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JP6069004B2 - 粘着剤組成物及び表面保護フィルム - Google Patents

粘着剤組成物及び表面保護フィルム Download PDF

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Description

本発明は、粘着剤組成物及び該粘着剤組成物を用いた表面保護フィルムに関する。
表面保護フィルムの粘着層に用いる粘着剤としては、従来から、アクリル系粘着剤や天然ゴム、ポリイソブチレン等のゴムを主体とするゴム系粘着剤が主として使用されている。
これらの粘着剤を所定の支持体フィルムに塗布する方法としては、粘着剤を溶剤に溶かした粘着剤溶液を、ロール、スプレー等を用いて塗布する方法が用いられている。これらの方法は、粘着剤層を均一に、かつ薄く塗工できるというメリットを有しているが、溶剤の使用は、大気汚染、火災、製造時の安全衛生性、経済性等の観点からは好ましくない。
一方、溶剤を使用しないホットメルトタイプの表面保護フィルムの製造技術として、粘着剤層と支持体フィルムとの積層体を共押し出しによって製造する技術が知られており、粘着剤に関しても、種々のホットメルト型粘着剤が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
また、優れた粘着力を有する粘着剤として、ビニル芳香族化合物を主体とするブロックと、共役ジエンを主体とするブロックとからなり、共役ジエン部分の二重結合の一部を水添し、残りの二重結合の一部をエポキシ化したエポキシ変性水添ブロック共重合体からなる粘接着剤組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、支持体フィルムとして、難接着材料の代表であるオレフィン系樹脂フィルムを用いる場合は、オレフィン系樹脂フィルムとの親和性が高い、エチレンを主成分とする共重合体、例えばエチレン酢酸ビニル(EVA)を用いて粘着剤層を形成した共押し出しフィルムが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
その他にも、基材層にポリオレフィン系樹脂、粘着層にプロピレン系共重合体と水添系スチレン系熱可塑性エラストマーからなり、共押出しによって成膜されている表面保護シート(例えば、特許文献4参照)や感圧接着剤層がポリ(モノビニル芳香族炭化水素)ブロック及び水素化ポリ(共役)ジエンブロックを含むブロックコポリマーと粘着性付与樹脂を含む保護フィルムが提案されている(例えば、特許文献5参照)。
特開2003−327936公報 特開平8−73699号公報 特開昭61−103975号公報 特開2004−2624号公報 特表2009−520042号公報
表面保護フィルムは、偏光板、位相差フィルム、導光板、LCD用光学フィルム、シート、タッチパネル基板フィルム、PDP用反射防止フィルム、光学部材の表面保護に用いられる光学用プロテクトフィルム、自動車等の鋼板用保護フィルム、各種プラスチックの保護フィルム等、多種多様な分野に使用されており、その用途に応じた粘着性、粘着力が求められる。例えば、粘着力が高すぎると剥がすときに大きな力が必要となり、作業性が劣るという問題が発生する場合や、かえって粘着力が低すぎると保管中に剥がれるという問題が発生する場合がある。従って、用途に応じた粘着性や粘着力を有することが作業性の観点から好ましい。
一般的に表面保護フィルムに求められる共通性能としては、長期間保存や低温下でも粘着力及び粘着性が変わらないことが挙げられる。このような表面保護フィルムであれば作業性に優れる。また、貼り付けた表面保護フィルムを剥す際に被着体に糊残りしないことも重要な要求性能である。
しかしながら、特許文献1のように、粘着剤層と支持体フィルムとの積層体を共押し出しにより製造する技術においては、支持体フィルム表面に、コロナ処理、アルカリ処理、火炎処理等を行うことが困難であるため、支持体と粘着剤層との間で強固な接着力を有する共押し出しフィルムが得られにくいという問題を有している。具体的には、支持体フィルムと粘着剤層との積層体を金属板等に貼り付けて、剥がした場合、支持体フィルムと粘着剤層との間で界面剥離を生じ、糊残りが発生しやすいという問題がある。
また、特許文献2に開示されている粘接着剤組成物は、加熱や長期間保存によるゲル化や劣化が激しく、長期安定性に関して解決すべき課題を有している。
さらに、特許文献3に開示されている共押し出しフィルムは、十分な粘着性が得られないという問題を有している。特に、酢酸ビニル含有量の極めて低いものについては、粘着性の低下が顕著である。
またさらに、上記特許文献3には、例えば、A−B−A(Aはスチレン重合体ブロック、Bはエチレン/ブチレン共重合体ブロック)ブロック共重合体を用いた粘着剤層を、オレフィン系樹脂フィルム上に形成させた表面保護用接着フィルムについて開示している。しかしながら、この粘着剤層では、被着体が歪んでいたり、複雑な形状をしていたりする場合には、良好な密着性が得られないという問題がある。一方で、平滑な被着体に貼り付けた場合には、長時間保存により接着強度が変化し、フィルムを剥離すると糊残りが生じるという問題を有している。
さらにまた、特許文献4及び特許文献5に開示されている表面保護シートや保護フィルムも、各温度における粘着性、粘着力及び粘着力の接着昂進(粘着力の経時的向上)等の特性バランスの観点において、なお、一層の改善が要望されている。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、配合調整することにより、用途ごとに適度な粘着力と粘着性を発揮でき、優れた塗工性を有し、長時間に亘り粘着性及び粘着力が維持され、低温条件下及び室温条件下のいずれにおいても優れた粘着性及び粘着力を有し、糊残りの少ない、粘着剤組成物、及び該粘着剤組成物を含む接着剤層を有する表面保護フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックの含有量、水素添加前の共役ジエン単量体単位の1,2結合量と3,4結合量との合計量、共役ジエン部分の水素添加率、ブロック共重合体のメルトフローレート値(以下、「MFR」という)及びブロック共重合体の秩序−無秩序転移温度(以下、「ODT」という)が特定の範囲であるブロック共重合体を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
〔1〕
ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックAと、共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックBと、を有するブロック共重合体、を含む粘着剤組成物であって、
前記ブロック共重合体が下記(1)〜(5)の条件を満たす、
粘着剤組成物。
(1)前記共役ジエン単量体単位中の1,2−結合量と3,4−結合量の合計含有量が65〜90%
(2)前記ビニル芳香族単量体単位の含有量が12〜25質量%
(3)前記重合体ブロックBの前記共役ジエン単量体単位に由来する二重結合の水素添加率が90%以上
(4)前記ブロック共重合体のメルトフローレート値(MFR)が15〜60g/10分
(5)前記ブロック共重合体の秩序―無秩序転移温度(ODT)が160〜210℃
〔2〕
前記ブロック共重合体が、2個以上の前記重合体ブロックAと、2個以上の前記重合体ブロックBとを有し、
前記ブロック共重合体の少なくとも1つの末端に前記重合体ブロックBがあり、
前記ブロック共重合体の少なくとも1つの末端にある前記重合体ブロックBの含有量が0.5〜9質量%である、前項〔1〕に記載の粘着剤組成物。
〔3〕
前記ブロック共重合体が、2個の重合体ブロックA1,A2と、2個の重合体ブロックB1,B2とを有し、
前記ブロック共重合体が、A1−B1−A2−B2で示される構造を有し、
前記重合体ブロックB1と前記重合体ブロックB2の質量比(B2/B1)が、0.10以下である、前項〔1〕又は〔2〕に記載の粘着剤組成物。
〔4〕
前記ブロック共重合体100質量部に対し、
粘着付与剤10〜100質量部をさらに含有する、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
〔5〕
前記ブロック共重合体100質量部に対し、
ポリオレフィン系樹脂10〜100質量部をさらに含有する、前項〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
〔6〕
前記ブロック共重合体100質量部に対し、
水素添加スチレン系エラストマー10〜100質量部をさらに含有する、前項〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
〔7〕
基材フィルムと、
該基材フィルム上に、前項〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の粘着剤組成物を含む粘着剤層とを有する、表面保護フィルム。
本発明によれば、用途ごとに適度な粘着力と粘着性を発揮でき、優れた塗工性を有し、長時間に亘り粘着性及び粘着力が維持され、低温条件下及び室温条件下のいずれにおいても優れた粘着性及び粘着力を有し、糊残りの少ない、粘着剤組成物、及び該粘着剤組成物を含む接着剤層を有する表面保護フィルムが得られる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
〔粘着剤組成物〕
