[go: up one dir, main page]

JPH043988B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH043988B2
JPH043988B2 JP58220532A JP22053283A JPH043988B2 JP H043988 B2 JPH043988 B2 JP H043988B2 JP 58220532 A JP58220532 A JP 58220532A JP 22053283 A JP22053283 A JP 22053283A JP H043988 B2 JPH043988 B2 JP H043988B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adsorbent
molecular weight
adsorption
polyanion
low
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP58220532A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60114340A (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP58220532A priority Critical patent/JPS60114340A/ja
Priority to US06/668,795 priority patent/US4576927A/en
Priority to EP84113358A priority patent/EP0143369B2/en
Priority to DE8484113358T priority patent/DE3480177D1/de
Publication of JPS60114340A publication Critical patent/JPS60114340A/ja
Publication of JPH043988B2 publication Critical patent/JPH043988B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、血漿脂質の増加に起因する各種疾患
と密接な関係を持つと考えられている低比重リポ
蛋白質を選択的に吸着除去する低比重リポ蛋白吸
着材に関する。
周知の如く、血液中の脂質、特に低比重リポ蛋
白質の増加は、動脈硬化の原因あるいは進行と密
接な関係を持つていると考えられている。動脈硬
化が進むと心筋梗塞、脳梗塞等循環器系の重篤な
症状に陥る可能性が非常に高くなり、死亡率も高
い。
そこで、血液、血漿等の体液成分から低比重リ
ポ蛋白質を選択的に吸着除去することによつて、
上記の如き疾患の進行を除去し、症状を軽減せし
め、さらには治ゆを早めることが期待されてい
た。
上記目的に使用可能な既存の技術には、アガロ
ースゲルにヘパリンを固定化した吸着材による吸
着(Lupien,P−J,et.al.:A new
approach to the management of familial
hypercholesternle mia.Removal of plasma−
cholesterol based on the principle of affinity
chromatography.Lancet,2:1261〜1264、
1976.)、およびガラスパウダーまたはガラスビー
ズを用いたクロマトグラフイー(Carlson,L.
A.:Chromatographic separation of serum
Lipoprotein on glass powder colums.
Description of the method and some
applications.Clin.Chim.Acta,5:528〜538、
1960.)がある。
しかしながら、ヘパリンをアガロースに固定し
た吸着材は、低比重リポ蛋白質に選択的吸着能を
示すものの吸着能力が充分でなく、また、担体に
アガロースを用いているため、機械的強度が不充
分で取扱い性、操作性が悪く、体液を流した場合
の目づまりが起こり易く、また、滅菌操作による
ポアーの破壊があり、非常に使い難いものであつ
た。
また、ガラスパウダーやガラスビーズを用いる
方法は、吸着能力が低く、その上、吸着選択性が
低いという欠点があり、実用的でなかつた。
本発明の目的は、上記の如き従来技術に基づく
吸着材の問題点に鑑み、一般的に普及可能であ
り、低比重リポ蛋白質を高い効率で選択的に吸着
し、非選択的な吸着が少なく、安全性があり、滅
菌操作も簡単に行うことができ、体液浄化あるい
は再生用に適した吸着材を提供しようとするもの
である。
本発明者らは、上記目的に沿つて鋭意研した結
果、分子中に負電荷を示す官能基を多数個持ち、
