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JP4036019B2 - 塩化ビニル系樹脂ラテックス、ペースト加工用塩化ビニル系樹脂、その製造方法、ペースト加工用塩化ビニル系樹脂組成物及び用途 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂ラテックス、ペースト加工用塩化ビニル系樹脂、その製造方法、ペースト加工用塩化ビニル系樹脂組成物及び用途 Download PDF

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JP4036019B2
JP4036019B2 JP2002110246A JP2002110246A JP4036019B2 JP 4036019 B2 JP4036019 B2 JP 4036019B2 JP 2002110246 A JP2002110246 A JP 2002110246A JP 2002110246 A JP2002110246 A JP 2002110246A JP 4036019 B2 JP4036019 B2 JP 4036019B2
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Japan
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vinyl chloride
polymerization
chloride resin
viscosity
paste
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信一 吉田
克成 岡山
茂紀 磯田
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Tosoh Corp
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Tosoh Corp
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塩化ビニル系樹脂ラテックス、それより得られたペースト加工用塩化ビニル系樹脂、その製造方法、ペースト加工用塩化ビニル系樹脂組成物及びその用途に関するものであり、更に詳しくは、優れた加工特性を有するペースト加工用塩化ビニル系樹脂を与える塩化ビニル系樹脂ラテックスとその製造方法、それより得られたペースト加工用塩化ビニル系樹脂、ペースト加工用塩化ビニル系樹脂組成物及びその用途に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ペースト加工用塩化ビニル系樹脂(以下、単にペースト塩ビと記す。)は、一般的に可塑剤、安定剤、発泡剤等の配合剤と混練することにより、ペースト塩ビゾルとして加工に供され、種々の加工法により様々な成型品が得られる。これらペースト塩ビは、ペースト塩ビゾルを常温において成形するという特徴を生かし、壁紙、床材、塩ビ鋼板などの用途に用いられている。そして、近年、これら用途に使用されるペースト塩ビは、高生産性化に伴う加工速度の向上、コスト低減化のための高充填化、さらには製品硬度の向上というような高性能化の要望のため、加工を行う際のペースト塩ビゾルの粘度が低いことが要求されている。そこで、従来からペースト塩ビゾルの粘度を低下させるため、その配合時に1)灯油、ミネラルスピリット等の希釈剤と称される有機溶媒を添加する方法、2)粒子径20〜40μm程度の懸濁重合で製造される増量用樹脂を添加する方法、3)ノニオン系界面活性剤を添加する方法、等が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決するための課題】
しかしながら、1)多量の希釈剤を添加する方法においては、ペースト塩ビゾルの加工時にこれら希釈剤が蒸発、気化することによる作業環境の悪化、希釈剤の添加によるコストの増加などの問題があった。また、2)増量用樹脂を添加する方法には、ペースト塩ビゾルのコーティング加工時においてすじ引き、発泡成型品の発泡あれもしくはブツの発生などの問題を引き起こす原因となった。さらに、3)ノニオン系界面活性剤を添加する方法には、低ずり速度域におけるペースト塩ビゾルの粘度を低下させることができるが、高ずり速度域におけるペースト塩ビゾルの粘度にはほとんど効果はなく、その添加量によっては成型品の色相あるいは熱安定性を悪化させるなどの問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、これら諸問題を解決することが可能なペースト塩ビを与えうる塩化ビニル系樹脂ラテックスとその製造方法、それより得られたペースト塩ビとその製造方法及びペースト塩ビ組成物並びにその用途を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、特定の特性を有する塩化ビニル系樹脂ラテックスから得られるペースト塩ビが、特に壁紙分野に適したペースト塩ビとなることを見出し本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明の第1の発明は、レーザー回折式粒度分布測定機により測定した粒径が0.05〜8μmの範囲内で連続的に分布し、その頻度に少なくとも二つの極大値を有し、小粒子群の極大値を与える粒径が0.1〜0.4μm、大粒子群の極大値を与える粒径が1.0〜3.0μmであり、大粒子群の極大値を与える粒径/小粒子群の極大値を与える粒径=5〜10であり、大粒子群を構成する粒子が平均重合度700〜1300の内核とその回りに内核の平均重合度より小さい平均重合度で、かつ平均重合度600〜1200の外殻からなり、小粒子群を構成する粒子が平均重合度500〜1600からなる塩化ビニル系樹脂ラテックスであって、該ラテックスより得られるペースト加工用塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、ジ−2−エチルヘキシルフタレート60重量部を配合し、ディゾルバー式ミキサーを用い、回転数800rpmで3分間混練して得られたプラスチゾルが、該プラスチゾルを25℃、2時間放置した後、ローターNo.4を装着するB8H型粘度計を使用し20rpmで測定した時の粘度(以下、単にB粘と記す。)が30poise以下であり、かつ径2mmのオレフィスを装着するSevers粘度計を使用し、圧力1.176M・Paで測定した時の粘度(以下、単にS粘と記す。)が30poise以下であり、下記式(1)から求められるプラスチゾルの粘度経時安定性が1.6未満であるペースト加工用塩化ビニル系樹脂となることを特徴とする塩化ビニル系樹脂ラテックスに関するものである。
粘度経時安定性=η72H/η2H (1)
