用語「脂肪族」または「脂肪族基」とは、本明細書中で使用される場合、直鎖(すなわち、非分枝)または分枝鎖の、置換または非置換の、完全飽和であるかまたは1個もしくは1個より多くの不飽和単位を含む炭化水素鎖、または完全飽和であるかまたは1個もしくは1個より多くの不飽和単位を含むが、芳香族ではない単環式炭化水素もしくは二環式炭化水素(本明細書中で「炭素環」、「脂環式」または「シクロアルキル」とも称される)であって、分子の残部への1つの結合点を有するものを意味する。他に特定されない限り、脂肪族基は、1個〜6個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの実施形態において、脂肪族基は、1個〜5個の脂肪族炭素原子を含む。他の実施形態において、脂肪族基は、1個〜4個の脂肪族炭素原子を含む。さらに他の実施形態において、脂肪族基は、1個〜3個の脂肪族炭素原子を含み、そしてなお他の実施形態において、脂肪族基は、1個〜2個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの実施形態において、「脂環式」(または「炭素環」または「シクロアルキル」)とは、完全飽和であるかまたは1個もしくは1個より多くの不飽和単位を含むが、芳香族ではなく、分子の残部への1つの結合点を有する、単環式C3〜C6炭化水素をいう。適切な脂肪族基としては、直鎖または分枝鎖の、飽和または不飽和の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびこれらのハイブリッド(例えば、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキルまたは(シクロアルキル)アルケニル)が挙げられるが、これらに限定されない。
用語「ヘテロ原子」とは、酸素、硫黄、窒素、リン、またはケイ素(窒素、硫黄、リン、またはケイ素の任意の酸化形態;任意の塩基性窒素の第四級化形態;あるいは複素環式環の置換可能な窒素(例えば、N(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルにおいてのような)、NH(ピロリジニルにおいてのような)またはNR+(N-置換ピロリジニルにおいてのような))を含めて)のうちの1つまたは1つより多くを意味する。
用語「アルケニレン」とは、二価のアルケニル基をいう。置換アルケニレン鎖は、少なくとも1個の二重結合を含み、1個または1個より多くの水素原子が置換基で置き換えられている、ポリメチレン基である。適切な置換基としては、置換脂肪族基について以下に記載されるものが挙げられる。
単独でか、または「アラルキル」、「アラルコキシ」もしくは「アリールオキシアルキル」においてのようにより大きい部分の一部として使用される、用語「アリール」とは、合計5個〜14個の環員を有し、その系内の少なくとも1個の環が芳香族であり、そしてその系内の各環が3個〜7個の環員を含む、単環式または二環式の環系をいう。用語「アリール」は、用語「アリール環」交換可能に使用され得る。
単独でか、または「アラルキル」、「アラルコキシ」もしくは「アリールオキシアルキル」においてのようにより大きい部分の一部として使用される、用語「アリール」とは、合計5個〜10個の環員を有し、その系内の少なくとも1個の環が芳香族であり、そしてその系内の各環が3個〜7個の環員を含む、単環式および二環式の環系をいう。用語「アリール」は、用語「アリール環」交換可能に使用され得る。本発明の特定の実施形態において、「アリール」とは、芳香環系をいい、これには、フェニル、ビフェニル、ナフチル、およびアントラシルなどが挙げられるが、これらに限定されず、これらは、1個または1個より多くの置換基を有してもよい。用語「用語」が本明細書中で使用される場合、またその範囲に含まれるものは、芳香環が1個または1個より多くの非芳香環に縮合している基(例えば、インダニル、フタルイミジル、ナフトイミジル、フェナントリジニル、またはテトラヒドロナフチルなど)である。
単独でかまたはより大きい部分(例えば、「ヘテロアラルキル」もしくは「ヘテロアラルコキシ」)の一部として使用される、用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ-」とは、5個〜10個の環原子、好ましくは5個、6個、または9個の環原子を有し;環状配置で共有された6個、10個、または14個のπ電子を有し;そして炭素原子に加えて1個〜5個のヘテロ原子を有する基をいう。用語「ヘテロ原子」とは、窒素、酸素、または硫黄をいい、そして窒素または硫黄の任意の酸化形態、および塩基性窒素の任意の第四級化形態を含む。ヘテロアリール基としては、限定されないが、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、およびプテリジニルが挙げられる。用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ-」はまた、本明細書中で使用される場合、複素芳香族環が1個または1個より多くのアリール環、脂環式環、または複素環式環に縮合しており、そのラジカルまたは結合点がその複素芳香族環上にある、基を包含する。非限定的な例としては、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H-キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、およびピリド[2,3-b]-1,4-オキサジン-3(4H)-オンが挙げられる。ヘテロアリール基は、単環式であっても二環式であってもよい。用語「ヘテロアリール」は、用語「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」または「複素芳香族」と交換可能に使用され得、これらの用語の任意のものは、必要に応じて置換されている環を含む。用語「ヘテロアラルキル」とは、ヘテロアリールによって置換されたアルキル基をいい、ここでアルキル部分およびヘテロアリール部分は独立して、必要に応じて置換されている。
本明細書中で使用される場合、用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「複素環式ラジカル」、および「複素環式環」は、交換可能に使用され、そして安定な5員〜7員の単環式、または7員〜10員の二環式の、複素環式部分であって、飽和または部分不飽和のいずれかであり、そして炭素原子に加えて、1個または1個より多く、好ましくは1個〜4個の、上で定義されたようなヘテロ原子を有するものをいう。複素環の環原子に関して使用される場合、用語「窒素」は、置換された窒素を包含する。一例として、酸素、硫黄または窒素から選択される0個〜3個のヘテロ原子を有する、飽和または部分不飽和の環において、この窒素は、N(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルにおいてのように)であっても、NH(ピロリジニルにおいてのように)であっても、+NR(N置換ピロリジニルにおいてのように)であってもよい。
複素環式環は、その親基に、安定な構造をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子において結合し得、そしてこれらの環原子の任意のものは、必要に応じて置換され得る。このようは飽和または部分不飽和の複素環式ラジカルの例としては、限定されないが、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル ピロリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル、およびキヌクリジニルが挙げられる。用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「複素環式基」、「複素環式部分」、および「複素環式ラジカル」は、本明細書中で交換可能に使用され、そしてまた、ヘテロシクリル環が1個または1個より多くのアリール環、ヘテロアリール環、または脂環式環に縮合している基(例えば、インドリニル、3H-インドリル、クロマニル、フェナントリジニル、またはテトラヒドロキノリニル)を包含し、ここでそのラジカルまたは結合点は、そのヘテロシクリル環上にある。ヘテロシクリル基は、単環式であっても二環式であってもよい。用語「ヘテロシクリルアルキル」とは、ヘテロシクリルにより置換されたアルキル基をいい、ここでこのアルキル部分およびヘテロシクリル部分は独立して、必要に応じて置換されている。
本明細書中で使用される場合、用語「部分不飽和」とは、少なくとも1個の二重結合または三重結合を含む環部分をいう。用語「部分不飽和」は、複数の不飽和部位を有する環を包含することを意図されるが、本明細書中で定義されるようなアリール部分またはヘテロアリール部分を包含することは意図されない。
本明細書中に記載されるように、本発明の化合物は、「必要に応じて置換された」部分を含み得る。一般に、用語「置換された」とは、用語「必要に応じて」が先行しようと先行するまいと、指定される部分の1個または1個より多くの水素が適切な置換基で置き換えられていることを意味する。他に示されない限り、「必要に応じて置換された」基は、適切な置換基をその基の各置換可能な部分に有し得、そして任意の所定の構造中の1個より多くの位置が、特定の群から選択される1個より多くの置換基で置換され得る場合、その置換基は、それぞれの位置において同じであっても異なっていてもいずれでもよい。本発明により想定される置換基の組み合わせは、好ましくは、安定な化合物、または化学的に可能な化合物の形成をもたらす組み合わせである。用語「安定な」とは、本明細書中で使用される場合、それらの生成、検出、ならびに特定の実施形態において、本明細書中に開示される目的のうちの1つまたは1つより多くのためのそれらの回収、精製、および使用を可能にする条件に供される場合に、実質的に変化しない化合物をいう。
本明細書中で使用される場合、用語「薬学的に受容可能な塩」とは、妥当な医学的判断の範囲内で、過度な毒性、刺激、およびアレルギー応答などなしで、ヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するために適切であり、そして合理的な利益/危険比に釣り合う、塩をいう。薬学的に受容可能な塩は、当該分野において周知である。例えば、S.M.Bergeらは、薬学的に受容可能な塩を、J.Pharmaceutical Sciences,1977,66,1-19において詳細に記載しており、これは、本明細書中に参考として援用される。本発明の化合物の薬学的に受容可能な塩としては、適切な無機酸、無機塩基、有機酸、および有機塩基から誘導される塩が挙げられる。薬学的に受容可能な非毒性の酸付加塩の例は、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸)または有機酸(例えば、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸)と形成されたか、あるいはイオン交換などの当該分野において使用される他の方法を使用することによって形成された、アミノ基の塩である。他の薬学的に受容可能な塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、および吉草酸塩などが挙げられる。
他に記載されない限り、本明細書中に図示される構造はまた、その構造の全ての異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、および幾何(または配座))形態、例えば、各不斉中心についてのR配置およびS配置、ZおよびEの二重結合異性体、ならびにZおよびEの配座異性体を包含することを意味する。従って、本発明の化合物の単一の立体化学異性体、ならびにエナンチオマー、ジアステレオマー、および幾何(または配座)混合物は、本発明の範囲内である。他に記載されない限り、本発明の化合物の全ての互変異性形態は、本発明の範囲内である。さらに、他に記載されない限り、本明細書中に図示される構造はまた、1または1より多くの同位体が富化された原子の存在のみが異なる化合物を包含することを意味する。例えば、水素がジュウテリウムもしくはトリチウムにより置き換えられた本発明の構造、または炭素が13Cまたは14Cを富化された炭素で置き換えられた本発明を有する化合物は、本発明の範囲内である。このような化合物は、例えば、本発明に従う分析ツールとして、生物学的アッセイにおけるプローブとして、または治療剤として、有用である。特定の実施形態において、与えられる化合物の弾頭(warhead)部分R1は、1個または1個より多くのジュウテリウム原子を含む。
上で一般的に定義されたように、Xは、-O-、-S-、または-NR-である。特定の実施形態において、Xは-O-である。特定の実施形態において、Xは-S-である。いくつかの実施形態において、Xは-NR-である。特定の実施形態において、Xは-NH-である。
上で一般的に定義されたように、Hyは、独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される1個〜2個のヘテロ原子を有する4員〜8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式複素環式環、独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される1個〜4個のヘテロ原子を有する5員〜6員の単環式複素芳香環、または独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される1個〜5個のヘテロ原子を有する8員〜10員の二環式複素芳香環から選択される。いくつかの実施形態において、Hyは、独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される1個〜2個のヘテロ原子を有する4員〜8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式複素環式環である。いくつかの実施形態において、Hyは、独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される1個〜4個のヘテロ原子を有する5員〜6員の単環式複素芳香環である。いくつかの実施形態において、Hyは、独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される1個〜5個のヘテロ原子を有する8員〜10員の二環式複素芳香環である。いくつかの実施形態において、Hyはオキサゾリルである。
特定の実施形態において、本発明は、式IIの化合物を提供し、ここで各可変物は、単独でと組み合わせての両方で、上記式Iについての実施形態において記載されたとおりであるか、または本明細書中の実施形態において記載されたとおりである。
用語「薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクル」とは、それが一緒に処方される化合物の薬理活性を破壊しない、非毒性のキャリア、アジュバント、またはビヒクルをいう。本発明の組成物において使用され得る薬学的に受容可能なキャリア、アジュバントまたはビヒクルとしては、イオン交換物質、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン)、緩衝物質(例えば、ホスフェート)、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸のグリセリド混合物、水、塩または電解質(例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素蓋ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩)、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、蝋、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックコポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が挙げられるが、これらに限定されない。
「薬学的に受容可能な誘導体」とは、レシピエントに投与されると、直接または間接的のいずれかで、本発明の化合物またはその阻害活性代謝産物もしくは残渣を与えることができる、本発明の化合物の非毒性の塩、エステル、エステルの塩または他の誘導体を意味する。
本発明の組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーにより、局所的に、直腸的に、経鼻的に、頬的に、膣的に、または移植されたレザバを介して、投与され得る。用語「非経口」は、本明細書中で使用される場合、皮下、静脈内、筋肉内、動脈内、滑液包内、胸骨内、鞘内、肝臓内、病変内、および頭蓋内の、注射技術または注入技術を包含する。好ましくは、これらの組成物は、経口投与、腹腔内投与、または静脈内投与される。本発明の組成物の滅菌注射可能形態は、水性または油性の懸濁物であり得る。これらの懸濁物は、当該分野において公知である技術に従って、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、処方され得る。滅菌注射可能調製物はまた、非毒性の非経口で受容可能な希釈剤または溶媒中の、滅菌注射可能な溶液または懸濁物(例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液)であり得る。使用され得る受容可能なビヒクルおよび溶媒のうちでもとりわけ、水、リンゲル液および等張塩化ナトリウム溶液である。さらに、無菌固定油が、溶媒または懸濁媒として従来使用されている。
この目的で、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドが挙げられる、任意のブランドの固定油が使用され得る。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、天然の薬学的に受容可能な油(例えば、オリーブ油またはヒマシ油の、特にそれらのポリオキシエチレン化バージョン)と同様に、注射可能物質の調製において有用である。これらの油溶液または油懸濁物はまた、長鎖アルコールの希釈剤または分散剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、または薬学的に受容可能な剤形(エマルジョンおよび懸濁剤が挙げられる)の処方において一般的に使用される類似の分散剤)を含有し得る。他の一般的に使用される界面活性剤(例えば、Tweens、Spansおよび薬学的に受容可能な固体、液体または他の剤形の製造において一般的に使用される他の乳化剤またはバイオアベイラビリティ増強剤)もまた、処方の目的で使用され得る。
本発明の薬学的に受容可能な組成物は、任意の経口で受容可能な剤形(カプセル剤、錠剤、水性懸濁物または溶液が挙げられるが、これらに限定されない)で経口投与され得る。経口使用のための錠剤の場合、一般的に使用されるキャリアとしては、ラクトースおよびコーンスターチが挙げられる。ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤もまた、代表的に添加される。カプセル形態での経口投与のために、有用な希釈剤としては、ラクトースおよび乾燥コーンスターチが挙げられる。水性懸濁物が経口使用のために必要とされる場合、その活性成分は、乳化剤および懸濁化剤と合わせられる。所望であれば、特定の甘味剤、矯味矯臭剤または着色剤もまた、添加され得る。
あるいは、本発明の薬学的に受容可能な組成物は、直腸投与のための坐剤の形態で投与され得る。これらは、この剤を、室温では固体であるが直腸温度では液体であることにより、直腸内で融解して薬物を放出する、適切な非刺激性賦形剤と混合することによって、調製され得る。このような物質としては、カカオ脂、蜜蝋およびポリエチレングリコールが挙げられる。
本発明の薬学的に受容可能な組成物はまた、処置の標的が局所適用により容易にアクセス可能な領域または器官を含む場合(眼、皮膚、または下方腸管の疾患が挙げられる)に特に、局所投与され得る。適切な局所処方物は、これらの領域または器官の各々について、容易に調製される。
局所適用のために、提供される薬学的に受容可能な組成物は、1種または1種より多くのキャリアに懸濁または分散した活性成分を含有する、適切な軟膏剤に処方され得る。本発明の化合物の局所投与のためのキャリアとしては、鉱油、流動石油、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化蝋および水が挙げられるが、これらに限定されない。あるいは、提供される薬学的に受容可能な組成物は、1種または1種より多くの薬学的に受容可能なキャリアに懸濁または溶解した活性成分を含有する、適切なローションまたはクリームに処方され得る。適切なキャリアとしては、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステル蝋、セテアリールアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が挙げられるが、これらに限定されない。
眼用途のために、提供される薬学的に受容可能な組成物は、等張性のpHを調整された滅菌生理食塩水中の微細化懸濁物として、または好ましくは、等張性のpHを調整された滅菌生理食塩水中の溶液として、ベンジルアルコニウムクロリドなどの防腐剤ありまたはなしのいずれかで、処方され得る。あるいは、眼用途のために、薬学的に受容可能な組成物は、ワセリンなどの軟膏剤中に処方され得る。
本発明の薬学的に受容可能な組成物はまた、経鼻エアロゾルまたは吸入によって投与され得る。このような組成物は、製薬処方の分野において周知である技術に従って調製され、そして生理食塩水中の溶液として、ベンジルアルコールまたは他の適切な防腐剤、バイオアベイラビリティを増強するための吸収促進剤、フルオロカーボン、ならびに/あるいは他の従来の可溶化剤または分散剤を使用して、調製され得る。
最も好ましくは、本発明の薬学的に受容可能な組成物は、経口投与のために処方される。このような処方物は、食物を伴って投与されても伴わずに投与されてもよい。いくつかの実施形態において、本発明の薬学的に受容可能な組成物は、食物を伴わずに投与される。他の実施形態において、本発明の薬学的に受容可能な組成物は、食物を伴って投与される。
単回剤形で処方物を製造するためにキャリア物質と合わせられ得る本発明の化合物の量は、処置される宿主、具体的な投与様式に依存して変わる。好ましくは、提供される組成物は、0.01mg/kg体重/日〜100mg/kg体重/日の投薬量の阻害剤が、これらの組成物を受ける患者に投与され得るように処方されるべきである。
任意の特定の患者についての具体的な投薬量および処置計画は、種々の要因(使用される特定の化合物の活性、年齢、体重、一般的な健康状態、性別、食事、投与の時間、排出の速度、薬物の組み合わせ、ならびに処置する医師の判断および処置される特定の疾患の重篤度が挙げられる)に依存することもまた理解されるべきである。組成物中の本発明の化合物の量はまた、その組成物中の特定の化合物に依存する。
哺乳動物において、ACCは、2つの組織特異的アイソザイム(脂質生成組織(肝臓、脂肪)に存在するACC1、および酸化組織(肝臓、心臓、骨格筋)に存在するACC2)として存在する。ACC1とACC2とは、別々の遺伝子によりコードされ、異なる細胞分布を示し、そしてACC2のN末端における伸長を除いて全体で75%のアミノ酸配列同一性を共有する。この伸長は、ACC2をミトコンドリア膜に方向付ける。この標的化配列を書くACC1は、細胞質に局在する。脂肪酸を合成する能力が制限されている心臓および骨格筋において、ACC2により形成されるマロニル-CoAは、FA酸化を調節するように機能する。肝臓において、ACC1の作用を介して細胞質中で形成されるマロニル-CoAは、FAの合成および伸長のために利用され、トリグリセリド形成およびVLDL産生をもたらす。一方で、ACC2によりミトコンドリア表面で形成されるマロニル-CoAは、FA酸化を調節するように働く[TongおよびHarwood,J.Cellular Biochem.99:1476,2006]。マロニル-CoAのこの分類は、合成の近接[Abu-Elheigaら,PNAS(USA)102:12011,2005]と、マロニル-CoAデカルボキシラーゼの迅速な作用[Chengら,J.Med.Chem.49:1517,2006]との組み合わせからもたらされる。
ACC1とACC2との酵素活性の同時の阻害は、脂質生成組織(例えば、肝臓および脂肪)におけるデノボFA産生を阻害する能力を与え、一方で同時に、酸化組織(例えば、肝臓および骨格筋)におけるFA酸化を刺激し、従って、肥満症、糖尿病、インスリン抵抗性、および代謝症候群に関連する多数の心臓血管危険因子に協奏様式で好ましく影響を与える、魅力的な様式を与える。
Abu-Elheigaら[Proc.Natl.Acad.Sci.USA 100:10207-10212,2003]は、ACC2ノックアウトマウスが、減少した骨格筋および心筋のマロニル-CoA、増加した筋肉FA酸化、減少した肝臓脂肪、減少した全体の体脂肪、上昇した骨格筋脱共役タンパク質-3(UCP3)(これは、増大したエネルギー消費を示す)、減少した体重、減少した血症中遊離FA、減少した血漿中グルコース、および減少した組織グリコゲンを示し、そして食事により誘導される糖尿病および肥満症から保護されることを実証した。
Savageら[J.Clin.Invest.116:817,2006]は、ACC1およびACC2アンチセンスオリゴヌクレオチドを使用して、単離されたラット肝実質細胞および高脂肪食事を与えられたラットにおけるFA酸化の刺激、ならびに肝臓トリグリセリドの低下、インスリン感受性の改善、肝臓グルコース産生の減少、および高脂肪食事を与えられたラットにおけるUCP1 mRNAの増大を実証した。これらの影響は、ACC1とACC2との両方の発現が抑制された場合のほうが、ACC1またはACC2の発現が単独で抑制された場合よりも大きかった。
Harwoodら[J.Biol.Chem.278:37099,2003]は、ラット、マウス、サルおよびヒトから単離された、アイソザイム非選択的ACC阻害剤であるCP-640186(これは、ピルビン酸カルボキシラーゼまたはプロピオニル-CoAカルボキシラーゼのいずれも阻害することなく、ACC1とACC2とを等しく阻害する(IC50=約60nM))が、Hep-G2細胞において、コレステロール合成に影響を与えることなく、FA合成、トリグリセリド合成および分泌を減少させ、そしてapoA1分泌に影響を与えることなくapoB分泌を減少させることを実証した。CP-640186はまた、C2C12細胞およびラット筋肉スライスにおいて、FA酸化を刺激し、そしてHep-G2細胞において、CPT-I活性を増大させた。実験動物において、CP-640186は、脂質生成組織と酸化組織との両方において、非絶食状態と絶食状態との両方で、マロニル-CoA濃度を急激に低下させ、肝臓および脂肪組織のFA合成を減少させ、そして全体の身体FA酸化を増大させた。3週間にわたりCP-640186で処理された、スクロースを与えられたラットにおいて、CP-640186は、肝臓、筋肉および脂肪のトリグリセリドを時間および用量依存的に減少させ、やせ型のボディマスを減少させない選択的脂肪減少に起因して体重を減少させ、レプチンレベルを低下させ、血症グルコースレベルを変化させない高スクロース食事により生じる高インスリン血症を減少させ、そしてインスリン感受性を改善した。
Sahaら[Diabetes 55:A288,2006]は、インスリン抵抗性ラット筋肉組織における、CP-640186による、化合物投与の30分以内のインスリン感受性の刺激を実証し、そしてFurlerらによる研究[Diabetes 55:A333,2006]は、二重トレーサー分析を使用して、ラットのCP-640186での急性(46分)処理が、グルコースクリアランスを減少させることなく、FAクリアランスを刺激したことを示した。
ACCは、脂肪酸合成における律速酵素であり、そしてその産物であるマロニルCoAは、脂肪酸酸化の重要なレギュレーターとして働く。従って、ACC阻害剤は、デノボ脂質合成を減少させ、かつ既存の脂肪の酸化を促進する。脂質代謝に対するこの二重の効果は、ACC阻害剤が、既存の脂肪を減少させる際に、他の機構よりも実質的により効果的である可能性を生じさせる。さらに、ACC阻害剤は、多剤併用療法に必要なく、全身および組織特異的な脂肪質量減少の結果として、インスリン感受性、血症および組織のトリグリセリド、ならびに絶食時の血症グルコースに影響を与える。
ACC阻害剤は、末梢区画において、肝臓および筋肉に接近する必要があるのみである。CNSの回避は、CNSレセプターを標的とする後期肥満症プログラムに付随する副作用の多くに取り組む。ACC阻害剤はまた、既存の代謝疾患剤より優れた安全プロフィールを有すると期待される。例えば、ACC阻害剤は、インスリン模倣物、インスリン分泌促進薬、およびインスリン分解阻害剤において頻繁に見られるように、生命を脅かす低血糖の発生を早めることは、ありそうにない、また、ACC阻害剤は、全身の脂肪質量を減少させるので、ACC阻害剤は、作用機構の一部として全身の脂肪質量を増大させるグリタゾン類より優れている。
有意な体重損失を引き起こし、他の代謝終点を改善する、末梢に作用する剤は、新規肥満症剤の認可のためのUS FDAの要件に充分に適合する。しかし、肥満症に対する認可が5〜7年間困難であり続ける場合、ACC阻害剤は、家族性混合型高脂質血症および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に対して認可され得る。現在、市販のACC阻害剤は存在しないので、アイソザイム非選択的ACC阻害剤は、肥満症および代謝症候群を処置するためのファーストインクラス治療を提示する。
本発明において、ACCの阻害剤として、または肥満症もしくは代謝症候群の処置として利用される化合物の活性は、インビトロまたはインビボでアッセイされ得る。本発明の化合物の効力のインビボ評価は、肥満症または代謝症候群の動物モデル(例えば、齧歯類モデルまたは霊長類モデル)を使用して行われ得る。細胞ベースのアッセイは、例えば、ACCを発現する組織から単離された細胞系統を使用して、実施され得る。さらに、生化学アッセイまたは代謝ベースのアッセイ(例えば、精製タンパク質を使用する転写アッセイ)、ノーザンブロット、RT-PCRなどが実施され得る。インビトロアッセイとしては、細胞形態、タンパク質発現、および/または細胞傷害性、酵素阻害活性、ならびに/あるいは本発明の化合物での細胞の処理の後の機能的結果を決定するアッセイが挙げられる。交互のインビトロアッセイは、この阻害剤が、細胞内のタンパク質分子または核酸分子に結合する能力を定量する。阻害剤の結合は、この阻害剤を結合前に放射標識し、阻害剤/標的分子複合体を単離し、そして結合した放射標識の量を決定することによって、測定され得る。あるいは、阻害剤の結合は、新規阻害剤が、既知の阻害剤と結合した精製タンパク質または核酸と一緒にインキュベートされる、競合実験を行うことによって決定され得る。本発明においてACCの阻害剤として利用される化合物をアッセイするための詳細な条件は、以下の実施例に記載されている。上記アッセイは例示であり、本発明の範囲を限定することは意図されない。熟練した実施者は、同じ結果を与える等価なアッセイを開発するために、従来のアッセイに対して改変がなされ得ることを理解し得る。
本明細書中で使用される場合、用語「処置(treatment)」、「処置する(treat)」、および「処置する(treating)」とは、本明細書中に記載されるような、疾患または障害、あるいはその1つまたは1つより多くの症状の、逆転、軽減、発症の遅延、または進行の阻害をいう。いくつかの実施形態において、処置は、1つまたは1つより多くの症状が発症した後に施され得る。他の実施形態において、処置は、症状の非存在下で施され得る。例えば、処置は、症状の発症前に、感受性の個体に施され得る(例えば、症状の病歴を考慮して、そして/または遺伝因子もしくは他の感受性因子を考慮して)。処置はまた、症状が消散した後に、例えば、その症状の再発を予防するかまたは遅延させるために、続けられ得る。
化合物および組成物は、本発明の方法によれば、代謝障害もしくは代謝状態、がん、細菌感染、真菌感染、寄生生物感染(例えば、マラリア)、自己免疫障害、神経変性障害もしくは神経学的障害、精神分裂病、骨関連障害、肝疾患、または心疾患を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る。
いくつかの実施形態において、化合物および組成物は、本発明の方法によれば、ACCに関連する疾患を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る(Tongら.「Acetyl-coenzyme A carboxylase:crucial metabolic enzyme and attractive target for drug discovery」Cell and Molecular Life Sciences(2005)62,1784-1803)。
いくつかの実施形態において、化合物および組成物は、本発明の方法によれば、代謝障害、代謝疾患、または代謝状態を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る。いくつかの実施形態において、この代謝障害は、肥満症、代謝症候群、糖尿病または糖尿病関連障害(1型糖尿病(インスリン依存性糖尿病、IDDM)および2型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病、NIDDM)が挙げられる)、グルコース寛容減損、インスリン抵抗性、高血糖症、糖尿病合併症(アテローム性動脈硬化症、冠状心臓疾患、脳卒中、末梢脈管疾患、腎症、高血圧症、ニューロパシーおよび腎症が挙げられるが、これらに限定されない);肥満症共存症(代謝症候群、脂質異常症、高血圧症、インスリン抵抗性、糖尿病(1型糖尿病および2型糖尿病が挙げられる)、冠状動脈疾患、および心不全が挙げられるが、これらに限定されない)である。いくつかの実施形態において、この代謝障害、代謝疾患または代謝状態は、非アルコール性脂肪肝疾患または肝インスリン抵抗性である。
いくつかの実施形態において、本発明は、本明細書中に記載される代謝障害、代謝疾患、または代謝状態を処置する方法を提供し、この方法は、本発明の化合物を、1種または1種より多くの薬剤と組み合わせて投与する工程を包含する。本発明の化合物と組み合わせて使用され得る適切な薬剤としては、抗肥満症剤(食欲抑制剤が挙げられる)、抗糖尿病剤、抗高血糖症剤、脂質低下剤、および抗高血圧症剤が挙げられる。
本発明の化合物と組み合わせて使用され得る適切な脂質低下剤としては、胆汁酸封鎖剤、HMG-CoAレダクターゼ阻害剤、HMG-CoAシンターゼ阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、アシル補酵素A-コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)阻害剤、CETP阻害剤、スクワレンシンテターゼ阻害剤、PPAR-αアゴニスト、FXRレセプターモジュレーター、LXRレセプターモジュレーター、リポタンパク質合成阻害剤、レニン-アンギオテンシン系阻害剤、PPAR-δ部分アゴニスト、胆汁酸再吸収阻害剤、PPAR-γアゴニスト、トリグリセリド合成阻害剤、ミクロソームトリグリセリド輸送阻害剤、転写モジュレーター、スクワレンエポキシダーゼ阻害剤、低密度リポタンパク質レセプター誘発因子、血小板凝集阻害剤、5-LOまたはFLAP阻害剤、ナイアシン、およびナイアシン結合クロムが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の化合物と組み合わせて使用され得る適切な抗高血圧剤としては、利尿薬、β-アドレナリン遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、中性エンドペプチダーゼ阻害剤、エンドセリンアンタゴニスト、血管拡張薬、アンギオテンシンIIレセプターアンタゴニスト、α/βアドレナリン遮断薬、α1遮断薬、α2アゴニスト、アルドステロン阻害剤、鉱質コルチコイドレセプター阻害剤、レニン阻害剤、アンギオポエチン2結合剤が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の化合物と組み合わせて使用され得る適切な抗糖尿病剤としては、他のアセチル-CoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤、DGAT-1阻害剤、AZD7687、LCQ908、DGAT-2阻害剤、モノアシルグリセロールO-アシルトランスフェラーゼ阻害剤、PDE-10阻害剤、AMPKアクチベーター、スルホニル尿素(例えば、アセトヘキサミド、クロルプロパミド、ダイヤビニーズ、グリベンクラミド、グリピジド、グリブリド、ブリミピリド(blimipiride)、グリクラジド、グリペンチド、グリキドン、グリソラミド、トラザミド、トルブタミド)、メグリチニド、α-アミラーゼ阻害剤(例えば、テンダミスタト、テンダミスタト、AL-3688)、α-グルコシドヒドロラーゼ阻害剤(例えば、アカルボース)、α-グルコシダーゼ阻害剤(例えば、アジポシン(adiposine)、カミグリボース(camiglibose)、エミグリタート、ミグリトール、ボグリボース、パラジマイシン-Q(pradimicin-Q)、サルボスタチン(sarbostatin))、PPAR-γアゴニスト(例えば、バラグリタゾン(balaglitazone)、シグリタゾン、ダルグリタゾン(darglitazone)、エングリタゾン(englitazone)、イサグリタゾン(isaglitazone)、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン(rosiglitazone)、トログリタゾン)、PPAR-α/γアゴニスト(例えば、CLX-0940、GW-1536、GW-1929、GW-2433、KRP-297、L-796449、LR-90、MK-0767、SB-219994)、ビグアナイド(例えば、メトホルミン、ブホルミン)、GLP-1モジュレーター(エキセンジン-3(exendin-3)、エキセンジン-4)、リラグルチド(liraglutide)、アルビグルチド(albiglutide)、エキセナチド(exenatide)(Byetta)、タスポグルチド(taspoglutide)、リキシセナチド(lixisenatide)、グラグルチド(dulaglutide)、セマグルチド(semaglutide)、N,N-9924、TTP-054、PTP-1B阻害剤(トロヅスケミン(trodusquemine)、ヒルチオサール(hyrtiosal)抽出物)、SIRT-1阻害剤(例えば、レスベラトロール(resveratrol)、GSK2245840、GSK184072)、DPP-IV阻害剤(例えば、シタグリプチン(sitagliptin)、ビルダグリプチン(vildagliptin)、アログリプチン(alogliptin)、ヅトグリプチン(dutogliptin)、リナグリプチン(linagliptin)、サキサグリプチン(saxagliptin))、インスリン分泌促進薬、脂肪酸酸化阻害剤、A2アンタゴニスト、JNK阻害剤、グルコキナーゼアクチベーター(例えば、TTP-399、TTP-355、TTP-547、AZD1656、ARRY403、MK-0599、TAK-329、AZD5658、GKM-001)、インスリン、インスリン模倣物、グリコゲンホスホリラーゼ阻害剤(例えば、GSK1362885)、VPAC2レセプターアゴニスト、SGLT2阻害剤(ダパグリフロジン(dapagliflozin)、カナグリフロジン(canagliflozin)、BI-10733、トホグリフロジン(tofogliflozin)、ASP-1941、THR1474、TS-071、ISIS388626、LX4211)、グルカゴンレセプターモジュレーター、GPR119モジュレーター(例えば、MBX-2982、GSK1292263、APD597、PSN821)、FGF21誘導体、TGR5(GPBAR1)レセプターアゴニスト(例えば、INT777)、GPR40アゴニスト(例えば、TAK-875)、GPR120アゴニスト、ニコチン酸レセプター(HM74A)アクチベーター、SGLT1阻害剤(例えば、GSK1614235)、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ酵素阻害剤、フルクトース1,6-ジホスファターゼ阻害剤、アルドースレダクターゼ阻害剤、鉱質コルチコイドレセプター阻害剤、TORC2阻害剤、CCR2阻害剤、CCR5阻害剤、PKC(例えば、PKC-α、PKC-β、PKC-γ)阻害剤、脂肪酸シンテターゼ阻害剤、セリンパルミトイルトランスフェラーゼ阻害剤、GPR81モジュレーター、GPR39モジュレーター、GPR43モジュレーター、GPR41モジュレーター、GPR105モジュレーター、Kv1.3阻害剤、レチノール結合タンパク質4阻害剤、糖質コルチコイドレセプターモジュレーター、ソマトスタチンレセプター(例えば、SSTR1、SSTR2、SSTR3、SSTR5)阻害剤、PDHK2阻害剤、PDHK4阻害剤、MAP4K4阻害剤、IL1-βモジュレーター、およびRXR-αモジュレーターが挙げられるが、これらに限定されない。
適切な抗肥満症剤としては、11-β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1阻害剤、ステアロイル-CoAデサチュラーゼ(SCD-1)阻害剤、MCR-4アゴニスト、CCK-Aアゴニスト、モノアミン再取り込み阻害剤(例えば、シブトラミン)、交感神経様作用剤、β-3-アドレナリン作用性レセプターアゴニスト、ドパミンレセプターアゴニスト(例えば、ブロモクリプチン)、メラノサイト-刺激ホルモンおよびそのアナログ、5-HT2Cアゴニスト(例えば、ロルカセリン/Belviq)、メラニン濃縮ホルモンアンタゴニスト、レプチン、レプチンアナログ、レプチンアゴニスト、ガラニン(galanin)アンタゴニスト、リパーゼ阻害剤(例えば、テトラヒドロリプスタチン(tetrahydrolipstatin)/オルリスタット)、食欲抑制剤(例えば、ボンベシンアゴニスト)、NPYアンタゴニスト(例えば、velneperit)、PYY3-36(およびそのアナログ)、BRS3モジュレーター、オピオイドレセプター混合アンタゴニスト、サイロミメティック剤(thyromimetic agent)、デヒドロエピアンドロステロン、糖質コルチコイドのアゴニストまたはアンタゴニスト、オレキシンアンタゴニスト、GLP-1アゴニスト、網様体神経栄養因子(例えば、アキソキン(Axokine))、ヒトアグーチ関連タンパク質(AGRP)阻害剤、H3のアンタゴニストまたは逆アゴニスト、ニューロメジンUアゴニスト、MTP/ApoB阻害剤(例えば、腸選択的MTP阻害剤(例えば、ジルロタピド(dirlotapide)、JTT130、ウシスタピド(Usistapide)、SLX4090))、MetAp2阻害剤(例えば、ZGN-433)、グルカゴンレセプター、GIPレセプター、およびGLP1レセプターのうちの2つまたは2つより多くにおいて混合調節活性を有する剤(例えば、MAR-701、ZP2929)、ノルエピネフリン再取り込み阻害剤、オピオイドアンタゴニスト(例えば、ナルトレキソン)、CB1レセプターのアンタゴニストまたは逆アゴニスト、グレリンのアゴニストまたはアンタゴニスト、オキシントモジュリン(oxyntomodulin)およびそのアナログ、モノアミン取り込阻害剤(例えば、テソフェンシン(tesofensine))、ならびに併用剤(例えば、ブプロプリオン(buproprion)とゾニサミド(Empatic)、プラムシンチド(pramlintide)とメトレレプチン(metreleptin)、ブプロプリオンとナルトレキソン(Contrave)、フェンテルミンとトピラマート(Qsymia))が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、本発明の化合物と組み合わせて使用される抗肥満症剤は、腸選択的MTP阻害剤(例えば、ジルロタピド、ミトラタピド(mitratapide)、イムプリタピド(implitapide)、R56918)、CCK-Aアゴニスト、5-HT2Cアゴニスト(例えば、ロルカセリン/Belviq)、MCR4アゴニスト、リパーゼ阻害剤(例えば、セチリスタト(Cetilistat)、PYY3-36(そのアナログおよびPEG化アナログが挙げられる)、オピオイドアンタゴニスト(例えば、ナルトレキソン)、オレオイルエストロン、オビネピチド(obinepitide)、プラムシンチド、テソフェンシン、レプチン、ブロモクリプチン、オルリスタット、AOD-9604、およびシブトラミンから選択される。
いくつかの実施形態において、化合物および組成物は、本発明の方法によれば、LKB1またはKras関連疾患を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る。いくつかの実施形態において、このLKB1またはKras関連疾患は、肝細胞癌、LKB1変異体がん、LKB1ヘテロ接合性の損失(LOH)駆動がん、Kras変異体がん、ポイツ−ジェガーズ症候群(PJS)、カウデン病(CD)、および結節硬化症(tubeous sclerosis(TS))から選択される(Makowskiら.「Role of LKB1 in Lung Cancer Development」British Journal of Cancer(2008)99,683-688)。いくつかの実施形態において、このLKB1またはKras関連疾患は、Kras陽性/LKB1欠損肺腫瘍である。
いくつかの実施形態において、化合物および組成物は、本発明の方法によれば、がんを処置するため、またはその重篤度を減少させるため、あるいはがん細胞の増殖を阻害するため、またはがん細胞のアポトーシスを誘導するために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る(Wangら.「Acetyl-CoA Carboxylase-alpha Inhibitor TOFA Induces Human Cancer Cell Apoptosis」Biochem Biophys Res Commun.(2009)385(3),302-306;Chajesら.「Acetyl-CoA Carboxylase alpha Is Essential to Breast Cancer Cell Survival」Cancer Res.(2006)66,5287-5294;Beckersら.「Chemical Inhibition of Acetyl-CoA Carboxylase Induces Growth Arrest and Cytotoxicity Selectivity in Cancer Cells」Cancer Res.(2007)8180-8187;Brusselmansら.「RNA Interference-Mediated Silencing of the Acetyl-CoA-Carboxylase-alpha Gene Induces Growth Inhibition and Apoptosis of Prostate Cancer Cells」Cancer Res.(2005)65,6719-6725;Brunetら.「BRCA1 and Acetyl-CoA Carboxylase: The Metabolic Syndrom of Breast Cancer」Molecular Carcinogenesis(2008)47,157-163;Cairnsら.「Regulation of Cancer Cell Metabolism」(2011)11,85-95;Chiaradonnaら.「From Cancer Metabolism to New Biomarkers and Drug Targets」Biotechnology Advances(2012)30,30-51)。
いくつかの実施形態において、化合物および組成物は、本発明の方法によれば、黒色腫を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る。いくつかの実施形態において、この黒色腫は、活性化MAPK経路を有するものである(Pettiら.「AMPK activators inhibit the proliferation of human melanomas bearing the activated MAPK pathway」Melanoma Research(2012)22,341-350)。
本発明の化合物は、トリプルネガティブ乳がんにおいて、特定の有用性を見出す。なぜなら、腫瘍サプレッサタンパク質であるBRCA1は、ACCの不活性形態に結合して安定化させるので、がん細胞増殖をもたらすデノボ脂質合成を上方調節するからである。Brunetら.「BRCA1 and acetyl-CoA carboxylase: the metabolic syndrome of breast cancer」Mol.Carcinog.(2008)47(2),157-163。
いくつかの実施形態において、化合物および組成物は、本発明の方法によれば、脂肪肉腫を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る。脂肪肉腫は、成長のためにデノボ長鎖脂肪酸合成に依存することが示されており、そしてソラフェンAによるACCの阻害は、脂質生成および腫瘍細胞増殖を阻害した(Olsenら.「Fatty acid synthesis is a therapeutic target in human liposarcoma」International J.of Oncology(2010)36, 1309-1314)。
いくつかの実施形態において、化合物および組成物は、本発明の方法によれば、肝疾患を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る。いくつかの実施形態において、この肝疾患は、C型肝炎、肝細胞癌、家族性混合型高脂質血症および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、肝臓がん、胆管癌、血管肉腫(angiosarcoma)、血管肉腫(hemangiosarcoma)、および進行性家族性肝内胆汁うっ滞から選択される。
いくつかの実施形態において、化合物および組成物は、本発明の方法によれば、細菌感染を処置するため、またはその重篤度を減少させるため、あるいは細菌の増殖を阻害するために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る。
いくつかの実施形態において、化合物および組成物は、本発明の方法によれば、真菌感染を処置するため、またはその重篤度を減少させるため、あるいは真菌細胞の成長を阻害するために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る(Shenら.「A Mechanism for the Potent Inhibition of Eukaryotic Acetyl-Coenzyme A Carboxylase by Soraphen A,a Macrocyclic Polyketide Natural Product」Molecular Cell(2004)16,881-891)。
いくつかの実施形態において、化合物および組成物は、本発明の方法によれば、細菌感染を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る(Tong,L.ら.J.Cell.Biochem.(2006)99,1476-1488)。
いくつかの実施形態において、化合物および組成物は、本発明の方法によれば、ウイルス感染を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る(Mungerら.Nat.Biotechnol.(2008)26,1179-1186)。いくつかの実施形態において、このウイルス感染は、C型肝炎である。
いくつかの実施形態において、化合物および組成物は、本発明の方法によれば、神経学的疾患を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る(Hendersonら.Neurotherapeutics(2008)5,470-480;Costantiniら.Neurosci.(2008)9補遺2:S16;Barananoら.Curr.Treat.Opin.Neurol.(2008)10,410-419)。
いくつかの実施形態において、化合物および組成物は、本発明の方法によれば、寄生生物感染を処置するため、またはその重篤度を減少させるため、あるいは寄生生物の成長を阻害するために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る(例えば、マラリアおよびトキソプラスマ:Gornickiら.「Apicoplast fatty acid biosynthesis as a target for medical intervention in apicomplexan parasites」International Journal of Parasitology(2003)33,885-896;Zutherら.「Growth of Toxoplasma gondii is inhibited by aryloxyphenoxypropionate herbicides targeting acetyl-CoA carboxylase」PNAS(1999)96(23)13387-13392)。
いくつかの実施形態において、化合物および組成物は、本発明の方法によれば、心疾患を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る。いくつかの実施形態において、この心疾患は、心肥大である。いくつかの実施形態において、この心疾患は、ACC阻害を介して増大した脂肪酸酸化からもたらされる心臓保護機構によって、処置されるかまたはその重篤度が低下させられる(Kolwiczら.「Cardiac-specific deletion of acetyl CoA carboxylase 2(ACC2)prevents metabolic remodeling during pressure-overload hypertrophy」Circ.Res.(2012);DOI:10.1161/CIRCRESAHA.112.268128)。
特定の実施形態において、化合物および組成物は、本発明の方法によれば、除草剤として使用され得る。いくつかの実施形態において、本発明は、植物の成長または生存性を阻害する方法を提供し、この方法は、植物を本発明の化合物で処理する工程を包含する。本発明のいくつかの実施形態において、本発明の化合物は、ACCを阻害することによって、植物の成長または生存性を阻害するために使用され得る。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、本発明の化合物を使用して、植物における脂肪酸産生を阻害するか、または脂肪酸酸化を増大させる工程を包含する。
必要とされる正確な量は、被験体ごとに、その被験体の種、年齢および性別、感染の重篤度、特定の剤、その投与方法などに依存して変化する。本発明の化合物は、好ましくは、投与を容易にしかつ投薬量を均一にするために、単位剤形に配合される。本明細書で使用する「単位剤形」という表現は、治療がなされる患者に適した薬剤の、物理的に切り離された単位をいう。しかし、本発明の化合物および組成物の1日当たりの総使用量は、正しい医学的判断の範囲内で主治医によって決定されることになることが理解される。任意の特定の患者または生物に特異的な有効用量レベルは、治療される障害および障害の重症度;用いられる特定の化合物の活性;用いられる特定の組成物;患者の年齢、体重、全身の健康、性別、および食事;用いられる特定の化合物の投与時間、投与経路、および排出速度;治療の持続期間;用いられる特定の化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物;および医療分野で周知の同様の要因を含めた様々な要因に依存する。用語「患者」とは、本明細書中で使用される場合、動物、好ましくは哺乳動物、そして最も好ましくはヒトを意味する。
単一剤形に組成物を生成するのにキャリア材料と組み合わせることができる本発明の化合物の量は、治療される宿主、特定の投与形態に応じて変わる。本発明の、薬学的に許容される組成物は、ヒトおよびその他の動物に、治療がなされる感染の重症度に応じて経口的に、経直腸的に、非経口的に、大槽内に、膣内に、腹腔内に、局所的に(散剤、軟膏剤、またはドロップ剤などによる)、経頬的に、または経口スプレー剤もしくは経鼻スプレー剤などとして投与することができる。ある実施形態では、本発明の化合物は、所望の治療効果を得るために、1日に1回または複数回、1日当たりの被験体体重に対して約0.01mg/kgから約50mg/kg、好ましくは約1mg/kgから約25mg/kgの投薬レベルで経口的にまたは非経口的に投与され得る。
経口投与用の液体剤形には、限定するものではないが薬学的に許容される乳剤、マイクロエマルション剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、およびエリキシル剤が含まれる。活性化合物に加え、液体剤形は、例えば水またはその他の溶媒などの当技術分野で一般に使用される不活性希釈剤、可溶化剤、および乳化剤であって、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにこれらの混合物などを含有してもよい。不活性希釈剤の他、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤、および懸濁化剤などのアジュバントと、甘味剤、矯味矯臭剤、および芳香剤も含むことができる。
注射製剤、例えば滅菌注射用の水性または油性の懸濁剤は、適切な分散または湿潤剤および懸濁化剤を使用する公知の技術により配合され得る。滅菌注射製剤は、無毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射溶液、懸濁液、または乳濁液、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液であってもよい。用いることができる、許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンガー液,U.S.P.、および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌不揮発性油は、溶媒または懸濁媒体として従来通り用いられる。この目的で、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含めた任意のブランド不揮発性油を用いることができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は、注射物質の調製に使用される。
注射製剤は、使用前に、例えば細菌保持フィルタを通した濾過によって、または滅菌水もしくはその他の滅菌注射媒体に溶解もしくは分散させることができる滅菌固体組成物の形の滅菌剤を組み込むことによって、滅菌することができる。
本発明の化合物の効果を長続きさせるために、皮下または筋肉内注射からの化合物の吸収を遅くすることがしばしば望ましい。これは、水溶性に乏しい結晶質または非晶質材料の液体懸濁液を使用することによって実現され得る。したがって化合物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、この溶解速度は、結晶サイズおよび結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与される化合物形態の遅延吸収は、油ビヒクルへの化合物の溶解または懸濁によって実現される。注射デポ形態は、ポリラクチド−ポリグリコリドなど、生分解性ポリマー内で化合物のマイクロカプセル化マトリックスを形成することによって作製される。化合物とポリマーとの比、および用いられる特定のポリマーの性質に応じて、化合物放出速度を制御することができる。その他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)およびポリ(酸無水物)が含まれる。デポ注射製剤は、体組織に適合するリポソームまたはマイクロエマルション内に化合物を捕捉することによっても調製される。
直腸投与または膣投与のための組成物は、好ましくは本発明の化合物と、周囲温度で固体であるが体温で液体であり、したがって直腸または膣腔内で溶解し活性化合物を放出するココアバター、ポリエチレングリコール、または坐剤蝋などの、適切な非刺激性賦形剤またはキャリアとを混合することによって調製できる坐薬である。
経口投与用の固体剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、および顆粒剤が含まれる。そのような固体剤形では、活性化合物を、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1種の不活性な薬学的に許容される賦形剤またはキャリア、および/またはa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸などの充填剤もしくは増量剤、b)例えばカルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、およびアカシアなどの結合剤、c)グリセロールなどの保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプンもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のシリケート、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤、f)第4級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)例えばセチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリンおよびベントナイトクレイなどの吸収剤、およびi)滑石、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびこれらの混合物などの滑沢剤と混合する。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形は、緩衝剤を含んでもよい。
同様のタイプの固体組成物は、ラクトースや乳糖などの賦形剤ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどを使用した軟質および硬質充填ゼラチンカプセル内の充填剤として用いてもよい。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティングおよび医薬品配合の技術分野で周知のその他のコーティングなどの、コーティングおよびシェルを用いて調製することができる。これらは、不透明化剤を必要に応じて含有してもよく、また、必要に応じて遅延する様式で、腸管のある部分のみまたは優先的にその部分に(1種または複数の)活性成分を放出する組成物にすることもできる。使用することができる埋め込み組成物の例には、ポリマー物質および蝋が含まれる。同様のタイプの固体組成物は、ラクトースや乳糖などの賦形剤ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどを使用する、軟質および硬質充填ゼラチンカプセルの充填剤として用いてもよい。
活性化合物は、上述の1種または複数の賦形剤を有するマイクロカプセル化形態にすることもできる。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティング、放出制御コーティング、および医薬品配合の分野で周知のその他のコーティングなどの、コーティングおよびシェルを用いて調製することができる。そのような固体剤形では、活性化合物を、スクロースやラクトース、デンプンなどの少なくとも1種の不活性希釈剤と混合してもよい。そのような剤形は、通常の実施の場合と同様に、不活性希釈剤以外のさらなる物質、例えば錠剤成形滑沢剤およびステアリン酸マグネシウムや微結晶性セルロースなどその他の錠剤成形助剤を含んでもよい。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形は、緩衝剤を含んでもよい。これらは、不透明化剤を必要に応じて含有してもよく、また、必要に応じて遅延する様式で、腸管のある部分のみまたは優先的にその部分に(1種または複数の)活性成分を放出する組成物にすることもできる。使用することができる埋め込み組成物の例には、ポリマー物質および蝋が含まれる。
本発明の化合物の局所投与用剤形または経皮投与用剤形には、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、液剤、スプレー剤、吸入剤、またはパッチ剤が含まれる。活性化合物は、滅菌条件下で、薬学的に許容されるキャリアおよび任意の必要とされる防腐剤または緩衝剤と、必要に応じて混合される。眼科用製剤、点耳薬、および点眼薬も、本発明の範囲内にあると考えられる。さらに本発明は、身体に対して制御された化合物送達を行うことができるというさらなる利点を有する、経皮パッチの使用を企図するものである。そのような剤形は、適切な媒体に化合物を溶解しまたは分散させることによって作製され得る。吸収増強剤もまた、皮膚を横断する化合物の流れを増大させるために使用することができる。その速度は、速度制御膜を設けることによって、または化合物をポリマーマトリックスもしくはゲルに分散させることによって、制御することができる。
1つの実施形態によれば、本発明は、生物学的サンプルにおいてACCを阻害する方法に関し、この方法は、この生物学的サンプルを、本発明の化合物、またはその化合物を含有する組成物と接触させる工程を包含する。
特定の実施形態において、本発明は、生物学的サンプルにおいて脂肪酸レベルを調節する方法に関し、この方法は、この生物学的サンプルを、本発明の化合物、またはその化合物を含有する組成物と接触させる工程を包含する。
用語「生物学的サンプル」としては、本明細書中で使用される場合、限定されないが、細胞培養物またはその抽出物;哺乳動物から得られた生検材料またはその抽出物;および血液、唾液、尿、糞便、精液、涙液、もしくは他の体液またはその抽出物が挙げられる。
生物学的サンプルにおける酵素の阻害は、当業者に公知である種々の目的で有用である。このような目的の例としては、生物学的アッセイ、遺伝子発現研究、および生物学的標的同定が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の別の実施形態は、患者においてACCを阻害する方法に関し、この方法は、この患者に、本発明の化合物、またはこの化合物を含有する組成物を投与する工程を包含する。
別の実施形態によれば、本発明は、患者において、脂肪酸産生を阻害するか、脂肪酸酸化に刺激を与えるか、またはその両方の方法に関し、この方法は、この患者に、本発明の化合物、またはこの化合物を含有する組成物を投与する工程を包含する。特定の実施形態によれば、本発明は、患者において、脂肪酸産生を阻害するか、脂肪酸酸化に刺激を与えるか、またはその両方により、肥満症の減少、または代謝症候群の症状の軽減をもたらす方法に関し、この方法は、この患者に、本発明の化合物、またはこの化合物を含有する組成物を投与する工程を包含する。他の実施形態において、本発明は、ACCにより媒介される障害の処置を必要とする患者において、ACCにより媒介される障害を処置する方法を提供し、この方法は、この患者に、本発明による化合物、またはその薬学的に受容可能な組成物を投与する工程を包含する。このような障害は、本明細書中に詳細に記載される。
いくつかの実施形態において、本発明の化合物および組成物は、肥満症または別の代謝障害を処置する方法において使用され得る。特定の実施形態において、本発明の化合物および組成物は、哺乳動物において、肥満症または他の代謝障害を処置するために使用され得る。特定の実施形態において、この哺乳動物は、ヒト患者である。特定の実施形態において、本発明の化合物および組成物は、ヒト患者において肥満症または他の代謝障害を処置するために使用され得る。
いくつかの実施形態において、本発明は、肥満症または別の代謝障害を処置する方法を提供し、この方法は、本発明の化合物または組成物を、肥満症または別の代謝障害を有する患者に投与する工程を包含する。特定の実施形態において、肥満症または別の代謝障害を処置する方法は、本発明の化合物および組成物を哺乳動物に投与する工程を包含する。特定の実施形態において、この哺乳動物はヒトである。いくつかの実施形態において、この代謝障害は、脂質異常症または高脂質血症である。いくつかの実施形態において、この肥満症は、プラーダー−ヴィリ症候群、バルデー−ビードル症候群、コーエン症候群またはMOMO症候群の症状である。いくつかの実施形態において、この肥満症は、別の薬剤の投与の副作用であり、この別の薬剤としては、インスリン、スルホニル尿素(sulfunylurea)、チアゾリジンジオン、抗精神病薬、抗うつ薬、ステロイド、抗痙攣薬(フェニトインおよびバルプロエートが挙げられる)、ピゾチフェン、またはホルモン性避妊薬が挙げられるが、これらに限定されない。
特定の実施形態において、本発明は、がんまたは別の増殖性障害を処置する方法を提供し、この方法は、本発明の化合物または組成物を、がんまたは別の増殖性障害を有する患者に投与する工程を包含する。特定の実施形態において、がんまたは別の増殖性障害を処置する方法は、本発明の化合物および組成物を哺乳動物に投与する工程を包含する。特定の実施形態において、この哺乳動物はヒトである。
本明細書中で使用される場合、用語「がんの阻害」および「がん細胞増殖の阻害」とは、がん細胞の増殖、分裂、変異または生存性の阻害、および/あるいはがん細胞の死を、個別にかまたは他のがん細胞との凝集物において、細胞傷害性、栄養枯渇、またはアポトーシスの誘導によって引き起こすことをいう。
本明細書中に記載される化合物および組成物により増殖が阻害され、そして本明細書中に記載される方法が有用であるがん性細胞を含む組織の例としては、乳房、前立腺、脳、血液、骨髄、肝臓、膵臓、皮膚、腎臓、結腸、卵巣、肺、精巣、陰茎、甲状腺、副甲状腺、下垂体、胸腺、網膜、ブドウ膜、結膜、脾臓、頭部、頚部、気管、胆嚢、直腸、唾液腺、副腎、咽喉、食道、リンパ節、汗腺、皮脂腺、筋肉、心臓、および胃が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、本発明の化合物または組成物によって処置されるがんは、黒色腫、脂肪肉腫、肺がん、乳がん、前立腺がん、白血病、腎臓がん、食道がん、脳がん、リンパ腫または結腸がんである。特定の実施形態において、このがんは、原発性滲出性リンパ腫(PEL)である。特定の好ましい実施形態において、本発明の化合物または組成物によって処置されるべきがんは、活性化されたMAPK経路を有するがんである。いくつかの実施形態において、活性化されたMAPK経路を有するがんは、黒色腫である。特定の好ましい実施形態において、本発明の化合物または組成物によって処置されるがんは、BRCA1変異に関連するがんである。特に好ましい実施形態において、本発明の化合物または組成物によって処置されるがんは、トリプルネガティブ乳がんである。
特定の実施形態において、本発明の化合物によって処置され得る疾患は、神経学的障害である。いくつかの実施形態において、この神経学的障害は、アルツハイマー病、パーキンソン病、癲癇、虚血、加齢性記憶障害、中等度認知障害、フリートライヒ運動失調、GLUT1欠損癲癇、妖精症、ラブソン-メンデンホール症候群、冠状動脈バイパス移植片痴呆、麻酔により誘導される記憶喪失、筋萎縮性側索硬化症、神経膠腫またはハンティングトン病である。
特定の実施形態において、本発明の化合物によって処置され得る疾患は、感染性疾患である。いくつかの実施形態において、この感染性疾患は、ウイルス感染である。いくつかの実施形態において、このウイルス感染は、サイトメガロウイルス感染またはインフルエンザ感染である。いくつかの実施形態において、この感染性疾患は、真菌感染である。いくつかの実施形態において、この感染性疾患は、細菌感染である。
処置されるべき特定の状態、または疾患に依存して、さらなる治療剤(これらは通常、その状態を処置するために投与される)が、本発明の化合物および組成物と組み合わせて投与され得る。本明細書中で使用される場合、特定の疾患、または状態を処置するために通常投与される、さらなる治療剤は、「処置される疾患、または状態のために適切でる」として公知である。
特定の実施形態において、提供される化合物またはその組成物は、別のACCの阻害剤または抗肥満症剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態において、提供される化合物またはその組成物は、1種または1種より多くの他の治療剤と組み合わせて投与される。このような治療剤としては、オルリスタット(Xenical)、CNS刺激因子、Qsymia、またはBelviqなどの剤が挙げられるが、これらに限定されない。
特定の実施形態において、本発明の化合物または組成物と組み合わせて使用される抗がん剤または化学療法剤としては、メトホルミン、フェンホルミン、ブホルミン、イマチニブ、ニロチニブ(nilotinib)、ゲフィチニブ、スニチニブ(sunitinib)、カルフィルゾミブ(carfilzomib)、サリノスポラミドA(salinosporamide A)、レチン酸、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、イホスファミド、アザチオプリン、メルカプトプリン、ドキシフルリジン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、メトトレキサート、チオグアニン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、ビンデシン、ポドフィロトキシン、エトポシド、テニポシド、タフルポシド(tafluposide)、パクリタキセル、ドセタキセル、イリノテカン、トポテカン、アムサクリン、アクチノマイシン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、バルルビシン(valrubicin)、イダルビシン、エピルビシン、プリカマイシン、マイトマイシン、ミトザントロン、メルファラン、ブスルファン、カペシタビン、ペメトレキセド(pemetrexed)、エポチロン(epothilone)、13-シス-レチン酸、2-CdA、2-クロロデオキシアデノシン、5-アザシチジン、5-フルオロウラシル、5-FU、6-メルカプトプリン、6-MP、6-TG、6-チオグアニン、アブラキサン(Abraxane)、Accutane(登録商標)、アクチノマイシン-D、Adriamycin(登録商標)、Adrucil(登録商標)、Afinitor(登録商標)、Agrylin(登録商標)、Ala-Cort(登録商標)、アルデスロイキン(Aldesleukin)、アレムツズマブ(Alemtuzumab)、ALIMTA、アリトレチノイン(Alitretinoin)、Alkaban-AQ(登録商標)、Alkeran(登録商標)、オールトランスレチン酸、αインターフェロン、アルトレタミン(Altretamine)、アメトプテリン、アミホスチン、アミノグルテチミド、アナグレリド、Anandron(登録商標)、アナストロゾール、アラビノシルシトシン、Ara-C、Aranesp(登録商標)、Aredia(登録商標)、Arimidex(登録商標)、Aromasin(登録商標)、Arranon(登録商標)、三酸化ヒ素、ArzerraTM、アスパラギナーゼ、ATRA、Avastin(登録商標)、アザシチジン、BCG、BCNU、ベンダムスチン、ベバシツマブ(Bevacizumab)、ベキサロテン(Bexarotene)、BEXXAR(登録商標)、ビカルタミド(Bicalutamide)、BiCNU、Blenoxane(登録商標)、ブレオマイシン、ボルテゾミブ(Bortezomib)、ブスルファン、Busulfex(登録商標)、C225、ロイコボリンカルシウム、Campath(登録商標)、Camptosar(登録商標)、カンプトテシン-11、カペシタビン、CaracTM、カルボプラチン、カルムスチン、カルムスチンウエハ、Casodex(登録商標)、CC-5013、CCI-779、CCNU、CDDP、CeeNU、Cerubidine(登録商標)、セツキシマブ(Cetuximab)、クロラムブシル、シトロボラム因子、クラドリビン(Cladribine)、コルチゾン、Cosmegen(登録商標)、CPT-11、Cytadren(登録商標)、Cytosar-U(登録商標)、Cytoxan(登録商標)、ダカルバジン、ダコゲン(Dacogen)、ダクチノマイシン、ダルベポイエチンα(Darbepoetin Alfa)、ダサチニブ(Dasatinib)、ダウノマイシン、塩酸ダウノルビシン、ダウノルビシンリポソーム、DaunoXome(登録商標)、デカドロン(Decadron)、デシタビン(Decitabine)、Delta-Cortef(登録商標)、Deltasone(登録商標)、デニロイキン(Denileukin)、ジフチトクス(Diftitox)、DepoCytTM、デキサメタゾン、酢酸デキサメタゾン、リン酸ナトリウムデキサメタゾン、デキサゾン(Dexasone)、デキシラゾキサン(Dexrazoxane)、DHAD、DIC、ジオデクス(Diodex)、ドセタキセル、Doxil(登録商標)、ドキソルビシン、ドキソルビシンリポソーム、DroxiaTM、DTIC、DTIC-Dome(登録商標)、Duralone(登録商標)、Efudex(登録商標)、EligardTM、EllenceTM、EloxatinTM、Elspar(登録商標)、Emcyt(登録商標)、エピルビシン、エポエチンアルファ、エルビツクス(Erbitux)、エルロチニブ(Erlotinib)、Erwinia菌由来のL-アスパラギナーゼ、エストラムチン、エチオール(Ethyol)、Etopophos(登録商標)、エトポシド、リン酸エトポシド、Eulexin(登録商標)、エベロリムス(Everolimus)、Evista(登録商標)、エキセメスタン(Exemestane)、Fareston(登録商標)、Faslodex(登録商標)、Femara(登録商標)、フィルグラスチム、フロクスウリジン、Fludara(登録商標)、フルダラビン(Fludarabine)、Fluoroplex(登録商標)、フルオロウラシル、フルオロウラシル(クリーム)、フルオキシメステロン、フルタミド、フォリン酸、FUDR(登録商標)、フルベストラント(Fulvestrant)、G-CSF、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ベムツズマブ(Gemtuzumab)、オゾガマイシン(ozogamicin)、Gemzar GleevecTM、Gliadel(登録商標)ウエハ、GM-CSF、ゴセレリン、顆粒球-コロニー刺激因子、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、Halotestin(登録商標)、Herceptin(登録商標)、ヘキサドロール(Hexadrol)、Hexalen(登録商標)、ヘキサメチルメラミン、HMM、Hycamtin(登録商標)、Hydrea(登録商標)、Hydrocort Acetate(登録商標)、ヒドロコルチゾン、リン酸ナトリウムヒドロコルチゾン、コハク酸ナトリウムヒドロコルチゾン、リン酸ヒドロコルトン(Hydrocortone Phosphate)、ヒドロキシ尿素、イブリツモマブ(Ibritumomab)、イブリツモマブ、チウキセタン(Tiuxetan)、Idamycin(登録商標)、Idarubicin Ifex(登録商標)、IFN-α、イホスファミド、IL-11、IL-2、メシル酸イマチニブ、イミダゾールカルボキサミド、インターフェロンα、インターフェロンα-2b(PEG結合体)、インターロイキン-2、インターロイキン-11、Intron A(登録商標)(インターフェロンα-2b)、Iressa(登録商標)、イリノテカン、イソトレチノイン、イキサベピロン(Ixabepilone)、IxempraTM、Kidrolase(登録商標)、Lanacort(登録商標)、ラパチニブ(Lapatinib)、L-アスパラギナーゼ、LCR、レナリドミド(Lenalidomide)、レトロゾール(Letrozole)、ロイコボリン、ロイケラン(Leukeran)、LeukineTM、ロイプロリド、リューロクリスチン、LeustatinTM、リポソームAra-C、液体Pred(登録商標)、ロムスチン、L-PAM、L-サルコリシン、Lupron(登録商標)、Lupron Depot(登録商標)、Matulane(登録商標)、マキシデクス(Maxidex)、メクロレタミン、塩酸メクロレタミン、Medralone(登録商標)、Medrol(登録商標)、Megace(登録商標)、メゲストロール、酢酸メゲストロール、メルファラン、メルカプトプリン、メスナ(Mesna)、MesnexTM、メトトレキサート、メトトレキサートナトリウム、メチルプレドニゾロン、Meticorten(登録商標)、マイトマイシン、マイトマイシン-C、ミトザントロン、M-Prednisol(登録商標)、MTC、MTX、Mustargen(登録商標)、ムスチン、Mutamycin(登録商標)、Myleran(登録商標)、MylocelTM、Mylotarg(登録商標)、Navelbine(登録商標)、ネララビン(Nelarabine)、Neosar(登録商標)、NeulastaTM、Neumega(登録商標)、Neupogen(登録商標)、Nexavar(登録商標)、Nilandron(登録商標)、ニロチニブ、ニルタミド(Nilutamide)、Nipent(登録商標)、ナイトロジェンマスタード、Novaldex(登録商標)、Novantrone(登録商標)、Nplate、オクトレオチド(Octreotide)、酢酸オクトレオチド、オファツムマブ(Ofatumumab)、Oncospar(登録商標)、Oncovin(登録商標)、Ontak(登録商標)、OnxalTM、オプレルベキン(Oprelvekin)、Orapred(登録商標)、Orasone(登録商標)、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセルタンパク質結合、パミドロネート(Pamidronate)、パニツムマブ(Panitumumab)、Panretin(登録商標)、Paraplatin(登録商標)、パゾパニブ(Pazopanib)、Pediapred(登録商標)、PEGインターフェロン、ペガスパルガセ(Pegaspargase)、ペグフィルグラスチム、PEG-INTRONTM、PEG-L-アスパラギナーゼ、ペメトレキセド、ペントスタチン、フェニルアラニンマスタード、Platinol(登録商標)、Platinol-AQ(登録商標)、プレドニゾロン、プレドニゾン、Prelone(登録商標)、プロカルバジン、PROCRIT(登録商標)、プロカルバジン(登録商標)、カルムスチンインプラントを伴うプロリフェプロスパン20(Prolifeprospan 20)、Purinethol(登録商標)、ラロキシフェン、Revlimid(登録商標)、Rheumatrex(登録商標)、Rituxan(登録商標)、リタキシマブ、Roferon-A(登録商標)(インターフェロンα-2a)、ロミプロスチム(Romiplostim)、Rubex(登録商標)、塩酸ルビドマイシン、Sandostatin(登録商標)、Sandostatin LAR(登録商標)、サルグラモスチン、Solu-Cortef(登録商標)、Solu-Medrol(登録商標)、ソラフェニブ(Sorafenib)、SPRYCELTM、STI-571、ストレプトゾシン、SU11248、スニチニブ、Sutent(登録商標)、タモキシフェン、Tarceva(登録商標)、Targretin(登録商標)、Tasigna(登録商標)、Taxol(登録商標)、Taxotere(登録商標)、Temodar(登録商標)、テモゾロミド、テムシロリムス(Temsirolimus)、テニポシド、TESPA、サリドマイド、Thalomid(登録商標)、TheraCys(登録商標)、チオグアニン、Thioguanine Tabloid(登録商標)、チオホスファミド、Thioplex(登録商標)、チオテパ、TICE(登録商標)、Toposar(登録商標)、トポテカン、トレミフェン、Torisel(登録商標)、トシツモマブ(Tositumomab)、トラスツズマブ、Treanda(登録商標)、トレチノイン、TrexallTM、Trisenox(登録商標)、TSPA、TYKERB(登録商標)、VCR、VectibixTM、Velban(登録商標)、Velcade(登録商標)、VePesid(登録商標)、Vesanoid(登録商標)、ViadurTM、Vidaza(登録商標)、ビンブラスチン、硫酸ビンブラスチン、Vincasar Pfs(登録商標)、ビンクリスチン、ビノレルビン、酒石酸ビノレルビン、VLB、VM-26、ボリノスタト(Vorinostat)、ボトリエント(Votrient)、VP-16、Vumon(登録商標)、Xeloda(登録商標)、Zanosar(登録商標)、ZevalinTM、Zinecard(登録商標)、Zoladex(登録商標)、ゾレドロン酸、ゾリンザ(Zolinza)、Zometa(登録商標)、あるいは上記のものの任意のものの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
