JP3697855B2 - 車両のシート構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばフロアパネルに立上り面と水平面とからなる隆起部を設け、この隆起部に取付けられる後席シートのような車両のシート構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述例の車両のシート構造としては例えば特開平3−200444号公報に記載のリアシート格納装置がある。
すなわち、フロアパネルに立上り面と水平面とからなる隆起部を設け、この隆起部に取付けられるリアシートであって、このリアシートにおけるシートクッションの下面前部に設けた突起を上述の隆起部の水平面に着脱可能に搭載する一方。シートクッションの下面前部と隆起前方のフロアパネル上面(段差凹部)とそれぞれ枢支結合したレッグを設け、乗員が着座するノーマル状態からシートバックを前方に倒し、倒されたシートバックとシートクッションとを重合した状態で、シート全体を隆起部前方に格納して、上述の水平面とシートバックの上面(ノーマル状態下におけるシートバック背面)とを略面一状に成して、長尺物の荷物を有効に搭載すべく構成したリアシート格納装置である。
【0003】
この従来装置においては、上述のように長尺物の荷物を有効に搭載することができる利点がある反面、隆起部前方の段差凹部(フロアパネル上面)とルーフ下面との間の上下寸法を有効に利用して鉢植えされた植木のような背丈の高い荷物(背高物)を良好に搭載することができず、荷室の使用ニーズを充分に高めることができない問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の請求項1記載の発明は、シートクッションが跳上げられ、跳上げられたシートクッションとシートバックとを重合した状態で格納される第1の格納位置と、シートバックが倒され、倒されたシートバックとシートクッションとを重合した状態で隆起部前方に格納される第2の格納位置とを選択すべく構成することで、ノーマル状態下における乗員の着座と、第1の格納位置における背高物の搭載と、第2の格納位置における長尺物の搭載との複数機能を有し、荷室の使用ニーズを充分に高めることができる車両のシート構造の提供を目的とする。
【0005】
この発明の請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の目的と併せて、シートを車幅方向に複数に分割することで、荷室の左右にそれぞれ別々に長尺物と背高物とを同時搭載することができ、使用ニーズをより一層高めることができる車両のシート構造の提供を目的とする。
【0006】
この発明の請求項3記載の発明は、上記請求項1記載の発明の目的と併せて、シートを車幅方向に3つに分割し、中央のシートを左右のシートに対して幅狭に形成することで、中央の幅狭のシートを左側また右側のシートと一体的に可動させることが可能となり、例えば左右で6対4または4対6の分割が自由にできて、使用ニーズをさらに高めることができる車両のシート構造の提供を目的とする。
【0007】
この発明の請求項4記載の発明は、上記請求項1記載の発明の目的と併せて、上述の第1の格納位置に格納されたシートが立上り面より後方に位置し、上述の第2の格納位置に格納されたシートが水平面と略面一状に位置するように構成することで、第1の格納位置にあっては隆起部前方のフロアパネル上面とルーフとの間の荷室スペースがシートによって何等阻害されることなく、スペースを有効に利用でき、また第2の格納位置にあっては長尺物の出し入れ操作性の向上を図ることができる車両のシート構造の提供を目的とする。
【0008】
この発明の請求項5記載の発明は、上記請求項1記載の発明の目的と併せて、シートクッションの所定部に設けられた支軸と、この支軸に一端が枢着され、他端が水平面に対して係合離脱可能に枢支される第1のリンクと、上述の支軸に一端が枢着され、他端が立上り面もしくはフロアパネルに対して係合離脱可能に枢支される第2リンクとを備えることで、第2リンク他端の枢支を解除すると第1の格納位置が得られ、第1リンク他端の枢支を解除すると第2の格納位置が得られる車両のシート構造の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1記載の発明は、フロアパネルに立上り面と水平面とからなる隆起部を設け、該隆起部に取付けられる車両のシート構造であって、シートクッションが跳上げられ、跳上げられたシートクッションとシートバックとを重合した状態で格納される第1の格納位置と、シートバックが倒され、倒されたシートバックとシートクッションとを重合した状態で隆起部前方に格納される第2の格納位置とを選択すべく構成した車両のシート構造であることを特徴とする。
【0010】
この発明の請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の構成と併せて、シートが車幅方向に複数に分割された車両シート構造であることを特徴とする。
【0011】
