JPS6210229B2 - - Google Patents
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- JPS6210229B2 JPS6210229B2 JP53039758A JP3975878A JPS6210229B2 JP S6210229 B2 JPS6210229 B2 JP S6210229B2 JP 53039758 A JP53039758 A JP 53039758A JP 3975878 A JP3975878 A JP 3975878A JP S6210229 B2 JPS6210229 B2 JP S6210229B2
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- culture
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Pyridine Compounds (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
Description
本発明は抗生物質およびその製造法に関するも
のである。さらに詳しく述べると、新規な抗生物
質BN−227物質、およびシユードモナス属に属す
るBN−227物質生産菌を培地に培養し、得られた
培養物からBN−227物質を単離、採取することか
らなる抗生物質BN−227物質の製造法に関するも
のである。 本発明者らは、シユードモナス属に属する菌株
の培養物中にグラム陽性細菌および陰性細菌に活
性を示す物質が生産されていることを見出し、そ
の有効物質を培養物中から純粋に単離し、その性
状を調べた結果、新抗生物質であることを確認
し、この有効物質をBN−227物質と命名し本発明
を完成した。 本発明に使用されるシユードモナス属の菌株の
一例としては、本発明者らによつて静岡県の腐敗
植物から新たに分離されたシユードモナス・エ
ス・ピー・BN−227株があり、この菌株は工業技
術院微生物工業技術研究所に受託番号、微工研菌
寄第4357号として保管されている。 シユードモナス・エス・ピー・BN−227株の菌
学的性質は以下に記すとおりである。 (a) 形態的性質 肉汁寒天上で培養した細胞は0.6〜0.8×1.0〜
2.0μの桿菌であり、極毛性のべん毛で運動す
る。胞子は形成せず、グラム染色は陰性であ
り、多形性は示さない。 (b) 培養的性質 (1) 肉汁寒天培養:菌体はクリーム色であり、
増殖はさかんである。色素は生産しない。 (2) 肉汁液体培養:培地が全体に濁る。 (3) 肉汁ゼラチン穿刺培養:液化される。 (4) ミルク培養:アルカリ性を呈しながら液化
される。 (c) 生理的性質 1 硝酸塩の還元:陽性 2 脱窒反応:陰性 3 MRテスト:陽性 4 VPテスト:陰性 5 インドール生産:陰性 6 硫化水素の生成:陰性 7 でんぷんの加水分解:陰性 8 クエン酸の利用:陽性 9 無機窒素源の利用:アンモニウム塩の形で
利用可能 10 色素の生成:生成せず 11 ウレアーゼ:陰性 12 オキシダーゼ:弱陽性 13 カタラーゼ:陽性 14 アルギニン分解酵素(メラーの培地)陰性 15 生育温度:4℃で生育しない。10℃〜37℃
では生育するが41℃では生育しない。 16 嫌気条件下では生育しない。 17 OFテスト:O型 18 栄養要求性なし 19 卵黄反応:陽性 20 ポリベーター・ハイドロキシブチレートの
菌体内蓄積:陽性 21 炭素源の利用性 次の炭素化合物を唯一の炭素源として生育す
る。 グルコース、トレハロース、2−ケト−グル
コン酸、イノシトール、バリン、アラニン、ア
ルギニン、アラビノース、シユークロース、L
−フコース、サツカレート、プロピオン酸、ブ
チレート、ソルビトール、アドニトール、2・
3−ブチレングリコール、トリブタミン、セロ