本実施形態に係る粘着剤組成物は、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックAと、共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックBと、を有するブロック共重合体、を含む。
〔ブロック共重合体〕
本実施形態に用いるブロック共重合体は、重合体ブロックAと、重合体ブロックBと、を有するブロック共重合体であって、下記(1)〜(5)の条件を満たす。
(1)共役ジエン単量体単位中の1,2−結合量と3,4−結合量の合計含有量が65〜90%
(2)ビニル芳香族単量体単位の含有量が12〜25質量%
(3)重合体ブロックBの共役ジエン単量体単位に由来する二重結合の水素添加率が90%以上
(4)ブロック共重合体のMFRが15〜60g/10分
(5)ブロック共重合体のODTが160〜210℃
なお、本実施形態において、ブロック共重合体を構成する各単量体単位の命名は、当該単量体単位が由来する単量体の命名に従っているものとする。例えば、「ビニル芳香族単量体単位」とは、単量体であるビニル芳香族化合物を重合した結果生ずる、重合体の構成単位を意味する。その構造は、置換ビニル基に由来する置換エチレン基の二つの炭素が結合部位となっている分子構造である。
また、「共役ジエン単量体単位」とは、単量体である共役ジエン化合物を重合した結果生ずる、重合体の構成単位を意味する。その構造は、共役ジエン単量体に由来するオレフィンの二つの炭素が結合部位となっている分子構造である。
また、本実施形態において「主体とする」とは、1つの重合体ブロック中、対象の単量体単位を60質量%以上含有することを意味する。単量体単位を80質量%以上含有することが好ましく、90質量%以上含有することがより好ましく、95質量%以上含有することがさらに好ましい。例えば、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックAは、重合体ブロックA中にビニル芳香族単量体単位を60質量%以上含有する。
前記「ビニル芳香族単量体」としては、特に限定されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルエチレン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン等のビニル芳香族化合物が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。このなかでも、粘着力及び供給安定性の観点からは、スチレンを用いることが好ましい。
前記「共役ジエン単量体」は、1対の共役二重結合を有するジオレフィンであり、特に限定されないが、例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。特に、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。1,3−ブタジエンとイソプレンとでは、本実施形態の粘着剤組成物において、高い機械強度を得る観点から、1,3−ブタジエンを主体とすることがより好ましい。2種以上の共役ジエン単量体を併用する場合、1つの共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロック中の、共役ジエン単量体の総量に対する、1,3−ブタジエン含有量は80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましい。
(1)共役ジエン単量体単位中の1,2−結合量と3,4−結合量の合計含有量
本実施形態に用いるブロック共重合体を構成する共役ジエン単量体単位のミクロ構造は、1,2−結合量と3,4−結合量の合計含有量が、ブロック共重合体中の共役ジエン単量体単位の総量に対し、65〜90%であり、68〜90%が好ましく、72〜88%がより好ましい。上記合計含有量が65%以上であることにより、長期間貼り付けた後であっても適度な粘着力を有し、フィルムを剥離する際に糊残りがより生じにくい。また、上記合計含有量が90%以下であることにより、得られる粘着剤組成物の粘着力がより向上する。なお、1,2−結合量と3,4−結合量は、水素添加前のブロック共重合体をサンプルとして核磁気共鳴スペクトル解析(NMR)を用いて測定することにより求めることができ、詳細には実施例に記載の方法により求めることができる。
共役ジエン単量体単位のミクロ構造は、赤外分光光度計(IR)や核磁気共鳴装置(NMR)等により分析できる。1,2−結合量と3,4−結合量の合計含有量は、後述する実施例に示す方法により測定できる。
また、ブロック共重合体のビニル結合量(1,2−結合量と3,4−結合量の合計含有量)は、後述する極性化合物を添加してブロック共重合体を製造することにより、調整することができる。
(2)ビニル芳香族単量体単位の含有量
本実施形態に用いるブロック共重合体の、ブロック共重合体の質量に対する、ビニル芳香族単量体単位の含有量は、12〜25質量%の範囲であり、13〜23質量%の範囲であることが好ましく、14〜20質量%の範囲であることがより好ましい。含有量が25質量%以下であることにより、粘着剤組成物の粘着性がより向上する。また、含有量が12質量%以上であることにより、貼り付け後に長期間保存しても粘着性、粘着力が高くなりすぎず、フィルムを剥離する際に糊残りがより生じにくい。
ビニル芳香族単量体単位の含有量は、後述する実施例において記載する方法により測定できる。
また、ビニル芳香族単量体単位の含有量は、ブロック共重合体を重合する際に用いるビニル芳香族単量体の添加量を制御することによって調整することができる。
(3)重合体ブロックBの共役ジエン単量体単位に由来する二重結合の水素添加率
本実施形態の重合体ブロックBの共役ジエン単量体に由来する二重結合の水素添加率は、ブロック共重合体中の共役ジエン単量体の総量に対し、90%以上であり、93%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。また、上記水素添加率は多いほど好ましく、より好ましくは100%以下である。水素添加率が90%以上であることにより、十分な粘着力が得られ、押出成膜時の架橋を防ぎ、ゲル状物が発生を抑制できる。なお、水素添加率は、後述する水添触媒の量でコントロールできる。また、水素添加率は、後述する実施例において記載する方法により測定できる。
(4)ブロック共重合体のMFR
本実施形態に用いるブロック共重合体のMFRは、測定条件が温度:230℃、荷重:2.16kgのとき、15〜60g/10分の範囲であり、17〜55g/10分の範囲であることが好ましく、20〜50g/10分の範囲であることがより好ましく、25〜45g/10分の範囲であることがさらに好ましい。MFRが15g/10分以上であることにより、後述する本実施形態の粘着剤組成物の溶融粘度が高くならず、押出成膜性がより良好となる。60g/10分以下であることにより、より高い粘着力を有する。これにより、本実施形態の粘着剤組成物を用いた表面保護フィルムは、当該表面保護フィルムを剥がしたときに糊残りが生じにくいものとなる。MFRはリチウム開始剤の量をコントロールすることにより、制御でき、上記範囲とすることができる。なお、MFRは、後述する実施例に示す方法により測定できる。
(5)ブロック共重合体のODT
本実施形態に用いるブロック共重合体のODTは、160〜210℃の範囲であり、175〜205℃の範囲であることが好ましく、180〜200℃の範囲であることがより好ましい。ODTが上記範囲であることにより、生産性、押出成膜性がより良好となる。ODTはポリマー構造、ビニル芳香族単量体単位の量、分子量等をコントロールすることにより、制御でき、上記範囲とすることができる。なお、ODTは、後述する実施例に示す方法により測定できる。
本実施形態に用いるブロック共重合体は、2個以上の重合体ブロックA(以下、「A1,A2」等と表現する場合もある。)と、2個以上の重合体ブロックB(以下、「B1,B2」等と表現する場合もある。)とを有することが好ましい。なお、重合体ブロックAは、3個以下が好ましく、重合体ブロックBは、3個以下が好ましい。このようなブロック共重合体であることにより、粘着力により優れる傾向にある。
また、ブロック共重合体の少なくとも1つの末端に、重合体ブロックBがあることが好ましい。共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックは、粘着性を発現する効果があり、この重合体ブロックがブロック共重合体の末端にあることにより、粘着性により優れる傾向にある。さらに、ブロック共重合体の少なくとも1つの末端にある重合体ブロックBの含有量は、ブロック共重合体の総質量に対して、0.5〜9質量%の範囲であることが好ましく、1〜7質量%の範囲であることがより好ましく、2〜6質量%の範囲であることがさらに好ましい。少なくとも1つの末端にある重合体ブロックBの含有量が0.5質量%以上であることにより、粘着剤組成物の粘着性がより向上する傾向にある。また、含有量が9質量%以下であることにより、ブロック共重合体の凝集力がより向上し、粘着剤組成物の粘着力がより向上する傾向にある。
重合体ブロックBの含有量は、モノマーフィード量をコントロールすることにより、制御することができる。また、重合体ブロックBの含有量は、核磁気共鳴スペクトル解析(NMR)によって測定することができる。
本実施形態に用いるブロック共重合体は、2個の重合体ブロックA1、A2と、2個の重合体ブロックB1、B2とを有し、A1−B1−A2−B2で示される構造を有するブことが好ましい。また、重合体ブロックB1と重合体ブロックB2との質量比(B2/B1)は、0.10以下の範囲であることが好ましく、0.02〜0.09の範囲であることがより好ましく、0.03〜0.08の範囲であることがさらに好ましい。質量比(B2/B1)が0.10以下であることにより、粘着力がより向上し、適度な粘着性を有する傾向にある。
