JP5140590B2 - 自動的な基地局の設定 - Google Patents

Description

本発明は、ワイヤレス通信ネットワークのためのセルラー基地局に関し、特に、例えば自宅やオフィスで、セルラーサービスを提供するため便利に使用されうる、セルラー通信ネットワークのための基地局に関するものである。さらに詳細には、本発明は、セルラーワイヤレス通信ネットワーク内で動作するために基地局自体を設定することができる基地局に関するものである。

例えばＧＳＭ標準やＵＭＴＳ標準に基づく従来型のセルラーワイヤレス通信ネットワークは、無線ネットワーク内で複数の識別子を利用するようになっており、これらの識別子によって、ネットワークは、通常は地形に基づいて、複数のセクションに再分割されることができる。識別子の目的は、ネットワークの管理を簡単にし、例えばページングの体系のようないくつかの側面で、効率を高めることである。

例えば、文献「ETSI TS 123003-V3.4.0」、セクション４「ロケーションエリアと基地局の特定」は、３つの識別子、即ち、ロケーションエリア識別情報（ＬＡＩ）、ルーティングエリア識別情報（ＲＡＩ）、サービスエリア識別情報（ＳＡＩ）の使用について述べている。

典型的には、数十或は数百の基地局が、共通の制御装置を共有し、それはＧＳＭの場合には基地局制御装置（ＢＳＣ）であり、ＵＭＴＳの場合には無線ネットワーク制御装置（ＲＮＣ）である。これらの基地局は、通常は１つのロケーションエリアの中に含まれて、同じＬＡＩを有する。

ルーティングエリア識別情報及びサービスエリア識別情報は各々、非常に大きなページンググループを、より小さくもっと管理しやすい単位に分ける目的で、ロケーションエリアをさらに小さい単位に再分割するのに用いられてもよい。

加えて、基地局は、セルＩＤ（ＣＩ）によって一意に識別される。

これらのパラメータは全て、一元化されたネットワーク制御機能から、セルラー無線ネットワークのための委任プロセスの一部として指定され、典型的には変化がないか、或は少なくとも変化の頻度は非常に低い。

本発明は、主として、顧客の敷地内に位置して、顧客の希望に沿って顧客によってサービスが導入されてもよい小規模な基地局に関する。そのような状況で、そのような基地局の各々についていくつかの識別情報を設定しなければならないことは、ネットワークオペレータにとって非常な時間の浪費になりかねない。

本発明の第１の態様によれば、ロケーションエリア識別情報をセルラーワイヤレス通信ネットワーク内の基地局に割当てる方法が提供される。その方法は、
前記基地局は、前記ネットワークの他のローカルな基地局とは異なるロケーションエリア識別情報を有するように当該基地局を構成する。

本発明の第２の態様によれば、セルラーワイヤレス通信ネットワーク内で用いられる基地局であって、当該基地局が、前記ネットワークの他のローカルな基地局とは異なるロケーションエリア識別情報を有するように自分自身を構成する基地局が提供される。

本発明の第３の態様によれば、セルラーワイヤレス通信ネットワーク内の基地局のための管理ノードが提供され、その管理ノードは、利用可能なロケーションエリア識別情報のリストの要求を受信すると、それに応じて利用可能なロケーションエリア識別情報のリストを提供するように構成される。

本発明の第４の態様によれば、セルラー通信ネットワーク内でロケーションエリアを識別する方法が提供されるが、その方法は、前記ネットワークの基地局の中で、
前記基地局からの無線送信の中に、ロケーションエリア識別情報の第１の組から選択された第１のロケーションエリア識別情報を含み、
前記セルラー通信ネットワークのコアネットワークへ送信されたメッセージの中に、ロケーションエリア識別情報の第２の組から選択された第２のロケーションエリア識別情報を含む。

本発明の第５の態様によれば、セルラーワイヤレス通信ネットワーク内の基地局へのアクセスを制限する方法が提供されるが、その方法は、
前記基地局の中に、承認された装置のリストを保持し、
承認されていない装置が基地局に留まる場合には、「ロケーションエリア不許可」メッセージを前記承認されていない装置へ送信する。

