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JP6652883B2 - エレベーター装置 - Google Patents

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JP6652883B2
JP6652883B2 JP2016090712A JP2016090712A JP6652883B2 JP 6652883 B2 JP6652883 B2 JP 6652883B2 JP 2016090712 A JP2016090712 A JP 2016090712A JP 2016090712 A JP2016090712 A JP 2016090712A JP 6652883 B2 JP6652883 B2 JP 6652883B2
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Description

本発明は、エレベーター装置に関し、特に、乗りかご周囲の気流によって発生する流体騒音が、乗りかご内に伝搬することを抑制する構造を有するエレベーター装置に関する。
高層ビルの建設技術の発達に伴ってエレベーターの高速化が求められており、最近では毎分1000m以上の速度で上昇する高速エレベーターが製品化されている。これらの高速エレベーターでは、昇降路内を高速で乗りかごが移動するため、乗りかご周囲の空気の流れ(気流)がはく離して流体騒音が発生する。この流体騒音(空力騒音)は、一般に、エレベーター速度の6乗に比例して増大するため、エレベーター速度の向上に伴って乗りかご内の騒音は急激に大きくなり、乗りかご内の乗客の快適性を著しく悪化させる。これを改善するため、一般的な高速エレベーターでは、流線型の整流カバーを乗りかごの上下に設置し、気流のはく離を抑制して流体騒音を低減している。
乗りかごに発生する流体騒音を低減する技術として、特許文献1には、昇降路内を走行する乗りかごと、この乗りかごの上端部と下端部のうちの少なくとも一方に設置され、上記乗りかごの走行方向に対して水平方向の断面積が部分的に異なる形状を有する整風板とを具備したことを特徴とするエレベーター装置が開示されている。特許文献1によれば、乗りかごに設けられた整風板の作用により、乗りかごが昇降路内の狭隘部を通過するときにかご正面への急激な流れ込みが抑えられて、空力騒音を低減することができるとされている。
特許文献2には、昇降路内を昇降する乗りかごを備え、この乗りかごが昇降路壁と近接する面の少なくとも乗りかごの下部に、幅方向端部を内側に曲げて成る整風板を装着したことを特徴とするエレベーターの整風装置が開示されている。特許文献2によれば、乗りかごの昇降路壁と近接する面の少なくとも乗りかごの下部に、端部を内側に折り曲げた整風板を設けているので、かご周りの渦流を抑制・低減し、渦流により発生する風音を低減して乗心地を向上するエレベーターの整風装置を提供できるとされている。
特開2011‐57318号公報 特開平6‐80356号公報
一般に、乗りかごの前面側の防音性能は、背面側や側面側に比べて劣る。これは、乗りかご前面にはドアがあるが、このドアの開閉機構をスムーズに行うためには、ドアと周辺部材の間にある程度の隙間を設ける必要があり、この隙間から乗りかご内部に音が漏洩して伝達するためである。上述した特許文献1および2は、いずれも防音性能が低い乗りかご前面と昇降路との間に入り込む気流を十分に低減できるものではなかった。
本発明は、上記事情に鑑み、乗りかごのドアの開閉機能および乗りかごの昇降機能等のエレベーター装置の機能を阻害することなく、乗りかごの昇降中に、乗りかごの前面と昇降路との間に入り込む気流を低減し、乗りかごに発生する流体騒音を低減することが可能な整流構造体を有するエレベーター装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、昇降路を昇降する乗りかごと、乗りかごとともに昇降する釣合おもりと、一端が乗りかごに接続され、他端が釣合おもりに接続されたロープと、ロープが巻きかけられた綱車を有する巻上機と、乗りかごに設けられた整流構造体と、を備えたエレベーター装置において、上記乗りかごは、ドアが設