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JP2014034625A - 水添ブロック共重合体、ポリオレフィン系樹脂組成物、及びその成形体 - Google Patents

水添ブロック共重合体、ポリオレフィン系樹脂組成物、及びその成形体 Download PDF

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JP2014034625A
JP2014034625A JP2012176022A JP2012176022A JP2014034625A JP 2014034625 A JP2014034625 A JP 2014034625A JP 2012176022 A JP2012176022 A JP 2012176022A JP 2012176022 A JP2012176022 A JP 2012176022A JP 2014034625 A JP2014034625 A JP 2014034625A
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hydrogenated block
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polymer
hydrogenated
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Yasuhiro Kusanose
康弘 草ノ瀬
Mika Horiuchi
美花 堀内
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Asahi Kasei Chemicals Corp
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Asahi Kasei Chemicals Corp
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Abstract

【課題】柔軟性、薄肉成形加工性、応力白化性、機械的特性、透明性のバランスに優れるポリプロピレン系樹脂組成物を得るための、水添ブロック共重合体を提供することを目的とする。
【解決手段】ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックAと、水素添加前の1,2−結合量と3,4−結合量との合計が65〜90%である、共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックBとを有し、
前記重合体ブロックAの含有量が12〜25質量%であり、
前記重合体ブロックBのオレフィン性不飽和二重結合のうち、少なくとも90%以上が水素添加され、
温度230℃、荷重2.16kgの条件で求めたメルトフローレート値(MFR)が15〜60g/10分であり、
動的粘弾性により求めた秩序−無秩序転移温度(ODT)が160〜210℃の範囲である、
水添ブロック共重合体。
【選択図】なし

Description

本発明は、水添ブロック共重合体、ポリオレフィン系樹脂組成物、及びその成形体に関する。
共役ジエン単量体とビニル芳香族単量体とからなる水添ブロック共重合体は、加硫をしなくても加硫された天然ゴムや合成ゴムと同様の弾性を常温にて有し、耐候性、耐熱性に優れ、しかも高温では熱可塑性樹脂と同様の加工性を有する。このため、該水添ブロック共重合体は、履物、プラスチック改質、アスファルト改質、粘接着材、家庭用製品、家電・工業部品等の包装材料、玩具、自動車部品、及び医療器具等に幅広く使用されている。
一方で、ポリプロピレン系樹脂組成物は、一般に耐薬品性、機械的特性に優れているため、包材、雑貨、機械部品、自動車部品、医療器具等の広範な分野に使用されている。また、ポリプロピレン系樹脂組成物は、シート、フィルム、チューブ等の分野、及び家電・IT機器等の電線・ケーブルの被覆材料及びコネクター材料等にも使用されており、これらの分野ではポリプロピレン系樹脂組成物を軟質化や、透明化させる要求が出ている。最近は各種機器の小型化に伴い、それらに用いられる電線及び通信ケーブルが一段と細くなってきているために被覆材も薄くなってきている。そのため、ポリプロピレン系樹脂組成物には、形状保持の観点から適度な柔軟性、薄肉成形加工性が要求されることも多い。
ポリプロピレン系樹脂組成物を軟質化、透明化させるためには、ポリプロピレン系樹脂組成物にオレフィン系エラストマー等のエラストマーを添加する方法が用いられている。
また、ポリプロピレン系樹脂組成物の機械的強度、ゴム弾性を向上させることを目的として、特定の数平均分子量を有し、特定量のスチレンを含み、末端に特定量の水添ポリブタジエンブロックを有する水添ブロック共重合体と、ポリオレフィンとを含む組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、ポリプロピレン系樹脂に、柔軟性付与することを目的として、ビニル芳香族単量体単位からなるブロックと、共役ジエン単量体のビニル結合量が62%以上であるブロックと、を有する共重合体を水素添加した水添ブロック共重合体を添加した組成物が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開昭61−155446号公報 国際公開第00/15681号
しかしながら、例えばオレフィン系エラストマー等を添加した場合には、ポリプロピレン系樹脂組成物の軟質性は向上するが応力白化性、透明性は満足のいくものとはならない。
また、特許文献1においては、水素添加前の1,2−結合量と3,4−結合量の合計が65〜90%である共役ジエン単量体単位を有する水添ブロック共重合体を用いた例は記載されていない。また、水添ブロック共重合体の構造と、これをポリオレフィン系樹脂に添加した場合の軟質性、応力白化性、透明性のバランス改善に関する記載も示唆もない。
さらに、特許文献2においては、温度230℃、荷重2.16kgの条件で求めたメルトフローレート値(MFR)が15〜60g/10分であり、動的粘弾性により求めた秩序−無秩序転移温度(ODT)が160〜210℃の範囲である水添ブロック共重合体を用いた例は記載されていない。また、水添ブロック共重合体の構造と、これをポリオレフィン系樹脂に添加した場合の成形加工性と柔軟性のバランス改善に関する記載も示唆もない。
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたものであり、柔軟性、薄肉成形加工性、応力白化性、機械的特性、透明性のバランスに優れるポリプロピレン系樹脂組成物を得るための、水添ブロック共重合体、及びこれに加えてペレット同士のブロッキングが比較的に少ない水添ブロック共重合体ペレットを提供することを目的とする。また、本発明は、柔軟性、薄肉成形加工性、応力白化性、機械的特性、透明性のバランスに優れるポリオレフィン系樹脂組成物、及びそれを含む成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、ある特定構造の水添ブロック共重合体、該水添ブロック共重合体のペレット、前記水添ブロック共重合体とポリオレフィン系樹脂とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物、及びそれを含む成形体が上記課題を効果的に解決することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記の通りである。