分子量が比較的大きいポリアニオン部を表面に有
し、かつ、その負電荷密度が特定の範囲にある吸
着材が、驚くべきほど高い効率で低比重リポ蛋白
質を吸着し、非選択的な吸着が少なく、かつ、血
液の凝固、線溶系、補体系を活性化することが少
ないことを見出し、本発明を完成するに至つた。
すなわち、本発明は、表面に分子量が600以上
であるポリアニオン部を有し、かつ、その負電荷
密度が1μeq/ml以上、1meq/ml以下であること
を特徴とする低比重リポ蛋白質吸着用の吸着材で
あり、分子量が600以上であるポリアニオン部が
鎖状構造のポリアニオン部であることが好まし
く、また、分子量が600以上であるポリアニオン
部が分子量300当たりに少なくとも1個の負電荷
を示す官能基を持つポリアニオン部であることが
好ましい。
本発明で対象とする吸着物質は、低比重リポ蛋
白質であるが、より詳細に説明すると、分子量が
2.2×106から3.5×106、水和密度が1.003から1.034
(g/ml)、浮上係数(1.063)が0から20×10-13
cm・sec-1・dyn-1・g-1、直径が20.0から30.0nm
のリポ蛋白(SCANU、A.M.:plasma
lipoproteins:an introduction.“The
Biochemistry of Atherosclerosis”ed.by
SCANU A.M.,1979、P.3〜8、による)を言
う。これより比重の小さいリポ蛋白、すなわち、
浮上係数(1.063)が20×10-13cm・sec-1
dyn-1・g-1より大きいリポ蛋白質は吸着されても
よいが、比重の高い高比重リポ蛋白は吸着されな
いことが好ましい。
本発明で言うポリアニオン部とは、1分子の分
子量が600以上であり、1分子中に負電荷を示す
官能基、すなわち、スルホン酸基(SO3H、
SO3 -)など血漿中で負電荷を示す官能基を多数
個持つものを言う。例示すると、ポリビニルスル
ホン酸、ポリビニルリン酸等のビニル系合成ポリ
アニオン、ポリスチレンスルホン酸、ポリスチレ
ンリン酸等のスチレン系ポリアニオン、ポリタウ
リン等のペプチド系ポリアニオン、RNA、DNA
等の核酸系ポリアニオンやポリリン酸、ポリホス
フエイトエステル、ポリ−α−メチルスチレンス
ルホン酸などのポリアニオンがあげられる。
中でも合成することによつて得られるポリアニ
オンは、その化学的安定性に優れ、高圧蒸気滅
菌、γ線滅菌、エチレンオキサイド滅菌等に対し
ても安定なものを得易く、また、分子量の調節も
比較的簡便に行える等の点で天然の物より優れ、
推奨できる。また、合成により得られるポリアニ
オンの場合、天然の多糖類にみられるような補体
の活性化を起こし難いポリアニオンが容易に得ら
れるため好ましい。さらに、ビニル系アニオンの
ように、担体に対して直接グラフト重合を行える
ものは、担体に対して分子量の大きいポリアニオ
ンを高保持量で固定することができる点で、より
好ましい結果を与える。
また、吸着目的物質である低比重リポ蛋白質
は、直径が約200Åという巨大なリポ蛋白である
ため、ポリアニオン部の構造は鎖状構造であるこ
とが好ましく、吸着材表面から長く伸びている方
が好ましい。また、ポリアニオン部中の負電荷密
度は、分子量300当たりに少なくとも1個あるの
が好ましい。さらに好ましくは、分子量200当た
りに1個以上であり、分子量70から150の単位に
1個あるのが望ましい。ここで言う分子量には、
負電荷を示す官能基の分子量も含む。ポリアニオ
ン部の分子量は、小さくなると低比重リポ蛋白質
をあまり吸着しなくなるので、少なくとも600は
必要である。好ましいのは5000以上であり、
25000〜1000000の範囲が望ましい。
ポリアニオン部が持つ多数個の負電荷を示す官
能基が、低比重リポ蛋白質の多数点を認識するこ
とにより、強いクーロン力で低比重リポ蛋白質を
結合すると考えられる。
負電荷の密度は吸着材1ml当たり1μeqから
1meqの範囲が低比重リポ蛋白質の吸着性能が良
く、吸着選択性が良く、凝固線溶系、補体系への
影響が少ない適当な範囲である。1μeq/mlより
負電荷密度が低くなると、低比重リポ蛋白質の吸
着能力が実用性能に満たず、1meqを超えると非
選択的な吸着が増え、凝固線溶系、補体系に悪影
響を与える。より好ましい範囲は5μeq/mlから
700μeq/ml、さらに好ましいのは10μeq/mlから
500μeq/ml、より望ましくは20μeq/mlから
300μeq/mlである。
負電荷密度の測定は、通常の陽イオン交換樹脂
のイオン交換容量測定方法に準じて行うことがで
きる。
本発明吸着材を製造する方法は、例えば、担体
を活性化し、鎖状合成ポリアニオンをその片末端
で共有結合させる方法、担体にアニオンモノマー
をグラフト重合させ、ポリアニオンのグラフト鎖
を形成する方法などが挙げられる。
担体は、少なくとも600の分子量を持つポリア
