発明を実施するための形態(以下、実施形態と省略)の調味料・具材を同梱する食料品包装用具は、開放端を有する防水性のパック保護袋と、食料品本体とパック保護袋の中に配され開放端から挿入と取出しが可能な調味料・具材(調味料または/および具材)を封入する調味料・具材パックとを内部に収納するための立上部を有する商品容器と、食料品本体とパック保護袋の中の調味料・具材パックとを内部に収納した状態の商品容器を包むラップと、を備える。ラップは、パック保護袋が商品容器の立上部の上面に接するように商品容器を包む。
ここで、食料品本体と調味料・具材とを食料品と称する。また、食料品本体と調味料・具材とをその内部に一体梱包して市場に流通させるための包装用具を調味料・具材を同梱する食料品包装用具と称する。また、食料品を内部に保持している包装用具とともに市場に流通する食料品を調味料・具材を同梱する食料品と称する。
実施形態の調味料・具材を同梱する食料品包装用具は、パック保護袋と商品容器とラップとを備える。
パック保護袋は、開放端を有する防水性の袋である。パック保護袋の中には、開放端から挿入と取出しが可能な調味料・具材(調味料または/および具材)を封入する調味料・具材パックが配される。
商品容器は、食料品本体とパック保護袋の中に配され開放端から挿入と取出しが可能な調味料・具材(調味料または/および具材)を封入する調味料・具材パックとを内部に収納するための立上部を有する。商品容器の立上部は、商品容器の底部から立ち上がり、商品容器の外周に配される。すなわち、立上部は、商品容器の底部とともに食料品を内部入れる容器を構成する。そして立上部は商品容器の内部に食料品を挿入する開口部としても機能する。
商品容器をラップで囲むことによって閉空間が形成され、この閉空間の内部(容器内部)に食料品(食料品本体と調味料・具材)が保持される。調味料・具材は調味料・具材パックに封入され、さらに、調味料・具材パックはパック保護袋の中に配された状態で容器内部に保持される。
ラップは、商品容器の内部において商品容器の底部内面、パック保護袋の調味料・具材パックの配置部分、食料品本体の順に配置されるように商品容器を包むようにしてもよく、ラップは、商品容器の内部において商品容器の底部内面、食料品本体、パック保護袋の調味料・具材パックの配置部分の順に配置されるように商品容器を包むようにしてもよい。
ラップは、パック保護袋が商品容器の立上部の側面に接するように商品容器を包むようにしてもよい。また、ラップは、パック保護袋が商品容器の立上部の上面に接し、さらに、パック保護袋が商品容器の立上部の側面に接するように商品容器を包むようにしてもよい。
ラップは、パック保護袋が商品容器の底部外面に接するように商品容器を包むようにしてもよい。また、ラップは、パック保護袋が商品容器の立上部の上面に接し、商品容器の立上部の側面に接し、さらに、パック保護袋が商品容器の底部外面に接するように商品容器を包むようにしてもよい。
ラップは、商品容器の内部を視認可能にする光透過性部材で形成するようにしてもよい。また、ラップの外面(商品容器を包む側の面の裏側の面)に視認を妨げる食品シートを配する場合には、食品シートによって遮られることなく食料品本体が視認可能となる位置に食品シートを配するようにしてもよい。なお、光を照射することが好ましくない食品本体、または、食品本体の品質の確認に際して視認して確認することを要しない場合には、ラップは、光を透過性しない部材で形成されるようにしてもよい。
発明を実施するための調味料・具材を同梱する食料品の包装方法は、食料品本体と、開放端を有する防水性のパック保護袋の中に配され開放端から挿入と取出しが可能な調味料・具材(調味料または/および具材)を封入する調味料・具材パックと、を立上部のある商品容器の内部に積層する積層ステップと、パック保護袋が商品容器の立上部の上面に接するように商品容器をラップで包むラップ包装ステップと、を有する。
発明を実施するための調味料・具材を同梱する食料品は、食料品本体と、開放端を有する防水性のパック保護袋と、防水性のパック保護袋の中に配され開放端から挿入と取出しが可能な調味料・具材(調味料または/および具材)を封入する調味料・具材パックと、食品本体とパック保護袋の中の調味料・具材パックとを内部に収納するための立上部を有する商品容器と、食料品本体とパック保護袋の中の調味料・具材パックとを内部に収納した状態の商品容器を包むラップと、を備え、ラップは、パック保護袋が商品容器の立上部の上面に接するように前記商品容器を包む。
