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JP3572045B2 - 磁気ディスプレー - Google Patents

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JP3572045B2 JP2001360814A JP2001360814A JP3572045B2 JP 3572045 B2 JP3572045 B2 JP 3572045B2 JP 2001360814 A JP2001360814 A JP 2001360814A JP 2001360814 A JP2001360814 A JP 2001360814A JP 3572045 B2 JP3572045 B2 JP 3572045B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は像形成素子に磁性体と非磁性体の二成分を分散液中で泳動させるか、または磁性フレークの一成分を配向転換させることによって像を形成する磁気ディスプレーであって、ディスプレー面に形成される像のカラー化を可能にした磁気ディスプレーに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在市場化されている磁気ディスプレーを像形成法によって分けるとつぎの二つに分類できる。
(1)磁性粒子と非磁性粒子の二成分を液中に分散して外部磁場を印加することによって両成分の位置をディスプレーの表面側または裏面側に移動させて文字または像を形成する。この場合は、磁性粒子には光吸収性の優れた(即ち、可視光波長の全域を吸収する)黒色酸化鉄微粉またはその造粒粒子などを用い、非磁性粒子には光反射性の優れた(即ち、屈折率が高く、入射光を強く散乱反射する)二酸化チタンなどの白色顔料を用いて、両者固有の黒色と白色を利用したカラーコントラストによる、所謂「磁気泳動」タイプの磁気ディスプレー、
(2)形状異方性を具えた磁性フレークのみを液中に分散懸濁して、外部より水平または垂直方向の磁場を印加することによって、液中の磁性フレークの配向を水平から垂直に、また垂直から水平に転換し、水平配向時の入射光の磁性体フレークの表面における反射と、垂直配向時の入射光の透過を利用したカラーコントラストによる、所謂「磁性配向」タイプの磁気ディスプレー、
の二種である。
【0003】
これらの磁気ディスプレーには像形成素子を液中に分散し、その分散液中において、磁性粒子の磁気泳動または磁性フレークの磁性配向転換を可能にさせるため、およびその分散液がディスプレー面に偏在することなく均一に分布された状態でディスプレー面に維持するための合理的な密封容器を必要とする。さらに像形成素子をディスプレー面に展開・維持するための方法の違いにより数種の磁気ディスプレーがある。従来これらの磁気ディスプレーで形成される像は、像形成素子の磁性体に黒色酸化鉄を用いていることから、例外なく黒色カラーに限定されていた。ところが近時、形成する像のカラー化が要求されるようになり、既に数件の特許が出願されており、本発明もその一つである。本来なら、本発明と先行技術との対比は、磁気ディスプレーにおけるカラー化機構のみに限定すべきであるが、そのカラー化の方法の正確な対比・評価には前述した磁気ディスプレーの像形成法、像形成素子と分散液、さらにその分散液を収容する微小容器などの特徴についての理解が不可欠であるので、カラー化機構の対比を行う前に各ディスプレーの特徴を以下に説明する。
【0004】
<在来型磁気ディスプレーの特徴>
在来型が用いている密封容器は、図7に示すように、少なくとも一枚が透明な二枚の非磁性体基板20,21間をハニカムセルの隔壁によって区分された多数のハニカムセル22が用いられ、この各ハニカムセル22中に前記分散液が充填されている。この場合の容器であるハニカムセル22は分散液を密封する目的と、ディスプレー面23の各部において像を形成するための黒色磁性体粒子24と光反射性非磁性体微粉25の二成分を、ディスプレー面23の一部に偏在することなく全面に均等に分布させる機能を有している。また、このハニカムセル22のサイズに適した黒色磁性体粒子24のサイズが選択されており、またその黒色磁性体粒子24のサイズ、比重に適した分散媒の粘度やチクソ性が設計されている。すなわち、外部磁場を加えたときにディスプレー表面側に移動して像形成した黒色磁性体粒子24(図7のD部)が像形成後急激に沈降しない適度な液体粘度とチクソ性を、また、像形成や消去のために外部磁場を加えられたときには、上記のような粘度を具えた液体中であるにも拘わらず、充分に早いスピードで移動できる程度のサイズに造粒された黒色磁性体粒子24が用いられている。
【0005】
<改良型磁気ディスプレーの特徴>
上記の特徴を有する在来型に対して、図8に示すように、改良型は上記のハニカムセル22とは比較にならない程に微小な分散液の収容容器としてマイクロカプセル26が用いられており、少なくとも一枚が透明である二枚の非磁性体基板27,28間にマイクロカプセル層26Aが塗設されている。単純に、双方の容器のサイズを体積で比較すると、ハニカムセル22の6.99mmに対して、マイクロカプセル26の場合は0.014mmで、後者の体積は約1/499にすぎない微小な容器であり、その結果使用する磁性粒子の粒径は約1/170の微小粒子(微粉)で充分機能することとなり、その粒子サイズに適した比較的低粘度の分散媒中で安定した像形成が可能となる。
【0006】
改良型磁気ディスプレーにおいて、ディスプレー素子(黒色磁性体微粉29と光反射性非磁性体微粉30)が分散されている分散液を収容する密封容器にマイクロカプセル26を用いたことは、密封容器のサイズが上述したように微小化される結果、単に省資源化に著しい効果が得られるだけではなく、分散液の収容容器として、在来型の硬質な二枚の基板20,21間に機械的に隔壁を設けてハニカムセル22を設けて、そのなかに分散液を収容する方式と比較して液体の密封性が著しく優れている。たとえば、在来型の磁気ディスプレーは二枚の硬質なプラスチック基板の間にハニカム状の隔壁を接着する硬質のパネル構造であるため、そのパネルに僅かな歪みが生じるような力を加えると隔壁の接着部が剥離する可能性があり、その場合は分散液の液漏れ、あるいは隣接するハニカムセル22に移動するようなことが起こるが、改良型においてはこのようなリスクは起り得ない。