(η72H:25℃、72時間放置後、ローターNo.4を装着するB8H型粘度計を使用し20rpmで測定した粘度を示し、η2H:25℃、2時間放置後、ローターNo.4を装着するB8H型粘度計を使用し20rpmで測定した粘度を示す。)
また、本発明の第2の発明は、塩化ビニル系単量体をa)界面活性剤、b)塩化ビニル系単量体に可溶な重合開始剤を含有し、平均重合度700〜1300、平均粒径0.3〜0.8μmのシード粒子、c)塩化ビニル系単量体に可溶な重合開始剤を含有せず、平均重合度500〜1600、平均粒径0.1〜0.4μmのシード粒子、及びd)緩衝剤、必要に応じて重合度調整剤の存在下、水性媒体中でシードミクロ懸濁重合することを特徴とする塩化ビニル系樹脂ラテックスの製造方法に関するものであり、第3の発明は、ペースト加工用塩化ビニル系樹脂が、該ペースト加工用塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、ジ−2−エチルヘキシルフタレート60重量部を配合し、ディゾルバー式ミキサーを用い、回転数800rpmで3分間混練して得られたプラスチゾルが、該プラスチゾルを25℃、2時間放置した後のB粘が30poise以下であり、かつS粘が30poise以下であり、下記式(1)から求められるプラスチゾルの粘度経時安定性が1.6未満であることを特徴とするペースト加工用塩化ビニル系樹脂に関するものである。
粘度経時安定性=η72H/η2H (1)
(η72H:25℃、72時間放置後、ローターNo.4を装着するB8H型粘度計を使用し20rpmで測定した粘度を示し、η2H:25℃、2時間放置後、ローターNo.4を装着するB8H型粘度計を使用し20rpmで測定した粘度を示す。)
以下に本発明をより詳細に説明する。
【0007】
本発明の塩化ビニル系樹脂ラテックスは、レーザー回折式粒度分布測定機により測定した粒径が0.05〜8μmの範囲内で連続に分布するとともに、その粒径分布の頻度に少なくとも二つの極大値を有するものである。そして、その小粒子群の極大値を与える粒径は0.1〜0.4μmの範囲であり、好ましくは0.2〜0.3μmの範囲である。また、大粒子群の極大値を与える粒径は1.0〜3.0μmの範囲であり、好ましくは1.5〜2.5μmの範囲である。そして、大粒子群の極大値を与える粒径/小粒子群の極大値を与える粒径は5〜10の範囲であり、好ましくは6〜8の範囲である。
【0008】
ここで、小粒子群の極大値を与える粒径が0.1μm未満である場合、塩化ビニル系樹脂ラテックスを噴霧乾燥しペースト塩ビとした際、乾燥時の凝集力が高くなりこれら凝集体に可塑剤が捕捉されるためペースト塩ビ組成物した際の粘度が高くなり本発明の目的を達成する事が出来ない。一方、小粒子群の極大値を与える粒径が0.4μmを超える場合、得られたペースト塩ビを加工する際に粒子の溶融速度が遅くなり、発泡性が劣るものとなる。また、大粒子群の極大値を与える粒径が1.0μm未満である場合、塩化ビニル系樹脂ラテックスを噴霧乾燥しペースト塩ビとした際、乾燥時の凝集力が高くなるとともに、最適な小粒子の粒径との粒径比が確保しにくいことなどからペースト塩ビ組成物とした際の粘度が高くなる。一方、大粒子群の極大値を与える粒径が3.0μmを超える場合、得られたペースト塩ビを加工する際に粒子の溶融速度が遅くなり、発泡性が劣るものとなるとともに、重合によりラテックスを生産する場合に、重合が著しく不安定となりラテックス自体を得ることが困難になる。そして、大粒子群の極大値を与える粒径/小粒子群の極大値を与える粒径が5未満である場合、又は10を超える場合、得られたペースト塩ビは粒子の充填密度が低く、ペースト塩ビ組成物とする際には流動に寄与しない可塑剤量を増加することが必要となり、その結果ペースト塩ビ組成物の粘度が高くなり本発明の目的を達成することが出来ない。
【0009】
また、本発明の塩化ビニル系樹脂ラテックスは、平均重合度700〜1300の範囲、好ましくは800〜1100を有する内核とその回りに該内核の平均重合度より小さい平均重合度で、かつ平均重合度600〜1200の範囲、好ましくは600〜900を有する外殻からなる大粒子群を構成する粒子及び平均重合度500〜1600の範囲、好ましくは600〜1300を有する小粒子群を構成する粒子からなるものである。ここで、大粒子群を構成する粒子の内核の平均重合度が700未満である場合、該ラテックス製造時の重合温度が高くなりすぎ、重合缶の耐圧要求が高くなり生産性が劣る。一方、内核の平均重合度が1300を超える場合、得られるペースト塩ビの溶融性が低下し、成形加工に供した際の発泡性が低下する。また、大粒子群を構成する粒子の外殻の平均重合度が600未満である場合、前述のように重合缶の耐圧要求が高くなるとともに、得られるペースト塩ビを発泡エンボス加工に供した際に発泡セルのつぶれが起こり本発明の目的を達成することが出来ない。一方、外殻の平均重合度が1200を超える場合、発泡性が低下するので好ましくない。外殻の平均重合度が内核の平均重合度以上である場合、得られるペースト塩ビの溶融速度が遅くなり発泡成形に供した際の発泡性が低下する。
【0010】
さらに、本発明の塩化ビニル系樹脂ラテックスは、該塩化ビニル系樹脂ラテックスから得られるペースト塩ビが該ペースト塩ビ100重量部に対し、ジ−2−エチルヘキシルフタレート60重量部を配合し、ディゾルバー式ミキサーを用い、回転数800rpmで3分間混練して得られたプラスチゾルを25℃、2時間放置した後のB粘で30poise以下、かつS粘で30poise以下であり、下記式(1)より求められる粘度経時安定性が1.6未満を有するペースト塩ビが得られる塩化ビニル系樹脂ラテックスである。
粘度経時安定性=η72H/η2H (1)
(η72H:25℃、72時間放置後、ローターNo.4を装着するB8H型粘度計を使用し20rpmで測定した粘度を示し、η2H:25℃、2時間放置後、ローターNo.4を装着するB8H型粘度計を使用し20rpmで測定した粘度を示す。)
本発明でいうB粘とは、ペースト塩ビ100重量部に対しジ−2−エチルヘキシルフタレート60重量部を配合し、ディゾルバー式ミキサーを用い、回転数800rpmで3分間混練して得られたプラスチゾルを25℃で2時間放置し、その後ローターNo.4を装着するB8H型粘度計を使用し20rpmで測定した粘度をいう。また、S粘とは、ペースト塩ビ100重量部に対しジ−2−エチルヘキシルフタレート60重量部を配合し、ディゾルバー式ミキサーを用い、回転数800rpmで3分間混練して得られたプラスチゾルを25℃で2時間放置し、その後径2mmのオレフィスを装着するSevers粘度計を使用し、圧力1.176M・Paで測定した粘度をいう。ディゾルバー式ミキサー、B8H型粘度計、Severs粘度計としては、一般の市販されているものでも使用することが可能である。
【0011】