本発明をよりよく理解するため、そして、それがどのようにして効力を生じるかを示すため、ここで例証として添付の図面を参照する。

図１は、システムアーキテクチャを図解するブロック概略図である。移動ネットワークオペレータ（ＭＮＯ）が、無線アクセスネットワーク１０を含む基地局のネットワーク（図示せず）と、固定電話ネットワークに接続されるコアネットワーク２０とを有する、ワイヤレス通信ネットワークを保有して運用する。これらは、下記の場合を除き、一般に従来型である。

移動電話３０は、ワイヤレス通信ネットワークによってカバーされる領域内を移動している場合、固定電話ネットワーク内の他の電話と通信する目的で、或は、セルラー基地局と通信する目的で、従って固定電話ネットワークと自分自身のワイヤレス接続を確立してワイヤレス接続を確立している他の移動電話と通信する目的で、セルラー基地局の１つとワイヤレス接続を確立することができる。

本発明によって、例えば、自宅やオフィス４０、又は追加のワイヤレス通信範囲が要求される別の位置において、更なる基地局又はアクセスポイント５０が提供される。このアクセスポイント５０は、それが位置する敷地の所有者による使用のために提供されるが、このワイヤレス通信ネットワークに組み込まれる。即ち、このアクセスポイントは、チャネルのグループの一部を永久的に又は一時的にそれに割当ててもらうことによって、そのワイヤレス通信ネットワークに割当てられた無線周波数スペクトルの一部を共有する。このチャネルのグループは、このようにして公衆広域ネットワーク内のマクロセル、マイクロセル、ピコセル、或は「フェムトセル(femtocells)」となり得る他の基地局と共有される。その結果、移動電話３０は、アクセスポイント５０のすぐ近くの場所を離れる場合にアクセスポイント５０から別の基地局へ移動してもよいし、アクセスポイント５０のすぐ近くの場所に戻る場合に別の基地局からアクセスポイント５０へ移動してもよい。

従って、アクセスポイント５０は、関連のワイヤレス通信ネットワーク内の基地局として動作する。例えば、アクセスポイント５０は、完全に従来型で修正されていない移動電話３０又は他のユーザ装置が、ＧＳＭ／ＧＰＲＳ及び／又はＵＭＴＳ無線インタフェースを用いて音声サービス及び／又はデータサービスのための接続を確立できるようにしてもよい。もちろん、アクセスポイント５０は、任意の適切なセルラーワイヤレス通信システムの標準無線インタフェースを用いて、移動電話３０との接続を確立できるようにされてもよい。

アクセスポイント５０は、自宅又はオフィス４０内で、イーサネットＬＡＮ４２に接続される。図１に示すように、アクセスポイント５０は、イーサネットＬＡＮ４２上で１つ或はそれ以上のローカルＰＣ又はサーバ４４と接続してもよい。

アクセスポイント５０は、イーサネットＬＡＮ４２上で、ＩＰゲートウェイ装置６０に接続してもよい。ＩＰゲートウェイ装置６０は、例えばインターネットのようなＩＰネットワーク７０上で、デジタル加入者回線（ＤＳＬ）を介して、又は例えばデジタル・マルチメディアケーブルネットワークのような他のＩＰトランスポート方法を介して、ＭＮＯネットワークへのＩＰ接続を提供する。従って、自宅やオフィスからの既存のＩＰ接続は、アクセスポイント５０からの帰路を提供するのに用いられてもよい。ＳＩＰゲートウェイ又はＵＭＡＵＮＣを用いて、ＭＮＯコアネットワーク又は無線アクセスネットワークのいずれかへの接続を介して、オペレータのネットワーク２０への柔軟なインタフェース接続が提供されてもよい。この手法によって、ＶｏＩＰ（Voice-over-Internet Protocol）技術を用いたデータや音声の低コストのトランスポートが可能になる。

