JP4024155B2 - 容器詰め水中油型乳化パスタソース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソースを加温したり、パスタと和えながら炒める等、加熱を行なわなくても、単にパスタと和えるだけで喫食することができ、しかも流通中でも乳化状態が維持され、ソースがコク味を有し、喫食ときのソースのパスタと和えた状態及び滑らかな食感、並びにパスタのアルデンテ(歯ごたえがあること)のある食感が維持され易い常温流通が可能な新規なキャップ付き容器詰め水中油型乳化パスタソース、特にキャップ付き容器詰めカルボナーラ用パスタソースに関する。
【0002】
【従来の技術】
常温流通が可能なパスタソースとして、レトルト処理されたパスタソースが知られている。このレトルトソースは、ソースをアルミパウチ等のレトルトに耐え得る容器に充填密封し、これを中心部の温度が120℃で4分間に相当する加熱条件以上の加熱殺菌条件でレトルト処理したものである。しかしながら、その使用においては、アルミパウチ等のレトルトに耐え得る容器を開封後、その全量のソースを使うように設計されており、前記容器はキャップ付き容器でないために、必要量を使用し、その余を残すということが出来ないという問題があった。その理由は、キャップ付き容器は、その材質及び容器の設計上、上述のレトルト処理の加熱殺菌条件に耐えられるものでないために、レトルトソースの容器として使用できないからである。そのため、必要なときに必要量を使用出来るキャップ付き容器に充填したパスタソースが要望されている。
【0003】
また、レトルトソースは、レトルト焼け(容器に接触した部分が褐変すること)を生じることなく効率的に加熱殺菌を行なうために、その物性は低粘性である必要がある。しかしながら、低粘性であると、パスタと和えたとしても喫食ときに容器の底部にソースが流れ落ちてしまいソースとパスタを一体化として喫食し難いという問題があった。
【0004】
一方、パスタソースは、種々の具材を含有しており、その付近のpHが通常、4.6を超えている。また、トマトを使用しないホワイト系のパスタソースは、一般的にソース自体のpHが4.6を超えている。したがって、キャップ付き容器に入れたパスタソースを製するには、上述したとおりキャップ付き容器がレトルト処理の加熱殺菌条件に耐えられないものであることから、後述する食品衛生法上、ソースの水分活性を0.94以下とする必要がある。
【0005】
キャップ付き容器に充填されたパスタソースは、既に幾つか市販されている。これらのパスタソースは、何れもオイルベースとした水相と油相が分離した分離型のソースであり、水相の水分活性を0.94以下とするために水相中のナトリウム含有量を約6%、即ち食塩相当量として約15%と高くしており、更にアルコールを添加している。したがって、これらの分離型のソースを単にパスタと和えて喫食すると、アルコール臭を呈するという問題があることから、アルコールを揮発させるためにパスタと和えながら炒める方法でしか使用されていなかった。
【0006】
また、上述の分離型ソースをカルボナーラ用パスタソース等の水中油型乳化型パスタソースに応用した場合、食塩相当量が約15%と高いためにソースの塩味が強すぎるばかりか、乳化状態を長期間維持できないという問題があった。乳化状態を維持出来ない理由は、エマルジョンの表面は、通常、マイナスに帯電したゼータ層を有しており、ゼータ層が厚い程、つまりマイナスの帯電が強い程、エマルジョン同士が合一し難く、油相分離を起こし難いと言われている。しかしながら、ナトリウム等のプラスイオンの濃度、即ち食塩等の塩分濃度が高くなると、エマルジョンのマイナス帯電が中和され弱くなるため、エマルジョン同士が合一し易くなり、油相及び/又は水相分離を生じ易くなるためである。また、アルコールも、油脂と水の相溶性を上げることから油相及び/又は水相分離を生じ易くなる。したがって、単にパスタと和えるだけで喫食できるようなキャップ付き容器に充填された水中油型乳化パスタソースは未だ開発されていなかった。
