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JP5355216B2 - 食用炭化物およびその製造方法、並びに、該食用炭化物またはその抽出物を含む食品組成物およびその製造方法 - Google Patents

食用炭化物およびその製造方法、並びに、該食用炭化物またはその抽出物を含む食品組成物およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は野菜や果物等を炭化して得られるビタミン類、ポリフェノール等が比較的多く残存する食用炭化物及びその製造方法に関し、さらに、該炭化物またはその抽出物を含む食品組成物およびその製造方法に関する。
従来から炭の有効利用については種々の研究がなされている。例えば、炭が有する消臭効果を利用したものとして、竹炭を配合した歯磨き剤等が提案されている(特許文献1)。また、特許文献2には、竹炭の他、野菜や果物の炭も消臭効果が期待されるとして、それらをアイスクリーム等の熱溶解性菓子に配合することで、口臭除去効果が得られることが謳われている。また、竹に含まれるミネラル成分が炭を焼く過程で失われることなく、炭化することによって濃縮されることから、竹炭の粉末を混入したキャンディー等の健康食品も提案されている(特許文献3)。
しかしながら、上記のいずれの文献においても、炭の製法(炭化方法)については詳しい言及はなされていない。例えば、特許文献2では、「竹や野菜や果物を炭窯に入れて蒸し焼きし、得られた炭を粉砕機で粉末にする」と記載されているのみで、従前からの木炭の製法をそのまま適用しているに過ぎない。すなわち、野菜や果物に含まれるビタミン類やポリフェノール等のミネラル以外の栄養成分を炭(炭化物)中に積極的に残存させるという考えはなく、このような観点からの野菜や果物の炭化方法については全く検討されていない。従って、ミネラルだけでなく、ビタミン類やポリフェノール等のミネラル以外の栄養素の栄養源として野菜や果物の炭化物を利用することは行われていないし、そのような炭化物を用いた食品の提案もなされていない。
特開2002−145745号公報 特開2004−267138号公報 特開2001−95530号公報
上記の事情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、野菜や果物等の炭化物であって、ミネラルだけでなく、ビタミン類やポリフェノール等のミネラル以外の栄養成分が比較的多量に残存した食用炭化物及びその製造方法、並びに、当該炭化物を含む食品組成物及びその製造方法を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、野菜、果物、茶等は遠赤外線の照射下において比較的低温で十分に炭化し得、しかも、その炭化物がミネラルを高濃度に含有するだけでなくビタミン類やポリフェノールが比較的多く残存した炭化物となること、さらに、その炭化物を水等の液体に付すことでそれらの栄養成分が容易に抽出され得ることを見出し、かかる知見に基づいてさらに研究を進めることにより、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)野菜、果物及び茶からなる群より選択される少なくとも1種を遠赤外線の照射下、250℃以下の温度で炭化してなる、食用炭化物。
(2)サツマイモ、サツマイモ葉茎、ブロッコリー、ブロッコリー葉茎、ほうれん草、大根、キャベツ葉、人参、蓮、カリフラワーからなる群より選択される少なくとも1種の炭化物であり、炭化物100g当たり0.5mg以上のビタミン類を含有するか、及び/または、当該炭化物100g当たり0.2g以上のポリフェノールを含有する、(1)記載の食用炭化物。
(3)ブロッコリー茎葉、カリフラワー茎葉、キャベツ及び大根葉からなる群より選択される少なくとも1種の炭化物であり、炭化物100g当たり1.5g以上のミネラルを含有する、(1)記載の食用炭化物。
(4)野菜、果物及び茶からなる群より選択される少なくとも1種の食物を遠赤外線の照射下、250℃以下の温度で炭化させることを特徴とする、食用炭化物の製造方法。
(5)全方位が遠赤外線放射パネルで包囲され、100〜250℃に加熱されたバッチ炉内にて食物を6〜48時間加熱して炭化する、(4)記載の方法。
(6)遠赤外線放射パネルが、珪酸アルカリ水溶液と火山噴出物発泡体の混合物に炭酸ガスを封入して硬化させたパネル体である、(5)記載の方法。
(7)(1)〜(3)のいずれかに記載の炭化物を含む食品組成物。
(8)(1)〜(3)のいずれかに記載の炭化物より抽出した抽出物を含む食品組成物。
(9)炭化物がブロッコリー茎葉、カリフラワー茎葉、キャベツ及び大根葉からなる群より選択される少なくとも1種の炭化物であり、食品組成物が豆腐またはコンニャクである、(7)または(8)に記載の食品組成物。
