JP2543693B2 - 低比重リポ蛋白質の吸着材およびその製造方法 - Google Patents
低比重リポ蛋白質の吸着材およびその製造方法Info
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- JP2543693B2 JP2543693B2 JP62064114A JP6411487A JP2543693B2 JP 2543693 B2 JP2543693 B2 JP 2543693B2 JP 62064114 A JP62064114 A JP 62064114A JP 6411487 A JP6411487 A JP 6411487A JP 2543693 B2 JP2543693 B2 JP 2543693B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、血漿脂質の増加に起因する各種疾患と密接
な関係を持つと考えられている低比重リポ蛋白質を選択
的に吸着除去する低比重リポ蛋白質吸着材およびその製
造方法に関する。
な関係を持つと考えられている低比重リポ蛋白質を選択
的に吸着除去する低比重リポ蛋白質吸着材およびその製
造方法に関する。
周知の如く、血液中の脂質、特に低比重リポ蛋白質の
増加は、動脈硬化の原因あるいは進行と密接な関係を持
つていると考えられている。動脈硬化が進むと心筋梗
塞、脳梗塞等循環器系の重篤な症状に陥る可能性が非常
に高くなり、死亡率も高い。そこで、血液、血漿等の体
液成分から低比重リポ蛋白質を選択的に吸着除去するこ
とによつて、上記の如き疾患の進行を防止し、症状を軽
減せしめ、さらには治癒を早めることが期待されてい
た。
増加は、動脈硬化の原因あるいは進行と密接な関係を持
つていると考えられている。動脈硬化が進むと心筋梗
塞、脳梗塞等循環器系の重篤な症状に陥る可能性が非常
に高くなり、死亡率も高い。そこで、血液、血漿等の体
液成分から低比重リポ蛋白質を選択的に吸着除去するこ
とによつて、上記の如き疾患の進行を防止し、症状を軽
減せしめ、さらには治癒を早めることが期待されてい
た。
(従来の技術) 上記目的に使用可能な既存の技術には、アガロースゲ
ルに低比重リポ蛋白質に対して親和性を有する物質(以
下、リガンドと略す)としてヘパリンを固定化した吸着
材による吸着(Lupien,P−J,et.al.:a new approach to
the management of familial hypercholesterolemia.R
emoval of plasma−cholesterol based on the princip
al of affinity chromatography.Lancet,2:1261〜1264,
1976)、およびガラスパウダーまたはガラスビーズを用
いたクロマトグラフイー(Carlson,L.A.:Chromatograph
ic separation of serum lipoprotein on glass powder
colums.Description of the method and some applica
tions.Clin.Chim.Acta,5:528〜538,1960.)がある。
ルに低比重リポ蛋白質に対して親和性を有する物質(以
下、リガンドと略す)としてヘパリンを固定化した吸着
材による吸着(Lupien,P−J,et.al.:a new approach to
the management of familial hypercholesterolemia.R
emoval of plasma−cholesterol based on the princip
al of affinity chromatography.Lancet,2:1261〜1264,
1976)、およびガラスパウダーまたはガラスビーズを用
いたクロマトグラフイー(Carlson,L.A.:Chromatograph
ic separation of serum lipoprotein on glass powder
colums.Description of the method and some applica
tions.Clin.Chim.Acta,5:528〜538,1960.)がある。
しかしながら、ヘパリンをアガロースに固定した吸着
材は、低比重リポ蛋白質に選択的吸着能を示すものの吸
着能力が充分でなく、また、担体にアガロースを用いて
いるため、機械的強度が不充分で取り扱い性、操作性が
悪く、体液を流した場合の目づまりが起こり易く、ま
た、滅菌操作によるポアーの破壊があり、非常に使い難
いものであつた。
材は、低比重リポ蛋白質に選択的吸着能を示すものの吸
着能力が充分でなく、また、担体にアガロースを用いて
いるため、機械的強度が不充分で取り扱い性、操作性が
悪く、体液を流した場合の目づまりが起こり易く、ま
た、滅菌操作によるポアーの破壊があり、非常に使い難
いものであつた。
また、ガラスパウダーやガラスビーズを用いる方法
は、吸着能力が低く、その上、吸着選択性が低いという
欠点があり、実用的でなかつた。
は、吸着能力が低く、その上、吸着選択性が低いという
欠点があり、実用的でなかつた。
近年、上記した問題点を解決し、一般的に普及可能な
低比重リポ蛋白質吸着材を提供しようとする試みが多数
なされるようになり、特許も出願されている(特開昭59
−102436、特願昭58−80778)。
低比重リポ蛋白質吸着材を提供しようとする試みが多数
なされるようになり、特許も出願されている(特開昭59
−102436、特願昭58−80778)。
(発明が解決しようとする問題点) 上記発明の開示内容では、低比重リポ蛋白質吸着能力
が臨床的要求を満たすためにはまだ不充分であると考え
られ、低比重リポ蛋白質吸着能力を、さらに高く実用的
なものにすることが必要である。さらには、多価カチオ
ンの吸着が少ない吸着材であることが好ましく、また、
湿熱滅菌のような高温条件下でも、リガンドと担体との
間の結合が切れることのない安定な吸着材であることが
好ましい。
が臨床的要求を満たすためにはまだ不充分であると考え
られ、低比重リポ蛋白質吸着能力を、さらに高く実用的
なものにすることが必要である。さらには、多価カチオ
ンの吸着が少ない吸着材であることが好ましく、また、
湿熱滅菌のような高温条件下でも、リガンドと担体との
間の結合が切れることのない安定な吸着材であることが
好ましい。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上記の問題点について鋭意研究し、改
良を重ねた結果、カルボキシル基と硫酸基またはスルホ
ン酸基とを併せ持つ合成鎖状ポリマー部を表面に有する
吸着材を用いることにより、多価カチオンの吸着が臨床
上問題ない程度に少なく、かつ、121℃という高温の湿
熱滅菌条件下においても、リガンドの結合が切れ難く吸
着性能が低下しないことを見出し、また、吸着材表面の
カルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基とを併せ持
つ合成鎖状ポリマー部の分子量の特別な範囲、および吸
着材のイオン交換容量の特別なごく狭い範囲でのみ、驚
くべきほど高い低比重リポ蛋白質吸着性能を出せること
を見い出し、さらに、活性化した多孔質担体にカルボキ
シル基と硫酸基またはスルホン酸基とを併せ持つ合成鎖
状ポリマーを結合させるという製造方法をとる場合に
は、カルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基とを併
せ持つ合成鎖状ポリマー溶液の特別なpH範囲でのみし
か、上記した吸着能力を出せないことを見い出し、本発
明を完成するに至つた。
良を重ねた結果、カルボキシル基と硫酸基またはスルホ
ン酸基とを併せ持つ合成鎖状ポリマー部を表面に有する
吸着材を用いることにより、多価カチオンの吸着が臨床
上問題ない程度に少なく、かつ、121℃という高温の湿
熱滅菌条件下においても、リガンドの結合が切れ難く吸
着性能が低下しないことを見出し、また、吸着材表面の
カルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基とを併せ持
つ合成鎖状ポリマー部の分子量の特別な範囲、および吸
着材のイオン交換容量の特別なごく狭い範囲でのみ、驚
くべきほど高い低比重リポ蛋白質吸着性能を出せること
を見い出し、さらに、活性化した多孔質担体にカルボキ
シル基と硫酸基またはスルホン酸基とを併せ持つ合成鎖
状ポリマーを結合させるという製造方法をとる場合に
は、カルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基とを併
せ持つ合成鎖状ポリマー溶液の特別なpH範囲でのみし
か、上記した吸着能力を出せないことを見い出し、本発
明を完成するに至つた。
すなわち、本発明は、分子量が5×103以上、5×106
以下で、かつカルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸
基とを併せ持つ合成鎖状ポリマー部を表面に有する多孔
質吸着材であって、該合成鎖状ポリマー分子中のカルボ
キシル基と硫酸基またはスルホン酸基に対するカルボキ
シル基のモル比が0.005以上0.5以下であり、かつ該吸着
材のイオン交換容量が1μeq/ml(湿潤容量)以上、300
μeq/ml(湿潤容量)以下であることを特徴とする低比
重リポ蛋白質吸着材であり、また、溶液のpH(水素イオ
ン濃度)が7以下であるカルボキシル基と硫酸基または
スルホン酸基とを併せ持つ合成鎖状ポリマー溶液と、活
性化された多孔質担体とを混合することを特徴とする分
子量が5×103以上、5×106以下で、かつカルボキシル