【0007】
このような状況下、特許第3065543号公報(特許文献1)及び特許第3118426号公報(特許文献2)には、pHが4.6を超え、かつ食塩等の塩分含量を比較的抑え糖質により水分活性を0.94以下となるように調整した調味ソースが提案されている。また、その実施例には、塩分含量7.5%、糖質含量21%のクリームを配合した調味ソースが例示されている。
【0008】
しかしながら、ここで開示のクリームソースは、乳化材を配合しておらず、単に混合したもので、流通過程おいて、長期間に渡り乳化状態が維持されているとは到底考えられないものである。また、ここで開示のクリースソースは、乳化状のパスタソースとしてコク味があるソースとはいい難いものであった。さらにパスタソースとして用いた場合、ソースが低粘性であるため喫食中に容器の底部にソースが流れ落ちてしまったり、パスタが吸水しアルデンテのある食感を維持できないという問題があった。
【0009】
そこで、本発明者等は、カルボナーラのパスタソースの食材として使用されている乳化力を有する生卵黄に着目し、これを上記クリームソースに応用したところ、コク味がある乳化状のソースが得られた。しかしながら、上記クリームソースのように水分活性を0.94以下とするには、ある程度の塩分を含量させる必要があり、依然として塩分濃度が高いためか、保存中に油相及び/又は水相が一部分離し乳化状態を長期間に渡り維持できないという問題があった。また、パスタと和えたとき、ソースの滑らかな食感及びパスタのアルデンテのある食感を維持できないという問題があった。
【0010】
【特許文献1】
特許第3065543号公報
【特許文献2】
特許第3118426号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の目的は、ソースを加温したり、パスタと和えながら炒める等、加熱を行なわなくても、単にパスタと和えるだけで喫食することができ、しかも長期間に渡り乳化状態が維持され、ソースがコク味を有し、喫食ときのソースのパスタと和えた状態及び滑らかな食感、並びにパスタのアルデンテ(歯ごたえがあること)のある食感が維持され易い常温流通が可能な新規なキャップ付き容器詰め水中油型乳化パスタソース、特にキャップ付き容器詰めカルボナーラ用パスタソースを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成すべく乳化材、糖質及びソースの粘性について鋭意研究を重ねた結果、意外にもホスホリパーゼA処理卵黄を用いるならば、コク味を付与するばかりでなく、長期間に渡りソースの乳化状態が維持され、しかも喫食ときにおいてもソースの滑らかな食感が維持され、また糖組成の40%以上が五糖以上の糖アルコールである還元澱粉糖化物を用いるならば、水分活性を下げるばかりでなく、パスタのアルデンテのある食感を維持でき、さらにソースの粘度を30〜160Pa・sとすることで、パスタと和え易く、しかも和えた状態を維持し易いことを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1) pHが4.6を超え、ナトリウムを1.6〜4.7%含有し、かつ水分活性が0.94以下のパスタソースであって、製品に対し脂質換算で10〜60%の食用油脂、ポスホリパーゼA処理卵黄、及び糖組成の40%以上が五糖以上の糖アルコールである還元澱粉糖化物を配合した水中油型乳化物であり、該乳化物の粘度が30〜160Pa・sであって、キャップ付き容器に充填されてなる容器詰め水中油型乳化パスタソース、
(2) 製品に対し前記還元澱粉糖化物が乾物換算で5〜40%配合されている(1)の容器詰め水中油型乳化パスタソース、
(3) 水中油型乳化パスタソースがカルボナーラ用パスタソースである(1)又は(2)の容器詰め水中油型乳化パスタソース、
