JP6902856B2 - 裏地付きズボンの製造方法 - Google Patents
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Description
[1] 通気抵抗値RSの表地の少なくとも一部に、接触冷感値Qmax(W/m2・℃)が120以上であり、吸湿率M(%)が6.0以上であり、通気抵抗値RL(kPa・s/m)がRS未満、かつ、0.1以下であり、そして空隙指数Vが、1.0以上3.0以下である裏地を固定する工程を含む、裏地付きズボンの製造方法。
[2]前記裏地が、前記表地の面積の30%以上を占める、前記[1]に記載の方法。
[3]前記裏地が、ズボンの前身面積の50%以上を占める、前記[2]に記載の方法。
[4]前記裏地が、脚の両鼠蹊部から膝までの部分に配置されている、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の方法。
[5]前記裏地が、再生セルロース長繊維を含む、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の方法。
[6]通気抵抗値RSの表地の少なくとも一部に、接触冷感値Qmax(W/m 2 ・℃)が120以上、吸湿率M(%)が6.0以上、通気抵抗値RL(kPa・s/m)がRS未満、かつ、0.1以下である裏地を、前当て又は後ろ当て仕様で、固定する工程を含み、該工程において、表地を中表にして、両脇を縫い、裏地を外表にし、表地を中表にして縫製した縫い代に、表地の縫い目よりも外側に重ねるように縫い、最終的には裏地を一番上に三枚重ねてひっくり返しにする方法で、裏地の表側を最内層としたズボンに縫い仕上げる、裏地付きズボンの製造方法。
本実施形態のズボンは、使用する裏地の物性、表地との関係、さらには、配置方法に特徴がある。裏地素材や物性については、ズボン着用時、大腿と接触する都度、熱伝導により人体産熱を有効に移行させる機能が重要で、熱移動特性が高い素材を選定するとよい。具体的には、裏地の接触冷感値Qmax値は、120W/m2・℃以上、好ましくは140以上、更に好ましくは160以上である。同時に、皮膚からの不感蒸泄を吸収し、蒸れ感を抑制するために吸湿性の高い素材を選定し、この吸湿率M値は、6%以上である。また、長時間着用における衣服内の湿度上昇も抑制するために、水蒸気移行性を考慮し、ズボンの最内層である裏地の通気抵抗RL値が0.1kPa・s/m以下、且つ裏地の通気抵抗RLを表地の通気抵抗RSよりも低く(小さく)する、すなわちRL<RSとなるよう表地裏地を選定する。
裏地のQmax値を120以上にするために、毛羽を有する短繊維よりも毛羽の少ない短繊維、更には毛羽のない長繊維が好ましい。毛羽が多いと熱移動の妨げとなる。従って、短繊維を用いる場合、単糸繊度が2dtex以下、繊維長が25mm以上、より好ましくは38mm以上である、比較的繊維長が長い短繊維を選定するとよい。短繊維の太さは40番手から60番手(綿番手)、より好ましくは50番手から60番手である。撚数は糸の硬さ、風合いの面から20/inch〜30/inchが好ましい。以下の式:
撚り係数Ks(sは短繊維を示す)=撚数(T/inch)/綿番手^0.5
で計算される撚り係数Ksは3〜4であることが好ましい。
中でも繊維内水分率が高い再生セルロース繊維が最も好ましい。セルロース系繊維の混率は、裏地重量の30%以上であることが好ましく、40%以上、更には50%以上であると吸湿性が高まり好ましい。セルロース系繊維が30%未満になると、吸湿性が不足し、蒸れを感じやすくなる。
布帛の空隙率は、一般的にカバーファクター(繊維占有率)から算出する等、二次元でとらえるのが定法であったが、本発明者は含気量を考慮した空隙指数Vが重要であり、三次元、つまり二次元的な空隙率から算出される空隙面積と厚みの乗算値でとらえられることを明らかにした。この空隙指数Vは前述の通り、熱伝導性と水蒸気移行性の両立のため1.0以上3.0以下であることが好ましい。3.0を超えると、水蒸気移行性は達成しても、含気量が多く断熱効果が高まる。他方、1.0を下回ると、含気量が少ないため断熱効果は低減できるが、水蒸気移行性が達成できない。
撚り係数Kf(fは長繊維を示す)=撚数(T/m)×繊度^0.5
で計算される撚り係数Kfを4500〜20000、より好ましくは5000〜18000に設定すると、より収束しやすく、含気量を抑制できる。