〔1〕
ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックAと、水素添加前の1,2−結合量と3,4−結合量との合計が65〜90%である、共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックBとを有し、
前記重合体ブロックAの含有量が12〜25質量%であり、
前記重合体ブロックBのオレフィン性不飽和二重結合のうち、少なくとも90%以上が水素添加され、
温度230℃、荷重2.16kgの条件で求めたメルトフローレート値(MFR)が15〜60g/10分であり、
動的粘弾性により求めた秩序−無秩序転移温度(ODT)が160〜210℃の範囲である、
水添ブロック共重合体。
〔2〕
少なくとも2個の前記重合体ブロックAと、少なくとも2個の前記重合体ブロックBとを有し、
且つ少なくとも1個の前記重合体ブロックBは末端にあり、末端にある該重合体ブロックBの含有量が0.5〜9質量%である、前項〔1〕に記載の水添ブロック共重合体。
〔3〕
逐次重合により得られる、前項〔1〕又は〔2〕に記載の水添ブロック共重合体。
〔4〕
前記重合体ブロックA−前記重合体ブロックB(B1)−前記重合体ブロックA−前記重合体ブロックB(B2)で表される4型構造を有し、
前記B1の含有量が前記B2の含有量よりも50質量%以上大きい、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の水添ブロック共重合体。
〔5〕
前記動的粘弾性により求めた秩序−無秩序転移温度(ODT)が、175〜205℃の範囲である、前項〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の水添ブロック共重合体。
〔6〕
前記重合体ブロックAがスチレン単位を含み、及び/又は前記重合体ブロックBがブタジエン単位を含む、前項〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の水添ブロック共重合体。
〔7〕
前項〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の水添ブロック共重合体100質量部と、平均粒径が1〜15μmの樹脂系ポリマー粉体の打ち粉0.1〜1.5質量部とを有する、水添ブロック共重合体ペレット。
〔8〕
前記樹脂系ポリマー粉体がポリプロピレン系樹脂粉体、ポリエチレン系樹脂粉体、及びポリスチレン系樹脂粉体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、前項〔7〕に記載の水添ブロック共重合体ペレット。
〔9〕
前項〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の水添ブロック共重合体又は〔7〕若しくは〔8〕に記載の水添ブロック共重合体ペレットと、ポリオレフィン系樹脂とを含有し、
前記水添ブロック共重合体/前記ポリオレフィン系樹脂の質量比が、3〜97質量部/97〜3質量部である、ポリオレフィン系樹脂組成物。
〔10〕
前項〔9〕に記載のポリオレフィン系樹脂組成物を含む、成形体。
本発明によれば、本発明の水添ブロック共重合体を用いて、ポリプロピレン系樹脂組成物、成形体とした場合には、柔軟性、薄肉成形加工性、応力白化性、機械的特性、透明性のバランスに優れるポリプロピレン系樹脂組成物を得ることができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」と言う。)について、詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
本明細書中において、重合体を構成する各単量体単位の命名は、単量体単位が由来する単量体の命名に従う。例えば、「ビニル芳香族単量体単位」とは、単量体であるビニル芳香族化合物を重合した結果生ずる重合体の構成単位を意味し、その構造は、置換ビニル基に由来する置換エチレン基の二つの炭素が結合部位となっている分子構造である。また、「共役ジエン単量体単位」とは、単量体である共役ジエンを重合した結果生ずる重合体の構成単位を意味し、その構造は、共役ジエン単量体に由来するオレフィンの二つの炭素が結合部位となっている分子構造である。
〔水添ブロック共重合体〕
本実施形態の水添ブロック共重合体は、
ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックAと、水素添加前の1,2−結合量と3,4−結合量との合計が65〜90%である、共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックBとを有し、
前記重合体ブロックAの含有量が12〜25質量%であり、
前記重合体ブロックBのオレフィン性不飽和二重結合のうち、少なくとも90%以上が水素添加され、
温度230℃、荷重2.16kgの条件で求めたメルトフローレート値(MFR)が15〜60g/10分であり、
動的粘弾性により求めた秩序−無秩序転移温度(ODT)が160〜210℃の範囲である。
(重合体ブロックA)
重合体ブロックAは、ビニル芳香族単量体単位を主体とし、水添ブロック共重合体中の含有量は12〜25質量%である。本実施形態で用いるビニル芳香族単量体としては、特に限定されないが、具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルエチレン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン等が挙げられる。この中でも、重合体ブロックAは、スチレン単位を含むことが好ましい。ビニル芳香族単量体は一種単独で用いてもよいし、二種以上を使用してもよい。なお、本明細書で用いる用語「主体とする」とは、所定の単量体単位を60質量%以上含むことをいい、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましく、95質量%以上がよりさらに好ましい(以下、同じ。)。
(重合体ブロックB)
重合体ブロックBは、共役ジエン単量体単位を主体とし、水素添加前の1,2−結合量と3,4−結合量との合計が65〜90%であり、オレフィン性不飽和二重結合のうち、少なくとも90%以上が水素添加されている。本実施形態で用いる共役ジエン単量体としては、1対の共役二重結合を有するジオレフィンが挙げられる。このような共役ジエン単量体としては、特に限定されないが、具体的には、1,3−ブタジエン等のブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。この中でも、重合体ブロックBは、1,3−ブタジエン等のブタジエン単位を含むことが好ましい。共役ジエン単量体は一種単独で用いてもよいし、二種以上を使用してもよい。