特定の実施形態において、本発明の化合物は、メトホルミン、フェンホルミン、またはブホルミンから選択されるビグアナイドと一緒に、その必要がある患者に投与され得る。特定の実施形態において、本発明の化合物とビグアナイドとの組み合わせを投与される患者は、がん、肥満症、肝疾患、糖尿病または上記のものの2つもしくは2つより多くを罹患している。
特定の実施形態において、2種または2種より多くの治療剤の組み合わせが、本発明の化合物と一緒に投与され得る。特定の実施形態において、3種または3種より多くの治療剤の組み合わせが、本発明の化合物と一緒に投与され得る。
本発明の阻害剤がまた組み合わせられ得る剤の他の例としては、限定されないが、ビタミンおよび栄養補助食品、がんワクチン、好中球減少症のための治療剤(例えば、G-CSF、フィルグラスチム、レノグラスチム)、血小板減少症のための治療(例えば、輸血、エリスロポイエチン)、PI3キナーゼ(PI3K)阻害剤、MEK阻害剤、AMPKアクチベーター、PCSK9阻害剤、SREBP部位1プロテアーゼ阻害剤、HMG CoA-レダクターゼ阻害剤、制吐薬(例えば、5-HT3レセプターアンタゴニスト、ドパミンアンタゴニスト、NK1レセプターアンタゴニスト、ヒスタミンレセプターアンタゴニスト、カンナビノイド、ベンゾジアゼピン、または抗コリン作用性物質)、アルツハイマー病の処置(例えば、Aricept(登録商標)およびExcelon(登録商標));パーキンソン病の処置(例えば、L-DOPA/カルビドパ、エンタカポン(entacapone)、ロピニロール(ropinrole)、プラミペキソール、ブロモクリプチン、ペルゴリド、トリヘキセフェンジル(trihexephendyl)、およびアマンタジン);多発性硬化症(MS)を処置するための剤(例えば、βインターフェロン(例えば、Avonex(登録商標)およびRebif(登録商標))、Copaxone(登録商標)、ならびにミトザントロン);喘息の処置(例えば、アルブテロールおよびSingulair(登録商標));精神分裂病を処置するための剤(例えば、ジプレキサ(zyprexa)、リスペルダル(risperdal)、セロケル(seroquel)、およびハロペリドール);抗炎症剤(例えば、コルチコステロイド、TNF遮断薬、IL-1 RA、アザチオプリン、シクロホスファミド、およびスルファサラジン);免疫調節剤および免疫抑制剤(例えば、シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシン(rapamycin)、ミコフェノール酸モフェチル、インターフェロン、コルチコステロイド、シクロホスファミド、アザチオプリン、およびスルファサラジン);神経栄養因子(例えば、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、MAO阻害剤、インターフェロン、抗痙攣薬、イオンチャネル遮断薬、リルゾール、および抗パーキンソン症候群剤);心臓血管疾患のための剤(例えば、β-遮断薬、ACE阻害剤、利尿薬、ニトレート、カルシウムチャネル遮断薬、およびスタチン、フィブレート、コレステロール吸収阻害剤、胆汁酸封鎖剤、およびナイアシン);肝疾患を処置するための剤(例えば、コルチコステロイド、コレスチラミン、インターフェロン、および抗ウイルス剤);血液障害を処置するための剤(例えば、コルチコステロイド、抗白血病剤、成長因子および増殖因子);免疫欠損障害を処置するための剤(例えば、γグロブリン);ならびに抗糖尿病剤(例えば、ビグアナイド(メトホルミン、フェンホルミン、ブホルミン)、チアゾリジンジオン(ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、トログリタゾン)、スルホニル尿素(トルブタミド、アセトヘキサミド、トラザミド、クロルプロパミド、グリピジド、グリブリド、グリメピリド、グリクラジド)、メグリチニド(レパグリニド(repaglinide)、ナテグリニド)、α-グルコシダーゼ阻害剤(ミグリトール、アカルボース)、インクレチン模倣物(エキセナチド、リラグルチド、タスポグルチド)、胃抑制性ペプチドアナログ、DPP-4阻害剤(ビルダグリプチン、シタグリプチン、サキサグリプチン、リナグリプチン、アログリプチン)、アミリンアナログ(プラムシンチド)、ならびにインスリンおよびインスリンアナログ)が挙げられる。
特定の実施形態において、本発明の化合物またはその薬学的に受容可能な組成物は、アンチセンス剤、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、またはsiRNA治療剤と組み合わせて投与される。
これらのさらなる剤は、個々の化合物含有化合物とは別に、複数投薬計画の一部として投与され得る。あるいは、これらの剤は、本発明の化合物と単一の組成物に混合された、単一の剤形の一部であり得る。複数投薬計画の一部として投与される場合、これらの2種の活性剤は、同時にか、順番にか、または互いからある期間以内(通常、互いから5時間以内)に与えられ得る。
本明細書中で使用される場合、用語「組み合わせ」、「併用」、および関連する用語は、本発明に従う、複数の治療剤の同時または順番の投与をいう。例えば、本発明の化合物は、別の単位剤形中でかまたは単一の単位剤形中で一緒に、別の治療剤と同時にかまたは順番に投与され得る。従って、本発明は、式Iの化合物、さらなる治療剤、および薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクルを含有する、単一の剤形を提供する。
単一の剤形を製造するためにキャリア材料と組み合わせられ得る、本発明の化合物とさらなる治療剤との両方の(上記のようなさらなる治療剤を含有する組成物中での)量は、処置される宿主、および特定の投与形態に依存して変わる。好ましくは、本発明の組成物は、0.01mg/kg体重/日〜100mg/kg体重/日の投薬量の本発明が投与され得るように、処方されるべきである。
さらなる治療剤を含有する組成物において、そのさらなる治療剤および本発明の化合物は、相乗作用し得る。従って、このような組成物中のさらなる治療剤の量は、その治療剤のみを利用する単剤療法において必要とされる量より少ない。このような組成物において、0.01μg/kg体重/日〜100μg/kg体重/日の投薬量のさらなる治療剤が投与され得る。
本発明の組成物中に存在するさらなる治療剤の量は、唯一の活性剤としてその治療剤を含む組成物で通常投与される量以下になる。好ましくは、本開示の組成物中のさらなる治療剤の量は、唯一の治療上活性な剤としてその剤を含む組成物中に通常存在する量の約50%から100%に及ぶ。
本発明はさらに、少なくとも1種の上記のような式Iの化合物またはその農業的に受容可能な塩、および液体または固体のキャリアを含有する、農業用組成物に関する。本発明の組成物とも組み合わせられ得る、適切なキャリア、ならびに補助剤およびさらなる活性化合物が、以下に定義される。
適切な「農業的に受容可能な塩」としては、それぞれ陽イオンおよび陰イオンが、式Iの化合物の殺真菌作用に有害な影響を有さない、陽イオンの塩または酸の酸付加塩が挙げられるが、これらに限定されない。従って、適切な陽イオンは、特に、アルカリ金属(好ましくは、ナトリウムおよびカリウム)のイオン、アルカリ土類金属(好ましくは、カルシウム、マグネシウムおよびバリウム)のイオン、ならびに遷移金属(好ましくは、マンガン、銅、亜鉛および鉄)のイオン、ならびにまた、アンモニウムイオン(これは所望であれば、1個〜4個のC1〜C4アルキル置換基および/または1個のフェニル置換基もしくはベンジル置換基を有し得、好ましくは、ジイソプロピルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム)である。さらなる農業的に受容可能な塩としては、ホスホニウムイオン、スルホニウムイオン(好ましくは、トリ(C1〜C4アルキル)スルホニウム)およびスルホキソニウムイオン(好ましくは、トリ(C1〜C4アルキル)スルホキソニウム)が挙げられる。有用な酸付加塩の陰イオンは、主として、塩化物イオン、臭化物イオン、フッ化物イオン、硫酸水素イオン、硫酸イオン、リン酸蓋水素イオン、リン酸水素イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、重炭酸イオン、炭酸イオン、ヘキサフルオロケイ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、安息香酸イオン、ならびにまた、C1〜C4アルカン酸の陰イオン(好ましくは、ギ酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、および酪酸イオン)である。このような農業的に受容可能な酸付加塩は、塩基性のイオン化可能な基を有する式Iの化合物を、対応する陰イオンの酸(好ましくは、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、または硝酸)と反応させることによって、形成され得る。
式Iの化合物および本発明による組成物は、それぞれ、殺真菌薬として適切である。広範なスペクトルの植物病原性真菌(特に、変形菌門ネコブカビ綱、卵菌類(Peronosporomycetes(syn.Oomycetes))、ツボカビ綱、接合菌類、子嚢菌綱、担子菌綱および不完全菌(Deuteromycetes(syn.Fungi imperfecti))の綱由来の、土によって運ばれる真菌が挙げられる)に対する傑出した有効性によって、区別される。いくつかは全身に有効であり、これらは、葉の殺真菌薬、種子の被覆のための殺真菌薬、および土壌の殺真菌薬として、作物の保護において使用され得る。さらに、これらは、木材または植物の根にとりわけ存在する、有害な真菌を抑制するために適切である。
いくつかの実施形態において、式Iの化合物および本発明による組成物は、種々の栽培植物(例えば、穀物(例えば、コムギ、ライムギ、オオムギ、トリチカレ、カラスムギもしくはイネ);ビート(例えば、テンサイもしくは飼料ビート);ナシ状果(pome)、核果またはソフトフルーツなどの果物(例えば、リンゴ、セイヨウナシ、セイヨウスモモ、モモ、アーモンド、サクランボ、イチゴ、ラズベリー、ブラックベリーもしくはグズベリー);マメ科植物(例えば、レンズマメ、エンドウマメ、アルファルファもしくはダイズ);油脂植物(例えば、セイヨウアブラナ、カラシナ、オリーブ、ヒマワリ、ココヤシ、ココアマメ、トウゴマ、アブラヤシ、ラッカセイもしくはダイズ);ウリ科植物(例えば、カボチャ、キュウリもしくはメロン);繊維植物(例えば、ワタ、アマ、アサもしくはジュート);柑橘類果物(例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツもしくはマンダリン);野菜(例えば、ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、ウリ科植物もしくはパプリカ);クスノキ科植物(例えば、アボカド、シナモンもしくはクス);エネルギーおよび原材料の植物(例えば、トウモロコシ、ダイズ、セイヨウアブラナ、サトウキビもしくはアブラヤシ);トウモロコシ;タバコ;ナッツ;コーヒー;チャ;バナナ;ブドウの木(食用ブドウおよびブドウジュースのブドウの木);ホップ;シバ;天然ゴムの植物または観葉植物および林業植物(例えば、花卉、低木、広葉樹もしくは常緑樹、例えば針葉樹));ならびに植物を繁殖させる物(例えば、種子)およびこれらの植物の収穫物での、植物病原性真菌の抑制において、特に重要である。
いくつかの実施形態において、式Iの化合物およびその組成物はそれぞれ、畑作物(例えば、ジャガイモ、テンサイ、タバコ、コムギ、ライムギ、オオムギ、カラスムギ、イネ、トウモロコシ、ワタ、ダイズ、セイヨウアブラナ、マメ科植物、ヒマワリ、コーヒーもしくはサトウキビ);果物;ブドウの木;観葉植物;または野菜(例えば、キュウリ、トマト、マメもしくはカボチャ)の多数の真菌を抑制するために使用される。
用語「植物を繁殖させる物」は、植物の繁殖部分(例えば、種子)、ならびに植物の増殖のために使用され得る野菜植物材料(例えば、挿し木、挿し穂および塊茎(例えば、ジャガイモ))の全てを表すと理解されるべきである。これは、種子、根、果実、塊茎、球根、根茎、若芽、若枝、新芽、ならびに発芽後または土からの出現後に移植される予定である植物の他の部分(実生の苗木および若い植物が挙げられる)を包含する。これらの若い植物はまた、浸漬または注ぎによる全身処理または部分処理によって、移植前に保護され得る。
いくつかの実施形態において、式Iの化合物およびその組成物のそれぞれでの、植物を繁殖させる物の処理は、穀物(例えば、コムギ、ライムギ、オオムギおよびカラスムギ);イネ、トウモロコシ、ワタおよびダイズの多数の真菌を抑制するために使用される。
用語「栽培植物」は、品種改良、突然変異誘発または遺伝工学によって改変された植物(市販されているかまたは開発中の農業生物工学製品が挙げられるが、これらに限定されない)を包含すると理解されるべきである。遺伝子改変された植物とは、その遺伝物質が、組換えDNA技術の使用によって、自然の状況下では異種交配、突然変異または自然組換えによって容易には得られないように改変された植物である。代表的に、1つまたは1つより多くの遺伝子が、その植物の特定の特性を改善する目的で遺伝的に改変された植物の、遺伝物質に組み込まれている。このような遺伝的改変としてはまた、タンパク質(単数または複数)、オリゴペプチドまたはポリペプチドの標的化翻訳後修飾(例えば、糖化あるいはポリマー付加(例えば、プレニル化、アセチル化もしくはファルネシル化された部分、またはPEG部分)による)、が挙げられるが、これらに限定されない。
品種改良、突然変異誘発または遺伝工学によって改変された植物は、品種改良または遺伝工学の従来の方法の結果として、例えば、特定のクラスの除草剤(例えば、ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)阻害剤;アセトラクテートシンターゼ(ALS)阻害剤(例えば、スルホニル尿素(例えば、US 6,222,100、WO 01/82685、WO 00/26390、WO 97/41218、WO 98/02526、WO 98/02527、WO 04/106529、WO 05/20673、WO 03/14357、WO 03/13225、WO 03/14356、WO 04/16073を参照のこと)またはイミダゾリノン(例えば、US 6,222,100、WO 01/82685、WO 00/026390、WO 97/41218、WO 98/002526、WO 98/02527、WO 04/106529、WO 05/20673、WO 03/014357、WO 03/13225、WO 03/14356、WO 04/16073を参照のこと));エノールピルビルシキメート-3-リン酸シンターゼ(EPSPS)阻害剤(例えば、グリホサート(例えば、WO 92/00377を参照のこと));グルタミンシンテターゼ(GS)阻害剤(例えば、グルホシネート(例えば、EP-A 242 236、EP-A 242 246を参照のこと)またはオキシニル(oxynil)除草剤(例えば、US 5,559,024を参照のこと)))の使用に対して耐性にされている。数種の栽培植物は、従来の品種改良の方法(突然変異誘発)によって、除草剤に対して耐性にされている。例えば、Clearfield(登録商標)サマーレープ(Canola,BASF SE,Germany)は、イミダゾリノン(例えば、イマザモクス(imazamox))に対して耐性である。遺伝工学法は、栽培植物(例えば、ダイズ、ワタ、トウモロコシ、ビートおよびセイヨウアブラナ)を、グリホサートおよびグルホシネートなどの除草剤に対して耐性にするために使用されており、これらのうちのいくつかは、RoundupReady(登録商標)(グリホサート耐性,Monsanto,U.S.A.)およびLibertyLink(登録商標)(グルホシネート耐性,Bayer CropScience,Germany)との商品名で市販されている。
さらに、組換えDNA技術の使用によって、1種または1種より多くの殺虫タンパク質(特に、バチルス属の細菌(特に、Bacillus thuringiensis)から公知である殺虫タンパク質(例えば、δ-内毒素であり、例えば、CrylA(b)、CrylA(c)、CrylF、CrylF(a2)、CryllA(b)、CrylllA、CrylllB(bi)もしくはCryθc);植物性殺虫タンパク質(VIP)(例えば、VIP1、VIP2、VIP3もしくはVIP3A);細菌コロニー形成線虫の殺虫タンパク質(例えば、Photorhabdus spp.またはXenor-habdus spp.);動物により産生される毒素(例えば、サソリ毒、クモ類の毒素、ハチ類の毒素、もしくは他の昆虫特異的神経毒);真菌により産生される毒素(例えば、ストレプトマイセス属(Streptomycetes)毒素、植物レクチン(例えば、エンドウマメレクチンもしくはオオムギレクチン));凝集素;阻害剤(例えば、トリプシン阻害剤、セリンプロテアーゼ阻害剤、パタチン(patatin)、シスタチンもしくはパパインの阻害剤);リボソーム不活性化タンパク質(RIP)(例えば、リシン、トウモロコシ-RIP、アブリン、ルフィン(luffin)、サポリン(saporin)もしくはブリオジン(bryodin));ステロイド代謝酵素(例えば、3-ヒドロキシステロイドオキシダーゼ、エクジステロイド-IDP-グリコシル-トランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、エクジソン阻害剤もしくはHMG-CoA-レダクターゼ);イオンチャネル遮断薬(例えば、ナトリウムチャネルもしくはカルシウムチャネルの遮断薬);若年性ホルモンエステラーゼ;利尿ホルモンレセプター(ヘリコキニン(helicokinin)レセプター);スチルベンシンターゼ、ビベンジルシンターゼ、キチナーゼまたはグルカナーゼ)を合成することが可能である植物もまた包含される。本発明の文脈において、これらの殺虫タンパク質または毒素は、前毒素(pre-toxin)、ハイブリッドタンパク質、短縮型タンパク質または他の方法で修飾されたタンパク質ともまた同様に理解されるべきである。ハイブリッドタンパク質は、タンパク質ドメインの新規組み合わせにより特徴付けられる(例えば、WO 02/015701を参照のこと)。このような毒素、またはこのような毒素を合成することが可能な遺伝的に改変された植物のさらなる例は、例えば、EP-A 374 753、WO 93/007278、WO 95/34656、EP-A 427 529、EP-A 451 878、WO 03/18810およびWO 03/52073に開示されている。このような遺伝的に改変された植物を産生するための方法は、当業者に一般的に公知であり、そして例えば、上記刊行物に記載されている。遺伝的に改変された植物に含まれるこれらの殺虫タンパク質は、これらのタンパク質を産生する植物に、節足動物(特に、甲虫(鞘翅目)、双翅類の昆虫(双翅目)、および蛾(鱗翅目))ならびに線虫(線形動物門)の全ての分類学上の群由来の危険な有害生物に対する耐性を与える。1種または1種より多くの殺虫タンパク質を合成することが可能な、遺伝的に改変された植物は、例えば、上記刊行物に記載されており、そしてこれらのうちのいくつかは、市販されている(例えば、YieldGard(登録商標)(CryiAb毒素を産生するトウモロコシ栽培変種植物)、YieldGard(登録商標)Plus(Cry1 AbおよびCry3Bb1毒素を産生するトウモロコシ栽培変種植物)、Starlink(登録商標)(Cry9c毒素を産生するトウモロコシ栽培変種植物)、Her-culex(登録商標)RW(Cry34Ab1、Cry35Ab1および酵素ホスフィノトリシン-N-アセチルトランスフェラーゼ[PAT]を産生するトウモロコシ栽培変種植物);NuCOTN(登録商標)33B(Cry1 Ac毒素を産生するワタ栽培変種植物)、Bollgard(登録商標)I(CryiAc毒素を産生するワタ栽培変種植物)、Bollgard(登録商標)Il(CryiAcおよびCry2Ab2毒素を産生するワタ栽培変種植物);VIPCOT(登録商標)(VIP-毒素を産生するワタ栽培変種植物);NewLeaf(登録商標)(Cry3A毒素を産生するジャガイモ栽培変種植物);Bt-Xtra(登録商標)、NatureGard(登録商標)、KnockOut(登録商標)、BiteGard(登録商標)、Protecta(登録商標)、Bt11(例えば、Agrisure(登録商標)CB)およびBt176(Syngenta Seeds SAS,France製)(CryiAb毒素およびPAT酵素を産生するトウモロコシ栽培変種植物)、MIR604(Syngenta Seeds SAS,France製)(Cry3A毒素の改変バージョンを産生するトウモロコシ栽培変種植物、WO 03/018810を参照のこと)、MON 863(Monsanto Europe S.A.,Belgium製)(Cry3Bb1毒素を産生するトウモロコシ栽培変種植物)、IPC 531(Monsanto Europe S.A.,Belgium製)(CryiAc毒素の改変バージョンを産生するワタ栽培変種植物)ならびに1507(Pioneer Overseas Corporation,Belgium製)(Cry1 F毒素およびPAT酵素を産生するトウモロコシ栽培変種植物))。
さらに、組換えDNA技術の使用によって、細菌性、ウイルス性または真菌性の病原体に対する植物の抵抗性または体制を増大させる、1種または1種より多くのタンパク質を合成することが可能である植物もまた包含される。このようなタンパク質の例は、いわゆる「感染特異的タンパク質」(PRタンパク質、例えば、EP-A 392225を参照のこと)、植物病害抵抗性遺伝子(例えば、メキシコの野生ジャガイモであるSolanum bulbocastanum由来のPhytophthora infestansに対して作用する抵抗性遺伝子を発現するジャガイモ栽培変種植物)またはT4-lysozym(例えば、Erwinia amylvoraなどの細菌に対する増大した抵抗性を有するタンパク質を合成することが可能なジャガイモ栽培変種植物)である。このような遺伝的に改変された植物を産生するための方法は、当業者に一般に公知であり、そして例えば、上記刊行物に記載されている。
さらに、組換えDNA技術の使用によって、生産性(例えば、バイオマス産生、穀物収穫量、デンプン含有量、油含有量もしくはタンパク質含有量)、干ばつ、塩分または他の成長を制限する環境因子に対する耐性、あるいはこれらの植物の有害生物および真菌性、細菌性もしくはウイルス性の病原体に対する耐性を増大させる1種または1種より多くのタンパク質を合成することが可能である植物もまた包含される。
さらに、組換えDNA技術の使用によって、特に、ヒトまたは動物の栄養を改善するための、変化した量の内容物の物質または内容物の新規物質(例えば、健康を促進する長鎖ω-3脂肪酸もしくは不飽和ω-9脂肪酸を産生する油産生穀物)を含む植物(例えば、Nexera(登録商標)セイヨウアブラナ,DOW Agro Sciences,Canada)もまた包含される。
さらに、組換えDNA技術の使用によって、特に、原材料産生を改善するための、変化した量の内容物の物質または内容物の新規物質を含む植物(例えば、増大した量のアミロペクチンを産生するジャガイモ(例えば、Amflora(登録商標)ジャガイモ,BASF SE,Germany))もまた包含される。
式Iの化合物およびその組成物はまた、それぞれ、貯蔵された製品または収穫物の保護において、および材料の保護において、有害な真菌を抑制するために適切である。用語「材料の保護」は、技術材料および非生存材料(例えば、接着剤、膠、木材、紙および厚紙、布、皮革、塗料分散物、プラスチック、コーリング潤滑剤(colling lubricants)、繊維または繊維製品)の、有害な微生物(例えば、真菌および細菌)による感染および破壊に対する保護をいうと理解されるべきである。木材および他の材料の保護に関して、以下の有害な真菌に対して、特別の注意が払われる:子嚢菌綱(例えば、Ophiostoma spp.、Ceratocystis spp.、Aureobasidium pullulans、Sclerophoma spp.、Chaetomium spp.、Humicola spp.、Petriella spp.、Trichurus spp.);担子菌綱(例えば、Coniophora spp.、Coriolus spp.、Gloeophyllum spp.、Lentinus spp.、Pleurotus spp.、Poria spp.、Serpula spp.およびTyromyces spp.)、不完全菌(例えば、Aspergillus spp.、Cladosporium spp.、Penicillium spp.、Trichorma spp.、Altemaria spp.、Paecilomyces spp.)ならびに接合菌類(例えば、Mucor spp.)。そしてさらに、貯蔵される製品および収穫物の保護において、以下の酵母真菌が、注目に値する:Candida spp.およびSaccharomyces cerevisae。
式Iの化合物およびその組成物はそれぞれ、植物の健康を改善するために使用され得る。本発明はまた、植物、その繁殖させるものおよび/またはその植物が成長している場所もしくは成長すべき場所を、有効量の式Iの化合物またはその組成物でそれぞれ、処理することによって、植物の健康を改善する方法に関する。
用語「植物の健康」は、単独でかまたは互いに組合わせて、数種の指標(例えば、収穫量(例えば、増大したバイオマスおよび/もしくは有益成分の増大した含有量)、植物の生長力(例えば、改善された植物成長および/もしくはより緑色の葉(「緑化効果」))、質(例えば、特定の成分の改善された含有量もしくは組成)ならびに非生命ストレスおよび/もしくは生命ストレスに対する耐性)によって決定される、植物および/またはその産物の状態をいうと理解されるべきである。植物の健康状態について上で同定された指標は、独立していても、互いからの結果であってもよい。
式Iの化合物は、真菌、または真菌の攻撃から保護されるべき植物、植物を繁殖させる物(例えば、種子)、土壌、表面、材料もしくは空間を、殺真菌に有効な量の活性物質で処理することによって、そのままで使用されるか、または組成物の形態で使用される。その使用は、これらの植物、植物を繁殖させる物(例えば、種子)、土壌、表面、材料または空間の、真菌による感染前と感染後との両方に行われ得る。
植物を繁殖させる物は、そのままの式Iの化合物で、または少なくとも1種の式Iの化合物を含有する組成物で、予防的に、植える時点もしくは移植の時点、またはそれらの前のいずれかに、処理され得る。
農薬組成物は、殺真菌に有効な量の化合物Iおよび/またはIIを含有する。用語「有効な量」とは、栽培植物の有害な真菌を抑制するため、または材料の保護において充分であり、処理される植物に実質的な損傷をもたらさない、組成物または式Iの化合物の量をいう。このような量は、広い範囲で変わり得、そして種々の要因(例えば、抑制されるべき真菌の種、処理される栽培植物または材料、気候条件および使用される特定の式Iの化合物)に依存する。
式Iの化合物およびその塩は、慣習的な型の農薬組成物(例えば、溶液、エマルジョン、懸濁物、粉末(dust)、粉末(powder)、ペーストおよび顆粒)に転換され得る。組成物の型は、特定の意図される目的に依存する。各場合に、本発明による化合物の微細な均一な分布を確実にする。
組成物の型の例は、懸濁物(SC、OD、FS)、乳化性濃縮物(EC)、エマルジョン(EW、EO、ES)、ペースト、錠剤(pastille)、湿潤可能な粉末(powders or dusts)(WP、SP、SS、WS、DP、DS)または顆粒(GR、FG、GG、MG)(これは、水溶性または湿潤可能であり得る)、および植物を繁殖させる物(例えば、種子)の処理のためのゲル処方物(GF)である。
通常、組成物の型(例えば、SC、OD、FS、EC、WG、SG、WP、SP、SS、WS、GF)は、希釈されて使用される。DP、DS、GR、FG、GGおよびMGなどの組成物の型は、通常、希釈されずに使用される。
これらの組成物は、公知の様式で調製される(US 3,060,084、EP-A 707 445(液体濃縮物について)、Browning:「Agglomeration」, Chemical Engineering,1967年12月4日,147-48、Perry's Chemical Engineer's Handbook,第4版,McGraw-Hill,New York,1963,pp.8-57以降、WO 91/13546、US 4,172,714、US 4,144,050、US 3,920,442、US 5,180,587、US 5,232,701、US 5,208,030、GB 2,095,558、US 3,299,566、Klingman:Weed Control as a Science(J.Wiley & Sons,New York,1961)、Hanceら:Weed Control Handbook(第8版,Blackwell Scientific,Oxford,1989)ならびにMollet,H.およびGrubemann,A.:Formulation technology(Wiley VCH Verlag,Weinheim,2001)を参照のこと)。
適切な補助剤の例は、溶媒、固体キャリア、分散剤または乳化剤(例えば、さらなる可溶化剤、保護コロイド、界面活性剤および接着材)、有機および無機の増粘剤、殺菌剤、凍結防止剤、消泡剤、適切であれば、着色剤および粘着剤または結合剤(例えば、種子処理処方物のため)である。適切な溶媒は、水、有機溶媒(例えば、中沸点から高沸点の鉱油画分(例えば、灯油もしくはディーゼル油)、さらに、コールタール油および植物または動物起源の油、脂肪族、環状および芳香族の炭化水素(例えば、トルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレンもしくはこれらの誘導体)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールおよびシクロヘキサノール)、グリコール、ケトン(例えば、シクロヘキサノンおよびγ-ブチロラクトン)、脂肪酸ジメチルアミド、脂肪酸および脂肪酸エステル、ならびに強極性溶媒(例えば、N-メチルピロリドンなどのアミン))である。
固体キャリアは、鉱物土類(mineral earth)(例えば、シリケート、シリカゲル、滑石、カオリン、石灰石、石灰、白亜、木の幹、レス、粘土、ドロマイト、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、すりつぶした合成材料)、肥料(例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素)、および植物由来の製品(例えば、穀物ミール、樹皮ミール、木材ミール、および木の実の殻のミール、セルロース粉末)ならびに他の固体キャリアである。
適切な界面活性剤(アジュバント、湿潤補助剤(wetter)、粘着剤、分散剤または乳化剤)は、芳香族スルホン酸(例えば、リグニンスルホン酸(Borresperse(登録商標)型、Borregard,Norway)フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸(Morwet(登録商標)型、Akzo Nobel,U.S.A.)、ジブチルナフタレン-スルホン酸(Nekal(登録商標)型、BASF,Germany))、および脂肪酸の、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩、アルキルスルホネート、アルキル-アリールスルホネート、アルキルスルフェート、ラウリルエーテルスルフェート、脂肪アルコールスルフェート、ならびに硫酸化ヘキサ-、ヘプタ-およびオクタデカノーレート、硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテル、ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸とフェノールおよびホルムアルデヒドとのさらなる縮合体、ポリオキシ-エチレンオクチルフェニルエーテル、エトキシ化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェニルポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリル-フェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコールと脂肪アルコール/エチレンオキシドとの縮合体、エトキシ化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシ化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステル、リグニン-スルファイト廃液およびタンパク質、変性タンパク質、多糖類(例えば、メチルセルロース)、疎水性に修飾されたデンプン、ポリビニルアルコール(Mowiol(登録商標)型、Clariant,Switzerland)、ポリカルボキシレート(Sokolan(登録商標)型、BASF,Germany)、ポリアルコキシレート、ポリビニル-アミン(Lupasol(登録商標)型、BASF,Germany)、ポリビニルピロリドンならびにこれらのコポリマーである。
増粘剤(すなわち、組成物に改変された流動性(すなわち、静止状態では高い粘度、および撹拌中は低い粘度)を与える化合物)の例は、多糖類ならびに有機粘土および非有機(anorganic)粘土(例えば、キサンタンガム(Kelzan(登録商標)、CP Kelco,U.S.A.)、Rhodopol(登録商標)23(Rhodia,France)、Veegum(登録商標)(RT.Vanderbilt,U.S.A.)またはAttaclay(登録商標)(Engelhard Corp.,NJ,USA))である。
殺菌剤は、組成物の防腐および安定化のために添加され得る。適切な殺菌剤の例は、ジクロロフェンおよびベンジルアルコールヘミホルマールベースのもの(ICI製のProxel(登録商標)またはThor Chemie製のActicide(登録商標)RSおよびRohm & Haas製のKathon(登録商標)MK)ならびにイソチアゾリノン誘導体(例えば、アルキルイソチアゾリノンおよびベンゾイソチアゾリノン(Thor Chemie製のActicide(登録商標)MBS))である。
消泡剤の例は、シリコーンエマルジョン(例えば、Silikon(登録商標)SRE、Wacker,GermanyまたはRhodorsil(登録商標)、Rhodia,France)、長鎖アルコール、脂肪酸、脂肪酸の塩、フルオロ有機化合物およびこれらの混合物である。
適切な着色剤は、低水溶性染料および水溶性染料の顔料である。記載されるべき例は、ローダミンB、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ソルベントレッド1、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:2、ピグメントブルー15:1、ピグメントブルー80、ピグメントイエロー1、ピグメントイエロー13、ピグメントレッド112、ピグメントレッド48:2、ピグメントレッド48:1、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド53:1、ピグメントオレンジ43、ピグメントオレンジ34、ピグメントオレンジ5、ピグメントグリーン36、ピグメントグリーン7、ピグメントホワイト6、ピグメントブラウン25、ピグメントバイオレット10、ピグメントバイオレット49、アシッドレッド51、アシッドレッド52、アシッドレッド14、アシッドブルー9、アシッドイエロー23、ベーシックレッド10、ベーシックレッド108の名称のものである。
粘着剤または結合剤の例は、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコールおよびセルロースエーテル(Tylose(登録商標)、Shin-Etsu,Japan)である。
粉末(powder)、散布用物質および粉末(dust)は、式Iの化合物および適切であればさらなる活性物質を、少なくとも1種の固体キャリアと一緒に混合するかまたは同時にすりつぶすことによって、調製され得る。
顆粒(例えば、コーティングされた顆粒、含浸された顆粒および均質な顆粒)は、活性物質を固体キャリアと結合させることによって調製され得る。固体キャリアの例は、鉱物土類(例えば、シリカゲル、シリケート、滑石、カオリン、アタクレイ(attaclay)、石灰石、石灰、白亜、木の幹、レス、粘土、ドロマイト、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、すりつぶした合成材料)、肥料(例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素)、および植物由来の製品(例えば、穀物ミール、樹皮ミール、木材ミール、および木の実の殻のミール、セルロース粉末)ならびに他の固体キャリアである。
組成物の型の例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない:1.水で希釈するための組成物の型、i)水溶性濃縮物(SL、LS):10重量部の本発明による式Iの化合物を90重量部の水または水溶性溶媒に溶解させる。代替例として、湿潤剤または他の補助剤が添加される。活性物質は、水で希釈すると溶解する。この方法で、10重量%の活性物質の含有量を有する組成物が得られる。ii)分散性濃縮物(DC):20重量部の本発明による式Iの化合物を、10重量部の分散剤(例えば、ポリビニルピロリドン)を添加した70重量部のシクロヘキサノンに溶解させる。水で希釈すると、分散物が得られる。活性物質含有量は、20重量%である。iii)乳化性濃縮物(EC):15重量部の本発明による式Iの化合物を、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムおよびヒマシ油エトキシレート(各場合において5重量部)を添加した75重量部のキシレンに溶解させる。水で希釈すると、エマルジョンが得られる。この組成物は、15重量%の活性物質含有量を有する。iv)エマルジョン(EW、EO、ES):25重量部の本発明による式Iの化合物を、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムおよびヒマシ油エトキシレート(各場合において5重量部)を添加した35重量部のキシレンに溶解させる。この混合物を30重量部の水に、乳化機(Ultraturrax)により導入し、そして均質なエマルジョンにする。水で希釈すると、エマルジョンが得られる。この組成物は、25重量%の活性物質含有量を有する。v)懸濁物(SC、OD、FS):撹拌しているボールミル内で、20重量部の本発明による式Iの化合物を、10重量部の分散剤および湿潤剤および70重量部の水または有機溶媒を添加ながら粉末にして、微細な活性物質の懸濁物を得る。水で希釈すると、活性物質の安定な懸濁物が得られる。この組成物中の活性物質の含有量は、20重量%である。vi)水分散性顆粒および水溶性顆粒(WG、SG)50重量部の本発明による式Iの化合物を、50重量部の分散剤および湿潤剤を添加しながら微細に粉砕し、そして水分散性または水溶性の顆粒に、技術装置(例えば、押し出し、スプレー塔、流動床)によって調製する。水で希釈すると、活性物質の安定な分散物または溶液が得られる。この組成物は、50重量%の活性物質含有量を有する。vii)水分散性粉末および水溶性粉末(WP、SP、SS、WS)75重量部の本発明による式Iの化合物を、25重量部の分散剤、湿潤剤およびシリカゲルを添加しながらロータ-ステータミル内で粉砕する。水で希釈すると、活性物質の安定な分散物または溶液が得られる。この組成物の活性物質の含有量は、75重量%である。viii)ゲル(GF):撹拌しているボールミル内で、20重量部の本発明による式Iの化合物を、10重量部の分散剤、1重量部のゲル化剤湿潤補助剤および70重量部の水または有機溶媒を添加しながら粉末にして、活性物質の微細な懸濁物を得る。水で希釈すると、活性物質の安定な懸濁物が得られ、これによって、20%(w/w)の活性物質を含む組成物が得られる。
2.希釈されずに使用される組成物の型:ix)散布可能な粉末(DP、DS):5重量部の本発明による式Iの化合物を微細に粉砕し、そして95重量部の微細に分割したカオリンとしっかりと混合する。これにより、5重量%の活性物質含有量を有する散布可能な組成物が得られる。x)顆粒(GR、FG、GG、MG):0.5重量部の本発明による式Iの化合物を微細に粉砕し、そして99.5重量部のキャリアと合わせる。現行の方法は、押し出し、スプレー乾燥または流動床である。これにより、希釈せずに使用される、0.5重量%の活性物質含有量を有する顆粒が得られる。xi)ULV溶液(UL)10重量部の本発明による式Iの化合物を90重量部の有機溶媒(例えば、キシレン)に溶解させる。これにより、希釈せずに使用される、10重量%の活性物質含有量を有する組成物が得られる。
これらの農薬組成物は一般に、0.01重量%〜95重量%、好ましくは0.1重量%〜90重量%、最も好ましくは0.5重量%〜90重量%の活性物質を含有する。これらの活性物質は、90%〜100%、好ましくは95%〜100%(NMRスペクトルによる)の純度で使用される。
水溶性濃縮物(LS)、流動性濃縮物(FS)、乾式処理のための粉末(DS)、スラリー処理のための水分散性粉末(WS)、水溶性粉末(SS)、エマルジョン(ES)、乳化性濃縮物(EC)およびゲル(GF)は通常、植物を繁殖させる物(特に、種子)の処理の目的で使用される。これらの組成物は、希釈してかまたは希釈せずに、植物を繁殖させる物(特に、種子)に塗布され得る。問題の組成物は、2倍〜10倍の希釈後に、使用の準備ができた調製物において、0.01重量%〜60重量%、好ましくは0.1重量%〜40重量%の活性物質濃度を与える。塗布は、種まき前または種まき中に行われ得る。農業化学化合物およびその組成物のそれぞれでの、植物を繁殖させる物(特に、種子)の塗布または処理の方法は、当該分野において公知であり、そして繁殖させる物のドレッシング、コーティング、ペレット化、散布、浸漬および溝内塗布方法が挙げられる。好ましい実施形態において、これらの化合物またはその組成物はそれぞれ、発芽が誘導されないような方法によって、例えば、種子のドレッシング、ペレット化、コーティングおよび散布によって、植物を繁殖させる物に塗布される。
好ましい実施形態において、懸濁物型(FS)組成物が、種子処理のために使用される。代表的に、FS組成物は、1g/l〜800g/lの活性物質、1g/l〜200g/lの界面活性剤、0g/l〜200g/lの凍結防止剤、0g/l〜400g/lの結合剤、0g/l〜200g/lの顔料および1リットルまでの溶媒(好ましくは、水)を含有し得る。
これらの活性物質は、そのままで、またはそれらの組成物の形態(例えば、直接スプレー可能な溶液、粉末、懸濁物、分散物、エマルジョン、分散物、ペースト、散布可能な製品、スプレー用の材料、もしくは顆粒の形態)で、スプレー、噴霧、散布、塗布(spreading)、ブラッシング、浸漬または注ぎによって使用され得る。塗布形態は、意図される目的に完全に依存する。各場合において、本発明による活性物質の可能な限りもっとも微細な分配を確実にすることが、意図される。水性の塗布形態は、エマルジョン濃縮物、ペーストまたは湿潤可能暗粉末(スプレー可能な粉末、油分散物)から、水を添加することによって調製され得る。エマルジョン、ペーストまたは油分散物を調製するために、界面活性剤が、そのままでかまたは油もしくは溶媒に溶解されて、湿潤補助剤、粘着剤、分散剤または乳化剤によって水中で均質化され得る。あるいは、活性物質、湿潤補助剤、粘着剤、分散剤または乳化剤、および適切であれば、溶媒または油からなる濃縮物を調製することが可能であり、そしてこのような濃縮物は、水での希釈のために適切である。
使用の準備ができた調製物中の活性物質濃度は、比較的広い範囲内で変わり得る。一般に、これらは、0.0001重量%〜10重量%、好ましくは0.001重量%〜1重量%の活性物質である。
これらの活性物質はまた、超低体積プロセス(ULV)において首尾よく使用され得、95重量%を超える活性物質を含有する組成物を塗布すること、または添加剤なしで活性物質を塗布することさえも、可能である。
植物の保護において使用される場合、塗布される活性物質の量は、所望の効果の種類に依存して、0.001kg/ha〜2kg/ha、好ましくは0.005kg/ha〜2kg/ha、より好ましくは0.05kg/ha〜0.9kg/ha、特に、0.1kg/ha〜0.75kg/haである。
植物を繁殖させる物(例えば、種子)の、例えば種子の散布、コーティングまたは浸漬(drenching)による処理において、100キログラムの植物を繁殖させる物(好ましくは種子)あたり、0.1g〜1000g、好ましくは1g〜1000g、より好ましくは1g〜100g、そして最も好ましくは5g〜100gの量の活性物質が、一般に必要とされる。
材料または貯蔵される製品の保護において使用される場合、塗布される活性物質の量は、塗布領域の種類および所望の効果に依存する。材料の保護において従来使用される量は、処理される材料1立方メートルあたり、例えば、0.001g〜2kg、好ましくは0.005g〜1kgの活性物質である。
種々の型の油、湿潤補助剤、アジュバント、除草剤、殺菌剤、他の殺真菌薬および/または殺虫剤が、適切であれば使用の直前になって初めて(タンクミックス)、活性物質またはそれらを含有する組成物に添加され得る。これらの剤は、本発明による組成物と、1:100から100:1、好ましくは1:10から10:1の重量比で混合され得る。
使用され得るアジュバントは、特に、有機修飾ポリシロキサン(例えば、Break Thru S 240(登録商標));アルコールアルコキシレート(例えば、Atplus 245(登録商標)、Atplus MBA 1303(登録商標)、PIurafac LF 300(登録商標)およびLutensol ON 30(登録商標)); EO/POブロックポリマー(例えば、Pluronic RPE 2035(登録商標)およびGenapol B(登録商標));アルコールエトキシレート(例えば、Lutensol XP 80(登録商標));ならびにスルホコハク酸ジオクチルナトリウム(例えば、Leophen RA(登録商標))である。
本発明による組成物はまた、殺真菌薬としての使用形態において、他の活性物質(例えば、除草剤、殺虫薬、成長調節因子、殺真菌薬または他の肥料)と一緒に、プレミックスとして、または適切であれば、使用の直前になって初めて(タンクミックス)存在し得る。
式Iの化合物またはこれらを含有する組成物を、殺真菌薬としての使用形態において、他の殺真菌薬と混合する結果として、多くの場合において、活性の殺真菌スペクトルの拡大が得られるか、または殺真菌薬抵抗性の発生の防除がもたらされる。さらに、多くの場合において、相乗効果が得られる。
G)成長調節因子であるアブシシン酸、アミドクロル(amidochlor)、アンシミドール、6-ベンジルアミノプリン、ブラシノライド、ブトラリン、クロルメコート(クロルメコートクロリド)、塩化コリン、シクラニリド、ダミノジッド、ジケグラク(dikegulac)、ジメチピン、2,6-ジメチルプリジン(2,6-dimethylpuridine)、エテホン、フルメトラリン、フルルプリミドル(flurprimidol)、フルチアセット、ホルクロルフェニュロン、ジベレリン酸、イナベンフィド、インドール-3-酢酸、マレイン酸ヒドラジド、メフルイジド(mefluidide)、メピコート(メピコートクロリド)、ナフタレン酢酸、N-6-ベンジルアデニン、パクロブトラゾール、プロヘキサジオン(プロヘキサジオン-カルシウム)、プロヒドロジャスモン、チジアズロン、トリアペンテノール(triapenthenol)、ホスホロトリチオ酸トリブチル、2,3,5-トリ-ヨード安息香酸、トリネキサパック-エチルおよびウニコナゾール;
H)除草剤であるアセトアミド:アセトクロル、アラクロール、ブタクロール、ジメタクロル、ジメテナミド、フルフェナセト(flufenacet)、メフェナセット、メトラクロール、メタザクロル、ナプロパミド、ナプロアニリド、ペトキサミド(pethoxamid)、プレチラクロール、プロパクロル、テニルクロール;アミノ酸誘導体:ビラナホス(bilanafos)、グリホサート、グルホシネート、スルホネート;アリールオキシフェノキシプロピオネート:クロジナホップ、シハロホップブチル、フェノキサプロップ、フルアジホップ、ハロキシホップ、メタミホップ(metamifop)、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ-P-テフリル;ビピリジル:ジクアト、パラコート;(チオ)カルバメート:アシュラム、ブチレート、カルベタミド、デスメディファム、ジメピペレート、エプタム(eptam)(EPTC)、エスプロカルブ、モリネート、オルベンカルブ、フェンメディファム、プロスルホカルブ、ピリブチカルブ、チオベンカルブ、トリアレート;シクロヘキサンジオン:ブツロキシジム(butroxydim)、クレトジム、シクロキシジム、プロフォキシジム(profoxydim)、セトキシジム、テプラロキシジム、トラルコキシジム;-ジニトロアニリン:ベンフルラリン、エタルフルラリン、オリザリン、ペンディメタリン、プロジアミン、トリフルラリン;ジフェニルエーテル:アシフルオルフェン、アクロニフェン(aclonifen)、ビフェノックス、ジクロホップ、エトキシフェン(ethoxyfen)、ホメサフェン、ラクトフェン、オキシフルオルフェン;ヒドロキシベンゾニトリル:ボモキシニル(bomoxynil)、ジクロベニル、アイオキシニル;-イミダゾリノン:イマザメタベンズ、イマザモクス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル;フェノキシ酢酸:クロメプロップ、2,4-ジクロロフェンオキシ酢酸(2,4-D)、2,4-DB、ジクロルプロップ、MCPA、MCPA-チオエチル、MCPB、メコプロップ;ピラジン:クロリダゾン(chloridazon)、フルフェンピル-エチル、フルチアセット、ノルフルラゾン、ピリデート;ピリジン:アミノピラリド、クロピラリド、ジフルフェニカン、ジチオピル、フルリドン、フルロキシピル、ピクロラム、ピコリナフェン、チアゾピル;スルホニル尿素:アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン、クロリムロン-エチル、クロルスルフロン、シノスルフロン、シクロスルファムロン、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フルセトスルフロン、フルピルスルホン(flupyrsulfuron)、ホラムスルフロン、ハロスルフロン、イマゾスルフロン、ヨードスルフロン、メソスルフロン、メトスルフロン-メチル、ニコスルフロン、オキサスルフロン、プリミスルフロン、プロスルフロン、ピラゾスルフロン、リムスルフロン、スルホメツロン、スルホスルフロン、チフェンスルフロン、トリアスルフロン、トリベヌロン、トリフロキシスルフロン、トリフルスルフロン、トリトスルフロン(tritosulfuron)、1-((2-クロロ-6-プロピル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル)スルホニル)-3-(4,6-ジメトキシ-ピリミジン-2-イル)尿素;トリアジン:アメトリン、アトラジン、シアナジン、ジメタメトリン、エチオジン、ヘキサジノン、メタアミトロン、メトリブジン、プロメトリン、シマジン、テルブチラジン、テルブトリン、トリアジフラム;尿素:クロロトルロン(chlorotoluron)、ダイムロン(daimuron)、ジウロン、フルオメツロン、イソプロツロン、リニュロン、メタ-ベンズチアズロン、テブチウロン;他のアセトラクテートシンターゼ阻害剤:ビスピリバック-ナトリウム、クロランスラム-メチル、ジクロスラム、フロラスラム、フルカルバゾン(flucarbazone)、フルメトスラム、メトスラム(metosulam)、オルト-スルファムロン、ペノキススラム、プロポキシカルバゾン、ピリダムベンズ-プロピル、ピリダムベンズ(pyribambenz)、ピリフタリド、ピリミノバック-メチル、ピリミスルファン、ピリチオバック、ピロキサスルホン(pyroxasulfone)、ピロクススラム(pyroxsulam);その他:アミカルバゾン(amicarbazone)、アミノトリアゾール、アニロホス、ベフルブタミド(beflubutamid)、ベナゾリン、ベンカルバゾン(bencarbazone)、ベンフルレサート(benfluresate)、ベンゾフェナップ、ベンタゾン、ベンゾビシクロン、ブロマシル、ブロモ-ブチド、ブタフェナシル、ブタミホス、カフェンストロール、カルフェントラゾン、シニドン-エチル、クロルタル(chlorthal)、シンメチリン、クロマゾン、クミルロン、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、ジカンバ、ジフェンゾコート、ジフルフェンゾピル、Drechslera monoceras、エンドタール、エトフメサート、エトベンザニド、フェントラザミド、フルミクロラック-ペンチル、フルミオキサジン、フルポキサム、フルロクロリドン(flurochloridone)、フルルタモン(flurtamone)、インダノファン、イソキサベン、イソキサフルトール、レナシル、プロパニル、プロピザミド、キンクロラック、キンメラック、メソトリオン、メチルアルソン酸、ナプタラム、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサジクロメホン、ペントキサゾン、ピノキサデン(pinoxaden)、ピラクロニル、ピラフルフェン-エチル、ピラスルホトル(pyrasulfotole)、ピラゾキシフェン、ピラゾリネート(pyrazolynate)、キノクラミン(quinoclamine)、サフルフェナシル、スルコトリオン(sulcotrione)、スルフェントラゾン、ターバシル、テフリルトリオン(tefuryltrione)、テムボトリオン(tembotrione)、チエンカルバゾン(thiencarbazone)、トプラメゾン(topramezone)、4-ヒドロキシ-3-[2-(2-メトキシ-エトキシメチル)-6-トリフルオロメチル-ピリジン-3-カルボニル]-ビシクロ[3.2.1]オクタ-3-エン-2-オン、(3-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(3-メチル-2,6-ジオキソ-4-トリフルオロメチル-3,6-ジヒドロ-2H-ピリミジン-1-イル)-フェノキシ]-ピリジン-2-イルオキシ)-酢酸エチルエステル、6-アミノ-5-クロロ-2-シクロプロピル-ピリミジン-4-カルボン酸メチルエステル、6-クロロ-3-(2-シクロプロピル-6-メチル-フェノキシ)-ピリダジン-4-オール、4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-フェニル)-5-フルオロ-ピリジン-2-カルボン酸、4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-2-フルオロ-3-メトキシ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸メチルエステル、および4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-3-ジメチルアミノ-2-フルオロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸メチルエステル。
I)殺虫薬-有機(チオ)ホスフェート:アセフェート、アザメチホス、アジンホス-メチル、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、クロルフェンビンホス、ダイアジノン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルホトン、エチオン、フェニトロチオン、フェンチオン、イソキサチオン、マラチオン、メタミドホス、メチダチオン、メチル-パラチオン、メビンホス、モノクロトホス、オキシデメトン-メチル、パラオキソン、パラチオン、フェントエート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホレート、ホキシム、ピリミホス-メチル、プロフェノホス、プロチオホス、スルプロホス(sulprophos)、テトラクロルビンホス、テルブホス、トリアゾホス、トリクロルホン;カルバメート:アラニカルブ、アルジカルブ、ベンダイオカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、フェノキシカルブ、フラチオカルブ、メチオカルブ、メソミル、オキサミル、ピリミカーブ、プロポクスル(propoxur)、チオジカルブ、トリアザメート(triazamate);ピレトロイド:アレスリン、ビフェントリン、シフルスリン、シハロトリン、シフェノトリン、シペルメトリン、αシペルメトリン、β-シペルメトリン、ζ-シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレート、イミプロトリン(imiprothrin)、λ-シハロトリン、ペルメトリン、プラレトリン、ピレトリンIおよびII、バイオレスメトリン、シラフルオフェン、τ-フルバリネート、テフルトリン、テトラメトリン、トラロメトリン、トランスフルトリン、プロフルトリン(profluthrin)、ジメフルトリン(dimefluthrin);昆虫成長調節因子:a)キチン合成阻害剤:ベンゾイル尿素:クロルフルアズロン、シラマジン(cyramazin)、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン(flucycloxuron)、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン;ブプロフェジン、ジオフェノラン、ヘキシチアゾックス、エトキサゾール、クロフェンタジン(clofentazine)b)エクジソンアンタゴニスト:ハロフェノジド(halofenozide)、メトキシフェノジド、テブフェノジド、アザジラクチン;c)ジュベノイド(juvenoid):ピリプロキシフェン、メトプレン、フェノキシカルブ;d)脂質生合成阻害剤:スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト;ニコチンレセプターアゴニスト/アンタゴニスト化合物:クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、チアメトキサム、ニテンピラム、アセタミプリド、チアクロプリド、1-(2-クロロ-チアゾール-5-イルメチル)-2-ニトロイミノ-3,5-ジメチル-[1,3,5]トリアジナン;GABAアンタゴニスト化合物:エンドスルファン、エチプロール、フィプロニル、バニリプロル(vaniliprole)、ピラフルプロル(pyrafluprole)、ピリプロル(pyriprole)、5-アミノ-1-(2,6-ジクロロ-4-メチル-フェニル)-4-スルフィナモイル-1H-ピラゾール-3-カルボチオ酸アミド;大環状ラクトン殺虫薬:アバメクチン、エマメクチン、ミルベメクチン(milbemectin)、レピメクチン(lepimectin)、スピノサド、スピネトラム;ミトコンドリア電子伝達阻害剤(METI)I殺ダニ剤:フェナザキン(fenazaquin)、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド、フルフェネリム(flufenerim);METI IlおよびIII化合物:アセキノシル、フルアシプリム(fluacyprim)、ヒドラメチルノン;アンカップラー:クロルフェナピル;-酸化的リン酸化阻害剤:シヘキサチン、ジアフェンチウロン、酸化フェンブタすず、プロパルギット;脱皮撹乱性化合物(moulting disruptor compounds):クリオマジン(cryomazine);混合機能オキシダーゼ阻害剤:ピペロニルブトキシド;ナトリウムチャネル遮断薬:インドキサカルブ、メタフルミゾン;-その他:ベンクロチアズ(benclothiaz)、ビフェナゼート、カルタップ、フロニカミド、ピリダリル、ピメトロジン、硫黄、チオシクラム、フルベンジアミド、クロラントラニリプロール、シアジプリル(cyazypyr)(HGW86)、シエノピラフェン、フルピラゾホス(flupyrazofos)、シフルメトフェン、アミノフルメト(amidoflumet)、イミシアホス、ビストリフルロン(bistrifluron)、およびピリフルキナゾン。
本発明はさらに、少なくとも1種の式Iの化合物(成分1)と、植物保護のために有用な少なくとも1種のさらなる活性物質(例えば、群A)〜I)から選択される)(成分2)(特に、1種のさらなる殺真菌薬、例えば、上記のような群A)〜F)からの1種もしくは1種より多くの殺真菌薬)と、所望であれば、1種の適切な溶媒または固体キャリアとを含有する、農薬組成物に関する。これらの混合物は、特に興味深いものである。なぜなら、これらの多くは、同じ塗布割合で、有害な真菌に対するより高い効率を示すからである。さらに、式Iの化合物と、上記のような群A)〜F)からの少なくとも1種の殺真菌薬との混合物で、有害な真菌と戦うことは、個々の式Iの化合物で、または群A)〜F)からの個々の殺真菌薬で、これらの真菌と戦うよりも、より効率的である。式Iの化合物を、群A)〜I)からの少なくとも1種の活性物質と組み合わせて塗布することによって、相乗効果が得られ得る。すなわち、個々の効果を単に合わせたものより大きい効果が得られる(相乗作用混合物)。
本発明によれば、式Iの化合物を少なくとも1種のさらなる活性物質と一緒に塗布することは、少なくとも1種の式Iの化合物と、少なくとも1種のさらなる活性物質とが、作用部位(すなわち、抑制されるべき有害な真菌またはその生息場所(例えば、感染した植物、植物を繁殖させる物(特に、種子)、表面、材料または土壌)、ならびに真菌の攻撃から保護されるべき植物、植物を繁殖させる物(特に、種子)、土壌、表面材料または空間)に、殺真菌に有効な量で同時に存在することを意味すると理解されるべきである。このことは、式Iの化合物と、少なくとも1種のさらなる活性物質とが、一緒に(例えば、タンクミックスとしてて)もしくは別々に、または順番にのいずれかで、同時に塗布することにより得られ得、ここで個々の塗布間の時間間隔は、先に塗布される活性物質が、さらなる活性物質(単数または複数)の塗布の時点で、充分な量で作用部位に依然として存在することを確実にするように、選択される。塗布の順序は、本発明の作用のために本質的ではない。
二元混合物(すなわち、1種の化合物I(成分1)と他のさらなる活性物質(成分2)(例えば、群A)〜I)からの1種の活性物質)を含有する本発明による組成物)において、成分1と成分2との重量比は一般に、使用される活性物質の特性に依存し、通常、1:100〜100:1の範囲、通常、1:50〜50:1の範囲、好ましくは、1:20〜20:1の範囲、より好ましくは、1:10〜10:1の範囲、そして特に、1:3〜3:1の範囲である。
三元混合物(1種の化合物I(成分1)と、第一のさらなる活性物質(成分2)と、第二のさらなる活性物質(成分3)(例えば、群A)〜I)からの2種の活性物質)とを含有する本発明による組成物)において、成分1と成分2との重量比は、使用される活性物質の特性に依存し、好ましくは、1:50〜50:1の範囲、特に、1:10〜10:1の範囲であり、そして成分1と成分3との重量比は、好ましくは1:50〜50:1の範囲、特に、1:10〜10:1の範囲である。
これらの成分は、個々に使用され得るか、またはすでに互いに部分的にかもしくは完全に混合されて、本発明による組成物を調製し得る。併用組成物(例えば、部品のキット)として包装され、そしてさらに使用されることもまた、可能である。
本発明の1つの実施形態において、これらのキットは、本発明の農薬組成物を調製するために使用され得る成分のうちの1種または1種より多く(全てを含めて)を備え得る。例えば、キットは、1種または1種より多くの殺真菌薬、および/もしくはアジュバント成分および/もしくは殺虫薬成分および/もしくは成長調節因子成分および/もしくは除草剤を含有し得る。これらの成分のうちの1種または1種より多くは、すでに一緒に合わせられているか、または予め処方されていることができる。2種より多くの成分が1つのキット内に提供される実施形態において、これらの成分は、すでに一緒に合わせられていることができ、従って、単一の容器(例えば、バイアル、瓶、缶、ポーチ、バッグまたはキャニスター)内に包装される。他の実施形態において、このキットの2種または2種より多くの成分は、別々に包装され得る。すなわち、予め処方されなくてもよい。従って、キットは、1つまたは1つより多くの別々の容器(例えば、バイアル、缶、瓶、ポーチ、バッグまたはキャニスター)を備え得、各容器は、農薬組成物のための別々の成分を含み得る。両方の形態において、このキットの成分は、さらなる成分と別に塗布されても一緒に塗布されてもよく、または本発明による組成物を調製するために、本発明による併用組成物の成分として使用されてもよい。
使用者は、本発明による組成物は、通常、事前計量デバイス、ナップサックスプレーヤー、スプレータンクまたはスプレープレーンから塗布する。ここで、この農薬組成物は、水および/または緩衝剤を用いて、所望の使用濃度に作製され、これには適切であれば、さらなる補助剤を添加することが可能であり、従って、使用の準備ができた、本発明によるスプレー液または農薬組成物が得られる。いくつかの実施形態において、50〜500リットルの、使用の準備ができたスプレー液が、1ヘクタールの農業上有用な領域あたりに塗布される。いくつかの実施形態において、100〜400リットルの、使用の準備ができたスプレー液が、1ヘクタールあたりに塗布される。いくつかの実施形態において、本発明は、本発明の使用の準備ができた組成物の温室での使用のためのキットを提供する。
1つの実施形態によれば、本発明による組成物の個々の成分(例えば、キットの部分または二元混合物もしくは三元混合物の部分)は、使用者自身によってスプレータンク内で混合され得、そして適切であれば(タンクミックス)、さらなる補助剤が添加され得る。さらなる実施形態において、本発明による組成物の個々の成分または部分的に予め混合された成分(例えば、式Iの化合物および/または群A)〜I)からの活性物質を含有する成分)のいずれかは、使用者によってスプレータンク内で混合され得、そして適切であれば(タンクミックス)、さらなる補助剤および添加剤が添加され得る。
さらなる実施形態において、本発明による組成物の個々の成分または部分的に予め混合された成分のいずれか(例えば、式Iの化合物および/または群A)〜I)からの活性物質を含有する成分)は、一緒に(例えば、タンク混合後)または順番に塗布され得る。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iの化合物(成分1)と、群A)のストロビルリンから選択され、特に、アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシムメチル-メチル、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビンおよびトリフロキシストロビンから選択される少なくとも1種の活性物質(成分2)とを含有する混合物を提供する。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iの化合物(成分1)と、群B)のカルボキサミドから選択される少なくとも1種の活性物質(成分2)とを含有する混合物を提供する。いくつかの実施形態において、このカルボキサミドは、ビキサフェン、ボスカリド、セダキサン、フェンヘキサミド、メタラキシル、イソピラザム、メフェノキサム、オフレース、ジメトモルフ、フルモルフ、フルオピコリド(ピコベンズアミド)、ゾキサミド、カルプロパミド、マンジプロパミドおよびN-(3',4',5'-トリフルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドからなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iの化合物(成分1)と、群C)のアゾールから選択される少なくとも1種の活性物質(成分2)とを含有する混合物を提供する。いくつかの実施形態において、このアゾールは、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリチコナゾール、プロクロラズ、シアゾファミド、ベノミル、カルベンダジムおよびエタボキサムからなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iの化合物(成分1)と、群D)の複素環式化合物から選択される少なくとも1種の活性物質(成分2)とを含有する混合物を提供する。いくつかの実施形態において、群D)の複素環式化合物は、フルアジナム、シプロジニル、フェナリモル、メパニピリム、ピリメタニル、トリホリン、フルジオキソニル、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、イプロジオン、ビンクロゾリン、ファモキサドン、フェナミドン、プロベナゾール、プロキナジド、アシベンゾラル-S-メチル、キャプタホール、フォルペット、フェノキサニル、キノキシフェンおよび5-エチル-6-オクチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミンからなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iの化合物(成分1)と、群E)に与えられるカルバメートから選択される少なくとも1種の活性物質(成分2)とを含有する混合物を提供する。いくつかの実施形態において、カルバメートは、マンゼブ、メチラム、プロピネブ、チラム、イプロバリカルブ、ベンチアバリカルブおよびプロパモカルブからなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iの化合物(成分1)と、群F)に与えられる殺真菌薬から選択される少なくとも1種の活性物質(成分2)とを含有する混合物を提供する。いくつかの実施形態において、群F)の殺真菌薬は、ジチアノン、フェンチン塩(例えば、フェンチンアセタート)、ホセチル、ホセチル-アルミニウム、H3PO3およびその塩、クロルタロニル(chlorthalonil)、ジクロフルアニド、チオファネート-メチル、酢酸銅、水酸化銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、硫黄、シモキサニル、メトラフェノンならびにスピロキサミンからなる群より選択される。
成分2と称される活性物質、これらの調製およびヒト真菌に対するこれらの活性は、当該分野において公知である。いくつかの実施形態において、これらの物質は、市販されている。IUPAC命名法により記載される化合物、これらの調製およびこれらの殺真菌活性もまた、当該分野において公知である(Can.J.Plant Sci.48(6),587-94,1968; EP-A 141 317; EP-A 152 031 ; EP-A 226 917; EP-A 243 970; EP-A 256 503; EP-A 428 941 ; EP-A 532 022; EP-A 1 028 125; EP-A 1 035 122; EP-A 1 201 648; EP-A 1 122 244, JP 2002316902; DE 19650197; DE 10021412; DE 102005009458; US 3,296,272; US 3,325,503; WO 98/46608; WO 99/14187; WO 99/24413; WO 99/27783; WO 00/29404; WO 00/46148; WO 00/65913; WO 01/54501 ; WO 01/56358; WO 02/22583; WO 02/40431 ; WO 03/10149; WO 03/1 1853; WO 03/14103; WO 03/16286; WO 03/53145; WO 03/61388; WO 03/66609; WO 03/74491 ; WO 04/49804; WO 04/83193; WO 05/120234; WO 05/123689; WO 05/123690; WO 05/63721 ; WO 05/87772; WO 05/87773; WO 06/15866; WO 06/87325; WO 06/87343; WO 07/82098; WO 07/90624を参照)。
活性物質の混合物は、この活性成分以外に少なくとも1種の不活性成分を含有する組成物として、通常の手段によって、例えば、式Iの化合物の組成物について与えられた手段によって、調製され得る。
本発明による活性物質の混合物は、式Iの化合物と同様に、殺真菌薬として適切である。いくつかの実施形態において、本発明の混合物および組成物は、広いスペクトルの植物病原性真菌に対する植物の保護のために有用である。いくつかの実施形態において、これらの植物病原性真菌は、子嚢菌綱、担子菌綱、不完全菌および卵菌類(Peronosporomycetes(syn.Oomycetes))の綱由来である。
式Iの化合物およびその薬学的に受容可能な塩はまた、ヒトおよび動物において疾患を処置するため、特に、抗真菌薬として、がんを処置するため、ならびにウイルス感染を処置するために、適切である。用語「抗真菌薬」は、用語「殺真菌薬」から区別される場合、動物病原性真菌またはヒト病原性真菌と戦うため、すなわち、動物(特に、哺乳動物(ヒトを含めて)および鳥類)において真菌と戦うための、医薬をいう。
いくつかの実施形態において、本発明は、少なくとも1種の式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩および薬学的に受容可能なキャリアを含有する医薬を提供する。
いくつかの実施形態において、本発明は、抗真菌医薬を調製するため、すなわち、ヒト病原性真菌および/または動物病原性真菌での感染を処置および/または予防のための医薬を調製するための、式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩の使用に関する。
例示
以下の実施例に記載されるように、特定の例示的実施形態において、化合物は、以下の一般手順に従って調製される。本発明の化合物の合成を記載するが、以下の一般方法および当業者に公知である他の方法が、全ての化合物、ならびに本明細書中に記載されるようなこれらの化合物の各々のサブクラスおよび種に適用され得ることが、理解される。
実施例1:中間体1.7。
化合物1.2の合成。2000mLの丸底フラスコに、3-オキソブタン酸エチル(320g,2.46mol,1.00当量)、硫黄(80g,1.00当量)および2-シアノ酢酸エチル(280g,2.48mol,1.00当量)のエタノール(600mL)中の溶液を入れた。その後、モルホリン(235g,1.00当量)を滴下により撹拌しながら45℃で30分間かけて添加した。得られた溶液を60℃で5時間撹拌した。その固体を濾過した。この溶液を3000mLのH2Oで希釈した。その固体を濾過により集め、そしてそのフィルターケーキを1LのEtOH(30%)で洗浄した。精製により、380g(60%)の5-アミノ-3-メチルチオフェン-2,4-ジカルボン酸2,4-ジエチルを黄色固体として得た。
化合物1.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気下に維持した2000mLの3つ口丸底フラスコに、5-アミノ-3-メチルチオフェン-2,4-ジカルボン酸2,4-ジエチル(200g,777.28mmol,1.00当量)およびジクロロメタン(1000mL)を入れた。その後、炭酸ジトリクロロメチル(76.9g,259.14mmol,0.33当量)を0℃で添加した。その後、TEA(314g,3.10mol,3.99当量)を滴下により撹拌しながら0℃で2時間かけて添加した。得られた溶液を0℃で3時間撹拌した。これに2-アミノ-2-メチルプロパン酸tert-ブチル(152g,776.70mmol,1.00当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、1Lの水の添加によりクエンチした。得られた混合物を減圧下で濃縮した。この粗製生成物を1:10の比のEA/PEから再結晶して、105g(31%)の1.3を黄色固体として得た。
化合物1.4の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した1Lの3つ口丸底フラスコに、1.3(42g,94.91mmol,1.00当量)および1,4-ジオキサン(400mL)を入れた。その後、水素化ナトリウム(5.7g,142.50mmol,1.50当量)を10℃で添加した。得られた溶液を110℃で2時間撹拌した。この反応を、500mLのNH4Cl(sat.,aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×200mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。この粗製生成物を1:10の比のEA/PEから再結晶した。精製により、24.4g(65%)の1.4を白色固体として得た。
化合物1.5の合成。500mLの3つ口丸底フラスコに、1.5(24.4g,61.54mmol,1.00当量)、水酸化ナトリウム(12.2g,305.00mmol,4.96当量)、水(20mL)およびメタノール(250mL)を入れた。得られた溶液を50℃で4時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。この溶液のpH値を塩化水素(10%)で2に調整した。得られた溶液を3×300mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、19.4g(86%)の1.5を白色固体として得た。
化合物1.6の合成。1Lの3つ口丸底フラスコに、1.5(19.4g,52.66mmol,1.00当量)、炭酸カリウム(8.7g,62.95mmol,1.20当量)、CH3COOAg(10.5g)およびNMP(400mL)を入れた。得られた溶液を110℃で2時間撹拌した。この反応を、1Lの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を5×200mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、15.3g(90%)の1.6を白色固体として得た。
化合物1.7の合成。1000mLの3つ口丸底フラスコに、1.6(15.3g,47.16mmol,1.00当量)、CH3COONa(8.5g,103.66mmol,2.20当量)および酢酸(300mL)を入れた。その後、Br2(8.3g,51.94mmol,1.10当量)を滴下により撹拌しながら添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌し、減圧下で濃縮し、そして500mLのH2Oで洗浄して、17g(89%)の1.7を白色固体として得た。
実施例2:2-メチル-2-[5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-[(2S)-2-フェニル-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-120)の合成。
