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JP2744971B2 - 一部フッ素化されたカルボン酸及びその誘導体並びにその製造方法 - Google Patents

一部フッ素化されたカルボン酸及びその誘導体並びにその製造方法

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JP2744971B2
JP2744971B2 JP63293755A JP29375588A JP2744971B2 JP 2744971 B2 JP2744971 B2 JP 2744971B2 JP 63293755 A JP63293755 A JP 63293755A JP 29375588 A JP29375588 A JP 29375588A JP 2744971 B2 JP2744971 B2 JP 2744971B2
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ギユンテル・ジーゲムント
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クラリアント・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング
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    • C07C63/00Compounds having carboxyl groups bound to a carbon atoms of six-membered aromatic rings
    • C07C63/33Polycyclic acids
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C65/00Compounds having carboxyl groups bound to carbon atoms of six—membered aromatic rings and containing any of the groups OH, O—metal, —CHO, keto, ether, groups, groups, or groups
    • C07C65/21Compounds having carboxyl groups bound to carbon atoms of six—membered aromatic rings and containing any of the groups OH, O—metal, —CHO, keto, ether, groups, groups, or groups containing ether groups, groups, groups, or groups
    • C07C65/24Compounds having carboxyl groups bound to carbon atoms of six—membered aromatic rings and containing any of the groups OH, O—metal, —CHO, keto, ether, groups, groups, or groups containing ether groups, groups, groups, or groups polycyclic
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/16Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation
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    • C07C51/255Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen of compounds containing six-membered aromatic rings without ring-splitting
    • C07C51/265Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen of compounds containing six-membered aromatic rings without ring-splitting having alkyl side chains which are oxidised to carboxyl groups

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  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一部フッ素化されたカルボン酸、特に一部フ
ッ素化されたカルボン酸並びにその酸ハロゲニド及び種
々のフッ素含有物を有する一部フッ素化されたテトラカ
ルボン酸及びその無水物、その製造方法及びその使用法
に関する。
対応する1,2−ジメチルフエニル化合物から1,1−ビス
−〔4−(1,2−ジカルボキシフエニル)〕−1−フエ
ニル−2,2,2−トリフルオロエタンを製造することは、
知られている(CA107:97277j(1987)、NASA,Techn.Mem
ory 87 113(1985))。酸化を過マンガン酸カリウムを
用いて実施し、低い収量及び汚染された極めて吸湿性生
成物(3F−テトラカルボン酸)を生じる。
ジキシリルヘキサフルオロプロパン(DX-F6)及びこ
れと過マンガン酸カリウムを、ピリジンと水とから成る
混合物中で酸化して2,3−ビス−(3,4−ジカルボキシフ
エニル)−ヘキサフルオロプロパン(6F−テトラカルボ
ン酸)のカリウム塩となすことは、米国特許第3,310,57
3号明細書中に記載されている。このタイプの酸化は化
学物質の多くの必要量を要求し、テトラカルボン酸の単
離もこの場合極めて煩雑であり、使用された溶剤系並び
に酸化マンガンを後処理しなければならない。
2,2−ビス(4−メチルフエニル)ヘキサフルオロプ
ロパンを、空気酸素で酢酸酸性媒体中でコバルト−及び
臭素イオンから成る触媒の存在下に酸化することは公知
である(ドイツ特許第644777号明細書=CA90:P168310K
(1979))。しかしこの反応を2個のヘキサフルオロイ
ソプロピリデン架橋及び付加的に1個のジフエニルエー
テル架橋を有するフッ素含有化合物に転用することは、
全く予想されなかった。というのはエーテル架橋が一般
に反応挙動を酸化反応の間に変化させるからである。し
かしこの反応を3,4−ジメチルフエニル立体配置を有す
るフッ素含有化合物に転用することにも、失敗してい
る。というのは得られた化合物の収量及び純度が不満足
なものであるからである。
更にベンゾールテトラカルボン酸及びその無水物を、
テトラアルキル−置換されたベンゾールを酸素又は遊離
酸素を含有するガスで重金属化合物及び臭素化合物の存
