JP7189956B2 - Sos1阻害剤としての新規なベンジルアミノ置換ピリドピリミジノンおよび誘導体 - Google Patents
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Description
SOS1は、GTPアーゼRAC1(Ras-関連C3ボツリヌス毒素基質1)の活性化に対するGEFでもある(Innocenti et al., J. Cell Biol., 2002, 156(1):125-36)。RAS-ファミリータンパク質のようなRAC1は、多彩なヒト癌および他の疾患の病因に結び付けられている(Bid et al., Mol. Cancer Ther. 2013, 12(10):1925-34)。
これらの特性は、以前に記載されているSOS1阻害剤化合物では、完全に達成されていなかった。この10年間で、RASファミリータンパク質SOS1タンパク質相互作用は、ますます認知度を高めてきた。今日まで、RASのエフェクター結合部位、またはSOS1の触媒結合部位を標的とする結合剤を特定し、最適化しようといういくつかの試み(選択される概説として、Lu et al., ChemMedChem. 2016, 11(8):814-21を参照されたい)がなされているが、成功は限定的である。
RAS-ファミリータンパク質とSOS1のタンパク質-タンパク質-相互作用を安定化させ、かつ、RAS-ファミリータンパク質にGTPを再度負荷することを防止する試みでは、続いていくつかの異なる断片が同定された(Winter et al., J. Med. Chem. 2015, 58(5):2265-74)。しかし、断片のSOS1への可逆結合は、ヌクレオチド交換において測定可能な効果にならず、RASに共有結合した断片では弱い効果しか観察されなかった。
最近は、合理的設計およびスクリーニングプラットフォームを組み合わせて、SOS1の小分子阻害剤(Evelyn et al., Chem. Biol. 2014, 21(12):1618-28、Evelyn et al., J. Biol. Chem. 2015, 290(20):12879-98、Zhengら、WO2016/077793)、すなわち、SOS1に結合し、RAS-ファミリータンパク質とのタンパク質-タンパク質相互作用を阻害する化合物を特定する研究も実施されている。SOS1に対して軽度の阻害効果を有する化合物は特定されているが、グアニンヌクレオチド交換および細胞シグナル伝達調節(例えばERKリン酸化反応)に対する効果は弱い。
WO2018/115380およびWO2018/172250は、キナゾリンベースSOS阻害剤を開示している。
本明細書に記載されている選択的SOS1阻害剤化合物は、RAS-ファミリータンパク質シグナル伝達への依存に関連する癌に対する薬理学的利益を患者にもたらすと予想される。SOS1阻害剤化合物により標的化されると予想されるそのような癌は、RAS-ファミリータンパク質経路における成分(タンパク質、遺伝子)、例えばKRAS、NRAS、HRAS、受容体チロシンキナーゼ(例えばEGFR、ErbB2、ErbB3、ErbB4、PDGFR-A/B、FGFR1/2/3、IGF1R、INSR、ALK、ROS、TrkA、TrkB、TrkC、RET、c-MET、VEGFR1/2/3、AXL)、GAP(例えばNF1)およびSOS1の変化(変異、遺伝子増幅、過剰発現)を呈するものを含む。さらに、RAC1活性化におけるSOS1の役割を考えれば、RAC1への依存を実証する癌は、SOS1阻害剤化合物により標的化されると予想される。さらに、RAS-ファミリータンパク質経路の異常調節に関連する他の疾患、例えば神経線維腫症、ヌーナン症候群(NS)、心臓・顔・皮膚症候群(CFC)および遺伝性歯肉線維腫症1型では、SOS1阻害剤化合物も、薬理学的利益を生むと予想される。
驚くべきことに、基R1からR4、Aおよびpが、以降に示されている意味を有する式(I)の化合物は、SOS1の触媒部位と、細胞増殖のコントロールに関与するRAS-ファミリータンパク質の相互作用の阻害剤として作用することを今般見出した。したがって、本発明による化合物は、過剰な、または異常な細胞増殖を特徴とする疾患を処置するための例に使用され得る。
[A0]
R1は、Ra1であり、
Ra1は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールはすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRb1および/またはRc1により置換されていてもよく、
各Rb1は、-ORc1、-NRc1Rc1、ハロゲン、-CN、-C(O)Rc1、-C(O)ORc1、-C(O)NRc1Rc1、-S(O)2Rc1、-S(O)2NRc1Rc1、-NHC(O)Rc1、-N(C1-4アルキル)C(O)Rc1、-NHC(O)ORc1および-N(C1-4アルキル)C(O)ORc1からなる群から独立して選択され、
各Rc1は、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールはすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRd1および/またはRe1により置換されていてもよく、
各Rd1は、-ORe1、-NRe1Re1、ハロゲン、-CN、-C(O)Re1、-C(O)ORe1、-C(O)NRe1Re1、-S(O)2Re1、-S(O)2NRe1Re1、-NHC(O)Re1、-N(C1-4アルキル)C(O)Re1、-NHC(O)ORe1および-N(C1-4アルキル)C(O)ORe1からなる群から独立して選択され、
各Re1は、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、
[B0]
R2は、水素、C1-4アルキル、C3-6シクロアルキル、3~6員環ヘテロシクリルおよびハロゲンからなる群から選択され、
[C0]
R3は、水素、C1-4アルキルおよびC1-4ハロアルキルからなる群から選択され、
[D0]
環系Aは、C6-10アリール、5~10員環ヘテロアリールおよび9~10員環二環式ヘテロシクリルからなる群から選択され、
pは、1、2または3を表し、
各R4は、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4ハロアルキル、ヒドロキシ-C1-4アルキル、ヒドロキシ-C1-4ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、3~6員環ヘテロシクリル、ヒドロキシ-C3-6シクロアルキル、3~6員環ヘテロシクリルで置換されているC1-4ハロアルキル、ヒドロキシで置換されている3~6員環ヘテロシクリル、ハロゲン、-NH2、-SO2-C1-4アルキルおよび二価置換基=Oからなる群から独立して選択されるが、=Oは、非芳香族環における唯一の置換基であり得る)
R1が、Ra1であり、
Ra1が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールがすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRb1および/またはRc1により置換されていてもよく、
各Rb1が、-ORc1、-NRc1Rc1、ハロゲン、-CN、-C(O)Rc1、-C(O)ORc1および-C(O)NRc1Rc1からなる群から独立して選択され、
各Rc1が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールがすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRd1および/またはRe1により置換されていてもよく、
各Rd1が、-ORe1、-NRe1Re1、ハロゲン、-CN、-C(O)Re1、-C(O)ORe1および-C(O)NRe1Re1からなる群から独立して選択され、
各Re1が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択される、式(I)の化合物またはその塩に関する。
R1が、Ra1であり、
Ra1が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリルおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリルおよび5~10員環ヘテロアリールがすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRb1および/またはRc1により置換されていてもよく、
各Rb1が、-ORc1、ハロゲンおよび-C(O)NRc1Rc1からなる群から独立して選択され、
各Rc1が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールがすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRd1および/またはRe1により置換されていてもよく、
各Rd1が、-ORe1およびハロゲンからなる群から独立して選択され、
各Re1が、水素およびC1-6アルキルからなる群から独立して選択される、式(I)の化合物またはその塩に関する。
R1が、Ra1であり、
Ra1が、C3-10シクロアルキルおよびC4-10シクロアルケニルからなる群から選択され、C3-10シクロアルキルおよびC4-10シクロアルケニルが両方とも、1つまたは複数の同一のまたは異なるRb1および/またはRc1により置換されていてもよく、
各Rb1が、-ORc1、-NRc1Rc1、ハロゲン、-CN、-C(O)Rc1、-C(O)ORc1および-C(O)NRc1Rc1からなる群から独立して選択され、
各Rc1が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールがすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRd1および/またはRe1により置換されていてもよく、
各Rd1が、-ORe1、-NRe1Re1、ハロゲン、-CN、-C(O)Re1、-C(O)ORe1、-C(O)NRe1Re1からなる群から独立して選択され、
各Re1が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択される、式(I)の化合物またはその塩に関する。
R1が、1つまたは複数の同一のまたは異なるRb1および/またはRc1により置換されていてもよいC3-8シクロアルキルであり、
各Rb1が、-ORc1、ハロゲンおよび-C(O)NRc1Rc1からなる群から独立して選択され、
各Rc1が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、3~8員環ヘテロシクリル、フェニルおよび5~6員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、3~8員環ヘテロシクリル、フェニルおよび5~6員環ヘテロアリールがすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRd1および/またはRe1により置換されていてもよく、
各Rd1が、-ORe1およびハロゲンからなる群から独立して選択され、
各Re1が、水素およびC1-6アルキルからなる群から独立して選択される、式(I)の化合物またはその塩に関する。
R1が、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ-C1-4アルキル、5~6員環ヘテロアリール、フェニル、ハロフェニル、ハロゲン、3~6員環ヘテロシクリル、-C(O)N(C1-4アルキル)2およびヒドロキシからなる群から選択される、1つまたは複数の同一のまたは異なる置換基により置換されていてもよいC3-8シクロアルキルである、式(I)の化合物またはその塩に関する。
R1が、C1-6アルキルおよびC1-6ハロアルキルからなる群から選択される、式(I)の化合物またはその塩に関する。
別の態様[A8]では、本発明は、
R1が、C1-4アルキルおよびC1-4ハロアルキルからなる群から選択される、式(I)の化合物またはその塩に関する。
別の態様[A9]では、本発明は、
R1が、1つまたは複数の同一のまたは異なるRb1および/またはRc1により置換されていてもよい3~10員環ヘテロシクリルであり、
各Rb1が、-ORc1、-NRc1Rc1、ハロゲン、-CN、-C(O)Rc1、-C(O)ORc1および-C(O)NRc1Rc1からなる群から独立して選択され、
各Rc1が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールがすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRd1および/またはRe1により置換されていてもよく、
各Rd1が、-ORe1、-NRe1Re1、ハロゲン、-CN、-C(O)Re1、-C(O)ORe1および-C(O)NRe1Re1からなる群から独立して選択され、
各Re1が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択される、式(I)の化合物またはその塩に関する。
R1が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキルおよびC6-10アリールからなる群から選択される1つまたは複数の同一のまたは異なる置換基により置換されていてもよい3~10員環ヘテロシクリルである、式(I)の化合物またはその塩に関する。
別の態様[A11]では、本発明は、
R1が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキルおよびC6-10アリールからなる群から選択される1つの置換基により置換されていてもよい3~8員環ヘテロシクリルである、式(I)の化合物またはその塩に関する。
R1が、C1-4アルキルで置換されていてもよい5~6員環ヘテロアリールである、式(I)の化合物またはその塩に関する。
別の態様[B1]では、本発明は、
R2が、水素である、式(I)の化合物またはその塩に関する。
別の態様[B2]では、本発明は、
R2が、C1-4アルキルである、式(I)の化合物またはその塩に関する。
別の態様[B3]では、本発明は、
R2が、メチルである、式(I)の化合物またはその塩に関する。
別の態様[B4]では、本発明は、
R2が、ハロゲンである、式(I)の化合物またはその塩に関する。
R2が、フッ素および臭素からなる群から選択される、式(I)の化合物またはその塩に関する。
別の態様[B6]では、本発明は、
R2が、フッ素である、式(I)の化合物またはその塩に関する。
別の態様[B7]では、本発明は、
R2が、C3-5シクロアルキルである、式(I)の化合物またはその塩に関する。
別の態様[B8]では、本発明は、
R2が、シクロプロピルである、式(I)の化合物またはその塩に関する。
別の態様[C1]では、本発明は、
R3が、水素である、式(I)の化合物またはその塩に関する。
別の態様[C2]では、本発明は、
R3が、C1-4アルキルである、式(I)の化合物またはその塩に関する。
別の態様[C3]では、本発明は、
R3が、メチルである、式(I)の化合物またはその塩に関する。
環系Aが、C6-10アリール、5~10員環ヘテロアリールおよび9~10員環二環式ヘテロシクリルからなる群から選択され、
pが、1または2を表し、
各R4が、C1-4アルキル、C2-4アルキニル、C1-4ハロアルキル、ヒドロキシ-C1-4ハロアルキル、3~6員環ヘテロシクリルで置換されているC1-4ハロアルキル、ハロゲンおよび二価置換基=Oからなる群から独立して選択されるが、=Oが、非芳香族環における唯一の置換基であり得る、式(I)の化合物またはその塩に関する。
別の態様[D2]では、本発明は、
環系Aが、C6-10アリールおよび9~10員環二環式ヘテロシクリルからなる群から選択され、