化合物2.2の合成。500mLの丸底フラスコに、2.1(15g,83.24mmol,1.00当量)、プロパ-1-イン(200mL)、Ag2O(52g,225.11mmol,2.70当量)および2-ヨードプロパン(60g,352.96mmol,4.24当量)を入れた。得られた溶液を油浴中40℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、EA/PE(1:50)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、3.2g(粗製)の2.2を黄色油状物として得た。
化合物2.3の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(10mL)および2.2(300mg,1.35mmol,1.00当量)を入れた。その後、LiAlH4(51mg,1.34mmol,1.00当量)を少しずつ0℃で添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。この反応を、20mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、210mg(86%)の2.3を黄色油状物として得た。
化合物2.4の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(10mL)、2.3(500mg,1.24mmol,1.00当量)、PPh3(650mg,2.48mmol,2.00当量)、DIAD(362mg,1.79mmol,1.44当量)および2.3(268mg,1.49mmol,1.20当量)を窒素の雰囲気下で入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:15)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、0.430g(61%)の2.4を無色油状物として得た。
化合物2.5の合成。25mLの丸底フラスコに、ジクロロメタン(5mL)、2.4(428mg,0.76mmol,1.00当量)およびCF3COOH(2mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、0.282g(73%)の2.4を無色油状物として得た。
化合物I-120の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、トルエン(10mL)、2.5(282mg,0.55mmol,1.00当量)、Pd(PPh3)4(200mg,0.17mmol,0.31当量)および2-(トリプロピルスタンニル)-1,3-オキサゾール(238mg,0.75mmol,1.36当量)を窒素の雰囲気下で入れた。得られた溶液を油浴中で一晩加熱還流した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。この粗製生成物(300mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:0.05%のNH4HCO3およびCH3CNを含む水(7.0%のCH3CNから10分間で46.0%まで上昇);検出器:254/220nm。0.193g(70%)の化合物I-120を白色固体として得た。MS(ES):m/z 498 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): δ 0.97 (m, 6H), 1.77 (d, J = 6.0 Hz, 6H), 3.04 (s, 3H), 3.46 (m, 1H), 3.82 (m, 1H), 4.13 (m, 1H), 4.88 (m, 1H), 7.24-7.44 (m, 6H), 7.94 (d, J = 0.9 Hz, 1H)。
実施例3:2-メチル-2-[5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-[(2R)-2-フェニル-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-119)の合成。
化合物I-119を、(2R)-2-フェニル-2-(プロパン-2-イルオキシ)エタン-1-オールを(2S)-2-フェニル-2-(プロパン-2-イルオキシ)エタン-1-オールの代わりに使用したこと以外は実施例2と類似の様式で合成した。化合物I-119を11%の全体収率でを黄色固体として得た。MS(ES):m/z 498 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): δ 0.97 (d, J = 6.3 Hz, 3H), 0.99 (d, J = 6.3 Hz, 3H), 1.77 (d, J = 6.3 Hz, 6H), 2.77 (s, 3H), 3.50 (m, 1H), 3.81 (m, 1H), 4.13 (m, 1H), 4.89 (m, 1H), 7.24-7.45 (m, 6H), 7.94 (d, J = 0.9 Hz, 1H)。
実施例4。2-メチル-2-[5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-[(2R)-2-フェニル-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパンアミド(I-121)の合成。
25mLの丸底フラスコに、ジクロロメタン(10mL)、化合物I-119(70mg,0.14mmol,1.00当量)、DCC(39mg,0.19mmol,1.34当量)、4-ジメチルアミノピリジン(19mg,0.16mmol,1.11当量)およびNH4Cl(20mg,0.37mmol,2.66当量)を入れた。得られた溶液を油浴中40℃で一晩撹拌した。この反応を、10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を5×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を分取TLC(DCM:MeOH=15:1)により精製した。そのように得られた生成物(50mg)を、分取HPLCにより以下の条件下で再度精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:0.05%のNH4HCO3およびCH3CNを含む水(6.0%のCH3CNから、13分間で48.0%まで上昇);検出器:254/220nm。0.030g(43%)の化合物I-121を白色固体として得た。MS(ES):m/z 497 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): δ 0.90 (m, 6H), 1.79 (d, J = 5.1 Hz, 6H), 2.77 (s, 3H), 3.54 (m, 1H), 3.81 (m, 1H), 4.11(m, 1H), 4.90 (m, 1H), 7.24-7.44 (m, 6H), 7.94 (d, J = 0.9 Hz, 1H)。
実施例5:2-[6-(5-クロロ-1,3-オキサゾール-2-イル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-[(2R)-2-フェニル-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-156)の合成。
窒素で保護した50mLの丸底フラスコに、CH3CN(10mL)、化合物I-119(60mg,0.12mmol,1.00当量)およびNCS(32mg,0.24mmol,1.99当量)を入れた。得られた溶液を油浴中50℃で3日間撹拌し、LCMSにより監視した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。この粗製生成物(60mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(Waters):カラム:Xbridge Prep C18,5μm,19×50mm;移動相:50mmolのNH4HCO3およびCH3CNを含む水(10%のCH3CNから、10分間で35%まで上昇、1.5分間で95%まで上昇、1.5分間で10%まで下降);検出器:UV 254/220nm。0.010g(16%)のI-156を白色固体として得た。1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 1.00 (dd, 6H), 1.82 (d, J = 8.0 Hz, 6H), 2.79 (s, 3H), 3.54 (m, 1H), 3.85 (dd, J = 1H), 4.18 (dd, 1H), 4.93 (dd, 1H), 7.16 (s, 1H), 7.34 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.41 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.47 (d, J = 7.2 Hz)。
実施例6:2-メチル-2-[5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-[(2R)-2-フェニル-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパンニトリル(I-154)の合成。
化合物6.1の合成。化合物6.1を、化合物I-121(実施例4)と類似の様式で調製した。100mg(42%)の6.1を白色固体として単離した。
化合物6.2の合成。25mLの丸底フラスコに、6.1(100mg,0.20mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(5mL)およびピリジン(78mg,0.99mmol,5.01当量)を入れた。その後、TFAA(103mg,0.49mmol,2.49当量)を滴下により撹拌しながら0℃で添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:3)を用いる分取TLCにより精製した。精製により、90mg(93%)の6.2を白色固体として得た。
化合物I-154の合成。25mLの丸底フラスコに、6.2(100mg,0.20mmol,1.00当量)、Pd(PPh3)4(60mg,0.05mmol,0.26当量)、2-(トリブチルスタンニル)-1,3-オキサゾール(153mg,0.43mmol,2.17当量)およびメチルベンゼン(5mL)を入れた。得られた溶液を110℃で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いる分取TLCにより精製した。精製により、5.2mg(6%)の化合物I-154を得た。1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.00-1.06 (m, 6H), 2.09-2.10 (d, 6H), 2.84-2.89 (s, 3H), 3.49-3.57 (m, 1H), 3.89-3.96 (m, 1H), 4.18-4.25 (m, 1H) , 4.94-4.98 (m, 1H), 7.30-7.32 (s, 1H), 7.34-7.49(m, 5H), 8.01(s, 1H). MS(ES):m/z 479 (M+H)+。
実施例7:2-メチル-2-[5-メチル-2,4-ジオキソ-1-[(2R)-2-フェニル-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-6-(1,3-チアゾール-2-イル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-141)の合成。
化合物7.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した25mLの丸底フラスコに、3.1(210mg,0.37mmol,1.00当量)、2-(トリブチルスタンニル)-1,3-チアゾール(208mg,0.56mmol,1.50当量)、メチルベンゼン(5mL)およびPd(PPh3)4(200mg,0.17mmol,0.47当量)を入れた。得られた溶液を110℃で一晩撹拌した。この反応混合物を室温まで冷却した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、137mg(65%)の7.1を白色固体として得た。
化合物I-141の合成。10mLの丸底フラスコに、化合物7.1(137mg,0.24mmol,1.00当量)、トリフルオロ酢酸(2mL)およびジクロロメタン(3mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。この粗製生成物(130mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(SHIMADZU):カラム:Xbridge Prep Phenyl 5μm,19×150mm;移動相:水(0.05%のNH4HCO3)およびCH3CN(6.0%のCH3CNから、11.5分間で50.0%まで上昇);検出器:220/254nm。43.9mg(36%)の化合物I-141を白色固体として得た。MS(ES):m/z 514 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 0.99-1.05 (m, 6H), 1.82-1.84 (d, 6H), 2.76 (s, 3H), 3.49-3.55 (m, 1H), 3.85-3.89 (m, 1H), 4.14-4.19 (m, 1H), 4.92-4.95 (m, 1H), 7.31-7.35 (t, 1H), 7.39-7.43 (t, 2H), 7.47-7.49 (d, 2H), 7.66-7.66 (d, 1H), 7.83-7.84 (d, 1H)。
実施例8:2-メチル-2-[5-メチル-2,4-ジオキソ-1-[(2R)-2-フェニル-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-6-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-157)の合成。
化合物8.1の合成。8mLの密封チューブに、1H-1,2,4-トリアゾール(100mg,1.45mmol,8.19当量)、3.1(100mg,0.18mmol,1.00当量)、ピリジン-2-カルボン酸(70mg,0.57mmol,3.22当量)、CuSO4(5mL)、N,N-ジメチルホルムアミド(100mg,1.37mmol,7.74当量)およびCs2CO3(70mg,3.22当量)を入れた。この反応混合物をマイクロ波放射線で170℃で30分間照射した。この反応を、20mLのNH4Cl(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、30mg(31%)の8.1を白色固体として得た。
化合物I-157の合成。50mLの丸底フラスコに、8.1(57mg,0.10mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(10mL)およびトリフルオロ酢酸(2mL)を入れた。得られた溶液を30℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(50:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。この粗製生成物(60mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:水(50mMのNH4HCO3)およびCH3CN(5.0%のCH3CNから、10分間で50.0%まで上昇、2分間で95.0%まで上昇、2分間で5.0%まで下降);検出器:UV 254/220nm。精製により、9.9mg(19%)の化合物I-157を白色固体として得た。1H NMR (CD3OD, 400 MHz): 1.06 (m, 6H), 1.82 (d, 6H), 2.35 (s, 3H), 3.51 (m, 1H), 3.78 (m, 1H), 4.17 (m, 1H), 4.91 (m, 1H), 7.42 (m, 5H), 8.25 (s, 1H), 8.86 (s, 1H). MS(ES):498 m/z (M+H)+。
実施例9:2-[1-[2-(2-エチルフェニル)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-133)の合成。
化合物9.2の合成。N2により保護した250mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(100mL)、Mg(1.0g,41.67mmol,2.14当量)およびI2(0.010g)を入れた。次いで、1-ブロモ-2-エチルベンゼン(3.6g,19.45mmol,1.00当量)のTHF(15mL)中の溶液を滴下により添加した。得られた混合物を1時間加熱還流した。次いで、これを0℃まで冷却し、そしてオキシラン(50mL)を添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、20mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.83g(63%)の2-(2-エチルフェニル)エタン-1-オールを無色油状物として得た。
化合物9.3の合成。50mLの丸底フラスコに、エーテル(10mL)、CH3CN(5mL)および2-(2-エチルフェニル)エタン-1-オール(900mg,5.99mmol,1.00当量)を入れた。次いで、イミダゾール(570mg,8.38mmol,1.40当量)、PPh3(2.20g,8.39mmol,1.40当量)およびI2(1.98g,7.80mmol,1.30当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で6時間撹拌した。この反応を、10mLの飽和Na2SO3溶液の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.16g(74%)の1-エチル-2-(2-ヨードエチル)ベンゼンを無色油状物として得た。
化合物9.4の合成。50mLの丸底フラスコに、9.3(200mg,0.50mmol,1.00当量)、炭酸カリウム(205mg,1.48mmol,2.99当量)、アセトニトリル(20mL)および1-エチル-2-(2-ヨードエチル)ベンゼン(258mg,0.99mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を油浴中で一晩加熱還流した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:50)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、220mg(83%)の化合物9.4を白色固体として得た。
化合物9.5の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、9.4(220mg,0.41mmol,1.00当量)、トルエン(20mL)、2-(トリブチルスタンニル)-1,3-オキサゾール(280mg,0.78mmol,1.90当量)およびテトラキス(トリフェニルホスファン)パラジウム(67mg,0.06mmol,0.14当量)を入れた。得られた溶液を油浴中110℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:25)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、180mg(84%)の9.5を白色固体として得た。
化合物I-133の合成。50mLの丸底フラスコに、化合物9.5(180mg,0.34mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(10mL)およびトリフルオロ酢酸(3mL)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、130mg(81%)の化合物I-133を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.19 (t, J =7.5, 3H), 1.68 (s, 6H), 2.50 (q, J = 1.8, 2H), 2.74 (s, 3H), 3.03 (t, J = 7.8, 2H), 4.04 (t, J = 7.8, 2H), 7.10-7.21 (m, 4H), 7.38 (s, 1H), 8.23 (s, 1H). MS(ES):m/z 468 (M+H)+,509 (M+CH3CN)+。
実施例10:2-[1-[2-(2-エチルフェニル)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパンアミド(I-134)の合成。
化合物I-134を、I-133から、化合物I-121(実施例4)と類似の様式で調製した。37.4mg(42%)の化合物I-134を白色固体として単離した。
MS(ES):m/z 467 (M+H)+. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 1.20 (t, J = 7.8 Hz ,3H), 1.66 (s, 6H), 2.67-2.74 (m, 5H), 3.01 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 4.00 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.14-7.20 (m, 4H), 7.38 (s,1H), 8.22 (s, 1H)。
実施例11:2-[1-[2-(2-エトキシフェニル)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-135)の合成。
化合物11.2の合成。500mLの丸底フラスコに、CH3COCH3(200mL)、2-ブロモフェノール(10.38g,60.00mmol,1.00当量)、ヨードエタン(28.08g,180.04mmol,3.00当量)および炭酸カリウム(33.12g,239.64mmol,3.99当量)を入れた。得られた溶液を油浴中で一晩加熱還流した。その固体を濾過した。その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:100)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、11.48g(95%)の1-ブロモ-2-エトキシベンゼンを無色油状物として得た。
化合物11.3の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した250mLの3つ口丸底フラスコに、Mg(1.0g,41.67mmol,2.09当量)およびI2(10mg)を入れた。次いで、25mLのTHF中の1-ブロモ-2-エトキシベンゼン(4.0g,19.89mmol,1.00当量)の溶液を滴下により添加し、そして得られた混合物を0.5時間加熱還流した。この反応が完了した後に、得られた混合物を0℃まで冷却し、次いでオキシラン(50mL)を一度に添加した。この反応混合物を室温で一晩撹拌した。この反応を、50mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、2.14g(65%)の2-(2-エトキシフェニル)エタン-1-オールを黄色油状物として得た。
化合物11.4の合成。50mLの丸底フラスコに、ジクロロメタン(20mL)および2-(2-エトキシフェニル)エタン-1-オール(1.33g,8.00mmol,1.00当量)を入れた。この溶液を水/氷浴中で0℃まで冷却した。次いで、PPh3(2.72g,10.37mmol,1.30当量)、イミダゾール(707mg,10.40mmol,1.30当量)およびI2(2.44g,9.61mmol,1.20当量)を添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、50mLのNaHSO3(aq.)の添加によりクエンチした。その有機層を分離し、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(0:100)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.34g(61%)の1-エトキシ-2-(2-ヨードエチル)ベンゼンを無色油状物として得た。
化合物I-135の合成。化合物I-135を、11.4および1.7から、実施例9と類似の様式で調製した。白色固体を、2工程について50%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 484 (M+H)+. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 1.37 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.64 (s, 6H), 2.73 (s, 3H), 3.00 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 4.05 (m, 4H), 6.84 (m, 1H), 6.92 (m, 1H) , 7.16 (m, 2H), 7.38 (d, J = 0.6 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 0.6 Hz, 1H)。
実施例12:2-[1-[2-(2-エトキシフェニル)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパンアミド(I-139)の合成。
化合物I-139を、化合物I-135から、実施例10と類似の様式で調製した。白色固体を67%の収率で単離した。MS(ES):m/z 505 (M+Na)+. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 1.41 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.64 (s, 6H), 2.74 (s, 3H), 2.98 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 4.05 (m, 4H), 6.65 (s, 1H), 6.86 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.11 (m, 2H), 7.38 (s, 1H), 8.22 (s, 1H)。
実施例13:2-[1-[(2R)-2-(ベンジルオキシ)-2-フェニルエチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-136)の合成。
化合物13.2の合成。500mLの丸底フラスコに、13.1(5.2g,28.86mmol,1.00当量)のCH3CN(250mL)中の溶液、(ブロモメチル)ベンゼン(14.7g,85.95mmol,2.98当量)、Ag2O(10g,43.29mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を油浴中40℃で一晩撹拌した。その固体を濾過した。その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、6.38g(粗製)の13.2を黄色油状物として得た。
化合物13.3の合成。500mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(200mL)および13.2(6.38g,23.60mmol,1.00当量)を入れた。次いで、LiAlH(898mg,23.66mmol,1.00当量)を0℃でゆっくりと添加した。得られた溶液を水/塩浴中0℃で2時間撹拌した。この反応を、2mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.80g(33%)の13.3を黄色油状物として得た。
化合物13.4の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した100mLの3つ口丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(10mL)、中間体1.7(175mg,0.43mmol,1.00当量)、DIAD(133mg,0.66mmol,1.52当量)、PPh3(173mg,0.66mmol,1.52当量)および13.3(150mg,0.66mmol,1.51当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、0.422g(粗製)の化合物13.4を黄色油状物として得た。
化合物I-136の合成。化合物I-136を、13.4および2-(トリブチルスタンニル)-1,3-オキサゾールから、実施例9と類似の様式で調製した。白色固体を2工程について24%の収率で単離した。1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 1.64 (s, 6H), 2.76 (s, 3H), 4.10 (m, 2H), 4.18 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 4.46 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 4.80 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 2.1 Hz, 2H), 7.18 (t, J = 3.0 Hz, 3H), 7.42 (m, 6H), 8.24 (d, J = 0.6 Hz, 1H)。
実施例14:2-メチル-2-[5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-[2-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-137)および実施例15:(S)-2-メチル-2-(5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エチル)-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)プロパン酸(I-138)の合成。
化合物14.2の合成。25mLの丸底フラスコに、(2S)-2-フェニルオキシラン(1g,8.32mmol,1.00当量)、2,2,2-トリフルオロエタン-1-オール(5mL)およびトリフルオロメタンスルホン酸ビス[(トリフルオロメタン)スルホニルオキシ]アルマニル(bis[(trifluoromethane)sulfonyloxy]alumanyl trifluoromethanesulfonate)(197mg,0.42mmol,0.05当量)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、410mg(22%)の2-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エタン-1-オールを無色油状物として得た。
化合物14.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した25mLの丸底フラスコに、1.7(300mg,0.74mmol,1.00当量)、PPh3(390mg,1.49mmol,2.00当量)、2-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エタン-1-オール(310mg,1.41mmol,1.89当量)、DIAD(300mg,1.48mmol,1.99当量)のテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液を入れた。この溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、260mg(58%)の14.3を白色固体として得た。
化合物14.4の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、14.3(260mg,0.43mmol,1.00当量)、Pd(PPh3)4(74mg,0.06mmol,0.14当量)および2-(トリブチルスタンニル)-1,3-オキサゾール(231mg,0.65mmol,1.43当量)のトルエン(10mL)中の溶液を入れた。この溶液を油浴中110℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、150mg(59%)の14.4を白色固体として得た。
化合物14.5の合成。50mLの丸底フラスコに、14.4(150mg,0.25mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(10mL)およびトリフルオロ酢酸(2mL)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、70mg(52%)の14.5を白色固体として得た。
化合物I-137およびI-138の合成。先の工程の生成物のエナンチオマー(64mg)を、キラル分取HPLCにより、以下の条件下で精製した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびエタノール(15.0%エタノールで25分間保持);検出器:220/254nm。6.8mg(オフホワイトの固体)の化合物I-137および20mg(オフホワイトの固体)の化合物I-138を得た。
化合物I-137についての分析データ:MS(ES):m/z 538 (M+H)+, 579 (M+ CH3CN)+。
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.82 (s, 6H), 2.82 (s, 3H), 3.84 (m, 2H), 4.09 (dd, J = 10.8, 6.9, 1H), 4.23 (dd, J = 11.1, 2.7, 1H) , 5.05 (m,1H), 7.29 (s, 1H), 7.38-7.50 (m, 5H), 7.99 (s, 1H)。
化合物I-138についての分析データ: MS(ES):m/z 538 (M+H)+, 560 (M+ Na)+。
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.82 (s, 6H), 2.82 (s, 3H), 3.84 (m, 2H), 4.09 (dd, J = 10.8, 6.9, 1H), 4.23 (dd, J = 11.1, 2.7, 1H) , 5.05 (m, 1H), 7.29 (s, 1H), 7.38-7.50 (m, 5H), 7.99 (s, 1H)。
実施例16:2-[1-[(2R)-2-(シクロヘキシルオキシ)-2-フェニルエチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-140)の合成。
化合物16.1の合成。50mLの丸底フラスコに、Al(OTf)3(237mg,0.50mmol,0.05当量)、シクロヘキサノール(7mL)を入れた。その後、(2S)-2-フェニルオキシラン(1.2g,9.99mmol,1.00当量)を滴下により撹拌しながら添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。この反応を、20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を水で洗浄した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:50)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、1g(45%)の(2R)-2-(シクロヘキシルオキシ)-2-フェニルエタン-1-オールを黄色固体として得た。
化合物I-140の合成。化合物I-140を、14.5と類似の様式で、16.1および1.7から調製した。白色半固体を1.7から16%の収率で単離した。MS:(ES): m/z 538 (M+H)+, 579 (M+CH3CN)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.17-1.61 (m, 10H), 1.84 (d, J = 6.8, 6H), 2.86 (s, 3H), 3.21-3.29 (m, 1H), 3.80-3.88 (m, 1H), 4.22-4.27 (m, 1H), 4.97-5.00 (m, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.33-7.50 (m, 5H), 8.00 (s, 1H)。
実施例17:2-メチル-2-[5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-[(2S)-2-フェノキシ-2-フェニルエチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-143)の合成および実施例18:2-メチル-2-[5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-[(2S)-2-フェノキシ-2-フェニルエチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-144)の合成。
化合物17.2の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、1-フェニルエタン-1,2-ジオール(10g,72.38mmol,1.00当量)、TBSCl(22g,145.97mmol,2.00当量)およびトリエチルアミン(14.7g,145.27mmol,2.00当量)のテトラヒドロフラン(100mL)中の溶液を入れた。この溶液を室温で一晩撹拌した。翌日、これを150mLのH2Oで希釈し、そしてこの混合物を3×80mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、17g(93%)の2-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-1-フェニルエタン-1-オールを白色油状物として得た。
化合物17.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した100mLの丸底フラスコに、17.2(20mg,0.08mmol,1.00当量)、フェノール(15mg,0.16mmol,2.00当量)、テトラヒドロフラン(3mL)、DIAD(32mg,0.16mmol,2.00当量)およびPPh3(41mg,0.16mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、15mg(58%)のtert-ブチルジメチル(2-フェノキシ-2-フェニルエトキシ)シランを白色固体として得た。
化合物17.4の合成。50mLの丸底フラスコに、17.3(1.16g,3.53mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液を入れた。次いで、TBAF(1.8g,6.88mmol,2.00当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、30mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、PE/EA(10/1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、480mg(63%)の17.4を白色固体として得た。
化合物17.7の合成。化合物17.7を、14.5と類似の様式で、17.4および1.7から調製した。粗製生成物を3工程について32%の収率で単離した。
化合物I-143およびI-144の合成。この粗製生成物(110mg)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で精製した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサン(0.1%のTFA)およびエタノール(15.0%のエタノールを5分間にわたり保持);検出器:UV 220/254nm。この精製により、6.6mg(9%)の化合物I-143を白色固体として得、そして15.9mg(21%)の化合物I-144を白色固体として得た。
化合物I-143についての分析データ: MS(ES):m/z 532 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): 1.79 (s, 6H), 2.71 (s, 3H), 4.22 (m, 1H), 4.39 (d, 2H), 5.71 (m, 1H), 6.83 (m, 3H), 7.12 (t, 2H), 7.31 (m, 2H), 7.38 (t, 2H), 7.51 (d, 2H), 8.01 (s, 1H)。
化合物I-144についての分析データ: MS(ES):m/z 532 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): 1.79 (s, 6H), 2.71 (s, 3H), 4.22 (m, 1H), 4.39 (d, 1H), 5.71 (m, 1H), 6.83 (m, 3H), 7.12 (t, 2H), 7.31 (m, 2H), 7.38 (t, 2H), 7.51 (d, 2H), 8.01 (s, 1H)。
実施例19:(R)-2-メチル-2-(5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-(2-((4-オキソシクロヘキシル)オキシ)-2-フェニルエチル)-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)プロパン酸(I-145)の合成。
化合物19.2の合成。500mLの3つ口丸底フラスコに、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-オン(20g,128.06mmol,1.00当量)、メタノール(250mL)およびNaBH4(7.3g,198.23mmol,1.55当量)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この反応を、150mLのNH4Cl(sat.,aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×300mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、19.6g(97%)の1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-オールを無色油状物として得た。
化合物19.3の合成。50mLの丸底フラスコに、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-オール(10g,63.21mmol,3.80当量)、(2S)-2-フェニルオキシラン(2g,16.65mmol,1.00当量)およびAl(OTf)3(197mg,0.42mmol,0.02当量)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、2.7g(粗製)の19.3を無色油状物として得た。
化合物19.4の合成。50mLの丸底フラスコに、19.3(2.7g,9.70mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(15mL)および塩化水素(18%)(15mL)を入れた。得られた溶液を70℃で一晩撹拌した。この反応を、30mLの炭酸ナトリウム(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.6g(70%)の19.4を無色油状物として得た。
化合物19.7の合成。化合物19.7を、14.5と類似の様式で、19.4および1.7から調製した。明黄色固体を3工程について21%の収率で単離した。
化合物I-145の合成。この粗製生成物(58mg)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で精製した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびエタノール(25.0%のエタノールを25分間保持);検出器:UV 220/254nm。20.1mgの白色固体生成物が得られた。MS(ES):m/z 552 (M+H)+。
1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.25 (m, 1H), 1.55 (m, 7H), 1.82 (s, 3H), 1.85 (s, 3H), 2.83 (s, 3H), 3.33 (m, 1H), 3.78 (m, 1H), 4.29 (m, 1H), 4.92 (m,1H), 7.29 (s, 1H), 7.33-7.51 (m, 5H), 7.99 (s, 1H)。
実施例20:2-メチル-2-[5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-[(2R)-2-(オキソラン-2-イルメトキシ)-2-フェニルエチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-146)の合成。
化合物20.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、(2R)-2-フェニルオキシラン(1g,8.32mmol,1.00当量)、オキソラン-2-イルメタノール(5mL)およびFeCl3(68mg,0.42mmol,0.05当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×10mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、360mg(19%)の20.1を白色油状物として得た。
化合物I-146の合成。化合物I-146を、14.5と類似の様式で、20.1および1.7から調製した。MS(ES):m/z 562 (M+Na)+. 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): δ 7.99 (s, 1H), 7.48-7.29 (m, 6H), 4.93-4.92 (m, 1H), 4.25-4.19 (m, 1H), 3.99-3.85 (m, 2H), 3.70-3.61 (m, 2H), 3.59-3.41 (m, 1H), 3.32-3.13 (m, 1H), 2.81 (s, 3H), 1.85 (s, 6H), 1.82-1.70 (m, 3H), 1.68-1.47 (m, 1H)。
実施例21:2-メチル-2-[5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-[2-(2-プロピルフェニル)エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-147)の合成。
化合物21.2の合成。250mLの丸底フラスコに、プロピルベンゼン(20g,166.40mmol,1.00当量)およびFe(10g,178.57mmol,1.07当量)を入れた。その後、Br2(26.6g,166.45mmol,1.00当量)を滴下により撹拌しながら添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、100mLのNaHSO3(aq.)の添加によりクエンチした。この混合物を3×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。精製により、29.4g(粗製)の1-ブロモ-2-プロピルベンゼンを黄色油状物として得た。
化合物21.3の合成。窒素雰囲気で維持した250mLの3つ口丸底フラスコに、I2(10mg,0.04mmol)およびMg(500mg,20.83mmol,2.07当量)を入れた。次いで、テトラヒドロフラン(50mL)に溶解させた1-ブロモ-2-プロピルベンゼン(2.0g,10.05mmol,1.00当量)をこのフラスコに滴下により添加し、そしてこの混合物を加熱還流した。この反応が完了した後に、得られた混合物を0℃まで冷却し、次いでオキシラン(50mL)を一度に添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、5mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。その固体を濾過した。その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、0.24g(15%)の2-(2-プロピルフェニル)エタン-1-オールを無色油状物として得た。
化合物21.4の合成。50mLの丸底フラスコに、2-(2-プロピルフェニル)エタン-1-オール(240mg,1.46mmol,1.00当量)、PPh3(498mg,1.90mmol,1.30当量)、I2(446mg)、イミダゾール(129mg)およびジクロロメタン(20mL)を入れた。得られた溶液を30℃で16時間撹拌した。この反応を、100mLのNaHSO3(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×50mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:100)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、200mg(50%)の1-(2-ヨードエチル)-2-プロピルベンゼンを無色油状物として得た。
化合物I-147の合成。化合物I-147を、21.4および1.7から、実施例9と類似の様式で調製した。白色固体を3工程について45%の収率で単離した。MS(ES):m/z 538 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): 1.30 (t, 3H), 1.70-1.80 (m, 2H), 1.95 (s, 6H), 2.74 (t, 2H), 2.8 (s, 3H), 3.13 (t, 2H), 4.13 (t, 2H), 7.10-7.15 (m, 4H), 7.28 (s, 1H), 7.97 (s, 1H)。
実施例22。2-メチル-2-[5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-[2-(2-プロピルフェニル)エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパンアミド(I-151)の合成。
化合物I-151を、化合物I-121(実施例4)と類似の様式で調製した。白色固体を11%の収率で単離した。MS(ES):m/z 464 (M-NH2)+. 1H (CD3OD, 400 MHz): 1.05 (t, 3H), 1.65 (m, 2H), 1.83 (s, 6H), 2.74 (t, 2H), 2.81 (s, 3H), 3.11 (t, 3H), 4.11 (t, 2H), 7.19 (ArH, 4H), 7.28 (s, 1H), 7.98 (s, 1H)。
実施例23。2-[1-[(2R)-2-[(4,4-ジメチルシクロヘキシル)オキシ]-2-フェニルエチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-148)の合成。
化合物23.4の合成。化合物23.4を、化合物14.5と類似の様式で、4,4-ジメチルシクロヘキサノールを2,2,2-トリフルオロエタン-1-オールの代わりに用いて調製した。白色固体を1.7から34%の収率で単離した。
化合物I-148の精製。粗製23.4を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で精製した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサン(0.1%のTFA)およびエタノール(0.1%のTFA)(5.0%のエタノール(0.1%TFA)を8分間保持);検出器:UV 220/254nm。精製により、73mg(36.5%)の化合物I-148を白色固体として得た。MS(ES):m/z 566 (M+H)+ . 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): 0.62 (s, 3H), 0.83 (s, 3H), 1.02 (m, 3H), 1.24 (m, 1H), 1.51 (m, 4H), 1.81 (d, 6H), 2.82 (s, 3H), 3.31 (s, 1H), 3.75 (m, 1H), 4.31 (d, 1H), 4.96 (d, 1H), 7.31 (s, 1H), 7.41 (m, 3H), 7.55 (d, 2H), 8.01 (s, 1H)。
実施例24:(R)-2-(1-(2-(4-フルオロフェノキシ)-2-フェニルエチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-149)の合成および実施例25:(S)-2-(1-(2-(4-フルオロフェノキシ)-2-フェニルエチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-150)の合成。
化合物24.2の合成。2-(4-フルオロフェノキシ)-2-フェニルエタン-1-オール(24.2)を、化合物17.4と類似の様式で、4-フルオロフェノールをフェノールの代わりに用いて調製した。無色油状物を約31%の収率(粗製)で単離した。
化合物24.5の合成。24.5を、化合物14.5と類似の様式で調製した。白色固体を1.7から28%の収率で単離した。
化合物I-149および化合物I-150の精製。24.5のエナンチオマー(140mg)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で分離した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサン(0.1%TFA)およびエタノール(15.0%のエタノールを30分間保持;検出器:UV 220/254nm。48.1mgの白色固体生成物が得られた。
化合物I-149についての分析データ: MS (ES): m/z 550 (M+H)+, 591 (M+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): 1.79 (s, 6H), 278 (s, 3H), 4.20 (dd, J = 14.7, 8.7, 1H), 4.36 (dd, J = 14.7, 3.9, 1H), 5.65 (m, 1H) , 6.77-6.89 (m, 4H), 7.29-7.53 (m, 6H) , 7.99 (s, 1H)。
化合物I-150についての分析データ: MS(ES):m/z 550 (M+H) +, 591 (M+ CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.79 (s, 6H), 28 (s, 3H), 4.20 (dd, J = 14.7,8.7, 1H), 4.36 (dd, J = 14.7, 3.9, 1H), 5.65 (m, 1H) , 6.77-6.89 (m, 4H), 7.29-7.53 (m, 6H) , 7.99 (s, 1H)。
実施例26:2-メチル-2-[5-メチル-1-[(2R)-2-[[(1S,2S)-2-メチルシクロヘキシル]オキシ]-2-フェニルエチル]-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-152)の合成。
化合物26.1の合成。26.1を、14.2と類似の様式で、メチルシクロヘキサン-1-オールを2,2,2-トリフルオロエタン-1-オールの代わりに用いて調製した。無色油状物を18%の収率で単離した。
化合物26.4の合成。26.4を、14.5と類似の様式で調製した。白色固体を1.7から約34%の収率で単離した。
化合物I-152の精製。26.4のエナンチオマー(110mg)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で分離した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサン(0.2%のTEA)およびエタノール(0.2%のTEA)(2.0%のエタノール(0.2%のTEA)を20分間保持);検出器:UV 220/254nm。精製により、58.7mg(53%)の化合物I-152を白色固体として得た。MS(ES):m/z 552 (M+H)+, 615 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 0.76 (d, J = 6.3, 2H), 0.86 (d, J = 6.6 2H), 1.07 (m, 2H), 1.50 (m, 5H), 1.81 (s, 6H), 2.00 (d, J = 14.1, 1H), 2.80 (m, 4H), 3.91 (m, 1H), 4.17 (m, 1H) , 5.09 (m, 1H), 7.29-7.49 (m, 6H), 8.00 (s, 1H)。
実施例27:2-[1-[(2R)-2-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)オキシ]-2-フェニルエチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-155)の合成。
化合物27.2の合成。化合物27.2を、14.2と類似の様式で、4,4-ジフルオロシクロヘキサン-1-オールを2,2,2-トリフルオロエタン-1-オールの代わりに用いて調製した。黄色油状物を18%の収率で単離した。
化合物I-155の合成。化合物I-155を、化合物14.5と類似の様式で調製した。無色油状物を1.7から2%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 574 (M+H)+, 596 (M+Na)+, 637 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (400 MHz, CD3CN): δ 1.54-1.74 (m, 8H), 1.77 (d, 6H), 2.78 (s, 3H), 3.43 (s, 1H), 3.78-3.84 (m, 1H), 4.21-4.25 (m, 1H), 4.91-4.95 (m, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.37-7.52 (m, 5H), 7.90 (s, 1H)。
実施例28:2-[1-[(2R)-2-[4-(1H-イミダゾール-1-イル)フェノキシ]-2-フェニルエチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-160)の合成および実施例29:2-[1-[(2S)-2-[4-(1H-イミダゾール-1-イル)フェノキシ]-2-フェニルエチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-161)の合成。
化合物28.2の合成。2-[4-(1H-イミダゾール-1-イル)フェノキシ]-2-フェニルエタン-1-オール(28.2)を、17.4と類似の様式で、4-(1H-イミダゾール-1-イル)フェノールをフェノールの代わりに用いて調製した。白色固体を17.2から25%の収率で単離した。
化合物28.5の合成。化合物28.5を、14.5と類似の様式で、28.2を14.2の代わりに用いて調製した。白色固体を1.7から約32%の収率で単離した。
化合物I-160およびI-161の精製。28.5のエナンチオマー(148mg,0.25mmol)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で分離した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサン(0.1%TFA)およびエタノール(0.1%TFA)(30%のエタノールを70分間保持);検出器:220/254nm。49.5分の保持時間を有する画分を集め、そして減圧中で濃縮して、0.019g(26%)のI-160を白色固体として得た。42.0分の保持時間を有する画分を集め、そして減圧中で濃縮して、0.023gのI-161を白色固体として得た。
化合物I-160についての分析データ: MS(ES):m/z 598 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): δ 1.76 (s, 6H), 2.75 (s, 3H), 4.22 (m, 1H), 4.45 (m, 1H), 5.80 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.44 (m, 8H), 7.64 (s, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 9.17 (s, 1H)。
化合物I-161についての分析データ: MS(ES):m/z 598 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): δ 1.76 (d, J = 1.8 Hz, 6H), 2.74 (s, 3H), 4.26 (dd, J = 9.0 Hz, 15.0 Hz, 1H), 4.44 (dd, J = 3.9 Hz, 14.7 Hz, 1H), 5.81 (dd, J = 3.6 Hz, 8.4 Hz, 1H), 7.06 (m, 2H), 7.27-7.52 (m, 8H), 7.68 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.97 (d, J = 0.6 Hz, 1H), 9.18 (s, 1H)。
実施例29:2-メチル-2-[5-メチル-1-[(2R)-2-(オキサン-4-イルオキシ)-2-フェニルエチル]-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-162)の合成。
化合物29.2の合成。(2R)-2-(オキサン-4-イルオキシ)-2-フェニルエタン-1-オール(29.2)を、14.2と類似の様式で、オキサン-4-オールを2,2,2-トリフルオロエタン-1-オールの代わりに用いて調製した。無色油状物を21%の収率で単離した。
化合物29.5の合成。29.5を、14.5と類似の様式で、29.2を14.2の代わりに用いて調製した。白色固体を1.7から80%の収率で単離した。
化合物I-162の精製。29.5(150mg,0.28mmol,1.00当量)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で再度精製した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサン(0.1%のTFA)およびエタノール(0.1%のTFAを含む;30%のエタノールを13分間保持);検出器:220/254nm。8.5分の保持時間を有する画分を集めた。この画分により、0.050gのI-162を白色固体として得た。MS(ES):m/z 540 (M+H)+. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 1.20 (m, 2H), 1.70 (m, 8H), 2.80 (s, 3H), 3.21-3.50 (m, 5H), 3.82 (s, 1H), 4.17 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 4.91 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.40 (m, 6H), 8.24 (s, 1H), 12.44 (s, 1H)。
実施例30:2-[1-[(2R)-2-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-フェニルエチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-169)。
化合物30.2の合成。化合物30.2を、2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エタノールから、化合物14.2の合成と類似の様式で調製した。無色油状物を5%の収率で単離した。
化合物30.4の合成。化合物30.4を、化合物14.4と類似の様式で調製した。黄色固体を化合物30.2および1.7から40%の全体収率で単離した。
化合物30.5の合成。25mLの丸底フラスコに、30.4(150mg,0.27mmol,1.00当量)、AcOH(4mL)および水(1mL)を入れた。得られた溶液を油浴中35℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、PE/EA(2:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。この粗製生成物(100mg)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で精製した(Gilson Gx 281):カラム:CHIRALPAK AD-H SFC,5×25cm,5μm;移動相:ヘキサン(0.2%TEAおよびエタノール(0.2%のTEA)(10%のエタノール(0.2%のTEA)を17分間保持);検出器:UV 220/254nm。12.9分の保持時間を有する画分を集めた。濃縮して25mg(17%)の30.5を白色固体として得た。
化合物30.6の合成。25mLの丸底フラスコに、ジクロロメタン(5mL)、30.5(20mg,0.04mmol,1.00当量)およびCF3COOH(1.5mL)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。精製により、0.020g(粗製)の30.6を無色油状物として得た。
化合物I-169の合成。25mLの丸底フラスコに、メタノール(5mL)、30.6(20mg,0.03mmol,1.00当量)および炭酸カリウム(30mg,0.22mmol,6.46当量)を入れた。この溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。この粗製生成物(30mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:水(50mMのNH4CO3)およびCH3CN(5.0%のCH3CNから、10分間で45.0%まで上昇、2分間で95.0%まで上昇、2分間で5.0%まで下降);検出器:UV 254/220nm。この手順により、0.013g(77%)の化合物I-169を白色固体として得た。MS(ES):m/z 500 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 1.80 (s, 6H), 2.80 (s, 3H), 3.39-3.49 (m, 3H), 3.59 (q, J = 6.0 Hz, 2H), 4.03 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 4.15 (m, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.34 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.41 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 7.48 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.97 (s, 1H)。
実施例31:2-(1-((R)-2-((R)-3-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2-フェニルエチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-170)の合成および実施例32:2-(1-((R)-2-((S)-3-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2-フェニルエチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-171)の合成。
化合物31.2の合成。50mLの3つ口丸底フラスコに、2-メチルプロパン-1,3-ジオール(20g,221.92mmol,1.00当量)および4-メチルベンゼン-1-スルホン酸(11mg,0.06mmol)を入れた。次いで、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(5g,59.44mmol,0.27当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、6.9g(18%)の2-メチル-3-(オキサン-2-イルオキシ)プロパン-1-オールを明黄色液体として得た。
化合物31.3の合成。化合物31.3を、31.2から、化合物14.2の合成と類似の様式で調製した。無色油状物を5%の収率で単離した。
化合物31.7の合成。化合物31.7を、化合物30.6と類似の様式で調製した。無色油状物を31.3および1.7から30%の全体収率で単離した。
化合物I-170およびI-171の合成。50mLの丸底フラスコに、メタノール(5mL)、化合物31.7(100mg,0.16mmol,1.00当量)およびカリウムメタンペルオキソエートカリウム(potassium methaneperoxoate potassium)(50mg,0.36mmol,2.24当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。この粗製生成物(100mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(Waters):カラム:XBridge Prep C18 OBDカラム,5μm,19×150mm;移動相:水(50mMのNH4HCO3)およびCH3CN(10%のCH3CNから、2分間で27%まで上昇、27%で15分間保持、2分間で95%まで上昇、2分間で10%まで下降);検出器:UV 254/220nm。精製により、0.024g(57%)の化合物I-170を白色固体として得(tR=10.28分)、そして0.023g(57%)の化合物I-171もまた白色固体として得た(tR=11.62分)。
化合物I-170についての分析データ: MS(ES):m/z 528 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 0.74-0.81 (m, 3H), 1.81 (m, 7H), 2.83 (s, 3H), 3.24 (m, 4H), 3.88 (m, 1H), 4.20 (m, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.35 (m, 1H), 7.44 (m, 4H), 7.98 (s, 1H)。
化合物I-171についての分析データ: MS(ES):m/z 528 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 0.74-0.81 (m, 3H), 1.81 (m, 7H), 2.83 (s, 3H), 3.24 (m, 4H), 3.88 (m, 1H), 4.20 (m, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.35 (m, 1H), 7.44 (m, 4H), 7.98 (s, 1H)。
実施例32:2-(1-((R)-2-(((1S,3S)-3-ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)-2-フェニルエチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-172)および実施例33:2-(1-((R)-2-(((1S,3R)-3-ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)-2-フェニルエチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-173)の合成。
化合物32.6の合成。化合物32.6を、32.1および1.7から、化合物30.6の合成と類似の様式で調製した。無色油状物を1.7から14%の全体収率(32.1から1%)で単離した。
化合物I-172およびI-173の合成。50mLの丸底フラスコに、メタノール(5mL)、化合物32.6(100mg,0.15mmol,1.00当量)および炭酸カリウム(80mg,0.58mmol,3.76当量)を入れた。この溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。この粗製生成物(100mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(Waters):カラム:XBridge Prep C18 OBD,5μm,19×150mm;移動相:水(50mMのNH4HCO3)およびCH3CN(17.0%のCH3CNから、10分間で40.0%まで上昇、2分間で95.0%まで上昇、2分間で17.0%まで下降);検出器:UV 254,220nm。精製により、17.2mg(42%)の化合物I-172を白色固体として得、そして16.1mg(40%)の化合物I-173もまた白色固体として得た。
化合物I-172についての分析データ: MS(ES):m/z 554 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 0.88 (m, 1H), 1.20 (m, 3H), 1.35 (m, 1H), 1.60 (m, 2H), 1.80 (m, 6H), 2.10 (m, 1H), 2.83 (s, 3H), 3.20 (m, 1H), 3.60 (m, 1H), 3.80 (m, 1H), 4.20 (m, 1H), 5.00 (m, 1H), 7.29 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.35 (dd, J = 6.8, 14.4 Hz, 1H), 7.43 (dd, J = 7.6, 15.2 Hz, 2H), 7.50 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.99 (d, J = 2.0 Hz, 1H)。
化合物I-173についての分析データ: MS(ES):m/z 554 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 1.20 (m, 3H), 1.35 (m, 2H), 1.55 (m, 2H), 1.82 (m, 6H), 2.04 (m, 1H), 2.84 (s, 3H), 3.47 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.61 (s, 1H), 3.70 (m, 1H), 4.33 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 5.05 (m, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.35 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 7.43 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.50 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.99 (s, 1H)。
実施例33:2-メチル-2-[5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-[(2R)-2-[(3R)-オキソラン-3-イルオキシ]-2-フェニルエチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-186)の合成。
化合物33.4の合成。化合物33.4を、33.1から、化合物14.4の合成と類似の様式で調製した。白色固体を33.1から6%の全体収率で単離した。
化合物I-186の合成。50mLの丸底フラスコに、ジクロロメタン(5mL)、化合物33.4(120mg,0.21mmol,1.00当量)およびトリフルオロ酢酸(1mL)を入れた。この溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(100:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。このように得られた生成物(100mg)をフラッシュ分取HPLCによって、以下の条件下で再度精製した(IntelFlash-1):カラム:C18シリカゲル;移動相:アセトニトリル:水=0:100を25分以内でアセトニトリル:水=100:0まで上昇させた;検出器:UV 254nm。精製により、72.7mg(67%)の化合物I-186を白色固体として得た。MS(ES):m/z 526 (M+H)+, 548 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.59-1.60 (m, 6H), δ 1.64-1.67 (m, 2H), 2.70 (s, 3H), 3.27-3.32 (m, 1H), 3.40-3.43 (m, 1H), 3.49-3.55 (m, 2H), 3.70-3.78 (m, 1H), 3.92 (s, 1H), 4.05-4.11 (m, 1H), 4.77-4.80 (m, 1H), 7.28-7.39 (m, 6H), 8.19 (s, 1H)。
実施例34:2-メチル-2-[5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-[(2R)-2-[(3S)-オキソラン-3-イルオキシ]-2-フェニルエチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-227)の合成。
化合物34.4の合成。化合物34.4を、化合物33.4の合成と類似の様式で合成した。白色固体を34.1から12%の全体収率で単離した。
化合物I-227の合成。50mLの丸底フラスコに、ジクロロメタン(5mL)、34.4(170mg,0.29mmol,1.00当量)およびトリフルオロ酢酸(1mL)を入れた。この溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(100:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。このように得られた生成物(120mg)をフラッシュ分取HPLCによって、以下の条件下で再度精製した(IntelFlash-1):カラム:C18シリカゲル;移動相:アセトニトリル:水=0:100を29分以内でアセトニトリル:水=100:0まで上昇させた;検出器,UV 254nm。精製により、53.3mg(35%)の化合物I-227を白色固体として得た。MS(ES):m/z 526 (M+H)+, 548 (M+Na)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.59-1.60 (m, 6H), 1.64-1.67 (m, 2H), 2.83 (s, 3H), 3.60-3.72 (m, 4H), 3.81-3.88 (m, 1H), 4.11-4.25 (m, 2H), 4.89-4.95 (m, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.33-7.37 (m, 1H), 7.4 3 (t, J =7.6, 2H), 7.51 (d, J = 7.2, 2H), 7.98 (s, 1H)。
実施例35:2-[1-[(2R)-2-[(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)カルボニルオキシ]-2-フェニルエチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-228)の合成。
化合物35.5の合成。250mLの丸底フラスコに、ピペリジン-4-オール(4g,39.55mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(100mL)中の溶液、TEA(12g,118.59mmol,3.00当量)およびtert-ブチル(クロロ)ジフェニルシラン(16g,58.21mmol,1.47当量)を入れた。得られた溶液を室温で16時間撹拌した。その固体を濾過した。その濾液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.1g(8%)の4-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]ピペリジンを無色油状物として得た。
化合物35.6の合成。50mLの丸底フラスコに、4-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]ピペリジン(1.00g,2.95mmol,1.00当量)のジクロロメタン(20mL)中の溶液、トリエチルアミン(780mg,7.71mmol,2.62当量)、炭酸ジトリクロロメチル(2.07g,6.98mmol,2.37当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、そのときに、40mLのDCMで希釈し、そして3×15mLの水および2×20mLの塩化ナトリウム(sat.)で洗浄した。合わせた有機溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.15g(97%)の35.6を明黄色油状物として得た。
