JP2000185489A - 磁気記録体 - Google Patents
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Abstract
示する磁気記録体に係り、とくに未印字部の白色度が良
好で、画像の安定性に優れ、さらには、特定の色をもつ
磁性粉微粒子を使い分けることによりカラー表示に好適
な磁気記録体を提供すること。 【解決手段】非磁性材料からなる支持体上に、少なくと
も着色された層と、更にその上層に、磁性粉を内包する
マイクロカプセルをバインダー中に分散配置してなる磁
気記録層を有する磁気記録体において、上記磁性粉が特
定の色をもつ磁性粉であることを特徴とする磁気記録体
を提供する。
Description
磁性粉を配向させ、画像を表示する磁気記録体に係り、
とくに未印字部の白色度が良好で、画像の安定性に優
れ、さらには、特定の色をもつ磁性粉微粒子を使い分け
ることによりカラー表示に好適な磁気記録体に関する。
て、例えば、特開昭48−56393号公報に記載され
ているように、着色分散媒中に磁性粒子が分散されたサ
スペンジョンに磁界を作用させることにより、磁性粒子
を移動させ、着色分散媒の色を変化させて表示を行う方
法が知られている。
ンジョンを2枚の基板間に封じこんで一方の基板から磁
気ペンで文字、模様を描いて磁気を作用させると、サス
ペンジョンの磁性粒子が吸引されて、その通りの文字や
模様が得られるが、磁性粒子の比重は分散媒のそれより
も極めて大きいので吸引された磁性粒子は、時間ととも
に沈降するため文字や模様を長時間保持できない欠点を
有する。
子はすべて磁気ペンに吸引されるので、磁気ペンから離
れて存在していた磁性粒子まで吸引されるため、不鮮明
な文字や模様しか得られない欠点も有していた。磁性粒
子の沈降を防止するため、例えば磁性粒子を細かくする
か、磁性粒子に低比重のポリマー等を被覆して、磁性粒
子の見かけの比重を分散媒のそれと近似させると、磁性
粒子に働く磁気力が極端に小さくなるため、磁気ペンに
よって吸引されにくくなり、濃度の濃い、鮮明な文字や
模様が得られなくなるという欠陥を生じる。
のそれと近似させると、文字や模様を消去する際も、磁
性粒子が基板の反対側に吸引されにくくなり、完全に消
去できず、これを繰り返していると全体的に黒ずんでし
まい、実用的ではなかった。
ば、特公昭57−27463号公報、特開昭62−53
359号公報に記載されているように、分散媒として、
一定値以上の降伏値を有する液体、あるいは、増稠剤を
用いることによって、ぼけのない鮮明でコントラストの
高い文字、画像が表示でき、その表示は長時間安定に保
持でき、かつ、消去を完全にきれいに行える磁気記録体
が知られている。
ックシートの全面に、一辺および深さが各2mm程度の
ハニカム状のセルを設けるように成形して、そのセルの
中に、磁性粒子と白色顔料を分散媒に分散したサスペン
ジョンを注入し、これを透明シートで密封した形態であ
り、以下の欠点を有していた。即ち、ハニカム状のセル
の中で磁性粒子を裏面より表面に移動させて像を形成す
るため、像の解像度をハニカム状のセルより小さくする
ことは不可能である。また、ハニカム状のセルを成形す
ること、ハニカム状のセルを大型化、あるいは非常に小
型化すること、ハニカム状のセルにサスペンジョンを注
入する工程等が困難である。
6082号公報、特開平4−233581号公報に記載
されているように、前記のようなハニカム状のセルに磁
性粒子と顔料を密封した磁気記録体とは異なり、磁性粒
子をマイクロカプセルに封入し、これを支持体上に塗布
した磁気記録体が知られている。この方法によれば、マ
イクロカプセルの粒径を制御することにより、解像度を
高くすることができ、製造工程も容易である。また、マ
イクロカプセルを塗布する基板に種々のフィルム等の選
択が可能となり、形状、大きさも自由に選択が可能とな
る。
方法で行なわれる。まず永久磁石によって、マイクロカ