また、共役ジエン単量体部分のミクロ構造(シス、トランス、ビニルの比率)は、後述する極性化合物等の使用により任意に変えることができ、本実施形態のポリオレフィン組成物の柔軟性、応力白化性、透明性の観点から、共役ジエン単量体中の1,2−結合量と3,4−結合量の合計は65〜90%であり、68%〜90%の範囲が好ましく、72%〜88%の範囲がより好ましい。1,2−結合量と3,4−結合量の合計は、実施例に記載の方法により求めることができる。
(重合体ブロックA及び重合体ブロックBの含有量)
ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックAの含有量は、本実施形態の水添ブロック共重合体の製造性の観点、及び本実施形態のポリオレフィン系樹脂組成物の柔軟性、応力白化性、機械的特性、透明性の観点から、12〜25質量%であり、12〜20質量%が好ましく、15〜20質量%がより好ましい。また、上記同様の観点から、水添ブロック共重合体中の重合体ブロックBの含有量は、75〜88質量%が好ましく、80〜88質量%がより好ましく、80〜85質量%がさらに好ましい。
(ブロック共重合体の製造方法)
本実施形態において、水添前のブロック共重合体は、炭化水素溶媒中でリチウム開始剤を用いてアニオンリビング重合により得ることができる。炭化水素溶媒としては、特に限定されないが、具体的には、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘプタン等の脂環式炭化水素類;又はベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素が挙げられる。
また、リチウム開始剤としては、特に限定されないが、具体的には、炭素数1から20の脂肪族及び芳香族炭化水素リチウム化合物が挙げられる。該リチウム化合物には、1分子中に1個のリチウムを含む化合物、1分子中に複数のリチウムを含む、ジリチウム化合物、トリリチウム化合物、及びテトラリチウム化合物が含まれる。具体的には、n−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ペンチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、フェニルリチウム、トリルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとsec−ブチルリチウムとの反応生成物、及びジビニルベンゼンとsec−ブチルリチウムと少量の1,3−ブタジエンとの反応生成物等が挙げられる。この中でも、重合活性の点でn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムが好ましい。
リチウム開始剤の使用量は、目的とするブロック共重合体の分子量によるが、一般的には0.01〜0.5phm(単量体100質量部当たりに対する質量部)を用いることができる。リチウム開始剤の使用量は、好ましくは、0.03〜0.3phmであり、より好ましくは、0.05〜0.15phmである。
本実施形態において、リチウム開始剤を重合開始剤として共役ジエン系単量体とビニル芳香族系単量体をブロック共重合する際に、極性化合物として第3級アミン化合物を添加することができる。第3級アミン化合物としては、特に限定されないが、具体的には、下記式で示される化合物が挙げられる。

(式中、R、R、及びRは、炭素数1から20の炭化水素基又は第3級アミノ基を有する炭化水素基である。)
このような化合物としては、特に限定されないが、具体的には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N−エチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン、1,2−ジピペリジノエタン、トリメチルアミノエチルピペラジン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルエチレントリアミン、N,N’−ジオクチル−p−フェニレンジアミン等が挙げられる。この中でもN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンが好ましい。
第3級アミン化合物は、共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックBのビニル結合量を高くするために使用される。その使用量は、目的とする共役ジエン部のビニル結合量(1,2−結合量と3,4−結合量との合計)によって調節することができる。本実施形態の共役ジエンブロック部分のビニル結合量は65〜90%であり、第3級アミン化合物の使用量は、リチウム開始剤に対し、好ましくは0.1〜4(モル/Li)、より好ましくは0.2〜3(モル/Li)である。
本実施形態において、共重合の際、ナトリウムアルコキシドを共存させてもよい。用いるナトリウムアルコキシドは、特に限定されないが、具体的には、下記式で示される化合物である。この中でも、炭素原子数3〜6のアルキル基を有するナトリウムアルコキシドが好ましく、ナトリウムt−ブトキシド、ナトリウムt−ペントキシドがより好ましい。
NaOR
(式中、Rは炭素原子数2〜12のアルキル基である)
本実施形態に用いるナトリウムアルコキシドの使用量は、第3級アミン化合物に対し、好ましくは0.01以上0.1未満(モル比)であり、より好ましくは0.01以上0.08未満(モル比)、さらに好ましくは0.03以上0.08未満(モル比)、よりさらに好ましくは0.04以上0.06未満(モル比)である。ナトリウムアルコキシドの量がこの範囲にあると、ビニル結合量が高い共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックBと、分子量分布が狭いビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックAを有し、且つ分子量分布が狭く、高い強度を有するブロック共重合体を高生産率で得ることができる。
本実施形態においてリチウム開始剤を重合開始剤として共役ジエン単量体とビニル芳香族単量体をブロック共重合する方法は、バッチ重合であっても連続重合であっても、或いはそれらの組み合わせであってもよい。特に分子量分布が狭く、高い強度を有するブロック共重合体を得るにはバッチ重合方法が推奨される。重合温度は、一般に0℃〜150℃、好ましくは30℃〜120℃、より好ましくは40℃〜100℃である。重合に要する時間は条件によって異なるが、通常は24時間以内であり、好適には0.1〜10時間である。また、重合系の雰囲気は窒素ガス等の不活性ガス雰囲気にすることが好ましい。重合圧力は、上記重合温度範囲で単量体及び溶媒を液相に維持するに充分な圧力の範囲であればよく、特に限定されるものではない。さらに、重合系内に開始剤及びリビングポリマーを不活性化させるような不純物、例えば水、酸素、炭酸ガス等が混入しないように留意する。
水添ブロック共重合体は逐次重合により得られるものであることが好ましい。ここで、逐次重合とは、重合体ブロックA、重合体ブロックBを逐次的に重合していくことをいい、例えば、上記アニオンリビング重合の場合において、第1ステップとして、ビニル芳香族単量体を重合し、第2ステップとして、共役ジエン単量体を重合し、次に第3ステップとして、ビニル芳香族単量体を重合し、さらに第4ステップとして、共役ジエン単量体を重合する等が挙げられる。これにより、再現性がよく、より経済的に本実施形態の水添ブロック共重合体を得ることができる。
