JP5540722B2 - プリプレグの製造装置及び製造方法 - Google Patents
プリプレグの製造装置及び製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5540722B2 JP5540722B2 JP2010010173A JP2010010173A JP5540722B2 JP 5540722 B2 JP5540722 B2 JP 5540722B2 JP 2010010173 A JP2010010173 A JP 2010010173A JP 2010010173 A JP2010010173 A JP 2010010173A JP 5540722 B2 JP5540722 B2 JP 5540722B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- roller
- prepreg
- reinforcing fiber
- opening
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
Description
なお、本発明において「回転速度」とは、「単位時間当たりにローラーが回転する速さ(回数)」を示す。
なお、本発明では、「開繊用ローラーの回転速度が樹脂含浸用ローラーの回転速度よりも小さい」ことが必要であるので、このような効果を得るためには、開繊用ローラーの径が含浸用ローラーの径より小さいことが好ましい。
炭素繊維束の開繊幅は、開繊部を通過した後の炭素繊維束の幅を定規を用いて測定した測定値である。
プリプレグの幅は、樹脂含浸後のプリプレグの幅を定規を用いて測定した測定値である。
開繊部及びプリプレグの毛羽立ちの有無、樹脂の含浸状態(繊維が一方向に均一に整列されているか)について下記の基準で目視により観察し、評価した。
◎:プリプレグ表面に毛羽立ちなども見られず、且つ樹脂が均一に含浸している
○:プリプレグ表面の一部に毛羽立ちは見られるが、樹脂は均一に含浸している
△:樹脂の含浸が不均一でプリプレグ表面に皺などの外観不良が見られる
図1に示す装置において(ただし、炭素繊維束は1本のみとした。)、マトリックス樹脂として三洋化成工業株式会社製ポリプロピレン樹脂・商品名ユーメックス1010(軟化点145℃)を180℃にて溶融してラミネートフィルム11の上側に供給した。炭素繊維束として三菱樹脂株式会社製PITCH系炭素繊維ダイアリード、ラミネートフィルムとして同じく三菱樹脂株式会社製離型フィルム・商品名MRF38を使用した。空気圧ブレーキ5aの空気圧を1.0MPaとし、樹脂含浸部のローラー12の回転周速度Vs12=20cm/min(回転速度V12=0.64回/min)とした。開繊用ローラー10の直径は40mm、軸方向長さは400mmである。開繊用ローラー10の表面はクロムメッキされた梨地面である。開繊ローラーの表面の凹凸は、Rmax=3〜7μm、樹脂含浸用ローラー12の直径は100mm、軸方向長さは400mmである。
実施例1,2では、炭素繊維束の幅が6mmから14mmへおよそ2.3倍になるように炭素繊維束が開繊し、且つその開繊時に課題であった毛羽立ちなどの問題は見られず、均一なプリプレグが得られた。
樹脂含浸用ローラー12の回転周速度Vs12を20cm/min(V12=0.64回/分)(実施例4)、30cm/min(V12=0.96回/min)(実施例5)、10cm/min(V12=0.32回/min)(実施例6)又は50cm/min(V12=1.59回/min)(実施例7)とし、空気圧ブレーキの空気圧を1.0MPa、V10/V12を70%とした他は上記実施例と同様にしてプリプレグを製造した。各プリプレグの開繊幅の評価結果を表2に示した。
実施例4〜7において、V10/V12が100%となるようにVs10を変えた他は同様にしてプリプレグを製造した。各プリプレグの開繊幅の評価結果を表3に示した。
実施例4,5では、プリプレグ幅が35mmとなり、樹脂の含浸量が良好で、且つ目抜けや毛羽立ちなどの不良もないことを確認した。
実施例1(Vs12=20cm/min、V10/V12=70%)において、空気圧ブレーキ5aの空気圧を0.5、1.0、1.5、0又は2MPaとしたこと以外は同様にして強化繊維プリプレグを製造し、毛羽立ち及び樹脂含浸状態を観察し、結果を表4に示した。
実施例8,9では、開繊時に炭素繊維に毛羽立ちなどは見られず、また樹脂含浸時においても炭素繊維が適度な張力をもって整然と引き揃えられており、均一かつ十分に開繊し、プリプレグの仕上がりも良好であった。
空気圧ブレーキの空気圧を1.0MPaとし、炭素繊維束を1本(実施例13)又は6本(実施例14)としたこと以外は実施例1と同様にしてプリプレグを製造し、得られたプリプレグの幅を測定した。
2 開繊装置
3 ラミネーター
4 強化繊維ボビン
5 シャフト
5a 空気圧ブレーキ
6 ガイドポール
7 ガイド
8 ガイドローラー
9 くし(コーム部)
10 開繊部のローラー
11 ラミネートフィルム
12 樹脂含浸部のローラー
13 ガイドローラー
14 巻取りローラー
X 強化繊維
Y マトリックス樹脂
Claims (15)
- 強化繊維束を案内するガイド部と、
搬送される強化繊維束を等間隔に揃えるコーム部と、
開繊用ローラーを用いて強化繊維束を開繊する開繊部と、
開繊した強化繊維を樹脂含浸用ローラーを用いて移動させながら樹脂を含浸させて複合化させる樹脂含浸部と
を有するプリプレグの製造装置において、
該開繊用ローラーの回転速度が該樹脂含浸用ローラーの回転速度よりも小さく、該開繊用ローラーの回転速度と該樹脂含浸用ローラーの回転速度との比が55:100〜95:100の範囲であり、該開繊用ローラーの径が該樹脂含浸用ローラーの径より小さく、