プセル内の光吸収性の磁性粒子を磁気記録体の裏面側に
吸引し、それに伴い、光反射性の非磁性粒子が磁気記録
体の表面に残留することによって、表面が非磁性粒子の
色となり、消去状態となる。次に磁気記録体表面から永
久磁石によって磁気を印加・記録することにより、表面
に光吸収性の磁性粒子が磁気によって吸引され、所望の
文字、画像が形成される。従って、このような画像形成
では、非磁性粒子と磁性粒子とが入れ替わるのに時間が
かかり、感度の劣る磁気記録体となる。
形態として、例えば、特開平1−145637号公報、
特開昭63−153197号公報、特公平4−7518
号公報、特開平6−79986号公報、特開平6−92
068号公報、あるいは、EyneS.Trumble
P.S.&E.7 213(1963)に記載されて
いるように、フレーク状の光反射性の磁性粒子をマイク
ロカプセルに封入した磁気記録体が知られている。
録体作製時に、塗布したカプセル中の磁性粒子をあらか
じめ磁気記録体平面に平行に配向させることにより入射
光を全部反射させ明るく見せておく。次に、磁気的な記
録をすることにより、磁性粒子が回転し入射光を散乱、
吸収するようになり、コントラストが生じ黒色の像が形
成される。
は、記録層下層に着色層がない場合には、印字部と未印
字部のコントラストがあまり大きくなく実用上不十分で
あり、一方記録下層に黒色以外の着色層を設けた場合で
も、その色が黒ずんだものとなり、明度の低い色しか表
現出来なかった。さらに、上記磁気記録体は、磁気の力
で容易に印字、消去が行えるため、磁石に触れただけ
で、未印字部にかぶりを生じたり、画像が消去されてし
まったりとするように画像の安定性が悪いという欠点を
有している。
らは、少なくともフレーク状磁性粉と、これを分散して
なる常温において固相状態を示す分散媒とを内包するマ
イクロカプセルを記録層中に分散配置した磁気記録体を
提案した(特開平8ー175059)。この方法によれ
ば、マイクロカプセル中の分散媒が常温において固体で
あるため、前述のように磁石にふれただけで、未印字部
にかぶりを生じたり、画像が消去されてしまったりとい
う事がなく、磁力に対する画像の安定性がよい。また、
冬場の暖房器具や夏場の車の中等により不慮の熱が加わ
ったとしても、熱だけでは、磁性粉は動かないため、熱
に対する画像の安定性がよい。しかしながら、この場合
でも磁性粉が黒色あるいは金属光沢色であるため、記録
層下層の着色層の色が黒色以外の場合には、その色が黒
ずんだものとなり、明度の低い色しか十分な表現が出来
なかった。
成するためになされたものであり、請求項1に記載の発
明は、非磁性材料からなる支持体上に、少なくとも着色
された層と、更にその上層に、磁性粉を内包するマイク
ロカプセルをバインダー中に分散配置してなる磁気記録
層を有する磁気記録体において、上記磁性粉が特定の色
をもつ磁性粉であることを特徴とする磁気記録体であ
る。
性粉が白色磁性粉であることを特徴とする、請求項1記
載の磁気記録体である。
いずれかに記載の磁気記録体において、特定の色をもつ
磁性粉、あるいは白色磁性粉の平均粒径が5μmから4
0μmの間にあることを特徴としている。
れかに記載の磁気記録体において、上記マイクロカプセ
ル中の磁性粉の分散媒が、常温で固相状態を示す物質で
あることを特徴としている。
内の磁性粉に白色磁性粉を使用しているため、磁性粉を
カプセル内で水平方向に配向させて連ならせた場合に
は、入射光を散乱し、白色度が従来よりも高くなる。ま
た、磁性粉を垂直に配向させ連ならせた場合には、下層
の着色層の色を黒ずませることがなく、明度の高い色を
表現することが出来る。また、白色磁性粉の代わりに特
定の色をもつ磁性粉を用いた場合には、例えば、青地に
赤や緑地に黄等の表示が可能となる。また、マイクロカ
プセル中の磁性粉の分散媒を常温において固相状態を示
す材料にすることにより、熱と磁気で記録することので
きる熱/磁気記録体となり、磁石に触れただけで未印字