pが、1または2を表し、
各R4が、C1-4アルキル、C2-4アルキニル、C1-4ハロアルキル、ヒドロキシ-C1-4ハロアルキル、3~6員環ヘテロシクリルで置換されているC1-4ハロアルキル、ハロゲンおよび二価置換基=Oからなる群から独立して選択されるが、=Oが、非芳香族環における唯一の置換基であり得る、式(I)の化合物またはその塩に関する。
Aが、p置換基と一緒になって、R4が、部分構造(substructure)
RBが、水素および-NH2からなる群から選択され、
RCが、水素、C1-4アルキルおよびハロゲンからなる群から選択され、
または、
RAおよびRCが、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5~6員環非芳香族炭素環、5~6員環非芳香族ヘテロ環もしくは5~6員環ヘテロアリールを形成し、5~6員環非芳香族炭素環、5~6員環非芳香族ヘテロ環および5~6員環ヘテロアリールがすべて、1つもしくは複数のハロゲンにより、もしくはオキソ基により置換されていてもよい、式(I)の化合物またはその塩に関する。
Aが、p置換基と一緒になって、R4が、部分構造
RBが、水素および-NH2からなる群から選択され、
RCが、水素、C1-4アルキルおよびハロゲンからなる群から選択され、
または、
RAおよびRCが、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5~6員環非芳香族炭素環もしくは5~6員環非芳香族ヘテロ環を形成し、5~6員環非芳香族炭素環および5~6員環非芳香族ヘテロ環が両方とも、1つもしくは複数のハロゲンにより、もしくはオキソ基により置換されていてもよい、式(I)の化合物またはその塩に関する。
Aが、p置換基と一緒になって、R4が、部分構造
RBが、水素であり、
RCが、水素、C1-4アルキルおよびフッ素からなる群から選択され、
または、
RAおよびRCが、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5~6員環非芳香族炭素環、5~6員環非芳香族ヘテロ環もしくは5~6員環ヘテロアリールを形成し、5~6員環非芳香族炭素環、5~6員環非芳香族ヘテロ環および5~6員環ヘテロアリールがすべて、1つもしくは複数のフッ素により、もしくはオキソ基により置換されていてもよい、式(I)の化合物またはその塩に関する。
Aが、p置換基と一緒になって、R4が、部分構造
RBが、水素であり、
RCが、水素、C1-4アルキルおよびフッ素からなる群から選択され、
または、
RAおよびRCが、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5~6員環非芳香族炭素環もしくは5~6員環非芳香族ヘテロ環を形成し、5~6員環非芳香族炭素環および5~6員環非芳香族ヘテロ環が両方とも、1つもしくは複数のフッ素により、もしくはオキソ基により置換されていてもよい、式(I)の化合物またはその塩に関する。
構造(I)を有する本発明の好ましい実施形態は、例示化合物I-1からI-179およびそのサブセットのいずれかである。
本明細書において全般的にも定義され、具体的にも開示されている合成中間体およびその塩はすべて、本発明の一部でもある。
個々の合成反応ステップすべて、ならびにこれらの個々の合成反応ステップを含む反応シークエンスは両方とも、本明細書において全般的に定義され、または具体的に開示されており、本発明の一部でもある。
本発明は、式(I)の化合物(その実施形態すべてを含む)の水和物にさらに関する。
本発明は、式(I)の化合物(その実施形態すべてを含む)の溶媒和物にさらに関する。
例えばエステル基を持つ式(I)の化合物(その実施形態すべてを含む)は、有望なプロドラッグであり、エステルは、生理学的条件下で切断され、本発明の一部でもある。
本発明は、式(I)の化合物(その実施形態すべてを含む)の医薬として許容できる塩にさらに関する。
本発明は、無機または有機の酸または塩基を伴う、式(I)の化合物(その実施形態すべてを含む)の医薬として許容できる塩にさらに関する。
本発明は、とりわけ、癌の処置および/または防止を含むが、それらに限定されない、SOS1、ならびにRAS-ファミリータンパク質および/またはRAC1の相互作用の阻害が治療利益になる、SOS1に関連するまたはそれにより調節される疾患および/または状態の処置および/または防止に有用な、SOS1阻害剤化合物、詳細には式(I)の化合物(その実施形態すべてを含む)を対象とする。
別の態様では、本発明は、医薬としての使用のための式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩に関する。
別の態様では、本発明は、ヒトまたは動物の身体を処置する方法における使用のための式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩に関する。
別の態様では、本発明は、癌の処置および/または防止を含むが、それらに限定されない、SOS1、ならびにRAS-ファミリータンパク質および/またはRAC1の相互作用の阻害が治療利益になる疾患および/または状態の処置および/または防止における使用のためのSOS1阻害剤化合物、詳細には式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩に関する。
別の態様では、本発明は、癌の処置および/または防止における使用のためのSOS1阻害剤化合物、詳細には式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩に関する。
別の態様では、本発明は、ヒトまたは動物の身体における癌を処置および/または防止する方法における使用のためのSOS1阻害剤化合物、詳細には式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩に関する。
別の態様では、本発明は、ヒトまたは動物の身体における癌を処置および/または防止する方法における使用のためのSOS1阻害剤化合物、詳細には式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩に関する。
別の態様では、本発明は、以上に定義されている使用のための式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩に関し、前記化合物は、少なくとも1つの他の薬理活性物質の前、後、またはそれと一緒に投与される。
別の態様では、本発明は、以上に定義されている使用のためのSOS1阻害剤化合物、または医薬として許容できるその塩に関し、前記SOS1阻害剤化合物は、少なくとも1つの他の薬理活性物質と組み合わせて投与される。
別の態様では、本発明は、以上に定義されている使用のための式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩に関し、前記化合物は、少なくとも1つの他の薬理活性物質と組み合わせて投与される。
別の態様では、本発明は、式(I)の化合物の使用について以上に定義されている使用のためのSOS1阻害剤化合物、または医薬として許容できるその塩の前、後、またはそれと一緒に投与されるように調製されている、薬理活性物質に関する。
別の態様では、本発明は、以上に定義されている処置に、または処置する方法における使用のためのSOS1阻害剤化合物、詳細には式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩に関する。
別の態様では、本発明は、癌を処置および/または防止するための医薬組成物を調製するための、SOS1阻害剤化合物、詳細には式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩の使用に関する。
別の態様では、本発明は、以上に定義されているSOS1阻害剤化合物、または医薬として許容できるその塩の使用に関し、前記SOS1阻害剤化合物は、少なくとも1つの他の薬理活性物質の前、後、またはそれと一緒に投与される。
別の態様では、本発明は、以上に定義されている式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩の使用に関し、前記化合物は、少なくとも1つの他の薬理活性物質の前、後、またはそれと一緒に投与される。
別の態様では、本発明は、SOS1およびRAS-ファミリータンパク質またはRAC1の相互作用の阻害が治療利益になる疾患および/または状態を処置および/または防止する方法であって、治療有効量のSOS1阻害剤化合物、詳細には式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩を、ヒトに投与するステップを含む方法に関する。
別の態様では、本発明は、癌を処置および/または防止する方法であって、治療有効量のSOS1阻害剤化合物、詳細には式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩を、ヒトに投与するステップを含む方法に関する。
別の態様では、本発明は、SOS1阻害剤化合物、または医薬として許容できるその塩が、少なくとも1つの他の薬理活性物質の前、後、またはそれと一緒に投与される、以上に定義されている方法に関する。
別の態様では、本発明は、式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩が、少なくとも1つの他の薬理活性物質の前、後、またはそれと一緒に投与される、以上に定義されている方法に関する。
別の態様では、本発明は、式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩が、治療有効量の少なくとも1つの他の薬理活性物質と組み合わせて投与される、以上に定義されている方法に関する。
別の態様では、本発明は、以上に定義されているように処置するための方法に関する。
別の態様では、本発明は、
・SOS1阻害剤化合物を含み、1つまたは複数の医薬として許容できる担体、賦形剤および/またはビヒクルを含んでもよい、第1の医薬組成物または剤形、ならびに
・別の薬理活性物質を含み、1つまたは複数の医薬として許容できる担体、賦形剤および/またはビヒクルを含んでもよい、少なくとも第2の医薬組成物または剤形を含むキットに関する。
・式(I)の化合物を含み、1つまたは複数の医薬として許容できる担体、賦形剤および/またはビヒクルを含んでもよい、第1の医薬組成物または剤形、ならびに
・別の薬理活性物質を含み、1つまたは複数の医薬として許容できる担体、賦形剤および/またはビヒクルを含んでもよい、少なくとも第2の医薬組成物または剤形を含むキットに関する。
別の態様では、本発明は、少なくとも1つの(好ましくは1つ)の式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩、および1つまたは複数の医薬として許容できる賦形剤を含む医薬組成物に関する。
別の態様では、本発明は、式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩、および少なくとも1つの(好ましくは1つの)他の薬理活性物質を含む医薬調製物に関する。
別の態様では、SOS1阻害剤化合物、詳細には式(I)の化合物(個々の実施形態または化合物(I)の一般的なサブセットすべてを含む)と一緒に/それと組み合わせて使用される、または、本明細書で(以前および以下に)定義されている医薬的使用、使用、処置および/もしくは防止する方法に使用される薬理活性物質は、以下の1つまたは複数のいずれかから選択され得る(好ましくは、これらの実施形態すべてに使用される追加の薬理活性物質が1つのみ存在する)。
a.例えばアファチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、オシメルチニブ、オルムチニブ、EGF-816。
b.アファチニブ、オシメルチニブおよびセツキシマブが好ましい。
c.アファチニブが最も好ましい。
2.ErbB2(Her2)および/またはその変異体の阻害剤
a.例えばアファチニブ、ラパチニブ、トラスツズマブ、ペルツズマブ。
b.アファチニブおよびトラスツズマブが好ましい。
c.トラスツズマブが最も好ましい。
3.ALKおよび/またはその変異体の阻害剤
a.例えばクリゾチニブ、アレクチニブ、エヌトレクチニブ、ブリガチニブ、
b.クリゾチニブおよびアレクチニブが好ましい。
c.クリゾチニブが最も好ましい。
a.例えばトラメチニブ、コビメチニブ、ビニメチニブ、セルメチニブ、レファメチニブ。
b.トラメチニブおよびコビメチニブが好ましい。
c.トラメチニブが最も好ましい。
5.GDP-結合KRASおよび/またはその変異体の阻害剤
a.KRAS G12Cの不可逆阻害剤
i.例えばARS-853(WO2014/152588の化合物V-64)、WO2016/044772の実施例I-272。
b.GDP-結合KRASの可逆阻害剤および/またはその変異体。
6.BCR-ABLおよび/またはその変異体の阻害剤
a.例えばイマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ。
b.イマチニブおよびニロチニブが好ましい。
c.イマチニブが最も好ましい。
7.FGFR1および/またはFGFR2および/またはFGFR3の阻害剤および/またはその変異体
a.例えばニンテダニブ。
a.例えばクリゾチニブ、エヌトレクチニブ、ロルラチニブ、セリチニブ、メレスチニブ。
b.クリゾチニブおよびエヌトレクチニブが好ましい。
c.クリゾチニブが最も好ましい。
9.c-METおよび/またはその変異体の阻害剤
10.AXLおよび/またはその変異体の阻害剤
11.NTRK1および/またはその変異体の阻害剤
12.RETおよび/またはその変異体の阻害剤
13.タキサン
a.例えばパクリタキセル、nab-パクリタキセル、ドセタキセル。
b.パクリタキセルが好ましい。
14.白金含有化合物
a.例えばシスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン。
a.例えば5-フルオロウラシル、カペシタビン、フロキシウリジン、シタラビン、ゲムシタビン、トリフルリジンおよびチピラシルの組合せ(=TAS102)。
b.ゲムシタビンが好ましい。
16.分裂期キナーゼ阻害剤
a.例えばCDK4/6阻害剤
i.例えばパルボシクリブ、リボシクリブ、アベマシクリブ。
ii.パルボシクリブおよびアベマシクリブが好ましい。
iii.アベマシクリブが最も好ましい。
17.免疫療法薬
a.例えば免疫チェックポイント阻害剤
i.例えば抗CTLA4 mAb、抗PD1 mAb、抗PD-L1 mAb、抗PD-L2 mAb、抗LAG3 mAb、抗TIM3 mAb。
ii.抗PD1 mAbが好ましい。
iii.例えばイピリムマブ、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、アテゾリズマブ、アベルマブ、デュルバルマブ、ピディリズマブ、PDR-001(=スパルタリズマブ)。
iv.ニボルマブ、ペンブロリズマブおよびPDR-001(=スパルタリズマブ)が好ましい。
v.ペンブロリズマブが最も好ましい。
a.例えばベバシズマブ、ニンテダニブ。
b.ベバシズマブが最も好ましい。
19.トポイソメラーゼ阻害剤
a.例えばイリノテカン、リポソームイリノテカン、トポテカン。
b.イリノテカンが最も好ましい。
20.A-Rafおよび/またはB-Rafおよび/またはC-Rafおよび/またはその変異体の阻害剤
a.例えばRAF-709(=WO2014/151616における実施例131)、LY-3009120(=WO2013/134243における実施例1)。
21.ERKおよび/またはその変異体の阻害剤
a.例えばウリキセルチニブ。
22.アポトーシス調節因子
a.例えば、p53(好ましくは機能性p53、最も好ましくはwt p53)とMDM2(「MDM2阻害剤」)との間の相互作用における阻害剤。