化合物35.1の合成。中間体1.7(1.5g,3.72mmol,1.00当量)のCH3CN(20mL)中の溶液に、炭酸カリウム(1.54g,11.14mmol,3.00当量)および2-ブロモ-1-フェニルエタン-1-オン(770mg,3.87mmol,1.05当量)を添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。この反応を、20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×40mLの塩化ナトリウム(sat.)で洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.8g(93%)の35.1を白色固体として得た。
化合物35.2の合成。50mLの丸底フラスコに、35.1(1.5g,2.88mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(15mL)中の溶液および(R)-CBS(239mg,0.86mmol,0.30当量)を入れた。その後、BH3-THF(4mL,1.50当量)のテトラヒドロフラン(5mL)中の溶液を、滴下により撹拌しながら8時間かけて添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、15mLのNH4Cl(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×30mLの塩化ナトリウム(sat.)で洗浄した。この混合物を乾燥させ、そして濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:15)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.4g(93%)の35.2を白色固体として得た。
化合物35.3の合成。化合物の35.2のエナンチオマー(1.4g,2.67mmol,1.00当量)を、分取SFCによって、以下の条件下で分離した:カラム:Phenomenex Lux 5u Cellulose-3,5×25cm,5μm;移動相:CO2(80%)、メタノール(20%);検出器:UV 254nm。精製により、0.98gの35.3を白色固体として得た。
化合物35.7の合成。35.3(300mg,0.57mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液に、水素化ナトリウム(69mg,1.73mmol,3.00当量,60%)を0℃N2下で添加した。この混合物を30分間撹拌し、次いで、35.6(238mg,0.59mmol,1.50当量)のテトラヒドロフラン(3mL)中の溶液を添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×20mLの塩化ナトリウム(sat.)で洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:6)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、360mg(71%)の35.7を白色固体として得た。
化合物35.8の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した25mLの丸底フラスコに、35.7(140mg,0.16mmol,1.00当量)、Pd(PPh3)4(28mg,0.02mmol,0.15当量)、2-(トリブチルスタンニル)-1,3-オキサゾール(85mg,0.24mmol,1.51当量)およびトルエン(5mL)を入れた。得られた溶液を110℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:40)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、100mg(72%)の35.8を無色油状物として得た。
化合物35.9の合成。50mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(5mL)および35.8(100mg,0.11mmol,1.00当量)を入れた。その後、TBAF(33mg,0.13mmol,1.11当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この反応を、0.5mLの水の添加によりクエンチした。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、50mg(69%)の35.9を黄色油状物として得た。
化合物35.10の合成。50mLの丸底フラスコに、ジクロロメタン(5mL)、35.9(50mg,0.08mmol,1.00当量)およびトリフルオロ酢酸(1mL)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(100:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、40mg(粗製)の35.10を無色油状物として得た。
化合物I-228の合成。50mLの丸底フラスコに、35.10(40mg,0.06mmol,1.00当量)、炭酸カリウム(21mg,0.15mmol,2.58当量)およびメタノール(5mL)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。その固体を濾過した。その濾液のpH値を、TFAで6に調整した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(100:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、22.7mg(66%)の化合物I-228を白色固体として得た。MS(ES):m/z 583 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.05-1.40 (m, 2H), 1.67-1.74 (m, 2H), 1.80 (s, 6H), 2.84 (s, 3H), 3.03-3.23 (m, 2H), 3.50-4.16 (m, 4H), 4.33-4.43 (m, 1H), 6.19-6.22 (m, 1H), 7.29 (s, 1H), 7.36-7.51 (m, 5H), 7.99 (s, 1H)。
実施例36:2-[1-[(2R)-2-[[(2R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]オキシ]-2-フェニルエチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-184)の合成。
化合物I-184を、実施例31と類似の様式で調製した。精製:ジクロロメタン/メタノール(40:1)で展開する薄層クロマトグラフィー。白色固体を36.1から0.17%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 514 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 0.94 (s, 3H), 1.75-1.78 (d, 6H), 2.77 (s, 3H), 3.42-3.47 (m, 2H), 3.87-3.95 (m, 1H), 4.11-4.17 (m, 1H), 4.94-4.98 (m, 1H), 7.24-7.50 (m, 6H), 7.94 (s, 1H)。
実施例37:2-[1-[(2R)-2-[[(2S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]オキシ]-2-フェニルエチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-185)の合成。
化合物I-185を、実施例31と類似の様式で合成した。白色固体を37.1から0.061%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 514 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 0.94 (s, 3H), 1.76 (s, 6H), 2.76 (s, 3H), 3.42-3.48 (m, 2H), 3.89-3.97 (m, 1H), 4.08-4.14 (m, 1H), 5.03-5.08 (m, 1H), 7.24-7.45 (m, 6H), 7.94 (s, 1H)。
実施例38:中間体38.6の合成。
化合物38.4の合成。化合物38.4を、38.1から、化合物14.4の合成と類似の様式で調製した。白色固体を1.7から16%の全体収率(38.1から1.1%)で単離した。副生成物38.5もまた単離した。
化合物38.6の合成。38.4のエナンチオマー(240mg)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で分離した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC(SFC),2×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびエタノール(25.0%のエタノールを25分間保持);検出器:UV 220/254。160mgの白色固体生成物が得られた。
実施例39:2-[1-[(2R)-2-[(2R)-2-ヒドロキシプロポキシ]-2-フェニルエチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-179)および実施例40:2-[1-[(2R)-2-[(2S)-2-ヒドロキシプロポキシ]-2-フェニルエチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-178)の合成。
化合物39.1の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、38.6(160mg,0.27mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(20mL)およびEt3N(54.1mg,0.54mmol,2.00当量)を入れた。その後、クロロ(メチル)マグネシウム(0.26mL,3M)を少しずつ添加した。得られた溶液を-50℃で3時間撹拌した。この反応を、20mLのNH4Cl(sat.,aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:15)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、40mg(26%)の39.1を白色固体として得た。
化合物39.2の合成。25mLの丸底フラスコに、39.1(40mg,0.07mmol,1.00当量)、メタノール(10mL)およびNaBH4(2.6mg,0.07mmol,0.98当量)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。この反応を、10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×15mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下でオーブン内で乾燥させた。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、30mg(75%)の39.2を白色固体として得た。
化合物39.3の合成。25mLの丸底フラスコに、39.2(30mg,0.05mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)およびトリフルオロ酢酸(1mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)で展開する薄層クロマトグラフィーにより精製して、20mg(74%)の39.3を白色固体として得た。
化合物I-179とI-178との分割。39.3のエナンチオマー(20mg)を、分取HPLCによって、以下の条件下で精製した(Waters):カラム:XBridge Prep Phenyl OBD 5μm,19×150mm;移動相:水(50mMのNH4HCO3)およびCH3CN(5.0%のCH3CNから、10分間で95.0%まで上昇、95.0%で2分間保持、次いで2分間で5.0%まで下降);検出器:UV 254/220nm。精製により、6.7mg(34%;tR=8.55分間)の化合物I-179を白色固体として、そして2.3mg(12%,tR=9.47分間)の化合物I-178を白色固体として得た。
化合物I-179についての分析データ: MS(ES):m/z 514 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 0.94 (d, J = 6.3Hz, 3H), 1.75 (s, 6H), 2.76 (s, 3H), 3.05 (m, 1H), 3.76 (m,1H), 3.92 (m, 1H), 4.16 (m, 1H), 7.22-7.46 (m, 6H), 7.92 (s, 1H)。
化合物I-178についての分析データ: MS(ES):m/z 514 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 0.94 (d, J = 6.3Hz, 3H), 1.75 (s, 6H), 2.76 (s, 3H), 3.05 (m, 1H), 3.76 (m,1H), 3.94 (m, 1H), 4.16 (m, 1H), 7.22-7.48 (m, 6H), 7.93 (s, 1H)。
実施例40:2-[1-[(2R)-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2-フェニルエチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-175)の合成。
化合物40.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した25mLの丸底フラスコに、中間体38.6(160mg,0.27mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、Et3N(54.1mg,0.54mmol,2.00当量)を入れた。その後、クロロ(メチル)マグネシウム(0.26mL,3M)を滴下により撹拌しながら-78℃で添加した。得られた溶液を-50℃で3時間撹拌した。この反応を、10mLのNH4Cl(sat.,aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×15mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、40mg(26%)の40.1を白色固体として得た。
化合物I-175の合成。25mLの丸底フラスコに、化合物40.1(40mg,0.07mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)およびトリフルオロ酢酸(1mL)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、23.4mg(65%)の化合物I-175を白色固体として得た。MS(ES):m/z 528 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 0.97 (s, 3H), 1.03 (s, 3H), 1.77 (s, 6H), 2.76 (s, 6H), 3.00 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 3.13 (d, J = 9.0Hz, 1H), 3.91 (dd, J = 14.4, 9.0 Hz, 1H), 4.19 (dd, J = 14.4, 3.9 Hz, 1H), 7.24-7.44 (m, 6H) , 7.92 (s, 1H)。
実施例41:2-メチル-2-[5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-[(2R)-2-(2-オキソプロポキシ)-2-フェニルエチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-229)の合成。
化合物41.1の合成。化合物I-229を、化合物I-121(実施例4)と類似の様式で調製した。100mg(46%)の41.1を白色固体として単離した。
化合物41.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの3つ口丸底フラスコに、41.1(100mg,0.16mmol,1.00当量)およびテトラヒドロフラン(10mL)を入れた。その後、クロロ(メチル)マグネシウム(3M)(0.05mL,2.00当量)を滴下により撹拌しながら-50℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、55mg(59%)の41.2を白色固体として得た。
化合物41.3の合成。10mLの丸底フラスコに、トリフルオロ酢酸(1mL)、41.2(55mg,0.10mmol,1.00当量)およびジクロロメタン(5mL)を入れた。この溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(40:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、10mg(20%)の41.3を白色固体として得た。
化合物I-229の合成。この粗製生成物(1g)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で精製した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサン(0.1%のTFA)およびエタノール(0.1%TFA)(15%のエタノール(0.1%のTFA)を30分間保持);検出器:UV 220/254nm。精製により、3.0mg(30%)の化合物I-229を白色固体として得た。MS(ES):m/z 512 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.82 (s, 6H), 1.98 (s, 3H), 2.81 (s, 3H), 3.88-4.07 (m, 3H), 4.26 (d, 1H), 4.94 (m, 1H), 7.37 (s, 1H), 7.38-7.49 (m, 5H), 7.98 (s, 1H)。
実施例42:中間体42.1の合成。
中間体42.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した250mLの3つ口丸底フラスコに、19.2(1.6g,6.83mmol,1.84当量)、テトラヒドロフラン(60mL)、DIAD(1.5g,7.42mmol,1.99当量)、PPh3(1.9g,7.24mmol,1.95当量)および1.7(1.5g,3.72mmol,1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:50)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1g(43%)の中間体42.1を白色固体として得た。
実施例43:2-(1-((R)-2-(((1r,4R)-4-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル)オキシ)-2-フェニルエチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-163)の合成。
化合物43.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの3つ口丸底フラスコに、中間体42.1(500mg,0.81mmol,1.00当量)およびテトラヒドロフラン(25mL)を入れた。その後、クロロ(メチル)マグネシウム(0.52mL,3M)を滴下により撹拌しながら-78℃で添加した。得られた溶液を液体窒素浴中-50℃で4時間撹拌した。この反応を、10mLのNH4Cl(sat.,aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、125mg(24%)の43.1を白色固体として得た。
化合物I-163の合成。化合物I-163を、43.1から、実施例14と類似の様式で調製した。精製条件:43.3のエナンチオマー(40mg)を、キラル分取HPLCにより、以下の条件下で精製した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびエタノール(20.0%のエタノールを12分間保持);検出器:UV 220/254nm。6.8mg(白色固体)の生成物を42.1から0.13%の全体収率で得た。MS(ES):m/z 568 (M+H)+, 590 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.91 (s, 3H), 1.03 (m, 2H), 1.21-1.42 (m, 6H), 1.61 (s, 6H), 2.69 (s, 3H), 3.03 (m, 1H), 3.61-4.07 (m, 3H), 4.82 (m, 1H), 7.28-7.37 (m, 6H) , 8.17 (s, 1H)。
実施例44:2-(1-((R)-2-(((1s,4S)-4-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル)オキシ)-2-フェニルエチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-168)の合成。
化合物I-168を、実施例43と類似の様式で調製した。白色固体を42.1から5.1%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 568 (M+H)+, 590 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 0.81 (s, 3H), 0.99 (m, 1H), 1.14 (m, 2H), 1.25-1.61 (m, 5H), 1.78 (m, 6H), 2.77 (s, 3H), 3.51 (m,1H), 3.71 (m, 1H), 4.33 (m, 1H), 4.92 (m, 1H), 7.25-7.47 (m, 6H) , 7.95(s, 1H)。
実施例45:中間体45.2の合成。
化合物45.1の合成。化合物45.1を、2-(トリブチルスタンニル)オキサゾールおよび42.1から、I-120の合成(実施例2)と類似の様式で調製した。白色固体を45%の収率で単離した。
中間体45.2の合成。ラセミ体45.1のエナンチオマー(220mg)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で分離した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサン(0.1%のTEA)およびIPA(25.0%のIPAを40分間保持);検出器:UV 220/254nm。80mg(白色固体)の生成物を得た。
実施例46:2-[1-[(2R)-2-[(4-ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ]-2-フェニルエチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-164)の合成。
46.1の合成。50mLの丸底フラスコに、中間体45.2(40mg,0.07mmol,1.00当量)、メタノール(10mL)およびNaBH4(3.7mg,0.10mmol,1.53当量)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌し、この時点でこれを減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いる分取TLCにより精製して、35mg(87%)の46.1を白色固体として得た。
化合物I-164の合成。化合物I-164を、46.1から、化合物2.5と類似の様式で調製した。白色固体を46.1から28%の収率で単離した。精製条件:この粗製生成物(30mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(Waters):カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム,5μm,19×150mm;移動相:水(50mMのNH4HCO3)およびCH3CN(6.0%のCH3CNから、14分間で50.0%まで上昇);検出器:UV 254/220nm。精製により、9mgの化合物I-164(tR=7.86分間)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 554 (M+H)+, 576 (M+Na)+, 617 (M+Na+CH3CN)+。
実施例47:2-(1-((R)-2-(((1r,4R)-4-アミノシクロヘキシル)オキシ)-2-フェニルエチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-166)の合成および実施例48:2-(1-((R)-2-(((1s,4S)-4-アミノシクロヘキシル)オキシ)-2-フェニルエチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-167)の合成。
化合物47.1の合成。50mLの丸底フラスコに、中間体45.2(40mg,0.07mmol,1.00当量)、メタノール/NH3(10mL)、酢酸(4mg,0.07mmol,1.01当量)およびNaBH3CN(8mg,0.13mmol,1.93当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、この時点でこれを減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM/メタノール(1:20)を用いる分取TLCにより精製して、26mg(65%)の47.1を白色固体として得た。
化合物47.2の合成。化合物47.2を、47.1から、化合物2.5と類似の様式で調製した。白色固体を64%の収率で単離した。
化合物I-166およびI-167の合成。47.2のエナンチオマー(15mg)を、分取HPLCにより以下の条件下で分離した(Waters):カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム,5μm,19×150mm;移動相:水(50mMのNH4HCO3を含む)およびCH3CN(20.0%のCH3CNから、25分間で80.0%まで上昇);検出器:UV 254/220nm。0.6mgの化合物I-166(tR=18.73分;白色固体,47.2から5.1%の収率)および0.5mgの化合物I-167(tR=22.06分;白色固体,47.2から1.9%の収率)を得た。
化合物I-166についての分析データ: MS(ES):m/z 553 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 0.82-0.86 (m, 2H), 1.09-1.26 (m, 12H), 1.76-1.95 (m, 10H), 2.77 (s, 3H), 3.41-3.70 (m, 2H), 4.96-5.01 (m, 2H), 7.23-7.47 (m, 6H), 7.93 (s, 1H)。
化合物I-167についての分析データ: MS(ES):m/z 553 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.18 -1.78 (m, 14H), 1.90-1.95 (m, 1H), 2.79 (s, 3H), 2.86-2.91 (m, 1H), 3.45-3.51 (m, 1H), 3.92-3.96 (m, 1H), 4.23 (m, 1H), 4.85-5.04 (m, 1H), 7.25-7.57 (m, 6H), 7.95 (s, 1H)。
実施例49:中間体49.4の合成。
化合物49.2の合成。1.7(1.5g,3.72mmol,1.00当量)のCH3CN(20mL)中の溶液に、炭酸カリウム(1.54g,11.14mmol,3.00当量)および2-ブロモ-1-フェニルエタン-1-オン(770mg,3.87mmol,1.05当量)を添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。この反応を、20mLの水の添加によりクエンチした。この混合物を3×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、2×40mLの塩化ナトリウム(sat.)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.8g(93%)の49.2を白色固体として得た。
化合物49.3の合成。50mLの丸底フラスコに、49.2(1.5g,2.88mmol,1.00当量)および(R)-CBS(239mg,0.86mmol,0.30当量)のテトラヒドロフラン(15mL)中の溶液を入れた。その後、BH3-THF(4mL,1.50当量)のテトラヒドロフラン(5mL)中の溶液を滴下により撹拌しながら8時間で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、15mLのNH4Cl(sat.,aq.)の添加によりクエンチした。この混合物を3×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして2×30mLの塩化ナトリウム(sat.)で洗浄した。その固体をオーブン内で減圧下で乾燥させた。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:15)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.4g(93%)の49.3を白色固体として得た。
化合物49.4の合成。49.3のエナンチオマー(1.4g,2.67mmol,1.00当量)を、分取SFCによって、以下の条件下で分離した:カラム:Phenomenex Lux 5uセルロース-3,5×25cm,5μm;移動相:CO2(80%)、メタノール(20%);検出器:UV 254nm。精製により、0.98gの49.4を白色固体として得、そして0.3gの2-[6-ブロモ-1-[(2S)-2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸tert-ブチルもまた白色固体として得た。
実施例50:2-[1-[(2R)-2-[(3-ヒドロキシアゼチジン-1-イル)カルボニルオキシ]-2-フェニルエチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-230)の合成。
化合物50.2の合成。アゼチジン-3-オール塩酸塩(2g,18.26mmol,1.00当量)および水酸化ナトリウム(1.53g,38.25mmol,2.10当量)の水(10mL)およびテトラヒドロフラン(25mL)中の溶液に、Cbz-Cl(3.27g,19.17mmol,1.05当量)を滴下により撹拌しながら0℃で30分間かけて添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。この反応を、20mLの水の添加によりクエンチした。この混合物を3×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×40mLの塩化ナトリウム(sat.)で洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、2.0g(53%)の3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボン酸ベンジル(50.2)を明黄色液体として得た。
化合物50.3の合成。50mLの丸底フラスコに、3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボン酸ベンジル(2.15g,10.38mmol,1.00当量)、TBSCl(2.34g,15.60mmol,1.50当量)、イミダゾール(1.27g,18.68mmol,1.80当量)およびN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、30mLの水の添加によりクエンチした。この混合物を3×40mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×50mLの塩化ナトリウム(sat.)で洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、3.0g(90%)の3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]アゼチジン-1-カルボン酸ベンジル(50.3)を明黄色液体として得た。
化合物50.4の合成。3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]アゼチジン-1-カルボン酸ベンジル(4.2g,13.06mmol,1.00当量)のエタノール(15mL)中の溶液に、パラジウム炭素(1.3g,0.30当量)を水/氷浴中0℃で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、2.2g(90%)の3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]アゼチジン(50.4)を明黄色液体として得た。
化合物50.5の合成。炭酸ジトリクロロメチル(2.38g,8.02mmol,1.50当量)のジクロロメタン(20mL)中の溶液に、3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]アゼチジン(1g,5.34mmol,1.00当量)のジクロロメタン(5mL)中の溶液を滴下により撹拌しながら0℃で30分間かけて添加した。撹拌を30分間続け、この時点で、トリエチルアミン(810mg,8.00mmol,1.50当量)のジクロロメタン(5mL)中の溶液を滴下により撹拌しながら0℃で30分間で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、20mLの重炭酸ナトリウム(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、2×40mLの塩化ナトリウム(sat.)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:15)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.3g(97%)の3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]アゼチジン-1-カルボニルクロリドを明黄色液体として得た。
化合物50.6の合成。50mLの3つ口丸底フラスコに、49.4(200mg,0.38mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液を入れた。その後、水素化ナトリウム(46mg,1.15mmol,3.00当量,60%)を0℃で添加した。得られた溶液を0℃で0.5時間撹拌した。これに3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]アゼチジン-1-カルボニルクロリド(142mg,0.57mmol,1.50当量)のテトラヒドロフラン(3mL)中の溶液を滴下により撹拌しながら0℃で添加した。得られた溶液を、撹拌しながら室温で一晩反応させた。この反応を、10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×20mLのブラインで洗浄した。この混合物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、PE/EA(6/1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、220mg(78%)の50.6を白色固体として得た。
化合物50.7の合成。窒素でフラッシュした50mLの丸底フラスコに、トルエン(10mL)、50.6(310mg,0.42mmol,1.00当量)、Pd(PPh3)4(97mg,0.08mmol,0.20当量)および2-(トリブチルスタンニル)-1,3-オキサゾール(181mg,0.51mmol,1.20当量)を入れた。得られた溶液を油浴中で一晩加熱還流した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、0.190g(62%)の50.7を白色固体として得た。
化合物I-230の合成。50mLの丸底フラスコに、ジクロロメタン(20mL)、50.7(190mg,0.26mmol,1.00当量)およびトリフルオロ酢酸(4mL)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌し、この時点でこれを減圧下で濃縮した。その残渣を5mLのメタノールに溶解させた。この溶液のpH値を炭酸カリウムで10に調整した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。この粗製生成物(150mg)を、分取HPLCによって以下の条件下で精製した(Waters):カラム:XBridge Prep C18 OBD,5μm,19×150mm;移動相:水(50mMのNH4HCO3)およびCH3CN(5%のCH3CNから、3分間で23%まで上昇、23%で11.5分間保持、次いで2分間で95%まで上昇、次いで2分間で5%まで下降);検出器:UV 254/220nm。56.5mg(39.5%)のI-230を白色固体として得た。MS(ES):m/z 555 (M+H)+. 1H NMR (300MHz, CD3OD): δ 1.72-1.75 (d, 6H), 2.79 (s, 3H), 3.37-3.80 (m, 2H), 3.97-4.41 (m, 4H), 6.05-6.09 (m, 1H), 7.24 (s, 1H), 7.29-7.46 (m, 5H), 7.95 (s, 1H)。
実施例51:2-メチル-2-[5-メチル-1-[(2R)-2-[(モルホリン-4-イル)カルボニルオキシ]-2-フェニルエチル]-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-231)の合成。
化合物51.2の合成。500mLの丸底フラスコに、炭酸ジトリクロロメチル(10.2g,34.37mmol,1.50当量)およびジクロロメタン(100mL)を入れた。その後、モルホリン(2g,22.96mmol,1.00当量)を滴下により撹拌しながら0℃で2分間で添加した。これにTEA(4.2g,41.51mmol,1.81当量)を滴下により撹拌しながら0℃で3分間で添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、この反応物を100mLの水の添加により洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その固体を濾過した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、2.238g(65%)のモルホリン-4-カルボニルクロリドを明黄色油状物として得た。
化合物I-231の合成。化合物I-231を、51.3および2-(トリブチルスタンニル)-1,3-オキサゾールから、I-133(実施例9)と類似の様式で調製した。白色固体を9%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 569 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz , CD3OD): δ 1.84 (d, J = 6 Hz), 2.87 (s, 3H), 3.15-3.64 (m, 8H), 4.11-4.17 (m, 1H), 4.41-4.45 (m, 1H), 6.27-6.30 (m, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.38-7.52 (m, 5H), 8.03 (s, 1H)。
実施例52:2-[1-[2-(2-メトキシフェニル)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-232)の合成。
化合物I-232を、I-133(実施例9)と類似の様式で調製した。白色固体を1.7から33%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 470 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.79 (s, 6H), 2.78(s, 3H), 3.11-3.16 (t, 2H), 3.84 (s, 1H), 4.16-4.19 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 6.83-6.89 (m, 2H) , 6.71-6.27 (m, 2H), 7.27 (s, 1H), 7.97 (s, 1H)。
実施例53:2-[1-(2-シクロヘキシルエチル)-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-176)の合成。
化合物53.2の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、2-シクロヘキシルエタン-1-オール(3g,23.40mmol,1.00当量)、イミダゾール(2g,29.41mmol,1.26当量)、PPh3(8g,30.50mmol,1.30当量)、テトラヒドロフラン(60mL)およびI2(7.7g,30.31mmol,1.30当量)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。この反応を、100mLの重炭酸ナトリウム(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、石油エーテルを用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、4.4g(79%)の(2-ヨードエチル)シクロヘキサンを無色油状物として得た。
化合物I-176の合成。化合物I-176を、I-133実施例9と類似の様式で合成した。白色固体を1.7から34%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 446 (M+H)+. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 0.94 (m,2H), 1.27 (m, 5H), 1.63 (m, 12H), 2.73 (s, 3H), 3.85 (t, 2H), 7.36 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 12.34 (brs, 1H)。
実施例54:2-メチル-2-[5-メチル-1-[2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-233)の合成。
化合物54.2の合成。50mLの3つ口丸底フラスコに、FeCl3(800mg,4.94mmol,0.10当量)を入れた。その後、オキサン-4-オール(5g,48.96mmol,1.00当量)を0℃で添加した。これにオキシラン(20mL)を滴下により撹拌しながら0℃で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:30〜1:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、2.25g(粗製)の2-(オキサン-4-イルオキシ)エタン-1-オール(54.2)を無色油状物として得た。
化合物I-233の合成。化合物I-233を、化合物14.5と類似の様式で調製した。白色固体を1.7から11%の全体収率で単離した。精製:ジクロロメタン/メタノール(30:1:0.15)で展開する薄層クロマトグラフィー。MS(ES):m/z 464 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 7.99 (1H, s), 7.29 (1H, s), 4.17-4.15 (2H, t, J = 4.4 Hz), 3.87-3.85 (2H, t, J = 4.4 Hz), 3.79-3.75 (2H, m), 3.61-3.58 (1H, m), 3.50-3.33 (2H, m), 2.82 (3H, s), 1.81 (8H, s), 1.53-1.31 (2H, m)。
実施例55:2-メチル-2-[5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-[2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-234)の合成。
化合物I-234を、1.7および2-(プロパン-2-イルオキシ)エタン-1-オールから、化合物14.5と類似の様式で調製した。白色固体を1.7から12%の全体収率で単離した。精製:ジクロロメタン/メタノール(40:1)を用いる分取TLC。MS(ES):m/z 423 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 1.09-1.11 (d, 6H), 1.87 (s, 6H), 2.84 (s, 3H), 3.57-3.63 (m, 1H), 3.72-3.76 (t, 2H), 4.03-4.10 (t, 2H), 7.26(s, 1H), 7.68 (s, 1H)。
実施例56:中間体56.2の合成。
化合物56.1の合成。250mLの丸底フラスコに、1.7(4g,9.92mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(100mL)およびトリフルオロ酢酸(20mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この混合物を減圧下で濃縮した。精製により、3.3g(粗製)の56.1を白色固体として得た。
中間体56.2の合成。250mLの丸底フラスコに、56.1(3.3g,9.51mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(60mL)、イミダゾール(775mg,10.37mmol,1.2当量)およびTBDMSCl(1.7g,11.26mmol,1.18当量)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。その固体を濾別した。その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムに通し、そしてPE/EA(10/1)で溶出して、3.9g(89%)の56.2を白色固体として得た。
実施例57:2-[1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-159)の合成。
化合物57.2の合成。1000mLの3つ口丸底フラスコに、DMSO(400mL)および水素化ナトリウム(7g,175.00mmol,1.19当量,60%)を入れた。その後、S,S-ジメチルメタンスルフィニルヨージド(38g,172.67mmol,1.18当量)を添加した。この混合物を40℃で1時間撹拌した。これに2-メトキシベンズアルデヒド(20g,146.90mmol,1.00当量)のDMSO(100mL)中の溶液を滴下により撹拌しながら15℃で添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。この反応を、400mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を1000mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を1000mLのH2Oで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。精製により、14g(63%)の2-(2-メトキシフェニル)オキシランを黄色油状物として得た。
化合物57.3の合成。57.3を、54.2の調製についてと同じ方法を使用して調製した。白色固体を33%の収率で単離した。
化合物57.5の合成。57.3のエナンチオマー(8.5g)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で分離した(Gilson Gx 281):カラム:Venusil Chiral OD-H,21.1×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびHPLC等級のエタノール(5%のエタノールを12分間保持);検出器:UV 220/254nm。3.3gの57.5(tR=8分)を得た。
化合物57.6の合成。500mLの3つ口丸底フラスコに、56.2(3g,6.50mmol,1.00当量)、57.5(2.73g,12.98mmol,2.00当量)、テトラヒドロフラン(150mL)およびDIAD(1.97g,9.74mmol,1.50当量)を入れた。その後、PPh3(2.55g,9.72mmol,1.50当量)のテトラヒドロフラン(50mL)中の溶液を滴下により撹拌しながら0℃で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:50)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、4.2g(粗製)の57.6を黄色固体として得た。
化合物57.7の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した500mLの3つ口丸底フラスコに、57.6(4.2g,6.42mmol,1.00当量)、トルエン(100mL)、2-(トリブチルスタンニル)-1,3-オキサゾール(3.44g,9.61mmol,1.50当量)およびPd(PPh3)4(740mg,0.64mmol,0.10当量)を入れた。得られた溶液を油浴中110℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:25)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.15g(不純)の57.7を黄色固体として得た。
化合物I-159の合成。100mLの丸底フラスコに、57.7(1.15g,1.79mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(20mL)およびTBAF・3H2O(306mg,0.97mmol,0.54当量)を入れた。得られた溶液を室温で15分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、583mg(62%)の化合物I-159を白色固体として得た。MS(ES):m/z 528 (M+H)+, 550 (M+Na)+, 591 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 0.98 (d, 3H), 1.01 (d, 3H), 1.72 (s, 3H), 1.76 (s, 3H), 1.77 (s, 3H), 3.47 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 4.04 (m, 2H) , 4.84 (m, 1H), 6.95-7.93 (m, 6H)。
実施例58:2-[1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパンアミド(I-174)の合成。
化合物I-174を、化合物I-158から、実施例4の方法を使用して調製した。精製:ジクロロメタン/メタノール(20:1)で展開する薄層クロマトグラフィー。白色固体を52%の収率で単離した。MS(ES):m/z 527 (M+H)+, 549 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHZ, CD3OD): δ 1.07 (m, 6H), 1.76-1.77 (d, 6H), 2.75 (s, 3H), 3.41-3.51 (m, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.97-4.12 (m, 2H), 5.28-5.33 (m, 1H) , 6.85-6.88 (d, 1H), 6.94-6.99 (t, 1H), 7.19-7.24 (m, 2H), 7.47-7.50 (d, 1H), 7.93 (s, 1H)。
実施例59:1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-5-メチル-3-[2-メチル-1-(モルホリン-4-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(I-235)の合成。
化合物I-235を、化合物I-158およびモルホリンから、実施例4の方法を使用して調製した。精製:以下の条件下での分取HPLC(Waters):カラム:XBridge Prep Phenyl OBD,5μm,19×150mm;移動相,水(50mMのNH4HCO3)およびCH3CN(5.0%のCH3CNから、10分間で95.0%まで上昇、95.0%で2分間保持、2分間で5.0%まで下降);検出器:UV 254,220nm。34.2mg(60%)の化合物I-235を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.03-1.08 (m, 6H), 1.77 (s, 6H), 2.82 (s, 3H), 3.44-3.66 (m, 9H), 3.85 (s, 3H), 4.08-4.24 (m, 2H), 5.38 (m, 1H), 6.89-7.03 (m, 2H) , 7.29 (m, 2H), 7.51 (m,1H), 7.99 (s, 1H). MS(ES):m/z 619 (M+Na)+。
実施例60:N-エチル-2-[1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパンアミド(I-236)の合成。
化合物I-236を、化合物I-158およびエチルアミン塩酸塩から、実施例4の方法を使用して調製した。精製:以下の条件下での分取HPLC(Waters):カラム:XBridge Prep Phenyl OBD,5μm,19×150mm;移動相,水(50mMのNH4HCO3)およびCH3CN(5.0%のCH3CNから、10分間で95.0%まで上昇、95.0%で2分間保持、2分間で5.0%まで下降);検出器:UV 254,220nm。MS(ES):m/z 577 (M+Na)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.13-1.15 (m, 9H), 1.77 (d, 6H), 2.79 (s, 3H), 3.26 (m, 2H), 3.52 (m, 1H), 3.81 (s, 3H), 4.10 (m, 2H), 5.34 (m, 1H), 6.89-7.01 (m, 2H), 7.29 (m, 2H), 7.51 (m, 1H), 7.97 (s, 1H)。
実施例61:3-[1-(アゼチジン-1-イル)-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル]-1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(I-237)の合成。
化合物I-237を、化合物I-158およびアゼチジンから、実施例4の方法を使用して調製した。精製:この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(40:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、38.3mg(48%)の化合物I-237を白色固体として得た。MS(ES):m/z 568 (M+H)+, 589 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.05 (t, 6H), 1.76 ( s, 6H), 2.19-2.27 (m, 2H), 2.83 (s, 3H), 3.41-3.55 (m, 1H), 3.85 (s, 3H), 4.06-4.17 (m, 6H), 5.35-5.39 (t, 1H), 6.94-7.04 (m, 2H), 7.26-7.32 (m, 2H), 7.50-7.51 (d, 1H), 7.99 (s, 1H)。
実施例62:1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-5-メチル-3-[2-メチル-1-オキソ-1-(ピロリジン-1-イル)プロパン-2-イル]-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(I-238)の合成。
化合物I-238を、化合物I-158およびピロリジンから、実施例4の方法を使用して調製した。精製:この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(40:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、41.6mg(50%)の化合物I-238を白色固体として得た。MS(ES):m/z 603 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.03-1.07 (m, 6H), 1.77-1.82 (m, 10H), 2.80 (s, 3H), 3.09-3.15 (m, 2H), 3.46-3.56 (m, 3H), 3.86 (s, 3H), 4.15 (br s, 2H), 5.35-5.39 (t, 1H), 6.95-7.04 (m, 2H), 7.26-7.32 (m, 2H), 7.50-7.52 (d, 1H), 7.99 (s, 1H)。
実施例63:1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-5-メチル-3-[2-メチル-1-オキソ-1-(ピペリジン-1-イル)プロパン-2-イル]-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(I-239)の合成。
化合物I-239を、化合物I-158およびピペリジンから、実施例4の方法を使用して調製した。精製:この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(40:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、41.6mg(49%)の化合物I-239を白色固体として得た。MS(ES):m/z 617 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.02 (m, 6H), 1.29-1.41 (m, 2H), 1.41-1.95 ( m, 10H), 2.81 (s, 3H), 3.45-3.61 (m, 3H), 3.87 (s, 3H), 4.10-4.24 (m, 1H), 5.38-5.39 (m, 1H) , 6.95-7.04 (m, 2H), 7.27-7.32 (m, 2H), 7.43-7.65 (m, 1H), 8.03 (s, 1H)。
実施例64:N-メタンスルホニル-2-[1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパンアミド(I-240)の合成。
化合物I-240を、化合物I-158およびメタンスルホンアミドから、実施例4の方法を使用して調製した。精製:この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(40:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、13.6mg(16%)の化合物I-240を白色固体として得た。MS(ES):m/z 605 (M+H)+, 627 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 0.80-0.94 (m, 6H), 1.67-1.68 (d, 6H), 2.75 (s, 3H), 3.15 (s, 3H), 3.35-3.43 (m, 1H), 3.70 (s, 3H), 3.97-3.99 (m, 1H), 5.20-5.26 (m, 1H), 6.79-6.82 (d, 1H), 6.88-6.93 (t, 1H), 7.13-7.17 (m, 2H), 7.41-7.43 (d, 2H), 7.87(s, 1H)。
実施例65:3-[1-(3-ヒドロキシアゼチジン-1-イル)-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル]-1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(I-241)。
化合物65.1の合成。化合物65.1を、化合物I-158および3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]アゼチジンから、50℃のマイクロ波照射が熱源であったこと以外は実施例4の方法を使用して調製した。精製:得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、100mg(50%)の化合物65.1を白色固体として得た。
化合物I-241の合成。50mLの丸底フラスコに、65.1(100mg,0.14mmol,1.00当量)、オキソラン(10mL)およびTBAF(37.4mg,0.14mmol,1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、53.6mg(64%)の化合物I-241を白色固体として得た。MS(ES):m/z 605 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.03-1.07 (m, 6H), 1.74-1.75 (d, 6H), 2.83 (s, 3H), 3.47-3.55 (m, 1H), 3.76-3.80 (m, 2H), 3.85 (s, 3H), 4.16-4.24 (m, 4H), 4.47-4.55 (m, 1H), 5.35-5.39 (t, 1H), 6.94-7.04 (m, 2H), 7.26-7.32 (m, 2H), 7.50-7.53 (d, 1H), 7.99 (s, 1H)。
実施例66:2-[1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチル-N-(プロパン-2-イル)プロパンアミド(I-242)の合成。
化合物I-242を、化合物I-158およびプロパン-2-アミンから、実施例4の方法を使用して調製した。精製:この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(40:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、31.5mg(39%)の化合物I-242を白色固体として得た。MS(ES):m/z 591 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.03-1.07 (m, 6H), 1.10-1.20 (m, 6H), 1.77-1.83 (d, 6H), 2.85 (s, 3H), 3.46-3.56 (m, 1H), 3.81 (s, 3H), 3.97-4.10 (m, 3H), 5.33-5.38 (t, 1H), 6.89-6.92 (d, 1H), 6.99-7.04 (t, 1H), 7.23-7.32 (m, 2H), 7.52-7.55 (m, 1H), 7.98 (s, 1H)。
実施例67:2-[1-[(2R)-2-(2-エトキシフェニル)-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-177)の合成。
化合物67.2の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、Mg(1.55g)および10mLのテトラヒドロフランを入れた。次いで、1-ブロモ-2-エトキシベンゼン(1g)および1,2-ジブロモエタン(100mg,0.53mmol,0.01当量)を添加してこの反応を開始させた。次いで、1-ブロモ-2-エトキシベンゼンの第二のバッチ(9g)を40mLのTHFに溶解させ、滴下により添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この混合物を次の工程で直接使用した。
化合物67.3の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(20mL)および2-クロロ-2-オキソ酢酸エチル(17g,124.51mmol,2.51当量)を入れた。その後、ブロモ(2-エトキシフェニル)マグネシウム(20mL,1.00当量)を滴下により撹拌しながら-80℃で添加した。得られた溶液を-80℃で30分間撹拌した。この反応を、50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、8.5g(77%)の67.3を無色油状物として得た。
化合物67.4の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、メタノール(10mL)、2-(2-エトキシフェニル)-2-オキソ酢酸エチル(8.5g,38.25mmol,1.00当量)およびテトラヒドロフラン(50mL)を入れた。その後、NaBH4(730mg,19.30mmol,0.50当量)を少しずつ0℃で添加した。得られた溶液を室温で30分間撹拌した。この反応を、50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、7.1g(83%)の67.4を無色油状物として得た。
化合物67.5の合成。250mLの丸底フラスコに、2-(2-エトキシフェニル)-2-ヒドロキシ酢酸エチル(7.1g,31.66mmol,1.00当量)、CH3CN(50mL)、Ag2O(22.1g)および2-ヨードプロパン(27g,158.83mmol,5.02当量)を入れた。得られた溶液を40℃で一晩撹拌した。その固体を濾過した。その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:100)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.3g(15%)の67.5を無色油状物として得た。
化合物67.6の合成。50mLの3つ口丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(20mL)および67.5(1.3g,4.88mmol,1.00当量)を入れた。次いで、LiAlH4(186mg,4.90mmol,1.00当量)を0℃で添加した。得られた溶液を0℃で30分間撹拌した。この反応を、20mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。この粗製生成物を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で精製した(Gilson Gx 281):カラム:Venusil Chiral OD-H,21.1×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびエタノール(2.0%のエタノールを11分間保持);検出器:UV 220/254nm。精製により、0.35g(32%)の67.6を黄色固体として得た。
化合物67.7の合成。50mLの丸底フラスコに、Ph3P(545mg,2.08mmol,2.00当量)、67.6(350mg,1.56mmol,1.50当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、56.2(480mg,1.04mmol,1.00当量)およびDIAD(420mg,2.08mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:50)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、400mg(粗製)の67.7を黄色油状物として得た。
化合物67.8の合成。50mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(5mL)、67.7(400mg,0.60mmol,1.00当量)およびTBAF(172mg,0.66mmol,1.10当量)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この反応を、0.5mLの水の添加によりクエンチした。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、350mg(粗製)の67.8を黄色油状物として得た。
化合物I-177の合成。化合物I-177を、67.8および2-(トリブチルスタンニル)-1,3-オキサゾールから、実施例2の方法を使用して調製した。精製:その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、106.1mg(31%)の化合物I-177を白色固体として得た。MS(ES):m/z 542 (M+H)+, 564 (M+Na)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 0.99-1.04 (m, 6H), 1.44 (t, J = 7.2, 3H ), 1.75-1.76 (m, 6H), 2.83 (s, 3H), 3.43-3.51 (m, 1H), 4.05-4.13 (m, 4H), 5.37-5.41 (m, 1H), 6.93 (d, J = 8.4, 1H), 7.00 (t, J = 7.2, 1H), 7.23-7.28 (m, 2H), 7.53 (d, J = 7.6, 1H), 7.97 (s, 1H)。
実施例68:2-[1-[(2S)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-158)の合成。
化合物I-158を、57.4および中間体56.2から、実施例57についてと同じ手順を使用して調製した。精製:酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラム。541mg(20%)の化合物I-158を白色固体として単離した。MS(ES):m/z 528 (M+H)+, 550 (M+Na)+, 591 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.02 (d, 3H), 1.05 (d, 3H), 1.76 (s, 3H), 1.81 (s, 3H), 2.80 (s, 3H), 3.46 (m, 1H), 3.83 (s, 3H), 4.09 (m, 2H) , 5.32 (m, 1H), 6.91-7.04 (m, 2H), 7.25 (m, 2H), 7.53 (d, 1H), 7.97 (s, 1H)。
実施例69:2-[1-[(2R)-2-(2-エチルフェニル)-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-180)の合成。
化合物69.2の合成。化合物69.2を、69.1から、57.2の合成についてと同じ方法を使用して調製した。無色油状物を定量的収率で単離した。
化合物69.3の合成。50mLの丸底フラスコに、Al(OTf)3(641mg,1.35mmol,0.05当量)、プロパン-2-オール(20mL)および69.2(4g,26.99mmol,1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。この反応を、1mLの水の添加によりクエンチした。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:100)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製したラセミ体から、所望のエナンチオマーを、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で単離した(Gilson GX 281):カラム:Venusil Chiral OD-H,21.1×25cm,5μm;移動相:ヘキサン(0.2%のTEA)およびIPA(2.0%のIPAを11分間保持);検出器:UV 220/254nm。溶出物の2番目のピークを集めた。濃縮して1.2g(21%)の69.3を黄色油状物として得た。
化合物I-180の合成。化合物I-180を、実施例67と類似の様式で調製した。精製:酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラム。47.8mg(56.2から11%の全体収率)の化合物I-180を白色固体として単離した。MS(ES):m/z 526 (M+Na)+, 589 (M+H+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 0.95 (t, J = 6.3 Hz, 6H), 1.25 (t, J = 7.5Hz, 3H), 1.78-1.80 (m, 6H), 2.68-2.75 (m, 1H), 2.79 (s, 3H), 2.89-2.94 (m, 1H), 3.37-3.45 (m, 1H), 3.65-3.70 (m, 1H), 4.18-4.24 (m, 1H), 5.14-5.18 (m, 1H), 7.19-7.27 (m, 4H), 7.57-7.60 (m, 1H), 7.95 (s, 1H)。
実施例70:中間体70.1の合成。
中間体70.1を、中間体56.2と類似の様式で調製した。白色固体を84%で単離した。
実施例71:2-[1-[(2R)-2-(2-エトキシフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-183)の合成。
化合物71.2の合成。化合物71.2を、20.1の合成についての方法を使用して合成した。精製:後処理後に得られた残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通して、純粋なラセミ生成物を得た。次いで、これらのエナンチオマーをキラル分取HPLCによって、以下の条件下で分離した(Gilson Gx 281):カラム:Lichrom OD-H 2×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびIPA(5%のIPAを15分間保持);検出器:UV 220/254nm。0.870g(8%)の71.2を無色油状物として得た。
化合物I-183の合成。化合物I-183を、実施例57と同じ手順に従って調製した。精製:粗製物質を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2,0.5%,AcOH)を用いるシリカゲルカラムに通した。このように得られた残渣(100mg)を、分取HPLCによって以下の条件下でさらに精製した((Waters):カラム:XBridge Prep C18 OBDカラム,5μm,19×150mm;移動相:水(50mMのNH4HCO3を含む)およびCH3CN(20.0%のCH3CNから、10分間で50.0%まで上昇、2分間で95.0%まで上昇、2分間で20.0%まで下降);検出器:UV 254,220nm。精製により、0.046g(70.1から12%)の化合物I-183を白色固体として得た。MS(ES):m/z 606 (M+Na)+ 606. 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): δ 1.41 (m, 5H), 1.73 (m, 8H), 2.77 (s, 3H), 3.34 (m, 2H), 3.41 (m, 1H), 3.50-3.70 (m, 2H), 3.90 (m, 1H), 4.02 (m, 2H), 4.20 (m, 1H), 5.40 (dd, J = 4.2 Hz, 9.0 Hz, 1H), 6.95 (m, 2H), 7.23 (m, 2H), 7.49 (dd, J = 1.5 Hz, 7.5 Hz, 1H), 7.93 (s, 1H)。
実施例72:2-[1-[(2R)-2-エトキシ-2-(2-メトキシフェニル)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-243)の合成。
化合物72.2の合成。化合物72.2を、化合物57.5と類似の様式で、エポキシド開環工程においてエタノールをイソプロパノールの代わりに用いて調製した。精製:この粗製生成物(1.5g)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で精製した(Gilson Gx 281):カラム:Venusil Chiral OD-H,21.1×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびエタノール(5.0%のエタノールを12分間保持);検出器:UV 220/254nm。2番目のピークを集めた。0.59g(57.2から36%)の72.2を白色固体として得た。
化合物I-243の合成。化合物I-243を、化合物I-158の合成(実施例57)と類似の様式で調製した。精製:ジクロロメタン/メタノール(100:1)を用いるシリカゲルカラム白色固体を70.1から37%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 514 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.13 (t, J = 6.9 Hz, 3H), 1.75 (s, 3H), 1.79 (s, 3H), 2.79 (s, 3H), 3.32-3.53 (m, 2H), 3.80 (s, 3H), 4.06-4.10 (m, 1H), 4.21-4.28 (m, 1H), 5.21-5.26 (m, 1H), 6.91 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.02 (t, J = 7.8, 1H), 7.24-7.29 (m, 2H), 7.46-7.49 (m, 1H), 7.97 (s, 1H)。
実施例73:2-メチル-2-[5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-1-[(2R)-2-(オキセタン-3-イルオキシ)-2-フェニルエチル]-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-182)の合成。
化合物73.2の合成。50mLの丸底フラスコに、(2S)-2-フェニルオキシラン(4g,33.29mmol,1.00当量)およびオキセタン-3-オール(16mL)を入れた。その後、水素化ナトリウム(1.3g,32.50mmol,1.00当量,60%)を数回に分けて添加した。得られた溶液を油浴中80℃で1時間撹拌した。この反応を、50mLのNH4Cl(sat.,aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、PE/EA(8:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.6g(25%)の(2R)-2-(オキセタン-3-イルオキシ)-2-フェニルエタン-1-オール(73.2)を黄色油状物として得た。
化合物I-182の合成。化合物I-182を、実施例57と類似の様式で調製した。精製:その粗製生成物を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。23.6mg(27%)の化合物I-182を白色固体として得た。MS(ES):m/z 512 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.83 (s, 6H), 2.85 (s, 3H), 3.41-3.45 (t, 1H), 3.47-3.56 (t, 1H), 3.89-3.99 (m, 2H), 4.07-4.23 (m, 3H), 4.57-4.61 (m, 1H), 7.27-7.38 (m, 6H) ,7.99 (s, 1H)。
実施例74:2-(1-((R)-2-(2-エチルフェニル)-2-(((1r,4R)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)エチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-244)の合成および実施例75:2-(1-((R)-2-(2-エチルフェニル)-2-(((1s,4S)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)エチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-245)の合成。