部にかぶりを生じたり、画像が消去されてしまったりと
いうような事がなくなり、画像の安定性が良好となる。
に説明する。図1は本発明の磁気記録体の一実施例を示
す断面図であり、図2は本発明で磁気記録層に用いられ
るマイクロカプセルの一実施例を示す断面図であり、図
3は本発明の磁気記録体の作製時の状態を示す説明図で
あり、図4は本発明の磁気記録体の磁気記録層に対し平
行に白色磁性粉(あるいは特定の色をもつ磁性粉)を配
向させ連ならせてなる状態を示す説明図であり、図5は
本発明の磁気記録体の磁気記録層に対し部分的に垂直方
向に白色磁性粉(あるいは特定の色をもつ磁性粉)を配
向させ連ならせてなる状態を示す説明図である。
し、支持体11、着色層17、白色磁性粉(あるいは特
定の色をもつ磁性粉)等を含むマイクロカプセル15を
バインダー16に分散してなる塗布材が塗布される磁気
記録層12、保護層14が順次積層されている。
いられる白色磁性粉(あるいは特定の色をもつ磁性粉)
を含むマイクロカプセル15の一実施例を示す断面図で
ある。
み、かつ、白色に見える微粒子であればどんなものでも
良いが、例えば鉄、ニッケル、鉄・ニッケル、鉄・ニッ
ケル・クロム等のステンレススチール、コバルト、コバ
ルト・アルミニウムやサマリウム・コバルト合金等の粒
子等をアトマイザーやハンマーミル等で粉末状あるいは
フレーク状の微粒子としたものを白色化処理して用いる
ことができる。白色化処理の方法は、金属や金属酸化
物、あるいは白色の無機化合物や白色結晶性有機化合物
等で、磁性粉微粒子を、湿式あるいは乾式の種々公知の
方法で被覆すればよい。例えば、メッキ法、噴霧乾燥
法、蒸着法、等が挙げられる。更に、これらの白色磁性
粉を有機溶媒等との親和性を高めるために、高級エステ
ル処理、シランカップリング処理、チタネート系カップ
リング処理等を施してもよい。本発明における白色状磁
性粉22の大きさは、磁性粉を白色に隠蔽できうる隠蔽
層の厚み、磁気印加による磁性粉のマイクロカプセル内
での移動のしやすさ、磁気記録層12の画像コントラス
ト等を考慮すると粒径が5μmから40μmであること
が好ましい。特定の色をもつ磁性粉についても、その色
が白色に限らないことを除けば、白色磁性粉と同じであ
る。特定の色とはどんな色でもよく、例えば赤や緑や黄
色などが使える。
であるが、特に好ましくは室温での揮発性が少ない高沸
点溶剤等が好ましい。また、熱/磁気記録体とする場合
は常温(約10〜35℃の範囲)で固体のもの(固相状
態を示す)で、かつ常温以上の温度(約40〜80℃の
範囲)に加熱されると流動状態になるものを使用する。
例えば有機化合物で、パラフィンワックス、カルナバワ
ックスなどの天然或いは合成ワックス、天然或いは合成
樹脂、またはカルボン酸エステルなど上記条件を満たす
一般に公知であるものを単独、或いは溶剤等と混合して
適宜使用することができる。なお、光透過性を妨げない
範囲で着色してもよい。
もつ磁性粉)22、分散媒23などを主成分とする芯物
質21をポリマー等の殻物質24で覆い、マイクロカプ
セル化する。この殻物質24として用いられる樹脂に
は、一般に用いられている樹脂、例えばアクリル系樹
脂、メタクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹
脂、エポキシ樹脂、天然樹脂等が挙げられ、これらを単
独、あるいは2種以上混合して使用することも可能であ
る。
5の製造法としては、ポリマー溶液に分散させた芯物質
のまわりにポリマーの濃厚相を分離させる相分離法、ポ
リマー溶液中の芯物質のまわりにポリマーの硬化試験薬
等によりポリマーを硬化させる液中硬化被覆法、芯物質
を分散させたエマルジョンの内、あるいは外相のいずれ
か一方からモノマーや重合触媒を供給し芯物質の表面を
ポリマーで覆うインシチュー重合法、芯物質を分散させ
たエマルジョンの内相と外相の両方からモノマーを供給
する界面重合法等のマイクロカプセル化技法が好適であ