本実施形態では、上述のような方法で得たブロック共重合体のリビング末端に、官能基含有原子団を生成する変性剤を付加反応させることもできる。官能基含有原子団としては、特に限定されないが、具体的には、水酸基、カルボニル基、チオカルボニル基、酸ハロゲン化物基、酸無水物基、カルボキシル基、チオカルボキシル酸基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、カルボン酸エステル基、アミド基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、リン酸基、リン酸エステル基、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、ピリジル基、キノリン基、エポキシ基、チオエポキシ基、スルフィド基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、ハロゲン化ケイ素基、シラノール基、アルコキシケイ素基、ハロゲン化スズ基、アルコキシスズ基、フェニルスズ基等からなる群より選ばれる官能基を少なくとも1種含有する原子団が挙げられる。
官能基含有原子団を有する変性剤の例としては、特に限定されないが、具体的には、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、4−メトキシベンゾフェノン、γ−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルフェノキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルプロポキシシラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、N,N’−ジメチルプロピレンウレア、N−メチルピロリドン等が挙げられる。本実施形態において、変性剤の付加反応温度は、好ましくは0〜150℃、より好ましくは20〜120℃である。変性反応に要する時間は他の条件によって異なるが、好ましくは24時間以内であり、より好ましくは0.1〜10時間である。
(水素添加率)
本実施形態の水添ブロック共重合体は、上記で得られたブロック共重合体中の重合体ブロックBの共役ジエン単量体単位のオレフィン性不飽和二重結合のうち、少なくとも90%以上が水素添加されたものである。得られる水添ブロック共重合体や、ポリオレフィン組成物の耐候性や機械強度、柔軟性、応力白化性、透明性の観点から、水素添加率は好ましくは93%以上、より好ましくは95%以上である。なお、水添ブロック共重合体中の共役ジエン単量体に基づくビニル結合含量や水添ブロック共重合体の水添率は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて求めることができる。
本実施形態で、好ましい水添触媒としては、特に限定されないが、具体的には、チタノセン化合物、還元性有機金属化合物、又はチタノセン化合物と還元性有機金属化合物の混合物が挙げられる。チタノセン化合物としては、特開平8−109219号公報に記載された化合物が使用できる。具体例としては、ビスシクロペンタジエニルチタンジクロライド、モノペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリクロライド等の(置換)シクロペンタジエニル骨格、インデニル骨格、及びフルオレニル骨格を有する配位子を少なくとも1つ以上持つ化合物が挙げられる。また、還元性有機金属化合物としては、有機リチウム等の有機アルカリ金属化合物、有機マグネシウム化合物、有機アルミニウム化合物、有機ホウ素化合物、及び有機亜鉛化合物等が挙げられる。本実施形態において、水添反応は一般的に0〜200℃、より好ましくは30〜150℃の温度範囲で実施される。
水添反応に使用される水素の圧力は一般的には0.1〜15MPaであり、好ましくは0.2〜10MPa、より好ましくは0.3〜5MPaが推奨される。また、水添反応時間は通常3分〜10時間、好ましくは10分〜5時間である。水添反応は、バッチプロセス、連続プロセス、或いはそれらの組み合わせのいずれでも実施できる。
上記のようにして得られた水添ブロック共重合体の溶液は、必要に応じて触媒残査を除去し、水添ブロック共重合体を溶液から分離することができる。溶媒の分離の方法としては、例えば反応液にアセトン又はアルコール等の水添ブロック共重合体に対する貧溶媒となる極性溶媒を加えて水添ブロック共重合体を沈澱させて回収する方法;反応液を撹拌下熱湯中に投入し、スチームストリッピングにより溶媒を除去して回収する方法;又は直接水添ブロック共重合体溶液を加熱して溶媒を留去する方法等を挙げることができる。なお、本実施形態の水添ブロック共重合体には、各種フェノール系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤、アミン系安定剤等の安定剤を添加することができる。
フェノール系安定剤としては、特に限定されないが、具体的には、ヒンダートフェノール化合物が好適に用いられる。
リン系安定剤としては、特に限定されないが、具体的には、リン酸類、亜リン酸エステル類、ホスフィン酸エステル類、リン酸エステル類、ホスホン酸エステル類が挙げられる。
イオウ系安定剤としては、特に限定されないが、具体的には、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート、及びこれらの混合物等が挙げられる。
アミン系化合物としては、特に限定されないが、具体的には、ヒンダードアミン系化合物が挙げられる。
本実施形態の水添ブロック共重合体の構造は、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックA、及び共役ジエン単量体を主体とする重合体ブロックBを有する。水添ブロック共重合体としては、少なくとも2個の重合体ブロックAと、少なくとも2個の重合体ブロックBとを有するものが好ましく、特に限定されないが、具体的には、下記式で表されるような構造を有するものが挙げられる。このなかでも、少なくとも1個の重合体ブロックBが末端にあり、末端にある該重合体ブロックBの含有量が0.5〜9質量%であるものが好ましい。このような水素ブロック共重合体であれば、ペレット同士のブロッキングが少なく、製造性に優れ、本実施形態のポリオレフィン系樹脂組成物の柔軟性、応力白化性、機械的特性、透明性のバランスがより優れる傾向にある。
A−B1−A−B2
A−(B1−A)n−B2
B2−A−(B1−A)n−B2
(上式において、Aはビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックであり、B1、B2は水添された共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックである。各ブロックの境界は必ずしも明瞭に区別される必要はない。また、nはカッコ内の繰り返し数を表し、1以上の整数、好ましくは1〜5の整数である。また、2つのAの質量は同じであっても、それぞれ別であってもよい。B2の水素ブロック共重合体全体に占める割合が0.5〜9質量%であることが好ましく、より好ましくは1〜7質量%であり、さらに好ましくは2〜6質量%である。)
