JP4337292B2 - 車両のシート前倒し装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート後方に荷室を備えた車両のシート前倒し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のなかには、フロントシートの後方にリヤシートを設け、さらに上記リヤシートの後方に荷室を設けるものであって、上記リヤシートはシートクッションとシートバックを備え、上記リヤシートを前倒しすることによって、上記リヤシートのシートバックの背面と後方の荷室フロアとを連続した床面とし、広大な荷室床面が得られるようになっているものがあり、上記シートの前倒し機構については、種々の構造のものが提案されている。
【0003】
例えば特開平10−86718号公報等に示されているように、シートの前倒しを遠隔操作するレリーズノブを、荷室後端部の車体後部開口部近傍に配設し、荷室側からこのレリーズノブを操作することによって、レリーズケーブルを介し、シートバックの側面下端部に設けられたリクライニング機構のロックを解除するようにすることで、シートバック直近のリアドア近傍ではなく、バックドア側からシートを前倒し出来るようにしたものが知られている。
【0004】
これによれば、荷物をバックドアから収納する際、全ての操作を車両後方から行なうことが出来るので、利便性が向上する。
【0005】
しかし、上記従来技術によれば、全ての操作を車両後方から行なうことが出来るものの、乗員の乗り心地改善のため、シートクッションの前部は、シートクッションの後部に比べて、厚みを大きくする形状となっているため、シートを前倒ししてシートバックをシートクッションの上に倒置して重ねた場合、シートバックの背面が後方の荷室フロアに連なる同一高さの平坦面とはならず傾斜面が出来てしまい、長尺物の積載性等の面で問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来技術の問題を解消するためなされたもので、その課題は、シート前倒し時、シートバック背面と連なる同一高さの平坦な荷室フロアを、車両後方からの操作のみで実現することを可能とすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、車室内に備えられたシート後方に荷室を備え、該荷室の後端部に設けられた開口部を開閉する後部開閉体近傍に配設される操作部と、上記シートのシートバックを起立状態に保持するとともに、上記操作部によって遠隔操作されることにより、上記シートバックの起立保持状態を解除し、上記シートバックを起立保持状態から、前方へ回動可能とするロック部と、上記ロック部により上記シートバックの起立保持状態が解除された時、上記シートバックを上記シートバック下方部に設けられた回動軸まわりに回動させ、上記シートのシートクッション上に重ねて倒置させる回動部と、を備えた車両のシート前倒し装置であって、上記ロック部が、上記シートバックの側方上部に配設されていて、車体に設けられたストライカに係止することにより、上記シートバックを起立状態に保持するように構成されており、上記回動軸が、荷室フロア前方且つ該荷室フロアより低い位置で車体に固定支持され上記シートバックの回動中心となる上記シートバック下方側部に設けられており、上記回動部が、上記回動軸を中心として上記シートバックに常時前方への回動力を付勢する付勢部材と、起立保持状態の上記シートバックの下方部において、車両側面視で上記回動軸の上方斜め後方近傍且つ上記シートバックの背面近傍位置で車両横方向に延びる軸線のまわりに回動可能に一端を支持され、他端を上記シートクッション側部に固定された後部連結部材と、上記シートクッションの前方下部において、一端を上記シートクッションの前方下部で車両横方向に延びる軸線のまわりに回動可能に支持され、他端を上記シートクッションの前方下部の車室フロアに車両横方向に延びる軸線のまわりに回動可能に支持される支持部材と、を有し、上記支持部材の上記シートクッション側支持点位置が、上記シートバックの起立保持状態にあるときには、上記支持部材の上記シートクッション側支持点位置の最高位置近傍且つ上記支持部材の車室フロア側支持点位置よりも車両後方高位置となり、上記シートバックの倒置状態にあるときには、上記支持部材の車室フロア側支持点位置よりも車両前方位置となり、上記回動部が、上記操作部が遠隔操作されることによって上記ロック部により上記シートバックの起立保持状態が解除された時、上記付勢部材の付勢により上記シートバックを前方へ回動させ、該回動により上記後部連結部材が上記シートクッションと一体となって前方へ押し出されるとともに上記支持部材が上記車室フロア側支持点を中心として前下方へ回動することによって、上記シートバックを倒置状態にするとともに上記シートクッションを前下方へ移動させるように構成されている。