在下に高められた温度で酸化して製造することは知られ
ている(ドイツ特許公開第2112009号公報)。この刊行
物から、2個の隣接するメチル基の酸化は著しい問題を
生じることが分る。
酸化反応の終了後、反応生成物中に酸化されないメチ
ル基、CHO−及びCH2OH−基がある。CH2OH−基は隣接カ
ルボキシル基とフタリド環を形成する。
更に加えて、隣接カルボキシ基が重金属と安定な化合
物を形成し、金属塩として沈澱させることができること
は困難である。これは常に触媒の触媒作用活性を著しく
減少させる。この金属塩形成はフタル酸でも、ピロメリ
ット酸でも認められる。
触媒の触媒作用活性の低下を妨害するために及び特に
第4アルキル基の酸化を助けるために、反応に於て多量
の臭素イオンが存在しなければならない。この方法をフ
ッ素含有化合物に転用することはできない。というのは
記載された実施条件下での臭素化反応で高い臭素含有率
を有する生成物が得られ、この生成物は分離が困難であ
り、最終生成物が十分な純度及び収率で得られないから
である。更に一部フッ素化されたポリカルボン酸は反応
溶液から全く晶出しない又は不完全にしか晶出せず、そ
の上一部その重金属塩−これは精製を著しく困難にする
−と混合されることが確認されている。
この挙動は、ポリカルボン酸、たとえばテレフタル
酸、フタル酸又はピロメリット酸が直ちにかつ良好な結
晶形で反応媒体、たとえば酢酸から晶出するのでますま
す驚異的である。
12個のフッ素原子を有する一部フッ素化されたテトラ
カルボン酸(12f−テトラカルボン酸)は、今まで知ら
れていない。
したがって得られる生成物の高い収率及び高い純度を
達成できる、一部フッ素化されたカルボン酸に関する方
法を提供することが課題となる。一部フッ素化されたテ
トラカルボン酸及びその二無水物はたとえば工業的に重
要な目的に、たとえば航空機製造又はマイクロエレクト
ロニクス分野に於て高温の熱にさらされる被覆及び接着
に使用されるポリイミドに関する構成成分である。した
がってこの使用分野の多くにとって使用される物質の高
い純度、たとえば99%又はそれ以上の高い純度を要求す
るのが望ましい。本発明による方法に従って製造された
化合物のマイクロエレクトロニックスでの使用は、触媒
から由来する又は反応工程の間に随伴するすべての金属
イオンがppm−範囲内の濃度に除去されることも必要と
する。
高い選択的酸化は、メチル化合物のすべてのメチル基
の可能な限りの完全な酸化及び副反応、たとえば脱カル
ボキシル化及び縮合の防止から成り立たなければならな
い。この目的を達成するために、特別の酸化条件を見い
出さなければならない。
本発明の対象は式 (式中X′は残基 12個のフッ素原子を有する残基(=12F−残基)) を示す。) なる化合物であり、したがって式(I) (式中Rは水素原子又は−COOH,ZはOHであるか又はR
は水素原子,ZはClであるか又は基−COZ及びRは一緒に
なって二無水物(ジアンハイドライド)を形成する。) なる一部フッ素化された化合物を形成する。
本発明の対象は、 a) 式(II) (式中Xは (12個のフッ素原子を有する残基) を示し、 Rは水素原子又は−COOHである。但しRが水素原子で
ある場合Xは12個のフッ素原子を有する残基しか示さな
い。) なる化合物を酸性媒体中で高められた圧力及び高められ
た温度で触媒混合物の存在下に空気酸化して製造するに
あたり、対応するメチル化合物を酸性有機媒体中で大気
酸素の導入によって120〜220℃の温度で5〜40バールの
圧力で少なくとも2つの重金属化合物並びに臭化物イオ
ンの存在下に酸化し、そのまま単離することを特徴とす
る上記化合物の製造方法、及び 式(IIa) (式中、中Xは なる基を示す。
なる二無水物を酸性媒体中で高められた圧力及び高めら
れた温度で触媒混合物の存在下に空気酸化して製造する
にあたり、対応するメチル化合物を酸性有機媒体中で待
機酸素の導入によって120〜220℃の温度で5〜40バール
の圧力で少なくとも2つの重金属化合物並びに臭化物イ
オンの存在下に酸化し、得られた反応生成物をその二無
水物に変えることを特徴とする上記化合物の製造方法及
び 式(IIb) なる酸クロライドを酸性媒体中で高められた圧力及び高
められた温度で触媒混合物の存在下に空気酸化して製造
するにあたり、対応するメチル化合物を酸性有機媒体中
で大気酸素の導入によって120〜220℃の温度で5〜40バ
ールの圧力で少なくとも2つの重金属化合物並びに臭化
物イオンの存在下に酸化し、得られた反応生成物をその
酸クロライドに変えることを特徴とする上記化合物の製
造方法にもある。
本発明の課題は、メチル化合物の酸化に対する特別な
条件を固定することによって解決される。対応するテト
ラカルボン酸の場合、90%以上の変換率が得られる。
その際次の処理が有利である: 1) 触媒: a) 触媒、特にCo2+,Mn2+,Ce3+,Br-に対する成分の選
択。
b) 金属イオン総合の最適な割合。
c) 反応溶液中の高い全金属濃度。
d) 金属イオン:臭化イオンの高い濃度割合。
2) 反応条件: a) 高い酸素分圧 b) 調節された水含有率 酸化は酸性有機媒体中で行われ、その媒体中でメチル
フエニル化合物を分子酸素で酸化する。この場合酸性媒
体は少なくとも40%がモノカルボン酸、たとえば酢酸又
はプロピオン酸又はその混合物から成る。酢酸が、酸化
分解に対するその比較的大きい安定性のために好ましく
い。酸性媒体と使用される出発化合物の割合は、全反応
重量にたいして40:60重量%の割合まで使用することが
できる。
12F−残基を有するジ−又はテトラカルボン酸の製造
に使用されるジフエニルエーテル、4,4′−ビス〔2−
(4−メチルフエニル)ヘキサフルオロイソプロピル〕
ジフエニルエーテル及び4,4′−ビス〔2−(3,4−ジメ
チルフエニル)ヘキサフルオロイソプロピル〕ジフエニ
ルエーテルを、同日に出願され、ドイツ特許出願第3739
795.8号明細書に相当する特許明細書中に記載された方
法、発明の名称“一部フッ素化されたれジフエニルエー
テル、その製造方法及びその使用法”に従って得ること
ができる。
触媒混合物は少なくとも2個の重金属塩並びに臭化物
イオンから成る。重金属としてたとえばコバルト、マン
ガン又はセリウムを使用し、この場合コバルトの存在が
常に必要である。ジカルボン酸の製造でたとえばコバル
ト−及びマンガンイオンの混合物を使用し、これは付加
的にセリウムイオンを含有することができる。金属塩の
混合物によって全金属濃度をコバルトしか単独で使用し
ない場合に比してより低く保つことができる。
臭化物イオンは酸化の完全な経過に絶対に不可欠であ
る。金属成分としてコバルト−及びマンガンイオンの混
合物を使用する場合、金属を一般に3:1〜1:3、好ましく
は1:1のモル割合で使用する。2つの元素の濃度合計
は、一般に0.01〜0.2、好ましくは0.02〜0.12、特に0.0
4〜0.08グラム原子/kg全重量である。コバルト及びマン
ガンと臭素の合計のモル−割合は一般に1:(0.01〜0.