ここで、B粘が30poiseを越える場合、得られるペースト塩ビを成形加工に供する際には粘度調整として希釈剤の添加量を多くすることが必要となり本発明の目的を達成することができない。一方、S粘が30poiseを越える場合、成形加工に供する際には粘度調整として希釈剤の添加量を多くすることが必要となるとともに、コーティング時にトラブルを起こしやすくなる問題がある。さらに粘度経時安定性が1.6を越える場合、得られるペースト塩ビを成形加工に適した際に流動性を示さなくなるという問題を生じる。
【0012】
本発明の塩化ビニル系樹脂ラテックスは、本発明の目的の範囲内に属するものであれば、塩化ビニル単独重合体、塩化ビニル共重合体のいずれからなるラテックスでもよく、本発明の塩化ビニル系樹脂ラテックスの製造方法としてはいかなる方法も用いることが可能であり、以下にその好ましい製造方法の一例を具体的に説明するが本発明の塩化ビニル系樹脂ラテックスの製造方法はこれに限定されるものではない。
【0013】
本発明の塩化ビニル系樹脂ラテックスの製造方法としては、例えば塩化ビニル系単量体をa)界面活性剤、b)塩化ビニル系単量体に可溶な重合開始剤を含有し、平均重合度700〜1300、平均粒径0.3〜0.8μmのシード粒子(以下、単に開始剤等含有シードと記す。)、c)塩化ビニル系単量体に可溶な重合開始剤を含有せず、平均重合度500〜1600、平均粒径0.1〜0.4μmのシード粒子(以下、単に単量体可溶重合開始剤を含有しないシード記す。)、及びd)緩衝剤、必要に応じて重合度調整剤の存在下、水性媒体中でシードミクロ懸濁重合する方法を挙げることができる。また、この際の重合温度としては40〜70℃であることが好ましい。
【0014】
ここで、塩化ビニル系単量体とは、塩化ビニル単量体単独又は塩化ビニル単量体を主体としこれと共重合し得る単量体との混合物を挙げることができ、混合物である場合、塩化ビニル単量体が80重量%以上であることが好ましく、90重量%以上であることがより好ましい。塩化ビニル単量体と共重合し得る単量体としては、例えばエチレン、プロピレンなどのオレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和モノカルボン酸類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−N,N−ジメチルアミノエチルなどの不飽和モノカルボン酸エステル類;アクリルアミド、メタクリルアミドなどの不飽和アミド類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽和ニトリル類;マレイン酸、フマル酸などの不飽和ジカルボン酸類、これらのエステル及びこれらの無水物;N−置換マレイミド類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなどのビニルエーテル類;さらに塩化ビニリデンなどのビニリデン化合物などを挙げることができる。
【0015】
また、a)界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤又はノニオン性界面活性剤が挙げられ、アニオン性界面活性剤としては、例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸エステル塩;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジへキシルスルホコハク酸ナトリウムなどのスルホコハク酸塩;ラウリン酸ナトリウム、半硬化牛脂脂肪酸カリウムなどの脂肪酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテルサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルサルフェートナトリウム塩などのエトキシサルフェート塩;アルカンスルホン酸塩;アルキルエーテル燐酸エステルナトリウム塩などを挙げることができる。また、ノニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンラウリルエステルなどを挙げることができる。そして、界面活性剤としてはより安定に重合を行い塩化ビニル系樹脂ラテックスの製造が可能となることから、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩又はアルキルベンゼンスルホン酸塩とアルキル硫酸エステル塩の混合物を使用することが好ましい。
【0016】
b)開始剤等含有シードとは、本発明の塩化ビニル系樹脂ラテックスにおいて主に大粒子群を供給するものであり、例えば以下のようなミクロ懸濁重合法で調整することが可能である。まず、塩化ビニル系単量体、塩化ビニル系単量体に可溶な重合開始剤、界面活性剤、緩衝剤、高級アルコール,高級脂肪酸,高級脂肪酸エステル,塩素化パラフィンなどの分散助剤、必要に応じて重合度調整剤を加えてプレミックスし、ホモジナイザーにより均質化処理して油滴の調整を行う。この際のホモジナイザーとしては、例えばコロイドミル、振動攪拌機、二段式高圧ポンプなどを用いることができる。そして、均質化処理した液を重合器に送り、緩やかに攪拌しながら重合器内の温度を上げて重合反応を開始し、所定の転化率に達するまで重合を行うことにより開始剤等含有シードを調整することが可能である。この際の重合温度としては30〜55℃であることが好ましい。
【0017】
塩化ビニル系単量体に可溶な重合開始剤としては、10時間半減期温度30〜70℃のジアシルパーオキサイドが好ましく、そのような重合開始剤としては、例えばイソブチリルパーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、コハク酸パーオキサイドなどがあげられる。また、界面活性剤としては、後述する界面活性剤を単独又は2種類以上を混合しても用いることができ、必要に応じて用いられる重合度調整剤は後述するものを用いることができる。
【0018】
c)単量体可溶重合開始剤を含有しないシードは、本発明の塩化ビニル系樹脂ラテックスにおいて主に小粒子群を供給するものであり、例えば以下のような乳化重合法で調整することが可能である。塩化ビニル系単量体、純水、界面活性剤、水溶性重合開始剤などを仕込み、重合器内の脱気あるいは必要に応じて窒素などの不活性気体による置換を行い、塩化ビニル系単量体を仕込み、撹拌して塩化ビニル系単量体を可溶化した乳化剤ミセル層を形成しつつ、重合器内の温度を上げて重合を進める。その際には反応速度や粒径の制御のために、乳化剤、開始剤、還元剤などを重合反応中に添加することもできる。また、重合温度は40〜70℃の範囲が好ましい。界面活性剤としては、前述のミクロ懸濁重合法で使用したものと同様のものをあげることができる。また、水溶性重合開始剤としては、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などの水溶性過酸化物;これらの過酸化物又はクメンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒドロパーオキシドなどのヒドロパーオキシドに、酸性亜硫酸ナトリウム、亜硫酸アンモニウム、アスコルビン酸、第1鉄イオンのエチレンジアミン四酢酸ナトリウム錯塩、ピロリン酸第1鉄などの還元剤を組み合わせたレドックス系開始剤;2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩などの水溶性アゾ化合物などをあげることができる。
