JP4246855B2 - 反射型光センサとその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は被検出物の表面からの反射光を検出する反射型光センサとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
反射型光センサは非接触で物体の有無を検出するセンサであり、モータ等の回転体の制御や、紙、フィルム等の位置、端部の検出などに使用される。図9は反射型光センサの原理的な構成を示し、パッケージ1に、発光素子2(例えば赤外LED)と受光素子3(例えばフォト・トランジスタ)を収容してあり、発光素子2から光が矢印のように出て検出対象の物体4で反射するのを、受光素子3で検知する。これによって、反射型光センサの近傍における物体4の有無や位置に応じて受光素子3からの出力が変化し、これを検出信号として用いるのである。
【0003】
図10は以前に発明者らが提案した反射型光センサの例で、図10(A)が外観、(A)のB−B断面が同図(B)である。ガラス繊維入りエポキシ樹脂等で作った基板9に、遮光性樹脂で成形した遮光枠10を接合してあり、遮光枠10には貫通穴の窓8が二つある。同図(B)のごとく、それぞれの窓8の内側で発光素子2と受光素子3を基板9上の導電パターンにダイボンドし、金属線13でワイヤボンドして、窓8に透光性の封止樹脂11を充填して両素子を封入してある。基板9の側面の導電部12はスルーホール技術により円弧状の窪みに導電層を形成したもので、これにより基板9上面の導電パターンを基板下面の端子電極に接続している。発光素子2から出た光は発光素子側の窓8から出て被検出物体を照射し、物体表面からの反射光が受光素子側の窓8から戻って受光素子3に達し、検出が行われる。
【0004】
図11の反射型光センサも発明者らが提案したもので、図11(A)が斜視図、(A)のB−B断面図が同図(B)である。先の図10のものと同様に、基板9に発光素子2と受光素子3を実装して金属線13でワイヤボンドし、これを封止樹脂11中に封入してあるが、図10と違って遮光枠10を用いることをせず、台形の封止樹脂11の側面を金属のメッキ層などの遮光膜14で被覆してある。封止樹脂11の上面は遮光膜がなく、全面が透光面で光が出入りする窓であり、この窓の面積を小さくすることにより検出精度を上げることができる。
【0005】
図12は特開平8−297011号に開示された反射型光センサである。センサヘッド21は基部22の貫通穴23、24に一対の光ファイバー25、26をそれぞれ通して、圧力ばめあるいは接着等で保持する構造である。光ファイバー25は出力端部27を有し、他端が光源29に接続される。一方、光ファイバー26は入力端部28を有し、他端が光強度検出手段30に接続される。光ファイバーの出力端部27と入力端部28の端面は光ファイバーの軸線に対し斜めに削ってあり、互いに接触するか、あるいはそれに近い程度に接近して配置されている。このセンサヘッド21を物体31に近づけると、光源29から出た光が光ファイバー25を経て出力端27から出射されて物体31に当たり、物体31の表面からの反射光が入力端部28から光ファイバー26に入り、光強度検出手段30に伝えられて検出されるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような従来の反射型光センサのうち、図10および図11のものは構造簡単で、大きな集合基板を用いて製作することが可能である。すなわち集合基板上に個々の基板9となる多数の領域を縦横に行列状に配置して、多数個分の発光素子2と受光素子3を実装した後、集合基板に集合遮光枠を接着して集合遮光枠の窓に封止樹脂11を充填したり、あるいは集合遮光枠を用いず、基板全面に封止樹脂11を充填して封止樹脂層だけを斜面を形成しながらハーフダイシングし、封止樹脂11の側面に遮光膜14をメッキしたりしてから、全体をカッターで縦横にダイシングすれば、切り落とされた各部分が個別の反射型光センサになる。従って非常に生産性がよいが、光が封止樹脂中で散乱したり吸収されたりするので、検出感度や検出精度等の性能や、光の利用効率はあまり高くすることができない。