【0007】
また、改良型のもう一つの利点は、分散液を収容するための優れた機能(微小化と高い密封性)によって、ディスプレー基板をソフトで可撓性が優れたエンドレスロールにして、二本の回転軸間に装着して電動によって文字や像形成用の磁気ヘッド、および消去用磁気ヘッドの間を回転する構造として、パソコンあるいはファクシミリのメッセージディスプレーとして利用できることである。
【0008】
分散液を収容する密封容器がマイクロカプセル26によって著しく微小化されたことから、機能のうえでつぎのような利点が生じる。すなわち、磁気ペンなどの書き込み磁場の印加に対応して、マイクロカプセル26内でディスプレー表面側に移動してディスプレーの表面に書き込まれた文字や像をつくる黒色磁性体微粉29は(図8のB部)、像形成後黒色磁性体微粉29と光反射性非磁性体微粉30との位置を維持した侭、すなわち上部に黒色磁性体微粉29、その下に光反射性非磁性体微粉30が位置する状態の侭でマイクロカプセル26の底部に沈降・沈下して安定状態を保つ(図8のC部)。このように安定沈下した状態の黒色磁性体微粉29によって形成される文字や像は、透明な基板27、透明なマイクロカプセル壁膜、透明な分散媒(上澄部分)31を透過して、ディスプレー表面に表示される。この状態は、裏面側から消去用の磁場が加えられるまで維持される。(図8のA部はディスプレーが消去されている状態を示している。)
図9(A)は、図8のA部の部分におけるマイクロカプセル26の拡大図であり、ディスプレーの裏面側から消去磁場を加えると黒色磁性体微粉29がマイクロカプセル26の底部に吸引され、底部にあった光反射性非磁性体微粉30と位置が転換する。転換時に光反射性非磁性体微粉30が分散液中の上部で懸濁するが、そのまま静置するとやがて沈降して底部の黒色磁性体微粉29の凝集層の上に、図9(C)に示すように沈下安定する。
【0009】
図9(B)は、図8のB部の部分におけるマイクロカプセル26の拡大図であり、ディスプレー表面から書き込み磁場を加えると黒色磁性体微粉29は表面側に吸引され、表面側にあった光反射性非磁性体微粉30と位置が転換する。転換時に光反射性非磁性体微粉30は懸濁状態を示す。
【0010】
図9(C)は、図8のC部の部分におけるマイクロカプセル26の拡大図であり、図9(B)の状態から、書き込み磁場を除去されたあと、黒色磁性体微粉29と光反射性非磁性体微粉30はマイクロカプセル26内での沈降距離が短いので、そのままの位置で沈降し、マイクロカプセル26の底部に、凝集した黒色磁性体微粉29を上に、凝集した光反射性非磁性体微粉30を下にした位置を維持して安定する。
【0011】
また、ディスプレーシートをエンドレスロールに仕上げて回転ロール型のディスプレーとして利用する場合には、ディスプレー面を垂直にして利用することが一般的であるが、この場合には、文字や像を形成した黒色磁性体微粉はディスプレーの表面側に、光反射性非磁性体微粉は、裏面側に凝集した状態で安定する。
【0012】
このように、改良型の磁気ディスプレーでは、一旦ディスプレー表面に形成された文字や像は時間が経過しても消失することなく、消去用の磁場が加えられるまで完全に安定した表示が維持されるのに対して、図7に示されるような在来型のハニカムセル22内に分散液を収容する場合は、そのハニカムセル22のサイズが大きいため、またそれに応じて造粒した比較的大きなサイズの磁性粒子24を用いるため、書き込み磁場によってディスプレー表面側に引きつけて文字や像をつくった黒色磁性粒子24は時間の経過とともに沈降して、深さの深いハニカムセル22の底部に沈下してしまう結果、ディスプレーの表面側から見えなくなり、文字や像が消失してしまう可能性がある。その対策として分散媒の粘度を濃厚化するため比較的多量の沈降防止剤を加え、沈降スピードの緩和を図らざるを得ない構成となる。改良型磁気ディスプレーが在来型と比較して、上記のように著しい省資源効果が得られることと、磁気によって形成した像の安定性が著しく優れていることは、分散液を収容する微小容器としてマイクロカプセル26を用いたことに因る効果である。
【0013】
上記(2)の磁気ディスプレーは、図10に示すように、透明な非磁性体シート32に、油状液体中に分散した形状異方性を有する微細な磁性フレーク33を封入したマイクロカプセル層34Aおよびマイクロカプセル34の黒色保護膜35を順に塗設してディスプレーとし、そのディスプレー面36に対して水平方向の磁場を印加してマイクロカプセル34内の磁性フレーク33を水平配向させて入射光が反射される状態にして、ついでディスプレー面に対して垂直方向の磁場を部分的に印加して入射光が透過される状態にすることによって、生じる入射光の反射と透過のカラーコントラストを利用して像を形成する、所謂磁性配向タイプの磁気ディスプレーである。
【0014】
この磁気ディスプレーに用いるマイクロカプセルに封入する分散液には像形成用の磁性フレーク33として数ミクロンから数十ミクロンの形状異方性を有する微小扁平フレークを用いているので、その分散液の収容容器には(1)の改良型のマイクロカプセルよりさらに微小サイズのマイクロカプセルが用いられている。
【0015】
図11(A)は、垂直磁場を印加された部分(図10のB部)にあるマイクロカプセル34の拡大図、図11(B)は、水平磁場を印加された部分(図10のA部)にあるマイクロカプセル34の拡大図である。同図に示すように、入射光がマイクロカプセル34内の垂直に配向している磁性フレーク33の垂直面に順次反射しながら図のように透過光として底部の黒色保護膜35に達する。この部分が、ディスプレーの表面からみた場合、黒色の像形成部分となり、周囲の磁性フレーク33が水平に配向している部分、すなわち水平配向面における反射との間にコントラストが生じるのである。
【0016】
