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JP2585070B2 - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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Publication number
JP2585070B2
JP2585070B2 JP63193248A JP19324888A JP2585070B2 JP 2585070 B2 JP2585070 B2 JP 2585070B2 JP 63193248 A JP63193248 A JP 63193248A JP 19324888 A JP19324888 A JP 19324888A JP 2585070 B2 JP2585070 B2 JP 2585070B2
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JP
Japan
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group
carbon atoms
substituent
acid
weight
Prior art date
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JP63193248A
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JPH0242446A (ja
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守 清尾
武史 池田
寛治 西島
勝清 石川
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE68919295T priority patent/DE68919295T2/de
Priority to EP89307855A priority patent/EP0354018B1/en
Priority to US07/388,471 priority patent/US5055374A/en
Priority to CA000607490A priority patent/CA1334897C/en
Priority claimed from CA000607490A external-priority patent/CA1334897C/en
Priority to AU39386/89A priority patent/AU620428B2/en
Publication of JPH0242446A publication Critical patent/JPH0242446A/ja
Priority to US07/727,523 priority patent/US5166036A/en
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/16Coating processes; Apparatus therefor
    • G03F7/164Coating processes; Apparatus therefor using electric, electrostatic or magnetic means; powder coating
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/022Quinonediazides
    • G03F7/023Macromolecular quinonediazides; Macromolecular additives, e.g. binders
    • G03F7/0233Macromolecular quinonediazides; Macromolecular additives, e.g. binders characterised by the polymeric binders or the macromolecular additives other than the macromolecular quinonediazides

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は導電性表面を有する基板、特にプリント配線
板用の銅基板上での画像形成方法に係り、さらに詳しく
は銅基板上に特定のアルカリ可溶性樹脂と特定のキノン
ジアジド化合物を含む電着浴を用い、電着でレジスト膜
を形成せしめ、所望パターンフィルムを通しての露光お
よび現像により原画に忠実な細線パターンを再現する画
像形成方法に関するものである。
従来技術 近年、電子機器の小型化、軽量化、多機能化、高速化
に伴い、各種電子部品の小型化、高集積化、表面実装化
が進み、プリント配線板に対する高密度、高信頼性の要
求が高まっている。プリント配線板の製造には、銅表面
を有する絶縁基板上に所望の配線パターンをレジスト膜
として印刷するか、あるいは感光性レジスト被膜を形成
せしめ、さらに所望の配線パターンの露光を行ったうえ
で現像処理を施してレジスト膜パターンを得、いずれも
これらを耐エッチング保護膜として基板にエッチングを
施して所望の銅配線パターンを得る方法が古くから知ら
れている。現在、一般に用いられているパターン形成法
には民生用としてスクリーン印刷法が、産業遥として主
にドライフィルムによる写真法が採用されているが、そ
れぞれ高密度化、製造工程上の生産性に問題をかえてい
る。特にスクリーン印刷法についてはファインパターン
が困難であること、ドライフィルムによる写真法につい
ては銅への接着性および基板製造時の打痕、研磨の不均
一性による凹凸などへの追従性が乏しく、十分な密着性
が得られない等の問題点が指摘されている。これらの点
で、従来からある液状レジスト材をディッピング、ロー
ラーコーティング、回転塗布、スプレー等による塗布す
る方法が見直されているが、いずれも塗布ムラ、ピンホ
ール、膜厚の不均一性等に改良の余地を残している。さ
らに両面あるいは多層板等には、無電解さらには電解銅
メッキを施されたスルーホールを有する基板が使用され
ているが、かかるスルーホールは部品挿入孔として、あ
るいは表裏の導通孔としての機能を有し、この場合、ス
ルーホール内の銅はエッチング工程中、保護する必要が
ある。このため従来は、スルーホールを覆うドライフィ
ルムによるテンティング法やスルーホール内をレジスト
材で埋めてから、液状レジスト等でパターン形成する穴
埋法があり、このうち工程数が少ないなどの理由から現
在ではテンティング法が主流となっているが、特にラン
ドのないバイヤホールには密着力が不十分で適応できな
い。
そこで、このような問題点の解決策として電着塗装法
による感光性樹脂被膜の形成法が注目されている。即
ち、電荷を有する水溶性、あるいは水分散性の感光性樹
脂組成物を含む電着塗装浴中に所望の導電性表面を有す
る基板を浸漬し、かかる基板を該感光性樹脂組成物の反
対電荷に相当する極として通電することにより、該感光
性樹脂組成物塗膜を基板上に析出させるものである。か
かる電着塗装法によれば、銅表面への均一膜厚による被
膜形成が可能であり、その膜厚制御は印加電圧および印
加時間により容易に行われ、さらに銅表面の凹凸、傷等
への追従性がよく、したがって基板板表面の特別な前整
面が不要である等の利点を有する。さらに、基板内に小
径スルーホール、あるいはバイヤホールを有していても
その内部へ電着塗装が侵入し、該感光性樹脂組成物被膜
を形成し、エッチング液に対する十分な保護膜となる。
また自動化が容易でメッキ工程から露光前までの一貫ラ
イン化が可能となる。
電着塗装法により、有機材料で導伝性表面を有する基
材を被覆することは周知であり、自動車のような金属表
面を塗装するために広く使用されている。また、感光性