前記樹脂含浸部は前記強化繊維を鉛直下方に移動させるように構成されていることを特徴とするプリプレグの製造装置。 - 請求項1において、該開繊用ローラーの回転速度と該樹脂含浸用ローラーの回転速度との比が70:100〜90:100の範囲であることを特徴とするプリプレグの製造装置。
- 請求項1又は2において、該開繊用ローラーの外周面が凹凸処理面となっていることを特徴とするプリプレグの製造装置。
- 請求項3において、凹凸処理が梨地処理であることを特徴とするプリプレグの製造装置。
- 請求項1ないし4のいずれか1項において、開繊用ローラーが複数本設けられていることを特徴とするプリプレグの製造装置。
- 請求項1ないし5のいずれか1項において、強化繊維が炭素繊維であることを特徴とするプリプレグの製造装置。
- 請求項1ないし6のいずれか1項において、前記ガイド部に強化繊維束を供給するためのクリールスタンド部が設けられており、
該クリールスタンド部には、強化繊維束を巻回してなるボビンと、該ボビンの回転を制動するための制動手段とが設けられていることを特徴とするプリプレグの製造装置。 - 強化繊維束を案内するガイド部と、
搬送される強化繊維束を等間隔に揃えるコーム部と、
開繊用ローラーを用いて強化繊維束を開繊する開繊部と、
開繊した強化繊維を樹脂含浸用ローラーを用いて移動させながら樹脂を含浸させて複合化させる樹脂含浸部と
を有するプリプレグの製造装置によりプリプレグを製造する方法において、
該開繊用ローラーの回転速度が該樹脂含浸用ローラーの回転速度よりも小さく、該開繊用ローラーの回転速度と該樹脂含浸用ローラーの回転速度との比が55:100〜95:100の範囲であり、該開繊用ローラーの径が該樹脂含浸用ローラーの径より小さく、
前記樹脂含浸部において前記強化繊維を鉛直下方に移動させることを特徴とするプリプレグの製造方法。 - 請求項8において、該開繊用ローラーの回転速度と該樹脂含浸用ローラーの回転速度との比が70:100〜90:100の範囲であることを特徴とするプリプレグの製造方法。
- 請求項8又は9において、該開繊用ローラーの外周面が凹凸処理面となっていることを特徴とするプリプレグの製造方法。
- 請求項10において、凹凸処理が梨地処理であることを特徴とするプリプレグの製造方法。
- 請求項8ないし11のいずれか1項において、前記樹脂は熱可塑性樹脂であることを特徴とするプリプレグの製造方法。
- 請求項8ないし12のいずれか1項において、前記ガイド部に強化繊維束を供給するためのクリールスタンド部が設けられており、
該クリールスタンド部には、強化繊維束を巻回してなるボビンと、該ボビンの回転を制動するための制動手段とが設けられていることを特徴とするプリプレグの製造方法。 - 請求項13において、前記制動手段による制動力を制御することにより、該ボビンから巻き出される強化繊維束の張力を制御することを特徴とするプリプレグの製造方法。
- 請求項8ないし14のいずれか1項において、強化繊維が炭素繊維であることを特徴とするプリプレグの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010010173A JP5540722B2 (ja) | 2010-01-20 | 2010-01-20 | プリプレグの製造装置及び製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010010173A JP5540722B2 (ja) | 2010-01-20 | 2010-01-20 | プリプレグの製造装置及び製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011148146A JP2011148146A (ja) | 2011-08-04 |
JP5540722B2 true JP5540722B2 (ja) | 2014-07-02 |
Family
ID=44535610
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010010173A Active JP5540722B2 (ja) | 2010-01-20 | 2010-01-20 | プリプレグの製造装置及び製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5540722B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101449204B1 (ko) | 2012-12-27 | 2014-10-13 | 주식회사 포스코 | 연속 탄소섬유 강화 열가소성 프리프레그의 제조 방법 |
WO2014168167A1 (ja) * | 2013-04-09 | 2014-10-16 | トヨタ自動車株式会社 | 開繊装置 |
JP6423303B2 (ja) | 2014-07-16 | 2018-11-14 | 株式会社神戸製鋼所 | 繊維強化熱可塑性樹脂テープの製造装置及び製造方法 |
CN109176963A (zh) * | 2018-07-13 | 2019-01-11 | 南通日芝电力材料有限公司 | 一种sys预浸料加工工艺 |
WO2020080238A1 (ja) * | 2018-10-19 | 2020-04-23 | 三菱ケミカル株式会社 | 炭素繊維束、炭素繊維束の製造方法、及びシートモールディングコンパウンドの製造方法 |