基と硫酸基またはスルホン酸基とを併せ持つ合成鎖状ポ
リマー部を表面に有する多孔質吸着材であって、該合成
鎖状ポリマー分子中のカルボキシル基と硫酸基またはス
ルホン酸基に対するカルボキシル基のモル比が0.005以
上0.5以下であり、かつ該吸着材のイオン交換容量が1
μeq/ml(湿潤容量)以上、300μeq/ml(湿潤容量)以
下である低比重リポ蛋白質吸着材の製造方法である。
以下で、かつカルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸
基とを併せ持つ合成鎖状ポリマー部を表面に有する多孔
質吸着材であって、該合成鎖状ポリマー分子中のカルボ
キシル基と硫酸基またはスルホン酸基に対するカルボキ
シル基のモル比が0.005以上0.5以下であり、かつ該吸着
材のイオン交換容量が1μeq/ml(湿潤容量)以上、300
μeq/ml(湿潤容量)以下であることを特徴とする低比
重リポ蛋白質吸着材であり、また、溶液のpH(水素イオ
ン濃度)が7以下であるカルボキシル基と硫酸基または
スルホン酸基とを併せ持つ合成鎖状ポリマー溶液と、活
性化された多孔質担体とを混合することを特徴とする分
子量が5×103以上、5×106以下で、かつカルボキシル
基と硫酸基またはスルホン酸基とを併せ持つ合成鎖状ポ
リマー部を表面に有する多孔質吸着材であって、該合成
鎖状ポリマー分子中のカルボキシル基と硫酸基またはス
ルホン酸基に対するカルボキシル基のモル比が0.005以
上0.5以下であり、かつ該吸着材のイオン交換容量が1
μeq/ml(湿潤容量)以上、300μeq/ml(湿潤容量)以
下である低比重リポ蛋白質吸着材の製造方法である。
本発明で対象とする吸着物質は、低比重リポ蛋白質で
あるが、より詳細に説明すると、分子量が2.2×106から
3.5×106、水和密度が1.003から1.034(g/ml)、浮上係
数(1.063)が0から20×10-13cm.sec-1・dyn-1・g-1、
直径が20.0から30.0nmのリポ蛋白(SCANU A.M.:Plasma
lipoproteins:an introduction.“The Biochemistry of
Atherosclerosis"ed.by SCANU A.M.1979,P.3〜8,によ
る)をいう。これにより比重の小さいリポ蛋白、すなわ
ち、浮上係数(1.063)が20×10-13cm・sec-1・dyn-1・
g-1より大きいリポ蛋白質は吸着されてもよいが、比重
の高い高比重リポ蛋白は吸着されないことが好ましい。
あるが、より詳細に説明すると、分子量が2.2×106から
3.5×106、水和密度が1.003から1.034(g/ml)、浮上係
数(1.063)が0から20×10-13cm.sec-1・dyn-1・g-1、
直径が20.0から30.0nmのリポ蛋白(SCANU A.M.:Plasma
lipoproteins:an introduction.“The Biochemistry of
Atherosclerosis"ed.by SCANU A.M.1979,P.3〜8,によ
る)をいう。これにより比重の小さいリポ蛋白、すなわ
ち、浮上係数(1.063)が20×10-13cm・sec-1・dyn-1・
g-1より大きいリポ蛋白質は吸着されてもよいが、比重
の高い高比重リポ蛋白は吸着されないことが好ましい。
本発明でいうカルボキシル基と硫酸基またはスルホン
酸基とを併せ持つ合成鎖状ポリマー部とは、分子量が5
×103以上、5×106以下であり、1分子中にカルボキシ
ル基と硫酸基またはスルホン酸基とを多数持つ鎖状のポ
リマーで、合成によつて得られるものを言う。
酸基とを併せ持つ合成鎖状ポリマー部とは、分子量が5
×103以上、5×106以下であり、1分子中にカルボキシ
ル基と硫酸基またはスルホン酸基とを多数持つ鎖状のポ
リマーで、合成によつて得られるものを言う。
例示すると、アクリル酸・エチレンスルホン酸共重合
体、メタクリル酸・スチレンスルホン酸共重合体、アク
リル酸・ビニル硫酸共重合体、アクリル酸・スチレンス
ルホン酸共重合体、メタクリル酸・エチレンスルホン酸
共重合体、メタクリル酸・ビニル硫酸共重合体等のよう
に、カルボキシル基を持つモノマーと硫酸基またはスル
ホン酸基をもつモノマーとを共重合させたもの、ポリビ
ニルアルコール、ポリスチレンのように、荷電を持たな
いポリマーにカルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸
基を導入したもの、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸
のように、カルボキシル基を持つポリマーに硫酸基また
はスルホン酸基を導入したもの、ポリビニル硫酸、ポリ
エチレンスルホン酸のように、硫酸基またはスルホン酸
基を導入したものなどである。ポリマー中にはカルボキ
シル基、硫酸基、スルホン酸基の3種類を含んでもよい
し、ビニルアルコール単位のように、荷電を持たない部
分を含んでいてもよい。
体、メタクリル酸・スチレンスルホン酸共重合体、アク
リル酸・ビニル硫酸共重合体、アクリル酸・スチレンス
ルホン酸共重合体、メタクリル酸・エチレンスルホン酸
共重合体、メタクリル酸・ビニル硫酸共重合体等のよう
に、カルボキシル基を持つモノマーと硫酸基またはスル
ホン酸基をもつモノマーとを共重合させたもの、ポリビ
ニルアルコール、ポリスチレンのように、荷電を持たな
いポリマーにカルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸
基を導入したもの、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸
のように、カルボキシル基を持つポリマーに硫酸基また
はスルホン酸基を導入したもの、ポリビニル硫酸、ポリ
エチレンスルホン酸のように、硫酸基またはスルホン酸
基を導入したものなどである。ポリマー中にはカルボキ
シル基、硫酸基、スルホン酸基の3種類を含んでもよい
し、ビニルアルコール単位のように、荷電を持たない部
分を含んでいてもよい。
カルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基との1分
子中での比率は自由に選べるが、多価カチオンを吸着し
難くするためには、カルボキシル基の割合を少なくした
方がよい。ただし、吸着材の熱安定性をよくするために
は、ある程度の割合で含まれている必要がある。好まし
い(カルボキシル基)/〔(カルボキシル基)+(硫酸
基)+(スルホン酸基)〕の1分子中でのモル比は、0.
005以上0.5以下、より好ましいのは0.01以上0.4以下、
さらに好ましいのは0.02以上0.3以下、最も好ましいの
は0.03以上0.2以下である。
子中での比率は自由に選べるが、多価カチオンを吸着し
難くするためには、カルボキシル基の割合を少なくした
方がよい。ただし、吸着材の熱安定性をよくするために
は、ある程度の割合で含まれている必要がある。好まし
い(カルボキシル基)/〔(カルボキシル基)+(硫酸
基)+(スルホン酸基)〕の1分子中でのモル比は、0.
005以上0.5以下、より好ましいのは0.01以上0.4以下、
さらに好ましいのは0.02以上0.3以下、最も好ましいの
は0.03以上0.2以下である。
合成ポリマーは、その化学的安定性に優れ、高圧蒸気
滅菌、γ線滅菌、エチレンオキサイド滅菌等に対しても
安定なものを得やすく、また、重合度の調節も比較的簡
便に行える等の点で天然の物より優れ、推奨できる。ま
た、合成により得られるポリマーの場合、天然の多糖類
系ポリアニオンにみられるような補体の活性化を起こし
難いものが容易に得られるため好ましい。さらに、ビニ
ル系ポリマーのように、担体に対して重合度の大きいポ
リマーを高保持量で固定することができる点で、より好
ましい結果を与える。
滅菌、γ線滅菌、エチレンオキサイド滅菌等に対しても
安定なものを得やすく、また、重合度の調節も比較的簡
便に行える等の点で天然の物より優れ、推奨できる。ま
た、合成により得られるポリマーの場合、天然の多糖類
系ポリアニオンにみられるような補体の活性化を起こし
難いものが容易に得られるため好ましい。さらに、ビニ
ル系ポリマーのように、担体に対して重合度の大きいポ
リマーを高保持量で固定することができる点で、より好
ましい結果を与える。
また、吸着目的物質である低比重リポ蛋白質は、直径
が約200Åという巨大なリポ蛋白であるため、カルボキ
シル基と硫酸基またはスルホン酸基を併せ持つ合成ポリ
マー部の構造は鎖状構造であることが好ましく、吸着材
表面から長く伸びている方が好ましい。また、ポリアニ
オン部中の負電荷密度は、分子量500当りに少なくとも
1個あるのが好ましい。さらに好ましくは、分子量350
当りに1個以上であり、分子量150から250の単位に1個
あるのが望ましい。ここでいう分子流には、硫酸基の分
子量も含む。
が約200Åという巨大なリポ蛋白であるため、カルボキ
シル基と硫酸基またはスルホン酸基を併せ持つ合成ポリ
マー部の構造は鎖状構造であることが好ましく、吸着材
表面から長く伸びている方が好ましい。また、ポリアニ
オン部中の負電荷密度は、分子量500当りに少なくとも
1個あるのが好ましい。さらに好ましくは、分子量350
当りに1個以上であり、分子量150から250の単位に1個
あるのが望ましい。ここでいう分子流には、硫酸基の分
子量も含む。
次に、カルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基を
併せ持つ合成鎖状ポリマー分子の長さの指標となる分子
量であるが、分子量は5×103より小さいとポリマー分