i.例えばHDM-201、NVP-CGM097、RG-7112、MK-8242、RG-7388、SAR405838、AMG-232、DS-3032、RG-7775、APG-115。
ii.HDM-201、RG-7388およびAMG-232が好ましい
b.例えばPARP阻害剤。
c.例えばMCL-1阻害剤。
a.例えばラパマイシン、テムシロリムス、エベロリムス、リダフォロリムス。
24.エピジェネティック調節因子
a.例えばBET阻害剤
i.例えばJQ-1、GSK 525762、OTX 015(=MK8628)、CPI 0610、TEN-010(=RO6870810)。
b.例えばCDK9阻害剤。
25.IGF1/2および/またはIGF1-Rの阻害剤
a.例えばキセンツズマブ(WO2010/066868における抗体60833)、MEDI-573(=デュシギツマブ)。
26.RAS GEFおよび/またはその変異体の阻害剤
a.例えばSOS2および/またはその変異体の阻害剤
27.PI3Kおよび/またはその変異体の阻害剤
この文脈における「組合せ」または「組み合わせられる」は、本発明の意味において、1つ超の活性成分を混合する、または組み合わせることから生じる生成物を含むがそれらに限定されず、固定された、および非固定の(例えば自由な)組合せ(キットを含む)の両方、例えば成分または原料の同時、並行、順次、連続、交互または個別の使用を含む。「固定した組合せ」という用語は、活性成分が両方とも、単一の実体または投与量の形態で患者に同時に投与されることを意味する。「非固定の組合せ」という用語は、活性成分が両方とも、同時に、並行して、または、特定の時間の限定なしで順次、個別の実体として患者に投与され、そのような投与は、治療的に有効なレベルの2つの化合物を、患者の体に付与されることを意味する。
例えば、同時投与は、実質的に同じ時間での投与を含む。この投与形態は、「併用」投与と呼ばれることもある。並行した投与は、同一の一般的な期間内、例えば同一の日であるが、必ずしも同じではない時間で、活性剤を投与することを含む。交互の投与は、ある期間中における、例えば数日間または1週間にわたる、1つの作用剤の投与、続いて、後続の時間中における、例えば数日間または1週間にわたる、他の作用剤の投与、次いで1サイクルまたは複数サイクルのパターン反復を含む。順次または連続投与は、1回または複数回用量を使用した、第1の期間中における(例えば数日間または1週間にわたる)1つの作用剤の投与、続いて、1回または複数回用量を使用した、第2の期間および/または追加の期間(例えば数日間または1週間にわたる)中における他の作用剤の投与を含む。重複する予定も用いることができ、これは、規則的なシークエンスに必ずしも従わずに、処置期間全体にわたる異なる日における活性剤の投与を含む。これらの一般的な指針における変化も、例えば使用される作用剤、およびの対象の状態に従って用いることができる。
したがって、本発明の一態様では、本発明は、癌を処置および/または防止するための方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量のSOS1阻害剤化合物(例えば式(I)の化合物)、および治療有効量の少なくとも1つの他の薬理活性物質を投与するステップを含み、SOS1阻害剤化合物(例えば式(I)の化合物)が、少なくとも1つの他の薬理活性物質と同時に、並行して、順次、連続して、交互にまたは個別に投与される、方法を提供する。
別の態様では、本発明は、癌の処置および/または防止における使用のための、
・SOS1阻害剤化合物(例えば式(I)の化合物)を含み、1つまたは複数の医薬として許容できる担体、賦形剤および/またはビヒクルを含んでもよい、第1の医薬組成物または剤形、ならびに、
・別の薬理活性物質を含み、1つまたは複数の医薬として許容できる担体、賦形剤および/またはビヒクルを含んでもよい、少なくとも第2の医薬組成物または剤形を含むキットであって、
第1の医薬組成物が、第2のおよび/または追加の医薬組成物または剤形と同時に、並行して、順次、連続して、交互にまたは個別に投与されるキットを提供する。
本発明のさらなる実施形態では、本発明に従って使用するための組合せの成分(すなわち組合せパートナー)、キット、使用、方法および化合物(実施形態すべてを含む)は、並行して投与される。
本発明のさらなる実施形態では、本発明に従って使用するための組合せの成分(すなわち組合せパートナー)、キット、使用、方法および化合物(実施形態すべてを含む)は、順次投与される。
本発明のさらなる実施形態では、本発明に従って使用するための組合せの成分(すなわち組合せパートナー)、キット、使用、方法および化合物(実施形態すべてを含む)は、連続して投与される。
本発明のさらなる実施形態では、本発明に従って使用するための組合せの成分(すなわち組合せパートナー)、キット、使用、方法および化合物(実施形態すべてを含む)は、交互に投与される。
投与される、「治療有効量」の活性化合物は、疾患または障害を防止する、向上させる、または処置するのに必要な最小量である。
本発明の組合せは、治療的に有効な単回または分割された一日用量で投与され得る。組合せの活性成分は、単剤療法に治療的に有効なそのような用量で、または、単剤療法で使用される用量より少ないが、組み合わせた場合に望ましい(共同の)治療有効量となるそのような用量で投与され得る。
別の態様では、本明細書で(以前および以下に)定義されているSOS1阻害剤化合物、使用するためのSOS1阻害剤化合物、式(I)の化合物、使用するための式(I)の化合物、調製するための使用、ならびに処置および/または防止するための方法で処置/防止される疾患/状態/癌は、膵臓癌、肺癌、結腸直腸癌、胆管癌、多発性骨髄腫、黒色腫、子宮癌、子宮内膜癌、甲状腺癌、急性骨髄球性白血病、膀胱癌、尿路上皮癌、胃癌、子宮頸癌、頭頸部扁平上皮癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、食道癌、慢性リンパ球性白血病、肝細胞癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、膠芽腫、腎癌および肉腫からなる群から選択される。
別の態様では、本明細書で(以前および以下に)定義されているSOS1阻害剤化合物、使用するためのSOS1阻害剤化合物、式(I)の化合物、使用するための式(I)の化合物、調製するための使用、ならびに処置および/または防止するための方法で処置/防止される疾患/状態は、RAS病であり、これは、好ましくは神経線維腫症1型(NF1)、ヌーナン症候群(NS)、多発性黒子を伴うヌーナン症候群(NSML)(レオパード症候群とも呼ばれる)、毛細血管奇形-動静脈奇形症候群(CM-AVM)、コステロ症候群(CS)、心臓・顔・皮膚症候群(CFC)、レジウス症候群(NF1-様症候群としても公知である)および遺伝性歯肉線維腫症からなる群から選択される。
別の態様では、本明細書で(以前および以下に)定義されているSOS1阻害剤化合物、使用するためのSOS1阻害剤化合物、式(I)の化合物、使用するための式(I)の化合物、調製するための使用、ならびに処置および/または防止するための方法で処置/防止される疾患/状態/癌は、以下の分子の特徴の1つまたは複数を呈すると定義される疾患/状態/癌である。
a.KRAS増幅(wtまたは変異体)。
b.KRAS過剰発現(wtまたは変異体)。
c.KRAS変異。
i.G12変異(例えばG12C、G12V、G12S、G12A、G12V、G12R、G12F、G12D)。
ii.G13変異(例えばG13C、G13D、G13R、G13V、G13S、G13A)
iii.T35変異(例えばT35I)。
iv.I36変異(例えばI36L、I36M)。
v.E49変異(例えばE49K)。
vi.Q61変異(例えばQ61H、Q61R、Q61P、Q61E、Q61K、Q61L、Q61K)。
vii.K117変異(例えばK117N)。
viii.A146変異(例えばA146T、A146V)。
a.NRAS増幅(wtまたは変異体)。
b.NRAS過剰発現(wtまたは変異体)。
c.NRAS変異。
i.G12変異(例えばG12A、G12V、G12D、G12C、G12S、G12R)。
ii.G13変異(例えばG13V、G13D、G13R、G13S、G13C、G13A)。
iii.Q61変異(例えばQ61K、Q61L、Q61H、Q61P、Q61R)。
iv.A146変異(例えばA146T、A146V)。
a.HRAS増幅(wtまたは変異体)。
b.HRAS過剰発現(wtまたは変異体)。
c.HRAS変異。
i.G12変異(例えばG12C、G12V、G12S、G12A、G12V、G12R、G12F、G12D)。
ii.G13変異(例えばG13C、G13D、G13R、G13V、G13S、G13A)。
iii.Q61変異(例えばQ61K、Q61L、Q61H、Q61P、Q61R)。
4.EGFR変化。
a.EGFR増幅(wtまたは変異体)。
b.EGFR過剰発現(wtまたは変異体)。
c.EGFR変異
i.例えばエクソン20挿入、エクソン19欠失(Del19)、G719X(例えばG719A、G719C、G719S)、T790M、C797S、T854A、L858R、L861Qまたはそれらの任意の組合せ。
a.ErbB2増幅。
b.ErbB2過剰発現。
c.ErbB2変異
i.例えばR678、G309、L755、D769、D769、V777、P780、V842、R896、c.2264_2278del(L755_T759del)、c.2339_2340ins(G778_P780dup)、S310。
6.c-MET変化。
a.c-MET増幅。
b.c-MET過剰発現。
c.c-MET変異
i.例えばE168、N375、Q648、A887、E908、T1010、V1088、H1112、R1166、R1188、Y1248、Y1253、M1268、D1304、A1357、P1382。
a.AXL増幅。
b.AXL過剰発現。
8.BCR-ABL変化。
a.ABL遺伝子を含む染色体再配置。
9.ALK変化。
a.ALK増幅。
b.ALK過剰発現。
c.ALK変異
i.例えば1151Tins、L1152R、C1156Y、F1174L、L1196M、L1198F、G1202R、S1206Y、G1269A。
d.ALK遺伝子を含む染色体再配置。
10.FGFR1変化。
a.FGFR1増幅。
b.FGFR1過剰発現。
a.FGFR2増幅。
b.FGFR2過剰発現。
12.FGFR3変化。
a.FGFR3増幅。
b.FGFR3過剰発現。
c.FGFR3遺伝子を含む染色体再配置。
13.NTRK1変化。
a.NTRK1遺伝子を含む染色体再配置。
14.NF1変化。
a.NF1変異。
15.RET変化。
a.RET増幅。
b.RET過剰発現。
c.RET遺伝子を含む染色体再配置
16.ROS1変化。
a.ROS1増幅。
b.ROS1過剰発現。
c.ROS1変異
i.例えばG2032R、D2033N、L2155S。
d.ROS1遺伝子を含む染色体再配置。
a.SOS1増幅。
b.SOS1過剰発現。
c.SOS1変異。
18.RAC1変化
a.RAC1増幅。
b.RAC1過剰発現。
c.RAC1変異。
19.MDM2変化
a.MDM2増幅
b.MDM2過剰発現
c.機能性p53と組み合わせたMDM2増幅
d.野生型p53と組み合わせたMDM2増幅
20.RAS野生型
a.KRAS野生型
b.HRAS野生型
c.NRAS野生型
21.V600E以外のB-Raf変異
・G12C、G12V、G12DおよびG12Rからなる群から選択されるKRAS変異を抱える肺腺癌
・G12D、G12V、G12C、G12RおよびG13Dからなる群から選択されるKRAS変異を抱える結腸直腸腺癌、ならびに
・G12D、G12V、G12R、G12CおよびQ61Hからなる群から選択されるKRAS変異を抱える膵臓腺癌からなる群から選択される。
本明細書で開示または定義されている疾患/状態/癌、医薬的使用、使用、処置および/または防止する方法(分子/遺伝的特徴を含む)のいずれかは、本明細書で開示または定義されている式(I)の化合物のいずれか(個々の実施形態または化合物(I)の一般的なサブセットすべてを含む)で処置され得る/行われ得る。
本明細書で具体的に定義されていない用語は、本開示および文脈を踏まえ、当業者により用語に付与され得る意味が付与されるべきである。しかし、本明細書で使用されているように、特記しない限り、以下の用語は、指し示されている意味を有し、以下の慣習が順守される。
xおよびyが、正の整数(x<y)をそれぞれ表す接頭辞Cx-yの使用は、直接関連して特定され、言及される鎖もしくは環構造、または全体として鎖および環構造の組合せが、yの最大値およびxの最小値の炭素原子からなり得ることを指し示す。
1つまたは複数のヘテロ原子を含有する基(例えばヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル)におけるメンバーの数の指示は、すべての環員の原子の合計数またはすべての環および炭素鎖メンバーの合計数に関する。
一般に、2つ以上の部分基を含む基(例えばヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールアルキル)では、最後の名称の部分基が、ラジカル付着点であり、例えば、置換基アリール-C1-6アルキルは、C1-6アルキル基に結合しているアリール基を意味し、C1-6アルキル基は、置換基が結合している核または基に結合している。
アルキルは、直鎖(非分岐)および分岐形態の両方で存在し得る一価の飽和炭化水素鎖を表す。アルキルが置換されている場合、置換は、各ケースにおいて、水素を保有するすべての炭素原子上で、一置換または多置換により互いに独立して起こり得る。
「C1-5アルキル」という用語は、例えばH3C-、H3C-CH2-、H3C-CH2-CH2-、H3C-CH(CH3)-、H3C-CH2-CH2-CH2-、H3C-CH2-CH(CH3)-、H3C-CH(CH3)-CH2-、H3C-C(CH3)2-、H3C-CH2-CH2-CH2-CH2-、H3C-CH2-CH2-CH(CH3)-、H3C-CH2-CH(CH3)-CH2-、H3C-CH(CH3)-CH2-CH2-、H3C-CH2-C(CH3)2-、H3C-C(CH3)2-CH2-、H3C-CH(CH3)-CH(CH3)-およびH3C-CH2-CH(CH2CH3)-を含む。
アルキルが、別の(組み合わせた)基、例えばCx-yアルキルアミノまたはCx-yアルキルオキシの一部である場合、アルキルに対する上の定義も当てはまる。
アルキレンという用語も、アルキルに由来し得る。アルキレンは、アルキルとは異なり二価であり、2つの結合パートナーを必要とする。形式的には第2の原子価は、アルキルにおける水素原子を除去することにより生じる。対応する基は、例えば-CH3および-CH2-、-CH2CH3および-CH2CH2-または>CHCH3である。
「C1-4アルキレン」という用語は、例えば-(CH2)-、-(CH2-CH2)-、-(CH(CH3))-、-(CH2-CH2-CH2)-、-(C(CH3)2)-、-(CH(CH2CH3))-、-(CH(CH3)-CH2)-、-(CH2-CH(CH3))-、-(CH2-CH2-CH2-CH2)-、-(CH2-CH2-CH(CH3))-、-(CH(CH3)-CH2-CH2)-、-(CH2-CH(CH3)-CH2)-、-(CH2-C(CH3)2)-、-(C(CH3)2-CH2)-、-(CH(CH3)-CH(CH3))-、-(CH2-CH(CH2CH3))-、-(CH(CH2CH3)-CH2)-、-(CH(CH2CH2CH3))-、-(CH(CH(CH3))2)-および-C(CH3)(CH2CH3)-を含む。
さらに何らかの定義がない一般名称プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレンなどは、対応する数の炭素原子を有する考えられる異性体形態すべてを意味し、すなわち、プロピレンは、1-メチルエチレンを含み、ブチレンは、1-メチルプロピレン、2-メチルプロピレン、1,1-ジメチルエチレンおよび1,2-ジメチルエチレンを含む。
