JP7320190B2 - シート案内装置及び画像形成装置 - Google Patents

Description

本発明は、シート案内装置及び画像形成装置に関するものである。

従来、装置本体に対して開閉可能に設けられた開閉カバーと、シートを案内するガイド位置とガイド位置から退避した退避位置との間で揺動可能に構成された揺動ガイドとを備え、開閉カバーを閉じる動作に連動して退避位置に位置する揺動ガイドをガイド位置へ揺動させるシート案内装置が知られている。

特許文献１には、上記シート案内装置として、次のような構成のものが記載されている。すなわち、開閉カバーに揺動ガイドと対向するカバー側ガイド部材を備え、そのカバー側ガイド部材に揺動ガイドに接触する突起部を有している。開閉カバーを閉じていくと、退避位置にある揺動ガイドに突起部が接触し、揺動ガイドを、開閉カバーを閉じる動作に連動して退避位置からガイド位置へ揺動させるシート案内装置である。

しかしながら、開閉カバーの構成によっては、開閉カバーを閉じる動作に連動してスムーズに揺動ガイドをガイド位置へ揺動できないおそれがあった。

上述した課題を解決するために、本発明は、装置本体に対して開閉可能に設けられた開閉カバーと、シートを案内するガイド位置と前記ガイド位置から退避した退避位置との間で揺動可能に構成された揺動ガイドとを備え、前記開閉カバーを閉じる動作に連動して前記退避位置に位置する前記揺動ガイドを前記ガイド位置へ揺動させるシート案内装置において、一端が装置本体に保持され、他端が前記揺動ガイドに係合されたリンク部材と、前記開閉カバーに備えられ、前記開閉カバーを閉じる動作時に、前記リンク部材に接触して前記リンク部材を回動させる接触部材とを設け、前記接触部材が前記リンク部材へ接触するときの移動方向が、前記揺動ガイドの揺動方向に対して交差する方向であり、前記接触部材が接触した後の前記リンク部材の姿勢変化により、前記他端が、前記揺動ガイドの揺動方向と同じ側に移動することを特徴とするものである。

本発明によれば、開閉カバーを閉じる動作に連動して揺動ガイドをガイド位置へスムーズに揺動させることができる。

本実施形態の画像形成装置の概略構成図。 画像形成装置のハードブロック図。 画像形成装置を右側方から見た斜視図。 開閉カバーの概略構成図。 奥側から見た開閉カバーの斜視図。 手前側から見た開閉カバーの斜視図。 ガイド部材の斜視図。 揺動ガイドが、開かれた状態の給紙装置の斜視図。 揺動ガイドが閉じられた状態の給紙装置の斜視図。 給紙装置の概略断面図。 給紙装置を下方から見た斜視図。 揺動ガイドの斜視図。 揺動ガイドの手前側の位置決めについて説明する図。 リンク部材と、第一付勢機構と、揺動ガイドとを示す概略構成図。 リンク部材と、第一付勢機構とを示す概略構成図。 リンク部材と揺動ガイドとを示す概略構成図。 揺動ガイドを奥側から見た斜視図。 揺動ガイドに設けられた第二付勢機構付近の拡大図。 揺動ガイドの付勢機構収容部付近の断面斜視図。 第二押圧部材の回動の支点を上側に設けたときの第二押圧部材の回動について説明する図。 （ａ）は、第二押圧部材の回動の支点を下側に設けたときのガイド部材への付勢位置について説明する図であり、（ｂ）は、第二押圧部材の回動の支点を上側に設けたときのガイド部材への付勢位置について説明する図 開閉カバーを閉じる動作に連動して、揺動ガイドが退避位置からガイド位置へ揺動する様子を示す図。 開閉カバーが閉じられているときの、リンク部材、揺動ガイド、第一付勢機構および給紙ガイドを示す図。 開閉カバーの閉じる動作に連動して、揺動ガイドを退避位置からガイド位置へ揺動させるときの奥側の様子を示す図。 （ａ）は、リンク部材に押し込み部が当接したときの各部材にかかる力の方向を示す図であり、（ｂ）は、揺動ガイドの先端に設けたガイド部に押し込み部が当接したときの各部材にかかる力の方向を示す図。 板バネ部を備えたリンク部材を示す図。 揺動ガイドを９０°揺動できるようにした場合について説明する図。

以下の説明で「画像形成装置」とは、紙、ＯＨＰシート、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に現像剤やインクを付着させて画像形成を行う装置を意味する。また「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することをも意味する。また、「シート」とは紙（用紙）に限らず、ＯＨＰシート、布帛なども含み、現像剤やインクを付着させることができる媒体の意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものも含む。以下の実施形態ではシートを「用紙」として説明し、また各構成部品の説明にある寸法、材質、形状、その相対配置などは例示であって、特に特定的な記載がない限りこの発明の範囲をそれらに限定する趣旨ではない。

以下、本発明を適用可能な電子写真式やインクジェット式などの画像形成装置のうち、電子写真方式の画像形成装置を例にしてその画像形成装置の全体構成及び動作について説明する。
図１は、本実施形態の画像形成装置１００の概略構成図である。画像形成装置１００は、装置本体（以下、プリンタ部１１０という）及びプリンタ部１１０上に取り付けるスキャナ（以下、スキャナ部１２０という）から構成される。

プリンタ部１１０の内部には、シアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ）、ブラック（Ｋ）の各色の画像を形成するための画像形成部（作像装置）として、４つのプロセスユニット１Ｃ、１Ｍ、１Ｙ、１Ｋが配設されている。４つのプロセスユニット１（Ｃ、Ｍ、Ｙ、Ｋ）は、トナーの色が異なる点以外はいずれもほぼ同じ構成である。以下の説明では、便宜上、構成部材を示す番号の後ろに作像する画像のトナー色に対応させてＣ（シアン）、Ｍ（マゼンタ）、Ｙ（イエロー）、Ｋ（ブラック）を添え字として付すことにする。特に一般的説明では、これらの添え字を適宜省略する。

各プロセスユニット１（Ｃ、Ｍ、Ｙ、Ｋ）はそれぞれドラム状の像担持体２Ｃ、２Ｍ、２Ｙ、２Ｋを備え、４個の像担持体２（Ｃ、Ｍ、Ｙ、Ｋ）は、画像形成部内の図中左右方向に等間隔で離間させて並列に配設されている。各像担持体２（Ｃ、Ｍ、Ｙ、Ｋ）はプリンタの動作時に、駆動源から駆動が伝達されることにより、時計方向に回転する。各像担持体２（Ｃ、Ｍ、Ｙ、Ｋ）には、プロセスユニット１内部にてレーザ光を用いた作像プロセスによりトナー像が形成される。

像担持体２（Ｃ、Ｍ、Ｙ、Ｋ）の下部には転写装置１５が配設されている。この転写装置１５は無端状の中間転写ベルト１６を有し、中間転写ベルト１６の一端が従動ローラ１７に巻き掛けられ、他端は駆動ローラ１８に巻き掛けられている。そして駆動源によって駆動される駆動ローラ１８が回転することによって中間転写ベルト１６が矢印方向に走行し、各像担持体２の表面が、中間転写ベルト１６の上面に接触するようになっている。中間転写ベルト１６の内周部には各像担持体２に対向させて４つの一次転写ローラ１９（Ｙ、Ｃ、Ｍ、Ｋ）が設けられている。

中間転写ベルト１６の右端部付近の外周部には、ベルトクリーニング装置２１が設けられている。このベルトクリーニング装置２１は中間転写ベルト１６の表面に残留する不要なトナーや、紙粉などの異物を拭い去るためのものである。

中間転写ベルト１６の外周で、駆動ローラ１８と中間転写ベルト１６を挟んで対向する位置に、二次転写ローラ２０が設けてある。二次転写ローラ２０は駆動ローラ１８と対向する位置で中間転写ベルト１６に当接し、二次転写部としての二次転写ニップを形成している。二次転写ニップでは、中間転写ベルト１６と二次転写ローラ２０の間に記録媒体である用紙Ｐを通過させながら、バイアスを印加することで中間転写ベルト１６が担持するトナー画像Ｉが用紙Ｐに静電的に転写される。

また、プリンタ部１１０には、シートたる用紙を案内するシート案内装置としての用紙案内部７４を備えている。用紙案内部７４は、収納部としての給紙トレイ３０、給紙トレイ３０に積載された用紙を給紙する給紙装置４７、開閉カバー１３０等で構成されている。給紙トレイ３０の内部には、複数枚の用紙Ｐを積層状態で載せるための底板４６が配設されている。この底板４６は図１の左端が支軸によって回動自在に支持され、右端が上下方向に揺動可能とされている。そして、底板４６はバネの力で常時上方に付勢されている。