以下、図面を参照して実施形態についてより詳細に説明をする。
各実施形態において同一の構成部には同一の符号を付して、前出の構成部についての説明を省略する。
(第1実施形態)
図3は第1実施形態の調味料・具材を同梱する食料品包装用具および調味料・具材を同梱する食料品を示す図である。
第1実施形態の調味料・具材を同梱する食料品包装用具は、開放端17aを有する防水性のパック保護袋17Aと、食料品本体の一実施形態であるうなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15bとパック保護袋17Aの中に配され開放端17aから挿入と取出しが可能な調味料・具材(調味料または/および具材)を封入する調味料・具材パックの一実施形態であるたれ・山椒のパック14とを内部に収納するための立上部11cを有する商品容器11Aを備える。また、うなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15bとパック保護袋17Aの中のたれ・山椒のパック14とを内部に収納した状態の商品容器11Aを包むラップ12を備える。ラップ12はパック保護袋17Aが商品容器11Aの立上部11cの上面11aに接するように商品容器11Aを包む。ラップ12は、パック保護袋17Aの開放端17aの側が商品容器11Aの立上部11cの上面11aに接するように商品容器11Aを包むようにしてもよい。
商品容器11Aは立上部11cを有する。底部内面11eは、容器底部11dのものを収納する側の面であり、底部外面11fは、底部内面11eの反対側の面である。ここで、立上部11cが容器底部11dから立ち上がる方向を上方向と定めて、立上部11cの上側の面を上面11aと称する。立上部11cが容器底部11dから立ち上がる方向と略平行な面を側面11bと称する。
第1実施形態では立上部11cの先端は鉤型(¬)の鍔形状を有しているので鉤型の鍔形状の各部分に、上面11a、側面11bの名称を付したが、後述する他の実施形態に示す鍔形状が水平型(−)の鍔形状、鍔形状を有しない場合においても上述したと同一の規則で各部に同一の名称を付す。なお、商品容器11Aの材質は、例えば、発泡スチロール系のプラスチックである。
パック保護袋17Aの一端は端部が開放された開放端17aであり、パック保護袋17Aの他端は端部が封止された封止端17fである。パック保護袋17Aは外部からの力で容易に変形する柔軟な部材で構成されている。パック保護袋17Aは、たれ・山椒のパック14の形状および大きさに合わせ、たれ・山椒のパック14を自由に開放端17aから内部に挿入し内部から取出することを可能とする断面を有する筒状の袋である。外部からの力が加わらない状態では、その筒状の袋の断面形状は長方形または楕円形または円形である。パック保護袋17Aの材料はラップ12および商品容器11Aと密着する材料が選択される。例えば、パック保護袋17Aは厚さが薄いビニール等をその材料とする。なお、パック保護袋17Aの材料は、たれがパック保護袋17Aの内部に漏れない防水性を有し、ラップ12および商品容器11Aと密着する材料であればよく、ビニール限られず、例えば、薄いアルミ箔であってもよい。光透過性のビニールをパック保護袋17Aの材料として用いる場合には、パック保護袋17Aの内部にたれ・山椒のパック14が挿入されていることを視認できるので、誤ってパック保護袋17Aとともにたれ・山椒のパック14を捨ててしまうことを防止できる。
そして、ラップ12は、商品容器11Aの内部において商品容器11Aの底部内面11e、パック保護袋17Aのたれ・山椒のパック14の配置部分、うなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15bの順に配置されるように商品容器11Aを包む。なお、ラップ12は、光透過性の透明の部材であり、例えば、ポリ塩化ビニリデン等をその材料とする。