ビオース、セバシン酸、ベタイン、リボース、
スレオニン、Dアラビノース、O−ハイドロキ
シベンゾエート、シトラコン酸 次の炭素化合物は利用できない。 ゲラニオール、プロピレングリコール、エタ
ノール、D(−)酒石酸、メゾ酒石酸、エリス
リトール 以上の菌学的性質を有するBN−227株を
Bergey′s Manual of Determinative
Becteriology 8th Edition(1974)に従つて同定
し以下の結論を得た。 (i) グラム陰性桿菌で胞子を作らず極毛性ベン毛
を有し絶対好気性であることからこの菌株はシ
ユードモナス属(Pseudomonas)に所属する
と同定した。 (ii) 栄養要求性がなく、ポリベーターハイドロキ
シブチレートの菌体内蓄積が認められ、アルギ
ニン、ベタインを唯一の炭素源として利用でき
ることから、この菌株はシユードモナス属の中
のSectionに所属すると判定した。 (iii) Sectionには、6菌種が記載れており、BN
−227株はPseudomonas cepaciaの記載に似て
いるが完全には一致しない。従つてこの菌株を
Pseudomonas sp.BN−227と命名した。 シユードモナス・エス・ピーBN−227株は、紫
外線、エツクス線、高周波、放射線、薬品等を用
いる人工的変異手段によつて変異しうるものであ
り、このようにして得られる変異株であつても
BN−227物質の生産能を有するシユードモナス属
の菌株はすべて本発明に使用することができる。 BN−227物質生産菌を培養し、BN−227物質を
生産、蓄積させるには、通常の微生物発酵に用い
られる各種の培地が使用される。すなわち、炭素
源としてはグルコース、グリセリン、シユークロ
ース、デキストリン、澱粉、水あめなどが用いら
れ、窒素源としてはペプトン、肉エキス、粉末ブ
イヨン、コーンステイープリカー、大豆粕、小麦
胚芽、魚粉、硫安、塩安などが用いられる。ま
た、食塩、塩化カリウム、炭酸カルシウムなどの
無機塩を併用することもあり、必要に応じて消泡
剤を添加することもできる。 培養方法としては、振盪培養法、深部通気撹拌
培養法などの液体培地を使用する方法が適当であ
り、培養温度は20〜35℃の範囲で選択され、培養
時間は24時間から40時間が適当である。 BN−227物質の検定に当つては、次の方法が用
いられる。検定培地としてはペナツセイアガー
(共栄製薬)3%を用いる。検定菌としては、ス
タフイロコツカス・アウレウス209P(Staphylo
−coccus aureus209P)を用いる。BN−227物質
(純品)は上記方法による検定において、
125mcg/ml〜2000mcg/mlにおいて、濃度の対
数と阻止円径との関係は直線関係を示し、それぞ
れ10.0mm〜20.3mmの阻止円径を与える。(ペーパ
ーデイスク法) BN−227物質の抽出、精製に当つては、後記す
る本物質の理化学的性状を考慮して行なうが、以
下に示す方法が効率的である。すなわち、有効成
分を含む培養液から固形分を去し、ダイヤイオ
ンHP−20等の吸着剤に吸着させ、有効成分を50
%アセトン水で溶出させ、アセトンを溜去後、酢
酸エチル、nブタノール等の有機溶剤で有効成分
を抽出し濃縮乾固してBN−227物質の粗製物を得
る。さらに精製するには、向流分配法、沈でん
法、セフアデツクスLH−20等を用いるゲル過
クロマトグラフイー、シリカゲル、アルミナ、フ
ロリジル、セルロース等を用いるクロマトグラフ
イー等を適宜組合せ使用し、BN−227物質の白色
板状結晶を得る。 かくして得られたBN−227物質の結晶を各種の
溶剤系でのシリカゲル薄層クロマトグラフイーに
付したところ、いずれの系においても単一のスポ
ツトを示し、この結晶がBN−227物質の純品であ
ることを示している。 本BN−227物質の理化学的性状は、以下に示し
たとおりである。 (1) 元素分析値:炭素53.79%、水素5.84%、窒