撚糸作製時は、撚り止めセット条件温度を高く、時間を長めに設定するとよい。好ましい条件は、セット温度70℃〜90℃、セット時間は一回なら40〜60分、二回なら20分〜30分、セルロース系繊維は、セット温度は80℃〜90℃と高めに設定することが好ましい。セット時間は二回実施することが好ましい。機上で原糸と撚糸、原糸と仮撚加工糸と、仮撚加工糸と撚糸を併用することも可能であるが、糸条内の含気量が少ない、撚糸と撚糸の組み合わせが最もよい。仮撚加工糸よりも仮撚追撚、撚糸、更には強撚の方が、糸条内の含気量が低減できるため好ましい。
製織後の後加工は、精練、プレセット、染色、仕上げ加工の順で行うとよいが、この限りではない。精練は、一般的なオープンソーパー型の拡布連続精練機が好ましく用いられる。精練時の温度は40℃〜90℃の範囲で、乾燥温度は100℃〜195℃の範囲で適宜選定すればよい。
染色は、液流染色法やビーム染色法、拡布連続型のコールドパッドバッチ染色法、パッドスチーム染色方法でもよく、上記染色方法を組み合わせてもよい。また、染色工程を削減するために原着糸を使用してもよい。
仕上げ加工は、拡布状態で行うことが好ましく、セルロース系繊維使用の場合は、防縮や防皺を目的として、ノンホルマリン系樹脂加工を施すとよい。この場合、樹脂加工剤に加えて柔軟剤、撥水剤やスリップ防止剤を適宜添加しても構わない。前述のカレンダー加工については、厚み低減、平滑性、接触冷感性を高めるために好ましく用いられ、ホットカレンダー加工の場合は、平滑性、接触冷感性向上効果が一層高まる。
好ましいカレンダー条件は、カレンダーの材質や裏地を構成する糸条形態にもよるが、例えば、ペーパーカレンダーの場合、300N/cm〜1500N/cm(約30kg/cm〜150kg/cm)であると、厚みが、カレンダー前後で5%〜20%、望ましくは10%〜15%薄くする目安となる。ホットカレンダーの場合、温度は80℃〜110℃、より好ましくは90℃〜100℃がテカリ等が生じにくくなるので好ましい。
(1)性量
20℃×65%RHの環境に保たれた恒温室にて布帛を一昼夜保管した後、同じく恒温室内で測定した。
経糸・緯糸密度(inchあたりの本数):デンシメーターで計測
目付(g/m2):精密電子天秤
厚み(μm):JIS1096規格に準拠した厚み計により測定、例えば、ピーコック 定圧厚み計 FFA10、接圧:2.4N/cm2
同恒温室内で、カトーテック社製KES−F7 サーモラボIIを用い、最大熱移動量(Qmax値)、環境温度20℃、湿度65%RH、接触圧力98cN/cm2、接触面積9cm2(3cm×3cm)を測定した。断熱材として、発泡スチロールを用いた。測定回数はN=5とし、その平均値を得た。
80℃の送風乾燥機で1時間予備乾燥をし、次いで、20℃×65%RHの恒温室にて布帛を一昼夜保管した後、同じく恒温室内で布帛重量を測定した。測定回数はN=5とし、その平均値を得た。
同恒温室内で、カトーテック社製KES−F8通気抵抗測定器を用い、表地(RS)、裏地(RL)の通気抵抗を測定した。測定回数は測定箇所を変え、N=5とし、その平均値を得た。
走査型電子顕微鏡(50倍〜100倍が好ましい)で裏地表面写真を5箇所撮影、画像解析装置の二値化法により、繊維糸条の面積占有率(%)を求め、平均値を得、この値から空隙率(%)を算出した(空隙率=100−面積占有率)。空隙率と厚み(mm)を乗算し、空隙指数を算出した。
CADを用いた画像処理により、表地の型紙と裏地の型紙の面積比から、裏地の面積占有率を算出した。面積計算には、ポケット布や、天狗布、ベルト布は除いて計算した。図1に、総裏仕様の例を、図2に、前当て仕様の例(裏地短め、裏地通常)を示す。
(7)着用官能試験
被験者は身長170〜175cm、体重60〜70kgの健全な男性10名を選定した。下半身は、後述するズボンの下に綿100%のブリーフ、綿、ポリエステル混の靴下、上半身は、肌着として綿60%、キュプラ20%、ポリエステル20%フライス(グンゼ社製YG−X)、半袖シャツとして、綿65%、ポリエステル35%混紡を供試した。いずれの被験者にも、ノーネクタイとし、シャツ第一ボタンをはめずに着用させた。
30℃×50%RHの環境にて、まずは裏地なしの綿100%ズボン着用の状態で15分坐位安静にさせた。続いて、試作のズボンを1種ずつランダムに着用(乱数表使用)、以下の指定動作をさせ、1着ごと官能評価を実施した。回答は、SD法による以下の5段階評定とし、その平均値を示した。平均値が3.4以上であると好ましい。
