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JP5217794B2 - 電気式動力舵取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータのアシスト力により操舵を補助する電気式動力舵取装置に関するものである。
従来より、モータのアシスト力により操舵を補助する電気式動力舵取装置として、下記特許文献1に示す、電動パワーステアリング装置が知られている。この電動パワーステアリング装置は、操舵中に転舵輪をこれ以上は切ることができない最大転舵状態(以下、端当て状態ともいう)などの操舵時にアシストモータに流れるモータ電流が過電流状態になると、このアシストモータに供給する電流を小さくすることにより、アシストモータおよびその駆動回路に過剰な電流が長時間流れることを防止している。
ところで、アシストモータのトルクがコラムに伝達される、いわゆるコラムアシストタイプの電気式動力舵取装置においては、端当て状態までステアリングホイールが切り込まれることにより高速で回転していたアシストモータが急停止すると、端当て態直前のモータ回転速度に応じたアシストモータの慣性トルクにより、操舵輪とアシストモータとの間に配置されているインタミディエイトシャフト等の操舵系に過大な負荷が作用してしまう。
上述のように過電流状態になってからアシストモータへの供給電流を小さくした場合でも、既にアシストモータが急停止しているため、操舵系に作用する過大な負荷の発生を防止することができない。特に、電気式動力舵取装置の高出力化が求められる場合では、アシストモータの出力アップや減速機の高減速比化等の要因により、モータ慣性に起因するトルクにより、操舵系に作用する過大な負荷がさらに増大してしまう。また、インタミディエイトシャフト等の操舵系の強度を高くすると、製品重量の増加や製造コストの増加等の別の問題が発生してしまう。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、端当て時に操舵系に作用する負荷を抑制し得る電気式動力舵取装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の電気式動力舵取装置では、車両のステアリングホイール(21)による操舵系(24)の操舵を補助可能なアシスト力を出力するアシストモータ(30)と、直流電源(Batt)から供給される電力をPWM制御することによりPWM信号のデューティ比に応じた電圧を前記アシストモータに出力する駆動回路(43)と、前記駆動回路を制御する制御手段(41)と、前記アシストモータに流れるモータ電流を検出するモータ電流検出手段と、前記車両の車速を検出する車速検出手段と、を備え、前記制御手段は、前記モータ電流に軸力補正電流値を加算した判定用電流値が所定の閾値を超えると判定したとき前記デューティ比を小さくする電気式動力舵取装置であって、前記所定の閾値には、停車時において、前記ステアリングホイールによる操舵系の操舵が転舵輪をこれ以上は切ることができない最大転舵状態である端当て状態に近づいていると判断されるときに前記アシストモータに流れるモータ電流値が設定され、前記軸力補正電流値には、停車中の端当て時に前記操舵系に作用する軸力と走行中の端当て時に前記操舵系に作用する軸力との軸力差をなくすために前記アシストモータに供給すべき電流値が前記車速検出手段により検出される走行中の前記車速に応じて設定されることを技術的特徴とする。
請求項1の発明では、駆動回路により、直流電源から供給される電力をPWM制御することによりPWM信号のデューティ比に応じた電圧がアシストモータに出力される。この駆動回路を制御する制御手段は、モータ電流に軸力補正電流値を加算した判定用電流値が所定の閾値を超えると判定したとき上記デューティ比を小さくする。