8)、好ましくは1:(0.05〜0.4)である。ジカルボン酸
の製造に於て一般に1:(0.01〜2)、好ましくは1:(0.
025〜1)及び特に1:(0.05〜0.2)である。前述の様
に、触媒の2つの金属イオンに加えてセリウムイオンも
使用することができる。これは不完全に酸化された中間
段階の酸化を触媒作用する。その存在は一部フッ素化さ
れたカルボン酸の純度及び収率を増加させる。セリウム
を触媒にコバルト−及びマンガンイオンとセリウムイオ
ンの合計のモル−割合=1:(0.02〜1.2)、好ましくは
1:(0.05〜0.6)で加える。ジカルボン酸の場合、割合
は1:(0.02〜2)、好ましくは1:(0.05〜1)、特に1:
(0.2〜0.6)である。コバルトとセリウムの金属イオン
混合物を使用する場合、2つの金属のモル割合は一般に
1:(0.02〜1.2)である。この場合金属と臭素との割合
は前述の通りである。モル割合は、常に全重量に、すな
わち酸化すべき化合物、溶剤及び触媒の合計に関係す
る。金属イオンをその酢酸塩の形で使用するのが好まし
い。
臭素を臭化物、たとえば臭化アンモニウムを含めたア
ルカリ金属の臭化物及び金属コバルト、マンガン及びセ
リウムの臭化物又は水又は氷酢酸中に臭化水素を有する
溶液として使用することができる。更に臭素含有有機化
合物を使用することもできる。これは酸化の間に分解
し、臭素イオン、たとえばテトラブロモエタンを遊離す
る。反応溶液中の臭化物イオン−濃度を極めて著しく−
モル割合ΣMn:Br(金属イオンと臭素イオンの合計)に
対して約20の値まで−下げることができ、その際反応速
度の顕著な低下はない。同時に反応溶液中でテトラメチ
ル化合物:Brの割合も増加することの処理によって、所
望されない核臭素化を著しく減少させる。
酸化を一般に120〜220℃、好ましくは140〜190℃、特
に155〜180℃の温度で実施する。反応容器中での圧力は
一般に5〜40、好ましくは10〜30、特に14〜20バールで
ある。
処理法に関して酸化に必要な空気は反応容器の底近く
の液相中に導入し、激しく攪拌して又は特別な噴射管を
通して液相中に微分散するのが有利である。特にその酸
素含有率が純粋な酸素の混合によって21容量%以上の割
合に増加した酸化混合物を導入するのが有利である。こ
の処理によって高い酸素分圧が液相中に生じるガス泡中
に得られる。酸素分圧が導入装置の噴出箇所で少なくと
も1バール、好ましくは2〜15、特に3〜10バールであ
る場合が好ましい。
更に排ガスの残存酸素含有率が一定の値を下回らない
のが、この処理の実施にあたり好都合である。酸素−分
圧を式 PO2(酸素分圧)=O2容量%(残存酸素含量)×(全圧
−酢酸蒸気圧) によって定義する。すなわちこの酸素分圧は、当該反応
温度で残存酸素含量を全圧と酢酸蒸気圧の差と掛け合わ
せた数学的数値である。反応溶液上部のガス相中のこの
酸素分圧は0.2バールを下回らず、好ましくは0.35〜2.