けられた前面と、前面に対向する背面と、前面と背面との間に設けられた一対の側面と、前面、背面および一対の側面の端部にそれぞれ接続された上面および下面と、を有し、上記整流構造体は、乗りかごの上面の、前面と接続された端部に設けられた前面板と、乗りかごの上面の、側面と接続された端部に設けられ、前記側面の幅と同じ幅を有する一対の側面板と、を有し、前記前面板と前記側面板は同じ高さを有し、前記前面板の両端部と前記側面板の片側の端部が接続されて一体となった断面コの字状の箱体であり、上記前面板の、乗りかごの上面と接続された端部と反対側の端部に切り欠きを有することを特徴とするエレベーター装置を提供する。
本発明によれば、乗りかごのドアの開閉機能および乗りかごの昇降機能等のエレベーター装置の機能を阻害することなく、乗りかごの昇降中に、乗りかごの前面と昇降路との間に入り込む気流を低減し、乗りかごに発生する流体騒音を低減することが可能な整流構造体を有するエレベーター装置を提供することができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
従来の整流カバーを有しない乗りかごの側面を示す模式図である。 従来の整流カバーを有する乗りかごの側面を示す模式図である。 一般的なエレベーター装置の乗りかごの平面図である。 従来の整流カバーを有する乗りかごを模式的に示す斜視図である。 本発明に係るエレベーター装置を模式的に示す図である。 本発明の実施例1に係るエレベーター装置の乗りかごを模式的に示す斜視図である。 図6の前面板を正面から見た模式図である。 図6の整流構造体の横断面図である。 図6の整流構造体の横断面図である。 図6の整流構造体の横断面図である。 図6の整流構造体の横断面図である。 本発明の実施例2に係るエレベーター装置の乗りかごを模式的に示す斜視図である。 図9の前面板を正面から見た模式図である。 本発明の実施例3に係るエレベーター装置の乗りかごを模式的に示す斜視図である。 本発明の実施例4に係るエレベーター装置の乗りかご上部に設けられた整流構造体を模式的に示す斜視図である。 切り欠きを有しない整流構造体を備えた乗りかごを模式的に示す斜視図である。 図13の前面板を正面から見た模式図である。
まず始めに、本発明に係るエレベーター装置の詳細な説明に先立ち、従来のエレベーター装置の整流カバーについて説明する。図1は整流カバーを有しない乗りかごの側面を示す模式図であり、図2は従来の整流カバーを有する乗りかごの側面を示す模式図である。図1では、エレベーター装置の乗りかご10が上昇(紙面下方から上方へ移動)する際の、乗りかご10上部の気流40の流れる方向(流線)を模式的に示している。一般に、気流40は構造物(乗りかご10)の壁面に沿って流れ、「層流」41を形成するが、図1のX部分のように、乗りかご10の形状の外形線の曲率が大きくなる角部においては、気流40の速度と方向が急激に変化し、気流40が乗りかご10の形状の変化に追従できず、遂には剥離して、その先は「乱流」42となる。気流40が乱流42となって流れが乱れると、流れの中に大小さまざまなスケールの渦が発生することとなり、これらの渦が互いに衝突したり、あるいは乗りかご10の壁面に再衝突したりするときに圧力変動が発生して、これがその周囲へ伝搬する。これが流体騒音の発生メカニズムである。
これに対して、図2では乗りかご10に整流カバー20´を設けており、整流カバー20´の外形線を滑らかな流線型とすることにより、気流40の流速と流れる方向の急激な変化が抑制され、整流カバー20´を適用しない場合よりも下流まで流れが乗りかご10の壁面に沿う「層流」41が形成され、気流の剥離が起こりにくくなる。このため、気流の乱れによる渦も放出されにくくなり、結果として流体騒音が低減する。このように、整流カバー20´は、乗りかご周りの気流40について急激な流速変化・方向変化を引き起こさないように、できるだけ滑らかな流線型で、突起や陥没などの無い形状とすることが理想的である。