(10)炭化物がサツマイモ、サツマイモ葉茎、ブロッコリー、ブロッコリー葉茎、ほうれん草、大根、キャベツ葉、人参、蓮、カリフラワーからなる群より選択される少なくとも1種の炭化物であり、食品組成物が該炭化物の抽出物を含む飲料品である、(8)記載の食品組成物。
(11)(1)〜(3)のいずれかに記載の炭化物またはそれから抽出した抽出物を食品原料と混合して食品組成物を製造する、食品組成物の製造方法。
(12)炭化物またはそれから抽出した抽出物を豆乳に混合して、豆腐を製造する、(11)記載の方法。
(13)さらにクエン酸または食物酢を豆乳に混合して、豆腐を製造する、(12)記載の方法。
(14)炭化物またはそれから抽出した抽出物をコンニャク糊に混合して、コンニャクを製造する、(11)記載の方法。
(15)炭化物と野菜汁を混合し、該混合後の野菜汁を豆乳に混合して豆腐を製造する、(11)記載の方法。
(16)野菜汁を抽出媒体として炭化物から抽出物を得た後、該抽出物を含む野菜汁を豆乳に混合して豆腐を製造する、(11)記載の方法。
(17)野菜汁は、サツマイモ、サツマイモ茎葉、ジャガイモ、大根、ほうれん草、ブロッコリーおよびブロッコリー葉茎からなる群より選ばれる1種以上の野菜の野菜汁である、(16)記載の方法。
本発明の食用炭化物は、野菜、果物、茶等が表面温度を不必要に上昇させることなく、効率良く炭化されており、熱に強いミネラルだけでなく、ビタミン類やポリフェノールが完全に破壊されず、これらを比較的多く含有する。また、粉砕により簡単に微粒化することができ、高温多湿下に放置されても腐敗しない優れた保存性を有する。よって、用事までは保存しておいて、用事に栄養源として食品に添加する、食品添加物として使用することができる。また、本発明の食用炭化物の原料となる野菜、果物、茶等には、一般に廃棄処分にされるそれらの非可食部位(例えば、サツマイモの蔓、ブロッコリー、カリフラワー、ジャガイモ等の茎、大根の葉、キャベツの最外葉等)を用いることができ、従って、極めて安価な食品添加物を得ることができる。
また、本発明の食用炭化物は、炭化によって、野菜、果物、茶等に含まれるミネラル成分が濃縮されており、炭化物をそのまま、或いは、炭化物から抽出した抽出物を豆乳またはコンニャク糊に添加混合することで、凝固剤(苦汁、消石灰)の代用として機能する。従って、本発明の食用炭化物を、豆乳またはコンニャク糊に添加混合することで、ビタミン類やポリフェノールの栄養成分が増強された豆腐またはコンニャクを簡単に得ることができる。しかも、野菜、果物、茶等の非可食部位を炭化してなる炭化物を使用すれば、安価にビタミン類やポリフェノールの栄養成分が増強された豆腐またはコンニャクを得ることができる。
また、本発明の食用炭化物は水等の液体に付すだけで、ミネラル、ビタミン類、ポリフェノール等の栄養成分が容易に抽出される。従って、炭化物の粒状物を不織布等で形成された袋内に収容することでティーバッグ様の物品に調製することができ、例えば、サツマイモの炭化物の粒状物を不織布の袋に収容した物品においては、それを抽出用容器に入れて熱湯を注ぐことで、コーヒーに似た風味を有し、かつ、野菜、果物、茶等に由来する栄養成分を含有する飲料となり、コーヒー様の健康飲料を得ることができる。
図1はシラスバルーン炭酸ガス硬化体(遠赤外線パネル)の30℃における遠赤外線放射率を示す図である。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して説明する。
本発明の食用炭化物の原料となる、野菜、果物及び茶は、特にその種類は限定されない。野菜としては、例えば、サツマイモ、ジャガイモ、大根、人参、蓮根等の根菜類;ほうれん草、ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、モロヘイヤ等の葉菜類;生姜、ニンニク等の薬味野菜;バジル、パセリ、シソ等の香味野菜等が挙げられ、果物としては、柿、栗、落花生等が挙げられる。また、茶としては、緑茶、ほうじ茶、煎茶、麦茶、紅茶、ウーロン茶等が挙げられる。
また、野菜、果物及び茶には、食用部位だけでなく、通常は食用の対象とならず、一般に廃棄される非可食部(例えば、サツマイモの蔓、ブロッコリー、カリフラワー、ジャガイモ等の茎、大根の葉、キャベツの最外葉等)も含まれる。