8、特に0.45〜1.3バールでなければならない。
著しい発熱反応の終了後、すべてのメチル基の酸化を
完了するために反応容器を1〜3時間、好ましくは2時
間、150〜190℃、好ましくは160〜180℃に酸素分圧0.4
〜2バール、好ましくは0.5〜1.3バールで保つのが好都
合である。
本発明による方法の実施は反応が実施される酸性媒体
の水濃度によってかなり左右される。テトラメチル化合
物をたとえば水濃度15%及びそれ以上を有する酢酸中で
酸化することもできるが、その酸収率は減少し、特に得
られた生成物の純度及び4個のメチル基すべての酸化は
不完全にしか進行しない。一方無水酢酸中で触媒の金属
イオンをテトラカルボン酸によって沈澱させ、それによ
って不活性化することが認められた。金属イオンを溶解
残存し、酸化が十分に完全に進行する水濃度に対する範
囲はモノカルボン酸、たとえば酢酸中に2〜12、好まし
くは2〜7、特に3〜5%水である。
驚くべきことに適当な方法によって水を反応溶液から
除去し、テトラカルボン酸をその無水物に変えた場合、
テトラカルボン酸の二無水物は氷酢酸又は氷酢酸と無水
酢酸との混合物中に僅かに可溶性であることが分った。
この変換を蒸留によって及び(又は)無水酢酸の添加に
よって行うことができる。二無水物を高い収率で及び十
分に濾過しうる形で晶出し、氷酢酸、好ましくは氷酢酸
及び無水酢酸から成る混合物で洗浄して金属塩及び可溶
性副生成物を除く。氷酢酸と無水酢酸から成る混合物で
の洗滌が特に適する。というのは混合物が濾過ケーキの
固化を防げるからである。二無水物は純度94〜97%で生
じる。
驚くべきことに金属塩が無水物形成の間にも溶解する
ので、この最初の精製処理の後すでにすべての金属イオ
ンの含有量は50〜100ppmである。
テトラカルボン酸の変換を、反応溶液から酢酸と水の
混合物を留去し、次いで加熱下に少過剰の無水酢酸を計
算量の無水酢酸(溶液中で約3〜12%無水酢酸)上に加
える様に実施するのが好ましい。
特別な処理変法は、高められた温度で及び加圧下で反
応溶液からカラムを介して水を留去することにある。こ
の条件下で同様にテトラカルボン酸の二無水物が水の離
脱下に生じる。同時に金属塩も再び溶解する。二無水物
への変換を完了するために、最後に溶液が約3〜12%無
水酢酸を含有する量で加える。
水の蒸留による除去によって二無水物を形成すること
は、好ましくは140℃以上の温度で、必要な場合不活性
ガスの付加的な加圧下で実施する。酢酸を全部又は一部
他の脂肪族カルボン酸、たとえばプロピオン酸、ヘキサ
ン酸又は2−エチルヘキサン酸に代えることもできる。
一般に濾過された及び洗滌された二無水物を空気流中
で、好ましくは減圧下に高められた温度で乾燥する。
テトラカルボン酸として単離した場合、無機又は有機
酸、たとえば塩酸の存在下に処理するのが好ましい。低
濃度の酢酸、好ましくは6〜12重量%酢酸を水に溶解し
た場合、テトラカルボン酸を十分に濾過しうる形で水か
ら有利に晶出することができる。その際一般に酸化の収
率後、反応溶液から酢酸を底部温度が約130〜155℃であ
り、溶融物がまだ十分に攪拌できるまで留去する様に処
理する。熱溶融物中に熱水及び場合により酸を添加し、
溶液をもう一度好ましくは加圧下2時間まで130〜150℃
に加熱する。
テトラカルボン酸を水和物として晶出させ、慎重に乾
燥して室温で六水和物として単離することができる。ガ
ス流中で50〜80℃に加熱して、これをテトラカルボン酸
に及び減圧下180〜190℃に加熱して二無水物に変える。
まだ水湿潤性テトラカルボン酸を溶剤中で懸濁し、水
を留去した場合、特に純粋な生成物が得られる。その際
先ず水和物不含のテトラカルボン酸を生じる。これから
更に温度を高めることによって二無水物が生じる。
芳香族溶剤、たとえばトリオール、o−キシロール、
テトラヒドロナフタリン、アセトフエノン又はフエニル
エーテルが特に適する。
芳香族溶剤中で無水物を形成することは、触媒量のカ
ルボン酸、たとえば脂肪族カルボン酸、たとえば酢酸、
2−エチルヘキサン酸又は他の酸、たとえばトルオール
スルホン酸の添加によって著しく促進することができ
る。
酸クロライドに変えるために、本発明による方法に従
って得られるジカルボン酸を公知方法で、たとえばチオ
ニルクロライドで処理し、公知方法に従って反応溶液か
ら得られる。ジカルボン酸及びその酸クロライドを線状
ポリカルボン酸アミド及び−カルボン酸エステルの製造
に使用することができる。これは成形体、フィルム及び
繊維として高い熱安定性、優れた機械的性質、良好な透
明度、防汚性及び耐放射線性を有する。
テトラカルボン酸を重縮合物、たとえばポリイミド、
ポリカルボン酸アミド、ポリアミドカルボン酸エステ
ル、ポリアミド及びイミドオリゴマーの製造に使用する
ことができる。これは特に低沸点、高い溶解度、低い誘
電率及び高められた熱安定性を有する。
次の例中「%」は常に「重量パーセント」である。
例 1) 1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)−1−
