JP4215445B2 - 粘接着性組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘着力及び保持力等の粘着特性のバランスに優れた粘接着性組成物に関し、更に詳しくは、特定の官能基を含有する変性重合体、又はその水添物と粘着付与剤からなる粘接着性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ホットメルト型の接着剤が、環境汚染、労働環境の観点から広く使用されるようになってきている。ホットメルト型接着剤のベースポリマーとしてはビニル芳香族炭化水素−共役ジエン系ブロック共重合体(SBS)が広く使用されている。例えば、特公昭44−17037号公報、特公昭56−49958号公報には、かかるブロック共重合体を用いた粘接着剤組成物が開示されている。しかしながら、保持力と粘着性とのバランスが不十分であり、これらの改良が望まれてきた。これらの改良方法として特開昭64−81877号公報、特開昭61−278578号や「接着」(第32卷1号、27頁(’88))には、トリブロック共重合体とジブロック共重合体よりなる接着剤組成物が開示されている。
また、特開昭61−261310号公報及び特開昭63−248817号公報では、特定の2官能性カップリング剤(脂肪族系モノエステル、特定のジハロゲン化合物)でカップリングさせて得られるブロック共重合体よりなる接着剤組成物が開示されている。しかしながら、上記の開示されたいずれの方法でも改良効果は不充分であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような背景の下、粘着力及び保持力等の粘着特性のバランス性能においてなお一層の改善が要望されていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、保持力と粘着性とのバランス性能の良好な粘接着性組成物を開発するために、鋭意検討を重ねた結果、特定の官能基を含有する変性重合体、又はその水添物と粘着付与剤を組み合わせることにより上記課題を効果的に解決することを見いだし、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は下記の通りである。
1.有機リチウム化合物を重合触媒として得られる下記a、およびbから選ばれる少なくとも1種の重合体のリビング末端に、水酸基およびアミノ基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団を少なくとも1個生成する官能基含有変性剤を付加反応させてなる変性重合体又はその水添物である成分(1)が100重量部
a.共役ジエン重合体
b.共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる重合体であり、該重合体中の全ビニル芳香族炭化水素の含有量が50重量%以下であり、しかも該重合体中の全ビニル芳香族炭化水素含有量に対するビニル芳香族炭化水素重合体ブロックの割合が20重量%以下である重合体、および、
粘着付与剤(2)が20〜400重量部とからなる粘接着性組成物。
2.成分(1)を構成する重合体が、上記下記a、およびbから選ばれる少なくとも1種の重合体に、水酸基およびアミノ基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している変性重合体、又はその水添物である上記1に記載の粘接着性組成物。
3.水酸基およびアミノ基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団を少なくとも1個生成する官能基含有変性剤が、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルオルソトルイジン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、のいずれか1つである上記1の粘接着性組成物。
4.上記1〜3のいずれかに記載の粘接着性組成物からなる粘接着剤層を有することを特徴とする粘着性テープ。
5.上記1〜3のいずれかに記載の粘接着性組成物からなる粘接着剤層を有することを特徴とする粘着性シート。
6.上記1〜3のいずれかに記載の粘接着性組成物からなる粘接着剤層を有することを特徴とする粘着性フィルム。
7.上記1〜3のいずれかに記載の粘接着性組成物からなる粘接着剤層を有することを特徴とする粘着性ラベル。
8.上記1〜3のいずれかに記載の粘接着性組成物からなる粘接着剤層を有することを特徴とする表面保護シート。
9.上記1〜3のいずれかに記載の粘接着性組成物からなる粘接着剤層を有することを特徴とする表面保護フィルム。
10.上記1〜3のいずれかに記載の粘接着性組成物を含有する接着剤。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明で使用する成分(1)は、有機リチウム化合物を重合触媒として得られる下記a、およびbから選ばれる少なくとも1種の重合体のリビング末端に、水酸基およびアミノ基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団を少なくとも1個生成する官能基含有変性剤を付加反応させてなる変性重合体、又はその水添物である。
a.共役ジエン重合体
b.共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる重合体であり、該重合体中の全ビニル芳香族炭化水素の含有量が50重量%以下であり、しかも該重合体中の全ビニル芳香族炭化水素含有量に対するビニル芳香族炭化水素重合体ブロックの割合が20重量%以下である重合体。
【0006】