JP7489335B2 (ja) | 2019-02-14 | 2024-05-23 | 倉敷紡績株式会社 | 繊維強化樹脂成形体及びこれに用いる炭素繊維シートの製造方法 |
TWI765727B (zh) * | 2021-05-28 | 2022-05-21 | 臺灣塑膠工業股份有限公司 | 預浸料之製造方法與製造設備 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3635773B2 (ja) * | 1996-03-26 | 2005-04-06 | 東レ株式会社 | ヤーンプリプレグの製造方法および装置 |
JPH10110346A (ja) * | 1996-10-04 | 1998-04-28 | Mitsubishi Chem Corp | ストランドの開繊方法および開繊装置 |
JP4361663B2 (ja) * | 2000-04-04 | 2009-11-11 | 三菱レイヨン株式会社 | 強化繊維束の開繊方法及びプリプレグ製造方法 |
JP2005161797A (ja) * | 2003-12-05 | 2005-06-23 | Toray Ind Inc | プリプレグの製造方法および製造装置 |
JP2005248360A (ja) * | 2004-03-03 | 2005-09-15 | Toray Ind Inc | クリール装置および一方向性プリプレグの製造装置および製造方法 |
JP2005325191A (ja) * | 2004-05-13 | 2005-11-24 | Toray Ind Inc | 一方向性プリプレグの製造方法および製造装置 |
-
2010
- 2010-01-20 JP JP2010010173A patent/JP5540722B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011148146A (ja) | 2011-08-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5540722B2 (ja) | プリプレグの製造装置及び製造方法 | |
JP6451891B1 (ja) | 塗工装置およびシート状物の製造装置 | |
CN112566766B (zh) | 含浸有热塑性树脂的片状增强纤维束的制造方法 | |
JP6696630B1 (ja) | プリプレグの製造方法、塗工装置およびプリプレグの製造装置 | |
KR102300301B1 (ko) | 도포액 함침 강화 섬유 패브릭, 시트상 일체물, 프리프레그, 프리프레그 테이프 및 섬유 강화 복합 재료의 제조 방법 | |
JPWO2020040122A5 (ja) | 熱可塑性樹脂含浸シート状強化繊維束の製造方法 | |
JP7243629B2 (ja) | プリプレグの製造方法および製造装置 | |
WO2020040154A1 (ja) | プリプレグ、プリプレグテープおよび繊維強化複合材料の製造方法、プリプレグ製造装置 | |
WO2020040150A1 (ja) | プリプレグ、プリプレグテープおよび繊維強化複合材料の製造方法ならびに塗工装置 | |
JP2020028844A (ja) | 塗液含浸強化繊維シートおよびシート状一体物の製造方法、塗工装置 | |
JP2020028843A (ja) | 塗液含浸強化繊維シートおよびシート状一体物の製造方法、塗工装置 | |
JP2020029015A (ja) | プリプレグ、シート状一体物の製造装置および製造方法 | |
JP2020028845A (ja) | 塗液含浸強化繊維シートおよびシート状一体物の製造方法、塗工装置 | |
JP6708311B1 (ja) | 塗液含有強化繊維テープおよび塗液含有強化繊維テープパッケージの製造方法 | |
JP7563063B2 (ja) | トウプリプレグの製造方法 | |
JP2015113393A (ja) | トウプリプレグの製造方法 | |
JP2020029016A (ja) | プリプレグ、プリプレグテープおよび繊維強化複合材料の製造方法、プリプレグ製造装置 | |
JP2022101944A (ja) | 成型体の製造方法、およびフィラメントワインディング装置 | |
JP2020029014A (ja) | プリプレグおよびシート状一体物の製造方法、塗工装置 | |
JP2020029013A (ja) | プリプレグおよびシート状一体物の製造方法、塗工装置 | |
JP2020028846A (ja) | 塗液含浸強化繊維シートおよびシート状一体物の製造方法、塗工装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120810 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130918 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130924 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131018 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140408 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140421 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5540722 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |