JP6162995B2 - 春夏用繊維製品 - Google Patents
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Description
ニット生地は、一般的に織物と比較して伸縮性はあるが、編目に立体的な空間ができ、ここに空気を抱えやすい。空気の熱伝導率は0.026W/m・℃と、繊維材料に対して10倍優れた断熱材料で有り、そのため、ニット生地は一般的に織物と対比して、保温性に優れる。また構造上凹凸ができやすく、肌に接触する場合も、狭義に見れば面接触ではなく点接触となり接触による熱伝導に不利となる。特に、乾熱移動を高め、皮膚と衣料または肌着の間の微小空間の温度を下げることはもちろん、湿度上昇を抑制する技術の開発は、作用温度を下げる観点からも重要である(下記非特許文献1参照)。
また、発汗時において皮膚からの熱を除去する方法として、汗の蒸発潜熱を利用する方法(下記特許文献4参照)も提案されている。
本発明の課題は、上記従来技術の問題を解決すべく、熱の移動と水分(液体または気体)の移動とを両立させ、皮膚との接触による熱移動を高めて繊維製品内温度上昇を抑制すると同時に、不感蒸泄を効果的に吸湿して湿度上昇も抑制することで、汗腺からの発汗ポイントを遅らせ、快適と感じられる時間を可能な限り長く保ち、温熱生理学的な快適性に優れた繊維製品を提供することである。
[2]生地の吸湿性が5%以上である、前記[1]に記載の繊維製品。
[3]ポリウレタン弾性繊維が生地重量の3%以上30%以下混用された、前記[1]又は[2]に項に記載の繊維製品。
[4]前記編地がベア天竺組織である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の繊維製品。
[5]肌着として用いられる、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の繊維製品。
本発明の繊維製品、例えば肌着は、吸湿性、特に吸湿スピードが高い再生セルロース繊維が20重量%以上混用されることを特徴とする編地からなる繊維製品、例えば肌着である。人の不感蒸泄は個体差があるが、上記非特許文献1によれば、多い人で体表面積1m2当たり23g/時間とされている。また、蒸れによる不快感は、湿度値よりも湿度変化値に依存することが明らかにされているが、この湿度変化を減少させて蒸れ感抑制につなげるには、上記不感蒸泄を効果的に吸湿することが必要で、そのためには、吸湿スピードが高い再生セルロース繊維を編地重量の20重量%以上混用することが必要である。
また、吸湿性が生地重量の5%以上あると、皮膚から放出される水蒸気状の汗の吸収に優れるので好ましい。さらに好ましくは生地重量の6%以上である。吸湿性があまり大きすぎると、同時に液状の汗の吸収も高まり、速乾性に劣ることとなり、生地重量の15%以下が好ましい。さらに、吸湿スピード係数は、0.5以上が好ましく、さらに好ましくは0.6以上である。
再生セルロース繊維としてはビスコース法レーヨン、ポリノジックレーヨン、精製セルロース繊維、銅アンモニア法レーヨン、高強力レーヨン等が挙げられる。
充填密度(g/cm3)=[目付(g/m2)/厚み(mm)]×10-3
最適な充填密度は、熱移動と風合いのバランスから、0.260g/cm3以上0.500g/cm3以下である。乾熱移動を高めるために、0.300g/cm3以上0.450g/cm3以下がさらに好ましい。0.260g/cm3を下回ると、生地中の空気層が多くなり保温性が向上し、熱移動が抑制される。0.500g/cm3を超えると、生地がペーパーライクとなり、直接肌に触れる用途、特に肌着用途にはそぐわない。
更に、後述する冷却温度が3.0℃以上、好ましくは4.0℃以上達成できることが好ましい。
経編の場合は、ポリウレタン弾性繊維を用い、経緯の伸縮性を高め、肌に密着できる2wayトリコットで構成されることが好ましい。
