己調整的に変化するよ
うに構成されている。ただし、本実施例では、上記実施
例4とは異なり、高抵抗層27は、深さ方向ではLOC
OS膜26よりも浅い部位とその部分から所定距離だけ
深い部位とに亘り、基板面に平行な面内では各基板バイ
アス自己調整型MISトランジスタの間に亘って形成さ
れている。そして、基板バイアス発生回路3は、LOC
OS膜26,26間の高濃度p領域38に接続されてい
る。すなわち、基板電流Isub は、図中矢印で示すよう
に、おおむねゲート22の下方のアクティブpウェル領
域30−高抵抗層27−pウェル32−高濃度p領域3
8の順に流れ、この高抵抗層27を経ることで、作動時
における基板バイアスが浅くなるように構成されてい
る。なお、34はp型パンチスルーストッパである。
【0085】次に、図14(a)〜(e)に基づき、図
13の構造を有する基板バイアス自己調整型MISトラ
ンジスタの製造工程を説明する。
【0086】まず、真性半導体材料からなる高抵抗基板
を準備する(同図(a)参照)。この高抵抗基板の表面
付近の領域を2つの領域に分けて、個別にn型およびp
型不純物のイオン注入を行い、その後の不純物の拡散に
よりアクティブnウェル29とアクティブpウェル30
とを形成する。また、高抵抗基板の裏面からp型不純物
及びn型不純物のイオン注入を行い、その後の不純物の
拡散によりアクティブnウェル29の下方に位置する領
域にはnウェル31を、アクティブpウェル30の下方
に位置する領域にはpウェル32をそれぞれ形成する。
なお、表面側からのイオン注入と裏面側からのイオン注
入とを行った後に熱処理による不純物の拡散を行い、各
アクティブウェル29,30と各ウェル31,32との
間にほぼ真性半導体のままの素材で構成される高抵抗層
27が残るようにする(同図(b)参照)。ただし、こ
の不純物の拡散処理の際、不純物が高抵抗層27にまで
拡散するので、アクティブnウェル29とnウェル31
との間の高抵抗層27にはn型不純物が、アクティブp
ウェル30とpウェル32との間の高抵抗層27にはp
型不純物がそれぞれ微量に含まれている。
【0087】次に、アクティブnウェル29の上方から
は高濃度n型不純物のイオン注入を、アクティブpウェ
ル30の上方からは高濃度p型不純物のイオン注入を行
って、アクティブnウェル29の直上にはn型パンチス
ルーストッパ33を、アクティブpウェル30の直上に
はp型パンチスルーストッパ34をそれぞれ形成する。
また、各アクティブウェル29,30の境界付近では、
各アクティブウェルの不純物濃度を濃くして、素子分離
用n型チャネルストッパ35と、素子分離用p型チャネ
ルストッパ36とを形成する(同図(c)参照)。そし
て、アクティブnウェル29−アクティブpウェル30
の境界付近等に、高抵抗層27に達する深さのLOCO
S膜を形成する(同図(d)参照)。
【0088】次に、ゲート酸化膜23を基板全面上に形
成し、さらに、ゲート22,ソース24,ドレイン25
を形成し、アクティブnウェル29の上にはPMOSト
ランジスタを、アクティブpウェル30の上にはNMO
Sトランジスタをそれぞれ形成する。その際、NMOS
トランジスタのソース,ドレインの形成と同時にPMO
Sトランジスタの昇圧器(Booster)とのコンタ
クト用高濃度n領域37が形成され、PMOSトランジ
スタのソース,ドレインの形成と同時にNMOSトラン
ジスタの基板バイアス(Vbb)発生回路とのコンタクト
用高濃度p領域38が形成される。
【0089】以上のように構成することで、本実施例で
は、上記実施例4と同様の効果に加え、下記の効果が得
られる。まず、高抵抗層27はソース・ドレインに接し
ているため、アクティブウェル領域29,30の寄生容
量の大部分を占めるソース・ドレインの底部と基板間の
容量が高抵抗層27によって無視できる程度に小さくな
り、アクティブウェル領域29,30の寄生容量が大幅
に減少する。
【0090】なお、基板バイアス自己調整型集積回路に
おいて、すべてのMISトランジスタが基板バイアス自
己調整型トランジスタとして構成されている必要はな
く、一部に基板バイアス固定型トランジスタが含まれて
いてもよい。
【0091】(実施例6)次に、実施例6について、図
15及び図16に基づき説明する。
【0092】図15は、実施例6に係る基板バイアス自
己調整型NMOSトランジスタの構造を示す。ソース2
4/ドレイン25と高抵抗層27との間にシリコン酸化