給紙トレイ３０の前側上部に、給紙トレイ３０に積載された用紙の束の最上部の用紙を給紙する給紙装置４７が設けられている。給紙装置４７は、ピックアップローラ４７ａと、リバースローラ４７ｂと、フィードローラ４７ｃとを備えている。ピックアップローラ４７ａは、給紙トレイ３０に積載された用紙の束の一番上の用紙と接触し、給紙トレイ３０の用紙を送り出す。リバースローラ４７ｂは、トルクリミッタを介して駆動源に接続され、フィードローラ４７ｃに当接して分離ニップを形成している。リバースローラ４７ｂは、駆動源により用紙を給紙トレイ３０へ戻す方向（図中反時計回り）に回転駆動される。

分離ニップに１枚の用紙が挟持されたときや、分離ニップに用紙が挟持されていないときは、フィードローラ４７ｃの回転駆動力がリバースローラ４７ｂに作用し、負荷トルクがトルクリミッタのスリップトルク以上となる。従って、このときは、リバースローラ４７ｂは、フィードローラ４７ｃに連れ回り、用紙を給紙する方向（図中時計回り）に起動する。

これに対して、分離ニップに複数の用紙が挟持されたときは、用紙同士のすべりによって、リバースローラ４７ｂにかかる負荷トルクがトルクリミッタのスリップトルクよりも小さくなる。その結果、トルクリミッタを介して、駆動源の駆動力がリバースローラ４７ｂに伝達され、リバースローラ４７ｂがフィードローラ４７ｃの回転方向とは逆方向に回転駆動する。これにより、分離ニップに挟まれた複数枚の用紙Ｐのうち、一番上の用紙Ｐを除く下方の用紙がリバースローラ４７ｂの回転駆動によって、給紙トレイ３０に戻る方向に搬送され、給紙トレイ３０に戻される。

分離ニップの搬送方向下流には、搬送ローラ対３９、用紙の先端を検知可能なレジストセンサ３１、さらに下流には用紙を一旦停止させるレジストローラ対３２が配設されている。このレジストローラ対３２は、中間転写ベルト１６の直近上流側に位置し、中間転写ベルト１６上のトナー画像Ｉと、用紙先端位置とを精度良く合わせるために、用紙を一旦停止させて当該用紙Ｐを一時的に弛ませる。そして中間転写ベルト１６上に形成されたトナー画像Ｉが、二次転写ニップ部で用紙Ｐに転写される直前に、一旦停止させていた用紙Ｐを所定のタイミングで二次転写ニップ部に送り出す。

二次転写ローラ２０と駆動ローラ１８のニップ部の上方には、定着装置３４が設けてある。定着装置３４は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラ３４ａと、この定着ローラ３４ａに対して所定の圧力で当接しながら回転する加圧ローラ３４ｂを備えている。なお、定着装置としては無端状の回転ベルトを採用したものやＩＨ加熱方式など他の構成も可能である。

プリンタ部１１０の図中右側には、再給紙部３７が配設されている。再給紙部３７は、排紙ローラ対３５にてスイッチバックされた用紙Ｐが搬送され、用紙Ｐの裏面が中間転写ベルト１６に接触する面となるようにして再給紙する。

さらに、プリンタ部１１０の図中右側方には、手差しの用紙が載置される手差しトレイ３６が配設されている。手差しトレイ３６は、装置本体に対して開閉可能に設けられ、手差しの用紙を使用するときに開かれて手差しの用紙が載置される。手差しトレイ３６に載置された手差しの用紙は、手差し給紙ローラ３６ａにより繰り出され、手差し搬送路３８を通ってレジストローラ対３２へ給紙される。

次に、このプリンタの基本動作について説明する。図１において、制御部からの搬送信号によって給紙トレイ３０の底板４６上に積載された用紙Ｐの最上部の用紙Ｐのみがその下側の用紙Ｐから分離されて送り出される。手差しトレイ３６が選択されている場合は、制御部からの搬送信号によって手差し給紙ローラ３６ａが回転し、手差しトレイ３６に載置された最上部の用紙Ｐのみがその下側の用紙Ｐから分離されて送り出される。

用紙Ｐの先端をレジストセンサ３１で検知するとそのタイミングをトリガとしてレジストローラ対３２のニップ部で所定の弛みを形成させるまで用紙Pを搬送させ、用紙Ｐの先端スキューを補正する。

次にプリンタの作像動作を説明する。像担持体２Ｋに作像された可視像が、像担持体２Ｋと同期して移動する中間転写ベルト１６の表面に対し、プラスに帯電された一次転写ローラ１９による転写作用を受けて一次転写される。このような潜像形成、現像、一次転写の各動作は、すべてのプロセスユニット１（Ｃ、Ｍ、Ｙ、Ｋ）で画像データと対応してタイミングをとって順次行われ、中間転写ベルト１６の表面上に、シアンＣ、マゼンタＭ、イエローＹ、及びブラックＫの各色トナー画像が順次重なり合った４色トナー画像Iが担持され、この４色トナー画像Iが矢印の方向に表面移動する中間転写ベルト１６と共に搬送される。

以上のように各色トナー画像が中間転写ベルト１６に転写されると、レジストローラ対３２が駆動を開始し、中間転写ベルト１６に転写されたトナー画像とタイミング（同期）をとって用紙Ｐが二次転写ローラ２０へ送られる。二次転写ローラ２０はプラスに帯電されており、この二次転写ローラ２０の二次転写ニップ部によって、送られてきた用紙Ｐに中間転写ベルト１６上のトナー画像が転写される。中間転写ベルト１６の表面の残留トナーや異物は次の作像・転写工程のためにベルトクリーニング装置２１によって除去される。

トナー画像を転写された用紙Ｐは転写後定着装置３４へと搬送される。定着装置３４に送り込まれた用紙Ｐは、定着ローラ３４ａと加圧ローラ３４ｂ間に挟まれ、その未定着トナー画像が加熱・加圧されて用紙Ｐに定着される。

その後、用紙Ｐは、定着装置３４から排紙ローラ対３５に受け渡された後、機外へと排出される。プリンタ部１１０の上面には、スタック部１１０ａが形成されており、排紙ローラ対３５によって機外に排出された用紙Ｐは、このスタック部１１０ａ上にスタックされる。

用紙Ｐの両面に画像を形成する両面プリントモードにおいて、片面だけにトナー像が形成された後に定着装置３４を通過した用紙Ｐは、排紙ローラ対３５によってスイッチバックされ、再給紙部３７を通ってレジストローラ対３２へ再給紙される。そして、二次転写ニップ部に送られてもう片方の面にもトナー像が形成された後、定着装置３４で他方の面に対してもトナー像の定着処理が施されてから、排紙ローラ対３５を経由してスタック部１１０ａ上にスタックされる。

図２は、画像形成装置１００のハードブロック図である。
ＣＰＵ１５８は画像形成装置１００のＣＰＵであり、ＲＯＭ１５９に記憶された制御プログラム等に基づいてシステムバス１６４に接続される各種デバイスとのアクセスを総括的に制御し、Ｉ／Ｏ１６５を介して接続されるセンサやモータ、クラッチ、高圧電源などの電装品の入出力を制御する。すなわち、ＣＰＵ１５８はＲＯＭ１５９に記憶されている画像形成装置の制御プログラムを実行する。

ＲＡＭ１６０はＣＰＵ１５８の主メモリ、ワークエリア等として機能するＲＡＭであり、記録データの展開領域、環境データ格納領域等に用いられる。ＮＶＲＡＭ１６１は、制御プログラムが利用する画像形成装置に関する情報が格納される。

操作パネルI／Ｆ１６２を介して接続される操作パネル１６３（図３参照）によって、プリントモードなどを設定できる。レジストセンサ３１は、用紙が搬送されていることを検知するセンサである。搬送モータ１６９は、レジストローラ対３２などを駆動し、用紙を搬送する。転写モータ１７０は、駆動ローラ１８（中間転写ベルト１６）を駆動するものであり、感光体モータ１７１は、像担持体２Ｃ、２Ｍ、２Ｙ、２Ｋを駆動するものである。温湿度センサ１７２は、装置内の温度・湿度を測定するものであり、コントローラ１７７は、画像処理ＩＣ１６６に接続されており、印刷する用紙の紙厚などの印刷条件を取得するものである。画像処理ＩＣは、スキャナ部１２０で取得した画像データやパソコンなどの外部装置から送られてきた画像データに対して所定の処理を行なうものである。

図３は、画像形成装置１００を右側方から見た斜視図である。
なお、以下の説明では、上下方向をＺ方向、装置の前後方向（軸方向でもある）をＸ方向、装置の左右方向をＹ方向として説明する。
図３に示すように、画像形成装置１００の右側面（－Ｙ側側面）には、プリンタ部１１０に対して開閉可能な開閉カバー１３０を備えている。開閉カバー１３０は、取っ手部１３１を有しており、この取っ手部１３１を操作することで、フック部１３２（図６参照）が回動してロックが解除される。ロックを解除した状態で取っ手部１３１を－Ｙ方向に引くことで、開閉カバー１３０は、下端を支点にして回動して開かれる。

