JP5696273B2 - 糖鎖バイオマーカーによる特発性正常圧水頭症の診断 - Google Patents
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しかし、特発性正常圧水頭症の診断に利用可能なバイオマーカーとして利用し得る糖タンパク質は、これまで知られていない。
[1]被験者から採取した体液中のトランスフェリン−1の量を測定することを含む、該被験者における特発性正常圧水頭症の診断のための検査方法。
[2]前記体液中のトランスフェリン−2の量を測定すること、及び
トランスフェリン−2/トランスフェリン−1の値を算出すること、
をさらに含む、上記[1]記載の方法;
[3]トランスフェリンのタンパク質部分に特異的に結合する物質、及び
トランスフェリン-1の糖鎖部分に特異的に結合する物質、
からなる群より選択される1以上の物質を用いる、上記[1]記載の方法;
[4]トランスフェリン-2の糖鎖部分に特異的に結合する物質をさらに用いる、上記[3]記載の方法;
[5]トランスフェリンのタンパク質部分に特異的に結合する物質、
トランスフェリン-1の糖鎖部分に特異的に結合する物質、及び
トランスフェリン-2の糖鎖部分に特異的に結合する物質、
を用いる、上記[3]記載の方法;
[6]トランスフェリンのタンパク質部分に特異的に結合する物質が抗ヒトトランスフェリン抗体である、上記[3]〜[5]のいずれか1項に記載の方法;
[7]トランスフェリン-1の糖鎖部分に特異的に結合する物質がレクチンである、上記[3]〜[5]のいずれか1項に記載の方法;
[8]トランスフェリン-2の糖鎖部分に特異的に結合する物質がレクチンである、上記[4]又は[5]に記載の方法;
[9]トランスフェリン-1の糖鎖部分に特異的に結合する物質がPVLレクチンである、上記[7]記載の方法;
[10]トランスフェリン-2の糖鎖部分に特異的に結合する物質がSSAレクチンである、上記[8]記載の方法;
[11]前記体液が髄液である、上記[1]又は[2]記載の方法;
[12]サンドイッチELISAを用いて測定を行なう、上記[1]又は[2]に記載の方法;
[13]トランスフェリンのタンパク質部分に特異的に結合する物質、及び
トランスフェリン-1の糖鎖部分に特異的に結合する物質、
からなる群より選択される1以上の物質を含む、特発性正常圧水頭症の診断用キット;
[14]トランスフェリン-2の糖鎖部分に特異的に結合する物質をさらに含む、上記[13]記載のキット;
[15]トランスフェリンのタンパク質部分に特異的に結合する物質、
トランスフェリン-1の糖鎖部分に特異的に結合する物質、及び
トランスフェリン-2の糖鎖部分に特異的に結合する物質、
を含む、上記[13]記載のキット;
[16]トランスフェリンのタンパク質部分に特異的に結合する物質が抗ヒトトランスフェリン抗体である、上記[13]〜[15]のいずれか1項に記載のキット;
[17]トランスフェリン-1の糖鎖部分に特異的に結合する物質がレクチンである、上記[13]〜[15]のいずれか1項に記載のキット;
[18]トランスフェリン-2の糖鎖部分に特異的に結合する物質がレクチンである、上記[13]〜[15]のいずれか1項に記載のキット;
[19]トランスフェリン-1の糖鎖部分に特異的に結合する物質がPVLレクチンである、上記[17]記載のキット;
[20]トランスフェリン-2の糖鎖部分に特異的に結合する物質がSSAレクチンである、上記[18]記載のキット;
[21]トランスフェリンのタンパク質部分に特異的に結合する物質が支持体上に固相化されている、上記[13]記載のキット、
等を提供する。
体液中に存在するトランスフェリン−1の量には個人差があるものの、治療を受けたiNPH患者についてトランスフェリン-1の量の変化をモニタリングすることにより、その治療の効果を評価することが可能である。
これらのうち、タンパク質結合物質及び糖鎖結合物質としてそれぞれ抗体及びレクチンを用いたレクチン・抗体サンドイッチELISAを使用することが特に好ましい。
モノクローナル抗体産生細胞