素8.73%、酸素31.64%(差) (2) 分子量:155(質量分析による) (3) 分子式:元素分析値および分子量より
C7H9NO3の式が得られる。 (4) 化学構造式: (5) 融点:115℃ (6) 紫外部吸収スペクトル:メタノール中で測定
したスペクトルは第1図に示したとおりであ
る。 (7) 赤外線吸収スペクトル:臭化カリウム錠とし
て測定したスペクトルは第2図に示したとおり
である。 (8) 溶剤に対する溶解性:メタノール、エタノー
ルに良く溶け、ベンゼン、アセトン、酢酸エチ
ル、クロロホルムにわずかに溶けるが、石油エ
ーテル、水には溶けない。 (9) 比旋光度:〔α〕22 D=0(C=1、メタノー
ル) (10) 呈色反応:塩化第二鉄、過マンガン酸カリウ
ムに陽性、ニンヒドリン、坂口、ビウレツト反
応に陰性を示す。 (11) 物質の色、形状:白色板状結晶。 (12) シリカゲル薄層クロマトグラフイーでのRf
値 クロロホルム−メタノール(9:1)0.40 ベンゼン−エタノール(4:1)0.47 ベンゼン−アセトン(3:2)0.08 本BN−227物質の各種微生物に対する最小発育
阻止濃度は、第1表に示したとおりであり、医
薬、農畜薬あるいは、それらへの変換中間体とし
て用いられる。また、本物質の急性急性毒性は、
マウスを用い、腹腔内投与法により試験した結
果、100mg/Kgでは全例生存した。
のである。さらに詳しく述べると、新規な抗生物
質BN−227物質、およびシユードモナス属に属す
るBN−227物質生産菌を培地に培養し、得られた
培養物からBN−227物質を単離、採取することか
らなる抗生物質BN−227物質の製造法に関するも
のである。 本発明者らは、シユードモナス属に属する菌株
の培養物中にグラム陽性細菌および陰性細菌に活
性を示す物質が生産されていることを見出し、そ
の有効物質を培養物中から純粋に単離し、その性
状を調べた結果、新抗生物質であることを確認
し、この有効物質をBN−227物質と命名し本発明
を完成した。 本発明に使用されるシユードモナス属の菌株の
一例としては、本発明者らによつて静岡県の腐敗
植物から新たに分離されたシユードモナス・エ
ス・ピー・BN−227株があり、この菌株は工業技
術院微生物工業技術研究所に受託番号、微工研菌
寄第4357号として保管されている。 シユードモナス・エス・ピー・BN−227株の菌
学的性質は以下に記すとおりである。 (a) 形態的性質 肉汁寒天上で培養した細胞は0.6〜0.8×1.0〜
2.0μの桿菌であり、極毛性のべん毛で運動す
る。胞子は形成せず、グラム染色は陰性であ
り、多形性は示さない。 (b) 培養的性質 (1) 肉汁寒天培養:菌体はクリーム色であり、
増殖はさかんである。色素は生産しない。 (2) 肉汁液体培養:培地が全体に濁る。 (3) 肉汁ゼラチン穿刺培養:液化される。 (4) ミルク培養:アルカリ性を呈しながら液化
される。 (c) 生理的性質 1 硝酸塩の還元:陽性 2 脱窒反応:陰性 3 MRテスト:陽性 4 VPテスト:陰性 5 インドール生産:陰性 6 硫化水素の生成:陰性 7 でんぷんの加水分解:陰性 8 クエン酸の利用:陽性 9 無機窒素源の利用:アンモニウム塩の形で
利用可能 10 色素の生成:生成せず 11 ウレアーゼ:陰性 12 オキシダーゼ:弱陽性 13 カタラーゼ:陽性 14 アルギニン分解酵素(メラーの培地)陰性 15 生育温度:4℃で生育しない。10℃〜37℃
では生育するが41℃では生育しない。 16 嫌気条件下では生育しない。 17 OFテスト:O型 18 栄養要求性なし 19 卵黄反応:陽性 20 ポリベーター・ハイドロキシブチレートの
菌体内蓄積:陽性 21 炭素源の利用性 次の炭素化合物を唯一の炭素源として生育す
る。 グルコース、トレハロース、2−ケト−グル
コン酸、イノシトール、バリン、アラニン、ア
ルギニン、アラビノース、シユークロース、L