本発明で使用する共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる変性重合体、又はその水添物の全ビニル芳香族炭化水素含有量は、一般に5〜50重量%、より好ましくは10〜45重量%、更に好ましくは15〜40重量である。本発明において、ビニル芳香族炭化水素含有量が5重量%未満の場合は、実質的に共役ジエン重合体とみなす。なお本発明において、水添物中のビニル芳香族化合物の含有量は、変性前の重合体、或いは水素添加前の重合体中のビニル芳香族化合物含有量で把握しても良い。共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる変性重合体、又はその水添物中のビニル芳香族炭化水素は均一に分布していても、又テーパー状に分布していてもよい。又、該重合体中には、ビニル芳香族炭化水素が均一に分布している部分、及び/又はテーパー状に分布している部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。
【0007】
本発明で使用する共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる変性重合体、又はその水添物は、該重合体中の全ビニル芳香族炭化水素含有量に対するビニル芳香族炭化水素重合体ブロックの割合(以後、重合体中の全ビニル芳香族炭化水素含有量に対するビニル芳香族炭化水素重合体ブロックの含有量の割合を、ビニル芳香族炭化水素のブロック率という)が50重量%未満、好ましくは40重量%以下、更に好ましくは20重量%以下である重合体である。ブロック率が50重量%未満の場合、柔軟性の良好な組成物が得られる。
【0008】
ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックの含有量の測定は、例えば四酸化オスミウムを触媒として水素添加前の共重合体をターシャリーブチルハイドロパーオキサイドにより酸化分解する方法(I.M.KOLTHOFF,etal.,J.Polym.Sci.1,429(1946)に記載の方法)により得たビニル芳香族炭化水素重合体ブロック成分の重量(但し、平均重合度が約30以下のビニル芳香族炭化水素重合体成分は除かれている)を用いて、次の式から求めることができる。
ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックの含有量(重量%)
=(水素添加前の重合体中のビニル芳香族炭化水素重合体ブロックの重量/ 水素添加前の重合体の重量)×100
【0009】
本発明において、水添反応前の変性重合体は、有機リチウム化合物を重合触媒として公知の方法で得られる重合体のリビング末端に後述する変性剤を付加反応することにより得られ、例えば下記一般式で表されるような構造を有する。
(B)n−X
(A−B)n−X、 A−(B−A)n−X、
B−(A−B)n−X、 X−(A−B)n、
X−(A−B)n−X、 X−A−(B−A)n−X、 X−B−(A−B)n−X、 [(B−A)n]m−X、 [(A−B)n]m−X、 [(B−A)n−B]m−X、 [(A−B)n−A]m−X
【0010】
(上式において、Aはビニル芳香族炭化水素重合体セグメントであり、Bは共役ジエン重合体、又は共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体、或いは共役ジエン重合体セグメント、又は共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体セグメントである。nは1以上の整数、好ましくは1〜5の整数である。mは2以上の整数、好ましくは2〜11の整数である。Xは、後述する官能基を有する原子団が結合している変性剤の残基を示す。Xを後述するメタレーション反応で付加させる場合は、Xは、A及び/又はBの側鎖に結合している。また、Xに複数結合しているポリマー鎖の構造は同一でも、異なっていても良い。
)本発明で使用する重合体は、上記一般式で表される重合体の任意の混合物でもよい。
【0011】
本発明において、重合体中の共役ジエン部分のミクロ構造(シス、トランス、ビニルの比率)は、後述する極性化合物等の使用により任意に変えることができ、共役ジエンとして1,3−ブタジエンを使用した場合には、1,2−ビニル結合量は好ましくは5〜90%、より好ましくは10〜80%、共役ジエンとしてイソプレンを使用した場合、又は1,3−ブタジエンとイソプレンを併用した場合には、1,2−ビニル結合と3,4−ビニル結合の合計量は好ましくは3〜80%、より好ましくは5〜70%である。但し、重合体として水添物を使用する場合のミクロ構造は、共役ジエンとして1,3−ブタジエンを使用した場合には、1,2−ビニル結合量は好ましくは10〜80%、更に好ましくは15〜75%、特に好ましくは20〜50%であり、共役ジエンとしてイソプレンを使用した場合、又は1,3−ブタジエンとイソプレンを併用した場合には、1,2−ビニル結合と3,4−ビニル結合の合計量は好ましくは5〜70%、更に好ましくは10〜50%であることが推奨される。なお、本発明においては、1,2−ビニル結合と3,4−ビニル結合の合計量(但し、共役ジエンとして1,3−ブタジエンを使用した場合には、1,2−ビニル結合量)を以後ビニル結合量と呼ぶ。本発明において、共役ジエン重合体、又は共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体、或いは共役ジエン重合体セグメント、又は共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる共重合体セグメント中に、ビニル結合量が異なる部分がそれぞれ少なくとも1つ存在しても良い。例えばビニル結合量が25%以下、好ましくは10〜23%の部分とビニル結合量が25%を超える部分、好ましくは28〜80%の部分がそれぞれ少なくとも一つ存在しても良い。また、セグメントBを二つ以上有する重合体において、それぞれのセグメントBのビニル結合量は同一でも異なっていても良い。
【0012】
本発明において、共役ジエンとは、1対の共役二重結合を有するジオレフィンであり、例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどであるが、特に一般的なものとしては1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。これらは一つの重合体の製造において一種のみならず二種以上を使用してもよい。又、ビニル芳香族炭化水素としては、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、などがあるが、特に一般的なものとしてはスチレンが挙げられる。これらは一つの重合体の製造において一種のみならず二種以上を使用してもよい。