ＩＰネットワーク７０上でＩＰゲートウェイ６０からＭＮＯ無線アクセスネットワーク１０への接続が、ＵＭＡ非ライセンスネットワーク制御装置（ＵＮＣ）１２によって提供されるが、このＵＮＣは、３ＧＰＰによって汎用アクセスネットワーク制御装置（ＧＡＮＣ）として標準化されている。それに代わる手法として、無線アクセスネットワーク１０にインタフェース接続するためのその他の標準化されていない解決策が採用されてもよい。オペレータのコアネットワークへの直接接続が、アクセスポイントとＳＩＰゲートウェイやＩＰマルチメディアサブシステムのような適当なゲートウェイとの間でＳＩＰインタフェースを利用して実現されてもよい。

この図解された実施形態において、ＤＳＬ又はケーブルＩＰゲートウェイ装置６０は、ＰＯＴＳ電話又はｆａｘ装置６２との接続と、ＩＰＴＶサービスを提供するためのＴＶ６４との音声／動画接続とを有する。アクセスポイント５０は、これらの設備がＭＮＯのネットワークに組み込まれて、それによってユーザのための高度な新しいサービスが可能になるようなサービス環境を有する。

本発明の別の実施形態において、アクセスポイント５０は、ＩＰゲートウェイ装置６０の中のコンポーネントとして組み込まれてもよく、その場合、内部的なＩＰ接続が、組み込まれたアクセスポイント要素をＩＰゲートウェイ装置の中のルータ機能に結合する。この構成は、全体としてのコストダウンをもたらす可能性があり、データと固定の音声とマルチメディアと移動サービスとを結合するゲートウェイユニットを提供したいと考えるオペレータには好都合である。

従って、移動電話３０が自宅又はオフィス４０の範囲内にいるか、又はアクセスポイント５０の通信範囲内にいる間、移動電話３０は、セルラーワイヤレス通信ネットワーク内のいかなる他の基地局を介する場合とも同じように、ＭＮＯのネットワークに接続することができる。

また図１は、ＩＰネットワーク７０に接続されたネットワークサーバ７２を示す。理解されるであろうが、ＩＰネットワーク７０がインターネットである場合、非常に多くの数のサーバや他の装置がネットワークに接続される。以下でもっと詳しく記述することになるが、移動電話３０のユーザは、アクセスポイント５０を使ってそのような装置にアクセスしてもよい。

また、図１は、ＩＰネットワーク７０に接続された管理システム７４を示す。管理システム７４は、利用可能なサービスを制御することを含めて、アクセスポイント５０の動作を管理するために、移動ネットワークのオペレータによって提供される。

例えば、上記のように、そして以下でもっと詳しく記述するように、移動電話３０のユーザは、イーサネットＬＡＮ４２上でアクセスポイント５０を通じて１つ以上のローカルＰＣ又はサーバ４４に、或は、ＩＰゲートウェイ装置６０を通じてそれに接続されている別の装置に、或はＩＰゲートウェイ装置６０を通じてＩＰネットワーク７０に接続されているネットワークサーバ７２に、接続を確立できる。これらの接続は、ワイヤレス通信ネットワークのコアネットワーク２０上でトラヒックを渡すことなく、確立されてもよい。管理システム７４は、そのような接続が確立できる相手側の装置又はＩＰアドレスを定義することができる。次いで、これらの接続は、移動ネットワークオペレータが希望するならば、限定された数の装置又はＩＰアドレスに限って確立されてもよい。

また管理システム７４は、使用するアクセスポイント５０に割当てられる（具体的なセルラーワイヤレス通信システムに応じて、周波数、タイムスロット、及び／又は拡散符号によって定義されてもよい）チャネルの組を指定することができる。これらのチャネルは、ネットワーク全体の要件に応じて、半永久的に割り当てられてもよいし、定期的に変更されてもよい。アクセスポイントは、管理システムによって指定された組から、使用する最適なチャネル構成を選択する。

