JP5979683B2 - 糖鎖アイソフォーム検出方法及び糖鎖アイソフォーム検出装置 - Google Patents
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Description
1−1.概要及び定義
本発明の第1の態様は、被検試料中の目的とする糖鎖アイソフォームを区別して検出するための方法である。本態様の検出方法は、糖鎖アイソフォームの糖鎖非還元末端部に結合するレクチンが、当該糖鎖アイソフォーム及びそのタンパク質部分(以下、本明細書では、しばしば「コアタンパク質」と表記する)を特異的に認識する抗体又はその活性断片による抗原抗体反応を阻害する現象に基づくものであって、従来の糖鎖アイソフォームの検出方法よりも少ない工程で、被検試料中の目的とする糖鎖アイソフォームを迅速、簡便に、かつハイスループットで鑑別することが可能となる。例えば、癌マーカーの70%は糖鎖であることから、本発明によって癌に特有の糖鎖アイソフォームに基づいた腫瘍の検出が可能となる。腫瘍検出において従来方法は、糖鎖部分のみを検出してスクリーニングを行っていたが、本発明によれば、コアタンパク質を同時にモニターすることができることから、より迅速かつ特異的に腫瘍の検出が可能となる。
本態様の検出方法のフローを図1に示す。この図が示すように、本態様の糖鎖アイソフォーム検出方法は、レクチン混合工程(S0101)、抗体混合工程(S0102)、複合体定量工程(S0103)及び判定工程(S0104)を含む。図1では、便宜的にレクチン混合工程に続いて抗体混合工程を図示しているが、これら2つの工程の順序は問わない。例えば、レクチン混合工程に続いて抗体混合工程を行ってもよいし、抗体混合工程に続いてレクチン混合工程を行ってもよい。またレクチン混合工程と抗体混合工程を同時に行うこともできる。
「レクチン混合工程」(S0101)とは、目的とする糖鎖アイソフォームの糖鎖部分における糖鎖非還元末端部の全部又は一部領域に結合する糖鎖非還元末端部結合性レクチンを被検試料と混合する工程である。本工程は、糖鎖非還元末端部結合性レクチンを、被検試料中に存在しうる目的とする糖鎖アイソフォームの糖鎖部分における糖鎖非還元末端部の全部又は一部領域に結合させることを目的とする。
「抗体混合工程」(S0102)とは、前記目的とする糖鎖アイソフォームのコアタンパク質に特異的に結合する抗体又はその活性断片を前記被検試料に混合する工程である。本工程は、抗体又はその活性断片(以下、これらをまとめて、しばしば「抗体等」と称する)を被検試料と混合することによって、当該抗体等を被検試料中に存在し得る目的とする糖鎖アイソフォームのコアタンパク質に結合させることを目的とする。
「複合体定量工程」(S0103)とは、前記レクチン混合工程及び抗体混合工程後において前記抗体等と前記目的とする糖鎖アイソフォームを含む免疫複合体を定量する工程である。本工程は、糖鎖非還元末端部結合性レクチンと抗体等の競合後における免疫複合体量を定量することを目的とする。
「判定工程」(S0104)とは、前記免疫複合体量と対照免疫複合体量との差異に基づいて被検試料中の目的とする糖鎖アイソフォームの有無を判定する工程である。本工程は、上記複合体定量工程の結果に基づいて、被検試料中に目的の糖鎖アイソフォームが存在するか否かを判定することを目的とする。
本発明の糖鎖アイソフォーム検出方法は、糖鎖アイソフォームの同定方法として利用することもできる。例えば、種々の公知の糖鎖アイソフォームについて、その糖鎖アイソフォームを検出可能な糖鎖非還元末端部結合性レクチンと抗体等の組み合わせの情報を集積しておく。次に種類不明の糖鎖アイソフォームを含む試料を2分して、一方(被検用)にレクチンと抗体を、他方(対照用)に抗体のみを加え、被検用と対照用において形成される免疫複合体量を比較する。被検用の免疫複合体量が対照用の免疫複合体量よりも相対的に少ない糖鎖非還元末端部結合性レクチンと抗体等の組み合わせを検出し、その組み合わせに対応する糖鎖アイソフォームが、試料中に含まれる種類不明の糖鎖アイソフォームであると判定することができる。