【0013】
本発明において、共役ジエンとしてイソプレンと1,3−ブタジエンを併用する場合、イソプレンと1,3−ブタジエンの質量比は、好ましくは95/5〜5/95、より好ましくは90/10〜10/90、更に好ましくは85/15〜15/85である。特に、低温特性の良好な組成物を得る場合には、イソプレンと1,3−ブタジエンの質量比は好ましくは49/51〜5/95、より好ましくは45/55〜10/90、更に好ましくは40/60〜15/85であることが推奨される。イソプレンと1,3−ブタジエンを併用すると高温貯蔵安定性の良好な組成物が得られる。
【0014】
本発明において、重合体の製造に用いられる溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、或いはベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素などの炭化水素系溶媒が使用できる。これらは一種のみならず二種以上を混合して使用してもよい。
又、重合体の製造に用いられる有機リチウム化合物は、分子中に1個以上のリチウム原子を結合した化合物であり、例えばエチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルジリチウム、イソプレニルジリチウムなどが挙げられる。これらは一種のみならず二種以上を混合して使用してもよい。又、有機リチウム化合物は、重合体の製造において重合途中で1回以上分割添加してもよい。
【0015】
本発明において、重合体の製造時重合速度の調整、重合した共役ジエン部分のミクロ構造の変更、共役ジエンとビニル芳香族炭化水素との反応性比の調整などの目的で極性化合物やランダム化剤を使用することができる。極性化合物やランダム化剤としては、エーテル類、アミン類、チオエーテル類、ホスホルアミド、アルキルベンゼンスルホン酸のカリウム塩又はナトリウム塩、カリウムまたはナトリウムのアルコキシドなどが挙げられる。適当なエーテル類の例は、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルである。アミン類としては、第三級アミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、その他環状第三級アミンなども使用できる。ホスフィン及びホスホルアミドとしては、トリフェニルホスフィン、ヘキサメチルホスホルアミドなどがある。
【0016】
本発明において、重合体を製造する際の重合温度は、好ましくは−10〜150℃、より好ましくは30〜120℃である。重合に要する時間は条件によって異なるが、好ましくは48時間以内であり、特に好適には0.5〜10時間である。又、重合系の雰囲気は窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気にすることが好ましい。重合圧力は、上記重合温度範囲でモノマー及び溶媒を液相に維持するに充分な圧力の範囲で行えばよく、特に限定されるものではない。更に、重合系内は触媒及びリビングポリマーを不活性化させるような不純物、例えば水、酸素、炭酸ガスなどが混入しないようにすることが好ましい。
【0017】
本発明で用いる有機リチウム化合物を重合触媒として得られる変性重合体、又はその水添物である成分(1)は、重合体のリビング末端に、官能基含有変性剤を付加反応させてなり、水酸基またはアミノ基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している変性重合体、又はその水添物である。
【0018】
かかる官能基を有する原子団が結合している変性重合体、又はその水添物を得る方法は、重合体のリビング末端との付加反応により、該重合体に前記の官能基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合されている変性重合体又はその水添物を生成する官能基含有変性剤、あるいは該官能基を公知の方法で保護した原子団が結合している変性剤を付加反応させる方法により得ることができる。他の方法としては、重合体に有機リチウム化合物等の有機アルカリ金属化合物を反応(メタレーション反応)させ、有機アルカリ金属が付加した重合体に上記の変性剤を付加反応させる方法が挙げられる。後者の場合、重合体の水添物を得た後にメタレーション反応させ、上記の変性剤を反応させてもよい。変性剤の種類により、変性剤を反応させた段階で一般に水酸基やアミノ基等は有機金属塩となっていることもあるが、その場合には水やアルコール等活性水素を有する化合物で処理することにより、水酸基やアミノ基等にすることができる。
【0019】
尚、本発明においては、重合体のリビング末端に変性剤を反応させる際に、一部変性されていない重合体が成分(1)の変性重合体に混在しても良い。成分(1)の変性重合体に混在する未変性の重合体の割合は、好ましくは70wt%以下、より好ましくは60wt%以下、更に好ましくは50wt%以下であることが推奨される。
本発明の粘接着性組成物においては、変性重合体、又はその水添物に結合している原子団は前記の官能基から選ばれる官能基を少なくとも1個有するため、粘着付与剤との親和性が高く、粘着付与剤との化学的な結合や水素結合等の物理的な親和力により相互作用が効果的に発現される。
【0020】
本発明で用いる成分(1)の変性重合体、又はその水添物として特に好ましいものは、水酸基およびアミノ基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している変性重合体、又はその水添物である。
本発明において、水酸基、アミノ基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団として好ましいものとしては、下記式[1]〜[3]の一般式で示されるものから選ばれる原子団が挙げられる。