中でも、サツマイモ、サツマイモの葉茎、ブロッコリー、ブロッコリーの葉茎、ほうれん草、大根、大根葉、キャベツ葉、人参、蓮、カリフラワー等はカリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン等のミネラル、ビタミンA、β−カロテン、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ビタミンC等のビタミン、ポリフェノール等を豊富に含有する観点から、本発明の食用炭化物の原料として好適である。特に、サツマイモは、ミネラル、ビタミンおよびポリフェノールをバランス良く含有するため、健康飲料用の食用炭化物の原料として好ましい。また、ブロッコリー(葉、茎)、カリフラワー(葉、茎)、キャベツ(特に最外の葉)、大根葉は、マグネシウムやカルシウムの含有量が高いため、豆腐またはコンニャクの凝固剤用の食用炭化物の原料として好ましい。
本発明の食用炭化物は、後記にて詳述するように、野菜、果物及び茶からなる群より選択される少なくとも1種を、遠赤外線の照射下、100〜250℃で、6〜48時間程度加熱して炭化させたものである。遠赤外線は、近赤外線に比べて光子エネルギーは小さいが浸透力は強いので、照射対象の食物の表面温度を不必要に上昇させることなく、効率良く炭化することができる。このため、食物の栄養成分のうち、熱に強いミネラルだけでなく、ビタミンやポリフェノールが完全には破壊されず、栄養成分を残存させたまま炭化することができる。
よって、本発明の食用炭化物は、炭素含有量が概ね40%以上という十分な炭化度を有していながら、当該炭化物100g当たり0.5mg以上のビタミン類を含有するか、及び/または、0.2g以上のポリフェノールを含有する。
本発明の食用炭化物は、十分に炭化されていることから、粉砕により簡単に微粒化することができ、しかも、高温多湿下に放置されても腐敗しない優れた保存性を有する。よって、用事に栄養源として食品に添加する、食品添加物として使用することができる。微粒化した炭化物は、平均粒径10〜30μm程度が好ましい。かかる平均粒径は、粉砕機や石臼などで粉砕した後、ふるい等で分画することにより得られる。
炭化物における炭素含有量が40%未満の場合、炭化度が不十分なために、有機物の残存量が多くなりすぎ、保存性が低下し、高温多湿下に保存するとカビ等を発生しやすくなる。炭素含有量は好ましくは45%以上、より好ましくは50%以上である。なお、炭素含有量が60%を超える程度に炭化が進行すると、ビタミン、ポリフェノール等が十分量残存せず、ビタミン類、ポリフェノール等の補助栄養源としての機能が低下してしまう恐れがある。したがって、炭素含有量の上限は60%以下であるのが好ましい。
炭化物中のビタミン類及び/またはポリフェノールの含有量は、炭素含有量が40%以上を満たす範囲内で多ければ多いほど好ましく、ビタミン類の含有量は炭化物100g当たり好ましくは0.5mg以上、より好ましくは1.5mg以上、特に好ましくは2.0mg以上、最も好ましくは2.5mg以上であり、ポリフェノールの含有量は炭化物100g当たり好ましくは0.2g以上、より好ましくは0.6g以上、特に好ましくは0.8g以上、最も好ましくは0.9g以上である。
従来一般の木炭の製造等で使用される炭窯で蒸し焼き(通常、窯内は700℃以上)で、野菜や果物等を炭化させると、熱に強いミネラルは残存しても、ビタミン類やポリフェノール等は破壊されてしまい、それらを上記のような高い濃度で残存させることはできない。
また、炭化物を豆腐またはコンニャクの凝固剤に用いる場合の炭化物中のミネラルの含有量は、炭化物100g当たり好ましくは1.5g以上、より好ましくは2g以上、特に好ましくは3g以上である。
本発明の食用炭化物は、例えば、野菜、果物及び茶からなる群より選択される少なくとも1種を遠赤外線の照射下、100〜250℃で、6〜48時間程度加熱して炭化させることによって、製造することができる。
具体的には、全方位が遠赤外線放射パネルで包囲されたバッチ炉内にLPガスコンロ;着火した木炭、竹炭、練炭等;電熱器等の熱源を入れて、炉内温度を100〜250℃(好ましくは150〜250℃)に設定して、かかるバッチ炉内の遠赤外線放射パネルから遠赤外線が放射される高温雰囲気に炭化させるべき食物を置くことで炭化がなされ、6〜48時間程度で、目的の炭化物が得られる。
バッチ炉を構成する遠赤外線放射パネルには、市販のセラミックヒーターパネル(遠赤外線の放射波長:1.0〜50μm)を使用できるが、珪酸アルカリ水溶液と火山噴出物発泡体の混合物に炭酸ガスを封入して硬化させたパネル体を使用するのが好ましい。当該パネル体は優れた遠赤外線放射性を有し、かつ、適度な通気性を有することから、バッチ炉内の熱源(着火した木炭や練炭等)の火を消すことなく、バッチ炉内を低酸素状態の略密閉状態に維持することができ、炭化すべき野菜や果物の表面と芯部を殆ど変わらない炭化状態に炭化させることができる。