アルキレンが、他の(組み合わせた)基、例えばHO-Cx-yアルキレンアミノまたはH2N-Cx-yアルキレンオキシの一部である場合、アルキレンについての上の定義も当てはまる。
アルケニルの例は、ビニル(エテニル)、プロパ-1-エニル、アリル(プロパ-2-エニル)、イソプロペニル、ブタ-1-エニル、ブタ-2-エニル、ブタ-3-エニル、2-メチル-プロパ-2-エニル、2-メチル-プロパ-1-エニル、1-メチル-プロパ-2-エニル、1-メチル-プロパ-1-エニル、1-メチリデンプロピル、ペンタ-1-エニル、ペンタ-2-エニル、ペンタ-3-エニル、ペンタ-4-エニル、3-メチル-ブタ-3-エニル、3-メチル-ブタ-2-エニル、3-メチル-ブタ-1-エニル、ヘキサ-1-エニル、ヘキサ-2-エニル、ヘキサ-3-エニル、ヘキサ-4-エニル、ヘキサ-5-エニル、2,3-ジメチル-ブタ-3-エニル、2,3-ジメチル-ブタ-2-エニル、2-メチリデン-3-メチルブチル、2,3-ジメチル-ブタ-1-エニル、ヘキサ-1,3-ジエニル、ヘキサ-1,4-ジエニル、ペンタ-1,4-ジエニル、ペンタ-1,3-ジエニル、ブタ-1,3-ジエニル、2,3-ジメチルブタ-1,3-ジエンなどである。
アルケニルは、二重結合に関して、cisもしくはtrans、またはEもしくはZ配向として存在してもよい。
アルケニルが、他の(組み合わせた)基、例えばCx-yアルケニルアミノまたはCx-yアルケニルオキシの一部である場合、アルケニルについての上の定義も当てはまる。
アルキレンとは異なり、アルケニレンは、少なくとも2つの炭素原子からなり、少なくとも2つの隣接した炭素原子は、C-C二重結合により一緒につながり、炭素原子は、1つのC-C二重結合の一部のみであり得る。少なくとも2つの炭素原子を有する、以上に定義されているアルキレン中の場合、隣接した炭素原子における2つの水素原子は、形式的に除去され、自由原子価が飽和して第2の結合を形成し、対応するアルケニレンが形成される。
さらに何らかの定義がない一般名称プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン、ヘキセニレンなどは、対応する数の炭素原子を有する考えられる異性体形態すべてを意味し、すなわちプロペニレンは、1-メチルエテニレンを含み、ブテニレンは、1-メチルプロペニレン、2-メチルプロペニレン、1,1-ジメチルエテニレンおよび1,2-ジメチルエテニレンを含む。
アルケニレンは、二重結合に関して、cisもしくはtrans、またはEもしくはZ配向として存在してもよい。
アルキルとは異なり、アルキニルは、少なくとも2つの炭素原子からなり、少なくとも2つの隣接した炭素原子は、C-C三重結合により一緒につながる。少なくとも2つの炭素原子を有する、以上に定義されているアルキル中の場合、各ケースにおいて、隣接した炭素原子における2つの水素原子が、形式的に除去され、自由原子価が飽和して、2つのさらなる結合を形成し、対応するアルキニルが形成される。
アルキニルの例は、エチニル、プロパ-1-イニル、プロパ-2-イニル、ブタ-1-イニル、ブタ-2-イニル、ブタ-3-イニル、1-メチル-プロパ-2-イニル、ペンタ-1-イニル、ペンタ-2-イニル、ペンタ-3-イニル、ペンタ-4-イニル、3-メチル-ブタ-1-イニル、ヘキサ-1-イニル、ヘキサ-2-イニル、ヘキサ-3-イニル、ヘキサ-4-イニル、ヘキサ-5-イニルなどである。
さらに何らかの定義がない一般名称プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニルなどは、対応する数の炭素原子を有する考えられる異性体形態すべてを意味し、すなわちプロピニルは、プロパ-1-イニルおよびプロパ-2-イニルを含み、ブチニルは、ブタ-1-イニル、ブタ-2-イニル、ブタ-3-イニル、1-メチル-プロパ-1-イニル、1-メチル-プロパ-2-イニルなどを含む。
炭化水素鎖は、少なくとも1つの二重結合、また、少なくとも1つの三重結合の両方を保有する場合、定義によりアルキニル部分基に属する。
アルキレンとは異なり、アルキニレンは、少なくとも2つの炭素原子からなり、少なくとも2つの隣接した炭素原子は、C-C三重結合により一緒につながる。少なくとも2つの炭素原子を有する、以上に定義されているアルキレン中の場合、各ケースにおいて、隣接した炭素原子における2つの水素原子が、形式的に除去され、自由原子価が飽和して、2つのさらなる結合を形成し、対応するアルキニレンが形成される。
アルキニレンの例は、エチニレン、プロピニレン、1-メチルエチニレン、ブチニレン、1-メチルプロピニレン、1,1-ジメチルエチニレン、1,2-ジメチルエチニレン、ペンチニレン、1,1-ジメチルプロピニレン、2,2-ジメチルプロピニレン、1,2-ジメチルプロピニレン、1,3-ジメチルプロピニレン、ヘキシニレンなどである。
アルキニレンが、例えば、HO-Cx-yアルキニレンアミノまたはH2N-Cx-yアルキニレンオキシ中のように、他の(組み合わせた)基の一部である場合、アルキニレンについての上の定義も当てはまる。
ヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄原子を意味する。
ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)は、炭化水素鎖の1つまたは複数の水素原子を、互いに独立して、同一または異なっていてよいハロゲン原子で置き換えることによる、以前に定義されているアルキル(アルケニル、アルキニル)に由来する。ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)が、さらに置換される場合、置換は、各ケースにおいて、水素を保有するすべての炭素原子上で、一置換または多置換の形態で互いに独立して起こり得る。
ハロアルキレン(ハロアルケニレン、ハロアルキニレン)という用語も、以前に定義されているハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)に由来する。ハロアルキレン(ハロアルケニレン、ハロアルキニレン)は、ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)とは異なり二価であり、2つの結合パートナーを必要とする。形式的には、第2の原子価は、ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)から水素原子を除去することにより形成される。
対応する基は、例えば-CH2Fおよび-CHF-、-CHFCH2Fおよび-CHFCHF-または>CFCH2Fである。
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素および/またはヨウ素原子に関する。
シクロアルキルは、部分基である単環式炭化水素環、二環式炭化水素環およびスピロ-炭化水素環から構成されている。系は飽和している。二環式炭化水素環では、2つの環は、少なくとも2つの炭素原子を共通して有するように一緒につながる。スピロ炭化水素環では、1つの炭素原子(スピロ原子)は、2つの環に一緒に属する。
シクロアルキルが置換される場合、置換は、各ケースにおいて、水素を保有するすべての炭素原子上で、一置換または多置換の形態で互いに独立して起こり得る。シクロアルキル自体は、置換基として、環系のあらゆる好適な位置を経由して分子に連結し得る。
シクロアルキルが、例えば、Cx-yシクロアルキルアミノ、Cx-yシクロアルキルオキシまたはCx-yシクロアルキルアルキル中のように、他の(組み合わせた)基の一部である場合、シクロアルキルについての上の定義も当てはまる。
シクロアルキルの自由原子価が飽和している場合、脂環式基が得られる。
シクロヘキシルおよび
シクロアルキレンが、例えば、HO-Cx-yシクロアルキレンアミノまたはH2N-Cx-yシクロアルキレンオキシ中のように、他の(組み合わせた)基の一部である場合、シクロアルキレンについての上の定義も当てはまる。
シクロアルケニルは、部分基である単環式炭化水素環、二環式炭化水素環およびスピロ炭化水素環からも構成されている。しかし、系は不飽和である、すなわち、少なくとも1つのC-C二重結合が存在するが、芳香族系ではない。以上に定義されているシクロアルキル中の場合、隣接した環状炭素原子で2つの水素原子が形式的に除去され、自由原子価が飽和して、第2の結合を形成し、対応するシクロアルケニルが得られる。
シクロアルケニルの例は、シクロプロパ-1-エニル、シクロプロパ-2-エニル、シクロブタ-1-エニル、シクロブタ-2-エニル、シクロペンタ-1-エニル、シクロペンタ-2-エニル、シクロペンタ-3-エニル、シクロヘキサ-1-エニル、シクロヘキサ-2-エニル、シクロヘキサ-3-エニル、シクロヘプタ-1-エニル、シクロヘプタ-2-エニル、シクロヘプタ-3-エニル、シクロヘプタ-4-エニル、シクロブタ-1,3-ジエニル、シクロペンタ-1,4-ジエニル、シクロペンタ-1,3-ジエニル、シクロペンタ-2,4-ジエニル、シクロヘキサ-1,3-ジエニル、シクロヘキサ-1,5-ジエニル、シクロヘキサ-2,4-ジエニル、シクロヘキサ-1,4-ジエニル、シクロヘキサ-2,5-ジエニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2,5-ジエニル(ノルボルナ-2,5-ジエニル)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エニル(ノルボルネニル)、スピロ[4,5]デカ-2-エニルなどである。
シクロアルケニルの自由原子価が飽和している場合、不飽和脂環式基が得られる。
シクロペンテニルおよび
シクロアルケニレンが、例えば、HO-Cx-yシクロアルケニレンアミノまたはH2N-Cx-yシクロアルケニレンオキシ中のように他の(組み合わせた)基の一部である場合、シクロアルケニレンについての上の定義も当てはまる。
アリールが置換される場合、置換は、各ケースにおいて、水素を保有するすべての炭素原子上で、一置換または多置換の形態で互いに独立して起こり得る。アリール自体は、置換基として、環系のあらゆる好適な位置を経由して分子に連結し得る。
アリールの例は、フェニル、ナフチル、インダニル(2,3-ジヒドロインデニル)、インデニル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチル(1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、テトラリニル)、ジヒドロナフチル(1,2-ジヒドロナフチル)、フルオレニルなどである。フェニルが最も好ましい。
アリールが、例えば、アリールアミノ、アリールオキシまたはアリールアルキル中のように他の(組み合わせた)基の一部である場合、アリールの上の定義も当てはまる。
アリールの自由原子価が飽和している場合、芳香族基が得られる。
フェニルおよび
ヘテロシクリルは、炭化水素環における1つもしくは複数の-CH2-基を、互いに独立して、-O-、-S-もしくは-NH-基で置き換えることにより、または、1つもしくは複数の=CH-基を=N-基で置き換えることにより、以前に定義されているシクロアルキル、シクロアルケニルおよびアリールに由来する環系を表し、合計5個以下のヘテロ原子が存在してよく、少なくとも1つの炭素原子が、2つの酸素原子の間、および2つの硫黄原子の間、または酸素と硫黄原子との間に存在しなければならず、全体として、環は、化学的安定性を有していなければならない。ヘテロ原子は、すべての考えられる酸化段階(硫黄→スルホキシド-SO-、スルホン-SO2-、窒素→N-オキシド)で存在してもよい。ヘテロシクリルでは、ヘテロ芳香族環が存在しない、すなわちヘテロ原子は、芳香族系の一部ではない。
不飽和は、当該環系において少なくとも1つの二重結合が存在するが、ヘテロ芳香族系は形成されていないことを意味する。二環式ヘテロ環では、2つの環が、少なくとも2つの(ヘテロ)原子を共通して有するように一緒に連結する。スピロ-ヘテロ環では、1つの炭素原子(スピロ原子)は、2つの環に一緒に属する。
ヘテロシクリルが置換されている場合、置換は、各ケースにおいて、すべての水素を保有する炭素および/または窒素原子上で、一置換または多置換の形態で互いに独立して起こり得る。ヘテロシクリル自体は、置換基として、環系のあらゆる好適な位置を経由して分子に連結し得る。ヘテロシクリル上の置換基は、ヘテロシクリルのメンバーの数に入らない。
好ましいヘテロシクリルは、ピペラジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピロリジニル、アゼチジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニルである。
ヘテロシクリルが、例えば、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルオキシまたはヘテロシクリルアルキル中のように他の(組み合わせた)基の一部である場合、ヘテロシクリルの上の定義も当てはまる。
ヘテロシクリレンという用語も、以前に定義されているヘテロシクリルに由来する。ヘテロシクリレンは、ヘテロシクリルとは異なり二価であり、2つの結合パートナーを必要とする。形式的には、第2の原子価は、水素原子をヘテロシクリルから除去することにより得られる。対応する基は、例えば、
ピペリジニルおよび
ヘテロシクリレンが、例えば、HO-ヘテロシクリレンアミノまたはH2N-ヘテロシクリレンオキシ中のように他の(組み合わせた)基の一部である場合、ヘテロシクリレンの上の定義も当てはまる。
ヘテロアリールが置換されている場合、置換は、各ケースにおいて、水素を保有するすべての炭素および/または窒素原子上で、一置換または多置換の形態で互いに独立して起こり得る。ヘテロアリール自体は、置換基として、環系のあらゆる好適な位置、炭素および窒素の両方を経由して分子に連結し得る。ヘテロアリール上の置換基は、ヘテロアリールのメンバーの数に入らない。
ヘテロアリールが、例えば、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールオキシまたはヘテロアリールアルキル中のように他の(組み合わせた)基の一部である場合、ヘテロアリールの上の定義も当てはまる。
ヘテロアリーレンという用語も、以前に定義されているヘテロアリールに由来する。ヘテロアリーレンは、ヘテロアリールとは異なり二価であり、2つの結合パートナーを必要とする。形式的には、第2の原子価は、水素原子をヘテロアリールから除去することにより得られる。対応する基は、例えば、
ピロリルおよび
置換されている、は、着目されている原子に直接結合している水素原子が、別の原子または別の基の原子(置換基)により置き換えられることを意味する。開始条件(水素原子の数)に応じて、一置換または多置換が1つの原子上で起こり得る。特定の置換基を用いる置換は、置換基および置換される原子の許容される原子価が、互いに対応し、置換により安定な化合物(すなわち、例えば再配置、環化または脱離により、自発的に変換されない化合物)が生じる場合にのみ考えられる。
一般に、実質的に純粋な立体異性体は、当業者に公知の合成原理に従って、例えば対応する混合物の分離により、立体化学的に純粋な出発材料を使用することにより、および/または立体選択的な合成により得られる。例えばラセミ体の分割または合成による、例として光学活性出発材料から開始し、かつ/またはキラル試薬を使用することによる、光学活性体を調製する仕方は当業界で公知である。
さらに、例えば、キラル固定相上における、対応するラセミ混合物のクロマトグラフィー分離により、または、適切な分割剤を使用したラセミ混合物の分割により、例として、光学活性酸または塩基を用いたラセミ化合物のジアステレオ異性体塩の形成、後続の塩の分割および塩からの所望の化合物の放出により、または、光学活性キラル助剤試薬を用いた対応するラセミ化合物の誘導体化、後続のジアステレオ異性体分離、およびキラル補助基の除去により、または、ラセミ化合物の速度論的分割により(例えば酵素分割により)、好適な条件下における左右晶の集合体からのエナンチオ選択的結晶化により、または光学活性キラル助剤の存在下で好適な溶媒から(分別)結晶化により、対応するラセミ混合物から鏡像異性的に純粋な化合物を調製する仕方は、当業者に公知である。