上記の(1)の磁気ディスプレーは光反射性非磁性体微粉である二酸化チタンなどの白色顔料は入射光を散乱することによって生じる白地背景として、黒色酸化鉄微粉などの磁性粒子固有の黒色によって文字や像を形成することを特徴としており、その磁性粒子は外部より印加する書き込み磁場によって表面側に移動して黒色像をつくり、逆に光反射性非磁性体微粉は、非磁性体であるので外部磁場を印加されても磁気誘導が生じることなく、磁性粒子が移動した方向の反対側、すなわちディスプレーの裏面側に受動的に移動する原理が作用する磁気ディスプレーである。しかし、像形成の素子に黒色の磁性粒子と、白色である光反射性非磁性体微粉を用いていることは、形成される像は基本的には白地の背景に黒色の像を形成する、所謂モノクローム型の磁気ディスプレーである。
【0017】
この上記(1)型の磁気ディスプレーのカラー化の試みは、といっても像形成部がカラー化されるのではなく、その背景部のカラー化に限定されてはいるが、(1)型の磁気ディスプレー開発の初期から実施されていた。そのカラー化の方法は、黒色酸化鉄微粉である磁性粒子と二酸化チタンである光反射性非磁性体微粉を分散する分散液中に色材を加えることであった。この方法は特開昭50−160046に開示されている上記(2)型の磁気ディスプレーに利用した方法を(1)型の磁気ディスプレーに転用したものである。
【0018】
特開昭50−160046に開示されている磁気ディスプレーは、形状異方性を有する磁性フレークを分散した液体をマイクロカプセルに封入してシート状に塗布した磁気応答型シャッター ディスプレーのカラー化であり、そのカラー化には、色材を添加する部位別に、(イ)マイクロカプセルの壁膜中、(ロ)マイクロカプセル中の分散液中、(ハ)マイクロカプセル塗布層中の、3つの選択肢があることを開示している。そのカラー化はマイクロカプセル内の磁性フレークの透明な分散液を色材(通常の染料または顔料)で着色することによって、マイクロカプセルに入る入射光が磁性フレークの光沢仕上げ扁平面に反射する反射光が着色分散液を通過することによって着色カラーとして見える、また逆に磁性フレークが垂直配向しているときは、入射光が複数の磁性フレークの垂直配向面を順次反射しながら、裏面側に透過することによって暗色として見えるという、着色カラーと暗色カラーのコントラストによって像を形成する原理が用いられている。従って、仮にこの色材添加によるカラー化の原理を、光吸収性黒色酸化鉄微粉と光反射性非磁性体微粉の二成分を像形成素子として用いる上記(1)型の磁気ディスプレーに応用し、色材が(イ)マイクロカプセルの壁膜、(ロ)マイクロカプセル内の分散液、または(ハ)マイクロカプセルの塗布層に加えられたとしても、それによってマイクロカプセルの壁膜や、分散液あるいは塗布層がその色材によって不透明化するものではなく(不透明化してしまうとマイクロカプセル中にある黒色磁性体微粉が像を形成してもその像はディスプレー面では見えなくなってしまう)、半透明な着色壁膜であり、半透明な着色分散液であるので、現実にはマイクロカプセル内の光反射性非磁性体微粉固有の白色が半透明な色材層を透して着色して見えるだけであり、本来固有の強い黒色を有している光吸収性磁性体微粉によって形成される文字や像には、半透明の色材の効果が及ばず、本来の黒色カラーを呈するのである。
【0019】
以下、これら各種の磁気ディスプレーの特徴を再度箇条書にして整理する。
○在来型
・基板は硬質の二枚のパネル間に一辺数ミリ、深さ1.5ミリのハニカム型セルを多数設ける。
・像形成は、白色に着色した分散液中に分散した黒色酸化鉄粉を樹脂で造粒した磁性粒子に外部磁場を印加して、ハニカムセルの底部より上部に磁気吸引して文字・像を形成。
【0020】
・構成上の特徴
(1)ハニカムセルのサイズがmmオーダー
(2)ハニカムセルのサイズが大きいことから磁性粒子のサイズも50〜150μm程度を要する
(3)磁性粒子のサイズが大きいことから分散液は比較的高粘度・高チクソ性
(4)解像度粗。
【0021】
○改良型(a)
・基板は硬質またはソフト可撓性フィルム。その基板二枚の間にマイクロカプセルに封入された像形成素子の分散液を塗設。
・像形成は分散液中に分散した黒色酸化鉄微粉原体と二酸化チタンなどの白色顔料の微粉の二成分に外部磁場を印加して、マイクロカプセルの底部から黒色酸化鉄微粉を上部に吸引移動し、白色顔料微粉を相対的に底部に移動させて文字・像を形成。
・構成上の特徴
(1)マイクロカプセルのサイズは300μm前後
(2)磁性体微粉、白色顔料、いずれもサブミクロンの微小サイズ
(3)分散される素子が超微小であることから分散液は低粘度・低チクソ性
(4)解像度密
(5)形成後の像の安定度に優れる。
【0022】
○改良型(b)
・基板はソフト可撓性フィルム。その裏面にマイクロカプセルに封入された像形成素子の分散液を塗設。
【0023】
・像形成は分散液中に分散した扁平磁性フレークに水平または垂直磁場を印加して、マイクロカプセル中で扁平磁性フレークの配向を水平から垂直に、垂直から水平に転換することによって生じる反射と透過光のコントラストによって文字・像を形成。
【0024】
・構成上の特徴
(1)マイクロカプセルのサイズは30〜150μm
(2)像形成素子は扁平磁性フレークの一成分のみで、ニッケルのように表面に金属光沢面を示すもの、サイズは10〜20μm
(3)分散液は低粘度・チクソ性
(4)解像度密
(5)像安定度に優れる。
【0025】
上記分類に示した各タイプの磁気ディスプレーに対して、つぎのようなディスプレーのカラー化が試みられている。
<着色造粒磁性粒子を利用した在来型におけるディスプレーのカラー化の先行技術>
磁性体微粉に着色樹脂を混練して造粒した磁性粒子を白色に着色した分散液に分散し、外部磁場を印加してハニカムセルの底部より上部に磁気吸引して着色された造粒粒子によりカラー化される像を形成する方法(特開2000−221922および特開2000−221923)および、同じく、着色造粒磁性粒子を利用する方法ではあるが、その造粒法は転動流動法によって磁性原料粉にバインダーをスプレーしながら造粒し、乾燥固化して核となる磁性粒子をつくり、その核をさらに同装置によって転動流動させながら、有色顔料と合成樹脂よりなるコーティング剤をスプレーし、乾燥固化する着色造粒法を用いる方法(特開2000−231348)の、二つの先行技術がある。
【0026】
改良型(b)におけるディスプレーのカラー化には比較的古い時期に通常の色材を加えるカラーディスプレーが試みられている。
【0027】
元来改良型(b)は微小な磁性フレークを分散した分散液をマイクロカプセルに封入してソフトで可撓性のある基板上に塗布されるディスプレーであり、カラー化は、(イ)像形成素子である扁平磁性フレークを分散する分散液、(ロ)その分散液を封入するマイクロカプセルの壁膜、あるいは (ハ)マイクロカプセルを基板上に塗布する塗布層のいずれかの部位に通常の色材を添加して、ディスプレー面にカラー化されたコントラストを生ぜしめるものである。この方法によるカラー化の効果については既に説明したように、像形成部以外の背景部のカラー化に止まっている。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
以上、現在迄行われている磁気ディスプレーのカラー化の試みについて説明したが、そのいずれの試みにも、つぎのような問題点がある。
在来の黒色磁性粒子に代えて着色磁性粒子を用いる試みのうち、黒色磁性体微粉に樹脂と着色材、あるいは着色樹脂を混合溶融して着色磁性粒子を得るとする、特開2000−221922と特開2000−221923の磁性粒子は、着色樹脂を混入した重量割合に相当して、各磁性粒子の飽和磁化が低下する。これら二つの公報の記載には、利用する磁性材料は、黒色マグネタイト、二酸化クロムなどの磁性粉が例示されている。(特開2000−221812、11欄14〜16行目)また、この磁性材料に添加混合する樹脂・着色材の割合は10〜40%であるとしている(同公報12欄、4〜7行目)。
【0029】
この造粒法によって、着色造粒粒子を得ることが困難な理由は二つある。まず着色する前の磁性体材料が強い固有の黒色を有している黒色マグネタイトあるいは二酸化クロムであること。つぎに、着色法は黒色の磁性体材料の粉末と、着色用顔料を混然と混合して、結着剤としての樹脂で硬化する方法であるため、着色用の顔料は磁性体粉末全体の体積中に稀薄に分散されてしまい、造粒粒子の表面に集中的に分散されないので、カラーマスキング(被覆)効果は極めて乏しい。磁気ディスプレーの既往の特許で、黒色酸化鉄粉を樹脂で硬化して黒色の造粒粒子をつくる実施例の記載によると、この粒子を結着造粒するのに要する樹脂の固体換算量は20%(特開昭53−127032)から、少くても10%(特公昭62−53359)である。既往の特許の用法では、造粒後の磁性粒子は黒色の侭でよいので、添加された樹脂はすべて結着剤として用いられたものである。この既往の特許の造粒法から、特開2000−221922の着色造粒粒子をつくるための結着剤としての樹脂の所要量は、最低10%であろうと合理的に推定できる。残りの90%は本来固有の黒色である磁性材料である黒色マグネタイトと着色用の顔料で構成されなければならない。しかも、両者のうちの一方が強い黒色を示す磁性材料であるので、その黒色を打ち消すために混合すべき着色用の顔料は黒色材料の量より遙るかに多い量比で混合しなければならないことは容易に想像できよう。
【0030】
仮に、着色用の顔料と磁性材料の混合比を7:3にしてカラー化の効果が得られたとすると、カラー化された造粒粒子の組成比は、つぎのようになる。
磁性材料 27%
着色用顔料 63%
結着用樹脂 10%
すなわち、着色造粒粒子の着色効果は上記の組成で達成できるかも知れないが、その飽和磁化は着色顔料と結着用樹脂が添加される結果、本来磁性体材料がもっている80emu/gの27%に相当する21.6emu/gに低下してしまい、磁性粒子としての磁気特性は極端に劣化することから通常粘度の分散液中では如何に強い磁場を外部から加えても、分散液中で泳動できない磁性粒子となってしまう。分散液の粘度とチクソ性を下方に調整して21.6emu/gの飽和磁化しかない磁性粒子を泳動可能にすることは理論的には成り立つ。しかし、この場合は造粒粒子の比重は樹脂添加によって幾らか低くなってはいるが、造粒粒子径が75〜150μmの大粒径(公報第5欄、15〜16行目)であることから、低粘度、低チクソ性に調整した分散液中で、像形成された着色磁性粒子は急速にハニカムセルの底部に沈降してしまう結果、形成された像は瞬時に消失してしまうであろう。
【0031】
上記の磁性粒子の着色法が単に原料となる黒色マグネタイトや二酸化クロムの微粉末にカラー顔料を混合して樹脂で結着造粒するものに対して、特開2000−231348に記載されている着色造粒法は、転動流動造粒装置(公報図2参照)の下から吹き上げる流体中に磁性体の微粉末を浮遊懸濁させながら、結合剤を噴霧して凝集体をつくり、その凝集体に転動運動を加えると凝集体は次第に締めつけられて粒子間の空隙が減少して、凝集体が成長しながら、磁性体の凝集体である核を生成して、その核の周囲にカラー材となる顔料を結着剤に分散して噴霧することによって、最終的にカラー顔料層によって被覆された磁性体の着色造粒粒子が得られると記載されている。
【0032】
この造粒法によって得られる、磁性体の着色造粒粒子の組成について、この公報にはつぎの記載がある。
(1)核を生成するために用いる磁性体は黒色マグネタイト、γ−ヘマタイト、二酸化クロム(公報2頁、2欄12〜13行目)
(2)コーディング剤のコーティング量は着色後の粒子の10〜35wt%(公報3頁、3欄17行目)
すなわち、この場合の核となる磁性体の結合剤を含む重量は90〜65%
(3)コーディング剤の、カラー顔料と合成樹脂の重量割合は9:1〜5:5とするのがよい(公報3頁、3欄21〜22行目)
(4)オーバーコート剤は10wt%
この記載事項(1)〜(4)より、つぎの最終着色粒子の組成と、その組成におけるコーティング剤に含む顔料の量が核となる磁性体に対する割合、さらには磁性体核の含有量から計算される飽和磁化などが次表に示すように抽出できる。
【0033】
Figure 0003572045
この表に示すように、この公報の組成分の各数値から計算された核を形成する磁性体に黒色マグネタイトを用いたときの飽和磁化は40〜58emu/gで、この公報の請求項1の(ロ)に相当する。この飽和磁化の上限値58emu/gは、在来型(ハニカムセル型)の磁気ディスプレーが現在使用している黒色の造粒磁性粒子の飽和磁化よりやや低い範囲であり、磁気特性のうえでは実用範囲にある。ところが、この表が示すように、飽和磁化58emu/gの確保に必要とする核となる磁性体の量は72%となり、そのため、核の周囲の被覆のために必要とするコーディング剤は10%まで、またそのコーディング剤に含有する顔料は5〜9%までそれぞれ削減しなければならない。コーティング剤が僅か10%程度の被覆は、着色後の粒子径から推定すると、極度に薄いカラー被覆となり、強い黒色の核となる磁性体の被覆には不十分であり黒色が透けて見えるであろうことは容易に推定できる。
【0034】
逆に黒色を被覆してカラー化効果を充分に確保するのに要するコーティング剤の最大値は35%となるが、そのために核となる磁性体の量は50%に削減され、その結果飽和磁化も40emu/gに低下することになり、着色造粒粒子の磁気特性は劣化してしまい、外部よりの磁場印加に対して所望される磁気誘導効果が得られない。表の右端に、公報記載の上限・下限の中間値を出してみたが、この場合も着色造粒粒子のカラー化効果は確保できるにしても、磁気誘導効果は不充分であろう。この方法による磁性粒子の着色は、良好な着色効果が得られる着色被覆量と、良好な飽和磁化が得られる磁性体量は二律背反の関係にあり、一方を良好にすると他方は不充分となってしまうことになり問題の解決にならない。
【0035】
一方、核となる磁性体に公報に記載しているステンレス鋼を成分とするフェライトを用いた場合は、その磁性体の表面カラーは黒色ではなく金属色を示すことによって、カラー被覆のためのコーティング剤の削減が可能となり、またそのFeの成分組成によって、表の最下端に示す高い飽和磁化が得られる。しかし、この種のフェライトは、黒色マグネタイトのコストに比し数倍の高コストとなり、その経済的な実用性は得られないであろう。
【0036】
以上に挙げた先行技術のうち、特開昭50−160046によるカラー化はマイクロカプセルの壁膜、分散液、塗布層のいずれかを通常の染料、または顔料で着色し、マイクロカプセル内の磁性フレークが水平方向に配向したときにその配向からの反射光が上記いずれかの部位の着色層を透過してディスプレー面に着色カラーを示すもので、逆に文字や像の形成時に垂直配向する磁性フレークの垂直面は入射光をディスプレー面に反射せずに裏面側に透過吸収されてしまい、ディスプレー面に暗色の文字や像を示す。すなわち、このカラー化効果は文字や像には及ばず、その背景部分(水平配向部分)をカラー化する発明である。
【0037】
また、特開2000−221912および221913が開示するカラー化は、在来型(ハニカムセル型)の磁気ディスプレーに用いる磁性粒子である黒色マグネタイトなどの黒色酸化鉄粉に各種の着色顔料を混合して合成樹脂で結合・硬化して行うとしているが、この方法によるカラー化は既に述べたように物理的に困難である。また特開2000−231348は、造粒した黒色マグネタイトなどの磁性体粒子を核とし、その核の周囲に着色コーティング層と樹脂による保護層を設ける着色造粒粒子を用いるディスプレーであるが、着色コーティング層が厚くなければ黒色磁性粒子のカラーマスキングにならないことから、実施の可能性が乏しい。
【0038】
かかる点に鑑み、本願出願人は、着色造粒磁性粒子を一切用いないでディスプレーのカラー化について研究し、完成させて本願に先立ち特許出願した(特願2001−177128)。
【0039】
この出願に係る発明におけるディスプレーのカラー化は、図12に示すように、像形成素子の分散液を封入したマイクロカプセル36を塗設する二枚の基板37,38のうちのディスプレー表面側の透明基板37の表面または裏面の全面に、多重層構造を形成する板状粒子39を配列した配列層39A、すなわちパール顔料層を塗布することを内容とするものであり、そのディスプレー表面に本来なら黒色に描かれる文字や像が、上記配列層39Aを通してみることにより、パール顔料の種類によって選べる多彩な干渉色に転化するものである。
【0040】
この発明に用いる特殊な「多重層構造」を有する板状粒子配列層39Aはフィルターの機能を発揮し、その配列層39Aを暗色カラー上に置くと入射光の透過・屈折・多重反射の相互作用によって強い干渉色を示すが、白色カラー上に置くと入射光のうちの透過成分である補色が再反射して無彩色になる原理に基づいている。この原理を利用して、黒色酸化鉄によって形成される黒色の文字や像を干渉色に転化し、白色顔料による白色の背景を、その白色にとどめて、B/W(ブラック オン ホワイト)をC/W(カラー オン ホワイト)すなわちカラー化された文字や像を白色の背景上に形成するコントラストに転化する効果を得たものである。
【0041】
この発明は着色材を一切使わず、多重層構造の板状粒子39のフィルター機能を利用して透過光と反射光の成分比を変えることによって得られる多彩な干渉色によって磁気ディスプレーの像形成部をカラー化した画期的な発明であるが、多重層構造の板状粒子39の配列層39Aがディスプレー平面の全面に及ぶため、ディスプレー面を垂直から斜めに角度を変えると多重層構造による透過光と反射光の成分比が変化することによって発現する干渉色が微妙に異なる「角度依存性」と呼ばれる現象が不可避である。
【0042】
即ち、多重層構造を形成する板状粒子39がディスプレー面全面に平行配向している場合、ディスプレー面の垂直面から見る場合と、ディスプレー面を斜めにして見るときでは、光の入射角の変化に応じて反射光の反射角も変化するため、反射光と透過光、透過散乱光の成分比に変化が生じ、色調が変わる。この角度依存性は、分子の配向が螺旋・多重層を示すサーモクロミック液晶などにもみられる多重層構造を利用する干渉色或いは分光色に特有の現象である。
【0043】
このように、着色材を使わずにディスプレー面に形成される像のカラー化を可能にした磁気ディスプレーとして画期的ではあるが、ディスプレーを例えばテーブル上に置いて見る場合、多くの場合はディスプレー面は視角に対して斜めになることから、折角のカラーディスプレーに角度依存性があることは唯一の欠点であったことも否定できない。
【0044】
本発明の目的とするところは、磁気ディスプレーにおいて、文字や像の形成素子として不可欠要素である磁性粒子の固有の黒色カラーに着色材などを一切使わずに他の多彩なカラーに転化することにより、ディスプレー面に形成される像のカラー化を可能にし、且つ干渉カラーの角度依存性を解消した磁気ディスプレーを提供することにある。