化合物74.1の合成。1000mLの3つ口丸底フラスコに、シクロヘキサン-1,4-ジオール(20g,172.18mmol,1.00当量)、1,4-ジオキサン(500mL)および1H-イミダゾール(17.58g,258.24mmol,1.50当量)を入れた。その後、tert-ブチル(クロロ)ジフェニルシラン(49.69g,180.78mmol,1.05当量)のジオキサン(100mL)中の溶液を滴下により撹拌しながら15℃で添加した。得られた溶液を15〜20℃で15時間撹拌した。その固体を濾過した。その濾液を200mLの水で希釈した。得られた溶液を3×200mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(0:1〜1:60〜1:50〜1:30〜1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、32.98g(54%)の4-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]シクロヘキサン-1-オール(74.1)を白色半固体として得た。
化合物74.2の合成。化合物74.2を、化合物57.4および57.5と類似の様式で、エポキシド開環工程において74.1をイソプロパノールの代わりに用いて調製した。精製:その粗製生成物を、酢酸エチル/石油エーテル(1/10)を用いるシリカゲルカラムに通した。そのように得られた物質(1.8g)をフラッシュ分取HPLCによって、以下の条件下で再度精製した(IntelFlash-1):カラム:C18シリカゲル;移動相:アセトニトリル/水=3/1をアセトニトリル/水=19/1まで30分以内で上昇させた;検出器:UV 220nm。1.64gの74.2を無色油状物として得た。
74.3化合物の分割。74.2のエナンチオマー(2.09g)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で分離した(Gilson Gx 281):カラム:Venusil Chiral OD-H,21.1×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびIPA。
化合物74.4の合成。化合物74.4を、化合物57.7と類似の様式で調製した。明黄色油状物を70.1から54%の収率で単離した。
化合物74.6の合成。100mLの丸底フラスコに、74.5(486mg,0.46mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)およびTBAF(120mg,0.46mmol,1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM/MeOH/HOAc(30/1/0.15)で展開する薄層クロマトグラフィーにより精製した。78mg(21%)の74.7を白色固体として得た。
化合物I-244およびI-245の合成。25mLの丸底フラスコに、化合物74.7(78mg,0.10mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(2mL)およびTBAF(100mg,0.38mmol,4.02当量)を入れた。得られた溶液を室温で4日間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM/MeOH/HOAc(1:16:0.1)を用いるシリカゲルカラムに通した。そのように得られた生成物(70mg)を、分取HPLCによって以下の条件下でさらに精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:水(50mMのNH4CO3を含む)およびCH3CN(5.0%のCH3CNから、10分間で42.0%まで上昇、2分間で95.0%まで上昇、2分間で5.0%まで下降);検出器:UV 254/220nm。10.5mg(38%)の化合物I-244および4.6mg(16%)の化合物I-245を、両方白色固体として得た。MS(ES):m/z 582 (M+H)+。
化合物I-244についての分析データ: 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): δ 7.99 (1H, s), 7.63-7.60 (1H, m), 7.23-7.22 (4H, m), 5.26-5.22 (1H, dd, J1 = 9.0 Hz, J2 = 3.0 Hz), 4.30-4.25 (1H, d, J = 12.0 Hz), 3.70-3.62 (1H, t, J = 12.0 Hz), 3.50-3.47 (1H, m), 3.20-3.19 (1H, m), 3.08-2.90 (1H, m), 2.82 (3H, s), 2.80-2.69 (1H, m), 1.83 (3H, s), 1.81 (3H, s), 1.73-1.62 (4H, m), 1.36-1.31 (4H, m), 1.25-1.10 (3H, m)。
化合物I-245についての分析データ: MS(ES):m/z 582 (M+H) +; 604 (M+Na)+. 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): δ7.97 (1H, s), 7.65-7.62 (1H, m), 7.32-7.25 (4H, m), 5.29-5.26 (1H, m), 4.30-4.26 (1H, m), 3.70-3.63 (1H, m), 3.54-3.45 (1H, m), 3.19-2.96 (1H, m), 2.82 (3H, s), 2.76-2.63 (1H, m), 1.94 (3H, s), 1.91 (3H, s), 1.81-1.67 (2H, m), 1.53-1.38 (9H, m)。
実施例76:2-[1-[2-(2-メトキシフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-181)の合成。
化合物76.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した250mLの3つ口丸底フラスコに、オキサン-4-オール(86g,842.05mmol,2.01当量)およびFeCl3(10g)を入れた。その後、57.2(63g,419.51mmol,1.00当量)を滴下により撹拌しながら0℃で添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。得られた溶液を500mLのH2Oで希釈した。得られた溶液を3×1000mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた溶液を3×300mLの塩化ナトリウム(sat.)で抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、22g(21%)の76.1を白色固体として得た。
化合物76.2の合成。76.1のエナンチオマー(22g)を、キラル分取HPLCによって以下の条件下で分割した(Gilson Gx 281):カラム:Venusil Chiral OD-H,21.1×25cm,5μm;移動相:ヘキサン(0.2%のTEA)およびエタノール(0.2%のTEA)(10%のエタノール(0.2%のTEA)を13分間保持);検出器:UV 220/254nm。11.4g(52%)の76.2を白色固体として得た。
化合物76.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した500mLの3つ口丸底フラスコに、70.1(12g,20.49mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(200mL)、76.2(6.2g,24.57mmol,1.20当量)およびDIAD(6.5g,32.18mmol,1.57当量)を入れた。その後、トリフェニルホスファン(8.4g,32.03mmol,1.56当量)のテトラヒドロフラン(100mL)中の溶液を滴下により撹拌しながら0℃で60分間で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、17g(粗製)の76.3を白色固体として得た。
化合物76.4の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した500mLの3つ口丸底フラスコに、76.3(17g,粗製)、トルエン(300mL)、Pd(PPh3)4(1.7g,1.47mmol,0.07当量)および2-(トリブチルスタンニル)-1,3-オキサゾール(8.6g,24.02mmol,1.16当量)を入れた。得られた溶液を110℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、6gの76.4を白色固体として得た。
化合物I-181の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、76.4(6g,7.43mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(100mL)、TBAF(2.3g,8.80mmol,1.18当量)を入れた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(50:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、3.4g(80%)の化合物I-181を白色固体として得た。
精製: MS(ES):m/z 570 (M+H)+, 592 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.22-1.36 (m, 2H), 1.62 (m, 8H), 2.75 (s, 3H), 3.20-3.39 (m, 3H), 3.48-3.58 (m, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.85-4.20 (m, 2H), 5.30 (m, 1H), 7.03 (m, 2H), 7.33-7.50 (m, 3H), 8.2 (s, 1H)。
実施例77:2-[1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパンアミド(I-246)の合成。
化合物I-246を、化合物I-181から、実施例4の方法に従って調製した。精製:ジクロロメタン/メタノール(40:1)を用いるシリカゲルカラム。白色固体を37%の収率で単離した。MS(ES):m/z 591 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.29-1.36 (m, 2H), 1.65-1.67 (m, 8H), 2.75 (s, 3H), 3.20-3.26 (m, 2H), 3.50-3.59 (m, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.95-4.09 (m, 2H), 5.26-5.31 (t, 1H), 6.78 (brs, 1H), 6.97-7.10 (m, 3H), 7.27-7.33 (m, 1H), 7.39 (s, 1H),7.47-7.49 (m, 1H), 8.22 (s, 1H)。
実施例78:3-[1-(アゼチジン-1-イル)-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル]-1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(I-247)の合成。
化合物I-247を、化合物I-181およびアゼチジンから、実施例4の方法に従って調製した。精製: MS(ES):m/z 609 (M+H)+. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ8.24 (1H, s), 7.48-7.46 (1H, d), 7.40 (1H, s), 7.31-7.29 (1H, t), 7.06-7.00 (2H, m), 5.31-5.29 (1H, m), 3.91-3.89 (2H, m), 3.86-3.81 (4H, m), 3.81 (3H, s), 3.70-3.58 (2H, m), 3.38-3.24 (1H, m), 3.23-3.21 (2H, m), 2.78 (3H, s), 2.14-2.09 (2H, t), 1.64-1.63 (8H, m), 1.40-1.15 (2H, m)。
実施例79:2-[1-[(2R)-2-ヒドロキシ-2-(2-メトキシフェニル)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-248)の合成。
50mLの丸底フラスコに、I-181(100mg,0.18mmol,1.00当量)、重炭酸ナトリウム(798mg,9.50mmol,50.11当量)およびジクロロメタン(10mL)を入れた。その後、BBr3(476mg,10.03当量)を滴下により撹拌しながら0℃で添加した。得られた溶液を室温で0.5時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、メタノール/DCM(1:20)で展開する薄層クロマトグラフィーにより精製した。9.6mg(11%)の化合物I-248を白色固体として得た。MS(ES):m/z 586 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.79-1.82 (d, 6H), 2.78 (s, 3H), 3.33 (s, 3H), 4.00-4.05 (m, 1H), 4.25-4.31 (m, 1H), 5.14-5.17 (t, 1H), 6.71-6.73 (d, 1H), 6.87-6.90 (t, 1H), 7.07-7.11 (t, 1H), 7.25 (s, 1H), 7.35-7.36 (d, 1H), 7.96 (s, 1H)。
実施例80:2-[1-[(2R)-2-(2-エチルフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-249)の合成。
化合物80.2の合成。化合物80.2を、化合物57.5の調製についての方法に従って調製した。精製:ラセミ生成物のエナンチオマー(550mg)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で分離した(Gilson Gx 281):カラム:Venusil Chiral OD-H,21.1×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびエタノール(5%のエタノールを7分間保持);検出器:UV 220/254nm。300mgの生成物を得た(74.2から0.05%の収率)。
化合物I-249の合成。化合物I-249を、実施例57の方法に従って調製した。精製:ジクロロメタン/メタノール(40:1)を用いるシリカゲルカラム。56.6mg(80%)の化合物I-249を白色固体として得た。MS(ES):m/z 568 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.23-1.28 (t, 3H), 1.40-1.42 (m, 2H), 1.64-1.68 (m, 2H), 1.77-1.81 (d, 6H), 2.72-2.76 (m, 1H), 2.80 (s, 3H), 2.89-2.94 (m, 1H), 3.32-3.62 (m, 6H), 4.26-4.27 (d, 1H), 5.22-5.26 (d, 1H), 7.22-7.27 (m, 4H), 7.59-7.62 (m, 1H), 7.96(s, 1H)。
実施例81:2-[1-[(2R)-2-(2-クロロフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-250)の合成および実施例82:2-[1-[(2S)-2-(2-クロロフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-251)の合成。
化合物81.3の合成。化合物81.3を、57.3の調製について使用した方法に従って、エポキシド開環工程において4-ヒドロキシピランをイソプロパノールの代わりに用いて調製した。明黄色液体を5%の全体収率で単離した。
化合物81.6の合成。化合物81.6を、81.3および70.1から、実施例67についての手順に従って調製した。精製:後処理後に得られた残渣をシリカゲルカラムに入れ、そしてDCM/MeOH=100:1で溶出した。このように得られた生成物をフラッシュ分取HPLCによって、以下の条件下で再度精製した(IntelFlash-1):カラム:C18シリカゲル;移動相:アセトニトリル:水=0:100をアセトニトリル:水=100:0まで16分以内で上昇させた;検出器:UV 220nm。40mg(23%)の81.6を無色油状物として得た。
化合物I-250およびI-251の合成。81.6のエナンチオマーを、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で分離した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IA,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびIPA(20%のIPAを22分間保持);検出器:UV 220/254nm。2.8mg(7%)の化合物I-250および3.5mg(9%)のI-251を白色固体として得た。
化合物I-250についての分析データ:MS(ES):m/z 574 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.00 (s, 1H), 7.75 (d, 1H, J = 6.0 Hz), 7.45 (m, 2H), 7.35 (d, 1H, J = 5.1 Hz), 7.29 (s, 1H), 5.49 (q, 1H, J = 5.1 Hz), 4.32 (m, 1 H), 3.99 (m, 1H), 3.70 (m, 2 H), 3.50 (m, 1H), 3.40 (m, 2H), 2.83 (s, 3H), 1.82 (s, 3H), 1.80 (s, 3H), 1.75 (m, 2H), 1.52 (m, 2H)。
化合物I-251についての分析データ: MS(ES):m/z 574 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 7.99 ( s, 1 H), 7.75 (d, 1 H, J = 6.0 Hz), 7.45 (m, 3 H), 7.29 (s, 1 H), 5.49 (q, 1 H, J = 3.3 Hz), 4.32 (m, 1 H), 3.99 (m, 1 H), 3.71-3.49 (m, 3 H), 3.38 (m, 2H), 2.83 (s, 3 H), 1.82(s, 3 H), 1.80 (s, 3 H), 1.74 (m, 2H), 1.50 (m, 2H)。
実施例83:2-[1-[(2R)-2-(2-クロロフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパンアミド(I-252)の合成。
化合物I-252を、化合物I-250(実施例81)および塩化アンモニウムから、実施例4の方法に従って調製した。白色固体を60%の収率で単離した。MS(ES):m/z 595 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ8.22 (1H, s), 7.70-7.67 (1H, d), 7.49-7.37 (4H, m), 7.30-6.70 (2H, m), 5.35-5.30 (1H, m), 4.30-4.15 (1H, m), 3.90-3.80 (1H, m), 3.54-3.52 (2H, m), 3.40-3.36 (1H, m), 3.32-3.21 (2H, m), 2.75 (3H, s), 1.66-1.60 (8H, m), 1.32-1.24 (2H, m)。
実施例84:3-[1-(アゼチジン-1-イル)-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル]-1-[(2R)-2-(2-クロロフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(I-253)の合成。
化合物I-253を、化合物I-250(実施例81)およびアゼチジンから、実施例4の方法に従って調製した。白色固体を49%の収率で単離した。MS(ES):m/z 613 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ8.24 (1H, s), 7.69-7.66 (1H, d), 7.48-7.38 (4H, m), 5.35-5.30 (1H, m), 4.30-4.21 (1H, m), 3.90-3.88 (4H, m), 3.57-3.48 (2H, m), 3.33-3.30 (1H, m), 3.27-3.24 (3H, m), 2.77 (3H, s), 2.12 (2H, m), 1.70-1.61 (8H, m), 1.38-1.25 (2H, m)。
実施例85:2-[1-[(2R)-2-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-(2-メトキシフェニル)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-254)の合成。
化合物85.2の合成。2Lの3つ口丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(800mL)、エタン-1,2-ジオール(40g,644.46mmol,1.00当量)およびイミダゾール(61.4g,901.92mmol,1.40当量)を入れた。その後、TBDPSCl(186.3g)を滴下により撹拌しながら0℃で30分間で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別し、そしてその濾過ケーキを200mLのEAで洗浄した。得られた混合物を200mLのブラインで洗浄し、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:25)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、83g(43%)の2-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]エタン-1-オール(85.2)を無色油状物として得た。
化合物85.3の合成。化合物85.3を、57.3の合成について使用した方法に従って、85.2をイソプロパノールの代わりに用いて調製した。黄色油状物を5%の収率で単離した。
化合物85.4の合成。85.3のエナンチオマーを、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で分離した(Gilson Gx 281):カラム:Venusil Chiral OD-H,21.1×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびIPA(2.0%のIPAを16分間保持);検出器:UV 220/254nm。270mg(39%)の85.4を黄色油状物として得た。
化合物I-254の合成。化合物I-254を、実施例57の方法に従って調製した。精製:後処理後に得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(40:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、14mg(70.1から4%)の化合物I-254を白色固体として得た。MS(ES):m/z 468 (M-C2H5O2)+,530 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.65-1.67 (d, 6H), 2.69 (s, 3H), 3.20-3.39 (m, 1H), 3.41-3.49 (m, 1H), 3.51-3.57 (m, 2H), 3.68 (s, 3H), 3.88-3.95 (m,1H), 4.20-4.27 (m, 1H), 5.16-5.21 (t, 1H), 6.78-6.81 (d, 1H), 6.88-6.93 (t, 1H), 7.13-7.18 (m, 2H), 7.41-7.44 (d, 1H), 7.95 (s, 1H)。
実施例86:2-[1-[(2R)-2-(2-エチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-255)の合成。
化合物86.5の合成。化合物86.5を、化合物85.3と類似の様式で調製した。無色油状物を2%の収率で単離した。
化合物86.7の合成。化合物86.7を、実施例57の方法に従って調製した。精製:後処理後に得られた残渣を、ジクロロメタン/メタノール/HOAc(40:1:0.1)を用いてTLCプレートに通した。精製により、406mg(70.1から57%)の86.7を白色粉末として得た。
化合物I-255の合成。(R)エナンチオマーを、406mgの86.7から、キラル分取HPLCによって以下の条件下で単離した:カラム:CHIRALPAK IA;移動相:ヘキサン(0.1%の酢酸):IPA=75:25;検出器:UV 254nm。44.5mgの化合物I-255を白色固体として得た。MS(ES):m/z 528 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): δ 7.98 (1H, d, J = 0.6 Hz), 7.62-7.59 (1H, m), 7.31-7.21 (4H, m), 5.19-5.15 (1H, dd, J1 = 9 Hz, J2 = 3.3 Hz), 4.26-4.20 (1H, dd, J1 = 14.7 Hz, J2 = 3.3 Hz), 3.93-3.85 (1H, dd, J1 = 14.7 Hz, J2 = 9 Hz), 3.57-3.53 (2H, m), 3.49-3.40 (1H, m), 2.96-2.87 (1H, m), 2.80-2.70 (4H, m), 1.81 (3H, s), 1.80 (3H, s), 1.30-1.25 (3H, t, J = 7.5 Hz)。
実施例87:2-[1-[(2R)-2-(2-エトキシフェニル)-2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-256)の合成。
化合物87.4の合成。化合物87.4を、87.1から、化合物57.5と類似の様式で調製した。黄色油状物を2%の全体収率で単離した。
化合物I-256の合成。化合物I-256を、87.4および70.1から、化合物I-158の合成(実施例57)と類似の様式で調製した。MS(ES):m/z 482 (M-C2H5O2)+, 544 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.31-1.41 (t, 3H), 1.72-1.74 (d, 2H), 2.77-2.81 (s, 3H), 3.32-3.68 (m, 4H), 4.02-4.11 (m, 2H), 4.21-4.23 (m, 2H), 5.30-5.35 (t, 1H), 6.93-7.31 (m, 2H), 7.24-7.30 (m, 2H), 7.52-7.54 (d, 1H), 7.98 (s, 1H)。
実施例88:N-(2-ヒドロキシエチル)-2-[1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパンアミド(I-257)の合成。
88.1の合成。化合物88.1を、化合物I-158(実施例57)から、実施例4と類似の様式で調製した。白色固体を48%の収率で単離した。
化合物I-257の合成。50mLの丸底フラスコに、88.1(50mg,0.07mmol,1.00当量)、TBAF(20mg,0.08mmol,1.05当量)およびテトラヒドロフラン(5mL)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いるTLCにより精製して、8mg(19%)の化合物I-257を明黄色固体として得た。MS(ES):m/z 571 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.14-1.15 (m, 6H), 1.71-1.96 (m, 6H), 2.41 (s, 3H), 3.33 (m, 1H), 3.46 (m, 1H), 3.56 (m, 1H), 3.74 (m, 4H), 3.93 (s, 3H), 5.13 (s, 1H), 7.00 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.19 (s, 1H), 7.28-7.33 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.46-7.48 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.87 (s, 1H)。
実施例89:2-[1-[(2R)-2-[(2R)-2-ヒドロキシプロポキシ]-2-(2-メトキシフェニル)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-258)の合成。
化合物89.2の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、ジクロロメタン(100mL)、(2R)-2-ヒドロキシプロパン酸メチル(10g,96.06mmol,1.00当量)および1H-イミダゾール(9.8g,143.95mmol,1.50当量)を入れた。その後、TBDPSCl(29.1g,112.45mmol,1.17当量)を滴下により撹拌しながら0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:50)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、32g(97%)の89.2を無色油状物として得た。
化合物89.3の合成。500mLの3つ口丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(200mL)および89.2(28g,81.75mmol,1.00当量)を入れた。その後、LiAlH4(1.56g,41.11mmol,0.50当量)を少しずつ-30℃で添加した。得られた溶液を-30℃で30分間撹拌した。この反応を、100mLのNH4Cl(sat.,aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×200mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:30)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、11.8g(46%)の(2R)-2-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]プロパン-1-オール(89.3)を無色油状物として得た。
化合物89.4の合成。化合物89.4を、57.2および化合物89.3から、化合物57.3と類似の様式で調製した。無色油状物を1%の収率で単離した。
化合物I-258の合成。化合物I-258を、89.4および70.1から、化合物14.5の調製と類似の様式で調製した。白色固体を70.1から22%の収率で単離した。MS(ES):m/z 544 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.05 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 1.79-1.80 (m, 6H), 2.81 (s, 3H), 3.13-3.18 (m, 1H), 3.83-3.87 (m, 4H), 4.01-4.06 (m, 1H), 4.28-4.34 (m, 1H), 5.27-5.31 (m, 1H), 6.94 (d, J = 8.4, 1H), 7.03 (t, J = 7.6, 1H), 7.26-7.30 (m, 2H), 7.54 (d, J = 7.6, 1H), 7.98 (s, 1H)。
実施例90:2-[1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(オキサン-4-イルメトキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-259)の合成。
化合物90.2の合成。化合物90.2を、57.2および(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メタノールから、57.5の合成と類似の様式で調製した。キラル分離:Gilson Gx 281;カラム:Venusil Chiral OD-H,0.46×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびEtOH(5.0%のEtOHを18分間保持);検出器:UV 254nm。970mg(12%)の無色油状物を単離した。
化合物I-259の合成。化合物I-259を、90.2および70.1から、化合物I-158の調製、実施例57と類似の様式で調製した。MS(ES):m/z 584 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.13-1.46 (m, 2H), 1.51-1.57 (m, 2H), 1.62-1.80 (m, 7H), 2.76-2.81 (s, 3H), 3.07-3.12 (t, 1H), 3.25-3.56 (m, 3H), 3.82-3.92 (m, 5H), 4.09-4.21 (m, 2H, 5.21-5.26 (t, 1H), 6.95-7.05 (m, 2H), 7.32-7.32 (m, 2H), 7.44-7.47 (m, 1H), 8.00 (s, 1H)。
実施例91:2-[1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(オキサン-4-イルメトキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパンアミド(I-260)の合成。
化合物I-260を、化合物I-259(実施例90)から、実施例4の方法に従って調製した。白色固体を43%の収率で単離した。MS(ES):m/z 583 (M+H)+, 605 (M+Na)+. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ8.22 (1H, s), 7.39-7.26 (3H, m), 7.05-6.97 (3H, m), 6.70 (1H, br s), 5.12-5.08 (1H, m), 4.07-3.94 (2H, m), 3.78-3.70 (5H, m), 3.19-3.00 (4H, m), 2.73 (3H, s), 1.65-1.64 (7H, m), 1.44-1.36 (2H, m), 1.20-0.99 (2H, m)。
実施例92:(R)-2-(1-(2-(2-メトキシフェニル)-2-(オキセタン-3-イルオキシ)エチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-261)の合成および実施例93:(S)-2-(1-(2-(2-メトキシフェニル)-2-(オキセタン-3-イルオキシ)エチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-262)の合成。
化合物92.1の合成。化合物92.1を、57.2から、73.2の調製と類似の様式で調製した。黄色油状物を8%の収率で単離した。
化合物92.4の合成。化合物92.4を、92.1および70.1から、化合物I-158の合成、実施例57と類似の様式で調製した。白色固体を70.1から15%の収率で単離した。
化合物I-261およびI-262の合成。92.4のエナンチオマー(100mg)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で分離した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサン(0.1%のDEA)およびエタノール(0.2%のDEA)(25.0%のエタノール(0.2%のDEA)を8分間保持);検出器:UV 220/250nm。11.1mgの化合物I-261および10.2mgの化合物I-262を得た。
化合物I-261についての分析データ: MS(ES):m/z 542 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.68-1.69 (d, 6H), 2.73 ( s, 3H), 3.70 (s, 3H), 4.10-4.16 (m, 1H), 4.26-4.38 (m, 3H), 4.61-4.71 (m, 3H), 6.02 (br s, 1H), 7.00-7.08 (m, 2H) , 7.32 (s, 1H), 7.37-7.40 (m, 1H), 7.42-7.56 (m, 1H), 8.17 (s, 1H), 12.4 (br s, 1H)。
化合物I-262についての分析データ: MS(ES):m/z 542 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.68-1.69 (d, 6H), 2.73 ( s, 3H), 3.70 (s, 3H), 4.10-4.16 (m, 1H), 4.26-4.38 (m, 3H), 4.61-4.71 (m, 3H), 6.01 (br s, 1H), 7.00-7.08 (m, 2H), 7.32 (s, 1H), 7.37-7.40 (m, 1H), 7.42-7.56 (m, 1H), 8.17 (s, 1H), 12.40 (br s, 1H)。
実施例94:2-[1-[(2S)-2-(2-エチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-263)の合成。
化合物94.1の合成。化合物94.1を、69.2から、57.3についてと同じ方法を使用して調製した。無色油状物を2%の収率で単離した。
化合物94.4の合成。化合物94.4を、94.1および70.1から、化合物I-158、実施例57についてと同じ手順を使用して調製した。白色粉末を57%の収率で単離した。
化合物I-263の単離。94.4のエナンチオマー(406mg)をキラル分取HPLCによって以下の条件下で分離した:カラム:CHIRALPAK IA;移動:ヘキサン(0.1%の酢酸):IPA=75:25;検出器:UV 254nm。34.2mgの化合物I-263を白色固体として得た。MS(ES):m/z 528(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): 7.98 (1H, d, J=0.6 Hz), 7.62-7.59 (1H, m), 7.31-7.21 (4H, m), 5.19-5.15 (1H, dd, J1=9 Hz, J2=3.3 Hz), 4.26-4.20 (1H, dd, J1=14.7 Hz, J2=3.3 Hz), 3.93-3.85 (1H, dd, J1=14.7 Hz, J2=9 Hz), 3.57-3.53 (2H, m), 3.49-3.40 (1H, m), 2.96-2.87 (1H, m), 2.80-2.70 (4H, m), 1.81 (3H, s), 1.80 (3H, s), 1.30-1.25 (3H, t, J=7.5 Hz)。
実施例95:中間体95.4の合成。
化合物95.1の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、1.7(5g,12.40mmol,1.00当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(60mL)、[ブロモ(フェニル)メチル]ベンゼン(3.966g,16.05mmol,1.29当量)および水素化ナトリウム(644.8mg,16.12mmol,1.30当量,60%)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、300mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を4×200mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、200mLのブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:30)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.93g(27%)の95.1を黄色固体として得た。
化合物95.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した250mLの3つ口丸底フラスコに、95.1(8.15g,14.31mmol,1.00当量)、トルエン(40mL)、2-(トリブチルスタンニル)-1,3-オキサゾール(10.024g,27.99mmol,1.96当量)およびPd(PPh3)4(2.426g,2.10mmol,0.15当量)を入れた。得られた溶液をN2雰囲気下110℃油浴中で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、5.5g(69%)の95.2を褐色固体として得た。
化合物95.3の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、95.2(5.5g,9.86mmol,1.00当量)、トリフルオロ酢酸(30mL)およびCF3SO3H(2.97g)を入れた。得られた溶液を水/氷浴中0℃で3時間撹拌し、次いで300mLの水で希釈した。その固体を濾過により集め、次いで100mLのエタノールに溶解させた。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その固体を濾過により集めて、2.5g(76%)の95.3を白色固体として得た。
化合物95.4の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、95.3(2.556g,7.58mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(20mL)、tert-ブチル(クロロ)ジフェニルシラン(4.181g,15.21mmol,2.00当量)およびイミダゾール(1.038g,15.26mmol,2.01当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:30)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、4g(92%)の95.4を白色固体として得た。
実施例96:2-[1-[(2R)-2-[2-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-264)の合成。
化合物96.4の合成。化合物96.4を、2-(ジフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドから、57.5の合成についての手順に従って調製した。キラル分離:Gilson Gx 281;カラム:Venusil Chiral OD-H,21.1×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびエタノール(2%のエタノールを13分間保持);検出器:UV 254/220nm。248mg(96.1から2%の全体収率)の無色油状物を単離した。
化合物I-264の合成。化合物I-264を、中間体95.4および96.4から、化合物67.8と類似の様式で調製した。白色固体を95.4から20%の収率で単離した。MS(ES):m/z 607 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.23-1.30 (m, 2H),1.65 (m, 8H),2.75 (s, 3H),3.24-3.27 (m, 2H),3.50-3.53 (m, 2H),3.96-4.18 (m, 2H),5.26-5.27 (m,1H),7.00-7.65 (m,5H),8.24 (s,1H),12.42 (s,1H)。
実施例97:(R)-2-(1-(2-イソプロポキシ-2-(2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)エチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-265)の合成。
化合物97.1の合成。化合物97.1を、2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドおよびイソプロパノールから、化合物57.3についてと同じ方法を使用して調製した。無色油状物を17%の全体収率で単離した。
化合物97.3の合成。化合物97.3を、95.4および97.1から、実施例96と類似の様式で調製した。白色固体を95.4から23%の収率で単離した。
化合物I-265の合成。390mgの97.3のRエナンチオマーを、キラル分取HPLCによって以下の条件下で単離した:Gilson Gx 281;カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサン(0.1%のTFA)およびIPA(0.1%のTFA)(4%のIPA(0.1%TFA)を10分間保持);検出器:UV 254/220nm。56.2mgの白色固体を得た。MS(ES):m/z 582 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.23 (s, 1 H), 7.72-7.68 (m, 1 H), 7.52-7.45 (m, 2 H), 7.38-7.34 (m, 2 H), 5.16 (t, 1 H, J = 6.6 Hz), 4.06-3.97 (m, 2 H) , 3.46-3.32 (m, 1 H), 2.74 (s, 3H) , 1.65 (d, 6 H, J = 1.2 Hz), 0.95 (t, 6 H, J = 6.0 Hz)。
実施例98:2-メチル-2-[5-メチル-1-[(2R)-2-(オキサン-4-イルオキシ)-2-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル]-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-266)の合成。
化合物98.1の合成。化合物98.1を、2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドおよびオキサン-4-オールから、化合物57.3についてと同じ方法を使用して調製した。無色油状物を2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドから5%の収率で単離した。
化合物I-266の合成。化合物I-266を、98.1および70.1から、実施例97と類似の様式で調製した。MS(ES):m/z 608 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): 7.90 (2H, m), 771-7.63 (2H, m), 7.48-7.43 (1H, m), 7.20 (1H, s), 5.35-5.34 (1H, m), 4.30-4.24 (1H, m), 3.89-3.70 (1H, m), 3.55-3.34 (2H, m), 3.33-3.20 (2H, m), 2.73 (3H, s), 1.71-1.50 (8H, m), 1.37-1.20 (2H, m)。
実施例99:2-[1-[(2R)-2-[2-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-267)の合成。
化合物99.1の合成。化合物99.1を、2-(ジフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドおよびイソプロパノールから、化合物57.5についてと同じ方法を使用して調製した。精製:Venusil キラルOD-Hカラム,0.46×25cm,5μm;移動相:ヘキサン:IPA=98:2;検出器:UV 220nm。白色固体を2-(ジフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドから13%の収率で単離した。
化合物I-267の合成。化合物I-267を、99.1および95.4から、化合物I-264(実施例96)と類似の様式で調製した。白色固体を95.4から37%の収率で単離した。MS(ES):m/z 564 (M+H)+. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz):δ12.38 (1H, br s), 8.23 (1H, s), 7.62-7.61 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.60-7.22 (3H, m), 7.20-6.97 (2H, m), 5.20-5.16 (1H, t), 4.04 (2H, m), 3.47-3.33 (1H, m), 2.74 (3H, s), 1.65-1.64 (6H, d, J = 2.1 Hz ), 0.98-0.93 (6H, m)。
実施例100:2-[1-[(2R)-2-[2-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパンアミド(I-268)の合成。
化合物I-268を、I-267および塩化アンモニウムから、実施例4と同じ方法を使用して調製した。白色固体を80%の収率で単離した。MS(ES):m/z 563 (M+H)+. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz):δ8.22 (1H, s), 7.62-7.60 (1H, m), 7.31 (1H, m), 7.39-7.32 (3H, m), 7.21-6.96 (3H, m), 5.18 (1H, m), 4.03 (2H, m), 3.45-3.41 (1H, m), 2.73 (3H,s), 1.63 (6H, d), 0.96 (6H, d)。
実施例101:(R)-2-(1-(2-(2-メトキシフェニル)-2-(オキセタン-3-イルメトキシ)エチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-269)の合成。
化合物101.2の合成。化合物101.1を、57.2および市販の101.1から、73.2と類似の様式で調製した。無色油状物を38%の収率で単離した。
化合物I-269の合成。化合物I-269を、95.4および101.2から、I-265(実施例97)と類似の様式で調製した。白色固体を95.4から2%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 556 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.70 (d, 6H), 2.69 (s, 3H), 3.08-3.12 (m, 1H), 3.62-3.81 (m, 5H), 4.16-4.23 (m, 3H), 4.32-4.28 (m, 1H), 4.48-4.54 (m, 2H) , 6.09 (m, 1H) , 6.99-7.09 (m, 2H) , 7.32 (s, 1H), 7.38-7.40 (m, 1H), 7.43-7.57 (m, 1H), 8.17 (s, 1H)。
実施例102:2-[1-[(2R)-2-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-270)。
化合物102.1の合成。化合物102.1を、4-ブロモ-2-メトキシベンズアルデヒドおよびオキサン-4-オールから、57.5と類似の様式で調製した。Rエナンチオマーをキラル分取HPLCによって以下の条件下で単離した:カラム:Chiralcel OJ-H:0.46×25cm,5μm;移動相,ヘキサン:EtOH=75:25;検出器:254nm。白色固体を2%の全体収率で単離した。
化合物I-270の合成。化合物I-270を、95.4および102.1から、I-264(実施例96)と類似の様式で調製した。白色固体を95.4から27%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 650 (M+H)+. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 8.24 (1H, s), 7.43-7.39 (2H, m), 7.25-7.21 (2H, m), 5.23-5.19 (1H, m), 4.07-3.95 (2H, m), 3.83 (3H, s), 3.59-3.49 (2H, m), 3.32-3.20 (2H, m), 2.75 (3H, s), 1.67-1.64 (8H, m), 1.35-1.31 (2H, m)。
実施例103:2-[1-[(2R)-2-[2-(d3)メトキシフェニル]-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-271)の合成。
化合物103.1の合成。化合物103.1を、2-(d3)メトキシベンズアルデヒドおよびオキサン-4-オールから、57.5と類似の様式で調製した。Rエナンチオマーをキラル分取HPLCによって、以下の条件下で単離した(Gilson Gx 281):カラム:Venusil Chiral OD-H:21.1×25cm,5μm;移動相,ヘキサンおよびEtOH(5%のEtOHを12分間);検出器:220/254nm。白色固体を9%の全体収率で単離した。
化合物I-271の合成。化合物I-271を、95.4および103.1から、実施例96と類似の様式で調製した。白色固体を95.4から42%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 573 (M+H)+. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ12.4 (1H, br s), 8.25 (1H, s), 7.50-7.49 (1H, d), 7.39 (1H, m), 7.34-7.28 (1H, m), 7.06-6.99 (2H, m), 5.30-5.26 (1H, m), 4.07-3.80 (2H, m), 3.59-3.48 (2H, m), 3.39-3.32 (1H, m), 3.27-3.20 (2H, m), 2.75 (3H, s), 1.69-1.67 (8H, m), 1.38-1.21 (2H, m)。
実施例104:2-[1-[(2R)-2-[2-(d3)メトキシフェニル]-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパンアミド(I-272)の合成。
化合物I-272を、I-271(実施例103)および塩化アンモニウムから、実施例4についてと同じ方法を使用して調製した。白色固体を57%の収率で単離した。MS(ES):m/z 594 (M+Na)+. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ1.20-1.33 (m, 2H), 1.65-1.67 (m, 8H), 2.75 (s, 3H), 3.20-3.26 (m, 2H), 3.33-3.37 (m, 1H), 3.50-3.58 (m, 2H), 3.94-4.04 (m, 2H), 5.26-5.31 (s, 1H), 6.99-7.06 (m, 4H), 7.27-7.29 (m, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.47-7.50 (d, 1H), 8.22 (s, 1H)。
実施例105:2-[1-[(2R)-2-(2-ヒドロキシフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-273)の合成。
化合物105.1の合成。化合物105.1を、2-(ベンジルオキシ)ベンズアルデヒドおよびオキサン-4-オールから、57.5と類似の様式で調製した。Rエナンチオマーを分取SFCによって以下の条件下で単離した:カラム:Chiralpak AD-H,2×25cm;移動相:CO2(75%),エタノール(25%);検出器:UV 254nm。その生成物を2-(ベンジルオキシ)ベンズアルデヒドから10%の全体収率で単離した。
化合物105.4の合成。化合物105.4を、70.1および105.1から、実施例57と類似の様式で調製した。白色固体を70.1から25%の全体収率で単離した。
化合物I-273の合成。100mLの丸底フラスコに、105.4(100mg,0.15mmol,1.00当量)およびメタノール(20mL)を入れた。その後、炭素担持パラジウム(20mg)を添加した。そのフラスコを排気して窒素でフラッシュすることを3回行い、その後、水素でフラッシュした。この混合物を水素の雰囲気下室温で一晩撹拌した。その固体を濾過により集めた。その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/MeOH/HOAc(30:1:0.15)で展開する薄層クロマトグラフィーにより精製した。35.7mg(41%)のI-273を白色固体として得た。MS(ES):m/z 556 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.18-1.34 (m, 2H), 1.57-1.62 (m, 2H), 1.62 (s, 3H), 1.70 (s, 3H), 2.75 (s, 3H), 3.12-3.35 (m, 3H), 3.50-3.70 (m, 2H), 3.78 (m, 1H), 4.11-4.14 (m, 1H), 5.23-5.28 (m, 1H), 6.81-6.85 (m, 2H), 7.06-7.11 (m, 1H), 7.36-7.37 (m, 1H)。
実施例106:2-[1-[(2R)-2-[2-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパンアミド(I-274)の合成。
化合物I-274を、I-264(実施例96)および塩化アンモニウムから、実施例4と類似の様式で調製した。63.4mgの白色固体を57%の収率で単離した。MS(ES):m/z 627 (M+Na)+. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 1.24-1.34 (m, 2H),1.63-1.65 (m, 8H),2.74 (s, 3H),3.20-3.26 (m, 2H),3.32 (m, 1H),3.53 (m, 2H), 4.01-4.10 (m, 2H), 5.27 (m, 1H),6.98 (br s,1H),6.98 (br s,1H),7.18 (br s,1H),7.21-7.32 (m, 1H),7.34-7.47 (m, 3H),7.62-7.64 (m, 1H),8.22 (s, 1H)。
実施例107:3-[1-(アゼチジン-1-イル)-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル]-1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(オキサン-4-イルメトキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(I-275)の合成。
化合物I-275を、I-259(実施例90)およびアゼチジンから、密封チューブを丸底フラスコの代わりに使用して、実施例4と類似の様式で調製した。46.8mgの白色固体を44%の収率で単離した。MS(ES):m/z 623 (M+H)+. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ8.23 (1H, s), 7.40-7.28 (3H,m), 7.06-7.00 (2H, m), 5.14-5.09 (1H, t), 4.09 (1H, m), 3.87-3.84 (4H, m), 3.80 (3H, s), 3.78-3.69 (2H, m), 3.19-3.11 (3H, m), 3.06-3.00 (1H, m), 2.76 (3H, s), 2.14-2.09 (2H, m),1.63-1.61 (6H, d), 1.44-1.35 (2H, m), 1.10-1.03 (2H, m)。
実施例108:(R)-2-(1-(2-(2-メトキシフェニル)-2-((4-オキソシクロヘキシル)オキシ)エチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-276)の合成。
化合物108.1の合成。化合物108.1を、57.2および4-ヒドロキシシクロヘキサン-1-オンから、化合物57.3の合成についての方法を使用して合成した。400mgの無色油状物を5%の収率で単離した。
化合物I-276の合成。化合物I-276を、108.1および95.4から、実施例97と類似の様式で調製した。7.7mg(95.4から1%)の白色固体を単離した。(MS(ES):m/z 582 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.64-1.78 (m, 10H), 2.06-2.20 (m, 3H), 2.22-2.27 (m, 1H), 2.73 (s, 3H), 3.56 (m, 1H), 3.83 (s, 3H), 4.09 (m, 2H), 5.31-5.35 (m, 1H), 7.02-7.09 (m, 2H), 7.30-7.39 (m, 2H), 7.52-7.42 (d, 1H), 8.23 (s, 6H), 12.42 (s, 1H)。
実施例109:2-[1-[(2R)-2-[(4-ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ]-2-(2-メトキシフェニル)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-277)。
化合物109.2の合成。1000mLの3つ口丸底フラスコに、シクロヘキサン-1,4-ジオール(20g,172.18mmol,1.00当量)、1,4-ジオキサン(500mL)および1H-イミダゾール(17.58g,258.24mmol,1.50当量)を入れた。その後、tert-ブチル(クロロ)ジフェニルシラン(49.69g,180.78mmol,1.05当量)のジオキサン(100mL)中の溶液を滴下により撹拌しながら15℃で添加した。得られた溶液を15℃〜20℃で15時間撹拌した。その固体を濾過した。その濾液を200mLの水で希釈した。得られた溶液を3×200mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(0:1〜1:60〜1:50〜1:30〜1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、32.98g(54%)の109.2を白色半固体として得た。
化合物109.4の合成。化合物109.4を、109.2および57.2から、57.5の合成についての手順を使用して調製した。精製:以下の条件下でのキラル分取HPLC(Gilson):カラム:Venusil Chiral OD-H,21.1×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびエタノール(5%のエタノールを15分間保持);検出器:UV 220/254nm。
化合物109.7の合成。化合物109.7を、70.1および109.4から、実施例57と類似の様式で調製した。白色固体を70.1から14%の収率で単離した。
化合物I-277の合成。10mLの丸底フラスコに、109.7(100mg,0.12mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(5mL)中の溶液を入れた。TBAF(127mg)を添加し、そして得られた溶液を室温で3日間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、メタノール/DCM/HOAc(10:200:1)で溶出する分取TLCにより精製した。7.8mg(11%)の化合物I-277を白色固体として得た。MS(ES):m/z 584 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 0.88-0.94 (m, 1H), 1.01-1.29 (m, 3H), 1.48-1.84 ( m, 10H), 2.70 (s, 3H), 2.97-3.22 (m, 1H), 3.38-3.44 (m ,1H), 3.75 (m, 3H) , 3.98 (m, 1H), 5.24-5.29 (t, 1H) , 6.83-6.94 (m, 2H), 7.15-7.20 (t, 2H) , 7.41-7.44 (d, 1H) , 7.86 (s, 1H)。
実施例110:中間体110.3の合成。
化合物110.2の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、2-アミノ-2-メチルプロパン酸tert-ブチル(1.2g,7.54mmol,1.00当量)のジクロロメタン(20mL)中の溶液を入れた。その後、炭酸ジトリクロロメチル(750mg,2.53mmol,0.34当量)を少しずつ0℃で添加した。30分後、トリエチルアミン(2.3g,22.73mmol,3.02当量)を滴下により撹拌しながら添加した。得られた溶液を室温で5時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を20mLのエチルエーテルで希釈した。その固体を濾過した。その濾液を減圧下で濃縮した。精製により、1.4g(粗製)の2-イソシアナト-2-メチルプロパン酸tert-ブチル(110.2)を黄色油状物として得た。
中間体110.3の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、1.2(1.62g,6.30mmol,1.00当量)の1,4-ジオキサン(20mL)中の溶液を入れた。その後、水素化ナトリウム(280mg,7.00mmol,1.11当量,60%)を10℃で添加し、そしてこの混合物を室温で15分間撹拌した。これに110.2(1.4g,7.56mmol,1.20当量)の1,4-ジオキサン(10mL)中の溶液を滴下により撹拌しながら10℃で添加した。得られた溶液を室温で30分間撹拌し、次いで撹拌しながら一晩100℃まで加熱した。この反応を、30mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、0.2g(粗製)の中間体110.3を黄色油状物として得た。
実施例111:2-[6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-1-[(2R)-2-(2-メチルプロポキシ)-2-フェニルエチル]-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-123)。
化合物111.1の合成。化合物111.1を、メチルプロパン-1-オールおよび14.1から、化合物57.3の合成と類似の様式で調製した。111.1を無色油状物として68%の収率で単離した。
化合物I-123の合成。化合物I-123を、111.1および110.3から、化合物2.5と類似の様式で調製した。この粗製生成物(150mg)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で精製した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびエタノール(0.1%のTFA)(5.0%のエタノール(0.1%TFA)を15分間保持);検出器:UV 220/254nm。33.7mgの明褐色固体を110.3から12%の収率で単離した。MS(ES):m/z 517 (M+H)+, 539 (M+Na)+, 580 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, CD3CN): δ 0.67-0.73 (m, 6H), 1.31 (t, J = 6.9, 3H), 1.60-1.67 (m, 1H), 1.70 (s, 6H), 2.71 (s, 3H), 2.93-3.09 (m, 2H), 3.79-3.87 (m, 1H), 4.08-4.13 (m, 1H), 4.28 (q, J = 7.2, 2H), 4.69-4.73 (m, 1H), 7.32-7.39 (m, 5H)。
実施例112:2-[6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-1-[(2S)-2-(2-メチルプロポキシ)-2-フェニルエチル]-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-124)。
化合物I-124を、112.1および110.3から、実施例111と類似の様式で調製した。22.2mg(110.3から10%)を明褐色固体として単離した。MS(ES):m/z 517 (M+H)+, 539 (M+Na)+, 580 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.64-0.72 (m, 6H), 1.31 (t, J = 6.9, 3H), 1.65 (s, 6H), 2.68 (s, 3H), 2.89-3.03 (m, 2H), 3.80-3.88 (m, 1H), 4.05-4.11 (m, 1H), 4.25 (q, J = 7.2, 2H), 4.64-4.68 (m, 1H), 7.31-7.41 (m, 5H)。
実施例113:(R)-2-(6-(エトキシカルボニル)-1-(2-(4-ヨードフェニル)-2-イソプロポキシエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-129)の合成および実施例114:(S)-2-(6-(エトキシカルボニル)-1-(2-(4-ヨードフェニル)-2-イソプロポキシエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-126)の合成。
化合物113.3の合成。化合物113.3を、化合物57.3と類似の様式で調製した。1.036g(113.1から59%)を無色油状物として単離した。
化合物113.5の合成。化合物113.5を、化合物2.5と類似の様式で調製した。1.2gの白色固体を110.3から79%の収率で単離した。
化合物I-129およびI-126の合成。113.5のエナンチオマー(1.2g)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で分離した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびエタノール(15.0%のエタノールを23分間保持);検出器:UV 220/254nm。325.8mgのI-129(tR=18.56分間)および325.7mgのI-126 (tR=13.09分間) を白色固体として得た。
化合物I-129についての分析データ: MS(ES):m/z 629 (M+H)+, 692 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.89 (d, 3H), 0.91(d, 3H), 1.28 (t, 3H), 1.62 (s, 6H), 2.68 (s, 3H), 3.41 (m, 1H), 3.76 (m, 1H), 4.01 (d, 1H) , 4.26 (q, 2H), 4.73 (m, 1H), 7.19 (d, 2H), 7.73 (d, 2H), 12.3 (br s, 1H)。
化合物I-126についての分析データ: MS(ES):m/z 629 (M+H)+, 692 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.89 (d, 3H), 0.91(d, 3H), 1.28 (t, 3H), 1.62 (s, 6H), 2.68 (s, 3H), 3.41 (m, 1H), 3.76 (m, 1H), 4.0 (d, 1H) , 4.26 (q, 2H), 4.73 (m, 1H), 7.18 (d, 2H), 7.73 (d, 2H), 12.3 (br s, 1H)。
実施例114:2-[1-[(2R)-2-[(2R)-ブタン-2-イルオキシ]-2-フェニルエチル]-6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-130)の合成および実施例115:2-[1-[(2R)-2-[(2R)-ブタン-2-イルオキシ]-2-フェニルエチル]-6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-131)の合成。
化合物114.1の合成。化合物114.1を、14.1から、化合物57.3と類似の様式で調製した。1.3g(40%)の無色油状物を単離した。
化合物114.3の合成。化合物114.3を、化合物2.5と類似の様式で調製した。320mgの白色固体を110.3から77%の収率で単離した。
化合物I-130およびI-131の合成。114.3のエナンチオマーを、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で分離した(Gilson):カラム:Phenomenex Lux 5u Cellulose-4,2.12×25,5μm;移動相:ヘキサン(0.1%TFA)およびエタノール(5.0%のエタノールを22分間保持);検出器:UV 220/254nm。化合物I-130が、先に溶出する化合物であり、65%の収率(117.4mg)で白色固体として単離された。化合物I-131は、2番目に溶出する化合物であり、54%の収率(97.2mg)で白色固体として単離された。
化合物I-130についての分析データ: MS(ES):m/z 517 (M+H)+, 539 (M+Na)+, 580 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 0.66 (t, J = 6.9, 3H), 0.91 (d, J = 6.3, 3H), 1.26-1.35 (m, 2H), 1.40 (t, J = 7.5, 3H), 1.75-1.77 (m, 6H), 2.75 (s, 3H), 3.28-3.34 (m, 1H), 3.80-3.83 (m, 1H), 4.09-4.15 (m, 1H), 4.31 (q, J = 7.2, 2H), 7.29-7.43 (m, 5H)。
化合物I-131についての分析データ: MS(ES):m/z 517 (M+H)+, 539 (M+Na)+, 580 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 0.66 (t, J = 6.9, 3H), 0.91 (d, J = 6.3, 3H), 1.26-1.35 (m, 2H), 1.40 (t, J = 7.5, 3H), 1.75-1.77 (m, 6H), 2.75 (s, 3H), 3.28-3.34 (m, 1H), 3.80-3.83 (m, 1H), 4.09-4.15 (m, 1H), 4.31 (q, J = 7.2, 2H), 7.29-7.43 (m, 5H)。
実施例116:中間体116.1の合成。
25mLの丸底フラスコに、110.3(500mg,1.26mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(10mL)およびCF3COOH(3mL)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、0.409g(95%)の中間体116.1を白色固体として得た。
実施例117:2-[1-[(2R)-2-(tert-ブトキシ)-2-フェニルエチル]-6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-127)の合成。
化合物117.2の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、(2R)-2-ヒドロキシ-2-フェニル酢酸エチル(117.1,5g,27.75mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(50mL)、Mg(ClO4)2(0.619g,0.10当量)および(Boc)2O(13.912g,63.74mmol,2.30当量)を入れた。得られた溶液を40℃で一晩撹拌した。この反応を、水の添加によりクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、EA/PE(1:25)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、2.5g(38%)の(2R)-2-(tert-ブトキシ)-2-フェニル酢酸エチル(117.2)を明黄色液体として得た。
化合物117.3の合成。50mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(10mL)、117.2(500mg,2.12mmol,1.00当量)およびLiAlH4(81mg,2.13mmol,1.01当量)を入れた。得られた溶液を水/氷浴中0℃で2時間撹拌した。この反応を、20mLの酢酸エチルの添加によりクエンチした。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、0.38g(92%)の(2R)-2-(tert-ブトキシ)-2-フェニルエタン-1-オール(117.3)を白色固体として得た。
化合物I-127の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した100mLの3つ口丸底フラスコに、116.1(200mg,0.59mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(30mL)、DIAD(238mg,1.18mmol,2.00当量)、PPh3(309mg,1.18mmol,2.00当量)および117.3(114mg,0.59mmol,1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(1:25)を用いるシリカゲルカラムに通した。このように得られた生成物(100mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(Waters):カラム:Xbridge Prep Phenyl 5μm,19×150mm;移動相:水(0.05%のNH4HCO3)およびCH3CN(6.0%のCH3CNから、10分間で50.0%まで上昇);検出器:220/254nm。24.9mg(8%)の化合物I-127を白色固体として得た。MS(ES):m/z 517 (M+H)+; 443 (M-C4H9O)+. 1H NMR (300 MHz,DMSO-d6): δ 0.94 (s, 9H), 1.22-1.27 (t,3H), 1.58-1.61 (d, 6H), 2.61 (s,3H), 3.80-3.86 (q, 2H), 4.19-4.24 (m, 2H), 4.66-4.70 (m, 1H), 7.09-7.46 (m, 5H), 12.38-12.51 (s, 1H)。
実施例118:2-[1-[(2S)-2-(tert-ブトキシ)-2-フェニルエチル]-6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-128)の合成。
化合物118.4の合成。化合物118.4を、118.1から、化合物117.3と類似の様式で調製した。220mgの白色固体を16%の全体収率で単離した。
化合物I-128の合成。化合物I-128を、118.4および116.1から、実施例117と類似の様式で調製した。MS(ES):m/z 517 (M+H)+, 443 (M-C4H9O)+. 1H NMR (300 MHz,DMSO-d6): δ 0.94 (s, 9H), 1.22-1.27 (t, 3H), 1.59-1.61 (d, 6H), 2.61 (s, 3H), 3.79-3.82 (q, 2H), 4.19-4.26 (q, 2H), 4.66-4.70 (m, 1H), 7.09-7.43 (m, 5H), 12.382 (s,1H)。
実施例119:中間体119.1の合成。
化合物119.1の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、110.3(1g,2.52mmol,1.00当量)、CH3CN(50mL)、炭酸カリウム(1.045g,7.56mmol,3.00当量)および(2-ヨードエチル)ベンゼン(1.172g,5.05mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を80℃で4時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、EA/PE(1:100〜1:15)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.24g(98%)の119.1を白色固体として得た。
実施例120:2-[6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-70)の合成。