ニオンを負電荷密度で1μeq/mlから1meq/mlの
範囲で固定できればよく、親水性担体、疎水性担
体のいずれも使用できるが、疎水性担体を用いる
場合には、時に担体へのアルブミンの非特異的吸
着が生じるため、親水性担体の方が好ましい結果
を与える。
不溶性担体の形状は、粒子状、繊維状、中空糸
状、膜状等いずれの公知の形状も用いうるが、少
なくとも600の分子量を持つポリアニオンの保持
量、吸着材としての取扱い性よりみて、粒子状、
繊維状のものが好ましい。
粒子状担体としては、平均粒径25μmないし
2500μmの範囲にあることが好ましい。平均粒径
はJIS−Z−8801に規定されるフルイを用いて流
水中で分級した後、各級の上限粒径と加減粒径の
中間値を各級の粒径とし、その重量平均として平
均粒径を算出する。また、粒子形状は、球形が好
ましいが、特に限定されるものではない。平均粒
径が2500μm以上では、低比重リポ蛋白質の吸着
量および吸着速度が低下するし、25μm以下では、
凝固系の活性化、血球粘着をおこしやすい。使い
うる粒子状担体としては、アガロース系、デキス
トラン系、セルロース系、ポリアクリルアミド
系、ガラス系、シリカ系活性炭系等が挙げられる
が、ゲル構造を有する親水性担体が良好な結果を
与える。また、通常固定化酵素、アフイニテイク
ロマトグラフイーに用いられる公知の担体は、特
別な限定なく使用することができる。ここで、担
体の蛋白質排除限界分子量は200万以上あること
が必要であり、250万から1000万が好ましく、300
万から700万の範囲にあるのが好ましい。これを
細孔の平均孔径で示すと200Åないし3000Å、よ
り好ましくは250Åないし700Åの範囲、望ましく
は300から650Åの範囲にあるものである。
粒子状担体としては、多孔性粒子、特に多孔性
重合体を用いることもできる。本発明で用いられ
る多孔性重合粒子は、少なくとも600の分子量を
持つポリアニオンを負電荷密度で1μeq/mlから
1meq/mlの範囲で固定化しうるものであり、重
合体組成は、ポリアミド系、ポリエステル系、ポ
リウレタン系、ビニル化合物の重合体等、多孔性
構造をとりうる公知の重合体を用いることができ
るが、特に親水性モノマーにより親水化したビニ
ル化合物系多孔性重合体粒子が好ましい結果を与
える。
本発明の吸着材は、体液の浄化治療用に用いら
れるので、体液を流したときに目詰まりが起こら
ないことが必要である。したがつて、本発明に用
いられる担体は硬質担体であることが好ましく、
合成高分子担体、無機担体等が好ましく用いられ
る。
ここで言う硬質担体とは、外力を加えたとき、
担体の物性値が一定値以上を保持するものを言う
が、具体的には、ゲルを直径10mm、長さ50mmの容
器に充填し、通水するとき、カラムの入口圧力を
出口圧力との差が200mmHgの状態でゲルの体積減
少率が10%以下であるのが好ましい。
前記多孔性構造は、平均孔径200Åないし3000
Åの範囲にあるのが好ましいが、平均孔径が小さ
すぎる場合には、吸着される低比重リポ蛋白質の
量が少なく、大きすぎる場合には、重合体粒子の
強度が低下し、かつ表面積が減少するため実用的
ではない。表面積は少なくとも10m2/g以上であ
ることが好ましく、55m2/g以上であることがさ
らに好ましい。望ましくは100m2/g以上である。
平均孔径の測定は水銀圧入式ポロシメーターに
よつた。この方法は、多孔性物質に水銀を圧入し
てゆき、侵入した水銀量から気孔量を、圧入に要
する圧力から孔径を求める方法であり、40Å以上
の孔を測定することができる。本発明の孔とは、
孔径が40Å以上の表面からの連通孔と定義する。
平均孔径は、孔径をr、ポロシメーターで測定し
た累積気孔量をVとしたとき、dv/dlogrの値が
最大となるときのrの値とする。
繊維状担体を用いる場合には、その繊維径が
1μmないし50μm、より好ましくは5μmから25μm
の範囲にあるものがよい。繊維径が大きすぎる場
合には、低比重リポ蛋白質の吸着量および吸着速
度が低下するし、小さすぎる場合には、凝固系の
活性化、血球粘着、目づまりをおこしやすい。用
いうる繊維状担体としては、再生セルロース系繊
維、ナイロン、アクリル、ポリエステル等公知の
繊維を一般に用いることができる。
少なくとも600の分子量を持つポリアニオンを
不溶性担体の表面に固定する方法は、共有結合、
イオン結合、物理吸着、包理あるいは重合体表面
への沈殿不溶化等あらゆる公知の方法を用いるこ
とができるが、ポリアニオンの溶出性から考える
と、共有結合により、固定、不溶化して用いるこ
とが好ましい。そのため通常固定化酵素、アフイ
ニテイクロマトグラフイーで用いられる公知の担
体の活性化方法、リガンドとの結合方法、および
担体を幹ポリマーとし、ポリアニオンを枝とする
グラフト重合の手法を用いることができる。
活性化方法を例示すると、ハロゲン化シアン
法、エピクロルヒドリン法、ビスエポキシド法、