【0045】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る磁気ディスプレーは、少くとも一枚が透明な二枚の非磁性体基板間に油状分散液中に分散した光吸収性黒色磁性体微粉と光反射性非磁性体微粉を封入したマイクロカプセル層を塗設してディスプレーとし、透明基板側を表面とするディスプレーの表面から文字または像形成用の磁場を印加し、裏面から文字または像消去用の磁場を印加して、マイクロカプセル内の光吸収性黒色磁性体微粉と光反射性非磁性体微粉の位置を、裏面側から表面側へまたは表面側から裏面側へと、転換することによって文字または像を形成・消去する磁気ディスプレーにあって、光吸収性黒色磁性体微粉と光反射性非磁性体微粉の油状分散液を封入するマイクロカプセルの壁膜となる重合物質の薄膜中に、分散液中の光吸収性黒色磁性体微粉がディスプレー面に文字や像として示す光吸収性黒色磁性体微粉固有の黒色カラーを干渉色に転化する多重層構造を形成する板状粒子をマイクロカプセルの球状表面全域の壁膜と平行配向するように配列した配列層を埋設したことを特徴とする。
【0046】
このように構成したので、マイクロカプセルの壁面に埋設した多重層構造の板状粒子の配列層は、ディスプレー面からの入射光に透過・屈折・多重反射の複合効果をもたらすフィルターの機能を発揮し、その結果、ディスプレー面に形成される本来黒色の文字や像を板状粒子に応じた干渉カラーに転化することになり、ディスプレー面にカラーの像が形成される。そして、前記の多重層構造を形成する板状粒子は、光吸収性黒色磁性体微粉と光反射性非磁性体微粉の油状分散液を封入するマイクロカプセルの壁膜となる重合物質の薄膜中に、マイクロカプセルの球面全域に壁膜と平行配向するように配向した配列層として埋設したので、その球状のマイクロカプセルをどの角度、即ちどの視角から見ても、その視角は板状粒子に対し垂直方向となり、前記球状のマイクロカプセルを透明な基板に塗布したディスプレー面を斜めの角度から見ても、その視界に入るマイクロカプセルの壁膜に埋設されている板状粒子は、その視角に対して常に垂直方向となり、垂直方向から見る干渉色が得られることになった。
【0047】
また、前記マイクロカプセルの壁膜となる重合物質の薄膜中に多重層構造を形成する板状粒子の配列層を設けたマイクロカプセル内の油状分散液を通常の染料または顔料によって着色してもよい。
【0048】
このようにすることによって、ディスプレー面に本来は光反射性非磁性体微粉固有の白色を呈するディスプレーの消去部分または文字または像の背景となる部分が着色され、この着色される部分もマイクロカプセルの壁膜に埋設されている板状粒子のフィルター効果によって干渉色に転化し、ディスプレー面には像形成部と背景部の双方に、それぞれ異なったカラー間のコントラストが得られる。これは、多重層構造の板状粒子を平行配向させて白色以外の下地カラーに重ねると、その下地カラーによって透過光と反射光の混合成分比が変化する「二色性の原理」によるものである。
【0049】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る磁気ディスプレーの実施の形態の一例を示す断面説明図、図2は図1に示す磁気ディスプレーに使用されるマイクロカプセルの拡大断面図であり、(A)、(B)、(C)は、図1のA部、B部、C部におけるマイクロカプセルを示すものである。図3は本発明に係る磁気ディスプレーの実施の形態の他例として、マイクロカプセル内の油状分散液を着色して干渉色を像形成部だけではなく、背景色にも及ぼすディスプレーを示す断面説明図、図4は図3に示す磁気ディスプレーに使用されるマイクロカプセルの拡大断面図であり、(A)、(B)は、図3のA部、B部におけるマイクロカプセルを示す。図5は図2、図4に示すマイクロカプセルの壁膜に埋設されている板状粒子を示す一部断面斜視図、図6は図1に示す磁気ディスプレーに文字を形成した説明図である。
【0050】
本例の磁気ディスプレーは、少なくともディスプレー面1が透明である二枚の非磁性体基板2,3間に、油状分散液4中に分散した光吸収性黒色磁性体微粉5と光反射性非磁性体微粉6を封入したマイクロカプセル7を用いたマイクロカプセル層7Aが塗設されている。
【0051】
前記したマイクロカプセル7の壁膜8中に、油状分散液4中の光吸収性黒色磁性体微粉5がディスプレー面1に文字や像として示す光吸収性黒色磁性体微粉5固有の黒色カラーを干渉色に転化するフィルターの機能を有する多重層構造を形成する板状粒子9の配列層9Aが、マイクロカプセル7の壁膜8の全域を覆うように、且つ各板状粒子9がマイクロカプセル7の壁膜8に対して平行に配向するように埋設されている。
【0052】
前記フィルター機能を有する多重層構造を形成する板状粒子9は、その多重層の各層による光の透過・屈折・多重反射の相互作用によって干渉色の複合効果が得られ、その効果は暗色、特に黒色の下地の上に重ねたときに顕著に現れるものであり、「真珠光沢顔料」あるいは「パール顔料」と通称され、自動車用塗装剤、熱線反射用塗装、液晶パネルのバックライト用光散乱剤、メークアップ化粧品など、広い用途に利用されているものであって、基板物質10の表面に被覆物質11で被覆された構造となっている(図5)。
【0053】
基板物質10としては、天然雲母、合成雲母、板状アルミナ、板状シリカの一種或いは二種以上で構成されたものが多く使用されている。この基板物質10の表面に、被覆物質11として二酸化チタン、酸化鉄、或いはチタン酸コバルトの何れかが単層で被覆されている。
【0054】
これらの基板物質10や被覆物質11は、強調したい色によって適宜選択されるものであって、選択された基板物質10と被覆物質11の屈折率の違いによる両者の境界での光の反射と透過により下地カラーを強調したい特定な干渉色に転化させようとするものである。
【0055】