−フコース、サツカレート、プロピオン酸、ブ
チレート、ソルビトール、アドニトール、2・
3−ブチレングリコール、トリブタミン、セロ
ビオース、セバシン酸、ベタイン、リボース、
スレオニン、Dアラビノース、O−ハイドロキ
シベンゾエート、シトラコン酸 次の炭素化合物は利用できない。 ゲラニオール、プロピレングリコール、エタ
ノール、D(−)酒石酸、メゾ酒石酸、エリス
リトール 以上の菌学的性質を有するBN−227株を
Bergey′s Manual of Determinative
Becteriology 8th Edition(1974)に従つて同定
し以下の結論を得た。 (i) グラム陰性桿菌で胞子を作らず極毛性ベン毛
を有し絶対好気性であることからこの菌株はシ
ユードモナス属(Pseudomonas)に所属する
と同定した。 (ii) 栄養要求性がなく、ポリベーターハイドロキ
シブチレートの菌体内蓄積が認められ、アルギ
ニン、ベタインを唯一の炭素源として利用でき
ることから、この菌株はシユードモナス属の中
のSectionに所属すると判定した。 (iii) Sectionには、6菌種が記載れており、BN
−227株はPseudomonas cepaciaの記載に似て
いるが完全には一致しない。従つてこの菌株を
Pseudomonas sp.BN−227と命名した。 シユードモナス・エス・ピーBN−227株は、紫
外線、エツクス線、高周波、放射線、薬品等を用
いる人工的変異手段によつて変異しうるものであ
り、このようにして得られる変異株であつても
BN−227物質の生産能を有するシユードモナス属
の菌株はすべて本発明に使用することができる。 BN−227物質生産菌を培養し、BN−227物質を
生産、蓄積させるには、通常の微生物発酵に用い
られる各種の培地が使用される。すなわち、炭素
源としてはグルコース、グリセリン、シユークロ
ース、デキストリン、澱粉、水あめなどが用いら
れ、窒素源としてはペプトン、肉エキス、粉末ブ
イヨン、コーンステイープリカー、大豆粕、小麦
胚芽、魚粉、硫安、塩安などが用いられる。ま
た、食塩、塩化カリウム、炭酸カルシウムなどの
無機塩を併用することもあり、必要に応じて消泡
剤を添加することもできる。 培養方法としては、振盪培養法、深部通気撹拌
培養法などの液体培地を使用する方法が適当であ
り、培養温度は20〜35℃の範囲で選択され、培養
時間は24時間から40時間が適当である。 BN−227物質の検定に当つては、次の方法が用
いられる。検定培地としてはペナツセイアガー
(共栄製薬)3%を用いる。検定菌としては、ス
タフイロコツカス・アウレウス209P(Staphylo
−coccus aureus209P)を用いる。BN−227物質
(純品)は上記方法による検定において、
125mcg/ml〜2000mcg/mlにおいて、濃度の対
数と阻止円径との関係は直線関係を示し、それぞ
れ10.0mm〜20.3mmの阻止円径を与える。(ペーパ
ーデイスク法) BN−227物質の抽出、精製に当つては、後記す
る本物質の理化学的性状を考慮して行なうが、以
下に示す方法が効率的である。すなわち、有効成
分を含む培養液から固形分を去し、ダイヤイオ
ンHP−20等の吸着剤に吸着させ、有効成分を50
%アセトン水で溶出させ、アセトンを溜去後、酢
酸エチル、nブタノール等の有機溶剤で有効成分
を抽出し濃縮乾固してBN−227物質の粗製物を得
る。さらに精製するには、向流分配法、沈でん
法、セフアデツクスLH−20等を用いるゲル過
クロマトグラフイー、シリカゲル、アルミナ、フ
ロリジル、セルロース等を用いるクロマトグラフ
イー等を適宜組合せ使用し、BN−227物質の白色
板状結晶を得る。 かくして得られたBN−227物質の結晶を各種の
溶剤系でのシリカゲル薄層クロマトグラフイーに
付したところ、いずれの系においても単一のスポ
ツトを示し、この結晶がBN−227物質の純品であ