膜からなる分離層40が形成されている。また、pウェ
ル32において、高抵抗層27の直下で、かつ2つのL
OCOS膜26,26間に位置する領域には高濃度のp
型不純物が注入されてなる高濃度p領域38が形成され
ており、さらにその上から基板表面に亘って、Al合金
からなる電極42が形成されている。その他の構造は、
上記実施例5に示す構造とほぼ同じである。
【0093】また、図16は、実施例に係る基板バイア
ス自己調整型NMOSトランジスタの別の構造例を示
す。この場合、アクティブpウェル30とpウェル32
との間に、薄い高抵抗層27が形成されている。さら
に、pウェル32,高抵抗層27,ソース24の3つの
部分の境界、及びpウェル32,高抵抗層27,ドレイ
ン25の3つの部分の境界に、シリコン酸化膜からなる
分離層40,40が形成されている。
【0094】上記図15又は図16では、例えばゲート
形成後、酸素イオン注入する等の方法で、ソース・ドレ
インの少なくともチャネル側のコーナー部に(あるいは
ソース・ドレインの底部にも)分離層40を形成するこ
とにより、アクティブウェル領域30の寄生容量を低減
しつつ、ソース・ドレイン間のパンチスルーを抑えるこ
とができ、微細化に有効な構造である。また、各ウェル
の電位は従来と同様に固定されるために、pチャネル
型,nチャネル型双方のMOSトランジスタを自己調整
式基板バイアス変化型に構成してCMOS化しても、ラ
ッチアップ耐性の低下が生じないという著効を発揮する
ことができる。
【0095】特に図15の構成では、素子間の分離耐圧
の向上が図れるために、チャネルストッパーを省略でき
る利点がある。
【0096】(実施例7)次に、実施例7について説明
する。
【0097】実施例1−6では基板電流を利用して直接
基板電位を変化させていたが、基板バイアス自己調整型
MISトランジスタでは、基板に接続された抵抗体の両
端の電位差を利用して、基板電流をモニターし、間接的
に基板電位を変化させるような回路を付加した構造でも
同様の効果を得ることは可能である。ただし、この場
合、新たな回路が必要となる。また、この考えを発展さ
せ、基板電流をモニターすることにより様々な制御を行
うことができる。
【0098】例えば図17に示されるように、基板バイ
アス自己調整型MISトランジスタ20a,20b,…
を搭載した回路ブロック2の基板電流を、電圧モニター
50により推定し、この推定値を利用した電源電圧コン
トロール回路60により、回路ブロック2の作動を制御
することができる。例えば基板電流がある設定値以下に
なった回路ブロックに対し、その回路ブロックをスタン
バイモードとして、その回路ブロックの電源電圧を低減
したり、電源を非接続状態にすることで、消費電力の低
減を図ることができる。
【0099】(実施例8)次に、SOIトランジスタを
基板バイアス自己調整型トランジスタとした実施例8に
ついて、図18(a)〜(d)を参照しながら説明す
る。
【0100】上記実施例5,6ではほぼ真性に近い半導
体材料で高抵抗層を形成したが、本実施例では、SOI
トランジスタの酸化膜に多数の結晶欠陥を生ぜしめるこ
とで酸化膜を高抵抗層に変える。
【0101】まず、図18(a)に示すように、SOI
基板50を準備する。このSOI基板50は、p型半導
体基板51の上に、絶縁体であるシリコン酸化膜52を
形成し、さらにシリコン酸化膜52上に単結晶シリコン
膜であるpウェル53を形成したものである。次に、図
18(b)に示すように、Pウェル53の一部に活性領
域を区画するためのLOCOS膜54を形成する。次
に、図18(c)に示すように、SOI基板50の上に
活性領域の一部にスリットを有するレジストマスク70
を形成し、そのスリットに位置するシリコン酸化膜52
内にSi+ イオンを注入する。このSi+ イオンの注入
により、シリコン酸化膜52の内部に多数の結晶欠陥が
発生し、絶縁体であるシリコン酸化膜52の一部が高抵
抗層55a,55bになる。その後、図18(d)に示
すように、ゲート酸化膜56、ゲート電極57、ソース
58、ドレイン59を形成する。そして、ソース58と
ドレイン59との間のpウェルの部分がアクティブウェ
ル60であり、基板バイアス発生回路からの配線が接続
されるpウェルの部分がコンタクト領域61である。
【0102】図18(d)に示す構造では、SOI型ト
ランジスタの特徴である高モビリティー、低サブスレッ
ショルドパラメータ等の利点が得られる一方、SOIト
