JP7369561B2 - 表面材 - Google Patents
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Description
このような表面材として、例えば、特開2015-182339号公報(特許文献1)には、0℃未満のガラス転移温度を有するバインダ樹脂と、0℃以上のガラス転移温度を有するバインダ樹脂を配合したバインダ液を、繊維集合体へ付与してなる熱成型用表皮基材が開示されている。また、特許文献1には、前記二種類のバインダ樹脂を備える熱成型用表皮基材は、成型時の追従性に優れることが開示されている。
しかし、このような構成を有する表面材を、熱や圧力を作用させると共に溶融した樹脂の流し込みを行うインジェクション成型のような、一般的な熱成型手段よりも過酷な熱成型手段へ供したところ、表面材の破れや表面への樹脂の染み出しなどが発生して内装材や外装材の成型性が劣るという問題が発生した。
また、当該問題の解決手段を求め、一種類のバインダ樹脂を用いることを検討したところ、成型性は改善されることがあったものの、調製した内装材や外装材の表面に小皺が発生して、表面平滑性に優れる内装材や外装材を提供するのが困難になるという新たな問題が発生した。
前記二種類のバインダ樹脂の各ガラス転移温度は共に0℃よりも低く、
前記二種類のバインダ樹脂は共に混ざり合った樹脂の状態で、前記繊維集合体の空隙中に存在しており、
更に一方の主面上に有機樹脂を含有する層を備える、表面材(但し、前記共に混ざり合った樹脂が黒色顔料を含むものを除く)。
(請求項2)前記繊維集合体における一方の主面ともう一方の主面間の長さに占める、前記繊維集合体における一方の主面からもう一方の主面に向かい前記二種類のバインダ樹脂が存在する部分の長さの百分率が40%よりも多い、請求項1に記載の表面材。」である。
具体的には、当該二種類のバインダ樹脂の各ガラス転移温度が共に0℃よりも低い時に、成型性良く表面平滑性に優れた内装材や外装材を調製可能な、表面材を提供できることを見出した。
なお、本発明で説明する各種測定は特に記載のない限り、常圧のもと25℃温度条件下で測定を行った。また、本発明で説明する各種測定結果は特に記載のない限り、求める値よりも一桁小さな値まで測定で求め、当該値を四捨五入することで求める値を算出した。具体例として、少数第一位までが求める値である場合、測定によって少数第二位まで値を求め、得られた少数第二位の値を四捨五入することで少数第一位までの値を算出し、この値を求める値とした。
ここで繊維集合体は主として表面材の骨格を形成する役割を担う部材である。そして、バインダ樹脂は繊維集合体の構成繊維同士を接着一体化させて、繊維集合体の形状が意図せず変形するのを防止する役割や繊維集合体の剛性など、諸物性を向上させる役割を担う。また、後述するような添加剤を繊維集合体(繊維集合体を構成する繊維の表面や、繊維集合体の空隙中)に担持する役割を担うことができる。
繊維集合体の厚さは、0.5~5mmであることができ、1~3mmであることができ、1.1~1.9mmであることができる。なお、本発明において厚さとは主面と垂直方向へ20g/cm2の圧縮荷重をかけた時の該垂直方向の長さをいう。
また、繊維集合体の目付は、例えば、50~500g/m2であることができ、80~300g/m2であることができ、100~250g/m2であることができる。なお、本発明において目付とは測定対象物の最も広い面積を有する面(主面)における1m2あたりの質量をいう。
バインダ樹脂としてアクリル系樹脂を採用すると、熱成型時に適度に軟化するため金型への追従性に優れる表面材を提供でき好ましい。
なお、本発明でいうガラス転移温度(以降、Tgと称することがある)とは、測定対象となる樹脂を示差熱分析計(DTA)へ供し測定されたDTA曲線におけるベースラインの接線と、ガラス転移による吸熱領域の急峻な下降位置の接線との交点にあたる温度をいう。