子の長さが短くなつてしまい、充分な量の低比重リポ蛋
白質を吸着できなくなつてしまう。また逆に、5×106
を越えると分子が長くなりすぎてしまい、多孔質吸着材
の孔を塞ぐ形になり、カルボキシル基と硫酸基またはス
ルホン酸基を併せ持つ合成鎖状ポリマーによる立体障害
が起こり、低比重リポ蛋白質吸着能力が下がつてしま
う。好ましい分子量の範囲は1.75×104から3.5×106、
さらに好ましいのは2.8×104から2.5×106、望ましいの
は5×104から1.75×106の範囲である。分子量がこの範
囲にあるカルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基を
併せ持つ合成鎖状ポリマーは、多孔質吸着材において良
好な低比重リポ蛋白質吸着能力を示す。
併せ持つ合成鎖状ポリマー分子の長さの指標となる分子
量であるが、分子量は5×103より小さいとポリマー分
子の長さが短くなつてしまい、充分な量の低比重リポ蛋
白質を吸着できなくなつてしまう。また逆に、5×106
を越えると分子が長くなりすぎてしまい、多孔質吸着材
の孔を塞ぐ形になり、カルボキシル基と硫酸基またはス
ルホン酸基を併せ持つ合成鎖状ポリマーによる立体障害
が起こり、低比重リポ蛋白質吸着能力が下がつてしま
う。好ましい分子量の範囲は1.75×104から3.5×106、
さらに好ましいのは2.8×104から2.5×106、望ましいの
は5×104から1.75×106の範囲である。分子量がこの範
囲にあるカルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基を
併せ持つ合成鎖状ポリマーは、多孔質吸着材において良
好な低比重リポ蛋白質吸着能力を示す。
ポリマー部が持つ多数個のカルボキシル基と硫酸基ま
たはスルホン酸基が、低比重リポ蛋白質の多数点を認識
することにより、強いクローン力で低比重リポ蛋白質を
結合すると考えられる。
たはスルホン酸基が、低比重リポ蛋白質の多数点を認識
することにより、強いクローン力で低比重リポ蛋白質を
結合すると考えられる。
本発明低比重リポ蛋白質吸着材のイオン交換容量は、
カルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基を併せ持つ
合成鎖状ポリマー分子の分子量が5×103から5×106の
範囲においては、10μeq/ml(湿潤容量)から300μeq/m
l(湿潤容量)の範囲にある必要がある。300μeq/mlを
越えることは、カルボキシル基と硫酸基またはスルホン
酸基を併せ持つ合成鎖状ポリマーの量が多過ぎることを
意味し、吸着材の細孔を塞ぎ、低比重リポ蛋白質の吸着
性能が悪くなつてしまうのみでなく、負電荷の量が多過
ぎるために非選択的な吸着も増え、さらに凝固系、補体
系等を活性化するので、体液を処理するには問題となつ
てくる。逆に、イオン交換容量が10μeq/mlより小さく
なることは、カルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸
基を併せ持つ合成鎖状ポリマーの量が少ないことを意味
し、急激に低比重リポ蛋白質吸着性能が落ちてしまう。
好ましいイオン交換容量の範囲は15から150μeq/ml、さ
らに好ましいのは20から100μeq/ml、望ましいのは25か
ら75μeq/mlの範囲である。
カルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基を併せ持つ
合成鎖状ポリマー分子の分子量が5×103から5×106の
範囲においては、10μeq/ml(湿潤容量)から300μeq/m
l(湿潤容量)の範囲にある必要がある。300μeq/mlを
越えることは、カルボキシル基と硫酸基またはスルホン
酸基を併せ持つ合成鎖状ポリマーの量が多過ぎることを
意味し、吸着材の細孔を塞ぎ、低比重リポ蛋白質の吸着
性能が悪くなつてしまうのみでなく、負電荷の量が多過
ぎるために非選択的な吸着も増え、さらに凝固系、補体
系等を活性化するので、体液を処理するには問題となつ
てくる。逆に、イオン交換容量が10μeq/mlより小さく
なることは、カルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸
基を併せ持つ合成鎖状ポリマーの量が少ないことを意味
し、急激に低比重リポ蛋白質吸着性能が落ちてしまう。
好ましいイオン交換容量の範囲は15から150μeq/ml、さ
らに好ましいのは20から100μeq/ml、望ましいのは25か
ら75μeq/mlの範囲である。
イオン交換容量の測定は、通常の陽イオン交換樹脂の
イオン交換容量測定方法(例えば、pH滴定法)に準じて
行うことができる。
イオン交換容量測定方法(例えば、pH滴定法)に準じて
行うことができる。
本発明の吸着材を製造する方法は、例えば、担体を活
性化し、分子量が5×103から5×106のカルボキシル基
と硫酸基またはスルホン酸基を併せ持つ合成鎖状ポリマ
ーを共有結合させる方法、担体に活性化したカルボキシ
ル基と硫酸基またはスルホン酸基を併せ持つモノマーを
結合する方法などがあげられる。
性化し、分子量が5×103から5×106のカルボキシル基
と硫酸基またはスルホン酸基を併せ持つ合成鎖状ポリマ
ーを共有結合させる方法、担体に活性化したカルボキシ
ル基と硫酸基またはスルホン酸基を併せ持つモノマーを
結合する方法などがあげられる。
担体の形状としては、球状、粒状、糸状、中空糸状、
平膜状等いずれも有効に用いられるが、体外循環時の体
液の流通面より、球状または粒状が特に好ましく用いら
れる。球状または粒状の平均粒径は10〜2500μmのもの
が使いやすいが、25μmから300μmの範囲が好ましく
用いられる。
平膜状等いずれも有効に用いられるが、体外循環時の体
液の流通面より、球状または粒状が特に好ましく用いら
れる。球状または粒状の平均粒径は10〜2500μmのもの
が使いやすいが、25μmから300μmの範囲が好ましく
用いられる。
担体の排除限界分子量(蛋白質)は、200万以上ある
ことが必要であり、250万から4000万が好ましく、300万
から2000万の範囲がさらに好ましい。
ことが必要であり、250万から4000万が好ましく、300万
から2000万の範囲がさらに好ましい。
担体の全細孔容量、孔径分布は、以下に述べる範囲の
ものが特に好ましい結果を与える。
ものが特に好ましい結果を与える。
担体の全細孔容量、孔径は、水銀圧入法(例えば、触
媒工学講座−4,触媒測定法,触媒学会編,地人書館,69
頁から73頁)により得られる水銀圧入曲線から計算によ
つて求められる値をいう。
媒工学講座−4,触媒測定法,触媒学会編,地人書館,69
頁から73頁)により得られる水銀圧入曲線から計算によ
つて求められる値をいう。
水銀圧入法では、吸着材を乾燥しないと水銀圧入曲線
を求められないので、乾燥収縮のある吸着材について
は、乾燥により収縮した分を補正してやる必要がある。
例えば、乾燥により体積が1/x3に収縮した場合には、面
積では1/x2、直系では1/xになつたとして、それぞれx3
倍、x2倍、x倍して補正する。
を求められないので、乾燥収縮のある吸着材について
は、乾燥により収縮した分を補正してやる必要がある。
例えば、乾燥により体積が1/x3に収縮した場合には、面
積では1/x2、直系では1/xになつたとして、それぞれx3
倍、x2倍、x倍して補正する。
全細孔容量は0.5cc/g以上であるのが好ましく、1.0cc
/g以上あるのがさらに好ましい。望ましくは2.0cc/gよ
り大きいことであり、3.0cc/g以上あるのがさらに望ま
しい。細孔容量は材質にもよるが、値が大きいほど単位
体積当りの吸着材内部空間が大きくなり、それだけ低比
重リポ蛋白質の吸着容量を大きくできる。
/g以上あるのがさらに好ましい。望ましくは2.0cc/gよ
り大きいことであり、3.0cc/g以上あるのがさらに望ま
しい。細孔容量は材質にもよるが、値が大きいほど単位
体積当りの吸着材内部空間が大きくなり、それだけ低比
重リポ蛋白質の吸着容量を大きくできる。
担体の孔径分布は、孔径200Åから12500Åの範囲に全
細孔容量の70%以上が含まれているのが好ましい。すな
わち、低比重リポ蛋白質の直径よりも大きい孔径側に幅
広く分布していることが好ましい。
細孔容量の70%以上が含まれているのが好ましい。すな
わち、低比重リポ蛋白質の直径よりも大きい孔径側に幅
広く分布していることが好ましい。
孔径の分布状態は、孔径をDとするとき、いかなる孔
径Dにおいても(200Åから12500Åの間のどの孔径をと
つてみても)0.8Dから1.2Dの範囲の細孔容量が全細孔容
量の80%より少ないことが好ましい。すなわち、特定の
孔径範囲にのみ細孔が集中しておらず、広い孔径範囲に
細孔が分布していることが好ましい。
径Dにおいても(200Åから12500Åの間のどの孔径をと
つてみても)0.8Dから1.2Dの範囲の細孔容量が全細孔容
量の80%より少ないことが好ましい。すなわち、特定の
孔径範囲にのみ細孔が集中しておらず、広い孔径範囲に
細孔が分布していることが好ましい。
血液、体液中から低比重リポ蛋白質を吸着しようとす
る時、低比重リポ蛋白質の吸着表面積を大きくとるため
には、孔径200〜300Åの孔径範囲に細孔が集中している
ことが望ましいが、孔径分布が狭いと、低比重リポ蛋白
質よりも大きい直径を持つ超低比重リポ蛋白質(直径30
0〜800Å)やカイロミクロン(直径750〜10000Å)等の
共存物質により、吸着材の粒子表面で目詰りを起こして
しまうこともあり、一旦目詰りを起こしてしまうと、低
比重リポ蛋白質が吸着材粒子内に入れなくなり、吸着材
の低比重リポ蛋白質吸着能力が低下してしまう。吸着材