図４は、用紙案内部７４の概略図である。
シート案内装置としての用紙案内部７４は、収納部としての給紙トレイ３０、給紙トレイ３０に積載された用紙を給紙する給紙装置４７、搬送ローラ対３９、レジストローラ対３２、揺動ガイド４８を備えている。また、用紙案内部７４は、再給紙部３７、手差しトレイ３６、手差し搬送路３８、手差し給紙ローラ３６ａ等を有する開閉カバー１３０を備えている。また、開閉カバー１３０は、搬送ローラ対３９の搬送駆動ローラ３９ａ、レジストローラ対３２の従動レジストローラ３２ａが配設されている。また、開閉カバー１３０は、搬送駆動ローラ３９ａを駆動する搬送モータ６９（図５参照）、プリンタ部１１０の下部に配置されるオプションの給紙トレイから給紙された用紙をガイドするガイド部材４０なども配設されている。開閉カバー１３０に配設されたガイド部材４０は、開閉カバー１３０が閉じられた状態で後述する揺動ガイド４８に対向している。

開閉カバー１３０は、用紙案内部７４に対して開閉可能に構成されており、支持軸１３３を支点にして図中時計回りに回動することで、上方が開放される形で開閉カバー１３０が開かれる。開閉カバー１３０が開かれることで、用紙案内部７４の再給紙部３７、搬送ローラ対３９からレジストローラ対３２までの搬送路および定着装置から排紙ローラ対までの排紙路が開放され、それらの用紙案内部７４の搬送路に詰まった用紙を容易に除去することができる。

図５は、奥側（＋Ｘ方向）から見た開閉カバー１３０の斜視図であり、図６は手前側（－Ｘ方向）から見た開閉カバー１３０の斜視図である。

開閉カバー１３０の下端のＸ方向両端には、支持穴１３０ａが設けられており、これら支持穴１３０ａに装置本体に設けられた図４に示す支持軸１３３が貫通している。これにより、開閉カバー１３０は、支持軸１３３を支点にして図４に示す矢印方向に回動自在に支持される。

図７は、ガイド部材４０の斜視図である。
図７に示すように、ガイド部材４０の手前側端部（－Ｘ方向側端部）には、後述するリンク部材５０（図８参照）に接触する接触部材としての押し込み部４１を有している。また、ガイド部材４０の奥側端部（＋Ｘ方向側端部）には、後述する揺動ガイド４８をガイド位置側に付勢する第二付勢機構７０（図８参照）を押圧する押圧部４２と、その押圧部４２の下端に連結され、下方にいくにつれて開閉カバー１３０へ近づく方向に傾斜する傾斜部４３とを有している。また、ガイド部材４０の上方には、搬送駆動ローラ３９ａのローラ部の一部を突出させるための穴部４０ａが形成されている。

図８は、揺動ガイド４８が、開かれた状態の給紙装置４７の斜視図であり、図９は、揺動ガイド４８が閉じられた状態の給紙装置４７の斜視図である。また、図１０は、給紙装置４７の概略断面図であり、図１１は、給紙装置４７を下方（－Ｚ方向）から見た斜視図である。また、図１２は、揺動ガイド４８の斜視図である。

給紙装置４７は、ピックアップローラ４７ａ、リバースローラ４７ｂ、フィードローラ４７ｃ、給紙ガイド１４９を備えている（図１０参照）。また、搬送ローラ対３９の搬送従動ローラ３９ｂ、揺動ガイド４８を備えている（図１０参照）。揺動ガイド４８は、リバースローラ４７ｂをフィードローラ４７ｃに当接させて形成した分離ニップを抜けた用紙を案内（ガイド）する閉じた状態のガイド位置（図９、図１０参照）と、ガイド位置から退避した開いた状態の退避位置（図８、図１１）との間を揺動可能に構成されている。

また、図８に示すように、給紙装置４７の手前側（－Ｘ方向側）には、退避位置に位置する揺動ガイド４８を、図４に示した開閉カバー１３０の閉じる動作に連動して、ガイド位置へ揺動させるためのリンク部材５０が設けられている。また、給紙装置４７の手前側（－Ｘ方向側）には、ガイド位置に位置する揺動ガイド４８をガイド位置側へ付勢する付勢部材としての第一付勢機構６０が設けられている。また、揺動ガイド４８の奥側端部（＋Ｘ方向側端部）には、ガイド位置に位置する揺動ガイド４８をガイド位置側へ付勢する付勢部材としての第二付勢機構７０が設けられている。

本実施形態では、給紙装置４７のレイアウトの関係で、奥側にリンク部材５０を配置スペースがなく、手前側のみリンク部材５０を設けているが、奥側にもリンク部材５０を配置できるスペースが確保できれば、奥側にもリンク部材５０を配置し、揺動ガイド４８のＸ方向の両端側にそれぞれ設けるようにしてもよい。
なお、図８に示す符号４７ｄは、揺動ガイドの奥側端部に設けられた第二位置決め部４８ｇ（図１６参照）が突き当たる突き当て面である。

揺動ガイド４８には、図１０に示すように、給紙ガイド１４９に対向し、分離ニップを抜けた用紙を案内（ガイド）する傾斜した給紙ガイド部４８ａと、開閉カバー１３０に設けられたガイド部材４０に対向し、プリンタ部１１０の下部に配置されるオプションの給紙トレイから給紙された用紙をガイドするオプションガイド部４８ｂとを備えている。
給紙ガイド部４８ａは、略水平方向（－Ｙ方向）に給紙されてきた用紙を、略鉛直方向上方（＋Ｚ方向）に向うようにガイドし、用紙の搬送方向を略水平方向から略鉛直方向に変更する。

図１１、図１２に示すように、揺動ガイド４８の下端のＸ方向両端には、支持穴４８ｅが設けられている。Ｘ方向に延びるフレーム部材１４３（図８参照）に固定されている両側板１４７ａ，１４７ｂの下端には、揺動軸４７ｅが設けられている。手前側の側板１４７ｂの揺動軸４７ｅは、外側の面に設けられており、奥側の側板１４７ａの揺動軸４７ｅは、内側の面に設けられている。このように、一方の揺動軸４７ｅを側板の内側の面に設け、他方を揺動軸４７ｅの外側の面に設けることで、揺動ガイド４８を、手前側から奥側へまたは奥側から手前側へ移動させることで揺動軸４７ｅを支持穴４８ｅに貫通させ揺動ガイド４８を取り付けつけることができる。

このように、揺動軸４７ｅが支持穴４８ｅに貫通することで、揺動ガイド４８が、揺動軸４７ｅを支点にして図９に示すガイド位置と図８に示す退避位置との間を揺動可能に支持される。

本実施形態では、揺動ガイド４８は、下端を支点にして揺動することで、図８、図１１に示すように、退避位置に位置するとき、上方が開放される。これにより、上から分離ニップで詰まった用紙を除去することができる。

また、揺動ガイド４８の手前側端部には図１２に示すように、リンク部材５０（図８参照）の他端側に係合するためのリンク係合突起４８ｄが設けられている。また、図１２に示す符号４８ｃは、揺動ガイド４８の手前側を位置決めする第一位置決め部である。

第一位置決め部４８ｃは、第一付勢機構６０（図９参照）により揺動ガイド４８の手前側がガイド位置側へ付勢されたときに、図１３に示すように、給紙ガイド１４９の手前側端部に設けられた突き当て面１４９ａに突き当たって揺動ガイド４８の手前側を位置決めする。これにより、手前側の給紙ガイド部４８ａと給紙ガイド１４９との隙間ｄを、規定の隙間にでき、分離ニップを抜けた用紙の手前側を、給紙ガイド１４９と給紙ガイド部４８ａとで良好に案内（ガイド）することができる。

図１４は、リンク部材５０と、第一付勢機構６０と、揺動ガイド４８とを示す概略構成図であり、図１５は、リンク部材５０と、第一付勢機構とを示す概略構成図である。
第一付勢機構６０は、第一押圧部材６１と、第一圧縮バネ６２とを有している。第一押圧部材６１の支持穴６１ａにリンク部材５０の支持軸５４が貫通しており、第一押圧部材６１が、支持軸５４を支点にしてリンク部材５０に回転自在に支持されている。第一圧縮バネ６２は一端が、第一押圧部材６１のバネ受け６１ｃに当接しており、他端が、リンク部材５０のバネ受け５５に当接している。

また、リンク部材５０には、第一押圧部材６１の第一圧縮バネ６２の付勢力による回動（図中反時計回り）を規制する規制凸部５３が設けられている。第一押圧部材６１の先端に設けられた突き当て部６１ｂが、上記規制凸部５３に突き当たることで、第一押圧部材６１の第一圧縮バネ６２の付勢力による回動（図中反時計回り）が規制される。