【0021】
【化1】
【0022】
(上式で、R1、R2は、水素、又は炭素数1〜24の炭化水素基、あるいは水酸基、エキシ基、シラノール基、およびアルコキシシラン基から選ばれる官能基を有する炭素数1〜24の炭化水素基、R5は炭素数1〜48の炭化水素鎖、あるいは水酸基、エポキシ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を有する炭素数1〜48の炭化水素鎖である。なおR1、R2の炭化水素基、及びR5の炭化水素鎖中には、水酸基、エポキシ基、シラノール基、アルコキシシラン基以外の結合様式で、酸素、窒素、シリコン等の元素が結合していても良い。R6は、水素又は炭素数1〜8のアルキル基である。)
本発明において、水酸基およびアミノ基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している変性重合体、又はその水添物を得るために使用される変性剤としては、下記のものが挙げられる。
【0023】
例えば、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルオルソトルイジンである。
【0024】
【0025】
【0026】
上記の変性剤を反応させることにより、水酸基およびアミノ基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が結合している変性剤の残基が結合している変性重合体が得られる。セグメントAとセグメントBを有する重合体のリビング末端に官能基含有変性剤を付加反応させる場合、重合体のリビング末端はセグメントAでもセグメントBのいずれでも良いが、保持力等に優れた組成物を得るためにはセグメントAの末端に結合していることが好ましい。
上記の変性剤の使用量は、重合体のリビング末端1当量に対して、0.5当量を超え、10当量以下、好ましくは0.7当量を超え、5当量以下、更に好ましくは1当量を超え、4当量以下で使用することが推奨される。なお、本発明において、重合体のリビング末端の量は、重合に使用した有機リチウム化合物の量と該有機リチウム化合物に結合しているリチウム原子の数から算出しても良いし、得られた重合体の数平均分子量から算出しても良い。
【0027】
本発明において、変性重合体の水添物は、上記で得られた変性重合体を水素添加することにより得られる。水添触媒としては、特に制限されず、従来から公知である(1)Ni、Pt、Pd、Ru等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等に担持させた担持型不均一系水添触媒、(2)Ni、Co、Fe、Cr等の有機酸塩又はアセチルアセトン塩などの遷移金属塩と有機アルミニウム等の還元剤とを用いる、いわゆるチーグラー型水添触媒、(3)Ti、Ru、Rh、Zr等の有機金属化合物等のいわゆる有機金属錯体等の均一系水添触媒が用いられる。具体的な水添触媒としては、特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特公昭63−4841号公報、特公平1−37970号公報、特公平1−53851号公報、特公平2−9041号公報に記載された水添触媒を使用することができる。好ましい水添触媒としてはチタノセン化合物および/または還元性有機金属化合物との混合物があげられる。
【0028】
チタノセン化合物としては、特開平8−109219号公報に記載された化合物が使用できるが、具体例としては、ビスシクロペンタジエニルチタンジクロライド、モノペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリクロライド等の(置換)シクロペンタジエニル骨格、インデニル骨格あるいはフルオレニル骨格を有する配位子を少なくとも1つ以上もつ化合物があげられる。また、還元性有機金属化合物としては、有機リチウム等の有機アルカリ金属化合物、有機マグネシウム化合物、有機アルミニウム化合物、有機ホウ素化合物あるいは有機亜鉛化合物等があげられる。
水添反応は好ましくは0〜200℃、より好ましくは30〜150℃の温度範囲で実施される。水添反応に使用される水素の圧力は、好ましくは0.1〜15MPa、より好ましくは0.2〜10MPa、更に好ましくは0.3〜5MPaが推奨される。また、水添反応時間は好ましくは3分〜10時間、より好ましくは10分〜5時間である。水添反応は、バッチプロセス、連続プロセス、或いはそれらの組み合わせのいずれでも用いることができる。
【0029】
本発明に使用される変性重合体の水添物において、共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合のトータル水素添加率は目的に合わせて任意に選択でき、特に限定されない。重合体中の共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合の70%を超える、好ましくは75%以上、更に好ましくは85%以上、特に好ましくは90%以上が水添されていても良いし、一部のみが水添されていても良い。一部のみを水添する場合には、水添率が10〜70%、或いは15〜65%特に好ましくは20〜60%にすることが好ましい。
更に、本発明では、水素添加重合体において、水素添加前の共役ジエンにもとづくビニル結合の水素添加率が、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上であることが、熱安定性に優れた組成物を得る上で推奨される。ここで、ビニル結合の水素添加率とは、重合体中に組み込まれている水素添加前の共役ジエンにもとづくビニル結合のうち、水素添加されたビニル結合の割合をいう。
【0030】
なお、重合体中のビニル芳香族炭化水素に基づく芳香族二重結合の水添率については特に制限はないが、好ましくは50%以下、より好ましくは30%以下、更に好ましくは20%以下が推奨される。水添添加率は、核磁気共鳴装置(NMR)により知ることができる。