粒子表面での目詰りを起こし難くするためには、孔径の
大きな吸着材を使用すればよいのであるが、この場合に
は、吸着材の表面積が小さくなり、低比重リポ蛋白質の
吸着容量が小さくなつてしまう。
る時、低比重リポ蛋白質の吸着表面積を大きくとるため
には、孔径200〜300Åの孔径範囲に細孔が集中している
ことが望ましいが、孔径分布が狭いと、低比重リポ蛋白
質よりも大きい直径を持つ超低比重リポ蛋白質(直径30
0〜800Å)やカイロミクロン(直径750〜10000Å)等の
共存物質により、吸着材の粒子表面で目詰りを起こして
しまうこともあり、一旦目詰りを起こしてしまうと、低
比重リポ蛋白質が吸着材粒子内に入れなくなり、吸着材
の低比重リポ蛋白質吸着能力が低下してしまう。吸着材
粒子表面での目詰りを起こし難くするためには、孔径の
大きな吸着材を使用すればよいのであるが、この場合に
は、吸着材の表面積が小さくなり、低比重リポ蛋白質の
吸着容量が小さくなつてしまう。
このように、孔径分布の狭い吸着材の場合、血液、体
液中の共存物質の影響を非常に受けやすく、吸着性能を
上げることは非常に困難である。これに対し孔径分布の
広い吸着材の場合には、低比重リポ蛋白質よりも大きい
直径を持つ超低比重リポ蛋白質、カイロミクロン等は、
孔径の大きい細孔に捕捉されるため、低比重リポ蛋白質
が通過するための細孔を潰してしまうことが少なくな
り、結果として吸着容量の大幅な増大が可能となる。
液中の共存物質の影響を非常に受けやすく、吸着性能を
上げることは非常に困難である。これに対し孔径分布の
広い吸着材の場合には、低比重リポ蛋白質よりも大きい
直径を持つ超低比重リポ蛋白質、カイロミクロン等は、
孔径の大きい細孔に捕捉されるため、低比重リポ蛋白質
が通過するための細孔を潰してしまうことが少なくな
り、結果として吸着容量の大幅な増大が可能となる。
より好ましい孔径の分布状態は、孔径をDとすると
き、いかなる孔径においても0.8Dから1.2Dの範囲の細孔
容量が全細孔容量の75%以下であり、望ましくは70%以
下、さらに望ましくは65%以下である。
き、いかなる孔径においても0.8Dから1.2Dの範囲の細孔
容量が全細孔容量の75%以下であり、望ましくは70%以
下、さらに望ましくは65%以下である。
担体の孔径250Å以上の表面積は、水銀圧入法による
圧入曲線から、細孔は一様な円筒状であり、無限に交わ
らないという仮定のもとに Sa-b:孔径aから孔径bの間の表面積 Va-b:孔径aから孔径bの間の細孔容量 ra-b:孔径aから孔径bの間の平均孔径 なる式で計算される値で定義される表面積の孔径250Å
以上の積分値であり、孔径250Å以上の表面積Sは次式
で表されるが、 D(r):細孔分布函数 r:細孔の半径 との値が小さいと、吸着表面積が小さくなるため、低比
重リポ蛋白質の吸着能力が下がつてしまう。
圧入曲線から、細孔は一様な円筒状であり、無限に交わ
らないという仮定のもとに Sa-b:孔径aから孔径bの間の表面積 Va-b:孔径aから孔径bの間の細孔容量 ra-b:孔径aから孔径bの間の平均孔径 なる式で計算される値で定義される表面積の孔径250Å
以上の積分値であり、孔径250Å以上の表面積Sは次式
で表されるが、 D(r):細孔分布函数 r:細孔の半径 との値が小さいと、吸着表面積が小さくなるため、低比
重リポ蛋白質の吸着能力が下がつてしまう。
好ましい表面積(孔径250Å以上の表面積)は、吸着
材1ml当り10m2以上、より好ましくは15m2以上、望まし
くは20m2以上である。
材1ml当り10m2以上、より好ましくは15m2以上、望まし
くは20m2以上である。
広い孔径分布と孔径250Å以上の表面積の広さの相乗
効果により、ポリアニオン部の低比重リポ蛋白質吸着性
を最大限に発揮し、高い低比重リポ蛋白質吸着性能が得
られる。
効果により、ポリアニオン部の低比重リポ蛋白質吸着性
を最大限に発揮し、高い低比重リポ蛋白質吸着性能が得
られる。
本発明の吸着材は、液体の浄化治療用に用いられるの
で、体液を流したときに目詰りが起こらないことが必要
である。したがつて、本発明に用いられる担体は硬質担
体であることが好ましく、合成高分子担体、無機担体等
が好ましく用いられる。
で、体液を流したときに目詰りが起こらないことが必要
である。したがつて、本発明に用いられる担体は硬質担
体であることが好ましく、合成高分子担体、無機担体等
が好ましく用いられる。
ここでいう硬質担体とは、外力を加えたとき、担体の
物性値が一定値以上を保持するものをいうが、具体的に
は、ゲルを直径10mm、長さ50mmの容器に充填し、通水す
るとき、カラムの入口圧力と出口圧力との差が200mmHg
の状態でゲルの体積収縮が15%以下であるのが好まし
い。さらに好ましいのは10%以下であり、望ましいのは
5%以下であり、さらに望ましいのは3%以下である。
物性値が一定値以上を保持するものをいうが、具体的に
は、ゲルを直径10mm、長さ50mmの容器に充填し、通水す
るとき、カラムの入口圧力と出口圧力との差が200mmHg
の状態でゲルの体積収縮が15%以下であるのが好まし
い。さらに好ましいのは10%以下であり、望ましいのは
5%以下であり、さらに望ましいのは3%以下である。
担体は、分子量が5×103以上、5×106以下であるカ
ルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基を併せ持つ合
成鎖状ポリマーを固定できれば、どのような材質のもの
を用いてもよい。使用できる担体としては、セルロース
系ゲル、デキストラン系ゲル、アガロース系ゲル、ビニ
ルポリマーゲル、ポリアクリルアミド系ゲル、ポリヒド
ロキシエチルメタアクリレート系ゲル、多孔質ガラス、
シリカ等の有機または無機の多孔体が使用でき、通常の
アフイニテイークロマトグラフイーに用いられる担体用
の材料は全て用いることができる。
ルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基を併せ持つ合
成鎖状ポリマーを固定できれば、どのような材質のもの
を用いてもよい。使用できる担体としては、セルロース
系ゲル、デキストラン系ゲル、アガロース系ゲル、ビニ
ルポリマーゲル、ポリアクリルアミド系ゲル、ポリヒド
ロキシエチルメタアクリレート系ゲル、多孔質ガラス、
シリカ等の有機または無機の多孔体が使用でき、通常の
アフイニテイークロマトグラフイーに用いられる担体用
の材料は全て用いることができる。
前記した担体の中でも、特にビニルアルコール単位を
主構成成分とする架橋共重合体からなる担体は、その親
水性のため血漿中の蛋白質等溶質との相互作用が小さ
く、非特異吸着を最小限に低下させる。また、血漿中の
補体系、凝固系と相互作用しない等の極めて優れた特性
を有する。物理的特性の面でも、優れた孔径分布を示
し、耐熱性を有し、熱滅菌を可能ならしめ、さらには合
成高分子の特性である物理的機械的強度に優れている。
全血用吸着材の担体として用いる場合にも、血球成分と
の相互作用が少なく、血栓形成や血球成分の非特異粘
着、残血等を最小限におさえる等の極めて優れた特性を
併せ持つている。
主構成成分とする架橋共重合体からなる担体は、その親
水性のため血漿中の蛋白質等溶質との相互作用が小さ
く、非特異吸着を最小限に低下させる。また、血漿中の
補体系、凝固系と相互作用しない等の極めて優れた特性
を有する。物理的特性の面でも、優れた孔径分布を示
し、耐熱性を有し、熱滅菌を可能ならしめ、さらには合
成高分子の特性である物理的機械的強度に優れている。
全血用吸着材の担体として用いる場合にも、血球成分と
の相互作用が少なく、血栓形成や血球成分の非特異粘
着、残血等を最小限におさえる等の極めて優れた特性を
併せ持つている。
ビニルアルコール単位を主構成成分とする架橋重合体
は、水酸基を有するモノマーの重合またはポリマーの化
学反応による水酸基の導入により合成できる。両者を併
用して合成することもできる。重合方法としては、ラジ
カル重合法を用いることができる。架橋剤は重合時共重
合により導入してもよいし、また、ポリマーの化学反応
(ポリマー間、ポリマーと架橋剤)で導入してもよく、
両者を併用してもよい。
は、水酸基を有するモノマーの重合またはポリマーの化
学反応による水酸基の導入により合成できる。両者を併
用して合成することもできる。重合方法としては、ラジ
カル重合法を用いることができる。架橋剤は重合時共重
合により導入してもよいし、また、ポリマーの化学反応
(ポリマー間、ポリマーと架橋剤)で導入してもよく、
両者を併用してもよい。
一例をあげると、ビニル系モノマーとビニル系または
アリル系架橋剤との共重合により作ることができる。こ
の場合のビニル系モノマーとしては、酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル等のカルボン酸のビニルエステル類、メ
チルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニル
エーテル類を例示することができる。
アリル系架橋剤との共重合により作ることができる。こ
の場合のビニル系モノマーとしては、酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル等のカルボン酸のビニルエステル類、メ
チルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニル
エーテル類を例示することができる。
架橋剤としては、トリアリルイソシアヌレート、トリ
アリルシアヌレート等のアリル化合物類、エチレングリ
コールジメタアクリレート、ジエチレングリコールジメ
タアクリレート等のジ(メタ)アクリレート類、ブタン
ジオールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビ
ニルエーテル、テトラビニルグリオキザール等のポリビ
ニルエーテル類、ジアリリデンペンタエリスリツト、テ
トラアリロキシエタンのようなポリアリルエーテル類、
グリシジルメタクリレート等のグリシジルアクリレート
類を用いることができる。また必要に応じて、他のコモ
ノマーを共重合したものも用いることができる。
アリルシアヌレート等のアリル化合物類、エチレングリ
コールジメタアクリレート、ジエチレングリコールジメ
タアクリレート等のジ(メタ)アクリレート類、ブタン
ジオールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビ
ニルエーテル、テトラビニルグリオキザール等のポリビ
ニルエーテル類、ジアリリデンペンタエリスリツト、テ
トラアリロキシエタンのようなポリアリルエーテル類、
グリシジルメタクリレート等のグリシジルアクリレート
類を用いることができる。また必要に応じて、他のコモ
ノマーを共重合したものも用いることができる。
ビニル系共重合体の場合には、カルボン酸のビニルエ
ステルとイソシアヌレート環を有するビニル化合物(ア
リル化合物)を共重合し、共重合体を加水分解して得ら
れるポリビニルアルコールのトリアリルイソシアヌレー
ト架橋体が、強度、化学的安定性の面で特に良好な担体
を与える。
ステルとイソシアヌレート環を有するビニル化合物(ア
リル化合物)を共重合し、共重合体を加水分解して得ら
れるポリビニルアルコールのトリアリルイソシアヌレー
ト架橋体が、強度、化学的安定性の面で特に良好な担体
を与える。
分子量が5×103以上、5×106以下であるカルボキシ
ル基と硫酸基またはスルホン酸基を併せ持つ合成鎖状ポ
リマーを不溶性担体の表面に固定する方法は、共有結
合、イオン結合、物理吸着、包埋あるいは重合体表面へ
の沈澱不溶化等あらゆる公知の方法を用いることができ
るが、固定化した化合物の溶出性から考えると、共有結
合により、固定、不溶化して用いることが好ましい。そ
のため通常固定化酵素、アフイニテイークロマトグラフ
イーで用いられる公知の担体の活性化方法、リガンドと
の結合方法、および担体または活性化担体を幹ポリマー
とし、カルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基を併
せ持つ合成鎖状ポリマーを枝とするグラフト重合の手法
を用いることができる。
ル基と硫酸基またはスルホン酸基を併せ持つ合成鎖状ポ
リマーを不溶性担体の表面に固定する方法は、共有結
合、イオン結合、物理吸着、包埋あるいは重合体表面へ
の沈澱不溶化等あらゆる公知の方法を用いることができ
るが、固定化した化合物の溶出性から考えると、共有結
合により、固定、不溶化して用いることが好ましい。そ
のため通常固定化酵素、アフイニテイークロマトグラフ
イーで用いられる公知の担体の活性化方法、リガンドと
の結合方法、および担体または活性化担体を幹ポリマー
とし、カルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基を併
せ持つ合成鎖状ポリマーを枝とするグラフト重合の手法
を用いることができる。
活性化方法を例示すると、ハロゲン化シアン法、エピ
クロルヒドリン法、ビスエポキシド法、ハロゲン化トリ
アジン法、ブロモアセチルブロミド法、エチルクロロホ
ルマート法、1,1′−カルボニルジイミダゾール法等を
あげることができる。本発明の活性化方法は、リガンド
のアミノ基、水酸基、カルボキシル基、チオール基等の
活性水素を有する求核反応基と置換および/または付加
反応できればよく、上記の例示に限定されるものではな
いが、化学的安定性、熱的安定性等を考慮すると、エポ
キシドを用いる方法が好ましく、特にエピクロルヒドリ
ン法が推奨できる。
クロルヒドリン法、ビスエポキシド法、ハロゲン化トリ
アジン法、ブロモアセチルブロミド法、エチルクロロホ
ルマート法、1,1′−カルボニルジイミダゾール法等を
あげることができる。本発明の活性化方法は、リガンド
のアミノ基、水酸基、カルボキシル基、チオール基等の
活性水素を有する求核反応基と置換および/または付加
反応できればよく、上記の例示に限定されるものではな
いが、化学的安定性、熱的安定性等を考慮すると、エポ
キシドを用いる方法が好ましく、特にエピクロルヒドリ
ン法が推奨できる。
また、シリカ系、ガラス系等のシラノール基を持つ担
体については、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリク
ロロシラン等の各種シランカツプリング剤が好ましく用
いられる。
体については、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリク
ロロシラン等の各種シランカツプリング剤が好ましく用
いられる。
活性化担体とカルボキシル基と硫酸基またはスルホン
酸基を併せ持つ合成鎖状ポリマーとの結合反応は、活性
化担体側の官能基および硫酸基を持つ合成鎖状ポリマー
側の官能基の種類により、反応温度、時間、pH等の最適
な条件が選択されるが、カルボキシル基と硫酸基または
スルホン酸基を併せ持つ合成鎖状ポリマーの場合、カル
ボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基を併せ持つ合成
鎖状ポリマー溶液のpHが非常に重要な意味を持つことが
本発明者らの研究によつて明らかになつた。本発明者ら
の推奨するカルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基
を併せ持つ合成鎖状ポリマー溶液のpHは7以下である
が、pHが7より高くなると、溶液中でポリマー分子が充
分に伸び、いわゆる硬いポリマーになるため、担体の網
目構造の内部まで充分にポリマーが入れず、結合するポ
リマーの量が絶対的に少なくなり、低比重リポ蛋白質の
吸着量が下がつてしまう。本発明者らの推奨するpH7以
下では、カルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基を
併せ持つ合成鎖状ポリマー分子がゆるやかに広がつた状
態にあるので、担体への結合も適度に広がつた状態で行
われる。そのため、吸着剤を体液中に浸した場合にも結
合しているポリマー分子がゆるやかに伸び、カルボキシ
ル基と硫酸基またはスルホン酸基を併せ持つ合成鎖状ポ
リマーとして充分機能できるので、低比重リポ蛋白質の
吸着能力が高くなる。
酸基を併せ持つ合成鎖状ポリマーとの結合反応は、活性
化担体側の官能基および硫酸基を持つ合成鎖状ポリマー
側の官能基の種類により、反応温度、時間、pH等の最適
な条件が選択されるが、カルボキシル基と硫酸基または
スルホン酸基を併せ持つ合成鎖状ポリマーの場合、カル
ボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基を併せ持つ合成
鎖状ポリマー溶液のpHが非常に重要な意味を持つことが
本発明者らの研究によつて明らかになつた。本発明者ら
の推奨するカルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基
を併せ持つ合成鎖状ポリマー溶液のpHは7以下である
が、pHが7より高くなると、溶液中でポリマー分子が充
分に伸び、いわゆる硬いポリマーになるため、担体の網
目構造の内部まで充分にポリマーが入れず、結合するポ
リマーの量が絶対的に少なくなり、低比重リポ蛋白質の
吸着量が下がつてしまう。本発明者らの推奨するpH7以
下では、カルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基を
併せ持つ合成鎖状ポリマー分子がゆるやかに広がつた状
態にあるので、担体への結合も適度に広がつた状態で行
われる。そのため、吸着剤を体液中に浸した場合にも結
合しているポリマー分子がゆるやかに伸び、カルボキシ
ル基と硫酸基またはスルホン酸基を併せ持つ合成鎖状ポ
リマーとして充分機能できるので、低比重リポ蛋白質の
吸着能力が高くなる。
好ましいpHの範囲は0.5から6であり、さらに好まし
いのは0.7から5、望ましいのは1から4のpH範囲であ
る。
いのは0.7から5、望ましいのは1から4のpH範囲であ
る。
以上、本発明吸着材の製造方法を例示して、分子量が
5×103から5×106のカルボキシル基と硫酸基またはス
ルホン酸基を併せ持つ合成鎖状ポリマーを結合する方法
について詳細に説明したが、本発明は、これに限定され
るものではない。
5×103から5×106のカルボキシル基と硫酸基またはス
ルホン酸基を併せ持つ合成鎖状ポリマーを結合する方法
について詳細に説明したが、本発明は、これに限定され
るものではない。
本発明吸着材は、体液の導出入口を備えた容器内に充
填保持されて使用されるのが一般的である。
填保持されて使用されるのが一般的である。
第1図において、1は本発明低比重リポ蛋白質吸着材
を納めてなる吸着装置の一例を示すものであり、円筒2
の一端開口部に、内側にフイルター3を張つたパツキン
グ4を介して体液導入口5を有するキヤツプ6をネジ嵌
合し、円筒2の他端開口部に、内側にフイルター3′を
張つたパツキング4′を介して体液導出口7を有するキ
ヤツプ8をネジ嵌合して容器を形成し、フイルター3お
よび3′の間隙に吸着材を充填保持させて吸着材層9を
形成してなるものである。
を納めてなる吸着装置の一例を示すものであり、円筒2
の一端開口部に、内側にフイルター3を張つたパツキン
グ4を介して体液導入口5を有するキヤツプ6をネジ嵌
合し、円筒2の他端開口部に、内側にフイルター3′を