[指定動作]
脚曲げ伸ばし繰り返し5回−座り、立ち繰り返し5回、ズボン脱衣して綿100%ズボン着用し5分安静後、次のズボン着用試験へ移行
[清涼感評価(清涼性)]
5:非常に清涼
4:清涼
3:どちらともいえない
2:やや暑い
1:非常に暑い
被験者は身長170〜175cm、体重60〜70kgの健全な男性5名を選定した。各被験者共にサーカディアンリズムを考慮し、摂食コントロールのもとで1日1着の実験を行った。
下半身は、ズボンの下に綿100%のブリーフ、綿、ポリエステル混の靴下、上半身は、肌着として綿60%、キュプラ20%、ポリエステル20%フライス(グンゼ社製YG−X)、半袖シャツとして、綿65%、ポリエステル35%混紡を供試した。いずれの被験者にも、ノーネクタイとし、シャツ第一ボタンをはめずに着用させた。
32℃×50%RHの環境にて、試作ズボン着用の状態で30分間坐位安静後、時速5kmにて10分間トレッドミル上で歩行させ、終了後10分座位安静にさせた。着用試験中は、安静開始から歩行後安静終了まで10秒ごとの平均皮膚温を得た。皮膚温は5人分のデータを時間軸に平均した後、測定開始から終了までの区間平均値を得た。平均皮膚温は、皮膚温度センサー(グラム社製LT−2N−12)を被験者の右胸、上腕、大腿、下腿、ラマナサンの4点法に従い貼り付けて採取した。歩行後安静時に、各ズボンの清涼性についての官能評価を実施した。回答は、SD法による以下の5段階評定とし、その平均値を示した。平均値が3.4以上であると好ましい。
[清涼感評価(歩行後清涼性)]
5:非常に清涼
4:清涼
3:どちらともいえない
2:やや暑い
1:非常に暑い
各種表地と裏地を用いた、ズボンをJIS標準サイズA6にて縫製した。裏地の縫製時には、織機上の経糸方向が胴体経方向になるように縫製した。
[ウール/ポリエステル混紡表地X]
経糸2/72、緯糸2/72のウールとポリエステルの混紡糸のトップ染めを経て紡績糸を得、仕上げ密度が経64本/inch、緯55本/inch、通気抵抗値が0.083Kpa・s/mの平織表地Xを用意した。
[ウール表地Y]
経糸2/60、緯糸2/60のウール紡績糸を得、定法の染色加工の後、仕上げ密度が経62本/inch、緯48本/inch、通気抵抗が0.100Kpa・s/mの平織表地Yを用意した。
続いて、この表地Xと表地Yを用いて、下記実施例、比較例中に詳細を示す裏地を用いて、紳士用ズボンを16着作製した。表地Xによるズボンは、実施例1〜8、比較例1〜7の15種、表地Yによるズボンは、実施例9の1種である。尚、比較例5として、裏地無しも用意した。
裏地の構成、物性、配置場所、面積占有率及び着用試験結果を以下の表1−1、1−2に示す。
経糸用にキュプラアンモニウムレーヨン(旭化成(製)ベンベルグ)56dtex/45fを、処理温度85℃、処理時間20分を二回、撚り止めセットを実施し、1000回/mのS撚糸を得た。続いて、緯糸用にベンベルグ84dtex/45fを、処理温度85℃、処理時間20分を二回、撚り止めセットを実施し、1825回/m、SZ撚糸を得た。これらをエアージェットルーム織機により、平織物を得た後、染色加工工程1により裏地1を得た。
連続精練−プレセット−パッドスチーム染色・ソーピング・乾燥−柔軟樹脂加工−ホットペーパーカレンダー(温度90℃、1000N/cm)−検査
裏地の厚みはカレンダー前後で0.147mmから0.128mmに13%変化した。
この裏地を、実施例1については、図2に例示したような前当て仕様、KL(ニーライン)よりも20cm下(前当て通常長さ)としてズボンをA法により縫製した。裏地面積は表地面積対比42%、表地前身対比84%であった。実施例5については、図1に例示したような総裏仕様としてズボンを縫製した。裏地面積は表地面積対比90%であった。
実施例6については、図2に例示したような前当て仕様、KLよりも15cm下(前当て短め)としてズボンをA法により縫製した。裏地面積は表地面積対比36%、表地前身対比72%であった。
経糸用にポリエステル56dtex/24fを処理温度80℃、処理時間30分で撚り止めセットを実施し、600回/mのS撚糸を得た。緯糸用にビスコースレーヨン84dtex45fを、処理温度80℃、処理時間40分で撚り止めセットを実施し、1825回/mのSZ撚糸を得た。これらを用いてエアージェットルーム織機により、平織物を得た後、染色加工工程2により裏地2を得た。