本明細書で使用されている「医薬として許容できる塩」は、開示されている化合物の誘導体であって、その酸性または塩基性塩を作ることにより親化合物が修飾されている誘導体を指す。医薬として許容できる塩の例は、塩基性残基、例えばアミンの無機もしくは有機酸塩、酸性残基、例えばカルボン酸のアルカリまたは有機塩を含むが、それらに限定されない。
例えば、そのような塩は、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、ゲンチシン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、4-メチル-ベンゼンスルホン酸、リン酸、サリチル酸、コハク酸、硫酸および酒石酸からの塩を含む。
本発明の医薬として許容できる塩は、塩基性または酸性部分を含有する親化合物から、従来の化学的方法により合成され得る。一般的に、そのような塩は、遊離酸または塩基形態のこれらの化合物と、十分な量の適切な塩基または酸を、水中、あるいは、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールもしくはアセトニトリル、またはそれらの混合物のような有機希釈剤中で反応させることにより調製され得る。
上で言及されているもの以外の、例えば本発明の化合物を精製する、または単離するのに有用な他の酸の塩(例えばトリフルオロ酢酸塩)も、本発明の一部を構成する。
例えば
例えば
本発明の目的のための治療有効量は、病気の症状を未然に防ぐこと、または、これらの症状を防止もしくは軽減することが可能である、あるいは、処置した患者の生存率を延長する物質の量を意味する。
RAS-ファミリータンパク質は、KRAS(V-Ki-ras2 Kirstenラット肉腫ウイルス癌遺伝子相同体)、NRAS(神経芽細胞腫RASウイルス癌遺伝子相同体)およびHRAS(Harveyマウス肉腫ウイルス癌遺伝子)、ならびにそれらの変異体のいずれかを含むことが意図される。
本発明による化合物の調製
全般
特に明記しない限り、すべての反応は、商業的に取得可能な装置で、化学実験室で通例使用される方法を使用して実行される。空気および/または湿度に感受性がある出発材料は、保護ガス下で保存され、それらに対応する反応および操作は、保護ガス(窒素またはアルゴン)下で実行される。
マイクロ波反応は、Biotage製の発生器/反応器において、または、CEM製のExplorerにおいて、または、Anton Paar製のSynthos 3000もしくはMonowave 3000において密閉容器(好ましくは2、5または20mL)中で、好ましくは撹拌しながら実行される。
薄層クロマトグラフィーは、Merck製のガラス上の既成シリカゲル60 TLCプレート(蛍光指示薬F-254を用いる)で実行する。
本発明による例示化合物の分取高圧クロマトグラフィー(RP HPLC)は、Waters製のカラム(名称:SunFire(商標)Prep C18、OBD(商標)10μm、50×150mm、またはSunFire(商標)Prep C18 OBD(商標)5μm、30×50mm、またはXBridge(商標)Prep C18、OBD(商標)10μm、50×150mm、またはXBridge(商標)Prep C18、OBD(商標)5μm、30×150mm、またはXBridge(商標)Prep C18、OBD(商標)5μm、30×50mm)、およびYMC製のカラム(名称:Actus-Triart Prep C18、5μm、30×50mm)を備えたAgilentまたはGilsonシステムで実行する。
Agilentシステムでの、塩基性条件下におけるクロマトグラフィーでは、H2O/アセトニトリルグラジエントが同様に使用されるが、5%塩基性修飾剤(50g NH4HCO3+50mL NH3(H2O中25%)、H2Oと合わせて1L)を添加することにより、水はアルカリ性になる。Gilsonシステムでは、以下のように水をアルカリ性にする。5mL NH4HCO3溶液(1L H2O中158g)および2mL NH3(H2O中28%)を、H2Oと合わせて1Lまで補給する。
中間体および最終化合物の分析用HPLC(反応対照)は、Waters製のカラム(名称:XBridge(商標)C18、2.5μm、2.1×20mm、またはXBridge(商標)C18、2.5μm、2.1×30mm、またはAquity UPLC BEH C18、1.7μm、2.1×50mm)、およびYMC製のカラム(名称:Triart C18、3.0μm、2.0×30mm)、およびPhenomenex製のカラム(名称:Luna C18、5.0μm、2.0×30mm)を使用して実行する。分析設備は、各ケースにおいて質量検出器も備えている。
本発明による例示化合物を特徴付けるための保持時間/MS-ESI+は、HPLC-MS装置(質量検出器を用いた高速液体クロマトグラフィー)を使用して生成される。注入ピークで溶出する化合物は、保持時間tRet.=0.00とする。
HPLC-方法(分取)
prep.HPLC1
HPLC:333および334ポンプ
カラム:Waters X-Bridge C18 OBD、10μm、30×100mm、パーツ番号186003930
溶媒:A:H2O中10mM NH4HCO3、B:アセトニトリル(HPLCグレード)
検出:UV/Vis-155
流量:50mL/分
グラジエント:0.00~1.50分:1.5%B
1.50~7.50分:変動
7.50~9.00分:100%B
HPLC:333および334ポンプ
カラム:Waters Sunfire C18 OBD、10μm、30×100mm、パーツ番号186003971
溶媒:A:H2O+0.2%HCOOH、B:アセトニトリル(HPLCグレード)+0.2%HCOOH
検出:UV/Vis-155
流量:50mL/分
グラジエント:0.00~1.50分:1.5%B
1.50~7.50分:変動
7.50~9.00分:100%B
LCMSBAS1
HPLC:Agilent 1100シリーズ
MS:Agilent LC/MSD SL
カラム: Phenomenex Mercury Gemini C18、3μm、2×20mm、パーツ番号00M-4439-B0-CE
溶媒:A:H2O中5mM NH4HCO3/20mM NH3、B:アセトニトリル(HPLCグレード)
検出:MS:ポジティブおよびネガティブモード
質量範囲:120~900m/z
流量:1.00mL/分
カラム温度:40℃
グラジエント:0.00~2.50分:5%B→95%B
2.50~2.80分:95%B
2.81~3.10分:95%B→5%B
HPLC:Agilent 1100/1200シリーズ
MS:Agilent LC/MSD SL
カラム:Waters X-Bridge BEH C18、2.5μm、2.1×30mm XP
溶媒:A:H2O中5mM NH4HCO3/19mM NH3、B:アセトニトリル(HPLCグレード)
検出:MS:ポジティブおよびネガティブモード
質量範囲:100~1200m/z
流量:1.40mL/分
カラム温度:45℃
グラジエント:0.00~1.00分:5%B→100%B
1.00~1.37分:100%B
1.37~1.40分:100%B→5%B
HPLC:Agilent Infinity-1290シリーズ
MS:Agilent SQD-6150(API-ES+/-3000V)
MSDシグナル設定:スキャンpos 100~1000、スキャンneg 100~1000
カラム:Aquity BEH C18、2.1×50mm、1.7μm
溶離液:A:水中0.1%ギ酸、B:アセトニトリル中0.1%ギ酸
検出シグナル:UV 215nm(バンド幅4、リファレンスオフ)
スペクトル:範囲:200~400nm、ステップ:2nm
ピーク幅:>0.025分(0.5S)
注入:0.5μL注入とフラッシュポートでニードル洗浄
流速:0.8mL/分
カラム温度:45℃
グラジエント:0.0~0.2分:2%B
0.2~1.5分:2%B→98%B
1.5~2.6分:98%B
2.6~2.61分:98%B→2%B
2.61~3.2分:2%B
HPLC:Agilent Infinity-1290シリーズ
MS:Agilent SQD -6130(API-ES+3500V/-3000V)
MSDシグナル設定:スキャンpos 100~1200、スキャンneg 100~1200
カラム:Aquity BEH C18、2.1×50mm、1.7μm
溶離液:A:アセトニトリル中0.1%ギ酸、B:水中0.1%ギ酸
検出シグナル:UV 215/254nm(バンド幅4、リファレンスオフ)
スペクトル:範囲:200~400nm、ステップ:2nm
ピーク幅:>0.025分(0.5S)
注入:0.5μL注入とフラッシュポートでニードル洗浄。
流速:0.8mL/分
カラム温度:60℃
グラジエント:0.0~0.4分:97%B
0.4~2.2分:97%B→2%B
2.2~2.6分:2%B
2.6~2.61分:2%B→97%B
2.61~3.0分:97%B
UPLC:Waters UPLC
MS:Micromass Triple quad (ESI)
キャピラリー電圧:3500
コーン電圧:25~50V
脱溶媒和(disolvation)ガス:600L/時間
脱溶媒和温度:350℃
MSDシグナル設定:スキャンpos 100~1000、スキャンneg 100~1000
カラム:Aquity BEH C18、2.1×50mm、1.7μm
溶離液:A:水中0.1%ギ酸、B:アセトニトリル中0.1%ギ酸
検出シグナル:UV-ダイオードアレイ
スペクトル:範囲:200~400nm、分解能:1.2nm
サンプリング速度:10ポイント/秒
注入:0.5μL注入とニードル洗浄
流速:0.4mL/分
カラム温度:35℃
グラジエント:0.0~0.5分:5%B
0.5~2.0分:50%B
2.0~3.5分:100%B
3.5~5.0分:100%B→5%B
5.0~5.50分:5%B
HPLC:Agilent Infinity-1290シリーズ
MS:Agilent-6130四重極LCMS(ESI/APCI、マルチモード+3500V/-3000V)
充電電圧:2000
フラグメンター:50~70
コロナ電圧:4μ amp
脱溶媒和温度:300℃
脱溶媒和ガス:600L/時間
MSDシグナル設定:スキャンpos 100~1200、スキャンneg 100~1200
カラム:Aquity BEH C18、2.1×50mm、1.7μm
溶離液:A:アセトニトリル中0.1%ギ酸、B:水中0.1%ギ酸
検出シグナル:UV 215nm(バンド幅4、リファレンスオフ)、UV 254nm(バンド幅4、リファレンスオフ)
スペクトル:範囲:200~400nm、ステップ:2nm
ピーク幅:>0.025分(0.5S)
注入:0.5μL注入とフラッシュポートでニードル洗浄
流速:0.8mL/分
カラム温度:50℃
グラジエント:0.0~0.2分:2%A
0.2~2.3分:98%A
2.3~3.4分:98%A→2%A
3.4~3.41分:2%A
3.41~3.5分:2%A
HPLC:Agilent Infinity-1290シリーズ
MS:Agilent-6130四重極LCMS(APCI-ES+3500V/-3500V)
コーン電圧:25~50V
脱溶媒和ガス:600L/時間
脱溶媒和温度:350℃
MSDシグナル設定:スキャンpos 100~1000、スキャンneg 100~1000
カラム:Aquity BEH C18、2.1×50mm、1.7μm
溶離液:A:水中0.1%ギ酸、B:アセトニトリル中0.1%ギ酸
検出シグナル:UV 215nm(バンド幅4、リファレンスオフ)、UV 254nm(バンド幅16、リファレンスオフ)
スペクトル:範囲:190~400nm、ステップ:2nm
ピーク幅:>0.05分(0.5S)
注入:0.5μL注入とフラッシュポートでニードル洗浄
流速:0.8mL/分
カラム温度:60℃
グラジエント:0.0~0.4分:2%B
0.4~2.2分:2%B→98%B
2.2~2.6分:98%B
2.6~2.61分:98%B→2%B
2.61~3.0分:2%B
UPLC:Waters Acquity UPLC H-Classシステム
MS:Waters SQ検出器2(ESI)、
キャピラリー電圧:3.50kV
コーン電圧:50V
脱溶媒和ガス:750L/時間
脱溶媒和温度:350℃
MSDシグナル設定:スキャンpos 100~1200、スキャンneg 100~1200
カラム:Aquity BEH C18、2.1×50mm、1.7μm
溶離液:A:アセトニトリル中0.05%ギ酸、B:水中0.05%ギ酸
検出シグナル:UV-ダイオードアレイ
スペクトル:範囲:200~400nm、分解能:1.2nm
サンプリング速度:10ポイント/秒
注入:0.5μL注入と注入前洗浄15秒&注入後洗浄20秒
流速:0.6mL/分
カラム温度:35℃
グラジエント:0.0~0.3分:97%B
0.3~2.2分:97%B→2%B
2.2~3.30分:2%B
3.30~4.50分:2%B→97%B
4.51~5.50分:97%B
LC:Agilent Infinity 1290シリーズ
MS:Agilent 6130四重極lcms(SQ)
MSDシグナル設定:スキャンpos/neg 80~1200
カラム:Aquity BEH C18 2.1×50mm、1.7μm
溶離液:A:水+0.1%ギ酸、B:アセトニトリル(HPLCグレード)+0.1%ギ酸
検出シグナル:UV 215/254nm(バンド幅4、リファレンスオフ)
スペクトル:範囲:200~400nm、ステップ:2.0nm
ピーク幅:>0.01分(0.2s)
注入:0.5μL標準注入
流量:0.8mL/分
カラム温度:60℃
グラジエント:0.0~0.2分:3%B
0.2~1.5分:3%B→95%B
1.5~2.5分:95%B
2.5~2.6分:95%B→3%B
2.6~3.2分:3%B
HPLC:Agilent Infinity-1290シリーズ
MS:Agilent SQD-6150(API-ES+/-3000V)
MSDシグナル設定:スキャンpos 100~1000、スキャンneg 100~1000
カラム:Aquity BEH C18、2.1×50mm、1.7μm
溶離液:A:水中0.1%ギ酸、B:アセトニトリル中0.1%ギ酸
検出シグナル:UV 215nm(バンド幅4、リファレンスオフ)
スペクトル:範囲:200~400nm、ステップ:2nm
ピーク幅:>0.025分(0.5S)
注入:0.5μL注入とフラッシュポートでニードル洗浄
流速:0.8mL/分
カラム温度:45℃
グラジエント:0.0~0.2分:2%B
0.2~1.5分:2%B→98%B
1.5~2.6分:98%B
2.6~2.61分:98%B→2%B
2.61~3.2分:2%B
HPLC:Agilent 1100/1200(バイナリポンプ1)
カラム:(Waters)XBridge BEH C18、30×3.0mm、2.5μm
溶離液:A:水中0.2%ギ酸、B:アセトニトリル
検出シグナル:UV 254nm(バンド幅4、リファレンス550nm、バンド幅100)
スペクトル:範囲:190~400nm、ステップ:2nm
ピーク幅:>0.01分
注入:1.0μL
流速:2.30mL/分
カラム温度:50℃
グラジエント:0.1~1.4分:97%A→100%B
1.4~1.6分:100%B
1.6~1.8分:100%B→97%A
HPLC:Agilent 1100/1200(バイナリポンプ1)
カラム:(Waters) XBridge BEH C18、30×3.0mm、2.5μm
溶離液:A:水中0.2%アンモニア(25%)、B:アセトニトリル
検出シグナル:UV 254nm(バンド幅4、リファレンス550nm、バンド幅100)
スペクトル:範囲:190~400nm、ステップ:2nm
ピーク幅:>0.01分
注入:1.0μL
流速:2.00mL/分
カラム温度:50℃
グラジエント:0.1~1.4分:97%A→100%B
1.4~1.6分:100%B