張つたパツキング4′を介して体液導出口7を有するキ
ヤツプ8をネジ嵌合して容器を形成し、フイルター3お
よび3′の間隙に吸着材を充填保持させて吸着材層9を
形成してなるものである。
吸着材層9には、本発明低比重リポ蛋白質の吸着材を
単独で充填してもよく、他の吸着材と混合もしくは積層
してもよい。他の吸着材としては、例えば、幅広い吸着
能を有する活性炭のようなものを用いることができる。
これにより吸着材の相乗効果による、より広範な臨床効
果が期待できる。吸着材層9の容積は、体外循環に用い
る場合、50〜400ml程度が適当である。本発明の装置を
体外循環で用いる場合には、大略次の二通りの方法があ
る。一つには、体内から取り出した血液を遠心分離器も
しくは膜型血漿分離器を使用して、血漿成分と血球成分
とに分離した後、血漿成分を該装置に通過させ、浄化し
た後、血球成分て合わせて体内にもどす方法であり、他
の一つは、体内から取り出した血液を直接該装置に通過
させ、浄化する方法である。
単独で充填してもよく、他の吸着材と混合もしくは積層
してもよい。他の吸着材としては、例えば、幅広い吸着
能を有する活性炭のようなものを用いることができる。
これにより吸着材の相乗効果による、より広範な臨床効
果が期待できる。吸着材層9の容積は、体外循環に用い
る場合、50〜400ml程度が適当である。本発明の装置を
体外循環で用いる場合には、大略次の二通りの方法があ
る。一つには、体内から取り出した血液を遠心分離器も
しくは膜型血漿分離器を使用して、血漿成分と血球成分
とに分離した後、血漿成分を該装置に通過させ、浄化し
た後、血球成分て合わせて体内にもどす方法であり、他
の一つは、体内から取り出した血液を直接該装置に通過
させ、浄化する方法である。
また、血液もしくは血漿の通過速度については、該吸
着材の吸着能率が非常に高いため、吸着材の粒度を粗く
することができ、また、充填度を低くできるので、吸着
材層の形状の如何にかかわりなく、高い通過速度を与え
ることができる。そのため、多量の体液処理をすること
ができる。
着材の吸着能率が非常に高いため、吸着材の粒度を粗く
することができ、また、充填度を低くできるので、吸着
材層の形状の如何にかかわりなく、高い通過速度を与え
ることができる。そのため、多量の体液処理をすること
ができる。
体液の通液方法としては、臨床上の必要に応じ、ある
いは設備の装置状況に応じて、連続的に通液してもよい
し、また、断続的に通液してもよい。
いは設備の装置状況に応じて、連続的に通液してもよい
し、また、断続的に通液してもよい。
(発明の効果) 以上述べてきたように、本発明低比重リポ蛋白質吸着
材は、体液中の低比重リポ蛋白質を高率かつ選択的に除
去吸着し、該吸着材を用いた吸着装置は、非常にコンパ
クトであると共に、簡便かつ安全である。
材は、体液中の低比重リポ蛋白質を高率かつ選択的に除
去吸着し、該吸着材を用いた吸着装置は、非常にコンパ
クトであると共に、簡便かつ安全である。
重合度の特定範囲のカルボキシル基と硫酸基またはス
ルホン酸基を併せ持つ合成鎖状高分子が特定の量だけ表
面に存在する多孔質吸着材を用いたので、従来のものと
比較して、格段に高い低比重リポ蛋白質吸着能力を持
ち、かつ、多価カチオンをほとんど吸着しない、さらに
は熱的に安定性の非常に高い低比重リポ蛋白質吸着材と
なつた。
ルホン酸基を併せ持つ合成鎖状高分子が特定の量だけ表
面に存在する多孔質吸着材を用いたので、従来のものと
比較して、格段に高い低比重リポ蛋白質吸着能力を持
ち、かつ、多価カチオンをほとんど吸着しない、さらに
は熱的に安定性の非常に高い低比重リポ蛋白質吸着材と
なつた。
また、イオン交換容量を300μeq/ml(湿潤容量)以下
に押えているため、非選択的な吸着も少なく、凝固線溶
系、補体系の活性化も少なく、安全な吸着材となつた。
に押えているため、非選択的な吸着も少なく、凝固線溶
系、補体系の活性化も少なく、安全な吸着材となつた。
さらに、本発明低比重リポ蛋白質吸着材の製造方法を
用いれば、上記した吸着材が容易に得られ、安定に低比
重リポ蛋白質吸着材を得ることができるようになつた。
用いれば、上記した吸着材が容易に得られ、安定に低比
重リポ蛋白質吸着材を得ることができるようになつた。
本発明は、高脂血症等の体液を浄化、再生する一般的
な用法に適用可能であり、高脂血症に起因した疾患の安
全で確実な治療に有効である。
な用法に適用可能であり、高脂血症に起因した疾患の安
全で確実な治療に有効である。
(実施例) 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 酢酸ビニル100g、トリアリルイソシアヌレート41.4
g、酢酸エチル100g、ヘプタン100g、ポリ酢酸ビニル
(重合度500)7.5gおよび2,2′−アゾビスイソブチロニ
トリル3.8gよりなる均一混合液と、ポリビニルアルコー
ル1重量%、リン酸二水素ナトリウム二水和物0.05重量
%およびリン酸水素二ナトリウム十二水和物1.5重量%
を溶解した水400mlとをフラスコに入れ、充分撹拌した
後、65℃で18時間、さらに75℃で5時間加熱撹拌して懸
濁重合を行い、粒状共重合体を得た。重合中、撹拌速度
は粒径が小さめになるようにコントロールした。過水
洗、ついでアセトン抽出後、カセイソーダ46.5gおよび
メタノール2よりなる溶液中で40℃で18時間、共重合
体のエステル交換反応を行つた。
g、酢酸エチル100g、ヘプタン100g、ポリ酢酸ビニル
(重合度500)7.5gおよび2,2′−アゾビスイソブチロニ
トリル3.8gよりなる均一混合液と、ポリビニルアルコー
ル1重量%、リン酸二水素ナトリウム二水和物0.05重量
%およびリン酸水素二ナトリウム十二水和物1.5重量%
を溶解した水400mlとをフラスコに入れ、充分撹拌した
後、65℃で18時間、さらに75℃で5時間加熱撹拌して懸
濁重合を行い、粒状共重合体を得た。重合中、撹拌速度
は粒径が小さめになるようにコントロールした。過水
洗、ついでアセトン抽出後、カセイソーダ46.5gおよび
メタノール2よりなる溶液中で40℃で18時間、共重合
体のエステル交換反応を行つた。
得られたゲルの平均粒径は50μm、単位重量当りのビ
ニルアルコール単位(qOH)は9.4meq/g、比表面積は125
m2/g、蛋白質およびウイルスによる排除限界分子量は3
×107であつた。得られたゲルを吸着材の担体として用
いた。
ニルアルコール単位(qOH)は9.4meq/g、比表面積は125
m2/g、蛋白質およびウイルスによる排除限界分子量は3
×107であつた。得られたゲルを吸着材の担体として用
いた。
得られたゲル10g(乾燥重量)をジメチルスルホキシ
ド120ml中に懸濁し、これにエピクロルヒドリン78.3m
l、50%水酸化ナトリウム10mlを加え、30℃で65時間撹
拌しながら活性化反応を行つた。反応後ジメチルスルホ
キシドで洗浄し、水洗し、吸引脱水した。活性化された
担体のエポキシ当量は115μeq/ml(湿潤容量)であつ
た。
ド120ml中に懸濁し、これにエピクロルヒドリン78.3m
l、50%水酸化ナトリウム10mlを加え、30℃で65時間撹
拌しながら活性化反応を行つた。反応後ジメチルスルホ
キシドで洗浄し、水洗し、吸引脱水した。活性化された
担体のエポキシ当量は115μeq/ml(湿潤容量)であつ
た。
次に、アクリル酸−エチレンスルホン酸共重合体(分
子量1.3×103,アクリル酸含量10モル%)653mgを蒸留水
で50mlにし、これをリガンド液とした。pHは水酸化ナト
リウムで2.0に調整した。アクリル酸−エチレンスルホ
ン酸共重合体は、過硫酸カリウムと亜硫酸ナトリウムの
存在下でエチレンスルホン酸ナトリウムとアクリル酸を
共重合させた後、溶解と再沈を繰り返し精製した。この
後、水溶液にし、塩酸ガスを飽和させ、析出した塩化ナ
トリウム結晶を別除去し、過剰の塩酸は留去して得
た。前記リガンド液に前記活性化担体10mlを加え、この
後、グラスフイルター上にゲルを移し、充分な量の水洗
を行い、吸引脱水した。
子量1.3×103,アクリル酸含量10モル%)653mgを蒸留水
で50mlにし、これをリガンド液とした。pHは水酸化ナト
リウムで2.0に調整した。アクリル酸−エチレンスルホ
ン酸共重合体は、過硫酸カリウムと亜硫酸ナトリウムの
存在下でエチレンスルホン酸ナトリウムとアクリル酸を
共重合させた後、溶解と再沈を繰り返し精製した。この
後、水溶液にし、塩酸ガスを飽和させ、析出した塩化ナ
トリウム結晶を別除去し、過剰の塩酸は留去して得
た。前記リガンド液に前記活性化担体10mlを加え、この
後、グラスフイルター上にゲルを移し、充分な量の水洗
を行い、吸引脱水した。
次に、得られた吸着材をNa型にするため、0.1規定の
水酸化ナトリウム液100ml中に上記吸着材を入れ、30分
間、室温で振盪した。
水酸化ナトリウム液100ml中に上記吸着材を入れ、30分
間、室温で振盪した。
この後、充分量の水洗を行い、Na型の吸着材を得た。
この吸着材のイオン交換容量を測定したところ、50μ
eq/ml(湿潤容量)であつた。
eq/ml(湿潤容量)であつた。
イオン交換容量の測定は、以下のようにして行つた。
先ず、Na型の吸着材をH型にするため、0.1規定の塩
酸50ml中にNa型吸着材5mlを加え、室温で30分間振盪し
た後、蒸留水で充分洗浄した。次に、吸引脱水した後、
蒸留水30mlに浮遊させ、0.1規定の水酸化ナトリウムを
用いてpH滴定曲線を求めた。イオン交換容量は、以上の
ようにして求めたpH曲線から算出した。
酸50ml中にNa型吸着材5mlを加え、室温で30分間振盪し
た後、蒸留水で充分洗浄した。次に、吸引脱水した後、
蒸留水30mlに浮遊させ、0.1規定の水酸化ナトリウムを