また、重合体ブロックA1と重合体ブロックA2との質量比(A1/A2)は、0.7〜1.3の範囲であることが好ましく、0.8〜1.2の範囲であることがより好ましく、0.9〜1.1の範囲であることがさらに好ましく、0.95〜1.05の範囲であることがよりさらに好ましい。質量比が上記範囲であることにより、ブロック共重合体の凝集力がより高くなり、粘着力がより優れる傾向にある。
本実施形態に用いるブロック共重合体の重量平均分子量は、40,000〜200,000であることが好ましく、50,000〜170,000であることがより好ましく、60,000〜150,000であることがさらに好ましい。また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」ともいう。)で測定される単一ピークの分子量分布は1.2以下であることが好ましく、より好ましくは1.15以下であり、さらに好ましくは1.1以下であり、よりさらに好ましくは1.08以下である。重量平均分子量、分子量分布は後述する実施例に示す方法により測定することができる。
〔ブロック共重合体の製造方法〕
本実施形態に用いるブロック共重合体を重合する方法については、特に限定されないが、例えば、配位重合、アニオン重合又はカチオン重合等が挙げられる。このなかでも、構造の制御の容易さの観点からはアニオン重合が好ましい。
アニオン重合によるブロック共重合体の製造方法としては、特に限定されず、公知の方法が適用できる。例えば、特公昭36−19286号公報、特公昭43−17979号公報、特公昭46−32415号公報、特公昭49−36957号公報、特公昭48−2423号公報、特公昭48−4106号公報、特公昭56−28925号公報、特開昭59−166518号公報、特開昭60−186577号公報等に記載された方法が挙げられる。
本実施形態において、水素添加前のブロック共重合体は、炭化水素溶媒中でリチウム開始剤を用いてアニオンリビング重合により製造することができる。炭化水素溶媒としては、特に限定されないが、具体的には、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘプタン等の脂環式炭化水素類;又はベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素が挙げられる。
また、リチウム開始剤としては、特に限定されないが、具体的には、炭素数1〜20の脂肪族及び芳香族炭化水素リチウム化合物が挙げられる。該リチウム化合物には、1分子中に1個のリチウムを含む化合物、1分子中に複数のリチウムを含む、ジリチウム化合物、トリリチウム化合物、及びテトラリチウム化合物が含まれる。具体的には、n−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ペンチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、フェニルリチウム、トリルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとsec−ブチルリチウムとの反応生成物、及びジビニルベンゼンとsec−ブチルリチウムと少量の1,3−ブタジエンとの反応生成物等が挙げられる。この中でも、重合活性の点でn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムが好ましい。
リチウム開始剤の添加量は、目的とするブロック共重合体の分子量によるが、一般的には0.01〜0.5phm(単量体100質量部当たりに対する質量部)を用いることができる。リチウム開始剤の添加量は、好ましくは、0.03〜0.3phmであり、より好ましくは、0.05〜0.15phmである。
本実施形態において、リチウム開始剤を重合開始剤として共役ジエン単量体とビニル芳香族単量体とをブロック共重合する際に、極性化合物として第3級アミン化合物を添加することができる。第3級アミン化合物としては、特に限定されないが、具体的には、下記式で示される化合物が挙げられる。
123
(式中、R1、R2、及びR3は、炭素数1〜20の炭化水素基又は第3級アミノ基を有する炭化水素基である。)
このような化合物としては、特に限定されないが、具体的には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N−エチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン、1,2−ジピペリジノエタン、トリメチルアミノエチルピペラジン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルエチレントリアミン、N,N’−ジオクチル−p−フェニレンジアミン等が挙げられる。この中でも、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンが好ましい。
上記第3級アミン化合物は、重合体ブロックBのビニル結合量を高くするために使用されうる。その添加量は、目的とする共役ジエン部のビニル結合量(1,2−結合量と3,4−結合量との合計)によって調節することができる。本実施形態の共役ジエン単量体単位中のビニル結合量は65〜90%であり、これに対する第3級アミン化合物の添加量は、リチウム開始剤に対して、好ましくは0.1〜4(mol/Li)、より好ましくは0.2〜3(mol/Li)である。しかし、第3級アミン化合物の添加量はこれに限定されない。
本実施形態において、共重合の際、ナトリウムアルコキシドを共存させてもよい。用いるナトリウムアルコキシドは、特に限定されないが、具体的には、下記式で示される化合物が挙げられる。この中でも、炭素原子数3〜6のアルキル基を有するナトリウムアルコキシドが好ましく、ナトリウムt−ブトキシド、ナトリウムt−ペントキシドがより好ましい。
NaOR
(式中、Rは炭素原子数2〜12のアルキル基である。)
本実施形態に用いるナトリウムアルコキシドの添加量は、第3級アミン化合物に対して、好ましくは0.01以上0.1未満(モル比)であり、より好ましくは0.01以上0.08未満(モル比)、さらに好ましくは0.03以上0.08未満(モル比)、よりさらに好ましくは0.04以上0.06未満(モル比)である。ナトリウムアルコキシドの量が上記範囲であることにより、ビニル結合量が高い重合体ブロックBと、分子量分布が狭い重合体ブロックAを有し、且つ共重合体の分子量分布も狭く、高い強度を有するブロック共重合体をより高生産率で得ることができる傾向にある。
本実施形態においてリチウム開始剤を重合開始剤として共役ジエン単量体とビニル芳香族単量体とをブロック共重合する方法は、バッチ重合であっても連続重合であっても、又はそれらの組み合わせであってもよい。特に分子量分布が狭く、高い強度を有するブロック共重合体を得るにはバッチ重合方法が推奨される。重合温度は、一般に0℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃であり、より好ましくは40℃〜100℃である。重合に要する時間は条件によって異なるが、通常は24時間以内であり、好適には0.1〜10時間である。また、重合系の雰囲気は窒素ガス等の不活性ガス雰囲気にすることが好ましい。重合圧力は、上記重合温度範囲で単量体及び溶媒を液相に維持するに充分な圧力の範囲であればよく、特に限定されるものではない。さらに、重合系内に開始剤及びリビングポリマーを不活性化させるような不純物、例えば水、酸素、炭酸ガス等が混入しないように留意することが好ましい。
本実施形態に用いるブロック共重合体の共役ジエン部分を水素添加する方法としては、水添触媒の存在下に、水素を供給し、不飽和部を水素添加する方法が挙げられる。水素添加の際に用いる触媒量を多くすると、水素添加率を大きくすることができる。
水添触媒としては、特に限定はされないが、従来公知の水添触媒である、Ni、Pt、Pd、Ru等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等に担持させた担持型不均一系水添触媒;Ni、Co、Fe、Cr等の有機酸塩又はアセチルアセトン塩等の遷移金属塩と有機アルミニウム等の還元剤とを用いる、いわゆるチーグラー型水添触媒;Ti、Ru、Rh、Zr等の有機金属化合物等のいわゆる有機金属錯体等の均一系水添触媒が挙げられる。
このような水添触媒としては、具体的には、特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特公昭63−4841号公報、特公平1−37970号公報、特公平1−53851号公報、特公平2−9041号公報等に記載された水添触媒が挙げられる。
本実施形態に用いるブロック共重合体は、官能基含有原子団を有していてもよい。官能基としては、特に限定されないが、例えば、水酸基、カルボキシル基、カルボニル基、チオカルボニル基、酸ハロゲン化物基、酸無水物基、チオカルボン酸基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、カルボン酸エステル基、アミド基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、リン酸基、リン酸エステル基、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、ピリジル基、キノリン基、エポキシ基、チオエポキシ基、スルフィド基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、ハロゲン化ケイ素基、アルコキシケイ素基、ハロゲン化スズ基、ボロン酸基、ホウ素含有基、ボロン酸塩基、アルコキシスズ基、フェニルスズ基等が挙げられる。