この発明の請求項3記載の発明は、上記請求項2記載の発明の構成と併せて、シートが車幅方向に3つに分割され、中央のシートが左右のシートに対して幅狭に形成された車両のシート構造であることを特徴とする。
【0012】
この発明の請求項4記載の発明は、上記請求項1記載の発明の構成と併せて、上記第1の格納位置に格納されたシートが立上り面より後方に位置し、上記第2の格納位置に格納されたシートが水平面と略面一状に位置する車両のシート構造であることを特徴とする。
【0013】
この発明の請求項5記載の発明は、上記請求項1記載の発明の構成と併せて、シートクッションの所定部に設けられた支軸と、この支軸に一端が枢着され、他端が水平面に対して係合離脱可能に枢支される第1のリンクと、上記支軸に一端が枢着され、他端が立上り面もしくはフロアパネルに対して係合離脱可能に枢支される第2リンクとを備えた車両のシート構造であることを特徴とする。
【0014】
【発明の作用及び効果】
この発明の請求項1記載の発明によれば、第1の格納位置および第2の格納位置の何れでもないノーマル状態下にあってはシートに乗員が着座することができ、第1の格納位置が選択されると、隆起部前方のフロアパネル上面とルーフ下面との間の上下寸法を有効利用して、背高物を搭載することができ、第2の格納位置が選択されると、長尺物を搭載することができる。
このように、複数機能を有するので、荷室の使用ニーズを充分に高めることができる効果がある。
【0015】
この発明の請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果と併せて、シートを車幅方向に複数に分割したので、荷室の左側と右側とにそれぞれ別々に長尺物と背高物とを同時に搭載することができ、この結果、使用ニーズをより一層高めることができる効果がある。
【0016】
この発明の請求項3記載の発明によれば、上記請求項2記載の発明の効果と併せて、シートを車幅方向に3つに分割し、中央のシートを左右のシートに対して幅狭に形成したので、中央の幅狭のシートを左側シートまたは右側シートと一体的に可動させることが可能となり、この結果、例えば左右で6対4または4対6の分割が自由にでき、使用ニーズをさらに高めることができる効果がある。
【0017】
この発明の請求項4記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の第1の格納位置にあってはシートが立上り面よりも後方に位置するので、隆起部前方のフロアパネル上面とルーフとの間の荷室スペースがシートによって何等阻害されることがなく、このため、スペースを有効に利用することができ、また第2の格納位置にあってはシート(具体的にはシートバックの上面、つまりノーマル時におけるシートバックの背面に相当)が水平面と略面一状に位置するので、長尺物の出し入れ操作性の向上を図ることができる効果がある。
【0018】
この発明の請求項5記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の第2リンク他端の枢支係合を解除すると、第1リンクを利用してシートクッションを跳上げることができて、第1の格納位置が容易に得られ、一方、上述の第1リンク他端の枢支係合を解除すると、第2リンクを利用してシートクッションを隆起部前方に格納することができて、第2の格納位置が容易に得られる効果がある。
【0019】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両のシート構造を示し、図1においてフロアパネル1の前部に形成され車幅方向に延びる凸状のシート取付け部2にドライバーズシート3(またはパッセンジャーズシート)およびパッセンジャーズシート4(またはドライバーズシート)を取付ける一方、これら各シート3,4の後方にはリヤシート5を取付けている。
【0020】
上述のリヤシート5は車幅方向に3つに分割されて、右側シート6、中央シート7、左側シート8が形成されると共に、中央のシート7は左右のシート6,8に対して幅狭に形成されている。この実施例では右側シート6と中央シート7と左側シート8との車幅方向の長さの比率を、4:2:4に設定している。
なお、上述の各シート6,7,8はシートクッション9と、シートバック10と、ヘッドレスト11とを備えている。
【0021】
次に図2、図3(図3は図2の平面視図であるが図示の便宜上、一部を展開して示している)を参照して右側シート6および左側シート8の具体的シート構造について述べるが、これら各シート6,8の構造は左右対称に構成されているので、ここでは一方の左側シート8の構造について詳述する。
上述のフロアパネル1に立上り面12と水平面13とからなる隆起部14を設け、この隆起部14に左側シート8を取付けるように構成している。この隆起部14において立上り面12と水平面13とのコーナ部分はシートクッション9の後部を受けるように窪ませて荷重受け部15が形成されている。
【0022】