(4) 容器が可撓性容器である(1)乃至(3)のいずれかの容器詰め水中油型乳化パスタソース、
である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明を説明する。なお、本発明において特に限定していない場合、「%」は「質量%」を意味する。
まず、本発明のパスタソースは、pHが4.6を超え、かつ水分活性が0.94以下のソースである。これは、食品衛生法の「食品、添加物等の規格基準」によると、レトルト食品である容器包装詰加圧加熱殺菌食品は、その製造基準において、「pHが4.6を超え、かつ、水分活性が0.94を超える容器包装詰加圧加熱殺菌食品にあっては、中心部の温度を120℃で4分間加熱する方法又はこれと同等以上の効力を有する方法であること」となっており、このような殺菌方法を行なわない食品は、pHを4.6以下とする、又はpHが4.6を超える場合は、水分活性0.94以下とすることとなっており、本発明のパスタソースは、これらの基準の内、pHが4.6を超え、かつ水分活性が0.94以下の食品に相当する。
【0014】
本発明は、pHの上限値及び水分活性の下限値について特に規定していないが、本発明のような流動性を有する食品は、一般的にpHが7.5以下、水分活性が0.7以上であることから、本発明のパスタソースもpHが4.6を超え7.5以下、水分活性が0.70以上0.94以下の範囲となるように調整するば良い。特に、水分活性については、その上限値においては細菌的により安全性を確保するために、また下限値においては食味の点で、特許文献1及び2と同程度の0.75〜0.90に調整することが好ましい。本発明のパスタソースは、水分活性を0.94以下、好ましくは0.90以下に調整しているので、上述のレトルト食品のように強い殺菌を行なう必要が無い。したがって、本発明のパスタソースは、レトルト殺菌に耐えられないキャップ付きの容器に詰めることが可能であることから、必要なときに必要量を使用しその余を残すということが出来る。なお、pHは、品温:20〜25℃で測定したときの値である。
【0015】
また、pH及び水分活性の調整方法は、特に限定するものではないが、水中油型乳化パスタソースは一般的にpHが4.6を超えていることから、pH調整は、必要に応じpH調整材(例えば、食酢、リン酸三ナトリウム等)で行なえば良い。また水分活性は、食塩等の塩分及び糖質により調整すれば良く、水中油型乳化パスタソースの食味を考慮し、具体的には、食塩等の構成原子であるナトリウムを1.6〜4.7%(食塩相当量約4〜12%)、好ましくは1.6〜4%(食塩相当量約4〜10%)、より好ましくは1.6〜2.8%(食塩相当量約4〜7%)、糖質を乾物換算で5〜50%、好ましくは5〜45%、より好ましくは5〜40%含有すれば良い。なお、食塩相当量とは、ナトリウムの含有量を基に食塩に換算した値である。
【0016】
次に、本発明のパスタソースに配合する各食材について説明する。本発明において食用油脂とは、一般的に食用に供される脂質又は脂質を主成分とする食材であれば特に限定するものではなく、このような食用油脂としては、例えば、バター、マーガリン、ショートニング、生クリーム、卵黄油、菜種油、コーン油、綿実油、サフラワー油、オリーブ油、紅花油、大豆油、パーム油、等の動植物油及びこれらの精製油、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリド、硬化油、酵素処理卵黄油等のように化学的あるいは酵素的処理を施して得られる油脂、また各種スパイスオイル等が挙げられる。
【0017】
本発明では、上記のような食用油脂の1種又は2種以上を組合わせて用いると良く、食用油脂を配合することで、濃厚なパスタソースが得られる。その配合量は、製品に対し脂質換算で5〜60%が好ましく、10〜50%がより好ましい。この範囲とすることにより、濃厚で粘性等の物性の点でも好ましいパスタソースが得られる。なお、脂質換算とは、科学技術庁資源調査会・編「五訂日本食品標準成分表」の脂質含有量のことであり、例えば、大豆油は脂質が100%であり、有塩バターは脂質が81%である。