パック保護袋17Aのたれ・山椒のパック14の配置部分ではない部分(図3では、より開放端17aに近い部分)は、以下の順で配され開放端17aに至る。すなわち、パック保護袋17Aは、立上部11cの容器内面に沿い、立上部11cの上面11aに沿い、立上部11cの側面11bに沿い、底部外面11fに沿うようにラップ12によってその位置が規制される。ラップ12は、パック保護袋17Aを立上部11cの上面11a、側面11b、底部外面11fに圧接するので、商品容器11Aの内部のたれは、パック保護袋17Aの上面11a、側面11b、底部外面11fに圧接する部分を汚すことはない。
このように、パック保護袋17Aのたれ・山椒のパック14の配置部分と、うなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15bとを配置して商品容器11Aをラップ12で包む場合には、うなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15bとたれ・山椒のパック14とはパック保護袋17Aで分離されているので、うなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15bから出るたれ、煮汁、水分等がたれ・山椒のパック14を汚すことはない。消費者は商品を購入後にパック保護袋17Aのたれ、煮汁、水分等で汚されない清浄な部分(ラップ12によって包装されていたときに、上面11a、側面11b、底部外面11fに圧接していたパック保護袋17Aの部分)を掴んで、たれ・山椒のパック14をパック保護袋17Aから取り出すことができる。また、パック保護袋17Aは、うなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15bの下に配されるのでラップ12の上方から、うなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15bの全体を目視することができる。よって、消費者はうなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15bの品質を視認によって容易に確認することができる。
ラップ12は、パック保護袋17Aの開放端17aの側が、商品容器11Aの立上部11cの上面11aにのみ接するか、調味料・具材パックの開放端17aの側が商品容器11Aの立上部の側面11bにのみ接するか、調味料・具材パックの開放端17aの側が商品容器11Aの底部外面11fにのみ接するようにして商品容器11Aを包むようにしてもよい。このように、上面11a、側面11b、底部外面11fのいずれかとラップ12とでパック保護袋17Aの開放端17aの側を挟み込めば、その挟み込んだパック保護袋17Aの開放端17aの側の位置から開放端17aまでは汚されることはない。
第1実施形態では、上面11a、側面11b、底部外面11fのすべての箇所とラップ12とでパック保護袋17Aの一部(開放端17aの側)を安定して圧接するために、輸送中等においてもラップ12によって加えられる圧接力が緩まないようにラップ12を伸び縮みする材料で形成することがより望ましい。ラップ12の伸び縮みの量が大きすぎると、外力によって、商品容器11Aとラップ12との間に隙間が生じる可能性があり、ラップ12の伸び縮みの量が0であると、商品容器11Aを圧接する力が均一とならないので、商品容器11Aとラップ12との間に隙間が生じる可能性がある。よって、ラップ12の伸び縮みの量は適宜の若干の量であることが好ましい。このようにして、ラップ12とパック保護袋17Aの開放端17aの側と商品容器11Aとを密着構造としてパック保護袋17Aの開放端17aの側の汚れ対策が万全となるようにしている。
上述したように、上面11aとラップ12とでパック保護袋17Aを挟みこめば、パック保護袋17Aの上面11aに接していた部分からパック保護袋17Aの開放端17aまでは、汚されることはない。また、輸送中等においてラップ12の圧接力が緩み、仮に、上面11aとラップ12との圧接が不十分となったとしても側面11bとラップ12とでパック保護袋17Aを挟み込んでいれば、パック保護袋17Aの側面11bに圧接していた部分からパック保護袋17Aの開放端17aまでは汚されることはない。また、輸送中等においてラップ12の圧接力が緩み、仮に、上面11aおよび側面11bとラップ12との圧接が不十分となったとしても底部外面11fとラップ12とでパック保護袋17Aを挟み込んでいれば、パック保護袋17Aの底部外面11fに圧接していた部分からパック保護袋17Aの開放端17aまでは、汚されることはない。
うなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15bを目視するのを妨げないラップ12の外面部分に、商品名、生産者、価格等を記入した商品シート13を張り付けることもできる。
要するに、第1実施形態の調味料・具材を同梱する食料品包装用具は、たれ・山椒のパック14を内部に配する防水性のパック保護袋17Aと、立上部11cを有する商品容器11Aと、ラップ12とを備える。商品容器11Aは、食料品本体(うなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15b)と、防水性のパック保護袋17Aのたれ・山椒のパック14を配する部分を内部(その容器内部)に収納する。ラップ12は、うなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15bとパック保護袋17Aのたれ・山椒のパック14を配する部分とを内部に収納した状態の商品容器11Aを包む。そして、ラップ12が、少なくともパック保護袋17Aの一部(例えば、開放端17aの側)が商品容器11Aの立上部11cの上面11aに接するように商品容器11Aを包むようにして、パック保護袋17Aの商品容器11Aの立上部11cの上面11aに接する部分よりも先の部分(開放端17aにより近い部分)はたれで汚されることを防止する。よって、この汚されていない部分(開放端17aに近い部分)を手で触り、手を汚すことなくパック保護袋17Aの内部の調味料・具材パック(たれ・山椒のパック14)を取出すことができる。なお、図3に示す図では、上面11a、側面11b、底部外面11fのすべての箇所とラップ12とでパック保護袋17Aの開放端17aの側を圧接している。
また、第1実施形態の食料品は、食料品本体(うなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15b)と、開放端を有する防水性のパック保護袋17Aと、パック保護袋17Aの中に配され開放端17aから挿入と取出しが可能な調味料・具材(調味料または/および具材)を封入する調味料・具材パック(たれ・山椒のパック14)と、食品本体と調味料・具材パックとを内部(その容器内部)に収納するための立上部11cを有する商品容器11Aと、食料品本体とパック保護袋17Aの中の調味料・具材パックとを内部(その容器内部)に収納した状態の商品容器11Aを包むラップ12と、を備える。ラップ12は、パック保護袋17A(図3では、開放端17aの側)が、少なくとも、商品容器11Aの立上部11cの上面11aに接するように商品容器11Aを包むものである。
図4は、第1実施形態の調味料・具材を同梱する食料品包装用具の包装方法を示す図である。
第1実施形態の調味料・具材を同梱する食料品の包装方法は、うなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15bと、開放端17aを有する防水性のパック保護袋17Aの中に配され開放端17aから挿入と取出しが可能な調味料・具材を封入するたれ・山椒のパック14と、を立上部11cのある商品容器11Aの内部に積層する積層ステップと、パック保護袋17A(図4では開放端17aの側)が商品容器11Aの立上部11cの上面11aに接するように商品容器11Aをラップ12で包むラップ包装ステップと、を有する。
より具体的には、積層ステップにおいては、商品容器11Aを所定位置に置く(図4(A)を参照)。次に、防水性のパック保護袋17Aの開放端17aの側が商品容器11Aの立上部11cの上面11aに接するようにするとともに、防水性のパック保護袋17Aの中に配されるたれ・山椒のパック14が商品容器11Aの内部に積層できるような位置にパック保護袋17Aを設定する(図4(B)を参照)。底部内面11e、たれ・山椒のパック14、うなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15bの順となるように積層する(図4(C)を参照)。ラップ包装ステップにおいては、パック保護袋17Aの開放端17aの側が商品容器11Aの立上部11cの上面11aに接し、側面11bに接し、底部外面11fに接するように商品容器11Aをラップ12で包む(図4(D)を参照)。