樹脂組成物被膜の電着塗装法による形成においても、例
えば特公昭49−9642号に開示されており一般に知られて
いる。しかしながら、該公報は電着条件のみを開示し樹
脂組成については特定せず、具体性に乏しいものであっ
た。
一般に、電着塗装法に用いられる従来公知の感光性樹
脂組成物は、ネガ型感光性樹脂組成物(いわゆる光硬化
型感光性樹脂組成物)とポジ型感光性樹脂組成物(いわ
ゆる光可溶型感光性樹脂組成物)とに大別される。ここ
でネガ型感光性樹脂組成物において、単に塗膜の光硬化
というだけでなく特に所望のパターンを形成する。即
ち、末照射部分(不要部分)を適当な溶媒により現像除
去し光照射部分のみを基板上に残存せしめるものとして
は、例えば米国特許第4592816号、特開昭61−247090
号、同62−262855号、同62−262856号等がある。これら
は、一般にイオン性基を含む飽和または不飽和重合体と
光重合開始剤および必要に応じて不飽和単量体を主組成
分として含有するものである。かかる系は銅との密着性
が良好であり、電着塗装法によるつきまわり性により基
板の傷、凹凸への追従性も良好であり、さらに、高価な
設備や人手が不用で自動ライン化が可能である。しかし
ながら、できうる限り短い露光時間で、現像およびエッ
チング処理に対し十分な抵抗性を有するレジスト膜を得
るために、通常液状または半固型状の不飽和単量体を加
えることが必要であり、したがって露光前の電着後被膜
は粘着性を有する場合が多い。よって直接該被膜上に所
望のパターンフィルムを接触して露光すると該フィルム
への未硬化樹脂の付着が生じ、該フィルムの再使用がで
きない。このために電着後被膜上に粘着防止層を設ける
必要が生じ、工程が増して経済的に不利である。さら
に、基板内のスルーホール内の該被膜はエッチングに対
する保護のため光硬化させる必要があるにもかかわらず
小径かつアスペクト比の大なるスルーホールに対しては
露光時の光が十分に到達せず、よってエッチング液に対
する十分なレジスト膜となるまでに必要な露光時間は平
面上の同様な必要露光時間にくらべ、はるかに長い。よ
って、スルーホール内の露光時間に合わせると平面上の
レジスト面は過剰露光となり、レジストパターンの太り
が生じる。さらに、直径0.3mm以下のスルーホール内の
光硬化は困難である。
これに対し、ポジ型感光性樹脂組成物を使用すること
により上記問題点が克服される。ポジ型感光性樹脂組成
物とは、光照射によりある種の溶媒への溶解度が上が
り、未照射部分との間に溶解度差が生じる現象を利用
し、選択的に光照射部分を該溶媒により現像除去するも
のである。したがって、ポジ型感光性樹脂組成物被膜を
電着塗装法により銅基板上に形成することによってスル
ーホール内は該樹脂組成物により完全に被覆され、露光
時にポジティブパターンフィルムを用いてスルーホール
部を遮光することにより、エッチング工程の際に銅表面
を保護するに十分なレジスト膜となる。また、液状成分
を含有する必要もなく該樹脂組成物被膜に粘着性はな
い。かかる利点を有する電着塗装用ポジ型感光性樹脂組
成物については、ノボラック樹脂系のポジ型感光性樹脂
に塩形成基を導入した系が提案されている。即ち、特開
昭60−207139号によれば、フェノール性ノボラック樹脂
骨格のフェノール上にキノンジアジド基とイオン性基親
水性基とが担持されているものを水性分散液として用
い、基板に電着塗装するものであり、また特開昭61−21
8616号にも酸基とキノンジアジド基を有する変性フェノ
ール樹脂組成物を電着塗装する技術が示されている。か
かる技術によれば、銅基板との密着性を有しスルーホー
ルを有する回路板の如く、通常の塗装では適応困難な部
位にも均一な塗膜を形成することができ有用であるが、
電着塗装により薄膜にした場合、電極反応で発生するガ
スによるピンホールの発生が不可避であり、それを修復
せねばならないにもかかわらず、骨格樹脂としてフェノ
ール性ノボラック樹脂を用いているため、膜自体の脆さ
と熱フロー性の悪さのためにピンホールを修復できず、
エッチングの際に回路断線などの問題を生じやすく、近
時特に重視されつつある細線形成には適応しにくい。
発明が解決しようとする問題点 そこで、水分散液とした場合の感光基安定性に優れ、
電着手法により各基板上に適応することができ、しかも
感度が大でアルカリ現像性に優れ、高解像度画像を形成
することができ、薄膜にした場合もピンホールの発生に
よる回路断線などの欠点がなく、細線の形成に特に有用
なレジスト膜を与え得るポジ型感光性樹脂組成物の出現
が期待されており、かかる樹脂組成物を用いた電着手法
による画像形成方法を提供することが本発明の目的であ
る。
問題点を解決するための手段 本発明に従えば、上記目的が、 (A)酸性基を有するアルカリ可溶性樹脂成分として
の、 (a)式 (式中R2は置換基を有していてもかまわない炭素数2〜
10の脂肪族炭化水素、炭素数6〜7の脂環族炭化水素あ
るいは炭素数6の芳香族炭化水素; Aは で表される繰り返し単位;R3はエチレンまたはプロピレ
ン;R4は置換基を有していてもかまわない炭素数2〜7
のアルキレン;R5は置換基を有していてもかまわない炭
素数2〜5のアルキレン;kおよびlは繰り返し単位数の
平均値でkは1〜10、lは2〜50の範囲内で決定せられ
る数) または、 (b)式 (式中R7は置換基を有していてもかまわない炭素数5〜
10の脂肪族炭化水素、炭素数6〜7の脂環族炭化水素あ
るいは炭素数6〜13の芳香族炭化水素;R8は主鎖中にビ
ニル基、アリル基、エーテル基、エステル基、あるいは
カルボニル基のいずれか1種あるいはそれらの組み合わ
せを含んでいてもよく、また側鎖に置換基を有していて
もかまわない炭素数1〜30の脂肪族炭化水素または炭素
数6〜13の芳香族炭化水素; Bは、 (但しmとnは互いに関係なく0か1を示す); Dは、 で表される繰り返し単位;R9はエチレンまたはプロピレ
ン;R10は置換基を有していてもかまわない炭素数2〜7
のアルキレン;R11は置換基を有していてもかまわない炭
素数2〜5のアルキレン;pおよびqは繰り返し単位数の
平均値でpは1〜10、qは2〜50を表す) で表される少なくとも1種の側鎖を有するアクリル樹脂
組成物と、 (B)キノンジアジド化合物成分としての、 (c)多価アルコールのグリシジルエーテル化合物、ポ
リカルボン酸のグリシジルエステル化合物、脂環族グリ
シジル化合物、グリシジルアミン化合物、複素環式グリ
シジル化合物およびビスフェノールAのアルキレンオキ
サイド化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の
エポキシ当量75〜1000のポリエポキシド化合物、 (d)式 (式中Eは置換基を有していてもかまわないアルキレ
ン、アリーレンあるいは、−CH=CH−、 であり、R14、R15は置換基を有していてもかまわないア
ルキレンまたはアリーレン基であり、tは0または1を
表し、uは1〜3の整数を表し、R12とR13はそれぞれ水
素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、ニ
トロ基あるいはアルコキシ基を表し、またR12とR13はベ
ンゼン環の炭素原子と共に芳香族環、脂環族環あるいは
複素環を形成することができる) で表されるフェノール性水酸基を有する芳香族または複
素環式カルボン酸および、 (e)1,2−キノンジアジドスルホン酸ハライドを
(d)のカルボキシル基:(c)のエポキシ基=1:0.8
〜1.2、(d)のフェノール性水酸基:(e)のスルホ
ニルハライド=1:0.05〜1.2の当量比で反応せしめて得
られる化合物とを、主成分として含む水性溶液あるいは
分散液を電着浴とし、導電性表面を有する基板を該電着
浴中に浸漬し、陽極として通電して電着被膜を形成せし
め、該被膜に所望パターンを通じての活性光線露光で潜
像を形成させ、次いで塩基性水性液による現像処理で露
光部を除去することを特徴とする画像形成方法により達
成せられる。