図１５に示すように、リンク部材５０の一端には、給紙装置４７のフレーム部材１４３に設けられたリンク保持軸１４３ａ（図１４参照）に回動自在に保持される保持穴５１が設けられている。また、リンク部材５０の他端には、揺動ガイド４８のリンク係合突起４８ｄ（図１４参照）が係合する長穴形状のガイド係合穴５２が設けられている。リンク部材５０の第一圧縮バネ６２を受けるバネ受け５５は、ガイド係合穴５２の図中右側（開閉カバー側）に隣接して設けられている。かかる構成により、リンク部材５０を介してリンク係合突起４８ｄ（図１４参照）にかかる第一圧縮バネ６２の付勢力の方向を、揺動ガイド４８のガイド位置へ向う方向（＋Ｙ方向）に対してほぼ平行にでき、良好に揺動ガイド４８をガイド位置へ留めておくことができる。

本実施形態では、第一圧縮バネ６２の他端をリンク部材５０に当接させ、リンク部材５０を介して揺動ガイド４８を付勢しているが、第一圧縮バネ６２の他端を揺動ガイド４８に当接させ、揺動ガイド４８を直接付勢するように構成してもよい。

また、図１４に示す破線の矢印は、開閉カバー１３０を閉じるときの押し込み部４１の移動の軌跡を示しており、押し込み部４１が当接するリンク部材５０の当接面５６は、凸状の曲面となっている。

開閉カバー１３０（図４参照）の前後方向（Ｘ方向のガタ）や、開閉カバー１３０を閉じるときに開閉カバー１３０に捩れが生じていても、押し込み部４１の一部が当接するように、当接面５６は、ある程度の幅（Ｘ方向の長さ）を有している。なお、押し込み部４１のＸ方向の幅を広げて、開閉カバー１３０の前後方向（Ｘ方向のガタ）や開閉カバー１３０に捩れが生じていたときでも、押し込み部４１の一部が当接面５６に当接するようにしてもよい。

図１６は、リンク部材５０と揺動ガイド４８とを示す概略構成図であり、図１６（ａ）が、揺動ガイド４８が退避位置にあるときの状態を示しており、図１６（ｂ）が、揺動ガイド４８がガイド位置にあるときの状態を示している。
揺動ガイド４８が、図１６（ａ）に示す退避位置から図１６（ｂ）に示すガイド位置へ揺動するとき、リンク部材５０のガイド係合穴５２に貫通しているリンク係合突起４８ｄは、図１６（ａ）の矢印Ｘ１に示すように、左斜め下方へ移動する。一方、リンク部材５０は、揺動ガイド４８が退避位置からガイド位置へ揺動するとき、図中時計回りに回動し、リンク部材５０のガイド係合穴５２は、図１６（ａ）の矢印Ｘ２に示すように左斜め上方へ移動する。このように、揺動ガイド４８が退避位置からガイド位置へ揺動するときのガイド係合穴５２の上下方向の移動方向と、リンク係合突起４８ｄの上下方向の移動方向とが互いに逆方向となる。

そのため、本実施形態では、リンク部材５０のガイド係合穴５２を上下方向に延びる長穴としている。これにより、揺動ガイド４８が退避位置からガイド位置へ揺動するとき、リンク係合突起４８ｄが、ガイド係合穴５２内を相対的に上下方向に移動できる。これにより、揺動ガイド４８が、退避位置とガイド位置との間でスムーズに揺動することができる。

図１７は、揺動ガイド４８を奥側から見た斜視図であり、図１８は、揺動ガイド４８に設けられた第二付勢機構７０付近の拡大図であり、図１９は、揺動ガイド４８の付勢機構収容部４８ｆ付近の断面斜視図である。
第二付勢機構７０は、揺動ガイド４８の奥側端部に設けられた付勢機構収容部４８ｆに収容されている。付勢機構収容部４８ｆの奥側の側板１４７ａの突き当て面４７ｄ（図１９参照）に対向する対向面４８ｆ１には、この対向面４８ｆ１から突出するように設けられた第二位置決め部４８ｇが設けられている。

第二付勢機構７０は、図１９に示すように、第二押圧部材７１と、付勢機構収容部４８ｆ内に圧縮された状態で収容された第二圧縮バネ７２とを備えている。第二押圧部材７１は、押圧部４２が当接する当接面７１ａと、当接面７１ａの下端のＸ方向両側から＋Ｙ方向に延び出した取り付け部７１ｂとを有している。付勢機構収容部４８ｆに設けられた支持軸４８ｆ２が取り付け部７１ｂの先端に設けられた支持穴７１ｃを貫通している。これにより、第二押圧部材７１は、支持軸４８ｆ２を支点にして回動自在に支持される。

また、第二押圧部材７１には、当接面７１ａの上端から＋Ｙ方向に延び出した回動規制部７１ｄが設けられており、この回動規制部７１ｄの先端には、上方に突出した突出部７１ｄ１が形成されている。付勢機構収容部４８ｆの上部には、Ｙ方向に延びる貫通溝４８ｆ３が設けられており、回動規制部７１ｄの突出部７１ｄ１が貫通溝４８ｆ３に挿入されている。突出部７１ｄ１が、貫通溝４８ｆ３の－Ｙ方向側端部に突き当たることで、図１９の反時計回りの回動が規制される。これにより、第二押圧部材７１は、開閉カバー１３０が開かれているとき、図１８に示すように、上端側が、下端側よりも－Ｙ方向（開閉カバー側）に位置するような姿勢で付勢機構収容部４８ｆに保持される。

第二付勢機構７０により揺動ガイド４８の奥側がガイド位置側へ付勢されたときに、図１９に示すように、第二位置決め部４８ｇは、奥側の側板１４７ａに設けられた突き当て面４７ｄに突き当たって揺動ガイド４８の奥側を位置決めしている。これにより、奥側の給紙ガイド部４８ａ（図１０参照）と給紙ガイド１４９（図１０参照）との隙間も、図１３で示した手前側と同様に、規定の隙間にでき、分離ニップを抜けた用紙の奥側を、給紙ガイド１４９と給紙ガイド部４８ａとで良好にガイドすることができる。

図２０は、第二付勢機構７０の変形例である。
図２０に示す変形例は、取り付け部７１ｂを上部に設けて、第二押圧部材７１の回動の支点を上側に設けたものである。かかる構成とすることで、ガイド部材４０側に図１９に示すような傾斜部４３を設けずに、図２０（ａ）に示すように、押圧部４２を、第二押圧部材７１の当接面７１ａに当接させることができる。

一方、本実施形態のように、第二押圧部材７１の回動の支点を下側に設けることで、第二押圧部材７１の回動の支点を上側に設けることで、以下の利点を得ることができる。
図２１（ａ）、図２１（ｂ）に示すように開閉カバー１３０が閉じたときにガイド部材４０の第二押圧部材７１を介して第二圧縮バネ７２の付勢力がかかる位置Ｃ１からガイド部材４０の開閉カバーへの締結箇所Ｃ２までの距離が、第二押圧部材７１の回動の支点Ｃ３を下側にした方が短くなる。その結果、第二押圧部材７１の回動の支点Ｃ３を下側にした方が、第二押圧部材７１の回動の支点Ｃ３を上側にしたものに比べて、ガイド部材４０にかかる応力（せん断応力）を低減でき、ガイド部材４０の開閉カバー側（－Ｙ方向）への変形を抑えることができるというメリットがある。

また、第二押圧部材７１の回動の支点を上側に設けることで、開閉カバー１３０を閉じる際の押圧部４２と当接面７１ａの端部（下端）と摺動時に、当接面７１ａの端部が摺動抵抗で押圧部４２の移動方向に引き込まれたときに、当接面７１ａの端部が押圧部４２から離れる方向に第二押圧部材７１を回動させようとする。その結果、押圧部４２と当接面７１ａの端部との当接圧の高まりを抑えることができ、押圧部４２と当接面７１ａの端部との摺動がスムーズになる。
逆に、開閉カバー１３０を開くときは、当接面７１ａの端部が摺動抵抗で押圧部４２の移動方向に引き込まれたときに、当接面７１ａの端部と押圧部４２との当接圧が高まる方向に第二押圧部材７１を回動しようとするため、摺動抵抗が高まることになり、開閉カバー１３０を開くときに関しては、不利に働く。

一方、第二押圧部材７１の回動の支点を下側に設けた場合は、第二押圧部材７１の回動の支点を上側に設けた場合と逆の関係となるため、開閉カバー１３０を開くときは、押圧部４２との当接圧の高まりを抑え、スムーズに摺動でき、開閉カバー１３０を閉じるとときは、当接圧が高まり、摺動抵抗が高まる。