ランジスタの欠点である基板浮遊効果によるキンク現象
の発生が抑制される。したがって、基板バイアス自己調
整型トランジスタの利点が顕著に活用される。
【0103】なお、p型半導体基板51の代りにn型半
導体基板を用いてもよく、コンタクト領域61はn+ 型
領域でもよい。上記実施例では、図18(d)に示す工
程で、コンタクト領域61の下方のシリコン酸化膜も高
抵抗層55bとしているが、このコンタクト領域61が
直接p型半導体基板51に接続されていてもよい。
【0104】次に、図19は、部分空乏型SOIトラン
ジスタを基板バイアス自己調整型トランジスタとした場
合の構造を示す。同図に示すSOIトランジスタの基本
的な構造は上記図18(d)に示す構造とほぼ同様であ
る。しかし、この例では、シリコン酸化膜がすべて高抵
抗層55となっており、さらに、ソース58及びドレイ
ン59は高抵抗層55と接していない。その他の構造
は、上記図18(d)に示す構造と同じである。
【0105】すなわち、上記図18(c)に示す工程で
は、完全空乏型SOIトランジスタを想定しているた
め、高抵抗層55aを通じてパンチスルーが生じるのを
防止すべく、ソース58とドレイン59との間の距離よ
りも狭い領域に高抵抗層55aを形成している。しか
し、部分空乏型SOIトランジスタの場合、ソース58
及びドレイン59と内部の酸化膜とは接していないの
で、このようなパンチスルーを懸念する必要はない。つ
まり、図18(d)に示すシリコン酸化膜52のすべて
の領域を高抵抗層55にしても、パンチスルーを生じる
ことはない。なお、p型半導体基板の代りにn型半導体
基板を用いてもよい。
【0106】(実施例9)次に、実施例9について、図
20及び図21を参照しながら説明する。
【0107】上記実施例8では、図18(c)に示す工
程において、シリコン酸化膜52の内部に高抵抗層55
aを形成する際、ソース58とドレイン59との間の距
離よりも狭い領域にSi+ イオンの注入を行うべく、イ
オン注入用マスクとなるレジストマスク70には、ゲー
ト長よりも短いスリットが形成されている。しかし、通
常、ゲート電極はステッパが安定して形成し得る最小の
寸法(デザインルール)で形成される場合が多いので、
その場合には安定してレジストマスク70を形成するこ
とが困難である。そこで、本実施例では、レジストマス
クを安定して形成する方法について説明する。
【0108】図20に示す例では、上記実施例7におけ
る図18(c)の工程で、シリコン酸化膜52の内部に
Si+ イオンの注入を行うためのレジストマスク71
が、ゲート電極形成用マスクの反転パターンを有する反
転レジストマスク71aと、その開口部のサイドウォー
ル71bとで構成されている。したがって、ゲート電極
と同じデザインルールで形成することができ、イオン注
入用マスクを安定して形成し得る利点がある。
【0109】図21に示す例では、ゲート電極形成用マ
スクの反転パターンを有する反転レジストマスク72を
そのまま用い、その位置をオフセットさせ、かつ斜めイ
オン注入法を用いる。ただし、反転レジストマスク72
の厚みHres と、反転レジストマスク72のスリット間
隔Sres と、高抵抗層55aの幅Lr と、抜きパターン
の露光可能最小寸法Smin と、最小ゲート長Lgminと、
斜めイオン注入の傾き角θとの間には下記の関係があ
る。
【0110】Sres (=Lr ×tan θ) ≧Smin (Smi
n はLgminにほぼ等しい) この方法により、シャドウ効果を利用して、所望位置
に、ゲート長よりも短い高抵抗層55aを形成すること
ができる。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、半導体装置の構成として、MISトランジスタ
の基板部と基板バイアス発生回路との間に抵抗体を介設
し、MISトランジスタを、作動時と非作動時とで基板
部のバイアスが変化する基板バイアス自己調整型MIS
トランジスタとして、トランジスタの非作動時には基板
バイアスを深くしてしきい値電圧の増大によりオフリー
クを低減する一方、トランジスタの作動時には抵抗体に
よる電圧降下で基板バイアスを浅くしてしきい値電圧の
低下により動作を高速にしたので、動作の高速化と消費
電力の低減とを図ることができる。
【0112】請求項2の発明によれば、上記請求項1の
発明において、基板バイアス自己調整型MISトランジ
スタに加え、基板部が上記基板バイアス発生回路に非抵