ステアリングホイールの操舵により端当て状態に近づくと、アシストに必要なトルクが大きくなることから、アシストモータに流れるモータ電流が増加する。そこで、停車時において、ステアリングホイールによる操舵系の操舵が転舵輪をこれ以上は切ることができない最大転舵状態である端当て状態に近づいていると判断されるときにアシストモータに流れるモータ電流値を所定の閾値と設定し、モータ電流に軸力補正電流値を加算した判定用電流値がこの所定の閾値を超えるときにPWM制御におけるPWM信号のデューティ比を小さくする。上記軸力補正電流値には、停車中の端当て時に操舵系に作用する軸力と走行中の端当て時に操舵系に作用する軸力との軸力差をなくすためにアシストモータに供給すべき電流値が車速検出手段により検出される走行中の車速に応じて設定される。これにより、駆動回路からアシストモータに出力される電圧が低下するため、端当て時のアシストモータの回転速度を低下させるとともに操舵速度を下げることができる。
したがって、端当て時にインタミディエイトシャフト等の操舵系に作用する負荷を抑制することができる。
以下、本発明の一実施形態について図を参照して説明する。まず、本実施形態に係る電気式動力舵取装置の構成を図1(A),(B)に基づいて説明する。図1(A)は、本発明の実施形態に係る電気式動力舵取装置20の全体構成例を示す構成図であり、図1(B)は、ECU40等の電気的構成例を示す回路ブロック図である。図2は、ECU40による制御概要を示す制御ブロック図である。
図1(A)に示すように、電気式動力舵取装置20は、主に、ステアリングホイール21、ステアリング軸22、中間シャフト23、インタミディエイトシャフト24、ピニオン入力軸25、トルクセンサ26、減速機27、ラックアンドピニオン28、ロッド29、アシストモータ30、ECU40等から構成されるコラム式の電気式動力舵取装置である。
ステアリングホイール21には、ステアリング軸22の一端側が接続されており、このステアリング軸22の他端側にはトルクセンサ26の入力側が接続されている。またこのトルクセンサ26の出力側には、中間シャフト23の一端側が接続されている。トルクセンサ26は、図略のトーションバーとこのトーションバーを挟むようにトーションバーの両端に取り付けられた2つのレゾルバとからなり、トーションバーの一端側を入力、他端側を出力とする入出力間で生じるトーションバーの捻れ量等を当該2つのレゾルバにより検出することで、ステアリングホイール21による操舵トルクTを検出し得るように構成されている。
トルクセンサ26の出力側に接続される中間シャフト23の途中には、減速機27が連結されており、アシストモータ30から出力されるアシスト力をこの減速機27を介して中間シャフト23に伝達し得るように構成されている。
即ち、図面には示されていないが、動力伝達機構としての減速機27は、アシストモータ30の出力軸に取り付けられたモータギヤと減速機27の減速ギヤとが互いに噛合可能に構成されており、アシストモータ30の出力軸が回転すると所定の減速比で減速機27の減速ギヤが回転することで、アシストモータ30による駆動力(アシスト力)を中間シャフト23に伝達可能にしている。
この中間シャフト23の他端側とピニオン入力軸25の一端側との間には、それぞれユニバーサルジョイント24a等を介してインタミディエイトシャフト24が配置されており、このインタミディエイトシャフト24は、中間シャフト23の回転をピニオン入力軸25の回転として伝達する役割を果たす。
ピニオン入力軸25の他端側には、ラックアンドピニオン28を構成する図略のラック軸のラック溝に噛合可能なピニオンギヤが形成されている。このラックアンドピニオン28では、ピニオン入力軸25の回転運動をラック軸の直線運動に変換可能にしており、またこのラック軸の両端にはロッド29が連結され、さらにこのロッド29の端部には図略のナックル等を介して操舵輪FR、FLが連結されている。これにより、ピニオン入力軸25が回転すると、ラックアンドピニオン28、ロッド29等を介して操舵輪FR、FLの実舵角を変化させることができるので、ピニオン入力軸25の回転量および回転方向に従った操舵輪FR、FLの操舵を可能にしている。