この理由は完全に明らかとなっていないが、インジェクション成型のような過酷な熱成型手段へ供した時に、含浸率が少ない表面材ではバインダ樹脂が存在していない部分に意図せず大きな変形が発生し易い。そして、含浸率が少ない(バインダ樹脂が繊維集合体における一方の主面側の空隙中に偏在している)繊維集合体では、前記バインダ樹脂が存在していない部分の大きな変形に引きずられ、バインダ樹脂が偏在している側の主面に小皺が発生して、表面平滑性に優れる内装材や外装材を提供するのが困難になると考えられる。
(含浸率の算出方法)
(1)表面材を構成する、バインダ樹脂を空隙中に備えた繊維集合体を用意した、あるいは、当該繊維集合体を備えた表面材を用意した。
(2)当該繊維集合体または表面材を、カヤステインQ(日本化薬(株)製)などの色素で着色した。
(3)当該繊維集合体または表面材の厚さ方向(主面と垂直をなす方向)の断面における、バインダ樹脂の分布状態を目視や光学顕微鏡で確認した。
(4)当該繊維集合体の厚さA(換言すれば、繊維集合体における一方の主面ともう一方の主面間の長さ)を算出した。なお、厚さAは、表皮材の厚さ方向の断面を光学顕微鏡で観察し無作為に選んだ10点における、両主面間の最短距離の算術的平均値である。
(5)当該繊維集合体における一方の主面からもう一方の主面に向かいバインダ樹脂が存在する部分の長さBを算出した。なお、厚さBは、表皮材の厚さ方向の断面を光学顕微鏡で観察し無作為に選んだ10点における、一方の主面(バインダ樹脂を付与した側の主面)から、当該主面を始点として表面材の厚さ方向へ向かう直線上に現れた、バインダ樹脂が存在していない部分までの最短距離の、算術的平均値である。
(6)当該繊維集合体の厚さAに占める、バインダ樹脂が存在する部分の長さBの百分率(100×B/A)を算出し、含浸率(単位:%)とした。
本発明にかかる表面材の製造方法は適宜選択できるが、一例として、
(1)繊維集合体を用意する工程、
(2)少なくとも二種類のバインダ樹脂(または、少なくとも二種類のバインダ樹脂が混合してなる混合バインダ)を溶媒に溶解してなる溶液、あるいは、分散媒に分散してなる分散液(以降、合わせてバインダ液と称することがある)を用意する工程、
(3)繊維集合体へ当該バインダ液を付与する工程、
(4)当該バインダ液を付与した繊維集合体を加熱することで、バインダ液中の溶媒あるいは分散媒を除去して、繊維集合体の空隙中に少なくとも二種類のバインダ樹脂を存在させる工程、
を備える、表面材の製造方法を挙げることができる。
繊維集合体として、例えば、繊維ウェブや不織布、あるいは、織物や編み物などの、シート状の布帛を用意する。なお、繊維集合体における構成繊維の繊度や繊維長、繊維集合体の厚さや目付は上述した数値のものを採用できる。
溶媒あるいは分散媒の種類は適宜選択できるが、繊維集合体へバインダ液を好適に付与できるよう、バインダ樹脂が溶解できると共に繊維集合体が溶解しない溶媒を採用する、あるいは、バインダ樹脂が分散できると共に繊維集合体が溶解しない溶媒を採用するのが好ましい。また、バインダ液に占めるバインダ樹脂の濃度は、繊維集合体へバインダ液を好適に付与できるよう、適宜調整する。
また、プリント液中に添加剤を溶解あるいは分散させ含有していてもよい。
繊維集合体へプリント液を付与する方法は適宜選択できるが、繊維集合体の一方の主面にそのまま、あるいは泡立てた状態で、スプレーや含浸ロールなどを用いて散布あるいは塗布する方法、繊維集合体の一方の主面を浸漬する方法、プリント液へ繊維集合体を含浸する方法などを採用できる。
溶媒あるいは分散媒を除去する方法は適宜選択できるが、例えば、オーブンドライヤー、遠赤外線ヒーター、乾熱乾燥機、熱風乾燥機などの加熱機へ供し加熱する、室温雰囲気下や減圧雰囲気下に静置するなどして、溶媒あるいは分散媒を蒸発させ除去できる。溶媒あるいは分散媒を除去する際の加熱温度は、溶媒あるいは分散媒が揮発可能な温度であると共に、バインダ樹脂により繊維集合体の構成繊維同士を接着一体化できるよう、加熱温度の下限を調整する。また、繊維集合体や添加剤の形状や機能などが意図せず低下することがないよう、加熱温度の上限を調整する。