抗性配線を介して接続された基板バイアス固定型MIS
トランジスタを設ける構成としたので、半導体装置全体
の消費電力の低減と必要な高速性と高い集積度とを得る
ことができる。
【0113】請求項3の発明によれば、上記請求項1又
は2の発明において、複数の基板バイアス自己調整型M
ISトランジスタの基板部を共通の抵抗体を介して基板
バイアス発生回路に接続する構成としたので、簡素な構
成で、消費電力の低減と高速化とを図ることができる。
【0114】請求項4の発明によれば、上記請求項1の
発明において、基板バイアス自己調整型MISトランジ
スタを複数個配設し、共通の機能を有するように構成さ
れた基板バイアス自己調整型集積回路を設けたので、複
数の基板バイアス自己調整型MISトランジスタによっ
て、動作の高速性と消費電力の低減とを顕著に発揮する
ことができる。
【0115】請求項5の発明によれば、上記請求項4の
発明において、基板バイアス自己調整型集積回路を、特
に高速動作が要求されるセンスアンプ,リードアンプ等
の回路としたので、高速性を損ねることなく消費電力の
少ない半導体装置が得られることになる。
【0116】請求項6の発明によれば、上記請求項4又
は5の発明において、基板部が基板バイアス発生回路に
非抵抗性配線を介して接続された基板バイアス固定型M
ISトランジスタのみが配置された基板バイアス固定型
集積回路を設ける構成としたので、高速性の不要なMI
Sトランジスタを基板バイアス固定型集積回路に配置す
ることで、基板バイアス固定型集積回路では抵抗体を設
けることなく高集積度を維持することができる。
【0117】請求項7の発明によれば、上記請求項6の
発明において、基板バイアス自己調整型集積回路を半導
体記憶装置の周辺回路とし、基板バイアス固定型集積回
路をメモリセルアレイとしたので、高速性が必要な周辺
回路では高速性を維持し、高速性よりも集積度が要求さ
れるメモリセルアレイでは高い集積度を維持しながら、
半導体装置全体として消費電力の低減を図ることができ
る。
【0118】請求項8の発明によれば、上記請求項4,
5,6又は7の発明において、複数の基板バイアス自己
調整型集積回路を設け、各基板バイアス自己調整型集積
回路のMISトランジスタの基板部に接続される抵抗体
の抵抗値を回路の機能に応じて個別に設定する構成とし
たので、集積度,高速性及び低消費性のバランスが良好
となる。
【0119】請求項9の発明によれば、上記請求項8の
発明において、基板バイアス自己調整型集積回路の平均
的な基板電流Isubmに対して、抵抗体の抵抗値を0.1
/Isubm以上としたので、基板バイアス自己調整型集積
回路の作動中に少なくとも0.1Vだけ基板バイアスを
浅くすることができ、よって、動作の高速化を実効的に
得ることができる。
【0120】請求項10の発明によれば、上記請求項
1,2,3,4,5,6,7,8又は9の発明におい
て、抵抗体を、基板バイアス発生回路と基板バイアス自
己調整型集積回路に接続される配線中に介設するいわゆ
る外付けの構成としたので、抵抗体の形成の容易化を図
ることができる。
【0121】請求項11の発明によれば、上記請求項
1,2,3,4,5,6,7,8又は9の発明におい
て、高抵抗層を半導体基板内に埋設し、この高抵抗層で
基板バイアス自己調整型MISトランジスタを取り囲ん
で、抵抗体として機能させるようにしたので、抵抗体に
よる半導体装置の面積の増大をほとんど招くことなく、
集積度の向上を図ることができるとともに、基板電位が
変化する領域の寄生容量の減少により、トランジスタの
オン・オフの切り換えに対する基板バイアスの変化の追
随性の向上を図ることができる。
【0122】請求項12の発明によれば、上記請求項1
1の発明において、基板バイアス自己調整型MISトラ
ンジスタのソース・ドレインのうち少なくともチャネル
側のコーナー部を絶縁体で取り囲む構造としたので、ソ
ース・ドレインと基板間の寄生容量を極めて小さくする
ことができ、よって、基板バイアス自己調整型MISト
ランジスタの動作速度及び消費電力の大幅な低減を図る
ことができる。
【0123】請求項13の発明によれば、上記請求項1
011又は12の発明において、高抵抗層を基板と同じ
導電型であるがほぼ真性半導体に近い特性を有するよう
に構成したので、高抵抗層の形成の容易化を図ることが
できる。
【0124】請求項14の発明によれば、上記請求項1
1の発明において、抵抗体を少なくとも一つのノーマリ