ラップ12の内面とラップ12の外面とを重ね合わせると薄い膜の表面である内面と外面は密着して、商品容器11Aの内部のたれが外部に漏れる隙間はなくなる。また、ラップ12は、柔軟な、薄い、若干の伸縮性を有する材料で形成して、商品容器11Aをラップ12で包むに際しては、ラップ12を伸ばすようにして包むと、ラップ12の収縮力が作用してラップ12とパック保護袋17Aと商品容器11Aとを相互に持続的に密着させることができる。そして、商品シート13をラップ12に貼る(図4(E)を参照)。
図5は、パック保護袋の中に配する調味料・具材パックの一実施形態であるたれ・山椒のパックを示す図である。
図5(A)は、たれ・山椒のパック14の平面図であり、図5(B)は、A-A'断面を示す図である。山椒のパック14は薄いアルミ箔等を材料とし、封着部141はアルミ箔の内部にたれ・山椒を保持する空間を形成するための封着部である。円筒形となるように両端をオーバラップされたアルミ箔は図5(A)に示す封着部141を有することによってたれを入れる部分と、山椒を入れる部分とに分離することができる。切口142および切口143を設けた封着部以外の封着部を先に封着して、たれと山椒を入れる2つの袋を作成し、たれと山椒とを2つの袋の各々に注入した後に、切口142および切口143を設けた封着部を最後に封着することによって図5に示すたれ・山椒のパック14を製造できる。切口142および切口143の各々に手で力を加えると、封着部は断裂して、たれと山椒とを取出して用いることができる。
図6は、パック保護袋の中に配する調味料・具材パックの別の実施形態であるたれ・山椒のパックを示す図である。
図6(A)は、たれ・山椒のパック14の平面図であり、図6(B)は、B-B'断面を示す図である。山椒のパック14は薄いアルミ箔等を材料とし、封着部141はアルミ箔の封着部である、円筒形のアルミ箔は図5(A)に示す封着部141を有することによってたれを入れる部分と、山椒を入れる部分とに分離することができる。中央の幅の広い封着部141を先に封着して、たれと山椒を入れる2つの袋を作成し、2つの袋の開放部が上方向の同方向に向くように中央の幅の広い封着部141を折り曲げ、たれと山椒を2つの袋の各々に注入した後に、切口142および切口143を設けた封着部を最後に封着することによって図6に示すたれ・山椒のパック14を製造できる。
(第2実施形態)
図7は第2実施形態の調味料・具材を同梱する食料品包装用具および調味料・具材を同梱する食料品を示す図である。
第2実施形態と第1実施形態とは、商品容器11Aの内部における配列順序が異なる。第2実施形態の調味料・具材を同梱する食料品包装用具、調味料・具材を同梱する食料品では、ラップ12は、商品容器11Aの底部内面11e、うなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15b、パック保護袋17Aのたれ・山椒のパック14の配置部分の順で商品容器の内部に配置されるように商品容器11Aを包む。このように配列し、パック保護袋17Aが光を透過する材料で構成するとパック保護袋17Aの内部にたれ・山椒のパック14があることを消費者は視認し、追加の味付けが可能であり、山椒も別途買う必要がないことを理解できる。また、商品シート13をパック保護袋17Aの上面に貼ることもできる。
第2実施形態の調味料・具材を同梱する食料品の包装方法については、包装方法の手順を図示はしないが、積層ステップにおいては、底部内面11e、うなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15b、たれ・山椒のパック14、の順となるように積層する点が第1実施形態とは異なる。
(第3実施形態)
図8は第3実施形態の調味料・具材を同梱する食料品包装用具および調味料・具材を同梱する食料品を示す図である。
第3実施形態は、第1実施形態の変形例である。第3実施形態の図8(A)は、第1実施形態(図3(B)を参照)とおなじ図であり、第3実施形態と対比するための参照図である。第3実施形態における、商品容器11Aに内蔵する物の配置の順序は第1実施形態におけると同一である。図8(A)〜図8(C)は、パック保護袋17Aの開放端17aから封止端17fまでの長さを異ならせる場合の変形例であり、パック保護袋17Aが商品容器11Aのどの部分に密接するかの態様が異なる。