用いてpH滴定曲線を求めた。イオン交換容量は、以上の
ようにして求めたpH曲線から算出した。
次に、Na型吸着材のコレステロール吸着能力を家族性
高コレステロール血症患者血漿を用いて調べた。
高コレステロール血症患者血漿を用いて調べた。
吸着実験は、得られたNa型吸着材1mlに対し、12mlの
家族性高コレステロール血症患者血漿を加え、振盪しな
がら37℃で3時間インキユベートする方法で行つた。イ
ンキユベート後、吸着材を沈降させ、上清を分析し、使
用した患者血漿と比較した。
家族性高コレステロール血症患者血漿を加え、振盪しな
がら37℃で3時間インキユベートする方法で行つた。イ
ンキユベート後、吸着材を沈降させ、上清を分析し、使
用した患者血漿と比較した。
分析は、総コレステロース(以下、TCと略す)を酵素
法で、高比重リポ蛋白質(以下、HDL−Cと略す)をヘ
パリン−マンガン沈澱法で、アルブミンをブロムクレゾ
ールグリーン法で、フイブリノーゲンをシングル・ラジ
アル・イムノ・デイフユージヨン法で、カルシウムをオ
ルトクレゾールフタレインコンブレキソン発色法で測定
した。
法で、高比重リポ蛋白質(以下、HDL−Cと略す)をヘ
パリン−マンガン沈澱法で、アルブミンをブロムクレゾ
ールグリーン法で、フイブリノーゲンをシングル・ラジ
アル・イムノ・デイフユージヨン法で、カルシウムをオ
ルトクレゾールフタレインコンブレキソン発色法で測定
した。
ここで、家族性高コレステロール血症患者血漿の場
合、総コレステロールの値は、ほとんど低比重リポ蛋白
質中のコレステロール(以下、LDL−Cと略す)が占め
ており、高比重リポ蛋白質や超低比重リポ蛋白質中のコ
レステロールが占める割合は非常に少ない。したがつ
て、総コレステロールの減少は、近似的に低比重リポ蛋
白質の減少を意味する。
合、総コレステロールの値は、ほとんど低比重リポ蛋白
質中のコレステロール(以下、LDL−Cと略す)が占め
ており、高比重リポ蛋白質や超低比重リポ蛋白質中のコ
レステロールが占める割合は非常に少ない。したがつ
て、総コレステロールの減少は、近似的に低比重リポ蛋
白質の減少を意味する。
分析の結果、血漿中のTCが380mg/dlであつたのに対
し、吸着後は160mg/dlに低下した。すなわち、吸着材1m
l当り、26.4mgのコレステロールを吸着した。これに対
し、HDL−Cは25mg/dlが24mg/dl(吸着前の96%)、ア
ルブミンは3.2g/dlが3.0g/dl(94%)、フイブリノーゲ
ンは200mg/dlが180mg/dl(90%)、カルシウムは4.3mEq
/が4.0mEq/(93%)とほとんど下がらず、TC(≒LD
L−C)を選択的に、かつ高率に吸着した。
し、吸着後は160mg/dlに低下した。すなわち、吸着材1m
l当り、26.4mgのコレステロールを吸着した。これに対
し、HDL−Cは25mg/dlが24mg/dl(吸着前の96%)、ア
ルブミンは3.2g/dlが3.0g/dl(94%)、フイブリノーゲ
ンは200mg/dlが180mg/dl(90%)、カルシウムは4.3mEq
/が4.0mEq/(93%)とほとんど下がらず、TC(≒LD
L−C)を選択的に、かつ高率に吸着した。
この後、前記吸着材を121℃、1気圧の条件で20分間
湿熱滅菌し、滅菌後の吸着材を用いて、前記と同様の吸
着実験を行なつた。
湿熱滅菌し、滅菌後の吸着材を用いて、前記と同様の吸
着実験を行なつた。
分析の結果、血漿中のTCが380mg/dlであつたのに対
し、吸着後は155mg/dlに低下した。すなわち、吸着材1m
l当り、27mgのコレステロールを吸着した。これに対
し、HDL−Cは25mg/dlが23mg/dl(吸着前の92%)、ア
ルブミンは3.2g/dlが3.1g/dl(97%)、フイブリノーゲ
は200mg/dlが170mg/dl(85%)、カルシウムは4.3mEq/
が4.0mEq/(93%)とほとんど下がらず、滅菌前の
吸着特性を略再現した。
し、吸着後は155mg/dlに低下した。すなわち、吸着材1m
l当り、27mgのコレステロールを吸着した。これに対
し、HDL−Cは25mg/dlが23mg/dl(吸着前の92%)、ア
ルブミンは3.2g/dlが3.1g/dl(97%)、フイブリノーゲ
は200mg/dlが170mg/dl(85%)、カルシウムは4.3mEq/
が4.0mEq/(93%)とほとんど下がらず、滅菌前の
吸着特性を略再現した。
比較例1 リガンドとしてアクリル酸−エチレンスルホン酸共重
合体の代わりにポリビニル硫酸カリウム(カルボキシル
基を持たない、分子量2.43×105)を用いた以外は、実
施例1と同様に吸着材の合成を行ない、吸着実験を行な
つた。
合体の代わりにポリビニル硫酸カリウム(カルボキシル
基を持たない、分子量2.43×105)を用いた以外は、実
施例1と同様に吸着材の合成を行ない、吸着実験を行な
つた。
滅菌前のコレステロール吸着量は、吸着材1ml当り27m
gあり、実施例1と同等であつたが、121℃、1気圧、20
分間の湿熱滅菌後のコレステロール吸着量は、吸着材1m
l当り18mgと約1/2に下がつていた。
gあり、実施例1と同等であつたが、121℃、1気圧、20
分間の湿熱滅菌後のコレステロール吸着量は、吸着材1m
l当り18mgと約1/2に下がつていた。
比較例2 リガンドとしてアクリル酸−エチレンスルホン酸共重
合体の代わりにポリアクリル酸(硫酸基またはスルホン
酸基を持たない、分子量9×104)を用いた以外は、実
施例1と同様に吸着材を合成し、吸着実験を行なつた。
合体の代わりにポリアクリル酸(硫酸基またはスルホン
酸基を持たない、分子量9×104)を用いた以外は、実
施例1と同様に吸着材を合成し、吸着実験を行なつた。
コレステロール吸着量は、吸着材1当り26mgあり、実
施例1と同等であつたが、カルシウム濃度が43mEq/か
ら0.2mEq/(吸着前の5%)と大幅に下がつた。
施例1と同等であつたが、カルシウム濃度が43mEq/か
ら0.2mEq/(吸着前の5%)と大幅に下がつた。
比較例3〜4および実施例2〜9 実施例1と同じ担体を用い、実施例1と同様にエピク
ロルヒドリンで活性化し、各種分子量のアクリル酸−エ
チレンスルホン酸共重合体を結合させた。ポリビニル硫
酸カリウム溶液の濃度は、重合度によらず一定1.3g/dl
とし、実施例1と同様にリガンドの結合反応を行なつ
た。
ロルヒドリンで活性化し、各種分子量のアクリル酸−エ
チレンスルホン酸共重合体を結合させた。ポリビニル硫
酸カリウム溶液の濃度は、重合度によらず一定1.3g/dl
とし、実施例1と同様にリガンドの結合反応を行なつ
た。
使用したアクリル酸−エチレンスルホン酸共重合体の
アクリル酸含量は、5〜20モル%の間に揃えた。分子量
は3×103、5×103、2×104、1×105、2.5×105、1
×106、5×106、8×106である。この中、分子量3×1
03と8×106の2種は比較例として用いた。
アクリル酸含量は、5〜20モル%の間に揃えた。分子量
は3×103、5×103、2×104、1×105、2.5×105、1
×106、5×106、8×106である。この中、分子量3×1
03と8×106の2種は比較例として用いた。
リガンドの結合反応終了後、実施例1と同様にNa型に
し、121℃、1気圧、20分の湿熱滅菌を行なつた後、吸
着能力を測定した。その結果を第2図に示す。第2図
は、横軸にリガンドとして用いたアクリル酸−エチレン
スルホン酸共重合体の分子量、縦軸に吸着材のコレステ
ロール吸着量を示してあり、使用しているアクリル酸−
エチレンスルホン酸共重合体の分子量が5×103から5
×106の範囲でのみ、コレステロール吸着量が20mg/ml
(湿潤容量)以上を達成できることがわかる。なお、吸
着材のイオン交換容量は、全て1〜300μeq/ml(湿潤容
量)の範囲内であつた。
し、121℃、1気圧、20分の湿熱滅菌を行なつた後、吸
着能力を測定した。その結果を第2図に示す。第2図
は、横軸にリガンドとして用いたアクリル酸−エチレン
スルホン酸共重合体の分子量、縦軸に吸着材のコレステ
ロール吸着量を示してあり、使用しているアクリル酸−
エチレンスルホン酸共重合体の分子量が5×103から5
×106の範囲でのみ、コレステロール吸着量が20mg/ml
(湿潤容量)以上を達成できることがわかる。なお、吸
着材のイオン交換容量は、全て1〜300μeq/ml(湿潤容
量)の範囲内であつた。
比較例5〜7および実施例10〜14 実施例1と同じ担体を用い、実施例1と同様にエピク
ロルヒドリンで活性化し、分子量3×105のアクリル酸
−エチレンスルホン酸共重合体を各種pH(水素イオン濃
度)で担体に結合させた。
ロルヒドリンで活性化し、分子量3×105のアクリル酸
−エチレンスルホン酸共重合体を各種pH(水素イオン濃
度)で担体に結合させた。
リガンド液は、実施例1と同様に準備した後、pHを調
整した。
整した。
pHは、塩酸または水酸化ナトリウム溶液を用いて行
い、0.5,1,2,3,5,7,9,12に調整したリガンド溶液を用い
た。ここで、pH9,12は比較例である。
い、0.5,1,2,3,5,7,9,12に調整したリガンド溶液を用い
た。ここで、pH9,12は比較例である。
他の条件は全て実施例1と同様にして吸着材を合成
し、1216℃、1気圧、20分の湿熱滅菌を行なつた後、そ
のコレステロール吸着性能を調べたところ、結果は第3
図のようになつた。第3図は横軸にリガンド溶液のpH、
縦軸にコレステロール吸着能力を示してある。
し、1216℃、1気圧、20分の湿熱滅菌を行なつた後、そ
のコレステロール吸着性能を調べたところ、結果は第3
図のようになつた。第3図は横軸にリガンド溶液のpH、