染色の前に、晒及び漂白仕上により、白度を高める工程を加えてもよい。染料、染色助剤、仕上加工剤は、一般に市販されている合成繊維及び/又はセルロース繊維の染色に開発されているものを任意に選定できる。染色前に再生セルロース系繊維の染色性改善のためのアルカリ処理や、風合い向上のためのポリエステル系繊維用アルカリ減量加工などの処理を施してもよい。また染浴中で吸水加工剤や柔軟剤を併用したり、ソーピング後にこれらをパディングすることも可能である。柔軟剤の利用は、肌触りや風合いを高めるために有効である。ファイナルセット時は、生地をフラットにする意味で巾出しを行うとよい。更に、生地の平滑加工として、ペーパー、フェルト、プラスト等によるカレンダー処理を行うと、生地の充填密度を高め、乾熱移動を高める効果と、スポーツアンダーや肌着の上に着用されるミドラー、ブラウスシャツ、ワイシャツ等のアウターと、スポーツアンダーや肌着の間の空気(例えば、浸透流や対流空気)の流体抵抗を下げる効果を生み出し、尚いっそう熱水分移動特性向上に貢献する。
また、ベア天竺の場合、コース数が70未満、ウェル数が40未満の場合は、生地の目が開き凹凸ができて瞬間熱流束が下がり、空気層が増し放熱性が下がる。フライスならば、同じ理由でコース数、ウェル数が40未満となると好ましくない。
本発明の繊維製品は、汗処理機能が必要なスポーツアンダー、肌着として用いる際に好適であるが、特に限定されず、布団の側地、シーツ、敷パッド等に代表される寝具用途や、布おむつ、失禁パンツ、生理ショーツや生理用品等に代表される衛生用途にも適用でき、それぞれに高い吸湿・吸水・熱移動特性により快適性を発揮することができる。
(1)充填密度
下記式により、算出する。
充填密度(g/cm3)=[目付(g/m2)/厚み(mm)]×10-3
但し、目付は、20℃65%RHの標準状態での重さ、厚さは接圧5gf/cm2の荷重を掛けて測定した厚さとする。
測定する生地を10cm角にカットし、送風乾燥機に入れ、80℃1時間で予備乾燥を行う。終了後、乾燥機内で速やかに湿気を通さないチャック付袋に入れ、シリカゲルを敷き詰めたデシケータに入れ、デシケータの蓋をして20℃に冷ます。冷めたところで20℃20%RHに調湿しておいた環境室Aに運び、デシケータの蓋を開け、更に袋を開け、12時間放置する。翌日、生地の重量w0を測定してから、再び湿気を通さないチャック付袋に入れ、封をして20℃90%RHの環境室Bに移す。環境室Bで袋を開けた瞬間から一定の時間ごとに重量を測定する。
時間0の重量はw0とする。測定間隔は、袋開封後1分(w1m)、3分(w3m)、5分(w5m)、10分(w10m)、15分(w20m)、30分(w30m)、1時間(w1h)、2時間(w2h)、3時間(w3h)とする。開封3時間で測定終了とする。
次に、予め重量を測定しておいた秤量瓶を用意する。測定後の生地を秤量瓶に入れ、蓋は被せずにあけておく。送風乾燥機内に入れ、105℃で3時間絶乾を行う。終了後、乾燥機内で速やかに秤量瓶の蓋を被せ、シリカゲルを敷き詰めたデシケータに入れ、デシケータの蓋をして20℃に冷ます。冷めたところで、蓋をした秤量瓶と生地の重量を測定し、秤量瓶の重量を減じて生地絶乾重量wZとする。
20℃×20%RHでの生地の吸湿率=[(w0−wz)/wz]×100(%)
20℃×90%RHへ移行1分後の生地の吸湿率=[(w1m−wz)/wz]×100(%)
20℃×90%RHへ移行3時間後の生地の吸湿率=[(w3h−wz)/wz]×100(%)
吸湿性は開封3時間後の吸湿率と、20%RH調湿時の吸湿率の差から算出する。
吸湿スピード係数は開封1分、3分、5分後の重量から算出した吸湿率と、20%RH調湿時の吸湿率を結んだ近似直線の傾きとする。着用時の蒸れによる不快感は、湿度値よりも湿度変化値に依存することが明らかにされており、初期の吸湿スピードが重要となる。
カトーテック社製サーモラボIIを用いて測定する。ドライヒートロスともよばれ、カトーテック社製の測定マニュアルに従う。