本発明の糖鎖アイソフォーム検出方法によれば、糖鎖アイソフォームを従来法よりも少ない工程で迅速かつ高精度に検出することができる。また、本発明の糖鎖アイソフォーム検出方法によれば、被検試料中の目的とする糖鎖アイソフォームの検出の自動化が可能となる。
2−1.概要
本発明の第2の態様は、糖鎖アイソフォーム検出装置である。本態様の検出装置は、前記第1態様に記載の糖鎖アイソフォーム検出方法をシステム化した装置であって、被検試料中の検出すべき糖鎖アイソフォームを迅速に検出することを目的とする。また、自動化が可能であるため、低コストで、かつハイスループットに目的とする糖鎖アイソフォームの検出又は同定をすることができる。
本態様の糖鎖アイソフォーム検出装置は、(1)反応部、(2)検出部、及び(3)比較判定部を含む。以下、各部における構成について具体的に説明をする。
「反応部」とは、前記第1態様の糖鎖アイソフォーム検出方法におけるレクチン混合工程及び抗体混合工程を実行する部であって、検出すべき糖鎖アイソフォームの糖鎖部分における糖鎖非還元末端部の全部又は一部領域に結合する糖鎖非還元末端部結合性レクチン、前記検出すべき糖鎖アイソフォームのコアタンパク質に特異的に結合する抗体等、及び被検試料を混合して、前記糖鎖アイソフォームと、前記糖鎖非還元末端部結合性レクチン又は前記抗体等との結合反応を生じさせるように構成されている。すなわち、反応部では、試料中に含まれ得る目的とする糖鎖アイソフォームに対して糖鎖非還元末端部結合性レクチンと前記抗体等とを競合させ、免疫複合体又はレクチン/糖鎖アイソフォーム複合体を形成されることを目的とする。
「検出部」とは、前記第1態様の糖鎖アイソフォーム検出方法における複合体定量工程を実行する部であって、前記反応部で生じた前記糖鎖アイソフォームと前記抗体等との免疫複合体を定量的に検出するように構成されている。
「比較判定部」とは、前記第1態様の糖鎖アイソフォーム検出方法における判定工程を実行する部であって、前記検出部で得られた免疫複合体量を、対照試料に対して前記糖鎖非還元末端部結合性レクチンを混合しないときに又は対照タンパク質を混合したときに得られる対照免疫複合体量と比較し、その比較結果に基づいて被検試料中の目的とする糖鎖アイソフォームの有無を判定するように構成されている。
本発明の糖鎖アイソフォーム検出装置によれば、糖鎖アイソフォームを迅速かつ高精度に検出することができる。また、糖タンパク質の種類自体が不明な場合に、それを同定する糖鎖アイソフォーム同定装置として応用することもできる。
(目的)
糖鎖非還元末端部に結合するレクチンによる免疫複合体の形成阻害効果について検証した。
ELISAで使用する捕捉抗体の一部はシアル酸を有することからSSAレクチンが結合してバックグラウンド値が上昇することがある。このため、捕捉抗体を予め過ヨウ素酸処理してシアル酸を化学修飾(破壊)した。具体的には、ウサギ抗ヒトTf抗体(Cappel#55045)を終濃度1mMの過ヨウ素酸ナトリウムで4℃、18時間処理した。反応後、終濃度1Mのグリシンを加えた。脱塩後の抗体を過ヨウ素酸処理抗体としてプレートに固相化した。具体的には、抗体(3.2mg/mL)を0.05M Sodium Bicarbonate (pH9.6)にて1:250に希釈し、ELISA用プレート(NUNC,445101)に100μL/wellを加え、4℃で1晩静置した。Tris buffered saline(TBS)に0.05%Tween 20 を加えたバッファ(TBST)で3回洗浄し、0.4%ブロックエース(雪印乳業、UK-B80)-TBSにて4℃で6時間以上ブロッキングした。髄液0.5μLにレクチン(終濃度186nM)又は陰性対照としての牛血清アルブミン(85040C、Sigma-Aldich)(終濃度186nM)を加え、1時間室温で反応後、抗体コートを行なったプレートに添加し、室温で、1時間反応させる。0.05%Tween 20 を含むTBS(TBST)で3回洗浄後、検出のためにヤギ抗ヒトトランスフェリン-HRP結合抗体 (A80-128P、BETHYL Laboratories;以下「ヤギ抗ヒトTf-HRP抗体」と略称する)(0.1μg/mL)を反応させた。TBSTで3回洗浄後、発色試薬であるTMB Microwell Peroxidase substrate(50-76-00,KPL)を試薬キットのプロトコールに従い調製し、100 μLを各ウェルに加えて室温にて10分間静置した。1N-HClで反応を停止した後、マイクロプレートリーダー(Model 680、BIO RAD)にて450nm吸光度を測定した。SSA非添加又はBSA添加での測定により、総Tf量を求めた。