〔その他の添加剤〕
本実施形態の粘着剤は、上述したブロック共重合体を含有し、必要に応じて、後述するその他の成分をさらに含有することができる。
(粘着付与剤)
本実施形態にかかる粘着剤組成物は、ブロック共重合体100質量部に対し、粘着付与剤10〜100質量部をさらに含有することができる。これにより、粘着剤組成物の粘着力がより優れる傾向にあり、より高い粘着力が求められる用途により適したものとなる。
「粘着付与剤」とは配合物の表面の粘着力を増大させる目的で、配合する薬品をいう。粘着付与剤としては、特に限定されないが、例えば、ロジン系テルペン系樹脂、水添ロジン系テルペン系樹脂、クマロン系樹脂、フェノール系樹脂、テルペン−フェノール系樹脂、芳香族炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹脂等が挙げられる。粘着付与剤の具体例としては、「ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェスト社編)に記載されたものが使用できる。粘着付与剤は、1種単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
本実施形態の粘着剤組成物中における粘着付与剤の含有量は、ブロック共重合体を100質量部としたとき10〜100質量部であることが好ましく、より好ましくは20〜80質量部であり、さらに好ましくは30〜70質量部である。粘着付与剤の添加量が100質量部以下であることにより、粘着剤組成物が、長期貼り付け後にも適度な粘着力を有し、剥離の際に糊残りが生じにくい傾向にある。また、10質量部以上であることにより粘着力により優れる傾向にある。
(ポリオレフィン系樹脂)
本実施形態にかかる粘着剤組成物は、ブロック共重合体100質量部に対し、ポリオレフィン系樹脂10〜100質量部をさらに含有することができる。ポリオレフィン系樹脂を添加することにより、粘着性、粘着力を抑える効果があると共に温度処理しても粘着力の変化を小さくすることもでき、所望の粘着性、粘着力が安定的に得られる傾向にある。
「ポリオレフィン系樹脂」とは、二重結合を少なくとも1箇もった鎖状炭化水素の重合体をいう。本実施形態に用いるブロック共重合体は、ポリオレフィン系樹脂、特にポリプロピレン系樹脂との親和性に優れる。本実施形態の接着性組成物を表面保護フィルムに使用すると用途によっては粘着力が高すぎる場合がある。このようなときには、ポリプロピレン系樹脂を添加することで、粘着力を制御することができ、所望の粘着力の粘着剤組成物を作製することができる。一般的にポリオレフィン系樹脂は、コモノマー(主としてエチレン)との共重合の形態において、ホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマーの3種に分類される。添加するポリオレフィン系樹脂は、特に限定されず、2種以上併用してもよい。また、ポリオレフィン系樹脂の含有量は、本実施形態に用いるブロック共重合体100質量部に対して、10〜100質量部であることが好ましく、より好ましくは20〜80質量部であり、さらに好ましくは30〜60質量部以下である。ポリオレフィン系樹脂の含有量が上記範囲であることにより、粘着性、粘着力が低下し過ぎることなく、好ましい。
(水素添加(水添)スチレン系エラストマー)
本実施形態にかかる粘着剤組成物は、ブロック共重合体100質量部に対し、上述した本実施形態のブロック共重合体以外の水添添加スチレン系エラストマー10〜100質量部をさらに含有することができる。これにより、粘着性と粘着力のバランスにより優れる傾向にある。
本実施形態において、「水添スチレン系エラストマー」とは、スチレンと水素添加された共役ジエン化合物との共重合体をいう。水添スチレン系エラストマーとしては、特に限定されないが、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)、スチレン−ブタジエンランダムポリマー(SBR)を水素添加により飽和させたスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEPS)、スチレン−エチレン−ブチレン(SEB)、スチレン−エチレン−プロピレン(SEP)、水素添加スチレン−ブタジエンランダムポリマー(HSBR)が挙げられる。
また、上記水添スチレン系エラストマーとして、特に限定されないが、例えば、水酸基、カルボキシル基、カルボニル基、チオカルボニル基、酸ハロゲン化物基、酸無水物基、チオカルボン酸基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、カルボン酸エステル基、アミド基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、リン酸基、リン酸エステル基、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、ピリジル基、キノリン基、エポキシ基、チオエポキシ基、スルフィド基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、ハロゲン化ケイ素基、アルコキシケイ素基、ハロゲン化スズ基、ボロン酸基、ホウ素含有基、ボロン酸塩基、アルコキシスズ基、フェニルスズ基を含む官能基を有する反応性エラストマーを使用してもよい。
水添スチレン系エラストマーの含有量は、本実施形態に用いるブロック共重合体100質量部に対して、10〜100質量部であることが好ましく、より好ましくは20〜75質量部であり、さらに好ましくは30〜50質量部である。水添スチレン系エラストマーの含有量が100質量部以下であることにより、適度な粘着力と粘着性が得られる傾向にある。一方で、10質量部以上であることにより、粘着性の経時変化及び処理温度に対する粘着力の変化がより少なくなる傾向にある。
(エチレン酢酸ビニル共重合体)
本実施形態の粘着剤組成物は、エチレン酢酸ビニル共重合体をさらに含有してもよい。エチレン酢酸ビニル共重合体は、特に限定されず、例えば、エチレンと酢酸ビニルとを、高温、高圧条件下でラジカル共重合することにより製造できる。エチレン酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニルの含有率によって性質が異なるが、特に限定されない。
エチレン酢酸ビニル共重合体の含有量は、本実施形態に用いるブロック共重合体100質量部に対して、100質量部以下であることが好ましく、より好ましくは75質量部、さらに好ましくは50質量部以下である。また、含有量は、0質量部以上であることが好ましい。エチレン酢酸ビニル共重合体の含有量が上記範囲内であれば、適度な粘着力と粘着性が得られる傾向にある。
(アクリル系共重合体)
本実施形態の粘着剤組成物は、アクリル系共重合体をさらに含有してもよい。アクリル系共重合体は、特に限定されないが、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、アクリルニトリルと酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレン等との共重合体が挙げられる。
アクリル系共重合体の含有量は、本実施形態に用いるブロック共重合体100質量部に対して、100質量部以下であることが好ましく、より好ましくは75質量部、さらに好ましくは50質量部以下である。また、含有量は、0質量部以上であることが好ましい。アクリル系共重合体の含有量が上記範囲内であれば、適度な粘着力と粘着性が得られる傾向にある。
(軟化剤)
本実施形態の粘着剤組成物は、軟化剤をさらに含有してもよい。軟化剤を含有させることにより、本実施形態の粘着剤組成物において、粘着性を改良することができる。軟化剤としては、鉱物油系軟化剤又は合成樹脂系軟化剤のいずれも使用できる。
鉱物油系軟化剤としては、一般に、芳香族系炭化水素、ナフテン系炭化水素及びパラフィン系炭化水素の混合物が挙げられる。パラフィン系炭化水素の炭素原子数が全炭素原子中の50%以上を占めるものがパラフィン系オイルと呼ばれ、ナフテン系炭化水素の炭素原子が30〜45%のものがナフテン系オイルと呼ばれ、また、芳香族系炭化水素の炭素原子が35%以上のものが芳香族系オイルと呼ばれている。鉱物油系軟化剤としては、特に限定されないが、例えば、ゴム用軟化剤であるパラフィン系オイルが好ましい。
合成樹脂系軟化剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリブテン、低分子量ポリブタジエン等が好ましいものとして挙げられる。
本実施形態の粘着剤組成物中の軟化剤の含有量は、ブロック共重合体100質量部に対し、軟化剤の含有量が0〜100質量部であることが好ましい。含有量が上記範囲であることにより、軟化剤のブリードをより抑制でき、粘着力がより優れる傾向にある。
(酸化防止剤、光安定剤等)
本実施形態の粘着剤組成物には、酸化防止剤、光安定剤等の安定剤を添加してもよい。
酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−[1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル]フェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)]アクリレート等のヒンダードフェノール系酸化防止剤;ジラウリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネートペンタエリスリトール−テトラキス(β−ラウリルチオプロピオネート)等のイオウ系酸化防止剤;トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等のリン系酸化防止剤等が挙げられる。
光安定剤としては、特に限定されないが、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
酸化防止剤、光安定剤の含有量は、本実施形態に用いるブロック共重合体100質量部に対して、10質量部以下であることが好ましく、より好ましくは5質量部であり、さらに好ましくは2質量部以下である。また、含有量は、0質量部以上であることが好ましい。含有量が10質量部以下であることにより、長期間安定した粘着性が維持され、より優れた熱安定性が得られる傾向にある。
(顔料、ワックス類、熱可塑性樹脂、天然ゴム、合成ゴム)
本実施形態の粘着剤組成物には、その他、必要に応じて、ベンガラ、二酸化チタン等の顔料;パラフィンワックス、マイクロクリスタンワックス、低分子量ポリエチレンワックス等のワックス類;無定形ポリオレフィン、エチレンーエチルアクリレート共重合体等のポリオレフィン系熱可塑性樹脂又は低分子量のビニル芳香族系熱可塑性樹脂等の熱可塑性樹脂;天然ゴム;ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、イソプレン−イソブチレンゴム、ポリペンテナマーゴム等の合成ゴムを添加してもよい。なお、合成ゴムとしては、その他、「ゴム、プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェスト社編)等に記載されたものが挙げられる。
〔粘着剤組成物の製造方法〕
粘着剤組成物は、従来公知の方法により製造できる。例えば、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、コニーダ、多軸スクリュー押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法、各成分を溶解又は分散混合後、コーター等によりキザイフィルムに塗工した後、溶剤を加熱除去する方法等が用いられる。
本実施形態の粘着剤組成物は、軽量化、柔軟化、密着性の向上効果を図るため、発泡させてもよい。発泡方法としては、化学的方法、物理的方法、熱膨張型のマイクロバルーンの利用等がある。各々、無機系発泡剤若しくは有機系発泡剤等の化学的発泡剤又は物理的発泡剤等の添加、或いは熱膨張型のマイクロバルーンの添加等により材料内部に気泡を分布させることができる。
また、中空フィラー(既膨張バルーン)を添加することにより、軽量化、柔軟化、密着性の向上を図ってもよい。
〔表面保護フィルム〕
本実施形態にかかる表面保護フィルムは、基材フィルムと、該基材フィルム上に上述した本実施形態の粘着剤組成物を含む粘着剤層とを有する。
基材フィルムの材料としては、特に限定されず、非極性樹脂又は極性樹脂のいずれも使用できる。このなかでも、性能や価格面等から、非極性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ホモ又はブロックのポリプロピレンが挙げられる。また、極性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びその加水分解物等が好ましいものとして挙げられる。
本実施形態の表面保護フィルムを構成する粘着剤層の厚さは、1μm〜100μmが好ましく、5〜100μmがより好ましい。粘着剤層の厚さが100μm以下であることにより、容量が大きくなりすぎないため、取扱性が良好で、経済的にもより好ましい。また、1μm以上であることにより、密着性がより良好であり、均一な厚みが得られる。
基材フィルムの厚さは、5mm以下であることが好ましく、より好ましくは3mm以下であり、さらに好ましくは1mm以下であり、よりさらに好ましくは300μm以下であり、さらにより好ましくは10〜200μmである。一般的に、厚さが300μmを超えるものは「シート」と呼ばれるが、本明細書においては、これらも含めてフィルムと記載している。
〔表面保護フィルムの製造方法〕
本実施形態における表面保護フィルムの製造方法としては、例えば、粘着剤組成物の溶融物、若しくは溶液を前記基材フィルム上に塗工する方法とフィルム押出機による方法とが挙げられる。
粘着剤組成物の溶液を塗工する方法においては、粘着剤組成物を溶解可能な溶剤に溶かし、コーター等を用い、基材フィルム上に塗工し、溶剤を加熱乾燥することによって製造できる。
粘着剤組成物を溶融させ、塗工する方法においては、ホットメルトコーター等を用い、基材フィルム上に溶融粘着剤組成物を塗工する方法により製造できる。この方法は、塗工温度より高いガラス転移温度、融点又は軟化点を有する各種の基材フィルムに塗工できるという利点がある。
フィルム押出機による方法においては、特に限定されないが、粘着剤層の成分と基材フィルムの熱可塑性樹脂成分とを、溶融共押出機にて、二つの流れにして、すなわち、接着剤層形成用流体と、基材体フィルム形成用流体とをダイス口内で合流せしめて単一流体を形成して押し出し、粘着剤層と樹脂フィルム層とを複合することによって製造することができる。フィルム押出機による方法の場合、粘着剤組成物は、予め粘着剤組成物の各成分をドライブレンドすることによっても製造できるため、生産性に優れている。
以下、具体的な実施例と比較例を挙げて本発明について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。先ず、実施例及び比較例に適用した、評価方法及び物性の測定方法について下記に示す。
〔I.ブロック共重合体の組成及び構造の評価〕
(I−1)スチレン含有量、共役ジエンのビニル結合量、共役ジエンに基づく二重結合の水素添加率
ポリマー中のスチレン含有量、共役ジエンのビニル結合量、共役ジエンに基づく二重結合の水素添加率は、測定サンプルを核磁気共鳴スペクトル解析(NMR)により、下記の条件で測定し、各成分のシグナル帰属から計算することにより、算出した。
測定機器 :JNM−LA400(JEOL製)
溶媒 :重水素化クロロホルム
測定サンプル :ポリマーを水素添加する前後の抜き取り品
サンプル濃度 :50mg/mL
観測周波数 :400MHz
化学シフト基準 :TMS(テトラメチルシラン)
パルスディレイ :2.904秒
スキャン回数 :64回
パルス幅 :45°
測定温度 :26℃
(I−2)重量平均分子量、分子量分布
ブロック共重合体の数平均分子量及び重量平均分子量は、GPC測定(装置:LC−10(株式会社島津製作所製、商品名)、カラム:TSKgelGMHXL(4.6mmID×30cm)2本、溶媒:テトラヒドロフラン)により、市販の標準ポリスチレンによるポリスチレン換算分子量として求めた。また、分子量分布は、得られた重量平均分子量と数平均分子量の比として求めた。
(I−3)メルトフローレート(MFR)
ISO1133に準拠し、温度230℃、荷重2.16kg(測定単位:g/10分)の条件で測定した。
(I−4)秩序−無秩序転移温度(ODT)
ブロック共重合体の秩序−無秩序転移温度(ODT)は、圧縮成形した厚み2mmのシートを、直径25mmの円形にカットし、装置ARES(ティー・エイ・インスツルメント社製、商品名)の捻りタイプのジオメトリーに試料をセットし、ひずみ1.0%、変動周波数(0.01〜20Hz)、種々の温度で動的な貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G’’)を測定し、G’をG’’に対してプロットした直線の傾き、切片が同じになり始める温度より決定した。
〔II.ブロック共重合体又は粘接着剤組成物の特性〕
(II−1)塗工性
ホットメルトコーターでの取扱性及びフィルムの状態(ムラ、シワ等)を目視観察した。
塗工性を下記により評価した。
○:フィルム巻き取り時の皺がなく、粘着層の表面状態も均一であった。
※1:粘着層がべたつき、フィルムの巻き取り時に皺が入った。
※2:粘着層の表面が荒れている状態であった。
(II−2)粘着性
測定装置としては、プローブタックテスターNTS−4800:テスター産業(株)製を用いた。下記実施例1〜10、比較例1〜6、参考例1〜3において作製した表面保護フィルムを錘10gの両面テープを貼ってある面のボビンに貼り付け、温度23℃、CONTACT SPEEDとPEELING SPEEDを1.0cm/秒に固定し、接触時間5秒と4時間の2条件で測定した。「変化率(%)」の値は、4時間後の粘着性/5秒後の粘着性×100(%)から算出した。また、低温での粘着性は、SPEEDは変えずに温度0℃、接触時間5秒の条件で測定した。なお、粘着性の値は、プローブタックテスターNTS−4800より検出されるデータの最大値を読み取った。
23℃での5秒後の粘着性の測定値(N)が、0.4以上であれば優れた粘着性を有し、0.5以上であればより優れた粘着性を有すると判断した。
また、0℃での粘着性の測定値(N)が、0.3以上であれば温度条件に依存しない粘着性を有し、0.4以上であれば温度条件により依存しない粘着性を有すると判断した。
さらに、23℃における4時間後と5秒後の粘着性の変化率が200%以下であれば長期間安定した粘着性を維持でき、170%以下であれば長期間より安定した粘着性を維持できると判断した。
本明細書で言う「粘着性」とは、タック(べとつき性)のことであり、どれだけくっつきやすいかを表している。