予め環境温湿度20℃65%RHに調湿した生地を、所定の断熱材製の枠(厚み2mm、目付163g/m2)に貼り付け、30℃恒温維持させたヒーターに接触させ、ヒーター温を30℃に保つための熱供給量(W/100cm2・10℃)を読む。温度差を1℃当たり、生地面積を1m2に換算する(W/m2・℃)ため、100を掛け、10で除する。生地は肌側面をヒーター面に当たるよう配置する。ここで、生地を置かない場合の放熱性をブランク値として測定すると、20℃65%RHの環境では、12.0〜13.0、断熱材製の枠のみの放熱性は、11.5〜12.5となる。
カトーテック社製サーモラボIIを用いて測定する。Qmaxともよばれ、カトーテック社製の測定マニュアルに従う。
予め環境温湿度を20℃65%RHに調湿した生地を、肌側面を上に向けて発泡スチロール断熱材上に置き、30℃に温めた熱板兼温度センサーを生地肌側面に接触させ、最大瞬間熱流束量(W/cm2・10℃)を読む。
温度差を1℃当たり、生地面積を1m2に換算する(W/m2・℃)ため、10000を掛け10で除する。
本発明において、「冷却温度」とは、後述するような肌モデルを作製し、ヒーターで一定温度に昇温した後、試料生地と接触させた際の接触前後における温度差のことを言い、生地の熱移動特性を評価するものである。
この評価は、瞬間熱流束値と対応を採るため、標準状態の20℃65%RHの環境下にて行うとよい。冷却温度差で確認すると、熱流束よりも清涼感の優劣が判りやすい。この測定には、非接触の温度センサー(通称サーモグラフィ)を用いる。接触の温度センサーでは、後述の肌モデルと生地の間に温度センサーが挟まれ、正しく測れない上、肌モデルと生地面と両方を同時に捕えられない。サーモグラフィは後述する肌モデルをひっくり返した面と、肌モデルを離した生地面との両方を測定できるよう、視野をやや広めにしておくとよい。
革と校正用分銅の色は放射も考慮して黒に統一するのが良い。
革と校正用分銅の間には厚み2mmの断熱材を挟みこむ。これらの接着には薄いセロハン(登録商標)タイプ両面テープを用いるとよい。
3℃以上下げる効果があると、生地に触ったときにひんやり感を実感できる。
着用モニター(身長170cm±10cmの男性、年齢19−32才)を10人選定し、そのモニター各人に明細を伏せて試作肌着を着用させ、9月に官能試験を行った。
1日1枚、毎日同時刻に実験を開始し、28℃40%RHの予備試験室にて20分間座位で安静にさせた後、上下着替えの後(上衣は試作肌着に綿65%ポリエステル35%のYシャツ、下衣は、綿60%ポリエステル35%ポリウレタン5%のブリーフ、綿100%のチノパン、綿55%ポリエステル30%ナイロン約8%ポリウレタン約7%の靴下に統一)、30℃40%RHの試験室に移動させた。10分間座位で安静、続いて8km/時間に設定されたトレッドミルで10分間運動させ、その後10分間座位で安静にして試験終了とした。
着用初期の冷感並びに着用中の放熱性および蒸れ感を下記の5段階で官能評価させ、最頻値を評価結果とした。
<冷感及び放熱性の評価>
5:冷感(放熱性)が高い
4:冷感(放熱性)がやや高い
3:どちらとも言えない
2:冷感(放熱性)がやや低い
1:冷感(放熱性)が低い
<蒸れ感の評価>
5:蒸れを感じにくい
4:蒸れをあまり感じない
3:どちらとも言えない
2:蒸れをやや感じる
1:蒸れを感じる
着用モニター(身長170cm±10cmの男性、年齢19−32才)を10人選定し、そのモニター各人に明細を伏せて試作生地による長袖スポーツアンダーを着用させ、9月に官能試験を行った。
1日1枚、毎日同時刻に実験を開始し、28℃40%RHの予備試験室にて20分間座位で安静にさせた後、上下着替えの後(上衣は試作アンダーシャツ、ポリエステル100%の半袖ポロシャツの順、下衣は綿60%ポリエステル35%ポリウレタン5%のブリーフ、上衣と同じ試作生地による9分丈スパッツ、ポリエステル100%の短パンの順、靴下は綿55%ポリエステル30%ナイロン約8%ポリウレタン約7%に統一して着用)、30℃40%RHの試験室に移動させた。10分間座位で安静、続いて8km/時間に設定されたトレッドミルで10分間運動させ、その後10分間座位で安静にして試験終了とした。続いて、28℃40%RHの予備室に移動し、更に10分間安静にした。