次に、乗りかご10における流体騒音発生箇所について説明する。図3は一般的なエレベーター装置の乗りかごの平面図である。図3の平面図は、乗りかごの上面側(天井側)から見た図である。図3に示すように、昇降路30内に配置されたエレベーター装置の乗りかご10は、ドア12が設けられた前面11と、前面11に対向する背面14と、前面11と背面14との間に設けられた一対の側面15と、前面11、背面14および一対の側面15の端部にそれぞれ接続された上面および底面(図示せず)を有する箱体で構成される。前面11、背面14および一対の側面15で構成される構造を、「かご側板構造」と称する。
流体騒音源は、昇降路壁面31と乗りかご10の間に発生し、これがかご周囲へ入射する(この入射する音を「入射音」91と称する。)が、乗りかご10内に発生する騒音は、この入射音91の乗りかご10内へ伝搬する経路によって2種類に分けられる。1つは、かご側板構造やドア12に対し、昇降路30と乗りかご10の間で発生した音が入射することで、かご側板構造およびドア12そのものが加振されて振動し、最終的にそれが乗りかご10の内部へ音を放射する、「透過音」92と呼ばれるものである。この透過音92は、一般に透過する構造、この場合では、かご側板構造やドア12の面密度に依存し、面密度が大きいほど透過音92は小さくなる。
もう1つは、かご側板構造とドア12の間の隙間から直接漏れてくる「漏洩音」93である。この透過音92と漏洩音93を比較すると、一般には漏洩音93の寄与が透過音92より大きい。このため、漏洩音93の低減を目的としてかご側板構造とドア12の間の隙間にはシール部材13が設置されることがあるが、ドア12の開閉機構を考慮すると、封止性の高い構成は実現が難しく、依然として漏洩音93の寄与が大きい状況は大きくは変わらない。このような乗りかご10の防音特性に鑑みると、乗りかご10の周囲の流体騒音源のうち、特にドア12が設けられた乗りかご10の前面11に発生する流体騒音源を、より積極的に低減しなければならないという考察がなされる。
図4は従来の整流カバーを有する乗りかごを模式的に示す斜視図である。図2において説明したように、従来の整流カバー20´を設けた乗りかご10では、整流カバー20´を有することで乱流の発生を防止することができるが、乗りかご10の側面方向に流れ込んだ気流が、乗りかご10の前面側に流れ込むことを積極的に防ぐ構造とはなっていない。そのため、図4に示すように、少なからず乗りかご前面へ流れる気流43が発生し、これが乱れを起こすと、乗りかご10の前面、特にドア上部付近において流体騒音源90を発生させる。上述したように、乗りかごの前面は特に防音特性が劣るため、乗りかごの流体騒音を低減するためには、乗りかごの前面への気流の流入を防ぐ必要がある。そこで、本発明に係るエレベーター装置では、乗りかごに、乗りかごの前面への気流の流入を低減することができる新規な整流構造体が設けられている。以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図5は発明に係るエレベーター装置を模式的に示す図である。図5に示すように、本発明に係るエレベーター装置100は、昇降路30を昇降する乗りかご10と、乗りかご10とともに昇降する釣合おもり50と、一端が乗りかご10に接続され、他端が釣合おもり50に接続されたロープ51と、ロープ51が巻きかけられた綱車52を有する巻上機(図示せず)と、乗りかご10に設けられた整流構造体20,20´を備える。整流構造体20は乗りかご10の上部に設けられたものであり、整流構造体20´は乗りかご10の下部に設けられたものである。乗りかご10は、上述した従来の乗りかごと同様に、ドア12が設けられた前面と、前面に対向する背面と、前面と背面との間に設けられた一対の側面と、前面、背面および一対の側面の端部にそれぞれ接続され上面(天井面)および下面(床面)を有する箱体から構成される。
図6は本発明の実施例1に係るエレベーター装置の乗りかごを模式的に示す斜視図であり、図7は図6の前面板を正面から見た模式図である。図6および7に示すように、本実施例に係る整流構造体20aは、乗りかご10の上面(図示せず)の、前面11と接続された端部に設けられ、前面11を延長するようにして設けられた前面板21aと、乗りかご10の上面の、側面15と接続された端部に設けられ、側面15を延長するようにして設けられた一対の側面板22aを有する。そして、前面板21aは、乗りかご10の上面と接続された端部と反対側の端部(乗りかご10から遠い側の辺の一部)に切り欠き23aを有する。本実施例の前面板21aの端部に設けられた切り欠き23aは、正面から見たときに、乗りかご10に向かって凸の放物線形状を有しるように切り欠き23aが設けられている。