図3にTf-1及び血清Tfを用いた実験結果を示す。この図の縦軸は、競合レクチン不存在(BSA存在下)での免疫複合体のシグナル量を100%としたときの免疫複合体形成の阻害率(シグナルの減少率)を示している。図3に示すように糖鎖非還元末端部結合性レクチンであるSSAレクチン存在下における血清Tf免疫複合体のシグナル量は、54%阻害された。また、同様にレクチンであるPVL又はUDAレクチン存在下のTf-1免疫複合体のシグナル量もそれぞれ9及び13%阻害された。これは、糖鎖非還元末端部に結合するレクチンが糖鎖に結合した場合、競合する抗体のコアタンパク質(ここではTf)への結合が阻害されることを示している。一方、AAL及びE4PHAレクチンのTf-1免疫複合体のシグナル量は、ほとんど阻害されなかった。これは、従来説のように糖鎖基部に結合するレクチンが糖鎖に結合しても、競合する抗体のコアタンパク質への結合を一般的には阻害しないことを示している。
(目的)
実施例1で示した免疫複合体の形成阻害、すなわち抗体のコアタンパク質への結合阻害が糖鎖非還元末端部結合性レクチンの糖鎖アイソフォームへの糖鎖特異的な結合によることを検証した。
血清Tfにおける非還元末端のSiaα2,6Gal-構造におけるシアル酸をシアリダーゼで除去して末端ガラクトースを持つアシアロTf(asialo-Tf)を作製した。さらに露出されたガラクトースをガラクトシダーゼ処理によって除去し、末端GlcNAcを持つアシアロ・アガラクトTf(asialo-agalacto-Tf)を作製した。SSAレクチンは、非還元末端のシアル酸には結合し得るが、アシアロTf及びアシアロ・アガラクトTfには結合できない。
抗体結合阻害実験、すなわち免疫複合体の形成阻害実験は、基本的には実施例1に記載の方法に準じて行った。陽性対照用試料として、糖鎖非還元末端にSiaα2,6Gal-構造を有するTf-2及び血清Tfを、陰性対照用試料として糖鎖非還元末端にGlcNAc-構造を有するTf-1を用いた。
ゲル電気泳動分析では、サンプルとして血清Tf 0.0075μL/lane、Tf-2 30ng/lane、AsT 30ng/laneを5〜20% gradient gel(wako)を用いた。TrisGlycine bufferで300V、350mA、45分にて電気泳動後、トランスフェリン及びアシアロトランスフェリンに対する反応性を銀染色法、ウェスタンブロット法、及びレクチンブロット法で検証した。ウェスタンブロットでは、ヤギ抗ヒトトランスフェリン抗体(A80-128P,Bethyl Laboratories;以下「抗ヒトTf抗体」と略称する;Tf DAKO(+) 1:3000, 120-2(+)IBL; 1:500, 596-3(+)IBL;1:500)を、またレクチンブロットではSSAレクチンプローブ(SSA-bio,生化学工業;1:1000)を用いた。
図4に結果を示す。
(目的)
実施例1で使用した捕捉抗体(抗ヒトTf抗体)とは異なる捕捉抗体を使用したときにも、糖鎖非還元末端部結合性レクチンによる同様の免疫複合体形成阻害が認められるかを検証した。
捕捉抗体として、実施例1で使用したCappel社の抗ヒトTf抗体の代わりにDAKO社のウサギ抗ヒトTf抗体(cat. No. A0061)を用いた。また、レクチンはSSAを使用し、試料には、陽性試料として血清Tf及びTf-2を、陰性試料としてTf-1を用いた。具体的な方法は、実施例1に記載の方法に準じた。