【0008】
上記構成によれば、操作部を遠隔操作することにより、シートバックの起立保持状態が解除され、上記シートバックが、付勢部材により前方へ回動をはじめ、同時に、上記シートバックの下方部も前方へ移動する。これにより、上記シートバックの下方部に連結されたシートクッションが、前方へ押し出される。
【0009】
このため、上記シートクッションの下部において、車室フロアに回動可能に支持された支持部材が、車室フロアの支持点を中心として前方へ回動をはじめる。
【0010】
上記シートバックの前方への回動が、さらにおこなわれると、上記シートクッションがさらに前方へ押し出されることとなり、上述の車室フロアの支持点を中心とした支持部材の回動に加えて、上記シートクッションと上記支持部材との連結点を中心とした回動がおこなわれ、上記シートクッションの前部は、後部に比較して大きく沈み込むこととなる。
【0011】
よって、上記シートクッションの前部の厚みが後部に比較して大きい場合でも、上記シートクッションの上に倒置されたシートバックの背面が、シート後方の荷室フロアに連なる同一高さとなる。
【0012】
本発明では、さらに、上記回動軸が、上記荷室フロア前方の傾斜面にブラケットを介して固定支持される。
【0013】
本発明では、さらに、上記シートバックが、倒置状態にあるときには、その背面が上記荷室フロアと同一高さとなる。
【0014】
本発明では、さらに、上記後部連結部材が、上記シートバックの起立保持状態にあるときには、その一部が車両側面視で上記荷室フロア前方の傾斜面と略平行に延びる。
【0015】
本発明では、さらに、上記付勢部材がスプリングであり、該スプリングの一端は、上記回動軸に係止され、他端は、上記シートバックとともに回動するよう該シートバックと一体をなすブラケットに係止される。
【0016】
本発明では、さらに、上記後部連結部材が、起立保持状態の上記シートバックの下方部において、車両側面視で上記回動軸の上方斜め後方近傍且つ上記シートバックの背面近傍位置で回動可能に一端を支持された回動リンクと、該回動リンクの他端が結合されたシートクッションフレームとよりなり、上記支持部材が、上記シートクッションフレームに回動可能に一端を支持される。
【0017】
本発明では、さらに、一端が上記ロック部へ導かれたケーブルを備え、上記ケーブルが、上記シートバックにそって下降し、上記車室フロアで車両前方へ導かれた後、他端が上記操作部へ導かれる。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、遠隔操作によりシートバックを前倒しすることが出来るため操作性が良いうえ、シートバックを前倒しした時、シートバックの背面を後方の荷室フロアに連なる同一高さの平坦面とすることが出来るため、荷室の最大限の広さを多目的に利用することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0020】
本発明の実施形態による車両は、シート前倒し装置全体の斜視概略図である図1に示されるように、車室内にフロントシート(不図示)、その後方にリヤシート40が備えられ、さらにその後方に荷室20が設けられている。
【0021】
また、荷室20の後端部には、荷室20への荷物積み下ろしのため、たとえば、リフトゲートのような後部開閉体(不図示)により開閉される開口部が設けられている。
【0022】
車両の荷室20の後端部に設けられた後部開閉体近傍の両側壁には、それぞれ操作部30が配設され、リヤシート40のシートバック7の側方上部には、操作部30により牽引されるレリーズケーブル70によって遠隔操作されるロック部50が配設され、リヤシート40のシートバック7の下側方部、及びシートクッション9の側方部には、回動部10が配設される。
【0023】
車室フロアは、リヤシート40の側面概略図である図3に示されるように、シートクッション9の下方において、前方が後方よりも低い緩やかな傾斜面1aを有するようにして形成され、荷室フロア1bは、車室フロアより後方で、急傾斜面1cにより形成される段差によって、車室フロアより、さらに一段高い位置となるようにして形成される。
【0024】