着用初期の冷感、着用中の放熱性および蒸れ感、並びに着用後の汗の乾きやすさ、冷え感について下記の5段階で官能評価させ、最頻値を評価結果とした。
<冷感及び放熱性の評価>
5:冷感(放熱性)が高い
4:冷感(放熱性)がやや高い
3:どちらとも言えない
2:冷感(放熱性)がやや低い
1:冷感(放熱性)が低い
<蒸れ感の評価>
5:蒸れを感じにくい
4:蒸れをあまり感じない
3:どちらとも言えない
2:蒸れをやや感じる
1:蒸れを感じる
<汗の乾きやすさの評価>
5:汗が大変乾きやすく、且つ肌に残らない、冷えも全く感じない
4:汗が乾き、肌に殆ど残らず、冷えも感じにくい
3:どちらとも言えない
2:汗がやや乾きにくく、肌に僅か残り、冷えも若干感じる
1:汗が大変乾きにくく、肌に残り、冷えを感じる
試作生地による夏用肌掛け、敷き布団カバーを作成した。
着用モニター(身長170cm±10cmの男性、年齢19−32才)を10人選定し、そのモニター各人に夏用肌掛け、該カバーをつけた敷き布団を与え、明細を伏せて、9月に官能試験を行った。
1日1枚、毎日同時刻に実験を開始し、28℃40%RHの予備試験室にて20分間座位で安静にさせた後、上下着替えの後(綿100%のパジャマ、綿60%ポリエステル35%ポリウレタン5%のブリーフ着用)、28℃60%RHの試験室に移動させた。試験室内の簡易ベッドにカバーをつけた敷き布団を用意し、仰向けに寝させ、夏用肌掛けを被らせて30分間安静させ、初期の冷感および使用中の放熱性及び蒸れ感について下記の5段階で官能評価させ、最頻値を評価結果とした。
<冷感及び放熱性の評価>
5:冷感(放熱性)が高い
4:冷感(放熱性)がやや高い
3:どちらとも言えない
2:冷感(放熱性)がやや低い
1:冷感(放熱性)が低い
<蒸れ感の評価>
5:蒸れを感じにくい
4:蒸れをあまり感じない
3:どちらとも言えない
2:蒸れをやや感じる
1:蒸れを感じる
84dtex45fのキュプラブライトフィラメントと22dtex3fのポリウレタン弾性繊維(登録商標ロイカ)を積極送り装置を用いて32Gシングル丸編機上で複合し、キュプラ混率91%、ポリウレタン弾性繊維混率9%のベア天竺を得た。この生地をプレセットした後、液流染色機を用いて精練、染色し、ファイナルセット後にコース数が86、ウェール数が51の生地1を得た。この生地の温熱特性は表1に示す通り、優れていた。続いてニードルループ側を肌に触れる面になるよう縫製して肌着(上半身用)とし、官能試験Aの方法でモニターに官能検査を行わせた。評価結果を表1に示す。冷感および放熱性が高く、蒸れを感じにくいと判定された。
56dtex30fのキュプラフルダルフィラメントと44dtex24fのポリエステルセミダルフィラメントとを公知の方法でインターレース混繊を行った後、撚糸機で1000回/m追撚し、複合加工糸を得た。得られた複合加工糸は、キュプラの混率が55%、ポリエステルの混率が45%となった。この糸と22dtex3fのポリウレタン弾性繊維(登録商標ロイカ)を積極送り装置を用いて、32Gシングル丸編機上で複合し、キュプラ混率51.6%、ポリエステル混率40.6%、ポリウレタン弾性繊維混率7.8%のベア天竺を得た。この生地をプレセットした後、液流染色機を用いて精練、染色し、ファイナルセット後にコース数が84、ウェール数が43の生地2を得た。この生地の温熱特性は表1に示す通り、優れていた。続いてニードルループ側を肌に触れる面になるよう縫製して肌着(上半身用)とし、官能試験Aの方法でモニターに官能検査を行わせた。評価結果を表1に示す。冷感および放熱性が高く、蒸れを感じにくいと判定された。