【0007】
また、図12のものは光ファイバー25、26を用いていて光をこれに閉じ込めるので、検出性能や光の利用効率を高めることはできるが、センサヘッド21の構成として、基部22の貫通穴23、24に光ファイバー25、26を挿入したりせねばならず、また光ファイバー25、26の他端を光源29や光強度検出手段30に連結する構造も必要であって、1個ずつ個別に作らねばならず、先の図10や図11のもののように集合的に能率よく製作することができなくてコスト高になる。
本発明はこれらの問題を解決して、簡単な構造で光ファイバーを用いて高性能化した反射型光センサと、これを集合基板を用いた多数個取により廉価に製作する方法を実現するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のフォトリフレクタは、基板上に発光素子と受光素子を実装して透光性の封止樹脂中に封入してあり、この点は図10や図11のものと共通するが、その上に発光側と受光側の2本の光ファイバーを樹脂中にインサートしたセンサヘッドを積層して構成する点が異なる。なお、両光素子が直接作用し合うことを防ぐために、基板上、両素子の間に遮光板を置いて上記の封止樹脂を分離してある。樹脂に封入した2本の光ファイバーは樹脂の上下面を貫通していて、光ファイバーの上下端面がセンサヘッド上下面の一部になっている。
【0009】
前記2本の光ファイバーの端面は、センサヘッドの表面では接近していてほぼ隣接しており、反対側である前記封止樹脂との接合面では互いに離れていて、それぞれ前記発光素子および受光素子に面している。従って、両光ファイバーの軸線をそれぞれ含む互いに平行な2平面の方向への両軸線の投影がある角度で交わっている。そして、これら平行な2平面間の距離は少なくとも両光ファイバーの半径の和以上である。すなわち、かりに両光ファイバーをそれらの端面以上に延長した場合、両光ファイバーは互いに突き当たらずにすれ違う。
【0010】
このような反射型光センサの製造は、大型の集合基板であって縦横に分割すると多数の反射型光センサの基板になるもの、例えば100〜200mm角の集合基板を用いて行う。集合基板の導電パターン面に多数の発光素子と受光素子を実装し、発光素子と受光素子の間の基板上に遮光板を土手状に接着する。そして集合基板の全面に、透光性の封止樹脂を遮光板とほぼ同じ高さに充填して、これらの素子群を封入する。この上に発光素子、受光素子と位置を合わせて、光ファイバーを封入した樹脂のセンサヘッドを接着するが、このセンサヘッドも光センサ1個分のものを多数配置するのでなく、何個分も1列につながった集合センサヘッドを必要な数だけ並べて用いる。こうしてできた集合体を縦横に切断して発光素子と受光素子、および発光側光ファイバーと受光側光ファイバーが対になった領域別に分割すれば、各小片がそれぞれ反射型光センサの完成品になる。
【0011】
上記のように、集合基板による反射型光センサの製造においては、センサヘッドが何個分も1列につながった集合センサヘッドを用いるが、本発明ではこのような集合センサヘッドを次の方法で能率よく製作する。すなわち樹脂の成形用の型あるいは容器に、1個のセンサヘッドの封入長さの何倍もの長さの光ファイバーを複数本ずつ2列に取り付ける。取り付け方は各列内では光ファイバーが互いに平行で所定の一定間隔をとり、列間では光ファイバーが前記一定の角度で交差しながら互いにほぼ接するようにしたもので、これに樹脂を注入して固化する。従って、多くの光ファイバーが筋交い状に封入された樹脂板が得られる。この樹脂板を光ファイバー同士の交点を結んで通る平行線群、およびこれらの平行線群の中間を通る平行線群に沿ってカッターで短冊状に切断、分割すれば、短冊状の各片が集合基板への取り付け用の集合センサヘッドになる。