次に、アシストモータ30の駆動制御を担うECU40の電気的構成を図1(B)に基づいて説明する。図1(B)に示すように、ECU40は、主に、MPU41、インターフェイスI/F42、モータ駆動回路43等により構成されており、MPU41を中心に入出力バスを介してインターフェイスI/F42やモータ駆動回路43等が接続されている。なお、図1(B)に示す符号47は、アシストモータ30に実際に流れるモータ電流値Iを検出し得る電流センサ47であり、この電流センサ47により検出されたモータ電流値Iに関するセンサ情報は、モータ電流値信号としてインターフェイスI/F42を介してMPU41に入力され得るように構成されている。また、MPU41には、車両の車速Vを検出するための車速センサ50がインターフェイスI/F42を介して電気的に接続されている(図1(A),図2参照)。
MPU41は、例えば、マイコン、半導体メモリ装置(ROM、RAM、EEPROM等)等から構成されており、電気式動力舵取装置20の基本的なアシストモータ制御を所定のコンピュータプログラムにより実行する機能を有するものである。
インターフェイスI/F42は、上述したトルクセンサ26、電流センサ47あるいは車速センサ50等から入力される各種センサ信号を、A/D変換器等を介してMPU41の所定ポートに入力する機能等を有するものである。
モータ駆動回路43は、直流電源Battから供給される電力を制御可能な3相交流電力に変換する機能を有するもので、PWM回路とスイッチング回路等から構成されている。PWM回路は、MPU41から出力される所定のデューティ比のPWM信号に基づいて、各相ごとにスイッチング回路をONまたはOFFし得るスイッチング信号を発生するパルス変調回路で、発生させたスイッチング信号はスイッチング回路に出力される。スイッチング回路を構成する各スイッチング素子には、例えば高速スイッチング用のMOSFETが用いられており、各相ごとに、直流電源Batt とアースとの間に2個1組のスイッチング素子がトーテムポール接続されている。
これにより、図2に示すECU40では、後述するアシスト力の制御処理により、トルクセンサ26の操舵トルクTや電流センサ47のモータ電流値Iあるいは車速センサ50の車速Vに基づいて、操舵状態に適したアシストトルクをアシストモータ30に発生させ得るため、電気式動力舵取装置20では、ステアリングホイール21による運転者の操舵を補助可能にしている。
次に、以上のように構成されるECU40によるアシスト力の制御処理の概要を図2に基づいて説明する。
ECU40のMPU41により行われるアシスト力の制御は、位相補償部41a、電流指令値演算部41b、デューティ制限値設定部41cおよびPWM演算部41dにより構成されている。
まずトルクセンサ26により検出された操舵トルクTは、インターフェイスI/F42を介してMPU41に入力されると、電気式動力舵取装置20の安定性を高めるために位相補償部41aにより位相補償処理が行われた後、電流指令値演算部41bに出力される。
位相補償された操舵トルクTが入力される電流指令値演算部41bには、車速センサ50により検出された車速Vも入力されるので、電流指令値演算部41bでは、MPU41のメモリに予め記憶されている図略のアシストマップに基づいて、操舵トルクTおよび車速Vに対応した電流目標値Iqmを演算する。この電流指令値演算部41bでは、操舵トルクTのみならず車速Vにも対応した電流目標値Iqmの演算を行っているので、例えば、車速Vが小さいときには大きなアシスト力を出力するように、また車速Vが大きいときには小さなアシスト力を出力するように、電流目標値Iqmを演算する、いわゆる車速依存型の電流指令値演算が行われている。そして、電流指令値演算部41bから出力される電流目標値Iqmと、電流センサ47により検出されるモータ電流値Iとの差に基づくモータ電流指令値Iq*がPWM演算部41dに出力される。
デューティ制限値設定部41cでは、後述するように、モータ電流値Iおよび車速Vに応じてデューティ制限値Gdを設定するとともに、このデューティ制限値GdをPWM演算部41dに出力する。このようなデューティ制限値Gdの設定処理の流れについては後述する図3に示すフローチャートにて詳細に説明する。
PWM演算部41dでは、モータ電流指令値Iq*に応じた電圧指令値Vqを演算して、PWM演算された所定のデューティ比のPWM信号がモータ駆動回路43に出力される。このとき、モータ駆動回路43の低電圧側のスイッチング素子に対するPWM信号のデューティ比は、高電圧側のスイッチング素子のデューティ比に対して上記デューティ制限値Gdが乗算された値に調整されている。