フエニル−2,2,2−トリフルオロエタン(3F−テトラカ
ルボン酸) 1,1−ビス−(3,4−ジメチルフエニル)−1−フエニ
ル−2,2,2−トリフルオロエタン148.3g、Co(OAc)2・4
H2O2.49g、Mn(OAc)2・4H2O2.45g、氷酢酸中10%HBr−
溶液4.1gに相当するHBr0.41g及び氷酢酸550gから成る混
合物を酸素圧7.5バール下で180〜185℃に加熱する。約1
00℃から発熱反応が開始し、約85分間続ける。次いで温
度をもう1時間176℃に保つ。溶液784gが生じる。下降
コンデンサーを介して反応溶液から攪拌下に酢酸−水約
530gを留去する。その際底部温度は145℃に上がる。熱
溶融物に80℃の水150gを加え、混合物に濃塩酸50mlを加
え、1時間沸騰加熱する。激しい攪拌下に冷却し、バッ
チに3F−テトラカルボン酸の結晶を注入する。結晶懸濁
液を吸引濾取し、4回2n塩酸50mlで、2回水25mlで洗滌
する。湿性結晶を50℃/64ミリバールで空気流中で乾燥
する。
収量:33F−テトラカルボン酸190.4g(理論値の96.8
%)、融点210〜213℃、水離脱;カルボキシル基含有
量:8.08ミリ当量COOH/g(計算値8.20)。
2) 1,1−ビス−(3,4−ジカルボキシルフエニル)−
1−フエニル−2,2,2−トリフルオロエタン−二無水物
(3F−二無水物) 例1に於けると同一の酸化バッチの反応溶液から攪拌
下に下降コンデンサーを介して酢酸−水−混合物400gを
留去する。次いで沸騰温度で無水酢酸122.4g及び氷酢酸
120gから成る混合物を30分かけて滴下し、1時間還流煮
沸する。攪拌下に冷却すると、結晶化が85℃以下で始ま
る。4時間後、吸引濾取し、3回氷酢酸と5%無水酢酸
から成る混合物夫々25mlで洗滌する。結晶を80℃/65ミ
リバールで弱い空気流中で乾燥する。収量:3F−二無水
物119.0g(理論値の65.3%)、帯黄色結晶;融点:204〜
205.5℃。
更に一緒にされた濾液から、融点201〜204℃を有する
3F−二無水物36.6g(理論値の20.1%)が得られる。
3) 2,2−ビス−(3,4−ジカルボキシフエニル)−ヘ
キサフルオロプロパン(6F−テトラカルボン酸) 定量ポンプ、温度計、攪拌器及び還流冷却器を備えた
1−ガラスオートクレーブ中で氷酢酸311g中に酢酸コ
バルト四水和物2.5g、酢酸マンガン四水和物2.45g及び
臭化水素0.44gを有する溶液を導入する。これと平行し
て、無水酢酸102g及び氷酢酸60gを有する混合物中にジ
キシリルヘキサフルオロプロパン180.2gを有する溶液を
定量添加装置中で調製する。オートクレーブを酸素の導
入して全圧力7.5バール下に置き、排気値30N1/h(N1=n
ormal liter)を調整し、内容物を加熱する。約160℃で
ジキシリルヘキサフルオロプロパンの定量添加を開始
し、100分以内に全量を加える。発熱反応の温度を170〜
175℃で保ち、バッチを定量添加の終了後にもう1時間1
75℃で加熱して保つ。反応混合物(約790〜800g)から
常圧で酢酸−水−混合物約500gを留去する。残留物の温
度が145℃に上昇するやいなや、オートクレーブを窒素
の導入によって4バールの圧力下に置き、蒸留水500gを
加え、混合物を1時間145℃で保つ。次いで室温に冷却
し、形成された結晶薄片を吸引濾取する。母液は6〜10
%酢酸を含有する。濾過ケーキを8回夫々氷水50mlで洗
滌する。6F−テトラカルボン酸六水和物及び付着する水
から成る湿性生成物を8時間40〜50℃/50ミリバールで
空気流中で乾燥する。次いで温度を80℃に高め、固体を
更に12時間乾燥する。収量6F−テトラカルボン酸212.3g
(理論値の88.4%)、融点:231〜234℃(水離脱)、カ
ルボキシル基含有:8.45ミリ当量COOH/g(計算値8.3
3)、かさ密度0.30g/cm2、金属イオン含有率(マイクロ
グラム/g):コバルト1、マンガン1、臭素189。
4) 2,2−ビス−(3,4−ジカルボキシフエニル)−ヘ
キサフルオロプロパン−二無水物 例3に於ける処理法に従って、酢酸コバルト四水和物
2.24g、酢酸マンガン四水和物2.21g及び臭化水素0.365g
を氷酢酸302g中で、氷酢酸125g中にジキシリルヘキサフ
ルオロプロパン142.6gを有する溶液と反応さはる。酸素
圧は8バールであり、酸化の間の反応温度を165〜175℃
の範囲に保つ。得られた反応溶液から攪拌下に130℃の
底部温度に達するまで酢酸及び水を留去する。次いでこ
の温度で20分以内で無水酢酸92g及び氷酢酸200gから成
る混合物を加える。約5重量%無水酢酸を含有する液体
を1時間還流煮沸し、20℃に冷却し、この温度で2 1/2
時間攪拌する。吸引濾取後、濾過ケーキを8回氷酢酸と
無水酢酸(95:5)から成る混合物50gで洗滌し、得られ
た結晶を100℃及び60ミリバールで弱い空気流中で乾燥
する。収量:無色結晶165.5g(94.7%)、半融開始237