ハロゲン化トリアジン法、ブロモアセチルブロミ
ド法、エチルクロロホルマート法、1,1′−カル
ボニルジイミダゾール法等をあげることができ
る。本発明の活性化方法は、リガンドのアミノ
基、水酸基、チオール基等の活性水素を有する求
核反応基と置換および/または付加反応できれば
よく、上記の例示に限定されるものではないが、
化学的安定性、熱的安定性等を考慮すると、エポ
キシドを用いる方法が好ましく、特にエピクロル
ヒドリン法が推奨できる。
また、シリカ系、ガラス系等のシラノール基を
持つ担体については、各種シランカツプリング剤
が好ましく用いられる。
グラフト重合法を例示すると、連鎖移動法、乳
化重合法、セリウム塩、過硫酸塩−ハロゲン化リ
チウム、過酸化水素−金属塩等各種開始剤を用い
たグラフト重合法、パーエステル基、メルカプト
基、ジアゾ基等の官能基を有するポリマーによる
グラフト重合法、空気またはオゾン酸化によるグ
ラフト重合法、放射線グラフト法などがあげられ
るが、中でも水酸基、チオール、アルデヒド、ア
ミンなどの還元性基を有する担体に、セリウム
塩、鉄塩などを開始剤としてアニオンモノマーを
グラフト重合して行く方法が簡便であり、推奨で
きる。また、グラフト重合の系は、比較的分子量
の大きいポリアニオンを担体の内部まで固定でき
るので好ましく用いられる。
担体に、少なくとも600の分子量を持つポリア
ニオンを2種類以上結合させてもさしつかえな
い。
以上、本発明吸着材の製造方法を例示して、少
なくとも600の分子量を持つポリアニオンを
1μeq/mlから1meq/mlの負電荷密度で担体に結
合する方法について詳細に説明したが、本発明
は、これに限定されるものではない。
例えば、少なくとも600の分子量を持つポリア
ニオン部を有する重合性モノマーを用いて重合
(共重合)する方法、少なくとも600の分子量を持
つポリアニオンを活性化した後に担体と結合する
方法等も採用することができる。
すなわち、本発明は、吸着材表面に、少なくと
も600の分子量を持つポリアニオン部を1μeq/ml
から1meq/mlの負電荷密度を有することにより、
その効果を発揮するものであり、製造方法に左右
されるものではない。
本発明低比重リポ蛋白質吸着材は、体液の導出
入口を備えた容器内に充填保持されて使用される
のが一般的である。
図面において、1は本発明低比重リポ蛋白質吸
着材を納めてなる吸着装置の一例を示すものであ
り、円筒2の一端開口部に、内側にフイルター3
を張つたパツキング4を介して体液導入口を有す
るキヤツプ6をネジ嵌合し、円筒2の他端開口部
に内側にフイルター3′を張つたパツキング4′を
介して体液導出口7を有するキヤツプ8をネジ嵌
合して容器を形成し、フイルター3および3′の
間〓に吸着材を充填保持させて吸着材層9を形成
してなるものである。
吸着材層9には、本発明低比重リポ蛋白質吸着
材を単独で充填してもよく、他の吸着材と混合も
しくは積層してもよい。他の吸着材としては、例
えば幅広い吸着能を有する活性炭のようなものを
用いることができる。これにより吸着材の相乗効
果によるより広範な臨床効果が期待できる。吸着
材層9の容積は、体外循環に用いる場合、50〜40
ml程度が適当である。本発明の装置を体外循環で
用いる場合には、大略次の二通りの方法がある。
一つには、体内から取り出した血液を遠心分離器
もしくは膜型血漿分離器を使用して、血漿成分と
血球成分とに分離した後、血漿成分を該装置に通
過させ、浄化した後、血球成分と合わせて体内に
もどす方法であり、他の一つは体内から取り出し
た血液を直接該装置に通過させ、浄化する方法で
ある。
また、血液もしくは血漿の通過速度について
は、該吸着材の吸着能率が非常に高いため、吸着
材の粒度を粗くすることができ、また充填度を低
くできるので、吸着材層の形状の如何にかかわり
なく、高い通過速度を与えることができる。その
ため多量の体液処理をすることができる。
体液の通液方法としては、臨床上の必要に応
じ、あるいは設備の装置状況に応じて、連続的に
通液してもよいし、また、断続的に通液使用して
もよい。
本発明の吸着材は、以上述べてきたように、体
液中の低比重リポ蛋白質を高率かつ選択的に吸着
除去し、該吸着材を用いた吸着装置は非常にコン
パクトであると共に簡便かつ安全である。そし
て、血漿蛋白中の他の成分を非選択的に吸着する
ことが少なく、高い効率で低比重リポ蛋白質を吸
着でき、さらに凝固線溶、補体系を活性化するこ
とが少ない。
本発明は、高脂血症等の担体の浄化、再生する
一般的な用法に適用可能であり、高脂血症に起因
した疾患の安全で確実な治療に有効である。
以下実施例により、本発明の実施の態様をより
詳細に説明する。
実施例 1 担体としてセフアローズ4B(スエーデン、フア
ルマシア社製)を用い、ビニルスルホン酸のグラ
フト重合を行つた。先ず、蒸留水200mlにセフア
ローズ4Bを10ml(湿潤容量)浸漬し、窒素置換