化合物I-70を、中間体116.1の手順に従って合成した。50mgの白色固体を38%の収率で単離した。MS(ES):m/z 445 (M+H)+. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 1.29 (t, J = 9.6 Hz, 3H), 1.63 (s, 6H), 2.70 (s, 3H), 2.98 (t, J = 9.6 Hz, 2H), 4.07 (t, J = 9.6 Hz, 2H), 4.27 (q, J = 9.6 Hz, 2H), 7.19-7.31 (m, 5H), 12.40 (s, 1H)。
実施例121:中間体121.3の合成。
化合物121.1の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、119.1(1.017g,2.03mmol,1.00当量)およびメタノール(40mL)を入れた。次いで、水酸化ナトリウム(162mg,4.05mmol,2.00当量)の水(5mL)中の溶液を滴下により添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、HCl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物を、1:4の比のEA/PEからの再結晶により精製した。0.578g(60%)の121.1を白色固体として得た。
化合物121.2の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、121.1(578mg,1.22mmol,1.00当量)、NMP(40mL)、炭酸カリウム(169mg,1.22mmol,1.00当量)およびAgOAc(0.204g)を入れた。得られた溶液を110℃で2時間撹拌した。この反応を、水の添加によりクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、EA/PE(1:25)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、0.445g(85%)の121.2を白色固体として得た。
化合物121.3の合成。50mLの丸底フラスコに、121.2(445mg,1.04mmol,1.00当量)、酢酸(5mL)およびCH3COONa(0.170g)を入れた。次いで、Br2(167mg,1.04mmol,1.01当量)を滴下により添加した。得られた溶液を室温で15分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、EA/PE(1:25)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、0.502g(95%)の中間体121.3を白色固体として得た。
実施例122:2-[6-(1H-イミダゾール-1-イル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-118)の合成。
化合物122.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した10mLの密封チューブに、121.3(200mg,0.39mmol,1.00当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中の溶液、1H-イミダゾール(200mg,2.94mmol,7.45当量)、ピリジン-2-カルボン酸(50mg,0.41mmol,1.03当量)、CuSO4(100mg,0.63mmol,1.60当量)およびCs2CO3(400mg,1.23mmol,3.11当量)を入れた。得られた溶液を140℃で一晩撹拌した。この反応を、5mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×5mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、166mg(85%)の122.1を褐色油状物として得た。
化合物I-118の合成。100mLの丸底フラスコに、122.1(166mg,0.34mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(10mL)およびトリフルオロ酢酸(2mL)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(50:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、121.7mg(83%)のI-118を黄色固体として得た。MS(ES):m/z 439 (M+H)+. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 1.61 (s, 6 H), 2.13 (s, 3 H), 2.95 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 4.00 (t, J = 7.2 Hz, 2 H), 7.47-7.16 (m, 5 H), 7.47 (s, 1 H), 8.09 (s, 1 H), 12.38 (br s, 1 H)。
実施例123:2-メチル-2-[5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-122)の合成。
化合物I-122を、1H-1,2,3-トリアゾールおよび中間体121.3から、実施例122の手順に従って調製した。20.6mgの白色固体を123.1から5%の収率で単離した。MS(ES):m/z 440 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): δ 1.75 (s, 6H), 2.51 (s, 3H), 3.05 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 4.08 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.26-7.12 (m, 5H), 7.91 (s, 1H)。
実施例124:2-メチル-2-[5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-117)の合成。
化合物I-117を、121.3から、実施例7の手順と類似の様式で調製した。MS(ES):m/z 440 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.79 (s, 6 H), 2.78 (s, 3 H), 3.11 (t, J = 7.2 Hz, 2 H), 4.15 (t, J = 7.2 Hz , 2 H), 7.19-7.23 (m, 1 H), 7.25-7.31 (m, 5 H) , 7.96 (s, 1 H)。
実施例125:2-[6-シクロプロピル-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-132)の合成。
化合物125.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した100mLの3つ口丸底フラスコに、121.3(200mg,0.39mmol,1.00当量)、シクロプロピルボロン酸(200mg,2.33mmol,5.91当量)、炭酸ジトリクロロメチル(20mg,0.07mmol,0.17当量)、K3PO4(300mg,1.41mmol,3.59当量)、Pd(OAc)2(10mg,0.04mmol,0.11当量)、水(0.5mL)およびトルエン(20mL)を入れた。得られた溶液を2時間加熱還流し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、170mgの白色固体を得た。
化合物I-132の合成。50mLの丸底フラスコに、125.1(170mg,0.36mmol,1.00当量)、トリフルオロ酢酸(1mL)およびジクロロメタン(5mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、22mg(15%)のI-132を白色固体として得た。MS(ES):m/z 413 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 0.67 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 0.97 (t, J = 8 Hz, 2H), 1.80 (s, 6H), 1.90-2.00 (m, 1H), 2.41 (s, 3H), 3.03 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 4.08 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 7.29-7.18 (m, 5H)。
実施例126:2-[6-シクロブチル-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-125)の合成。
化合物126.2の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、Mg(0.46g)のテトラヒドロフラン(10mL)中の懸濁物を入れ、その後、およそ10重量%のブロモシクロブタンの2gバッチ(14.81mmol,1.00当量)を入れた。次いで、数滴の1,2-ジブロモエタンを添加してこの反応を開始させた。その後、残りのブロモシクロブタン(2g,14.81mmol,1.00当量)のTHF中の溶液を滴下により添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。0℃まで冷却した後に、ZnCl2(2.22g,16.29mmol,1.10当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そして次の工程に直接使用した。
化合物126.3の合成。Pd(dppf)Cl2(72mg,0.10mmol,0.10当量)および121.3(500mg,0.99mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(5mL)中の溶液を、クロロ(シクロブチル)亜鉛(126.2,粗製溶液)のフラスコに添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、50mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:40)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、240mg(50%)の126.3を無色油状物として得た。
化合物I-125の合成。50mLの丸底フラスコに、ジクロロメタン(5mL)、126.3(240mg,0.50mmol,1.00当量)およびトリフルオロ酢酸(2mL)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(50:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、43.5mg(21%)の化合物I-125を白色固体として得た。MS(ES):m/z 426 (M+H)+, 449 (M+Na)+, 490 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.59 (s, 6H), 1.77-1.81 (m, 1H), 1.90-2.00 (m, 3H), 2.18 (s, 3H), 2.31-2.34 (m, 2H), 2.93 (t, J = 7.5, 2H), 3.71-3.77 (m, 1H), 3.99 (t, J = 7.5, 2H), 7.15-7.28 (m, 5H)。
実施例127:中間体127.3の合成。
化合物127.1の合成。ラセミ体108.1のエナンチオマー(400mg)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で分離した(Gilson Gx 281):カラム:Venusil Chiral OD-H,21.1×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびIPA(5%のIPAを36分間保持);検出器:UV 254/220nm。180mgの127.1を得た。
化合物127.3の合成。化合物127.3を、95.4および127.1から、手順実施例96と類似の様式で調製した。白色固体を95.4から53%の収率で単離した。
実施例128:2-[1-[(2R)-2-[(4-ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ]-2-(2-メトキシフェニル)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-278)の合成。
25mLの丸底フラスコに、127.3(600mg,1.03mmol,1.00当量)およびメタノール(5mL)を入れた。次いで、水素化ホウ素ナトリウム(40mg,1.09mmol,1.00当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。この粗製生成物(400mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(Waters):カラム:Xbridge Prep Phenyl 5μm,19×150mm;移動相:水(50mMのNH4HCO3)およびCH3CN(40.0%のCH3CNから、20分間で60.0%まで上昇);検出器:UV 254/220nm。93.5mg(16%)の化合物I-278を白色固体として得た。MS(ES):m/z 584 (M+H)+, 606 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.21-1.40 (m, 6H), 1.56 (m, 2H), 1.68 (d, 6H), 2.74 (s, 3H), 3.17 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.89-4.03 (m,2H), 5.24 (t, 1H), 6.99 (m,2H) , 7.26 (m,1H), 7.38 (s,1H), 7.47 (m,1H), 8.21 (s, 1H)。
実施例129:2-[1-[(2R)-2-[(4-ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ]-2-(2-メトキシフェニル)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパンアミド(I-279)の合成。
化合物129.1の合成。化合物129.1を、127.3および塩化アンモニウムから、実施例4の手順に従って調製した。530mgの白色固体を定量的収率で単離した。
化合物I-279の合成。50mLの丸底フラスコに、129.1(530mg,0.91mmol,1.00当量)、メタノール(10mL)および水素化ホウ素ナトリウム(35mg,0.95mmol,1.04当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、そして減圧下で濃縮した。この粗製生成物(150mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(Waters):カラム:HPrepC-012(T)Xbridge Prep Phenyl 5μm,19×150mm;移動相:水(50mMのNH4HCO3)およびCH3CN(30.0%のCH3CNから、15分間で70.0%まで上昇);検出器:254/220nm。精製により、39.1mg(7%)の化合物I-279(tR=8.21分間)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 605 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.17-1.30 (m, 6H), 1.53 (m, 2H), 1.66 (d, 6H), 2.74 (s, 3H), 3.17 (m, 1H), 3.31 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.99 (m, 2H), 4.29 (s, 1H), 5.28 (t, 1H), 6.79-7.28 (m, 4H), 7.30 (m, 1H), 7.37 (s, 1H), 7.47 (m, 1H), 8.21 (s, 1H)。
実施例130:2-[1-[(2R)-2-(2-シアノフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-280)の合成。
化合物130.2の合成。100mLの丸底フラスコに、2-エテニルベンゾニトリル(2.73g,21.14mmol,1.00当量)、重炭酸ナトリウム(1.77g,21.07mmol,4.61当量)、ジクロロメタン(20mL)および水(20mL)を入れた。次いで、m-CPBA(10.9g,63.16mmol,2.25当量)を0℃で数回に分けて添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、PE/EA(50:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、400mg(13%)の2-(オキシラン-2-イル)ベンゾニトリルを黄色油状物として得た。
化合物130.3の合成。化合物130.3を、130.2から、57.3の合成と類似の様式で調製した。黄色油状物を59%の収率で単離した。
化合物I-280の合成。化合物I-280を、95.4および130.3から、実施例97についての手順に従って調製した。精製:130.5のエナンチオマーをキラル分取HPLCによって以下の条件下で分離した:Gilson Gx 281;カラム:Chiralpak IA,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびIPA(20.0%のIPAを4分間保持);検出器:UV 254/220nm。MS(ES):m/z 565 (M+H)+, 587 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.41-1.45 (m, 2H), 1.61-1.72 (m, 8H), 2.70 (s, 3H), 3.20-3.33 (m, 3H), 3.43-3.59 (m, 1H), 3.60-3.62 (m, 2H), 4.08-4.19 (m, 2H), 5.19-5.24 (m,1H), 7.17-7.17 (s, 1H), 7.42-7.45 (m, 1H), 7.63-7.68 (m, 3H), 7.87 (s, 1H)。
実施例131:2-[1-[(2R)-2-(2-カルバモイルフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-281)の合成。
50mLの丸底フラスコに、I-280(30mg,0.05mmol,1.00当量)、LiOH・H2O(7mg,0.17mmol,5.50当量)、H2O2(8mg,30%)およびメタノール(10mL)を入れた。得られた溶液を35℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)で展開する薄層クロマトグラフィーにより精製した。2.8mg(9%)の化合物I-281を白色固体として得た。MS(ES):m/z 583 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.24-1.25 (m, 2H), 1.57-1.67 (m, 8H), 2.76 (s, 3H), 3.22-3.34 (m, 3H), 3.44-3.48 (m, 2H), 4.09-4.25 (m, 2H), 5.36-5.37 (m, 1H), 7.38-7.42 (m, 3H), 7.54 (s, 2H), 7.65-7.66 (m, 1H), 7.92 (s, 1H), 8.24 (s, 1H)。
実施例132:2-メチル-2-[5-メチル-1-[(2R)-2-(2-メチルフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-282)の合成。
化合物132.4の合成。化合物132.4を、2-メチルベンズアルデヒドから、化合物57.5の合成と類似の様式で合成した。680mgの黄色油状物を132.1から5%の収率で単離した。
化合物I-282の合成。化合物I-282を、70.1および132.4から、実施例57についての手順と類似の様式で調製した。173mgの白色固体を70.1から14%の収率で単離した。MS(ES):m/z 554 (M+H)+, 576 (M+Na)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.30-1.33 (m, 2H), 1.62-1.72 (m, 8H), 2.44-2.51 (s, 3H), 2.77 (s, 3H), 3.20-3.24 (m, 2H), 3.33-3.39 (m, 2H), 3.41-3.64 (m, 2H), 4.21-4.24 (m, 1H), 5.10-5.13 (m, 1H), 7.21-7.32 (m, 3H), 7.41 (s, 1H), 7.54-7.56 (m, 1H), 8.25 (s, 1H), 12.49 (s, 1H)。
実施例133:2-[1-[(2R)-2-(2-ヒドロキシフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパンアミド(I-283)の合成。
化合物133.1の合成。化合物133.1を、105.4から、実施例4についての手順に従って調製した。白色固体を70%の収率で単離した。
化合物I-283の合成。100mLの丸底フラスコに、133.1(290mg,0.45mmol,1.00当量)およびメタノール(30mL)を入れた。その後、炭素担持パラジウム(50mg)を添加した。そのフラスコを排気して窒素でフラッシュすることを3回行い、その後、水素でフラッシュした。この混合物を水素の雰囲気下室温で一晩撹拌した。その固体を濾過した。その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/MeOH/HOAc(30:1:0.15)で展開する薄層クロマトグラフィーにより精製した。91.6mg(37%)の化合物I-283を白色固体として得た。MS(ES):m/z 577 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.23 (m, 2H), 1.65-1.68 (m, 8H), 2.75 (s, 3H), 3.21 (m, 2H), 3.50 (m, 2H), 3.90 (m, 1H), 4.13 (m, 1H), 5.29 (t,1H), 6.79-6.89 (m, 3H), 7.10 (m, 2H), 7.38 (m, 2H), 8.23 (s, 1H), 9.72 (s, 1H)。
実施例134:3-[1-(アゼチジン-1-イル)-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル]-1-[(2R)-2-(2-ヒドロキシフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(I-284)の合成。
化合物I-284を、実施例133についての手順に従って、第一の工程においてアゼチジンを塩化アンモニウムの代わりに用いて調製した。MS(ES):m/z 595 (M+H)+, 617 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.18-1.32 (m, 2H), 1.63-1.70 (m, 8H), 2.08-2.16 (m, 2H), 2.77 (s, 3H), 3.20 (m, 2H), 3.50 (m, 1H), 3.50-3.60 (m, 2H), 3.76-4.13 (br m, 6H), 5.29 (t, 1H) , 6.79-6.89 (m, 2H) , 7.10 (m, 1H), 7.37 (m, 2H), 8.23 (s, 1H) , 9.74 (s, 1H)。
実施例135:中間体135.3の合成。
化合物135.2の合成。500mLの3つ口丸底フラスコに、2-アミノ酢酸tert-ブチル(135.1,5.9g,44.98mmol,1.00当量)を入れた。次いで、ジクロロメタン(180mL)および炭酸ジトリクロロメチル(4.43g,14.93mmol,0.33当量)を0℃で添加した。30分後、トリエチルアミン(13.65g,134.89mmol,3.00当量)を上記混合物に添加した。得られた溶液を水/氷浴中5〜10℃で4時間撹拌した。その固体を濾過した。その濾液を減圧下で濃縮した。得られた溶液を50mLのエチルエーテルで希釈した。その固体を濾過した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。精製により、7.1g(粗製)の2-イソシアナト酢酸tert-ブチル(135.2)を黄色油状物として得た。
中間体135.3の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、1.2(7.9g,30.70mmol,1.00当量)および1,4-ジオキサン(80mL)を入れた。次いで、水素化ナトリウム(1.32g,33.00mmol,1.07当量,60%)を0℃で添加した。この混合物を室温で15分間撹拌した。次いで、2-イソシアナト酢酸tert-ブチル(7.1g,45.17mmol,1.47当量)の1,4-ジオキサン(20mL)中の溶液を滴下により撹拌しながら0℃で15分間で添加した。得られた溶液を水/氷浴中10〜15℃で30分間撹拌した。得られた溶液を、その温度を油浴中100℃で維持しながら、撹拌しながら一晩反応させた。この反応混合物を水浴で20℃まで冷却した。この反応を、80mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×200mLの酢酸エチルで抽出し、その有機層を合わせ、そして無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:7)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、5.1g(45%)の中間体135.3を白色固体として得た。
実施例136:5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-3-(1H-1,2,3,4-テトラゾール-5-イルメチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-45)の合成。
化合物136.1の合成。化合物136.1を、135.3および(2-ヨードエチル)ベンゼンから、化合物9.1の合成と類似の様式で調製した。1.7g(66%)の136.1を白色固体として単離した。
化合物136.2(I-13)の合成。50mLの丸底フラスコに136.1(2.4g,5.08mmol,1.00当量)のジクロロメタン(20mL)中の溶液を入れた。次いで、CF3COOH(3mL)を滴下により添加した。得られた溶液を室温で30分間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.7g(80%)の136.2(I-13)を白色固体として得た。MS(ES):m/z: (M+H)+ calcd for C20H21N2O6S 417, found 417; 1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ13.08 (1H, br s), 7.22-7.34 (5H, m), 4.57 (2H, s), 4.27-4.34 (2H, q), 4.13-4.18 (2H, t), 3.00-3.05 (2H, t), 2.77 (3H, s),1.27-1.34 (3H,t)。
化合物136.3の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、HOBt(220mg,1.63mmol,1.13当量)、136.2(600mg,1.44mmol,1.00当量)、NH4Cl(1.5g,28.04mmol,19.46当量)、EDCI(310mg,1.62mmol,1.12当量)、CH3CN(20mL)、酢酸エチル(20mL)および4-ジメチルアミノピリジン(200mg,1.64mmol,1.14当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(50:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、0.3g(50%)の136.3をオフホワイトの固体として得た。
化合物136.4の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、136.3(300mg,0.72mmol,1.00当量)、ピリジン(280mg,3.54mmol,4.90当量)およびテトラヒドロフラン(10mL)を入れた。その後、(CF3CO)2O(0.38g,1.75mmol,2.50当量)を滴下により撹拌しながら0〜10℃で添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、250mg(87%)の136.4を白色固体として得た。
化合物I-45の合成。8mLの密封チューブに、136.4(50mg,0.13mmol,1.00当量)、NaN3(13mg,0.20mmol,1.57当量)およびN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)を入れた。得られた溶液を油浴中120℃で一晩撹拌した。この反応を、5mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、2.5mg(5%)の化合物I-45を白色固体として得た。MS(ES):m/z 441 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.43 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 2.83 (s, 3H), 3.12 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 4.19 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 4.35 (q, J = 4.8 Hz, 2H), 5.43 (s, 2H), 7.23-7.33 (m, 5H)。
実施例137:中間体137.3の合成。
化合物137.1の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、135.3(5g,13.57mmol,1.00当量)、水(50mL)、水酸化ナトリウム(1.63g,40.75mmol,3.00当量)およびメタノール(50mL)を入れた。得られた溶液を50℃で5時間撹拌した。この溶液のpH値を塩化水素(10%)で4に調整した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、100mLのブラインで洗浄し、そして無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。4.6g(粗製)の137.1を白色固体として得た。
化合物137.2の合成。30mLの丸底フラスコに、137.2(4.6g,13.52mmol,1.00当量)、CH3COOAg(2.48g,14.85mmol,1.10当量)およびNMP(30mL)を入れた。得られた溶液を110℃で2時間撹拌した。この反応を、50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、150mLの水で洗浄し、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.3g(32%)の137.2を白色固体として得た。
中間体137.3の合成。50mLの丸底フラスコに、CH3COONa(720mg,8.78mmol,2.00当量)、137.2(1.3g,4.39mmol,1.00当量)および酢酸(20mL)を入れた。その後、Br2(780mg,4.88mmol,1.11当量)を滴下により撹拌しながら添加した。得られた溶液を室温で30分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.6g(97%)の137.3を白色固体として得た。
実施例138:2-(1-((R)-2-イソプロポキシ-2-フェニルエチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)アセトニトリル(I-142)の合成。
化合物138.2の合成。化合物138.2を、137.3および3.3から、化合物2.5の合成と類似の様式で調製した。400mgの黄色油状物を137.3から78%の収率で単離した。
化合物138.3の合成。50mLの丸底フラスコに、138.2(400mg,0.83mmol,1.00当量)、NH4Cl(90mg,1.68mmol,2.02当量)、HOBT(169mg,1.25mmol,1.51当量)、4-ジメチルアミノピリジン(152mg,1.24mmol,1.50当量)、EDCI(240mg,1.25mmol,1.51当量)およびN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。この反応を、30mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(100:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、390mg(98%)の138.3を白色固体として得た。
化合物138.4の合成。50mLの丸底フラスコに、138.3(390mg,0.81mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液およびピリジン(321mg,4.06mmol,5.00当量)を入れた。その後、TFAA(426mg,2.03mmol,2.50当量)を滴下により撹拌しながら0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、360mg(96%)の138.4を黄色固体として得た。
化合物I-142の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、138.4(360mg,0.78mmol,1.00当量)、Pd(PPh3)4(90mg,0.08mmol,0.10当量)、2-(トリブチルスタンニル)-1,3-オキサゾール(560mg,1.56mmol,2.00当量)およびトルエン(10mL)を入れた。得られた溶液を110℃で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、60mg(17%)の化合物I-142を黄色固体として得た。MS(ES):m/z 451 (M+H)+, 473 (M+Na)+, 492 (M+H+CH3CN)+. 1H NMR (400 MHz, CD3CN): δ 0.93-1.00 (m, 6H), 2.85 (s, 3H), 3.47-3.53 (m, 1H), 3.93-3.99 (m, 1H), 4.16-4.20 (m, 1H), 4.91 (s, 2H), 4.92-4.94 (m, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.35-7.51 (m, 5H), 7.92 (s, 1H)。
実施例139:5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-1-[(2R)-2-フェニル-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-3-(1H-1,2,3,4-テトラゾール-5-イルメチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(I-153)の合成。
50mLの丸底フラスコに、I-142(実施例138)(60mg,0.13mmol,1.00当量)、NH4Cl(29mg,0.54mmol,4.07当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(5mL)、Bu3BnNCl(42mg)およびNaN3(35mg,0.54mmol,4.04当量)を入れた。得られた溶液を135℃で一晩撹拌した。その固体を濾過した。この粗製生成物(50mg)を、フラッシュ分取HPLCによって以下の条件下で精製した(IntelFlash-1):カラム:C18シリカゲル;移動相:アセトニトリル:水=0:100をアセトニトリル:水=100:0まで29分以内で上昇させた;検出器:UV 220nm。16mg(24%)の化合物I-153をオフホワイトの固体として得た。MS(ES):m/z 494 (M+H)+, 535 (M+H+CH3CN)+. 1H NMR (400 MHz, CD3CN): δ 0.90-0.91 (d, J = 6.0, 3H), 0.97-0.99 (d, J = 6.4, 3H), 2.85 (s, 3H), 3.45-3.51 (m, 1H), 3.92-3.98 (m, 1H), 4.14-4.19 (m, 1H), 4.89-4.92 (d, 1H), 5.47 (s, 2H), 7.28 (s, 1H), 7.33-7.49 (m, 5H), 7.91 (s, 1H)。
実施例140:中間体140.1の合成。
化合物140.1の合成。250mLの丸底フラスコに、137.3(2.3g,6.13mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(100mL)、トリフルオロ酢酸(20mL)を入れた。得られた溶液を室温で6時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。この粗製生成物を1:10の比の酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して、1.9g(97%)の140.1を白色固体として得た。
実施例141:2-[6-ブロモ-1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]アセトアミド(I-285)の合成。
化合物141.1の合成。100mLの丸底フラスコに、140.1(1g,3.13mmol,1.00当量)、NH4Cl(500mg,9.35mmol,2.98当量)、4-ジメチルアミノピリジン(575mg,4.71mmol,1.50当量)、EDCI(900mg,4.69mmol,1.50当量)およびジクロロメタン(25mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20/1/0.1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、320mg(32%)の141.1を白色固体として得た。
化合物I-285の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、141.1(300mg,0.94mmol,1.00当量)、76.2(303mg,1.20mmol,1.27当量)、テトラヒドロフラン(15mL)、DIAD(379mg,1.87mmol,1.99当量)およびPPh3(490mg,1.87mmol,1.98当量)を入れた。得られた溶液を室温で8時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、106mg(20%)の化合物I-285を白色固体として得た。MS(ES):m/z 554,552 (M+H+). 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 7.69 (1H, s), 7.46-7.44 (1H, d, J = 6.9 Hz), 7.32-7.23 (2H, m) 7.04-7.00 (2H, m), 5.18-5.13 (1H, m), 4.61-4.46 (2H, m), 4.42-4.38 (1H, m), 4.27-4.25 (1H, m), 3.81 (3H, s), 3.80-3.78 (1H, m), 3.48-3.41 (1H, m), 3.27-3.22 (1H, m), 2.38 (3H, s), 1.89-1.85 (1H, m), 1.70-1.64 (1H, m), 1.49-1.35 (2H, m)。
実施例142:2-[1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-286)の合成。
142.1の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、140.1(450mg,1.41mmol,1.00当量)およびジクロロメタン(10mL)を入れた。その後、TIPSOTf(475mg,1.55mmol,1.10当量)を滴下により撹拌しながら2分間かけて添加した。これにTEA(171mg,1.69mmol,1.20当量)を滴下により撹拌しながら2分間かけて添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、235mg(35%)の142.1を白色固体として得た。
化合物I-286の合成。化合物I-286を、142.1および76.2から、実施例57と類似の様式で調製した。3.6mg(142.1から1.4%)のI-286を白色固体として単離した。MS(ES):m/z 542 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.18-1.42 (m, 2H), 1.59-1.62 (m, 2H), 2.741 (s, 3H), 3.16-3.63 (m, 4H), 3.75 (s, 3H), 3.92-4.13 (m, 2H), 4.45-4.76 (m, 1H), 5.32-5.35 (m, 1H), 6.85-6.95 (m, 2H), 7.17-7.23 (m, 2H), 7.44-7.47 (m, 1H), 7.85 (s, 1H)。
実施例143:3-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(I-287)の合成。
化合物143.1の合成。100mLの丸底フラスコに、140.1(420mg,1.32mmol,1.00当量)、エタノール(30mL)および硫酸(conc.)(100mg)を入れた。得られた溶液を油浴中80℃で一晩撹拌した。この反応を、5mLの重炭酸ナトリウム(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×150mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、230mg(50%)の143.1を白色固体として得た。
化合物143.3の合成。化合物143.3を、143.1から、化合物13.5と類似の様式で調製した。白色固体を8%の収率で単離した。
化合物I-287の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した10mLの密封チューブに、143.3(57mg,0.10mmol,1.00当量)のトルエン(1mL)中の溶液を入れた。その後、ブロモ(メチル)マグネシウム(THF中1M,3mL)を滴下により撹拌しながら室温で添加した。得られた溶液を一晩加熱還流した。この反応を、1mLのNH4Cl(sat.,aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×2mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、メタノール/DCM/HOAc(7:200:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、2.2mg(4%)のI-287を白色固体として得た。MS(ES):m/z 556 (M+H)+。1H NMR (CD3OD, 300 MHz):δ7.92 (1H, s), 7.54-7.50 (1H, d), 7.30-7.24 (2H, m), 7.02-6.92 (2H, m), 5.45-5.40 (1H, m), 4.20-4.10 (4H, m), 3.80 (3H, s), 3.70-3.51 (2H, m), 3.43-3.33 (1H, m), 2.83 (3H, s), 1.73-1.67 (2H, m), 1.48-1.33 (2H, m), 1.21-1.20 (6H, d)。
実施例144:2-[5-メチル-1-[(2R)-2-(オキサン-4-イルオキシ)-2-フェニルエチル]-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]アセトアミド(I-288)の合成。
化合物144.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気下に維持した100mLの3つ口丸底フラスコに、137.3(2.651g,7.06mmol,1.00当量)およびN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)を入れた。その後、水素化ナトリウム(368mg,9.20mmol,1.30当量,60%)を少しずつ0℃で10分間かけて添加した。得られた溶液を室温で30分間撹拌した。これに[ブロモ(フェニル)メチル]ベンゼン(2.3g,9.31mmol,1.32当量)を少しずつ0℃で10分間で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、50mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、2.26g(59%)の144.1を白色固体として得た。
化合物144.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気下に維持した100mLの3つ口丸底フラスコに、144.1(2.26g,4.17mmol,1.00当量)、トルエン(50mL)、2-(トリブチルスタンニル)-1,3-オキサゾール(3g,8.38mmol,2.01当量)およびPd(PPh3)4(728mg,0.63mmol,0.15当量)を加えた。得られた溶液を110℃で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.9g(粗製)の144.2を黄色固体として得た。
化合物144.3の合成。50mLの丸底フラスコに、144.2(950mg,1.79mmol,1.00当量)およびCF3COOH(10mL)を入れた。その後、CF3SO3H(540mg)を滴下により撹拌しながら0℃で2分間かけて添加した。得られた溶液を室温で20分間撹拌した。この反応を、50mLの水の添加によりクエンチした。その固体をEA(100mL)で洗浄し、次いで濾過により集めて、490mg(89%)の144.3を白色固体として得た。
化合物144.4の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの3つ口丸底フラスコに、144.3(490mg,1.59mmol,1.00当量)、HOBT(432mg,3.20mmol,2.00当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)、4-ジメチルアミノピリジン(390mg,3.19mmol,2.00当量)およびEDCI(614mg,3.20mmol,2.01当量)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、NH4Cl(346mg,6.47mmol,4.06当量)を添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、50mLの水の添加によりクエンチした。その固体を濾過により集め、そしてEAで洗浄した。精製により、90mg(18%)の144.4を白色固体として得た。
化合物I-288の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの3つ口丸底フラスコに、144.4(90mg,0.29mmol,1.00当量)、76.2(89mg,0.35mmol,1.20当量)、DIAD(119mg,0.59mmol,2.00当量)、テトラヒドロフラン(5mL)およびPPh3(154mg,0.59mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、11.1mg(7%)の化合物I-288を桃色固体として得た。MS(ES):m/z 541 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.70 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.36-7.26 (m, 1H), 7.23 (s, 1H), 7.06-7.01 (m, 1H), 6.88 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.81-5.47 (m, 2H), 5.41 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.80-4.69 (m, 2H), 4.27 (d, J = 14.7 Hz, 1H), 4.01-3.93 (m, 2H), 3.88 (s, 2H), 3.75-3.63 (m, 2H), 3.42-3.28(m, 3H), 2.90 (s, 3H), 1.68-1.37 (m, 4 H)。
実施例145:1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-3-(4H-1,2,4-トリアゾール-3-イルメチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(I-289)。
化合物145.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した25mLの丸底フラスコに、化合物I-288(実施例144)(20mg,0.03mmol,1.00当量,90%)および(ジメトキシメチル)ジメチルアミン(0.5mL)を入れた。得られた溶液を120℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、20mg(粗製)の145.1を黄色液体として得た。
化合物I-289の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した25mLの丸底フラスコに、145.1(20mg,0.03mmol,1.00当量)、AcOH(1mL)およびNH2NH2(4mg,0.06mmol,1.91当量,98%)を入れた。得られた溶液を90℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。この粗製生成物(500mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:水(0.05%のNH4HCO3)およびCH3CN(10.0%のCH3CNから、11分間で42.0%まで上昇、2分間で100.0%まで上昇、1分間で10.0%まで下降);検出器:UV 220,254nm。精製により、4.5mg(24%)の化合物I-289を白色固体として得た。MS(ES):m/z 565 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.14 (s, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.56 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.33-7.22 (m, 2H), 7.03 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 6.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.43 (s, 3 H), 4.29-4.09 (m, 2H), 3.85 (s, 3H), 3.75-3.62 (m, 2H), 3.40-3.21 (m, 3H), 2.91 (s, 3H), 1.77-1.25 (m, 4H)。
実施例146:3-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(I-290)の合成。
化合物146.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気下に維持した250mLの3つ口丸底フラスコに、2-アミノ-4-メチルチオフェン-3-カルボン酸エチル(146.1,7.4g,39.95mmol,1.00当量)およびジクロロメタン(150mL)を入れた。その後、炭酸ジトリクロロメチル(4g,13.48mmol,0.34当量)を少しずつ0℃で添加した。この混合物を0℃で0.5時間撹拌した。これにEt3N(16.2g)を滴下により撹拌しながら0℃で添加した。得られた溶液を室温で5時間撹拌した。この混合物を次の工程で直接使用した。
化合物146.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した250mLの3つ口丸底フラスコに、146.2の粗製溶液(150mL,先の工程から)を入れた。その後、(2-アミノ-2-メチルプロポキシ)(tert-ブチル)ジメチルシラン(9.2g,45.23mmol,1.00当量)を少しずつ10℃で20分間かけて添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、200mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×300mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、11g(61%)の146.3を黄色固体として得た。
化合物146.4の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した250mLの3つ口丸底フラスコに、146.3(2.07g,4.99mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(100mL)中の溶液を入れた。その後、水素化ナトリウム(600mg,15.00mmol,3.00当量)を少しずつ0〜10℃で添加した。得られた溶液を0〜10℃で1時間撹拌し、そして60℃まで一晩温めた。この反応を、100mLのNH4Cl(sat.,aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、510mg(28%)の146.4を白色固体として得た。
化合物146.5の合成。50mLの丸底フラスコに、146.4(510mg,1.38mmol,1.00当量)、酢酸(10mL)およびNaOAc(227mg)を入れた。得られた溶液を室温で30分間撹拌した。その後、Br2(222mg,1.39mmol,1.00当量)を滴下により撹拌しながら室温で添加した。得られた溶液を室温で30分間撹拌した。この反応を、10mLのNa2SO3(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を50mLのH2Oで希釈した。得られた溶液を2×50mLの酢酸エチルで抽出し、その有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を分取TLC(酢酸エチル/石油エーテル=1:5)により精製した。精製により、334mg(54%)の146.5を白色固体として得た。
化合物I-290の合成。化合物I-290を、146.5および76.2から、実施例57と類似の様式で調製した。57.8mgの白色固体を146.5から14%の収率で単離した。MS(ES):m/z 556 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.23-1.35 (m, 2H), 1.57-1.65 (m, 8H), 2.74 (s, 3H), 3.20-3.27 (m, 2H), 3.39-3.59 (m, 2H), 3.79-3.96 (m, 7H), 4.72-4.76 (m, 1H), 5.25-5.29 (m, 1H), 7.00-7.05 (m, 2H), 7.27-7.37 (m, 2H) , 7.46-7.49 (d, 1H), 8.20 (s, 1H)。
実施例147:2-メチル-2-[5-メチル-1-[(2R)-2-(オキサン-4-イルオキシ)-2-[2-(プロパン-2-イルオキシ)フェニル]エチル]-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-291)の合成。
化合物147.1の合成。100mLの丸底フラスコに、105.1(500mg,1.52mmol,1.00当量)およびメタノール(10mL)を入れた。その後、炭素担持パラジウム(50mg)を添加した。水素をこの系に添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾過した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、320mg(88%)の147.1を油状物として得た。
化合物147.2の合成。25mLの丸底フラスコに、147.1(280mg,1.18mmol,1.00当量)、炭酸カリウム(487mg,3.52mmol,3.00当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(5mL)および2-ヨードプロパン(400mg,2.35mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を10mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:50)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、260mg(79%)の147.2を無色油状物として得た。
化合物I-291の合成。化合物I-291を、147.2および中間体95.4から、実施例96と類似の様式で合成した。白色固体を95.1から15%の収率で単離した。MS(ES):m/z 598 (M+H)+, 620 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.19-1.32 (m, 8H), 1.60-1.67 (m, 8H), 2.76 (s, 3H), 3.18-3.35 (m, 2H), 3.45-3.58 (m, 2H), 3.85-4.20 (m,2H), 4.67 (m, 1H), 5.27 (t, 1H), 7.03 (m, 2H), 7.33-7.50 (m, 3H), 8.23 (s, 1H)。
実施例148:2-メチル-2-[5-メチル-1-[(2R)-2-(オキサン-4-イルオキシ)-2-[2-(プロパン-2-イルオキシ)フェニル]エチル]-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパンアミド(I-292)の合成。
化合物I-292の合成。化合物I-292を、I-291から、実施例4と類似の様式で合成した。284.1mgの白色固体を81%の収率で単離した。MS(ES):m/z 619 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.18-1.32 (m, 8H), 1.60-1.66 (m, 8H), 2.75 (s, 3H), 3.18-3.33 (m, 2H), 3.47-3.58 (m, 2H), 3.85-4.20 (m, 2H), 4.66 (m, 1H), 5.27 (t, 1H), 6.80 (br s, 1H), 7.01 (m, 3H), 7.30 (m,1H), 7.39 (s,1H) , 7.45 (d,1H), 8.22 (s, 1H)。
実施例149:2-[1-[(2R)-2-[2-(メトキシメチル)フェニル]-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-293)の合成。
化合物149.2の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、(2-ブロモフェニル)メタノール(20g,106.93mmol,1.00当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(50mL)および水素化ナトリウム(5.136g,128.40mmol,1.20当量)を入れた。得られた溶液を室温で0.5時間撹拌した。その後、MeI(45.582g,323.28mmol,3.02当量)を滴下により撹拌しながら0℃で添加した。得られた溶液を、撹拌しながら室温で一晩反応させた。この反応を、100mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×200mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:200)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、6g(28%)の149.2を褐色油状物として得た。
化合物149.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した500mLの3つ口丸底フラスコに、149.2(12g,59.68mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(200mL)中の溶液を入れた。その後、n-ブチルリチウム(26.3mL,2.5M)を滴下により撹拌しながら-78℃で添加した。得られた溶液を-78℃で1時間撹拌した。これにN,N-ジメチルホルムアミド(8.7g,119.03mmol,1.99当量)を滴下により撹拌しながら-78℃で添加した。得られた溶液を、撹拌しながら-78℃から室温でさらに1時間反応させた。この反応を、100mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:50)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、7.7g(86%)の149.3を無色油状物として得た。
化合物149.6の合成。化合物149.6を、149.3から、化合物57.5の合成と同じ様式で調製した。390mgの無色油状物を3%の全体収率で単離した。
化合物I-293の合成。化合物I-293を、149.6および95.4から、実施例96と類似の様式で調製した。68.3mg(23%)のI-293を白色固体として単離した。MS(ES):m/z 606 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.23 (m, 2H), 1.56-1.70 (m, 8H), 2.77 ( s, 3H), 3.18-3.39 (m, 6H), 3.54 (m, 2H), 3.81(m, 1H), 4.22 (d, 1H), 4.44 (d, 1H), 4.70 (d, 1H), 5.22 (dd, 1H), 7.33-7.47 (m, 4H), 7.64 (m, 1H), 8.24 (s, 1H)。
実施例150:2-(1-((R)-2-(((1r,4R)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)-2-(2-イソプロポキシフェニル)エチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-294)の合成および実施例151:2-(1-((R)-2-(((1s,4S)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)-2-(2-イソプロポキシフェニル)エチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-295)の合成。
化合物150.2の合成。1000mLの3つ口丸底フラスコに、2-ヒドロキシベンズアルデヒド(36g,294.79mmol,1.00当量)、2-ヨードプロパン(100g,588.26mmol,2.00当量)、炭酸カリウム(122g,882.71mmol,2.99当量)およびN,N-ジメチルホルムアミド(500g,6.84mol,23.21当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、1000mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×500mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、50g(粗製)の2-(プロパン-2-イルオキシ)ベンズアルデヒドを黄色油状物として得た。
化合物150.5の合成。化合物150.5を、150.2から、化合物57.5と類似の様式で調製した。4.7gの無色油状物を3%の全体収率で単離した。
化合物150.7の合成。化合物150.7を、150.5および95.4から、実施例96と類似の様式で調製した。1.2gの白色固体を25%の全体収率で単離した。
化合物I-294およびI-295の合成。50mLの3つ口丸底フラスコに、150.7(1.1g,1.89mmol,1.00当量)、メタノール(20mL)およびNaBH4(143mg,3.78mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/MeOH/HOAc(30:1:0.15)で展開する薄層クロマトグラフィーにより精製して、122.4mg(9%)の化合物I-294および256.3mg(22%)の化合物I-295を得た。
化合物I-294についての分析データ:MS(ES):m/z 612 (M+H)+, 634 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.96-1.32 (m, 10H), 1.50-1.65 (m, 10H), 2.74 (s, 3H), 3.17 (m, 1H), 3.89-4.03 (m,2H), 4.35 (m, 1H), 4.70 (m, 1H), 5.22 (t, 1H), 6.99 (m, 2H), 7.29 (m,1H), 7.38 (s, 1H), 7.45 (m,1H), 8.21 (s, 1H)。
化合物I-295についての分析データ: MS(ES):m/z 612 (M+H)+, 634 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ1.29-1.30 (m, 12H), 1.50-1.68 (m, 8H), 2.75 (s, 3H), 3.14 (m, 1H), 3.91-3.99 (m, 1H), 4.11 (m, 1H), 4.24 (m, 1H), 4.68 (m, 1H), 5.25 (t, 1H), 6.97 (m, 2H), 7.29(m, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.46 (m, 1H), 8.22 (s, 1H), 12.30 (br s, 1H)。
実施例152:2-[1-[(2R)-2-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-296)の合成。
化合物152.5の合成。化合物152.5を、149.1から、化合物149.6の調製と類似の様式で、第一の工程において臭化ベンジルをヨウ化メチルの代わりに用いて調製した。0.814gの無色油状物を2%の全体収率で単離した。
化合物152.8(I-299)の合成。化合物152.8を、70.1および152.5から、実施例57と類似の様式で調製した。50mgの白色固体を70.1から32%の全体収率でで単離した。
化合物I-296の合成。50mLの丸底フラスコに、152.8(100mg,0.15mmol,1.00当量)、AcOH(5mL)および10%炭素担持パラジウム(50mg)を入れた。得られた溶液を水素の雰囲気下室温で一晩撹拌した。その固体を濾過した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、9.9mg(11%)の化合物I-296を白色固体として得た。MS(ES):570 (M+H)+, 592 (M+Na)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.25 (s, 1 H), 7.59 (d, 1H), 7.46 (d, 1H), 7.41-7.33 (m, 3H), 5.26-5.21 (m, 2H), 4.77 (d, 1H), 4.63 (d, 1H), 4.25-4.17 (m, 1H), 3.72 (s, 1H), 3.49 (m, 1 H), 3.21 (t, 3H), 2.78 (s, 3H), 1.71 (s, 3H), 1.70 (s, 3H), 1.62-1.58 (m, 2H), 1.28-1.24 (m, 2H)。
実施例153:2-メチル-2-[5-メチル-1-[(2R)-2-(オキサン-4-イルオキシ)-2-[2-[(プロパン-2-イルオキシ)メチル]フェニル]エチル]-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-297)の合成。
化合物153.2の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、プロパン-2-オール(48g,798.74mmol,9.98当量)を入れた。その後、Na(3.68g)を80℃で添加した。固体が消失したら、1-ブロモ-2-(ブロモメチル)ベンゼン(20g,80.02mmol,1.00当量)を滴下により撹拌しながら添加した。得られた溶液を油浴中80℃で一晩撹拌した。この反応を、200mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を200mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:100)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、16g(87%)の153.2を明黄色油状物として得た。
化合物153.6の合成。化合物153.6を、153.2から、149.2からの化合物149.6の合成と類似の様式で調製した。0.8gの無色油状物を153.2から13%の収率で単離した。
化合物I-297の合成。化合物I-297を、70.1および153.6から、実施例57と類似の様式で調製した。7.4mgの白色固体を2%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 634 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.15-1.31 (m, 8H), 1.59-1.71 (m, 8H), 2.73 (s, 3H), 3.20-3.24 (m, 2H), 3.33-3.42 (m, 2H), 3.64-3.81 (m, 2H), 4.24-4.29 (d, 1H), 4.42-4.46 (d, 1H), 4.72-4.76 (d, 1H), 5.27-5.29 (d, 1H), 7.30-7.45 (m, 4H), 7.61-7.64 (d, 1H), 8.24 (s, 1H)。
実施例154:2-[1-[(2R)-2-[2-(シアノメチル)フェニル]-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-298)の合成。
化合物154.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した500mLの3つ口丸底フラスコに、2-(2-ブロモフェニル)アセトニトリル(10g,51.01mmol,1.00当量)、トルエン(200mL)、Pd(PPh3)4(5.9g,5.11mmol,0.10当量)およびトリブチル(エテニル)スタンナン(25.6g,80.73mmol,1.58当量)を入れた。得られた溶液を110℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:100)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、5.5g(75%)の154.2を無色油状物として得た。
化合物154.3の合成。250mLの丸底フラスコに、154.2(5.5g,38.41mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(100mL)およびm-CPBA(20.4g,82.75mmol,2.15当量,70%)を入れた。得られた溶液を室温で5時間撹拌した。その固体を濾過した。得られた溶液を2×100mLのNa2SO3(aq.)で抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた溶液を100mLの重炭酸ナトリウム(aq.)で抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、5.4g(88%)の154.3を無色油状物として得た。
化合物154.4の合成。化合物154.4を、154.3から、57.3の合成と類似の様式で調製した。3.0g(34%)の154.4を無色油状物として単離した。
化合物154.7の合成。化合物154.7を、154.4および70.1から、実施例57と類似の様式で合成した。120mgの154.7を白色固体として70.1から6%の全体収率でで単離した。
化合物I-298の精製。154.7のエナンチオマー(120mg,0.21mmol,1.00当量)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で分離した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5um;移動相:ヘキサン(AcOHの0.1%)およびIPA(30.0%のIPAを30分間保持);検出器:UV 220/254nm。これにより、11.4mgのI-298(tR=23.375分;10%)を白色固体として得た。
I-298についての分析データ: MS(ES):m/z 579 (M+H)+, 601 (M+Na)+. (400 MHz, DMSO-d--6): δ 12.41(br s, 1 H) , 8.26 (s, 1 H) , 7.63 (d, 1 H), 7.49-7.42 (m, 4H), 5.12 (d, 1H), 4.31-4.16 (m, 3H), 3.70 (s, 1H), 3.53 (d, 1H), 3.43-3.32 (m, 2H), 3.25-3.20 (m, 2H), 2.78 (s, 3H), 1.72-1.62 (m, 8H), 1.33-1.21 (m, 2H)。
実施例155:3-(2-メトキシエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-6)の合成。
化合物155.2の合成。3-メトキシプロパン酸メチル(3g,25.40mmol,1.00当量)、メタノール(60mL)、水(12mL)およびナトリウム(sodiumol)(3.2g,80mmol,3.15当量)の混合物を、油浴中50℃で2時間撹拌した。この溶液のpH値を塩酸(2mol/L)で2〜3に調整した。得られた溶液を3×50mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を50mLのブラインで洗浄した。得られた溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、2.0g(76%)の155.2を無色油状物として得た。
化合物155.3の合成。3-メトキシプロパン酸(3.0g,28.82mmol,1.00当量)、DPPA(8.0g,29.07mmol,1.01当量)およびトリエチルアミン(2.92g,28.86mmol,1.00当量)の乾燥トルエン(80mL)中の混合物を、窒素雰囲気下で2時間加熱還流した。この反応混合物を室温まで冷却し、次いで、50mLの水/氷の添加によりクエンチした。得られた溶液を100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、1.5g(51%)の155.3を無色油状物として得た。
化合物155.4の合成。5-アミノ-3-メチルチオフェン-2,4-ジカルボン酸2,4-ジエチル(5.0g,19.43mmol,1.00当量)および炭酸カリウム(5.4g,39.07mmol,2.01当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(70mL)中の混合物を、25℃で15分間撹拌した。これに(2-ブロモエチル)ベンゼン(7.2g,38.91mmol,2.00当量)を添加した。得られた溶液を油浴中50℃で一晩撹拌した。この反応を、100mLの水と氷との混合物の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル:石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通して、4.0g(57%)の155.4を褐色固体として得た。この500mgの粗製物をEtOHで再結晶して、208.9mgの純粋な化合物を得た。
化合物I-6の合成。水素化ナトリウム(60%)(100mg,2.5mmol,1.81当量)を、155.4(500mg,1.38mmol,1.00当量)のジオキサン(15mL)中の溶液に、バッチごとに窒素雰囲気下で添加した。30分後、155.3(300mg,2.97mmol,2.15当量)を添加した。得られた溶液を油浴中で8時間加熱還流した。この反応混合物を室温まで冷却し、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/10)を用いるシリカゲルカラムに通して、0.25g(43%)のI-6を白色固体として得た。MS(ES):m/z: (M+H)+ calcd for C21H25N2O5S 417, found 417. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ7.28-7.35 (5H, m), 4.36-4.41 (2H, q), 4.26-4.28 (2H, t), 4.14-4.18 (2H, t), 3.64-3.67 (2H, t), 3.39 (3H, s), 3.07-3.11 (2H, t), 2.90 (3H, s), 1.40-1.44 (3H, t)。
実施例156:3-エチル-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-7)の合成。
化合物I-7の合成。化合物I-7を、イソシアナトエタンおよび1.2から、化合物136.1の合成と類似の様式で調製した。白色固体を45%の収率で単離した。MS(ES):m/z: (M+H)+ calcd for C20H23N2O4S 387, found 387. 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ7.29-7.39 (5H, m) , 4.36-4.43 (2H, q), 4.115-4.20 (2H, t) , 4.05-4.10 (2H, q), 3.08-3.13 (2H, t) , 2.92 (3H, s), 1.41-1.45 (3H, t), 1.25-1.29 (3H, t)。
実施例157:3-[2-(ベンジルオキシ)エチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-10)の合成。
化合物I-10を、155.4および[(2-イソシアナトエトキシ)メチル]ベンゼンから、化合物I-6(実施例155)と類似の様式で調製した。白色固体を51%の収率で単離した。MS(ES):m/z: 493 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ7.21-7.35 (10H, m), 4.55 (2H, s), 4.33-4.40 (2H, q), 4.27-4.31 (2H, t), 4.07-4.13 (2H, t), 3.73-3.77 (2H, t), 3.01-3.06 (2H, t), 2.87 (3H, s) , 1.38-1.42 (3H, t)。
実施例157:5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-3-プロピル-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-9)の合成。
化合物I-9を、155.4および1-イソシアナトプロパンから、化合物I-6(実施例155)と類似の様式で調製した。白色固体を3%の収率で単離した。MS(ES):m/z: 401 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ7.28-7.35 (5H, m), 4.35-4.42 (2H, q), 4.14-4.16 (2H, t), 3.95-4.00 (2H, t), 3.07-3.12 (2H, t), 2.90 (3H, s), 1.67-1.72 (2H, q), 1.40-1.45 (3H, t), 0.96-1.01 (3H, t)。
実施例158:1-エチル-3-(2-ヒドロキシエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-11)の合成。
化合物158.1の合成。化合物158.1を、1.2および[(2-イソシアナトエトキシ)メチル]ベンゼンから、化合物135.3の合成と類似の様式で調製した。38.9mgの白色固体を10%の収率で単離した。MS(ES):m/z: 389 (M+H)+。