通常のマクロセル動作では、ＵＥ、例えば移動電話３０は、選択もしくは再選択されたセルが異なるロケーションエリア識別情報もしくはＰＬＭＮ（公衆陸上移動通信網：Pablic Land Mobile Network）識別情報を有する場合、位置登録（ＬＲ: Location Registration）を使ってセルに登録する。共通のロケーションエリア識別情報（ＬＡＩ）を持つセルの場合には、ＵＥは、そのようにしたという指標を何らネットワークに与えることなく、共通のＬＡＩを持つ任意のセルに単純にとどまってもよい。

アクセスポイント５０のためのネットワーク構成は、従来型の無線ネットワークとは幾分異なっている。例えば、アクセスポイント５０は、ＢＳＣ／ＲＮＣの機能を含んでおり、他のいかなる無線ネットワーク制御機能にも依存しなくてもよい。結果として、ロケーションエリア識別情報（ＬＡＩ）とルーティングエリアＩＤの典型的な用途は適用されない。

更にアクセスポイント５０は、移動電話３０がマクロセルから移動してくる際に自分自身を識別することを必要とする。上層にあるマクロレイヤとは異なる（そして、いかなる他のローカルアクセスポイントとも異なる）ＬＡＩを使ってアクセスポイント５０が識別されることによって、移動電話３０の中の位置更新手順がトリガされて、移動電話３０がアクセスポイント５０による通信範囲に移動したことを、移動電話３０及びネットワークに自動的に知らせる。

従って、アクセスポイント５０は、位置登録(Location Registration)手順が常に必然となるように、マクロネットワークとは異なるロケーションエリア（及び、ルーティングエリア）を有するために、自分を構成するであろう。また、位置登録手順の間にＩＭＳＩ接続(IMSI Attach)が行われてもよい。

ネットワークが、アクセスポイント５０のようなアクセスポイントを比較的多数有してもよく、そしてさらに、アクティブなアクセスポイントの分布は、比較的頻繁に変化してもよいということが予想される。それゆえ、一元的な制御スキームでアクセスポイントＬＡＩを構成することは、時間の浪費であろう。

従って、アクセスポイント５０は、自動的な自己設定スキーム(self-configuration scheme)を用いる。図２は、この自動的な自己設定スキームを図解するフローチャートである。

ステップ２００で、アクセスポイント５０は、例えば最初に電源を入れた時に、そのインストール手順を開始する。一実施形態において、自己設定の規則は管理システム７４の中に一元的に規定されており、このインストールの間にステップ２０２でアクセスポイント５０にダウンロードされる。

一実施形態において、移動ネットワークオペレータは、アクセスポイント５０のようなアクセスポイントによる使用のために、ＬＡＩのグループを確保する。ロケーションエリア識別情報（ＬＡＩ）のロケーションエリアコード（ＬＡＣ）は、文献「ETSI TS 123003-V3.4.0」、セクション４．１の中で定義される通り、１６ビットを有しており、従って、可能な識別情報が、およそ６５，０００個、即ち、２^１６個ある。典型的な従来型ネットワークは、これらのうち１０００個未満を使用する可能性がある。従って、本発明のこの実施形態によって、移動ネットワークオペレータは、アクセスポイント５０のようなアクセスポイントによって用いられるＬＡＩのリストを確保する。このリストは、例えば１００乃至１０，０００個のＬＡＩを有してもよい。

ステップ２０４で、利用可能なＬＡＩのこのリストがアクセスポイント５０にダウンロードされる。

一般的なインストール手順の一部として、アクセスポイント５０は、ＲＦスキャンプロセスを実行する。このプロセスの間、図２に示す手順のステップ２０６で、アクセスポイント５０は、周囲のノードＢ及び本発明によるアクセスポイントからの同報チャネル（ＢＣＨ）送信を監視する。ＬＡＩ情報とＲＡＩ情報とがＢＣＨ送信に含まれており、従って、インストールするアクセスポイント５０は、利用可能なＬＡＩのリストのうち、どのＬＡＩが周囲のアクセスポイントによって取得されているかを推定することができるだろう。