これらの方法により、反射型光センサを多数個取りで能率よく製造できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。なお、前記の説明を含め、同種の部品や部分については同じ符号を用いることにする。
図1は本発明の反射型光センサの第1の実施形態で、同図(A)は透視的な斜視図である。基板9上に発光素子2と受光素子3をそれぞれ実装し、両素子の間に遮光板41を設けて両素子が直接影響し合うことを防ぎ、これらを透光性の封止樹脂11中に封入してある。その上にセンサヘッド42を接合して積層してあり、センサヘッド42は樹脂43中に発光側の光ファイバー44と受光側の光ファイバー45をインサートしたもので、光ファイバー44、45は樹脂43を貫通して両端面が樹脂43の上下面の一部として露出している。
【0013】
図1(B)は同図(A)の左手前から見た正面図、(C)は(A)の上面図で、いずれも透視的に描いてある。これらの図に見るように、基板9の導電パターン15に発光素子2と受光素子3をダイボンドし、金属線13でワイヤボンドしてある。16は基板上面の端子電極であるが、基板側面の導電部12により、図では見えないが基板9の下面に設けた端子電極に接続されている。基板下面の端子電極は、反射型光センサを他の機器の回路基板に実装するためのもので、このように本発明の反射型光センサは回路基板への表面実装に適する形式である。導電部12は基板9の縁部に設けた円弧状の窪みの表面が導電膜を持つものであるが、製造工程ではこの部分は全円のスルーホールだったのである。
【0014】
図に見るように、光ファイバー44と45は一定の角度で交差しており、センサヘッド42と封止樹脂11の接合面では光ファイバーの端面が発光素子2と受光素子3にそれぞれ面していて、センサヘッド42の上面では光ファイバーの端面が互いに接近してほぼ隣接している。これにより、センサヘッド42の上面を被検出物体に近づけると、発光素子2から出た光が光ファイバー44を通って物体の表面を照射し、反射光が隣接する光ファイバー45の端面から入ってセンサ内に戻り、受光素子3によって検出されるのである。
【0015】
本発明の特徴として、2本の光ファイバー44、45を次のように配置する。すなわち図1(C)に見るように、光ファイバー44と45の軸線をそれぞれ通って互いに平行な二つの平面を想定した時、この2平面間の距離aが2本の光ファイバーのそれぞれの半径の和と同等以上であり、従って両光ファイバーの直径が同じならaが直径と同寸法以上であることで、簡単に言えば、両光ファイバーを延長したとき、互いに突き当たらずにすれ違うことである。2本の光ファイバーの交差角は、焦点距離や光変換効率等を考慮して任意に決定する。この構成を取ることにより、後述するように極めて便利な製造方法が可能になる。
【0016】
図1の反射型光センサの実施形態では、発光素子2と受光素子3を封入している透光性の封止樹脂11層が反射型光センサの側面に露出しているので、発光素子2から出た光や受光素子3に戻ってきた光の一部が封止樹脂11で散乱して側面から漏れることがある。このような漏れをなくして光の利用効率や検出感度を上げ、他の部品との干渉を防ぐようにしたのが、図2に示す第2の実施形態である。ここでは基板9上に遮光性樹脂の遮光枠46を設けて、封止樹脂11が光センサ側面に露出しないようにしている。遮光枠46には二つの大きな貫通穴があって、それぞれの穴に発光素子2と受光素子3を収容し、これらの穴に封止樹脂11を充填して各素子を封入する。これにより光センサ側面からの光の漏れがなくなる。遮光枠46の二つの貫通穴の間の壁の部分は、図1における遮光板41と同じく、発光素子2と受光素子3が直接作用し合うのを防ぐ。
【0017】
図3は本発明の第3の実施形態で、同じく光センサ側面からの光漏れを防ぐ構造である。図1の第1の実施形態の構成をそのまま含むものであるが、光センサ側面に現れた封止樹脂の表面に遮光材料の薄層からなる遮光膜47を被覆してある。遮光膜47は例えば無電解メッキによるニッケルメッキ膜であり、これによって光漏れが防がれる。
【0018】
次に、図4以下を参照しながら本発明の反射型光センサの製造方法を説明する。