図5に結果を示す。Cappel社及びDAKO社のいずれの抗ヒトTf抗体を用いた場合にも血清Tf及びTf-2では免疫複合体の形成阻害が認められた。一方、Tf-1では実施例2と同様に免疫複合体の形成阻害が認められなかった。この結果から、実施例1及び2で観察されたSSAレクチンの結合に基づく、Tfと抗ヒトTf抗体による複合体形成の阻害には一般性が認められ、使用した抗体のロットに依存するものではないことが立証された。
(目的)
免疫複合体の形成阻害効果のレクチン濃度依存性について検証した。
6.2pM〜186nMの範囲で様々な濃度に調製したSSA(300177、生化学工業)をそれぞれ血清Tfに加えた後、抗ヒトTf抗体との免疫複合体の形成阻害率を測定した。具体的な方法は、実施例1に記載の方法に準じた。
図6に結果を示す。縦軸は、実施例1と同様に、SSAに代えてそれぞれ同濃度のBSAを添加したものを対照として用いたときの免疫複合体のシグナル量を100%として、その免疫複合体の形成阻害率(シグナルの減少率)を示している。SSAの濃度が0.2〜6.2nMの範囲では、阻害率は濃度依存的に増大した。62nM以上の高濃度では阻害率は、ほぼ定常(飽和)状態となった。一方、BSAの添加では、6.2pM〜186nMの全濃度範囲で全く阻害効果が見られなかった。以上の結果より、SSA添加の標準条件を186nMとした。
(目的)
未精製の髄液中トランスフェリンアイソフォームを従来の検出方法と本発明の検出方法の両者で測定し、両者で得られたTfインデックス値(Tf-2/Tf-1)の相関を検証した。
従来法では、特開2010-121980に記載のようにウェスタンブロット法によりTf-1及びTf-2を検出し、それぞれの濃度を求めた。その結果、iNPHではTf-1濃度の低下が示された。Tf-2を内部標準的に利用するため、Tf-2に対するTf-1の比率([Tf-2]/[Tf-1]率)をTfインデックス値として、診断マーカーに用いた。
図9に結果を示す。横軸は、本発明の検出方法によるTfインデックス値、縦軸は、従来のウェスタンブロット法によるTfインデックス値、を示す。この図が示すように、未精製髄液試料を用いた両者のTfインデックス値は、良好な相関を示した(R2 = 0.934)。この結果から、本発明の検出方法は、従来のウェスタンブロット法に代わるハイスループットな糖鎖アイソフォーム検出法となることが示された。
(目的)
前記実施例1〜5では、糖鎖非還元末端部結合性レクチンと糖タンパク質を先に混合し、予めレクチン/糖鎖アイソフォーム複合体を形成させた後にELISA プレート上の抗体と反応させ、免疫複合体の形成が阻害されることを検証した。そこで、本実施例では、免疫複合体形成後に糖鎖非還元末端部結合性レクチンを加えたときにも、同様に免疫複合体の形成阻害が生じるか否かを検証した。
試料にレクチン(終濃度186nM)あるいは陰性対照としてのBSA (85040C, Sigma)(終濃度186nM)を加え、1時間室温で反応後、実施例1と同様に抗体コートを行なったプレートに添加する(血清Tf+SSA→プレート上での抗原抗体反応)。一方、SSA の添加順序を変える実験では、SSA 非存在下で血清Tfをプレートに添加し、室温で、1時間反応させる(血清Tf→プレート上での抗原抗体反応)。TBSTで3回洗浄後、SSAレクチン(終濃度186nM)添加し室温で1時間反応させる。それぞれのプレートをTBSTで3回洗浄後、検出のためにヤギ抗ヒトTf-HRP 結合抗体(A80-128P,BETHYL Laboratories)(0.1μg/ml)を反応させた。TBSTで3回洗浄後、発色試薬であるTMB Microwell Peroxidase substrate (50-76-00,KPL)を試薬キットのプロトコールに従い調製し、100 μLを各ウエルに加えて室温にて10分間静置した。1N-HClで反応を停止したのち、マイクロプレートリーダー(Model 680,BIO RAD)にて450nm 吸光度を測定した。