(II−3)粘着力(g/10mm)
測定装置としては、万能引張試験機「テンシロンSTM−T−200BP:(株)オリエンテック製」を用いた。PMMA板(表面の算術平均粗さ:0.1μm)に、下記実施例1〜10、比較例1〜6、参考例1〜3において作製した表面保護フィルムを貼り付け、温度23℃中で180度引き剥がし試験を、貼り付け直後と長時間密着後の2条件で行った。
この180度引き剥がし試験においては、測定用試料である表面保護フィルムを25mm幅にしてPMMA板に貼り付け、引き剥がし速度300mm/minとして剥離力を測定した。
なお、長時間密着後の評価は、PMMA板に表面保護フィルムを貼り付けた後、40℃、60℃、又は80℃のオーブン中に5分間入れ、取出し後、23℃×50%相対湿度中に1〜2時間放置した後に、180度引き剥がし試験を行い測定した。貼り付け直後(未処理)の評価は、PMMA板に表面保護フィルムを貼り付けた後、23℃×50%相対湿度中に1〜2時間放置した後に、180度引き剥がし試験を行い評価した。なお、「変化率(%)」の値は、未処理の粘着力/80℃×5分処理後の粘着力×100(%)から算出した。
全ての条件において、粘着力の測定値の場合の粘着力の測定値(N/10mm)が、2.2以上であれば優れた粘着力を有し、3.0以上であればより優れた粘着力を有すると判断した。
また、変化率が、200%以下であれば長期間安定した粘着性を維持でき、150%以下であれば長期間より安定した粘着性を維持できると判断した。
本明細書で言う「粘着力」とは、剥離強さのことであり、剥すときの抵抗を表している。
(II−4)糊残り性
PMMA板(表面の算術平均粗さ:1.1μm)に、下記実施例1〜10、比較例1〜6において作製した表面保護フィルムを貼り付け、23℃×50%相対湿度中で、重さ1kgのゴムロール(直径10cm)転がして貼り付けた。その後、80℃×5分間処理後、表面保護フィルムを剥離し、PMMA板上の糊残りの状態を評価した。糊残りの評価は下記評価基準により、◎、○、×、××の4段階で行った。
(評価基準)
◎ :剥離面積(1m2)に対して、目視で観察できる糊残りが全くないもの。
〇 :剥離面積(1m2)に対して、目視で観察できる糊残りが1点のもの。
× :剥離面積(1m2)に対して、目視で観察できる糊残りが2〜4点のもの。
××:剥離面積(1m2)に対して、目視で観察できる糊残りが5点以上のもの。
〔III.水添触媒の調製〕
ブロック共重合体の水素添加反応に用いた水添触媒は下記の方法で調製した。窒素置換した反応容器に、乾燥、精製したシクロヘキサン1Lを仕込み、ビスシクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド100mmolを添加し、十分に攪拌しながらトリメチルアルミニウム200mmolを含むn−ヘキサン溶液を添加して、室温にて約3日間反応させ、水添触媒を調製した。
〔IV.ブロック共重合体の調製〕
<ポリマー1:スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン(A1−B1−A2−B2)の水添物>
ここで、A1、A2、B1、B2は、それぞれ下記の重合体ブロックを示すものとする。
A1、A2:ポリスチレン重合体ブロック
B1、B2:ポリブタジエン共重合体ブロック
内容積が10Lの攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器を使用してバッチ重合を行った。はじめに1Lのシクロヘキサンを仕込み、その後n−ブチルリチウム(以下、「Bu−Li」という。)を全モノマー100質量部に対して0.10質量部とN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(以下、「TMEDA」という。)をBu−Li1molに対して1.8molと、ナトリウムt−ペントキシド(以下、「NaOAm」という。)をTMEDA1molに対して0.045mol添加した。第1ステップとして、スチレン9質量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を10分間かけて投入し、その後さらに10分間重合した。なお、重合中、温度は60℃にコントロ−ルした。次に第2ステップとして、ブタジエン79質量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を100分間かけて投入し、その後さらに10分間重合した。なお、重合中、温度は60℃にコントロ−ルした。次に第3ステップとして、スチレン9質量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を10分間かけて投入し、その後さらに10分間重合した。なお、重合中,温度は60℃にコントロ−ルした。次に第4ステップとして、ブタジエン3質量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を5分間かけて投入し、その後さらに10分間重合した。なお、重合中、温度は60℃にコントロ−ルした。以上のようにしてブロック共重合体を得た。
次に、得られたブロック共重合体に、上記水添触媒をブロック共重合体100質量部当たりチタンとして100ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度70℃で水添反応を行った。その後メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを水添ブロック共重合体100質量部に対して0.3質量部添加した。
得られた水添ブロック共重合体(ポリマー1)は、スチレン含有量18質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量76%、水素添加率98%、末端共役ジエン量3質量%、重量平均分子量105,000、分子量分布1.04、MFR28、ODT200℃であった。
<ポリマー2:スチレン−ブタジエン−スチレン(A1−B1−A2)の水添物>
Bu−Liを全モノマー100質量部に対して0.096質量部とし、TMEDAをBu−Li1molに対して0.55molとし、NaOAmを添加せず、第2ステップのブタジエン量を82質量部とし、第4ステップを行なわずに3型構造のブロック共重合体を製造した以外は、ポリマー1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(ポリマー2)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(ポリマー2)は、スチレン含有量18質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量51%、水素添加率99%、末端共役ジエン量0質量%、重量平均分子量110,000、分子量分布1.03、MFR4、ODT236℃であった。
<ポリマー3:スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン(A1−B1−A2−B2)の水添物>
Bu−Liを全モノマー100質量部に対して0.099質量部とし、TMEDAをBu−Li1molに対して1.19molとし、NaOAmをTMEDAに対して0.030mol添加した以外は、ポリマー1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(ポリマー3)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(ポリマー3)は、スチレン含有量18質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量68%、水素添加率98%、末端共役ジエン量3質量%、重量平均分子量106,000、分子量分布1.04、MFR25、ODT203℃であった。
<ポリマー4:スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン(A1−B1−A2−B2)の水添物>
Bu−Liを全モノマー100質量部に対して0.102質量部とし、TMEDAをBu−Li1molに対して2.6molとし、NaOAmをTMEDAに対して0.055mol添加し、第1、第3ステップのスチレン量を10質量部とし、第2ステップのブタジエン量を78質量部とし、第4ステップのブタジエン量を2質量部とした以外は、ポリマー1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(ポリマー4)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(ポリマー4)は、スチレン含有量20質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量95%、水素添加率99%、末端共役ジエン量2質量%、重量平均分子量102,000、分子量分布1.05、MFR25、ODT230℃であった。
<ポリマー5:スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン(A1−B1−A2−B2)の水添物>
Bu−Liを全モノマー100質量部に対して0.075質量部とし、第1、第3ステップのスチレン量を5質量部、第2ステップのブタジエン量を87質量部、第4ステップのブタジエン量を3質量部とした以外は、ポリマー1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(ポリマー5)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(ポリマー5)は、スチレン含有量10質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量75%、水素添加率99%、末端共役ジエン量2質量%、重量平均分子量144,000、分子量分布1.04、MFR99、ODT158℃であった。