【0019】
d)緩衝剤としては、例えばリン酸一水素アルカリ金属塩、リン酸二水素アルカリ金属塩、フタル酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなどがあげられる。
【0020】
必要に応じて用いられる重合度調整剤としては、例えばトリクロルエチレン、四塩化炭素等のハロゲン系炭化水素;2−メルカプトエタノール、3−メルカプトプロピオン酸オクチル、ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類;アセトン、n−ブチルアルデヒド等のアルデヒド類などがあげられ、重合度を調整できるものであればいかなるものを用いてもよい。
【0021】
本発明の塩化ビニル系樹脂ラテックスより得られるペースト塩ビは、該ペースト塩ビ100重量部に対し、ジ−2−エチルヘキシルフタレート60重量部を配合し、ディゾルバー式ミキサーを用い、回転数800rpmで3分間混練して得られたプラスチゾルを25℃、2時間放置した後のB粘が30poise以下、かつS粘が30poise以下であり、下記式(1)より求められる粘度経時安定性が1.6未満を有するペースト塩ビである。
粘度経時安定性=η72H/η2H (1)
(η72H:25℃、72時間放置後、ローターNo.4を装着するB8H型粘度計を使用し20rpmで測定した粘度を示し、η2H:25℃、2時間放置後、ローターNo.4を装着するB8H型粘度計を使用し20rpmで測定した粘度を示す。)
本発明の塩化ビニル系樹脂ラテックスから、ペースト塩ビを得る方法としてはいかなる方法をも用いることが可能であり、効率よく該塩化ビニル系樹脂ラテックスから水分を除去することができることから、噴霧乾燥による方法が好ましい。このような噴霧乾燥に使用する乾燥機は、一般的に使用されているものでよく、例えば「SPRAY DAYING HANDBOOK」(K.Masters著、3版、1979年、George godwin Limitedより出版)の121頁第4.10図に記載されている各種のスプレー乾燥機があげられる。また、この際の乾燥条件としては、例えば乾燥温度は、乾燥機の入口で80〜200℃、また出口では40〜70℃、特に45℃〜65℃が好ましい。そして、噴霧乾燥後に得られるペースト塩ビは、塩化ビニル系樹脂ラテックスを構成する粒子の凝集体であり、通常10〜150μmの顆粒状である。乾燥機出口温度が52℃を超える場合には、得られるペースト塩ビは可塑剤への分散性が劣るため顆粒状ペースト塩ビを粉砕して用いることが好ましく、乾燥出口温度が52℃以下である場合は、顆粒状のままでも粉砕して用いてもどちらでもよい。
【0022】
また、本発明により得られるペースト塩ビは、可塑剤及び所望により用いられる各種添加剤、例えば充填剤、その他配合剤を配合することにより、ペースト塩ビ樹脂組成物として用いることが可能であり、その際には得られるペースト塩ビ樹脂組成物の粘度が低く、粘度の経時安定性が良く、さらに良好な加工特性が得られることから、ペースト塩ビ100重量部に対し、可塑剤30〜300重量部、安定剤1〜5重量部、充填剤300重量部以下、発泡剤20重量部以下を配合しペースト塩ビ組成物として用いることが好ましい。
【0023】
その際の可塑剤としては、特に制限がなく従来塩化ビニル系樹脂組成物の可塑剤として慣用されているものを使用することができ、例えばジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジフェニルフタレート、ジベンジルフタレートなどのフタル酸エステル系可塑剤;ジメチルイソフタレート、ジ−2−エチルヘキシルイソフタレート、ジイソオクチルイソフタレートなどのイソフタル酸エステル系可塑剤;ジ−2−エチルヘキシルテトラヒドロフタレート、ジ−n−オクチルテトラヒドロフタレート、ジイソデシルテトラヒドロフタレートなどのテトラヒドロフタル酸エステル系可塑剤;ジ−n−ブチルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソノニルアジペート、ジイソデシルアジペートなどのアジピン酸エステル系可塑剤;ジ−n−ヘキシルアゼレート、ジ−2−エチルヘキシルアゼレート、ジイソオクチルアゼレートなどのアゼライン酸エステル系可塑剤;ジ−n−ブチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケートなどのセバシン酸エステル系可塑剤;ジ−n−ブチルマレエート、ジメチルマレエート、ジエチルマレエート、ジ−2−エチルヘキシルマレエートなどのマレイン酸エステル系可塑剤;ジ−n−ブチルフマレート、ジ−2−エチルヘキシルフマレートなどのフマル酸エステル系可塑剤;トリ−n−ヘキシルトリメリテート、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリイソオクチルトリメリテート、トリイソノニルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテートなどのトリメリット酸エステル系可塑剤;テトラ−2−エチルヘキシルピロメリテート、テトラ−n−オクチルピロメリテートなどのピロメリット酸エステル系可塑剤;トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、アセチルトリ−2−エチルヘキシルシトレートなどのクエン酸エステル系可塑剤;モノメチルイタコネート、モノブチルイタコネート、ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジブチルイタコネート、ジ−2−エチルヘキシルイタコネートなどのイタコン酸エステル系可塑剤;ブチルオレエート、グリセリルモノオレエート、ジエチレングリコールモノオレエートなどのオレイン酸エステル系可塑剤;メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、グリセリルモノリシノレート、ジエチレングリコールモノリシノレートなどのリシノール酸エステル系可塑剤;n−ブチルステアレート、グリセリンモノステアレート、ジエチレングリコールジステアレートなどのステアリン酸エステル系可塑剤;ジエチレングリコールモノラウレート、ジエチレングリコールジペラルゴネート、ペンタエリスリトールの各種脂肪酸エステルなどのその他の脂肪酸エステル系可塑剤;トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェートなどのリン酸エステル系可塑剤;ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、ジブチルメチレンビスチオグリコレートなどのグリコール系可塑剤;グリセロールモノアセテート、グリセロールトリアセテート、グリセロールトリブチレートなどのグリセリン系可塑剤;エポキシ化大豆油、エポキシブチルステアレート、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジイソデシル、エポキシトリグリセライド、エポキシ化オレイン酸オクチル、エポキシ化オレイン酸デシルなどのエポキシ系可塑剤;アジピン酸系ポリエステル、セバシン酸系ポリエステル、フタル酸系ポリエステルなどのポリエステル系可塑剤;部分水添ターフェニル、接着性可塑剤、さらにはジアリルフタレート、アクリル系モノマーやオリゴマーなどの重合性可塑剤;トリオクチルトリメリテート、ジオクチルアジペート、エポキシ化大豆油、エポキシ化脂肪酸エステル、塩素化脂肪酸エステル、リン酸トリス−β−クロルエチル、塩素化パラフィン等の可塑剤を挙げることができる。これらの可塑剤は2種以上を混合して用いることもできる。
また、安定剤としては、特に制限がなく従来塩化ビニル系樹脂組成物の安定剤として慣用されているものを使用することができ、例えばエポキシ系安定剤、バリウム系安定剤、カルシウム系安定剤、スズ系安定剤、亜鉛系安定剤等が挙げられ、これらは1種類以上を併用することもできる。また、市販のカルシウム−亜鉛系(Ca−Zn系)、バリウム−亜鉛系(Ba−Zn系)等の複合安定剤を使用することもできる。
【0024】
充填剤としては、特に制限がなく、従来塩化ビニル系樹脂組成物の充填剤として慣用されているものを使用することができ、例えば炭酸カルシウム、ケイソウ土、炭酸マグネシウム、酸化チタン等が挙げられる。
【0025】
発泡剤としては、特に制限がなく、従来塩化ビニル系樹脂組成物の発泡剤として慣用されているものを使用することができ、例えば重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム、アミド化合物、ホウ水素化ナトリウム等の無機系発泡剤;イソシアネート化合物、アゾジカーボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、バリウムアゾジカルボキシレートらのアゾ化合物;p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジドらのヒドラジン誘導体;セミカルバジド化合物;アジ化合物;ジニトロソペンタメチレンテトラミンらのニトロソ化合物;トリアゾール化合物等の有機系発泡剤が挙げられ、これらの各種発泡剤を2種以上組み合わて使用することもできる。また、必要に応じて上記発泡体と亜鉛華(酸化亜鉛)等の分解促進剤を併用することも可能である。
【0026】
本発明により得られるペースト塩ビを用いて調整されたペースト塩ビ組成物は、粘度が低く、粘度の経時安定性に優れることから成型加工性に優れたものであり、更には、該ペースト塩ビ組成物を発泡した際には発泡体表面の平滑性および発泡セル構造が良好あり、また発泡体を作製した後、再度加熱した時の厚み減少率が小さいことから特に壁紙用途に適したものとなる。
【0027】
【実施例】
以下に、実施例をあげて本発明を更に詳細に説明するが、それらの内容は本発明の範囲を特に制限するものではない。
【0028】
なお、以下に実施例により得られた塩化ビニル系樹脂ラテックス及びペースト塩ビの評価の方法を示す。
【0029】
〜塩化ビニル系樹脂ラテックスの平均粒径および粒径分布の測定〜
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所製、商品名LA−700)を使用し、屈折率1.3の条件にて2回測定を行い、その平均値を平均粒径として測定した。
【0030】
〜平均重合度の測定〜
JIS−K6721のウベローデ粘度計を用いて、溶液粘度測定法により平均重合度を算出した。
【0031】
〜開始剤等含有シード中の開始剤含有量測定〜
200ml三角フラスコに塩化ビニル樹脂固形分で1gとなるように開始剤等含有シードラテックスを秤量した。続いてベンゼン20ml、イソプロピルアルコール80ml、10%酢酸溶液20ml、10%ヨウ化カリウム水溶液20mlを添加した。該三角フラスコに五球コンデンサを付設し、スターラーで攪拌しながら15分間加熱し、冷却後、1/100Nチオ硫酸ナトリウムで滴定した。
【0032】
開始剤等含有シード中の開始剤含有量は、次式(2)及び(3)により算出した。
A=(V1−V2)/1000×(1/100N)×(1/2) (2)
(ここで、Aは開始剤等含有シードラテックス中の開始剤のモル数を示し、V1はサンプルの1/100Nチオ硫酸ナトリウムの滴定量(ml)を示し、V2はブランクの1/100Nチオ硫酸ナトリウムの滴定量(ml)を示し、Nは1/100Nチオ硫酸ナトリウムの規定度を示す。)
塩化ビニル樹脂中の開始剤含有量(%)=A/W×398×100 (3)
(ここで、Wは開始剤等含有シード固形分(g)を示す。)
〜B粘の測定〜
得られたペースト塩ビ100重量部に対しジ−2−エチルヘキシルフタレート60重量部を配合し、ディゾルバー式ミキサーを用い、回転数800rpmで3分間混練して得られたプラスチゾルを25℃、2時間放置した後、ローターNo.4を装着したB8H型粘度計(東京計器製)用い、20rpmで測定した。
【0033】
〜S粘の測定〜
得られたペースト塩ビ100重量部に対しジ−2−エチルヘキシルフタレート60重量部を配合し、ディゾルバー式ミキサーを用い、回転数800rpmで3分間混練して得られたプラスチゾルを25℃、2時間放置した後、径2mmのオレフィスを装着したSevers粘度計(柴山科学機械製作所製)を用い、圧力1.176M・Paで測定した。
【0034】
〜粘度経時安定性の測定〜
得られたペースト塩ビ100重量部に対しジ−2−エチルヘキシルフタレート60重量部を配合し、ディゾルバー式ミキサーを用い、回転数800rpmで3分間混練して得られたプラスチゾルを25℃、2時間又は72時間放置した後、ローターNo.4を装着したB8H型粘度計(東京計器製)を用い20rpmで測定し、下記式(1)によって粘度経時安定性を求めた。
粘度経時安定性=η72H/η2H (1)