次いでステップ２０８で、アクセスポイント５０は、残りの利用可能なＬＡＩのなかから無作為に選択して自分自身のＬＡＩを選択する。

ここで重要な点は、任意の単一の移動電話から見た全てのアクセスポイントのＬＡＩは一意であるということである。特に、アクセスポイントの送信電力に応じて、これは、全てのアクセスポイントが２００ｍ未満の半径の中にあることを意味することがある。もっと遠くのアクセスポイントについては、ＬＡＩを繰り返すことも容認可能である。

次いで、アクセスポイント５０は、選択されたＬＡＩを用いてサービスを提供することができる。

ステップ２１０で、選択手順を繰り返すかどうかが判断される。この手順は、インストール毎に、及び、電源投入毎に繰り返されてもよいが、典型的には、周辺のセル環境に、例えばアクセスポイント自体の移動のような大きな変更がない限り、自動的に構成されたＬＡＩは維持されるであろう。

図３は、本発明の一実施形態による自動的な自己設定スキームの代替案を図解するフローチャートである。

ステップ３００で、アクセスポイント５０は、例えば最初に電源を入れた時に、そのインストール手順を開始する。一実施形態において、自己設定の規則は管理システム７４の中に一元的に規定されており、設置の間にステップ３０２でアクセスポイント５０にダウンロードされる。

この実施形態において、移動ネットワークオペレータは、アクセスポイント５０のようなアクセスポイントによる使用のために、ＬＡＩのグループを確保する。ロケーションエリア識別情報（ＬＡＩ）のロケーションエリアコード（ＬＡＣ）は、文献「ETSI TS 123003-V3.4.0」、セクション４．１の中で定義されるとおり、１６ビットを有しており、従って、可能な識別情報が、およそ６５，０００個、即ち、２^１６個ある。典型的な従来型ネットワークは、これらのうち１０００個未満を使用する可能性がある。従って、本発明のこの実施形態によって、移動ネットワークオペレータは、アクセスポイント５０のようなアクセスポイントによって用いられるＬＡＩのリストを確保する。このリストは、例えばおよそ１０，０００個のＬＡＩを有してもよい。

ステップ３０４で、アクセスポイント５０は、メッセージを管理システム７４へ送信して、利用可能なＬＡＩのリストからＬＡＩを要求する。管理システム７４は、アクセスポイント５０によって使用されることが可能なＬＡＩで応答する。

これを支援する目的で、新規のアクセスポイント顧客は各々、彼らのアドレスの詳細を記録することが求められることがあり、これらは管理システム７４において記録されてもよい。これらのアドレスの詳細を用いることによって、例えば英国の郵便番号情報を用いることによって、管理システム７４は、新規顧客の各々に、その特定の地域内では一意である可能性が非常に高いＬＡＩ識別情報の初期割り当てを行ってもよい。

アクセスポイントは、周囲のアクセスポイントから自分達それぞれの同報チャネルに関して送信された情報を観察することによって、受信したＬＡＩがいかなる観察可能なローカルなアクセスポイントにも使用されていないことを確認してもよい。受信したＬＡＩがいかなる観察可能なローカルなアクセスポイントにも使用されていることが見つからなかった場合、そのＬＡＩが設定されてもよいし、アクセスポイントが、同じＬＡＩを持つ別のローカルなアクセスポイントを検出した場合には、管理システムに別のＬＡＩを要求してもよい。

次いで、アクセスポイント５０は、選択されたＬＡＩを用いてサービスを提供することができる。利用可能なＬＡＩのリストは、非常に多くのＬＡＩを含むことから、２つのローカルなアクセスポイントが同じＬＡＩを選択する可能性は非常に低い。その場合には、後の観察によって、衝突が修正されてもよい。