本発明の抗原を、哺乳動物に対して投与により抗体産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤とともに投与する。投与に際して抗体産生能を高めるため、完全フロイントアジュバントや不完全フロイントアジュバントを投与してもよい。投与は通常2〜6週毎に1回ずつ、計2〜10回程度行なわれる。用いられる哺乳動物としては、例えば、サル、ウサギ、イヌ、モルモット、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギが挙げられるが、マウスおよびラットが好ましく用いられる。
モノクローナル抗体を作製するもう1つのアプローチはファージディスプレイを用いる方法である。この方法はPCRによる変異がCDR以外に導入される場合があり、そのため臨床段階で少数のHAHA産生の報告例があるが、その一方で宿主動物に由来する異種間ウイルス感染の危険性がない点や抗体の特異性が無限である(禁止クローンや糖鎖などに対する抗体も容易に作製可能)等の利点を有している。
用いられるファージは特に限定されないが、通常繊維状ファージ(Ffバクテリオファージ)が好ましく用いられる。ファージ表面に外来タンパク質を提示する方法としては、g3p、g6p〜g9pのコートタンパク質のいずれかとの融合タンパク質として該コートタンパク質上で発現・提示させる方法が挙げられるが、よく用いられるのはg3pもしくはg8pのN末端側に融合させる方法である。ファージディスプレイベクターとしては、1)ファージゲノムのコートタンパク質遺伝子に外来遺伝子を融合した形で導入して、ファージ表面上に提示されるコートタンパク質をすべて外来タンパク質との融合タンパク質として提示させるものの他、2)融合タンパク質をコードする遺伝子を野生型コートタンパク質遺伝子とは別に挿入して、融合タンパク質と野生型コートタンパク質とを同時に発現させるものや、3)融合タンパク質をコードする遺伝子を有するファージミドベクターを持つ大腸菌に野生型コートタンパク質遺伝子を有するヘルパーファージを感染させて融合タンパク質と野生型コートタンパク質とを同時に発現するファージ粒子を産生させるものなどが挙げられるが、1)の場合は大きな外来タンパク質を融合させると感染能力が失われるため、抗体ライブラリーの作製のためには2)または3)のタイプが用いられる。
一方、ヘルパーファージとしては、例えばM13-KO7、VCSM13等が挙げられる。
また、別のファージディスプレイベクターとして、抗体遺伝子の3’末端とコートタンパク質遺伝子の5’末端にそれぞれシステインをコードするコドンを含む配列を連結し、両遺伝子を同時に別個に(融合タンパク質としてではなく)発現させて、導入されたシステイン残基同士によるS-S結合を介してファージ表面のコートタンパク質上に抗体を提示し得るようにデザインされたもの(Morphosys社のCysDisplayTM技術)等も挙げられる。
ポリクローナル抗体は、それ自体公知あるいはそれに準じる方法にしたがって製造することができる。例えば、免疫抗原(本発明の抗原)とキャリアー蛋白質との複合体を作り、上記のモノクローナル抗体の製造法と同様に哺乳動物に免疫を行ない、該免疫動物から本発明の抗原に対する抗体含有物を採取して、抗体の分離精製を行なうことにより製造できる。
教科書的には髄液中の糖タンパク質は、血清タンパク質が漏れ込んだものである、と記載されている。しかし、本発明者らは、中枢神経系に固有の糖鎖を持つ糖タンパク質が存在するとの仮定に基づいて、髄液中と血清中とでその糖鎖部分が異なる(と推測される)糖タンパク質のスクリーニングを行った。血清中の糖タンパク質に対する特異抗体は、数十種類以上市販されている。これらの抗体の大部分は糖タンパク質のタンパク質部分に対する抗体である。糖鎖構造が異なるとSDS-PAGE上の移動度が異なることが多いので、これらの抗体を用いてウェスタンブロッティングを行った。血清中の対応する糖タンパク質とは異なる移動度のバンドを示す髄液中の糖タンパク質を、髄液マーカーの候補とした。ウェスタンブロッティングの条件はごく一般的な方法である。
血清と髄液とで候補分子の移動度が異なる場合でも、この移動度の差が必ずしも糖鎖構造の差に基づくとは限らない。そこで、糖タンパク質からN-グリカナーゼによってN結合型糖鎖を外し、消化前後でRf値を調べることにより、N-グリカン消化によるRf値の変化を検討した。