上述したような構成の整流構造体20aを設けることにより、乗りかご10の昇降中に、乗りかご上方からの気流40は、切り欠き23aに衝突しないものは、整流構造体20aの前面板21aの背面(前面板21aおよび側面板22aで囲まれた空間)に安定して流れる。一方、乗りかご上方からの気流40のうち、切り欠き23aに衝突したものは、図6の気流43のように前面板21aの前面側に流れ込むが、その後、下流に流れるにつれて左右方向(側面板22a側)に流れて周囲に拡散し、ドア12付近ではその流速は小さくなる。この現象について図7を用いて詳細に説明する。図7に示すように、整流構造体20aの上部から気流40が流れてくると、その一部は前面板21aの端部(切り欠き23a)に衝突し、さらにその一部はかご前面側に流れ込む。しかしながら、切り欠き23aに衝突した流れは、切り欠き23aを乗り越える際に、切り欠き部23aの法線方向(図7の矢印70の方向)に流れるようにその流速方向が変化し、図7の矢印のように、左右に拡散するようにして広がる。
切り欠き23aの効果について、さらに詳述する。図13は切り欠きを有しない整流構造体を備えた乗りかごを模式的に示す斜視図であり、図14は図13の前面板を正面から見た模式図である。図13に示す乗りかご10は、前面板21´および側面板22´からなる整流構造体20´´を備えるが、前面板21´は、本発明のように切り欠きを有していない。前面板21´が切り欠きを有していないと、乗りかご10の上方から降りてきた気流43は、前面板21´の端部に衝突して前面板21´の前面に流れ込み、左右に分かれることなくそのまま下降する。また、側面板22´に流れた気流も、前面板21´に回り込む。この結果、乗りかご10の前面11へ気流が流入し、流体騒音源90が発生する。このように、切り欠き23aは、乗りかご10の前面11への気流の流入を防止するためには、乗りかご10に前面板21´および側面板22´を設けるだけでは十分ではなく、前面板21´に切り欠きを設けることが必須となる。
以下に、上述した整流構造体20aの構造と気流の動きについて詳述する。図8(a)〜(d)は、図6の整流構造体の横断面図である。図8(a)は、整流構造体20aの先端(切り欠き23aが設けられている側の端部)に最も近い箇所の横断面図であり、図8(a)、8(b)、8(c)および8(d)の順に整流構造体20aの下端(乗りかご10と接続される側の端部)に近い箇所の横断面図を示している。言い換えると、図8(a)〜(d)は、整流構造体20aの先端から下端に向かって、整流構造体20aの断面形状の変化を示している。図8(a)〜(d)に示すように、前面板21aと側面板22aとで略囲まれる空間に流れ着いた気流40は、この空間の中心方向にかき集められるようにして流れ、最終的にかご背面側へと安定して流れることができることが伺える。その結果、防音特性が小さい乗りかご10の前面側での流体騒音源の発生が抑制されて、乗りかご内の静かな環境を維持することができる。
上述したように、本発明に係るエレベーター装置100は、乗りかご10のドア12が設けられた前面11を延長するようにして設けられた前面板21aと、乗りかご10の側面15を延長するようにして設けられた側面板22aを有する整流構造体20aを乗りかご10の上部に設け、前面板21aが切り欠き23aを有することで、乗りかご10の上方の気流40を、効果的に乗りかご10の背面へ流すことができ、さらに切り欠き23aに衝突して前面板21aの前面側に流れ込んできた気流43は、前面板21aの左右に沿って流れることで、乗りかご10の前面11への気流の流入を防止することができる。