ここで「珪酸アルカリ」としては、例えば、珪酸カリウム、珪酸ソーダ、珪酸リチウムが例示される。また、コロイダルシリカを用いてもよい。珪酸カリウムの場合、例えば、SiO濃度が25.5〜27.5重量%、KO濃度が12.5〜14.5重量%の珪酸カリウム水溶液や、SiO濃度が27〜29重量%、KO濃度が21〜23重量%の珪酸カリウム水溶液が好適に使用される。珪酸ソーダの場合、濃度が28〜48重量%(好ましくは36〜38重量%)のアルカリ珪酸塩の濃厚水溶液が使用され、市販されているNO.1号〜NO.4号の水ガラスを使用してもよい。また、「火山噴出物発泡体」としては、火山噴出物の細粒を、700℃〜1100℃(好ましくは800〜1100℃)で加熱し発泡させた火山噴出物発泡粒子やセラミック化した火山噴出物発泡粒子集塊物が使用される。火山噴出物としては、SiOを主成分とし、Al、CaO、MgO等を含有する複合化合物であって、内部に細孔を有するものであれば特に限定されず、例えば、シラス、軽石、ボラ、パーライト等が例示される。なお、火山噴出物発泡粒子は単孔性でも、多孔性であってもよい。
また、火山噴出物発泡粒子は平均粒径が通常10〜300μmのものである。また、セラミック化した火山噴出物発泡粒子集塊物としては、遠赤外線を放射するものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、特許公報第2958560号記載の方法により火山噴出物発泡粒子をセラミック化したものが挙げられる。またSGB(豊和直(株)製)等の市販の火山噴出物発泡粒子セラミックスを用いてもよい。セラミック化した火山噴出物発泡粒子集塊物は、平均粒径が通常1〜20mmである。
火山噴出物発泡体の使用量は、珪酸アルカリ水溶液100重量部に対して通常70〜200重量部程度である。火山噴出物発泡体と珪酸アルカリ水溶液の混合は空気に触れないタイプの密閉型の混練機内で行い、得られた混合物をパネルの型枠に充填し、プレス成形する。次いで、密閉機内で炭酸ガスを封入することで混合物を硬化させる。パネル厚みは特に限定されないが、通常、40〜60mm程度とする。
また、バッチ炉の遠赤外線放射パネルには、炭化の均一化、効率化等のために通気のための孔を空けてもよい。例えば、炉内空間が縦30cm×横30cm×高さ30cmのサイズの立方空間からなるバッチ炉では、適宜、四方の側壁と上蓋のパネルに直径(φ)が1〜5mm程度の孔を形成する。
本発明において、野菜、果物、茶は、炭化効率、保存性の観点から、炭化処理に先だって、含水率を10〜50重量%に調製しておくことが好ましい。含水率の調製方法は、特に限定されず、天日、加熱乾燥、熱風乾燥、真空乾燥、凍結乾燥、送風乾燥等が挙げられる。
例えば、サツマイモは、加熱乾燥により水分を調節することができ、サツマイモの含水率は、均一乾燥の観点から、20〜50重量%、特に10〜30重量%が好ましい。また、ブロッコリーは、熱風乾燥により水分を調節することができ、ブロッコリーの含水率は、均一乾燥の観点から、20〜50重量%、特に10〜30重量%が好ましい。
また、ブロッコリー葉茎、サツマイモ葉茎は、天日乾燥により水分を調節することができ、ブロッコリー葉茎、サツマイモ葉茎の含水率は、保存性(腐敗防止)の観点から、5〜30重量%、特に5〜10重量%が好ましい。
また、本発明における野菜、果物、茶は、含水率を調製後、そのまま炭化処理に用いることができるが、適当な大きさに切裁(切断、粉砕等)したものを用いることもできる。これにより、より効率良く炭化を行うことができる。
例えば、サツマイモの食物炭を製造する場合、3〜10cmに切断されたサツマイモを好ましく用いることができる。また、ブロッコリー葉茎やサツマイモ葉茎の食物炭を製造する場合、5〜7cmに切断されたブロッコリー葉茎やサツマイモ葉茎を好ましく用いることができる。
例えば、バッチ炉内の温度を約200℃に制御すると、サツマイモ(5cm角切、含水率20重量%、重量1kg)は、12時間程度で、目的の炭素含有量が40%以上となる炭化度に炭化することができる。また、バッチ炉内の温度を約200℃に制御すると、ブロッコリー(5cm角切、含水率20重量%、重量1kg)は、8時間程度で、目的の炭素含有量が40%以上となる炭化度に炭化することができる。また、バッチ炉内の温度を約180℃に制御すると、サツマイモ葉茎またはブロッコリー葉茎(8cm長切、含水率10重量%、重量1kg)は、それぞれ6時間程度で、目的の炭素含有量が40%以上となる炭化度に炭化することができる。
本発明の食用炭化物を食品原料と混合して食品組成物を製造することにより、本発明の食用炭化物を含む種々の食品組成物を得ることができる。本発明における食品組成物としては、栄養機能食品や特定保健用食品などの機能性食品が含まれる。食品の形態として、粉末、顆粒、クッキー、ゼリー、飲料、豆腐、コンニャク、あるいは一般食品の形態が可能である。
本発明の食用炭化物を食品組成物に含有させる場合、前述したように、炭化後に粉砕した平均粒径10〜30μm程度の粒状物にして使用するのが好ましい。