発明を実施するための最良の形態 本発明で使用せられるアクリル樹脂組成物は、式 (式中R1は水素またはメチル基;R2は置換基を有してい
てもかまわない炭素数2〜10の脂肪族炭化水素、炭素数
6〜7の脂環族炭化水素、炭素数6の芳香族炭化水素; Aは、 で表される繰り返し単位;R3はエチレンまたはプロピレ
ン;R4は置換基を有していてもかまわない炭素数2〜7
のアルキレン;R5は置換基を有していてもかまわない炭
素数2〜5のアルキレン;kおよびlは繰り返し単位数の
平均値で、kは1〜10、lは2〜50を表す) または、 式 (式中R6は水素またはメチル基;R7は置換基を有してい
てもかまわない炭素数5〜10の脂肪族炭化水素、炭素数
6〜7の脂環族炭化水素あるいは炭素数6〜13の芳香族
炭化水素;R8は主鎖中にビニル基、アルリ基、エーテル
基、エステル基あるいはカルボニル基のいずれか1種あ
るいはそれらの組み合わせを含んでいてよくまた側鎖に
置換基を有していてもかまわない炭素数1〜30の脂肪族
炭化水素または炭素数6〜13の芳香族炭化水素; Bは、 (但しmとnは互いに関係なく0か1を示す); Dは、 で表される繰り返し単位;R9はエチレンまたはプロピレ
ン;R10は置換基を有していてもかまわない炭素数2〜7
のアルキレン;R11は置換基を有していてもかまわない炭
素数2〜5のアルキレン;pおよびqは繰り返し単位数の
平均値でpは1〜10、qは2〜50) で表される少なくとも1種の側鎖を有する反応性アクリ
ル単量体と形重合可能なα,β−エチレン性不飽和単量
体とを重合させることにより有利に製造せられる。
通常これら単量体の割合は前者3〜80重量%、後者97
〜20重量%の範囲内で決定せられる。また後者の内で皮
膜特性、アルカリ水溶液への溶解速度の調製の目的で、
式[I]、[II]で表される酸性基を含む比較的長い側
鎖を有する反応性アクリル単量体とは別に、他のα,β
−エチレン性不飽和カルボン酸、α,β−エチレン性不
飽和スルホン酸、α,β−エチレン性不飽和リン酸ある
いはそれらの塩から選ばれる少なくとも1種の酸性基を
有する不飽和単量体を共重合してもよく、その量は0〜
15重量%の範囲内で決定せられる。
この酸性基を含む比較的長い側鎖を有する反応性アク
リル単量体を導入したアクリル樹脂組成物は、側鎖の短
い従来のα,β−エチレン性不飽和酸を導入した樹脂に
比べ、同じ酸性基当量では前者の方がアルカリ水溶液に
対する溶解性が高く、キノンジアジド系化合物を混合し
た場合においても、光照射部の溶解性は高く、また当該
部分が解除される間、未照射の膨潤は極めて少ない。ま
た、当該反応性アクリル単量体の導入は樹脂に可撓性を
与え、フェノール樹脂系で問題となるような脆性はな
い。
さらに、当該アクリル単量体の導入による樹脂組成物
はキノンジアジド系化合物の如く疎水性でそれ自体では
水分酸液として安定に存在しがたいものを、水中で安定
に存在せしめるために好都合に使用せられる。すなわ
ち、該樹脂組成物中の酸性基はフレキシブルな長側鎖上
に主鎖から遠く離れて位置するため、キノンジアジド系
化合物を配合しかかる酸性基を塩基性物質により中和し
て水分散液を調製する際には、水中で疎水性キノンジア
ジド部が内側に、親水性の当該酸性基の中和による塩形
成部が外側に位置しやすく、したがって分散粒子は安定
で、かつキノンジアジド部が塩基/水で分解あるいはカ
ップリング等による感光機能の劣化を抑制することとな
り、水分散液としての貯蔵安定性が向上するものであ
る。
尚、式[I]で表される反応性アクリル単量体は例え
ば本出願人によってすでに特許出願された「末端カルボ
キシル基を有する反応性アクリル単量体ならびにその製
法」(特開昭62−161742号)なる出願明細書に記載の如
く、 式 (式中R1は水素またはメチル基; Aは で表される繰り返し単位;R3はエチレンまたはプロピレ
ン;R4は置換基を有していてもかまわない炭素数2〜7
のアルキレン;R5は置換基を有していてもかまわない炭
素数2〜5のアルキレン;kおよびlは繰り返し単位数の
平均値でkは1〜10、lは2〜50) で表される末端ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリ
レートと、 式 (式中R2は置換基を有していてもかまわない炭素数2〜
10の脂肪族炭化水素、炭素数6〜7の脂環族炭化水素、
或は炭素数6の芳香族炭化水素) を好ましくはラジカル重合禁止剤の存在下に重合させる
ことにより有利に製造せられる。
また、式[II]で表される反応性アクリル単量体は、
例えば本出願人によって既に特許出願された「両親媒性
を有する重合反応性単量体ならびにその製法」(特開昭
63−137914号)なる出願明細書に記載の如く、 式 (式中R6は水素またはメチル基; Bは、 (但しmとnは互いに関係なく0か1を示す); Dは、 で表される繰り返し単位;R9はエチレンまたはプロピレ
ン;R10は置換基を有していてもかまわない炭素数2〜7
のアルキレン;R11は置換基を有していてもかまわない炭
素数2〜5のアルキレン;pおよびqは繰り返し単位数の
平均値でpは1〜10、qは2〜50を表す) で表される末端ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリ
レートと、 (式中R7は置換基を有していてもかまわない炭素数5〜
10の脂肪族炭化水素、炭素数6〜7の脂環族炭化水素あ
るいは炭素数6〜13の芳香族炭化水素;R8は主鎖中にビ
ニル基、アリル基、エーテル基、エステル基あるいはカ
ルボニル基のいずれか1種あるいはそれらの組み合わせ
を含んでいてもよくまた側鎖に置換基を有していてもか
まわない炭素数1〜30の脂肪族炭化水素または炭素数6
〜13の芳香族炭化水素) で表される酸無水物とを反応させ、 式 (式中R6、R7、B、Dはそれぞれ前述せる通り) で表される化合物を得、これに 式 (式中R8は主鎖中にビニル基、アリル基、エーテル基、
エステル基あるいはカルボニル基のいずれか1種あるい
はそれらの組み合わせを含んでいてもよくまた側鎖に置
換基を有していてもかまわない炭素数1〜30の脂肪族炭
化水素、炭素数6〜10の脂環族炭化水素または炭素数6
〜13の芳香族炭化水素) で表されるエポキシ化合物を反応させることにより好都
合に製造せられる。
このようにして得られる酸性基を含む比較的長い側鎖
を有する反応性アクリル単量体と共重合させるべきα,
β−エチレン性不飽和単量体は通常アクリル樹脂の製造
に使用される任意の型のα,β−エチレン性不飽和化合
物であることができ、それらを大別すると下記の通りで
ある。
1)酸性基含有単量体: a)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸 例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸イタコ
ン酸、マレイン酸、フマル酸等、 b)α,β−エチレン性不飽和スルホン酸 例えば1−アクリルオキシ−1−プロパンスルホン
酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸、3−メタクリルアミド−1−ヘキサンスルホン酸
等、 c)α,β−エチレン性不飽和リン酸 例えばアシッドホスホオキシエチルメタクリレート、
アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート等、 2)ヒドロキシル基含有単量体: 例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキ
シプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロ
キシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレ
ート、アリルアルコール、メタアリルアルコール等、 3)含窒素アルキルアクリレートもしくはメタクリレー