オンのトランジスタで構成したので、従来のトランジス
タの製造工程だけで、基板バイアス自己調整型トランジ
スタを製造することができ、よって、製造コストの低減
を図ることができる。
【0125】請求項15の発明によれば、上記請求項
4,5,6,7,8,9,10,11,12,13又は
14の発明において、抵抗体を各MISトランジスタ毎
に個別に配設する構成としたので、トランジスタが非作
動中におけるしきい値の上昇効果を確実に発揮すること
ができる。
【0126】請求項16の発明によれば、請求項11の
発明において、SOI構造を利用して基板バイアス自己
調整型トランジスタを形成する構成としたので、SOI
構造の利点である高モビリティー,低サブスレッショル
ドパラメータ等の利点と、高抵抗層による基板バイアス
自己調整機能とを発揮することができる。
【0127】請求項17の発明によれば、請求項16の
発明において、高抵抗層を狭い領域に形成するようにし
たので、パンチスルーを有効に防止することができる。
【0128】請求項18の発明によれば、請求項16又
は17の発明において、高抵抗層をコンタクト領域の下
方にも形成するようにしたので、基板バイアスの自己調
整作用の増大を図ることができる。
【0129】請求項19の発明によれば、請求項16,
17又は18の発明において、絶縁体内へのイオン注入
により高抵抗層を形成するようにしたので、半導体装置
の集積度の向上を図ることができる。
【0130】請求項20の発明によれば、MISトラン
ジスタを有する半導体装置のオペレーティング方法とし
て、一定の電圧を発生させ、この電圧をMISトランジ
スタの基板部に抵抗値の高い経路を介して印加するよう
にしたので、トランジスタの作動中にはしきい値を低
く、非作動中にはしきい値を高くすることができ、よっ
て、動作の高速化と消費電力の低減とを図ることができ
る。
【0131】請求項21の発明によれば、基板バイアス
自己調整型MISトランジスタの作動中と非作動中にお
ける基板バイアスの変化を利用して基板電流を推定し、
トランジスタのオン・オフを判断するようにしたので、
トランジスタの制御の容易化を図ることができる。
【0132】請求項22の方法によれば、上記請求項2
1の発明において、基板電流が所定値以下になった回路
ブロックの電源電圧を低減し、又は当該回路ブロックと
電源との間を非接続状態にするようにしたので、消費電
力の低減を図ることができる。
【0133】請求項23の発明によれば、半導体装置の
製造方法として、基板バイアス自己調整型トランジスタ
を形成する際、ゲート電極形成用マスクの反転パターン
を有するフォトレジストマスクのスリットにサイドウォ
ールを形成し、フォトレジストマスク及びサイドウォー
ルをマスクとしてイオン注入を行って、絶縁膜内に結晶
欠陥を生ぜしめるようにしたので、請求項17の構成を
有する半導体装置をゲート電極と同じデザインルールで
容易に形成することができる。
【0134】請求項24の発明によれば、半導体装置の
製造方法として、基板バイアス自己調整型トランジスタ
を形成する際、基板バイアス自己調整型トランジスタを
形成する際、ゲート電極形成用マスクの反転パターンを
有するフォトレジストマスクをオフセット位置に形成
し、フォトレジストマスクの斜め上方からイオン注入を
行って、絶縁膜内に結晶欠陥を生ぜしめるようにしたの
で、シャドウ効果を利用して、所望位置にゲート長より
も短い高抵抗層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る半導体装置の構成を示す電気回
路図である。
【図2】トランジスタのスタンバイ時と作動時とにおけ
る状態、基板電流及び基板バイアスの変化を示す図であ
る。
【図3】実施例1の基板バイアス自己調整型MISトラ
ンジスタにおける基本的な基板電流の発生状態を説明す
るための断面図である。
【図4】実施例1の作動時及びスタンバイ時のMISト
ランジスタのゲート−基板間電圧に対するドレイン電流
と基板電流の変化特性を示す図である。
【図5】基板バイアス自己調整型MISトランジスタの
構成をnチャネルトランジスタにのみ適用した場合と従
来の方法で端にnチャネルトランジスタのしきい値電圧
を小さく設定した場合のスタンバイ電流を比較した図で
ある。
【図6】基板バイアス自己調整型MISトランジスタと
基板バイアス固定型MISトランジスタで構成したCM
OSリングオシレータの遅延時間τpdの基板電位Vsub