食品組成物中の炭化物の含有量は、通常0.01〜100重量%、好ましくは40〜55重量%程度である。また、2種以上の食物炭を食品組成物中に含有させてもよい。
また、本発明の食用炭化物は水等の液体に付すことで、炭化物中のミネラル、ビタミン類、ポリフェノール等の栄養成分が液体中に抽出される。よって、当該抽出物を含む液体をそのまま食品原料と混合することで食品組成物を製造することもできる。炭化物中のミネラル、ビタミン類、ポリフェノール等の栄養成分は例えば、平均粒径5〜15μmの食物炭100gに対し、30〜500gの精製水または飲料用温泉水等の抽出媒体を使用して抽出することができる。ここで、精製水とは、蒸留や濾過、イオン交換等の方法で精製された水であり、飲料用温泉水とは、地中から噴出する温水であって、平均気温以上の温度を示し、且つ鉱物質を含む飲料用の水である。
精製水、飲料用温泉水等の抽出媒体を入れた抽出用容器に、上記食物炭をそのまま投入し、60〜80℃に加温しながら、5〜10分間攪拌し、必要に応じて不織布等で濾すことにより、炭化物中の栄養成分が抽出された栄養成分含有水が得られる。また、布、不織布、メッシュクロス等の液体透過性の収容材に炭化物を充填したものを、抽出媒体が入った抽出用容器に投入し、60〜80℃で5〜15分間加温することにより炭化物中のミネラル、ビタミン類、ポリフェノール等の栄養成分を効率よく抽出することができる。なお、メッシュクロスとしては、ナイロンメッシュクロス、ポリエステルメッシュクロス、ポリエチレンメッシュクロス、ポリプロピレンメッシュクロス、金属製メッシュクロス等を好ましく挙げることができる。
また、精製水、飲料用温泉水等の水ではなく、抽出媒体に野菜汁を使用して食物炭中の栄養成分を抽出してもよい。この場合は、例えば、適当な大きさに切断した野菜をジューサーで粉砕することにより得た野菜汁に食物炭を加え、これを3〜10分間攪拌し、必要に応じて不織布等で濾すことにより、炭化物から抽出された栄養成分を含有する、栄養成分が増強した野菜汁が得られる。野菜汁用の野菜としては、サツマイモ、サツマイモ葉茎、ジャガイモ、大根、ほうれん草、ブロッコリー、ブロッコリー葉茎等が挙げられる。
炭化物から抽出された栄養成分を含有する液体を必要に応じて濃縮して用いてもよい。濃縮方法としては、加熱濃縮、減圧濃縮、噴霧濃縮、真空濃縮、冷凍濃縮等が挙げられ、噴霧濃縮、冷凍濃縮が好ましい。最も好ましくは、冷凍濃縮であり、例えば氷点下5〜20度の条件で濃縮を行うことが好ましい。
また、本発明の食品組成物の好適態様として、本発明の炭化物をそのまま、又は、該炭化物からの抽出物を含む液体若しくはその濃縮物を、豆乳またはコンニャク糊に添加混合することで得られる豆乳またはコンニャクが挙げられる。本発明の炭化物は、野菜、果物、茶等に含まれるミネラル成分が濃縮されており、炭化物をそのまま、又は、炭化物からの抽出物を含む液体若しくはその濃縮物を豆乳またはコンニャク糊に添加混合することで、凝固剤(苦汁、消石灰)の代用として機能する。従って、ビタミン類やポリフェノールの栄養成分が増強された豆腐またはコンニャクを簡単に得ることができる。しかも、野菜、果物、茶等の非可食部位を炭化してなる炭化物を使用すれば、安価にビタミン類やポリフェノールの栄養成分が増強された豆腐またはコンニャクを得ることができる。
また、本発明の食品組成物の好適態様として、本発明の炭化物からの抽出物を含む液体からなる飲料が挙げられる。例えば、熱湯を抽出媒体に使用して本発明の炭化物から抽出させた抽出物を含む当該熱湯は、コーヒーに似た風味の飲料となり、栄養成分を含むコーヒー様の健康飲料を得ることができる。すなわち、本発明の炭化物の粒状物を不織布等で形成された袋内に収容することでティーバッグ様の物品に調製することができ、例えば、サツマイモの炭化物の粒状物を不織布の袋に収容した物品においては、それを抽出用容器に入れて熱湯を注ぐことで、コーヒーに似た風味の飲料となり、栄養成分を含むコーヒー様の健康飲料を得ることができる。
本発明における食品組成物には、一般の食品素材をベースとするほか、例えば様々な栄養剤、ビタミン、鉱物(電解質)、ミネラル、合成風味剤、天然風味剤、着色剤、充填剤(チーズ、チョコレートなど)、ペクチン酸またはその塩、アルギン酸またはその塩、酢、有機酸(クエン酸など)、保護性コロイド増粘剤、pH調節剤、安定化剤、防腐剤、グリセリン、アルコール等をさらに含有させてもよい。
実施例1
火山噴出物発泡体(シラスバルーン)1000gとSiO227〜29%、K2O21〜23%濃度の珪酸アルカリ水溶液と混合攪拌し、得られた混合物をパネルの型枠に充填し、プレス機(かんざき製)にて荷重30kgf/cmでプレスした後、炭酸ガスを封入して硬化し、遠赤外線パネルを製造した。また、遠赤外線パネルのすのことして、該パネル(30×30×3cm)に1cm間隔で5mmの穴を開けることによりすのこを作製した。