上述のシートクッション9の両側後部にはシートバック10方向に若干立上がるブラケット16,16が固定され、シートクッション9にこれら両サイドのブラケット16,16を介してシートバック10がリクライニング可能に連結されている。上述のシートバック10は支軸17を中心として傾動可能に構成されている。
【0023】
上述のブラケット16,16におけるシートクッション9側面と対応する部位には図3に示すように、外方に向けて支軸18,18を突設し、これら左右の支軸18,18には第1リンクとしての後部リンク19の前端と、第2リンクとしての下部リンク20の上端とがそれぞれ枢着されている。
【0024】
ここで、上述の後部リンク19は2本のリンク板19a,19aと、これらリンク板19a,19a遊端相互を連結する連結軸19bとが一体的に形成されたもので、ノーマル状態下(図2参照)において後端に位置する連結軸19bが水平面13に形成された凸部21の前部において該水平面13に対して係合離脱可能に枢支されている。
【0025】
すなわち、図4、図5に示すように支軸22に枢着され常時連結軸19bの係合方向へバネ付勢されたクローレバー23と、上述の支軸22から後方に離反した位置の別の支軸24に枢着された操作レバー25と、これら両者23,25を連結する連結ロッド26とを設け、図4に示すノーマル時においてはクローレバー23で連結軸19bを回動自在に係合する一方、図5に示すように操作レバー25を解除方向(図示の反時計方向)に操作した時、支軸22を支点としてクローレバー23が解除方向に回動して、このクローレバー23による連結軸19bの係合を解除して、連結軸19b乃至後部リンク19の離反を許容すべく構成している。
【0026】
また、上述の下部リンク20(図3参照)は2本のリンク板20a,20aと、これらリンク板20a,20a遊端相互を連結する連結軸20bとが一体的に形成されたもので、ノーマル状態下(図2参照)において下端に位置する連結軸20bが立上り面12とフロアパネル1とのコーナ部分に対して係合離脱可能に枢支されている。
【0027】
すなわち、図6、図7に示すように支軸27に枢着され常時連結軸20bの係合方向へバネ付勢されたクローレバー28と、上述の支軸27から前方に離反した位置の別の支軸29に枢着された操作レバー30と、これら両者28,30を連結する連結ロッド31とを設け、図6に示すノーマル時においてはクローレバー28で連結軸20bを回動自在に係合する一方、図7に示すように操作レバー30を解除方向(図示の反時計方向)に操作した時、支軸27を支点としてクローレバー28が解除方向に回動して、このクローレバー28による連結軸20bの係合を解除して、連結軸20b乃至下部リンク20の離反を許容すべく構成している。
【0028】
一方、図2、図3に示すように上述のシートクッション9の前側下部には、シートクッション9側の支軸32にその上端が枢着された支持リンク33を設けている。
この支持リンク33は2本のリンク板33a,33aと、これらリンク板33a,33a遊端相互を連結する連結軸33bとが一体的に形成されたもので、ノーマル状態下(図2参照)において下端に位置する連結軸33bがフロアパネル1に形成された受け部34に対して着脱可能に支持されている。
【0029】
上述の受け部34および凸部21は図示の如くフロアパネル1に一体形成してもよく、または別部材を用いてフロアパネル1と一体的に形成してもよい。
しかも、この実施例では図2に示すノーマル状態(乗員の着座を許容する状態)から下部リンク20のロックを解除して図8に示す中途状態を介して、図9に示す如く跳上げられたシートクッション9とシートバック10とを重合した状態で格納される第1の格納位置αと、図2に示すノーマル状態から後部リンク19のロックを解除して図10に示す中途状態を介して、図11に示す如く倒されたシートバック10とシートクッション9とを重合した状態で隆起部14前方に格納される第2の格納位置βとを選択すべく構成している。
【0030】
上述の第1の格納位置β(図9参照)において下部リンク20の連結軸20bを取外し可能に係止して、左側シート8を立上げた状態下にて固定する必要があるので、次に図12、図13を参照して、第1の格納位置αにおけるリンク係止構造について説明する。
【0031】
このリンク係止構造は、支軸35に枢着され常時連結軸20bの係合方向へバネ付勢されたクローレバー36と、上述の支軸35から後方に離反した位置の別の支軸37に枢着された操作レバー38と、これら両者36,38を連結する連結ロッド39とを備え、図12に示す状態下にあってはクローレバー36で連結軸20bを係合する一方、図13に示すように操作レバー38を解除方向(図示の時計方向)に操作すると、支軸35を支点としてクローレバー36が解除方向に回動して、このクローレバー36による連結軸20bの係合を解除すべく構成している。
【0032】
なお、図4、図5、図6、図7、図12、図13の各クローレバー23,28,36を常時係合方向へバネ付勢する手段として、支軸22,27,35に巻回したコイルスプリングを用いると、スペース効率の向上を図ることができる。 このように構成した左側シート8のシート構造に対して右側シート6は左右対称に構成されている。また中央シート7は面ファスナ等の連動部材により左側シート8または右側シート6と一体的に可動すべく構成している。なお、図中40は後車輪である。