℃、融点:242〜243℃、純度95.8%6F−二無水物、痕跡
程度の触媒による汚染:10ppmコバルト、6ppmマンガン、
215ppm臭素。
5) 6F−テトラカルボン酸から6F−二無水物 6F−テトラカルボン酸212.3gを回転蒸発器のフラスコ
中で油浴して190℃で揺動する。形成された水蒸気を弱
い空気流によってフラスコから除く。冷トラップ中に水
15.1gを集める。収量:6F−二無水物198.5g、融点242〜2
43.5℃、無水物グループ4.51バール(計算値4.50)。
6) 水湿潤性6F−テトラカルボン酸から6F−二無水物 例3により得られた水湿潤性6F−テトラカルボン酸34
2.2gを、攪拌器及び水分離器を備えたフラスコ中でテト
ラヒドロナフタリン700g中に懸濁する。バッチを激しい
攪拌下に加熱し、水約125gを留去する。次いで温度を沸
点に上げ、徐々にテトラヒドロナフタリン−これはまだ
残存する、離脱される水を有する−を留去する。もはや
水を分離しなくなった時、無水物の形成が終了する。析
出する結晶を20℃でテトラヒドロナフタリンで洗滌し、
100℃で減圧下で乾燥する。収量206.4g(理論値の85.9
%)、純度99.9%、融点:243〜245℃。
例4の条件及び処理法下に実施した次の例7〜31に於
て、本発明による方法の優位性を明らかに証明する。し
たがって例7〜13(表1)中触媒組成の影響が明らかで
ある。本発明による条件下で高純度の生成物が良好な収
率で得られる。
例14〜20(表2)に於て、イオン濃度の及びコバルト
とマンガンの割合の影響を証明する。低い全金属濃度の
場合臭素イオン濃度の増加が収量を増加させるが、これ
は本発明の収量によって得られる水準に到達しないこと
が認められる。例21〜25(表3)はもう一度臭化物イオ
ン濃度の影響を示す。これが増加すればするほど、最終
生成物中に有機的に結合されたれ臭素の割合はますます
大きくなる。金属イオンと臭素イオンとの合計の割合が
極めて大きい場合、収量は著しく低下する。例26〜31
(表4)に於て、水濃度が水含有率15%ですでに収率を
明らかに低下させることを示す。
反応に必要な物質量を、バッチの全重量及び表中に記
載した濃度から得ることができる。物質のこの濃度は
〔モル/kg〕であり、これは使用されるすべての反応成
分(O2以外)の全重量に基づく。その際酢酸は残存量
として得られ、全重量を構成する。たとえば0.396モル
又は142.7gのジキシリルヘキサフルオロプロパン(DX-F
6)−量は、全重量0.6kgで表中の値CDXF6=0.66モル/k
gに相当する。例4に於ける様にDX-F6を反応の間定量的
に添加する。この溶液を調整するために、酢酸全量の1/
3を使用する。
例7〜13 触媒組成の影響 生成物品質は化合物の半融点及び融点に関係する。こ
れらの値が高ければ高いほど、化合物はより一層純粋で
ある。
例14)ないし20) 収率及び生成物品質と全イオン濃度
及び(CO):(Mn)の割合との関係 例21)ないし25) 臭化物濃度の収率及び生成物品質へ
の影響 例26)ないし31) 酢酸中の水濃度の生成物の収率及び
純度への影響 32) 4,4′−ビス〔2−(カルボキシフエニル)ヘキ
サフルオロイソプロピル〕−ジフエニルエーテル 4,4′−ビス〔2−(4−メチルフエニル)ヘキサフ
ルオロイソプロピル〕−ジフエニルエーテル250g、Co
(OAc)2・4H2O2.49g、Mn(OAc)2・4H2O2.45g、HBr0.4
1g(=氷酢酸中10%HBr−溶液4.1g)及び氷酢酸550gを
攪拌器、ガラス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた
1−ガラスオートクレーブ中に導入する。酸素圧7.5
バール下で最高180℃にまで加熱する。発熱性反応が酸
素吸収下に約130℃で開始し、40分間続ける。最終温度1
75℃をもう1時間保つ。100℃に冷却された反応溶液か
ら酢酸300gを留去し、蒸留残留物を攪拌下20℃に冷却す
る。形成された結晶懸濁液を吸引漏斗で吸引濾取する。
濾過ケーキを70℃/65ミリバールで弱い空気流中で乾燥
する。収量:211.8g(理論値の77.6%)、融点:238-24
0、無色結晶、カルボキシル基含有量:2.84ミリ当量COOH
/g(計算値2.82)。母液から洗滌水の添加によって付加
的な生成物が沈澱する。57.3g(理論値の21.0%)、 融点:227-232℃。
分析:C3218125 計算値:C 54,08% H 2,53% F 32,11% 測定値:C 54,00% H 2,60% F 32,11% 33) 4,4′−ビス〔2−(4−クロロエルボニルフエ
ニル)ヘキサフルオロイソプロピル〕−ジフエニルエー
テル チオニルクロライド中に4,4′−ビス〔2−(4−カ
ルボキシフエニル)−ヘキサフルオロイソプロピル〕ジ
フエニルエーテルを有する懸濁液に、2〜3滴のジメチ
ルホルムアミドを加え、混合物を塩化水素の発生が終了