また、このなかでも、前記重合体ブロックA−前記重合体ブロックB(B1)−前記重合体ブロックA−前記重合体ブロックB(B2)で表される4型構造を有し、B1の含有量がB2の含有量よりも50質量%以上大きいものが好ましい。このような水素ブロック共重合体であれば、本実施形態のポリオレフィン系樹脂組成物の柔軟性、機械的特性のバランスがより優れる傾向にある。
本実施形態で得られた水添ブロック共重合体の重量平均分子量は、40,000〜200,000であることが好ましく、50,000〜170,000であることがより好ましく、60,000〜150,000であることがさらに好ましい。また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定される単一ピークの分子量分布は1.2以下であることが好ましく、より好ましくは1.15以下、さらに好ましくは1.1以下であり、よりさらに好ましくは1.08以下である。なお、水添ブロック共重合体の重量平均分子量は、GPCによる測定で得られるクロマトグラムのピークの分子量を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)に基づいて求めた重量平均分子量である。水添ブロック共重合体の分子量分布も、同様にGPCによる測定から求めることができ、重量平均分子量と数平均分子量の比率である。
(メルトフローレート)
本実施形態の水添ブロック共重合体のメルトフローレート(ASTM D1238:230℃、2.16Kg荷重)は、水添ブロック共重合体の生産性、成形加工性、機械的特性、の観点から、15〜60(測定単位:g/10分)であり、好ましくは17〜55、より好ましくは、20〜50である。さらに好ましくは25〜45である。メルトフローレートは、分子量、スチレン量、ビニル量、水添率、末端にある重合体ブロックBの含有量、A−B繰り返し頻度、2つのAの量比、末端にある重合体ブロックBの数等により、制御することができる。なお、メルトフローレートは実施例に記載の方法により測定することができる。
(秩序−無秩序転移温度(ODT))
本実施形態の水添ブロック共重合体の動的粘弾性により求めた秩序−無秩序転移温度(ODT)は、160〜210℃の範囲であり、水添ブロック共重合体の生産性、ポリオレフィン系樹脂組成物の分散性、薄肉成形加工性の観点から、好ましくは175〜205℃であり、より好ましくは、180〜200℃である。なお、ODT測定データは、試料を、直径29mm、厚み2mmの円形にカットし、装置ARES(ティーエイインスツルメントー株式会社製、商品名)の捻りタイプのジオメトリーに、試料をセットし、ひずみ1.0%、変動周波数(0.01〜20Hz)、種種の温度で動的な貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G’’)を測定し、G’をG’’に対してプロットした直線の傾き、切片が同じになり始める温度より決定できる。秩序−無秩序転移温度(ODT)は、分子量、スチレン量、ビニル量、水添率、末端にある重合体ブロックBの含有量、A−B繰り返し頻度、ブロックAが2つある場合の量比、末端にある重合体ブロックBの数等の条件の組合せにより、制御することができる。
〔水添ブロック共重合体ペレット〕
本実施形態の水添ブロック共重合体ペレットは、ペレットブロッキングを目的として、水添ブロック共重合体にブロッキング防止剤を配合したものである。本実施形態の水添ブロック共重合体としては、水添ブロック共重合体100質量部と、平均粒径が1〜15μmの樹脂系ポリマー粉体の打ち粉0.1〜1.5質量部とを有するものが好ましい。
(ブロッキング防止剤)
ブロッキング防止剤としては、特に限定されないが、具体的には、樹脂系ポリマー粉体、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、エチレンビスステアリルアミド、タルク、アモルファスシリカ等を打ち粉としたものが挙げられる。その中でも透明性、低析出性及び低燃焼灰分量の観点から樹脂系ポリマー粉体の打ち粉が好ましい。また、ブロッキング防止効果と透明性の観点から、樹脂系ポリマー粉体の打ち粉の含有量としては、水添ブロック共重合体のペレット成形体100質量部に対して、0.1〜1.5質量部が好ましく、0.2〜1.0質量部がより好ましく、0.3〜0.8質量部がさらに好ましい。
本実施形態の樹脂系ポリマー粉体の打ち粉は、数平均分子量が15,000以下であり、平均粒子が1〜15μmであり、安息角が45〜70°であるものが好ましい。
樹脂系ポリマー粉体の打ち粉は、水添ブロック共重合体ペレット同士のブロッキング防止効果や、ポリオレフィン系樹脂組成物の成形品の柔軟性、応力白化性、透明性等の観点から、平均粒子径は1〜15μmであることが好ましく、1〜10μmであることがより好ましく、2〜8μmであることがさらに好ましい。なお、「平均粒子径」とは、レザー回折散乱式粒度分布測定器等を用いて測定したときに、質量分布で50%の積算値になる粒径を意味する。
樹脂系ポリマー粉体の打ち粉は、水添ブロック共重合体ペレット同士のブロッキング防止効果(水添ブロック共重合体ペレットへの絡み易さ)や樹脂系ポリマー粉体のフィード安定性の観点から安息角が45〜70°であることが好ましく、50〜65°であることがより好ましく、52〜62であることがさらに好ましい。なお安息角の測定は、JIS R−9301−2に準拠した注入法により、パウダーの安息角(゜)を測定してえることができる。
さらに、ポリオレフィン系樹脂組成物の成形品の表面平滑性、透明性の観点から、樹脂系ポリマー粉体は、ポリプロピレン系樹脂粉体、ポリエチレン系樹脂粉体、及びポリスチレン系樹脂粉体からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、より好ましくはポリプロピレン系樹脂粉体及び/又はポリエチレン系樹脂粉体であり、ポリエチレン系樹脂粉体がさらに好ましい。
また、ブロッキング防止効果や、ポリオレフィン系樹脂組成物の成形品の表面平滑性、及び成形品の柔軟性、透明性の観点から樹脂系ポリマー粉体の打ち粉の数平均分子量は、15,000以下であることが好ましく、1,000〜15,000がより好ましく、1,000〜10,000がさらに好ましく、1,000〜5,000がよりさらに好ましく、1,000〜3,000がさらにより好ましい。また分子量分布は3.5以下が好ましく、より好ましくは3.0以下、さらに好ましくは2.5以下であり、よりさらに好ましくは2.0以下である。
なお、樹脂系ポリマー粉体の打ち粉の分子量は、GPCによる測定で得られるクロマトグラムのピークの分子量を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)に基づいて求めた数平均分子量である。樹脂系ポリマー粉体の打ち粉の分子量分布も、同様にGPCによる測定から求めることができ、重量平均分子量と数平均分子量の比率である。
このような樹脂系ポリマー粉体の打ち粉の製法としては、従来公知の方法を用いて行うことができる。例えば、樹脂系ポリマーを溶媒に溶かしてから粉砕して製法するケミカル粉砕や、ジェットミル粉砕等が挙げられる。