図1は、シラスバルーン炭酸ガス硬化体(遠赤外線パネル)の30℃における遠赤外線放射率を示す図であり、波長2.2〜25μm(波数4500〜400cm−1)の遠赤外線の放射率が80%以上である。
壁面および床面、天井面に遠赤外線照射パネルを取り付け、炉内空間が縦30cm×横30cm×高さ30cmのサイズの立方空間からなるバッチ炉を作製し、その中間部(高さ方向の中間部)に遠赤外線照射パネルのすのこを敷き、遠赤外線照射パネルのすのこの下に1kgの木炭を入れ着火し、サツマイモ2kgをすのこの上に載置し、パネルに吸入口と排気口を形成せず、実質的に密閉状態を保ったまま(炉内温度:150〜200℃)、24時間かけてサツマイモを炭化させた。得られた炭化物をジェットミル粉砕機〔ホソカワミクロン(株)製〕で粉砕し、篩にかけて、平均粒径が10μmの炭化物粒子を得た。
また、得られた炭化物の炭素量を株式会社柳本製作所製のCHNコーダMT−6で測定したところ52.4%であった。
実施例2
実施例1で使用したバッチ炉に人参1Kgを投入して、その他は実施例1と同様にして平均粒径が10μmの炭化物粒子を得た。
実施例3
実施例1で使用したバッチ炉の対向する側壁(遠赤外線照射パネル)に吸入口(5mmφの孔)と排気口(5mmφの孔)をそれぞれ3箇所開け、大根1Kgを投入し、炉内温度:150〜200℃で、12時間かけて炭化させた。得られた炭化物をジェットミル粉砕機で粉砕し、篩にかけて、平均粒径が10μmの炭化物粒子を得た。
実施例4
実施例1で使用したバッチ炉に1kgの竹炭を入れて着火し、ほうれん草500gを投入して、吸入口(3mmφの孔)と排気口(3mmφの孔)をそれぞれ4箇所開け、炉内温度:150〜200℃で、12時間かけて炭化させた。得られた炭化物をジェットミル粉砕機で粉砕し、篩にかけて、平均粒径が10μmの炭化物粒子を得た。
実施例5
実施例1で使用したバッチ炉に1kgの練炭を入れて着火し、蓮500gを投入して、吸入口(5mmφの孔)と排気口(5mmφの孔)をそれぞれ3箇所開け、炉内温度:150〜200℃で、12時間かけて炭化させた。得られた炭化物をジェットミル粉砕機で粉砕し、篩にかけて、平均粒径が10μmの炭化物粒子を得た。
実施例6
実施例1で使用したバッチ炉に1kgの練炭を入れて着火し、大根葉1kgを投入して、吸入口(3mmφの孔)と排気口(3mmφの孔)をそれぞれ4箇所開け、炉内温度:180〜250℃で、6時間かけて炭化させた。得られた炭化物をジェットミル粉砕機で粉砕し、篩にかけて、平均粒径が10μmの炭化物粒子を得た。
実施例7
実施例1で使用したバッチ炉に電気コンロを入れ、サツマイモ1kgを投入して、吸入口(3mmφの孔)と排気口(3mmφの孔)をそれぞれ4箇所開け、炉内温度:200〜250℃で、4時間かけて炭化させた。得られた炭化物をジェットミル粉砕機で粉砕し、篩にかけて、平均粒径が10μmの炭化物粒子を得た。
実施例8
実施例1で使用したバッチ炉に木炭を入れて、着火したサツマイモ葉茎を約5cmにカットし、吸入口(3mmφの孔)と排気口(3mmφの孔)をそれぞれ3箇所開け、炉内温度150〜200℃で12時間かけて炭化させた。得られた炭化物をジェットミル粉砕機で粉砕し、篩にかけて、平均粒径が10μmの炭化物粒子を得た。
実施例9
実施例1で使用したバッチ炉に木炭を入れて、着火したブロッコリー葉茎を約5cmにカットし、天火乾燥を36時間行ったものを投入し吸入口(3mmφの孔)と排気口(3mmφの孔)をそれぞれ3箇所開け、炉内温度150〜200℃で6時間かけて炭化させた。得られた炭化物をジェットミル粉砕機で粉砕し、篩にかけて、平均粒径が10μmの炭化物粒子を得た。
実施例10
実施例1で使用したバッチ炉に1kgの練炭を入れて着火し、キャベツ葉1kgを投入して、吸入口(3mmφの孔)と排気口(3mmφの孔)をそれぞれ4箇所開け、炉内温度:150〜200℃で、6時間かけて炭化させた。得られた炭化物をジェットミル粉砕機で粉砕し、篩にかけて、平均粒径が10μmの炭化物粒子を得た。
実施例11
実施例1で使用したバッチ炉に1kgの練炭を入れて着火し、カリフラワー1kgを投入して、吸入口(3mmφの孔)と排気口(3mmφの孔)をそれぞれ4箇所開け、炉内温度:150〜200℃で、6時間かけて炭化させた。得られた炭化物をジェットミル粉砕機で粉砕し、篩にかけて、平均粒径が10μmの炭化物粒子を得た。
比較例1
サツマイモ1kgを、東芝製オーブントースターを用いて300℃で5時間かけて炭化させ、得られた炭化物をジェットミル粉砕機で粉砕し、篩にかけて平均粒径10μmの炭化物粒子を得た。
表1は実施例1と比較例1で得たサツマイモ炭化物粒子の成分を比較した成分分析表である。
Figure 0005355216