【0018】
また、食用油脂の一部又は全部に卵黄油を用いるならば、具体的には、卵黄油を製品に対し脂質換算で0.1〜10%配合すると、卵風味に優れたソースとなり、水中油型乳化パスタソースであるカルボナーラ用パスタソースとして好適である。
【0019】
本発明において、ホスホリパーゼA処理卵黄とは、卵黄の主成分である卵黄リポ蛋白質(卵黄リン脂質等の卵黄脂質と卵黄蛋白の複合体)の構成リン脂質にリン脂質分解酵素であるホスホリパーゼAを作用させグリセロ骨格を有するリン脂質の1位あるいは2位の脂肪酸残基をそれぞれ加水分解してリゾリン脂質とした卵黄をいう。このホスホリパーゼA処理卵黄を本発明のパスタソースに用いることにより、コク味が有るソースが得られるばかりでなく、水分活性を0.94以下とするためにある程度、食塩等の塩分を含有させる必要がある本発明のようなソースであったとしても、長期間に渡りに油相及び/又は水相の分離を生じること無く乳化状態を維持できる。また、喫食ときのソースの滑らかな食感が維持できる。
【0020】
前記ホスホリパーゼAには、ホスホリパーゼA1とホスホリパーゼA2があり、前者はリン脂質のグリセロ骨格の1位に、後者は2位に作用し脂肪酸残基をそれぞれ加水分解してリゾリン脂質とする。また、本発明のホスホリパーゼA処理卵黄を得るための酵素としては、前記ホスホリパーゼA1あるいはホスホリパーゼA2を用いることが好ましいが、本発明ではホスホリパーゼA活性を有した酵素であれば特に限定するものではない。
【0021】
本発明で用いるホスホリパーゼA処理卵黄は、その酵素処理の程度としては、イヤトロスキャン法(TLC−FID法)で脂質画分を分析した場合、処理後におけるリゾホスファチジルコリンとホスファチジルコリンの合計量に対するリゾホスファチジルコリンの割合(以下、「リゾ化率」と称す)が30%以上であることが好ましく、40%以上がより好ましい。また配合量としては、製品に対し水分を除く乾物換算で0.5〜10%が好ましく、1〜8%がより好ましい。ホスホリパーゼA処理卵黄のリゾ化率及び配合量が前記下限値を下回ると、上述した効果である乳化状態及び滑らかな食感が充分に維持し難い傾向となり、一方、配合量が前記上限値を上回ったとしても、効果に余り差がないからである。
【0022】
また、本発明のパスタソースは、上述した食材に加え糖組成の40%以上が五糖以上の糖アルコールである還元澱粉糖化物を配合することを特徴とする。ここで、還元澱粉糖化物とは、澱粉を加水分解した澱粉糖化物を、更に水素添加処理により還元処理を行ない糖アルコールとしたもので、本発明で用いる還元澱粉糖化物は、その糖組成において、40%以上が五糖以上の糖アルコールであるものを用いる。つまり、還元澱粉糖化物は、一糖の糖アルコールであるソルビトール、二糖の糖アルコールであるマルチトール、三糖の糖アルコールであるトリトール、四糖の糖アルコールであるテトラトール、五糖の糖アルコールであるペンタトール、六糖の糖アルコールであるヘキサトール、七糖の糖アルコールであるペンタトール等、グルコースを単位としてつながった様々な重合度を有する糖を還元して糖アルコールとした糖アルコールの混合物からなっており、本発明で用いる還元澱粉糖化物は、五糖以上の糖アルコール、具体的には、上記糖アルコールの内、例えば、ペンタトール、ヘキサトール、ペンタトール等の糖アルコールの総合計が還元澱粉糖化物の糖組成において40%以上占めるものである。このような還元澱粉糖化物としては、例えば、日研化成株式会社製の「エスイー30」や「エスイー100」等が還元澱粉糖化物の約70%水溶液として市販されている。
【0023】
本発明のパスタソースは、上記糖組成の40%以上が五糖以上の糖アルコールである還元澱粉糖化物を配合することにより、水分活性を下げるだけでなく、パスタと和えて喫食する際、ソースの水分がパスタに吸水され、パスタのアルデンテのある食感、つまり歯ごたえのある食感を消失するのを防止する効果を有する。その配合量は、水分を除く乾物換算として5〜40%が好ましく、8〜35%がより好ましい。