<ポリマー6:スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン(A1−B1−A2−B2)の水添物>
第1、第3ステップのスチレン量を7.5質量部、第2ステップのブタジエン量を80質量部、第4ステップのブタジエン量を5質量部とした以外は、ポリマー1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(ポリマー6)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(ポリマー6)は、スチレン含有量15質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量77%、水素添加率98%、末端共役ジエン量5質量%、重量平均分子量104,000、分子量分布1.04、MFR30、ODT181℃であった。
<ポリマー7:スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン(A1−B1−A2−B2)の水添物>
Bu−Liを全モノマー100質量部に対して0.110質量部とし、TMEDAをBu−Li1molに対して1.20molとし、NaOAmは添加せず、第1、第3ステップのスチレン量を14質量部、第2ステップのブタジエン量を69質量部、第4ステップのブタジエン量を3質量部とした以外は、ポリマー1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(ポリマー7)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(ポリマー7)は、スチレン含有量28質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量66%、水素添加率98%、末端共役ジエン量3質量%、重量平均分子量89,000、分子量分布1.05、MFR5、ODT240℃であった。
<ポリマー8:スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン(A1−B1−A2−B2)の水添物>
水添触媒をブロック共重合体100質量部当たりチタンとして87ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度70℃で水添反応を行い、その後メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを水添ブロック重合体100質量部に対して0.3質量部添加した以外は、ポリマー1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(ポリマー8)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(ポリマー8)は、スチレン含有量18質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量76%、水素添加率86%、末端共役ジエン量3質量%、重量平均分子量105,000、分子量分布1.04、MFR32、ODT190℃であった。
<ポリマー9:スチレン−ブタジエン−スチレン(A1−B1−A2)の水添物>
Bu−Liを全モノマー100質量部に対して0.107質量部とし、第2ステップのブタジエン量を82質量部とし、第4ステップを行なわずに3型構造のブロック共重合体を製造した以外は、ポリマー1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(ポリマー9)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(ポリマー9)は、スチレン含有量18質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量74%、水素添加率99%、末端共役ジエン量0質量%、重量平均分子量96,000、分子量分布1.05、MFR37、ODT208℃であった。
<ポリマー10:スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン(A1−B1−A2−B2)の水添物>
第2ステップのブタジエン量を75質量部、第4ステップのブタジエン量を7質量部とした以外は、ポリマー1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(ポリマー10)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(ポリマー10)は、スチレン含有量18質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量76%、水素添加率98%、末端共役ジエン量7質量%、重量平均分子量106,000、分子量分布1.05、MFR27、ODT185℃であった。
<ポリマー11:スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン(A1−B1−A2−B2)の水添物>
第2ステップのブタジエン量を71質量部、第4ステップのブタジエン量を11質量部とした以外は、ポリマー1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(ポリマー11)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(ポリマー11)は、スチレン含有量18質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量75%、水素添加率99%、末端共役ジエン量11質量%、重量平均分子量105,000、分子量分布1.05、MFR27、ODT178℃であった。
<ポリマー12:スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン(A1−B1−A2−B2)の水添物>
Bu−Liを全モノマー100質量部に対して0.102質量部とし、第1、第3ステップのスチレン量を10質量部とし、第2ステップのブタジエン量を75質量部とし、第4ステップのブタジエン量を5質量部とした以外は、ポリマー1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(ポリマー12)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(ポリマー12)は、スチレン含有量20質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量76%、水素添加率99%、末端共役ジエン量5質量%、重量平均分子量101,000、分子量分布1.03、MFR13、ODT180℃であった。
<ポリマー13:スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン(A1−B1−A2−B2)の水添物>
Bu−Liを全モノマー100質量部に対して0.113質量部とし、TMEDAをBu−Li1molに対して1.20molとし、NaOAmをTMEDAに対して0.032mol添加した以外は、ポリマー1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(ポリマー13)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(ポリマー13)は、スチレン含有量18質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量70%、水素添加率99%、末端共役ジエン量3質量%、重量平均分子量88,000、分子量分布1.04、MFR51、ODT185℃であった。
〔実施例1〕
ブロック共重合体として、上記(ポリマー1)を200℃で溶融させ、ホットメルトコーター(Acumeter Laboratories, Inc.製、型式:LH−1)を用いて、38μm厚みのポリエステルフィルム(東レ株式会社製、商品名ルミラーS10)に、上記ポリマー溶融物を塗工し、粘着剤層を具備する表面保護フィルムを作製した。
なお、粘着剤層の厚みは15μmであった。
この表面保護フィルムについて、塗工性を観察し、粘着性(23℃×5秒後、4時間後、0℃×5秒後)、粘着力(未処理、40℃、60℃、80℃の各5分間処理後)の測定及び糊残り性測定を行なった。その結果を下記表1に示す。
〔比較例1〕
上記(ポリマー1)に代えて(ポリマー2)を用い、200℃で溶融させ、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表1に示す。
〔実施例2〕
上記(ポリマー1)に代えて(ポリマー3)を用い、200℃で溶融させ、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表1に示す。
〔比較例2〕
上記(ポリマー1)に代えて(ポリマー4)を用い、200℃で溶融させ、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表1に示す。
〔比較例3〕