本発明で使用する変性重合体又はその水添物の重量平均分子量は、粘接着性組成物の保持力等の点から3万以上、粘着付与剤との溶解性や組成物の粘度の点から150万以下であることが好ましく、より好ましくは4万〜100万、更に好ましくは5〜80万である。また、分子量分布は1.05〜6、好ましくは1.1〜6、更に好ましくは1.55〜5.0、特に好ましくは1.6〜4である。
分子量分布をかかる範囲にすることは、成分(1)と成分(2)との相溶性や組成物の被着体への施工性や塗布性能等の点で推奨される。
【0031】
本発明において、重合体中の共役ジエン化合物に基づくビニル結合量は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて知ることができる。また水添率も、同装置を用いて知ることができる。重合体又はその水添物の重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)による測定を行い、クロマトグラムのピークの分子量を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を使用して求めることができる。重合体の分子量分布は、同様にGPCによる測定から求めることができる。
【0032】
上記のようにして得られた変性重合体又はその水添物の溶液は、必要に応じて触媒残渣を除去し、変性重合体又はその水添物を溶液から分離することができる。溶媒の分離の方法としては、例えば重合後又は水添後の溶液にアセトンまたはアルコール等の重合体に対する貧溶媒となる極性溶媒を加えて重合体を沈澱させて回収する方法、変性重合体又はその水添物の溶液を撹拌下熱湯中に投入し、スチームストリッピングにより溶媒を除去して回収する方法、または直接重合体溶液を加熱して溶媒を留去する方法等を挙げることができる。尚、本発明で使用する変性重合体又はその水添物には、各種フェノール系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤、アミン系安定剤等の安定剤を添加することができる。
【0033】
本発明において特に好ましい変性重合体又はその水添物は、水添前の重合体鎖中におけるビニル結合含量の最大値と最小値との差が10重量%未満、好ましくは8重量%以下の変性重合体又はその水添物が挙げられる。
また、本発明において特に好ましい変性重合体又はその水添物としては、GPC/FTIR測定で得られる分子量と末端メチル炭素原子の個数の関係が、次の式の関係を満たす変性重合体又はその水添物が挙げられる。
Va−Vb≧0.03Vc、好ましくは Va−Vb≧0.05Vc
(ここで,Vaはピークトップ分子量の2倍の分子量における重合体中の1000個当たりの炭素原子中に含まれる末端メチル炭素原子の個数、Vbはピークトップ分子量の1/2の分子量における同個数、Vcはピークトップ分子量における同個数である。)
【0034】
GPC−FTIRは,GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフ)の検出器としてFTIR(フーリエ変換赤外分光光度計)を使用したもので,分子量で分別した各フラクション毎のミクロ構造を測定することができる。末端メチル炭素原子の個数は、メチレン基に帰属される吸光度I(−CH2−)[吸収波数:2925cm-1]とメチル基に帰属される吸光度I(−CH3)[吸収波数:2960cm-1]の比,I(−CH3)/I(−CH2−)から求めることができる。この方法は,例えば,NICOLET FT−IR
CUSTOMERNEWSLETTERのVol.2,No2,1994等に記載された方法である。
【0035】
次に本発明に使用される成分(2)の粘着付与剤としては、種類は特に限定はなく、ロジン系テルペン系樹脂、水添ロジン系テルペン系樹脂、水添テルペン系樹脂、クマロン系樹脂、フェノール系樹脂、テルペン−フェノール系樹脂、芳香族炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹脂などの公知の粘着付与性樹脂が挙げられ、これらの粘着付与剤は2種類以上混合することも可能である。粘着付与剤の具体例としては、「ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェスト社編)に記載されたものが使用できる。粘着付与剤の使用量としては、成分(1)の変性重合体、又はその水添物100重量部に対して20〜400重量部の範囲で使用され、好ましくは50〜350重量部の範囲で使用される。その使用量が20重量部未満では、粘接着性組成物の粘着性を付与しにくく、また、400重量部を超えると粘接着性組成物の保持力の低下を起こし、本発明で規定する範囲外では粘接着性特性を損ねる傾向を生じる。
【0036】
また本発明の粘接着性組成物は、公知のナフテン系、パラフィン系のプロセスオイル及びこれらの混合オイルを、軟化剤として使用することが出来る。軟化剤を添加することにより、粘接着性組成物の粘度が低下して加工性が向上するとともに、粘着性が向上する。軟化剤の使用量は成分(1)の変性重合体又はその水添物に対して0〜200重量部の範囲で使用される。200重量部を超えると粘接着性組成物の保持力を損ねる傾向を生じる。
【0037】
更に、本発明の粘接着性組成物において、必要により、酸化防止剤、光安定剤などの安定剤を添加することも出来る。酸化防止剤としては、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,4−ビス〔(オクチルチオ)メチル〕−0−クレゾール、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルべンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−〔1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル〕フェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ぺンチルフェニル)]アクリレートなどのヒンダードフェノール系酸化防止剤;ジラウリルチオジプロビオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネートペンタエリスリトールーテトラキス(β−ラウリルチオプロピオネート)などのイオウ系酸化防止剤;トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどのリン系酸化防止剤などを挙げることができる。