実施例1で得た生地を、シンカーループ側を肌に触れる面とし、温熱特性を測定した。結果は実施例1より僅かながら劣るが、表1に示す通り、優れていた。続いて、シンカーループ側を肌に触れる面になるよう縫製して肌着(上半身用)とし、官能試験Aの方法でモニターに官能検査を行わせた。評価結果を表1に示す。実施例1より僅かながら劣るが、冷感および放熱性が高く、蒸れを感じにくいと判定された。
25dtex24fの扁平断面ナイロン66のPOYを公知の方法で仮撚加工して得た仮撚フィラメントと、33dtex24fのキュプラブライトフィラメントとを公知の方法でインターレース混繊を行い、複合加工糸を得た。得られた複合加工糸はキュプラの混率59.5%、ナイロンの混率40.5%となった。この複合糸と22dtex3fのポリウレタン弾性繊維(登録商標ロイカ)とを積極送り装置を用いて、46Gシングル丸編機上で複合し、キュプラ混率52%、ナイロン混率35%、ポリウレタン弾性繊維混率13%のベア天竺を得た。この生地をプレセットした後、液流染色機を用いて精練、染色し、ファイナルセット後にコース数が122、ウェール数が70の生地4を得た。この生地の温熱特性は表1に示す通り、優れていた。続いてニードルループ側を肌に触れる面になるよう縫製して肌着(上半身用)とし、官能試験Aの方法でモニターに官能検査を行わせた。評価結果を表1に示す。冷感および放熱性が高く、蒸れを感じにくいと判定された。
84dtex45fのキュプラブライトフィラメントを用いて、32G小寸丸編機によりキュプラ混率100%のフライスを得た。この生地を液流染色機で精練、染色し、ファイナルセット後にコース数が42、ウェール数が45の生地5を得た。この生地の温熱特性は表1に示す通り、優れていた。続いて編成時内側を肌に触れる面になるよう縫製して肌着(上半身用)とし、官能試験Aの方法でモニターに官能検査を行わせた。評価結果を表1に示す。冷感および放熱性が高く、蒸れを感じにくいと判定された。
84dtex54fのキュプラフルダルフィラメントと33dtex12fのポリエステルフィラメントを公知の方法でインターレース混繊を行った後、撚糸機で300回/m追撚し、複合加工糸を得た。得られた複合加工糸は、キュプラの混率72%、ポリエステルの混率28%となった。この複合糸を用いて、32G小寸丸編機によりキュプラ混率71%、ポリエステル混率29%のフライスを得た。この生地を液流染色機により精練、染色し、ファイナルセット後にコース数が55、ウェール数40の生地6を得た。この生地の温熱特性は表1に示す通り、優れていた。続いて編成時内側を肌に触れる面になるよう縫製して肌着(上半身用)とし、官能試験Aの方法でモニターに官能検査を行わせた。評価結果を表1に示す。冷感および放熱性が高く、蒸れを感じにくいと判定された。
84dtex54fのキュプラフルダルフィラメントと33dtex12fのポリエステルフィラメントを公知の方法でインターレース混繊を行った後、撚糸機で300回/m追撚し、複合加工糸を得た。得られた複合加工糸は、キュプラの混率72%、ポリエステルの混率28%となった。この複合加工糸と22dtex3fのポリウレタン弾性繊維(登録商標ロイカ)とを積極送り装置を用いて、28Gシングル丸編機上で複合し、キュプラ混率67%、ポリエステル混率26%、ポリウレタン弾性繊維混率7%のベア天竺を得た。この生地をプレセットした後、液流染色機を用いて精練、染色し、ファイナルセット後にコース数が71、ウェール数が42の生地7を得た。この生地の温熱特性は表1に示す通り、優れていた。続いてニードルループ側を肌に触れる面になるよう縫製して肌着(上半身用)とし、官能試験Aの方法でモニターに官能検査を行わせた。評価結果を表1に示す。冷感および放熱性が高く、蒸れを感じにくいと判定された。