上記(ポリマー1)に代えて(ポリマー5)を用い、200℃で溶融させ、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表1に示す。
〔実施例3〕
上記(ポリマー1)に代えて(ポリマー6)を用い、200℃で溶融させ、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表1に示す。
〔比較例4〕
上記(ポリマー1)に代えて(ポリマー7)を用い、200℃で溶融させ、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表1に示す。
〔比較例5〕
上記(ポリマー1)に代えて(ポリマー8)を用い、200℃で溶融させ、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表1に示す。
参考例4
上記(ポリマー1)に代えて(ポリマー9)を用い、200℃で溶融させ、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表1に示す。
〔実施例5〕
上記(ポリマー1)に代えて(ポリマー10)を用い、200℃で溶融させ、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表1に示す。
〔実施例6〕
上記(ポリマー1)に代えて(ポリマー11)を用い、200℃で溶融させ、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表1に示す。
〔比較例6〕
上記(ポリマー1)に代えて(ポリマー12)を用い、200℃で溶融させ、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表1に示す。
〔実施例7〕
上記(ポリマー1)に代えて(ポリマー13)を用い、200℃で溶融させ、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表1に示す。
〔実施例8〕
ブロック共重合体として上記(ポリマー1)100質量部と、粘着付与剤としてアルコンP−115(荒川化学工業(株)製)50質量部と、を均一になるまで溶融混練し、粘着剤組成物を作製した。この粘着剤組成物を用いて実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表2に示す。
〔参考例1〕
ブロック共重合体として上記(ポリマー1)100質量部と、粘着付与剤としてアルコンP−115(荒川化学工業(株)製)150質量部と、を均一になるまで溶融混練し、粘着剤組成物を作製した。この粘着剤組成物を用いて実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表2に示す。
〔実施例9〕
ブロック共重合体として上記(ポリマー1)100質量部と、粘着付与剤としてアルコンP−115(荒川化学工業(株)製)50質量部と、ポリオレフィン系樹脂としてサンアロマーPL500A(サンアロマー(株)製)50質量部と、を均一になるまで溶融混練し、粘着剤組成物を作製した。この粘着剤組成物を用いて実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表2に示す。
〔参考例2〕
ブロック共重合体として上記(ポリマー1)100質量部と、粘着付与剤としてアルコンP−115(荒川化学工業(株)製)50質量部と、ポリオレフィン系樹脂としてサンアロマーPL500A(サンアロマー(株)製)150質量部と、を均一になるまで溶融混練し、粘着剤組成物を作製した。この粘着剤組成物を用いて実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表2に示す。
〔実施例10〕
ブロック共重合体として上記(ポリマー1)100質量部と、水素添加スチレン系エラストマーとしてS.O.E.SS605(旭化成ケミカルズ(株)製)20質量部と、を均一になるまで溶融混練し、粘着剤組成物を作製した。この粘着剤組成物を用いて実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表2に示す。
〔参考例3〕
ブロック共重合体として上記(ポリマー1)100質量部と、水素添加スチレン系エラストマーとしてS.O.E.SS605(旭化成ケミカルズ(株)製)120質量部と、を均一になるまで溶融混練し、粘着剤組成物を作製した。この粘着剤組成物を用いて実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表2に示す。
Figure 0006069004
Figure 0006069004
表1に示すように、実施例1〜10においては、いずれも優れた塗工性を有しており、長時間に亘り粘着性、粘着力が維持され、低温条件下、常温条件下のいずれにおいても十分な粘着性が得られ、糊残りも見られなかった。また、実施例8〜10、参考例1〜3で示されるように本発明の粘着剤組成物であれば、用途ごとに適度な粘着力と粘着性を発揮できることが示された。
一方、比較例1においては、ブロック共重合体(ポリマー2)の共役ジエン単量体単位中の1,2−結合量と3,4−結合量の合計含有量が51%であり、また、MFRが低く、ODTが高いものであるため、塗工性、粘着性、粘着性の変化率、粘着力、粘着力の変化率のいずれにおいても本発明に比べ劣っていた。
比較例2においては、ブロック共重合体(ポリマー4)の共役ジエン単量体単位中の1,2−結合量と3,4−結合量の合計含有量が95%、また、ODTが高いものであるため、粘着力の変化率において本発明に比べ劣っていた。
また、比較例3においては、ブロック共重合体(ポリマー5)のビニル芳香族単量体単位の含有量が低く、MFRが高く、ODTが低いものであるため、塗工性、粘着性の変化率、粘着力、粘着力の変化率、糊残り性のいずれにおいても本発明に比べ劣っていた。
さらに、比較例4においては、ブロック共重合体(ポリマー7)のビニル芳香族単量体単位の量が多く、MFRが低く、ODTが高いものであるため、塗工性、粘着性、粘着性の変化率、粘着力のいずれにおいても本発明に比べ劣っていた。
比較例5においては、ブロック共重合体(ポリマー8)の共役ジエン単量体に由来する二重結合の水素添加率が低いため、粘着性の変化率、粘着力、粘着力の変化率、糊残り性のいずれにおいても本発明に比べ劣っていた。
比較例6においては、ブロック共重合体(ポリマー12)のMFRが低いため、粘着性において本発明に比べ劣っていた。
また、参考例1に比べ実施例8は、塗工性、粘着性の変化率、粘着力の変化率及び糊残り性において優れることが分かった。参考例2に比べ実施例9は、粘着性、粘着力の変化率において優れることが分かった。参考例3に比べ実施例9は、粘着性、粘着力において優れることが分かった。
本発明にかかる粘着剤組成物は、金属、ガラス、合成樹脂等を貼り合せる粘着剤、表面の耐傷性を向上させ、ゴミ、埃、塵等の付着を防止する表面保護フィルムの粘着剤層用として、産業上の利用可能性がある。

Claims (6)

  1. ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックAと、共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックBと、を有するブロック共重合体、を含む粘着剤組成物であって、
    前記ブロック共重合体が、2個以上の前記重合体ブロックAと、2個以上の前記重合体ブロックBとを有し、
    前記ブロック共重合体の少なくとも1つの末端に前記重合体ブロックBがあり、
    前記ブロック共重合体の少なくとも1つの末端にある前記重合体ブロックBの含有量が0.5〜9質量%であり、
    前記ブロック共重合体が下記(1)〜(5)の条件を満たす、
    粘着剤組成物。
    (1)前記共役ジエン単量体単位中の1,2−結合量と3,4−結合量の合計含有量が65〜90%
    (2)前記ビニル芳香族単量体単位の含有量が12〜25質量%
    (3)前記重合体ブロックBの前記共役ジエン単量体単位に由来する二重結合の水素添加率が90%以上
    (4)前記ブロック共重合体のメルトフローレート値(MFR)が25〜60g/10分
    (5)前記ブロック共重合体の秩序―無秩序転移温度(ODT)が160〜210℃
  2. 前記ブロック共重合体が、2個の重合体ブロックA1,A2と、2個の重合体ブロックB1,B2とを有し、
    前記ブロック共重合体が、A1−B1−A2−B2で示される構造を有し、
    前記重合体ブロックB1と前記重合体ブロックB2の質量比(B2/B1)が、0.10以下である、請求項1に記載の粘着剤組成物。
  3. 前記ブロック共重合体100質量部に対し、
    粘着付与剤10〜100質量部をさらに含有する、請求項1又は2に記載の粘着剤組成物。
  4. 前記ブロック共重合体100質量部に対し、
    ポリオレフィン系樹脂10〜100質量部をさらに含有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
  5. 前記ブロック共重合体100質量部に対し、
    水素添加スチレン系エラストマー10〜100質量部をさらに含有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
  6. 基材フィルムと、
    該基材フィルム上に、請求項1〜のいずれか1項に記載の粘着剤組成物を含む粘着剤層とを有する、表面保護フィルム。
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