【0038】
また、光安定剤としては、例えば2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤や2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤、あるいはヒンダードアミン系光安定剤などを挙げることができる。
【0039】
更に上記の安定剤以外に、本発明の粘接着性組成物には必要により、ベンガラ、二酸化チタンなどの顔料;パラフィンワックス、マイクロクリスタンワックス、低分子量ポリエチレンワックス、などのワックス類;無定形ポリオレフィン、エチレン−エチルアクリレート共重合体などのポリオレフィン系、又は低分子量のビニル芳香族系熱可塑性樹脂;天然ゴム;ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、イソプレン−イソブチレンゴム、ポリペンテナマ−ゴム、及びスチレン−ブタジエン系ブロック共重合体、スチレン−イソプレン系ブロック共重合体及びこれらの水添ブロック共重合体などの合成ゴムを添加しても良い。
【0040】
本発明の粘接着性組成物の製造方法は特に制限されるものではなく、公知の混合機、ニーダーなどで、加熱下で均一混合する方法で調製される。
本発明の粘接着性組成物は、粘着力及び保持力等の粘接着特性において優れたバランス性能を有する。これらの特徴を生かして各種粘着テープ・ラベル類、感圧性薄板、感圧性シート、表面保護シート・フィルム、各種軽量プラスチック成型品固定用裏糊、カーペット固定用裏糊、タイル固定用裏糊、接着剤などに利用でき、特に粘着性テープ用、粘着性シート・フィルム用、粘着性ラベル用、表面保護シート・フィルム用、接着剤用として有用である。
【0041】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
尚、以下の実施例において、変性重合体及びその水添物等(以後重合体等と呼ぶ)の特性の測定等は、次のようにして行った。
A.重合体等及びその水添物の特性
(1)スチレン含有量
紫外線分光光度計(日立UV200)を用いて、262nmの吸収強度より算出した。
(2)ポリスチレンブロック含量
水添前の重合体を用い、I.M.Kolthoff,etal.,J.Polym.Sci.1,429(1946)に記載の方法で測定した。
(3)ビニル結合量及び水添率
核磁気共鳴装置(BRUKER社製、DPX−400)を用いて測定した。
【0042】
(4)分子量および分子量分布
GPC(装置:島津製作所社製LC10、カラム:島津製作所社製Shimpac GPC805+GPC804+GPC804+GPC803)で測定した。溶媒にはテトラヒドロフランを用い、測定条件は、温度35℃で行った。分子量は、クロマトグラムのピークの分子量を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を使用して求めた重量平均分子量である。また分子量分布は、得られた重量平均分子量と数平均分子量の比である。
【0043】
(5)未変性ブロック共重合体の割合
シリカ系ゲルを充填剤としたGPCカラムに変性した成分が吸着する特性を応用し、変性重合体と低分子量内部標準ポリスチレンを含む試料溶液について、上記(4)で測定したクロマトグラム中の標準ポリスチレンに対する変性重合体の割合と、シリカ系カラムGPC〔装置はデュポン社製:Zorbax〕で測定したクロマトグラム中の標準ポリスチレンに対する変性重合体の割合を比較し、それらの差分よりシリカカラムへの吸着量を測定した。未変性重合体の割合は、シリカカラムへ吸着しなかったものの割合である。
【0044】
(6)末端メチル炭素原子の個数(GPC/FTIR)
GPC〔装置は、ウォーターズ社製〕で測定し、検出器としてFT−IR〔装置は、パーキンエルマー社製〕を用いた。測定条件は、下記のとおりである。
・カラム;AT−807S(1本)〔昭和電工社製〕とGMH−HT6(2本)〔東ソー社〕を直列に接続
・移動相;トリクロロベンゼン
・カラム温度;140℃
・流量;1.0ml/分
・試料濃度;20mg/20ml
・溶解温度;140℃
【0045】
B.重合体等の調製
なお、水添反応に用いた水添触媒は、下記の方法で調製した。
1)水添触媒I
窒素置換した反応容器に乾燥、精製したシクロヘキサン2リットルを仕込み、ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタニウムジー(p−トリル)40ミリモルと分子量が約1,000の1,2−ポリブタジエン(1,2−ビニル結合量約85%)150グラムを溶解した後、n−ブチルリチウム60ミリモルを含むシクロヘキサン溶液を添加して室温で5分反応させ、直ちにn−ブタノール40ミリモルを添加攪拌して室温で保存した。
2)水添触媒II
窒素置換した反応容器に乾燥、精製したシクロヘキサン1リットルを仕込み、ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド100ミリモルを添加し、十分に攪拌しながらトリメチルアルミニウム200ミリモルを含むn−ヘキサン溶液を添加して、室温にて約3日間反応させた。
【0046】
本発明で用いた重合体等は、以下の方法で調製した。
a.ポリマー1
内容積が10Lの攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器に、ブタジエン濃度が20重量%のシクロヘキサン溶液を6.19L/hrの供給速度で、n−ブチルリチウムをブタジエン100gに対して0.25gになるような濃度に調整したシクロヘキサン溶液を2L/hrの供給速度で、更にN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンのシクロヘキサン溶液をn−ブチルリチウム1モルに対して0.25モルになるような供給速度でそれぞれ供給し、90℃で連続重合した。反応温度はジャケット温度で調整し、反応器の底部付近の温度は約88℃、反応器の中部付近の温度は約90℃,反応器の上部付近の温度は約90℃であった。重合反応器における平均滞留時間は、約45分であり、ブタジエンの転化率はほぼ100%であった。