このようにして、図３に示す手順のステップ３０６でアクセスポイント５０がＲＦスキャンプロセスを実行する場合、アクセスポイント５０は、周囲のノードＢ及び本発明によるアクセスポイントからの同報チャネル（ＢＣＨ）送信を監視する。ＬＡＩ情報とＲＡＩ情報とがＢＣＨ送信に含まれており、従って、インストールするアクセスポイント５０は、自分のＬＡＩが周囲のアクセスポイントのいずれかによって共有されているかどうかを推定することができるだろう。

そうであれば、ステップ３０８でアクセスポイント５０は、例えば上記のように管理システム７４に新たなＬＡＩを要求することによって、新たなＬＡＩを選択する。

このようにして、ほとんど全ての移動電話について、かつ、ほとんど全てのタイミングについて、任意の単一の移動電話から観察した全てのアクセスポイントについてのＬＡＩは一意であると保証することができる。いずれにせよ、留意されるはずだが、アクセスポイント５０は、ユーザの位置を突き止めたりページングメッセージをルーティングしたりするのにＬＡＩ識別情報が必要ないネットワークインタフェース接続スキーム、例えばＳＩＰやＩＭＳ、を用いてコアネットワークに直接接続されてもよい。そうではなく、代わりにＩＰアドレス情報が記録され、用いられる。従って、これらのシナリオにおいて、アクセスポイント５０が別のアクセスポイントによって用いられた共通ＬＡＩを検出した場合、電源投入時又は次回に予定されたＲＦスキャンの時に自分のＬＡＩを再選択することも許容されるであろう。

ステップ３１０で、選択手順を繰り返すかどうかが判断される。手順は、インストール毎に、及び、電源投入毎に繰り返されてもよいが、ステップ２１０に関して上記で述べたとおり、周辺のセル環境に大きな変更が観察されるまでは、固定的に維持される可能性が高い。

以上のように、アクセスポイント５０において、新たなＬＡＩを選択する方法を記述した。留意されるはずだが、強制的に位置更新を行うため、ＬＡＩは周囲のセルのＬＡＩとは単純に異なっていなければならない。ＬＡＩが固定的に維持される必要はない。さらに、ＬＡＩがアクセスポイントに割当てられる場合、新たなＲＡＩも割当てられる。

明確なＬＡＩ識別情報の使用には、アクセスポイント５０へのアクセスが特定のユーザに制限されるべきシナリオにおいて、利点がある。即ち、アクセスポイント５０は、一定の指定された装置（ＵＥ）だけが、そのアクセスポイントを通じてネットワークに接続することを許可されるように構成されてもよい。通常、特定の顧客の敷地内のアクセスポイントは、その顧客によって所有される指定された装置（ＵＥ）だけが、そのアクセスポイントを通じてネットワークに接続することを許可されるように構成されるであろう。即ち、管理システムの中でＩＭＳＩが定義されていて、その後アクセスポイントにダウンロードされるＵＥだけが、そのアクセスポイントに留まることを許可される。

アクセスポイント５０は、（典型的には、関連する顧客のＵＥのＳＩＭカードの中にホームＰＬＭＮとして指定される）ＭＮＯのマクロネットワークのＰＬＭＮ識別情報を搬送してもよいし、マクロネットワークとは異なるけれどもマクロネットワーク内の「ＰＬＭＮと同等のもの」として定義されるＰＬＭＮによって識別されてもよい。アクセスポイント５０が、マクロネットワークと同じＰＬＭＮか、又はマクロネットワークと同等のＰＬＭＮを有している場合、いかなるマクロネットワークＵＥも、それが最も強い信号であると判断したならば、アクセスポイントに留まるであろう。一定の指定された装置（ＵＥ）だけがそのアクセスポイントを通じてネットワークに接続することを許可されるように構成されたアクセスポイント５０の場合、アクセスポイントは、ＧＳＭ／ＵＭＴＳ標準の拒否メッセージを発信することによって、留まっている指定されていない装置に応答して、違反ＵＥが別のセルを再選択するように仕向けるであろうが、別のセルとは、通常はそれが移動によって出てきたばかりのマクロセルである。