図4にて、まず大型の集合基板51を用意する。これは完成時に個々の反射型光センサとなる多数の領域を縦横に行列状に配列して、導電パターン15やスルーホール52を設けたもので、縦横の分割線53、54によって区分される1区画が1個の反射型光センサに相当する。そして発光素子2群と受光素子3群を導電パターン15にダイボンドし、金属線13でワイヤボンドする。集合基板の材質は黒色素を混合したガラス繊維入りエポキシ樹脂などであって、例えば寸法が100〜200mm角の集合基板であれば、1,000個前後の反射型光センサに分割することができる。
【0019】
次に、集合遮光板55を集合基板51に接着する。集合遮光板51は遮光性樹脂の成形品で何本もの横棒55aがある枠状であり、横棒55aの部分が後に図1の遮光板41になる。集合基板51上に2点鎖線56で示したのは、集合遮光板55の合わせ位置である。集合基板51上の1区画には発光素子2と受光素子3が1個ずつ含まれて、集合遮光板55の横棒55aで隔てられた配置となる。
【0020】
次に、集合基板51上に接着した集合遮光板55の横棒55aの間にエポキシ樹脂等の透光性樹脂を注入し、集合遮光板55の上面とほぼ同じ高さに充填する。集合遮光板55は、ワイヤボンドした発光素子2や受光素子3の金属線13を含めた高さよりも高いものを用いるので、このように樹脂を充填することにより各素子は金属線も含めて完全に樹脂中に封入される。こうして充填した樹脂が図1の封止樹脂11となる。封止樹脂注入の際、集合基板51のスルーホール52から樹脂が流れ出たりしないよう、必要に応じてスルーホールをテープ材で塞ぐなどの処理をしておく。
【0021】
次に、このように集合遮光板55の横棒55a間に封止樹脂を充填した上に集合センサヘッド57を接着する。集合センサヘッド57は、図1に見られるセンサヘッド42を何個分も横に1列につないだ形の直方体である。従って集合センサヘッド57は1対の発光側光ファイバー44と受光側光ファイバー45を何対も含んでいる。集合基板55に封止樹脂を充填した上に接着剤を塗布し、光ファイバー44、45の下端面を発光素子2と受光素子3に合わせながら、集合センサヘッド57を何個も並べて接着する。光ファイバー44、45の下端面には接着剤がつかないように、封止樹脂上面への接着剤の塗布は発光素子2や受光素子3から離れた位置に行う。接着剤の塗布は任意の方法で行えばよいが、不要箇所に接着剤がつかないように封止樹脂面上にマスク材をあてがって塗布するのが便利である。スクリーン印刷によるのもよい。図4にて、分割線53a、54aで区分される集合センサヘッド57の1区画が、図1における1個のセンサヘッド42になる。
【0022】
集合基板51と集合遮光板55と集合センサヘッド57を、中間に封止樹脂の充填工程を伴って積層した集合体を、分割線53、54(すなわち53a、54a)に沿って切断するダイシングを行えば、得られる各小片がそれぞれ反射型光センサの完成品になる。図4の集合基板51に設けてあったスルーホール52は、図1の完成品では窪みに導電材が被覆された導電部12となる。このようにして、本発明の反射型光センサは多数個取りにより極めて能率よく製作することができる。
【0023】
上記の説明は図1に示した第1の実施形態のものの製造方法であるが、図2の遮光枠46を備えた第2の実施形態のものも、集合部品を用いて同様の工程により製作される。ただし、その場合、図4の集合遮光板55でなく、図5に示す集合遮光枠58を用いる。これは形が格子状でいくつも窓があり、分割線53b、54bによる1区画が完成品1個分である。遮光枠58を図4の集合基板51に接着し、窓枠内に封止樹脂を充填して、発光素子2と受光素子3を封入する。そして前述のように集合センサヘッド57を接合した集合体を作ってダイシングすれば、集合遮光枠58は図5の分割線53b、54bで切り離されて、図2のごとく封止樹脂11の周辺が遮光枠46で囲われて光の漏れない反射型光センサが得られる。
【0024】