ることを示している。 本BN−227物質の理化学的性状は、以下に示し
たとおりである。 (1) 元素分析値:炭素53.79%、水素5.84%、窒
素8.73%、酸素31.64%(差) (2) 分子量:155(質量分析による) (3) 分子式:元素分析値および分子量より
C7H9NO3の式が得られる。 (4) 化学構造式: (5) 融点:115℃ (6) 紫外部吸収スペクトル:メタノール中で測定
したスペクトルは第1図に示したとおりであ
る。 (7) 赤外線吸収スペクトル:臭化カリウム錠とし
て測定したスペクトルは第2図に示したとおり
である。 (8) 溶剤に対する溶解性:メタノール、エタノー
ルに良く溶け、ベンゼン、アセトン、酢酸エチ
ル、クロロホルムにわずかに溶けるが、石油エ
ーテル、水には溶けない。 (9) 比旋光度:〔α〕22 D=0(C=1、メタノー
ル) (10) 呈色反応:塩化第二鉄、過マンガン酸カリウ
ムに陽性、ニンヒドリン、坂口、ビウレツト反
応に陰性を示す。 (11) 物質の色、形状:白色板状結晶。 (12) シリカゲル薄層クロマトグラフイーでのRf
値 クロロホルム−メタノール(9:1)0.40 ベンゼン−エタノール(4:1)0.47 ベンゼン−アセトン(3:2)0.08 本BN−227物質の各種微生物に対する最小発育
阻止濃度は、第1表に示したとおりであり、医
薬、農畜薬あるいは、それらへの変換中間体とし
て用いられる。また、本物質の急性急性毒性は、
マウスを用い、腹腔内投与法により試験した結
果、100mg/Kgでは全例生存した。
【表】
【表】
本BN−227物質は、前記した如くC7H9NO3で示
される分子式を有しており、公知の抗生物質中
に、この式に一致する物質はない。また、天然
物、化学的な合成物質の中で、上記の式を有する
物質は多数知られているが、BN−227物質の理化
学的性状、生物学的性状に一致する物質はない。
従つて、本BN−227物質は新規物質であると判定
した。 次にBN−227物質の製造法の実施例を示すが、
本発明はこれらに限定されず、ここに示さなかつ
た多くの変形あるいは修飾手段を用いうることは
もちろんである。 実施例 1 500ml容坂口フラスコ10本にグリセリン2%、
小麦胚芽1.5%、大豆粕1.5%、NH4Cl 0.3%、
K2HPO40.05%、CaCO30.2%を含有する液体培地
を100mlずつ分注し綿栓を施し120℃で10分間加圧
滅菌して、シユードモナス・エス・ピーBN−227
株(微工研菌寄第4357号)のスラントより1白金
耳ずつ植菌する。28℃で72時間振盪培養を行な
い、1000mcg/mlの培養液800mlを得た。この培
養液を遠心分離機にかけ、菌体を除去し、上澄液
をダイヤイオンHP−20(三菱化成)80mlを充填
した塔を通過させ有効成分を吸着させる。この塔
を水洗後50%アセトン水で有効成分を溶出させ
る。活性区分を集め減圧下で濃縮し1規定塩酸を
加えてPH2.0とし、同容量の酢酸エチルで2回抽
出する。抽出液を合併し、水洗後、芒硝を加えて
脱水し減圧下で濃縮乾固し、BN−227物質の褐色
油状物210mgを得た。この油状物をメタノール2
mlに溶解し、予めメタノールで平衡化したセフア
デツクスLH−20(フアルマシア社)の塔(1.5cm
×90cm)にかけ、メタノールで展開し、活性区分
を集め減圧下に濃縮、乾固しBN−227物質の微黄
色粉末40mgを得た。 実施例 2 グリセリン2%、小麦胚芽1.5%、大豆粕1.5
%、NH4Cl 0.3%、K2HPO40.05%、CaCO30.2%
を含む培養基20を30容ジヤーフアーメンター
2基に仕込み、120℃で15分間殺菌し冷却後、あ
らかじめ坂口フラスコ1本に同培地で20時間前培
養しておいたシユードモナス・エス・ピーBN−
227株(微工研菌寄第4357号)を接種し28℃で、
通気量20/分、撹拌数200rpmで40時間培養し