図10に結果を示す。この結果から、抗原抗体反応後にSSAレクチンを添加する方法の阻害率(41%)は、あらかじめSSAレクチンと血清Tfを結合させた後に抗体と反応させる方法の阻害率(54%)より、やや低いものレクチンの添加順序にかかわらず検出されることが示された。すなわち、糖鎖非還元末端部結合性レクチンによる免疫複合体の形成阻害は、糖鎖非還元末端部結合性レクチン及び抗体の糖タンパク質との混合順序に関係なく生じることが立証された。
(目的)
前記実施例1〜6では、糖鎖非還元末端部結合性レクチンによる免疫複合体の形成阻害をELISA法により検出したが、免疫沈降法でも同様の阻害の検出が可能か否かを検証した。
ProteinG-Sepharoseビーズ(GE, 17-0618-02)を0.1%BSA+TBSTにより、室温、1時間ブロッキングした。続いて、実施例1と同様の方法により過ヨウ素酸処理を行った抗ヒトTf抗体溶液(Cappel#55045, 18.6μg/mL)を加えた。1時間以上攪拌した後、TBSTで洗浄し、ビーズ非結合の抗体を除き、抗体ビーズを調製した。次に、1μgの血清Tfに300μgのSSA又は同量のBSAを加え、1時間、室温で反応させた。反応後、前記抗体ビーズ(50% 懸濁液)を10 μL加えて、4℃で2時間反応させた(総容量500 μL)。反応後、遠心によりビーズと上清を分離した。この上清中には非吸着のTfが含まれる。それぞれから回収した上清8 μLを2 μLのLaemmli sample buffer(5倍濃縮)と混合した後、7.5%ポリアクリルアミドゲルを用いてSDS/PAGEを行なった。20mAの定電流で70分電気泳動し、分離されたタンパク質をニトロセルロース膜に350mAの定電流で45分間電気的に転写した。転写後のニトロセルロース膜を3%スキムミルク-0.1%Tween 20-PBS(phosphate buffered saline)で1時間以上ブロッキングした。3%スキムミルク-0.1% Tween 20-PBSに1:2000で希釈したヤギ抗ヒトTf抗体(BETHYL Laboratories, A80-128A)(0.5μg/mL)とニトロセルロース膜を2時間反応させた。0.1% Tween 20-PBSで前記ニトロセルロース膜を10分間ずつ3回洗浄した後、3%スキムミルク-0.1% Tween 20-PBSに1:2000で希釈した 抗ヤギIgG−HRP結合抗体 (Jackson, 705-035-147)(0.5μg/mL)と共に1時間反応させた。洗浄液でニトロセルロース膜を再度10分ずつ3回洗浄し、化学発光基質(PierceSuperSignal West DuraExtended Duration Substrate)を用いてTfのバンドをCSアナライザー(Cool Saver: ATTO)で検出した。
図11に結果を示す。SSA又はBSAを添加しなかった場合、血清Tfの多くは、抗体ビーズに結合して沈降するため、上清中からTfはほとんど検出されない(レーン1)。ところが、この反応系に300μgのSSAを混合した場合、上清中からTfが検出された(レーン2)。一方、BSAを添加した場合には、上清中からTfは検出されなかった(レーン3)。この結果から、抗体ビーズを用いた免疫沈降法であっても、糖鎖非還元末端部結合性レクチンによる免疫複合体の形成が阻害されることが立証された。
(目的)
実施例1〜7では、コアタンパク質が全てTfであった。そこで、他のコアタンパク質を有する糖鎖アイソフォームであっても、糖鎖非還元末端部結合性レクチンの存在により免疫複合体の形成阻害が起こることを検証した。
被検試料として血清糖タンパク質である血清α2マクログロブリンを使用した。血清α2マクログロブリン(Siaα2M)は、血清Tfと同様に、非還元末端にSSAの結合部位であるSiaα2,6Gal-構造を含む糖鎖を有する。そこで、血清α2マクログロブリン、血清α2マクログロブリンをシアリダーゼ処理したアシアロ-α2マクログロブリン、さらにガラクトシダーゼで処理したアシアロ・アガラクト-α2マクログロブリンを用いて、実施例1及び2と同様のサンドイッチELISA測定法により、SSAレクチンによる免疫複合体の形成阻害効果について検討した。測定方法は、実施例1及び2に記載の方法に準じて行った。ただし、目的とする糖鎖アイソフォームとして、10ngの精製ヒトα2マクログロブリン(Sigma, #M6159)を、捕捉抗体として、ヤギ抗ヒトα2マクログロブリン抗体(Cappel, #55113)を過ヨウ素酸処理したものを、そして、検出抗体には、ヤギ抗-ヒトα2マクログロブリン抗体(GeneTex, #GTX27339)を用いた。