図3に示すような、封止樹脂11の側面に遮光膜47を被覆した反射型光センサの製作は、図1の実施形態のものを前述の方法で製作した単品について、側面に現れた封止樹脂11表面に遮光膜を被覆して行ってもよいが、やはり集合基板工程に含めるのがはるかに能率的である。図1の実施形態のものと同じく、各集合部品を積層するまでを図4に示す工程によって行う。そして集合部品を積層した集合体ができたら、まず、上方から分割線53a、54aに沿って、集合センサヘッド57とその下部の封止樹脂層を基板に達するまでハーフ・ダイシングする。これで、集合基板51はまだ一体のままであるが、封止樹脂とセンサヘッドには側面を生じるから、無電解ニッケルメッキにより集合体をメッキ液に浸漬してニッケル被膜を作るなどして、図3のごとく封止樹脂11の側面に遮光膜47を形成する。
【0025】
この時、遮光膜不要部分はマスクしておくのであり、例えば集合基板裏面の端子電極やスルーホール内面の導電部に遮光膜材料が被覆されないよう、集合基板21の裏面にはマスク用のシート材などを貼付しておく。センサヘッド上面はもとより遮光膜を設けないが、この面についてはマスクしてメッキを防ぐ方法のほか、側面とともにメッキした後にエッチング等によってメッキ層を除去する方法を取ってもよい。反射型光センサの側面で遮光膜47が必要なのは図3に示すように封止樹脂11の層であるが、センサヘッド42の側面をマスクしてメッキを防ぐのは不便であり、またメッキを防ぐ必要もないから、光センサ側面はセンサヘッド42も含めて遮光膜を形成して差し支えない。この後、集合基板51を分割線53、54に従ってフル・ダイシングすれば、図3の反射型光センサが完成する。
【0026】
図1ないし図3に見るように、本発明の反射型光センサのセンサヘッド42はサイコロ状の樹脂43に光ファイバー44、45がインサートされたものであるが、図4に示す集合基板51を用いた製造工程で使用するのは、センサヘッドが何個もつながった集合センサヘッド57であり、以下、集合センサヘッド57を製作する方法を説明する。まず、図6に示すように、樹脂43中に反射型光センサの完成品に含まれる光ファイバーの何倍もの長さの光ファイバー44群と45群をインサート成形した集合センサヘッド板59を製作する。同図(A)は上面図、同図(B)は正面図である。
【0027】
光ファイバー44同士と光ファイバー45同士はそれぞれ平行で間隔一定であり、そして光ファイバー44群と光ファイバー45群は一定の角度で交差している。交差の角度は図1(B)における光ファイバー44と光ファイバー45の交差角と同じである。図6(B)に分割線60を描いてあるが、これは正面から見て光ファイバー群の交点を通る平行線群とその中間の平行線群で、分割線60の間隔は一様である。分割線60に沿った平行な光ファイバー群のピッチは、図4の集合基板51の分割線54の間隔に等しくする。。
【0028】
図6(A)に現れている集合センサヘッド板59の厚さは、図1(C)における反射型光センサの上下幅に等しい。図6(A)の距離aは光ファイバー44群の軸線を含む平面と光ファイバー45群の軸線を含む平面間の距離であるが、これは図1(C)のaと同じであって両光ファイバーの半径の和にほぼ等しく、光ファイバー44群と光ファイバー45群は互いにほぼ接して交差している。このような集合センサヘッド板59は、光ファイバー44群と光ファイバー45群を交差させて取り付けた成形用の型または容器に樹脂を注入、固化して製作する。
【0029】
次いで集合センサヘッド板59を分割線60に沿ってカッターで切断する。この切断は切断面に現れる光ファイバー端面の仕上げ加工を兼ねるので精密に行う。集合センサヘッド板59を何枚も重ねて固定したものを切断すれば、能率よく切断することができる。
【0030】