リヤシート40は、荷室フロア1bの前方の急傾斜面1cと車室フロアの緩やかな傾斜面1a前方の平坦面に支持され、シートクッション9と、シートバック7と、シートバック7を回動軸12のまわりに回動可能とする回動部10と、シートバック7の側方上部に設けられるロック部50(図3〜図5においては不図示)を有する。
【0025】
回動部10は、シートバック7起立時のリヤシート40の側面概略図である図3に示されるように、荷室フロア1bの前方に設けられた急傾斜面1cに、荷室フロア1bより低い位置となるようにしてブラケット13で車体に支持され、シートバック7の回動中心となるようシートバック7の下方部に設けられた回動軸12と、シートバック7下方部の各部品配置説明図である図6に示されるように、回動軸12を中心としてシートバック7に常時前方への回動力を付勢する付勢部材である渦巻き状のスプリング14を有する。このスプリング14の一端は、車体に対し非回動となるようにして回動軸12に係止され、他端は、シートバック7とともに回動するようシートバック7と一体をなすブラケット7aに係止される。
【0026】
したがって、シートバック7は、図3に示されるような起立状態にあるときには、スプリング14によって、常に回動軸12まわりに前倒し可能となるよう、前傾方向への回動力が付勢されているが、後述のロック部50によって、この前傾方向への回動力に抗するようシートバック7側方上部を保持されることにより、起立状態とされている。
【0027】
また、回動部10は、一端を回動軸12の近傍上方となる位置で回動ピン15によってシートバック7側面に回動可能に支持され、他端をシートクッション9の下全面周辺部に固定されたシートクッションフレーム17bにシートクッション9の側部で溶接結合された回動リンク17aを有する。
【0028】
このため、シートバック7は、回動軸12より上方を中心として回動可能とされるとともに、後部連結部材である回動リンク17aとシートクッションフレーム17bによって、シートクッション9に連結されている。
【0029】
さらに、回動部10は、シートクッション9の前方下部において、一端をシートクッションフレーム17bに連結ピン18により回動可能にヒンジ結合され、他端を枢支ピン16によって緩やかな傾斜面1aの前方部に形成された車室フロアに枢支可能に固定支持された連動リンク19よりなる支持部材を有する。
【0030】
また、上記支持部材のシートクッション9側の支持点である連結ピン18の位置は、シートバック7が起立保持状態にあるときには、上記支持部材の車室フロア側支持点である枢支ピン16の位置よりも車両後方高位置となり、シートバック7が倒置状態にあるときには、枢支ピン16の位置よりも車両前方位置となるよう構成される。
【0031】
ロック部50は、ロック部の動作説明図である図7に示されるように、レリーズケーブル70を固定するためのブラケット54、レリーズケーブル70により揺動され長穴55が設けられたレバー53、操作ピン51が一体的に設けられるとともにスプリング(不図示)によって付勢され支軸59を中心として回動可能なカム57、車体80に設けられたストライカ65を係止するための切欠66が設けられるとともにねじりスプリング(不図示)によって付勢され支軸64を中心として回動可能なカム63、より構成される。
【0032】
ロック部50は、以上の構成により、レリーズケーブル70に連結されたレバー53によってCからC’へ揺動操作されることにより、レバー53に設けられた長穴55内で移動方向を規制されたカム57に一体的に設けられた操作ピン51により、カム57が支軸59を中心としてスプリング(不図示)に抗してAからA’に回転する。するとカム63に設けられた係止凸部58とカム57に設けられた係止凹部60との当接係止状態が解除され、カム63が回転可能とされる。そして、カム63は、ねじりスプリング(不図示)によって支軸64を中心として、BからB’へ回転し、切欠66に挿入係止されていた車体80に設けられたストライカ65を開放する。その結果、シートバック7が自由に倒置可能な状態とされる。
【0033】
一方、シートバック7をロック部50によって起立状態に保持する場合には、ストライカ65に向かってロック部50を押しつけることにより、カム63がB’からBへ回転する。すると、カム63の係止凸部58によってカム57が押圧回転され、係止凸部58がカム57の係止凹部60に当接係止された状態となるとともに、ストライカ65が切欠66に挿入係止されることとなるため、シートバック7は起立状態で固定保持される。
【0034】