1.6~1.8分:100%B→97%A
RRLC:Agilent RRLC
MS:Agilent SQD
キャピラリー電圧:3.50kV
コーン電圧:25~50V
脱溶媒和ガス:600L/時間
脱溶媒和温度:350℃
カラム:XBridge C18、4.6×75mm、3.5μm
溶離液:A:10mM 酢酸アンモニウム、B:アセトニトリル
流速:2.0mL/分
カラム温度:35℃
グラジエント:[時間、分単位/B%]:0/10、0.2/10、2.5/75、3.0/100、4.8/100、5.0/10
UPLC:Waters Acquity-UPLC
MS:SQ 検出器-2
キャピラリー電圧:3.50kV
コーン電圧:50V
脱溶媒和ガス:750L/時間
脱溶媒和温度:350℃
カラム:AQUITY UPLC BEH C18 1.7μm、2.1×50mm
溶離液:A:アセトニトリル中0.07%、B:水中0.07%ギ酸
流速:0.6mL/分
カラム温度:35℃
グラジエント:[時間、分単位/B%]:0/97、0.3/97、2.2/2、3.3/2、4.5/2、4.51/97
A-7は、異なる経路を経由して調製できる。
アプローチの1つは、置換または非置換マロン酸エステルを用いた、A-2の求核性芳香族置換反応で開始して、中間体A-3を得る(R2の導入)。中間体A-3の脱炭酸により、A-4を生じさせ、これを、求核性芳香族置換反応において構成成分B-5(以下を参照されたい)で変換する。生じたエステルA-5の鹸化、および構成成分C-1(R1の導入)を用いた後続のアミド化により、単一のステップで中間体A-7が得られる。
代替アプローチでは、化合物A-2は、置換または非置換マロン酸エステルで変換し(R2の導入)、次いで構成成分B-5(以下を参照されたい)で処理して、化合物A-5を単一のステップで得る。生じたエステルA-5の鹸化、および、構成成分C-1を用いた後続のアミド化(R1の導入)により、中間体A-7が得られる。
最終化合物(I)は、アセタールA-7の脱保護および環化により調製できる。化合物(I)は、スキーム1で描写されていない任意選択のステップでさらに誘導体化して(とりわけR1およびR2において)、さらなる/追加の化合物(I)を得ることができる。
スキーム2:
β-オキソジエステルE-1から開始して、対応するα,β-ジオキソエステルE-3は、DMF-アセタールとの反応により得られた中間体E-2を経由して調製できる。アミンC-1を用いた閉環により、ヒドロキシピリドン環E-4が生じる。ヒドロキシ基を対応するスルホネート(例えばトシレート、トリフレート、E-5)に移した後で、アミドとのパラジウム触媒クロスカップリングにより、ピリドンアミドE-6を得、これにより、第2の環を閉じることが可能になり、望ましい二環式ピリドピリミジン-ジオンスキャフォールド(E-7)が得られる。このように得られたE-7は、構成成分B-5と反応するように(例えばヘキサクロロシクロトリホスファゼン、SOCl2、POCl3で)活性化させて、本発明による最終化合物(I)(これは、追加ステップで誘導体化することもできる)に到達させることができる。
あるいは、アセチル(ヘテロ)アリールB-2は、対応するアルコールB-6にエナンチオ選択的に還元して、これを、次いでアジドB-7に変換し、続いて水素化して、キラル構成成分B-5を得ることができる。
A-2aを合成するための実験手順
A-3aを合成するための実験手順
A-4aを合成するための実験手順
A-5aを合成するための実験手順
A-6aを合成するための実験手順
A-7aを合成するための実験手順
D-2aを合成するための実験手順
B-2aを合成するための実験手順
B-3aを合成するための実験手順
B-4aを合成するための実験手順
B-4oを合成するための実験手順
中間体B-6の合成
B-6aを合成するための実験手順
B-5aを合成するための実験手順
D-13aを合成するための実験手順
E-3aを合成するための実験手順
E-4aを合成するための実験手順
E-5aを合成するための実験手順
中間体E-6の合成
E-6aを合成するための実験手順
E-7aを合成するための実験手順
I-1を合成するための実験手順
式(I)の化合物は、治療分野における多くの考えられる用途を特徴とする。
KRAS::SOS1 AlphaScreen結合アッセイ
このアッセイは、SOS1とKRAS G12Dとの間のタンパク質-タンパク質相互作用を阻害する、化合物が有する効力を検査するために使用できる。これにより、化合物の分子の作用様式が実証される。IC50値が低いと、このアッセイ設定において、SOS1阻害剤化合物の効力が高いと示される。
試薬:
・GST-タグ付きSOS1(564_1049_GST_TEV_ECO)、社内で生成
・GST-TEV-SOS1(564-1049)は、Viva Biotech Ltd.から購入する
・6xHis-Tev-K-RasG12D(1-169)Aviは、Xtal BioStructures,Inc.から購入する(Lot#X129-110)
・GDP(Sigma Cat No G7127)
・AlphaLISAグルタチオンアクセプタービーズ(PerkinElmer、Cat No AL109)
・AlphaScreenストレプトアビジンドナービーズ(PerkinElmer Cat No 6760002)
・アッセイプレート:Proxiplate-384 PLUS、白色(PerkinElmer、Cat No 6008289)
アッセイ緩衝液:
・1×PBS
・0.1%BSA
・100μm EDTAまたはEDTAなし(表におけるIC50は、アスタリスクでマークされていない限りEDTAなしで測定されている)
・0.05%Tween 20
10nM(最終アッセイ濃度)KRAS G12D、10μm(最終アッセイ濃度)GDPおよび5nM(最終アッセイ濃度)GST-SOS1を、使用する前にアッセイ緩衝液中で混合し、室温にて保持する。
ビーズミックス
AlphaLISAグルタチオンアクセプタービーズおよびAlphaScreenストレプトアビジンドナービーズを、それぞれ使用する前に、10μg/mLの濃度(最終アッセイ濃度)で、アッセイ緩衝液中で混合し、室温にて保持する。
化合物を、最終開始濃度100μmに希釈し、2回試験する。アッセイレディープレート(ARP)は、Labcyte Echo 550または555アコースティックディスペンサーを備えたAccess Labcyte Workstationを使用して生成する。100μmの化合物の開始濃度では、150nLの化合物溶液を、1:5段階希釈で11種の濃度でウェルごとに2回移す。
アッセイは、完全に自動化されたロボットシステムを使用して、100ルクス未満の暗室で実行する。10μLのKRAS::SOS1 GDPミックスを、化合物溶液150nLにまでカラム1~24に添加する(アッセイでの最終希釈1:100、最終DMSO濃度1%)。
・希釈したDMSO+KRAS::SOS1 GDPミックス+ビーズミックス
・希釈したDMSO+KRAS::SOS1 GDPミックス
結果の計算
IC50値を計算し、4パラメーターロジスティックモデルを使用して分析する。
本明細書で開示されている例示化合物の表は、上のアッセイを使用して判定されるIC50値を含有する。
細胞増殖アッセイは、化合物が、in vitroでの癌細胞株のSOS1-媒介増殖、成長およびアポトーシスを阻害する効力を検査するために使用される。これにより、化合物の分子の作用様式が実証される。IC50値が低いと、このアッセイ設定において、SOS1阻害剤化合物の効力が高いと示される。詳細には、SOS1阻害剤化合物では、KRAS変異ヒト癌細胞株の増殖に対する強力な阻害効果が実証されるが、BRAF V600E変異癌細胞株または非常用(non-addicted)KRAS野生型ヒト癌細胞株に対してはそうではないことが観察される。これにより、RAS-ファミリータンパク質機能に依存する癌細胞を選択的に標的化する、SOS1阻害剤化合物の分子の作用様式が確認される。
細胞増殖アッセイは、以下のヒト細胞株を用いる立体(3D)固定非依存性軟寒天条件で行う。
NCI-H358:KRAS G12C変異を有するヒト非小細胞肺癌(NSCLC)
PC-9:野生型KRASおよびEGFR del 19変異を有するヒト非小細胞肺癌(NSCLC)
NCI-H1792:KRAS G12C変異を有するヒト非小細胞肺癌(NSCLC)
SW900:KRAS G12V変異を有するヒト非小細胞肺癌(NSCLC)
A-549:KRAS G12S変異を有するヒト非小細胞肺癌(NSCLC)
NCI-H2122:KRAS G12C変異を有するヒト非小細胞肺癌(NSCLC)
NCI-H520:野生型KRASを有するヒト非小細胞肺癌(NSCLC)
MIA PaCa-2:KRAS G12C変異を有するヒト膵臓癌細胞(PAC)
DLD-1:KRAS G13D変異を有するヒト結腸癌
A-375:BRAFV600E変異を除いて野生型KRASを有するヒト黒色腫癌、これは、SOS1阻害剤化合物を用いた以下の処理に反応しない細胞株として使用される。
使用される材料
Corningの96ウェル超低結合プレート(CLS2474-24EA)
Gibcoの4%アガロースゲル1×液体40mL(18300-012)
RPMI-1640培地(ATCC(登録商標)30-2001(商標))
Leibovitz’s L-15(Gibco、Cat#11415)
F-12K(ATCC、カタログ番号30-2004)
DMEM(Lonza BE12-604F)、HyCloneのウシ胎仔血清(FBS)(SH30071.03)、
InvitrogenのAlamar Blue(DAL1100CSTM1)
NCI-H358細胞(ATCC HTB-182)、DLD-1細胞(ATCC CCL-221)、NCI-H520細胞(ATCC HTB-182)、PC-9細胞(ECACC 90071810)、NCI-H1792細胞(ATCC CRL-5895)およびNCI-H2122細胞(ATCC CRL-5985)は、RPMI培地を使用して、細胞培養フラスコ(175cm2)で成長させる。SW900細胞(ATCC HTB-59)は、Leibovitz’s L-15培地で成長させ、A-549細胞(ATCC CCL-185)は、F12K培地で成長させ、MIA PaCa-2細胞(ATCC CRL-1420)およびA-375(ATCC-CRL-1619)は、DMEM培地で成長させる。列挙される細胞株すべてに関して、細胞培養培地に、10%FBSを補充する。培養物を、加湿雰囲気下で37℃および5%CO2にてインキュベーションし、培地の変化または継代を週に2~3回行う。SW900細胞は、CO2を添加せずに培養する。
アッセイ設定は、以下で構成される。
・1.2%アガロースを含む90μL培地からなる下層
・0.3%アガロースを含む60μL培地からなる細胞層
・試験化合物(アガロースなし)を含む30μL培地からなる上層
下層を調製する場合、4%アガロース(マイクロ波加熱した)を、培養培地(SW900を除いてすべての細胞株で2%FBSを含み、SW900では10%FCSを使用して、細胞の成長を達成する)と、培地中1.2%アガロースの最終希釈まで混合する。各ウェルを90μLの下層懸濁液で満たし、室温に1時間冷却する。細胞層では、細胞をトリプシン処理し、計数し、0.3%アガロースを含む60μL培養培地(2%FBS)に播種する(ウェルごとに細胞1500個)。室温に1時間冷却した後で、プレートを、加湿雰囲気下で、37℃および5%CO2にて終夜インキュベーションする。翌日、化合物(30μLの段階希釈)を3回添加する。試験化合物の濃度は、10マイクロモル~最小0.13ナノモルの範囲をカバーする。化合物(ストック:100%DMSO中10mM)を、培地中で希釈する。細胞を、加湿雰囲気下で、37℃および5%CO2にて14日間インキュベーションする。
20μL/ウェルのAlamarBlue懸濁液をウェルごとに添加し、インキュベーターで4~24時間インキュベーションする。蛍光強度は、蛍光リーダー(2030 VICTOR X5、Perkin Elmer)を使用して判定する。励起波長は、544/15nmであり、発光は、590nmである。単剤療法では、データは、IC50値を確かめるために可変ヒル勾配を用いるシグモイド曲線分析プログラム(GraphPAD Prism)を使用した反復計算により当てはめる。
ERKリン酸化反応アッセイは、化合物が、in vitroでのKRAS変異ヒト癌細胞株におけるSOS1-媒介シグナル伝達を阻害する効力を検査するために使用される。これにより、RAS-ファミリータンパク質のシグナル伝達カスケードに干渉することによる、化合物の分子の作用様式が実証される。IC50値が低いと、このアッセイ設定において、SOS1阻害剤化合物の効力が高いと示される。SOS1阻害剤化合物は、KRAS変異ヒト癌細胞株におけるERKリン酸化反応に対する阻害効果を実証することが観察され、ひいては、RAS-ファミリータンパク質シグナル伝達に対するSOS1阻害剤化合物の分子の作用様式が確認される。
DLD-1(ATCC CCL-221):KRAS G13D変異を有するヒト結腸癌
使用される材料
RPMI-1640培地(ATCC(登録商標)30-2001(商標))
HyCloneのウシ胎仔血清(FBS)(SH30071.03)
Thermo Fischer Scientificの非必須アミノ酸(11140035)
Thermo Fischer Scientificのピルベート(11360039)
Thermo Fischer ScientificのGlutamax(35050061)
Greiner Bio-Oneの384プレート(781182)
PerkinElmer Inc.のProxiplate(商標)384(6008280)
AlphaLISA SureFire Ultra p-ERK1/2(Thr202/Tyr204)アッセイキット(ALSU-PERK-A500)
SigmaのEGF(E4127)
アクセプターミックス:PerkinElmerのProtein Aアクセプタービーズ(6760137M)
ドナーミックス:PerkinElmerのAlphaScreenストレプトアビジンコーティングドナービーズ(6760002)
トラメチニブ
Sigma Aldrichのスタウロスポリン(S6942)
DLD-1細胞(ATCC CCL-221)は、Greiner TC 384プレートにおいてウェルごとに細胞50,000個/10%FBS、非必須アミノ酸、ピルベートおよびglutamaxを有するRPMI 60μL中で播種する。細胞を室温にて1時間インキュベーションし、次いで、インキュベーターにおいて、加湿雰囲気下で、37℃および5%CO2にて、終夜インキュベーションする。Labcyte Echo 550デバイスを使用して、60nL化合物溶液(10mM DMSO保存溶液)を次いで添加する。前述のインキュベーターにおいて1時間インキュベーションした後で、3μLの上皮成長因子(EGF、最終濃度50ng/mL)を添加する。10分後、培地を除去し、プロテアーゼ阻害剤、100nM トラメチニブ+100nMスタウロスポリンを添加したAlphaLISA SureFire Ultra pERK1/2(Thr202/Tyr204)アッセイキットからの20μLの1.6倍溶解緩衝液を添加することにより、細胞を溶解する。室温にて、振とうしながらインキュベーションした20分後、6μLの各溶解物試料を、384ウェルProxiplateに移し、AlphaLISA SureFire Ultra pERK1/2(Thr202/Tyr204)アッセイキットを用いて、pERK(Thr202/Tyr204)について分析する。3μLアクセプターミックスおよび3μLドナーミックスを薄明かりの下で添加し、暗中で、室温にて2時間インキュベーションしてから、Proxiplates用の384 AlphaScreen設定を使用して、Perkin Elmer Envisionプレートリーダーでシグナルを測定する。データを、可変ヒル勾配での反復計算により当てはめる。シグモイド曲線勾配は、デフォルトの適合曲線を使用して当てはめて、IC50値を確かめる。