縦軸にコレステロール吸着能力を示してある。
この結果から、pHが7以下の範囲内でのみ、良好なコ
レステロール吸着能力を発揮できることがわかる。
レステロール吸着能力を発揮できることがわかる。
また、この時のイオン交換容量は、pHの低い方から順
に300,100,45,10,3,1,0.5,0.2であり、pHを横軸にして
グラフにすると、第4図のようになる。
に300,100,45,10,3,1,0.5,0.2であり、pHを横軸にして
グラフにすると、第4図のようになる。
また、イオン交換容量を横軸にし、コレステロール吸
着性能を縦軸にすると、第5図のようになる。
着性能を縦軸にすると、第5図のようになる。
このグラフからイオン交換容量が1〜300μeq/mlの範
囲でのみ、高いコレステロール吸着性能を発揮できるこ
とがわかる。
囲でのみ、高いコレステロール吸着性能を発揮できるこ
とがわかる。
実施例15 リガンドとしてアクリル酸−エチレンスルホン酸共重
合体の代わりにメタクリル酸−ビニル硫酸共重合体(メ
タクリル酸含量15%、分子量2×105)を用いた以外
は、実施例1と同様に吸着材を合成し、吸着実験を行な
つた。
合体の代わりにメタクリル酸−ビニル硫酸共重合体(メ
タクリル酸含量15%、分子量2×105)を用いた以外
は、実施例1と同様に吸着材を合成し、吸着実験を行な
つた。
分析の結果、血漿中のTCが380mg/dlであつたのに対
し、吸着後は190mg/dlに低下した。すなわち、吸着材1m
l当り、22.8mgのコレステロールを吸着した。これに対
し、HDL−Cは25mg/dlが21mg/dl(吸着前の84%)、ア
ルブミンは3.2g/dlが3.0g/dl(94%)、フイブリノーゲ
ンは200mg/dlが170mg/dl(85%)、カルシウムは4.3mEq
/が4.0mEq/(93%)とほとんど下がらず、TC(≒LD
L−C)を選択的に、かつ高率に吸着した。
し、吸着後は190mg/dlに低下した。すなわち、吸着材1m
l当り、22.8mgのコレステロールを吸着した。これに対
し、HDL−Cは25mg/dlが21mg/dl(吸着前の84%)、ア
ルブミンは3.2g/dlが3.0g/dl(94%)、フイブリノーゲ
ンは200mg/dlが170mg/dl(85%)、カルシウムは4.3mEq
/が4.0mEq/(93%)とほとんど下がらず、TC(≒LD
L−C)を選択的に、かつ高率に吸着した。
121℃、1気圧、20分の湿熱滅菌を行なつた後のコレ
ステロール吸着量は、吸着材1ml当り21.5mgであり、滅
菌前の性能を維持した。
ステロール吸着量は、吸着材1ml当り21.5mgであり、滅
菌前の性能を維持した。
第1図は本発明低比重リポ蛋白質吸着材を収納してなる
低比重リポ蛋白質吸着器の一例を示す断面模式図、第2
図は実施例2〜9および比較例3〜4の実験結果を示す
グラフ、第3図ないし第5図は実施例10〜14および比較
例5〜7の実験結果を示すグラフである。 1……低比重リポ蛋白質吸着器 2……円筒、3,3′……フイルター 4……パツキング、5……体液導入口 6,8……キヤツプ、9……吸着材層
低比重リポ蛋白質吸着器の一例を示す断面模式図、第2
図は実施例2〜9および比較例3〜4の実験結果を示す
グラフ、第3図ないし第5図は実施例10〜14および比較
例5〜7の実験結果を示すグラフである。 1……低比重リポ蛋白質吸着器 2……円筒、3,3′……フイルター 4……パツキング、5……体液導入口 6,8……キヤツプ、9……吸着材層
Claims (2)
- 【請求項1】分子量が5×103以上、5×106以下で、か
つカルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基とを併せ
持つ合成鎖状ポリマー部を表面に有する多孔質吸着材で
あって、該合成鎖状ポリマー分子中のカルボキシル基と
硫酸基またはスルホン酸基に対するカルボキシル基のモ
ル比が0.005以上0.5以下であり、かつ該吸着材のイオン
交換容量が1μeq/ml(湿潤容量)以上、300μeq/ml
(湿潤容量)以下であることを特徴とする低比重リポ蛋
白質吸着材。 - 【請求項2】溶液のpH(水素イオン濃度)が7以下であ
るカルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基とを併せ
持つ合成鎖状ポリマー溶液と、活性化された多孔質担体
とを混合することを特徴とする分子量が5×103以上、
5×106以下で、かつカルボキシル基と硫酸基またはス
ルホン酸基とを併せ持つ合成鎖状ポリマー部を表面に有
する多孔質吸着材であって、該合成鎖状ポリマー分子中
のカルボキシル基と硫酸基またはスルホン酸基に対する
カルボキシル基のモル比が0.005以上0.5以下であり、か
つ該吸着材のイオン交換容量が1μeq/ml(湿潤容量)
以上、300μeq/ml(湿潤容量)以下である低比重リポ蛋
白質吸着材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62064114A JP2543693B2 (ja) | 1987-03-20 | 1987-03-20 | 低比重リポ蛋白質の吸着材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62064114A JP2543693B2 (ja) | 1987-03-20 | 1987-03-20 | 低比重リポ蛋白質の吸着材およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63232845A JPS63232845A (ja) | 1988-09-28 |
JP2543693B2 true JP2543693B2 (ja) | 1996-10-16 |
Family
ID=13248719
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62064114A Expired - Fee Related JP2543693B2 (ja) | 1987-03-20 | 1987-03-20 | 低比重リポ蛋白質の吸着材およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2543693B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5187010A (en) * | 1990-11-27 | 1993-02-16 | W. R. Grace & Co.-Conn. | Membrane having high affinity for low density lipoprotein-cholesterol from whole blood |
US5258149A (en) * | 1990-11-27 | 1993-11-02 | W. R. Grace & Co.-Conn. | Process of making a membrane for high efficiency removal of low density lipoprotein-cholesterol from whole blood |
US5418061A (en) * | 1990-11-27 | 1995-05-23 | W. R. Grace & Co.-Conn. | Microporous polysulfone supports suitable for removal of low density lipoprotein-cholesterol |
US6884228B2 (en) | 2001-03-06 | 2005-04-26 | Baxter International Inc. | Automated system adaptable for use with different fluid circuits |
US6582386B2 (en) | 2001-03-06 | 2003-06-24 | Baxter International Inc. | Multi-purpose, automated blood and fluid processing systems and methods |
US6706008B2 (en) | 2001-03-06 | 2004-03-16 | Baxter International Inc. | Automated system and method for withdrawing compounds from blood |
JP6740357B2 (ja) * | 2016-09-09 | 2020-08-12 | 旭化成メディカル株式会社 | 強カチオン交換クロマトグラフィー担体及びその使用方法 |
CN118217951A (zh) * | 2024-04-01 | 2024-06-21 | 山东建筑大学 | 一种水中的高纯度磷回收装置和方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62244442A (ja) * | 1986-04-16 | 1987-10-24 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 低比重リポ蛋白質吸着材およびその製造方法 |
-
1987
- 1987-03-20 JP JP62064114A patent/JP2543693B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63232845A (ja) | 1988-09-28 |
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