依存性を示した図である。
【図7】実施例2に係る半導体装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図8】実施例3に係る半導体装置の構成を示すブロッ
クである。
【図9】基板バイアス自己調整型構造を個々のMISト
ランジスタに適用した場合の断面図である。
【図10】基板バイアス自己調整型トランジスタの電流
−電圧特性とトランスコンダクタンスとの基板電位及び
抵抗体の抵抗値に対する依存性を示す図である。
【図11】基板バイアス自己調整型トランジスタの飽和
電流特性の抵抗値依存性を示した図である。
【図12】実施例4における基板バイアス自己調整型ト
ランジスタの構造の例を示す断面図である。
【図13】実施例5に係る基板バイアス自己調整型nチ
ャネル及びpチャネルMISトランジスタの断面図であ
る。
【図14】実施例5に係る基板バイアス自己調整型MI
Sトランジスタの製造工程における基板の変化を示す断
面図である。
【図15】実施例6に係る基板バイアス自己調整型nチ
ャネルMISトランジスタの構造の一例を示す断面図で
ある。
【図16】実施例6に係る基板バイアス自己調整型MI
Sトランジスタの構造の別例を示す断面図である。
【図17】実施例7に係るMISトランジスタのオペレ
ーティング方法を説明するためのブロック図である。
【図18】実施例8に係る基板バイアス自己調整型nチ
ャネルMISトランジスタの製造工程における基板の変
化を示す断面図である。
【図19】実施例8において、部分空乏型SOIトラン
ジスタを基板バイアス自己調整型トランジスタとした場
合の構造例を示す断面図である。
【図20】実施例9に係る基板バイアス自己調整型nチ
ャネルMISトランジスタの高抵抗層の形成方法の1つ
を説明するための断面図である。
【図21】実施例9に係る基板バイアス自己調整型nチ
ャネルMISトランジスタの高抵抗層の他の形成方法を
説明するための断面図である。
【図22】一般的なMISトランジスタにおける基板バ
イアスの変化に対するドレイン電流の変化特性を示す図
である。
【図23】一般的なMISトランジスタにおける基板バ
イアスの変化に対するしきい値の変化特性を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 セルアレイ(基板バイアス固定型集積回路) 2 センスアンプ(基板バイアス自己調整型集積回
路) 3 基板バイアス発生回路 4 抵抗体 5 配線 6 配線 10 基板バイアス固定型トランジスタ 20 基板バイアス自己調整型トランジスタ 21 基板 22 ゲート 23 ゲート酸化膜 24 ソース 25 ドレイン 26 LOCOS膜 27 高抵抗層 29 アクティブnウェル 30 アクティブpウェル 31 nウェル 32 pウェル 33 n型パンチスルーストッパ 34 p型パンチスルーストッパ 35 n型チャネルストッパ 36 p型チャネルストッパ 40 分離層 42 電極
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/108 (72)発明者 堀 隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板部,ゲート,ソース及びドレインを
    有するMISトランジスタと、 上記MISトランジスタの基板部に印加される基板バイ
    アスを発生する基板バイアス発生回路と、 上記MISトランジスタの基板部と基板バイアス発生回
    路との間に介設されMISトランジスタの作動時と非作
    動時とで両端の電位が変化する抵抗体とを備え、 上記MISトランジスタは、作動時と非作動時とでは自
    己調整的に基板バイアスが変化する基板バイアス自己調
    整型MISトランジスタとして構成されていることを特
    徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置において、 基板部,ゲート,ソース及びドレインを有し、上記基板
    部が上記基板バイアス発生回路に非抵抗性配線を介して
    接続され作動時と非作動時とで基板バイアスが同じであ
    る基板バイアス固定型MISトランジスタを備えたこと
    を特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の半導体装置におい
    て、 上記基板バイアス自己調整型MISトランジスタは複数