試験化合物の代謝分解は、プールした肝臓ミクロソーム(マウス(MLM)、ラット(RLM)またはヒト(HLM))を用いて37℃にてアッセイする。時点ごとの最終インキュベーション体積74μLは、TRIS緩衝液(pH7.5、0.1M)、塩化マグネシウム(6.5mM)、ミクロソームタンパク質(マウス/ラットで0.5mg/mL、ヒト検体で1mg/mL)および最終濃度1μmの試験化合物を含有する。37℃での短いプレインキュベーション期間に続き、反応は、8μLベータ-ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフェート、還元形態(NADPH、10mM)を添加することにより開始し、異なる時点の後でアリコートを溶媒中に移すことにより終了する。さらに、インキュベーションにおいて、NADPHなしでNADPH-非依存分解をモニターし、最後の時点でアセトニトリルを添加することにより終了する。クエンチしたインキュベーションを遠心分離(1811g、5分)によりペレット化する。上清のアリコートを、親化合物の量についてLC-MS/MSによりアッセイする。
CYP3A4の時間依存的阻害アッセイ(TDI3A4)
ヒト肝臓ミクロソーム(0.02mg/mL)におけるCYP3A4に対する時間依存的な阻害を、基質としてミダゾラム(15μm)を用いてアッセイする。試験化合物を、NADPHの存在下にて、25μMの濃度のヒト肝臓ミクロソーム(0.2mg/mL)で0分および30分プレインキュベーションする。プレインキュベーション後、インキュベーションを1:10に希釈し、基質ミダゾラムを主なインキュベーションに添加する(15分)。主なインキュベーションは、アセトニトリルでクエンチし、ヒドロキシ-ミダゾラムの形成を、LC/MS-MSにより定量する。プレインキュベーション30分からのヒドロキシ-ミダゾラムの形成は、プレインキュベーション0分からの形成と比較して、読出しとして使用される。100%未満の値は、基質ミダゾラムが、プレインキュベーション0分と比較して、プレインキュベーション30分でより低い程度に代謝されることを意味する。一般に、プレインキュベーション30分での低い効果が望ましい(ほぼ100%値に対応する)。
刊行物Reducing safety-related drug attrition: the use of in vitro pharmacological profiling, Nature Review Drug Discovery 11, 909-922 (December 2012)で言及されており、いずれもin vivoでの薬物有害反応に強く関連すると考えられるある標的(44)が存在する。この論文は、in vivoでの薬理学アッセイのコアパネルを確立する目的を持った、いくつかの大手製薬会社の安全性薬理グループ間の共同作業であった。Eurofins Cerep(France)は、予備的安全性評価において、合理的な最初の段階で、SafetyScreen44(商標)Panel(これらのオフターゲットを含む)で商業的に測定する。本発明による化合物(I)は、このパネルに対してアッセイを行って、オフターゲットの傾向を調査する。
生物学的性質のため、本発明の化合物、その互変異性体、ラセミ化合物、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、それらの混合物および上述の形態すべての塩は、過剰または異常な細胞増殖、例えば癌を特徴とする疾患を処置するのに好適になり得る。
例えば、以下の癌、腫瘍および他の増殖性疾患は、本発明の化合物で処置され得るが、それらに制約されない。
頭頸部の癌/腫瘍/癌腫:例えば鼻腔、副鼻腔、上咽頭、口腔(唇、歯肉、歯槽堤、臼後三角、口底、舌、硬口蓋、頬粘膜を含む)、中咽頭(舌底、扁桃、扁桃柱、軟口蓋、扁桃窩、咽頭壁を含む)、中耳、喉頭(声門上、声門、声門下、声帯を含む)、下咽頭、唾液腺(小唾液腺を含む)の腫瘍/癌腫/癌、
肺の癌/腫瘍/癌腫:例えば非小細胞肺癌(NSCLC)(扁平上皮癌、紡錘細胞癌、腺癌、大細胞癌、明細胞癌、気管支肺胞上皮)、小細胞肺癌(SCLC)(燕麦細胞癌、中間細胞癌、混合型燕麦細胞癌)、
胃腸(GI)管の癌/腫瘍/癌腫:例えば食道、胃(胃癌)、膵臓、肝臓および胆樹(肝細胞癌(HCC)、例えば小児HCC、線維層板型HCC、混合型HCC、紡錘細胞HCC、明細胞HCC、巨細胞HCC、癌肉腫HCC、硬化性HCC;肝芽腫;胆管癌;胆管細胞癌;肝嚢胞腺癌;血管肉腫、血管内皮腫、平滑筋肉腫、悪性シュワン細胞腫、線維肉腫、クラツキン腫瘍を含む)、胆嚢、肝外胆管、小腸(十二指腸、空腸、回腸を含む)、大腸(盲腸、結腸、直腸、肛門;結腸直腸癌、消化管間質腫瘍(GIST)を含む)、尿生殖器系(例えば腎盂を含む腎臓、腎細胞癌(RCC)、腎芽腫(ウィルムス腫瘍)、副腎腫、グラヴィッツ腫瘍;尿管;膀胱、例えば尿膜管癌、尿路上皮癌;尿道、例えば遠位部、球膜様部、前立腺部;前立腺(アンドロゲン依存性、アンドロゲン非依存性、去勢抵抗性、ホルモン依存性、ホルモン不応性)、陰茎)の腫瘍/癌腫/癌
婦人科癌/腫瘍/癌腫:例えば卵巣、卵管、腹膜、子宮頸部、外陰部、膣、子宮体部(子宮内膜、子宮底を含む)の腫瘍/癌腫/癌、
乳房の癌/腫瘍/癌腫:例えば乳房癌(浸潤性乳管、膠様、小葉侵襲性、管状、腺様嚢胞、乳頭、髄質、粘液性)、ホルモン受容体陽性乳癌(エストロゲン受容体陽性乳癌、プロゲステロン受容体陽性乳癌)、Her2陽性乳癌、三種陰性乳癌、乳房パジェット病、
内分泌系の癌/腫瘍/癌腫:例えば内分泌腺の腫瘍/癌腫/癌、甲状腺(甲状腺癌/腫瘍;乳頭、濾胞、未分化、髄質)、副甲状腺(副甲状腺癌/腫瘍)、副腎皮質(副腎皮質癌/腫瘍)、下垂体(プロラクチノーマ、頭蓋咽頭腫を含む)、胸腺、副腎、松果体、頸動脈小体、島細胞腫瘍、傍神経節、膵内分泌腫瘍(PET;非機能性PET、PPoma、ガストリノーマ、インスリノーマ、VIPoma、グルカゴノーマ、ソマトスタチノーマ、GRFoma、ACTHoma)、カルチノイド腫瘍、
骨の肉腫:例えば骨髄腫、細網肉腫、軟骨肉腫(中心性、末梢性、明細胞、間葉軟骨肉腫を含む)、骨肉腫(傍骨性、骨膜、高悪性度表在性、小細胞、放射線誘発骨肉腫、パジェット肉腫を含む)、ユーイング腫瘍、悪性巨細胞腫、アダマンチノーマ、(線維性)組織球腫、線維肉腫、脊索腫、小円形細胞肉腫、血管内皮腫、血管外皮腫、骨軟骨腫、類骨骨腫、骨芽細胞腫、好酸球肉芽腫、軟骨芽細胞腫、
中皮腫:例えば胸膜中皮腫、腹膜中皮腫、
皮膚の癌:例えば基底細胞癌、扁平上皮癌、メルケル細胞癌、黒色腫(皮膚、表在拡大型、悪性黒子、末端部黒子様、結節性、眼内黒色腫を含む)、光線角化症、眼瞼癌、
中枢神経系および脳の新生物:例えば星細胞腫(大脳、小脳、びまん性、線維性、未分化、毛様細胞性、原形質、大円形細胞性)、膠芽腫、神経膠腫、乏突起膠腫、乏突起星細胞腫、上衣腫、上衣芽腫、脈絡叢腫瘍、髄芽腫、髄膜腫、シュワン細胞腫、血管芽腫、血管腫、血管外皮腫、神経腫、神経節腫、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、神経鞘腫(例えば聴神経)、脊髄軸腫瘍、
原発不明癌(CUP)、
上で言及されている、体内の特定の位置/起源を特徴とするすべての癌/腫瘍/癌腫は、原発腫瘍およびそれから由来する転移腫瘍の両方を含むことが意図される。
上皮癌、例えば扁平上皮癌(SCC)(上皮内癌、表在性侵襲性、疣贅性癌、偽肉腫、未分化、移行細胞、リンパ上皮)、腺癌(AC)(高分化、粘液性、乳頭、多形性巨細胞、管、小細胞、印環細胞、紡錘細胞、明細胞、燕麦細胞、膠様、腺扁平上皮、粘膜表皮性、腺様嚢胞)、粘液性嚢胞腺癌、腺房細胞癌、大細胞癌、小細胞癌、神経内分泌腫瘍(小細胞癌、傍神経節腫、カルチノイド)、膨大細胞癌、
非上皮癌、例えば肉腫(線維肉腫、軟骨肉腫、横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、血管肉腫、巨細胞肉腫、リンパ肉腫、線維性組織球腫、脂肪肉腫、血管肉腫、リンパ管肉腫、神経線維肉腫)、リンパ腫、黒色腫、胚細胞性腫瘍、血液系腫瘍、混合および未分化癌。
本発明の化合物は、上述の疾患の防止、短期または長期の処置に使用され得、また、放射線療法および/または手術と組み合わせてもよい。
もちろん、上記は、上の疾患を処置する様々な方法における本発明の化合物の使用であって、それを必要とする患者に治療的有効量を投与することによる使用、ならびに、そのような疾患を処置するための医薬を製造するための、これらの化合物の使用、ならびに、本発明のそのような化合物を含む医薬組成物、ならびに、本発明のそのような化合物を含む医薬の調製および/または製造などを含む。
本発明の化合物は、単独で、あるいは1つもしくはいくつかの他の薬理活性物質、例えば最先端もしくは標準ケアの化合物、例えば細胞増殖阻害剤、抗血管新生物質、ステロイドまたは免疫調節剤/チェックポイント阻害剤と組み合わせて使用され得る。
物質または原理が同一の投与経路を経由して同時に施される場合、これらは、異なる医薬製剤もしくは組成物として、または組み合わせた医薬製剤もしくは組成物の一部として投与され得る。また、2つ以上の作用物質または原理が、組み合わせた処置レジメンの一部として使用される場合、物質または原理のそれぞれは、化合物または原理が単独で使用される際に使用される同一の量で、および同一のレジメンに従って施され得、そのような組み合わせた使用は、相乗効果を引き起こし得る、または引き起こし得ない。しかし、2つ以上の作用物質または原理の組み合わせた使用が相乗効果を生じる場合、施される物質または原理の1つ、複数またはすべての量を減少させることもできる一方で、望ましい治療作用をさらに達成する。これは、例えば、通常量で使用される場合に、1つまたは複数の物質または原理の使用に関連する、ある望ましくない副作用を避ける、限定する、または抑制するのに有用になり得る一方で、望ましい薬理または治療効果がやはり得られる。
さらに、本発明は、少なくとも1つの本発明の化合物、ならびに上に記載した疾患および障害の処置に使用される他の薬物、ならびに以下に記載するデバイスからなる群から選択される1つまたは複数の他の成分を含むキットも包含する。
本発明の化合物を投与するための好適な調製物は、当業者に明らかであり、例えば錠剤、丸剤、カプセル剤、坐剤、ロゼンジ剤、トローチ剤、液剤、特に注入用液剤(s.c.、i.v.、i.m.)および注射用液剤(注射物質)、エリキシル剤、シロップ剤、サシェ剤、エマルション剤、吸入剤または分散性散剤を含む。医薬活性化合物の含有量は、全体として組成物0.1~90wt.-%、好ましくは0.5~50wt.-%の範囲、すなわち、以下で指定されている投与量範囲を達成するのに十分な量にすべきである。指定されている用量は、必要な場合は、1日数回付与され得る。
好適な錠剤は、例えば、本発明の作用物質と公知の賦形剤、例えば不活性希釈剤、担体、崩壊剤、アジュバント、界面活性剤、結合剤および/または滑沢剤を混合することにより得られる。錠剤は、いくつかの層も含み得る。
コーティングした錠剤は、したがって、錠剤と類似したように生成されるコアを、錠剤コーティングに通常使用される物質、例えばコリドン(collidone)またはセラック、アラビアガム、滑石、二酸化チタンまたは糖を用いてコーティングすることにより調製され得る。遅延放出を達成する、または配合禁忌を防止するために、コアは、いくつかの層からもなり得る。同様に、錠剤コーティングは、場合により、錠剤に関して上で言及されている賦形剤を使用して遅延放出を達成するようにいくつかの層からなり得る。
注入および注射用液剤は、例えば、等張剤、防腐剤、例tおしてp-ヒドロキシベンゾエート、または安定剤、例としてエチレンジアミン四酢酸のアルカリ金属塩を添加し、通常の手法で調製し、乳化剤および/または分散剤を使用してもよいが、水が希釈剤として使用される場合、例えば、有機溶媒は、溶媒和剤または溶解助剤として使用してもよく、注入バイアルまたはアンプルまたは注射ボトルに移してもよい。
1つもしくは複数の作用物質、または作用物質の組合せを含有するカプセル剤は、例えば、作用物質と不活性担体、例えばラクトースまたはソルビトールを混合すること、およびそれらをゼラチンカプセルに詰めることにより調製され得る。
使用され得る賦形剤は、例えば、水、医薬として許容できる有機溶媒、例えばパラフィン(例えば石油留分)、植物油(例えばラッカセイまたはゴマ油)、単官能または多官能アルコール(例えばエタノールまたはグリセロール)、担体、例えば天然無機粉末(例えばカオリン、クレイ、滑石、チョーク)、合成無機粉末(例えば高分散性ケイ酸およびシリケート)、糖(例えばショ糖、ラクトースおよびグルコース)、乳化剤(例えばリグニン、亜硫酸廃液、メチルセルロース、デンプンおよびポリビニルピロリドン)および滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム、滑石、ステアリン酸およびラウリル硫酸ナトリウム)を含む。
調製物は、通常の方法により、好ましくは経口または経皮経路により、最も好ましくは経口経路により投与される。経口投与では、錠剤は、上述の担体とは別に、添加剤、例えばクエン酸ナトリウム、炭酸カルシウムおよびリン酸二カルシウムを、様々な添加剤、例えばデンプン、好ましくはジャガイモデンプン、ゼラチンと共にもちろん含有し得る。さらに、滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウムおよび滑石は、打錠プロセスと同じ時間に使用され得る。水性懸濁液のケースでは、作用物質は、上で言及されている賦形剤に加えて、様々な香味向上剤または着色剤と組み合わせられ得る。
式(I)の化合物の1日につき適用可能な投与量範囲は、通常1mg~2000mg、好ましくは150~1000mgである。
静脈内使用のための投与量は、様々な注射速度で1mg~1000mg、好ましくは様々な注射速度で5mg~500mgである。
しかし、体重、年齢、投与経路、疾患の重症度、薬物に対する個体の反応、製剤の性質、および薬物が投与される時間または間隔(1日につき1回または複数回の投与による連続的または断続的処置)に応じて、指定された量からの逸脱が必要なことがある。したがって、一部のケースでは、上で示されている最小用量未満の使用が十分になり得るが、他のケースでは、上限を超えなければならないことがある。多量を投与する場合、それらを1日全体でいくつかの少ない用量に分けることが妥当になり得る。
以下は、本発明を説明するが、その範囲を制約しない配合例。
A)錠剤 1錠当たり
式(I)による作用物質 100mg
ラクトース 140mg
トウモロコシデンプン 240mg
ポリビニルピロリドン 15mg
ステアリン酸マグネシウム 5mg
500mg
B)錠剤 1錠当たりに
式(I)による作用物質 80mg
ラクトース 55mg
トウモロコシデンプン 190mg
微結晶セルロース 35mg
ポリビニルピロリドン 15mg
ナトリウムカルボキシメチルデンプン 23mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
400mg
C)錠剤 1錠当たりに
式(I)による作用物質 25mg
ラクトース 50mg
微結晶セルロース 24mg
ステアリン酸マグネシウム 1mg
100mg
D)アンプル溶液
式(I)による作用物質 50mg
塩化ナトリウム 50mg
inj.用の水 5mL
Claims (76)
- 式(I)の化合物またはその塩。
R1は、Ra1であり、
Ra1は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールはすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRb1および/またはRc1により置換されていてもよく、
各Rb1は、-ORc1、-NRc1Rc1、ハロゲン、-CN、-C(O)Rc1、-C(O)ORc1、-C(O)NRc1Rc1、-S(O)2Rc1、-S(O)2NRc1Rc1、-NHC(O)Rc1、-N(C1-4アルキル)C(O)Rc1、-NHC(O)ORc1および-N(C1-4アルキル)C(O)ORc1からなる群から独立して選択され、