側面板22aが無い場合には、気流40を前面板21aおよび側面板22aで囲まれた空間に補足することができず、前面板21aの裏側に流れた気流が再び前面板21aの前面側に入り込み、そのまま下降して乗りかご10の前面11に流れてしまう。また、前面板21aおよび側面板22aを備えていても、前面板21aに切り欠き23aが無い場合には、図13および図14において説明したように、切り欠き23aに衝突した気流43を前面板21aの左右方向に流すことができず、気流43はそのまま下降して乗りかご10の前面11に流れてしまう。前面板21aに切り欠き23aが無く、側面板22aに切り欠き23aが設けられていても、気流40を効果的に背面に流すことはできない。すなわち、整流構造体20aが、前面板21aおよび側面板22aを有しており、かつ、前面板21aに切り欠きが設けられていることで本発明の効果を得ることができる。
以上のように、本発明に係るエレベーター装置によれば、乗りかご10の昇降中に、乗りかご上方からの気流40のうち、切り欠き23aに衝突しないものは、整流構造体20aの背面に安定して流れ、切り欠き23aに衝突したものは、前面板21aに沿って左右方向へ流れ、乗りかご10の前面11に気流が流入することを防ぐことができるので、乗りかごに発生する流体騒音を低減することができる。また、本発明では、乗りかご10の上部に整流構造体20aを設けており、ドア12の周囲にシール部材や機器を設置するものではないので、ドア12の開閉や、乗りかごの運動性能などのエレベーターの性能を阻害することなく、乗りかご10の防音特性を高めることが可能となる。
乗りかご昇降中の流体騒音を低減することができる本発明は、特に高速エレベーター、あるいは単独の昇降路を往来する中高速エレベーターに好適である。
なお、上記では、乗りかご10の上面に整流構造体20aを備える例について説明したが、図6に示すように、乗りかご10の下面に、整流構造体20aを上下反転させた構造を有する整流構造体20a´を設けていてもよく、乗りかご10の上面および下面の両方に整流構造体を設けることによって、本発明の効果をより高めることができる。
整流構造体20aを構成する前面板21aおよび側面板22aの材料は、整流構造体に適した強度を有するものであれば特に限定は無いが、例えばFRP(繊維強化プラスチック)や樹脂を用いることができる。整流構造体20aは、材料に樹脂を用いる場合には、積層造形法(3Dプリンター)によって作製することができる。
図9は本発明の実施例2に係るエレベーター装置の乗りかごを模式的に示す斜視図であり、図10は図9の前面板を正面から見た模式図である。本実施例に係る整流構造体20bの実施例1の整構造体20aと異なる点は、切り欠き23bの形状である。実施例1では、前面板21aの先端が、切り欠き23aによって、左右に2つの山を有するような形状(この形状を、「左右二峰型」と称する。)を呈しているが、本実施例に係る前面板21bの先端は、正面から見たときに、切り欠き23bによって台形状に切り抜かれた形状を有している。実施例1の前面板21aは曲面形状部分が多く、FRPなどの材料に対して、型を用いて成型しなければならない部分があるが、本実施例に係る前面板21bは、実施例1よりも曲面形状部分が少なく、板金などでも製作することができるので、実施例1に係る前面板21aよりも、低コストで前面板21bを製作することができる。図9および図10に示すように、このような切り欠き23bの形状であっても、実施例1と同様に、前面板21bの前面側に流れ込んできた気流43は、下流で前面板21bに沿って左右に分かれるため、乗りかご10の前面11に周り込む気流を低減し、乗りかごに発生する流体騒音を低減することができる。
図11は本発明の実施例3に係るエレベーター装置の乗りかごを模式的に示す斜視図である。本実施例に係る整流構造体20cの実施例1の整構造体20aおよび実施例2の整構造体20bと異なる点は、切り欠き23cの形状である。本実施例に係る前面板21cの切り欠き23cは、正面から見たときに、Vの字形状を有する。このような形状であっても、実施例1および2と同様の効果を得ることができる。なお、切り欠きの形状は、上述した実施例2および3の形状に限定されず、他多角形状を有していてもよい。
図12は本発明の実施例4に係るエレベーター装置の乗りかご上部に設けられた整流構造体を模式的に示す斜視図である。本実施例に係る整流構造体20dの実施例1の整構造体20a、実施例2の整構造体20bおよび実施例3の整構造体20cと異なる点は、側面板22dの形状である。本実施例に係る側面板22dは、乗りかご上方に向かって凸を有する形状を呈している。側面板22dがこのような形状であっても、実施例1〜3と同様の効果を得ることができる。