図8(A)では、上述したように第1実施形態では、パック保護袋17Aの開放端17a側は、商品容器11Aの立上部11cの内側面、立上部11cの上面11a(鍔の上面)、立上部11cの側面11b、底部外面11fの各部に沿って伸び、開放端17aは底部外面11fに位置する。
図8(B)では、パック保護袋17Aの開放端17a側は、商品容器11Aの立上部11cの内側面、立上部11cの上面11a(鍔の上面)、立上部11cの側面11b、の各部に沿って伸び、開放端17aは立上部11cの側面11bに位置する。
図8(C)では、パック保護袋17Aの開放端17a側は、商品容器11Aの立上部11cの内側面、立上部11cの上面11a(鍔の上面)に沿って伸び、開放端17aは上面11aに位置する。
図8(C)に示すようにすれば、上面11aとラップ12とでパック保護袋17Aを挟みこめば、パック保護袋17Aの上面11aに接していた部分からパック保護袋17Aの開放端17aまでは、汚されることはない。また、図8(B)に示すようにすれば、輸送中等においてラップ12の圧接力が緩み、仮に、上面11aとラップ12との圧接が不十分であったとしても側面11bとラップ12とでパック保護袋17Aを挟みこめば、パック保護袋17Aの側面11bに圧接していた部分からパック保護袋17Aの開放端17aまでは、汚されることはない。
食料品本体であるうなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15bから出るたれ、煮汁、水分が、パック保護袋17Aの開放端17a側に付着する確率は、商品容器11Aを立上部11cが上方向となるようにして、底部内面11eを略水平に保ち輸送、展示する場合には、図8(A)〜図8(C)のいずれも殆ど0であることは言うまでもない。
実施形態の調味料・具材を同梱する食料品が、トラック、飛行機等の貨物便で長時間揺らされる、道路の崩落、乱気流で通常はありえない異常状態における場合で、かつ、食料品本体がうなぎ蒲焼15aおよびうなぎ蒲焼15bではなく、さらに、多くの水分を含む場合でも、たれ、煮汁、水分が、パック保護袋17Aの開放端17a側に付着する確率が殆どない理由をより具体的に説明する。
貨物便で長時間揺らされると、食料品本体がたれ、煮汁、水分を多量に含む場合には立上部11cの上方にまでたれ、煮汁、水分が達する場合がある。しかしながら、パック保護袋17Aは柔軟であり、若干は伸縮し、その厚さが薄いので、パック保護袋17Aの開放端17a側は、立上部11cの上面11aとラップ12とによって両側から隙間なく圧接される(図8(A)、(B),(C)参照)。よって、たれ、煮汁、水分が、立上部11cの上面11aにまで浸透することなくパック保護袋17Aの開放端17a側に付着する確率は殆どない。さらに、開放端17a側は、同様の理由で立上部11cの側面11bとラップ12とによって両側から隙間なく圧接される(図8(A)、(B)参照)ので、たれ、煮汁、水分が、立上部11cの側面11bにまで浸透することなくパック保護袋17Aの開放端17a側に付着する確率はさらに小さい。さらに、開放端17a側は、底部外面11fとラップ12とによって両側から隙間なく圧接される(図8(A)参照)ので、たれ、煮汁、水分が、底部外面11fにまで浸透することなくパック保護袋17Aの開放端17a側に付着する確率はさらに小さい。
ここで、パック保護袋17Aの断面形状を調味料・具材パックに比べて大きくしているので、調味料・具材パック、例えば、たれ・山椒のパック14は、ゆったりとパック保護袋17Aに内蔵され、挿入、取出しが容易である。また、パック保護袋17Aの厚さは薄く、柔軟性があり、商品容器11Aと密着する材料で形成されるので、パック保護袋17Aの一方の外面は商品容器11Aと密接度が高く、パック保護袋17Aの他方の外面はラップ12とも密着する材料で形成されるので、ラップ12とも密接度が高い。その上に、パック保護袋17Aの商品容器11Aの上面11aの部分には、たれ・山椒のパック14のような内蔵物がないので、ラップ12と商品容器11Aで圧縮したときのパック保護袋17Aの厚さは薄いので、商品容器11Aとパック保護袋17Aとの間の隙間、ラップ12とパック保護袋17Aとの間の隙間は殆どなく、この隙間からたれ、煮汁、水分が、漏れる確率は極めて低い。よって、パック保護袋17Aをたれ、煮汁、水分が汚すことがないだけではなく、商品容器11Aの内部からのたれ、煮汁、水分の商品容器11Aの外部への漏れもない。