(ここで、η72Hは得られたプラスチゾルを25℃、72時間放置後測定した粘度を示し、η2Hは得られたプラスチゾルを25℃、2時間放置後測定した粘度を示す。)
以下に実施例により得られたペースト塩ビ組成物、発泡体の評価方法を示す。
【0035】
〜ペースト塩ビ組成物のB’粘の測定〜
得られたペースト塩ビ組成物を25℃、2時間放置した後、ローターNo.4を装着したB8H型粘度計(東京計器製)用い、20rpmで測定した。
【0036】
〜ペースト塩ビ組成物のS’粘の測定〜
得られたペースト塩ビ組成物を25℃、2時間放置した後、径3mmのオレフィスを装着したBurrel Severs extrusion Rheometer(Burrel社製、商品名modelA−120)を用い、圧力60psiの条件で測定を行った。
【0037】
〜ペースト塩ビ組成物の粘度経時安定性の測定〜
得られたペースト塩ビ組成物を25℃、2時間又は72時間放置した後、ローターNo.4を装着したB8H型粘度計(東京計器製)を用い20rpmで測定し、下記式(1)によって粘度経時安定性を求めた。
粘度経時安定性=η72H/η2H (1)
(ここで、η72Hは得られたペースト塩ビ組成物を25℃、72時間放置後測定した粘度を示し、η2Hは得られたペースト塩ビ組成物を25℃、2時間放置後測定した粘度を示す。)
〜発泡体表面の平滑性〜
得られた発泡体の表面平滑性を目視により観察することにより評価した。
発泡表面平滑性の評価基準を以下に示す。
:表面が平滑である。
×:表面が粗い。
【0038】
〜発泡体セル構造〜
得られた発泡体の発泡セル構造を光学顕微鏡を用い観察することにより評価した。
発泡セル構造の評価基準を以下に示す。
:セルが緻密である。
×:セルが粗い。
【0039】
〜発泡体の色相〜
得られた発泡体の表面のYI値を分光色差計(日本電色製、商品名Spectro Color Meter SE2000)にて測定した。
【0040】
〜厚み減少率〜
得られた発泡体を室温まで冷却後、230℃に加熱したオーブン中で10秒加熱することにより、加熱前後の厚みを測定し次式(4)により厚み減少率を算出した。厚み減少率が少ないほど良好な発泡体であることの指標とした。
厚み減少率(%)=(加熱前の発泡体厚み(mm)−加熱後の発泡体厚み(mm))/加熱前の発泡体厚み(mm)×100 (4)
〜合成例1(開始剤等含有シード(1)の製造例)〜
1m3オートクレーブ中に脱イオン水360kg、塩化ビニル単量体300kg、過酸化ラウロイル(以下、単にLPOと記す。)10kg及び15重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液30kg、ドデシルメルカプタン1.5kgを仕込み、該重合液をホモジナイザーにより2時間循環し、均質化処理を行った後、温度を45℃に上げて重合反応を開始した。圧力が低下した後、未反応塩化ビニル単量体を回収した。
【0041】
得られた開始剤等含有シード(1)ラテックスの平均粒径は0.60μm、LPO含有量は3.3重量%、平均重合度は1000であった。
【0042】
〜合成例2(開始剤等含有シード(2)の製造例)〜
LPOを5kgとし、ホモジナイザーでの循環時間を3時間とした以外は合成例1と同様の方法で開始剤等含有シード(2)を得た。
【0043】
得られた開始剤等含有シード(2)ラテックスの平均粒径は0.55μm、LPO含有量は1.7重量%、平均重合度は1900であった。
【0044】
〜合成例3(単量体可溶重合開始剤を含有しないシード(3)の製造例)〜
1m3オートクレーブ中に脱イオン水400kg、塩化ビニル単量体350kg、16重量%ラウリン酸カリウム水溶液2kg及び16重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液5kgを仕込み、温度を54℃に上げて重合反応を開始した。そして、圧力が低下した後、未反応塩化ビニル単量体を回収し、単量体可溶重合開始剤を含有しないシード(3)ラテックスを得た。
【0045】
得られた単量体可溶重合開始剤を含有しないシード(3)ラテックスは、平均粒径0.15μmであり、平均重合度は1200であった。
【0046】
〜合成例4(単量体可溶重合開始剤を含有しないシード(4)の製造例)〜
16重量%ラウリン酸カリウム水溶液を1kg、重合温度を66℃とした以外は、合成例3と同様の方法で単量体可溶重合開始剤を含有しないシード(4)ラテックスを得た。
【0047】
得られた単量体可溶重合開始剤を含有しないシード(4)ラテックスは、平均粒径0.20μmであり、平均重合度は750であった。
【0048】
実施例1
1m3オートクレーブ中に脱イオン水350kg、塩化ビニル単量体400kg、20重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2kg、合成例1により得られた開始剤等含有シード(1)を塩化ビニル単量体に対して3重量%、合成例3により得られた単量体可溶重合開始剤を含有しないシード(3)を塩化ビニル単量体に対して7.5重量%、ドデシルメルカプタンを塩化ビニル単量体100重量部に対し0.1重量部仕込み、この反応混合物の温度を66℃に上げて重合を開始した。重合開始してから重合終了までの間、塩化ビニル単量体に対して0.7重量部の20重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを連続的に添加した。重合圧が66℃における塩化ビニル単量体の飽和蒸気圧から0.6MPa降下した時に重合を停止し、未反応塩化ビニル単量体を回収し、塩化ビニル樹脂ラテックスを得た。
【0049】
得られた塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径、粒径分布を測定した。その結果を表1に示す。
【0050】
得られた塩化ビニル樹脂ラテックスを回転円盤式のスプレードライヤーを用い、熱風温度200℃、出口温度60℃で噴霧乾燥し、得られた乾燥後の顆粒状ペースト塩ビを粉砕して、ペースト塩ビを得た。
【0051】
得られたペースト塩ビは、平均重合度を測定した後、前記方法にて評価し、ペースト塩ビの評価結果を表1に示した。
【0052】
得られたペースト塩ビ100重量部に対し、ジ−2−エチルヘキシルフタレート40重量部、炭酸カルシウム(備北粉化工業(株)製、商品名BF−600S)40重量部、Ba−Zn系安定剤(旭電化(株)製、商品名FL−116)3重量部、顔料(テイカ(株)製、商品名JR−600A)15重量部、化学発泡剤(永和化成工業(株)製、商品名AC1C)3重量部、希釈剤(大伸化学(株)製、商品名ミネラルスピリット)15重量部を配合し、T.K.ホモディスパー(特殊機化工業製)を用い3000rpmで2分間混練し、ペースト塩ビ組成物を調整した。
【0053】