配合量が前記下限値を下回ると、パスタのアルデンテのある食感を充分に維持し難い傾向となり、一方、前記上限値を上回ったとしても、効果に余り差がないからである。
【0024】
本発明のパスタソースは、上述した食材の他に本発明の効果を損なわない範囲で他の食材を適宜選択し配合しても良い。そのような食材としては、例えば、生澱粉、化工澱粉、湿熱処理澱粉、キサンタンガム、タマリンド種子ガム、ジェランガム、アラビアガム、ペクチン等の増粘材、脱脂粉乳、チーズ、乳蛋白等の乳製品、食塩、砂糖、グルタミン酸ナトリウム、酵母エキス、各種蛋白質の酸加水分解物等の調味料、上述した糖アルコール以外の糖アルコール、デキストリン、トレハロース、オリゴ糖等の糖類、ベーコン、玉ねぎ、ニンニク等の各種具材、ブラックペパー等の香辛料、酸化防止材、発色材、pH調整材、静菌材等が挙げられる。
【0025】
以上、本発明のパスタソースに配合する食材について説明したが、本発明のパスタソースは、更に該粘度が30〜160Pa・s、好ましくは50〜140Pa・sであることを特徴とする。ソースをこの範囲の粘度とすることで、パスタと和え易く、しかも和えた状態を維持し易くすることができる。つまり、粘度が前記下限値を下回ると、パスタと和え易いが、喫食ときに容器の底部にソースが流れ落ちて、パスタと和えた状態を維持出来ず好ましくない。一方、前記上限値を上回ると、パスタと和えた状態を維持し易いが、パスタ全体に均一に和えるのに時間を要し好ましくないからである。
【0026】
粘度の調整方法は、特に限定するものでなく、例えば、食用油脂、多糖類又は具材の配合量、あるいは乳化の程度等、任意の方法を用いれば良い。なお、本発明において粘度は、B型粘度計を用い、品温:25℃、ローター:No.5、回転数:2rpmの条件で測定開始2分後の示度により求めた値である。
【0027】
本発明のパスタソースの製造方法は、乳化材としてホスホリパーゼA処理卵黄を用いて食用油脂を水中油型に乳化する工程を有すれば特に限定するものではなく、具体的には、例えば、水相にホスホリパーゼA処理卵黄を均一に分散し、これを撹拌させながら食用油脂を注加して粗乳化を行なう。次に、粗乳化物を精乳化して水中油型の乳化物を製し、これに具材等の食材を加え、均一となるまで混合しソースを製する。あるいは、ホスホリパーゼA処理卵黄を均一に分散させた一部の水相を用いて上述と同様な方法で食用油脂を乳化して水中油型の乳化物を製し、これに残りの具材等の食材や残りの水相を加え、均一となるまで混合しソースを製する。そして、必要に応じ得られたソースを60〜100℃に加熱して加熱殺菌を行ない、キャップ付き容器に充填する等の製造方法が挙げられる。特に、ソースを60〜100℃で加熱殺菌すると細菌的に問題なく長期間保存できることから好ましい。
【0028】
また、本発明で用いるキャップ付き容器としては、キャップ付きであれば任意の容器を用いることができ、容器としては、例えば、ガラス容器、PET容器あるいはマヨネーズの容器のような可撓性容器等が挙げられる。その中でも、本発明のパスタソースは、上述したとおりある程度の粘性を有したソースであることから、ソースの出し易さの点で可撓性容器を用いることが好ましい。
【0029】
次に、本発明を実施例及び試験例に基づき、さらに詳細に説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0030】
【実施例】
[実施例1]