するまで還流条件下に加熱する。過剰のチオニルクロラ
イドを除去し、トルオールを加えて、残存するチオニル
クロライドを蒸留によって分離する。トルオールを除去
した後、粗生成物をn−ヘキサンから再結晶する。
融点:144-145℃ 34) a) 4,4′−ビス〔2−(3,4−ジカルボキシフ
エニル)ヘキサフルオロイソプロピル〕−ジフエニルエ
ーテル(12F−テトラカルボン酸) 4,4′−ビス〔2−(3,4−ジメチルフエニル)ヘキサ
フルオロイソプロピル〕−ジフエニルエーテル200.3g、
Co(OAc)2・4H2O2.49g、Mn(OAc)2・4HO2.45g、氷酢
酸中10%HBr−溶液4.1gに相当するHBr0.41g及び氷酢酸5
50gを、攪拌器、ガラス導入管、温度計及び還流冷却器
を備えた1−ガラスオートクレーブ中に導入する。酸
素圧7.5バール下で最高188℃にまで加熱する。発熱反応
は酸素吸収下に90〜100℃で開始し、65分間続ける。最
終温度177℃を更に1 1/4時間保つ。溶液816gを単離す
る。
b) 90℃に冷却された反応溶液を濾過し、濾液を攪拌
器を有する2l−四頸フラスコ中に移し、酢酸を底部温度
が140℃になるまで留去する。紫色溶融物に95℃の水1
を加え、その後エマルジョンが生じる。急速攪拌下で
80℃で濃塩酸を加える。エマルジョンに75℃で12F−テ
トラカルボン酸の結晶を注入し、その後冷却すると結晶
懸濁液が生じる。
結晶懸濁液を22℃で吸引漏斗で吸引濾取し、2回夫々
2n−塩酸200ml、1回水200mlで洗滌し、水湿潤性物質を
60℃/65ミリバールで弱い空気流中で乾燥する。
収量:12F−テトラカルボン酸227.2g(96.4%)、 無色結晶、融点:水の離脱下に163〜165℃、 カルボキシル基含有量:5.06ミリ当量COOH/g(計算値5.0
1)。
分析:C3418129 計算値:C 51,13% H 2,26% F 28,57% 測定値:C 51,00% H 2,20% F 28,35% 35) 12F−テトラカルボン酸二無水物 例34a)からの反応溶液に95℃で酢酸30ml中にシュウ
酸二水和物3.02gを有する溶液を攪拌下に滴下する。2
時間還流した後、100℃の熱溶液を濾過し、濾液を熱い
酢酸200mlで洗滌する。濾液から酢酸590g及び水を留去
する。残留物に急速攪拌下で80℃以上で30分かけて無水
酢酸72.3gを滴下する。温度は120℃に上昇し、1時間こ
の値で保つ(酢酸中で12%無水酢酸)。冷却すると結晶
化が60℃以下で始まる。温度を6時間かけて再び20℃に
下げる。得られた結晶懸濁液を吸引漏斗で吸引濾取し、
3回夫々25mlの90%酢酸及び10%無水酢酸から成る混合
物で洗滌し、濾過ケーキを60℃/65ミリバールで弱い空
気流中で乾燥する。収量:12F−二無水物179.2g(理論値
の79.6%)、溶融特性:相転移:融解下及び新たな固化
下に115〜120℃、融点:168-170℃、n/10苛性ソーダ溶液
/n/10塩酸で滴定した後、無水物含有量:2.625ミリ当量C
OOH/g(計算値2.625)。
分析:C3414127 計算値:C 53.54% H 1,84% F 29,92% 測定値:C 53,40% H 2,00% F 29,30%
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 ユルゲン・ラウ ドイツ連邦共和国、ホーフハイム・ア ム・タウヌス、チユーリンゲル・ウエー ク、2

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) (式中Rは水素原子又は−COOH,ZはOHであるか又はRは
    水素原子,ZはClであるか又は基−COZ及びRは一緒にな
    って二無水物(ジアンハイドライド)を形成する。) なる一部フッ素化された化合物。
  2. 【請求項2】式(II) (式中Xは (12個のフッ素原子を有する残基) を示し、 Rは水素原子又は−COOHである。但しRが水素原子であ
    る場合Xは12個のフッ素原子を有する残基しか示さな
    い。) なる化合物を酸性媒体中で高められた圧力及び高められ
    た温度で触媒混合物の存在下に空気酸化して製造するに
    あたり、対応するメチル化合物を酸性有機媒体中で大気
    酸素の導入によって120〜220℃の温度で5〜40バールの
    圧力で少なくとも2つの重金属化合物並びに臭化物イオ
    ンの存在下に酸化し、そのまま単離することを特徴とす
    る上記化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】式(IIa) (式中、中Xは (12個のフッ素原子を有する残基) なる基を示す。) なる二無水物を酸性媒体中で高められた圧力及び高めら
    れた温度で触媒混合物の存在下に空気酸化して製造する
    にあたり、対応するメチル化合物を酸性有機媒体中で大
    気酸素の導入によって120〜220℃の温度で5〜40バール