るが、これらの方法に限定されるものではない。
いは特定の色をもつ磁性粉)22を分散媒24に均一に
分散させたサスペンジョンの外相からモノマーを供給す
るインシチュー重合法、あるいは相分離法を用いて製造
することにより、粒径の揃った、かつ白色磁性粉(ある
いは特定の色をもつ磁性粉)22の移動が容易なマイク
ロカプセル15を製造することができる。ここで用いる
重合性モノマーは、アクリル酸エステル、メタクリル酸
エステル、スチレンおよびその誘導体、イソシアネー
ト、各種アミン、エポキシ基を有する化合物等が好適で
ある。
μm〜300μm程度が好ましい。粒径が10μm以下
では、カプセル内に含まれる磁性粉大きさが小さくな
り、また、含有量も相対的に少なくなるため、隠蔽硬化
が薄れ、コントラストが低くなってしまう。また、粒径
が300μm以上では、厚みが大きすぎて、磁性粉の移
動に時間がかかってしまう。
に、着色層を形成し、上述の構成を有するマイクロカプ
セル15をバインダー16とともに塗布して磁気記録層
12を形成、さらに保護層14を積層することにより作
製される。
ル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリ
スチレン,ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂
類、天然樹脂、紙、合成紙、金属、セラッミクスなどを
単独または組み合わせた複合体として用いることができ
る。またその形状もカード状あるいはシート状、フィル
ム状など用途に応じて選択でき、さらに用途に応じて要
求される物性、例えば強度、剛性、隠蔽性、光不透過性
等を考慮し、上記材料から適宜選択することができる。
独、数種の顔料の混合物、顔料とポリマーからなる混合
物、染料単独、数種の染料の混合物などを用いることが
できる。例えば、顔料は一般に知られている二酸化チタ
ン、硫化亜鉛、チタン酸鉛、酸化ジルコニウム、鉛白、
カドミウム赤、カドミウム黄等の無機顔料、フタロシア
ニン系顔料等の有機顔料の微粒子、また染料はアゾ染
料、キノリン染料、フタロシアニン系染料など公知の各
種顔料、染料が用いられる。また、顔料或いは顔料とポ
リマーからなる混合物を用いる場合には、上述の顔料或
いは顔料とポリマーを混練後、粉砕する、または、顔料
或いは顔料を分散したモノマーを、乳化重合、懸濁重
合、分散重合等の方法を用い重合する等の方法が用いら
れる。この場合、ポリマーは架橋性のものとすることが
好ましい。これらの顔料又は染料を分散、溶解させるバ
インダーは、水系バインダー、溶剤系バインダー、エマ
ルジョン系バインダーなどが用いられる。また、印字表
現したい色を複数種選定し、これらの色をパターニング
して同時に表現することも可能である。
を分散するバインダー16としては、水系バインダー、
溶剤系バインダー、エマルション系バインダー等が適宜
用いられるが、特に、硬化型樹脂を用いると、記録体の
耐摩擦性や繰り返し印字消去耐性が向上するため好まし
い。硬化性樹脂としては、例えばUV硬化性樹脂、EB
硬化型樹脂等の光硬化型樹脂や、イソシアネート基、メ
ラミン基、エポキシ基等を有する熱硬化型樹脂の他、湿
気硬化型樹脂、等が挙げられる。
マイクロカプセル15を保護するとともに、外部からマ
イクロカプセル15内の白色磁性粉(あるいは特定の色
をもつ磁性粉)22が見えるような光透過性を有してい
る必要がある。このような保護層14としては、透明性
のあるものであれば種々の高分子樹脂、フィルム等、各
種公知のものを使用することができる。例えば、エポキ
シ樹脂、テトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リエステル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリスチレン,等の合成樹脂、天然樹脂やナイロ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド等のフィ