前記基板物質10に被覆される被覆物質11は単層に限らず、複数層にすることで干渉色のカラーバリエーションを増やすことができる。本例では図5に示すように、基板物質10に被覆される被覆物質11は2つの被覆物質11a,11bで被覆されている。基板物質10を複層(二層)で被覆すると、被覆物質11a,11bの双方の被覆膜の厚さを変えることによって透過光と反射光の成分比が変わり、干渉色の色調を変える選択肢が増える。本例では基板物質10として天然雲母が使用され、この天然雲母の表面を被覆する被覆物質11a,11bとして二酸化チタン(TiO)とカシテライト(二酸化錫、SnO)の複層(二層)が使用されている。
【0056】
このようにして構成される板状粒子28の大きさは、幅が5〜60μm、厚さが0.4μm前後の範囲に分布するものが使用される。
【0057】
前記のフィルター機能を有する多重層構造を形成する板状粒子9の配列層9Aが壁膜8に埋設されたマイクロカプセル7は、次のようにして造られる。
まず、通常の工程で、光吸収性黒色磁性体微粉5と光反射性非磁性体微粉(白色顔料)6を分散した油状分散液4を封入した、重合膜(ゼラチン膜)で覆われたマイクロカプセルをつくる。
【0058】
また、これとは別に、前記マイクロカプセルに用いたゼラチン量の10%相当量を溶解した水溶液を準備する。このゼラチン水溶液にさらに二倍量の水を加え、マイクロカプセルの内相量(カプセル内の分散液の量)の重量比約7%相当量の多重層構造の板状粒子9を加えて、板状粒子9が均一に分散した状態のゼラチン水溶液をつくる。
【0059】
前記マイクロカプセルをつくる通常工程を経て、内包される分散液の液滴サイズが所望の範囲になり、相分離したゼラチンの濃厚相がその液滴の界面で壁膜を形成する段階で、多重層構造の板状粒子9を分散したゼラチン水溶液を加え、pH値、撹拌速度等の条件を整えることにより、図2に示す板状粒子9の配列層9Aが壁膜8に埋設されたマイクロカプセル7を得る。このとき、板状粒子9は約0.4μmの薄い扁平形状であるので壁膜8の形成に応じて平行配向する性質があり、板状粒子9が壁面8に対して平行に配向し、ほぼ完全に壁膜8の全域を配列層9Aが覆うように埋設されたマイクロカプセル7が得られた。このようにして板状粒子9の配列層9Aが得られたマイクロカプセル7の壁膜8は通常の方法で脱水不溶化処理を施して、バインダーを加えて塗布液とする。
【0060】
また、前記マイクロカプセル7内の油状分散液4を通常の染料または顔料によって着色してもよい。マイクロカプセル7内の油状分散液4を着色した場合の磁気ディスプレーを図3に示す。この場合のディスプレー面は、干渉色が像形成部だけではなく、像の背景部にも及ぶ。
【0061】
上記のようにして構成された磁気ディスプレーによれば、マイクロカプセル7の壁面8に埋設された多重層構造の板状粒子9の配列層9Aは、ディスプレー面1からの入射光に透過・屈折・多重反射の複合効果をもたらすフィルターの機能を発揮し、その結果、ディスプレー面1に形成される本来黒色の文字や像を板状粒子に応じた干渉カラーに転化することになり、ディスプレー面1にカラーの像が形成される。そして、前記フィルターの機能を有する多重層構造を形成する板状粒子9は、光吸収性黒色磁性体微粉5と光反射性非磁性体微粉6の油状分散液4を封入するマイクロカプセル7の壁膜8となる重合物質の薄膜中に、マイクロカプセル7の球状表面全域の壁膜8と平行配向するように配列した配列層9Aとして埋設したので、その球状のマイクロカプセル7をどの視角から見ても、その視角は板状粒子9に対し垂直方向となり、斜めから見ても角度依存性に因るカラー変化が生じない。
【0062】
即ち、本発明では、多重層構造の板状粒子9の配列層9Aを、光吸収性黒色磁性体微粉5と光反射性非磁性体微粉6の油状分散液4を封入したマイクロカプセル7の壁膜8に、その球状表面に平行配向するように埋設して、ディスプレーの二枚の非磁性体基板2,3のうちの透明な非磁性体基板2側に塗布したので、その結果、板状粒子9がマイクロカプセル7の壁膜8の球状表面に沿って平行配向していることから、ディスプレー面1を垂直方向から見ても、ディスプレー面1を傾斜させて斜め方向からみても、マイクロカプセル7の壁膜8に埋設している板状粒子9の視界に入る部分が変わるだけで、視界に入る板状粒子9からの反射光は常に垂直方向から見たときと同じ角度から見られることにより、多重層構造に特有の角度依存性が解消された。
【0063】
また、前記マイクロカプセル7の壁膜8となる重合物質の薄膜中に多重層構造を形成する板状粒子9の配列層9Aを設けたマイクロカプセル7内の油状分散液4を通常の染料または顔料によって着色しておくと、ディスプレー面1に本来は光反射性非磁性体微粉6固有の白色を呈するディスプレーの消去部分または文字または像の背景となる部分が着色され、この着色される部分も干渉色に転化し、ディスプレー面1には像と背景に異なったカラー対カラーのコントラストが得られる(図3参照)。これは、多重層構造の板状粒子9を平行配向させて白色以外の下地カラーに重ねると、その下地カラーによって透過光と反射光の混合成分比が変化する「二色性の原理」によるものである。
【0064】
上記のようにして構成された磁気ディスプレーにより得られた、具体的な転化した干渉色のカラーの例を図6により説明する。
(a)マイクロカプセル7の壁膜8に、板状粒子9として、多重層構造を形成しているパール顔料(メルク社の221−WNT(ブルー))が埋設され、そしてマイクロカプセル7内の無着色の油状分散液4が封入されたマイクロカプセル7が塗設された磁気ディスプレーである場合、このディスプレー面1を磁気ペン13で走査してabcの文字状の磁場を加えたところ、その文字はブルーに転化し、文字以外の背景部は白色となるディスプレー面1の表示が得られた(図1、図2参照)。
(b)マイクロカプセル7の壁膜8に、板状粒子9として、多重層構造を形成しているパール顔料(メルク社の215−WNT(レッド))が埋設され、またマイクロカプセル7内の油状分散液4中に、ブルー顔料(山陽色素社製のシアニンブルーGD−311)を分散して着色したマイクロカプセル7が塗設された磁気ディスプレーである場合、このディスプレー面1を磁気ペン13で走査してabcの文字状の磁場を加えたところ、その文字はレディシ パープルに転化し、文字以外の背景部はバイオレットに転化したディスプレー面1の表示が得られた(図3、図4参照)。