得られたペースト塩ビ組成物及び該組成物より得られる発泡体の評価結果を表2に示す。得られたペースト塩ビ組成物は、粘度が低く、粘度の経時安定性が良好であった。また、得られた発泡体は、発泡表面平滑性、セル構造が良好で、厚み減少率が小さいものであった。
【0054】
実施例2
ドデシルメルカプタンを添加せず、重合温度を64℃とした以外は、実施例1と同様の方法で重合を行い塩化ビニル樹脂ラテックスを得た。得られた塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径、粒径分布を測定した。その結果を表1に示す。
【0055】
得られた塩化ビニル樹脂ラテックスは、実施例1と同様の方法で噴霧乾燥後粉砕してペースト塩ビを得た。得られたペースト塩ビは、平均重合度を測定した後、前記方法にて評価し、ペースト塩ビの評価結果を表1に示した。
【0056】
得られたペースト塩ビを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、ペースト塩ビ組成物及び発泡体を得た。得られたペースト塩ビ組成物及び発泡体の評価結果を表2に示す。得られたペースト塩ビ組成物は、粘度が低く、粘度の経時安定性が良好であった。また、得られた発泡体は、発泡表面平滑性、セル構造が良好で、厚み減少率が小さいものであった。
【0057】
実施例3
単量体可溶重合開始剤を含有しないシード(3)7.5重量%の代わりに合成例4により得られた単量体可溶重合開始剤を含有しないシード(4)7.5重量%を使用した以外は、実施例1と同様の方法で重合を行い塩化ビニル樹脂ラテックスを得た。得られた塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径、粒径分布を測定した。その結果を表1に示す。
【0058】
得られた塩化ビニル樹脂ラテックスは、実施例1と同様の方法で噴霧乾燥後粉砕してペースト用塩ビを得た。得られたペースト塩ビは、平均重合度を測定した後、前記方法にて評価し、ペースト塩ビの評価結果を表1に示した。
【0059】
得られたペースト塩ビを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、ペースト塩ビ組成物及び発泡体を得た。得られたペースト塩ビ組成物及び発泡体の評価結果を表2に示す。得られたペースト塩ビ組成物は、粘度が低く、粘度の経時安定性が良好であった。また、得られた発泡体は、発泡表面平滑性、セル構造が良好で、厚み減少率が小さいものであった。
【0060】
実施例4
合成例1により得られた開始剤等含有シード(1)を塩化ビニル単量体に対して2重量%とした以外は、実施例1と同様の方法で重合を行い塩化ビニル樹脂ラテックスを得た。得られた塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径、粒径分布を測定した。その結果を表1に示す。
【0061】
得られた塩化ビニル樹脂ラテックスは、実施例1と同様の方法で噴霧乾燥後粉砕してペースト用塩ビを得た。得られたペースト塩ビは、平均重合度を測定した後、前記方法にて評価し、ペースト塩ビの評価結果を表1に示した。
【0062】
得られたペースト塩ビを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、ペースト塩ビ組成物及び発泡体を得た。得られたペースト塩ビ組成物及び発泡体の評価結果を表2に示す。得られたペースト塩ビ組成物は、粘度が低く、粘度の経時安定性が良好であった。また、得られた発泡体は、発泡表面平滑性、セル構造が良好で、厚み減少率が小さいものであった。
【0063】
比較例1
合成例1により得られた開始剤等含有シード(1)3.0重量%の代わりに合成例2により得られた開始剤等含有シードシード(2)2.7重量%を用いた以外は、実施例1と同様の方法で重合を行い塩化ビニル樹脂ラテックスを得た。得られた塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径、粒径分布を測定した。その結果を表1に示す。得られた塩化ビニル系樹脂ラテックスの大粒子群の粒子内核の平均重合度は1800と大きいものであった。
【0064】
得られた塩化ビニル樹脂ラテックスは、実施例1と同様の方法で噴霧乾燥後粉砕してペースト用塩ビを得た。得られたペースト塩ビは、平均重合度を測定した後、前記方法にて評価し、ペースト塩ビの評価結果を表1に示した。
【0065】
得られたペースト塩ビを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、ペースト塩ビ組成物及び発泡体を得た。得られたペースト塩ビ組成物及び発泡体の評価結果を表2に示す。得られた発泡体は、発泡表面平滑性とセル構造に劣り、厚み減少率も大きいものであった。
【0066】
比較例2
合成例1により得られた開始剤等含有シード(1)を塩化ビニル単量体に対し6重量%とした以外は、実施例1と同様の方法で重合を行い塩化ビニル樹脂ラテックスを得た。得られた塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径、粒径分布を測定した。その結果を表1に示す。得られた塩化ビニル系樹脂ラテックスの大粒子群の極大値を与える粒径/小粒子群の極大値を与える粒径は4.4であった。
【0067】
得られた塩化ビニル樹脂ラテックスは、実施例1と同様の方法で噴霧乾燥後粉砕してペースト用塩ビを得た。得られたペースト塩ビは、平均重合度を測定した後、前記方法にて評価し、ペースト塩ビの評価結果を表1に示した。得られたペースト塩ビはプラスチゾルとした際のB粘が37poise、S粘が43poiseと高いものであった。
【0068】
得られたペースト塩ビを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、ペースト塩ビ組成物及び発泡体を得た。得られたペースト塩ビ組成物及び発泡体の評価結果を表2に示す。得られたペースト塩ビ組成物はS’粘が高く、粘度経時安定性に劣るものであった。
【0069】
比較例3
合成例3により得られた単量体可溶重合開始剤を含有しないシード(3)を使用しない以外は、実施例1と同様の方法で重合を行い塩化ビニル樹脂ラテックスを得た。得られた塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径、粒径分布を測定した。その結果を表1に示す。得られた塩化ビニル樹脂ラテックスは、その粒度分布に1つの極大値しか有さないものであった。
【0070】
得られた塩化ビニル樹脂ラテックスは、実施例1と同様の方法で噴霧乾燥後粉砕してペースト用塩ビを得た。得られたペースト塩ビは、平均重合度を測定した後、前記方法にて評価し、ペースト塩ビの評価結果を表1に示した。得られたペースト塩ビはプラスチゾルとした際のS粘が65poiseと高いものであった。
【0071】