を行い、次にビニルスルホン酸(分子量108当た
りに1個のスルホン酸基を持つ)を35mmol加
え、最後に0.1規定硝酸50ml中に硝酸第2セリウ
ムアンモニウム塩2.5mmolを溶解し、加えた。そ
の後、窒素雰囲気下、35℃で3時間、撹拌しなが
らグラフト重合を行つた。反応後充分水洗し、低
比重リポ蛋白質吸着用吸着材を得た。得られた吸
着材のイオン交換容量、すなわち、負電荷密度を
常法により測定したところ52μeq/mlであつた。
吸着実験は、高脂血症患者血漿10容と吸着材1
容とを混合し、37℃、3時間、振とうしながらイ
ンキユベートした。吸着後の低比重リポ蛋白質
(以下、LDLと略す)をヘパリン・カルシウム沈
殿法にて、高比重リポ蛋白質コレステロール(以
下、HDLchと略す)をヘパリン−マンガン沈殿
法にて、アルブミンをブロムクレゾールグリーン
法にて測定した。分析の結果は、血漿中のLDL
が704mg/dlであつたのに対し、吸着後は310mg/
dl(吸着前の44%)に低下したが、HDLchは17
mg/dlが17mg/dl(100%)、アルブミンは3.5
g/dlが3.4g/dl(97%)とほとんど下がらず、
LDLを選択的に吸着した。
比較例 1 吸着材としてローム・アンド・ハース社の
COOH基を持つ陽イオン交換樹脂IRC−50(イオ
ン交換容量が3.0meq/ml、孔径200〜2000Å、粒
径330〜500μm)を用い、実施例1と同様の吸着
実験を行つた。その結果、LDLは704mg/dlであ
つたのに対し、吸着後は667mg/dl(95%)とあ
まり下がらず、HDLchは17mg/dlが15mg/dl
(88%)、アルブミンは3.5g/dlが3.1g/dl(89
%)と、あまり選択性がなかつた。
比較例 2 CNBr活性化セフアローズ4B(スエーデン、フ
アルマシア社製)に、通常の方法によりD−グル
コサミタロン酸(分子量193、カルボキシル基を
1個持つ)を固定した。得られた吸着材のイオン
交換容量は21μeq/mlであつた。実施例1と同様
に吸着実験を行つたところ、LDLは704mg/dlが
67mg/dl(96%)、HDLchは17mg/dlが16mg/dl
(94%)、アルブミンは3.5g/dlが3.5g/dl
(100%)と殆ど吸着されなかつた。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明低比重リポ蛋白質吸着材を使用し
た吸着装置の1例を示す断面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 表面に分子量が600以上であるポリアニオン
    部を有し、かつ、その負電荷密度が1μeq/ml以
    上、1meq/ml以下であることを特徴とする低比
    重リポ蛋白質吸着用の吸着材。 2 分子量が600以上であるポリアニオン部が鎖
    状構造のポリアニオン部である特許請求の範囲第
    1項記載の低比重リポ蛋白質吸着用の吸着材。 3 分子量が600以上であるポリアニオン部が分
    子量300当たりに少なくとも1個の負電荷を示す
    官能基を持つポリアニオン部である特許請求の範
    囲第1項記載の低比重リポ蛋白質吸着用の吸着
    材。
JP58220532A 1983-11-25 1983-11-25 低比重リポ蛋白質吸着用の吸着材 Granted JPS60114340A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP58220532A JPS60114340A (ja) 1983-11-25 1983-11-25 低比重リポ蛋白質吸着用の吸着材
US06/668,795 US4576927A (en) 1983-11-25 1984-11-06 Porous adsorbent for adsorbing low density lipoproteins
EP84113358A EP0143369B2 (en) 1983-11-25 1984-11-06 A porous adsorbent for adsorbing low density lipoproteins
DE8484113358T DE3480177D1 (en) 1983-11-25 1984-11-06 A porous adsorbent for adsorbing low density lipoproteins

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP58220532A JPS60114340A (ja) 1983-11-25 1983-11-25 低比重リポ蛋白質吸着用の吸着材