よって、第一押圧部材６１（図１４参照）と押し込み部４１（図１４参照）との摺動抵抗に応じて、第二押圧部材７１の回動の支点を上側に設けるか、下側に設けるか決めてもよい。例えば、開閉カバー１３０を閉じるときの第一押圧部材６１と押し込み部４１との摺動抵抗が、開閉カバー１３０を開くときの第一押圧部材６１と押し込み部４１との摺動抵抗よりも大きいときは、閉じるときの摺動抵抗の増加が抑えられる第二押圧部材７１の回動の支点を上側に設ける構成を採用する。一方、開閉カバー１３０を開くときの第一押圧部材６１と押し込み部４１との摺動抵抗が、開閉カバー１３０を閉じるときの第一押圧部材６１と押し込み部４１との摺動抵抗よりも大きいときは、開くときの摺動抵抗の増加が抑えられる第二押圧部材７１の回動の支点を下側に設ける構成を採用する。

図２２は、開閉カバー１３０を閉じる動作に連動して、揺動ガイド４８が退避位置からガイド位置へ揺動する様子を示す図である。
揺動ガイド４８、開閉カバー１３０ともに下端を支点にして揺動するもので、図２２（ｂ）に示す揺動ガイド４８の揺動の支点（揺動軸４７ｅ）と、開閉カバー１３０の揺動の支点（支持軸１３３）とが上下方向にＤしか離れておらず、上下方向において、開閉カバー１３０の揺動の支点（支持軸１３３）が、揺動ガイド４８の揺動の支点（揺動軸４７ｅ）の位置に近い位置にある。

上下方向において、開閉カバー１３０の揺動の支点（支持軸１３３）が、揺動ガイド４８の揺動の支点（揺動軸４７ｅ）の位置に近い位置にある構成のため、揺動ガイド４８付近における押し込み部４１の移動方向が、ほぼ鉛直方向下方となり、揺動ガイド４８の揺動方向に対して交差する方向（ほぼ直交する方向）となっている。

図２２（ａ）に示すように、揺動ガイド４８が退避位置にあるとき、リンク部材５０の下端は、上端よりも開閉カバー側に位置し、リンク部材５０は、上下方向に対して傾いた姿勢で、リンク保持軸１４３ａと、リンク係合突起４８ｄとにより保持されている。

開閉カバー１３０を閉じていくと、押し込み部４１は、揺動ガイド４８の開放側である上方から下方へ向けてほぼ鉛直方向に移動し、リンク部材５０の当接面５６に当接する。本実施形態では、上述したように、揺動ガイド４８が退避位置にあるとき、リンク部材５０は、上下方向に対して傾いた姿勢となっているので、製造誤差や組み付け誤差により、押し込み部４１の位置が、図中左右方向に多少ずれていても、押し込み部４１をリンク部材５０に当接させることができる。

押し込み部４１がリンク部材５０の当接面５６に当接後、さらに開閉カバー１３０を閉じていくと、押し込み部４１は、リンク部材５０を下方に押し込みながら当接面５６を摺動していく。リンク部材５０は、この押し込み部４１の押し込みにより、リンク保持軸１４３ａを支点にして図中時計回りに回動する。

本実施形態では、リンク部材５０の回動の支点である上端が、リンク部材５０の揺動ガイド４８に係合された他端よりも、押し込み部４１の移動方向上流側にあり、かつ、下端が、上端よりも開閉カバー側に位置するように上下方向に対して傾いた姿勢となっている。このような構成により、押し込み部４１が開閉カバー１３０の動作に連動してリンク部材５０を下方に押し込んだときに、リンク部材５０が図中時回りに回動する。

リンク部材５０が図中時計回りに回動することで、リンク部材５０の下端（他端）が、ガイド位置側へ移動する。これにより、リンク部材５０の下端に係合している揺動ガイド４８のリンク係合突起４８ｄがリンク部材５０によりガイド位置へ向けて押し込まれ、揺動ガイド４８が退避位置からガイド位置へと揺動する。このように、押し込み部４１の下方へ押し込む力を、リンク部材５０によって、揺動ガイド４８をガイド位置側へ押し込む力に変換することができる。これにより、揺動ガイド４８を、退避位置からガイド位置へスムーズに揺動させることができる。その結果、開閉カバー１３０を閉じる際に、開閉カバー１３０の揺動が重くなるのを抑制でき、スムーズに開閉カバー１３０を閉じることができる。

また、本実施形態では、押し込み部４１が当接するリンク部材５０の当接面５６が凸状の曲面となっているため、押し込み部４１の閉じ動作に連動した下方への移動量に対するリンク部材５０の回動量を、当接面５６が平面状のものに比べて、少なくすることができる。これにより、揺動ガイド４８の退避位置からガイド位置への揺動スピードを低減することができ、揺動ガイド４８がガイド位置に到達したとき、揺動ガイド４８の位置決め部４８ｃ（図８参照），４８ｇ（図１７参照）が、給紙装置本体の突き当て面に勢いよく突き当たるのを抑制することができる。これにより、衝撃音の発生や、位置決め部４８ｃ（図８参照），４８ｇ（図１７参照）の破損を抑制することができる。

図２２（ｂ）に示すように、揺動ガイド４８がガイド位置に到達後、さらに、開閉カバー１３０を閉じていくと、押し込み部４１が、第一付勢機構６０の第一押圧部材６１に当接する。

図２２（ｂ）に示すように、第一押圧部材６１は、下端が上端よりも開閉カバー側に位置し、上下方向に対して傾いた姿勢で、リンク部材５０に保持されている。よって、製造誤差や組み付け誤差により、押し込み部４１の位置が、図中右方向（開閉カバー側）に多少ずれていても、押し込み部４１を第一押圧部材６１に当接させることができる。

押し込み部４１が、第一付勢機構６０の第一押圧部材６１に当接後、さらに開閉カバー１３０を閉じていくと、押し込み部４１は、第一押圧部材６１を下方に押し込みながら第一押圧部材の表面を摺動していく。第一押圧部材６１は、この押し込み部４１の押し込みにより、第一圧縮バネ６２の付勢力に抗して図中時計回りに回動する。

本実施形態では、第一押圧部材６１の回動の支点が、押し込み部４１との当接箇所よりも、押し込み部４１の第一押圧部材６１に接触する際の移動方向上流側にあり、かつ、下端が、上端よりも開閉カバー側に位置するように上下方向に対して傾いた姿勢となっている。よって、押し込み部４１が開閉カバーの閉じる動作に連動して第一押圧部材６１を下方に押し込んだときに、第一押圧部材６１が図中時回りに回動する。そして、図２２（ｃ）に示すように、押し込み部４１が第一押圧部材６１に当接した状態で、開閉カバー１３０が閉じられる。

本実施形態では、上述したように、押し込み部４１が、リンク部材５０や、第一押圧部材６１の表面を摺動する。そのため、リンク部材５０や第一押圧部材６１をＰＯＭ（ポリアセタール樹脂）などの摺動性材質で構成するのが好ましい。このように、リンク部材５０や、第一押圧部材６１を摺動性材質で構成することで、押し込み部４１が、リンク部材５０や、第一押圧部材６１の表面をスムーズに摺動し、開閉カバー１３０を軽い力で閉じることができる。特に、第一押圧部材６１の表面を押し込み部４１が摺動する際は、第一圧縮バネ６２の付勢力が働くため、摺動抵抗が大きい。よって、第一押圧部材６１を摺動性材質で構成するのが特に効果的であり好ましい。
また、リンク部材５０の当接面５６や、第一押圧部材６１の押し込み部４１が摺動する摺動面に、摺動性シートを貼り付けてもよい。また、押し込み部４１を摺動性材質で構成しても、同様な効果を得ることができる。

図２３は、開閉カバー１３０が閉じられているときの、リンク部材５０、揺動ガイド４８、第一付勢機構６０および給紙ガイド１４９を示す図である。
図２３に示すように、開閉カバー１３０が閉じられた状態においても、押し込み部４１は、第一押圧部材６１に当接しており、第一押圧部材６１の図中反時計回りの回動が規制されている。その結果、第一圧縮バネ６２は、所定の圧縮量が維持され、所定の付勢力が、リンク部材５０のバネ受け５５に加わる。その結果、リンク部材５０は、図中時計回りに回動するように、第一圧縮バネ６２により付勢される。これにより、揺動ガイド４８のガイド係合穴５２を貫通しているリンク係合突起４８ｄが、ガイド係合穴５２の内周面により図中矢印Ｆ方向に押される。その結果、揺動ガイド４８が、ガイド位置への揺動方向（＋Ｙ方向）、すなわち図中時計回りの方向にリンク部材５０を介して付勢される。