髄液試料は透析にて脱塩を行う。その後HiTrap Blueにてアルブミンを除去する。次に陰イオン交換クロマトグラフィー(Q Sepharose)で精製を行う。吸着のためには、20mMのトリス-塩酸(pH8.0)bufferを用いる。カラムを同様のバッファーで洗浄した後、同バッファーに1Mの塩化ナトリウムを加えたバッファーを最終バッファーとする、塩化ナトリウムの直線濃度勾配溶出を行う。後に述べるように、トランスフェリン-1はシアル酸(陰性荷電)を持たないため、塩化ナトリウム濃度勾配の初期に溶出される。トランスフェリン-2はその直後に主要ピークとして溶出される。場合によってはそれぞれのピークをQ Sepharoseの再クロマトグラフィーによって精製する。
レクチンマイクロアレイ
トランスフェリン-1と-2はSDS-PAGE上ほぼ均一になるまで精製された(図1B)。両サンプルと同時に市販の精製トランスフェリン(血清由来;apo-Transferrin human (Sigma:T4382))をコントロールとして用いた。43種類のレクチンがスライドガラス上にスポットされたレクチンマイクロアレイ上に精製トランスフェリンを加える。その後抗ヒトトランスフェリン抗体を加え、検出のためにビオチン化された2次抗体を添加する。蛍光ラベル化されたストレプトアビジンを加えてシグナルを検出する。この実験系ではエバネッセント波を検出するので、過剰な試薬を洗浄除去することなしにシグナルをリアルタイムで検出することができる。
その結果、図2に示されるように血清トランスフェリンとトランスフェリン-2とは非常に似通ったシグナルパターンを生じたが、トランスフェリン−1のシグナルパターンはそれらとは全く異なるものであった。例えば、血清トランスフェリン及びトランスフェリン-2は、SSA、SNA、TJA-IレクチンなどのSiaα2,6Galに親和性を示すものに対して極めて強いシグナルを与えた。一方、トランスフェリン−1はこれらのレクチンと殆ど反応しなかった。この結果から、トランスフェリン−1が、血清トランスフェリンやトランスフェリン-2とは異なる、極めてユニークな糖鎖構造を持つことが示唆された。なお、詳細なレクチンシグナルの分析から、トランスフェリン-1は末端糖としてGlcNAcを持つことが示唆された。
iNPHでは髄液の代謝異常が疑われているので、髄液に特有な糖タンパク質トランスフェリン−1がiNPHの診断マーカーとして利用可能か否かを検討するため、トランスフェリン−1の変化を、iNPH患者と健常者の髄液サンプルの比較によって検討した。レクチンマイクロアレイの結果に基づき、トランスフェリン−1の糖鎖を特異的に検出するプローブとしてPVLレクチンを選択した。
ビオチン化PVLは市販されていないので、非標識PVLレクチン(和光純薬、Cat.No.165-17591)を購入し、10mM GlcNAc存在下でビオチン化を行った。10mM GlcNAcは、PVLレクチンの糖鎖結合部位がビオチン化されて不活化を受けないように用いる。PVLレクチンは、ビオチン化剤であるEz-Link NHS-Biotin(ピアス社、Cat.No.21336)と10mM sodium phosphate buffer, pH7.0, 130mM NaCl, 10%グリセロールの条件下で、室温で4時間反応させた。100mMのトリスで反応を停止したのち、10%グリセロールに対して透析し、凍結保存する。
髄液試料にSDS-PAGE用のサンプルバッファーを加え、5〜20%の濃度勾配をもったポリアクリルアミドゲルを用いて電気泳動する。定法に従って糖タンパク質をニトロセルロース膜に転写する。ウシ血清アルブミン/PBS(phosphate buffered saline)を用いてブロッキングの後、ビオチン化されたPVL(3.3μg/ml)を室温で一時間反応させた。メンブレンの洗浄はPBS,0.1%tween,5min×3回とした。HRP(Horseradish Peroxidase)を結合したストレプトアビジン(Thermo SCIENTIFIC,#21126,1mg/mlを1%BSA/PBS中1:2000希釈する)にて検出を行う。化学発光基質としてピアス社のスーパーシグナルを用いる。検出機はアトー社のクールセーバーAE-6955を用いる。トランスフェリンのウェスタンブロッティングには、抗ヒトトランスフェリン抗体として、例えばBETHYL Laboratories,Inc.のCat.No.A80-128AのLot No.A80-128A-5を用いる。
