JP3932986B2 - カラー受像管装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビジョンやコンピュータディスプレイ等に用いられるカラー受像管装置に関し、偏向ヨークに用いる磁気コアの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、一般にスロットコアと呼ばれているフェライトコアのZ軸断面を示す。偏向ヨークのフェライトコア17の内面に、概ねZ軸(中心0)に向かって突出する凸部18を複数設けて、隣り合う凸部18間の溝部に垂直コイル19と水平コイル20とを、絶縁スペーサ31を介して巻き線するものである。この技術は、実開昭61−56757号公報に開示されている。スロットコアは、凸部が無い通常の偏向ヨークに比べ、フェライトコアを受像管に近づけることができるため、偏向感度の点で有利である。また、コイルに磁束が鎖交しにくくなり、渦電流損失が低減して偏向ヨークの発熱も低減できる。
【0003】
近年、カラー受像管のファンネルのZ軸と垂直な断面の形状を、ネック部を円形とし、他の部分を全体として丸みを帯びた長方形、または角部が丸みを帯びた長方形(以下、「略長方形」と呼ぶ。)にすることにより、偏向ヨークと電子ビームとの距離を近づけ、偏向パワーを低減させる技術が一般的になっている。
【0004】
図4は、略長方形のファンネルに装着する、スロットコアを用いた偏向ヨークのZ軸断面図を示す。ファンネルの外形にあわせて、偏向ヨークの水平コイル12、垂直コイル13、フェライトコア14のそれぞれの断面形状も略長方形である。フェライトコア14の内面に凸部21が複数設けられており、凸部21の先端部の包絡線16(破線で示す)、凸部21の間の溝部15の包絡線もまた略長方形である。
【0005】
図4に示すように、フェライトコア14の内面の溝部15が形成する略長方形は、水平軸(X軸)上、垂直軸(Y軸)上、対角軸上にそれぞれ中心をもつ3つの円弧RL、RS、RDの組み合わせからなる。Z軸0を中心とする円形状のものと比べて、複雑な幾何学設計となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
Z軸断面が略長方形のスロットコアでは、従来の円形状のものに比べて、フェライトコア成型時の収縮方向が幾何学的に複雑になる。そのため、寸法安定性が円形状のものに比べて悪く、画像特性バラツキをより生じさせやすいという問題点を有している。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、Z軸断面が略長方形のスロットコアであってもフェライトコア成型時の寸法安定性を保つことができる、画像特性バラツキの少ないカラー受像管を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のカラー受像管装置は、内面に蛍光体スクリーン面が形成されたパネルとファンネルとが外囲器を構成し、前記ファンネルのネック部内に電子銃が設けられ、前記ファンネルの外面に偏向ヨークが設けられたカラー受像管装置であって、前記偏向ヨークは、フェライトコアと、前記フェライトコアに巻かれた水平コイルおよび垂直コイルと、前記水平コイルと垂直コイルとを絶縁するための絶縁体とを備えており、前記フェライトコアは、その内面に、前記カラー受像管装置の管軸に向かって突出し、かつ、長手方向が前記管軸を含む平面に沿うように設けられた複数の凸部を有し、前記凸部と凸部との間に溝部を有し、前記フェライトコアの前記管軸に垂直な断面の内面形状は、前記溝部の包絡線が円をなしており、前記凸部の先端部の包絡線は、電子銃側で円をなし、スクリーン側で略長方形をなしており、前記ファンネルの前記管軸と垂直な断面の形状を、ネック部を円形とし、前記ネック部以外の部分を角部が丸みを帯びた長方形としたことを特徴とする(請求項1)。
【0009】
この構成により、スロットコアであってもフェライトコア成型時の寸法安定性を保つことができる。
【0010】
また、水平コイルおよび垂直コイルの少なくとも一方が前記溝部に巻線されており、前記水平コイルまたは垂直コイルの前記管軸に垂直な断面の内面形状は、電子銃側で円をなし、スクリーン側で略長方形をなしていることを特徴とする(請求項2)。
【0011】
この構成により、電子ビームとの距離を近づけることができ、水平偏向パワーおよび垂直偏向パワーを最大限に低減できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0013】