ト 例えばジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチル
アミノエチルメタクリレート等、 4)重合性アミド 例えばアクリル酸アミド、メタクリル酸アミド等、 5)重合性ニトリル 例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等、 6)アルキルアクリレートもしくはメタクリレート 例えばメチルアクリレート、メチルメタクリレート、
エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチ
ルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート等、 7)重合性芳香族化合物 例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、t−ブチルスチレン等、 8)α−オレフィン 例えばエチレン、プロピレン等、 9)ビニル化合物 例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等、 10)ジエン化合物 例えばブタジエン、イソプレン等、 これら単量体は単独もしくは併用して使用せられる。
また重合は任意の公知手法により容易に実施せられる。
かくして得られた本発明に使用するアクリル樹脂組成
物の分子量の範囲は重量平均分子量で1000〜200000が適
当であり、好ましくは3000〜100000である。重量平均分
子量が200000以上であるとアルカリ水溶液に対する溶解
速度が極めて遅くなり、したがって現像時間が長くな
り、実用的ではない。また重量平均分子量が1000未満で
あると逆にアルカリ水溶液に対する溶解度が高すぎて、
残存率が悪くなるばかりか、パターンがやせる現像が顕
著となる。
本発明の目的を達成するために使用せられるキノンジ
アジド系化合物(2)は、 (c)多価アルコールのグリシジルエーテル化合物、ポ
リカルボン酸のグリシジルエステル化合物脂環式グリシ
ジル化合物、グリシジルアミン化合物、複素環式グリシ
ジル化合物およびビスフェノールAのアルキレンオキサ
イド化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のエ
ポキシ当量75〜1000のポリエポキシド化合物、 (d)式 (式中Eは置換基を有していてもかまわないアルキレ
ン、アリーレンあるいは、−CH=CH− であり、R14、R15は置換基を有していてもかまわないア
ルキレンまたはアリーレン基であり、tは0または1を
表し、uは1〜3の整数を表し、R12とR13は同一でも異
なっていてもよくそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アルケニル基、ニトロ基、あるいはアルコキ
シ基を表し、また、R12とR13はベンゼン環の炭素原子と
共に芳香族環、脂環族環あるいは複素環を形成すること
ができる) で表されるフェノール性水酸基を有する芳香族または複
素環式カルボン酸および、 (e)1,2−キノンジアジドスルホン酸ハライドを
(d)のカルボキシル基:(c)のエポキシ基=1:0.8
〜1.2、(d)のフェノール性水酸基:(e)のスルホ
ニルハライド=1:0.05〜1.2の当量比で反応せしめて得
られるところの感光基を有する樹脂組成物である。
かかる感光基を有する樹脂組成物は、 (c)多価アルコールのグリシジルエーテル化合物、ポ
リカルボン酸のグリシジルエステル化合物脂環族グリシ
ジル化合物、グリシジルアミン化合物、複素環式グリシ
ジル化合物およびビスフェノールAのアルキレンオキサ
イド化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のエ
ポキシ当量75〜1000のポリエポキシド化合物、 (d)式 (式中Eは置換基を有していてもかまわないアルキレ
ン、アリーレンあるいは、−CH=CH−、 であり、R14、R15は置換基を有していてもかまわないア
ルキレンまたはアリーレン基であり、tは0または1を
表し、uは1〜3の整数を表し、R12とR13は同一でも異
なっていてもよくそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アルケニル基、ニトロ基あるいはアルコキシ
基を表し、またR12とR13はベンゼン環の炭素原子と共に
芳香族環、脂環族環あるいは複素環を形成することがで
きる) で表されるフェノール性水酸基を有する芳香族または複
素環式カルボン酸とを(d)のカルボキシル基:(c)
のエポキシ基の当量比1:0.8〜1.2の割合で反応せしめ、
次いで該反応生成物に対し、 (e)1,2−キノンジアジドスルホン酸ハライドを
(d)のフェノール性水酸基:(e)のスルホニルハラ
イドの当量比1:0.05〜1.2の割合で反応しめる方法によ
るか、あるいは、 (d)式で表されるフェノール性水酸基を有する芳香族
または複素環式カルボル酸と、 (e)の1,2−キノンジアジドスルホン酸ハライドを
(d)のフェノール性水酸基:(e)のスルホニルハラ
イドの当量比1:0.05〜1.2の割合で反応しめ、次いで該
反応生成物に対し、(c)のポリエポキシド化合物を、
(d)のカルボキシル基:(c)のエポキシ基の当量比
が1:0.8〜1.2になる割合で反応せしめる方法により極め
て好都合に製造せられる。
しかしながら、1,2−キノンジアジドスルホニル化合
物の熱による分解を可及的に回避する意味において、前
者の方法が最も好ましい。
尚、本願明細書において使用せられる「ポリエポキシ
ド化合物」なる語は平均して1分子当たりのエポキシ基
数が1.2以上のエポキシ化合物を意味するものとする。
本発明方法で使用せられる(c)ポリエポキシド化合
物は、多価アルコールのグリシジルエーテル化合物、ポ
リカルボン酸のグリシジルエステル化合物、脂環式グリ
シジル化合物、グリシジルアミン化合物、複素環式グリ
シジル化合物およびビスフェノールAのアルキレンオキ
サイド化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の
化合物で、エポキシ当量が75〜1000、好ましくは100〜3
50の範囲内にあるものである。エポキシ当量が75より小
さいものは分子量が小さすぎて造膜性が悪いし、また10
00を超えると分子量が大になりすぎてアルカリに溶解し
難くなりポジ型感光性が低下するので共に好ましくな
い。
より具体的には、 11)多価アルコールのグリシジルエーテル化合物 例えばポリエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、
ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセ
リンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパント
リグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテ
ルなど。
12)ポリカルボン酸のグリシジルエステル化合物 例えばフタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロ
フタル酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジ
ルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステルなど、 13)脂環式グリシジル化合物:例えば水添ビスフェノー
ルAジグリシジルエーテル、シクロヘキセン誘導体、ジ
シクロペンタジエン誘導体など 14)グリシジルアミン化合物;例えばテトラグリシジル
ビスアミノメチルシクロヘキサンなど 15)複素環式グリシジル化合物;例えばトリグリシジル
イソシアヌレート、N,N−ジグリシジル5,5−ジメチルヒ