本実施形態では、図２３に示すように、リンク部材５０のバネ受け５５が、ガイド係合穴５２よりも開閉カバー側（図中右側）に設けられ、揺動ガイド４８がガイド位置に位置しているとき、バネ受け５５は、上下方向に平行となっている。これにより、第一圧縮バネ６２から受ける付勢力の方向が、用紙の給紙方向Ｋと略平行となる。

図２４は、開閉カバー１３０の閉じる動作に連動して、揺動ガイド４８を退避位置からガイド位置へ揺動させるときの奥側の様子を示す図であり、図２４（ａ）は、図２２（ｂ）の状態を奥側から見た図であり、図２４（ｂ）は、図２２（ｃ）の状態を奥側から見た図である。
図２４（ａ）に示すように、押し込み部４１がリンク部材５０を押し込んで、揺動ガイド４８をガイド位置まで揺動した時点（図２２（ｂ）参照）では、ガイド部材４０の傾斜部４３と第二押圧部材７１とは離間している。

図２４（ａ）に示す状態から、さらに開閉カバー１３０を閉じていくと、第二押圧部材７１の上端にガイド部材４０の傾斜部４３が当接する。傾斜部４３が第二押圧部材７１の上端に当接した状態から、さらに開閉カバー１３０を閉じていくと、第二押圧部材７１の上端が、傾斜部４３により＋Ｙ方向へ押圧される。これにより、第二押圧部材７１は、第二圧縮バネ７２の付勢力に抗して図中時計回りに回動しながら、第二押圧部材７１の上端が、傾斜部４３に摺動しながら相対的に押圧部４２へ向けて移動する。そして、第二押圧部材７１の上端が押圧部４２に乗り上げると、押圧部４２は、第二押圧部材７１の当接面７１ａに摺動しながら下方へと移動する。そして、図２４（ｂ）に示すように、押圧部４２が第二押圧部材７１に当接した状態で、開閉カバー１３０が閉じられる。

奥側においても傾斜部４３や押圧部４２が第二押圧部材７１に摺動する。また、第二押圧部材７１に傾斜部４３や押圧部４２が摺動する際は、第二圧縮バネ７２の付勢力が働くため、摺動抵抗が大きい。よって、第二押圧部材７１も第一押圧部材６１と同様、ＰＯＭ（ポリアセタール樹脂）などの摺動性材質で構成するのが好ましい。これにより、傾斜部４３や押圧部４２が第二押圧部材７１の当接面をスムーズに摺動し、開閉カバーを軽い力で閉じることができる。また、第二押圧部材７１の当接面７１ａに、摺動性シートを貼り付けてもよい。また、傾斜部４３や押圧部４２を摺動性材質で構成したり、傾斜部４３や押圧部４２の第二押圧部材７１への摺動面に摺動性シートを貼り付けたりしてもよい。

この例では、図２４（ａ）に示すように、第二位置決め部４８ｇが突き当て面４７ｄに突き当たっており揺動ガイド４８がガイド位置に到達した後に、傾斜部４３が第二押圧部材７１に当接している。しかし、傾斜部４３が第二押圧部材７１に当接するタイミングは、押し込み部４１がリンク部材５０に当接した後であればよく、例えば、揺動ガイド４８がある程度、ガイド位置へ移動した状態のときに、傾斜部４３が第二押圧部材７１に当接するようにしてもよい。

図２４（ｂ）に示すように、開閉カバー１３０が閉じられた状態において、押圧部４２は、第二押圧部材７１に当接して、第二押圧部材７１の図中反時計回りの回動を規制する。その結果、第二圧縮バネ７２は、所定の圧縮量が維持され、所定の付勢力が、揺動ガイド４８に加わる。その結果、揺動ガイド４８の奥側についても、ガイド位置への揺動方向（＋Ｙ方向）、すなわち図中時計回りの方向に付勢される。

分離ニップを抜けた用紙の先端は、図１０に示すように、揺動ガイド４８の給紙ガイド部４８ａに突き当たった後、給紙ガイド部４８ａにより鉛直上方にガイドされる。この用紙の先端が、揺動ガイド４８の給紙ガイド部４８ａに突き当たったときに揺動ガイド４８が退避位置へ揺動する方向（－Ｙ方向）に押される。本実施形態では、上述したように、第一付勢機構６０（図９参照）と第二付勢機構７０（図９参照）とにより揺動ガイド４８の手前側と奥側をガイド位置へ揺動する方向（＋Ｙ方向）に付勢している。これにより、分離ニップを抜けた用紙の先端が揺動ガイド４８の給紙ガイド部４８ａに突き当たっても、揺動ガイド４８が、退避位置へ揺動することがなく、分離ニップを抜けた用紙を良好に鉛直上方に案内（ガイド）することができる。

また、揺動ガイド４８の手前側と奥側とをガイド位置へ揺動する方向（＋Ｙ方向）に付勢することで用紙の先端が、揺動ガイド４８の給紙ガイド部４８ａに突き当たったときに揺動ガイド４８がＸ方向に対して傾いてしまうことがなく、給紙された用紙にスキューが発生するのを防止することができる。

本実施形態では、リンク部材５０を設けることで、押し込み部４１の移動軌跡よりもリンク部材５０の他端の移動軌跡の方が揺動ガイド４８の揺動方向となす角度が小さくなるようにでき、揺動ガイド４８をスムーズに退避位置からガイド位置へ揺動させることができる。以下、図２５を用いて、具体的に説明する。
本実施形態では、図２５に示す一点鎖線の矢印に示すように、開閉カバー１３０を閉じるときの押し込み部４１の移動方向が、揺動ガイド４８の揺動方向に対して交差する方向（略直交する方向、すなわち押し込み部４１の移動軌跡と揺動ガイド４８の揺動方向となす角度が略９０°）であり、かつ、揺動ガイド４８の開放側（上方）から移動してくる。そのため、図２５（ａ）に示すようなリンク部材５０や、図２５（ｂ）に示すような揺動ガイドの先端に設けた傾斜したガイド部Ｇなどがないと、揺動ガイドが退避位置に位置する状態（開いた状態）で、開閉カバー１３０を閉じると、開閉カバー１３０に設けられたガイド部材４０（図５参照）が、揺動ガイド４８と給紙装置４７本体との間に入り込んで、開閉カバー１３０を閉じることができない。また、ガイド部材４０が、揺動ガイド４８と給紙装置４７本体との間に入り込むことで、揺動ガイド４８が破損するおそれがある。

図２５（ｂ）に示すようなガイド部Ｇを設けることで、押し込み部４１をガイド部Ｇに当接させることができ、かつ、押し込み部がガイド部Ｇを下方へ押し込むことで、図中ｆ１に示すように、揺動ガイド４８をガイド位置へ揺動させる方向（＋Ｙ方向）の分力が発生する。しかしながら、押し込み部４１が押し込む方向と、押し込み部４１の押し込む力ｆで回動させる部材（揺動ガイド）の回動の支点Ｏ２と押し込み位置Ｔとを結んだ線分Ｊ１とがなす角度θ１が小さく、押し込む力ｆのほとんどが、支点Ｏ２へ向う力ｆ０となり、揺動ガイドをガイド位置へ揺動させる方向（＋Ｙ方向）の力ｆ１は僅かとなる。その結果、揺動ガイド４８を回動させるためには、大きな力が必要となり、開閉カバー１３０の閉じが重くなる。また、ガイド部Ｇが変形してしまうおそれもある。

これに対して、図２５（ａ）に示すように、リンク部材５０を設け、リンク部材５０の回動の支点を、押し込み部４１の移動方向上流側に位置させることで、押し込み部４１が押し込む方向と、押し込み部４１の押し込む力ｆで回動させる部材（リンク部材５０）の回動の支点Ｏ１と押し込み位置Ｔ１とを結んだ線分Ｊ２とがなす角度θ２が鈍角（大きくなる）となる。その結果、図２５（ａ）に示すように、押し込む力ｆのリンク部材５０を回動させる方向の分力ｆ２が十分に得られる。

また、リンク部材５０が揺動ガイド（リンク係合突起４８ｄ）を押し込む方向（リンク部材５０の他端の移動方向ｆ４）とリンク係合突起４８ｄのガイド位置への揺動方向ｆ３とのなす角度θ３は、鋭角（９０°未満）である。その結果、リンク部材５０が揺動ガイド（リンク係合突起４８ｄ）を押し込む力ｆ４の揺動ガイド４８がガイド位置へ揺動する際のリンク係合突起４８ｄの移動方向の分力ｆ３が十分に得られる。これにより、揺動ガイドのリンク係合突起４８ｄが分力ｆ３により、ガイド係合穴５２内を相対的に移動し、揺動ガイド４８をガイド位置へ揺動させることができる。

このように、リンク部材５０を設けることで、開閉カバー１３０を閉じるときの押し込み部４１の移動方向が、揺動ガイド４８の揺動方向に対して交差する方向（略直交する方向）であっても軽い力で揺動ガイド４８をガイド位置へ揺動させることができ、開閉カバー１３０をスムーズに閉じることができる。