ルム、が使用可能である。特に、ポリエチレンテレフタ
レートフィルムや、ポリエチレンナフタレートフィルム
等が好ましい。
色層17の形成方法は、例えばオフセット印刷法、グラビ
ア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式
や、ロール塗布法、ナイフエッジ法などの塗布方式、上
述のマイクロカプセル15を混入した転写層に有する転
写シートによる転写方式、また上述のマイクロカプセル
15を混入したインキを基材に吹き付けるインキジェッ
ト方式、支持体11と保護層14との間に上述のマイク
ロカプセル15を混入した溶液を充填する方式などの形
成方法により作成することができ、作成する情報記録媒
体の用途、数量に応じて上述の方式から適宜選択するこ
とができる。
像の形成方法を説明する。図3は白色磁性粉(あるいは
特定の色をもつ磁性粉)22が分散媒23である有機溶
媒に分散されたサスペンジョンを内包したマイクロカプ
セル15を支持体11上に塗布した本発明の磁気記録体
1の一部を拡大した断面図を表す説明図である。作製さ
れた当初は、マイクロカプセル15内で、白色磁性粉
(あるいは特定の色をもつ磁性粉)22は均一に分散さ
れた状態となっている。
マイクロカプセル15内の白色磁性粉(あるいは特定の
色をもつ磁性粉)22を連ならせて配向させてなる状態
を示す説明図である。磁気記録層12を支持体に対して
平行方向に一様に印加された磁気により、マイクロカプ
セル15中の白色磁性粉(あるいは特定の色をもつ磁性
粉)22は連なる様に配向して、磁気記録体表面は、白
色磁性粉(あるいは特定の色をもつ磁性粉)22により
入射光の大部分が反射される均一な白色調となる(特定
の色をもつ磁性粉の場合は、その特定の色となる。)。
ここで効率よく面状に白色磁性粉(あるいは特定の色を
もつ磁性粉)を連なる様に配向させるには、例えば磁気
記録体の側面全てに磁石を配置する方法、磁気記録体の
側面に磁石を配置した後磁気記録体を回転させる方法、
磁気記録体の側面周囲で磁石を回転させる方法、等があ
る。
対して垂直方向に白色磁性粉(あるいは特定の色をもつ
磁性粉)22を連ならせて配向させた状態を示す説明図
である。例えば垂直方向上下に磁石を配置する事によ
り、磁気記録層12のマイクロカプセル15中の白色磁
性粉(あるいは特定の色をもつ磁性粉)22は磁気記録
層12に垂直方向に連なるように配向される。これによ
り入射光は、白色磁性粉(あるいは特定の色をもつ磁性
粉)22によりほとんど入射方向に反射されない状態と
なるため、磁気記録層12に平行方向に配向された白色
磁性粉(あるいは特定の色をもつ磁性粉)22と垂直方
向に配向された白色磁性粉(あるいは特定の色をもつ磁
性粉)22との反射の差、すなわちコントラストが得ら
れ、これにより可視表示情報を記録することができる。
これらのカプセル内の磁性粉の状態は磁気ヘッドや磁性
ペン等でも作り出すことが出来る。
め、記録が容易であり、マイクロカプセルの粒径を制御
することにより、解像度の高い像形成が可能である。ま
た、特に白色磁性粉を使用する場合は、水平配向させた
ときの白色性に優れコントラストが良好である。また、
垂直配向時の下地の着色層の色を黒ずませることがな
く、明るい色を表現できる。
特定の色の磁性粉)の配向状態が平行方向又は垂直方向
の何れか一方をベースとし、部分的に他方とすることに
より情報を記録することができるため、上記とは逆に白
色磁性粉(あるいは特定の色をもつ磁性粉)の配向状態
が垂直方向にあるのをベースとし、部分的に平行方向に
配向状態を変化させて可視表示情報の記録を行なうよう
にしてもよい。
ダーに混ぜて塗工することで塗膜化することができるた
め、様々な支持体に塗設することができ、また、様々な
形状に加工することが可能であり、製造工程も簡単であ
ることから、用途範囲を広げることができる。特に紙上