ダントインなど 16)ビスフェノールAのアルキレンオキサイド化合物;
例えばビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル
付加物のジグリシジルエーテルなどが用いられる。
これらポリエポキシド化合物の選択使用により膜の可
撓性、密着性が良好で解像度の改善が期待せられる。
本発明で使用せられるフェノール性水酸基を有する芳
香族あるいは複素環式カルボン酸は、 で表され、式中Eは置換基を有していてもかまわないア
ルキレン、アリーレンあるいは、−CH=CH− であり、R14,R15は置換基を有していてもかまわないア
ルキレンまたはアリーレン基であり、tは0または1を
表し、uは1〜3の整数を表し、R12とR13は同一でも異
なっていてもよくそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アルケニル基、ニトロ基あるいはアルコキシ
基を表し、またR12とR13はベンゼン環の炭素原子と共に
芳香族環、脂環族環あるいは複素環を形成することがで
きる。かかるカルボン酸の例としては3−メトキシサシ
リックアシッド、3−メチルサリシリックアシッド、5
−メチルサリシリックアシッド、5−tert−オクチルサ
リシリックアシッド、3−クロロ−4−ヒドロキシベン
ゾイックアシッド、5−フルオロ−3−ヒドロキシベン
ゾイックアシッド、4−エトキシ−2−ヒドロキシベン
ゾイックアシッド、5−メチルチオ−サリシリックアシ
ッド、3−ヒドトキシ−4−ニトロベンゾイックアシッ
ド、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンゾイックアシ
ッド、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾ
イックアシッド、3−フェニルサリシリックアシッド、
4−ベンズアミド−サリシリックアシッド、4−ジメチ
ルアミノサリシリックアシッド、3,4−ジヒドロキシベ
ンゾイックアシッド、2,3−ジヒドロキシベンゾイック
アシッド、2,6−ジヒドロキシベンゾイックアシッド、
4−ブロモ−3,5−ジヒドロキシベンゾイックアシッ
ド、3,4,5−トリヒドロキシベンゾイックアシッド、2,
4,6−トリヒドロキシベンゾイックアシッド、ジブロモ
ガーリックアシッド、o−ヒドロキシフェニルアセティ
ックアシッド、m−ヒドロキシフェニルアセティックア
シッド、p−ヒドロキシフェニルアセティックアシッ
ド、4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニルアセティッ
クアシッド、DL−4−ヒドロキシ−3−メトキシ−マン
デリックアシッド、p−ヒドロキシフェニルピルビック
アシッド、3−(p−ヒドロキシフェニル)−ラクティ
ックアシッド、DL−3,4−ジヒドロキシマンデリックア
シッド、3,4−ジヒドロキシフェニルアセティックアシ
ッド、o−ヒドロキシシンナミックアシッド、m−ヒド
ロキシシンナミックアシッド、p−ヒドロキシシンナミ
ックアシッド、3−ヒドロキシ−4−メトキシシンナミ
ックアシッド、3,4−ジヒドロキシシンナミックアシッ
ド、3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシヒドロシンナミ
ックアシッド、3,4−ジヒドロキシシンナミックアシッ
ド、N−(p−ヒドロキシフェニル)グリシン、3,5−
ジイオドチロシン、ホモジェンティジックアシッドなど
が挙げられるが、勿論これらのみに限定されるものでは
なく、前記式で表される任意のフェノール性水酸基を持
つ芳香族あるいは複素環式のカルボン酸が本発明目的に
対し、有利に用いられる。(c)のポリエポキシド化合
物と(d)のカルボン酸とはカルボキシル基対エポキシ
基の当量比が、1:0.8〜1.2、好ましくは1:0.9〜1.1とな
る割合で通常溶媒中、触媒下に50〜180℃、好ましくは8
0〜150℃に加熱することにより実施せられる。溶媒とし
ては例えばジオキサン、メチルイソブチルケトン、テト
ラヒドロフラン、メチルエチルケトンなどが適当量、例
えば樹脂分100重量部に対し、50〜500重量部用いられ、
また触媒としては、例えば水酸化カリウム、水酸化ナト
リウムなどの無機アルカリ;あるいは四級アンモニウム
塩、例えばトリエチルベンジルアンモニウムクロリド、
テトラメチルアンモニウムクロリドなど;三級アミン、
例えばベンジルジメチルアミン、トリブチルアミン、ト
リス(ジメチルアミン)メチルフェノールなど;イミダ
ゾール化合物、例えば2−メチル−4−エチルイミダゾ
ール、2−メチルイミダゾールなど、エポキシ基とカル
ボキシル基の反応に有用な公知の触媒が通常の触媒量、
例えば、0.01〜5%の濃度で好都合に使用せられる。し
かしながら本発明にあってはカルボキシル基1当量に対
し、エポキシ基0.8〜1.2当量で反応せしめられることを
必須とする。というのはエポキシ基が0.8当量より少な
いと最終樹脂に遊離のカルボキシル基が過剰に存在し、
アルカリ可溶性となり、現像性が低下するし、また逆に
エポキシ基が1.2当量を超えるとポリエポキシ化合物の
架橋反応がおこり、アルカリ水抵抗性が大となりやはり
現像性の低下が認められるからである。
本発明にあっては上記ポリエポキシド化合物とフェノ
ール性水酸基を有する芳香族あるいは複素環式カルボン
酸の反応生成物に対し、次に1,2−キノンジアジドスル
ホン酸ハライド、例えば、1,2−ナフトキノンジアジド
−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジ
ド−5−スルホニルクロリド、あるいは1,2−ベンゾキ
ノンジアジド−4−スルホニルクロリドなどがフェノー
ル性水酸基1当量に対し、スルホニルハライド0.05〜1.
2当量、好ましくは0.1〜1.0当量になる割合で反応せし
められる。この反応は通常ジオキサン、アセトン、テト
ラヒドロフラン、メチルエチルケトンなどの溶媒中、水
酸基とスルホニルハライドの反応触媒として知られる、
炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどの無機アルカ
リ、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどの有機アミ
ンの存在下−20〜50℃、好ましくは−10〜30℃の温度で
好都合に実施せられる。反応条件は原料物質により適宜
選択せられるが、1,2−キノンジアジド系化合物の安定
性の点から低温条件の選択がより好ましい。
尚、本発明にあっては、フェノール性水酸基とスルホ
ニルハライドの当量比が必須条件として挙げられるが、
これはフェノール性水酸基1当量に対し、スルホニルハ
ライドが0.05当量未満では最樹脂中にキノンジアジド成
分が少量にすぎ、アルカリ可溶性が低下し、発明目的を
達成することができず、またスルホニルハライドが1.2
当量を超えると最終樹脂組成物中に分子量の小さいキノ
ンジアジド化合物が不純物として残存し、鮮明像が得ら
れず、また膜性能にバラツキを生じ、望ましくないから
である。
本発明にかかる樹脂組成物はまた、フェノール性水酸
基を有する芳香族または複素環式カルボン酸(B)と1,
2−キノンジアジドスルホン酸ハライド(C)を先ず上
記に準じて反応させ、該組成物に対し、ポリエポキシド
化合物(A)を反応せしめることによっても工業的に製
造可能であるが、1,2−キノンジアジド化合物の熱安定
性の点から前者の方法がより好ましく推奨せられる。
かかる感光基を有する樹脂組成物は、それ自体良好な
造膜性を有しており、さらに可とう性、金属への密着性
に優れている。また、使用するアクリル樹脂の組成に応
じたポリエポキシド化合物を選択することにより、両者
の良好な相溶性を得ることができ、両者の混合樹脂組成
物被膜を透明ならしめることが可能である。
本発明による電着塗装用ポジ型感光性樹脂組成物は、