レリーズケーブル70は、可撓性部材からなるアウタチューブ72と、アウタチューブ72内に挿通したインナケーブル74とからなり、一端は上述のロック部50へ導かれ、インナケーブル74の端部は図7に示されるロック部50内のレバー53へ連結されるとともに、アウタチューブ72の端部はロック部50内に固設されたブラケット54に固定される。そして、レリーズケーブル70は、図1に示されるように、適宜の曲率半径を維持するため、一旦シートバック7にそって下降し、車室フロア面で車両前方へ導かれた後、他端は車両の荷室後端部に開口する後部開閉体近傍の側壁に配設された操作部30へ導かれる。
【0035】
操作部30は、組立図として図8に示される第1実施形態、又は図9に示される第2実施形態のいずれか一方により形成される。第1実施形態によれば、車両前方より導かれるレリーズケーブル70のインナケーブル74端部が連結され操作者によって操作されることにより支点32aを中心として回動可能なレリーズノブ32と、これらを隠蔽するとともにレリーズケーブル70のアウタチューブ72の端部を固定保持するためのケーブル保持部35aを有する操作部カバー35と、より構成される。
【0036】
第1実施形態の操作部30の組立ては、レリーズノブ32の支点32aが設けられた支柱部を、操作部カバー35に設けられた貫通穴に貫通させた後、支柱部の先端に設けられた係止穴32bにレリーズケーブル70のインナケーブル74端部に設けられたピンを係止させるとともに、アウタチューブ72の端部を操作部カバー35に設けられたケーブル保持部35aに係止させる。そして、支点32aに操作部カバー35に設けられた突起物(不図示)を勘合させ、レリーズノブ32が支点32aのまわりに回動自在となるようにしたのち、車体に組付けられる。
【0037】
第1実施形態の構成によれば、操作者によりレリーズノブ32がAからA’方向、すなわち車両後方から前方へ支点32aを中心として回動されると、ケーブル連結部はBからB’方向へ支点32aを中心として回動される。これにより、レリーズケーブル70のインナケーブル74端部は、CからC’方向へ牽引される。
【0038】
同様に、第2実施形態によれば、車両前方より導かれるレリーズケーブル70のインナケーブル74端部が連結されるケーブル連結ブラケット34と、操作者により操作されケーブル連結ブラケット34を押圧することでケーブル連結ブラケット34を回動させるレリーズノブ33と、これらの部品を隠蔽するとともにレリーズケーブル70のアウタチューブ72の端部を固定保持するためのケーブル保持部38aを有する操作部カバー38と、より構成される。
【0039】
第2実施形態の操作部30の組立ては、レリーズノブ33の支点33aが設けられた支柱部を、操作部カバー38に設けられた貫通穴に貫通させるとともに、レリーズケーブル70が連結されたケーブル連結ブラケット34の先端部に設けられた係止穴34bと、レリーズノブ33の先端部に設けられた突起物33bを勘合させる。そして、レリーズノブ33の支点33aに、操作部カバー38に設けられた突起物(不図示)を、ケーブル連結ブラケット34の支点34aに、操作部カバー38に設けられた突起物38bを、それぞれ勘合させ、レリーズノブ33が支点33aのまわりに、ケーブル連結ブラケット34が支点34aのまわりに、それぞれ回動自在となるようにしたのち、車体に組付けられる。
【0040】
第2実施形態の構成によれば、操作者によりレリーズノブ33がAからA’方向、すなわち車両前方から後方へ支点33aを中心として回動されると、レリーズノブ33の先端部に設けられた突起物33bは、BからB’方向へ回動し、これと係止穴34bによって連結されているケーブル連結ブラケット34は、CからC’方向へ支点34aを中心として回動される。これにより、レリーズケーブル70のインナケーブル74端部は、DからD’方向へ牽引される。
【0041】
このように構成された車両のシート前倒し装置は、以下の如く作動する。
【0042】
シートバック7をシートクッション9の上に倒置する場合、上述したように、操作者によって車両の荷室後端部に設けられた後部開閉体近傍の両側壁に配設される操作部30のレリーズノブ32を車両後方から前方へ回動させることにより(第2実施係形態の場合は、レリーズノブ33を車両前方から後方へ回動させることにより)、レリーズケーブル70のインナケーブル74端部は牽引される。
【0043】
牽引されたインナケーブル74の他端部は、図7に示されるようにロック部50に導かれ、連結されたレバー53を揺動するため、上述のように、カム57とカム63の当接係止状態が解除され、カム63が回転することによって、カム63に設けられている切欠66に挿入係止されていた車体80に設けられたストライカ65が開放され、シートバック7が自由に倒置可能な状態とされる。