また、加熱を受け発泡する粒子を備えている場合には、本工程によって当該粒子を発泡させてもよい。
上述の工程を経ることで表面材を調製できるが、上述の工程の後、
(5)表面材へプリント層を形成可能な溶液や分散液(以降、合わせてプリント液と称することがある)を付与することで、一方の主面上に模様状のプリント層あるいは一方の主面上の全面にプリント層を形成する工程、
へ供しても良い。
また、更に、工程(4)の後あるいは工程(5)の後、
(6)表面材へトップコート層を形成可能な溶液や分散液(以降、合わせてトップコート層形成液と称することがある)を付与することで、一方の主面上の全面にトップコート層を形成する工程、
へ供しても良い。
なお、熱成型手段へ供する前後において、表面材あるいは内装材や外装材を打ち抜いたり切り抜く、あるいは立体的な形状を付与するなど、二次加工へ供しても良い。
原着ポリエステル繊維(繊度:2.2dtex、繊維長:38mm)を100%用いて、カード機により開繊して繊維ウェブを形成した後、片面から針密度400本/m2でニードルパンチ処理を行い、その後、熱ロール間(ギャップ間隔:0.6mm、ロール加熱温度:165℃)へ供することで、繊維集合体としてニードルパンチ不織布(目付:160g/m2、厚さ:1.5mm)を調製した。
表1の組成を有する各種バインダ液を調製した。
以下の組成を有するトップコート層形成液を調製した。
有機樹脂分散液(固形分濃度:45質量%):11.25質量部
増粘剤B:0.39質量部
増粘剤C:1.00質量部
消泡剤:0.50質量部
アンモニア水:1.00質量部
水:85.86質量部
ニードルパンチ不織布のニードリングを施した面とは反対の面から、バインダ液1を泡立てた状態で塗布し、ロール間(ギャップ間隔:0.25mm)へ供した後、温度160℃のキャンドライヤーで乾燥することで、アクリル系樹脂により原着ポリエステル繊維同士を接着一体化させ、表面材(目付:185g/m2、厚さ:1.5mm)を調製した。
このようにして調製した表面材は、ニードルパンチ不織布の空隙中に二種類のバインダ樹脂(アクリル系樹脂Aおよびアクリル系樹脂D)が混在しているものであった。なお、使用したバインダ液由来の、二種類のバインダ樹脂が混ざり合ってなる混合バインダのガラス転移温度は、-25℃~-15℃の範囲を有するものであると考えられた。
更に、表面材のバインダ液を塗布した側の主面全面に、トップコート層形成液を均一となるように付与し、温度160℃のドライヤーで乾燥することで、表面材の一方の主面上全面にトップコート層を形成した。トップコート層を備えた表面材の目付は200g/m2、厚さは1.5mmであった。
なお、トップコート層を形成する有機樹脂は表面材の主面上にのみ存在しているものであり、トップコートを構成する有機樹脂をバインダ樹脂とみなして(含浸率の算出方法)へ供し算出された含浸率は1%であった。
バインダ液1の替わりにバインダ液2を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トップコート層を備えた表面材(目付:200g/m2、厚さ:1.5mm)を調製した。
なお、トップコート層を形成する有機樹脂は表面材の主面上にのみ存在しているものであり、トップコートを構成する有機樹脂をバインダ樹脂とみなして(含浸率の算出方法)へ供し算出された含浸率は1%であった。
バインダ液1の替わりにバインダ液3を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トップコート層を備えた表面材(目付:200g/m2、厚さ:1.5mm)を調製した。