前述のごとく長側鎖上に酸性基を有するアクリル樹脂組
成物とキノンジアジド系化合物とを主要成分としてな
り、該アクリル樹脂100重量部に対し、キノンジアジド
系化合物を3〜120重量部、好ましくは5〜100重量部含
有せられる。3重量部未満であると光照射部分と未照射
部分とのアルカリ現像液に対する溶解度差をつけること
ができずパターニングが困難となる。また、120重量部
を超えると調製された水分散液の安定性が劣り時間経過
とともに沈降物が生じてしまう。
水分散または水溶化が該アクリル樹脂組成物中に含ま
れるカルボキシル基を塩基性物質により中和することに
より行われる。塩基性物質としては例えばモノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン
などのアルカノールアミン類、モノエチルアミン、ジエ
チルアミン、トリエチルアミンなどのアルキルアミン
類、ジメチルアミノエタノールなどのアルキルアルカノ
ールアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど
のアルカリ金属水酸化物、アンモニアなどがあり、これ
らは単独または混合物として使用される。中和に使用す
る塩基性物質の量はアクリル樹脂中に含まれるカルボキ
シル基1当量に対し、0.3〜1.0当量の範囲が好ましく、
0.3当量より少ない場合には、水分散安定性が低下し時
間経過とともに沈降物の生成が生じ、1.0当量より多い
場合にはキノンジアジド化合物の安定性が低下し時間経
過とともに水分散液が変色するために好ましくない。通
常、水分散または水溶化は酸性基を有するアルカリ可溶
性樹脂(1)とキノンジアジド系化合物(2)、中和剤
を他の任意の成分とともに有機溶剤に溶解により得られ
た混合物を水により希釈されて製造される。
本発明においては前述の主要成分の他に、電着塗装膜
厚、電着塗装被膜の熱フロー性などの調整のための有機
溶剤、可視画像化のための染料、顔料など、あるいは消
泡剤、界面活性剤など必要に応じて添加することができ
る。
本発明の電着塗装用ポジ型感光性樹脂組成物の電着塗
装は導電性表面を有する基板であればいかなる形状のも
のに対しても被膜を形成することができ、従来適応が困
難であった小径スルーホールを有するプリント配線板用
銅基板には特に有用である。電着塗装の実施にあたって
は、該樹脂組成物を含む電着塗装浴を固形分濃度3〜40
%、好ましくは5〜25%、浴温度10〜40℃、好ましくは
15〜35℃に管理し、所望の導電性表面を有する基板を陽
極として浸漬し、直流電流を所望の膜厚に達するまで通
電することによって容易に行われる。
電着塗装後、電着塗装浴から被塗物を引き上げ水洗の
のち、従来公知の手法により加熱乾燥することにより被
膜中に残存する水分、溶剤などを除去し均一膜厚でピン
ホールのないポジ型感光性樹脂組成物被膜が得られる。
加熱乾燥は40〜150℃、好ましくは60〜130℃で行われ
る。乾燥温度が40℃未満である場合には、長時間を費や
しても電極反応により発生したガスによるピンホールが
十分に修復されず、また150℃を超える場合には、キノ
ンジアジド系化合物の熱変質をもたらし好ましくない。
ついで基板上に形成された電着塗膜上に通常ポジティ
ブパターンフィルムを通しての光照射により露光され、
導体回路とすべき部分以外の露光部分は現像処理によっ
て除去され所望のレジストパターンを得る。
本発明において使用される露光用光源は、主として30
0〜450nmの波長領域を有するものであればよく、これら
の光源として高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライ
ドランプ、キセノンランプ、アーク灯などがある。
また、現像処理は従来公知の手法により弱アルカリ水
溶液を用いて容易に行われる。具体的には浸漬法、スプ
レー法、ブラッシング法などがあり、なかでもスプレー
法が好適に使用せられる。弱アルカリ水溶液としては通
常、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナ
トリウム、リン酸三ナトリウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムなどの無機アルカリ類の水溶液、n−プロ
ピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ピロール、ピペ
リジン、ピペラジン、トリエチレンジアミン、ジメチル
エタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチルヒ
ドロキシアミン等の有機アミン類の水溶液、テトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウ
ムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩の水溶液、ア
ンモニア水などがあげられる。また上記アルカリ類の水
溶液に水溶性有機溶剤や界面活性剤、消泡剤等を適当量
添加した水溶液を現像液として使用することもできる。
ついで、プリント配線板の製造の場合には現像処理に
よって基板上に露出した銅表面は、塩化第2鉄、塩化第
2銅等によりエッチングされる。またこの時小径スルー
ホール内はレジストによりエッチング液から保護されて
いる。しかる後、導体パターン上の未露出レジスト被
膜、小径スルーホール内レジスト被膜は、高濃度の水酸
化ナトリウムや水酸化カリウム等、強アルカリ水溶液に
よって銅表面から剥離され基板上に所望の銅回路パター
ンが得られる。
作用 本発明の電着塗装用感光性樹脂組成物は貯蔵安定性に
優れ、また電着塗装時、被塗物を浸漬した場合、該組成
物と接触可能な部位であればいかなる表面形状に対して
も追従して被膜を析出し、その後の加熱乾燥により粘着
性がなく、平滑で欠陥のない均一被膜を形成する。さら
に、この感光性樹脂被膜は露光、現像により原画に忠実
な微細レジストパターンを形成することができ、さらに
従来適応困難であった小径スルーホール内へのレジスト
膜形成およびエッチング工程での内部保護が可能であ
る。従って、近時、高密度化、多層化の要求に対応した
プリント配線板の製造には特に有用である。
以下、実施例により本発明を説明する。特にことわり
なき限り、部および%は重量による。
合成例1 撹拌機、コンデンサー、温度計、および空気導入管を
取り付けた1のガラス製反応フラスコの中に207.2部
の無水フタル酸、501.2部のプラクセルFM−2(ε−カ
プロラクトンと2−ヒドロキシエチルメタクリレートの
2:1モル付加物、ダイセル化学製)および全仕込み量に
対して500ppmのヒドロキノンモノメチルエーテルを一括
して仕込んだ。ついで空気を導入管より吸い込みなが
ら、内部温度150℃で1時間撹拌することによって反応
を行った。反応終了後、生成物を室温まで冷却した後、
ろ過し、目的の反応性アクリル単量体[1]を得た。
この反応性アクリル単量体[1]は酸価114であり、
この酸価の値から反応率を求めたところ97%であった。
つぎに、撹拌機、ジムロート、温度計、滴下ロートお
よび窒素導入管を取り付けた1のガラス製反応フラス
コの中に予めエチレングリコールモノブチルエーテル30
0部を仕込んだ後、上記アクリル単量体140部、メチルメ
タクリレート130部、n−ブチルアクリレート130部、お
よび重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ2−エチル
ヘキサノエート10部を混合したものを滴下ロートを用い
てフラスコ内温120℃にて3時間撹拌しながら滴下し、
さらに2時間120℃を保持し、アクリル樹脂組成物を得
た。反応生成樹脂は重量平均分子量30,000、酸価39.9で
あった。
合成例2 合成例1と同様の反応装置を用いて148部の無水フタ
ル酸、400部のブレンマーPP−1000(プロピレンオキシ
ドとメタクリル酸の5.5:1モル付加物、日本油脂K.K.