2000mcg/mlの培養液35を得た。培養液を過
後、液にダイヤイオンHP−20を3加え30分
間撹拌し有効成分を樹脂に吸着させる。ダイヤイ
オンHP−20を水洗後、塔に充填し50%アセトン
水で有効成分を溶出させ、活性区分10を合併し
減圧下で4まで濃縮し1規定塩酸でPH2.0と
し、n−ブタノール4ずつで2回有効成分を抽
出し、水洗後減圧下で濃縮、乾固しBN−227物質
の粉製物9gを得た。 実施例 3 実施例2で得られた組製物5gをメタノールに
溶解し、メタノールで平衡化したセフアデツクス
LH−20の塔(3cm×90cm)にかけ同溶剤で展開
し、活性区分を減圧濃縮しシラツプ状とする。さ
らに、再度セフアデツクスLH−20によるクロマ
トグラフイーを行ない、活性区分を減圧下に濃
縮、乾固しアセトン約10mlを加え加温して溶解さ
せ、放冷し析出したBN−227物質の板状結晶1.2
gを取した。
される分子式を有しており、公知の抗生物質中
に、この式に一致する物質はない。また、天然
物、化学的な合成物質の中で、上記の式を有する
物質は多数知られているが、BN−227物質の理化
学的性状、生物学的性状に一致する物質はない。
従つて、本BN−227物質は新規物質であると判定
した。 次にBN−227物質の製造法の実施例を示すが、
本発明はこれらに限定されず、ここに示さなかつ
た多くの変形あるいは修飾手段を用いうることは
もちろんである。 実施例 1 500ml容坂口フラスコ10本にグリセリン2%、
小麦胚芽1.5%、大豆粕1.5%、NH4Cl 0.3%、
K2HPO40.05%、CaCO30.2%を含有する液体培地
を100mlずつ分注し綿栓を施し120℃で10分間加圧
滅菌して、シユードモナス・エス・ピーBN−227
株(微工研菌寄第4357号)のスラントより1白金
耳ずつ植菌する。28℃で72時間振盪培養を行な
い、1000mcg/mlの培養液800mlを得た。この培
養液を遠心分離機にかけ、菌体を除去し、上澄液
をダイヤイオンHP−20(三菱化成)80mlを充填
した塔を通過させ有効成分を吸着させる。この塔
を水洗後50%アセトン水で有効成分を溶出させ
る。活性区分を集め減圧下で濃縮し1規定塩酸を
加えてPH2.0とし、同容量の酢酸エチルで2回抽
出する。抽出液を合併し、水洗後、芒硝を加えて
脱水し減圧下で濃縮乾固し、BN−227物質の褐色
油状物210mgを得た。この油状物をメタノール2
mlに溶解し、予めメタノールで平衡化したセフア
デツクスLH−20(フアルマシア社)の塔(1.5cm
×90cm)にかけ、メタノールで展開し、活性区分
を集め減圧下に濃縮、乾固しBN−227物質の微黄
色粉末40mgを得た。 実施例 2 グリセリン2%、小麦胚芽1.5%、大豆粕1.5
%、NH4Cl 0.3%、K2HPO40.05%、CaCO30.2%
を含む培養基20を30容ジヤーフアーメンター
2基に仕込み、120℃で15分間殺菌し冷却後、あ
らかじめ坂口フラスコ1本に同培地で20時間前培
養しておいたシユードモナス・エス・ピーBN−
227株(微工研菌寄第4357号)を接種し28℃で、
通気量20/分、撹拌数200rpmで40時間培養し
2000mcg/mlの培養液35を得た。培養液を過
後、液にダイヤイオンHP−20を3加え30分
間撹拌し有効成分を樹脂に吸着させる。ダイヤイ
オンHP−20を水洗後、塔に充填し50%アセトン
水で有効成分を溶出させ、活性区分10を合併し
減圧下で4まで濃縮し1規定塩酸でPH2.0と
し、n−ブタノール4ずつで2回有効成分を抽
出し、水洗後減圧下で濃縮、乾固しBN−227物質
の粉製物9gを得た。 実施例 3 実施例2で得られた組製物5gをメタノールに
溶解し、メタノールで平衡化したセフアデツクス
LH−20の塔(3cm×90cm)にかけ同溶剤で展開
し、活性区分を減圧濃縮しシラツプ状とする。さ
らに、再度セフアデツクスLH−20によるクロマ