なお、本実施形態では、リンク部材５０一端の回動の支点を図２５（ａ）に示す構成よりも上方に設け、リンク部材５０他端の揺動ガイド４８との係合位置を図２５（ａ）に示す構成よりも＋Ｙ方向側に設けて、リンク部材５０が揺動ガイド（リンク係合突起４８ｄ）を押し込む方向（リンク部材の他端の移動方向）と揺動ガイド４８がガイド位置へ揺動する際のリンク係合突起４８ｄの移動方向とがほぼ同じ側になるようにしており、よりスムーズに揺動ガイドをガイド位置へ揺動させることができるようにしている。

また、退避位置からガイド位置への揺動時に揺動ガイド４８には、退避位置への揺動させる方向（－Ｙ方向）に働く力は、揺動ガイドの自重のみである。よって、少ない力で揺動ガイド４８を退避位置からガイド位置へ移動させることが可能となっている。このことも、開閉カバー１３０をスムーズに閉じることができる一要因となっている。このように、少ない力で揺動ガイド４８を退避位置からガイド位置へ移動させることが可能であるので、リンク部材５０を手前側のみ設け、片側だけで揺動ガイド４８をガイド位置へ押す構成としても、揺動ガイド４８が捩れたりすることなく、退避位置からガイド位置へ揺動させることができる。このように、リンク部材５０を前後方（Ｘ方向）片側のみに設けた構成とできるので、部品点数の削減を図り、装置の小型化や低コスト化を図ることができる。

また、本実施形態では、リンク部材５０の他端が、常に揺動ガイド４８と係合しているが、例えば、揺動ガイド４８が退避位置にあるとき、リンク部材５０の他端と揺動ガイド４８との係合が外れているような構成でもよい。かかる構成においては、押し込み部４１がリンク部材５０に接触してリンク部材５０がある程度回動すると、リンク部材５０の他端が、揺動ガイド４８に係合し、リンク部材５０により揺動ガイド４８をガイド位置へ揺動させる。

また、揺動ガイド４８がガイド位置にあるとき、リンク部材５０と揺動ガイド４８との係合が外れるような構成でもよい。かかる構成においては、例えば、揺動ガイド４８をガイド位置から退避位置へ揺動させていくと、リンク部材５０が揺動ガイド４８に係合するように構成する。そして、リンク部材５０により揺動ガイド４８が退避位置からガイド位置へある程度揺動し、押し込み部４１が第一押圧部材６１に接触して、第一付勢機構６０で揺動ガイド４８をガイド位置へ押し込むと、リンク部材５０と揺動ガイド４８との係合が外れるように構成する。

また、本実施形態では、リンク部材５０の他端に係合穴５２（図１４参照）を設け、揺動ガイド４８に係合突起４８ｄ（図１４参照）を設けて、揺動ガイド４８とリンク部材５０の他端とを係合しているが、揺動ガイド４８に係合穴５２を設け、リンク部材５０に係合突起を設けて揺動ガイド４８とリンク部材５０の他端とを係合してもよい。

上述では、リンク部材５０と第一付勢機構６０とをそれぞれ別に設けているが、図２６に示すように、リンク部材５０に板バネ部５７を設けて、第一付勢機構６０を無くす構成とすることもできる。
図２６（ａ）に示すように、押し込み部４１により板バネ部５７が押し込まれることで、板バネ部５７が図中破線で示すように、弾性変形することで、リンク部材５０に図中矢印Ｍ方向に回動させる付勢力が発生する。これにより、ガイド係合穴５２を貫通するリンク係合突起４８ｄに図中矢印Ｆ方向の力が作用し、揺動ガイド４８をガイド位置へ揺動する方向に付勢することができる。

図２６に示すように、リンク部材５０に板バネ部５７を設けることで、第一付勢機構６０（第一押圧部材６１、第一圧縮バネ６２）が不要となり、部品点数を削減することができる。これにより、装置のコストダウンを図ることができる。一方、リンク部材５０に板バネ部５７を設ける構成においては、図２６（ａ）の破線Ｗの箇所に応力が集中し、破損が生じるおそれがあるというデメリットがある。一方、リンク部材５０とは別に、第一付勢機構６０を設けた構成においては、リンク部材５０に応力集中箇所が生じるのが抑制され、耐久性を高めることができるというメリットがある。また、付勢力の管理も容易というメリットがある。

また、揺動ガイド４８の奥側端部に板バネ部５７を設けて、第二付勢機構７０を無くしてもよい。

図２７は、揺動ガイド４８を９０°揺動できるようにした場合について説明する図である。
ガイド位置から９０°揺動して退避位置へ移動する構成するとすることで、図２７（ａ）に示すように、分離ニップから搬送ローラ対３９までの給紙経路を大きく開放することができ、この給紙経路に詰まった用紙を容易に取り出すことができる。また、揺動ガイド４８を９０°揺動できるようにした場合についても、リンク部材５０の回動の支点（リンク保持軸１４３ａ）を高い位置に設けて、揺動ガイドの揺動の支点（揺動軸４７ｅ）から離し、揺動ガイド４８のリンク部材の他端を保持する箇所（リンク係合突起４８ｄ）を、揺動ガイドの揺動の支点に近い位置に設けることで、リンク部材の回動で揺動ガイドを退避位置からガイド位置へ移動させることができる。

しかしながら、退避位置からある程度回動するまでの間は、リンク係合突起４８ｄの移動が左斜め上方となり、リンク部材５０の回動によりガイド係合穴５２のリンク係合突起４８ｄを押し上げていくことになる。従って、ガイド係合穴５２の内周面にグリスを塗布したり、リンク係合突起４８ｄやリンク部材を摺動抵抗の低い樹脂で構成したりして、リンク係合突起４８ｄがガイド係合穴５２内を移動しやすいようにする必要ある。

また、例えば、揺動軸４７ｅにトーションスプリングを取り付けて、揺動ガイド４８をガイド位置への揺動方向に付勢して、揺動ガイド４８のガイド位置への揺動を補助するようにしてもよい。トーションスプリングの付勢力は、揺動ガイド４８の自重未満とし、トーションスプリングの付勢力のみで退避位置にある揺動ガイド４８がガイド位置へ揺動しないようにする。

また、本実施形態においては、電子写真式の画像形成装置について、本発明を適用した例について説明したが、インクジェット式の画像形成装置についても、本発明を適用することができる。

以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
（態様１）
装置本体に対して開閉可能に設けられた開閉カバーと、シートを案内するガイド位置とガイド位置から退避した退避位置との間で揺動可能に構成された揺動ガイドとを備え、開閉カバー１３０を閉じる動作に連動して退避位置に位置する揺動ガイドをガイド位置へ揺動させるシート案内装置において、一端が装置本体に保持され、他端が揺動ガイド４８に係合されたリンク部材５０と、開閉カバー１３０に備えられ、開閉カバー１３０を閉じる動作時に、リンク部材５０に接触してリンク部材５０を回動させる押し込み部４１などの接触部材とを設けた。
装置本体におけるリンク部材５０の一端の保持位置や揺動ガイド４８におけるリンク部材５０の他端の係合位置の設定により、押し込み部４１などの接触部材の移動軌跡よりもリンク部材５０の他端の移動軌跡の方が揺動ガイド４８の揺動方向となす角度が小さくなるようにできる。例えば、接触部材がリンク部材５０へ接触するときの移動方向が、揺動ガイド４８の揺動方向に対して直交する方向である場合に、接触部材が接触した後のリンク部材５０の姿勢変化により、他端が、揺動ガイド４８の揺動方向と平行な方向に移動するようにできる。このように、リンク部材５０を用い、その姿勢の変化によって、リンク部材５０の他端の移動軌跡を、接触部材の移動軌跡とは異なる所望の移動軌跡を取るようにできる。
よって、開閉カバーを閉じるとき、揺動ガイドの付近における接触部材の移動の軌跡が、揺動方向に対して直交する方向となるように開閉カバーを構成した画像形成装置であっても、リンク部材の他端の移動により、開閉カバーを閉じる動作に連動して揺動ガイドをスムーズにガイド位置へ揺動させることが可能となる。

（態様２）
態様１において、押し込み部４１などの接触部材がリンク部材５０へ接触するときの移動方向が、揺動ガイド４８の揺動方向に対して交差する方向であり、接触部材が接触した後のリンク部材５０の姿勢変化により、他端が、揺動ガイド４８の揺動方向と同じ側に移動する。
これによれば、実施形態で説明したように、押し込み部４１などの接触部材がリンク部材５０へ接触するときの移動方向が、揺動ガイド４８の揺動方向に対して交差する方向であっても、リンク部材の他端の移動により、開閉カバーを閉じる動作に連動して揺動ガイドをスムーズにガイド位置へ揺動させることが可能となる。