以上、説明したように、本発明によれば、乗りかごのドアの開閉機能および乗りかごの昇降機能等のエレベーター装置の機能を阻害することなく、乗りかごの昇降中に、乗りかごの前面と昇降路との間に入り込む気流を低減し、乗りかごに発生する流体騒音を低減することが可能な整流構造体を有するエレベーター装置を提供することができることが示された。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
10…乗りかご、11…前面、12…ドア、13…シール部材、14…側面、15…背面、20,20a,20a´,20b,20b´,20c,20c´,20d,20´,20´´…整流構造体、21,21a,21a´,21b,21b´,21c,21c´,21d…前面板、23a,23a´,23b,23c…切り欠き、22,22a,22a´,22b,22b´,22c,22c´,22d…側面板、30…昇降路、31…昇降路壁面、40…乗りかご上方の気流、41…層流、42…乱流、43…乗りかご前面に流れ込む気流、50…釣合おもり、51…ロープ、52…巻上機の綱車、60…ガイドレール、61…ガイド装置、70…乗りかご前面に流れ込む気流の拡散方向、90…流体騒音源、91…入射音、92…透過音、93…漏洩音、100…エレベーター装置。

Claims (8)

  1. 昇降路を昇降する乗りかごと、前記乗りかごとともに昇降する釣合おもりと、一端が前記乗りかごに接続され、他端が前記釣合おもりに接続されたロープと、前記ロープが巻きかけられた綱車を有する巻上機と、前記乗りかごに設けられた整流構造体と、を備えたエレベーター装置において、
    前記乗りかごは、ドアが設けられた前面と、前記前面に対向する背面と、前記前面と前記背面との間に設けられた一対の側面と、前記前面、前記背面および前記一対の側面の端部にそれぞれ接続された上面および下面と、を有し、
    前記整流構造体は、前記乗りかごの前記上面の、前記前面と接続された端部に設けられた前面板と、前記乗りかごの前記上面の、前記側面と接続された端部に設けられ、前記側面の幅と同じ幅を有する一対の側面板と、を有し、前記前面板と前記側面板は同じ高さを有し、前記前面板の両端部と前記側面板の片側の端部が接続されて一体となった断面コの字状の箱体であり、
    前記前面板の、前記乗りかごの前記上面と接続された端部と反対側の端部に切り欠きを有することを特徴とするエレベーター装置。
  2. 請求項1記載のエレベーター装置において、前記乗りかごの昇降中に、気流が前記整流構造体を介して前記乗りかごの背面に流れるように構成されていることを特徴とするエレベーター装置。
  3. 請求項1記載のエレベーター装置において、前記前面板の前記切り欠きは、正面から見たときに、前記乗りかごに向かって凸の放物線形状を有することを特徴とするエレベーター装置。
  4. 請求項1記載のエレベーター装置において、前記前面板の前記切り欠きは、正面から見たときに、Vの字形状を有することを特徴とするエレベーター装置。
  5. 請求項1記載のエレベーター装置において、前記前面板は、正面から見たときに、前記切り欠きによって台形状に切り抜かれていることを特徴とするエレベーター装置。
  6. 請求項1記載のエレベーター装置において、前記側面板は、前記上面と接続されている端部と反対側の端部が、上方に凸の放物線形状を有することを特徴とするエレベーター装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のエレベーター装置において、さらに、前記下面に、前記整流構造体を上下反転させた構造を有する乗りかご下部整流構造体を備えることを特徴とするエレベーター装置。
  8. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のエレベーター装置において、前記整流構造体の横断面の面積が、前記整流構造体の前記乗りかごに接続されている端部と反対側の端部から前記乗りかごに向かって大きくなるように構成されていることを特徴とするエレベーター装置。
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