健常者及びiNPH患者由来の髄液サンプルを用いて、髄液中のトランスフェリン-1の量を測定した(図3B)。その結果、iNPH患者の髄液サンプル中のトランスフェリン-1の量は健常者と比較して減少する傾向にあることが示されたが、一方でヒト髄液の総タンパク量やトランスフェリン・タンパク質量には個体差が多く、トランスフェリン-1の絶対量を診断の指標に用いることは最適とは言えないことが示された。そこで、トランスフェリン-1と2の比率が診断指標として利用可能か否かを検討した。トランスフェリン-1について上記したのと同様の方法で、トランスフェリン-2のシグナルをビオチン化SSAレクチン(生化学バイオビジネス株式会社,#300442)を用いて検出した(図3A)。検出機への露光時間以外はトランスフェリン-1の検出と同一条件である。SSAシグナル/PVLシグナル(トランスフェリン-2/トランスフェリン-1)の割り算を行い、これを糖鎖インデックスと定義した。PVLシグナルが分母となっているので、PVLシグナルの値が低下すると糖鎖インデックスの値は上昇することになる。レクチンブロットによりトランスフェリン−1及び2の定量を行い糖鎖インデックスを求めたところ、疾患コントロールでは0.96 ± 0.24 (mean ±S.D.)であったのに対し、iNPH患者では2.96 ± 1.65と約3倍に上昇することが明らかとなった(図4)。
以上より、トランスフェリン-1と2の比率がiNPHの診断指標になり得ることが示された。
図4はレクチンブロットの結果を示したが、多数検体のスクリーニングにはレクチン・抗体サンドイッチELISA法が最適である。サンドイッチELISA法は、Human Transferrin ELISA Quantitation Kit(BETHYL社)などを用いて実施することができる。0.05M carbonate buffer (pH 9.6)存在下に抗ヒトトランスフェリン抗体(BETHYL Laboratories,Inc.のCat.No.A80-128A)をプレートに吸着させる。TBS (50mM Tris,(pH 8.0) 140 mM NaCl)で洗浄後ブロッキングbuffer(TBS+10% Block Ace(No.UK-B80, 雪印乳業))にてオーバーナイトのブロッキングを行う。髄液サンプルは6M尿素で処理した後0.05% NP40/TBS 中でプレートに添加する。TBST(TBS+0.05% Tween 20)でよく洗浄した後ビオチン化したPVLを加える。TBSTで洗浄後発色基質としてTMB(カタログNo.50-7600, KPL社)を用いプレートリーダーにて定量する。
この方法を用いて、各トランスフェリンについて検量線を作成した。検量線作製に用いたGlcNAc末端糖鎖を持つトランスフェリン(トランスフェリン-1に相当)は、血清より精製されたSia α2,6ガラクトースを含むトランスフェリンをシアリダーゼ(カタログNo.24229−74,ナカライテスク社)およびガラクトシダーゼ(カタログNo.100570, 生化学工業)処理により作製した。
本実施例で使用した方法の原理を図5上に示す。左側の図は、捕捉物質として抗体(BETHYL Laboratories,Inc.のCat.No.A80-128A)(捕捉抗体)を用い、検出物質としてPVLレクチンを用いて糖鎖を検出する方法を示し、右側の図は、捕捉物質及び検出物質の両方に抗体を用いてトランスフェリン−1のコア・タンパク質を検出する方法を示している。検出物質として使用した抗体(検出抗体)は、Human Transferrin ELISA Quantitation Kit(BETHYL社)に含まれているものを用いた。図5の下のグラフは、このようにして調製したGlcNAc末端糖鎖を持つトランスフェリンを用いて作製した検量線の結果を示している。SSAレクチンを用いてトランスフェリン-2の検出も同様の方法にて行う。
これらの結果から、検出物質としてレクチン及び抗体を用いることにより、トランスフェリンが定量的に測定可能であることが示された。