【0044】
シートバック7は、自由に倒置可能な状態とされると、シートバック7の起立時を示す図3のように、シートバック7の下方部で回動軸12のまわりに設けられたスプリング14の付勢により、回動軸12を中心として前方へ回動をはじめる。
【0045】
これにより、シートバック7の側面に設けられ、回動リンク17aの一端を支持する回動ピン15の位置も、シートバック7の倒置過渡時を示す図4のように、回動軸12を中心として回動することとなり、その結果、回動ピン15の位置は、前方へ移動する。
【0046】
そのため、回動ピン15により一端を支持されている回動リンク17aと、回動リンク17aに熔接結合されているシートクッションフレーム17bよりなる後部連結部材と、シートクッションフレーム17bに載置固定されているシートクッション9は、一体となって回動ピン15の前方への位置移動により、前方へ押し出され、シートクッション9前端部においては、連動リンク19が、車室フロアに設けられた枢支ピン16を中心として、前下方向へ回動をはじめ、シートクッションフレーム17bに載置固定されているシートクッション9前端部は、連結ピン18を中心として、前下方向へ回動をはじめる。
【0047】
さらにシートバック7が回動軸12を中心として前方へ回動をおこなうと、シートバック7の倒置時を示す図2のように、回動ピン15の位置は、さらに前方へ移動し、回動リンク17aと、シートクッションフレーム17bと、シートクッション9は、さらに前方へ押し出されるため、シートクッションフレーム17bの前端部に設けられた連動リンク19は、枢支ピン16を中心として前下方向へ回動をおこなうとともに、連結ピン18部においてシートクッションフレーム17bと連動リンク19が折曲るため、シートクッション9は、車室フロアに設けられた緩やかな傾斜面1aに沿って、前部が、後部に比較して大きく沈み込むこととなる。
【0048】
したがって、前部の厚みが、後部に比較して大きいシートクッション9の上面は、平坦面となり、シートクッション9の上面に重ねて倒置されたシートバック7の背面も平坦面となる。
【0049】
シートに設けられた回動ピン15と連結ピン18の動きを線図で示したものが、図5である。
【0050】
回動軸12、回動ピン15、連結ピン18、枢支ピン16を実線でつないだものは図3の状態に相当し、回動軸12、回動ピン15’( 回動ピン15が変位したもの)、連結ピン18’( 連結ピン18が変位したもの)、枢支ピン16を点線でつないだものは図4の状態に相当し、回動軸12、回動ピン15’’( 回動ピン15が変位したもの)、連結ピン18’’(連結ピン18が変位したもの)、枢支ピン16を一点鎖線でつないだものは図2の状態にそれぞれ相当する。
【0051】
以上の実施形態の構成によれば、車両の荷室後端部に開口する後部開閉体近傍の両側壁に配設される操作部30のレリーズノブ32を操作することにより、シートバック7を前倒しして、広い荷室を作り出すことが出来るため操作性を向上させることが出来る。
【0052】
さらに、シートバック7を前倒しし、シートクッション9の上に倒置する際、簡単な構造で、シートバック7の前倒と同時に、シートクッション9の前部を後部に比較して大きく沈み込ませることが出来る。
【0053】
よって、シートクッション9の前部の厚みが、後部に比較して大きい場合であっても、シートクッション9の上に倒置されたシートバック7の背面を後方の荷室フロア1bに連なる同一高さの平坦面とすることが出来るため、荷室の最大限の広さを多目的に利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す全体斜視概略図。
【図2】 同実施形態のシートバック倒置時のシート側面概略図。
【図3】 同実施形態のシートバック起立時のシート側面概略図。
【図4】 同実施形態のシートバック倒置過渡時のシート側面概略図。
【図5】 同実施形態のシートバック各部の動きを示す線図。
【図6】 同実施形態のシートバック下方部の各部品配置説明図。
【図7】 同実施形態のロック部の動作説明図。
【図8】 同実施形態の操作部の第1実施形態組立図。
【図9】 同実施形態の操作部の第2実施形態組立図。
【符号の説明】
7…シートバック
9…シートクッション
10…回動部
12…回動軸
14…スプリング(付勢部材)
15…回動ピン