また、水添ブロック共重合体と、樹脂系ポリマー粉体の打ち粉との混合の方法には特に制限はなく、タンブラー等のミキサーで両者を混合する方法;樹脂系ポリマー粉体の打ち粉を界面活性剤の存在下又は不存在下に水に分散させた分散液を水添ブロック共重合体に接触させる方法;水添ブロック共重合体を押出機からストランド状に押出して水冷し、ストランドカッターで切断する工程において、冷却水中に前記した樹脂系ポリマー粉体の打ち粉の分散液を添加する方法等により行うことができる。
<ポリオレフィン系樹脂組成物>
本実施形態のポリオレフィン系樹脂組成物は、上記水添ブロック共重合体又は前記水添ブロック共重合体ペレットと、ポリオレフィン系樹脂とを含有し、水添ブロック共重合体/ポリオレフィン系樹脂の質量比が、3〜97質量部/97〜3質量部である。目的とする用途の要求性能によるが、一般的には水添ブロック共重合体/ポリオレフィン系樹脂の質量比は、3〜97質量部/97〜3質量部であり、10〜90質量部/90〜10質量部であることが好ましく、20〜80質量部/80〜20質量部であることがより好ましい。ポリオレフィン系樹脂の中でも柔軟性、応力白化性、透明性の観点から、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。
使用されるポリプロピレン系樹脂としては、特に限定されないが、具体的には、結晶性プロピレン単独重合体、結晶性エチレン−プロピレン共重合体、結晶性プロピレン−α−オレフィン共重合体等が挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
結晶性エチレン−プロピレン共重合体としては、特に限定されないが、具体的には、プロピレン単独重合体部分とエチレン−プロピレンランダム共重合体部分とからなる結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体等が挙げられる。
結晶性プロピレン−α−オレフィン共重合体としては、特に限定されないが、具体的には、結晶性プロピレン−ブテン−1共重合体、結晶性プロピレン−ヘキセン−1共重合体等が挙げられる。
なお、結晶性プロピレン−α−オレフィン共重合体に用いられるα−オレフィンとしては、特に限定されないが、具体的には、炭素数が4以上のα−オレフィンであり、好ましくは炭素数が4〜20のα−オレフィンであり、より好ましくは炭素数が4〜12のα−オレフィンである。例えば、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、デセン−1等が挙げられる。
本実施形態のポリオレフィン系脂組成物には、必要に応じて、フィラー、耐熱安定剤、耐候安定剤、難燃剤、塩酸吸収剤、顔料等の各種添加剤を、必要に応じて配合することができる。
〔成形体〕
本実施形態の成形体は、上記ポリオレフィン系樹脂組成物を含む。本実施形態のポリオレフィン系樹脂組成物は、特に限定されないが、具体的には、シート、フィルム、チューブ等各種形状の射出成形品、中空成形品、圧空成形品、真空成形品、押出成形品等として活用できる。特に、本実施形態のポリプロピレン系樹脂組成物を含む成形体は、薄肉靱性、成形加工性、柔軟性、応力白化性、透明性のバランスに優れており、さらには成形安定性、加工性、接着性にも優れる材料として、自動車関係、建築関係、各種包装材料、日用品等に広く用いることができる。この中でも、電線・ケーブルの被覆材料、コネクター材、シート、フィルム、チューブ、医療器具材料、衛生材料、不織布用材料として好適に使用することができる。
以下、実施例によって本実施形態を具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例及び比較例においては、以下に説明する方法によって水添ブロック共重合体の調製を行い、ポリオレフィン系樹脂組成物を製造し、物性の比較を行った。その際、水添ブロック共重合体の特性やポリオレフィン系樹脂組成物の物性は次のように測定した。
[測定方法]
(水添ブロック共重合体の特性の測定)
1)重合体ブロックAの含有量(スチレン含有量)、水素添加前の1,2−結合量と3,4−結合量との合計(共役ジエンのビニル結合量)、共役ジエン化合物に基づく不飽和結合の水添率、末端共役ジエン量の測定
重合体ブロックAの含有量(スチレン含有量)、水素添加前の1,2−結合量と3,4−結合量との合計(共役ジエンのビニル結合量)、共役ジエン化合物に基づく不飽和結合の水添率は、核磁気共鳴スペクトル解析(NMR)により測定した。測定機器に、JNM−LA400(JEOL製、商品名)、溶媒に、重水素化クロロホルムを用い、測定はサンプル濃度50mg/ml、観測周波数は400MHz、化学シフト基準にTMS(テトラメチルシラン)を用い、パルスディレイ2.904秒、スキャン回数64回、パルス幅45°、及び測定温度26℃で行った。また、末端共役ジエン量については、重合反応に用いた全モノマーの質量から、末端で重合させた共役ジエンの質量を算出した値として求めた。
2)分子量、分子量分布の測定
水添ブロック共重合体の数平均分子量及び重量平均分子量は、GPC測定(装置:LC−10(島津製作所製、商品名)、カラム:TSKgelGMHXL(4.6mmID×30cm)2本、溶媒:テトラヒドロフラン)により、市販の標準ポリスチレンによるポリスチレン換算分子量として求めた。また、分子量分布は、得られた重量平均分子量と数平均分子量の比として求めた。
3)メルトフローレート値(MFR)
水添ブロック共重合体とポリオレフィン系樹脂組成物のMFRは、ASTM D1238に準拠して、温度230℃、荷重2.16kg(測定単位:g/10分)で測定した。
4)秩序−無秩序転移温度(ODT)
水添ブロック共重合体の秩序−無秩序転移温度(ODT)は、圧縮成形した厚み2mmのシートを、直径29mmの円形にカットし、装置ARES(ティーエイインスツルメントー株式会社製、商品名)の捻りタイプのジオメトリーに、試料をセットし、ひずみ1.0%、変動周波数(0.01〜20Hz)、種々の温度で動的な貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G’’)を測定し、G’をG’’に対してプロットした直線の傾き、切片が同じになり始める温度より決定した。
5)耐ブロッキング性試験
水添ブロック共重合体の耐ブロッキング性は、水添ブロック共重合体60gと所定量のブロッキング防止剤とをポリエチレン袋に入れて十分撹拌した後、直径6cmの円筒状の金属製容器に移し、1160gの荷重を掛けて60℃で20時間静置させ、その後に金属製容器からペレットを取り出し、ペレットのブロッキングの状態を目視にて観察した。
(評価基準)
○:ブロッキングなし
×:ブロッキングあり
6)硬度(JIS−A)
水添ブロック共重合体の硬度(JIS−A)は、JIS K6253に従い、圧縮成型した厚み2mmのシートを4枚重ねて、デュロメータタイプAで瞬間の値を測定した。
7)透明性
水添ブロック共重合体とポリオレフィン系樹脂組成物の透明性は、圧縮成型した厚み2mmのシート、及びフィルム成形機で作製した厚みが0.25mmのフィルムに対し、日本電色工業社製、装置名「NDH−1001DP」を用いて、ヘーズを測定した。
8)引張弾性率、引張強度
ポリオレフィン系樹脂組成物の引張弾性率及び引張強度は、JIS K6251に従い、フィルム成形機で作製した厚みが0.25mmのフィルムをJIS5号試験片に打ち抜き、引張速度200mm/minで測定した。
9) 応力白化(耐折り曲げ白化)性の評価方法