なお、トップコート層を形成する有機樹脂は表面材の主面上にのみ存在しているものであり、トップコートを構成する有機樹脂をバインダ樹脂とみなして(含浸率の算出方法)へ供し算出された含浸率は1%であった。
バインダ液1の替わりにバインダ液4を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トップコート層を備えた表面材(目付:200g/m2、厚さ:1.5mm)を調製した。
なお、トップコート層を形成する有機樹脂は表面材の主面上にのみ存在しているものであり、トップコートを構成する有機樹脂をバインダ樹脂とみなして(含浸率の算出方法)へ供し算出された含浸率は1%であった。
バインダ液1の替わりにバインダ液5を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トップコート層を備えた表面材(目付:200g/m2、厚さ:1.5mm)を調製した。
なお、トップコート層を形成する有機樹脂は表面材の主面上にのみ存在しているものであり、トップコートを構成する有機樹脂をバインダ樹脂とみなして(含浸率の算出方法)へ供し算出された含浸率は1%であった。
トップコート層を備えた表面材を全自動射出成型機へ供し、トップコート層が存在していない側に溶融したポリプロピレン樹脂を射出して、インジェクション成型を行った。その後、冷却して内装材(外装材)を調製した。
そして、調製した内装材(外装材)における、溶融したポリプロピレン樹脂を射出した側と反対側の主面を目視で観察した。
観察の結果、当該主面に破れの発生が認められた場合には、成型性に劣る表面材であったとして、表中に「×」を記載した。
一方、観察の結果、当該主面に破れの発生が認められなかった場合には、成型性に優れる表面材であったとして、表中に「〇」を記載した。
上述した(成型性の評価方法)において調製した内装材(外装材)における、溶融したポリプロピレン樹脂を射出した側と反対側の主面を目視で観察した。
観察の結果、当該主面に小皺の発生が認められた場合には、表面平滑性に優れる内装材(外装材)を調製できない表面材であったとして、表中に「×」を記載した。
一方、観察の結果、当該主面に小皺の発生が認められなかった場合には、表面平滑性に優れる内装材(外装材)を調製できる表面材であったとして、表中に「〇」を記載した。
JIS L0849:2004(摩擦に対する染色堅ろう度試験方法)に従い、上述した(成型性の評価方法)において調製した内装材(外装材)における、溶融したポリプロピレン樹脂を射出した側と反対側の主面の耐磨耗性試験を行った。
なお、摩擦試験機、摩擦布、摩耗子にかける荷重、摩擦回数は次の通りとした。
(1)摩擦試験機:摩擦試験機II形(学振型)に準拠した装置。
(2)摩擦布:面ファスナーのフックを有する側の面(A面またはオス面)を、測定対象と接触させ試験を行った。
(3)摩耗子にかける荷重:1kg。
(4)摩擦回数:10往復(速度:60往復/分)。
試験後の溶融したポリプロピレン樹脂を射出した側と反対側の表面を目視で観察し、以下の基準で評価した。
5級:試験前後で変化は認められなかった。
4級:試験前に比べ、試験後では当該表面の部分的に毛羽立ち(毛羽立ちの高さ:5mm以下)の発生が確認された。
3級:試験前に比べ、試験後では当該表面の全体に毛羽立ち(毛羽立ちの高さ:5mm以下)の発生が確認された。
また、実施例の表面材は、耐摩耗性にも優れるものであった。
表3の組成を有する各種バインダ液を調製した。
バインダ液1の替わりにバインダ液6を用いたこと、また、塗布するバインダ液の泡立ち具合を変更したこと以外は、実施例1と同様にして、トップコート層を備えた表面材(目付:200g/m2、厚さ:1.5mm)を調製した。