【0065】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る磁気ディスプレーによれば、少くとも一枚が透明な二枚の非磁性体基板間に油状分散液中に分散した光吸収性黒色磁性体微粉と光反射性非磁性体微粉を封入したマイクロカプセル層を塗設してディスプレーとし、透明基板側を表面とするディスプレーの表面から文字または像形成用の磁場を印加し、裏面から文字または像消去用の磁場を印加して、マイクロカプセル内の光吸収性黒色磁性体微粉と光反射性非磁性体微粉の位置を、裏面側から表面側へまたは表面側から裏面側へと、転換することによって文字または像を形成・消去する磁気ディスプレーにあって、光吸収性黒色磁性体微粉と光反射性非磁性体微粉の油状分散液を封入するマイクロカプセルの壁膜となる重合物質の薄膜中に、分散液中の光吸収性黒色磁性体微粉がディスプレー面に文字や像として示す光吸収性黒色磁性体微粉固有の黒色カラーを干渉色に転化する多重層構造を形成する板状粒子をマイクロカプセルの球状表面全域の壁膜と平行配向するように配列した配列層を埋設したので、マイクロカプセルの壁面に埋設した多重層構造の板状粒子の配列層が、ディスプレー面からの入射光に透過・屈折・多重反射の複合効果をもたらすフィルターの機能を発揮し、その結果、ディスプレー面に形成される本来黒色の文字や像を板状粒子に応じた干渉カラーに転化するので、文字や像の形成素子として不可欠要素である磁性粒子の固有の黒色カラーに着色材などを一切使うことなくディスプレー面にカラーの像を形成することができる。
【0066】
そして、前記フィルターの機能を有する多重層構造を形成する板状粒子は、光吸収性黒色磁性体微粉と光反射性非磁性体微粉の油状分散液を封入するマイクロカプセルの壁膜となる重合物質の薄膜中に、マイクロカプセルの球状表面全域の壁膜と平行配向するように配列した配列層として埋設したので、その球状のマイクロカプセルをどの視角から見ても、板状粒子は視角に対して垂直方向に配向しているため、ディスプレー面を垂直方向からみたときと同様の干渉色を得ることができる。
【0067】
更に、前記マイクロカプセル内の油状分散液を通常の染料または顔料によって着色しておくと、ディスプレー面に本来は光反射性非磁性体微粉固有の白色を呈するディスプレーの消去部分または文字または像の背景となる部分が着色され、この着色される部分も干渉色に転化し、ディスプレーには像と背景に異なったカラー対カラーのコントラストを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ディスプレーの実施の形態の一例を示す断面説明図である。
【図2】図1に示す磁気ディスプレーに使用されるマイクロカプセルの拡大断面図であり、(A)、(B)、(C)は、図1のA部、B部、C部におけるマイクロカプセルを示す。
【図3】本発明に係る磁気ディスプレーの実施の形態の他例として、マイクロカプセル内の油状分散液を着色して干渉色を像形成部だけではなく、背景色にも及ぼすディスプレーを示す断面説明図である
【図4】図3に示す磁気ディスプレーに使用されるマイクロカプセルの拡大断面図であり、(A)、(B)は、図3のA部、B部におけるマイクロカプセルを示す。
【図5】図2、図4に示すマイクロカプセルの壁膜に埋設されている板状粒子を示す一部断面斜視図である。
【図6】図1に示す磁気ディスプレーに文字を形成した説明図である。
【図7】在来型(ハニカムセル利用)磁気ディスプレーの構成と作用を説明する断面図である。
【図8】改良型(マイクロカプセル利用)磁気ディスプレーの構成と作用を説明する断面図である。
【図9】改良型(マイクロカプセル利用)磁気ディスプレーに塗設されるマイクロカプセル内における像形成時と消去時の磁性体微粉と非磁性体微粉の挙動を説明する拡大図である。
【図10】改良型(マイクロカプセル利用)磁気ディスプレーのうちの一つである「磁性配向型」ディスプレーの構成と作用を説明する断面図である。
【図11】改良型磁気ディスプレーの一つである「磁性配向型」ディスプレーに用いられている微小扁平磁性フレークのマイクロカプセル内での挙動を説明する拡大図である。
【図12】ディスプレー表面側の透明基板の表面の全面に、多重層構造を形成する板状粒子を配列した配列層を塗布した改良型(マイクロカプセル利用)磁気ディスプレーの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ディスプレー面
2,3 非磁性体基板
4 油状分散液
5 光吸収性黒色磁性体微粉
6 光反射性非磁性体微粉
7 マイクロカプセル
7A マイクロカプセル層
8 壁膜
9 板状粒子
9A 配列層
10 基板物質
11 被覆物質
11a,11b 被覆物質
12 マイクロカプセル
13 磁気ペン

Claims (2)

  1. 少くとも一枚が透明な二枚の非磁性体基板間に油状分散液中に分散した光吸収性黒色磁性体微粉と光反射性非磁性体微粉を封入したマイクロカプセル層を塗設してディスプレーとし、透明基板側を表面とするディスプレーの表面から文字または像形成用の磁場を印加し、裏面から文字または像消去用の磁場を印加して、マイクロカプセル内の光吸収性黒色磁性体微粉と光反射性非磁性体微粉の位置を、裏面側から表面側へまたは表面側から裏面側へと、転換することによって文字または像を形成・消去する磁気ディスプレーにあって、
    光吸収性黒色磁性体微粉と光反射性非磁性体微粉の油状分散液を封入するマイクロカプセルの壁膜となる重合物質の薄膜中に、分散液中の光吸収性黒色磁性体微粉がディスプレー面に文字や像として示す光吸収性黒色磁性体微粉固有の黒色カラーを干渉色に転化する多重層構造を形成する板状粒子をマイクロカプセルの球状表面全域の壁膜と平行配向するように配列した配列層を埋設したことを特徴とする磁気ディスプレー。
  2. 前記マイクロカプセルの壁膜となる重合物質の薄膜中に多重層構造を形成する板状粒子の配列層を設けたマイクロカプセル内の油状分散液を通常の染料または顔料によって着色することを特徴とする、請求項1記載の磁気ディスプレー。
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