モータ駆動回路43では、PWM演算部41dから出力される各相のPWM信号に基づいて、各相ごとにスイッチング回路をONまたはOFFする。これにより、モータ駆動回路43は、直流電源Battから供給される直流電力を予定する3相交流電力に変換してアシストモータ30を駆動制御することでアシストモータ30による適正なアシスト力を発生させることが可能となる。
特に、デューティ制限値Gdが1未満に設定される場合には、低電圧側のスイッチング素子におけるデューティ比が制限されて低下することとなり、アシストモータ30に供給される電圧が小さくなることから、アシストモータ30の回転速度が小さくなる。
ところで、端当て状態までステアリングホイール21が切り込まれることにより高速で回転していたアシストモータ30が急停止すると、アシストモータ30の慣性トルクに応じた回転力が操舵輪FR、FLとアシストモータ30との間に配置されているインタミディエイトシャフト24等の操舵系に過大な負荷として作用してしまう。
ステアリングホイール21の操舵により端当て状態に近づくと、操舵に応じてラック軸を回転させるための力(以下、ラック軸力Fともいう)が大きくなることから、アシストに必要なトルクが大きくなり、アシストモータ30に流れるモータ電流値Iが増加する。そこで、停車時において端当て状態に近づいていると判断されるときの電流値を所定の電流閾値Itと設定し、モータ電流値Iがこの電流閾値Itを超えるときに、1未満に設定されるデューティ制限値Gdを乗算することで低下させたデューティ比のPWM信号を出力してPWM制御を行う。これにより、モータ駆動回路43からアシストモータ30に出力される電圧が低下するため、端当て時のアシストモータ30の回転速度を低下させることができる。
以下、デューティ制限値Gdを設定する処理の流れを、図3に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。図3は、ECU40によるデューティ制限値設定処理の流れを示すフローチャートである。図4は、デューティ制限値設定処理に用いられる車速−軸力補正電流値マップの一例を示す説明図である。図5は、車速Vとラックエンド軸力Fmとの関係を示す説明図である。図6は、デューティ制限値設定処理に用いられる判定用電流値−デューティ制限値マップの一例を示す説明図である。図7は、ラック軸力Fと操舵速度ωとの関係を示す説明図である。
まず、図3のステップS101において、軸力補正電流値Inの設定処理がなされる。この処理では、図4の車速−軸力補正電流値マップに基づいて、車速Vに応じた軸力補正電流値Inが設定される。このように軸力補正電流値Inを設定する理由について以下に説明する。
図5に示すように、停車時(車速V=0km/h)に対して走行中では端当て時のラック軸力(以下、ラックエンド軸力Fmともいう)が減少する。このため、停車時と比較して走行時では操舵のアシストに必要なトルクが比較的小さくなることから、走行時のモータ電流値Iは、停車時に比べて小さくなる。その結果、後述するように端当て状態に近づいてもモータ電流値Iが上述した電流閾値Itを超えない場合には、アシストモータ30の回転速度を適切に低下させることができない。
そこで、停車中のラックエンド軸力Fmと走行中のラックエンド軸力Fmとの軸力差をなくすためのアシストモータ30に供給する電流(以下、軸力補正電流値Inともいう)を車速Vに応じて求めるとともに、この軸力補正電流値Inと車速Vとの関係を図4に示す車速−軸力補正電流値マップとして予め設定して記憶しておく。なお、本実施形態においては、停車時のラックエンド軸力Fmは、例えば、7kNに設定されている。
そして、車速Vに基づいて車速−軸力補正電流値マップから軸力補正電流値Inを求め、後述するように、この軸力補正電流値Inをモータ電流値Iに加算した判定用電流値Ijと上記電流閾値Itとを比較する。これにより、走行時には上記電流閾値Itをモータ電流値Iに対して実質的に低下させることで、走行中であっても端当て時のアシストモータ30の回転速度を適切に低下させることができる。
ステップS101にて軸力補正電流値Inが設定されると、ステップS103において、電流センサ47にて検出されたモータ電流値Iに軸力補正電流値Inを加算して上述した判定用電流値Ijを算出する。