    の圧力で少なくとも2つの重金属化合物並びに臭化物イ
    オンの存在下に酸化し、得られた反応生成物をその二無
    水物に変えることを特徴とする上記化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】式(IIb) なる酸クロライドを酸性媒体中で高められた圧力及び高
    められた温度で触媒混合物の存在下に空気酸化して製造
    するにあたり、対応するメチル化合物を酸性有機媒体中
    で大気酸素の導入によって120〜220℃の温度で5〜40バ
    ールの圧力で少なくとも2つの重金属化合物並びに臭化
    物イオンの存在下に酸化し、得られた反応生成物をその
    酸クロライドに変えることを特徴とする上記化合物の製
    造方法。
  5. 【請求項5】酢酸及び(又は)プロピオン酸を使用する
    請求項2〜4のいずれに記載の方法。
  6. 【請求項6】反応温度は140〜190℃である請求項2〜5
    のいずれかに記載した方法。
  7. 【請求項7】圧力を10〜30バールで処理する請求項2〜
    6のいずれかに記載した方法。
  8. 【請求項8】酸化に使用される大気酸素は21容量%以上
    の酸素含有率を有し、酸素の導入箇所での酸素分圧は少
    なくとも1バールである請求項2ないし7のいずれかに
    記載した方法。
  9. 【請求項9】式PO2(酸素分圧)=O2容量%(残存酸素
    含量)×(全圧−酢酸蒸気圧)によって表わされる反応
    体上のガス相中の酸素分圧は少なくとも0.2バールであ
    る請求項2ないし8のいずれかに記載した方法。
  10. 【請求項10】重金属イオンとしてコバルト、マンガン
    及び(又は)セリウムを使用し、これを酢酸塩化合物の
    形で添加する請求項2ないし9のいずれかに記載した方
    法。
  11. 【請求項11】臭素を臭化物の形で又は水又は氷酢酸中
    の臭化水素溶液として使用する請求項2ないし10のいず
    れかに記載した方法。
  12. 【請求項12】コバルトとマンガンのモル割合は、3:1
    〜1:3であり、この際2つの元素コバルトとマンガンの
    濃度合計は0.01〜0.20グラム原子/kg全反応重量である
    請求項2ないし11のいずれかに記載した方法。
  13. 【請求項13】コバルト及びマンガンと臭素の合計のモ
    ル−割合は1:(0.01〜0.8)、あるいは式(II)に於て
    Rは水素原子、Xは12個のフッ素原子を有する残基であ
    る場合、モル割合1:(0.01〜2)である請求項2ないし
    12に記載された方法。
  14. 【請求項14】付加的な金属イオンとしてセリウムを触
    媒中にコバルト及びマンガンとセリウムの合計のモル−
    割合=1:(0.02〜1.2)であるいはRが水素原子、Xが1
    2個のフッ素原子を有する残基である場合1:(0.02〜
    2)のモル割合で含有する請求項2ないし12のいずれか
    に記載した方法。
  15. 【請求項15】コバルトとセリウムのモル割合は、Rが
    式(II)に於て基−COOHである場合1:(0.02〜1.2)で
    ある請求項2ないし13のいずれかに記載した方法。
  16. 【請求項16】反応バッチを、式(II)に於てRが基−
    COOHである場合発熱反応の終了後1〜3時間、150〜190
    ℃に酸素分圧0.4〜2バールで保つ請求項13のいずれか
    に記載した方法。
  17. 【請求項17】反応を、式(II)に於てRが基−COOHで
    ある場合モノカルボン酸の水濃度2〜12%で実施する請
    求項2ないし16のいずれかに記載した方法。
  18. 【請求項18】二無水物を少過剰の無水酢酸の使用下に
    形成する請求項2ないし17のいずれかに記載した方法。
  19. 【請求項19】無水物を反応溶液から140℃以上の温度
    で、加圧下に又は加圧せずに水の蒸留除去によって形成
    する請求項2ないし18のいずれかに記載した方法。
  20. 【請求項20】反応を完了するために、無水酢酸を溶液
    中で3〜12%の含有率になるまで添加する請求項19記載
    の方法。
  21. 【請求項21】二無水物を、180〜190℃に減圧下でテト
    ラカルボン酸を加熱することによって製造する請求項2
    ないし17のいずれかに記載した方法。
  22. 【請求項22】二無水物を、水と混和し得ない溶剤中に
    懸濁された水湿潤性テトラカルボン酸から水を蒸留除去
    して形成する請求項2ないし17のいずれかに記載した方
    法。
  23. 【請求項23】溶剤としてトルオール、o−キシロー
    ル、テトラヒドロナフタリン、アセトフエノン又はジフ
    エニルエーテルを使用する請求項22記載の方法。
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