集合センサヘッド板59を分割線60に沿って切断して得られる直方体片に、図6にて上から順に1、2、3...と番号をつけ、奇数番目のものを上下裏返し、図7に示すように各直方体を左右にずらして揃えると、各直方体を縦の分割線61で区分した各部分は同じものであり、それぞれ1個のセンサヘッドに相当する。従って図7の各直方体が図4の集合基板工程で用いる集合センサヘッド57となる。こうして図6のような集合センサヘッド板59を作って分割することにより、集合センサヘッド57を能率よく製作できる。なお、図6(B)の分割線60について、前記のように正面から見て光ファイバー群の交点を通る平行線群とその中間の平行線群と定義すると、それに該当する平行線は分割線60に直交する縦方向にも引けるわけであるが、どちらを取るべきかは自明である。
【0031】
図6の集合センサヘッド板59の考えをさらに進めたのが、図8の集合センサヘッド・ブロック62である。これは集合センサヘッド板59を何枚も重ねて一体化したような形で光ファイバー44、45をインサートした樹脂ブロックである。図8(A)は上面図、(B)は正面図で、(A)に見るように光ファイバー44群と45群が交差して対をなすものが何列も含まれている。この集合センサヘッド・ブロック62を分割線60で切断しさらに分割線63で切断すれば、図4の工程に用いる多数の集合センサヘッド57が得られる。
【0032】
図8の集合センサヘッド・ブロック62を用いる場合、図4の集合基板工程に用いるセンサヘッドの集合部品としては、図8(A)の分割線63では分割せず、同図(B)の分割線60で分割しただけの板状のものを、前述の図6の集合センサヘッド板59の場合のように1枚置きに上下裏返しにして用いればよい。これもまた板状であるが、図6の集合センサヘッド板59とは違ってこれと直交する方向に広がるものである。図4に描いた集合センサヘッド57群はそれぞれ別個のもので、分割線53aに沿って溝で隔たっているが、上記のような板状のものを用いると、つながっていて溝のない集合センサヘッド板を集合遮光板55上に接着するのであり、集合体をダイシングする際、分割線53aに沿う方向もセンサヘッド層を切断することになる。
【0033】
図8の集合センサヘッド・ブロック62によれば1回の成形で非常に多くのセンサヘッドを含む集合部品が得られるが、それとともに成形用の型あるいは容器が複雑化し、これに光ファイバーを取り付ける手間も増えるから、一概にこの方法が有利とは限らない。図6の集合センサヘッド板59を用いるか図8の集合センサヘッド・ブロック62を用いるかは、実状に応じて決めるのがよい。
【0034】
以上、反射型光センサとして完結している回路部品について説明したが、反射型光センサを構成の一部とする回路部品もまた存在する。例えば、光マイクロホンという回路部品があり、これは反射型光センサとそのセンサヘッド近傍に配置した被検出物である振動膜を含めて構成したもので、音響等による振動膜の振動を光信号に変換して処理するものである。本発明の反射型光センサとその製造方法は、光マイクロホンのように構成の一部に反射型光センサを含む部品にも及ぶものである。
【0035】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によって得られる反射型光センサは光ファイバーで光路を形成するので、光の利用効率が向上して高性能の光センサが得られる。しかも構造簡単であって小型、薄型化に適し、また、製造に関しては集合基板を始めとする集合部品を用いて製造を進め、最後に切断して分割し、一度に多数の製品を得るので極めて生産性が高く、製造コストを低減できる。
このように本発明によれば、超小型、高性能で信頼性が高く、表面実装に適する反射型光センサを廉価に提供できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射型光センサを透視的に示し、(A)は斜視図、(B)は正面図、(C)は上面図である。
【図2】本発明の別の反射型光センサを透視的に示す斜視図である。
【図3】本発明のさらに別の反射型光センサを透視的に示す斜視図である。
【図4】本発明の反射型光センサの製造方法を示す斜視図である。
【図5】本発明の反射型光センサの製造に用いる集合遮光枠の斜視図である。
【図6】本発明の反射型光センサの製造に用いる集合センサヘッド板を示し、(A)は上面図、(B)は正面図である。