84dtex54fのキュプラフルダルフィラメントと33dtex12fのナイロンフィラメントを公知の方法でインターレース混繊を行った後、撚糸機で300回/m追撚し、複合加工糸を得た。得られた複合加工糸は、キュプラの混率72%、ナイロンの混率28%となった。この複合加工糸と22dtex3fのポリウレタン弾性繊維(登録商標ロイカ)とを積極送り装置を用いて、28Gシングル丸編機上で複合し、キュプラ混率67%、ナイロン混率26%、ポリウレタン弾性繊維混率7%のベア天竺を得た。この生地をプレセットした後、液流染色機を用いて精練、染色し、ファイナルセット後にコース数が77、ウェール数が43の生地8を得た。この生地の温熱特性は表1に示す通り、優れていた。続いてニードルループ側を肌に触れる面になるよう縫製して肌着(上半身用)とし、官能試験Aの方法でモニターに官能検査を行わせた。評価結果を表1に示す。冷感および放熱性が高く、蒸れを感じにくいと判定された。
33dtex24fのキュプラブライトフィラメントと84dtex36fのポリエステルW型断面フィラメントを公知の方法でインターレース仮撚を行って複合糸を得た。この複合糸はキュプラの混率28%、ポリエステルの混率72%であった。この複合糸と50/−のコーマ綿とを28G小寸丸編み機上で交編し、キュプラの混率14%、ポリエステルの混率37%、綿の混率49%のフライスを得た。この生地を液流染色機にて精練、染色し、ファイナルセット後にコース数が48、ウェール数が38の生地9を得た。この生地は再生セルロース繊維の混率がやや少なく、吸湿性および吸湿スピードと緻密さとに劣り、空気層による断熱効果で温熱特性は表1に示す通り、芳しくなかった。続いてシンカーループ側を肌に触れる面になるよう縫製して肌着(上半身用)とし、官能試験Aの方法でモニターに官能検査を行わせた。評価結果を表1に示す。冷感および放熱性が芳しくなく、蒸れをやや感じたと判定された。
100dtex72fの丸断面ナイロン66を公知の方法で仮撚加工して得たナイロン66仮撚フィラメントと、22dtex3fのポリウレタン弾性繊維とを積極送り装置を用いて、28Gシングル丸編機上で複合し、ナイロン混率91%、ポリウレタン弾性繊維混率9%のベア天竺を得た。この生地をプレセットした後、液流染色機を用いて精練、染色し、ファイナルセット後にコース数が72、ウェール数が44の生地10を得た。この生地は再生セルロース繊維が混用されておらず、吸湿性と吸湿スピードに劣り、温熱特性は表1に示す通り、芳しくなかった。続いてシンカーループ側を肌に触れる面になるよう縫製して肌着(上半身用)とし、官能試験Aの方法でモニターに官能検査を行わせた。評価結果を表1に示す。冷感および放熱性が芳しくなく、蒸れをやや感じたと判定された。
比較例2で得た生地を、ニードルループ側を肌に触れる面とし、温熱特性を測定した。結果は比較例1より僅かながら高かったが、表1に示す通り、芳しくないものであった。続いて、ニードルループ側を肌に触れる面になるよう縫製して肌着(上半身用)とし、官能試験Aの方法でモニターに官能検査を行わせた。評価結果を表1に示す。比較例1同様、ここでも冷感および放熱性が芳しくなく、蒸れをやや感じたと判定された。
50/−のコーマ綿と22dtex3fのポリウレタン弾性繊維とを積極送り装置を用いて、28Gシングル丸編機上で複合し、綿混率90%、ポリウレタン弾性繊維混率10%のベア天竺を得た。この生地をプレセットした後、液流染色機を用いて精練、染色し、ファイナルセット後にコース数が72、ウェール数が42の生地11を得た。この生地は再生セルロース繊維が混用されておらず、吸湿性と吸湿スピードにやや劣り、短繊維使いにより緻密さが得られず空気層が多く、その断熱効果で温熱特性は表1に示す通り、芳しくなかった。続いてニードルループ側を肌に触れる面になるよう縫製して肌着(上半身用)とし、官能試験Aの方法でモニターに官能検査を行わせた。評価結果を表1に示す。冷感および放熱性が芳しくなく、蒸れをやや感じたと判定された。