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4355447A Division JPH088928B2 (ja) 1992-12-21 1992-12-21 低比重リポ蛋白質を除去した血漿を製造する装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60114340A JPS60114340A (ja) 1985-06-20
JPH043988B2 true JPH043988B2 (ja) 1992-01-24

Family

ID=16752468

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP58220532A Granted JPS60114340A (ja) 1983-11-25 1983-11-25 低比重リポ蛋白質吸着用の吸着材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS60114340A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6222657A (ja) * 1985-07-20 1987-01-30 旭化成株式会社 低比重リポ蛋白質吸着材およびその製造方法
JPH0667472B2 (ja) * 1988-11-28 1994-08-31 鐘淵化学工業株式会社 血清アミロイドp蛋白用吸着体
JP6914189B2 (ja) 2014-05-02 2021-08-04 ダブリュー・アール・グレース・アンド・カンパニー−コーンW R Grace & Co−Conn 官能化担体材料並びに官能化担体材料を作製及び使用する方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5827559A (ja) * 1981-08-11 1983-02-18 株式会社クラレ 低密度リポ蛋白質吸着剤
JPS58165859A (ja) * 1982-03-29 1983-09-30 旭化成株式会社 体液浄化用吸着材およびその製造法
JPS59196738A (ja) * 1983-04-21 1984-11-08 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 吸着体およびその製造法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5827559A (ja) * 1981-08-11 1983-02-18 株式会社クラレ 低密度リポ蛋白質吸着剤
JPS58165859A (ja) * 1982-03-29 1983-09-30 旭化成株式会社 体液浄化用吸着材およびその製造法
JPS59196738A (ja) * 1983-04-21 1984-11-08 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 吸着体およびその製造法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS60114340A (ja) 1985-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0143369B1 (en) A porous adsorbent for adsorbing low density lipoproteins
JP2543693B2 (ja) 低比重リポ蛋白質の吸着材およびその製造方法
JPH0513696B2 (ja)
JPH043988B2 (ja)
JP3633979B2 (ja) エンドトキシンの吸着剤、吸着除去方法および吸着器
JPS6259975B2 (ja)
JPS6259976B2 (ja)
JPH0114791B2 (ja)
JPH01181875A (ja) 免疫複合体の吸着体およびそれを用いた免疫複合体の除去装置
JPS6226073A (ja) 直接血液潅流吸着方法およびその装置
JPS59186559A (ja) 自己抗体および/または免疫複合体吸着材
JP2568846B2 (ja) ミオグロビン吸着材
JP3633978B2 (ja) 腫瘍壊死因子−αの吸着剤、吸着除去方法および吸着器
JPH024301B2 (ja)
JPS6359344B2 (ja)
JPH088928B2 (ja) 低比重リポ蛋白質を除去した血漿を製造する装置
JPH0341210B2 (ja)
JPH01315338A (ja) 低比重リポ蛋白質吸着材
JPS6361024B2 (ja)
JP2726662B2 (ja) 吸着体およびそれを用いた除去装置
JPS6227967A (ja) 低比重リポ蛋白質吸着材の再生方法
JPH0134067B2 (ja)
JPS6090038A (ja) 血液適合性担体
JPH10248927A (ja) 体液浄化用吸着材
JPS59189859A (ja) 自己抗体、免疫複合体を吸着する材料