次に、ステップS105において、デューティ制限値Gdの設定処理がなされる。この処理では、図6の判定用電流値−デューティ制限値マップに基づいて、判定用電流値Ijに応じたデューティ制限値Gdが設定される。このようにデューティ制限値Gdを設定する理由について以下に説明する。
図7に示すように、停車時において、ステアリングホイール21の操舵により端当て状態に近づくと、操舵のアシストに必要なトルクが増加するためにラック軸力Fが増加する一方で、ステアリングホイール21を操舵する際の操舵速度ωが低下する。ラック軸力Fがラックエンド軸力Fmに対して十分小さい場合には、端当て状態になるおそれがないので、操舵速度ωを調整する必要はない。しかしながら、ステアリングホイール21の操舵に応じてラック軸力Fが増加して端当て状態に近づいていると判断される場合には、端当て状態時において操舵系に作用する過大な負荷の発生を防止するために、操舵速度ωを小さくする必要がある。一方、例えば、端当て直前状態にて少なくとも2rad/secの操舵速度ωが必要などの最低操舵速度が要求されている場合には、操舵速度ωを単純に小さくすることができない。
そこで、端当て状態に近づいていると判断されるときのラック軸力Fを高ラック軸力Faとすると、ラック軸力Fが高ラック軸力Faを超えたときに操舵速度ωを下げるために、アシストモータ30の回転速度を低下させることにより、操舵速度ωを低下させる(図7参照)。なお、本実施形態においては、高ラック軸力Faは、例えば、6kNに設定されている。
具体的には、停車時においてラック軸力Fが高ラック軸力Faに等しくなるときのモータ電流値が上述した電流閾値Itとなるので、図6に示すように、判定用電流値Ijが電流閾値It以下である判定されるとデューティ制限値Gdが1に設定される。また、判定用電流値Ijが電流閾値Itを超えると判定されるとアシストモータ30の回転速度を低下させて操舵速度ωを低下させるためにデューティ制限値Gdが1から所定の低下度合で小さくなるように設定される。なお、本実施形態においては、電流閾値Itは、例えば、60Aに設定されている。
特に、上述したように端当て直前状態等で最低操舵速度が要求されている場合には、この最低操舵速度に対応可能なデューティ制限値Gdの値を予め計算等で求め、端当て直前状態等でこの値以上になるように上記所定の低下度合を調整する。
上述したデューティ制限値設定処理によりデューティ制限値Gdが設定されると、モータ駆動回路43の高電圧側のスイッチング素子には所定のデューティ比のPWM信号が出力され、低電圧側のスイッチング素子には上記所定のデューティ比にデューティ制限値Gdを乗算したデューティ比のPWM信号が出力される。
これにより、端当て状態に近づいていると判断される場合には、デューティ制限値Gdが1未満に設定されて低電圧側のスイッチング素子におけるデューティ比が制限されて低下することとなり、アシストモータ30に供給される電圧が小さくなる。このため、端当て時のアシストモータ30の回転速度が低下し操舵速度ωも同様に低下する。その結果、端当て状態におけるインタミディエイトシャフト24等の操舵系に作用する負荷を抑制することができ、端当て操舵に起因する操舵系の破損を防止することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る電気式動力舵取装置20では、モータ駆動回路43により、直流電源Battから供給される電力をPWM制御することによりPWM信号のデューティ比に応じた電圧がアシストモータ30に出力される。このモータ駆動回路43を制御するMPU41は、モータ電流Iに軸力補正電流値Inを加算した判定用電流値Ijが電流閾値Itを超えると判定したとき、モータ駆動回路43の低電圧側のスイッチング素子におけるデューティ比をデューティ制限値Gdの乗算により小さくし、この判定の際に上記軸力補正電流値Inを当該車両の車速Vに基づいて大きくする。
これにより、モータ駆動回路43からアシストモータ30に出力される電圧が低下するため、端当て時のアシストモータ30の回転速度を低下させるとともに操舵速度ωを下げることができる。