ポリオレフィン系樹脂組成物の応力白化性は、フィルム成形機で作製した厚みが0.25mmのフィルムを、長さ5cm、幅1cmに細断し、長手方向を180°完全に折り曲げた後にもとに戻し、白化の程度を目測で判断した。
(評価基準)
○:白化しないもの
△:僅かにスジ跡が残るもの
×:明らかに白いスジが残るもの
10)薄肉成形加工性の評価
ポリオレフィン系樹脂組成物の薄肉成形加工性は、射出成形機(東芝FE−120S)に、断面が幅:10mm、厚み:1mmのスパイラルフロー試験用金型を取り付け、成形温度210℃、金型温度40℃、出射圧力1200kg/cm、出射速度40%、種出時間10秒、で同一条件として樹脂の流動性を比較し、以下の評価基準で評価した。
(評価基準)
○:流動距離が大きく薄肉成形品も容易に成形できる場合
×:流動距離が小さく薄肉成形品の成形が困難な場合
11)燃焼灰分量
薄肉成形加工性の燃焼灰分量は、フィルム成形機で作製したフィルム2gをサンプルとし、磁性ルツボに入れて秤量し、750℃で6時間電気炉内で灰化した。燃焼灰分量は下記の計算式で算出した。
燃焼灰分量(%)= [灰分重量(g)/サンプル重量(g)]×100
[使用原料]
また、実施例及び比較例で用いた(イ)水添ブロック共重合体、(ロ)ブロッキング防止剤、(ハ)ポリプロピレン系樹脂は次の通りであった。
<(イ)水添ブロック共重合体>
(水添触媒の調製)
ブロック共重合体の水添反応に用いた水添触媒は、下記の方法で調製した。窒素置換した反応容器に乾燥、精製したシクロヘキサン1Lを仕込み、ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド100mmolを添加し、十分に攪拌しながらトリメチルアルミニウム200mmolを含むn−ヘキサン溶液を添加して、室温にて約3日間反応させて水添触媒を得た。
(水添ブロック共重合体の調製)
<イ−1>
内容積が10Lの攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器を使用してバッチ重合を行った。はじめに1Lのシクロヘキサンを仕込み、その後n−ブチルリチウム(以下、「Bu−Li」という。)を全モノマー100質量部に対して0.100質量部とN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(以下、「TMEDA」という。)をBu−Li1モルに対して1.8モルと、ナトリウムt−ペントキシド(以下、「NaOAm」という。)をTMEDAに対して0.045モル添加した。第1ステップとして、スチレン9質量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を10分間かけて投入し、その後さらに10分間重合した。なお、重合中、温度は60℃にコントロ−ルした。次に第2ステップとして、ブタジエン79質量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を100分間かけて投入し、その後さらに10分間重合した。なお、重合中、温度は60℃にコントロ−ルした。次に第3ステップとして、スチレン9質量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を10分間かけて投入し、その後さらに10分間重合した。なお、重合中,温度は60℃にコントロ−ルした。次に第4ステップとして、ブタジエン3質量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を5分間かけて投入し、その後さらに10分間重合した。なお、重合中、温度は60℃にコントロ−ルした。
次に、得られたブロック共重合体に、上記水添触媒をブロック共重合体100質量部当たりチタンとして100ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度70℃で水添反応を行った。その後メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを水添ブロック重合体100質量部に対して0.3質量部添加した。
得られた水添ブロック共重合体(イ−1)は、スチレン含有量18質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量76%、重量平均分子量105,000、分子量分布1.04、水添率98%、MFR28であった。得られた水添ブロック共重合体(イ−1)の解析結果を表1に示す。
<イ−2>
Bu−Liを全モノマー100質量部に対して0.110質量部とし、第2ステップのブタジエン量を82質量部とし、第4ステップを行なわずに3型構造のブロック共重合体を製造したこと以外は、イ−1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(イ−2)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(イ−2)は、スチレン含有量18質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量74%、重量平均分子量96,000、分子量分布1.05、水添率99%、MFR37であった。得られた水添ブロック共重合体(イ−2)の解析結果を表1に示す。
<イ−3>
Bu−Liを全モノマー100質量部に対して0.094質量部とし、TMEDAをBu−Li1モルに対して0.55モルとし、NaOAmは添加せず、第2ステップのブタジエン量を82質量部とし、第4ステップを行なわずに3型構造のブロック共重合体を製造したこと以外は、イ−1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(イ−3)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(イ−3)は、スチレン含有量18質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量51%、重量平均分子量111,000、分子量分布1.03、水添率99%、MFR4であった。得られた水添ブロック共重合体(イ−3)の解析結果を表1に示す。
<イ−4>
Bu−Liを全モノマー100質量部に対して0.102質量部とし、TMEDAをBu−Li1モルに対して0.35モルとし、NaOAmは添加せず、第1及び第3ステップのスチレン量を10質量部とし、第2ステップのブタジエン量を75質量部とし、第4ステップのブタジエン量を5質量部としたこと以外は、イ−1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(イ−4)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(イ−4)は、スチレン含有量20質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量36%、重量平均分子量101,000、分子量分布1.03、水添率99%、MFR13であった。得られた水添ブロック共重合体(イ−4)の解析結果を表1に示す。
<イ−5>