連続精練−プレセット−液流染色・ソーピング−乾燥−パッドスチーム染色・ソーピング−乾燥−樹脂加工−コールドペーパーカレンダー(温度常温、1000N/cm)−検査
裏地の厚みはカレンダー前後で0.154mmから0.140mmに10%変化した。
この裏地を、実施例2については、図2に例示したような前当て仕様、KL(ニーライン)よりも20cm下(前当て通常長さ)としてズボンをA法により縫製した。裏地面積は表地面積対比42%、表地前身対比84%であった。
経糸用にキュプラアンモニウムレーヨン(旭化成(製)ベンベルグ)56dtex/45fを、処理温度70℃、処理時間20分を二回、撚り止めセットを実施し、1000回/mのS撚糸を得た。続いて、緯糸用にベンベルグ84dtex/45fを、処理温度70℃、処理時間20分を二回、撚り止めセットを実施し、1825回/mのSZ撚糸を得た。これらを用いてエアージェットルーム織機により、平織物を得た後、染色加工工程1により裏地3を得た。
裏地の厚みはカレンダー前後で0.146mmから0.133に10%変化した。
この裏地を、実施例3については、図2に例示したような前当て仕様、KL(ニーライン)よりも20cm下(前当て通常長さ)としてズボンをA法により縫製した。裏地面積は表地面積対比42%、表地前身対比84%であった。
経糸用にキュプラアンモニウムレーヨン(旭化成(製)ベンベルグ)84dtex/45fを、処理温度70℃、処理時間40分で撚り止めセットを実施し、600回/mのS撚糸を得た。続いて、緯糸用にベンベルグ84dtex/45fを、処理温度70℃、処理時間40分で撚り止めセットを実施し、600回/mのSZ撚糸を得た。これら用いてをエアージェットルーム織機により、平織物を得た後、染色加工工程3により裏地4を得た。
裏地の厚みはカレンダー前後で0.154mmから0.140mmに10%変化した。
連続精練−プレセット−パッドスチーム染色・ソーピング・乾燥−柔軟樹脂加工−コールドペーパーカレンダー(温度常温、1000N/cm)−検査
この裏地を、実施例4については、図2に例示したような前当て仕様、KL(ニーライン)よりも20cm下(前当て通常長さ)としてズボンをA法により縫製した。裏地面積は表地面積対比42%、表地前身対比84%であった。
経糸用にキュプラアンモニウムレーヨン(旭化成(製)ベンベルグ)56dtex/45fを、処理温度85℃、処理時間20分を二回、撚り止めセットを実施し、1000回/mのS撚糸を得た。続いて、緯糸用にベンベルグ84dtex/45fを、処理温度85℃、処理時間20分を二回、撚り止めセットを実施し、1825回/m、SZ撚糸を得た。これらをエアージェットルーム織機により、平織物を得た後、染色加工工程3により裏地5を得た。
裏地の厚みはカレンダー前後で0.140mmから0.128mmに10%変化した。
この裏地を、実施例7については、図2に例示したような前当て仕様、KL(ニーライン)よりも20cm下(前当て通常長さ)としてズボンをA法により縫製した。裏地面積は表地面積対比42%、表地前身対比84%であった。
経糸用にキュプラアンモニウムレーヨン(旭化成(製)ベンベルグ)56dtex/45fを、処理温度70℃、処理時間20分を二回、撚り止めセットを実施し、1000回/mのS撚糸を得た。続いて、緯糸用にベンベルグ84dtex/45fを、処理温度70℃、処理時間20分を二回、撚り止めセットを実施し、1825回/mのSZ撚糸を得た。これらを用いてエアージェットルーム織機により、平織物を得た後、染色加工工程3により裏地6を得た。
裏地の厚みはカレンダー前後で0.147mmから0.137mmに7%変化した。
この裏地を、実施例8については、図2に例示したような前当て仕様、KL(ニーライン)よりも20cm下(前当て通常長さ)としてズボンをA法により縫製した。裏地面積は表地面積対比42%、表地前身対比84%であった。
経緯糸に、キュプラアンモニウムレーヨン(旭化成(製)ベンベルグ)短繊維60/−(単糸1.4dtex、繊維長38mm、Ks=3.8)を用いて、エアージェットルーム織機により平織物を得た後、染色加工工程3により裏地7を得た。
裏地の厚みはカレンダー前後で0.176mmから0.160mmに10%変化した。