したがって、端当て時にインタミディエイトシャフト24等の操舵系に作用する負荷を抑制することができる。
また、本実施形態に係る電気式動力舵取装置20では、車速Vに応じて設定される軸力補正電流値Inをモータ電流値Iに加算した判定用電流値Ijと上記電流閾値Itとを比較していることから、走行時には上記電流閾値Itをモータ電流値Iに対して実質的に低下させているので、走行中であっても端当て時のアシストモータ30の回転速度を適切に低下させることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記実施形態と同等の作用・効果が得られる。
(1)図6の判定用電流値−デューティ制限値マップにおいて、判定用電流値Ijが電流閾値Itを超えた場合に、デューティ制限値Gdは1から上記所定の低下度合で小さくなるように設定されることに限らず、例えば、1から段階的に小さくなるように設定されてもよいし、1より小さい値に等しくなるように設定されてもよい。
(2)PWM演算部41dでは、デューティ制限値Gdを、低電圧側のスイッチング素子におけるデューティ比だけでなく、高電圧側のスイッチング素子におけるデューティ比にも乗算することにより、低電圧側および高電圧側の双方のスイッチング素子におけるデューティ比を制限して低下するようにしてもよい。このようにしても、アシストモータ30に供給される電圧が小さくなることから、端当て時にアシストモータ30の回転速度を小さくすることができる。

図1(A)は、本発明の実施形態に係る電気式動力舵取装置の全体構成例を示す構成図であり、図1(B)は、ECU等の電気的構成例を示す回路ブロック図である。 ECUによる制御概要を示す制御ブロック図である。 ECUによるデューティ制限値設定処理の流れを示すフローチャートである。 デューティ制限値設定処理に用いられる車速−軸力補正電流値マップの一例を示す説明図である。 車速とラックエンド軸力との関係を示す説明図である。 デューティ制限値設定処理に用いられる判定用電流値−デューティ制限値マップの一例を示す説明図である。 ラック軸力と操舵速度との関係を示す説明図である。
符号の説明
20…電気式動力舵取装置
21…ステアリングホイール
24…インタミディエイトシャフト(操舵系)
30…アシストモータ
40…ECU
41…MPU(制御手段)
43…モータ駆動回路(駆動回路)
47…電流センサ(モータ電流検出手段)
50…車速センサ(車速検出手段)
Batt…直流電源
F…ラック軸力
Fm…ラックエンド軸力
Gd…デューティ制限値
I…モータ電流値
Ij…判定用電流値
In…軸力補正電流値
It…電流閾値(所定の閾値)
T…操舵トルク
V…車速
ω…操舵速度

Claims (1)

  1. 車両のステアリングホイールによる操舵系の操舵を補助可能なアシスト力を出力するアシストモータと、
    直流電源から供給される電力をPWM制御することによりPWM信号のデューティ比に応じた電圧を前記アシストモータに出力する駆動回路と、
    前記駆動回路を制御する制御手段と、
    前記アシストモータに流れるモータ電流を検出するモータ電流検出手段と、
    前記車両の車速を検出する車速検出手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記モータ電流に軸力補正電流値を加算した判定用電流値が所定の閾値を超えると判定したとき前記デューティ比を小さくする電気式動力舵取装置であって、
    前記所定の閾値には、停車時において、前記ステアリングホイールによる操舵系の操舵が転舵輪をこれ以上は切ることができない最大転舵状態である端当て状態に近づいていると判断されるときに前記アシストモータに流れるモータ電流値が設定され、
    前記軸力補正電流値には、停車中の端当て時に前記操舵系に作用する軸力と走行中の端当て時に前記操舵系に作用する軸力との軸力差をなくすために前記アシストモータに供給すべき電流値が前記車速検出手段により検出される走行中の前記車速に応じて設定されることを特徴とする電気式動力舵取装置。
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