    個配設されており、 各基板バイアス自己調整型MISトランジスタの基板部
    が、共通の抵抗体を介して基板バイアス発生回路に接続
    されていることを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の半導体装置において、 複数個の上記基板バイアス自己調整型MISトランジス
    タからなる基板バイアス自己調整型集積回路を備えたこ
    とを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の半導体装置において、 上記基板バイアス自己調整型集積回路は、センスアン
    プ,リードアンプ,コラムデコーダ,ロウデコーダ等の
    高速動作用回路であることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の半導体装置におい
    て、 複数個の上記基板バイアス固定型MISトランジスタを
    配置してなる基板バイアス固定型集積回路を備えたこと
    を特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の半導体装置において、 半導体装置は半導体記憶装置であり、 上記基板バイアス自己調整型集積回路は半導体記憶装置
    の周辺回路であり、 上記基板バイアス固定型集積回路は半導体記憶装置のメ
    モリセルアレイであることを特徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】 請求項4,5,6又は7記載の半導体装
    置において、 上記基板バイアス自己調整型集積回路は、複数個配置さ
    れており、 各基板バイアス自己調整型集積回路のMISトランジス
    タの基板部に接続される抵抗体の抵抗値は、各集積回路
    の種類に応じて予め個別に設定されていることを特徴と
    する半導体装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の半導体装置において、 上記抵抗体の抵抗値は、基板バイアス自己調整型集積回
    路の動作中に流れる平均的な基板電流をIsubmとする
    と、0.1/Isubm以上に予め設定されていることを特
    徴とする半導体装置。
  10. 【請求項10】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8又は9記載の半導体装置において、 上記抵抗体は、上記基板バイアス発生回路と基板バイア
    ス自己調整型MISトランジスタの基板部とを接続する
    配線中に介設されていることを特徴とする半導体装置。
  11. 【請求項11】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8又は9記載の半導体装置において、 上記抵抗体は、半導体基板内に埋設され少なくとも1つ
    の上記基板バイアス自己調整型MISトランジスタの少
    なくともチャネル領域の下方の領域に設けられた高抵抗
    層で構成されていることを特徴とする半導体装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の半導体装置におい
    て、 上記基板バイアス自己調整型MISトランジスタのソー
    ス・ドレインのうち少なくともチャネル側のコーナー部
    と高抵抗層との間に絶縁体からなる分離層が形成されて
    いることを特徴とする半導体装置。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12記載の半導体装置
    において、 上記高抵抗層は、基板と同じ導電型であるがほぼ真性半
    導体に近い特性を有するように構成されていることを特
    徴とする半導体装置。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の半導体装置において、 上記抵抗体は、少なくとも一つのノーマリオンのトラン
    ジスタで構成されていることを特徴とする半導体装置。
  15. 【請求項15】 請求項4,5,6,7,8,9,1
    0,11,11,12,13又は14記載の半導体装置
    において、 上記抵抗体は、各基板バイアス自己調整型MISトラン
    ジスタ毎に個別に配設されていることを特徴とする半導