このようにして調製した表面材は、ニードルパンチ不織布の空隙中に二種類のバインダ樹脂(アクリル系樹脂Aおよびアクリル系樹脂D)が混在しているものであった。なお、使用したバインダ液由来の、二種類のバインダ樹脂が混ざり合ってなる混合バインダのガラス転移温度は、-25℃~-15℃の範囲を有するものであると考えられた。
なお、トップコート層を形成する有機樹脂は表面材の主面上にのみ存在しているものであり、トップコートを構成する有機樹脂をバインダ樹脂とみなして(含浸率の算出方法)へ供し算出された含浸率は1%であった。
バインダ液1の替わりにバインダ液7を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トップコート層を備えた表面材(目付:200g/m2、厚さ:1.5mm)を調製した。
なお、トップコート層を形成する有機樹脂は表面材の主面上にのみ存在しているものであり、トップコートを構成する有機樹脂をバインダ樹脂とみなして(含浸率の算出方法)へ供し算出された含浸率は1%であった。
バインダ液1の替わりにバインダ液8を用いたこと、また、塗布するバインダ液の泡立ち具合を変更したこと以外は、実施例1と同様にして、トップコート層を備えた表面材(目付:200g/m2、厚さ:1.5mm)を調製した。
なお、トップコート層を形成する有機樹脂は表面材の主面上にのみ存在しているものであり、トップコートを構成する有機樹脂をバインダ樹脂とみなして(含浸率の算出方法)へ供し算出された含浸率は1%であった。
ニードルパンチ不織布のニードリングを施した面とは反対の面から、バインダ液7を泡立てた状態で塗布し、ロール間(ギャップ間隔:0.25mm)へ供した後、温度160℃のキャンドライヤーで乾燥することで、アクリル系樹脂により原着ポリエステル繊維同士を接着一体化させ、表面材(目付:175g/m2、厚さ:1.5mm)を調製した。
このようにして調製した表面材は、ニードルパンチ不織布の空隙中に一種類のバインダ樹脂が存在しているものであった。
更に、表面材のバインダ液を塗布した側の主面全面に、トップコート層形成液を均一となるように付与し、温度160℃のドライヤーで乾燥することで、表面材の一方の主面上全面にトップコート層を形成した。トップコート層を備えた表面材の目付は190g/m2、厚さは1.5mmであった。
なお、トップコート層を形成する有機樹脂は表面材の主面上にのみ存在しているものであり、トップコートを構成する有機樹脂をバインダ樹脂とみなして(含浸率の算出方法)へ供し算出された含浸率は1%であった。
バインダ液7の替わりにバインダ液8を用いたこと、また、塗布するバインダ液の泡立ち具合を変更したこと以外は、比較例7と同様にして、トップコート層を備えた表面材(目付:190g/m2、厚さ:1.5mm)を調製した。
なお、トップコート層を形成する有機樹脂は表面材の主面上にのみ存在しているものであり、トップコートを構成する有機樹脂をバインダ樹脂とみなして(含浸率の算出方法)へ供し算出された含浸率は1%であった。
このことから、含浸率が40%よりも多い(より好ましくは50%以上である)ことによって、より表面平滑性に優れた内装材や外装材を調製可能な、表面材を提供できることが判明した。
Claims (2)
- 繊維集合体と、前記繊維集合体の空隙中に存在する少なくとも二種類のバインダ樹脂とを備える、表面材であって、
前記二種類のバインダ樹脂の各ガラス転移温度は共に0℃よりも低く、
前記二種類のバインダ樹脂は共に混ざり合った樹脂の状態で、前記繊維集合体の空隙中に存在しており、
更に一方の主面上に有機樹脂を含有する層を備える、表面材(但し、前記共に混ざり合った樹脂が黒色顔料を含むものを除く)。 - 前記繊維集合体における一方の主面ともう一方の主面間の長さに占める、前記繊維集合体における一方の主面からもう一方の主面に向かい前記二種類のバインダ樹脂が存在する部分の長さの百分率が40%よりも多い、請求項1に記載の表面材。
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