図12に結果を示す。BSAを添加した時のELISAシグナルを100%とした場合、SSAの添加により、約65%のELISAシグナルが阻害された。一方、アシアロ-α2マクログロブリン及びアシアロ・アガラクト-α2マクログロブリンの場合には、SSAによるELISAシグナルの阻害は全く認められなかった。これらの結果は、実施例1及び2の結果と同様であった。以上より、非還元末端結合性レクチンによる免疫複合体の形成阻害は、コアタンパク質がTf以外の場合であっても起こる普遍的現象であることが示された。
(目的)
本発明の糖鎖アイソフォームの検出方法が病理所見の無い組織切片上のN-グリカン糖鎖アイソフォームでも適用可能であることを免疫組織化学により検証した。
病理解剖症例において、病理所見の無いホルマリン固定された肝臓から一部を採取した。肝臓サンプルをパラフィン包埋し、厚さ5μmの連続切片を作成した。組織切片は、アミノシランコートスライドグラス(松波硝子社)上で伸展、貼付した。続いて、組織切片をキシレンで脱パラフィンし、次いでエタノールでキシレンを洗浄した。リン酸緩衝液(100mM phosphate buffered saline; PBS)で洗浄した後、0.3%過酸化水素-メタノール溶液中に20分間静置した。PBSで洗浄後、クエン酸緩衝液中で10分間マイクロウェーブ処理した。組織中の抗原の賦活化を行った後、室温で冷却した。前記組織切片を、PBSで洗浄後、抗Tf抗体の競合として、予め調製した40μg/mLのSSAレクチン溶液を、組織を十分カバーできる量で組織上に滴下した。レクチンの対照には、BSA溶液(40μg/mL)を用いた。処理後の組織切片を湿箱内に収容し、4℃で一晩、静置した。
図13に結果を示す。
(目的)
本発明の糖鎖アイソフォームの検出方法が病理所見の無い組織切片上のO-グリカン糖鎖アイソフォームでも適用可能であることを免疫組織化学により検証した。
病理解剖症例において病理所見の無いホルマリン固定された大腸から一部を採取した。大腸切片の作製は実施例9と同様に行った。組織切片は、アミノシランコートスライドグラス(松波硝子社)上で伸展、貼付したが、本実施例では、2枚一組の鏡面切片(連続切片の最初の一枚を表裏反転してスライドグラス上に貼付し、次の切片をそのまま貼付したもの)も作製した。前記組織切片を、PBSで洗浄後、予め調製した40μg/mLのWFAレクチン溶液を組織上に組織を十分カバーできる量を滴下した。レクチンの対照には、BSA溶液(40μg/mL)を用いた。処理後の組織切片を湿箱内に収容し、4℃で一晩、静置した。
図14に結果を示す。sialylMUC1は、一部の大腸杯細胞(goblet cell)から分泌される。図14AはBSAを、BはWFAを作用させたときの組織切片上での抗sialylMUC1抗体のシグナルを示している。図14Bの組織切片では、対照である図14Aの組織切片と比較して染色シグナルの低下が見られる。この結果は、WFAが、組織中に存在するsialylMUC1(WFA結合性sialylMUC1)と抗sialylMUC1抗体による免疫複合体の形成を阻害したことを示している。すなわち、本発明のO-グリカン糖鎖アイソフォーム検出方法は、免疫組織化学においても適用可能であることが立証された。
(目的)
本発明の糖鎖アイソフォームの検出方法が病理所見の認められる癌組織切片上のN-グリカン糖鎖アイソフォームにも適用可能であることを免疫組織化学により検証した。