この拒否をしてから数分以内に違反ＵＥがアクセスポイントセルに戻って留まる場合には、アクセスポイントは、代わりの拒否メッセージ「ロケーションエリア不許可」を用いることができ、このメッセージによって、特定のアクセスポイントのＬＡＩ識別情報が、ＵＥによって保持される禁止されたセルのリストに追加される。いったんＬＡＩが禁止リストに入れられると、ＵＥは二度と留まろうとすることはないであろう。禁止リストは、ＵＥの電源がオフにされるかリセットされるまで維持される。

このような状況では、アクセスポイントのＬＡＩが、いかなる他のアクセスポイントにおいても用いられない方が有利である。

他方、アクセスポイント、例えばアクセスポイント５０に割当てられたＬＡＩの数が、アクセスポイントの数より大幅に少ない場合、違反ＵＥの禁止リストにあるＬＡＩは、ユーザが正規にアクセスしてもよい別のアクセスポイントセルのＬＡＩであるかもしれないというリスクがある。このシナリオにおいて、アクセスポイント５０は、「ロケーションエリア不許可」拒否メッセージを用いる前に、違反ＩＭＳＩがアクセスポイントに関連していないことを検証するよう管理システムに要求してもよいし、或は、そうであった場合には、ユーザが禁止されようとしているＬＡＩが、ユーザがアクセスを許可されているアクセスポイントに関連するＬＡＩと同じでないことを検証するよう管理システムに要求してもよい。

上述のように、典型的な従来型のネットワークは、ネットワークが大きい場合でも、利用可能なＬＡＩの数は比較的少ない（例えば１００未満、１００未満のことすらある）。その場合、例えばアクセスポイント５０のようなアクセスポイントによる使用を目的として多数の組のＬＡＩ／ＲＡＩ識別情報が利用可能であるならば、ＭＮＯにとって若干面倒な事態になる可能性がある。

そうであるならば、このＬＡＩ／ＲＡＩ識別情報の組は、より小さな組に分割されてもよい。これは、一元化された位置で行われてもよいし、アクセスポイント自体の中で翻訳マッピング動作を通じて行われてもよい。アクセスポイントは、典型的には移動ネットワークの回線及びパケットコアの中にある非アクセス階層機能を有する高性能のプロトコルスタックを含む。アクセスポイントは、これらの機能を用いて移動管理（ＭＭ）及びＵＥからのＧＰＲＳ移動管理（ＧＭＭ）シグナリングを終端させてもよい。任意で、アクセスポイントは、これらのメッセージを遮って、それらをＭＮＯのネットワークに渡す前にそれらを修正してもよい。このようにして、ＵＥから受信した（そしてＧＳＭ／ＵＭＴＳ無線インタフェース上でアクセスポイントによって送信されたＬＡＩ／ＲＡＩ識別情報から得られた）メッセージに含まれるＬＡＩ／ＲＡＩ識別情報が、ＭＮＯのネットワークに渡されたメッセージの中で代わりのＬＡＩ／ＲＡＩ識別情報に置き換えられて、オペレータの都合に合うようにされてもよい。

例えば、数千個のＬＡＩが、ネットワーク内でアクセスポイント５０のようなこれらのアクセスポイント全てによって使用されても良いとは言っても、ＵＥからコアネットワークへのシグナリング交換において搬送されるＬＡＩの数ははるかに少数である可能性もある（例えば３個だけ）。例えば、１つのＬＡＩが、アクセスポイントユーザのために彼ら自身の敷地内で使われてもよく、１つは、アクセスポイントユーザの指名客のために使われてもよい。また１つは、非承認ユーザが利用可能な容量を有するアクセスポイントに移動してきた他のユーザのために使われてもよい。この例における３個のＬＡＩは、ＭＮＯのネットワークの課金システムに料金情報を伝達するのに使われてもよい。

以上のように、基地局が、セルラーネットワーク内の他のローカルな基地局とは異なるロケーションエリア識別情報を有するように、基地局が構成されるシステムについて記述した。

本発明に係る基地局を組み込んだシステムのブロック概略図である。 本発明に係る第１の手順を例示するフローチャートである。 本発明に係る第２の手順を例示するフローチャートである。