表1に示す通り、実施例1で得られたサツマイモ炭にはミネラルの他、ビタミン及びポリフェノールが多く残存していた。一方、比較例1で得られたサツマイモ炭は、ミネラルが実施例1で得たサツマイモ炭よりも多く残存していたものの、ビタミン、ポリフェノールは、炭化時の熱により破壊され、実施例1のサツマイモ炭の1/10程度しか残存していなかった。
比較例2
ブロッコリー葉茎1kgを、東芝製オーブントースターを用いて300℃で5時間かけて炭化させ、得られた炭化物をジェットミル粉砕機で粉砕し、篩にかけて平均粒径10μmの炭化物粒子を得た。
実施例12、比較例3
飲料温泉水(美姫の水(有)美姫商会)100gに、実施例9で得られたブロッコリー葉茎炭30gを添加し、70〜80℃に加温しながら、10分間混合攪拌して抽出操作を行ない、その後、不織布でブロッコリー葉茎炭を濾し、ブロッコリー葉茎炭抽出物含有水を得た。同様にして、比較例2で得られたブロッコリー葉茎炭を用いてブロッコリー葉茎炭抽出物含有水を得た。
表2は、実施例9と比較例2で得られたブロッコリー葉茎炭を用いて作製したブロッコリー葉茎炭抽出物含有水の成分を比較した成分分析表である。
Figure 0005355216
表2に示す通り、実施例12で得られたブロッコリー葉茎炭抽出物含有水は、カルシウム、カリウム、マグネシウム、リン等のミネラルを高濃度に含有する他、ビタミンK1、カロテンを含有していた。
一方、比較例3で得られたブロッコリー葉茎炭抽出物含有水は、実施例12のブロッコリー葉茎炭抽出物含有水よりも、カリウムが高濃度に含有するものの、カルシウム、マグネシウム、リンは実施例12のブロッコリー葉茎炭抽出物含有水よりも濃度が低く、ビタミンK1、カロテンに至っては検出されなかった。
実施例13
飲料温泉水(美姫の水(有)美姫商会)100gに、実施例1で得られたサツマイモ炭30gを添加し、70〜80℃に加温しながら、10分間混合攪拌して抽出操作を行ない、その後、不織布でサツマイモ炭を濾し、サツマイモ炭抽出物含有水を得た。表3は、サツマイモ炭抽出物含有水の成分分析表である。
Figure 0005355216
表3に示す通り、実施例13のサツマイモ炭抽出物含有水から、実施例1のサツマイモ炭からカリウム、ビタミンE、ポリフェノールが十分に抽出されることを確認できた。
実施例14
飲料温泉水(美姫の水(有)美姫商会)100gに、実施例10で得られたキャベツ葉炭30gを添加し、70〜80℃に加温しながら、10分間混合攪拌して抽出操作を行ない、その後、不織布でキャベツ葉炭を濾し、キャベツ葉炭抽出物含有水を得た。表4は、キャベツ葉炭抽出物含有水の成分分析表である。
Figure 0005355216
表4に示すとおり、キャベツ葉炭抽出物含有水はミネラルの含有量が高く、豆腐またはコンニャクの凝固剤に好ましいことを確認した。
実施例15
実施例1で得られた平均粒径10μmのサツマイモ炭15gを、不織布の袋に充填し、封をした。この充填物を抽出用容器に入れ、ここに熱湯(95℃)を100g注ぎ、3分間混合攪拌し、サツマイモ炭抽出物含有温水(抽出液)を得た。得られた抽出液はコーヒーと同じ風味の健康飲料水であることを確認した。
実施例16
実施例1で得られた平均粒径10μmのサツマイモ炭8g、および実施例9で得られた平均粒径10μmのブロッコリー葉茎炭8gを、不織布の袋に充填し、封をした。この充填物を抽出用容器に入れ、ここに熱湯(95℃)を100g注ぎ、3分間混合攪拌し、サツマイモ炭及びブロッコリー葉茎炭抽出物含有温水(抽出液)を得た。得られた抽出液に、レモンと砂糖一さじを入れると、飲みやすい風味の健康飲料水が得られることを確認した。
実施例17
実施例9で得られた平均粒径10μmのブロッコリー葉茎炭300gを、精製水(95℃)1000gが入った抽出用容器に加え、5分間混合攪拌し、これを不織布で濾し、ブロッコリー葉茎炭抽出物含有温水(抽出液)を得た。得られた抽出液は、風味の良い健康飲料水であることを確認した。
実施例18
実施例8で得られた平均粒径10μmのサツマイモ葉茎炭300gを、精製水(95℃)1000gが入った抽出用容器に加え、5分間混合攪拌し、これを不織布で濾し、サツマイモ葉茎炭抽出物含有水(抽出液)を得た。得られた抽出液は、風味の良い健康飲料水であることを確認した。
実施例19
実施例8で得られた平均粒径10μmのサツマイモ葉茎炭300gをコンニャク粉1000gに混合し、3,600gの水を加え、練り上げて、30分間放置することでコンニャクを得た。得られたコンニャクは、風味が良い、淡灰色のコンニャクであることを確認した。
実施例20
実施例12で得られたブロッコリー葉茎炭抽出物含有水25gを、豆乳500gに加えて1分間攪拌後、該豆乳を型に移して湯煎で70〜80℃に加温すると豆腐が得られることを確認した。
実施例21