製)および全仕込み量に対して500ppmのヒドロキノンモ
ノメチルエーテルを一括して仕込んだ。ついで、空気を
導入しながら、内温150℃で60分間撹拌することによっ
て、反応を行った。
反応によって得られた反応性アクリル単量体[2]は
酸価108、粘度300cP(25℃)であった。また、反応率は
95%であった。
次に実施例1と同様にして下記配合でアクリル樹脂組
成物を合成した。
反応性アクリル単量体[2] 75重量部 メチルメタクリレート 75重量部 n−ブチルアクリレート 50重量部 アクリロニトリル 25重量部 t−ブチルパーオキシ 2エチルヘキサノエート 4.5重量部 エチレングリコール モノブチルエーテル 180重量部 反応生成物は重量平均分子量32,000、酸価40.2であっ
た。
合成例3 合成例1と同様の反応装置の中に、77部の無水トリメ
リット酸、300部のプラクセル FM−5(ε−カプロラ
クトンと2−ヒドロキシエチルメタクリレートの5:1モ
ル付加物、ダイセル化学K.K.製)および全仕込み量に対
して500ppmのヒドロキノンモノメチルエーテルを仕込ん
だ。ついで空気を導入管より吸い込みながら内部温度を
165℃で30分間撹拌することによって反応を行った。反
応終了後、生成物を熱時濾過し、少量の未反応物を除去
した。この合成中間体は酸価125の半固形物質(25℃)
であった。
次に上記の合成法によって得られた合成中間体に100
部のカージュラーE−10(バーサティック酸グリシジル
エステル;シェル化学製)を仕込んだ後、再び空気を導
入管より吸い込みながら、内部温度150℃で40分間撹拌
することによって反応を行った。
反応によって得られた反応性アクリル単量体[3]
は、酸価52であった。反応組成物の酸価測定から反応率
を求めたところ、95%であった。
次に合成例1と同様にして下記配合でアクリル樹脂組
成物を合成した。
反応性アクリル単量体[3] 77.0重量部 メタクリル酸 9.3重量部 メチルメタクリレート 80.0重量部 n−ブチルアクリレート 33.7重量部 t−ブチルパーオキシ 2エチルヘキサノエート 4.0重量部 エチレングリコール モノブチルエーテル 164.0重量部 反応生成物は重量平均分子量27,000、酸価40.5であっ
た。
合成例4 合成例3で合成された反応性アクリル単量体[3]を
用いて合成例1と同様にして下記配合でアクリル樹脂組
成物を合成した。
反応性アクリル単量体[3] 77重量部 メタクリル酸 6.2重量部 メチルメタクリレート 79.5重量部 n−ブチルメタクリレート 36.8重量部 ホスマーPP (アシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコー
ルモノメタクリレート、プロピレンオキサイド5〜6モ
ル) コニケミカル株式会社製 0.5重量部 t−ブチルパーオキシ2− エチルヘキサノエート 6重量部 プロピレングリコール モノプロピルエーテル 130重量部 反応生成物は重量平均分子量1600、酸価40.3であっ
た。
合成例5 撹拌機、還流溶、温度計を取り付けた1のガラス製
反応フラスコの中にポリエチレングリコールジグリシジ
ルエーテル(エポキシ当量192.5)100重量部、サリチル
酸71.8部、エチレングリコールモノエチルエーテルアセ
テート28重量部をそれぞれ仕込み、温度を120℃まで上
げ、触媒としてベンジルジメチルアミン0.5重量部を添
加後、6時間反応させた。反応溶液の酸価は5.6であ
り、反応率は96.2%であった。
次に内容物を10℃まで冷却し、1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホニルクロリド105重量部、ジオキサ
ン160重量部を加えて溶解した後、トリエチルアミン43.
5重量部を徐々に滴下し、さらに2時間撹拌を続けた。
その後、多量の2重量%の希塩酸水溶液中に反応生成物
を滴下し、沈澱物を得た。ついで、沈澱物を濾過、水洗
し、40℃で15時間真空乾燥させてポジ型感光製樹脂を得
た。収率は93%であった。
合成例6 合成例5と同様の反応容器の中に、フタル酸ジグリシ
ジルエステル(エポキシ当量175)88重量部、3,4−ジヒ
ドロキシアセティックアシッド85重量部、ジオキサン58
重量部をそれぞれ仕込み、温度を120℃まで上げ、触媒
として塩化トリメチルアンモニウ1.5重量部を添加後5
時間反応させた。反応溶液の酸価は7.0であり、反応率
は95.7%であった。
次に内容物を10℃まで冷却し、1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホニルクロリド250重量部、アセトン4
00重量部を添加後、触媒としてトリエチルアミン113重
量部を滴下し、10℃で2時間反応させ、多量の2重量%
の希塩酸水溶液中に反応生成物を滴下し、沈澱させた。
水洗後、40℃で20時間真空乾燥させて、ポジ型感光製樹
脂を得た。収率は90%であった。
合成例7 合成例5と同様の反応容器の中に、水添ビスフェノー
ルAのジグリシジルエーテル(エポキシ当量220)110重
量部、3−ヒドロキシ−4−シンナミックアシッド97重
量部、ジオキサン69重量部をそれぞれトリメチルアンモ
ニウム1.5重量部を添加後5時間反応させた。反応溶液
の酸価は6.0であり、反応率は95.6%であった。
次に内容物を10℃まで冷却し、1,2−ナフトキノンジ
アジド−4−スルホニルクロリド135重量部、アセトン5
00重量部を添加後、触媒としてトリエチルアミン60重量
部を滴下し、10℃で2時間反応させ、多量の2重量%の
希塩酸水溶液中に反応生成物を滴下し、沈澱させた。水
洗後、40℃で20時間真空乾燥させて、ポジ型感光製樹脂
を得た。収率は92%であった。
合成例8 合成例5と同様の反応容器の中にビスフェノールAの
プロピレンオキサイド2モル付加ジグリシジルエーテル
(エポキシ当量315)67重量部、3,4−ジヒドロキシベン
ゾイックアシッド33重量部、ジオキサン33重量部をそれ
ぞれ仕込み、温度を120℃まで上げ、触媒として塩化ト
リメチルアンモニウム1.2重量部を添加後、5時間反応
させた。反応溶液の酸価は5.0であり、反応収率は94.4
%であった。
次に内容物を10℃まで冷却し、1,2−ナフトキノンジ
アジド−4−スルホニルクロリド114重量部、アセトン5
50重量部を添加後、触媒としてトリエチルアミン51重量
部を滴下し、10℃で2時間反応させ、多量の2重量%の
希塩酸水溶液中に反応生成物を滴下し、沈澱させた。水
洗後、40℃で20時間真空乾燥させてポジ型感光性樹脂を
得た。収率は95%であった。
合成例9 合成例5と同様の反応容器の中にトリメチロールプロ
パントリグリシジルエーテル(エポキシ当量150)67重
量、3−メチルサリシリックアシッド71重量部、エチレ
ングリコールモノブチルエーテルアセテート46重量部を
それぞれ仕込み、温度を120℃まで上げ、触媒として塩
化トリメチルアンモニウム1.3重量部を添加後、5時間
反応させた。反応溶液の酸価は5.5であり、反応率は96.