    体装置。
  16. 【請求項16】 請求項11記載の半導体装置におい
    て、 上記半導体基板は、絶縁体の上にシリコン膜を形成して
    なるSOI(SiliconOn Insulator)基板であり、 上記第1MISトランジスタは、上記シリコン膜に形成
    されており、 上記高抵抗層は、SOI基板の絶縁体のうち基板バイア
    ス自己調整型MISトランジスタのチャネル領域の下方
    に位置する領域に多数の結晶欠陥を導入して形成されて
    いることを特徴とする半導体装置。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の半導体装置におい
    て、 上記高抵抗層は、基板バイアス自己調整型MISトラン
    ジスタのソース・ドレイン間距離よりも狭い領域に形成
    されていることを特徴とする半導体装置。
  18. 【請求項18】 請求項16又は17記載の半導体装置
    において、 上記基板バイアス自己調整型MISトランジスタと基板
    バイアス発生回路とを接続する配線のコンタクト領域
    が、上記シリコン膜の一部に形成されており、 上記高抵抗層は、上記絶縁体の上記コンタクト領域の下
    方となる部分にも多数の欠陥を導入して形成されている
    ことを特徴とする半導体装置。
  19. 【請求項19】 請求項16,17又は18記載の半導
    体装置において、 上記高抵抗層内の多数の結晶欠陥は、絶縁体内へのイオ
    ン注入により形成されていることを特徴とする半導体装
    置。
  20. 【請求項20】 基板部,ゲート,ソース及びドレイン
    を有するMISトランジスタを有する半導体装置のオペ
    レーティング方法であって、 一定の電圧を発生させ、 上記一定の電圧を、抵抗値の高い経路を介して上記MI
    Sトランジスタの基板部に印加することを特徴とする半
    導体装置のオペレーティング方法。
  21. 【請求項21】 基板部,ゲート,ソース及びドレイン
    を有するMISトランジスタと、上記MISトランジス
    タの基板部に印加される基板バイアスを発生する基板バ
    イアス発生回路と、上記MISトランジスタの基板部と
    基板バイアス発生回路との間に介設されMISトランジ
    スタの作動時と非作動時とで両端の電位が変化する抵抗
    体とを備えた半導体装置のオペレーティング方法であっ
    て、 上記抵抗体の両端の電位差により基板電流値を推測し、 上記MISトランジスタが動作状態にあるか非動作状態
    にあるかを判断することを特徴とする半導体装置のオペ
    レーティング方法。
  22. 【請求項22】 請求項21記載の半導体装置のオペレ
    ーティング方法において、 基板電流の推定値が所定値以下になった上記回路ブロッ
    クの電源電圧を低減し、又は当該回路ブロックと電源と
    の間を非接続状態にするよう制御することを特徴とする
    半導体装置のオペレーティング方法。
  23. 【請求項23】 ゲート,ソース,ドレインからなり、
    基板バイアスが自己調整されるMISトランジスタを形
    成する工程と、 上記MISトランジスタのゲート電極を形成するための
    マスクの反転パターンを有するレジストマスクを形成す
    る工程と、 上記レジストマスクのスリットにフォトレジストからな
    るサイドウォールを形成する工程と、 上記レジストマスク及びサイドウォールをマスクとして
    イオン注入を行って、絶縁膜内に結晶欠陥を生ぜしめる
    工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  24. 【請求項24】 ゲート,ソース,ドレインからなり、
    基板バイアスが自己調整されるMISトランジスタを形
    成する工程と、 上記MISトランジスタのゲート電極を形成するための
    マスクの反転パターンを有するレジストマスクをオフセ
    ット位置に形成する工程と、 上記レジストマスクの斜め上方からイオン注入を行っ
    て、絶縁膜内に結晶欠陥を生ぜしめる工程とを備えたこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
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