下記の配合表に示す食材を準備した。サラダ油と卵黄油を混合し油相とした。また、還元澱粉糖化物水溶液、クリームチーズ、食塩、ホスホリパーゼA処理卵黄、チーズパウダー、グルタミン酸ナトリウム、ブラックペパー、キサンタンガム及び清水を均一となるまで混合し水相とした。そして、水相をホモゲナイザーで撹拌させながら油相を注加して粗乳化し、更に高速回転で撹拌して精乳化を行なった。次に、得られた乳化物にベーコンを添加し、均一となるまで混合した。得られたソースを70℃で加熱殺菌し、直ちに可撓性容器に充填及びキャップで密栓し、容器詰めの水中油型乳化パスタソースであるカルボナーラ用パスタソースを製した。
【0031】
得られたカルボナーラ用パスタソースは、pHが5.5、水分活性が0.85、粘度が約110Pa・sであり、ナトリウムを約2%(食塩相当量約5.3%)含有していた。また、得られたカルボナーラ用パスタソースは、コク味を有し、しかも長期間保存しても乳化状態が維持され、茹でたパスタと和えた場合も、パスタと和え易く、喫食ときでも和えた状態及びソースの滑らかな食感、並びにパスタのアルデンテ(歯ごたえがあること)がほぼ維持され好ましいものであった。
【0032】
【0033】
[実施例2]
実施例1において、ホスホリパーゼA2で処理したリゾ化率:約50%のホスホリパーゼA処理卵黄をホスホリパーゼA1で処理した同程度のリゾ化率を有するホスホリパーゼA処理卵黄に、還元澱粉糖化物水溶液である日研化成株式会社製「エスイー30」を同社製「エスイー100」(70%水溶液、糖組成の64%以上が五糖以上の糖アルコール)にそれぞれ換えて、それ以外は実施例1と同様な方法でキャップ付き容器詰めの水中油型乳化パスタソースであるカルボナーラ用パスタソースを製した。
【0034】
得られたカルボナーラ用パスタソースは、pHが5.6、水分活性が0.86、粘度が約120Pa・sであり、ナトリウムを約2%(食塩相当量約5.3%)含有していた。また、得られたカルボナーラ用パスタソースは、実施例1と同様、コク味を有し、しかも長期間保存しても乳化状態が維持され、茹でたパスタと和えた場合も、パスタと和え易く、喫食ときでも和えた状態、ソースの滑らかな食感、並びにパスタのアルデンテ(歯ごたえがあること)がほぼ維持され好ましいものであった。
【0035】
[比較例1]
実施例1において、ホスホリパーゼA2で処理したホスホリパーゼA処理卵黄を、その原料である生卵黄に換えて、それ以外は実施例1と同様な方法でキャップ付き容器詰めの水中油型乳化パスタソースであるカルボナーラ用パスタソースを製した。
【0036】
得られたカルボナーラ用パスタソースは、pHが5.5、水分活性が0.85、粘度が約104Pa・sであり、ナトリウムを約2%(食塩相当量約5.3%)含有していた。また、得られたカルボナーラ用パスタソースは、コク味を有し、茹でたパスタと和えた場合、パスタと和え易く、喫食ときでも和えた状態、並びにパスタのアルデンテ(歯ごたえがあること)がほぼ維持されたが、喫食ときにソースの滑らかな食感が徐々に消失し、また長期間保存した場合、水相分離を生じ好ましくなかった。
【0037】
[比較例2]
実施例1において、サラダ油を30%から7%に、また還元澱粉糖化物水溶液(70%水溶液)30%をソルビトール水溶液(市販の70%水溶液)50%に変更し、それ以外は実施例1と同様な方法でキャップ付き容器詰めの水中油型乳化パスタソースであるカルボナーラ用パスタソースを製した。
【0038】
得られたカルボナーラ用パスタソースは、pHが5.5、水分活性が0.85、粘度が約26Pa・sであり、ナトリウムを約2%(食塩相当量約5.3%)含有していた。また、得られたカルボナーラ用パスタソースは、コク味を有し、長期間保存しても乳化状態が維持され、茹でたパスタと和えた場合、パスタと和え易く、喫食ときでもソースの滑らかな食感がほぼ維持されているが、喫食ときに容器の底部にソースが流れ落ちてしまい、パスタが吸水してアルデンテ(歯ごたえがあること)のある食感がやや消失し好ましくなかった。
【0039】
【試験例】