6%であった。
次に内容物を10℃まで冷却し、1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホニルクロリド125重量部、アセトン6
00重量部を添加後、触媒としてトリエチルアミン40重量
部を滴下し、10℃で2時間反応させ、多量の2重量%の
希塩酸水溶液中に反応生成物を滴下し、沈澱させた。水
洗後、40℃で18時間真空乾燥させてポジ型感光性樹脂を
得た。収率は95%であった。
実施例1 合成例1で製造されたアクリル樹脂ワニス140重量部
に、予め合成例5で製造されたポジ型感光性樹脂20重量
部をプロピレングリコールモノメチルエーテル20重量部
に溶解した溶液を加え、さらにトリエチルアミン4.6重
量部を加えて溶解し、撹拌下脱イオン水815.4重量部を
徐々に加えて電着組成物を得た。
次いで上記電着組成物中に0.3mmのスルーホールを有
する絶縁板に点電解銅メッキ、電解銅メッキを行った銅
膜厚43μmのプリント配線板両面回路用基板を浸漬し、
該基板に正電極を電着組成物を入れた金属容器に負電極
を接続し、25℃で50mA/dm2の電液値で2分間通電し、そ
の後該基板を浴から取り出して水洗し、100℃のオーブ
ンで5分間乾燥させ、7μmのポジ型感光性樹脂被膜を
形成させた。この樹脂被膜は外観検査ではピンホールが
なく、均一膜厚であり、さらにスルーホール内は完全に
被覆されていた。
この後、以下の方法により、レジスト特性および液安
定性を評価した。
ピンホールテスト 上記両面板上に形成された被覆に片面のみを365mmの
光強度が3.5mW/cm2の紫外光(超高圧水銀灯)により1
分間露光し、その後、1.5%メタケイ酸ソーダ水溶液で3
0℃、1分間現像し、さらに塩化第2鉄溶液により片面
の露出した銅が完全に除去されるまでエッチングを行っ
た。
この後、未露出レジスト面のピンポールに基ずく、銅
面の腐食の有無を観察したところ認められなかった。
解像度テスト 上記両面板被膜上に30μmから100μmまで10μm単
位で段階的にラインアンドスペース(L/S)パターンを
有するポジティブフィルムを密着させ、365mmの光強度
が3.5mW/cm2の紫外光(超高圧水銀灯)により1分間露
光し、1.5%メタケイ酸ソーダ水溶液で30℃1分間現像
し、現像残りのない最小線幅パターンを観察したところ
30μmL/Sであった。
導通テスト 上記被膜上に基板のスルーホールに対応した回路パタ
ーンを有するポジティブパターンを密着させ、365mmの
光強度が3.5mW/cm2の紫外光(超高圧水銀灯)により、
両面を各々1分間露光し、1.5%メタケイ酸ソーダ水溶
液で30℃1分間現像した。次に露出した銅を塩化第2鉄
溶液によりエッチングし、水洗の後、50℃の3%水酸化
カリウム水溶液により回路パターン上の樹脂被膜を除去
し、目的の回路パターンを得た。この後、予め定められ
た表裏の回路ポイントでテスターにより導面を確認した
ところ全てのポイントで導通があった。
液安定性 上記電着組成物を室温で静置保存したが、2ケ月間ま
で、pH、電導度の変化はわずかであり、電着によっても
異常が観察されなかった。
実施例2〜6 実施例1と同様な方法により下表に示す配合で電着組
成物を作成し、実施例1と同様な評価を行い、その結果
を下表に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 勝清 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本 ペイント株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−281154(JP,A) 特開 昭63−281153(JP,A) 特開 昭63−137914(JP,A) 特開 昭62−161742(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)酸性基を有するアルカリ可溶性樹脂
    成分としての、 (a)式 (式中R2は置換基を有していてもかまわない炭素数2〜
    10の脂肪族炭化水素、炭素数6〜7の脂環族炭化水素、
    或は炭素数6の芳香族炭化水素; Aは で表される繰り返し単位;R3はエチレンまたはプロピレ
    ン;R4は置換基を有していてもかまわない炭素数2〜7
    のアルキレン;R5は置換基を有していてもかまわない炭
    素数2〜5のアルキレン;kおよびlは繰り返し単位数の
    平均値でkは1〜10、lは2〜50の範囲内で決定せられ
    る数) (b)式 (式中R7は置換基を有していてもかまわない炭素数5〜
    10の脂肪族炭化水素、炭素数6〜7の脂環族炭化水素、
    あるいは炭素数6〜13の芳香族炭化水素;R8は主鎖中に
    ビニル基、アリル基、エーテル基、エステル基、あるい
    はカルボニル基のいずれか1種、あるいはそれらの組み
    合わせを含んでいてもよく、また側鎖に置換基を有して
    いてもかまわない炭素数1〜30の脂肪族炭化水素、また
    は炭素数6〜13の芳香族炭化水素;Bは、 (但しmとnは互いに関係なく0か1を示す; Dは で表される繰り返し単位;R9はエチレンまたはプロピレ
    ン;R10は置換基を有していてもかまわない炭素数2〜7
    のアルキレン;R11は置換基を有していてもかまわない炭
    素数2〜5のアルキレン;pおよびqは繰り返し単位数の
    平均値でpは1〜10、qは2〜50を表す) で表される少なくとも1種の側鎖を有するアクリル樹脂
    組成物と、 (B)キノンジアジド化合物成分としての、 (c)多価アルコールのグリシジルエーテル化合物、ポ
    リカルボン酸のグリシジルエステル化合物、脂環族グリ
    シジル化合物、グリシジルアミン化合物、複素環式グリ
    シジル化合物およびビスフェノールAのアルキレンオキ
    サイド化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の
    エポキシ当量75〜1000のポリエポキシド化合物、 (d)式 (式中Eは置換基を有していてもかまわないアルキレ
    ン、アリーレンあるいは、−CH=CH−、 であり、R14、R15は置換基を有していてもかまわないア
    ルキレンまたはアリーレン基であり、tは0または1を
    表し、uは1〜3の整数を表し、R12とR13はそれぞれ水
    素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、ニ
    トロ基、あるいはアルコキシ基を表し、またR12とR13
    ベンゼン環の炭素原子と共に芳香族環、脂環族環あるい
    は複素環を形成することができる) で表されるフェノール性水酸基を有する芳香族または複
    素環式カルボン酸および (e)1,2−キノンジアジドスルホン酸ハライドを
    (d)のカルボキシル基:(c)のエポキシ基=1:0.8
    〜1.2、(d)のフェノール性水酸基:(e)のスルホ
    ニルハライド=1:0.05〜1.2の当量比で反応せしめて得
    られる化合物とを、主成分として含む水性溶液あるいは
    分散液を電着浴とし、導電性表面を有する基板を該電着
    浴中に浸漬し、陽極として通電して電着被膜を形成せし
    め、該被膜に所望パターンを通じての活性光線露光で潜
    像を形成させ、次いで塩基性水性液による現像処理で露
    光部を除去することを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】(A)酸性基を有するアルカリ可溶性樹脂
    成分と (B)キノンジアジド化合物成分とを固形分重量比で10
    0対3〜120部の割合で含む固形分濃度3〜40重量%の水
    性溶液または分散液を用いる請求項第1項記載の方法。
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