17a…回動リンク(後部連結部材)
17b…シートクッションフレーム(後部連結部材)
18…連結ピン
19…連動リンク(支持部材)
30…操作部
50…ロック部
70…レリーズケーブル
Claims (7)
- 車室内に備えられたシート後方に荷室を備え、該荷室の後端部に設けられた開口部を開閉する後部開閉体近傍に配設される操作部と、
上記シートのシートバックを起立状態に保持するとともに、上記操作部によって遠隔操作されることにより、上記シートバックの起立保持状態を解除し、上記シートバックを起立保持状態から、前方へ回動可能とするロック部と、
上記ロック部により上記シートバックの起立保持状態が解除された時、上記シートバックを上記シートバック下方部に設けられた回動軸まわりに回動させ、上記シートのシートクッション上に重ねて倒置させる回動部と、
を備えた車両のシート前倒し装置であって、
上記ロック部が、上記シートバックの側方上部に配設されていて、車体に設けられたストライカに係止することにより、上記シートバックを起立状態に保持するように構成されており、
上記回動軸が、荷室フロア前方且つ該荷室フロアより低い位置で車体に固定支持され上記シートバックの回動中心となる上記シートバック下方側部に設けられており、
上記回動部が、上記回動軸を中心として上記シートバックに常時前方への回動力を付勢する付勢部材と、
起立保持状態の上記シートバックの下方部において、車両側面視で上記回動軸の上方斜め後方近傍且つ上記シートバックの背面近傍位置で車両横方向に延びる軸線のまわりに回動可能に一端を支持され、他端を上記シートクッション側部に固定された後部連結部材と、
上記シートクッションの前方下部において、一端を上記シートクッションの前方下部で車両横方向に延びる軸線のまわりに回動可能に支持され、他端を上記シートクッションの前方下部の車室フロアに車両横方向に延びる軸線のまわりに回動可能に支持される支持部材と、
を有し、
上記支持部材の上記シートクッション側支持点位置が、上記シートバックの起立保持状態にあるときには、上記支持部材の上記シートクッション側支持点位置の最高位置近傍且つ上記支持部材の車室フロア側支持点位置よりも車両後方高位置となり、上記シートバックの倒置状態にあるときには、上記支持部材の車室フロア側支持点位置よりも車両前方位置となり、
上記回動部が、上記操作部が遠隔操作されることによって上記ロック部により上記シートバックの起立保持状態が解除された時、上記付勢部材の付勢により上記シートバックを前方へ回動させ、該回動により上記後部連結部材が上記シートクッションと一体となって前方へ押し出されるとともに上記支持部材が上記車室フロア側支持点を中心として前下方へ回動することによって、上記シートバックを倒置状態にするとともに上記シートクッションを前下方へ移動させるように構成されている車両のシート前倒し装置。 - 請求項1記載の車両のシート前倒し装置において、
上記回動軸が、上記荷室フロア前方の傾斜面にブラケットを介して固定支持される車両のシート前倒し装置。 - 請求項1記載の車両のシート前倒し装置において、
上記シートバックが、倒置状態にあるときには、その背面が上記荷室フロアと同一高さとなる車両のシート前倒し装置。 - 請求項1記載の車両のシート前倒し装置において、
上記後部連結部材が、上記シートバックの起立保持状態にあるときには、その一部が車両側面視で上記荷室フロア前方の傾斜面と略平行に延びる車両のシート前倒し装置。 - 請求項1記載の車両のシート前倒し装置において、
上記付勢部材がスプリングであり、該スプリングの一端は、上記回動軸に係止され、他端は、上記シートバックとともに回動するよう該シートバックと一体をなすブラケットに係止される車両のシート前倒し装置。 - 請求項1記載の車両のシート前倒し装置において、
上記後部連結部材が、起立保持状態の上記シートバックの下方部において、車両側面視で上記回動軸の上方斜め後方近傍且つ上記シートバックの背面近傍位置で回動可能に一端を支持された回動リンクと、該回動リンクの他端が結合されたシートクッションフレームとよりなり、
上記支持部材が、上記シートクッションフレームに回動可能に一端を支持された車両のシート前倒し装置。 - 請求項1記載の車両のシート前倒し装置において、
一端が上記ロック部へ導かれたケーブルを備え、
上記ケーブルが、上記シートバックにそって下降し、上記車室フロアで車両前方へ導かれた後、他端が上記操作部へ導かれる車両のシート前倒し装置。
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