図1は、本発明のカラー受像管装置の側面図である。カラー受像管装置は、内面に蛍光体スクリーン面が形成された前面平面パネル1とファンネル2とが外囲器を構成し、ファンネル2のネック部内に電子銃3が設置され、ファンネル2の外面に偏向ヨーク4、コンバーゼンスヨーク5が装着される。
【0014】
図2は、本発明に係る偏向ヨーク4のZ軸と垂直な断面を示す。フェライトコア9を含む領域でのスクリーン面と平行な面での断面であり、ファンネルの外形が略長方形となっているスクリーン面側における断面である。Xは水平軸を、Yは垂直軸をそれぞれ示し、両軸が交わる0において両軸と直角に交わる軸がZ軸(管軸)である。偏向ヨーク4は、サドル型の水平コイル6と、垂直コイル7と、水平コイル6と垂直コイル7とを絶縁するための絶縁スペーサ8と、フェライトコア9とを有する。各コイルの断面は、簡略化のためハッチングで示す。
【0015】
フェライトコア9の内面には、Z軸0に向かって突出する凸部51が、等間隔で設けられている。凸部51は、フェライトコア9の電子銃側端部からスクリーン側端部にわたる領域に、Z軸を含む平面に沿って設けられている。本実施の形態では、18°おきに合計20個設けられている。隣り合う凸部51の間は、溝部10である。
【0016】
図2に示すように、凸部51の先端部の包絡線11(破線で示す)は、ファンネルの外形に合わせた略長方形である。「略長方形」とは、全体として丸みを帯びた長方形や、角部が丸みを帯びた長方形等をいう。また、水平コイル6、垂直コイル7、絶縁スペーサ8のそれぞれの内面側(ファンネル側)の包絡線もまた略長方形をなしている。これに対して、フェライトコア9の、溝部10の包絡線は、Z軸を中心とする円形状となっている。
【0017】
一方、ファンネル外形が円形である電子銃側(ネック部)においては、図3に示したのと同様に、水平コイル、垂直コイル、凸部、溝部の包絡線がすべてZ軸を中心とする円形状となっている。
【0018】
こうした構成により、溝部10の包絡線のみがZ軸を中心とする円形状となっているため、フェライトコア成型時の収縮寸法が安定する。公差寸法として、0.2mmを実現できる。図3に示す溝部15が略長方形のものは公差寸法0.3mmであるから、これに比べて本発明によれば画像特性バラツキが少なくなる。また、電子ビームとコイルおよびフェライトコアとの間の距離を近づけることができ、偏向パワーとしては最大限の低減効果が得られる。また、図4に示す従来のものに比べて、3%程度偏向パワーが増大する。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ファンネルのZ軸断面形状が略長方形のものであって、かつ、スロットコアであっても、フェライトコア成型時の寸法安定性を保つことができ、画像特性バラツキの少ない、低偏向電力、低発熱偏向ヨークならびにカラー受像管装置の提供が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラー受像管の側面図
【図2】本発明に係る偏向ヨークのZ軸断面図
【図3】従来の円形断面のスロットコアのZ軸断面図
【図4】従来の略長方形断面のスロットコアのZ軸断面図
【符号の説明】
1 パネル
2 ファンネル
3 電子銃
4 偏向ヨーク
6 水平コイル
7 垂直コイル
8 絶縁スペーサ
9 フェライトコア
10 溝部
11 凸部包絡線
51 凸部
Claims (2)
- 内面に蛍光体スクリーン面が形成されたパネルとファンネルとが外囲器を構成し、前記ファンネルのネック部内に電子銃が設けられ、前記ファンネルの外面に偏向ヨークが設けられたカラー受像管装置であって、
前記偏向ヨークは、フェライトコアと、前記フェライトコアに巻かれた水平コイルおよび垂直コイルと、前記水平コイルと垂直コイルとを絶縁するための絶縁体とを備えており、
前記フェライトコアは、その内面に、前記カラー受像管装置の管軸に向かって突出し、かつ、長手方向が前記管軸を含む平面に沿うように設けられた複数の凸部を有し、前記凸部と凸部との間に溝部を有し、
前記フェライトコアの前記管軸に垂直な断面の内面形状は、前記溝部の包絡線が円をなしており、前記凸部の先端部の包絡線は、電子銃側で円をなし、スクリーン側で略長方形をなしており、
前記ファンネルの前記管軸と垂直な断面の形状を、ネック部を円形とし、前記ネック部以外の部分を角部が丸みを帯びた長方形としたことを特徴とするカラー受像管装置。 - 水平コイルおよび垂直コイルの少なくとも一方が前記溝部に巻線されており、
前記水平コイルまたは垂直コイルの前記管軸に垂直な断面の内面形状は、電子銃側で円をなし、スクリーン側で略長方形をなしていることを特徴とする請求項1に記載のカラー受像管装置。
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