得られたペースト塩ビを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、ペースト塩ビ組成物及び発泡体を得た。得られたペースト塩ビ組成物及び発泡体の評価結果を表2に示す。得られた発泡体は、発泡体表面の平滑性、セル構造に劣り、YI値が高く、厚み減少率も大きいものであった。
【0072】
比較例4
重合温度を52℃にした以外は、実施例1と同様の方法で重合を行い塩化ビニル樹脂ラテックスを得た。得られた塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径、粒径分布を測定した。その結果を表1に示す。得られた塩化ビニル樹脂ラテックスの大粒子群の粒子外殻の平均重合度は1300と高いものであった。
【0073】
得られた塩化ビニル樹脂ラテックスは、実施例1と同様の方法で噴霧乾燥後粉砕してペースト用塩ビを得た。得られたペースト塩ビは、平均重合度を測定した後、前記方法にて評価し、ペースト塩ビの評価結果を表1に示した。
【0074】
得られたペースト塩ビを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、ペースト塩ビ組成物及び発泡体を得た。得られたペースト塩ビ組成物及び発泡体の評価結果を表2に示す。得られた発泡体は、発泡体表面の平滑性、セル構造に劣り、YI値が高く、厚み減少率も大きいものであった。
【0075】
比較例5
重合温度を52℃にした以外は、比較例1と同様の方法で重合を行い塩化ビニル樹脂ラテックスを得た。得られた塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径、粒径分布を測定した。その結果を表1に示す。得られた塩化ビニル樹脂ラテックスの大粒子群の粒子内核の平均重合度は1800と高く、粒子外殻の平均重合度も1300と高いものであった。
【0076】
得られた塩化ビニル樹脂ラテックスは、実施例1と同様の方法で噴霧乾燥後粉砕してペースト用塩ビを得た。得られたペースト塩ビは、平均重合度を測定した後、前記方法にて評価し、ペースト塩ビの評価結果を表1に示した。
【0077】
得られたペースト塩ビを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、ペースト塩ビ組成物及び発泡体を得た。得られたペースト塩ビ組成物及び発泡体の評価結果を表2に示す。得られた発泡体は、発泡体表面の平滑性、セル構造に劣るのであった。
【0078】
比較例6
市販品ペースト塩ビ(新第一塩ビ製、商品名PQB83)を用い評価を行った。結果を表1に示した。B粘が37poiseと高いものであった。
【0079】
市販のペースト塩ビを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、ペースト塩ビ組成物及び発泡体を得た。得られたペースト塩ビ組成物及び発泡体の評価結果を表2に示す。得られた発泡体は、厚み減少率が大きいものであった。
【0080】
比較例7
市販品ペースト塩ビ(鐘淵化学製、商品名PSL−675)を用い評価を行った。結果を表1に示した。B粘が34poise、S粘が32poiseと高いものであった。
【0081】
市販のペースト塩ビを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、ペースト塩ビ組成物及び発泡体を得た。得られたペースト塩ビ組成物及び発泡体の評価結果を表2に示す。得られたペースト塩ビ組成物は粘度経時変化が大きく、得られた発泡体は、厚み減少率が大きいものであった。
【0082】
【表1】
Figure 0004036019
【表2】
Figure 0004036019
【発明の効果】
本発明により得られたペースト塩ビは、加工に際しペースト塩ビ組成物を調整した際に、粘度が低く、かつ粘度の経時変化が低いという優れた特性を有するペースト塩ビ組成物が得られることからその工業的価値はきわめて高いものであり、特に壁紙用途に優れたものである。

Claims (2)

  1. 塩化ビニル系単量体をa)界面活性剤、b)塩化ビニル系単量体に可溶な重合開始剤として10時間半減期温度30〜70℃を有するジアシル系パーオキサイド3.3〜5重量%を含有し、平均重合度700〜1300、平均粒径0.3〜0.8μmのシード粒子、c)塩化ビニル系単量体に可溶な重合開始剤を含有せず、平均重合度500〜1600、平均粒径0.1〜0.4μmのシード粒子、及びd)緩衝剤、必要に応じて重合度調整剤の存在下、水性媒体中でシードミクロ懸濁重合することを特徴とする、レーザー回折式粒度分布測定機により測定した粒径が0.05〜8μmの範囲内で連続的に分布し、その頻度に少なくとも二つの極大値を有し、小粒子群の極大値を与える粒径が0.1〜0.4μm、大粒子群の極大値を与える粒径が1.0〜3.0μmであり、大粒子群の極大値を与える粒径/小粒子群の極大値を与える粒径=5〜10であり、大粒子群を構成する粒子が平均重合度700〜1300の内核とその回りに内核の平均重合度より小さい平均重合度で、かつ平均重合度600〜1200の外殻からなり、小粒子群を構成する粒子が平均重合度500〜1600からなる塩化ビニル系樹脂ラテックスであって、該ラテックスより得られるペースト加工用塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、ジ−2−エチルヘキシルフタレート60重量部を配合し、ディゾルバー式ミキサーを用い、回転数800rpmで3分間混練して得られたプラスチゾルが、該プラスチゾルを25℃、2時間放置した後、ローターNo.4を装着するB8H型粘度計を使用し20rpmで測定した時の粘度が30poise以下であり、かつ径2mmのオレフィスを装着するSevers粘度計を使用し、圧力1.176M・Paで測定した時の粘度が30poise以下であり、下記式(1)から求められるプラスチゾルの粘度経時安定性が1.6未満であるペースト加工用塩化ビニル系樹脂となる塩化ビニル系樹脂ラテックスの製造方法。
    粘度経時安定性=η 72H /η 2H (1)
    (η 72H :25℃、72時間放置後、ローターNo.4を装着するB8H型粘度計を使用し20rpmで測定した粘度を示し、η 2H :25℃、2時間放置後、ローターNo.4を装着するB8H型粘度計を使用し20rpmで測定した粘度を示す。)
  2. a)の界面活性剤がアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩またはアルキルベンゼンスルホン酸塩とアルキル硫酸エステル塩の混合物であることを特徴とする請求項に記載の塩化ビニル系樹脂ラテックスの製造方法。
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