【0033】
図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下作用を説明する。
図2に示すノーマル状態(乗員の着座可能状態)から左側シート8を図9に示す第1の格納位置αへ格納するには、まず図2の状態下において下部リンク20の連結軸20bを係合しているクローレバー28(図6、図7参照)を解除し、後部リンク19の連結軸19bを支点として図8に示すようにシートクッション9を跳上げる。
【0034】
この際、支持リンク33はフロアパネル1の受け部34から外れて、シートクッション9と共に上動するので、図8に示すように支軸32を中心として支持リンクをシートクッション9の底面に回動操作する。
次に跳上げたシートクッション9をシートバック10と重合すると共に、下部リンク20をシートクッション9の底面側へ重ね合わせ、図9に示すようにシート8全体が立上り面12よりも後方に位置するように成し、この第1の格納位置αにおいて上方回動させた下部リンク20の連結軸20bをクローレバー36(図12参照)でロックする。
【0035】
このように左側シート8を図9に示す第1の格納位置αに固定保持すると、隆起部14前方のフロアパネル1上面とルーフ下面との間に上下方向寸法が充分高い背高物搭載スペースが確保される
上述の左側シート8と同様に、中央シート7および右側シート6をそれぞれ第1の格納位置αに一体的に立上げ保存させると、図14に示すように車室内の車幅方向全幅にわたって上述の背高物搭載スペースを確保することができる。
【0036】
一方、図2に示すノーマル状態(乗員の着座可能状態)から左側シート8を図11に示す第2の格納位置βへ格納するには、まず図2の状態下において後部リンク19の連結軸19bを係合しているクローレバー23(図4、図5参照)を解除し、下部リンク20の連結軸20bを支点としてシートクッション9を隆起部14前方のフロアパネル1上面に接近させつつ、支軸17を支点としてシートバック10を前方へ倒す。
この際、支持リンク33の連結軸33bを予め受け部34から外し、この支持リンク33を図10に示すように支軸32を中心としてシートクッション9の底面側へ回動操作しておく。
【0037】
次に図10に示す中途状態からシートクッション9とシートバック10とを完全に重合した状態で、下部リンク20の連結軸20bを支点としてシート8の全体を隆起部14前方のフロアパネル1上面に収納すると、図11に示すように傾倒されたシートバック10の上面(本来の背面)が水平面13と略面一状に位置する第2の格納位置βが確保され、車体前後方向に長い長尺物搭載スペースを確保される。
上述の左側シート8と同様に、中央シート7および右側シート6をそれぞれ第2の格納位置βに一体的に格納すると、図15に示すように荷室面フロアが延長され、車幅方向全幅にわたって長尺物搭載スペースを確保することができる。
【0038】
図14、図15に示すように3つのシートつまり右側シート6、中央シート7左側シート8をそれぞれ一体的に格納する手段に代えて、面ファスナ等の連動部材により右側シート6と中央シート7とを一体的に可動すべく構成し、これら各シート6,7に対して左側シート8を独立的に可動すべく構成し、例えば各シート6,7を図16に示すように第1の格納位置αに立上げ保持し、左側シート8を同図に示すように第2の格納位置βに収納保持すると、シート6,7側にあっては隆起部14前方のフロアパネル1上面とルーフ下面との間に上下方向寸法が充分高い背高物搭載スペースが確保され、左側シート8側にあっては荷室面フロアが延長されて長尺物搭載スペースが確保される。しかも面ファスナ取付け取外しにより図16で例示した態様と逆の態様すなわち、左側シート8と中央シート7とが一体的に可動し、これらシート8,7に対して右側シート6が独立的に可動する態様を得ることもできる。
【0039】
図17は第1の格納位置αを図9の実施例に対してさらに後方に設定した実施例で、隆起部14における水平面13に突設された凸部21の全面に後部リンク19との干渉を回避するスラント部21aを形成し、第1の格納位置αを後方に設定すると共に、シート全体の荷重を荷室フロアで受けるように構成したものである。
【0040】
図18は第1の格納位置αにおける下部リンク20の連結軸20bを係止固定する他の実施例を示し、乗員拘束用の本来のシートベルトとは別にシート保持用のシートベルト41を設け、このシートベルト41の先端に取付けたクロー部材42または係止リング(図示せず)にて上述の連結軸20bを係止固定すべく構成したものである。
【0041】
以上要するに上記構成の車両のシート構造によれば、第1の格納位置αおよび第2の格納位置βの何れでもないノーマル状態下(図2参照)にあってはシート5に乗員が着座することができ、第1の格納位置α(図9参照)が選択されると、隆起部14前方のフロアパネル1上面とルーフ下面との間の上下寸法を有効利用して、背高物を搭載することができ、第2の格納位置β(図11参照)が選択されると、長尺物を搭載することができる。