【図7】図6の集合センサヘッド板を分割して得た集合センサヘッドである。
【図8】本発明の反射型光センサの製造に用いる集合センサヘッド・ブロックを示し、(A)は上面図、(B)は正面図である。
【図9】反射型光センサの原理的構成図である。
【図10】従来の反射型光センサを示し、(A)は斜視図、(B)は(A)のB−B断面図である。
【図11】従来の別の反射型光センサを示し、(A)は斜視図、(B)は(A)のB−B断面図である。
【図12】従来のさらに別の反射型光センサの図面である。
【符号の説明】
2 発光素子
3 受光素子
8 窓
9 基板
10、46 遮光枠
11 封止樹脂
12 導電部
14、47 遮光膜
15 導電パターン
16 端子電極
21、42 センサヘッド
25、26、44、45 光ファイバー
41 遮光板
43 樹脂
51 集合基板
52 スルーホール
55 集合遮光板
57 集合センサヘッド
58 集合遮光枠
59 集合センサヘッド板
62 集合センサヘッド・ブロック
Claims (2)
- 回路基板に発光素子、受光素子および両光素子を隔てる遮光板を搭載して両光素子を封止樹脂中に封入し、その上に、樹脂中に発光側光ファイバーと受光側光ファイバーを該樹脂の上下面を貫通して埋設したセンサヘッドを積層した構造であって、
前記2本の光ファイバーの端面がセンサヘッドの表面では接近し、反対側の前記封止樹脂との接合面では互いに離れていてそれぞれ前記発光素子および受光素子に面しており、両光ファイバーの軸線をそれぞれ含む平行な2平面方向への両軸線の投影が一定の角度をなしていて、かつ、これら2平面間の距離が両光ファイバーの半径の和以上である反射型光センサの製造方法であって、
多数の製品領域を行列状に含む集合基板に発光素子群と受光素子群を実装し、同一製品領域にある発光素子と受光素子を隔てる遮光板の部分を集合的に有する集合遮光板を集合基板上に接着し、集合基板上に上記集合遮光板とほぼ同高さに透光性の封止樹脂を充填して前記発光素子群および受光素子群を封入し、上記集合遮光板と封止樹脂上に、反射型光センサ1個当たり2本の光ファイバーを樹脂に封入したセンサヘッドの複数個分を含む集合センサヘッドを所要の数だけ接着し、こうして得た集合体を縦横に切断して製品を多数個取りする反射型光センサの製造方法において、
前記集合センサヘッドは複数個のセンサヘッドが1列につながったものであって、長さが完成寸法の何倍もある2組の光ファイバー群を、各光ファイバー群の軸線がそれぞれ同一平面に含まれて互いに平行で一定間隔であり、両光ファイバー群の軸線を含む2平面が互いに平行で、かつ両平面間の距離が二つの光ファイバー群のそれぞれに属する光ファイバーの半径の和以上であり、上記2平面方向への両光ファイバー群の投影が一定角度で交差するように型または容器内に支持し、これに樹脂を充填、固化して板状にし、上記投影における光ファイバーの交点を通る平行線群および該平行線群の中間を通る平行線群に沿って切断して得ることを特徴とする反射型光センサの製造方法。 - 請求項1に記載の反射型光センサの製造方法において、
前記集合センサヘッドは複数個のセンサヘッドが、前記のように1列ではなく、縦横に行列状につながったものであって、長さが完成寸法の何倍もある2組の光ファイバー群を、各光ファイバー群の軸線がそれぞれ同一平面に含まれて互いに平行で一定間隔であり、両光ファイバー群の軸線を含む2平面が互いに平行で、かつ両平面間の距離が二つの光ファイバー群のそれぞれに属する光ファイバーの半径の和以上であり、上記2平面方向への両光ファイバー群の投影が一定角度で交差するように支持することを、前記2組の光ファイバー群のさらに複数組について、所定の間隔で平行に並べて行って型または容器内に支持し、これに樹脂を充填、固化してブロック状にし、上記投影における光ファイバーの交点を通る平行平面群および該平行平面群の中間を通る平行平面群に沿って切断して得ることを特徴とする反射型光センサの製造方法。
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