抗体には癌胎児性抗原(Carcinoembryonic Antigen:以下「CEA」と略称する)に対する抗体(抗CEA抗体)を用いた。CEAは、25〜28本のN-グリカンが結合した多様な糖鎖構造を有している。例えば、大腸癌の肝転移巣で発現しているCEAは、α2,6-シアル酸化されていることが知られており(Yamashita et al., 1995, Cancer Res 55: 1675-1679)いる。一方、CEAの正常体(normal counterpart)であるNFA-2は、α2,3-シアル酸化されていることから、大腸癌の転移とα2,6-シアル酸化CEAの発現には相関が示唆されている。それ故、原発巣でα2,6-シアル化CEAを検出することによって肝転移を含めた遠隔転移の予測が可能となる。また、血清中のα2,6-シアル化CEAも、転移マーカーとして有用である。したがって、α2,6-シアル化CEAは、転移の有無又は転移状況に応じた治療方針を決定する上での、また遠隔転移を伴う再発癌の有用なマーカーとなる。また、CEAは、癌のスクリーニングにも用いられているが、喫煙者の一部で高値を示すなど、擬陽性例があるために正診率の低下を招いている。α2,6-シアル化CEAの検出により、癌特異性が高いスクリーニングが可能となる。
図16に大腸癌の浸潤巣におけるCEA免疫染色の結果を示す。図16AはBSA処理した切片を、また図16BはSSA処理した切片を示す。
Claims (23)
- 被検試料中の目的とする糖鎖アイソフォームを検出する方法であって、
前記目的とする糖鎖アイソフォームの糖鎖部分における糖鎖非還元末端部の全部又は一部領域に結合する糖鎖非還元末端部結合性レクチンを前記被検試料と混合するレクチン混合工程、
前記目的とする糖鎖アイソフォームにおけるタンパク質部分に特異的に結合する抗体を前記被検試料と混合する抗体混合工程、
前記レクチン混合工程及び抗体混合工程後における前記抗体と前記目的とする糖鎖アイソフォームとの免疫複合体を定量する複合体定量工程、及び
前記免疫複合体量と、対照試料に前記糖鎖非還元末端部結合性レクチンを混合しないとき又は対照タンパク質を混合したときに得られる対照免疫複合体量との差異に基づいて被検試料中の目的とする糖鎖アイソフォームの有無を判定する判定工程
を含み、
ここで、前記糖鎖非還元末端部がα2,6シアル酸、α2,3シアル酸、ガラクトース、N-アセチルガラクトサミン、N-アセチルグルコサミン、ポリラクトサミン、及び血液型抗原フコースのいずれかであり、
また、前記糖鎖非還元末端部結合性レクチンがα2,6シアル酸結合性レクチン、α2,3シアル酸結合性レクチン、ガラクトース又はN-アセチルガラクトサミン結合性レクチン、N-アセチルグルコサミン結合性レクチン、ポリラクトサミン結合性レクチン及び血液型抗原フコース結合性レクチンのいずれかである
前記糖鎖アイソフォーム検出方法。 - 前記判定工程において、免疫複合体量が対照免疫複合体量と比較して統計学的に有意に低いときに前記被検試料中に前記目的とする糖鎖アイソフォームが含まれると判定する、請求項1に記載の糖鎖アイソフォーム検出方法。
- 前記抗体混合工程を前記レクチン混合工程後に行う、請求項1又は2に記載の糖鎖アイソフォーム検出方法。
- 前記レクチン混合工程を前記抗体混合工程後に行う、請求項1又は2に記載の糖鎖アイソフォーム検出方法。
- 前記レクチン混合工程と前記抗体混合工程を同時に行う、請求項1又は2に記載の糖鎖アイソフォーム検出方法。
- 前記被検試料が体液又は組織片である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の糖鎖アイソフォーム検出方法。
- 前記α2,6シアル酸結合性レクチンがSSA、SNA、及びTJA-Iのいずれか一のレクチンである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の糖鎖アイソフォーム検出方法。
- 前記α2,3シアル酸結合性レクチンがMALである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の糖鎖アイソフォーム検出方法。
- 前記ガラクトース又はN-アセチルガラクトサミン結合性レクチンがECA、RCA120、BPL、TJA-II、及びWFAのいずれか一のレクチンである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の糖鎖アイソフォーム検出方法。