Claims (11)

1. セルラーワイヤレス通信ネットワーク内の基地局にロケーションエリア識別情報を割当てる方法であって、
   前記基地局が、前記ネットワークの他のローカルな基地局からの送信を監視する工程と、
   前記ネットワークの管理ノードに利用可能なロケーションエリア識別情報のリストを要求する工程と、
   前記リストから、前記監視する工程で検出した、前記ネットワークの前記他のローカルな基地局からの送信に含まれるロケーションエリア識別情報とは異なるロケーションエリア識別情報を選択する工程と、
   前記基地局が、前記選択したロケーションエリア識別情報を有するように自装置を構成する工程と、
   を備えた方法。
2. 前記ネットワークの管理ノードに新たなロケーションエリア識別情報を要求する工程と、
   前記管理ノードによって供給された前記ロケーションエリア識別情報が、前記監視された送信の中のロケーションエリア識別情報とは異なっている場合に限って、前記管理ノードによって供給されたロケーションエリア識別情報を適用する工程と、
   を備えた請求項１に記載の方法。
3. 前記基地局からの無線送信の中に、ロケーションエリア識別情報の第１の組から選択された第１のロケーションエリア識別情報を含ませる工程であって、前記第１のロケーションエリア識別情報は、前記ネットワークの前記他のローカルな基地局のロケーションエリア識別情報とは異なる様に構成されている工程と、
   前記セルラー通信ネットワークのコアネットワークへ送信されたメッセージの中に、ロケーションエリア識別情報の第２の組から選択された第２のロケーションエリア識別情報を含ませる工程と、
   をさらに備えた請求項１に記載の方法。
4. 前記基地局からの全ての無線送信の中に前記第１のロケーションエリア識別情報を含ませる請求項３に記載の方法。
5. 前記セルラー通信ネットワークのコアネットワークへ送信されたメッセージの中に含まれる前記第２のロケーションエリア識別情報が、前記基地局と通信する移動装置のＩＤに基づいてロケーションエリア識別情報の前記第２の組から選択されることを特徴とする請求項３に記載の方法。
6. ロケーションエリア識別情報の前記第１の組とロケーションエリア識別情報の前記第２の組は、相互に排他的であることを特徴とする請求項３に記載の方法。
7. ロケーションエリア識別情報の前記第１の組は、１００以上のロケーションエリア識別情報を備えることを特徴とする請求項３に記載の方法。
8. ロケーションエリア識別情報の前記第２の組は、１０以下のロケーションエリア識別情報を備えることを特徴とする請求項３に記載の方法。
9. セルラーワイヤレス通信ネットワーク内で用いられる基地局であって、
   前記基地局は、
   前記ネットワークの他のローカルな基地局からの送信を監視し、
   前記ネットワークの管理ノードに利用可能なロケーションエリア識別情報のリストを要求し、
   前記リストから、前記ネットワークの前記他のローカルな基地局からの前記監視した送信に含まれるロケーションエリア識別情報とは異なるロケーションエリア識別情報を選択し、
   前記選択したロケーションエリア識別情報を有するように自分自身を構成する基地局。
10. 前記基地局が、前記ネットワークの管理ノードに新たなロケーションエリア識別情報を要求し、前記管理ノードによって供給された前記ロケーションエリア識別情報が、前記監視された送信の中のロケーションエリア識別情報とは異なっている場合に限って、前記管理ノードによって供給されるロケーションエリア識別情報を適用する請求項９に記載の基地局。
11. 前記基地局が、基地局からの無線送信の中で、前記ネットワークの前記他のローカルな基地局とは異なる様に構成された第１のロケーションエリア識別情報によって自分自身を特定し、
    前記基地局が、前記セルラー通信ネットワークのコアネットワークへ送信されたメッセージの中に、前記基地局と通信する移動装置のＩＤに基づいて選択された第２のロケーションエリア識別情報を含ませる請求項９に記載の基地局。

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