実施例1及び2、並びに比較例1及び2で得られたそれぞれのキャップ付き容器詰めの水中油型パスタソースであるカルボナーラ用パスタソースの保存性、及び茹でたパスタと和えた場合の下表に示す項目について評価した。つまり、保存性は、容器詰めソースを35℃で4週間保存する加速試験を行ない、保存後も乳化状態が維持されているか評価した。またパスタと和えた場合の評価は、乾燥パスタを常法により茹でて、これにソース60gをかけ(1食分)、和え易さを評価し、ほぼ均一に和えた後、10分間静置して和えた状態が維持されるか評価した。またソースと和えた1食分のパスタを別に用意し、これを喫食して、喫食ときのソースの滑らかな食感、並びにパスタのアルデンテのある食感が維持されるか評価した。結果を表1に示す。
【0040】
<各評価事項の評価記号>
1)保存性
○:保存後も乳化状態が維持されている。
△:極僅か水相及び/又は油相が分離しているが、問題とならない程度である。
×:水相及び又は油相が分離し、乳化状態が維持されていない。
2)和え易さ
○:和え易い。
△:やや和え難い。
×:和え難い。
3)和えた状態
○:和えた状態がほぼ維持されている。
△:一部のソースが容器の底部に流れ落ちている。
×:多量のソースが容器の底部に流れ落ちている。
4)ソースの滑らかさ
○:滑らかな食感がほぼ維持されている。
△:滑らかな食感がやや消失してくる。
×:滑らかな食感が消失してくる。
5)パスタのアルデンテ(歯ごたえのあること)
○:アルデンテのある食感が維持されている。
△:アルデンテのある食感がやや消失してくる。
×:アルデンテのある食感が消失してくる。
【0041】
【表1】
【0042】
表1より、ホスホリパーゼA処理卵黄、及び糖組成の40%以上が五糖以上の糖アルコールである還元澱粉糖化物を配合し、粘度が30〜160Pa・sの範囲にある実施例1及び2で得られた水中油型乳化パスタソースであるカルボナーラ用パスタソースは、長期間保存しても乳化状態が維持され、しかもパスタと和えた場合、和え易く、和えた状態及びソースの滑らかな食感、並びにパスタのアルデンテのある食感が維持された好ましいものであることが理解される。
【0043】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の水中油型乳化パスタソースは、pHが4.6を超え、かつ水分活性が0.94以下で、長期間保存してもその乳化状態が維持され、キャップ付き容器に充填されたものであることから、必要なとき必要量を使用でき、単にパスタと和えるだけで喫食することが出来る。しかも本発明の水中油型乳化パスタソースは、ホスホリパーゼAで酵素処理されてはいるが、卵黄を配合していることから、コク味のあるソースであり、パスタと和える場合も、特定の粘性を有することから、パスタと和え易く、また喫食ときも和えた状態及びソースの滑らかな食感、並びにパスタのアルデンテのある食感が維持することが出来る。したがって、本発明は、水中油型乳化パスタソースとして新規な形態を有し、パスタソースとしても好ましいものであることからパスタソースの更なる需要拡大が期待される。
Claims (4)
- pHが4.6を超え、ナトリウムを1.6〜4.7%含有し、かつ水分活性が0.94以下のパスタソースであって、製品に対し脂質換算で10〜60%の食用油脂、ホスホリパーゼA処理卵黄、及び糖組成の40%以上が五糖以上の糖アルコールである還元澱粉糖化物を配合した水中油型乳化物であり、該乳化物の粘度が30〜160Pa・sであって、キャップ付き容器に充填されてなることを特徴とする容器詰め水中油型乳化パスタソース。
- 製品に対し前記還元澱粉糖化物が乾物換算で5〜40%配合されている請求項1記載の容器詰め水中油型乳化パスタソース。
- 水中油型乳化パスタソースがカルボナーラ用パスタソースである請求項1又は2記載の容器詰め水中油型乳化パスタソース。
- 容器が可撓性容器である請求項1乃至3のいずれかに記載の容器詰め水中油型乳化パスタソース。
Priority Applications (1)
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