(第4実施形態)
図9は第4実施形態の調味料・具材を同梱する食料品包装用具および調味料・具材を同梱する食料品を示す図である。
第4実施形態は、第2実施形態の変形例である。第4実施形態の図9(A)は、第2実施形態(図4(B)を参照)とおなじである。第4実施形態における、商品容器11Aに内蔵する物の配置の順序は第2実施形態におけると同一である。図9(A)では、パック保護袋17Aの開放端17a側は、商品容器11Aの立上部11cの内側面、立上部11cの上面11a(鍔の上面)、立上部11cの側面11b、底部外面11fの各部に沿って伸び、開放端17aは底部外面11fに位置する。
図9(B)では、パック保護袋17Aの開放端17a側は、商品容器11Aの立上部11cの内側面、立上部11cの上面11a(鍔の上面)、立上部11cの側面11b、の各部に沿って伸び、開放端17aは立上部11cの側面11bに位置する。
図9(C)では、パック保護袋17Aの開放端17a側は、商品容器11Aの立上部11cの内側面、立上部11cの上面11a(鍔の上面)に沿って伸び、開放端17aは上面11aに位置する。
図9(A)は図8(A)に対応し、図9(B)は図8(B)に対応し、図9(C)は図8(C)に対応する。図9におけるパック保護袋17Aの開放端17a側と商品容器11Aおよびラップ12との関係、作用効果は、図8におけるそれと同様であるので説明は省略する。
(第5実施形態)
図10は第5実施形態の調味料・具材を同梱する食料品包装用具および調味料・具材を同梱する食料品を示す図である。
第5実施形態では商品容器11Bの立上部11cの先端は水平型(−)の鍔形状を有している。一方、上述した第1実施形態ないし第4実施形態では商品容器11Aの立上部11cの先端は鉤型(¬)の鍔形状を有している。図10(A)では、商品容器11Bの内部の物の積載の順序は、第1実施形態におけると同様である。図10(B)では、商品容器11Bの内部の物の積載の順序は、第2実施形態におけると同様である。商品容器11Aの立上部11cの先端が鉤型(¬)の鍔形状である場合には、商品容器11Bの立上部11cの先端が水平型(−)の鍔形状である場合に比べて、商品容器の機械的強度はより強い。
(第6実施形態)
図11は第6実施形態の調味料・具材を同梱する食料品包装用具および調味料・具材を同梱する食料品を示す図である。
第6実施形態では商品容器11Cの立上部11cの先端は、鉤型(¬)の鍔形状でもなく、水平型(−)の鍔形状でもなく、単に立上部11cの切断面そのものである。図11(A)では、商品容器11Cの内部の物の積載の順序は、第1実施形態におけると同様である。図11(B)では、商品容器11Cの内部の物の積載の順序は、第2実施形態におけると同様である。図11(B)では、商品容器11Bの内部の物の積載の順序は、第2実施形態におけると同様である。
商品容器11Cの立上部11cの先端が、単に立上部11cの切断面である場合には鉤型(¬)の鍔形状、水平型(−)の鍔形状に比べて製造が容易で安価に製造できるとう利点があり、商品容器11Cを積み上げて保存する場合にも場所をとらないという利点がある。
また、第6実施形態に示すパック保護袋17Bは封止端17fに紐17hを通すことができる通し孔17gを備えている。紐17hの一端は、通し孔17gに通して結び目を作り、通し孔17gに固着されている。一方、紐17hの他端17iは商品容器11Bの上面とラップ12の間を通り商品容器11Bの外部に引き出されている。すなわち、第7実施形態に示すパック保護袋は紐付きパック保護袋17Bである。紐17hはパック保護袋17Bを吊るすに十分な強度を有しながらその断面直径は細いので、紐17hの存在によって商品容器11Bの上面とラップ12の間からたれ、煮汁、水分が、漏れる確率は極めて低い。
商品容器とパック保護袋との組み合わせは上述したように種々の組み合わせが可能である、以下、商品容器とパック保護袋との様々な組み合わせの実施形態について述べる。
「商品容器とパック保護袋との様々な実施形態」
図12は商品容器とパック保護袋との様々な実施形態を示す図である。