1H NMR (300 MHz, CDCl3):δ9.68 (1H, s), 7.21-7.34 (5H, m), 4.60 (2H, s), 4.28-4.40 (4H, m), 3.81-3.85 (2H, t), 2.86 (3H, s), 1.38-1.42 (3H, t)。
化合物158.2の合成。158.1(200mg,0.51mmol,1.00当量)、炭酸カリウム(140mg,1.01mmol,1.95当量)およびヨードエタン(321mg,2.06mmol,4.00当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中の混合物を、35℃で4時間撹拌した。この反応を、15mLの水と氷との混合物の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×15mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×20mLのブラインで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、120mg(56%)の158.2を黄色固体として得た。
化合物I-11の合成。過剰な水素ガスを、158.2(120mg,0.29mmol,1.00当量)、酢酸(5mL)、10%炭素担持パラジウム(100mg)のエタノール(20mL)中の混合物に導入し、そしてその圧力を4atmで維持した。得られた溶液を室温で12時間撹拌した。その固体を濾過した。その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣をエタノールからの再結晶により精製して、12.4mg(13%)のI-11を白色固体として得た。MS(ES):m/z: 327 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3):δ4.32-4.39 (2H, q), 4.27-4.30 (2H, t), 4.00-4.07 (2H, q), 3.89-3.92 (2H, t), 2.87 (3H, s), 1.36-1.42 (6H, dt)。
実施例159:3-(2-ヒドロキシエチル)-5-メチル-1-(ナフタレン-2-イルメチル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-16)の合成。
化合物159.1の合成。100mLの丸底フラスコに、158.1(650mg,1.67mmol,1.00当量)、エタノール(35mL)、酢酸(7mL)および10%炭素担持パラジウム(300mg)を入れた。水素を導入した(4atm)。得られた溶液を室温で24時間撹拌した。その固体を濾過した。その濾液を減圧下で濃縮して、400mg(80%)の159.1を褐色固体として得た。
化合物159.2の合成。159.1(400mg,1.34mmol,1.00当量)、tert-ブチル(クロロ)ジメチルシラン(240mg,1.59mmol,1.19当量)およびトリエチルアミン(203mg,2.01mmol,1.50当量)のオキソラン(20mL)中の混合物を、室温で12時間撹拌した。この反応を、20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×40mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、360mg(65%)の159.2を白色油状物として得た。
化合物159.3の合成。159.2(120mg,0.29mmol,1.00当量)、炭酸カリウム(60mg,0.43mmol,1.48当量)および2-(ブロモメチル)ナフタレン(77mg,0.35mmol,1.20当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中の混合物を、35℃で12時間撹拌した。この反応を、10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×15mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を1×35mLのブラインで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/15〜1/10)を用いるシリカゲルカラムに通して、60mg(37%)の159.3黄色固体として得た。
化合物I-16の合成。50mLの丸底フラスコに、159.3(20mg,0.04mmol,1.00当量,99%)のCH3CN(5mL)中の溶液を入れた。その後、HF(0.25mL)を滴下により撹拌しながら添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた溶液を30mLの水で希釈した。その固体を濾過により集め、そして減圧下で乾燥させて、15mg(93%)のI-16を白色固体として得た。MS (ES, m/z): 439 [M+H]+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.84 (d, 4H), 7.52-7.45 (m, 3H), 5.35 (s, 2H), 4.37-4.27 (m, 4H), 3.96 (t, 2H), 2.85 (s, 3H), 2.31 (s, 1H), 1.35 (t, 3H)。
実施例160:1-[2-(2-クロロフェニル)エチル]-3-(2-ヒドロキシエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-20)の合成。
化合物160.2の合成。50mLの3つ口丸底フラスコに、2-(2-クロロフェニル)エタン-1-オール(1.5g,9.58mmol,1.00当量)、PPh3(2.5g,9.53mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(30mL)およびイミダゾール(0.9g,13.2mmol,1.4当量)を入れた。その後、I2(3.4g)を数回に分けて添加した。得られた溶液を0〜5℃で30分間撹拌し、次いで、20mLの水/氷の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×50mLのエーテルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を1×50mLのsat.水性Na2SO3で洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/3)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、2.5g(98%)の160.2を無色油状物として得た。
化合物I-20の合成。化合物I-20を、159.2および160.2から、化合物I-16の合成(実施例159)と類似の様式で調製した。白色固体を54%の収率で単離した。MS(ES):m/z: 437 (M+H)+ 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.39-7.35 (m, 1H), 7.22-7.19 (m, 3H), 4.39-4.32 (m, 2H), 4.28-4.18 (m, 4H), 3.87 (t, 2H), 3.24 (t, 2H), 2.86 (s, 3H), 2.26 (s, 1H), 1.39 (t, 3H)。
実施例161:3-(2-ヒドロキシエチル)-5-メチル-1-[2-(ナフタレン-2-イル)エチル]-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-30)の合成。
化合物161.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した250mLの丸底フラスコに、161.1(7.44g,39.96mmol,1.00当量)およびテトラヒドロフラン(80mL)を入れた。その後、BH3/THF(1M)(80mL)を滴下により撹拌しながら0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この反応を、20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×150mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、7.05g(粗製)の161.2を無色油状物として得た。
化合物I-30の合成。化合物I-30を、161.2および159.2から、化合物I-20の合成(実施例160)と類似の様式で調製した。白色固体を159.2から31%の収率で単離した。MS(ES):m/z (M+H)+ 453, (M+Na)+ 475. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.28(t, J = 7.2, 3H), 2.76 (s, 3H), 3.18 (t, J = 7.6, 2H), 3.49 (t, J = 6.4, 2H), 3.95 (t, J = 6.4, 2H), 4.20-4.30 (m, 4H), 7.42-7.51 (m, 3H), 7.78 (s, 3H), 7.85-7.90 (m, 3H)。
実施例162:3-(3-ヒドロキシプロピル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-19)の合成。
化合物162.1の合成。500mLの3つ口丸底フラスコに、3-アミノプロパン-1-オール(15g,195.71mmol,1.00当量,98%)のジクロロメタン(200mL)中の溶液、tert-ブチル(クロロ)ジメチルシラン(36g,234.07mmol,1.20当量)、トリエチルアミン(60.6g,588.00mmol,3.00当量,98%)を入れた。得られた溶液を20℃で18時間撹拌した。この反応を、200mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を1×200mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を1×200mLのブラインで洗浄した。この混合物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、20g(51%)の162.1を無色油状物として得た。
化合物162.2の合成。化合物162.2を、162.1から、135.2と類似の様式で調製した。2gの黄色油状物を74%の収率で単離した。
化合物162.4の合成。化合物162.4を、162.2および1.2から、化合物136.1の合成(実施例135および136)と類似の様式で調製した。110mgの白色固体を1.2から15%の収率で単離した。
化合物I-19の合成。50mLの丸底フラスコに、162.4(110mg,0.20mmol,1.00当量,98%)のCH3CN(20mL)中の溶液およびフッ化水素(1mL)を入れた。得られた溶液を20℃で3時間撹拌した。この反応を、10mLの水の添加によりクエンチした。その固体を濾過により集め、そして減圧下で乾燥させて、60mg(70%)のI-19を白色固体として得た。MS(ES):m/z 417 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.327 (m, 4H), 7.261 (m, 1H), 4.385 (m, 2H), 4.137 (m, 4H), 3.513 (t, 2H), 3.084 (t, 2H), 2.873 (s, 3H), 1.429 (t, 2H), 0.962 (t, 3H)。
実施例163:2-[1-[2-(2-クロロフェニル)エチル]-6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-31)の合成。
化合物I-31を、135.3および160.2から、136.2の合成と類似の様式で調製した。73.1mgの白色固体を11%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z (M+H)+ 451. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.35-1.86 (t, 3H), 2.80 (s, 3H), 3.27-3.37 (m, 2H), 4.23-4.27 (t, 2H), 4.30-4.35 (q, 2H), 4.71 (s, 2H), 7.21-7.23 (t, 2H), 7.30-7.36 (m, 1H), 7.36-7.37 (m, 1H)。
実施例164:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-[2-(2-フルオロフェニル)エチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-32)の合成。
化合物I-32を、135.3および1-フルオロ-2-(2-ヨードエチル)ベンゼンから、136.2の合成と類似の様式で調製した。42.9mgの白色固体を23%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z (M+H)+ 435. 1H NMR (400 MHz,CD3OD): δ 1.36-1.94 (t, 3H), 2.81 (s, 1H), 3.16-3.20 (t, 2H), 4.21-4.24 (t, 2H), 4.31-4.37 (q, 2H), 4.70 (s, 2H), 7.01-7.11 (m, 2H), 7.26-7.28 (q, 2H). 19F-NMR (300 MHz, CD3OD): δ -120.64(1)。
実施例165:1-[2-(2-フルオロフェニル)エチル]-3-(2-ヒドロキシエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-23)の合成。
化合物I-23を、159.2および1-フルオロ-2-(2-ヨードエチル)ベンゼンから、化合物I-16の合成(実施例159)と類似の様式で調製した。500mgの白色固体を59%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 421(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.279 (m, 2H), 7.053 (m, 2H), 4.370 (m, 2H), 4.162 (m, 4H), 3.870 (t, 2H), 3.144 (m, 2H), 2.861 (s, 3H), 1.396 (t, 3H)。
実施例166:3-[6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-46)の合成。
化合物I-46を、166.1および1.2から、化合物136.2の合成(実施例135および136)と類似の様式で調製した。1.8gの白色固体を25%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z (M+H)+ 431, (M+Na)+ 453. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.29 (t, J = 7.2, 3H), 2.75 (s, 3H), 3.09 (t, J = 6.3, 2H), 4.04-4.13 (m, 4H), 4.28 (q, J = 6.9, 2H), 7.20-7.32 (m, 5H), 12.37 (s, 1H)。
実施例167:3-(2-カルバモイルエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-55)の合成。
化合物I-55を、I-46から、136.3の合成と類似の様式で調製した。0.2gの白色固体を56%の収率で単離した。MS(ES):m/z (M+H)+ 430. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.29(t, J = 7.2, 3H), 2.34 (t, J = 7.5, 2H), 2.76 (s, 3H), 3.00 (t, J = 7.5, 2H), 4.02-4.13 (m, 4H), 4.28 (q, J = 7.2, 2H), 6.86 (s, 1H), 7.24-7.38 (m, 6H)。
実施例168:5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-3-[2-(1H-1,2,3,4-テトラゾール-5-イル)エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-61)の合成。
化合物I-61を、I-55から、136.3からの化合物I-45の合成(実施例136)と類似の様式で調製した。16.7mgの白色固体を10%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z (M+H)+ 455, (M+H+CH3CN)+ 496. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.38 (t, J = 7.2, 3H), 2.79 (s, 3H), 3.05 (t, J = 7.2, 2H), 3.27 (t, J = 7.2, 2H), 4.13 (t, J = 7.2, 3H), 4.31-4.39 (m, 4H), 7.23-7.32 (m, 5H)。
実施例169:3-(4-ヒドロキシブチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-34)の合成。
化合物I-34を、169.1および1.2から、化合物I-19(実施例162)と類似の様式で調製した。26mgの無色油状物を1.4%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z (M+H)+ 431. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.38 (t, J=7.5, 2H), 1.52-1.64 (m, 2H), 1.66-1.78 (m, 2H), 2.82 (s, 3H), 3.10 (t, J=7.2, 2H), 3.60 (t, J=6.3, 2H), 3.99 (t, J=7.2, 2H), 4.19 (t, J=7.5, 2H), 4.34 (q, J=7.2, 2H), 7.19-7.31 (m, 2H)。
実施例170:1-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]-3-(2-ヒドロキシエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-26)の合成。
化合物I-26を、170.1および159.2から、化合物I-30の合成(実施例161)と類似の様式で調製した。80mgの白色固体を60%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z (M+H)+ 421. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 1.40 (t, J=7.2, 3H), 2.24 (s, 3H), 2.87 (s, 3H), 3.06 (t, J=7.5, 2H), 3.89 (s, 2H), 4.12 (t, J=7.8, 2H), 4.27 (t, J=5.1, 3H), 4.37 (q, J=7.2, 3H), 6.91-7.26 (m, 4H)。
実施例171:1-[2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル]-3-(2-ヒドロキシエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-29)の合成。
化合物I-29を、171.1および159.2から、最後の工程においてHF/アセトニトリルではなくHCl/エタノールを使用したこと以外は、化合物I-30(実施例161)と類似の様式で調製した。60mgのオフホワイトの固体を39%の全体収率で単離した。MS (ES, m/z): (M+H)+ 439. 1H NMR(300 MHz, CDCl3): δ 1.41 (t, J=7.2, 3H), 2.87 (s, 3H), 3.06 (t, J=7.8, 2H), 3.90 (t, J=5.4, 2H), 4.14 (t, J=8.1, 2H), 4.28 (t, J=8.1, 2H), 4.38 (q, J=7.2, 2H), 6.69-6.84 (m, 3H)。
実施例172:3-(2-ヒドロキシエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(1-フェニルプロパン-2-イル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-36)の合成。
化合物172.2の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した100mLの3つ口丸底フラスコに、1-フェニルプロパン-2-オン(3g,22.36mmol,1.00当量)およびエタノール(50mL)を入れた。その後、NaBH4(1.7g,44.94mmol,2.01当量)を5℃で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、10mLの塩化アンモニウム(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、2.8g(92%)の1-フェニルプロパン-2-オールを無色油状物として得た。
化合物I-36の合成。化合物I-36を、172.2および159.2から、I-30の合成(実施例161)と類似の様式で調製した。23.4mgの白色固体を45%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 417 (M+H)+, 439 (M+Na)+, 480 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.36(t, J=7.2, 3H), 1.70 (t, J=6.6, 3H), 2.75 (s, 3H), 3.10-3.17 (m, 1H), 3.56-3.63 (m, 4H), 4.13 (s, 2H), 4.32 (q, J=6.6, 2H), 7.12-7.21 (m, 5H)。
実施例173:1-(2H-1,3-ベンゾジオキソール-4-イルメチル)-3-(2-ヒドロキシエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-40)の合成。
化合物173.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、173.1(400mg,2.63mmol,1.00当量)、塩化チオニル(626mg,5.26mmol,2.00当量)およびジクロロメタン(20mL)を入れた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、460mg(97%)の173.2を黄色油状物として得た。
化合物I-40の合成。I-40を、173.2および159.2から、化合物I-30の合成(実施例161)と同じ方法で合成した。27.5mgの白色固体を39%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 433 (M+H)+, 455 (M+Na)+, 496 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR(300 MHz, DMSO-d6): δ 1.26 (t, J=7.2, 3H), 2.77 (s, 3H), 3.59 (t, J=6.0, 2H), 4.01 (t, J=6.6, 2H), 4.25 (q, J=7.2, 3H), 4.79 (t, J=6.0, 1H), 5.10 (s, 2H), 6.01 (s, 2H), 6.85-6.95 (m, 3H)。
実施例174:3-(2-ヒドロキシエチル)-1-(1H-インドール-5-イルメチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-51)の合成。
化合物174.2の合成。50mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(20mL)、4-ジメチルアミノピリジン(1.32g,10.80mmol,1.08当量)、1H-インドール-5-カルバルデヒド(1.45g,9.99mmol,1.00当量)および(Boc)2O(2.18g,9.99mmol,1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で12時間撹拌した。この反応を、10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、2.1g(86%)の174.2を黄色固体として得た。
化合物174.3の合成。50mLの丸底フラスコに、174.2(2.1g,8.56mmol,1.00当量)のメタノール(20mL)中の溶液を入れた。次いで、NaBH4(740mg,19.56mmol,2.28当量)を0℃で添加した。得られた溶液を水/氷浴中0℃で4時間撹拌した。この反応を、10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、1.85g(87%)の174.3を黄色固体として得た。
化合物174.4の合成。50mLの丸底フラスコに、174.3(320mg,1.29mmol,1.00当量)のジクロロメタン(20mL)中の溶液を入れた。次いで、Et3N(0.223g,2.21mmol,1.70当量)およびメタンスルホニルクロリド(222mg,1.94mmol,1.50当量)を上記混合物に0℃で添加した。得られた溶液を水/氷浴中0℃で5時間撹拌した。この反応を、15mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×40mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、0.112g(33%)の174.4を黄色油状物として得た。
化合物174.5の合成。25mLの丸底フラスコに、CH3CN(5mL)、NaI(0.005g)、炭酸カリウム(105mg,0.76mmol,2.02当量)、159.2(155mg,0.38mmol,1.00当量)および174.4(100mg,0.38mmol,1.00当量)を入れた。得られた溶液を油浴中50℃で一晩撹拌した。この反応を、40mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×60mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、0.143g(59%)の174.5を白色固体として得た。
化合物174.6の合成。25mLの丸底フラスコに、ジクロロメタン(10mL)、174.5(143mg,0.22mmol,1.00当量)およびCF3COOH(2mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。これにより、0.126g(粗製)の粗製174.6を黄色固体として得た。
化合物I-51の合成。25mLの丸底フラスコに、エタノール(5mL)、炭酸カリウム(276mg,2.00mmol,8.30当量)およびI-51(126mg,0.24mmol,1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、減圧下で濃縮し、そして50mLのH2Oで希釈した。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物を、酢酸エチル:ヘキサン(1/10)からの再結晶により精製した。これにより、0.043g(42%)のI-51を白色固体として得た。MS(ES): m/z 428 (M+H)+. 1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 1.27 (t, 3H), 2.85 (s, 3H), 3.96 (m, 2H), 4.34 (m, 4H), 5.29 (s, 2H), 6.56 (s, 1H), 7.25 (m, 2H), 7.38 (m, 1H), 7.70 (s, 1H), 8.23 (s,1H)。
実施例175:3-[2-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸(I-5)の合成。
化合物175.1の合成。100mLの丸底フラスコに、159.2(1.2g,2.91mmol,1.00当量)のCH3CN(50mL)中の溶液、(2-ヨードエチル)ベンゼン(1.35g,5.82mmol,2.00当量)および炭酸カリウム(1.2g)を入れた。得られた溶液を一晩加熱還流した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1.5g(95%)の175.1を白色固体として得た。
化合物I-5の合成。100mLの丸底フラスコに、175.1(500mg,0.9676mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(5mL)、メタノール(5mL)、水(5mL)およびLiOH(0.07g)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。この溶液のpH値を塩化水素で1に調整した。この混合物を室温で1時間撹拌した。その固体を濾過により集めた。そのフィルターケーキをエタノールで洗浄した。300mg(63%)のI-5を白色固体として得た。MS(ES):m/z 375 (M+1)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d-6): δ 2.74 (s, 3H), 3.00 (t, J=7.2, 2H), 3.51 (t, J=6.3, 2H), 3.96 (t, J=6.6, 2H), 4.09 (t, J=7.2, 2H), 4.78 (s, 1H), 7.20-7.33 (m, 5H)。
実施例176:3-(2-ヒドロキシエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸メチル(I-37)の合成。
100mLの丸底フラスコに、I-5(200mg,0.53mmol,1.00当量)、メタノール(20mL)および硫酸(0.1mL)を入れた。得られた溶液を50℃で4日間撹拌した。この反応を、5mLの水の添加によりクエンチした。この溶液のpH値を炭酸ナトリウム(aq.)で7より高く調整した。得られた溶液を3×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。この粗製生成物(200mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(8.0%のCH3CNから、20分間で55.0%まで上昇);検出器:254/220nm。20.2mg(10%)のI-32を白色固体として得た。MS(ES):m/z 389 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 2.83(s, 3H), 3.10 (t, J=7.5, 2H), 3.74 (t, J=6.3, 2H), 3.87 (s, 3H), 4.14-4.20 (m, 4H), 7.22-7.30 (m, 5H)。
実施例177:3-(2-ヒドロキシエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸プロピル(I-41)の合成。
化合物I-41を、I-5および1-プロパノールから、化合物I-32の合成(実施例176)と類似の様式で調製した。これにより、4.7mg(2%)のI-41を白色固体として得た。MS(ES):m/z 417 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.05 (t, J=7.6, 3H), 1.78 (m, J=7.2, 2H), 2.83 (s, 3H), 3.11 (t, J=7.6, 2H), 3.75 (t, J=6.8, 2H), 4.15-4.21 (m, 4H), 4.25 (t, J=6.4, 2H), 7.23-7.32 (m, 5H)。
実施例178:3-(2-ヒドロキシエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸2-ヒドロキシエチル(I-42)の合成。
100mLの3つ口丸底フラスコに、I-5(200mg,0.53mmol,1.00当量)、炭酸カリウム(221mg,1.60mmol,2.99当量)、2-ブロモエタン-1-オール(100mg,0.80mmol,1.50当量)およびN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)を入れた。得られた溶液を80℃で一晩撹拌した。この反応混合物を冷却した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。この粗製生成物(200mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNから、14分間で60.0%まで上昇);検出器:254/220nm。これにより、30.7mg(14%)のI-42を白色固体として得た。MS(ES):m/z 419 (M+H)+, 441 (M+Na)+, 482 (M+Na+ CH3CN)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 2.77 (s, 3H), 3.01 (t, J=7.6, 2H), 3.52 (t, J=6.0, 2H), 3.68 (t, J=4.8, 2H), 4.11 (t, J=7.6, 2H), 3.02 (t, J=7.6, 2H), 4.26 (t, J=4.8, 2H), 3.02 (t, J=7.6, 2H), 4.78 (t, 1H), 4.92 (t, 1H), 7.24-7.33 (m, 5H)。
実施例179:3-(2-ヒドロキシエチル)-6-(メトキシメチル)-5-メチル-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(I-39)の合成。
化合物179.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した100mLの3つ口丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(20mL)中の溶液175.1(1g,1.94mmol,1.00当量)を入れた。その後、LiAlH4(100mg,2.63mmol,1.36当量)を-78℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この反応を、50mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、0.5g(54%)の179.1を明黄色固体として得た。
化合物179.2の合成。10mLの密封チューブに、179.1(150mg,0.31mmol,1.00当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中の溶液、および水素化ナトリウム(19mg,0.55mmol,1.76当量,70%)を入れた。得られた溶液を室温で10分間撹拌した。その後、ヨードメタン(67mg,0.47mmol,1.50当量)を滴下により撹拌しながら添加した。得られた溶液を、撹拌しながら室温でさらに2時間反応させた。この反応を、5mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×10mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、90mg(59%)の179.2を白色固体として得た。
化合物I-39の合成。10mLの密封チューブに、179.2(90mg,0.18mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(2.5mL)中の溶液およびTBAF(200mg)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、34.7mg(50%)のI-39を白色固体として得た。MS(ES):m/z 375 (M+H)+, 397 (M+Na)+。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 2.37 (s, 3H), 2.98 (t, J=7.5, 2H), 3.26 (s, 3H), 3.50 (q, J=6.6, 2H), 3.96 (t, J=6.6, 2H), 4.06 (t, J=7.5, 2H), 4.51 (s, 2H), 4.76 (t, J=6.0, 1H), 7.20-7.33 (m, 5H)。
実施例180:6-(エトキシメチル)-3-(2-ヒドロキシエチル)-5-メチル-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(I-38)の合成。
化合物I-38を、179.1および臭化エチルから、化合物I-39の合成(実施例179)と類似の様式で調製した。50.5mgの白色固体を42%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 389 (M+H)+, 411 (M+Na)+, 452 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d-6): δ 1.13 (t, J=7.2, 3H), 2.35 (s, 3H), 2.98 (t, J=7.5, 2H), 3.42-3.51 (m, 4H), 4.14-4.20 (m, 4H), 4.54 (s, 2H), 4.74 (s, 1H), 7.20-7.32 (m, 5H)。
実施例181:2-[1-[2-(2,6-ジフルオロフェニル)エチル]-6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-33)の合成。
化合物I-33を、135.3および1,3-ジフルオロ-2-(2-ヨードエチル)ベンゼンから、136.2の合成と類似の様式で調製した。36mgの白色固体を30%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 453 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.32-1.40(t, 3H), 2.82 (s, 3H), 3.21-3.26 (t,2H), 4.22-4.27 (t, 2H), 4.31-4.38 (q, 2H), 4.67 (s, 2H), 6.91-6.96 (t, 2H), 7.26-7.31 (m, 1H). 19F-NMR (300 MHz,CD3OD): δ 117.76。
実施例182:2-[6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-56)の合成。
化合物I-56を、182.1および1.2から、化合物136.2(実施例135および136)と類似の様式で調製した。1.4gの白色固体を42%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 431 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.30 (t, J=7.2, 3H), 1.41 (d, J=6.8, 3H), 2.75 (s, 3H), 3.01 (t, J=7.2, 2H), 4.13 (t, J=7.2, 2H), 4.29 (q, J=7.2, 2H), 5.39 (q, J=6.8, 1H), 7.20-7.30 (m, 5H), 12.70 (s, 1H)。
実施例183:3-(1-カルバモイルエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-69)の合成。
100mLの丸底フラスコに、4-ジメチルアミノピリジン(82mg,0.67mmol,1.44当量)、182.4(200mg,0.46mmol,1.00当量)、NH4Cl(1g,18.70mmol,40.24当量)、EDCI(130mg,0.68mmol,1.46当量)、CH3CN(10mL)、酢酸エチル(10mL)およびHOBT(100mg,0.74mmol,1.59当量)を入れた。得られた溶液を室温で5時間撹拌した。この反応を、20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、0.12g(60%)のI-69を白色固体として得た。MS(ES):m/z 430 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.25(t, J=7.2 Hz, 3H), 1.36 (d, J=6.8 Hz, 3H), 2.68 (s, 3H), 2.97 (t, J=7.2 Hz, 2H), 4.07 (t, J=7.2 Hz, 2H), 4.23 (q, J=7.2 Hz, 2H), 5.30 (q, J=7.2 Hz, 1H), 7.15-7.24 (m, 5H)。
実施例184:3-(1-カルバモイル-1-メチルエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-107)の合成。
化合物I-107を、I-70(実施例120)および塩化アンモニウムから、化合物I-121の合成(実施例4)と類似の様式で調製した。70mgの白色固体を70%の収率で単離した。MS(ES):m/z 466 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.37 (t, J=7.2, 3H), 1.80 (s, 6H), 2.76 (s, 3H), 3.07 (t, J=7.2, 2H), 4.12 (t, J=7.2, 2H), 4.33 (q, J=7.2, 2H), 7.22-7.34 (m, 5H)。
実施例185:3-(2-ヒドロキシプロピル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-62)の合成。
化合物I-62を、185.1および1.2から、化合物I-34の合成(実施例169)と類似の様式で調製した。0.34gの白色固体を8%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 417 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.02 (d, J=7.6Hz, 3H), 1.29 (t, J=9.6Hz, 3H), 2.75 (s, 3H), 2.99 (t, J=9.6 Hz, 2H), 3.69 (q, J=10.8 Hz, 1H), 3.94 (m, J=7.2 Hz, 2H), 4.27 (q, J=9.2 Hz, 2H), 4.15 (t, J=10.0 Hz, 2H), 4.77 (s, 1H), 7.19-7.32 (m, 5H)。
実施例186:3-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-79)の合成。
化合物I-79を、186.1および1.2から、化合物I-34の合成(実施例169)と類似の様式で調製した。80mgの白色固体を10%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 431 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.07(s, 6H), 1.30 (t, J=7.2 Hz, 3H), 2.76 (s, 3H), 3.01 (t, J=7.2 Hz, 2H), 3.96 (s, 2H), 4.13 (t, J=7.2 Hz, 2H), 4.29 (q, 2H), 4.41 (s, 1H), 7.20-7.32 (m, 5H)。
実施例187:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-[2-(4-ヨードフェニル)エチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-53)の合成。
化合物187.2の合成。187.2を、187.1から、160.2の合成と類似の様式で調製した。2.23gの白色固体を78%の収率で単離した。
化合物I-53の合成。I-53を、187.2および135.3から、136.2の合成と類似の様式で調製した。0.134gのオフホワイトの固体を135.3から57%の全体収率でで単離した。MS(ES):m/z 543 (M+H)+. 1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ1.43 (t, 3H), 2.88 (s, 3H), 3.04 (m, 2H), 4.14 (m, 2H), 4.38 (m, 2H), 4.85 (s, 2H), 7.03 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.66 (d, J = 8.4 Hz, 2H)。
実施例188:2-(1-(4-ジュウテロフェネチル)-6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)酢酸(I-66)の合成。
50mLの丸底フラスコに、エタノール(20mL)、I-53(実施例187;73mg,0.13mmol,1.00当量)を入れた。その後、10%炭素担持パラジウム(100mg)を窒素下で添加した。そのフラスコを排気して窒素でフラッシュすることを3回行い、その後、ジュウテリウムガスでフラッシュした。この混合物をジュウテリウムガスの雰囲気下室温で一晩撹拌した。その固体を濾過した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。この粗製生成物(80mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNから、16分間で53.0%まで上昇);検出器:254/220nm。これにより、0.04g(71%)のI-66を白色固体として得た。MS(ES):m/z (M+H)+ 418. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ1.41 (t, J=7.2, 3H), 2.87 (s, 3H), 3.09 (t, J=8.1, 2H), 4.16 (t, 2H), 4.38 (q, J=7.2, 2H), 4.82 (s, 2H), 7.26-7.35 (m, 4H)。
実施例189:2-[1-[2-(2-ブロモフェニル)エチル]-6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-54)の合成。
化合物I-54を、189.1および135.3から、I-53の合成(実施例187)と類似の様式で調製した。0.2gの白色固体を135.3から38%の全体収率でで単離した。MS(ES):m/z 495 (M+H)+. 1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 1.38 (t, 3H), 2.85 (s, 3H), 3.24 (t, 2H), 4.24 (t, 2H), 4.37 (t, 2H), 4.81 (s, 2H), 7.11 (m, 1H), 7.20 (m, 2H), 7.54 (m, 1H)。
実施例190:2-[1-[2-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)エチル]-6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-84)の合成。
化合物190.2の合成。N2でフラッシュした25mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(5mL)、2-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)エタン-1-オール(358mg,2.00mmol,2.00当量)、PPh3(524mg,2.00mmol,2.00当量)、DIAD(292mg,1.44mmol,1.45当量)および159.2(412mg,1.00mmol,1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、0.350g(61%)の190.2を白色固体として得た。
化合物190.3の合成。50mLの丸底フラスコに、CH3CN(15mL)、190.2(352mg,0.61mmol,1.00当量)およびHF(5mL)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この反応を、20mLの重炭酸ナトリウム(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。この粗製生成物(50mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:0.05%のTFAを含む水およびCH3CN(12.0%のCH3CNから、10分間で58.0%まで上昇);検出器:254/220nm。142mgの生成物が得られた。これにより、14.7mg(5%)の190.3を白色固体として得た。MS(ES):m/z 460 (M+H)+. 1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 1.39 (m, 3H), 2.89 (s, 3H), 3.62 (m, 2H), 3.90 (m, 2H), 4.28 (m, 2H), 4.36 (m, 2H), 4.53 (m, 2H), 7.42 (m, 1H), 7.49 (m, 1H), 7.88 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 8.0 Hz,1H)。
化合物190.4の合成。50mLの丸底フラスコに、190.3(74mg,0.16mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(10mL)およびDess-Martin試薬(740mg,1.75mmol,10.84当量)を入れた。得られた溶液を油浴中40℃で一晩撹拌した。その固体を濾過した。その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、87mg(粗製)の190.4を白色固体として得た。
化合物I-84の合成。10mLの丸底フラスコに、190.4(87mg,0.19mmol,1.00当量)、アセトン(3mL)、H2O(2mL)およびテトラオキソ(ポタシオ)マンガン(25.4mg,0.16mmol,0.85当量)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、16mg(18%)のI-84を白色固体として得た。MS(ES):m/z 474 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.27 (t, J=7.2, 3H), 2.76 (s, 3H), 3.57 (t, J=7.2, 2H), 4.27 (q, J=7.2, 2H), 4.44 (t, J=7.2, 2H), 4.53 (s, 3H), 7.43 (t, J=7.6, 1H), 7.51 (t, J=7.2, 1H), 7.95 (d, J=8.0, 1H), 8.08 (d, J=7.6, 1H)。
実施例191:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-(1H-インドール-5-イルメチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-90)の合成。
化合物I-90を、135.3および174.4から、136.2の合成と類似の様式で調製した。11mgのオフホワイトの固体を135.3から12%の収率で単離した。MS(ES):m/z 442 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.25 (t, J=7.2, 3H), 2.75 (s, 3H), 4.23 (q, J=7.2, 2H), 4.46 (s, 2H), 5.28 (s, 2H), 6.40 (s, 1H), 7.08 (d, J=6.6, 1H), 7.34-7.39 (m, 2H), 7.52 (s, 1H), 11.14 (s, 3H)。
実施例192:2-[6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-1-[(1-メチル-1H-インドール-6-イル)メチル]-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-74)の合成。
化合物192.2の合成。500mLの丸底フラスコに、N,N-ジメチルホルムアミド(200mL)および1H-インドール-6-カルボン酸メチル(7g,39.96mmol,1.00当量)を入れた。水素化ナトリウム(1.9g,47.50mmol,1.19当量,60%)を0℃で添加し、そして撹拌祖この温度で30分間続け、この時点で、CH3I(6.8g,47.91mmol,1.20当量)を添加した。得られた溶液を水/氷浴中0℃で2時間撹拌した。この反応を、120mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×150mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、7.2g(95%)の192.2を黄色固体として得た。
化合物192.3の合成。500mLの丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(300mL)および192.2(5.67g,29.97mmol,1.00当量)を入れた。この溶液に、LiAlH4(2.28g,60.08mmol,2.00当量)を-5℃で添加した。得られた溶液を水/塩浴中-5℃で2時間撹拌した。この反応を、10mLの酢酸エチルおよび150mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×150mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、5.0g(98%)の192.3を明黄色油状物として得た。
化合物192.4の合成。25mLの丸底フラスコに、192.3(322mg,2.00mmol,2.00当量)のテトラヒドロフラン(5mL)中の溶液、PPh3(524mg,2.00mmol,2.00当量)、DIAD(292mg,1.44mmol,1.45当量)および159.2(412mg,1.00mmol,1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、0.12g(22%)の192.4を白色固体として得た。
化合物192.5の合成。50mLの丸底フラスコに、CH3CN(15mL)、192.4(120mg,0.22mmol,1.00当量)およびHF(3mL)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。この反応を、10mLのNaHCO3(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、炭酸ナトリウム(aq.)およびブラインで洗浄し、乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。この粗製生成物(80mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(7.0%のCH3CNから、18分間で63.0%まで上昇);検出器:254/220nm。これにより、0.075g(79%)の192.5を白色固体として得た。MS(ES):m/z 442 (M+H)+. 1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 1.38 (t, 3H), 2.86 (s, 3H), 3.81 (s, 3H), 3.97 (m, 2H), 4.36 (m, 4H), 5.34 (s, 2H), 6.48 (d, J = 2.8Hz, 1H), 7.09 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.16 (m,1H), 7.39 (s,1H), 7.61 (d, J = 8.0Hz, 1H)。
化合物192.6の合成。50mLの丸底フラスコに、ジクロロメタン(20mL)、192.5(61mg,0.14mmol,1.00当量)およびDess-Martin試薬(157mg,0.37mmol,2.68当量)を入れた。得られた溶液を油浴中で一晩加熱還流した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、0.035g(58%)の192.6を白色固体として得た。
化合物I-74の合成。50mLの丸底フラスコに、水(4mL)、アセトン(20mL)および192.6(35mg,0.08mmol,1.00当量)を入れた。その後、KMnO4(13mg,0.08mmol,1.03当量)を添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。この反応を、2mLの酢酸エチルの添加によりクエンチした。得られた混合物を減圧下で濃縮した。この粗製生成物(50mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:0.05%のTFAを含む水およびCH3CN(8.0%のCH3CNから、16分間で57.0%まで上昇);検出器:254/220nm。これにより、0.011g(30%)のI-74を白色固体として得た。MS(ES):m/z 456 (M+H)+. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 1.25 (t, 3H), 2.76 (s, 3H), 3.76 (s, 3H), 4.23 (m, 2H), 4.65 (s, 2H), 5.36 (s, 2H), 6.41 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.00 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.52 (d, J = 8.0 Hz, 1H)。
実施例193:2-[1-(2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イルメチル)-6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-50)の合成。
化合物I-50を、化合物I-40(実施例173)から、化合物I-74の合成(実施例192)と類似の様式で調製した。7.6mgの白色固体をI-40から6%の収率で単離した。MS(ES):m/z 447 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.35 (t, J=7.2, 3H), 2.81 (s, 3H), 4.32 (q, J=7.2, 3H), 4.76 (s, 2H), 5.15 (s, 2H), 5.94 (s, 3H), 6.79-6.91 (m, 3H)。
実施例194:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-(1H-インドール-2-イルメチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-88)の合成。
化合物194.1の合成。25mLの丸底フラスコに、174.4(322mg,1.30mmol,1.30当量)のテトラヒドロフラン(5mL)中の溶液、PPh3(524mg,2.00mmol,2.00当量)、DIAD(292mg,1.44mmol,1.45当量)および135.3(368mg,1.00mmol,1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で48時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:15)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、0.244g(41%)の194.1を白色固体として得た。
化合物I-88の合成。25mLの丸底フラスコに、ジクロロメタン(10mL)、194.1(20mg,0.03mmol,1.00当量)およびCF3COOH(4mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。この粗製生成物(30mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNから、13分間で55.0%まで上昇);検出器:254/220nm。これにより、0.0065g(44%)のI-88を白色固体として得た。MS(ES):m/z 442 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.44 (t, J=7.2, 3H), 2.85 (s, 3H), 4.40 (q, J=7.2, 2H), 4.89 (s, 2H), 5.25 (s, 2H), 6.71 (s, 1H), 7.11 (t, J=7.2, 1H), 7.20 (t, J=7.6, 1H), 7.36 (d, J=8.4, 1H), 7.60 (d, J=8.0, 1H), 8.79 (s, 1H)。
実施例195:2-[5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-6-(プロポキシカルボニル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-68)の合成。
化合物195.1の合成。100mLの丸底フラスコに、136.1(5.1g,10.79mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(5mL)、メタノール(10mL)、水(10mL)およびLiOH(770mg,32.15mmol,2.98当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を100mLのH2Oで希釈した。この溶液のpH値を塩化水素(10%)で3に調整した。得られた溶液を3×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(100:1)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、2.3g(48%)の195.1を白色固体として得た。
化合物195.2の合成。50mLの丸底フラスコに、195.1(150mg,0.34mmol,1.00当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)、炭酸カリウム(140mg,1.01mmol,3.00当量)および1-ブロモプロパン(83mg,0.67mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を50℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:50)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、130mg(79%)の195.2を白色固体として得た。
化合物I-68の合成。25mLの丸底フラスコに、195.2(130mg,0.27mmol,1.00当量)、CF3COOH(2mL)およびCH3CN(5mL)を入れた。得られた溶液を室温で5時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。この粗製生成物を1:5の比のEA:n-ヘキサンから再結晶した。これにより、40.9mg(36%)のI-68を白色固体として得た。MS(ES):m/z 431 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 0.87 (t, J=6.4, 3H), 1.65-1.74 (m, 2H), 2.75 (s, 3H), 3.01 (t, J=7.2, 2H), 4.14 (t, J=7.2, 2H), 4.21 (t, J=6.8, 3H), 2.75 (s, 2H), 7.20-7.31 (m, 5H)。
実施例196:2-[6-カルバモイル-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-71)の合成。
化合物196.1の合成。50mLの丸底フラスコに、HOBT(50mg,0.37mmol,1.10当量)、195.1(150mg,0.34mmol,1.00当量)、4-ジメチルアミノピリジン(45mg,0.37mmol,1.09当量)、NH4Cl(72mg,1.35mmol,3.99当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)およびEDC(71mg,0.46mmol,1.36当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、500mg(粗製)の196.1を白色固体として得た。
化合物I-71の合成。化合物I-71を、196.1から、化合物I-68の合成(実施例195)と類似の様式で調製した。27mgの白色固体を6%の収率で単離した。MS(ES):m/z 388 (M+H)+, 410 (M+Na)+, 429 (M+H+CH3CN)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 2.66 (s, 3H), 2.99 (t, J=8.0, 2H), 4.07 (t, J=7.6, 2H), 4.37 (s, 2H), 7.22-7.34 (m, 5H), 7.55 (s, 2H)。
実施例197:2-[6-[(2-ヒドロキシエトキシ)カルボニル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-83)の合成。
化合物197.1の合成。197.1を、195.1から、I-42の合成(実施例178)と類似の様式で調製した。140mg(85%)の白色固体を単離した。
化合物I-83の合成。化合物I-83を、197.1から、化合物I-68(実施例195)と類似の様式で調製した。35.2mgの白色固体を28%の収率で単離した。MS(ES):m/z 433 (M+H)+, 455 (M+Na)+, 496 (M+H+CH3CN)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 2.76 (s, 3H), 3.02 (t, J=7.6, 2H), 3.68 (t, J=4.8, 2H), 4.14 (t, J=7.6, 2H), 4.27 (t, J=4.8, 2H), 4.56 (s, 2H), 7.21-7.32 (m, 5H)。
実施例198:2-[6-(メトキシメチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-75)の合成。
化合物I-75を、I-39(実施例179)から、化合物I-84の合成(実施例190)と類似の様式で調製した。49.5mgの白色固体をI-39から40%の収率で単離した。MS(ES):m/z 389 (M+H)+, 411 (M+Na)+, 452 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 2.35 (s, 3H), 2.99 (t, J=7.5, 2H), 3.32 (s, 3H), 4.08 (t, J=7.2, 2H), 4.51 (s, 2H), 7.19-7.32 (m, 5H), 12.94 (s, 1H)。
実施例199:2-[5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-92)の合成。
化合物199.1の合成。化合物199.1を、137.2から、136.1の合成と類似の様式で調製した。0.87gの黄色固体を64%の収率で単離した。
化合物199.2の合成。化合物199.2を、199.1から、化合物137.3の合成と類似の様式で調製した。0.56gの白色固体を94%の収率で単離した。
化合物I-92の合成。化合物I-92を、199.2から、化合物I-141(実施例7)と類似の様式で調製した。24mg(52%)の白色固体を単離した。
実施例200:2-[6-(エトキシカルボニル)-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-91)の合成。
化合物200.4の合成。化合物200.4を、200.1および2-アミノチオフェン-3-カルボン酸エチルから、136.1の合成(実施例135および136)と類似の様式で調製した。1.1gの黄色固体を12%の全体収率で単離した。
化合物200.5の合成。化合物200.5を、200.4から、137.3の合成と同じ様式で調製した。1.1gの白色固体を83%の収率で単離した。
化合物200.6の合成。100mLの耐圧タンク反応器(7atm)に、Pd(OAc)2(100mg,0.45mmol,0.41当量)、200.5(500mg,1.07mmol,1.00当量)、エタノール(50mL)およびトリエチルアミン(220mg,2.17mmol,2.02当量)を入れた。次いで、CO(気体)を導入して、その圧力を7atmに維持した。得られた溶液を100℃で一晩撹拌した。冷却後、得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、130mg(26%)の200.6を白色固体として得た。
化合物I-91の合成。化合物I-91を、200.6から、化合物2.5の合成と類似の様式で調製した。MS(ES):m/z 403 (M+H)+, 425 (M+Na)+, 444 (M+H+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.29 (t, J=6.9, 3H), 3.02 (t, J=7.2, 2H), 4.15 (t, J=7.2, 2H), 4.30 (q, J=6.9, 2H), 4.56 (s, 2H), 7.18-7.30 (m, 5H), 7.81 (s, 1H), 13.09 (s, 1H)。
実施例201:2-[2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-65)の合成。
化合物201.9の合成。化合物201.9を、(2-アミノエトキシ)(tert-ブチル)ジメチルシランから、化合物169.3と類似の様式で調製した。13g(粗製)の黄色液体を単離した。
化合物201.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した500mLの3つ口丸底フラスコに、2-シアノ酢酸エチル(22.6g,199.80mmol,1.00当量)、エタノール(200mL)、プロパン-2-オン(11.6g,199.73mmol,1.00当量)、ジエチルアミン(14.6g)およびS(6.4g)を入れた。得られた溶液を50℃で一晩撹拌した。その固体を濾過した。その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/PE(1:100〜1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、6.47g(17%)の201.2を白色固体として得た。
化合物201.5の合成。化合物201.5を、201.2から、化合物I-34(実施例169)と類似の様式で調製した。12.6mgの白色固体を0.003%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 331.1 (M+H)+. 1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 2.37 (s,3H), 2.96-3.01 (t, 2H), 3.58-3.62 (t, 2H), 3.92-3.96 (t, 2H), 4.04-4.09 (t, 2H), 6.81 (s, 1H), 7.21-7.32 (m, 5H)。
化合物I-65の合成。化合物I-65を、201.5から、化合物I-84(実施例190)と類似の様式で調製した。30.8mgの白色固体を201.5から29%の収率で単離した。MS(ES):m/z 367.1 (M+Na)+. 1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 2.36 (s, 3H), 2.97-3.02 (t, 2H), 4.06-4.11 (t, 2H), 4.55 (s, 2H), 6.90 (s, 1H), 7.19-7.32 (m, 5H)。
実施例202:3-[[(2-ヒドロキシエチル)カルバモイル]メチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-48)の合成。
化合物202.1の合成。化合物202.1を、136.2および(2-アミノエトキシ)(tert-ブチル)ジメチルシランから、136.3と類似の様式で調製した。0.7gの白色固体を98%の収率で単離した。
化合物I-48の合成。化合物I-48を、202.1から、化合物I-20(実施例160)と類似の様式で調製した。0.46gの白色固体を80%の収率で単離した。MS(ES):m/z 460 (M+H)+。
1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 1.38 (t, J=7.2 Hz, 3H), 2.82 (s, 3H), 3.10 (t, J=7.2 Hz, 2H), 3.37 (t, J=5.6 Hz, 2H), 3.64 (t, J=5.6 Hz, 2H), 4.18 (t, J=7.2 Hz, 2H), 4.34 (q, 2H), 4.69 (s, 2H), 7.23-7.33 (m, 5H)。
実施例203:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-(2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-60)の合成。
203.1の合成。化合物203.1を、135.3および2-ブロモ-1-フェニルエタン-1-オンから、136.1と類似の様式で調製した。0.34gの明黄色固体を51%の収率で単離した。
203.2の合成。50mLの丸底フラスコに、203.1(300mg,0.62mmol,1.00当量)、メタノール(5mL)、テトラヒドロフラン(5mL)およびNaBH4(25mg,0.66mmol,1.07当量)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この反応を、5mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×5mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、160mg(53%)の203.2を白色固体として得た。
化合物I-60の合成。化合物I-60を、203.2から、化合物2.5の合成と同じ様式で調製した。20.4mgの白色固体を38%の収率で単離した。MS(ES):m/z 433 (M+H)+, 455 (M+Na)+, 496 (M+Na+CH3CN)+。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.31 (t, J=7.2, 3H), 2.76 (s, 3H), 3.77-3.85 (m, 1H), 4.12-4.15 (m, 1H), 4.29 (q, J=6.9, 2H), 4.44 (s, 2H), 4.99 (d, J=7.2, 1H), 5.89(s, 1H), 7.30-7.43 (m, 5H)。
実施例204:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-(2-メトキシ-2-フェニルエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-67)の合成。
化合物204.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、203.2(100mg,0.20mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)を入れた。その後、水素化ナトリウム(8.2mg,0.20mmol,1.00当量)を添加した。この混合物を0℃で15分間撹拌した。これにCH3I(43.6mg,0.31mmol,1.50当量)を添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、5mlのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×5mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/PE(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、70mg(68%)の204.1を白色固体として得た。
化合物I-67の合成。化合物I-67を、204.1から、化合物2.5の合成と同じ様式で調製した。30.5mgの白色固体を49%の収率で単離した。MS(ES):m/z 447 (M+H)+, 469 (M+Na)+, 469 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.31 (t, J=7.2, 3H), 2.76 (s, 3H), 3.09 (s, 3H), 3.94-4.15 (m, 2H), 4.30 (q, J=6.6, 2H), 4.56-4.65 (m, 3H), 7.34-7.46 (m, 5H), 12.98 (s, 1H)。
実施例205:2-[6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-[2-フェニル-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-89)の合成。
50mLの丸底フラスコに、203.2(100mg,0.20mmol,1.00当量)、1,2-ジクロロエタン(20mL)、ZnCl2(33mg,0.24mmol,1.18当量)およびプロパン-2-オール(25mg,0.42mmol,2.03当量)を入れた。得られた溶液を50℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。この粗製生成物(110mg)を、分取HPLCにより、以下の条件で精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNから、19分間で49.0%まで上昇);検出器:254/220nm。精製により、23.8mg(25%)のI-89を白色固体として得た。MS(ES):m/z 475 (M+H)+, 497 (M+Na)+, 538 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d-6): δ 0.85 (d, 3H), 0.95 (d, 3H), 1.33 (t, 3H), 2.77 (s, 3H), 3.46 (m, 1H), 3.78 (m, 1H), 3.91 (m, 1H), 4.14 (m, 1H), 4.34 (m, 2H), 4.61 (m, 2H), 4.81 (m, 1H), 7.34-7.42 (m, 5H)。
実施例206:2-[1-[2-(アセチルオキシ)-2-フェニルエチル]-6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-85)の合成。
化合物206.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した10mLの密封チューブに、203.2(200mg,0.41mmol,1.00当量)、DTAD(188mg,0.82mmol,2.00当量)、テトラヒドロフラン(5mL)、PPh3(214mg,0.82mmol,2.00当量)および酢酸(49mg,0.82mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/PE(1:15)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、76mg(35%)の206.1を白色固体として得た。
化合物I-85の合成。化合物I-85を、206.1から、2.5と類似の様式で調製した。23.1mg(34%)の白色固体を単離した。MS(ES):m/z 475 (M+H)+, 415 (M+H-CH3COOH]+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.40 (t, J=7.2, 3H), 2.00 (s, 3H), 2.84 (s, 3H), 4.33-4.40 (m, 4H), 4.72 (t, J=5.1, 2H), 6.25 (t, J=7.2, 1H), 7.37-7.50 (m, 5H)。
実施例207:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-[(2S)-2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-77)および実施例208:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-[(2R)-2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-78)の合成。