Claims (21)
- 被験者から採取した体液中の糖鎖としてア・シアロ又はア・ガラクト構造を持ち、GlcNAc末端を持つトランスフェリンの量を測定することを含み、該体液が髄液、血液、唾液、涙および鼻汁からなる群から選択されるものである、該被験者における特発性正常圧水頭症の診断のための検査方法。
- 前記体液中のトランスフェリン−2の量を測定すること、及び
トランスフェリン−2/糖鎖としてア・シアロ又はア・ガラクト構造を持ち、GlcNAc末
端を持つトランスフェリンの値を算出すること、
をさらに含む、請求項1記載の方法。 - トランスフェリンのタンパク質部分に特異的に結合する物質、及び
糖鎖としてア・シアロ又はア・ガラクト構造を持ち、GlcNAc末端を持つトランスフェリンの糖鎖部分に特異的に結合する物質、
からなる群より選択される1以上の物質を用いる、請求項1記載の方法。 - トランスフェリン−2の糖鎖部分に特異的に結合する物質をさらに用いる、請求項3記載の方法。
- トランスフェリンのタンパク質部分に特異的に結合する物質、
糖鎖としてア・シアロ又はア・ガラクト構造を持ち、GlcNAc末端を持つトランスフェリンの糖鎖部分に特異的に結合する物質、及び
トランスフェリン−2の糖鎖部分に特異的に結合する物質、
を用いる、請求項3記載の方法。 - トランスフェリンのタンパク質部分に特異的に結合する物質が抗ヒトトランスフェリン抗体である、請求項3〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 糖鎖としてア・シアロ又はア・ガラクト構造を持ち、GlcNAc末端を持つトランスフェリンの糖鎖部分に特異的に結合する物質がレクチンである、請求項3〜5のいずれか1項に記載の方法。
- トランスフェリン−2の糖鎖部分に特異的に結合する物質がレクチンである、請求項4又は5に記載の方法。
- 糖鎖としてア・シアロ又はア・ガラクト構造を持ち、GlcNAc末端を持つトランスフェリンの糖鎖部分に特異的に結合する物質がPVLレクチンである、請求項7記載の方法。
- トランスフェリン−2の糖鎖部分に特異的に結合する物質がSSAレクチンである、請求項8記載の方法。
- 前記体液が髄液である、請求項1又は2記載の方法。
- サンドイッチELISAを用いて測定を行なう、請求項1又は2に記載の方法。
- トランスフェリンのタンパク質部分に特異的に結合する物質、及び
糖鎖としてア・シアロ又はア・ガラクト構造を持ち、GlcNAc末端を持つトランスフェリンの糖鎖部分に特異的に結合する物質、
からなる群より選択される1以上の物質を含む、請求項3に記載の方法に使用するためのキット。 - トランスフェリン−2の糖鎖部分に特異的に結合する物質をさらに含む、請求項13記載のキット。
- トランスフェリンのタンパク質部分に特異的に結合する物質、
糖鎖としてア・シアロ又はア・ガラクト構造を持ち、GlcNAc末端を持つトランスフェリンの糖鎖部分に特異的に結合する物質、及び
トランスフェリン−2の糖鎖部分に特異的に結合する物質、
を含む、請求項13記載のキット。 - トランスフェリンのタンパク質部分に特異的に結合する物質が抗ヒトトランスフェリン抗体である、請求項13〜15のいずれか1項に記載のキット。
- 糖鎖としてア・シアロ又はア・ガラクト構造を持ち、GlcNAc末端を持つトランスフェリンの糖鎖部分に特異的に結合する物質がレクチンである、請求項13〜15のいずれか1項に記載のキット。
- トランスフェリン−2の糖鎖部分に特異的に結合する物質がレクチンである、請求項13〜15のいずれか1項に記載のキット。
- 糖鎖としてア・シアロ又はア・ガラクト構造を持ち、GlcNAc末端を持つトランスフェリンの糖鎖部分に特異的に結合する物質がPVLレクチンである、請求項17記載のキット。
- トランスフェリン−2の糖鎖部分に特異的に結合する物質がSSAレクチンである、請求項18記載のキット。
- トランスフェリンのタンパク質部分に特異的に結合する物質が支持体上に固相化されている、請求項13記載のキット。
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