84dtex45fキュプラブライトフィラメントと56dtex72fの丸断面ポリエステルを公知の方法でインターレース混繊仮撚を行って複合糸を得た。この複合糸はキュプラの混率60%、ポリエステルの混率40%であった。この複合糸と、50dtex36fの偏平断面および56tex36fの丸型断面のポリエステルフィラメントを合撚して得た106dtex66fのポリエステル撚糸と、22dtex3fのポリウレタン弾性繊維とを積極送り装置を用いて(半口使い)、28Gシングル丸編機上で複合し、キュプラ混率25%、ポリエステル混率70%、ポリウレタン弾性繊維混率5%のベア天竺を得た。この生地をプレセットした後、液流染色機を用いて精練、染色し、ファイナルセット後にコース数が50、ウェール数が45の生地12を得た。この生地は充填密度が0.260g/cm3未満であり、やや吸湿性と吸湿スピードに劣り、また生地のセット時に引っ張りすぎたため編目に空気層ができ、温熱特性は表1に示す通りとなった。続いてシンカーループ側を肌に触れる面になるよう縫製して肌着(上半身用)とし、官能試験Aの方法でモニターに官能検査を行わせた。評価結果を表1に示す。冷感が芳しくなく、蒸れをやや感じたと判定された。
実施例4で得た生地4を用いて、シンカーループ側を肌に触れる面になるように長袖スポーツアンダー、スパッツを縫製し、官能試験Bの方法でモニターに官能検査を行わせた。評価結果を表2に示す。冷感および放熱性が高く、蒸れ、汗の残り、冷えを感じにくいと判定された。
実施例7で得た生地7で、ニードルループ側を肌に触れる面になるよう夏用肌掛け、敷き布団カバーを作成した。官能試験Cの方法でモニターに官能試験を行わせた結果を表3に示す。冷感および放熱性が高く、蒸れを感じにくいと判定された。
110dtexfの丸断面ポリエステルを公知の方法で仮撚加工して得た仮撚フィラメントと、33dtex3fのポリウレタン弾性繊維とを積極送り装置を用いて、28Gシングル丸編機上で複合し、ポリエステル混率90%、ポリウレタン弾性繊維混率10%のベア天竺を得た。この生地をプレセットした後、液流染色機を用いて精練、染色し、ファイナルセット後にコース数が62、ウェール数が44の生地13を得た。この生地は再生セルロース繊維が混用されておらず、吸湿性と吸湿スピードに劣り、温熱特性は表2に示す通り、芳しくなかった。続いてシンカーループ側を肌に触れる面になるよう縫製した長袖スポーツアンダー、スパッツを着用させ、官能試験Bの方法でモニターに官能検査を行わせた。評価結果を表2に示す。冷感および放熱性が芳しくなく、蒸れ、吸水性能も不足して肌の汗の残りも多く、繊維表面に付着した液層が原因による冷えも感じやすいと判定された。
長袖スポーツアンダー、スパッツを着用させずに、ブリーフとスポーツウェア上下のみにて、官能試験Bの方法でモニターに官能検査を行わせた。評価結果を表2に示す。スポーツアンダーを着ないと、冷感および放熱性が低く、汗が有効に発散されずに蒸れてしまい、更に肌の汗の残りも非常に多く、安静時冷えを感じると判定された。
比較例6で得た生地13で、ニードルループ側を肌に触れる面になるよう夏用肌掛け、敷き布団カバーを作成した。官能試験Cの方法でモニターに官能試験を行わせた結果を表3に示す。冷感および放熱性が低く、蒸れを感じやすいと判定された。
Claims (5)
- 再生セルロース繊維が20重量%以上混用され、生地を構成する再生セルロース繊維の単糸繊度が0.8dtex以上4dtex以下である編地からなる繊維製品であって、該生地の充填密度が0.260g/cm3以上0.500g/cm3以下であり、該生地の少なくとも片面の放熱性値が10W/m2・℃以上であり、かつ、該生地の少なくとも片面の瞬間熱流束値が120W/m 2 ・℃以上である生地からなる繊維製品。
- 生地の吸湿性が5%以上である、請求項1に記載の繊維製品。
- ポリウレタン弾性繊維が生地重量の3%以上30%以下混用された、請求項1又は2に項に記載の繊維製品。
- 前記編地がベア天竺組織である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の繊維製品。
- 肌着として用いられる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の繊維製品。
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