この裏地を、実施例9については、図2に例示したような前当て仕様、KL(ニーライン)よりも20cm下(前当て通常長さ)としてズボンをA法により縫製した。裏地面積は表地面積対比42%、表地前身対比84%であった。
経緯糸に、ポリエステルの融着延伸仮撚加工糸100dtex/36fを用いて、ウォータージェットルーム織機により平織物を得た後、染色加工工程4により裏地8を得た。ここで融着延伸仮撚加工糸とは、糸長方向に加撚時の撚り状態を保持している部分(いわゆる「未解撚部分」)と、解撚作用が集中して形成された解撚と同一方向の撚りとなっている過剰解撚部分とを有している糸である。
連続精練−プレセット−液流染色・ソーピング−乾燥−仕上げ加工−検査
経糸にポリエステル56dtex/36f、緯糸にポリエステル84dtex/36fを用いて、ウォータージェットルーム織機により平織物を得た後、染色加工工程4により裏地9を得た。
この裏地を、比較例2については、図2に例示したような前当て仕様、KL(ニーライン)よりも20cm下(前当て通常長さ)としてズボンを定法により縫製した。裏地面積は表地面積対比42%、表地前身対比84%であった。
経糸にキュプラアンモニウムレーヨン(旭化成(製)ベンベルグ)84dtex/45f、緯糸に同110dtex/75fを用いて、エアージェットルーム織機により、平織物を得た後、染色加工工程3により裏地10を得た。
裏地の厚みはカレンダー前後で0.104mmから0.100mmに4%変化した。
この裏地を、比較例3については、図2に例示したような前当て仕様、KL(ニーライン)よりも20cm下(前当て通常長さ)としてズボンを定法により縫製した。裏地面積は表地面積対比42%、表地前身対比84%であった。
経緯糸に、キュプラアンモニウムレーヨン(旭化成(製)ベンベルグ)短繊維60/−(単糸1.4dtex、繊維長38mm、Ks=3.8)を用いて、エアージェットルーム織機により平織物を得た後、染色加工工程3により裏地9を得た。
裏地の厚みはカレンダー前後で0.176mmから0.160mmに10%変化した。
この裏地を、比較例4については、図2に例示したような前当て仕様、KL(ニーライン)よりも20cm下(前当て通常長さ)としてズボンを定法により縫製した。裏地面積は表地面積対比42%、表地前身対比84%であった。
表地Xを用いて、裏地無しのズボンを縫製した。
経緯糸に、キュプラアンモニウムレーヨン(旭化成(製)ベンベルグ)短繊維60/−(単糸1.4dtex、繊維長38mm、Ks=3.3)を用いて、エアージェットルーム織機により平織物を得た後、染色加工工程3により裏地11を得た。
裏地の厚みは0.172mmから0.165mmに4%変化した。
この裏地を、比較例7については、図2に例示したような前当て仕様、KL(ニーライン)よりも20cm下(前当て通常長さ)としてズボンを定法により縫製した。裏地面積は表地面積対比42%、表地前身対比84%であった。
Claims (6)
- 通気抵抗値RSの表地の少なくとも一部に、接触冷感値Qmax(W/m2・℃)が120以上であり、吸湿率M(%)が6.0以上であり、通気抵抗値RL(kPa・s/m)がRS未満、かつ、0.1以下であり、そして空隙指数Vが、1.0以上3.0以下である裏地を固定する工程を含む、裏地付きズボンの製造方法。
- 前記裏地が、前記表地の面積の30%以上を占める、請求項1に記載の方法。
- 前記裏地が、ズボンの前身面積の50%以上を占める、請求項2に記載の方法。
- 前記裏地が、脚の両鼠蹊部から膝までの部分に配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記裏地が、再生セルロース長繊維を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 通気抵抗値RSの表地の少なくとも一部に、接触冷感値Qmax(W/m 2 ・℃)が120以上、吸湿率M(%)が6.0以上、通気抵抗値RL(kPa・s/m)がRS未満、かつ、0.1以下である裏地を、前当て又は後ろ当て仕様で、固定する工程を含み、該工程において、表地を中表にして、両脇を縫い、裏地を外表にし、表地を中表にして縫製した縫い代に、表地の縫い目よりも外側に重ねるように縫い、最終的には裏地を一番上に三枚重ねてひっくり返しにする方法で、裏地の表側を最内層としたズボンに縫い仕上げる、裏地付きズボンの製造方法。
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