各Rc1は、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールはすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRd1および/またはRe1により置換されていてもよく、
各Rd1は、-ORe1、-NRe1Re1、ハロゲン、-CN、-C(O)Re1、-C(O)ORe1、-C(O)NRe1Re1、-S(O)2Re1、-S(O)2NRe1Re1、-NHC(O)Re1、-N(C1-4アルキル)C(O)Re1、-NHC(O)ORe1および-N(C1-4アルキル)C(O)ORe1からなる群から独立して選択され、
各Re1は、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、
R2は、水素、C1-4アルキル、C3-6シクロアルキル、3~6員環ヘテロシクリルおよびハロゲンからなる群から選択され、
R3は、水素、C1-4アルキルおよびC1-4ハロアルキルからなる群から選択され、
環系Aは、C6-10アリール、5~10員環ヘテロアリールおよび9~10員環二環式ヘテロシクリルからなる群から選択され、
pは、1、2または3を表し、
各R4は、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4ハロアルキル、ヒドロキシ-C1-4アルキル、ヒドロキシ-C1-4ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、3~6員環ヘテロシクリル、ヒドロキシ-C3-6シクロアルキル、3~6員環ヘテロシクリルで置換されているC1-4ハロアルキル、ヒドロキシで置換されている3~6員環ヘテロシクリル、ハロゲン、-NH2、-SO2-C1-4アルキルおよび二価置換基=Oからなる群から独立して選択されるが、=Oは、非芳香族環における唯一の置換基であり得る) - R1が、Ra1であり、
Ra1が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールがすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRb1および/またはRc1により置換されていてもよく、
各Rb1が、-ORc1、-NRc1Rc1、ハロゲン、-CN、-C(O)Rc1、-C(O)ORc1および-C(O)NRc1Rc1からなる群から独立して選択され、
各Rc1が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールがすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRd1および/またはRe1により置換されていてもよく、
各Rd1が、-ORe1、-NRe1Re1、ハロゲン、-CN、-C(O)Re1、-C(O)ORe1および-C(O)NRe1Re1からなる群から独立して選択され、
各Re1が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択される、請求項1に記載の化合物または塩。 - R1が、Ra1であり、
Ra1が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリルおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリルおよび5~10員環ヘテロアリールがすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRb1および/またはRc1により置換されていてもよく、
各Rb1が、-ORc1、ハロゲンおよび-C(O)NRc1Rc1からなる群から独立して選択され、
各Rc1が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールがすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRd1および/またはRe1により置換されていてもよく、
各Rd1が、-ORe1およびハロゲンからなる群から独立して選択され、
各Re1が、水素およびC1-6アルキルからなる群から独立して選択される、請求項2に記載の化合物または塩。 - R1が、Ra1であり、
Ra1が、C3-10シクロアルキルおよびC4-10シクロアルケニルからなる群から選択され、C3-10シクロアルキルおよびC4-10シクロアルケニルが両方とも、1つまたは複数の同一のまたは異なるRb1および/またはRc1により置換されていてもよく、
各Rb1が、-ORc1、-NRc1Rc1、ハロゲン、-CN、-C(O)Rc1、-C(O)ORc1および-C(O)NRc1Rc1からなる群から独立して選択され、
各Rc1が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールがすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRd1および/またはRe1により置換されていてもよく、
各Rd1が、-ORe1、-NRe1Re1、ハロゲン、-CN、-C(O)Re1、-C(O)ORe1、-C(O)NRe1Re1からなる群から独立して選択され、
各Re1が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択される、請求項1に記載の化合物または塩。 - R1が、1つまたは複数の同一のまたは異なるRb1および/またはRc1により置換されていてもよいC3-8シクロアルキルであり、
各Rb1が、-ORc1、ハロゲンおよび-C(O)NRc1Rc1からなる群から独立して選択され、
各Rc1が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、3~8員環ヘテロシクリル、フェニルおよび5~6員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、3~8員環ヘテロシクリル、フェニルおよび5~6員環ヘテロアリールがすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRd1および/またはRe1により置換されていてもよく、
各Rd1が、-ORe1およびハロゲンからなる群から独立して選択され、
各Re1が、水素およびC1-6アルキルからなる群から独立して選択される、請求項4に記載の化合物または塩。 - R1が、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ-C1-4アルキル、5~6員環ヘテロアリール、フェニル、ハロフェニル、ハロゲン、3~6員環ヘテロシクリル、-C(O)N(C1-4アルキル)2およびヒドロキシからなる群から選択される、1つまたは複数の同一のまたは異なる置換基により置換されていてもよいC3-8シクロアルキルである、請求項5に記載の化合物または塩。
- R1が、C1-6アルキルおよびC1-6ハロアルキルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物または塩。
- R1が、1つまたは複数の同一のまたは異なるRb1および/またはRc1により置換されていてもよい3~10員環ヘテロシクリルであり、
各Rb1が、-ORc1、-NRc1Rc1、ハロゲン、-CN、-C(O)Rc1、-C(O)ORc1および-C(O)NRc1Rc1からなる群から独立して選択され、
各Rc1が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択され、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールがすべて、1つまたは複数の同一のまたは異なるRd1および/またはRe1により置換されていてもよく、
各Rd1が、-ORe1、-NRe1Re1、ハロゲン、-CN、-C(O)Re1、-C(O)ORe1および-C(O)NRe1Re1からなる群から独立して選択され、
各Re1が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-10シクロアルケニル、3~10員環ヘテロシクリル、C6-10アリールおよび5~10員環ヘテロアリールからなる群から独立して選択される、請求項1に記載の化合物または塩。 - R1が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキルおよびC6-10アリールからなる群から選択される1つまたは複数の同一のまたは異なる置換基により置換されていてもよい3~10員環ヘテロシクリルである、請求項8に記載の化合物または塩。
- R1が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキルおよびC6-10アリールからなる群から選択される1つの置換基により置換されていてもよい3~8員環ヘテロシクリルである、請求項9に記載の化合物または塩。
- R1が、C1-4アルキルで置換されていてもよい5~6員環ヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物または塩。
- 環系Aが、C6-10アリール、5~10員環ヘテロアリールおよび9~10員環二環式ヘテロシクリルからなる群から選択され、
pが、1または2を表し、
各R4が、C1-4アルキル、C2-4アルキニル、C1-4ハロアルキル、ヒドロキシ-C1-4ハロアルキル、3~6員環ヘテロシクリルで置換されているC1-4ハロアルキル、ハロゲンおよび二価置換基=Oからなる群から独立して選択されるが、=Oが、非芳香族環における唯一の置換基であり得る、請求項1~11のいずれか1項に記載の化合物または塩。 - Aが、p個の置換基R 4 と一緒になって、部分構造
RAは、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、ヒドロキシ-C1-4アルキル、ヒドロキシ-C1-4ハロアルキル、3~6員環ヘテロシクリルで置換されているC1-4ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、ヒドロキシ-C3-6シクロアルキル、3~6員環ヘテロシクリル、3~6員環ヒドロキシ-ヘテロシクリル、ハロゲンおよび-SO2-C1-4アルキルからなる群から選択され、
RBは、水素および-NH2からなる群から選択され、
RCは、水素、C1-4アルキルおよびハロゲンからなる群から選択され、
または、
RAおよびRCが、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5~6員環非芳香族炭素環、5~6員環非芳香族ヘテロ環もしくは5~6員環ヘテロアリールを形成し、5~6員環非芳香族炭素環、5~6員環非芳香族ヘテロ環および5~6員環ヘテロアリールがすべて、1つもしくは複数のハロゲンにより、もしくは1つのオキソ基により置換されていてもよい、請求項1~11のいずれか1項に記載の化合物または塩。 - Aが、p個の置換基R 4 と一緒になって、部分構造
RAが、C1-4ハロアルキル、ヒドロキシ-C1-4ハロアルキルおよび3~6員環ヘテロシクリルで置換されているC1-4ハロアルキルからなる群から選択され、
RBが、水素であり、
RCが、水素、C1-4アルキルおよびフッ素からなる群から選択され、
または、
RAおよびRCが、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5~6員環非芳香族炭素環、5~6員環非芳香族ヘテロ環もしくは5~6員環ヘテロアリールを形成し、5~6員環非芳香族炭素環、5~6員環非芳香族ヘテロ環および5~6員環ヘテロアリールがすべて、1つもしくは複数のフッ素により、もしくは1つのオキソ基により置換されていてもよい、請求項13に記載の化合物または塩。 - 請求項1~59のいずれか1項に記載の化合物の医薬として許容できる塩。
- 請求項1~59のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容できるその塩を含む医薬組成物。
- さらに、1つまたは複数の医薬として許容できる賦形剤を含む、請求項61に記載の医薬組成物。
- さらに、少なくとも1つの(好ましくは1つの)他の薬理活性物質を含む、請求項61又は62に記載の医薬組成物。
- 前記化合物又は医薬として許容できるその塩が、少なくとも1つの他の薬理活性物質の前、後、またはそれと一緒に投与される、請求項61又は62に記載の医薬組成物。
- 前記化合物又は医薬として許容できるその塩が、少なくとも1つの他の薬理活性物質と組み合わせて投与される、請求項61又は62に記載の医薬組成物。
- 前記少なくとも1つの他の薬理活性物質が、MEKおよび/またはその変異体の阻害剤であり、MEK及び/又はその変異体の阻害剤が、好ましくは、トラメチニブ、コビメチニブ、ビニメチニブ、セルメチニブ、リファメチニブからなる群から選ばれ、最も好ましくはトラメチニブである、請求項63~65のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 前記少なくとも1つの他の薬理活性物質が、トポイソメラーゼ阻害剤であり、トポイソメラーゼ阻害剤が、好ましくは、イリノテカン、リポソームイリノテカンおよびトポテカンからなる群から選択され、最も好ましくはイリノテカンである、請求項63~65のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- SOS1、ならびにRAS-ファミリータンパク質および/またはRAC1の相互作用の阻害が治療利益になる疾患および/または状態の処置および/または予防に使用するための、請求項61~67のいずれか1項記載の医薬組成物。
- 癌の処置および/または予防に使用するための、請求項61~67のいずれか1項記載の医薬組成物。
- 癌が、膵臓癌、肺癌、結腸直腸癌、胆管癌、多発性骨髄腫、黒色腫、子宮癌、子宮内膜癌、甲状腺癌、急性骨髄球性白血病、膀胱癌、尿路上皮癌、胃癌、子宮頸癌、頭頸部扁平上皮癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、食道癌、慢性リンパ球性白血病、肝細胞癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、膠芽腫、腎癌および肉腫からなる群から選択される、請求項69に記載の医薬組成物。
- SOS1およびRAS-ファミリータンパク質および/またはRAC1の相互作用の阻害が治療利益になる疾患および/または状態を処置および/または予防するための医薬を製造するための、請求項1~59のいずれか1項に記載の化合物または医薬として許容できるその塩の使用。
- 癌を処置および/または予防するための医薬を製造するための、請求項1~59のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容できるその塩の使用。
- 前記化合物または医薬として許容できるその塩が、少なくとも1つの他の薬理活性物質の前、後、またはそれと一緒に投与される、請求項71又は72に記載の使用。
- 前記化合物または医薬として許容できるその塩が、治療有効量の少なくとも1つの他の薬理活性物質と組み合わせて投与される、請求項71又は72に記載の使用。
- 前記少なくとも1つの他の薬理活性物質が、MEKおよび/またはその変異体の阻害剤であり、MEK及び/又はその変異体の阻害剤が、好ましくは、トラメチニブ、コビメチニブ、ビニメチニブ、セルメチニブ、リファメチニブからなる群から選ばれ、最も好ましくはトラメチニブである、請求項73又は74に記載の使用。
- 前記少なくとも1つの他の薬理活性物質が、トポイソメラーゼ阻害剤であり、トポイソメラーゼ阻害剤が、好ましくは、イリノテカン、リポソームイリノテカンおよびトポテカンからなる群から選択され、最も好ましくはイリノテカンである、請求項73又は74に記載の使用。
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