に塗布した場合は家庭用ファックス等の情報記録紙とし
て使用でき、熱と磁気の印加により、印字・消去が容易
にかつ可逆的に行えるため、リサイクルペーパーとして
用いることが可能である。
する。
いて平均粒径15μmの磁性粉粒子(鉄−ニッケル合
金)のまわりに平均粒径1.5 μmの二酸化チタン粒子で
被覆し、白色磁性粉を作製した。
処理を施した。この白色微粒子30部とドデシルベンゼ
ン70部を良く混合し、これを10%ゼラチン水溶液4
000重量部中に、ホモジナイザーを用いて、回転数2
000rpmで平均粒径75μmとなるように約5分間
分散させた。得られた分散液に10%アラビアゴム水溶
液400重量部を混合し、さらに水1000重量部を添
加し、40℃に保ち、10%酢酸水溶液を滴下し、pH
を4に調節した。その後、液温を5℃に冷却し、30%
ホルマリン水溶液10重量部を加え、10%水酸化ナト
リウム水溶液を滴下しpHを9に調節し、ゼラチン−ア
ラビアゴム壁のマイクロカプセルを作製した。
ルジョン型UV硬化型樹脂液に分散して、可逆性感熱/
磁気記録層塗液を得た。
の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)シー
ト上に、着色層としてカーボンブラックとウレタン樹脂
からなる黒色層を設けた。これに上記可逆性感熱/磁気
記録層塗液を塗布乾燥し、UV照射を行って90μm厚
みの磁気記録層を設けた。更に、UV硬化型樹脂(滑剤
フィラー入り)を塗布後、UV照射により硬化させて保
護層を20μmで設けた。
を層に対して水平に磁界をかけて全面消去状態とした。
次に、層に対し部分的に垂直に磁界をかけて印字を行
い、パターン部分のマイクロカプセル内の磁性粉を垂直
に配向させて記録状態とした。記録部の濃度は光学反射
濃度系で測定した。
ニッケル合金60重量部に、銀をスパッタして、白色磁
性粉とし、これに、オレイン酸処理を施した。次にこれ
を、50℃に加熱し融解したパラフィンワックスとフタ
ル酸ジブチルの混合溶媒100重量部に均一に分散し、
この分散液を50℃に加熱した5%ポリビニルアルコー
ル300重量部中にホモジナイザーを用いて、回転数2
500rpmで平均粒径100μmとなるように約5分
間分散させた。得られた分散液にメラミン−ホルマリン
プレポリマー水溶液100重量部を加え、20%酢酸水
溶液を滴下しpHを6に調節した。その後、液温を65
℃に昇温し30分間重合反応を行い、メラミン−ホルマ
リン壁のマイクロカプセルを作製した。このカプセルを
アクリル系エマルジョン樹脂及びエポキシ系硬化剤と混
合して、可逆性感熱/磁気記録層塗液とした。
シアン色の着色層として、フタロシアニン顔料と水性ア
クリルエマルジョンの混合液を塗布して設けた。次に、
上記可逆性感熱/磁気記録層塗液を塗布、乾燥後、12
0℃10minで熱硬化を行い、50μm感熱/磁気記
録層を得た。次に50μmの易滑処理されたPET上に
ウレタン系ラミ用接着剤を塗布乾燥し、更に、この塗布
された50μmPETと上記コート紙をそれぞれの塗工
した層が内側になるように接着ラミネートして、熱/磁
気記録体を得た。
熱すると共に、層に対して水平に磁界をかけて、白色磁
性粉を水平方向に面状に連ならせて配向し、全面消去状
態とした。次に、層に対し垂直に磁界をかけた状態で、
記録する可視表示情報のパターンにあわせてサーマルヘ
ッドで印字を行い、パターン部分のマイクロカプセル内
の磁性粉を垂直に連ならせて配向し、記録状態とした。
を行わなかった他は、実施例1、2と同様に可逆性感熱
記録媒体を作成し、評価を行った。
性の比較を表1に示す。
態での白色度が、比較例1、2と比較して高く、またコ
ントラストも大きかった。また、実施例2のシアン色印
字部の色合いも、比較例2と比較して明るく見やすいも
のであった。
性粉に白色磁性粉を使用しているため、磁性粉をカプセ
ル内で水平方向に配向させて連ならせた場合には、入射
光を散乱し、白色度が従来よりも高くなる。また、磁性