トグラフイーを行ない、活性区分を減圧下に濃
縮、乾固しアセトン約10mlを加え加温して溶解さ
せ、放冷し析出したBN−227物質の板状結晶1.2
gを取した。
第1図はBN−227物質の紫外部吸収スペクトル
であり、本物質を0.1規定塩酸−メタノール、(イ)
0.1規定カ性ソーダ−メタノール(ロ)にそれぞれ
10mcg/mlの濃度に溶解し測定したものである。
第2図は、BN−227物質の赤外部吸収スペクトル
であり、本物質を臭化カリウムに混合し錠剤にし
て測定したものである。
であり、本物質を0.1規定塩酸−メタノール、(イ)
0.1規定カ性ソーダ−メタノール(ロ)にそれぞれ
10mcg/mlの濃度に溶解し測定したものである。
第2図は、BN−227物質の赤外部吸収スペクトル
であり、本物質を臭化カリウムに混合し錠剤にし
て測定したものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記の特性を有する新抗生物質BN−227物
質。炭素53.79%、水素5.84%、窒素8.73%、酸素
31.64%(差)で、質量分析により分子量は155で
C7H9NO3の分子式を有し、融点は115℃であり、
メタノール中での紫外部吸収スペクトルは第1図
に、臭化カリウム錠での赤外部吸収スペクトルは
第2図に示され、塩化第二鉄反応で陽性を示し、
ニンヒドリン、坂口反応で陰性を示し、次の構造
式を有する物質。 2 シユードモナス属に属するBN−227物質生産
菌を培地に培養し、得られた培養物からBN−227
物質を採取することを特徴とする新抗生物質BN
−227物質の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3975878A JPS54132577A (en) | 1978-04-06 | 1978-04-06 | Novel antibiotic bn-227 substance |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3975878A JPS54132577A (en) | 1978-04-06 | 1978-04-06 | Novel antibiotic bn-227 substance |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS54132577A JPS54132577A (en) | 1979-10-15 |
JPS6210229B2 true JPS6210229B2 (ja) | 1987-03-05 |
Family
ID=12561841
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3975878A Granted JPS54132577A (en) | 1978-04-06 | 1978-04-06 | Novel antibiotic bn-227 substance |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS54132577A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108671885B (zh) * | 2018-05-24 | 2021-02-19 | 金华铂锐催化科技有限公司 | 一种挥发性有机废气吸附材料及其制备方法 |
-
1978
- 1978-04-06 JP JP3975878A patent/JPS54132577A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS54132577A (en) | 1979-10-15 |
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