（態様３）
態様２において、リンク部材５０の一端は、他端よりも移動方向上流側に位置する。
これによれば、実施形態で説明したようし、押し込み部４１などの接触部材がリンク部材５０に接触してリンク部材５０が接触部材により押し込まれたときに、リンク部材の他端が、揺動ガイド４８の揺動方向と平行な方向に移動するように、リンク部材５０の姿勢を変化させることができる。

（態様４）
態様１乃至３いずれかにおいて、リンク部材５０の接触部材が接触する接触面が、凸状の曲面である。
これによれば、実施形態で説明したように、押し込み部４１などの接触部材のリンク部材５０押し込み量に対するリンク部材５０の回動量を低減することができ、リンク部材の回動するスピードを低減できる。これにより、リンク部材５０の回動に伴いガイド位置へ向けて揺動する揺動ガイド４８の揺動スピードを抑えることができる。その結果、揺動ガイドの揺動スピードを抑えることができ、揺動ガイドがガイド位置に到達したときに、給紙装置本体の部材（突き当て面１４９ａ，４７ｄ）に勢いよくぶつかるのを防止できる。

（態様５）
態様１乃至４いずれかにおいて、開閉カバー１３０が閉じられた状態のとき、揺動ガイド４８をガイド位置に位置するように付勢する第一付勢機構６０や第二付勢機構７０などの付勢部材を備える。
これによれば、実施形態で説明したように、用紙などのシートの先端が、揺動ガイド４８の給紙ガイド部４８ａなどのガイド部に突き当たったとき、揺動ガイド４８をガイド位置に留めることができ、シートを良好に案内することができる。

（態様６）
態様５において、付勢部材は、揺動軸方向両端に設けられている。
これによれば、実施形態で説明したように、用紙などのシートの先端が、揺動ガイド４８の給紙ガイド部４８ａなどのガイド部に突き当たったとき、揺動ガイド４８が揺動軸方向に対して傾斜するのを防止することができ、シートにスキューが発生するのを抑制することができる。

（態様７）
態様５または６において、板バネ部５７などの付勢部材とリンク部材とが樹脂の一体成型品からなっている。
これによれば、図２６を用いて説明したように、部品点数を削減することができ、装置のコストダウンを図ることができる。

（態様８）
態様５乃至７いずれかにおいて、付勢部材の押し込み部４１などの接触部材に摺動する摺動部を、摺動性材質で構成した。
これによれば、実施形態で説明したように開閉カバー１３０をスムーズに開閉することができる。

（態様９）
態様１乃至８いずれかにおいて、揺動ガイド４８は、シートの搬送方向を変更するように案内する。
これによれば、実施形態で説明したように、搬送されてきたシートの先端が、揺動ガイドの給紙ガイド部４８ａなどのガイド部に突き当たるおそれが高いが、シートの先端がガイド部に突き当たっても、付勢部材で揺動ガイドをガイド位置に留めることができるので、良好にシートの搬送方向を変更するように案内することができる。

（態様１０）
態様１乃至９いずれかにおいて、複数枚のシートが収納可能な給紙トレイ３０などの収納部と、収納部に収納されたシートを給紙する給紙装置４７などの給紙部とを備え、揺動ガイド４８は、給紙部を抜けた直後のシートを案内する。
これによれば、揺動ガイドを退避位置へ揺動させることで、給紙部からの給紙時に詰まったシートを容易に除去することができる。

（態様１１）
用紙などのシートを案内するシート案内装置を備えた画像形成装置において、シート案内装置として態様１乃至１０いずれかのシート案内装置を用いた。
これによれば、開閉カバー１３０の閉じる動作に連動して揺動ガイドをガイド位置へ揺動させることができる。

３０ ：給紙トレイ
３１ ：レジストセンサ
３２ ：レジストローラ対
３２ａ ：従動レジストローラ
３６ ：手差しトレイ
３６ａ ：手差し給紙ローラ
３７ ：再給紙部
３８ ：手差し搬送路
３９ ：搬送ローラ対
３９ａ ：搬送駆動ローラ
３９ｂ ：搬送従動ローラ
４０ ：ガイド部材
４０ａ ：穴部
４１ ：押し込み部
４２ ：押圧部
４３ ：傾斜部
４７ ：給紙装置
４７ａ ：ピックアップローラ
４７ｂ ：リバースローラ
４７ｃ ：フィードローラ
４７ｄ ：突き当て面
４７ｅ ：揺動軸
４８ ：揺動ガイド
４８ａ ：給紙ガイド部
４８ｂ ：オプションガイド部
４８ｃ ：第一位置決め部
４８ｄ ：リンク係合突起
４８ｅ ：支持穴
４８ｆ ：付勢機構収容部
４８ｆ１ ：対向面
４８ｆ２ ：支持軸
４８ｆ３ ：貫通溝
４８ｇ ：第二位置決め部
５０ ：リンク部材
５１ ：保持穴
５２ ：ガイド係合穴
５３ ：規制凸部
５４ ：支持軸
５５ ：バネ受け
５６ ：当接面
５７ ：板バネ部
６０ ：第一付勢機構
６１ ：第一押圧部材
６１ａ ：支持穴
６１ｂ ：突き当て部
６１ｃ ：バネ受け
６２ ：第一圧縮バネ
７０ ：第二付勢機構
７１ ：第二押圧部材
７１ａ ：当接面
７１ｂ ：取り付け部
７１ｃ ：支持穴
７１ｄ ：回動規制部
７１ｄ１ ：突出部
７２ ：第二圧縮バネ
７４ ：用紙案内部
１３０ ：開閉カバー
１３０ａ ：支持穴
１３１ ：取っ手部
１３２ ：フック部
１３３ ：支持軸
１４３ ：フレーム部材
１４３ａ ：リンク保持軸
１４７ａ ：側板
１４７ｂ ：側板
１４９ ：給紙ガイド
１４９ａ ：突き当て面
１６３ ：操作パネル
Ｃ２ ：締結箇所
Ｃ３ ：支点
Ｇ ：ガイド部
Ｉ ：トナー画像
Ｋ ：給紙方向

特開２００１－１９２１４０号公報

Claims (10)

1. 装置本体に対して開閉可能に設けられた開閉カバーと、シートを案内するガイド位置と前記ガイド位置から退避した退避位置との間で揺動可能に構成された揺動ガイドとを備え、
   前記開閉カバーを閉じる動作に連動して前記退避位置に位置する前記揺動ガイドを前記ガイド位置へ揺動させるシート案内装置において、
   一端が装置本体に保持され、他端が前記揺動ガイドに係合されたリンク部材と、
   前記開閉カバーに備えられ、前記開閉カバーを閉じる動作時に、前記リンク部材に接触して前記リンク部材を回動させる接触部材とを設け、
   前記接触部材が前記リンク部材へ接触するときの移動方向が、前記揺動ガイドの揺動方向に対して交差する方向であり、
   前記接触部材が接触した後の前記リンク部材の姿勢変化により、前記他端が、前記揺動ガイドの揺動方向と同じ側に移動することを特徴とするシート案内装置。
2. 請求項１に記載のシート案内装置において、
   前記リンク部材の前記一端は、前記他端よりも前記移動方向の上流側に位置することを特徴とするシート案内装置。
3. 請求項１または２に記載のシート案内装置において、
   前記リンク部材の前記接触部材が接触する接触面が、凸状の曲面であることを特徴とするシート案内装置。
4. 請求項１乃至３いずれか一項に記載のシート案内装置において、
   前記開閉カバーが閉じられた状態のとき、前記揺動ガイドを前記ガイド位置に位置するように付勢する付勢部材を備えることを特徴とするシート案内装置。
5. 請求項４に記載のシート案内装置において、
   前記付勢部材は、揺動軸の軸方向両端側にそれぞれ設けられていることを特徴とするシート案内装置。
6. 請求項４または５に記載のシート案内装置において、
   前記付勢部材と前記リンク部材とが樹脂の一体成型品からなっていることを特徴とするシート案内装置。
7. 請求項４乃至６いずれか一項に記載のシート案内装置において、
   前記付勢部材の前記接触部材が摺動する摺動部を、摺動性材質で構成したことを特徴とするシート案内装置。
8. 請求項１乃至７いずれか一項に記載のシート案内装置において、
   前記揺動ガイドは、前記シートの搬送方向を変更するように案内することを特徴とするシート案内装置。
9. 請求項１乃至８いずれか一項に記載のシート案内装置において、
   複数枚のシートが収納可能な収納部と、
   前記収納部に収納されたシートを給紙する給紙部とを備え、
   前記揺動ガイドは、給紙部を抜けた直後のシートを案内することを特徴とするシート案内装置。
10. シートを案内するシート案内装置を備えた画像形成装置において、
    前記シート案内装置として請求項１乃至９いずれか一項に記載のシート案内装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。

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