図12(A)〜図12(C)は上述した様々の商品容器を示す図であり、図12(D)〜図12(G)は様々のパック保護袋を示す図である。
図12(A)は鍔形状ではなく単に切断部を有する立上部11cと、上面11aと側面11bと底部内面11eと底部外面11fとを有する上述した商品容器11Cである。図12(B)は水平型(−)の鍔形状の立上部11cと、上面11aと側面11bと底部内面11eと底部外面11fとを有する上述した商品容器11Bである。図12(C)は鉤型(¬)の鍔形状の立上部11cと、上面11aと側面11bと底部内面11eと底部外面11fとを有する上述した商品容器11Aである。
図12(D)は上述した開放端17aと封止端17fとを有するパック保護袋17Aである。図12(E)は通し孔17gと紐17hとを有する上述したパック保護袋17Bである。図12(E)に示すパック保護袋17Bは封止端17fに紐17hを通すと通し孔17gを備えている。紐17hの一端は通し孔17gに通して結び目を作り、通し孔17gに固着されている。一方、紐17hの他端17iは商品容器11Bの上面とラップ12の間を通り商品容器11Bの外部に引き出されている。他端17iは開放端であっても封止端であってもよい。第7実施形態に示すパック保護袋17Bは、上述した紐付きパック保護袋である。
図12(F)は開放端17aと開放端17jとを有するパック保護袋17Cである。開放端17aと開放端17jとの両端は、いずれも商品容器の外部に配置されるので、開放端17aと開放端17jとのいずれも、たれ、煮汁、水分によって汚されることがないので、開放端17aまたは開放端17jのいずれかの開放端を手で握れば、容易に他の開放端から、たれ、山椒のパック14を、手を汚すことなく取り出すことができる。また、図示はしないが、開放端17jを封止端に替え、開放端aから、たれ、山椒のパック14を、手を汚すことなく取り出すこともできる。
図12(G)は合せ目17bと合せ目17cとを有し、開放端17aと開放端17dとを有するパック保護袋17Dである。
図13は図12(G)に示すパック保護袋の使用方法を示す図である。
パック保護袋17Dは、合せ目17bと合せ目17cとを有している。合せ目17bと合せ目17cによってパック保護袋17Dは密閉構造を有しており、たれ、山椒のパック14を内蔵することができる。開放端17aと開放端17dとを互いに反対方向に引っ張ると合せ目17bと合せ目17cとは分離して手を汚すことなくたれ、山椒のパック14をパック保護袋17Dの内部から取り出すことができる。図13(A)はたれ、山椒のパック14を内蔵した通常の状態であり、図13(B)はたれ、山椒のパック14の開放端17aと開放端17dとを互いに反対方向に少し引っ張った状態であり、図13(C)はたれ、山椒のパック14の開放端17aと開放端17dとを互いに反対方向に大きく引っ張った状態である。
図12(A)〜図12(C)に示す様々の商品容器の任意の一つと、図12(D)〜図12(G)に示す様々のパック保護袋の任意の一つとを組み合わせた実施形態のすべてが実施可能である。
図14は商品容器とパック保護袋との組み合わせの実施形態の一例を示す図である。
図14は図12(B)に示す商品容器11Bと、図12(E)に示すパック保護袋17Bとを組み合わせた実施形態である。図14(A)では、商品容器11Bの内部の物の積載の順序は、第1実施形態におけると同様である。図14(B)では、商品容器11Bの内部の物の積載の順序は、第2実施形態におけると同様である。
図15は商品容器とパック保護袋との組み合わせの別の実施形態の一例を示す図である。
図15は図12(B)に示す商品容器11Bと、図12(F)に示すパック保護袋17Cとを組み合わせた実施形態である。図15(A)では、商品容器11Bの内部の物の積載の順序は、第1実施形態におけると同様である。図15(B)では、商品容器11Bの内部の物の積載の順序は、第2実施形態におけると同様である。図14、図15は、商品容器とパック保護袋との組み合わせの一例であり、他の数々の実施可能な組み合わせの例については説明を省略する。
図面に明示した実施形態に限らず、上述した各実施形態の構成部分の一部を、任意に組み合わせた実施形態も実施可能であり、本発明の実施形態である。また、本発明は、上述した実施形態およびこれらの組み合わせに限ることなく、同一の技術的思想を当然に含むものである。