Bu−Liを全モノマー100質量部に対して0.060質量部とし、第1、第3ステップのスチレン量を6.5質量部、第2ステップのブタジエン量を82質量部、第4ステップのブタジエン量を5質量部としたこと以外は、イ−1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(イ−5)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(イ−5)は、スチレン含有量13質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量77%、重量平均分子量176,000、分子量分布1.06、水添率98%、MFR3.5であった。得られた水添ブロック共重合体(イ−5)の解析結果を表1に示す。
<イ−6>
Bu−Liを全モノマー100質量部に対して0.075質量部とし、第1、第3ステップのスチレン量を5質量部、第2ステップのブタジエン量を87質量部、第4ステップのブタジエン量を3質量部としたこと以外は、イ−1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(イ−6)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(イ−6)は、スチレン含有量10質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量75%、重量平均分子量144,000、分子量分布1.04、水添率99%、MFR90であった。得られた水添ブロック共重合体(イ−6)の解析結果を表1に示す。
<イ−7>
Bu−Liを全モノマー100質量部に対して0.110質量部とし、TMEDAをBu−Li1モルに対して1.20モルとし、NaOAmは添加せず、第1、第3ステップのスチレン量を14質量部、第2ステップのブタジエン量を69質量部、第4ステップのブタジエン量を3質量部としたこと以外は、イ−1と同様の操作を行い、水添ブロック共重合体(イ−7)を製造した。
得られた水添ブロック共重合体(イ−7)は、スチレン含有量28質量%、ブタジエンブロック部のビニル結合量66%、重量平均分子量89,000、分子量分布1.05、水添率98%、MFR5であった。得られた水添ブロック共重合体(イ−7)の解析結果を表1に示す。
<(ロ)ブロッキング防止剤>
ロ−1:PE系樹脂紛体 平均粒子径9μm((株)セイシン企業社製)
ロ−2:ステアリン酸カルシウム 平均粒子径8μm(日本油脂社製)
<(ハ)ポリプロピレン系樹脂>
ランダムPP共重合体(日本ポリプロ株式会社製、商品名「ノバテックMG03B」)
〔実施例1、2、比較例1〜5〕
(イ)水添ブロック共重合体/(ロ)ブロッキング防止剤=100/0.5の配合比で、タンブラーを用いて両者を混合し、水添ブロック共重合体ペレットを得た。得られた水添ブロック共重合体ペレットを圧縮成型し、厚み2mmのシートを成形した。得られたペレット及び2mmシートの評価結果を表1に示す。
Figure 2014034625
〔実施例3〜4、比較例6〜10〕
ポリプロピレン系樹脂組成物(水添ブロック共重合体/ランダムPP樹脂=60/40)を、シリンダー温度200℃、Tダイ温度200℃に設定したスクリュー径40mmのベント付き単軸押出機を用い、吐出量5kg/hr、Tダイスリットの厚み0.5mm、ダイスリットの幅400mm、圧延ローラ表面温度45℃、厚みが0.25mmになるように、引き取り速度を制御し、押出フィルム成形を実施した。なお、フィルム厚みは、フィルム巾を300mm、長さ方向を200mmのサイズに裁断した。巾方向に5ヶ所、上辺と下辺の計10カ所測定し、さらにもう一枚同様の測定を実施し、合計20ヶ所の厚みを測定して、平均値をとった。
得られたポリプロピレン系樹脂組成物フィルムの評価結果を表2に示す。
Figure 2014034625
本発明の水添ブロック共重合体、及びポリオレフィン系樹脂組成物は柔軟性を有し、成形加工性に優れることから、自動車部品、土木・建築用途、家電部品、医療部品、スポーツ用品、雑貨品、文房具をはじめとする種々の成形品やその他の広範な分野において好適に使用できる。

Claims (10)

  1. ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックAと、水素添加前の1,2−結合量と3,4−結合量との合計が65〜90%である、共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックBとを有し、
    前記重合体ブロックAの含有量が12〜25質量%であり、
    前記重合体ブロックBのオレフィン性不飽和二重結合のうち、少なくとも90%以上が水素添加され、
    温度230℃、荷重2.16kgの条件で求めたメルトフローレート値(MFR)が15〜60g/10分であり、
    動的粘弾性により求めた秩序−無秩序転移温度(ODT)が160〜210℃の範囲である、
    水添ブロック共重合体。
  2. 少なくとも2個の前記重合体ブロックAと、少なくとも2個の前記重合体ブロックBとを有し、
    且つ少なくとも1個の前記重合体ブロックBは末端にあり、末端にある該重合体ブロックBの含有量が0.5〜9質量%である、請求項1に記載の水添ブロック共重合体。
  3. 逐次重合により得られる、請求項1又は2に記載の水添ブロック共重合体。
  4. 前記重合体ブロックA−前記重合体ブロックB(B1)−前記重合体ブロックA−前記重合体ブロックB(B2)で表される4型構造を有し、
    前記B1の含有量が前記B2の含有量よりも50質量%以上大きい、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水添ブロック共重合体。
  5. 前記動的粘弾性により求めた秩序−無秩序転移温度(ODT)が、175〜205℃の範囲である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の水添ブロック共重合体。
  6. 前記重合体ブロックAがスチレン単位を含み、及び/又は前記重合体ブロックBがブタジエン単位を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の水添ブロック共重合体。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の水添ブロック共重合体100質量部と、平均粒径が1〜15μmの樹脂系ポリマー粉体の打ち粉0.1〜1.5質量部とを有する、水添ブロック共重合体ペレット。
  8. 前記樹脂系ポリマー粉体がポリプロピレン系樹脂粉体、ポリエチレン系樹脂粉体、及びポリスチレン系樹脂粉体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項7に記載の水添ブロック共重合体ペレット。
  9. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の水添ブロック共重合体又は請求項7若しくは8に記載の水添ブロック共重合体ペレットと、ポリオレフィン系樹脂とを含有し、
    前記水添ブロック共重合体/前記ポリオレフィン系樹脂の質量比が、3〜97質量部/97〜3質量部である、ポリオレフィン系樹脂組成物。
  10. 請求項9に記載のポリオレフィン系樹脂組成物を含む、成形体。
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