このように、複数機能を有するので、荷室の使用ニーズを充分に高めることができる効果がある。
【0042】
また、シート5を車幅方向に複数に分割したので、図16にその1つの態様を例示したように荷室の左側と右側とにそれぞれ別々に長尺物と背高物とを同時に搭載することができ、この結果、使用ニーズをより一層高めることができる効果がある。
【0043】
さらに、シート5を車幅方向に3つに分割し、中央のシート7を左右のシート6,8に対して幅狭に形成したので、中央の幅狭のシート7を左側シート8または右側シート6と一体的に可動させることが可能となり、この結果、例えば左右で6対4または4対6の分割が自由にでき、使用ニーズをさらに高めることができる効果がある。
【0044】
加えて、上述の第1の格納位置αにあってはシート8なかんずつ跳上げられたシートクッション9の底面が立上り面12よりも後方に位置するので、隆起部14前方のフロアパネル1上面とルーフとの間の荷室スペースがシート8によって何等阻害されることがなく、このため、スペースを有効に利用することができ、また第2の格納位置βにあってはシート8(具体的にはシートバック10の上面、つまりノーマル時におけるシートバック10の背面に相当)が水平面13と略面一状に位置するので、長尺物の出し入れ操作性の向上を図ることができる効果がある。 また、上述の第2リンク他端(下部リンク20の下端参照)の枢支係合を解除すると、第1リンク(後部リンク19参照)を利用してシートクッション9を跳上げることができて、第1の格納位置αが容易に得られ、一方、上述の第1リンク他端(後部リンク19の後端参照)の枢支係合を解除すると、第2リンク(下部リンク20参照)を利用してシートクッション9を隆起部14前方に格納することができて、第2の格納位置βが容易に得られる効果がある。
【0045】
この発明の構成と、上述の実施例との対応について、
この発明のシートはリヤシート5に対応し、
以下同様に、
3分割されたシートは、右側シート6、中央シート7、左側シート8に対応し、
第1リンクは、後部リンク19に対応し、
第2リンクは、下部リンク20に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車両のシート構造を示すノーマル状態下の概略斜視図。
【図2】 シートの側面図。
【図3】 図2の要部平面図。
【図4】 後部リンクの係合離脱構造を示す説明図。
【図5】 ロック解除時の説明図。
【図6】 下部リンクの係合離脱構造を示す説明図。
【図7】 ロック解除時の説明図。
【図8】 第1の格納位置への操作中途段階を示す側面図。
【図9】 第1の格納位置を示す側面図。
【図10】 第2の格納位置への操作中途段階を示す側面図。
【図11】 第2の格納位置を示す側面図。
【図12】 立上げたシートのロック構造を示す説明図。
【図13】 ロック解除時の説明図。
【図14】 第1の格納位置を示す概略斜視図。
【図15】 第2の格納位置を示す概略斜視図。
【図16】 両格納位置併用時の概略斜視図。
【図17】 第1の格納位置の他の実施例を示す側面図。
【図18】 立上げたシートのロック構造の他の実施例を示す側面図。
【符号の説明】
α…第1の格納位置
β…第2の格納位置
1…フロアパネル
5…リヤシート
6…右側シート
7…中央シート
8…左側シート
9…シートクッション
10…シートバック
12…立上り面
13…水平面
14…隆起部
18…支軸
19…後部リンク(第1リンク)
20…下部リンク(第2リンク)
Claims (5)
- フロアパネルに立上り面と水平面とからなる隆起部を設け、
該隆起部に取付けられる車両のシート構造であって、
シートクッションが跳上げられ、跳上げられたシートクッションとシートバックとを重合した状態で格納される第1の格納位置と、
シートバックが倒され、倒されたシートバックとシートクッションとを重合した状態で隆起部前方に格納される第2の格納位置とを選択すべく構成した
車両のシート構造。 - シートが車幅方向に複数に分割された
請求項1記載の車両シート構造。 - シートが車幅方向に3つに分割され、中央のシートが左右のシートに対して幅狭に形成された
請求項2記載の車両のシート構造。 - 上記第1の格納位置に格納されたシートが立上り面より後方に位置し、
上記第2の格納位置に格納されたシートが水平面と略面一状に位置する
請求項1記載の車両のシート構造。 - シートクッションの所定部に設けられた支軸と、
この支軸に一端が枢着され、他端が水平面に対して係合離脱可能に枢支される第1のリンクと、
上記支軸に一端が枢着され、他端が立上り面もしくはフロアパネルに対して係合離脱可能に枢支される第2リンクとを備えた
請求項1記載の車両のシート構造。
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