I-60(120mg,0.28mmol,1.00当量)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で精製した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC(SFC),2×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびエタノール(0.1%のTFA)(20.0%のエタノール(0.1%TFA)を18分間保持);検出器:UV 220/254nm。これにより、24.6mg(tR=10.1分,21%)のI-77を白色固体として、そして15.2mg(12.5分,13%)のI-78を白色固体として得た。
I-77についての分析データ:MS(ES):m/z 433 (M+H)+, 496 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.32(t, J=7.2, 3H), 2.77 (s, 3H), 3.80-3.86 (m, 1H), 4.13-4.18 (m, 1H), 4.29 (q, J=6.9, 2H), 4.57 (d, J=6.0, 2H), 4.99 (t, J=4.8, 1H), 5.90 (d, J=4.4, 1H), 7.29-7.44 (m, 5H)。
I-78についての分析データ: MS(ES):m/z 433 (M+H)+, 496 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.32 (t, J=7.2, 3H), 2.77 (s, 3H), 3.80-3.86 (m, 1H), 4.13-4.18 (m, 1H), 4.29 (q, J=6.9, 2H), 4.57 (d, J=6.0, 2H), 4.99 (t, J=4.8, 1H), 5.90 (d, J=4.4, 1H), 7.29-7.44 (m, 5H)。
実施例209:(2R)-2-[6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-76)の合成および実施例210:(2S)-2-[6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-80)の合成。
I-56のエナンチオマーを、キラルHPLCによって以下の条件下で分離した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IA,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびエタノール(0.1%のDEA)(40.0%のエタノール(0.1%のDEA)を20分間保持);検出器:UV 220/254nm。これにより、20mg(tR=5.27分,31%)のI-76を白色固体として、そして20mg(tR=10.4分,27%)のI-80を白色固体として得た。
I-76についての分析データ: MS(ES):m/z 431 (M+H)+. 1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 1.29 (t, J=9.6 Hz, 3H), 1.48 (d, J=10.0 Hz, 3H), 2.74 (s, 3H), 3.00 (t, J=9.6 Hz, 2H), 4.12 (t, J=10.0 Hz, 2H), 4.28 (q, J=9.6 Hz, 2H), 5.37(q, 1H), 7.18-7.30 (m, 5H), 12.72 (s, 1H)。
I-80についての分析データ: MS(ES):m/z 431 (M+H)+. 1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 1.29 (t, J=9.6 Hz, 3H), 1.42 (d, J=9.6 Hz, 3H), 2.73 (s, 3H), 2.98 (t, J=9.6 Hz, 2H), 4.12 (t, J=6.8 Hz, 2H), 4.27 (q, 2H), 4.96 (q, 1H), 7.19-7.32 (m, 5H)。
実施例211:2-[6-(シクロブトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-86)の合成。
化合物I-86を、195.1およびブロモシクロブタンから、化合物I-68の合成(実施例195)と類似の様式で調製した。93mg(55%)の暗黄色固体を単離した。MS(ES):m/z 443 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): δ 1.69-1.95 (m, 2H), 2.14-2.28 (m, 2H), 2.39-2.48 (m, 2H), 2.80 (s, 3H), 3.08-3.13 (t, 2H), 4.17-4.22 (t, 2H), 4.71 (s, 2H), 5.12-5.22 (m, 1H), 7.22-7.32 (m, 5H)。
実施例212:3-[(2R)-2-ヒドロキシプロピル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-81)の合成および実施例213:3-[(2S)-2-ヒドロキシプロピル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-82)の合成。
I-62のエナンチオマー(250mg)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で分離した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IB,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびエタノール(5.0%のエタノールを12分間保持);検出器:UV 220/254nm。これにより、100mg(tR=15.2分,80%)のI-81を白色固体として、そして100mg(tR=17.6分,80%)のI-82を白色固体として得た。
I-81についての分析データ: MS(ES):m/z 417 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.03(d, J=5.2 Hz, 3H), 1.30 (t, J=6.8 Hz, 3H), 2.76 (s, 3H), 3.00 (m, J=7.2 Hz, 2H), 3.70 (q, 1H), 3.95 (t, J=8.0 Hz, 2H), 4.12 (t, J=8.0 Hz, 2H), 4.28 (m, J=7.2 Hz, 2H), 4.77 (s, 1H), 7.19-7.32 (m, 5H)。
I-82についての分析データ: MS(ES):m/z 417 (M+H)+. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 1.03 (d, J=5.2 Hz, 3H), 1.30 (t, J=6.8 Hz, 3H), 2.76 (s, 3H), 3.00 (t, J=7.2 Hz, 2H), 3.70 (q, 1H), 3.95 (t, J=8.0 Hz, 2H), 4.12 (t, J=8.0 Hz, 2H), 4.28 (q, J=7.2 Hz, 2H), 4.77 (s, 1H), 7.19-7.32 (m, 5H)。
実施例214:2-[6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-73)の合成。
化合物I-73を、203.1から、2.5の合成と類似の様式で調製した。69.2mg(78%)の白色固体を単離した。MS(ES):m/z 431 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.26 (t, J=7.2, 3H), 2.80 (s, 3H), 4.26 (q, J=7.2, 2H), 4.57 (s, 2H), 5.73 (s, 2H), 7.63 (t, J=7.6, 2H), 7.78 (t, J=7.6, 1H), 8.12 (d, J=7.6, 2H)。
実施例215:2-[6-(エトキシカルボニル)-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-5-(トリフルオロメチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-94)の合成。
化合物215.2の合成。1Lの3つ口丸底フラスコに、S(8.84g,276.25mmol,1.00当量)、4,4,4-トリフルオロ-3-オキソブタン酸エチル(50.8g,275.92mmol,1.00当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(300mL)および2-シアノ酢酸エチル(31.2g,275.83mmol,1.00当量)を入れた。その後、トリエチルアミン(28g,276.71mmol,1.00当量)を滴下により撹拌しながら0℃で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた溶液を、その温度を油浴中で40℃に維持しながら、撹拌しながらさらに1日反応させた。この反応を、500mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×500mLのエーテルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:12)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、5.8g(7%)の215.2を黄色固体として得た。
化合物I-94の合成。化合物I-94を、215.2および135.2から、化合物136.2の合成と類似の様式で調製した。0.4gの白色固体を53%の収率で単離した。MS(ES):m/z 471 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.30 (t, J=6.8, 3H), 3.02(t, J=7.2, 2H), 4.17 (t, J=7.2, 2H), 4.34 (t, J=7.2, 2H), 4.58 (s, 2H), 7.21-7.32 (m, 5H), 13.11 (s, 1H)。
実施例216:2-[6-(4,5-ジヒドロ-1,3-オキサゾール-2-イル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-87)の合成。
化合物216.1の合成。化合物216.1を、195.1から、化合物136.3と類似の様式で調製した。600mg(89%)の白色固体を単離した。
化合物216.2の合成。50mLの丸底フラスコに、216.1(600mg,1.00mmol,1.00当量)、オキソラン(10mL)およびTBAF(300mg,1.15mmol,1.15当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/PE(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、205mg(42%)の216.2を白色固体として得た。
化合物216.3の合成。10mLの丸底フラスコに、216.2(100mg,0.21mmol,1.00当量)、DIAD(94mg,0.46mmol,1.99当量)、PPh3(107mg,0.41mmol,2.00当量)およびテトラヒドロフラン(5mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、70mg(73%)の216.3を白色固体として得た。
化合物I-87の合成。化合物I-87を、216.3から、2.5の合成と類似の様式で調製した。2.8mg(9%)のI-87を白色固体として単離した。MS(ES):m/z 414 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 2.76 (s, 1H), 3.11 (t, J=8.0, 2H), 3.99 (t, J=9.6, 2H), 4.17 (t, J=7.6, 2H), 4.49 (t, J=9.6, 2H), 4.62 (s, 2H), 7.22-7.30 (m, 5H)。
実施例217:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-[2-(4-ヨードフェニル)エチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-95)の合成。
化合物I-95の合成。化合物I-95を、1.4および1-ヨード-4-(2-ヨードエチル)ベンゼンから、136.2の合成と類似の様式で調製した。MS(ES):m/z 571 (M+H)+, 612 (M+H+CH3CN)+. 1H NMR (400 MHz, CD3CN): δ 1.32 (t, J=7.2, 3H), 1.67 (s, 6H), 2.71 (s, 3H), 2.98 (t, J=7.2, 2H), 4.05 (t, J=7.2, 2H), 4.28 (q, J=7.2, 2H), 7.01 (d, J=8.4, 2H), 7.62 (d, J=8.0, 2H)。
実施例218:2-メチル-2-[5-メチル-2,4-ジオキソ-1-(2-フェニルエチル)-6-(1H-ピラゾール-1-イル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]プロパン酸(I-116)の合成。
化合物I-116を、121.3およびピラゾールから、化合物I-157と類似の様式で調製した。150mgの白色固体を30%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z 439 (M+H)+, 480 (M+H+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.62 (s, 6H), 2.27 (s, 3H), 2.95 (t, J=7.2, 2H), 4.00 (t, J=7.2, 2H), 6.52 (t, J=2.1, 1H), 7.15-7.28 (m, 5H), 7.73 (d, J=2.1, 1H), 8.10 (d, J=2.4, 1H), 12.40 (s, 1H)。
実施例219:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-[2-(2-エチルフェニル)エチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-100)の合成。
化合物I-100を、1.4および9.3から、136.2の合成と類似の様式で調製した。0.041gの白色固体を1.4から59%の全体収率でで単離した。MS(ES):m/z 473 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.25 (t, J=7.5, 3H), 1.36 (t, J=7.5, 3H), 1.25 (s, 6H), 2.76 (q, J=7.5, 5H), 3.12 (t, J=7.5, 2H), 4.10 (t, J=7.5, 2H), 4.32 (q, J=7.2, 3H), 7.08-7.20 (m, 4H)。
実施例220:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-[2-(2-メトキシフェニル)エチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-93)の合成。
化合物I-93を、1.4および市販の1-(2-ブロモエチル)-2-メトキシベンゼンから、136.2の合成と類似の様式で調製した。MS(ES):m/z 475 (M+H)+. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 1.29~1.32 (t, 3H), 1.64 (s, 6H), 2.70 (s, 3H), 2.96~2.95 (t, 2H), 3.76 (s, 3H), 4.03~4.07 (t, 2H), 4.25~4.30 (q, 2H), 6.84~6.87 (t, 1H), 6.91~6.93 (d, 1H), 7.12~7.14 (d, 1H), 7.19~7.23 (t, 1H)。
実施例221:2-[6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-[2-[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-106)の合成。
化合物221.2の合成。100mLの丸底フラスコに、2-[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]酢酸(1g,4.54mmol,1.00当量)、THF(30mL)およびアルマンリチウム(alumane lithium)(173mg,4.55mmol,1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この反応を、40mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、300mg(32%)の221.2を無色油状物として得た。
化合物221.3の合成。221.3を、221.2から、化合物9.3の合成と類似の様式で調製した。300mgの無色油状物を65%の収率で単離した。
化合物I-106の合成。化合物I-106を、221.3および1.4から、136.2の合成と類似の様式で調製した。80mg(60%の全体収率)を白色固体として単離した。MS(ES):m/z 528.8 (M+H)+, 591.8 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ1.26 (t, 3H), 1.56 (s, 6H), 2.67 (s, 3H), 3.05 (t, 2H), 4.04 (t, 2H), 4.26 (q, 2H), 7.24-7.40 (m, 4H)。
実施例222:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-[2-(2-ヒドロキシフェニル)エチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-99)の合成。
10mLの丸底フラスコに、I-93(50mg,0.11mmol,1.00当量)、BBr3(105mg)およびジクロロメタン(5mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を、2mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×5mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(1:2)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、4.6mg(9%)のI-99を無色油状物として得た。MS(ES):m/z 461 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 300Mz): δ 1.29~1.37 (t, 3H), 1.77 (s, 6H), 2.73 (s, 3H), 3.04~3.09 (t, 2H), 4.13~4.17 (t, 2H), 4.26 ~4.33 (q, 2H), 6.68~6.72 (m, 2H), 6.98~7.03 (m, 2H)。
実施例223:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-[(2S)-2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-102)の合成および実施例224:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-[(2S)-2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-103)の合成。
化合物223.3の合成。化合物223.3を、1.4および2-ブロモ-1-フェニルエタン-1-オンから、I-60の合成(実施例203)と類似の様式で調製した。140mgの白色固体を1.4から60%の全体収率でで単離した。
化合物I-102およびI-103の合成。223.3のエナンチオマー(140mg)をキラル分取HPLCによって、以下の条件下で単離した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC(SFC),2×25cm,5μm;移動相:ヘキサン(0.1%のTFA)およびエタノール(10.0%のエタノールを16分間保持);検出器:UV 220/254nm。これにより、15.9mg(11%)のI-102を白色固体として、そして15.2mg(11%)のI-103を白色固体として得た。
I-102についての分析データ: MS(ES):m/z 461 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ1.30 (t, 3H), 1.66 (s, 6H), 2.71 (s, 3H), 3.73 (m, 1H), 4.14 (m, 1H), 4.27 (m, 2H), 4.98 (q, 1H), 5.88 (d, 1H), 7.28-7.41 (m, 5H), 12.3 (s,1H)。
I-103についての分析データ: MS(ES):m/z 461 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.30 (t, 3H), 1.66 (s, 6H), 2.71 (s, 3H), 3.73 (m, 1H), 4.14 (m, 1H), 4.27 (q, 2H), 4.98 (d, 1H), 5.88 (m,1H), 7.28-7.41 (m, 5H), 12.3 (br s, 1H)。
実施例225:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-[(2R)-2-メトキシ-2-フェニルエチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-110)の合成。
化合物225.1の合成。225.1を、13.1から、13.2の合成と類似の様式で調製した。1.26g(22%)の無色油状物を単離した。
化合物225.2の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(50mL)および225.1(1.26g,6.49mmol,1.00当量)を入れた。その後、LiAlH4(247mg,6.51mmol,1.00当量)を少しずつ0℃で添加した。得られた溶液を0℃で2時間撹拌した。この反応を、20mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、610mg(62%)の225.2を無色油状物として得た。
化合物I-110の合成。化合物I-110を、225.2から、2.5の合成と類似の様式で調製した。70mg(78%)の白色固体を単離した。MS(ES):m/z 475 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): δ 1.34 (m, 3H), 1.75 (s, 6H), 2.74 (s, 3H), 3.27 (s, 3H), 3.92 (m, 1H), 4.10 (m, 1H), 4.28 (m, 2H), 4.66 (m, 1H), 7.37 (m, 5H)。
実施例226:2-[6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-[(2R)-2-フェニル-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-108)の合成。
化合物I-108を、1.4および3.3から、2.5の合成と類似の様式で調製した。51.6mg(全体で22%)の白色固体を単離した。MS(ES):m/z 503 (M+H)+. 1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 0.85 (d, 3H), 0.89 (d, 3H), 1.25~1.33 (t, 3H), 1.67~1.71 (d, 6H), 2.73 (s, 3H), 3.41~3.47 (m, 1H), 3.81~3.85 (m, 1H), 4.02~4.11 (m, 1H), 4.27~4.34 (m, 2H), 4.80~4.82 (m, 1H), 7.32 ~7.37 (m, 1H), 7.41 ~7.42 (d, 4H), 12.45 (s, 1H)。
実施例227:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-[(2S)-2-メトキシ-2-フェニルエチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-104)の合成および実施例228:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-[(2S)-2-メトキシ-2-フェニルエチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-105)の合成。
化合物I-104およびI-105の合成。I-67のエナンチオマーをキラル分取HPLCによって、以下の条件下で単離した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC(SFC),2×25cm,5μm;移動相:ヘキサン(0.1%のTFA)およびエタノール(30.0%のエタノールを15分間にわたり保持);検出器:UV 220/254nm。これにより、4.4mgのI-104を白色固体として得(tR=11.52分)、そして3.7mgのI-105を白色固体として得た(tR=14.07分)。
I-104についての分析データ: MS(ES):m/z 446.9 (M+H)+, 509.8 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.39 (t, 3H), 2.83 (s, 3H), 3.20 (s, 3H), 4.02 (m, 2H), 4.16 (q, 2H), 4.70 (m, 3H), 7.33-7.46 (m, 5H)。
I-105についての分析データ: MS(ES):m/z 446.9 (M+H)+, 509.8 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.39 (t, 3H), 2.83 (s, 3H), 3.21 (s, 3H), 4.02 (m, 2H), 4.16 (q, 2H), 4.70 (m, 3H), 7.33-7.46 (m, 5H)。
実施例229:(S)-2-(6-(エトキシカルボニル)-1-(2-イソプロポキシ-2-フェニルエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)酢酸(I-96)の合成。
I-89の(S)エナンチオマーを、キラル分取HPLCによって以下の条件下で単離した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC(SFC),2×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびエタノール(0.1%のDEA)(10.0%のエタノール(0.1%のDEA)を25分間保持);検出器:UV 220/254nm。1.7mg(tR=14.9分,9%)の生成物を白色固体として得た。MS(ES):m/z 475 (M+H)+, 497 (M+Na)+, 538 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.98 (d, 3H), 1.03 (d, 3H), 1.42 (t, 3H), 2.84 (s, 3H), 3.51 (m, 1H), 3.98 (m, 1H), 4.22 (m, 1H), 4.40 (m, 2H), 4.75 (m, 2H), 4.92 (m, 1H), 7.33-7.49 (m, 5H)。
実施例230:(R)-2-(6-(エトキシカルボニル)-1-(2-イソプロポキシ-2-フェニルエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)酢酸(I-97)の合成。
化合物I-97を、135.3および3.3から、化合物2.5の合成と類似の様式で調製した。180mgの白色固体(tR=17.8分)を21%の全体収率で単離した。MS(ES):m/z (M+H)+ 475. 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): δ 0.90(d, J = 6.0 Hz, 3H), 0.97(d, J = 6.3 Hz, 3H), 1.35 (t, 3H), 2.80 (s, 3H), 3.48 (m, 1H), 3.88 (m, 1H), 4.16 (m,1H), 4.32 (m, 2H), 4.68 (m, 2H), 4.89 (m, 1H), 7.25-7.44 (m, 5H)。
実施例231:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-[(2S)-2-メトキシ-2-フェニルエチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-111)。
化合物I-111を、2.1および1.4から、化合物I-110の合成(実施例225)と類似の様式で調製した。65mgの白色固体を2.1から11%の収率で単離した。MS(ES):m/z 475 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): δ 1.34 (t, 3H), 2.00 (s, 6H), 2.74 (s, 3H), 3.18 (s, 3H), 3.93 (m, 1H), 4.10 (m, 1H), 4.28 (q, 2H), 4.65 (m, 1H), 7.34 (m, 5H)。
実施例232:2-[6-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-[(2S)-2-フェニル-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-109)の合成。
化合物I-109を、2.3および1.4から、2.5の合成と類似の様式で調製した。11.3mgの白色固体を1.4から10%の全体収率でで単離した。MS(ES):m/z 503 (M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 0.97~1.04 (m, 6H), 1.37~1.41 (t, 3H), 1.79~1.81 (d, 6H), 2.79 (s, 3H), 3.48~3.51 (m, 1H), 3.82~3.87 (m, 1H), 4.14~4.17 (m, 1H), 4.32~4.38 (m, 2H), 4.87~4.92 (m, 1H), 7.31~7.34 (m, 1H), 7.38~7.42 (t, 2H), 7.45~7.47 (d, 2H)。
実施例233:2-[6-(エトキシカルボニル)-1-[2-[(2-メトキシアセチル)オキシ]-2-フェニルエチル]-5-メチル-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]酢酸(I-101)の合成。
化合物233.1の合成。50mLの丸底フラスコに、203.2(200mg,0.41mmol,1.00当量)、DCC(101mg,0.49mmol,1.20当量)、4-ジメチルアミノピリジン(90mg,0.74mmol,1.80当量)、ジクロロメタン(10mL)および2-メトキシ酢酸(73mg,0.81mmol,1.98当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。これにより、190mg(85%)の233.1を得た。
化合物I-101の合成。化合物I-101を、233.1から、化合物2.5の合成と類似の様式で調製した。60.4mg(67%)の白色固体を単離した。MS(ES):m/z 527 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.33 (t, 3H), 2.74 (s, 3H), 3.16 (s, 3H), 3.91 (d, 1H), 4.09 (d, 1H), 4.34 (m, 4H), 4.53 (s, 2H), 6.18 (m, 1H), 7.35-7.44 (m, 5H) 13.05 (br s, 1H)。
実施例234:3-(1-カルバモイル-1-メチルエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-[(2R)-2-フェニル-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-115)の合成。
化合物I-115を、I-108(実施例226)および塩化アンモニウムから、I-121の合成(実施例4)と類似の様式で調製した。0.059g(42%)の白色固体を単離した。MS(ES):m/z 524 (M+Na)+. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 0.90 (m, 6H), 1.26 (t, 3H), 1.63 (d, J = 8.1 Hz, 6H), 3.29 (s, 3H), 3.40 (m, 1H), 3.73 (m, 1H), 4.03 (m, 1H), 4.26 (m, 2H), 4.74 (m, 1H), 7.23 (m, 5H)。
実施例235:3-(カルバモイルメチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-[(2R)-2-フェニル-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-112)の合成。
化合物I-112を、I-97(実施例230)および塩化アンモニウムから、I-121の合成(実施例4)と類似の様式で調製した。53.7mg(41%)の白色固体を単離した。MS(ES):m/z 474 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 0.97(d, 3H), 0.99 (d, 3H), 1.37 (t, 3H), 2.78 (s, 3H), 3.49 (m, 1H), 3.88 (m, 1H), 4.15 (dd, 1H), 4.32 (q, 2H), 4.65 (s, 2H) , 4.87 (m, 1H), 7.25-7.44 (m, 5H)。
実施例236:3-(カルバモイルメチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-[(2S)-2-フェニル-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-113)の合成。
化合物I-113を、I-96(実施例229)および塩化アンモニウムから、I-121の合成(実施例4)と類似の様式で調製した。MS(ES):m/z 474 (M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 0.97 (d, 3H), 0.99 (d, 3H), 1.37 (t, 3H), 2.78 (s, 3H), 3.49 (m, 1H), 3.88 (m, 1H), 4.15 (dd, 1H), 4.32 (q, 2H), 4.65 (s, 2H), 4.87 (m,1H), 7.25-7.44 (m, 5H)。
実施例237:3-(1-カルバモイル-1-メチルエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1-[(2S)-2-フェニル-2-(プロパン-2-イルオキシ)エチル]-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチル(I-114)の合成。
化合物I-114を、I-109(実施例232)および塩化アンモニウムから、I-121の合成(実施例4)と類似の様式で調製した。0.064g(64%)の白色固体を単離した。MS(ES):m/z 524 (M+H)+. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 0.89 (m, 6H), 1.26 (q, 3H), 1.62 (d, J = 8.7 Hz, 6H), 2.67 (s, 3H), 3.38 (m, 1H), 3.76 (m, 1H), 4.03 (m, 1H), 4.26 (m, 2H), 4.75 (m, 1H), 7.35 (m, 5H)。
実施例238:2-[1-[(2R)-2-[(4-ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ]-2-フェニルエチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-165)の合成。
化合物46.2の(R)-エナンチオマー(30mg)を、分取HPLCによって以下の条件下で単離した(Waters):カラム:XBridge Shield RP18 OBD 5μm,19×150mm;移動相:水(50mMのNH4HCO3)およびCH3CN(6.0%のCH3CNから、14分間で50.0%まで上昇);検出器:UV 254/220nm。11.1mgのI-165(tR=8.82)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 554 (M+H)+, 576 (M+Na)+, 617 (M+Na+CH3CN)+. 1H NMR (300MHz, CD3OD): δ 1.29-1.38 (m, 6H), 1.44-1.64 (m, 2H), 1.75 (s, 6H), 2.77 (s, 3H), 3.50 (m, 1H), 3.81 (m, 1H), 4.19 (m, 1H), 4.95 (m, 1H), 7.24-7.45 (m, 6H), 7.94 (s, 1H)。
実施例239:2-[1-[(2R)-2-(2-クロロフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-300)の合成。
化合物239.2の合成。化合物239.2を、70.1および81.3から、I-264(実施例96)と類似の様式で調製した。180mgの無色油状物を70.1から36%の収率で単離した。
化合物239.3の合成。化合物239.3を、239.2から、I-120の合成(実施例2)と類似の様式で調製した。40mg(23%)の無色油状物を単離した。
化合物I-300の合成。この粗製生成物(41mg)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で精製した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IA,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびIPA(20%のIPAを22分間にわたり保持);検出器:UV 220/254nm。精製により、2.8mg(7%)の化合物I-300を白色固体として得た。MS(ES):m/z 574 (M+H)+. 1H NMR (300MHz, CD3OD): δ 8.00 (s, 1H), 7.75 (d, 1H, J = 6.0 Hz), 7.45 (m, 2H), 7.35 (d, 1H, J = 5.1 Hz), 7.29 (s, 1H), 5.49 (q, 1H, J = 5.1Hz), 4.32 (m, 1 H), 3.99 (m, 1H), 3.70 (m, 2 H), 3.50 (m, 1H), 3.40 (m, 2H), 2.83 (s, 3H), 1.82 (s, 3H), 1.80 (s, 3H), 1.75 (m, 2H), 1.52 (m, 2H)。
実施例240:6-ブロモ-1-[(2R)-2-(2-メトキシフェニル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-3-(4H-1,2,4-トリアゾール-3-イルメチル)-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(I-301)の合成。
化合物240.1の合成。化合物240.1を、137.3から、136.1からの136.2の合成と類似の様式で調製した。1.9gの白色固体を97%の収率で単離した。
化合物240.3の合成。化合物240.3を、240.1および76.2から、141.1からのI-285の合成(実施例141)と類似の様式で調製した。106mgの白色固体を6%の全体収率で単離した。
化合物I-301の合成。化合物I-301を、240.3から、I-285からのI-289の合成(実施例145)と類似の様式で調製した。40mgの白色固体を43%の収率で単離した。MS(ES):m/z 576 (M+H)+. 1H NMR (300MHz, d6-DMSO): δ13.81 (1H, br s), 8.42 (1H, s), 7.49-7.46 (1H, dd, J1 = 7.2 Hz, J2 = 1.5 Hz), 7.31 (1H, m), 7.05-6.98 (2H, m), 5.23-5.16 (3H, m), 4.15-4.09 (1H, m), 3.77-3.75 (4H, m), 3.53-3.48 (2H, m), 3.29-3.24 (2H, m), 2.36 (3H, s), 1.59 (2H, m), 1.28-1.15 (2H, m)。
実施例241:2-[1-[(2R)-2-[(4-ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ]-2-(2-メトキシフェニル)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパンアミド(I-302)の合成。
化合物I-302を、129.1から、129.1からのI-279の合成と類似の様式で調製した。所望のエナンチオマーを、分取HPLCによって以下の条件下で単離した(Waters):カラム:HPrepC-012(T)Xbridge Prep Phenyl 5μm,19×150mm;移動相:水(50mMのNH4HCO3)およびCH3CN(30.0%のCH3CNから、15分間で70.0%まで上昇);検出器:254/220nm。これにより、17.4mg(3%)のI-302(9.34分)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 605 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.02-1.08 (m, 4H), 1.21 (m, 1H), 1.59 (m, 4H), 1.66 (d, 6H), 2.74 (s, 3H), 3.17 (m,1H), 3.78 (s, 3H), 3.99 (m, 2H), 4.29 (s, 1H), 5.28 (t, 1H), 6.79-7.28 (m, 4H), 7.30 (m,1H), 7.37 (s,1H), 7.47 (m, 1H), 8.21 (s, 1H)。
実施例242:(S)-2-(1-(2-(2-(シアノメチル)フェニル)-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパン酸(I-303)の合成。
154.7のSエナンチオマーを、キラル分取HPLCによって以下の条件下で単離した:カラム:CHIRALPK IC-3;移動相:ヘキサン(0.1%のAcOH):IPA=70:30;検出器:UV 254nm;保持時間:23.375分。11.4mg(白色固体)の所望の生成物を得た。MS(ES):m/z 579 (M+H)+, 601 (M+Na)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.41 (br s, 1 H) , 8.26 (s, 1H), 7.63 (d, 1H), 7.49-7.42 (m, 4H), 5.12 (d, 1H), 4.31-4.16 (m, 3H), 3.70 (s, 1H), 3.53 (d, 1H), 3.43-3.32 (m, 2H), 3.25-3.20 (m, 2H), 2.78 (s, 3H), 1.72-1.62 (m, 8H), 1.33-1.21 (m, 2H)。
実施例243:2-(1-((R)-2-(((1r,4R)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)-2-(2-イソプロポキシフェニル)エチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパンアミド(I-304)の合成および実施例244:2-(1-((R)-2-(((1s,4S)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)-2-(2-イソプロポキシフェニル)エチル)-5-メチル-6-(オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1,2-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(4H)-イル)-2-メチルプロパンアミド(I-305)の合成。
化合物242.1の合成。化合物242.1を、150.7から、I-121(実施例4)と類似の様式で調製した。1.6g(84%)の白色固体を単離した。
化合物I-304およびI-305の合成。50mLの丸底フラスコに、242.1(1.6g,2.63mmol,1.00当量)およびメタノール(20mL)を入れた。その後、NaBH4(208mg,5.50mmol,2.09当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/MeOH/HOAc(30:1:0.15)で展開する薄層クロマトグラフィーにより精製した。これにより、86.4mg(5%)のI-304を白色固体として、そして270mg(17%)のI-305を白色固体として得た。
I-304についての分析データ: MS(ES):m/z 633 (M+Na)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.15-1.39 (m, 10H), 1.69-1.80 (m, 10H), 2.82 (s, 3H), 3.17 (m, 1H), 3.52 (m, 1H), 3.95 (m, 1H), 4.18 (m, 1H), 4.69 (m, 1H), 5.42 (t, 1H), 6.99 (m, 2H), 7.28 (m, 2H), 7.52 (m, 1H), 8.01 (s, 1H)。
I-305についての分析データ: MS(ES):m/z 633 (M+Na)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.31-1.49 (m, 12H), 1.70-1.83 (m, 8H), 2.82 (s, 3H), 3.50 (m, 1H), 4.02-4.22 (m, 2H), 4.69 (m, 1H), 5.43 (t, 1H), 6.99 (m, 2H), 7.28 (m, 2H), 7.55 (m, 1H), 7.98 (s, 1H)。
実施例244:2-[1-[(2R)-2-[(4-ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ]-2-[2-(プロパン-2-イルオキシ)フェニル]エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパンアミド(I-306)の合成。
化合物I-306を、I-282から、I-121の合成(実施例4)と類似の様式で調製した。MS(ES):m/z 575 (M+Na)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.12-1.30 (m, 2H), 1.58-1.71 (m, 8H), 2.43-2.51 (s, 3H), 2.75 (s, 3H),3.19-3.24 (m, 2H),3.33-3.49 (m, 2H), 3.51-353 (m, 1H),4.17-4.20 (m, 1H), 5.10-5.13 (m, 1H),6.80 (br s, 1H),7.20 (br s, 1H),7.21-7.31 (m, 3H) ,7.40 (s, 1H),7.54 (m, 1H),8.24 (s, 1H)。
実施例245:2-[1-[(2R)-2-(3-メトキシピリジン-2-イル)-2-(オキサン-4-イルオキシ)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-307)の合成。
化合物245.4の合成。化合物245.4を、245.1から、149.1からの149.4の合成と類似の様式で調製した。500mgの黄色油状物を5%の全体収率で単離した。
化合物245.5の合成。化合物245.5を、245.4から、73.1からの73.2の合成と類似の様式で調製した。200mg(24%)の無色油状物を単離した。
化合物I-307の合成。化合物I-307を、245.4から、化合物I-265の合成(実施例97)と類似の様式で調製した。精製:I-307(20mg)を、キラル分取HPLCによって、以下の条件下で単離した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびEtOH(0.1%のHAC)(30.0%のEtOH(0.1%のHAC)を13分間保持);検出器:UV 254/220nm。2.4mgのI-307(保持時間10.9分間)を白色固体として単離した。MS(ES):m/z 571 (M+H)+, 593 (M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.33-1.48 (m, 2H), 1.67-1.75 (m, 8H), 2.67 (s, 3H), 3.21 (m, 2H), 3.63-3.70 (m, 6H), 4.32 (m, 1H), 4.57 (m, 1H), 6.20 (m, 1H), 7.11 (m, 1H), 7.29 (d, 2H), 7.82 (s, 1H), 8.09 (m, 1H)。
実施例246:2-[1-[2-(5-クロロ-1,3-チアゾール-4-イル)エチル]-5-メチル-6-(1,3-オキサゾール-2-イル)-2,4-ジオキソ-1H,2H,3H,4H-チエノ[2,3-d]ピリミジン-3-イル]-2-メチルプロパン酸(I-308)の合成。
246.2の合成。1000mLの3つ口丸底フラスコに、4-クロロ-3-オキソブタン酸メチル(28g,185.97mmol,1.00当量)、チオ尿素(15.2g,199.68mmol,1.07当量)およびエタノール(400ml,46.69当量)を入れた。得られた溶液を4時間加熱還流した。その固体を濾過により集めた。20g(62%)の246.2を明黄色固体として得た。
246.3の合成。50mLの3つ口丸底フラスコに、246.2(10g,58.07mmol,1.00当量)およびジクロロメタン(40mL)を入れた。その後、NCS(7.76g,58.11mmol,1.00当量)を滴下により撹拌しながら0℃で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、1g(粗製)の246.3を黄色固体として得た。
246.4の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、246.3(1g,4.84mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(40mL)およびtert-ブチルニトリル(8.98g,87.08mmol,18.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で0.5時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、200mg(22%)の246.4を黄色油状物として得た。
246.5の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した100mLの3つ口丸底フラスコに、246.4(200mg,1.04mmol,1.00当量)およびテトラヒドロフラン(50mL)を入れた。その後、DIBAL-H(5mL,トルエン中25%)を滴下により撹拌しながら-78℃で添加した。得られた溶液を-78℃で0.5時間撹拌した。この反応を、50mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムに通した。精製により、40mg(23%)の246.5を黄色油状物として得た。
化合物I-308の合成。化合物I-308を、246.5および95.1から、化合物I-264の合成(実施例96)と類似の様式で調製した。11.2mg(95.1から14%)のI-308を白色固体として単離した。MS(ES):m/z 481 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO): δ 1.67 (s, 6H), 2.75 (s, 3H), 3.09-3.13 (t, 2H), 4.14-4.18 (t, 2H), 7.40 (s, 1H), 7.48 (s, 1H), 8.24 (s, 1H)。
さらなる式Iの化合物を、上に記載された様式と実質的に類似の様式で調製した。質量分析データを上記表1に提供する。
特定の実施形態において、本発明の化合物を、ACCの阻害剤として、当該分野において公知である方法(Harwoodら.Isozyme-nonselective N-Substituted Bipiperidylcarboxamide Acetyl-CoA Carboxylase Inhibitors Reduce Tissue Malonyl-CoA Concentrations,Inhibit Fatty Acid Synthesis,and Increase Fatty Acid Oxidation in Cultured Cells and in Experimental Animals,J.Biol.Chem.,2003,第278巻,37099-37111に含まれる方法が挙げられる)を使用して、アッセイした。いくつかの実施形態において、使用したアッセイは、インビトロACC酵素阻害アッセイ、インビトロ細胞培養アッセイ、および動物におけるインビボ効力アッセイから選択される。いくつかの実施形態において、本発明の化合物についてのアッセイ結果を、ACCまたは関連酵素の公知の阻害剤について得られた結果と比較する。いくつかの実施形態において、比較のために使用されるACC阻害剤は、CP-640186またはソラフェンAである。
本発明の化合物を、Harwoodら,2003(その全内容は、本明細書中に参考として援用される)により記載されるようなインビトロACC阻害アッセイにおいて、評価した。
実施例247
インビトロアセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害アッセイ
ACC1またはACC2のいずれかに対する本発明の化合物の阻害作用を決定するために使用され得るインビトロACC阻害アッセイの例示的な手順は以下のとおりである。Promega製のADP-GloTMキナーゼアッセイキットを使用した。ADP-GloTMキナーゼアッセイは、酵素反応の間に産生されるADPの量を定量することによって酵素活性を測定するための発光ADP検出アッセイである。このアッセイを2段階で行う:第一に、酵素反応の後に、等容量のADP-GloTM試薬を添加して反応を終了させ、残存するATPを枯渇させる。第二に、キナーゼ検出試薬を添加して、ADPをATPに変換させると同時に、新たに合成されたATPをルシフェラーゼ/ルシフェリン反応を用いて測定することを可能にする。発光を、ATP−ADP変換曲線を使用することによって、ADP濃度に相関させ得る。詳細な手順は以下のとおりである。50μLの試験される化合物(DMSO中60uM)を384ウェル希釈プレートに添加した。化合物を、11ウェルの各列についてDMSO中で連続で1:3に希釈した。0.5μLのACC2使用液(working solution)を384ウェル白色Optiplateアッセイプレートに添加した。ステップ2からの各カラム内の希釈した化合物溶液0.5μLをアッセイプレートに添加し、各列が2つの複製物を含む。最後の2列については、一方の列には0.5μLのネガティブコントロール(DMSO)を、そして、他方の列には0.5μLのポジティブコントロール(化合物I-97)を添加する。このプレートを室温にて15分間インキュベートした。5μLの基質使用液を各ウェルに添加して反応を開始させた。最終的なACC2反応濃度は以下からなる:5nMのACC2、20μMのATP、20μMのアセチル−CoA、12mMのNaHCO3、0.01%のBrij35、2mMのDTT、5%のDMSO、試験化合物濃度:30μM、10μM、3.33μM、1.11μM、0.37μM、0.123μM、0.0411μM、0.0137μM、0.00457μM、0.00152μMおよび0.00051μM。プレートを室温にて60分間インキュベートした。10μLのADP glo試薬を添加した。プレートを室温にて40分間インキュベートした。20μLのキナーゼ検出試薬を添加した。プレートを室温にて40分間インキュベートし、次いで、Perkin Elmer EnVision 2104プレートリーダー上で、発光を相対発光単位(RLU)として読み取った。
各濃度ならびにポジティブコントロールおよびネガティブコントロールについてのデータを平均化し、そして、標準偏差を計算した。阻害パーセントは、式:100×(平均ネガティブコントロール−化合物)/(平均ネガティブコントロール−平均ポジティブコントロール)によって計算した。データを非線形回帰等式:Y=下限+(上限−下限)/(1+10^((LogIC50-X)×傾き)に当てはめることによって各化合物についてのIC50を計算した。ここで、Xは、化合物濃度の対数であり、Yは阻害パーセントである。
インビトロACC1およびACC2阻害アッセイの結果を表2に示す。化合物番号は、表1の化合物番号と対応する。「AAA」と指定された活性を持つ化合物は≦0.1μMのIC50を与えた;「AA」と指定された活性を持つ化合物は≦1μMのIC50を与えた;「A」と指定された活性を持つ化合物は≦5μMのIC50を与えた;「B」と指定された活性を持つ化合物は5-20μMのIC50を与えた;「C」と指定された活性を持つ化合物は20-50μMのIC50を与えた;そして、「D」と指定された活性を持つ化合物は≧50μMのIC50を与えた。「NA」は「アッセイせず」を表す。ACC1およびACC2に対する化合物I-158についての酵素阻害曲線を図1に示す。ACC1およびACC2に対する化合物I-181についての酵素阻害曲線を図6に示す。
実施例248
熱シフトアッセイ
本発明の化合物を、Vedadiら、「Chemical screening methods to identify ligands that promote protein stability,protein crystallization,and structure determination.」PNAS(2006)第103巻,43,15835-15840(その全体が本明細書中に参考として援用される)によって記載されたものと実質的に同様の方法を用いて、熱シフトアッセイにおいて評価した。
タンパク質に対して効率的に結合し、かつ、立体構造の変化を誘発してそのアロステリック阻害機構をもたらす化合物I-97の能力を示す熱シフトアッセイの結果が、図2のデータによって強調される。図2は、I-97とソラフェンA(IC50=4nM)を比較した熱シフトアッセイ(TSA)からの結果を示し、そして、標的タンパク質の三次構造を変化させ、14℃より大きい熱融点変化をもたらす化合物I-97の能力を示す。
タンパク質に対して効率的に結合し、かつ、立体構造の変化を誘発してそのアロステリック阻害機構をもたらす化合物I-97の能力を示す熱シフトアッセイの結果が、図3のデータによって強調される。図3は、化合物I-1、I-158、I-174およびソラフェンA(IC50=4nM)を比較した熱シフトアッセイ(TSA)からの結果を示し、そして、標的タンパク質の三次構造を変化させ、ソラフェンAのものと同等の熱融点変化をもたらす化合物I-158およびI-174の能力を示す。
実施例249
[14C]アセテート取り込みアッセイ
本発明の化合物を、[14C]アセテート取り込みアッセイにおいて評価した。同位体標識されたアセテートの脂肪酸への取り込みを測定するこのアッセイの例示的な手順は以下のとおりである。HepG2細胞を、10%のFBSとともに2mMのl-グルタミン、ペニシリンG(100単位/ml)、ストレプトマイシン100μg/mlを補充したDMEMを含むT-75フラスコ内に維持し、37℃にて5%のCO2を含む加湿したインキュベーター内でインキュベートした。細胞に2〜3日ごとにフィードした。1日目に、24ウェルプレートに、増殖培地とともに1.2×105細胞/ml/ウェルの密度で細胞を播種した。3日目に、培地を10%のFBSを含有する新鮮な培地と交換した。4日目に、培地を試験化合物(DMSO中;最終的な[DMSO]は0.5%である)を含有する0.5mlの新鮮な培地と交換し、そして細胞を37℃にて1時間インキュベートした。1枚目のプレートに、4ulの[2-14C]アセテート(56mCi/mmol;1mCi/ml;PerkinElmer)を添加し、細胞を37℃、5%のCO2にて5時間インキュベートした。2枚目のプレートに、4ulの冷アセテートを添加し、細胞を37℃、5%のCO2にて5時間インキュベートした。このプレートを、タンパク質濃度測定に使用した。培地を取り出し、15mlの遠沈管(BD,Falcon/352096)に入れた。細胞を1mlのPBSでリンスし、次いで吸引し、そして、リンスと吸引の工程を繰り返した。0.5mlの0.1NのNaOHを各ウェルに添加し、RTにて静置し、細胞の単層を溶解した。残りの細胞懸濁物を培地と共にプールした。タンパク質測定プレートについては、タンパク質測定のためにアリコート(25ul)を取り出した。1.0mlのEtOHと0.17mlの50%のKOHを、培地と細胞懸濁物を含むチューブに添加した。細胞を、90℃にて1時間インキュベートし、次いで、室温まで冷却させた。チューブ1本あたり5mlの石油エーテルを加え、激しくシェイクし、1000rpmにて5分間遠心分離し、そして、500uLの石油エーテル層をMicrobeta読み取り用のチューブに移し、次いで、2mlのAquasol-2を各チューブに加え、このチューブをシェイクし、Microbeta液体シンチレーションカウンター(Perkin Elmer)でカウントした。
残りの石油エーテル層を捨て、水相を脂肪酸抽出のために取っておいた。この水相を、1mlの濃HClで酸性化し、1または2の抽出物のpHを調べ、pHが1を下回ったことを確かめた。チューブ1本あたり5mlの石油エーテルを加え、激しくシェイクし、1000rpmにて5分間遠心分離し、そして、4mlの石油エーテル層を新しいガラス管(10×18mm)に移した。チューブ1本あたり5mlの石油エーテルを加え、激しくシェイクし、1000rpmにて5分間遠心分離し、そして、5mlの石油エーテル層をガラス管に移し、抽出を再度繰り返した。石油エーテル抽出物をプールし、一晩かけて乾燥状態までエバポレートした。5日目に、石油エーテル画分からの残渣を、キャリアとして200ugのリノール酸を含む120uLのクロロホルム−ヘキサン(1:1)中に再懸濁させた。これの5uLをシリカゲルシート上にスポットし、溶離液としてヘプタン−ジエチルエーテル−酢酸(90:30:1)を用いてプレートを展開させた。ヨウ素蒸気を用いて脂肪酸のバンドを可視化し、対応するバンドをシンチレーションバイアル内に切り出した。2mlのAquasol-2を各バイアルに加え、このバイアルをシェイクし、シンチレーションカウンター上でカウントした。
[14C]アセテート取り込みアッセイの結果を図4および図7に示す。図4は、100nM未満のIC50で、同位体標識されたアセテートの脂肪酸への取り込みを阻害する化合物I-158およびI-174の能力を示す。比較のために(3uMの単一濃度の)別の阻害剤CP-640186が示される。図7は、Hep-G2細胞における同位体標識されたアセテートの脂肪酸への取り込みを阻害する化合物I-181の能力を示す。
実施例250
本発明の化合物を、抗真菌活性アッセイにおいて評価した。様々なCandida種の抗真菌化合物に対する感受性を測定するこのアッセイの例示的な手順は以下のとおりである。試験対象の化合物(フルコナゾールおよびアムホテリシンBを含む)をDMSO中に溶かして、1mg/mLの濃度を持つ溶液を得た。これらのストック溶液を、0.22umナイロンシリンジフィルターを用いて無菌濾過し、次いで、滅菌水中で希釈して、128ug/mLの最終濃度を達成した。
全ての種を、新たに調製したSabouraud Dextroseアガー(BD,Difco)上に直接プレーティングすることによって凍結ストックから増殖させ、そして、35℃にて24時間にわたって、周囲空気中で一晩インキュベートした。無菌生理食塩水中に浸した無菌スワブを用いてこの一晩培養物から個々のコロニーを採ることによって、RPMI 1640+MOPS(Lonza,Biowhittaker)中に直接懸濁液を調製した。懸濁液の濃度は、予め決定された標準曲線を用いて決定した。次いで、CLSIガイドライン(M27-A3,第28巻第14号)により、マイクロタイタープレートに一度添加されると2.5×103CFU/mLの最終濃度を達成するように、これらの懸濁液を5×103CFU/mLに希釈した。
ブロスマイクロタイターMICチャレンジプレートを、CLSIガイドライン(M27-A3,第28巻第14号)に従って調製した。元のCLSIガイドラインは、48時間のインキュベーション後のCandida MICを読むことに焦点を当てたものであった。わずか24時間後の読みは、患者ケアに明白な利益を提供するので、QCの限度は全ての薬物について24時間の時点で確立される。とはいえ、アムホテリシンBについて24時間における既知の解釈区切り点は存在せず、現在のフルコナゾールの解釈区切り点は、48時間の読みに基づくものである。Pharmaron試験化合物についてのMIC区切り点は、48時間で記録し、そして、ソラフェンについて24時間の時点を追加した。MICの決定は全て、抗生物質チャレンジしたウェルにおいて見られた増殖を、増殖コントロールのものと視覚的に比較することによって達成した。希釈スキームにおいて見られた、増殖を示さなかった(または、完全な阻害を示した)最初のウェルを、MICとして記録した。
抗真菌活性アッセイの結果を表3に示す。表3は、化合物I-158、I-159、I-174、I-235、I-236およびI-246が、低いug/mL範囲において抗真菌活性MICを有することを示す。
実施例251
本発明の化合物をまた、Beckersら、「Chemical Inhibition of Acetyl-CoA Carboxylase Induces Growth Arrest and Cytotoxicity Selectively in Cancer Cells」Cancer Res.(2007)67,8180-8187によって記載されたように、がん細胞生存性アッセイにおいてアッセイした。阻害剤化合物の投与後に生存しているがん細胞の割合を測定するこのアッセイの例示的な手順は以下のとおりである。
6cmディッシュあたり4×105でプレーティングしたLNCaP(前立腺がん細胞株)細胞を37℃にてインキュベートし、翌日、これらを増加する濃度の阻害剤化合物で処理し、そしてインキュベートした。生存細胞と、死細胞の割合を、トリパンブルー染色を用いて、0日目から5日間にわたり毎日カウントおよび計算した。
がん細胞生存性アッセイの結果を図5に示すが、図5は、5uMの濃度にて化合物I-158が細胞集団の増殖を完全に阻害する能力を示す。
実施例252
本発明の化合物をまた、Harwoodら、「Isozyme-nonselective N-Substituted Bipiperidylcarboxamide Acetyl-CoA Carboxylase Inhibitors Reduce Tissue Malonyl-CoA Concentrations,Inhibit Fatty Acid Synthesis,and Increase Fatty Acid Oxidation in Cultured Cells and in Experimental Animals」Journal of Biological Chemistry(2008)278,37099-37111によって記載されたように、インビボ脂肪酸合成研究においてアッセイした。ラット肝組織に取り込まれた放射性[C14]-アセテートの量を測定するこのアッセイの例示的な手順は以下のとおりである。
食餌と水を自由に与えた動物を、0.5%メチルセルロースを含む水溶液(ビヒクル)、または、0.5%メチルセルロース+試験化合物を含む水溶液のいずれかで、1.0mL/200g体重(ラット)の容量にて経口的に処置した。化合物の投与から1〜4時間後に、動物に、0.5mLの[C14]-アセテート(64uCi/mL;56uCi/mL)の腹腔内注射を与えた。放射標識アセテートの投与から1時間後に、CO2窒息によって動物を屠殺し、そして、2つの0.75g肝臓片を取り出し、そして、1.5mLの2.5MのNaOH中で70℃にて120分間けん化した。けん化の後、2.5mLの無水エタノールを各サンプルに加え、そして、この溶液を混合し、一晩静置させた。次いで、石油エーテル(4.8mL)を各サンプルに加え、この混合物をまず2分間激しくシェイクし、次いで、卓上Sorvallにおいて1000×gにて5分間遠心分離した。得られた、非けん化性脂質を含む石油エーテル層を取り出して捨てた。残りの水性層を、12MのHClの添加によってpH<2まで酸性化し、4.8mLの石油エーテルを用いて2回抽出した。プールした有機画分を液体シンチレーションバイアルに移し、窒素下で乾燥させ、7mLのAquasol液体シンチレーション液に溶かし、そして、Beckman 6500液体シンチレーションカウンターを用いて放射能について評価した。結果は、組織1ミリグラムあたりの毎分崩壊数(disintigrations per minute(DPM))として記録した。
インビボ脂肪酸合成研究の結果を図8および図16に示すが、図8および図16は、化合物I-181およびI-278の各々のED50が0.3mg/Kg体重未満であることを示す。
実施例253
本発明の化合物をまた、Harwoodら、「Isozyme-nonselective N-Substituted Bipiperidylcarboxamide Acetyl-CoA Carboxylase Inhibitors Reduce Tissue Malonyl-CoA Concentrations, Inhibit Fatty Acid Synthesis,and Increase Fatty Acid Oxidation in Cultured Cells and in Experimental Animals」Journal of Biological Chemistry(2008)278,37099-37111によって記載されたように、呼吸商測定アッセイにおいてアッセイした。ラットにおける酸素消費に対する二酸化炭素産生の比を測定するこのアッセイの例示的な手順は以下のとおりである。
標準的な研究室の条件下で飼育し、実験前の2日間にわたって、固形飼料を与えたか、絶食させたか、または、絶食の後、高スクロース飼料を再給餌したかのいずれかの雄性のSprague-Dawleyラット(350〜400g)を、そのホームケージから出して、体重を測定し、熱量計の密封したチャンバー(43”43”10cm)内に入れた(チャンバーあたり1匹のラット)。これらのチャンバーを、活動モニターに入れた。各々の使用の前に熱量計を較正し、空気流量を1.6リットル/分に調整し、システムの静置およびサンプリングの時間を、それぞれ、60秒および15秒に設定した。ベースラインの酸素消費、CO2産生および歩行活動を、処置前に3時間まで10分おきに測定した。ベースラインのデータを収集した後、チャンバーを開き、ラットに、0.5%メチルセルロース水溶液(ビヒクルコントロール)または試験化合物を含む0.5%メチルセルロース水溶液のいずれかの1.0mlの経口ボーラスを与え、その後、Oxymaxチャンバーに戻した。測定は、投薬後さらに3〜6時間にわたって30分おきに行った。給餌したビヒクルコントロールは、ビヒクルの投与によって、そして、実験の過程の間のRQ測定のドリフト(もしあれば)によって生じる影響を評価するために使用した。一晩絶食させたビヒクル処置コントロールは、最大の潜在的RQ減少を決定するために使用した。結果は、経時的なその絶対的RQ値(±SEM)としてプロットした。
インビボ脂肪酸合成研究の結果を図9および図10に示すが、図9および図10は、化合物I-181がRQをそのベースライン値の約80〜90%まで減らすことを示し、I-181での処置の際のRQの用量依存性の減少を示す。
実施例254
本発明の化合物をまた、van Engelandら、「A novel assay to measure loss of plasma membrane asymmetry during apoptosis of adherent cells in culture」Cytometry(1996)24(2),131-139によって記載されたように、ヨウ化プロピジウム(PI)細胞死アッセイにおいてアッセイした。薬物適用後のインタクトな有糸分裂細胞の数を測定するこのアッセイの例示的な手順は以下のとおりである。
幹細胞癌腫細胞(例えば、HepG2またはHep3B)を、24ウェルプレートに、0.5mlの培養培地中に1.106/mlの密度にて播種し、3時間インキュベートして、細胞を接着させるための時間をとった。細胞を、実験化合物、1uMのドキソルビシン(1,2)またはビヒクル(DMSO)コントロールを用いて、120分間処理し、処理後に:a.まず培養上清を2mLのポリプロピレンチューブに取り出して氷上に置き;b.ウェルを0.5mLのPBSで洗浄し、培養上清(浮遊細胞)を含む洗浄容積を2mLのチューブに移した。細胞を氷上に維持した。ウェルに5分間にわたって200uLのAccutaseを添加することによって回収した。300uLの培地で不活性化した。上下にピペッティングし、トリプシン処理した細胞を、浮遊細胞とともにウェルから2mLチューブに移した(合計容積:1.5mL)。細胞を氷上に維持した。4℃にて10分間、細胞を0.6rcfでスピンダウンした。培地を吸引した。約15秒間パルスでボルテックス処理することにより、500uLの培地中に再懸濁させた。細胞を氷上に維持した。
細胞カウントのために:15秒間のパルスでのボルテックス処理の後に20uLの細胞をプレートに加えた。プレートを氷上に維持した。次いで、カウントする直前に、20uLのトリパンブルーを加えた。TC10 Biorad細胞カウンターを用いて細胞をカウントした。4℃にて10分間、細胞を0.6rcfでスピンダウンした。培地を注意深く吸引した。ボルテックス処理することにより、500uLのアネキシン結合バッファー1×中に再懸濁させた。細胞懸濁物を5mlのFACSチューブに写し、次いで、5ulのヨウ化プロピジウムを加えた。細胞を穏やかに混合し、暗所にて15分間室温でインキュベートした。
フローサイトメトリー分析については、非染色/非処理のサンプルを、各時点におけるネガティブコントロールとして使用し、ドキソルビシン処理したサンプルを、各時点におけるポジティブコントロールとして使用した。FACScanフローサイトメーターを用い、FL2-AヒストグラムをFlowJoソフトウェアで分析した。PI細胞死アッセイの結果を図14に示す。
実施例255
本発明の化合物をまた、高脂肪食誘導性肥満(DIO)研究においてアッセイした。このアッセイの代表的なプロトコールは以下のとおりである。
本発明の化合物は、抗肥満剤、インスリン増感剤、高インスリン血症克服剤(reversing agent)および脂肪肝克服剤としての臨床使用に容易に適合される。このような活性は、哺乳動物において試験化合物なしのコントロールビヒクルと比較して、体重および体脂肪率を減少させ、血漿インスリンレベルを低下させ、経口グルコースチャレンジに応答した血漿インスリンおよびグルコースレベルの上昇を鈍化させるか、および/または下降を加速させ、そして、肝臓の脂肪含量を減少させる、試験化合物の量を評価することによって決定した。Sprague Dawleyラットに、試験化合物の投与の前および間に、3〜8週間にわたって、固形飼料、高スクロース飼料(例えば、AIN76A齧歯類用飼料;Research diets Inc.Cat #10001)、または、抗脂肪飼料(例えば、Research diets Inc.Cat #12451)のいずれかを与えた。
本発明の化合物の抗肥満、インスリン増感、高インスリン血症克服および脂肪肝克服の潜在能力を、当業者に公知の標準的な手順に基づく方法を用いて、脂質および炭水化物の代謝の様々なパラメーターに対する改変を評価することによって実証した。例えば、固形飼料、高脂肪もしくは高スクロース飼料のいずれかを自由に与えた3〜8週の期間の後、飼料を与え続けた動物に、Q.D.、B.I.D.またはT.I.D.の投与レジメンを用いて、水もしくは生理食塩水、または、0.5%のメチルセルロースを含む水もしくは生理食塩水中でのいずれかの強制経口投与によって投与される試験化合物で1〜8週間にわたって処置した。研究の間の様々な時点と(CO2窒息による)屠殺時に、麻酔をかけていないラットの尾静脈、または、屠殺時の動物の大動脈のいずれかから、遠心分離用のヘパリンまたはEDTAを含有するチューブ内に採血し、血漿を調製した。コレステロールおよびトリグリセリド、グルコース、インスリン、レプチン、アディポネクチン、ケトン体、遊離脂肪酸およびグリセロールを含むがこれらに限定されない、抗肥満、インスリン増感、高インスリン血症克服および脂肪肝克服作用と同時に変化することが当業者に公知の脂質および炭水化物の代謝のパラメーターの血漿レベルを、当業者に公知の方法を用いて測定する。
本発明の化合物の抗肥満潜在能力はまた、体重の減少、体脂肪率の減少(例えば、二重エネルギーX線吸収測定法(DEXA)によって測定される)および血漿レプチンレベルの減少を生じるその潜在能力を評価することによっても実証され得る。本発明の化合物の抗肥満および脂肪肝克服の潜在能力はまた、当業者に公知の抽出および定量の手順を用いて、肝臓におけるトリグリセリドの濃度を減少させるその潜在能力を評価することによっても実証され得る。本発明の化合物のインスリン増感および抗インスリン血症克服の潜在能力はまた、当業者に公知の手順を用いて、経口グルコースチャレンジに応答した、血漿インスリンおよびグルコースレベルの上昇を鈍化させ、および/または下降を加速するその潜在能力を評価することによっても実証され得る。
本発明の化合物の抗肥満、インスリン増感、高インスリン血症克服および脂肪肝克服の潜在能力は、実施例化合物I-181の作用によって例示される。投薬の開始前に4週間にわたって高脂肪飼料を消費しており、かつ、試験化合物の投与の2週間の間中同じ高脂肪飼料を消費し続けたSprague Dawleyラットに、0、3、10および30mg/kgの用量にて、生理食塩水中0.5%メチルセルロース内での強制経口投与により化合物I-181を1日1回投与した場合、化合物I-181は、ビヒクル処置コントロール動物と比較して、食料消費の同時の減少を伴わずに総体重の用量依存性の減少を生じた。高脂肪飼料を与えたDIOラットの化合物I-181での処置後の総体重測定における減少の結果を図11に示す。体重減少の程度は、研究の終わりに測定された血漿薬物レベルと平行していた。全身体脂肪量の指標であることが知られ、高脂肪飼料の投与によって増加された血漿レプチンレベルは、評価したすべての化合物I-181の用量によって減少され、体重の減少が、体脂肪の減少の結果であったことが示された。標準的な固形飼料を与えた動物(除脂肪コントロール)についての血漿レプチンレベルもまた評価して、化合物I-181によって生じたパラメーターの正常化の程度を決定した。高脂肪飼料によって増加された血漿インスリンレベルは、化合物I-181の3つ全ての用量によって、血漿グルコースレベルの同時の減少を伴わずに除脂肪コントロールレベル付近まで減少され、化合物I-181での処置後のインスリン感受性の改善が示された。高脂肪飼料を与えたDIOラットの化合物I-181での処置後の血漿インスリン測定における減少の結果を図12に示す。高脂肪飼料によって上昇された肝トリグリセリドは、化合物I-181での処置後に用量依存性の様式で減少し、評価した最高用量によって、除脂肪コントロールレベルまで正常化された。高脂肪飼料を与えたDIOラットの化合物I-181での処置後の肝トリグリセリドおよびコレステロールの測定における減少の結果を図13に示す。化合物I-181での処置は、肝臓の重量も、肝機能のマーカーALTおよびASTのいずれも増加させなかった。投薬の開始前に4週間にわたって高スクロース飼料を消費しており、かつ、試験化合物の投与の2週間の間中同じ高スクロース飼料を消費し続けたSprague Dawleyラットに、0、3、10および30mg/kgの用量にて、生理食塩水中0.5%メチルセルロース内での強制経口投与により化合物I-181を1日1回投与した研究において、化合物I-181は、血漿コレステロールおよびトリグリセリドレベルの用量依存性の減少を生じた。血漿コレステロールおよび血漿トリグリセリドに対する化合物I-181の効果を測定する食餌誘導性肥満研究の結果を、以下の表4に示す。示されるデータは、各群n=14の動物についての平均値±SEMである。
本発明の多数の実施形態を記載したが、本発明者の基本的な実施例は、本発明の化合物および方法を利用する他の実施形態を提供するように変更され得ることが、明らかである。従って、本発明の範囲は、例として与えられた具体的な実施形態によってではなく、添付の特許請求の範囲によって規定されることが理解される。