ブロッコリー葉茎を0.5cm大に切断後、ジューサーで粉砕してジュースを得た。該ジュース75gに、実施例1で得られた平均粒径10μmのサツマイモ炭75gを加え、3分間混合攪拌した。次に、このサツマイモ炭入りジュースを豆乳500gに加え、これを攪拌し、湯煎で豆乳を70〜80℃に加温するとうす茶色の豆腐が得られることを確認した。
実施例22
実施例1で得られた平均粒径10μmのサツマイモ炭100gに蒸留水500gを加えてジューサーで混合し、不織布でろ過してサツマイモ炭抽出物含有水を得た。次いでサツマイモ炭抽出物含有水300gに対しクエン酸9gを加えて攪拌し、このクエン酸入りサツマイモ炭抽出物含有水を70〜80℃に加熱した豆乳500gに対し25g添加するとうす茶色の豆腐が得られることを確認した。
実施例23
実施例1で得られた平均粒径10μmのサツマイモ炭100gに蒸留水500gを加えてジューサーで混合し、不織布でろ過してサツマイモ炭抽出物含有水を得た。次いでサツマイモ炭抽出物含有水300gに対し黒酢9gを加えて攪拌し、この黒酢入りサツマイモ炭抽出物含有水を70〜80℃に加熱した豆乳500gに対し25g添加するとうす茶色の豆腐が得られることを確認した。
本発明によれば、野菜や果物等を炭化して得られるビタミン類、ポリフェノール類が比較的多く残存する食用炭化物を製造でき、該炭化物またはその抽出物を含む食品組成物を製造できる。

Claims (18)

  1. 野菜、果物及び茶からなる群より選択される少なくとも1種を、珪酸アルカリ水溶液と火山噴出物発泡体の混合物に炭酸ガスを封入して硬化させたパネル体による遠赤外線の照射下、100〜250℃の温度で炭化してなる、食用炭化物。
  2. 炭素含有量が40%以上、60%以下である、請求項1記載の食用炭化物。
  3. 炭化物100g当たり0.5mg以上のビタミン類を含有するか、及び/または、0.2g以上のポリフェノールを含有する、請求項1記載の食用炭化物。
  4. サツマイモ、ブロッコリー、ほうれん草、大根、キャベツ葉、人参、蓮、カリフラワーからなる群より選択される少なくとも1種の炭化物であり、炭化物100g当たり0.5mg以上のビタミン類を含有するか、及び/または、炭化物100g当たり0.2g以上のポリフェノールを含有する、請求項1記載の食用炭化物。
  5. ブロッコリー茎葉、カリフラワー茎葉、キャベツ及び大根葉からなる群より選択される少なくとも1種の炭化物であり、炭化物100g当たり1.5g以上のミネラルを含有する、請求項1記載の食用炭化物。
  6. 野菜、果物及び茶からなる群より選択される少なくとも1種の食物を、珪酸アルカリ水溶液と火山噴出物発泡体の混合物に炭酸ガスを封入して硬化させたパネル体による遠赤外線の照射下、100〜250℃の温度で炭化させることを特徴とする、食用炭化物の製造方法。
  7. 全方位が上記パネルで包囲され、100〜250℃に加熱されたバッチ炉内にて食物を6〜48時間加熱して炭化する、請求項6記載の方法。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項記載の炭化物を含む食品組成物。
  9. 請求項1〜5のいずれか1項記載の炭化物より抽出した抽出物を含む食品組成物。
  10. 炭化物がブロッコリー茎葉、カリフラワー茎葉、キャベツ及び大根葉からなる群より選択される少なくとも1種の炭化物であり、食品組成物が豆腐またはコンニャクである、請求項またはに記載の食品組成物。
  11. 炭化物がサツマイモ、ブロッコリー、ほうれん草、大根、キャベツ葉、人参、蓮、カリフラワーからなる群より選択される少なくとも1種の炭化物であり、食品組成物が該炭化物の抽出物を含む飲料品である、請求項記載の食品組成物。
  12. 請求項1〜5のいずれか1項記載の炭化物またはそれから抽出した抽出物を食品原料と混合して食品組成物を製造する、食品組成物の製造方法。
  13. 炭化物またはそれから抽出した抽出物を豆乳に混合して、豆腐を製造する、請求項12記載の方法。
  14. さらにクエン酸または食物酢を豆乳に混合して、豆腐を製造する、請求項13記載の方法。
  15. 炭化物またはそれから抽出した抽出物をコンニャク糊に混合して、コンニャクを製造する、請求項12記載の方法。
  16. 炭化物と野菜汁を混合し、該混合後の野菜汁を豆乳に混合して豆腐を製造する、請求項12記載の方法。
  17. 野菜汁を抽出媒体として炭化物から抽出物を得た後、該抽出物を含む野菜汁を豆乳に混合して豆腐を製造する、請求項12記載の方法。
  18. 野菜汁は、サツマイモ、ジャガイモ、大根、ほうれん草およびブロッコリーからなる群より選ばれる1種以上の野菜の野菜汁である、請求項17記載の方法。
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