【0047】
連続重合で得られたポリマーの平均ビニル結合含量は、27%であった。また、重合反応時、反応の途中でサンプリングしたポリマーのビニル結合含量とその時のブタジエン供給量と反応率から算出したポリマー転換率(最終的に供給した全ブタジエンに対するポリマーへの転換率)より求めたビニル結合含量の差は5重量%以下であった。
次に、連続重合で得られたリビングポリマーに、変性剤としてテトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン(以後、変性剤M1と呼ぶ)を重合に使用したn−ブチルリチウム1当量に対して1.1当量反応させた。
【0048】
その後、上記のようにして得られたポリマーに水添触媒Iをポリマー100重量部当たりTiとして100ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度65℃で水添反応を行った。その後メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100重量部に対して0.3重量部添加した。
得られた重合体は、水添前の重合体のビニル結合量が約27%、水添前の重合体のビニル結合含量の最大値と最小値との差が5%以下、水添添加率が99%、分子量が20万、分子量分布が1.6の変性水添重合体(ポリマー1)であった。
【0049】
b.ポリマー2
内容積が10Lの攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器を2基使用して連続重合を行った。1基目の底部から,ブタジエン濃度が30重量%のヘキサン溶液を4.6L/hrの供給速度で、n−ブチルリチウムをブタジエン100gに対して0.097gになるような濃度に調整したヘキサン溶液を2L/hrの供給速度で、更にN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンのヘキサン溶液をn−ブチルリチウム1モルに対して0.06モルになるような供給速度でそれぞれ供給し、90℃で連続重合した。反応温度はジャケット温度で調整し、反応器の底部付近の温度は約88℃、反応器の上部付近の温度は約90℃であった。1基目出口でのブタジエンの転化率はほぼ100%であった。1基目から出たポリマー溶液を2基目の底部から供給,また同時に,ブタジエン濃度が30重量%のヘキサン溶液を6.8L/hrの供給速度で,更にN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンのヘキサン溶液をn−ブチルリチウム1モルに対して0.75モルになるような供給速度でそれぞれ供給し、90℃で連続重合した。2基目の反応器の底部付近での温度は約89℃、反応器の上部付近での温度は約90℃であった。2基目出口でのブタジエンの転化率はほぼ100%であった。2基連続重合で得られたポリマーの平均ビニル結合含量は30%であった。
【0050】
次に、連続重合で得られたリビングポリマーに、変性剤として1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(以後、変性剤M2と呼ぶ)を重合に使用したn−ブチルリチウムに対して当モル反応させた。
その後、上記のようにして得られたポリマーに水添触媒IIをポリマー100重量部当たりTiとして100ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度65℃で水添反応を行った。その後メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100重量部に対して0.3重量部添加した。
得られた重合体は、水添前の重合体のビニル結合量が約30%、水添添加率が98%、分子量が22万、分子量分布が1.8、Va−Vbが15、0.03Vcが2.6の変性水添重合体(ポリマー2)であった。
【0051】
c.ポリマー3
内容積が10Lの攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器に、ブタジエン/スチレンの重量比が82/18のモノマーを16重量%の濃度で含有するn−ヘキサン溶液を157g/分の供給速度で、重合開始剤としてn−ブチルリチウムを10重量%の濃度で含有するシクロヘキサン溶液を6.5g/分の供給速度で、 更に極性物質としてN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンを10重量%の濃度で含有するn−ヘキサン溶液を4.5g/分の供給速度でそれぞれ供給し、86℃で連続重合した。
【0052】
次に、連続重合で得られたリビングポリマーに、変性剤M1を重合に使用したn−ブチルリチウム1モルに対して0.5モル反応させた。得られたポリマーを分析したところ,スチレン含有量は18重量%、ブタジエン部のビニル結合含量は30重量%であった。ブロックスチレン量の分析値より、スチレンのブロックは存在していなかった。
次に、連続重合で得られたポリマーに、水添触媒Iをポリマー100重量部当たりTiとして100ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度65℃で水添反
応を行った。その後メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100重量部に対して0.3重量部添加した。
得られた変性水添共重合体(ポリマー3)は、ムーニー粘度70、分子量分布1.9、スチレン含有量18重量%、ブタジエン部のビニル結合含量30重量%,水素添加率84%であった。
【0053】
C.粘接着性組成物の物性測定