- 前記N-アセチルグルコサミン結合性レクチンがPVL、UDL、GSL-II及びABAのいずれか一のレクチンである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の糖鎖アイソフォーム検出方法。
- 前記ポリラクトサミン結合性レクチンがLEL又はSTLである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の糖鎖アイソフォーム検出方法。
- 前記血液型抗原フコース結合性レクチンがLTL又はUEA-Iである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の糖鎖アイソフォーム検出方法。
- 目的とする糖鎖アイソフォームを検出する装置であって、
検出すべき糖鎖アイソフォームの糖鎖部分における糖鎖非還元末端部の全部又は一部領域に結合する糖鎖非還元末端部結合性レクチン、前記検出すべき糖鎖アイソフォームのタンパク質部分に特異的に結合する抗体及び被検試料を混合して、前記糖鎖アイソフォームと前記糖鎖非還元末端部結合性レクチン又は前記抗体との結合反応を生じさせる反応部、
前記反応部で生じた前記糖鎖アイソフォームと前記抗体との免疫複合体を定量的に検出する検出部、
前記検出部で得られた免疫複合体量を、対照試料に対して前記糖鎖非還元末端部結合性レクチンを混合しないとき又は対照タンパク質を混合したときに得られる対照免疫複合体量と比較し、その比較結果に基づいて被検試料中の目的とする糖鎖アイソフォームの有無を判定する比較判定部
を含み、
ここで、前記糖鎖非還元末端部がα2,6シアル酸、α2,3シアル酸、ガラクトース、N-アセチルガラクトサミン、N-アセチルグルコサミン、ポリラクトサミン、及び血液型抗原フコースのいずれかであり、
また、前記糖鎖非還元末端部結合性レクチンがα2,6シアル酸結合性レクチン、α2,3シアル酸結合性レクチン、ガラクトース又はN-アセチルガラクトサミン結合性レクチン、N-アセチルグルコサミン結合性レクチン、ポリラクトサミン結合性レクチン及び血液型抗原フコース結合性レクチンのいずれかである
前記糖鎖アイソフォーム検出装置。 - 前記反応部は、糖鎖非還元末端部結合性レクチン、抗体及び被検試料の混合順序を制御する混合順序制御手段を備える、請求項13に記載の糖鎖アイソフォーム検出装置。
- 前記判定部は、前記検出部で得られた免疫複合体量が対照免疫複合体の対照免疫複合体量と比較して統計学的に有意に低い場合には、前記被検試料中に前記糖鎖アイソフォームが含まれると判定する、請求項13又は14に記載の糖鎖アイソフォーム検出装置。
- 前記被検試料が体液又は組織片である、請求項13〜15のいずれか一項に記載の糖鎖アイソフォーム検出装置。
- 前記α2,6シアル酸結合性レクチンがSSA、SNA、及びTJA-Iのいずれか一のレクチンである、請求項13〜16のいずれか一項に記載の糖鎖アイソフォーム検出装置。
- 前記α2,3シアル酸結合性レクチンがMALである、請求項13〜16のいずれか一項に記載の糖鎖アイソフォーム検出装置。
- 前記ガラクトース又はN-アセチルガラクトサミン結合性レクチンがECA、RCA120、BPL、TJA-II、及びWFAのいずれか一のレクチンである、請求項13〜16のいずれか一項に記載の糖鎖アイソフォーム検出装置。
- 前記N-アセチルグルコサミン結合性レクチンがPVL、UDL、GSL-II及びABAのいずれか一のレクチンである、請求項13〜16のいずれか一項に記載の糖鎖アイソフォーム検出装置。
- 前記ポリラクトサミン結合性レクチンがLEL又はSTLである、請求項13〜16のいずれか一項に記載の糖鎖アイソフォーム検出装置。
- 前記血液型抗原フコース結合性レクチンがLTL又はUEA-Iである、請求項13〜16のいずれか一項に記載の糖鎖アイソフォーム検出装置。
- 請求項1〜12の糖鎖アイソフォーム検出方法を用いて糖鎖アイソフォームを同定する糖鎖アイソフォーム同定方法。
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