粉を垂直に配向させ連ならせた場合には、下層の着色層
の色を黒ずませることがなく、明度の高い色を表現する
ことが出来る。また、マイクロカプセル中の磁性粉の分
散媒を常温において固相状態を示す材料にすることによ
り、熱と磁気で記録することのできる熱/磁気記録体と
なり、サーマルヘッド+磁界で印字可能となり、また、
磁石に触れただけで未印字部にかぶりを生じたり、画像
が消去されてしまったりというような事がなくなり、画
像の安定性が良好となる。
る。
マイクロカプセルの一実施例を示す断面図である。
図である。
白色磁性粉(あるいは特定の色をもつ磁性粉)を配向さ
せてなる状態を示す説明図である。
に垂直方向に白色磁性粉(あるいは特定の色をもつ磁性
粉)を配向させてなる状態を示す説明図である。
粉) 23・・・分散媒 24・・・殻物質 30・・・熱・磁気ヘッド
Claims (4)
- 【請求項1】非磁性材料からなる支持体上に、少なくと
も着色された層と、更にその上層に、磁性粉を内包する
マイクロカプセルをバインダー中に分散配置してなる磁
気記録層を有する磁気記録体において、上記磁性粉が特
定の色を持つ磁性粉微粒子であることを特徴とする磁気
記録体。 - 【請求項2】前記特定の色を持つ磁性粉微粒子が白色磁
性粉微粒子であることを特徴とする請求項1記載の磁気
記録体。 - 【請求項3】上記の特定の色を持つ磁性粉微粒子の平均
粒径が5μmから40μmの間にあることを特徴とする
請求項1あるいは2のいずれかに記載の磁気記録体。 - 【請求項4】上記マイクロカプセル中の磁性粉の分散媒
が、常温で固相状態を示す物質であることを特徴とする
請求項1乃至3のいずれかに記載の磁気記録体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36699598A JP2000185489A (ja) | 1998-12-24 | 1998-12-24 | 磁気記録体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36699598A JP2000185489A (ja) | 1998-12-24 | 1998-12-24 | 磁気記録体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000185489A true JP2000185489A (ja) | 2000-07-04 |
Family
ID=18488207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36699598A Pending JP2000185489A (ja) | 1998-12-24 | 1998-12-24 | 磁気記録体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000185489A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002062548A (ja) * | 2000-08-23 | 2002-02-28 | Toppan Printing Co Ltd | 磁気可視記録媒体の製造方法及び磁気可視記録媒体 |
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1998
- 1998-12-24 JP JP36699598A patent/JP2000185489A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002062548A (ja) * | 2000-08-23 | 2002-02-28 | Toppan Printing Co Ltd | 磁気可視記録媒体の製造方法及び磁気可視記録媒体 |
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