粘接着性組成物の特性を以下の方法で測定した。
(1)溶融粘度
粘接着性組成物を、ブルックフィールド型粘度計を使用して、180℃における溶融粘度を測定した。
(2)軟化点
JIS−K2207に準じ、規定の環に試料を充填し、水中で水平に支え、試料の中央に3.5gの球を置き、液温を5℃/minの速さで上昇させたとき、球の重さで試料が環台の底板に触れたときの温度を測定した。
【0054】
(3)溶融粘度変化率
ブルックフィールド型粘度計を使用して、180℃における混練直後の粘接着性組成物の溶融粘度をη0とし、粘接着性組成物を180℃の温度雰囲気下に48時間放置後の180℃の溶融粘度をη1としたとき、以下の溶融粘度変化率を求め、熱安定性の尺度とした。
【数1】
次に、粘接着性組成物を溶融状態で取り出し、アプリケーターでポリエステルフィルムに厚さ50マイクロメートルになるようにコーティングし、粘着テープサンプルを作成し、粘接着特性を以下の方法で測定した。
【0055】
(4)粘着力
25mm幅の試料をステンレス板に張り付け、引き剥がし速度300mm/minで180度剥離力を測定した。
(5)保持力
保持力は、JIS Z−1524に準じて、ステンレス板に25mm×25mmの面積が接するように粘着テープを貼り付け、60℃において1kgの荷重を与えて粘着テープがずれ落ちるまでの時間を測定した。
【0056】
【実施例1】
ポリマー1の重合体100重量部に対して、粘着付与剤として水添テルペン系樹脂のクリアロンP105(ヤスハラケミカル製)を250重量部、軟化剤としてダイアナ プロセスオイルPW−90(出光興産製)を60重量部の配合比で配合し、180℃×2時間、1リットルの攪拌機付き容器で溶融混練してホットメルト型粘接着性組成物を得た。尚、粘接着性組成物には、変性重合体100重量部に対して、安定剤として2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルべンジル)−4−メチルフェニルアクリレートを1重量部配合する。得られた接着性組成物は良好な粘接着特性を有する。
【0057】
【実施例2及び3】
ポリマー1の代わりにポリマー2(実施例2)、ポリマー3(実施例3)をそれぞれ使用する以外は実施例1と同様の方法で粘接着性組成物を作成する。得られた接着性組成物は良好な粘接着特性を有する。
【0058】
【発明の効果】
本発明の粘接着性組成物は粘着力や保持力等の粘着特性のバランスに優れ、これらの特徴を生かして各種粘着テープ・ラベル類、感圧性薄板、感圧性シート、表面保護シート・フィルム、各種軽量プラスチック成型品固定用裏糊、カーペット固定用裏糊、タイル固定用裏糊、接着剤などに利用できる。また、本発明の粘接着性組成物からなる粘着剤層を有する粘着性テープ、粘着性シート・フィルム、粘着性ラベル、表面保護シート・フィルムあるいは本発明の粘接着性組成物を含有する接着剤は各種用途分野に利用できる。
Claims (10)
- 有機リチウム化合物を重合触媒として得られる下記a、およびbから選ばれる少なくとも1種の重合体のリビング末端に、水酸基およびアミノ基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団を少なくとも1個生成する官能基含有変性剤を付加反応させてなる変性重合体又はその水添物である成分(1)が100重量部
a.共役ジエン重合体
b.共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる重合体であり、該重合体中の全ビニル芳香族炭化水素の含有量が50重量%以下であり、しかも該重合体中の全ビニル芳香族炭化水素含有量に対するビニル芳香族炭化水素重合体ブロックの割合が20重量%以下である重合体、および、
粘着付与剤(2)が20〜400重量部とからなる粘接着性組成物。 - 成分(1)を構成する重合体が、上記下記a、およびbから選ばれる少なくとも1種の重合体に、水酸基およびアミノ基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している変性重合体、又はその水添物である請求項1に記載の粘接着性組成物。
- 水酸基およびアミノ基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団を少なくとも1個生成する官能基含有変性剤が、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルオルソトルイジン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、のいずれか1つである請求項1の粘接着性組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の粘接着性組成物からなる粘接着剤層を有することを特徴とする粘着性テープ。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の粘接着性組成物からなる粘接着剤層を有することを特徴とする粘着性シート。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の粘接着性組成物からなる粘接着剤層を有することを特徴とする粘着性フィルム。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の粘接着性組成物からなる粘接着剤層を有することを特徴とする粘着性ラベル。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の粘接着性組成物からなる粘接着剤層を有することを特徴とする表面保護シート。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の粘接着性組成物からなる粘接着剤層を有することを特徴とする表面保護フィルム。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の粘接着性組成物を含有する接着剤。
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